はじめに、本願の開示する技術の一実施形態に係る情報処理装置1の構成を説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理装置1の斜視図である。情報処理装置1は、一例として、サーバーである。矢印W方向は、情報処理装置1の幅方向(左右方向)を示し、矢印Hは、情報処理装置1の高さ方向(上下方向)を示し、矢印L方向は、情報処理装置1の長さ方向(前後方向)を示している。
情報処理装置1は、筐体10と、複数のファンユニット30とを備える。筐体10は、上下方向に偏平な箱形に形成されており、筐体10の前面には、複数の開口11(通気孔)が形成されている。複数のファンユニット30は、筐体10の前面側に収容されており、矢印W方向に並んで配置されている。複数のファンユニット30の台数は、一例として、4台であるが、何台でもよい。
図2は、図1の情報処理装置1を模式的に示す平面断面図である。図2に示されるように、各ファンユニット30は、一例として、矢印L方向に並ぶ一対のファン31を有している。この一対のファン31は、図示しないモータによって回転される。
筐体10の背面には、挿抜口12(挿抜口)が形成されている。各ファンユニット30は、挿抜口12と反対側に配置されている。各ファンユニット30は、筐体10の挿抜口12へ向けて風を送るプッシュ式(筐体10の前面側から背面側へ風32を送るプッシュ式)とされている。つまり、各ファンユニット30は、筐体10の背面側に向けて開口する吹出口33と、吹出口33と反対側に位置する吸込口34とを有する。吹出口33は、ファンユニット30の背面に形成されており、吸込口34は、ファンユニット30の前面に形成されている。
情報処理装置1は、複数の電子ユニット40と、複数の電源ユニット60とをさらに備える。筐体10の背面には、挿抜口12(挿抜口)が形成されており、複数の電子ユニット40及び複数の電源ユニット60は、挿抜口12を通じて筐体10に収容される。この複数の電子ユニット40及び複数の電源ユニット60は、それぞれ筐体10に対して矢印L方向に沿って挿抜される。
複数の電源ユニット60は、複数の電子ユニット40と筐体10の側壁部13との間に配置されている。筐体10には、筐体10の上下方向を高さ方向として矢印L方向に延びる複数の隔壁部15~19が形成されている。
隔壁部15は、矢印W方向に並ぶ電子ユニット40の間に配置されており、隔壁部16は、電子ユニット40と電源ユニット60との間に配置されている。隔壁部17は、矢印W方向に並ぶ電源ユニット60の間に配置されており、隔壁部18は、複数のファンユニット30と側壁部13との間に配置されている。隔壁部16及び隔壁部18は、矢印L方向に接続されている。複数の隔壁部19は、複数のファンユニット30の間にそれぞれ配置されている。
各電子ユニット40は、基板41と、基板41を収容するハウジング42とを有している。基板41には、一対のCPU(Central Processing Unit)43が実装されており、各CPU43の上には、ヒートシンク44が設けられている。ハウジング42の前面及び背面には、通気口45、46がそれぞれ形成されている。
情報処理装置1は、基板70と、ミッドプレーン71とをさらに備える。この基板70及びミッドプレーン71は、筐体10の内側に設けられている。基板70は、複数のファンユニット30と複数の電子ユニット40との間に配置されており、ミッドプレーン71は、基板70と複数の電子ユニット40との間に配置されている。電子ユニット40に搭載された基板41は、ミッドプレーン71を介して基板70と電気的に接続される。複数のファンユニット30は、基板70に電気的に接続され、この基板70から給電される。
基板70は、筐体10の上下方向を板厚方向としており、筐体10の底板21に沿って配置されている。ミッドプレーン71は、底板21から立設するフレーム22に固定されている。フレーム22は、矢印L方向を板厚方向として形成されており、ミッドプレーン71は、フレーム22に矢印L方向に重ね合わされて固定されている。
ミッドプレーン71又はフレーム22には、矢印L方向に貫通する複数の通風口(不図示)が形成されている。複数のファンユニット30から送出された風32は、通風口を通じて複数の電子ユニット40に供給され、CPU43及びヒートシンク44が冷却される。
図3は、図1の情報処理装置1を模式的に示す背面図であり、図4は、図2のF4-F4線断面図である。図3、図4に示されるように、筐体10は、複数の電子ユニット40が収容される収容空間23を備える。この収容空間23は、挿抜口12と複数のファンユニット30との間、より具体的には、挿抜口12と、ミッドプレーン71を支持するフレーム22との間に位置する。
この収容空間23には、一例として、複数の電子ユニット40が左右二列及び上下二段に収容される。収容空間23は、上側の電子ユニット40が挿抜可能に収容される上部空間23Aと、下側の電子ユニット40が挿抜可能に収容される下部空間23Bとを有する。この収容空間23は、上部空間23Aと下部空間23Bとの間に隔壁を有さずに上部空間23Aと下部空間23Bとが繋がった構成となっている。
なお、複数の電子ユニット40は、上部空間23A及び下部空間23Bのいずれかに選択的に収容することが可能である。上部空間23Aに収容された電子ユニット40は、「第一ユニット」の一例であり、下部空間23Bに収容された電子ユニット40は、「第二ユニット」の一例である。
図5は、図4の複数の電子ユニット40を筐体10から抜去した状態を示す図である。図4、図5に示されるように、筐体10の内部には、上側フラップ80及び下側フラップ81が設けられている。この上側フラップ80及び下側フラップ81は、収容空間23におけるファンユニット30側の端部に設けられている。上側フラップ80は、上部空間23Aにおけるファンユニット30側の端部を開閉し、下側フラップ81は、下部空間23Bにおけるファンユニット30側の端部を開閉する。
図4では、上側フラップ80及び下側フラップ81が電子ユニット40に押されることにより開いた状態で示されており、図5では、上側フラップ80及び下側フラップ81が閉じた状態で示されている。上側の電子ユニット40は、上側フラップ80と干渉して上側フラップ80を開かせる位置に配置され、下側の電子ユニット40は、下側フラップ81と干渉して下側フラップ81を開かせる位置に配置される。
図6は、図5の上側フラップ80及び下側フラップ81の周辺部の拡大図である。図6に示されるように、上側フラップ80及び下側フラップ81は、筐体10の上下方向にスイング可能に筐体10に支持されている。この上側フラップ80及び下側フラップ81は、風32が送られる方向を閉まる方向として配置されている。
筐体10の内部には、ストッパ82が設けられている。このストッパ82は、上側フラップ80が閉じた場合に、上側フラップ80のスイング方向に上側フラップ80の下端部と対向する。上側フラップ80は、閉じた状態では、この上側フラップ80の下端部がストッパ82に当接することでスイング動作が規制される。一方、下側フラップ81は、閉じた状態では、この下側フラップ81の下端部が筐体10の底板21に当接することでスイング動作が規制される。
図7は、図6の上側フラップ80及びこの上側フラップ80を固定する固定金具83の分解斜視図である。図7に示されるように、上側フラップ80は、固定部84と、固定部84から垂下するフラップ本体85とを有するフィルム材によって形成されている。固定部84とフラップ本体85との間の折曲部86は、フラップ本体85をスイングさせるためのヒンジ部として機能する。上側フラップ80の固定部84は、図6に示される筐体10の天板24に固定金具83を介して固定される。
なお、図6の下側フラップ81は、上側フラップ80と同様の構成である。下側フラップ81の固定部84は、例えば図6に示されるストッパ82に固定金具83を介して固定されることにより、筐体10に対して固定される。
図8は、図2のF8-F8線断面図であり、図9は、図2のF9-F9線断面図である。図8、図9に示されるように、筐体10の側壁部14と隔壁部15には、一対のガイドレール90が固定されている。一対のガイドレール90は、筐体10の上下方向の中央部に配置されている。側壁部14と隔壁部15との間に配置された上側の電子ユニット40は、一対のガイドレール90に支持されている。電子ユニット40には、一対のガイドレール90と対応する位置に段部47が形成されている。一方、側壁部14と隔壁部15との間に配置された下側の電子ユニット40は、筐体10の底板21の上に載置されている。
同様に、隔壁部15と隔壁部16には、一対のガイドレール90が固定されている。一対のガイドレール90は、筐体10の上下方向の中央部に配置されている。隔壁部15と隔壁部16との間に配置された上側の電子ユニット40は、一対のガイドレール90に支持されている。一方、隔壁部15と隔壁部16との間に配置された下側の電子ユニット40は、筐体10の底板21の上に載置されている。
上側の電子ユニット40のCPU43は、一対のガイドレール90の間の範囲91内に配置されている。このように、CPU43が、一対のガイドレール90の間の範囲91内に配置されていると、CPU43の周辺の基板41の裏面に実装される部品がガイドレール90と干渉しないため、電子ユニット40の高密度化に寄与する。また、ヒートシンク44の高さが確保されるので、ヒートシンク44、ひいては、CPU43の冷却効率が向上する。さらに、電子ユニット40の高さが確保されるので、電子ユニット40の前面及び背面の開口面積が確保され、ひいては、冷却性が向上する。
図10は、図1の筐体10の背面側の部分の要部拡大図である。図10に示されるように、筐体10の天板24における背面側(挿抜口12側)の部分には、複数の通気口25が形成されている。複数の通気口25は、天板24の板厚方向に貫通している。
図11は、図2の電子ユニット40を具体的に示す斜視図であり、図12は、図11の電子ユニット40の平面図である。図11、図12に示されるように、電子ユニット40のハウジング42は、天板51を有している。この天板51の矢印L方向の中央部には、開口52が形成されている。開口52は、電子ユニット40の上下方向に貫通している。開口52は、一対のヒートシンク44に対して電子ユニット40の背面側にずれて形成されている。
図13は、図11の電子ユニット40の背面側の部分の要部拡大図である。図13に示されるように、電子ユニット40のハウジング42は、天板51と対向する底板53を有している。天板51及び底板53における電子ユニット40の背面側の部分には、複数の通気口54、55がそれぞれ形成されている。複数の通気口54、55は、電子ユニット40の上下方向に貫通している。
図14は、図1の情報処理装置1において筐体10に上下に電子ユニット40を収容した状態を模式的に示す側面断面図である。図14において、各電子ユニット40に搭載された一対のCPU43は、一つにまとめて図示されている。また、各電子ユニット40に搭載された一対のヒートシンク44は、一つにまとめて図示されている。
図14に示されるように、ファンユニット30から送り出された風32は、上側の電子ユニット40に供給される風32Aと、下側の電子ユニット40に供給される風32Bに分かれる。下側の電子ユニット40に供給された風32Bは、電子ユニット40の背面に形成された通気口46及び筐体10の背面に形成された挿抜口12を通じて筐体10の背面側に排出される。
また、この下側の電子ユニット40に供給された風32Bの一部は、下側の電子ユニット40の天板51に形成された通気口54を通じて上側の電子ユニット40に供給される。また、この風32Bの一部は、上側の電子ユニット40の底板53に形成された通気口55を通じて上側の電子ユニット40の内部に供給される。
上側の電子ユニット40に供給された風32Aは、電子ユニット40の背面に形成された通気口46及び筐体10の背面に形成された挿抜口12を通じて筐体10の背面側に排出される。また、この上側の電子ユニット40に供給された風32Aの一部は、上側の電子ユニット40の天板51に形成された通気口54及び筐体10の天板24に形成された通気口25を通じて筐体10の上方に排出される。
図15は、図11の電子ユニット40の代わりに収容空間23に収容されるダミーユニット100の斜視図である。図15に示されるように、ダミーユニット100は、図11の電子ユニット40と略同様の外形形状及び寸法を有する。このダミーユニット100は、前壁部101、後壁部102、底板103及び一対の側壁部104を有し、天面が開口する箱形に形成されている。つまり、ダミーユニット100は、天板(天面の開口に相当する部分)が省かれた構成となっており、天面に開口105を有する。
次に、電子ユニット40及びダミーユニット100を収容空間23に挿抜する例を説明する。
以下の各例では、複数のファンユニット30が作動したまま、電子ユニット40及びダミーユニット100が挿抜される活性交換について説明する。
以下の説明では、上部空間23Aに収容される電子ユニット40を上側の電子ユニット40Aと称し、下部空間23Bに収容される電子ユニット40を下側の電子ユニット40Bと称する。同様に、上部空間23Aに収容されるダミーユニット100を上側のダミーユニット100Aと称し、下部空間23Bに収容されるダミーユニット100を下側のダミーユニット100Bと称する。
上側の電子ユニット40A又は上側のダミーユニット100Aは、「第一ユニット」の一例であり、下側の電子ユニット40B又は下側のダミーユニット100Bは、「第二ユニット」の一例である。
なお、以下の説明では、通気口54、55を通過する風32、及び、通気口25を通過する風32(図14参照)の説明を省略する。
また、以下に説明する図16~図20において、上側の電子ユニット40Aに搭載された一対のCPU43は、一つにまとめて図示されている。また、上側の電子ユニット40Aに搭載された一対のヒートシンク44は、一つにまとめて図示されている。同様に、下側の電子ユニット40Bに搭載された一対のCPU43は、一つにまとめて図示されている。また、下側の電子ユニット40Bに搭載された一対のヒートシンク44は、一つにまとめて図示されている。
(第一例)
図16は、上側の電子ユニット40A及び下側の電子ユニット40Bを収容空間23に対して挿抜する第一例を説明する図である。
図16の(A)では、上部空間23Aに上側の電子ユニット40Aが収容され、下部空間23Bに下側の電子ユニット40Bが収容されている。この状態では、上側の電子ユニット40Aが、上側フラップ80と干渉して上側フラップ80を開かせる位置に配置され、上側フラップ80が開いた状態となる。同様に、下側の電子ユニット40Bが、下側フラップ81と干渉して下側フラップ81を開かせる位置に配置され、下側フラップ81が開いた状態となる。
このように、上側フラップ80及び下側フラップ81が開いた状態では、ファンユニット30から送り出された風32が、上側の電子ユニット40Aの内部に流れ込む風32Aと、下側の電子ユニット40Bの内部に流れ込む風32Bに分かれる。これらの風32A、32Bは、上側の電子ユニット40A及び下側の電子ユニット40BのCPU43及びヒートシンク44にそれぞれ供給され、CPU43及びヒートシンク44がそれぞれ冷却される。
また、上側の電子ユニット40Aの内部に流れ込んだ風32Aは、上側の電子ユニット40Aの背面に形成された通気口46及び筐体10の背面に形成された挿抜口12を通じて筐体10の背面側に排出される。同様に、下側の電子ユニット40Bの内部に流れ込んで風32Bは、下側の電子ユニット40Bの背面に形成された通気口46及び筐体10の背面に形成された挿抜口12を通じて筐体10の背面側に排出される。
なお、下側の電子ユニット40Bの天板51に形成された開口52は、上側の電子ユニット40Aの底板53によって覆われる。このため、風32Bが開口52を通じて上側の電子ユニット40Aの側へ流れ出ることが抑制される。
このように、上部空間23Aに上側の電子ユニット40Aが収容され、下部空間23Bに下側の電子ユニット40Bが収容されている状態では、上側の電子ユニット40A及び下側の電子ユニット40Bに風32A、風32Bがそれぞれ供給される。これにより、上側の電子ユニット40A及び下側の電子ユニット40Bの冷却性が確保される。
図16の(B)では、図16の(A)に対し、上部空間23Aから上側の電子ユニット40Aが抜去されている。この状態では、ファンユニット30から送られた風32の力により上側フラップ80が閉じられるため、上部空間23Aへの風32の流入が阻止される。
そして、ファンユニット30から送り出された風32は、下側の電子ユニット40Bの内部に流れ込む。この下側の電子ユニット40Bの内部に流れ込んだ風32Bは、下側の電子ユニット40Bの背面に形成された通気口46及び筐体10の背面に形成された挿抜口12を通じて筐体10の背面側に排出される。
また、上部空間23Aから上側の電子ユニット40Aが抜去されることにより、下側の電子ユニット40Bの天板51に形成された開口52が開放される。このため、CPU43よりも後方において風32Bの一部が開口52を通じて上部空間23Aの側へ流れ出る。そして、上部空間23Aに流入した風32Cは、筐体10の背面に形成された挿抜口12を通じて筐体10の背面側に排出される。
このように、上部空間23Aから上側の電子ユニット40Aが抜去され、下部空間23Bに下側の電子ユニット40Bが収容されている状態では、上部空間23Aの入口を通じて上部空間23Aに風32が流入することが抑制される。これにより、下部空間23Bに収容された下側の電子ユニット40Bに供給される風32Bの風量が確保されるので、下側の電子ユニット40Bの冷却性が確保される。
図16の(C)では、図16の(A)に対し、下部空間23Bから下側の電子ユニット40Bが抜去されている。この状態では、ファンユニット30から送られた風32の力により下側フラップ81が閉じられるため、下部空間23Bへの風32の流入が阻止される。
そして、ファンユニット30から送り出された風32は、上側の電子ユニット40Aの内部に流れ込む。この上側の電子ユニット40Aの内部に流れ込んだ風32Aは、上側の電子ユニット40Aの背面に形成された通気口46及び筐体10の背面に形成された挿抜口12を通じて筐体10の背面側に排出される。
なお、上側の電子ユニット40Aが底板53を有するため、風32Aが下部空間23Bの側へ流れ出ることが抑制される。
このように、下部空間23Bから下側の電子ユニット40Bが抜去され、上部空間23Aに上側の電子ユニット40Aが収容されている状態では、下部空間23Bに風32が流入することが抑制される。これにより、上部空間23Aに収容された上側の電子ユニット40Aに供給される風32Aの風量が確保されるので、上側の電子ユニット40Aの冷却性が確保される。
(第二例)
図17は、上側の電子ユニット40A及び下側のダミーユニット100Bを収容空間23に対して挿抜する第二例を説明する図である。
図17の(A)では、上部空間23Aに上側の電子ユニット40Aが収容され、下部空間23Bに下側のダミーユニット100Bが収容されている。この状態では、上側の電子ユニット40Aが、上側フラップ80と干渉して上側フラップ80を開かせる位置に配置され、上側フラップ80が開いた状態となる。同様に、下側のダミーユニット100Bが、下側フラップ81と干渉して下側フラップ81を開かせる位置に配置され、下側フラップ81が開いた状態となる。
ただし、上側フラップ80が開くことにより上部空間23Aの入口は開放されるが、下部空間23Bの入口は、下側フラップ81が開いた状態でも下側のダミーユニット100Bの前壁部101が配置されるため、この前壁部101によって閉止される。したがって、この状態では、下部空間23Bへの風32の流入が阻止される。
そして、ファンユニット30から送り出された風32は、上側の電子ユニット40Aの内部に流れ込む。この上側の電子ユニット40Aの内部に流れ込んだ風32Aは、上側の電子ユニット40Aの背面に形成された通気口46及び筐体10の背面に形成された挿抜口12を通じて筐体10の背面側に排出される。
なお、上側の電子ユニット40Aが底板53を有するため、風32Aが下側のダミーユニット100Bの側へ流れ出ることが抑制される。
このように、下部空間23Bに下側のダミーユニット100Bが収容され、上部空間23Aに上側の電子ユニット40Aが収容されている状態では、下部空間23Bに風32が流入することが抑制される。これにより、上部空間23Aに収容された上側の電子ユニット40Aに供給される風32Aの風量が確保されるので、上側の電子ユニット40Aの冷却性が確保される。
図17の(B)では、図17の(A)に対し、上部空間23Aから上側の電子ユニット40Aが抜去されている。この状態では、ファンユニット30から送られた風32の力により上側フラップ80が閉じられるため、上部空間23Aへの風32の流入が阻止される。
また、下部空間23Bの入口は、下側フラップ81が開いた状態でも下側のダミーユニット100Bの前壁部101が配置されるため、この前壁部101によって閉止される。したがって、この状態では、下部空間23Bへの風32の流入も阻止される。
このように、上部空間23Aから上側の電子ユニット40Aが抜去され、下部空間23Bに下側のダミーユニット100Bが収容されている状態では、上部空間23A及び下部空間23Bに風32が流入しない。したがって、他の収容空間23へ供給される風32の風量が確保されるので、他の収容空間23に収容された電子ユニット40の冷却性が確保される。
図17の(C)では、図17の(A)に対し、下部空間23Bから下側のダミーユニット100Bが抜去されている。この状態では、ファンユニット30から送られた風32の力により下側フラップ81が閉じられるため、下部空間23Bへの風32の流入が阻止される。
そして、ファンユニット30から送り出された風32は、上側の電子ユニット40Aの内部に流れ込む。この上側の電子ユニット40Aの内部に流れ込んだ風32Aは、上側の電子ユニット40Aの背面に形成された通気口46及び筐体10の背面に形成された挿抜口12を通じて筐体10の背面側に排出される。
なお、上側の電子ユニット40Aが底板53を有するため、風32Aが下部空間23Bの側へ流れ出ることが抑制される。
このように、下部空間23Bから下側のダミーユニット100Bが抜去され、上部空間23Aに上側の電子ユニット40Aが収容されている状態では、下部空間23Bに風32が流入することが抑制される。これにより、上部空間23Aに収容された上側の電子ユニット40Aに供給される風32Aの風量が確保されるので、上側の電子ユニット40Aの冷却性が確保される。
(第三例)
図18は、上側のダミーユニット100A及び下側の電子ユニット40Bを収容空間23に対して挿抜する第三例を説明する図である。
図18の(A)では、上部空間23Aに上側のダミーユニット100Aが収容され、下部空間23Bに下側の電子ユニット40Bが収容されている。この状態では、上側のダミーユニット100Aが、上側フラップ80と干渉して上側フラップ80を開かせる位置に配置され、上側フラップ80が開いた状態となる。同様に、下側の電子ユニット40Bが、下側フラップ81と干渉して下側フラップ81を開かせる位置に配置され、下側フラップ81が開いた状態となる。
ただし、下側フラップ81が開くことにより下部空間23Bの入口は開放されるが、上部空間23Aの入口は、上側フラップ80が開いた状態でも上側のダミーユニット100Aの前壁部101が配置されるため、この前壁部101によって閉止される。したがって、この状態では、上部空間23Aへの風32の流入が阻止される。
そして、ファンユニット30から送り出された風32は、下側の電子ユニット40Bの内部に流れ込む。この下側の電子ユニット40Bの内部に流れ込んだ風32Bは、下側の電子ユニット40Bの背面に形成された通気口46及び筐体10の背面に形成された挿抜口12を通じて筐体10の背面側に排出される。
なお、下側の電子ユニット40Bの天板51に形成された開口52は、上側のダミーユニット100Aの底板103によって覆われる。このため、風32Bが開口52を通じて上側のダミーユニット100Aの側へ流れ出ることが抑制される。
このように、上部空間23Aに上側のダミーユニット100Aが収容され、下部空間23Bに下側の電子ユニット40Bが収容されている状態では、上部空間23Aに風32が流入することが抑制される。これにより、下部空間23Bに収容された下側の電子ユニット40Bに供給される風32Bの風量が確保されるので、下側の電子ユニット40Bの冷却性が確保される。
図18の(B)では、図18の(A)に対し、上部空間23Aから上側のダミーユニット100Aが抜去されている。この状態では、ファンユニット30から送られた風32の力により上側フラップ80が閉じられるため、上部空間23Aへの風32の流入が阻止される。
そして、ファンユニット30から送り出された風32は、下側の電子ユニット40Bの内部に流れ込む。この下側の電子ユニット40Bの内部に流れ込んだ風32Bは、下側の電子ユニット40Bの背面に形成された通気口46及び筐体10の背面に形成された挿抜口12を通じて筐体10の背面側に排出される。
また、上部空間23Aから上側の電子ユニット40Aが抜去されることにより、下側の電子ユニット40Bの天板51に形成された開口52が開放される。このため、CPU43よりも後方において風32Bの一部が開口52を通じて上部空間23Aの側へ流れ出る。そして、上部空間23Aに流入した風32Cは、筐体10の背面に形成された挿抜口12を通じて筐体10の背面側に排出される。
このように、上部空間23Aから上側のダミーユニット100Aが抜去され、下部空間23Bに下側の電子ユニット40Bが収容されている状態では、上部空間23Aの入口を通じて上部空間23Aに風32が流入することが抑制される。これにより、下部空間23Bに収容された下側の電子ユニット40Bに供給される風32Bの風量が確保されるので、下側の電子ユニット40Bの冷却性が確保される。
図18の(C)では、図18の(A)に対し、下部空間23Bから下側の電子ユニット40Bが抜去されている。この状態では、ファンユニット30から送られた風32の力により下側フラップ81が閉じられるため、下部空間23Bへの風32の流入が阻止される。
また、上部空間23Aの入口は、上側フラップ80が開いた状態でも上側のダミーユニット100Aの前壁部101が配置されるため、この前壁部101によって閉止される。したがって、この状態では、上部空間23Aへの風32の流入も阻止される。
このように、下部空間23Bから下側の電子ユニット40Bが抜去され、上部空間23Aに上側のダミーユニット100Aが収容されている状態では、上部空間23A及び下部空間23Bに風32が流入しない。したがって、他の収容空間23へ供給される風32の風量が確保されるので、他の収容空間23に収容された電子ユニット40の冷却性が確保される。
(第四例)
図19は、上側の電子ユニット40A及び下側のダミーユニット100Bを収容空間23に対して挿抜する第四例を説明する図である。この図19に示される第四例では、図17に示される第二例に対し、下側のダミーユニット100Bに全長の短いものが用いられている。この下側のダミーユニット100Bは、下部空間23Bに収容された場合に、前壁部101が閉じた状態の下側フラップ81と当接する位置に配置される。
図19の(A)では、上部空間23Aに上側の電子ユニット40Aが収容され、下部空間23Bに下側のダミーユニット100Bが収容されている。この状態では、上側の電子ユニット40Aが、上側フラップ80と干渉して上側フラップ80を開かせる位置に配置され、上側フラップ80が開いた状態となる。一方、下側のダミーユニット100Bは、下側フラップ81を開かせないため、下側フラップ81は、ファンユニット30から送られた風32により閉じた状態となる。したがって、この状態では、下部空間23Bへの風32の流入が阻止される。
そして、ファンユニット30から送り出された風32は、上側の電子ユニット40Aの内部に流れ込む。この上側の電子ユニット40Aの内部に流れ込んだ風32Aは、上側の電子ユニット40Aの背面に形成された通気口46及び筐体10の背面に形成された挿抜口12を通じて筐体10の背面側に排出される。
なお、上側の電子ユニット40Aが底板53を有するため、風32Aが下側のダミーユニット100Bの側へ流れ出ることが抑制される。
このように、下部空間23Bに下側のダミーユニット100Bが収容され、上部空間23Aに上側の電子ユニット40Aが収容されている状態では、下部空間23Bに風32が流入することが抑制される。これにより、上部空間23Aに収容された上側の電子ユニット40Aに供給される風32Aの風量が確保されるので、上側の電子ユニット40Aの冷却性が確保される。
図19の(B)では、図19の(A)に対し、上部空間23Aから上側の電子ユニット40Aが抜去されている。この状態では、ファンユニット30から送られた風32の力により上側フラップ80が閉じられるため、上部空間23Aへの風32の流入が阻止される。
また、下側のダミーユニット100Bは、下側フラップ81を開かせないため、下側フラップ81は、ファンユニット30から送られた風32により閉じた状態となる。したがって、この状態では、下部空間23Bへの風32の流入も阻止される。
このように、上部空間23Aから上側の電子ユニット40Aが抜去され、下部空間23Bに下側のダミーユニット100Bが収容されている状態では、上部空間23A及び下部空間23Bに風32が流入しない。したがって、他の収容空間23へ供給される風32の風量が確保されるので、他の収容空間23に収容された電子ユニット40の冷却性が確保される。
図19の(C)では、図19の(A)に対し、下部空間23Bから下側のダミーユニット100Bが抜去されている。この状態では、ファンユニット30から送られた風32の力により下側フラップ81が閉じられるため、下部空間23Bへの風32の流入が阻止される。
そして、ファンユニット30から送り出された風32は、上側の電子ユニット40Aの内部に流れ込む。この上側の電子ユニット40Aの内部に流れ込んだ風32Aは、上側の電子ユニット40Aの背面に形成された通気口46及び筐体10の背面に形成された挿抜口12を通じて筐体10の背面側に排出される。
なお、上側の電子ユニット40Aが底板53を有するため、風32Aが下部空間23Bの側へ流れ出ることが抑制される。
このように、下部空間23Bから下側のダミーユニット100Bが抜去され、上部空間23Aに上側の電子ユニット40Aが収容されている状態では、下部空間23Bに風32が流入することが抑制される。これにより、上部空間23Aに収容された上側の電子ユニット40Aに供給される風32Aの風量が確保されるので、上側の電子ユニット40Aの冷却性が確保される。
(第五例)
図20は、上側のダミーユニット100A及び下側の電子ユニット40Bを収容空間23に対して挿抜する第五例を説明する図である。この図20に示される第五例では、図18に示される第三例に対し、上側のダミーユニット100Aに全長の短いものが用いられている。この上側のダミーユニット100Aは、上部空間23Aに収容された場合に、前壁部101が閉じた状態の上側フラップ80と当接する位置に配置される。
図20の(A)では、上部空間23Aに上側のダミーユニット100Aが収容され、下部空間23Bに下側の電子ユニット40Bが収容されている。この状態では、下側の電子ユニット40Bが、下側フラップ81と干渉して下側フラップ81を開かせる位置に配置され、下側フラップ81が開いた状態となる。一方、上側のダミーユニット100Aは、上側フラップ80を開かせないため、上側フラップ80は、ファンユニット30から送られた風32により閉じた状態となる。したがって、この状態では、上部空間23Aへの風32の流入が阻止される。
そして、ファンユニット30から送り出された風32は、下側の電子ユニット40Bの内部に流れ込む。この下側の電子ユニット40Bの内部に流れ込んだ風32Bは、下側の電子ユニット40Bの背面に形成された通気口46及び筐体10の背面に形成された挿抜口12を通じて筐体10の背面側に排出される。
なお、下側の電子ユニット40Bの天板51に形成された開口52は、上側のダミーユニット100Aの底板103によって覆われる。このため、風32Bが開口52を通じて上側のダミーユニット100Aの側へ流れ出ることが抑制される。
このように、上部空間23Aに上側のダミーユニット100Aが収容され、下部空間23Bに下側の電子ユニット40Bが収容されている状態では、上部空間23Aに風32が流入することが抑制される。これにより、下部空間23Bに収容された下側の電子ユニット40Bに供給される風32Bの風量が確保されるので、下側の電子ユニット40Bの冷却性が確保される。
図20の(B)では、図20の(A)に対し、上部空間23Aから上側のダミーユニット100Aが抜去されている。この状態では、ファンユニット30から送られた風32の力により上側フラップ80が閉じられるため、上部空間23Aへの風32の流入が阻止される。
そして、ファンユニット30から送り出された風32は、下側の電子ユニット40Bの内部に流れ込む。この下側の電子ユニット40Bの内部に流れ込んだ風32Bは、下側の電子ユニット40Bの背面に形成された通気口46及び筐体10の背面に形成された挿抜口12を通じて筐体10の背面側に排出される。
また、上部空間23Aから上側の電子ユニット40Aが抜去されることにより、下側の電子ユニット40Bの天板51に形成された開口52が開放される。このため、CPU43よりも後方において風32Bの一部が開口52を通じて上部空間23Aの側へ流れ出る。そして、上部空間23Aに流入した風32Cは、筐体10の背面に形成された挿抜口12を通じて筐体10の背面側に排出される。
このように、上部空間23Aから上側のダミーユニット100Aが抜去され、下部空間23Bに下側の電子ユニット40Bが収容されている状態では、上部空間23Aの入口を通じて上部空間23Aに風32が流入することが抑制される。これにより、下部空間23Bに収容された下側の電子ユニット40Bに供給される風32Bの風量が確保されるので、下側の電子ユニット40Bの冷却性が確保される。
図20の(C)では、図20の(A)に対し、下部空間23Bから下側の電子ユニット40Bが抜去されている。この状態では、ファンユニット30から送られた風32の力により下側フラップ81が閉じられるため、下部空間23Bへの風32の流入が阻止される。
また、上側のダミーユニット100Aは、上側フラップ80を開かせないため、上側フラップ80は、ファンユニット30から送られた風32により閉じた状態となる。したがって、この状態では、上部空間23Aへの風32の流入も阻止される。
このように、下部空間23Bから下側の電子ユニット40Bが抜去され、上部空間23Aに上側のダミーユニット100Aが収容されている状態では、上部空間23A及び下部空間23Bに風32が流入しない。したがって、他の収容空間23へ供給される風32の風量が確保されるので、他の収容空間23に収容された電子ユニット40の冷却性が確保される。
なお、図21、図22に第一参考例及び第二参考例を示す。
(第一参考例)
図21は、全長の短い下側のダミーユニット200Bを収容空間23に収容した第一参考例を説明する図である。この図21に示される第一参考例では、図19に示される第四例の下側のダミーユニット100Bに対し、さらに全長の短い下側のダミーユニット200Bが用いられている。この下側のダミーユニット200Bは、下部空間23Bに収容された場合に、閉じた状態の下側フラップ81との間に間隔を有して配置される。
しかしながら、第一参考例のように、全長の短い下側のダミーユニット200Bのみが収容空間23に収容されている状態では、下側フラップ81の隙間を通過した風が上部空間23Aに流れ込み、上側フラップ80及び下側フラップ81の周辺に乱流が生じる。そして、この乱流の影響により、上側フラップ80及び下側フラップ81が閉まり切らないため、ファンユニット30から送り出された風32が、収容空間23に流れ込み、筐体10の背面に形成された挿抜口12を通じて筐体10の背面側に排出される。
このように、ファンユニット30から送り出された風32が冷却に寄与せずに挿抜口12を通じて筐体10の背面側に排出される場合には、他の収容空間23へ供給される風32の風量が減少する。したがって、他の収容空間23に収容された電子ユニット40の冷却性が低下する虞がある。
この第一参考例に対し、上述の図17の(B)に示される第二例では、下部空間23Bに下側のダミーユニット100Bが収容され、下部空間23Bの入口が下側のダミーユニット100Bの前壁部101によって閉止される。したがって、下部空間23Bへの風32の流入が阻止されると共に、上側フラップ80及び下側フラップ81の周辺に乱流が生じることが抑制されるので、上側フラップ80が閉じた状態に保持される。これにより、この収容空間23への風32の流入が抑制され、他の収容空間23へ供給される風32の風量が確保されるので、他の収容空間23に収容された電子ユニット40の冷却性が確保される。
また、この第一参考例に対し、上述の図19の(B)に示される第四例では、下部空間23Bに下側のダミーユニット100Bが収容され、この下側のダミーユニット100Bは、前壁部101が閉じた状態の下側フラップ81と当接する位置に配置される。したがって、下部空間23Bへの風32の流入が阻止されると共に、上側フラップ80及び下側フラップ81の周辺に乱流が生じることが抑制されるので、上側フラップ80が閉じた状態に保持される。これにより、この収容空間23への風32の流入が抑制され、他の収容空間23へ供給される風32の風量が確保されるので、他の収容空間23に収容された電子ユニット40の冷却性が確保される。
(第二参考例)
図22は、全長の短い上側のダミーユニット200Aを収容空間23に収容した第二参考例を説明する図である。この図22に示される第二参考例では、図20に示される第五例の上側のダミーユニット100Aに対し、さらに全長の短い上側のダミーユニット200Aが用いられている。この上側のダミーユニット200Aは、上部空間23Aに収容された場合に、閉じた状態の上側フラップ80との間に間隔を有して配置される。
しかしながら、第二参考例のように、全長の短い上側のダミーユニット200Aのみが収容空間23に収容されている状態では、上側フラップ80及び下側フラップ81の周辺に乱流が生じる。そして、この乱流の影響により、上側フラップ80及び下側フラップ81が閉まり切らないため、ファンユニット30から送り出された風32が、収容空間23に流れ込み、筐体10の背面に形成された挿抜口12を通じて筐体10の背面側に排出される。
このように、ファンユニット30から送り出された風32が冷却に寄与せずに挿抜口12を通じて筐体10の背面側に排出される場合には、他の収容空間23へ供給される風32の風量が減少する。したがって、他の収容空間23に収容された電子ユニット40の冷却性が低下する虞がある。
この第二参考例に対し、上述の図18の(C)に示される第三例では、上部空間23Aに上側のダミーユニット100Aが収容され、上部空間23Aの入口が上側のダミーユニット100Aの前壁部101によって閉止される。したがって、上部空間23Aへの風32の流入が阻止されると共に、上側フラップ80及び下側フラップ81の周辺に乱流が生じることが抑制されるので、下側フラップ81が閉じた状態に保持される。これにより、この収容空間23への風32の流入が抑制され、他の収容空間23へ供給される風32の風量が確保されるので、他の収容空間23に収容された電子ユニット40の冷却性が確保される。
また、この第二参考例に対し、上述の図20の(C)に示される第五例では、上部空間23Aに上側のダミーユニット100Aが収容され、この上側のダミーユニット100Aは、前壁部101が閉じた状態の上側フラップ80と当接する位置に配置される。したがって、上部空間23Aへの風32の流入が阻止されると共に、上側フラップ80及び下側フラップ81の周辺に乱流が生じることが抑制されるので、下側フラップ81が閉じた状態に保持される。これにより、この収容空間23への風32の流入が抑制され、他の収容空間23へ供給される風32の風量が確保されるので、他の収容空間23に収容された電子ユニット40の冷却性が確保される。
次に、本実施形態の作用及び効果を説明する。
本実施形態に係る情報処理装置1において、収容空間23は、上部空間23Aと下部空間23Bとの間に隔壁を有さずに上部空間23Aと下部空間23Bとが繋がった構成である。したがって、上部空間23Aと下部空間23Bとの間に隔壁を有しない分、電子ユニット40を高密度化することができる。
また、本実施形態に係る情報処理装置1において、上部空間23Aを開閉する上側フラップ80と、下部空間23Bを開閉する下側フラップ81とは、筐体10の内部に設けられている。つまり、上側フラップ80及び下側フラップ81は、収容空間23における挿抜口12と反対側の端部に設けられている。したがって、例えば、筐体10の背面側の挿抜口12に上側フラップ80及び下側フラップ81が設けられる場合に比して、挿抜口12の面積を確保することができる。これにより、挿抜口12の通風抵抗を下げることができるので、収容空間23に収容された電子ユニット40に供給される風32の風量を増加させることができる。これにより、電子ユニット40の冷却性を向上させることができる。
また、本実施形態に係る情報処理装置1において、上側フラップ80及び下側フラップ81は、筐体10の上下方向にスイング可能に筐体10に支持されている。しかも、ファンユニット30は、挿抜口12へ向けて風32を送るプッシュ式であり、上側フラップ80及び下側フラップ81は、風32が送られる方向を閉まる方向として配置されている。したがって、ファンユニット30から送られた風32の力により上側フラップ80及び下側フラップ81を閉じることができるので、上側フラップ80及び下側フラップ81を閉じるためのバネ部材等を不要にできる。これにより、上側フラップ80及び下側フラップ81の構成を簡素化及び小型化できるので、上部空間23A及び下部空間23Bに流れ込む風32の風量及び風速を確保できる。
また、本実施形態に係る情報処理装置1において、上側フラップ80及び下側フラップ81は、筐体10に対して固定される固定部84と、固定部84から垂下するフラップ本体85とを有するフィルム材によってそれぞれ形成されている(図7参照)。したがって、上側フラップ80及び下側フラップ81が体積の少ない構成とされているので、このことによっても、上部空間23A及び下部空間23Bに流れ込む風32の風量及び風速を確保できる。
また、図16~図18に示される第一乃至第三例において、上側の電子ユニット40A及び上側のダミーユニット100Aは、上部空間23Aに収容された場合に、上側フラップ80と干渉して上側フラップ80を開かせる位置に配置される。これにより、上部空間23Aに上側の電子ユニット40A又は上側のダミーユニット100Aが挿入されることに伴って上側フラップ80を開かせることができるので、上側フラップ80を開かせるための他の機構を不要にできる。したがって、このことによっても、上部空間23Aに流れ込む風32の風量及び風速を確保できる。
同様に、図16~図18に示される第一乃至第三例において、下側の電子ユニット40B及び下側のダミーユニット100Bは、下部空間23Bに収容された場合に、下側フラップ81と干渉して下側フラップ81を開かせる位置に配置される。これにより、下部空間23Bに下側の電子ユニット40B又は下側のダミーユニット100Bが挿入されることに伴って下側フラップ81を開かせることができるので、下側フラップ81を開かせるための他の機構を不要にできる。したがって、このことによっても、下部空間23Bに流れ込む風32の風量及び風速を確保できる。
また、図17の(B)に示される第二例では、下部空間23Bに下側のダミーユニット100Bが収容され、下部空間23Bの入口が下側のダミーユニット100Bの前壁部101によって閉止される。したがって、下部空間23Bへの風32の流入を阻止できると共に、上側フラップ80及び下側フラップ81の周辺に乱流が生じることが抑制できるので、上側フラップ80を閉じた状態に保持できる。これにより、この収容空間23への風32の流入を抑制でき、他の収容空間23へ供給される風32の風量を確保できるので、他の収容空間23に収容された電子ユニット40の冷却性を確保できる。
同様に、図18の(C)に示される第三例では、上部空間23Aに上側のダミーユニット100Aが収容され、上部空間23Aの入口が上側のダミーユニット100Aの前壁部101によって閉止される。したがって、上部空間23Aへの風32の流入を阻止できると共に、上側フラップ80及び下側フラップ81の周辺に乱流が生じることを抑制できるので、下側フラップ81を閉じた状態に保持できる。これにより、この収容空間23への風32の流入を抑制でき、他の収容空間23へ供給される風32の風量を確保できるので、他の収容空間23に収容された電子ユニット40の冷却性を確保できる。
また、図19の(B)に示される第四例では、下部空間23Bに下側のダミーユニット100Bが収容され、この下側のダミーユニット100Bは、前壁部101が閉じた状態の下側フラップ81と当接する位置に配置される。したがって、下部空間23Bへの風32の流入を阻止できると共に、上側フラップ80及び下側フラップ81の周辺に乱流が生じることを抑制できるので、上側フラップ80を閉じた状態に保持できる。これにより、この収容空間23への風32の流入を抑制でき、他の収容空間23へ供給される風32の風量を確保できるので、他の収容空間23に収容された電子ユニット40の冷却性を確保できる。
同様に、上述の図20の(C)に示される第五例では、上部空間23Aに上側のダミーユニット100Aが収容され、この上側のダミーユニット100Aは、前壁部101が閉じた状態の上側フラップ80と当接する位置に配置される。したがって、上部空間23Aへの風32の流入を阻止できると共に、上側フラップ80及び下側フラップ81の周辺に乱流が生じることを抑制できるので、下側フラップ81を閉じた状態に保持できる。これにより、この収容空間23への風32の流入を抑制でき、他の収容空間23へ供給される風32の風量を確保できるので、他の収容空間23に収容された電子ユニット40の冷却性を確保できる。
また、ダミーユニット100は、前壁部101、後壁部102、底板103及び一対の側壁部104を有し、天面が開口する箱形に形成されている。したがって、天面が開口する分、使用する材料が少なくて済むので、コストダウンできる。
なお、ダミーユニット100は、好ましくは、前壁部101、後壁部102、底板103及び一対の側壁部104を有し、天面が開口する箱形に形成されるが、天板を有していてもよい。
以上、本願の開示する技術の一実施形態について説明したが、本願の開示する技術は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
なお、上述の本願の開示する技術の一実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
挿抜口を有する筐体と、
前記筐体の前記挿抜口と反対側に収容されたファンユニットと、
を備えた情報処理装置において、
前記筐体は、前記挿抜口を通じて第一ユニットが挿抜可能に収容される上部空間と、前記挿抜口を通じて第二ユニットが挿抜可能に収容される下部空間とを有する収容空間を、前記挿抜口と前記ファンユニットとの間に備え、
前記収容空間は、前記上部空間と前記下部空間との間に隔壁を有さずに前記上部空間と前記下部空間とが繋がった構成であり、
前記筐体の内部には、前記上部空間における前記ファンユニット側の端部を開閉する上側フラップと、前記下部空間における前記ファンユニット側の端部を開閉する下側フラップとが設けられている、
情報処理装置。
(付記2)
前記筐体は、上下方向に偏平な箱形である、
付記1に記載の情報処理装置。
(付記3)
前記上側フラップ及び前記下側フラップは、前記筐体の上下方向にスイング可能に前記筐体に支持されている、
付記1又は付記2に記載の情報処理装置。
(付記4)
前記ファンユニットは、前記挿抜口へ向けて風を送るプッシュ式であり、
前記上側フラップ及び前記下側フラップは、前記風が送られる方向を閉まる方向として配置されている、
付記3に記載の情報処理装置。
(付記5)
前記筐体の内部には、前記上側フラップが閉じた場合に、前記上側フラップのスイング方向に前記上側フラップの下端部と対向するストッパが設けられている、
付記3又は付記4に記載の情報処理装置。
(付記6)
前記上側フラップ及び前記下側フラップは、前記筐体に対して固定される固定部と、前記固定部から垂下するフラップ本体とを有するフィルム材によってそれぞれ形成されている、
付記3~付記5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(付記7)
前記第一ユニットをさらに備える、
付記1~付記6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(付記8)
前記第一ユニットは、前記上部空間に収容された場合に、前記上側フラップと干渉して前記上側フラップを開かせる位置に配置される電子ユニット又はダミーユニットである、
付記7に記載の情報処理装置。
(付記9)
前記第一ユニットは、前記上部空間に収容された場合に、閉じた状態の前記上側フラップと当接する位置に配置されるダミーユニットである、
付記7に記載の情報処理装置。
(付記10)
前記第一ユニットは、前面及び背面に通気口をそれぞれ有する電子ユニットである、
付記7に記載の情報処理装置。
(付記11)
前記第一ユニットは、前壁部、後壁部、底板及び一対の側壁部を有し、天面が開口する箱形のダミーユニットである、
付記7に記載の情報処理装置。
(付記12)
前記第二ユニットをさらに備える、
付記1~付記11のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(付記13)
前記第二ユニットは、前記下部空間に収容された場合に、前記下側フラップと干渉して前記下側フラップを開かせる位置に配置される電子ユニット又はダミーユニットである、
付記12に記載の情報処理装置。
(付記14)
前記第二ユニットは、前記下部空間に収容された場合に、閉じた状態の前記下側フラップと当接する位置に配置されるダミーユニットである、
付記12に記載の情報処理装置。
(付記15)
前記第二ユニットは、前面及び背面に通気口をそれぞれ有する電子ユニットである、
付記12に記載の情報処理装置。
(付記16)
前記第二ユニットは、前壁部、後壁部、底板及び一対の側壁部を有し、天面が開口する箱形のダミーユニットである、
付記12に記載の情報処理装置。