JP7315405B2 - 平型導体用コネクタ - Google Patents

平型導体用コネクタ Download PDF

Info

Publication number
JP7315405B2
JP7315405B2 JP2019141814A JP2019141814A JP7315405B2 JP 7315405 B2 JP7315405 B2 JP 7315405B2 JP 2019141814 A JP2019141814 A JP 2019141814A JP 2019141814 A JP2019141814 A JP 2019141814A JP 7315405 B2 JP7315405 B2 JP 7315405B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lock member
locking
housing
flat conductor
connector
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019141814A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021026830A (ja
Inventor
純 小黒
仁 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iriso Electronics Co Ltd
Original Assignee
Iriso Electronics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Iriso Electronics Co Ltd filed Critical Iriso Electronics Co Ltd
Priority to JP2019141814A priority Critical patent/JP7315405B2/ja
Publication of JP2021026830A publication Critical patent/JP2021026830A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7315405B2 publication Critical patent/JP7315405B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本開示は、平型導体用コネクタ及び端子に関する。
FPC(Flexible Printed Circuit)、FFC(Flexible Flat Cable)、プリント基板などの平型導体が接続される平型導体用コネクタとして、平型導体を係止するロック部材を備えるものが公知である(特許文献1,2,3参照)。
端子として、前方へ延出する2つの接触片を備えるものが公知である(特許文献2参照)。特許文献2の端子は、2つの接触片と並んで設けられた前方延出部を更に備える。
特開2016-136462号公報 特開2019-067717号公報 特開2016-091616号公報
本開示の第1の観点に係る発明は、平型導体を係止するロック部材を備える平型導体用コネクタにおいて、ロック状態からアンロック状態への操作がしやすい平型導体用コネクタを提供することを目的とする。
本開示の第2の観点に係る発明は、平型導体を係止するロック部材を備える平型導体用コネクタにおいて、ロック部材の組付作業が簡易な平型導体用コネクタを提供することを目的とする。
本開示の第3の観点に係る発明は、第一接触片と第二接触片と前方延出部とを備える端子において、第一接触片及び第二接触片の特性調整を容易にする新たな構造の端子を提供することを目的とする。
≪第1の観点≫
第1-1の態様に係る平型導体用コネクタは、ハウジングと、平型導体を係止するための係止凸部を有し、前記ハウジングに対してロック位置とアンロック位置との間で変位可能なロック部材と、弾性変形することで前記ロック部材の前記アンロック位置への変位を許容すると共に、前記アンロック位置の前記ロック部材を前記ロック位置へ付勢する付勢部材と、を備える平型導体用コネクタであって、前記ロック位置の前記ロック部材の前記係止凸部は、前記平型導体の経路に進入することで前記平型導体を係止し、前記アンロック位置の前記ロック部材の前記係止凸部は、前記経路から退避することで前記平型導体の係止を解除し、前記係止凸部は、前記平型導体の厚み方向一方側と他方側のうち他方側から前記平型導体を係止し、前記ロック部材は、当該ロック部材を前記アンロック位置へ移動させるための操作部を有し、前記ロック位置から前記アンロック位置までの前記ロック部材の変位は、当該ロック部材の前記厚み方向他方側への平行移動によって可能である。
なお、上記の「変位は、当該ロック部材の前記厚み方向他方側への平行移動によって可能である」とは、当該変位が、上記平行移動以外の移動によっても可能である態様を除外しない趣旨である。
上記態様では、平型導体用コネクタは、ハウジングと、ロック部材と、を備える。ロック部材は、平型導体を係止するための係止凸部を有すると共に、ハウジングに対してロック位置とアンロック位置との間で変位可能である。ロック位置のロック部材の係止凸部は、平型導体の経路に進入することで平型導体を係止する。一方、アンロック位置のロック部材の係止凸部は、経路から退避することで平型導体の係止を解除する。係止凸部は、平型導体の厚み方向他方側から平型導体を係止する。
また、平型導体用コネクタは、付勢部材を備える。付勢部材は、弾性変形することでロック部材のアンロック位置への変位を許容すると共に、アンロック位置のロック部材をロック位置へ付勢する。
そして、ロック部材は、当該ロック部材をアンロック位置へ移動させるための操作部を有する。このため、使用者は、操作部を操作することで、ロック部材をアンロック位置へ移動させることができる。
更に、ロック位置からアンロック位置までのロック部材の変位は、当該ロック部材の平型導体の厚み方向他方側への平行移動によって可能である。
このため、上記態様では、特許文献1,2,3開示の先行技術と異なり、ロック部材の回動を考慮して操作部を形成する必要がない。その結果、操作部を広く形成しやすかったり、また、平型導体の厚み方向他方側への操作力がロック部材へスムーズに伝わったりする。つまり、第1の観点によれば、ロック状態からアンロック状態への操作がしやすいコネクタとすることができる。
特許文献1,2,3開示の先行技術では、ロック部材は、平行移動によってロック位置からアンロック位置まで変位することができない。このため、ロック部材の操作部は、ロック部材にモーメントを発生させやすい位置に形成されており、回動の中心と挿入方向で重なる位置には形成されていない。その結果、操作部が小さくなっている。
具体的には、特許文献1開示の平型導体用コネクタでは、アンロック状態にするために、操作部(把持部31)を把持して操作部(回動レバー3)を回動させる必要がある。
また、特許文献2開示の平型導体用コネクタでは、アンロック状態にするために、ロック部材(ロック部材4)の操作部(前壁部18)を指に引っ掛けて、ロック部材4を上方に持ち上げることで、ロック部材4を回動支持面部16に沿って回動させる必要がある。
また、特許文献3開示の平型導体用コネクタでは、ロック部材(弾性ロック片8のうち、係止突起8a、弾性腕8c、操作部8bの部分)は、湾曲部8d付近を回動中心とする回動をし、平行移動をしない。
第1-2の態様に係る平型導体用コネクタは、第1-1の態様において、前記ロック部材は、前記経路よりも前記厚み方向一方側に位置する一方側部と、前記経路よりも前記厚み方向他方側に位置する他方側部と、前記一方側部と前記他方側部とを連結する連結部と、を有し、前記係止凸部は、前記他方側部から突出して形成され、前記操作部は、前記一方側部に形成される。
上記態様では、ロック部材は、経路(平型導体の経路)よりも厚み方向一方側に位置する一方側部と、経路よりも厚み方向他方側に位置する他方側部と、一方側部と他方側部とを連結する連結部と、を有する。係止凸部は、他方側部から突出して形成され、操作部は、一方側部に形成される。
このため、経路よりも平型導体の厚み方向一方側に操作部を配置できる。
第1-3の態様に係る平型導体用コネクタは、第1-1又は第1-2の態様において、前記ロック部材は、前記経路よりも前記厚み方向一方側に位置する一方側部と、前記経路よりも前記厚み方向他方側に位置する他方側部と、前記一方側部と前記他方側部とを連結する連結部と、を有し、前記係止凸部は、前記他方側部から突出して形成され、前記一方側部には、前記ハウジングに当接することで、前記ロック部材の前記付勢部材によって付勢される方向への移動が規制される付勢方向規制部が形成され、前記ハウジングには、前記他方側部に近接又は接触し、前記他方側部の前記抜去方向側の移動を規制する他方側部抜去方向規制部が形成される。
上記態様では、一方側部には、付勢方向規制部が形成される。付勢方向規制部がハウジングに当接することで、ロック部材の付勢方向への移動が規制される。
更に、上記態様では、ハウジングには、他方側部に近接又は接触し、他方側部の抜去方向側の移動を規制する他方側部抜去方向規制部が形成される。
このため、平型導体から係止凸部に抜去方向の力が作用したとき、ロック部材の他方側部がハウジングの他方側部抜去方向規制部に近接又は接触しているので、ロック部材は動かないか僅かに動いた後に止まる。
第1-4の態様に係る平型導体用コネクタは、第1-3の態様において、前記付勢方向規制部の前記平型導体の抜去方向側の端は、前記係止凸部よりも前記抜去方向側に位置する。
上記態様では、付勢方向規制部の平型導体の抜去方向側の端は、係止凸部よりも抜去方向側に位置する。このため、付勢方向規制部(外側上面34)を前方へ長く形成できる。
但し、上記態様のコネクタは、係止凸部に作用する抜去方向の力によって、ロック部材に、付勢方向規制部の抜去方向側の端を支点とした、係止凸部が退避する方向へのモーメントが発生する構造となってしまう。
しかし、上記態様では、ハウジングには他方側部抜去方向規制部が形成されるので、ロック部材が回動しようとしても、回動が起こらないか、起こっても僅かな回動で収まる。
第1-5の態様に係る平型導体用コネクタは、第1-1~第1-4の何れかの態様において、挿入される前記平型導体から前記係止凸部に作用する力により、前記ロック部材が前記平型導体の幅方向を軸方向とした回動をすることで、前記係止凸部が前記経路から退避する。
上記態様では、挿入される平型導体から係止凸部に作用する力により、ロック部材が平型導体の幅方向を軸方向とした回動をすることで、係止凸部が経路から退避する。
このため、使用者は、平型導体を挿入するだけで、係止凸部を経路から退避させることができる。また、係止凸部の退避をロック部材の回動により実現するので、ロック部材の平行移動により実現する場合と比べてロック部材の変位が小さく、その結果、小さな挿入力で済む。
第1-6の態様に係る平型導体用コネクタは、第1-5の態様において、前記ロック部材の前記操作部は、前記回動の中心と前記挿入方向で略一致する位置を含む範囲に形成される。
上記態様では、ロック部材の操作部は、回動の中心と挿入方向で略一致する位置を含む範囲に形成される。このため、ロック部材の操作部を広く形成することができる。
第1-7の態様に係る平型導体用コネクタは、第1-1~第1-6の何れかの態様において、前記付勢部材は、基部と、前記ロック部材に接触する接触部と、前記基部と前記接触部との間に位置する弾性部と、を有し、前記弾性部は、少なくとも2つの折返部を有する。
上記態様では、付勢部材は、基部と、ロック部材に接触する接触部と、基部と接触部との間に位置する弾性部と、を有する。
そして、弾性部は、少なくとも2つの折返部を有する。このため、折返部が1つである態様と比較して、ロック部材が平行移動するときに接触部とロック部材とが摺動することが抑制されやすい構造となる。
≪第2の観点≫
第2-1の態様に係る平型導体用コネクタは、ハウジングと、ロック部材と、を備える平型導体用コネクタであって、前記ハウジングには、前記ロック部材を収容する収容空間が形成され、前記収容空間に収容された前記ロック部材は、前記収容空間においてロック位置とアンロック位置との間で変位可能であり、前記ロック部材は、平型導体を係止するための係止凸部であって、前記ロック部材が前記ロック位置にあるときは前記平型導体を係止し、前記ロック部材が前記アンロック位置にあるときは前記平型導体の係止を解除する前記係止凸部を有し、前記ハウジング又は前記ロック部材は、弾性変形可能な弾性部であって、弾性変形することで前記収容空間への所定の方向からの前記ロック部材の挿入を許容する前記弾性部を有し、前記ハウジングは、前記収容空間内の前記ロック部材が前記所定の方向へ移動したときに前記ロック部材に当接することで、前記ロック部材の前記収容空間からの離脱を防止する離脱防止部を有する。
上記態様では、平型導体用コネクタは、ハウジングとロック部材とを備える。ハウジングには、ロック部材を収容する収容空間が形成される。収容空間に収容されたロック部材は、収容空間においてロック位置とアンロック位置との間で変位可能である。
ロック部材は、平型導体を係止するための係止凸部を有する。係止凸部は、ロック部材がロック位置にあるときは平型導体を係止し、ロック部材がアンロック位置にあるときは平型導体の係止を解除する。
また、ハウジング又はロック部材は、弾性変形可能な弾性部を有する。弾性部は、弾性変形することで収容空間への所定の方向からのロック部材の挿入を許容する。
このため、コネクタの組立時、ハウジング又はロック部材が有する弾性部を弾性変形させることで、所定の方向から収容空間へロック部材を挿入することができる。
更に、ハウジングは、収容空間内のロック部材が所定の方向(ロック部材が挿入された側の方向)へ移動したときにロック部材に当接することで、ロック部材の収容空間からの離脱を防止する離脱防止部を有する。
このため、収容空間内のロック部材が挿入されてきた側へ移動しても、ハウジングの離脱防止部がロック部材に当接し、これにより、ロック部材の収容空間からの離脱が防止される。
以上より、第2の観点によれば、コネクタ製造時のロック部材の組付工程において、ハウジング及びロック部材とは別の部材が不要であり、かつ、弾性部を弾性変形させつつロック部材を挿入するだけで、ロック部材が収容空間から離脱しなくなる。つまり、第2の観点によれば、平型導体を係止するロック部材を備える平型導体用コネクタにおいて、ロック部材の組付作業を簡易にすることができる。
第2-2の態様に係る平型導体用コネクタは、第2-1の態様において、前記ロック部材の前記ロック位置と前記アンロック位置との間の変位は、前記所定の方向である前記収容空間の開口方向に交差する方向の変位であり、前記離脱防止部は、前記ロック部材が前記ロック位置から前記開口方向へ移動したとき、前記ロック部材に当接し、かつ、前記ロック部材が前記アンロック位置から前記開口方向に移動したとき、前記ロック部材に当接する。
上記態様では、ロック部材のロック位置とアンロック位置との間の変位は、所定の方向である収容空間の開口方向に交差する方向の変位である。
したがって、ロック部材がロック位置から開口方向へ移動したときと、ロック部材がアンロック位置から開口方向に移動したときとでは、ロック部材の移動軌跡が異なることとなる。
そこで、上記態様では、離脱防止部が、ロック部材がロック位置から開口方向へ移動したとき、ロック部材に当接し、かつ、ロック部材がアンロック位置から開口方向に移動したとき、ロック部材に当接する。
このため、ロック部材のロック位置とアンロック位置との間の変位が開口方向に交差する方向であるコネクタにおいて、ロック部材の離脱を防止することができる。
第2-3の態様に係る平型導体用コネクタは、第2-1又は第2-2の態様において、前記弾性部は、前記ハウジングに形成された係止弾性部であって、前記離脱防止部の一部又は全部を構成する一方側凸部を含んで構成された前記係止弾性部である。
上記態様では、弾性部は、ハウジングに形成された係止弾性部である。係止弾性部は、離脱防止部の一部又は全部を構成する一方側凸部を含んで構成される。
このため、ロック部材の組立時、ハウジングが有する係止弾性部を弾性変形させることで、ロック部材を収容空間へ挿入することができる。そして、弾性復帰した係止弾性部の一方側凸部を含む離脱防止部によって、ロック部材の収容空間からの離脱が防止される。
第2-4の態様に係る平型導体用コネクタは、第2-3の態様において、弾性変形することで前記ロック部材の前記アンロック位置への変位を許容すると共に、前記アンロック位置の前記ロック部材を前記ロック位置へ付勢する付勢部材を備え、前記離脱防止部は、前記係止弾性部の前記一方側凸部と、前記係止凸部とは反対方向に突出する他方側凸部と、を含んで構成され、前記一方側凸部は、前記ロック位置から前記開口方向へ移動する前記ロック部材に当接し、前記他方側凸部は、前記アンロック位置から前記開口方向へ移動する前記ロック部材に当接する。
上記態様では、平型導体用コネクタは、付勢部材を備える。付勢部材は、弾性変形することでロック部材のアンロック位置への変位を許容すると共に、アンロック位置のロック部材をロック位置へ付勢する。
また、離脱防止部は、係止弾性部の一方側凸部と、係止凸部とは反対方向に突出する他方側凸部と、を含んで構成される。一方側凸部は、ロック位置から開口方向へ移動するロック部材に当接し、他方側凸部は、アンロック位置から開口方向へ移動するロック部材に当接する。
このため、離脱防止部が一方側凸部のみから構成される態様と比較して、一方側凸部の突出量を小さくすることができる。一方側凸部の突出量が小さくなると、収容空間にロック部材を挿入する際にロック部材をロック位置に近い位置に向けて挿入することができ、その結果、ロック部材を挿入する際の付勢部材の弾性変形量が小さくすることができる。ロック部材を挿入する際の付勢部材の弾性変形量が小さくなると、例えば、ロック部材の挿入時に必要な力を低減することができる。
第2-5の態様に係る平型導体用コネクタは、第2-3又は第2-4の態様において、弾性変形することで前記ロック部材の前記アンロック位置への変位を許容すると共に、前記アンロック位置の前記ロック部材を前記ロック位置へ付勢する付勢部材を備え、前記ハウジングは、前記ロック部材が付勢される方向への変位を規制すると共に、コネクタ幅方向の両端部に形成された一対の付勢方向規制部を備え、前記係止弾性部は、前記一対の付勢方向規制部のそれぞれに対するコネクタ幅方向内側に一対形成され、一対の前記係止弾性部は、それぞれ、その基端側から前記収容空間の前記開口方向へ向けて延びる延出部と、前記延出部の先端側に形成された前記一方側凸部と、を含んで構成される。
上記態様では、平型導体用コネクタは、付勢部材を備える。付勢部材は、弾性変形することでロック部材のアンロック位置への変位を許容すると共に、アンロック位置のロック部材をロック位置へ付勢する。
また、ハウジングは、ロック部材の付勢方向への変位を規制する一対の付勢方向規制を備える。一対の付勢方向規制は、コネクタ幅方向の両端部に形成される。このため、ロック部材がコネクタ幅方向の両端部で一対の付勢方向規制により支持されるので、ロック部材の姿勢が安定する。
また、係止弾性部は、一対の付勢方向規制のそれぞれに対するコネクタ幅方向内側に一対形成される。このため、ロック部材の収容空間からの離脱が、コネクタ幅方向に離れて位置する一対の係止弾性部の一対の係止凸部により安定的に防止される。
更に、一対の係止弾性部は、それぞれ、基端側から収容空間の開口方向へ向けて延びる延出部と、延出部の先端側に形成された係止凸部と、を含んで構成される。このため、ロック部材の収容空間からの離脱が、開口方向へ向けて延びる延出部の先端側(開口方向側)に形成された係止凸部により防止される。また、開口方向に沿ったコネクタ寸法の範囲において、延出部の長さを長くできるので、破損しにくい係止弾性部とすることができる。
第2-6の態様に係る平型導体用コネクタは、第2-1~第2-5の何れかの態様において、前記コネクタは、実装される基板に沿う方向のうちの一方向に開口する平型導体挿入口を有し、前記収容空間の前記開口方向は、前記基板に沿う方向のうちの前記平型導体挿入口の開口方向とは反対の方向であり、前記ロック位置から前記アンロック位置への変位は、前記基板に垂直な方向のうち前記基板に近づく方向であり、前記ロック部材は、前記基板に垂直な方向のうち前記基板から離れる方向を向く操作面であって、前記ロック部材を前記アンロック位置へ変位させる操作のための前記操作面を有する。
上記態様では、コネクタは、実装される基板に沿う方向のうちの一方向に開口する平型導体挿入口を有する。一方、収容空間の開口方向は、基板に沿う方向のうちの平型導体挿入口の開口方向とは反対の方向である。このため、収容空間の開口を大きく形成しやすい。
また、ロック位置からアンロック位置への変位は、基板に垂直な方向のうち基板に近づく方向である。そして、ロック部材は、基板に垂直な方向のうち基板から離れる方向を向く操作面であって、ロック部材をアンロック位置へ変位させる操作のための操作面を有する。このため、基板に垂直な方向のうち基板から離れる方向からの操作により、ロック部材をアンロック位置へ変位させることができる。
≪第3の観点≫
第3-1の態様に係る端子は、接続対象物に対して第一方向一方側から接触する第一接触部を先端側に有し、第一方向に直交する第二方向一方側に延びる第一接触片と、前記接続対象物に対して第一方向一方側から接触する第二接触部を先端側に有し、第一方向に直交する第二方向一方側に延びる第二接触片と、前記第一接触片及び前記第二接触片の両方の基端側が接続される基端側部と、を備える端子であって、前記第二接触片は、前記第一接触片に対して第一方向他方側に位置し、前記基端側部は、前記第二接触片に対して第一方向他方側に位置する前方延出部であって、第二方向一方側へ直線状に延びる前記前方延出部を有し、前記第二接触片の基端側は、前記前方延出部に接続される。
なお、上記の「前記第二接触片の基端側は、前記前方延出部に接続される」とは、第二接触片の基端側の全体が前方延出部に接続される場合の他、第二接触片の基端側の一部が前方延出部に接続される場合をも含む。
上記態様では、端子は、第一接触片と、第二接触片と、基端側部と、を備える。第一接触片と第二接触片とは、共に、第二方向一方側に延び、それぞれ、接続対象物に対して第一方向一方側から接触する第一接触部と第二接触部とを先端側に有する。
第二接触片は、第一接触片に対して第一方向他方側に位置する。基端側部には、第一接触片及び第二接触片の両方の基端側が接続される。
また、基端側部は、第二接触片に対して第一方向他方側に位置する前方延出部を有する。前方延出部は、第二方向一方側へ直線状に延びる。
このため、基端側部の前方延出部をハウジングに保持させたり、前方延出部に他のコネクタ構成部材を支持させたりして機能させることができる。
更に、第二接触片の基端側が前方延出部に接続されている。
このため、第二接触片の基端側が前方延出部に接続されない端子と異なり、端子の設計自由度が向上する。すなわち、例えば、第二接触片の基端側を前方延出部のみ接続させることで、第一接触片と第二接触片との基端同士の間隔を広くしやすい。また、例えば、第二接触片の基端側の一部を前方延出部に接続させることで、第二接触片の基端を太く形成しやすい。
このように、上記態様によれば、第一接触片と第二接触片と前方延出部とを備える端子において、第一接触片及び第二接触片の特性調整を容易にする新たな構造の端子が提供される。
第3-2の態様に係る端子は、第3-1の態様において、前記第一接触片と前記第二接触片との間に形成される空間を第一空間とし、前記第二接触片と前記前方延出部との間に形成される空間を第二空間としたとき、前記第一空間の第二方向他方側の端は、前記第二空間の第二方向他方側の端よりも第二方向他方側に位置する。
上記態様では、第一空間の第二方向他方側の端は、第二空間の第二方向他方側の端よりも第二方向他方側に位置する。
当該態様によっても、第3-1の態様と同様に、第一接触片と第二接触片と前方延出部とを備える端子において、第一接触片及び第二接触片の特性調整を容易にする新たな構造の端子が提供される。
第3-3の態様に係る端子は、第3-1又は第3-2の態様において、前記第二接触片の基端側は、前記前方延出部のみに接続される。
上記態様では、第二接触片の基端側は、前方延出部のみに接続される。
このため、端子の第一方向の寸法や各接触片の基端側の幅寸法を変更することなく、第一接触片と第二接触片との基端側の同士の間隔を広くしやすい。第一接触片と第二接触片との基端側の同士の間隔が広いと、例えば、プレス型による抜き加工が容易となる。
第3-4の態様に係る端子は、第3-1~第3-3の何れかの態様において、前記第一空間の第一方向他方側の端は、前記第二空間の第二方向他方側の端よりも第一方向他方側に位置する。
上記態様では、第一空間の第一方向他方側の端は、第二空間の第二方向他方側の端よりも第一方向他方側に位置する。
当該態様でも、第3-3の態様と同様に、端子の第一方向の寸法や各接触片の基端側の幅寸法を変更することなく、第一接触片と第二接触片との基端側の同士の間隔を広くしやすい。第一接触片と第二接触片との基端側の同士の間隔が広いと、例えば、プレス型による抜き加工が容易となる。
第3-5の態様に係る端子は、第3-1~第3-4の何れかの態様において、前記第二接触片は、その基端側に、第二方向一方側かつ第一方向一方側の斜め方向へ延びる傾斜部を有する。
上記態様では、第二接触片は、その基端側に、第二方向一方側かつ第一方向一方側の斜め方向へ延びる傾斜部を有する。このため、第2接触片の基端側に傾斜部が形成されていない態様と比較して、第二接触片の長さの確保が容易である。
第3-6の態様に係る端子は、第3-1~第3-5の何れかの態様において、前記第一空間の第二方向他方側には、第一方向に略平行に延びる板縁が形成される。
上記態様では、前記第一空間の第二方向他方側には、第一方向に略平行に延びる板縁が形成される。このため、例えば、第一空間の第二方向他方側に湾曲して延びる板縁が形成される態様と比較して、第一接触片や第二接触片の基端側の幅寸法を小さくできる。その結果、第一接触片や第二接触片の基端側の変形量を確保しやすい。
なお、上記態様において、第一方向に略平行に伸びる板縁の長さを長くすること(例えば第二接触腕の基端の幅よりも長くすること)が、第一接触片や第二接触片の基端側の変形量を確保する観点からより好ましい。
第3-7の態様に係る端子は、第3-1~第3-6の何れかの態様において、前記第二接触部は、前記第一接触部よりも第二方向他方側で前記接続対象物に接触する。
上記態様では、第二接触部は、第一接触部よりも第二方向他方側で前記接続対象物に接触する。このため、接続対象物との接触時、第一接触部と第二接触部とで接続対象物に接触するタイミングがずれる。
なお、上記態様において、更に、第一接触部と第二接触部との第三方向(第一方向及び第二方向の両方に垂直な方向をいう。)の位置を一致させてもよい。第一接触部と第二接触部との第三方向の位置を一致させると、接続対象物における第二接触部の接触箇所を、第一接触部によってワイピングすることができる。
第3-8の態様に係る端子は、第3-1~第3-7の何れかの態様において、前記前方延出部には、ハウジングに食い込む突起部が形成される。
上記態様では、前方延出部には、ハウジングに食い込む突起部が形成される。このため、前方延出部を利用して、端子をハウジングに保持させることができる。
本開示の第1の観点に係る発明によれば、平型導体を係止するロック部材を備える平型導体用コネクタにおいて、ロック状態からアンロック状態への操作がしやすい平型導体用コネクタを提供することができる。
本開示の第2の観点に係る発明によれば、平型導体を係止するロック部材を備える平型導体用コネクタにおいて、ロック部材の組付作業が簡易な平型導体用コネクタを提供することができる。
本開示の第3の観点に係る発明によれば、第一接触片と第二接触片と前方延出部とを備える端子において、第一接触片及び第二接触片の特性調整を容易にする新たな構造の端子を提供することができる。
コネクタ及び平型導体の斜視図である。 平型導体が接続された状態のコネクタの斜視図である。 平型導体が接続された状態のコネクタの後方から見た斜視図である。 平型導体が接続された状態のコネクタの平面図である。 コネクタの分解斜視図である。 ロック部材組付前の斜視図である。 ロック部材組付前の後方から見た斜視図である。 ロック部材の正面図である。 ロック部材の平面図である。 ロック部材の側面図である。 ロック部材の底面図である。 コネクタ幅方向に直交する断面(上側凸部の位置の平面、図4の12-12線断面図)での断面図であって、(A)は仕掛品の断面図であり、(B)はロック部材の断面図である。 コネクタ幅方向に直交する断面(付勢部材の位置の平面、図4の13-13線断面図)での断面図であって、(A)は仕掛品の断面図であり、(B)はロック部材の断面図である。 コネクタ幅方向に直交する断面(端子の位置の平面、図4の14-14線断面図)での断面図であって、(A)は仕掛品の断面図であり、(B)はロック部材の断面図である。 抜去規制時を示す断面図であって、(A)は係止凸部の位置の断面図、(B)は付勢部材の位置の断面図、(C)は端子の位置の断面である。 アンロック状態を示す断面図であって、(A)は係止凸部の位置の断面図、(B)は付勢部材の位置の断面図、(C)は端子の位置の断面である。 平型導体の挿入時を示す断面図であって、(A)は係止凸部の位置の断面図、(B)は付勢部材の位置の断面図、(C)は端子の位置の断面である。 ロック部材の組付時を示す断面図であって、(A)は係止凸部の位置の断面図、(B)は付勢部材の位置の断面図、(C)は端子の位置の断面である。 端子の拡大図である。
以下、実施形態に係るコネクタ100について説明する。
なお、各図に示す+X方向をコネクタ前方向、+Y方向をコネクタ幅方向一方側、+Z方向をコネクタ上方向ということがある。単に、前後方向、幅方向、上下方向をいうときは、コネクタ前後方向、コネクタ幅方向、コネクタ上下方向を意味する。
また、+X方向を抜去方向、-X方向を挿入方向、+Z方向を厚み方向一方側ということもある。これらは、コネクタ100に接続される平型導体90を基準とした方向表現である。
<コネクタ>
図1~図4に示すように、コネクタ100は、平型導体90が接続される平型導体用コネクタである。平型導体90は、コネクタ100が実装される基板80(図15(C)参照)に沿う方向に、コネクタ前方からコネクタ100に挿入される。
図5に示すように、コネクタ100は、端子10と、端子10を保持するハウジング20と、平型導体90の抜去を規制するためのロック部材30と、ロック部材30を付勢する付勢部材40と、から構成される。
(コネクタの製造工程)
コネクタ100を製造する方法は、仕掛品100A(図6、図7参照)を製造する仕掛品製造工程と、仕掛品100Aにロック部材30を組付けるロック部材組付工程と、を含む。
仕掛品製造工程では、ハウジング20に対し、端子10及び付勢部材40を組付け、仕掛品100Aを製造する(図5~図7参照)。
端子10は、ハウジング20の後方から組付け、付勢部材40は、ハウジング20の前方から組付ける。
ロック部材組付工程では、仕掛品100Aに対し、仕掛品100Aの後方からロック部材30を組付ける(図18参照)。
図7に示すように、仕掛品100Aは、ロック部材30を収容する収容空間21を有する。収容空間21は、後方に開口している。仕掛品100Aの後方から収容空間21へロック部材30を挿入する。
(コネクタの基本機能)
ロック部材30は、収容空間21内に変位可能に配置される。ロック部材30は、少なくとも、ロック位置K(図15参照)とアンロック位置L(図16参照)との間で変位可能である。
図15に示すように、ロック部材30がロック位置Kにある状態(ロック状態という。)では、ロック部材30の係止凸部73が平型導体90の経路SRに進入する。この状態から、平型導体90が抜去方向に移動しようとしても、係止凸部73が平型導体90の先端部91を係止し、平型導体90の抜去が規制される。
図16に示すように、ロック部材30がアンロック位置Lにある状態(アンロック状態という。)では、ロック部材30がロック位置Kから下方へ平行移動している。このため、ロック部材30の係止凸部73が平型導体90の経路SRから退避している。この状態から、平型導体90が抜去方向に移動しようとすると、平型導体90の先端部91が係止凸部73に係止されることなく、平型導体90の抜去が許容される。
≪端子10≫
図5に示すように、端子10は、複数設けられる。複数の端子10は、互いに同一の構造である。複数の端子10は、互いに同一の姿勢で、幅方向に並んで等間隔に配置される。端子10の詳細な構造は、後述する。
≪ハウジング20≫
ハウジング20は、合成樹脂などの絶縁性材料で形成される。
図6、図7に示すように、ハウジング20は、端子保持部22を有する。
端子保持部22は、複数の端子10を保持する部分である。端子保持部22は、コネクタ100の幅方向中央部分に形成される。端子保持部22の前面側には、平型導体90が挿入される平型導体挿入口102が形成される。端子保持部22の後面側には、複数の端子10が挿入される複数の端子挿入口51が形成される。端子保持部22は、略直方体形状とされる。
ハウジング20は、一対の付勢部材40を保持する一対の付勢部材保持部23を有する。一対の付勢部材保持部23は、コネクタ100の幅方向一方側の端部に位置する一方の付勢部材保持部23と、コネクタ100の幅方向他方側の端部に位置する他方の付勢部材保持部23と、から構成される。付勢部材保持部23は、略直方体形状とされる。
図6、図13に示すように、付勢部材保持部23は、付勢部材40が配置される付勢部材配置空間61を有する。付勢部材配置空間61は、付勢部材保持部23のコネクタ幅方向中間部に形成される。付勢部材配置空間61は前方に開口し、この開口を介して付勢部材40がハウジング20の前方から付勢部材配置空間61に挿入される。
また、付勢部材配置空間61は上方に開口し、この開口から付勢部材40の一部(接触部48を含む一部)が上方に突出する。
一方、付勢部材配置空間61は、下方、後方及びコネクタ幅方向両側には開口しない(図13参照)。
図7、図13に示すように、付勢部材保持部23の後端には、上方へ突出する下側凸部28が形成される。図16(B)に示すように、下側凸部28は、アンロック位置Lのロック部材30が後方に移動するときに、ロック部材30に当接し、ロック部材30の離脱を防止する。下側凸部28は、「離脱防止機構」の一部である「他方側凸部」に相当する。
一対の付勢部材保持部23は、端子保持部22に対し、コネクタ幅方向外側に配置される(図7参照)。コネクタ幅方向において、端子保持部22と一対の付勢部材保持部23との間には、一対の空間(腕部収容空間21B)が形成される。この一対の腕部収容空間21Bには、ロック部材30の一対の腕部32(後述)が収容される。
図7に示すように、端子保持部22、一対の腕部収容空間21B及び一対の付勢部材保持部23の上方には、ロック部材30の本体部31(後述)が収容される空間(本体部収容空間21A)が形成される。
ハウジング20は、付勢部材保持部23から上方へ立設する側壁24を有する。
側壁24の幅方向内側の面には、ロック部材30が幅方向に移動したときにロック部材30の本体部31が接触する。側壁24の幅方向内側の面は、幅方向内側を法線方向とする平面とされる。側壁24の幅方向内側の面は、付勢部材配置空間61のコネクタ幅方向外側の面よりもコネクタ幅方向外側に位置する。
側壁24の幅方向外側の面は、幅方向外側を法線方向とする平面であり、付勢部材保持部23の幅方向外側の面と面一の関係とされ、コネクタ100の幅方向外側の端を構成する。
ハウジング20は、本体部収容空間21Aの上側に位置する一対の天壁25を有する。一対の天壁25は、それぞれ、ハウジング20のおけるコネクタ幅方向外側の一部に形成される。天壁25は、側壁24の上端と接続され、側壁24の上端からコネクタ幅方向内側へ延出する。天壁25の下側面25Aには、ロック部材30が上方向に移動したときに、ロック部材30の本体部31が接触する。
ハウジング20は、本体部収容空間21Aの前側の壁である前壁26を有する。前壁26の上端は、天壁25の上側の面と上下方向で一致する。前壁26は、幅方向一方側の側壁24の前端と幅方向他方側の側壁24の前端とを接続する。
ハウジング20は、一対の係止弾性部27を有する。係止弾性部27は、天壁25に対し、コネクタ幅方向のすぐ内側に形成される。係止弾性部27は、前壁26の上端から後方へ向けて延出する。
係止弾性部27は、前壁26から後方へ向けて延出する延出部27Aと、延出部27Aの先端に形成された上側凸部27Bと、を有する。延出部27Aが弾性変形することで、上側凸部27Bが上方へ変位可能とされる。
天壁25の上側面と係止弾性部27の上側面とは、面一の関係とされ、共に上方向を法線方向とする平面とされて両者の間に段差等は存在しない。
図12(A)に示すように、天壁25の下側面25Aと、係止弾性部27の延出部27Aの下側面27A1とは、共に下方向を法線方向とする平面とされる。一方、天壁25の下側面25Aは、係止弾性部27の延出部27Aの下側面27A1よりも下方に位置する。これにより、ロック部材30の本体部31の外側上面34(図7参照)は、天壁25の下側面25Aに当接するものの、係止弾性部27の延出部27Aの下側面27A1には当接しない。
係止弾性部27には、上下方向に貫通する貫通孔27Cが形成される。この貫通孔27Cを介し、コネクタ100に挿入された平型導体90の一部(先端部91)が、コネクタ100の上方から視認可能となる。係止弾性部27の貫通孔27Cは、ロック部材30の除去部37(図7参照)と少なくとも一部が平面視で重なる位置に形成される。
貫通孔27Cは、係止弾性部27の延出部27Aの幅方向中央を前後方向に延びるスリット状とされる。スリット状の貫通孔27Cの前端は、前壁26の前側面26Aにまで到達しており、係止弾性部27の延出部27Aが変形しやすくなっている。
≪ロック部材30≫
ロック部材30は、合成樹脂などの絶縁性材料で形成される。
ロック部材30は、本体部31と、一対の腕部32と、を有する。
本体部31は、ロック部材30の上部(厚み方向一方側の部分)を構成する。図15に示すように、本体部31は、平型導体90の経路SRに対し厚み方向一方側(上側)に配置され、本開示の「一方側部」に相当する。
一対の腕部32は、幅方向一方側の腕部32と、幅方向他方側の腕部32と、から構成される。腕部32は、本体部31に対し下方に位置する。
本体部31は、その上側の面として、中央膨出面33と、一対の外側上面34と、を有する。
中央膨出面33は、本体部31の幅方向中央の範囲に形成される。中央膨出面33は、一対の外側上面34に対して上方に膨出する。図3に示すように、中央膨出面33は、ハウジング20の一対の係止弾性部27の間に配置され、コネクタ上方に露出する。中央膨出面33が下方へ向けて押圧されることで、ロック部材30が下方へ移動し、アンロック位置に変位する(図16(C)参照)。中央膨出面33は、本開示の「操作面」や「操作部」に相当する。
一対の外側上面34は、本体部31の幅方向外側の範囲に形成される。外側上面34は、上方向を法線方向とする平面とされる。外側上面34は、ハウジング20の係止弾性部27及び天壁25の下方に配置される(図3参照)。外側上面34がハウジング20の天壁25の下側面25A(図13、図15参照)に当接することで、ロック部材30の上方向の可動域が規定される。
中央膨出面33は、前側水平面33Aと、後方傾斜面33Bと、を有する。
前側水平面33Aは、上方向を法線方向とする平面とされる。前側水平面33Aは、平面視で、中央膨出面33の大部分を構成する。前側水平面33Aは、コネクタ100を吸着して保持する際の吸着面として機能する。
後方傾斜面33Bは、上方向に対して僅かに後方に傾いた方向を法線方向とする平面とされる。後方傾斜面33Bは、前側水平面33Aに対して後方に形成される。
本体部31には、一対の後方凹部35が形成される。
後方凹部35は、外側上面34が下方へ凹んだ部分である。後方凹部35には、ハウジング20の係止弾性部27の上側凸部27Bが配置される(図3参照)。後方凹部35は、上方だけでなく、後方にも開放される。
本体部31には、一対の前方凹部36が形成される。
前方凹部36は、外側上面34が下方へ凹んだ部分である。前方凹部36は、後方凹部35に対して前方に形成される。前方凹部36は、上方だけでなく、前方にも開放される。ロック部材30の組付時、前方凹部36のうち前方に向けて開放された部分を、ハウジング20の係止弾性部27の上側凸部27Bが前後方向に通過する(図18(A)参照)。
後方凹部35と前方凹部36との間には、規制凸部39が形成される。
規制凸部39は、ハウジング20の係止弾性部27の上側凸部27Bの前方に配置される(図15(A)参照)。規制凸部39がハウジング20の係止弾性部27の上側凸部27Bに当接することで、ロック部材30の後方の可動域が規定される。規制凸部39の上面は、ロック部材30の外側上面34と一致する。
本体部31には、一対の除去部37が形成される。
除去部37は、本体部31の外側上面34を上下方向に貫通する孔である。除去部37は、平型導体90が挿入される位置の上方に形成され、除去部37を介してコネクタ上方から平型導体90の先端部91を視認可能とする。除去部37は、後方凹部35の前方に位置する。
図8に示すように、本体部31は、その下側の面として、中央下面38Aと、外側下面38Bと、を有する。
中央下面38Aは、本体部31の幅方向中央の範囲に形成される。中央下面38Aが形成された幅方向の範囲は、中央膨出面33が形成された幅方向の範囲よりも広い。中央下面38Aは、下方向を法線方向とする平面とされる。図11、図14に示すように、中央下面38Aには、複数の肉抜き部38Cが形成される。肉抜き部38Cは、本体部31の樹脂が肉抜きされた部分である。中央下面38Aは、ロック部材30が下方へ移動したとき、ハウジング20の端子保持部22の上面22Aに接触する。中央下面38Aがハウジング20の端子保持部22に接触することで、ロック部材30の下方向の可動域が規定される。
外側下面38Bは、下方向を法線方向とする平面とされる。外側下面38Bは、中央下面38Aよりも上方に形成され、ロック部材30が下方へ移動してもハウジング20の付勢部材保持部23の上面23A(図7、図13参照)に接触しない(図16(B)参照)。外側下面38Bには、付勢部材40が接触する。このため、ロック部材30は、外側下面38Bにおいて付勢部材40から上方向の弾性力を受け、上方向へ向けて付勢される。外側下面38Bは、除去部37が形成された位置よりもピッチ方向外側に形成される。
本体部31は、一対の本体側面38Dを有する。
一対の本体側面38Dは、本体部31の幅方向の両端を構成する。本体側面38Dは、幅方向外側を法線方向とする平面とされる。本体側面38Dは、本体部31の前後方向のほぼ全体に亘って形成される。本体側面38Dは、ロック部材30が幅方向に移動したとき、ハウジング20の側壁24の幅方向内側の面に接触する。ロック部材30の本体部31の本体側面38Dがハウジング20の側壁24に当接することで、ロック部材30の幅方向の可動域が規定される。
本体部31は、本体後面38Eを有する。
本体後面38Eは、本体部31の後端を構成する。本体後面38Eは、後方向を法線方向とする平面とされる。本体後面38Eは、本体部31の幅方向のほぼ全体に亘って形成される。
本体部31は、本体前面38Fを有する。
本体前面38Fは、本体部31の前端を構成する。本体前面38Fは、前方向を法線方向とする平面とされる。本体前面38Fは、本体部31の幅方向のほぼ全体に亘って形成される。本体前面38Fは、ロック部材30が前方へ平行移動しても、ハウジング20の前壁26に接触しない。なぜなら、ロック部材30の前方向の可動域は、ロック部材30の腕部32の第二延出部72の前端面72Aがハウジング20(他方側部抜去方向規制部66)に当接することで規定されるからである(図15参照)。
図10に示すように、腕部32は、本体部31から下方向へ延びる第一延出部71と、第一延出部71から前方へ延びる第二延出部72と、第二延出部72から上方へ突出する係止凸部73と、を有する。
図15に示すように、第一延出部71は、平型導体90の経路SRに対し厚み方向一方側(上側)から他方側(下側)まで延在する。第一延出部71は、本体部31と第二延出部72とを連結し、本開示の「連結部」に相当する。
第二延出部72は、平型導体90の経路SRに対し厚み方向他方側(下側)に配置され、本開示の「他方側部」に相当する。
第二延出部72は、その前端に前端面72Aを有する。前端面72Aは、ロック部材30が前方向へ平行移動したときに、ハウジング20の一部(他方側部抜去方向規制部66、図12参照)と接触する(図15参照)。ロック部材30の第二延出部72の前端面72Aがハウジング20の一部と当接することで、ロック部材30の前方向の可動域が規定される。前端面72Aは、前方向を法線方向とする平面とされる。
係止凸部73は、ロック状態(図15参照)で経路SRに進入する。ロック部材30がロック位置Kからアンロック位置Lまで変位することで、係止凸部73が経路SRから退避する(図16参照)。
係止凸部73には、平型導体90を係止するための係止面73Aが形成される。係止面73Aは、平型導体90の抜去が規制される際に、平型導体90から抜去方向の力を受ける。係止面73Aは、後方向を法線方向とする平面とされる。
係止凸部73には、平型導体90の挿入時に平型導体90の先端部91が接触する傾斜面73Bが形成される。平型導体90の先端部91が接触する位置に傾斜面73Bが形成されることで、平型導体90との接触により係止凸部73に下方向(係止凸部73が退避する方向)成分の力が作用する。傾斜面73Bは平面とされる。傾斜面73Bの前端は、前端面72Aと前後方向で一致する。
≪付勢部材40≫
図13(A)に示すように、付勢部材40は、基部41,42,43と、ロック部材30に接触する接触部48と、基部41,42,43と接触部48との間に位置する弾性部44,45,46,47と、を有する。
基部41,42,43は、基板固定部41と、ハウジング20に圧入されて固定される圧入固定部43と、基板固定部41と圧入固定部43とを繋ぐ傾斜部42と、を有する。
弾性部44,45,46は、2つの折返部44,46と、2つの折返部44,46を繋ぐ直線部45と、を有する。
接触部48は、上方が凸となるように曲げられた部分とされる。接触部48の先には、先端部49が形成される。先端部49の先端は、付勢部材40が弾性変形していない図示の状態において、付勢部材保持部23の上側面23Aによりも下方に位置する。
付勢部材40は、コネクタ100のロック状態(図15(B)参照)において、弾性変形している。なお、図16を除く各図では、弾性変形していない状態の付勢部材40(及び端子10)を示している。そのため、付勢部材40とロック部材30とが重ねて描かれている図は、付勢部材40が弾性変形していることを意味する。
付勢部材40の基板固定部41は、端子10の基板固定部14とは逆のコネクタ前方側において基板80に固定される。これにより、コネクタ100の実装強度が確保される。
<通常状態>
平型導体90が挿入されていない状態(「通常状態」という。)のコネクタ100では、ロック部材30は、ロック状態(図15参照)と同じ位置に位置する。通常状態のコネクタ100では、係止凸部73は、平型導体90の経路SRに進入している。また、ハウジング20の一対の天壁25の下側面25Aに、ロック部材30の外側上面34が面で接触している。また、ロック部材30の本体部31の外側下面38Bは、付勢部材40によって上方へ向けて付勢されている。
ロック部材30のうち、付勢部材40によって付勢される位置と、ハウジング20によって付勢方向(上方向)の移動が制限される位置(天壁25に接触する位置)とは、コネクタ幅方向で一致している(図15(B)参照)。
<平型導体の挿入>
平型導体90が挿入される時(「導体挿入時」という。)の動作について、図17を用いて説明する。
図17に示すように、平型導体90が挿入されると、平型導体90の先端部91がロック部材30の係止凸部73の傾斜面73Bに接触する。係止凸部73は、係止凸部73が経路SRから退避する方向である下方向成分を有する力を受ける。
具体的には、ロック部材30が係止凸部73の傾斜面73Bにおいて平型導体90から受ける力は、後ろ方向かつ下方向の斜め方向である。
そして、ロック部材30は、後方凹部35の前面(規制凸部39)において、ハウジング20の係止弾性部27の上側凸部27Bから前方向の反力を受ける。
そのため、ロック部材30は、その前部が下方へ変位するように傾く。このとき、ロック部材30の外側上面34の後端がハウジング20の天壁25の下側面25Aに接触したまま傾く(図17(B)参照)。つまり、導体挿入時のロック部材30の動きは、ロック部材30の外側上面34の後端を回動中心とする回動となる。
そして、平型導体90の先端部91がロック部材30の係止凸部73を乗り越えると、ロック部材30の係止凸部73に作用していた平型導体90からの力が無くなる。すると、付勢部材40に付勢されたロック部材30は、ロック位置Kに戻る(図15参照)。ロック部材30がロック位置Kに戻ると、係止凸部73は平型導体90の切欠き部94(係止凸部挿入部)に配置され、ハウジング20の一対の天壁25の下側面25Aに、ロック部材30の外側上面34が面で接触する。これにより、ロック状態となる。
<抜去規制>
抜去規制時(ロック状態において、平型導体90に抜去する方向の力が加えられた時)の動作について、図15を用いて説明する。
平型導体90が抜去方向に移動しようとすると、平型導体90の先端部91からロック部材30の係止凸部73の係止面73Aに抜去方向の力が作用する。
ロック状態では、ロック部材30の腕部32の前端面72Aは、ハウジング20の他方側部抜去方向規制部66に当接又は近接している。このため、係止凸部73に抜去方向の力が作用すると、腕部32の前端面72Aは、すぐにハウジング20から挿入方向の反力を受けるか、僅かに前方に移動してハウジング20の他方側部抜去方向規制部66(図12参照)に当接し、挿入方向の反力を受ける。これにより、平型導体90の抜去が規制される。
図12に示すように、ハウジング20の他方側部抜去方向規制部66は、後方を法線方向とする平面とされる。
<ロック解除>
ロック部材30がアンロック位置にある状態(「アンロック状態」という。)について、図16を用いて説明する。
ロック状態から、ロック部材30の本体部31の中央膨出面33(操作部、操作面)が下方へ押下されると、ロック部材30が下方向に移動する。
ロック部材30が下方へ平行移動すると、ロック部材30の本体部31の中央下面38Aが、端子保持部22の上面22Aに当接する。ロック部材30の本体部31の中央下面38Aが、端子保持部22の上面22Aに当接することで、ロック部材30の下方向の可動域が規定される。
ロック部材30の本体部31の中央下面38Aが端子保持部22の上面22Aに当接した状態では、ロック部材30の腕部32の係止凸部73が経路SRから退避し、平型導体90の切欠き部94(除去部)から退避する。このため、平型導体90の抜去が許容される。
<離脱規制部>
ロック部材30がロック位置Kから後方に移動すると、ロック部材30の規制凸部39が、ハウジング20の係止弾性部27の上側凸部27Bに当接する(図15(A)参照)。つまり、係止弾性部27の上側凸部27B(一方側凸部)によって、ロック位置Kから後方に移動するロック部材30の離脱が防止される。
一方、ロック部材30が下方へ平行移動してアンロック位置Lに移動すると(図16参照)、ハウジング20の係止弾性部27の上側凸部27Bが、ロック部材30の後方凹部35の外部に移動し、上側凸部27Bによってロック部材30の後方移動を規制できない状態となる。
しかし、この状態では、ハウジング20の下側凸部28の前方に、ロック部材30の本体後面38Eが配置される。このため、この状態からロック部材30が後方へ移動しても、ロック部材30の本体後面38Eがハウジング20の下側凸部28(他方側凸部)に当接し、収容空間21からの離脱が規制される。
<ロック部材組付時>
ロック部材30を組み付ける時(ロック部材組付時)の動作について、図18を用いて説明する。
ロック部材30を収容空間21に挿入する際、図18Bに示すように、ロック部材30の本体部31は、ハウジング20の天壁25と下側凸部28との間を通る。そして、挿入途中で、ロック部材30の外側下面38Bに付勢部材40が接触し始める。その後、付勢部材40によってロック部材30が上方に付勢されつつ、挿入されることになる。
図18に示す状態から更に挿入を進めると、ロック部材30の規制凸部39が、ハウジング20の係止弾性部27の上側凸部27Bの傾斜面27B1に当接する。更に挿入を進めると、上側凸部27Bが上方へ変位するように係止弾性部27が弾性変形する。
ロック部材30の規制凸部39が係止弾性部27の上側凸部27Bを乗り越えると、係止弾性部27の形状が元の形状に戻る。これにより、ロック部材30の組付が完了する。
(端子の詳細構造)
次に、図19を用いて、端子10の詳細構造について説明する。
なお、図19の-Z方向を第一方向一方側、+Z方向を第一方向他方側、+X方向を第二方向一方側、-X方向を第二方向他方側として説明を進める。
端子10は、板材から作られる。端子10は、板材が曲げられた部分を有しなく、端子10の全体が平板状である。端子10の板厚方向は、コネクタ幅方向(第三方向)を向く。
端子10は、ハウジング20に保持される基端側部11を有する(図14(A)参照)。基端側部11は、端子10の後方部に位置する基部12と、基部12の上部(第一方向他方側の部分)から前方(第二方向一方側)へ延びる前方延出部13と、を有する。
前方延出部13には、ハウジング20に食い込む突起部13Aが形成され、ハウジング20に圧入される(図14(A)参照)。
また、端子10は、基板80に半田付けなどで固定される基板固定部14を有する。基板固定部14は、基部12に対し後方(-X方向)かつ下方(-Z方向)の位置に形成される。
また、端子10は、第一接触片15と、第二接触片16と、を備える。
第一接触片15と第二接触片16とは、共に、第二方向一方側に延び、それぞれ、「接続対象物」としての平型導体90に対して第一方向一方側から接触する第一接触部15Aと第二接触部16Aとを先端側に有する。第二接触片16は、第一接触片15に対して第一方向他方側に位置する。第二接触部16Aは、第一接触部15Aよりも第二方向他方側で平型導体90に接触する。
第一接触片15は、その基端側に、第二方向一方側に延びる直進部15Cを有し、その先端側に、第二方向一方側かつ第一方向他方側の斜め方向に延びる傾斜部15Bを有する。
第二接触片16は、その基端側に、第二方向一方側かつ第一方向一方側の斜め方向へ延びる第一傾斜部16Cを有し、その先端側に、第二方向一方側かつ第一方向他方側の斜め方向に延びる第二傾斜部16Bを有する。
なお、接触片の延びる方向については、接触片が有する一対の縁が向く方向を基準に把握することができる。具体的には、接触片が有する一対の縁の両方が斜め方向へ延びる場合は、接触片は斜め方向に延びていると把握される。
第一接触片15と第二接触片16との間には第一空間17が形成され、第二接触片16と前方延出部13との間には第二空間18が形成される。
第二接触片16の基端側は、基部12に接続されず、前方延出部13にのみ接続される。
これにより、第一空間17の第二方向他方側の端17Aは、第二空間18の第二方向他方側の端18Aよりも第二方向他方側に位置し、第一空間17の第一方向他方側の端17Bは、第二空間18の第二方向他方側の端18Aよりも第一方向他方側に位置する。
第一空間17の第二方向他方側には、第一方向に略平行に延びる板縁12Aが形成される。第一方向に略平行に伸びる板縁12Aの長さは、第二接触片16の基端の幅よりも長い。
(端子保持部の構造)
次に、ハウジング20の端子保持部22の構造について、説明する。
図14(A)に示すように、端子保持部22は、下壁52と、上壁53と、を有する。
下壁52と上壁53との間の空間に、端子10の基端側部11及び接触片15,16が配置される。上壁53の上側面は、端子保持部22の上面22Aを構成する。
下壁52の前端52Aは、上壁53の前端53Aやハウジング20の前壁26よりも前方に位置する。これにより、平型導体90を挿入しやすくなっている。
また、端子保持部22は、複数の端子10のうち隣り合う端子10の間に配置される複数の介在壁54を有する。
複数の介在壁54には、平型導体90が挿入されるための挿入溝55が形成される。挿入溝55は、介在壁54の前端から後方に延びる。挿入溝55の後端55Aは、介在壁54の前後方向中間部に位置する。挿入溝55の後端55Aにより、平型導体90の挿入深さの限界が規定される。
挿入溝55の上側には、複数の介在壁54をコネクタ幅方向に連結する幅方向連結部56が形成される。幅方向連結部56は、前後方向に延在する。幅方向連結部56と上壁53との間には、端子10の前方延出部13が挿入されて圧入される。
<作用効果>
次に、本実施形態の作用効果について、第1の観点から説明する。
本実施形態では、平型導体用コネクタ100は、ハウジング20と、ロック部材30と、を備える。ロック部材30は、平型導体90を係止するための係止凸部73を有すると共に、ハウジング20に対してロック位置Kとアンロック位置Lとの間で変位可能である。ロック位置Kのロック部材30の係止凸部73は、平型導体90の経路SRに進入することで平型導体90を係止する。一方、アンロック位置Lのロック部材30の係止凸部73は、経路SRから退避することで平型導体90の係止を解除する。係止凸部73は、平型導体90の厚み方向他方側(下側)から平型導体90を係止する。
また、平型導体用コネクタ100は、付勢部材40を備える。付勢部材40は、弾性変形することでロック部材30のアンロック位置Lへの変位を許容すると共に、アンロック位置Lのロック部材30をロック位置Kへ付勢する。
そして、ロック部材30は、当該ロック部材30をアンロック位置へ移動させるための操作部(中央膨出面33)を有する。このため、使用者は、操作部(中央膨出面33)を操作することで、ロック部材30をアンロック位置Lへ移動させることができる。
更に、ロック位置Kからアンロック位置Lまでのロック部材30の変位は、当該ロック部材30の平型導体90の厚み方向他方側(下側)への平行移動によって可能である。このため、本実施形態では、先行技術と異なり、ロック部材30の回動を考慮して操作部(中央膨出面33)を形成する必要がない。その結果、操作部(中央膨出面33)を広く形成しやすかったり、また、平型導体90の厚み方向他方側(下側)への操作力がロック部材30へスムーズに伝わったりする。つまり、ロック状態からアンロック状態への操作がしやすいコネクタとすることができる。
また、本実施形態では、ロック部材30は、経路SRよりも平型導体90の厚み方向一方側(上側)に位置する一方側部(本体部31)と、経路SRよりも平型導体90の厚み方向他方側(下側)に位置する他方側部(第二延出部72)と、一方側部(本体部31)と他方側部(第二延出部72)とを連結する連結部(第一延出部71)と、を有する。係止凸部73は、他方側部(第二延出部72)から突出して形成され、操作部(中央膨出面33)は、一方側部(本体部31)に形成される。
このため、経路SRよりも平型導体90の厚み方向一方側(上側)に操作部(中央膨出面33)を配置できる。
また、本実施形態では、ハウジング20には、他方側部(第二延出部72)に近接又は接触し、他方側部(第二延出部72)の抜去方向側(前側)の移動を規制する他方側部抜去方向規制部66が形成される(図12、図15参照)。
このため、平型導体90から係止凸部73に抜去方向の力が作用したとき、ロック部材30の第二延出部72(他方側部)がハウジング20の他方側部抜去方向規制部66に近接又は接触しているので、ロック部材30は動かないか僅かに動いた後に止まる。
また、本実施形態では、付勢方向規制部(外側上面34)の平型導体90の抜去方向側(前側)の端は、係止凸部73よりも抜去方向側(前側)に位置する。このため、付勢方向規制部(外側上面34)を前方へ長く形成できる。付勢方向規制部(外側上面34)が前方へ長く形成されることで、本実施形態では、ハウジング20の天壁25とロック部材30の外側上面34との接触面積が大きくなり、互いに局所的な力が作用することが抑制されている。
但し、係止凸部73に作用する抜去方向の力によって、ロック部材30に、付勢方向規制部(一対の外側上面34)の抜去方向側の端を支点とした、係止凸部73が退避する方向へのモーメントが発生する構造となってしまう。
しかし、本実施形態では、ハウジング20に他方側部抜去方向規制部66が形成されるので、ロック部材30が回動しようとしても、係止凸部73が退避する方向へ回動が起こらないか、起こっても僅かな回動で収まる。
また、本実施形態では、挿入される平型導体90から係止凸部73に作用する力により、ロック部材30が平型導体90の幅方向(コネクタ幅方向)を軸方向とした回動をすることで係止凸部73が経路SRから退避する。
このため、使用者は、平型導体90を挿入するだけで、係止凸部73を経路SRから退避させることができる。また、係止凸部73の退避をロック部材30の回動により実現するので、ロック部材30の平行移動により実現する場合と比べて、小さな挿入力で済む。
特に、本実施形態では、挿入時の回動の中心(外側上面34の後方側の端)は、係止凸部73よりも、挿入方向側かつ厚み方向一方側(後方かつ上方)に位置する。このため、より一層小さな挿入力で済む。
また、本実施形態では、ロック部材30の操作部(中央膨出面33)は、回動の中心と挿入方向(コネクタ前後方向)で略一致する位置を含む範囲(図15の符号33B参照)に形成される。このため、ロック部材30の操作部(中央膨出面33)を広く形成することができる。
また、本実施形態では、付勢部材40は、基部41,42,43と、ロック部材30に接触する接触部48と、基部41,42,43と接触部48との間に位置する弾性部44,45,46と、を有する。
そして、弾性部44,45,46は、2つの折返部44,46を有する。このため、折返部44,46が1つである態様と比較して、ロック部材30が上下方向に平行移動するときに接触部48とロック部材30とが摺動することが抑制されやすい構造となる。
次に、本実施形態の作用効果について、第2の観点から説明する。
本実施形態では、平型導体用コネクタ100は、ハウジング20とロック部材30とを備える。ハウジング20には、ロック部材30を収容する収容空間21が形成される。収容空間21に収容されたロック部材30は、収容空間21においてロック位置Kとアンロック位置Lとの間で変位可能である。
ロック部材30は、平型導体90を係止するための係止凸部73を有する。係止凸部73は、ロック部材30がロック位置Kにあるときは平型導体90を係止し、ロック部材30がアンロック位置Lにあるときは平型導体90の係止を解除する。
また、ハウジング20は、弾性変形可能な弾性部(係止弾性部27)を有する。弾性部(係止弾性部27)は、弾性変形することで収容空間21への所定の方向(コネクタ後方向)からのロック部材30の挿入を許容する。このため、コネクタの組立時、ハウジング20が有する弾性部(係止弾性部27)を弾性変形させることで、所定の方向(コネクタ後方向)から収容空間21へロック部材30を挿入することができる。
更に、ハウジング20は、収容空間21内のロック部材30が所定の方向(コネクタ後方向)へ移動したときにロック部材30に当接することで、ロック部材30の収容空間21からの離脱を防止する離脱防止部27B,28を有する。このため、収容空間21内のロック部材30が挿入されてきた側へ移動しても、ハウジング20の離脱防止部27B,28がロック部材30に当接し、これにより、ロック部材30の収容空間21からの離脱が防止される。
以上より、コネクタ製造時のロック部材30の組付工程において、ハウジング20及びロック部材30とは別の部材が不要であり、かつ、弾性部(係止弾性部27)を弾性変形させつつロック部材30を挿入するだけで、ロック部材30が収容空間21から離脱しなくなる。つまり、平型導体90を係止するロック部材30を備える平型導体用コネクタ100において、ロック部材30の組付作業を簡易にすることができる。
また、本実施形態では、ロック部材30のロック位置Kとアンロック位置Lとの間の変位は、所定の方向である収容空間21の開口方向(コネクタ後方向)に交差する方向の変位である。したがって、ロック部材30がロック位置Kから開口方向(コネクタ後方向)へ移動したときと、ロック部材30がアンロック位置から開口方向(コネクタ後方向)に移動したときとでは、ロック部材30の移動軌跡が異なることとなる。
そこで、離脱防止部27B,28が、ロック部材30がロック位置Kから開口方向(コネクタ後方向)へ移動したときロック部材30に当接し、かつ、ロック部材30がアンロック位置から開口方向(コネクタ後方向)に移動したときロック部材30に当接する。
このため、ロック部材30のロック位置Kとアンロック位置との間の変位が開口方向(コネクタ後方向)に交差する方向であるコネクタにおいて、ロック部材30の離脱を防止することができる。
また、本実施形態では、弾性部は、ハウジング20に形成された係止弾性部27である。係止弾性部27は、離脱防止部27B,28の一部を構成する一方側凸部(上側凸部27B)を含んで構成される。
このため、ロック部材30の組立時、ハウジング20が有する係止弾性部27を弾性変形させることで、ロック部材30を収容空間21へ挿入することができる。そして、弾性復帰した係止弾性部27の一方側凸部(上側凸部27B)を含む離脱防止部27B,28によって、ロック部材30の収容空間21からの離脱が防止される。
なお、「一方側凸部」は離脱防止部27B,28の全部を構成してもよい。
また、本実施形態では、離脱防止部27B,28は、係止弾性部27の一方側凸部(上側凸部27B)と、係止凸部73とは反対方向に突出する他方側凸部(下側凸部28)と、を含んで構成される。一方側凸部(上側凸部27B)は、ロック位置Kから開口方向(コネクタ後方向)へ移動するロック部材30に当接し、他方側凸部(下側凸部28)は、アンロック位置から開口方向(コネクタ後方向)へ移動するロック部材30に当接する。
このため、離脱防止部27B,28が一方側凸部(上側凸部27B)のみから構成される態様と比較して、一方側凸部(上側凸部27B)の突出量を小さくすることができる。一方側凸部(上側凸部27B)の突出量が小さくなると、収容空間21にロック部材を挿入する際にロック部材30をロック位置Kに近い位置に向けて挿入することができ、その結果、ロック部材30を挿入する際の付勢部材40の弾性変形量が小さくすることができる。ロック部材30を挿入する際の付勢部材40の弾性変形量が小さくなると、例えば、ロック部材30の挿入時に必要な力を低減することができる。
また、本実施形態では、ハウジング20は、ロック部材30の付勢方向への変位を規制する一対の付勢方向規制(天壁25の下側面25A)を備える。一対の付勢方向規制(天壁25の下側面25A)は、コネクタの幅方向の両端部に形成される。このため、ロック部材30がコネクタ幅方向の両端部で一対の付勢方向規制(天壁25の下側面25A)により支持されるので、ロック部材30の姿勢が安定する。
また、係止弾性部27は、一対の付勢方向規制(天壁25の下側面25A)のそれぞれに対するコネクタ幅方向内側に一対形成される。このため、ロック部材30の収容空間21からの離脱が、コネクタ幅方向に離れて位置する一対の係止弾性部27の一対の係止凸部73により安定的に防止される。
更に、一対の係止弾性部27は、それぞれ、基端側から収容空間21の開口方向(コネクタ後方向)へ向けて延びる延出部27Aと、延出部27Aの先端側に形成された一方側凸部(上側凸部27B)と、を含んで構成される。このため、ロック部材30の収容空間21からの離脱が、開口方向(コネクタ後方向)へ向けて延びる延出部27Aの先端側(開口方向側)に形成された一方側凸部(上側凸部27B)により防止される。また、開口方向(コネクタ後方向)に沿ったコネクタ寸法の範囲(コネクタ前後寸法の範囲)において、延出部27Aの長さを長くできるので、破損しにくい係止弾性部27とすることができる。
また、本実施形態では、コネクタ100は、実装される基板80に沿う方向のうちの一方向(コネクタ前方向)に開口する平型導体挿入口102を有する。一方、収容空間21の開口方向(コネクタ後方向)は、基板80に沿う方向のうちの平型導体挿入口102の開口方向(コネクタ前方向)とは反対の方向である。このため、収容空間21の開口を大きく形成しやすい。
また、本実施形態では、ロック位置Kからアンロック位置Lへの変位は、基板80に垂直な方向(上下方向)のうち基板80に近づく方向(下方向)である。そして、ロック部材30は、基板80に垂直な方向のうち基板80から離れる方向(上方向)を向く操作面(中央膨出面33)であって、ロック部材30をアンロック位置Lへ変位させる操作のための操作面(中央膨出面33)を有する。
このため、基板80に垂直な方向のうち基板80から離れる方向からの操作により、ロック部材30をアンロック位置Lへ変位させることができる。なお、ロック部材30のアンロック位置への変位が、基板上方からの操作により行えることは、例えば、基板80に対して多数のコネクタを実装する場合に有益である。
次に、本実施形態の作用効果について、第3の観点から説明する。
本実施形態では、端子10が第一接触片15と第二接触片16と前方延出部13とを備え、第二接触片16の基端側が、前方延出部13に接続されている。
このため、第二接触片16の基端側が前方延出部13に接続されない端子10と異なり、端子10の設計自由度が向上する。すなわち、例えば、第二接触片16の基端側を前方延出部13のみ接続させることで、第一接触片15と第二接触片16との基端同士の間隔を広くしやすい。また、例えば、第二接触片16の基端側の一部を前方延出部13に接続させることで、第二接触片16の基端を太く形成しやすい。
このように、第3の観点によれば、第一接触片15と第二接触片16と前方延出部13とを備える端子10において、第一接触片15及び第二接触片16の特性調整を容易にする新たな構造の端子が提供される。
また、本実施形態では、第二接触片16の基端側は、前方延出部13のみに接続される。このため、端子10の第一方向の寸法や各接触片15,16の基端側の幅寸法を変更することなく、第一接触片15と第二接触片16との基端側の同士の間隔を広くしやすい。第一接触片15と第二接触片16との基端側の同士の間隔が広いと、例えば、プレス型による抜き加工が容易となる。
また、本実施形態では、第二接触片16は、その基端側に、第二方向一方側かつ第一方向一方側の斜め方向へ延びる傾斜部15Bを有する。このため、第2接触片15,16の基端側に傾斜部15Bが形成されていない態様と比較して、第二接触片16の長さの確保が容易である。
また、本実施形態では、第一空間17の第二方向他方側には、第一方向に略平行に延びる板縁12Aが形成される。このため、例えば、第一空間17の第二方向他方側に湾曲して延びる板縁が形成される態様と比較して、第一接触片15や第二接触片16の基端側の幅寸法を小さくできる。その結果、第一接触片15や第二接触片16の基端側の変形量を確保しやすい。
また、本実施形態では、第二接触部16Aは、第一接触部15Aよりも第二方向他方側で平型導体90に接触する。このため、平型導体90との接触時、第一接触部15Aと第二接触部16Aとで接続対象物に接触するタイミングがずれる。
また、本実施形態では、前方延出部13には、ハウジング20に食い込む突起部13Aが形成される。このため、前方延出部13を利用して、端子10をハウジング20に保持させることができる。
次に、本実施形態の作用効果について、その他の観点から説明する。
本実施形態では、ロック部材30の付勢方向(上方向)の移動が制限する天壁25が、側壁24と前壁26に接続されているので、天壁25が破損しにくい。
また、本実施形態では、ロック部材30の第二延出部72の前端面72Aと係止凸部73の係止面73Aとは、上下方向の位置が近いので、抜去規制時に、ロック部材30に大きなモーメントが発生しにくい。具体的には、前端面72Aの上端と、係止面73Aの下端とは、上下方向に位置が略一致する。
本実施形態では、ロック部材30の後方凹部35の前方に、前方凹部36が形成されるので、規制凸部39の前後寸法が小さくなっている。規制凸部39の前後寸法を小さくすることで、ロック部材30の組付時に、係止弾性部27が弾性変形した状態となる時間を短くできる。
また、前方凹部36が形成されることで、ロック部材30が係止弾性部27からの反力を受け始める時点が遅れる。特に、ロック部材30が係止弾性部27から反力を受け始める時点が、ロック部材30が付勢部材40から反力を受ける始める時点よりも後になっており、タイミングがずらされているので、ロック部材30の挿入が容易となる。
また、本実施形態では、後方凹部35の幅(コネクタ幅方向寸法)は、ロック部材30が幅方向に移動したときに、係止弾性部27の上側凸部27Bに後方凹部35が接触しない大きさに設定される。なお、ロック部材30が幅方向に移動すると、ロック部材30の本体側面38Dがハウジング20の側壁24に当接する。
また、本実施形態では、ハウジング20の係止弾性部27の延出部27Aに形成された貫通孔27Cを介して、平型導体90が接続完了したか否かの確認をすることができる構造である。このため、係止弾性部27とは別に、平型導体90が接続完了したか否かの確認をするための貫通孔などを設ける必要がなく、小型のコネクタとすることができる。
また、本実施形態では、ロック位置Kのロック部材30の第二延出部72の下方には、ハウジング20が存在しない。このため、ロック部材30の上下の可動域が大きくなっている。つまり、第二延出部72が基板80に近接する位置に到達するまで、ロック部材30を下方向に移動できる。
更に、アンロック位置Lのロック部材30の第二延出部72よりも後方に、端子保持部22と付勢部材保持部23とを連結する補強部67が形成される(図16(A)参照)。このため、ハウジング20が補強される。
更に、第二延出部72の後端72Bが本体部31の後端(本体後面38E)よりも前方に位置するので、コネクタ100の前後寸法が大きくすることなく、補強部67を形成できる。
また、本実施形態では、ロック部材30が下方へ平行移動しても、ロック部材30の外側下面38Bは、ハウジング20の付勢部材保持部23に当接せず、ロック部材30が中央下面38Aが形成された幅方向中央部のみにおいて下方から支持される。このため、ロック部材30の本体部31に対し、反りを招くような力が作用しにくい。
更に、ロック部材30の本体部31の外側下面38Bは、中央下面38Aよりも上方に位置する。これにより、ロック部材30の中央下面38Aをハウジング20に当接可能としつつ、付勢部材保持部23を高く形成することができる。付勢部材保持部23を高く形成することで、ハウジング20の強度を向上させることができる。
〔上記実施形態の補足説明〕
なお、上記実施形態では、ロック部材30及び付勢部材40が、ハウジング20とは別体として形成された部材であるが、本開示のロック部材及び付勢部材はこれに限定されない。例えば、付勢部材は、合成樹脂材料でハウジングと一体に成形されてもよい。
また、上記実施形態では、平型導体90の一部を視認可能とする除去部37が、上下方向に貫通する孔であったが、本開示の除去部は孔に限定されない。
また、上記実施形態では、操作部としての操作面(中央膨出面33)が、一方側部としての本体部31に形成されているが、本開示の操作部はこれに限定されない。操作部は、他方側部に形成されてもよい。
また、上記実施形態では、「付勢方向規制部」としての外側上面34が一方側部としての本体部31に形成されるが、本開示の「付勢方向規制部」は、これに限定されず、他方側部に形成されてもよい。
また、上記実施形態では、ロック部材30が、「一方側部」としての本体部31と、「他方側部」としての第二延出部72と、「連結部」としての第一延出部71と、を有するが、本開示の「ロック部材」はこれに限定されない。例えば、ロック部材は、他方側部のみから構成されてもよい。
また、上記実施形態では、ロック部材は、導体挿入時のように回動可能であるが(図17参照)、本開示のロック部材はこれに限定されない。ロック部材は、平行移動のみ可能に構成され、回動不能に構成されてもよい。
また、上記実施形態では、ロック部材は、ロック位置Kからアンロック位置Lへの変位にように平行移動可能であるが(図15、図16参照)、本開示のロック部材はこれに限定されない。ロック部材は、導体挿入時のような回動のみ可能に構成され、平行移動不能に構成されてもよい。
また、上記実施形態では、「弾性部」としての係止弾性部27が、ハウジング20に形成されているが、本開示の弾性部はこれに限定されない。弾性部は、ロック部材に形成されてもよい。
また、上記実施形態では、「係止弾性部の一方側凸部」としての上側凸部27Bには、傾斜面27B1が形成されており、傾斜面27B1にロック部材30を当接させながらロック部材30を収容空間21に挿入することで、係止弾性部27を弾性変形させることができた。しかし、本開示の「係止弾性部の一方側凸部」はこれに限定されず、傾斜面が形成されなくてもよい。この場合、作業者の指や治具、機械などにより、係止弾性部を弾性変形させつつ、ロック部材を収容空間に挿入すればよい。
また、上記実施形態では、「端子」が、平型導体90を接続対象物とした端子であるが、本開示の「端子」はこれに限定されない。端子は、コネクタを接続対象物とする端子であってもよい。
また、上記実施形態では、ロック部材30が、合成樹脂などの絶縁性材料で形成されたが、本開示の「ロック部材」は、セラミックや金属などの他の材料で形成されてもよい。
100 コネクタ(平型導体用コネクタ)
102 平型導体挿入口
10 端子
11 基端側部
12A 板縁
13 前方延出部
13A 突起部
15 第一接触片
15A 第一接触部
16 第二接触片
16A 第二接触部
16C 第一傾斜部(傾斜部)
17 第一空間
17A 第二方向他方側の端
17B 第一方向他方側の端
18 第二空間
18A 第二方向他方側の端
20 ハウジング
21 収容空間
22 端子保持部
23 付勢部材保持部
24 側壁
25 天壁(付勢方向規制部)
25A 下側面(付勢方向規制部)
26 前壁
27 係止弾性部(弾性部)
27A 延出部
27B,28 離脱防止部
27B 上側凸部(一方側凸部)
28 下側凸部(他方側凸部)
30 ロック部材
31 本体部(一方側凸部)
32 腕部(連結部、他方側部)
33 中央膨出面(操作部、操作面)
34 外側上面(付勢方向規制部)
40 付勢部材
41,42,43 基部
44,45,46 弾性部
44,46 折返部
48 接触部
66 他方側部抜去方向規制部
71 第一延出部(連結部)
72 第二延出部(他方側部)
72A 前端面(付勢方向規制部)
73 係止凸部
80 基板
90 平型導体
91 先端部

Claims (6)

  1. 端子と、
    ハウジングと、
    ロック部材と、
    一対の付勢部材と、を備える平型導体用コネクタであって、
    前記ハウジングには、前記ロック部材を収容する収容空間が形成され、
    前記収容空間に収容された前記ロック部材は、前記収容空間においてロック位置とアンロック位置との間で変位可能であり、
    前記ロック部材は、平型導体を係止するための係止凸部であって、前記ロック部材が前記ロック位置にあるときは前記平型導体を係止し、前記ロック部材が前記アンロック位置にあるときは前記平型導体の係止を解除する前記係止凸部を有し、
    前記一対の付勢部材の各々は、弾性変形することで前記ロック部材の前記アンロック位置への変位を許容すると共に、前記アンロック位置の前記ロック部材を前記ロック位置へ付勢するものであり、
    前記ハウジングは、
    前記端子を保持する端子保持部と、
    前記一対の付勢部材を保持する一対の付勢部材保持部であって、前記端子保持部に対しコネクタ幅方向外側に配置される前記一対の付勢部材保持部と、を有し、
    前記ハウジング又は前記ロック部材は、弾性変形可能な弾性部であって、弾性変形することで前記収容空間への所定の方向からの前記ロック部材の挿入を許容する前記弾性部を有し、
    前記ハウジングは、前記収容空間内の前記ロック部材が前記所定の方向へ移動したときに前記ロック部材に当接することで、前記ロック部材の前記収容空間からの離脱を防止する離脱防止部を有する、
    平型導体用コネクタ。
  2. ハウジングと、
    ロック部材と、
    付勢部材と、を備える平型導体用コネクタであって、
    前記ハウジングには、前記ロック部材を収容する収容空間が形成され、
    前記収容空間に収容された前記ロック部材は、前記収容空間においてロック位置とアンロック位置との間で変位可能であり、
    前記ロック部材は、平型導体を係止するための係止凸部であって、前記ロック部材が前記ロック位置にあるときは前記平型導体を係止し、前記ロック部材が前記アンロック位置にあるときは前記平型導体の係止を解除する前記係止凸部を有し、
    前記付勢部材は、弾性変形することで前記ロック部材の前記アンロック位置への変位を許容すると共に、前記アンロック位置の前記ロック部材を前記ロック位置へ付勢するものであり、
    前記付勢部材は、前記平型導体用コネクタが実装される基板に固定される基板固定部を有し、
    前記ハウジング又は前記ロック部材は、弾性変形可能な弾性部であって、弾性変形することで前記収容空間への所定の方向からの前記ロック部材の挿入を許容する前記弾性部を有し、
    前記ハウジングは、前記収容空間内の前記ロック部材が前記所定の方向へ移動したときに前記ロック部材に当接することで、前記ロック部材の前記収容空間からの離脱を防止する離脱防止部を有する、
    平型導体用コネクタ。
  3. ハウジングと、
    ロック部材と、を備える平型導体用コネクタであって、
    前記ハウジングには、前記ロック部材を収容する収容空間が形成され、
    前記収容空間に収容された前記ロック部材は、前記収容空間においてロック位置とアンロック位置との間で変位可能であり、
    前記ロック部材は、平型導体を係止するための係止凸部であって、前記ロック部材が前記ロック位置にあるときは前記平型導体を係止し、前記ロック部材が前記アンロック位置にあるときは前記平型導体の係止を解除する前記係止凸部を有し、
    前記ハウジング又は前記ロック部材は、弾性変形可能な弾性部であって、弾性変形することで前記収容空間への所定の方向からの前記ロック部材の挿入を許容する前記弾性部を有し、
    前記ハウジングは、前記収容空間内の前記ロック部材が前記所定の方向へ移動したときに前記ロック部材に当接することで、前記ロック部材の前記収容空間からの離脱を防止する離脱防止部を有し、
    前記ロック部材の前記ロック位置と前記アンロック位置との間の変位は、前記所定の方向である前記収容空間の開口方向に交差する方向の変位であり、
    前記離脱防止部は、
    前記ロック部材が前記ロック位置から前記開口方向へ移動したとき、前記ロック部材に当接し、かつ、
    前記ロック部材が前記アンロック位置から前記開口方向に移動したとき、前記ロック部材に当接し、
    前記弾性部は、前記ハウジングに形成された係止弾性部であって、前記離脱防止部の一部又は全部を構成する一方側凸部を含んで構成された前記係止弾性部であり、
    弾性変形することで前記ロック部材の前記アンロック位置への変位を許容すると共に、前記アンロック位置の前記ロック部材を前記ロック位置へ付勢する付勢部材を備え、
    前記離脱防止部は、
    前記係止弾性部の前記一方側凸部と、
    前記係止凸部とは反対方向に突出する他方側凸部と、を含んで構成され、
    前記一方側凸部は、前記ロック位置から前記開口方向へ移動する前記ロック部材に当接し、
    前記他方側凸部は、前記アンロック位置から前記開口方向へ移動する前記ロック部材に当接する、
    型導体用コネクタ。
  4. 前記弾性部は、前記ハウジングに形成された係止弾性部であって、前記離脱防止部の一部又は全部を構成する一方側凸部を含んで構成された前記係止弾性部である、
    請求項1又は請求項2に記載の平型導体用コネクタ。
  5. 前記係止弾性部には、上下方向に貫通する貫通孔であって、当該貫通孔を介し、当該平型導体用コネクタに挿入された前記平型導体の一部を、当該平型導体用コネクタの上方から視認可能とする前記貫通孔が形成される、
    請求項3又は請求項4に記載の平型導体用コネクタ。
  6. 弾性変形することで前記ロック部材の前記アンロック位置への変位を許容すると共に、前記アンロック位置の前記ロック部材を前記ロック位置へ付勢する付勢部材を備え、
    前記ハウジングは、前記ロック部材が付勢される方向への変位を規制すると共に、コネクタ幅方向の両端部に形成された一対の付勢方向規制部を備え、
    前記係止弾性部は、前記一対の付勢方向規制部のそれぞれに対するコネクタ幅方向内側に一対形成され、
    一対の前記係止弾性部は、それぞれ、その基端側から前記収容空間の開口方向へ向けて延びる延出部と、前記延出部の先端側に形成された前記一方側凸部と、を含んで構成される、
    請求項4又は請求項5に記載の平型導体用コネクタ。
JP2019141814A 2019-07-31 2019-07-31 平型導体用コネクタ Active JP7315405B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019141814A JP7315405B2 (ja) 2019-07-31 2019-07-31 平型導体用コネクタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019141814A JP7315405B2 (ja) 2019-07-31 2019-07-31 平型導体用コネクタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021026830A JP2021026830A (ja) 2021-02-22
JP7315405B2 true JP7315405B2 (ja) 2023-07-26

Family

ID=74663949

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019141814A Active JP7315405B2 (ja) 2019-07-31 2019-07-31 平型導体用コネクタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7315405B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006286541A (ja) 2005-04-04 2006-10-19 Jst Mfg Co Ltd 電気コネクタ
JP2009205914A (ja) 2008-02-27 2009-09-10 Kyocera Elco Corp ケーブル用コネクタ
JP2017135031A (ja) 2016-01-28 2017-08-03 山一電機株式会社 ケーブル用コネクタ

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3367363B2 (ja) * 1996-08-23 2003-01-14 住友電装株式会社 シート状導電路用コネクタ

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006286541A (ja) 2005-04-04 2006-10-19 Jst Mfg Co Ltd 電気コネクタ
JP2009205914A (ja) 2008-02-27 2009-09-10 Kyocera Elco Corp ケーブル用コネクタ
JP2017135031A (ja) 2016-01-28 2017-08-03 山一電機株式会社 ケーブル用コネクタ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021026830A (ja) 2021-02-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5943774B2 (ja) コネクタ
US6431897B1 (en) Connector having a rotary actuator engaged with a contact in a direction parallel to a sheet-like object connected to the connector
US6644992B2 (en) Lever-type connector
JP4638557B2 (ja) コネクタ位置決め素子およびこれを組み込んだコネクタ組立装置
JP4926836B2 (ja) コネクタ
KR100783419B1 (ko) 커넥터
US6733325B2 (en) Connector assembly for a flat wire member
JP4514802B2 (ja) 平型導体用電気コネクタ
US7008253B2 (en) Electrical connector having latch actuating mechanism
US7445494B2 (en) Electrical connector with retaining member
KR100963726B1 (ko) 커넥터
JP3755429B2 (ja) コネクタ
JP4789576B2 (ja) 電気コネクタ
TWI472098B (zh) Electrical connectors for circuit boards
TWI697156B (zh) 連接器以及連接器組件
JP4247920B2 (ja) レバーコネクタ
US7267569B2 (en) Connector with a shorting terminal
JP2013182786A (ja) コネクタ
TWI460934B (zh) Electrical connectors for circuit boards
CN110416824B (zh) 连接器组以及连接器
CN109478746B (zh) 连接器
JP7315404B2 (ja) 平型導体用コネクタ
CN111224251A (zh) 连接器
JP2001052785A (ja) スライダ及びこれを含むコネクタ
US7695325B2 (en) Connector

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220623

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230324

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230404

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230602

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230627

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230713

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7315405

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150