本願は、小型のコンパクトカメラモジュールで高い光学ズーム比率を実装するためのコンパクトカメラモジュール、端末デバイス、画像化方法、及び画像化装置を提供する。
第1の態様に従って、本願はコンパクトカメラモジュールを提供する。コンパクトカメラモジュールは、第1アクチュエータ、光学レンズコンポーネント、光線調整コンポーネント、及び画像センサを含み得る。光線調整コンポーネント及び画像センサは、光学レンズコンポーネントの主光軸の方向に沿って順次に配置される。光学レンズコンポーネントは、撮影対象から光線を受光するよう構成される。光線調整コンポーネントは、光学レンズコンポーネントから伝播された光線の光路を折り曲げるよう構成される。第1アクチュエータは、光路が折り曲げられている光線が画像センサに焦点を合わせられるように、光線調整コンポーネントを動かすよう構成される。画像センサは、焦点を合わせられた光線に基づき画像化を実行するよう構成される。
この解決法によれば、光線調整コンポーネントは、光学レンズコンポーネントから伝播された光線の光路を折り曲げる。これは、画像化のための光路を短縮するのを助ける。光学レンズコンポーネントの物理焦点距離が与えられる場合に、光線調整コンポーネントは光線の光路を折り曲げ、それにより、画像距離は画像化条件を満足することができ、かつ、画像化のための光路は短縮され得る。このようにして、コンパクトカメラモジュールのサイズは小さくされ得る。また、コンパクトカメラモジュールが限られた空間に位置している(すなわち、コンパクトカメラモジュールのサイズが限られている)場合に、物理焦点距離が長い光学レンズコンポーネントは、本願のコンパクトカメラモジュールが使用されるときに使用されてもよく、それにより、高い光学ズーム比率が実装され得る、ことが理解され得る。
本願では、光線調整コンポーネントは、M個の第1反射面及びM個の第2反射面を含む。M個の第1反射面は、M個の第2反射面と一対一で対向して配置される。M個の第1反射面は順次に接続され、いずれか2つの隣接した第1反射面の間の夾角はθ1であり、θ1は0°よりも大きく180°よりも小さい。M個の第2反射面は順次に接続され、いずれか2つの隣接した第2反射面の間の夾角はθ2であり、θ2は0°よりも大きく180°よりも小さい。Mは2以上の整数である。光学レンズコンポーネントに最も近い第1反射面は、光学レンズコンポーネントから光線を受光して反射するよう構成される。画像センサに最も近い第1反射面は、光路が折り曲げられている光線を画像センサへ反射するよう構成される。
光線調整コンポーネントにおける、光学レンズコンポーネントから伝播された光線の光路は、次の通りである:光学レンズコンポーネントに最も近い第1反射面が光学レンズコンポーネントから光線を受光し、その受光された光線を、その第1反射面(つまり、光学レンズコンポーネントに最も近い第1反射面)と対向して配置された第2反射面へ反射し、第2反射面は、受光された光線を、その第2反射面に最も近くかつその第2反射面に順次に接続されている第2反射面へ反射し、その最も近い第2反射面は、受光された光線を、その第2反射面(つまり、最も近い第2反射面)と対向して配置されている第1反射面へ反射し、反射は、画像センサに最も近い第1反射面へ光線が反射されるまで類推によって実行される。画像センサに最も近い第1反射面によって受光された光線は、光路が折り曲げられている光線であり、光路が折り曲げられている光線は、主光軸の方向に沿って伝播される。画像センサに最も近い第1反射面は、光路が折り曲げられている光線を画像センサへ反射する。
光線調整コンポーネントは、光学レンズコンポーネントから伝播された光線の光路を2M回折り曲げるよう構成され得る。
可能な実施において、θ1は、60°以上120°以下、つまり、60°≦θ1≦120であり、θ2は、60°以上120°以下、つまり、60°≦θ1≦120である。例えば、θ1は、30°、45°、60°、90°、120°、135°、又は150°であってよく、θ2は、30°、45°、60°、90°、120°、135°、又は150°であってよい。
可能な実施において、M個の第1反射面によって構成される第1層状構造は、M個の第2反射面によって構成される第2層状構造と重なり合わない。例えば、M個の第1反射面は第1層に位置し、M個の第2反射面は第2層に位置し、第1層及び第2層は互いに重なり合わない。
M個の第1反射面及びM個の第2反射面は、互いに重なり合わない2つの層に配置され、それにより、光学レンズコンポーネントから伝播された光線の光路は、互いに重なり合わない2つの層の間で折り曲げられ得る。
可能な実施において、i番目の第1反射面は、i番目の第2反射面と平行であり、i番目の第1反射面は、i番目の第2反射面と対向して配置され、i番目の第1反射面は、M個の第1反射面のうちの1つであり、i番目の第2反射面は、M個の第2反射面のうちの1つである。
i番目の第1反射面及びi番目の第2反射面は、コンパクトカメラモジュールの組み立てを容易にするように、平行に配置される。第1反射面が対向して配置されている第2反射面と平行でないならば、コンパクトカメラモジュールが画像を撮影するために水平に置かれるときに、画像センサで形成された画像は傾いている可能性がある。
可能な実施において、M個の第1反射面は、M/2個の順次に接続されたL字形ミラーの反射面を含み、どのL字形ミラーも2つの反射面を含み、あるいは、M個の第1反射面は、M個の順次に接続されたミラーの反射面を含み、あるいは、M個の第1反射面は、M/2個の順次に接続された直角プリズムの反射面を含み、あるいは、M個の第1反射面は、順次に接続されているP個のミラー及びQ個の直角プリズムの反射面を含み、どの直角プリズムも2つの反射面を含み、P+2Q=Mであり、P及びQは両方とも正の整数であり、あるいは、M個の第1反射面は、順次に接続されているm個のミラー及びn個のL字形ミラーの反射面を含み、m+2n=Mであり、m及びnは両方とも正の整数であり、あるいは、M個の第1反射面は、順次に接続されているp個の直角プリズム及びq個のL字形ミラーの反射面を含み、2p+2q=Mであり、p及びqは両方とも正の整数であり、あるいは、M個の第1反射面は、順次に接続されているk個の直角プリズム、t個のL字形ミラー、及びh個のミラーの反射面を含み、2k+2t+h=Mであり、k、t及びhは全て正の整数である。
可能な実施において、M個の第2反射面は、M/2個の順次に接続されたL字形ミラーの反射面を含み、どのL字形ミラーも2つの反射面を含み、あるいは、M個の第2反射面は、M個の順次に接続されたミラーの反射面を含み、あるいは、M個の第2反射面は、M/2個の順次に接続された直角プリズムの反射面を含み、あるいは、M個の第2反射面は、順次に接続されているu個のミラー及びv個のL字形ミラーの反射面を含み、u+2v=Mであり、u及びvは両方とも正の整数であり、あるいは、M個の第2反射面は、順次に接続されているK個のミラー及びL個の直角プリズムの反射面を含み、どの直角プリズムも2つの反射面を含み、K+2L=Mであり、K及びLは両方とも正の整数であり、あるいは、M個の第2反射面は、順次に接続されているl個の直角プリズム及びs個のL字形ミラーの反射面を含み、2l+2s=Mであり、l及びsは両方とも正の整数であり、あるいは、M個の第2反射面は、順次に接続されているj個の直角プリズム、w個のL字形ミラー、及びz個のミラーの反射面を含み、2j+2w+z=Mであり、j、w及びzは全て正の整数である。
M=2であるとき、2つの第1反射面は、1つのL字形ミラーの2つの相互に垂直な反射面であり、2つの第2反射面は、1つの直角プリズムの2つの相互に垂直な反射面である。
更に、任意に、L字形ミラーの2つの反射面は、互いに直角である。
可能な実施において、L字形ミラーの2つの反射面の投影は、主光軸の方向において異なる。L字形ミラーの2つの反射面において、一方の反射面は、光学レンズコンポーネントにより近く、画像センサからより遠く、他方の反射面は、光学レンズコンポーネントからより遠く、画像センサにより近い。
可能な実施において、光学レンズコンポーネントにより近くかつ画像センサからより遠い反射面の長さは、光学レンズコンポーネントからより遠くかつ画像センサにより近い反射面の長さよりも長いか、あるいは、光学レンズコンポーネントにより近くかつ画像センサからより遠い反射面の長さは、光学レンズコンポーネントからより遠くかつ画像センサにより近い反射面の長さよりも短いか、あるいは、光学レンズコンポーネントにより近くかつ画像センサからより遠い反射面の長さは、光学レンズコンポーネントからより遠くかつ画像センサにより近い反射面の長さと等しい。
第1アクチュエータは、M個の第1反射面を第1方向に沿って動かすよう、及び/又はM個の第2反射面を第2方向に沿って動かすよう特に構成される。第1方向は第2方向とは反対であり、第1方向及び前記第2方向は両方とも主光軸と直角な方向である。
第1アクチュエータは、M個の第1反射面を第1方向に沿って動かし、かつ/あるいは、M個の第2反射面を第2方向に沿って動かし、それにより、異なる対象距離での光線が焦点を合わせられ得る。これは、明りょうな画像が画像センサで焦点を合わせられることを確かにすることができる。加えて、第1アクチュエータは、光線調整コンポーネントのM個の第1反射面及び/又はM個の第2反射面を動かして、光学レンズコンポーネントを動かす必要なしに焦点合わせを実装する。そのため、光学レンズコンポーネントは、第1アクチュエータへ結合される必要がない。
可能な実施において、第1アクチュエータは、M個の第1反射面を主光軸と直角な方向に沿って動かすよう特に構成される。
第1アクチュエータは、主光軸と直角な方向に沿ってM個の第1反射面を動かして、異なる対象距離での光線が焦点を合わせられ得るようにする。これは、明りょうな画像が画像センサで焦点を合わせられることを確かにすることができる。クアウェテ、M個の第1反射面のみを動かすことは、第1アクチュエータの電力消費量を低減するのを助ける。特に、M個の第1反射面がM/2個の順次に接続されたL字形ミラーの反射面であって、M/2個のL字形ミラーのうちのいずれか1つが2つの反射面を含み、M個の第2反射面がM/2個の順次に接続された直角プリズムの反射面であるときに、第1アクチュエータの電力消費量は大幅に低減される。
更に、任意に、第1アクチュエータは、光学レンズコンポーネントからの光線に対して光学式手ぶれ補正を実行するように、M個の第1反射面及び/又はM個の第2反射面を第3方向に沿って動かすよう更に構成され、第3方向は、主光軸と平行な方向である。
第1アクチュエータは、第3方向に沿ってM個の第1反射面及び/又はM個の第2反射面を動かす。これは、光線調整コンポーネントが光学レンズコンポーネントから伝播された光線の光路を折り曲げるときに、特定の方向(つまり、第3方向)で光学式手ぶれ補正を実行して、アンチシェイク角度を増大させることができる。
第1アクチュエータは、M個の第1反射面及び/又はM個の第2反射面を、予めセットされた距離よりも小さい距離だけ第3方向に沿って動かす。
更に、任意に、予めセットされた距離は、第1投影距離セット及び第2投影距離セットの中の最も小さい値である。第1投影距離セットは、主光軸の方向でのM個全ての第1反射面の長さの投影距離を含む。第2投影距離セットは、主光軸の方向でのM個全ての第2反射面の長さの投影距離を含む。
可能な実施において、予めセットされた距離の範囲は、(0,2.5](単位:ミリメートル(mm))である。
本願では、コンパクトカメラモジュールは、光学式手ぶれ補正コンポーネントを更に含む。光学レンズコンポーネントは、光学式手ぶれ補正コンポーネントと光線調整コンポーネントとの間に位置する。光学式手ぶれ補正コンポーネントは、第2アクチュエータ及び第3反射面を含む。第3反射面は、撮影対象から光線を受光するよう構成される。第2アクチュエータは、撮影対象からの光線に対して光学式手ぶれ補正を実行するように第3反射面を回転させ、光学式手ぶれ補正を通じて得られた光線を光学レンズコンポーネントに放射するよう構成される。
光学式手ぶれ補正コンポーネントは、コンパクトカメラモジュールのための光学式手ぶれ補正を実装することができ、それにより、コンパクトカメラモジュールは、より安定した画像を出力することができる。
可能な実施において、第3反射面と主光軸との間の夾角はθ3であり、θ3は0°よりも大きく90°よりも小さい。更に、任意に、θ3は30°以上60°以下である。例えば、θ3は、30°、45°、又は60°であってよい。
可能な実施において、第3反射面は、直角プリズムの反射面(例えば、二等辺直角プリズムの斜辺面)又はミラーの反射面であってよい。
可能な実施において、光線調整コンポーネントは、1つのL字形ミラー及び1つの直角プリズムを含む。L字形ミラーは、互いに直角である第11反射面及び第12反射面を含む。直角プリズムは、互いに直角である第13反射面及び第14反射面を含む。第11反射面及び第13反射面は互いに向かい合って平行に配置される。第12反射面及び第14反射面は互いに向かい合って平行に配置される。このようにして、光学レンズコンポーネントからの光線は、第11反射面、第13反射面、第14反射面、及び第12反射面によって順次に反射された後に画像センサへ反射される。
留意されるべきは、第11反射面及び第12反射面は、上記の2つの第1反射面として理解されてもよく、第13反射面及び第14反射面は、上記の2つの第2反射面として理解されてもよい、ことである。言い換えると、第11反射面及び第12反射面の両方が、夫々第1反射面であり、第13反射面及び第14反射面の両方が、夫々第2反射面である。
更に、任意に、L字形ミラーの第11反射面と主光軸との間の夾角は45°であり、L字形ミラーの第12反射面と主光軸との間の夾角は45°である。
更に、任意に、直角プリズムの第13反射面と主光軸との間の夾角は45°であり、直角プリズムの第14反射面と主光軸との間の夾角は45°である。
更に、任意に、光学レンズコンポーネントからの光線が45°の入射角でL字形ミラーの第11反射面に入るとき、L字形ミラーの第12反射面によって画像センサへ反射された光線は、主光軸の方向と平行である。
更に、任意に、L字形ミラーの開き方向は、直角プリズムの直角の開き方向と同じである。
可能な実施において、第1アクチュエータは、L字形ミラーを第1方向に沿って動かすよう、及び/又は直角プリズムを第2方向に沿って動かすよう特に構成される。第1方向は第2方向とは反対であり、第1方向及び第2方向は両方とも主光軸と直角な方向である。
可能な実施において、第1アクチュエータは、L字形ミラーを主光軸と直角な方向に沿って動かすよう特に構成される。
可能な実施において、第1アクチュエータは、光学レンズコンポーネントからの光線に対して光学式手ぶれ補正を実行するように、L字形ミラー及び/又は直角プリズムを第3方向に沿って動かすよう更に構成される。第3方向は、主光軸と平行な方向である。
可能な実施において、第1アクチュエータは、L字形ミラー及び/又は直角プリズムを、予めセットされた距離よりも小さい距離だけ第3方向に沿って動かすよう特に構成される。
第2の態様に従って、本願は、コンパクトカメラモジュールを提供する。コンパクトカメラモジュールは、第1アクチュエータ、光学レンズコンポーネント、光線調整コンポーネント、及び画像センサを含み得る。光線調整コンポーネント及び画像センサは、光学レンズコンポーネントの主光軸の方向に沿って順次に配置される。光学レンズコンポーネントは、撮影対象から光線を受光するよう構成される。光線調整コンポーネントは、光学レンズコンポーネントから伝播された光線の光路を折り曲げるよう構成される。第1アクチュエータは、光路が折り曲げられている光線が前記画像センサに焦点を合わせられるように、光線調整コンポーネント又は光学レンズコンポーネントを動かすよう構成される。画像センサは、焦点を合わせられた光線に基づき画像化を実行するよう構成される。
この解決法によれば、光線調整コンポーネントは、光学レンズコンポーネントから伝播された光線の光路を折り曲げる。これは、画像化のための光路を短縮するのを助ける。光学レンズコンポーネントの物理焦点距離が与えられる場合に、光線調整コンポーネントは光線の光路を折り曲げ、それにより、画像距離は画像化条件を満足することができ、かつ、画像化のための光路は短縮され得る。このようにして、コンパクトカメラモジュールのサイズは小さくされ得る。また、コンパクトカメラモジュールが限られた空間に位置している場合に、物理焦点距離が長い光学レンズコンポーネントは、本願のコンパクトカメラモジュールが使用されるときに使用されてもよく、それにより、高い光学ズーム比率が実装され得る、ことが理解され得る。
可能な実施において、第1アクチュエータは、光学レンズコンポーネントを、主光軸と平行な方向に沿って動かすよう構成され得る。
第1アクチュエータは、異なる対象距離での光線が焦点を合わせられ得るように、主光軸と平行な方向に沿って光学レンズコンポーネントを動かす。これは、明りょうな画像が画像センサで焦点を合わせられることを確かにすることができる。
理解されるべきは、第2の態様では、第1アクチュエータは、光路が折り曲げられている光線が画像センサで焦点を合わせられるように、光学レンズコンポーネントを動かしてもよく、あるいは、第1アクチュエータは、光路が折り曲げられている光線が画像センサで焦点を合わせられるように、光線調整コンポーネントを動かしてもよい、ことである。具体的な実施については、第1の態様の可能な実施のうちのいずれか1つにおける関連する記載を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。光学レンズコンポーネント、光線調整コンポーネント、及び画像センサの具体的な実施については、第1の態様の実施のうちのいずれか1つにおける記載を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
第3の態様に従って、本願は端末デバイスを提供する。端末デバイスは、第1カメラ、メモリ、及びプロセッサを含み得る。第1カメラは、第1の態様又は第1の態様の実施のうちのいずれか1つに従うコンパクトカメラモジュールを含む。メモリは、プログラム又は命令を記憶するよう構成される。プロセッサは、プログラム又は命令を呼び出して、第1画像を取得するように第1カメラを制御するよう構成される。
可能な実施において、端末デバイスは、広角カメラを更に含む。
可能な実施において、第1カメラは固定焦点カメラであり、第1カメラの倍率はA1であり、A1の値範囲は[8,12]である。このようにして、端末デバイスは、高い光学ズーム比率を実装することができる。
可能な実施において、端末デバイスは第2カメラを更に含み、第2カメラは固定焦点カメラであり、第2カメラの倍率はA2であり、A2は1よりも大きくA1よりも小さい。
第4の態様に従って、本願は画像化方法を提供する。方法は端末デバイスに適用される。端末デバイスは第1カメラを含み、第1カメラは光線調整コンポーネントを含み、光線調整コンポーネントは、第1カメラによって取得された光線の光路を折り曲げるよう構成される。方法は、ズーム比率を取得することと、ズーム比率がズーム比率閾値よりも大きいときに、第1カメラを使用することによってプレビュー画像を取得することと、プレビュー画像に基づき第1カメラのターゲットフォーカス位置を決定することと、ターゲットフォーカス位置に基づき焦点合わせのために光線調整コンポーネントを動かすこととを含む。
この解決法によれば、光線調整コンポーネントは、光学レンズコンポーネントから伝播された光線の光路を折り曲げ、それにより、画像化のための光路は短縮され得、かつ、コンパクトカメラモジュールのサイズは小さくされ得る。コンパクトカメラモジュールが、空間が限られている端末デバイスに組み込まれる場合に、長い物理焦点距離を有する光学レンズコンポーネントが使用されてもよく、それにより、高い光学ズーム比率が実装され得る。更に、光線調整コンポーネントは、明りょうな第1画像が形成され得るように、ズーム比率に基づき焦点合わせのために動かされる。
可能な実施において、ズーム比率閾値の値範囲は[5,10)である。
可能な実施において、ターゲットフォーカス位置は、プレビュー画像の中心エリアに基づき決定されてもよく、あるいは、プレビュー画像に対してユーザによって行われた焦点合わせ操作が受け取られて、焦点合わせ操作に応じたフォーカス位置がターゲットフォーカス位置として決定されてもよい。
可能な実施において、光線調整コンポーネントのターゲット位置は、ターゲットフォーカス位置に基づき決定され、光線調整コンポーネントは、ターゲット位置に基づき動かされる。
以下は、焦点合わせのために光線調整コンポーネントを動かす2つの実施の例を提供する。実施1:ターゲットフォーカス位置を移動させるように、M個の第1反射面を第1方向に沿って動かし、かつ/あるいは、M個の第2反射面を第2方向に沿って動かし、第1方向は第2方向とは反対であり、第1方向及び第2方向は両方とも主光軸と直角な方向である。実施2:ターゲットフォーカス位置を移動させるように、M個の第1反射面を主光軸と直角な方向に沿って動かす。
可能な実施において、第1カメラは固定焦点カメラであり、第1カメラの倍率はA1であり、A1の値範囲は[8,12]である。
可能な実施において、端末デバイスは第2カメラを更に含み、第2カメラは固定焦点カメラである。ズーム比率が1よりも大きくズーム比率閾値以下であるときに、第2カメラは第2画像を取得してもよい。第2カメラの倍率はA2であり、A2は1よりも大きくA1よりも小さい。
可能な実施において、端末デバイスは広角カメラを更に含む。ズーム比率が0よりも大きく1よりも小さいとき、広角カメラは第3画像を取得する。
可能な実施において、端末デバイスは、光学レンズコンポーネント及び画像センサを更に含む。光線調整コンポーネント及び画像センサは、光学レンズコンポーネントの主光軸の方向に沿って順次に配置される。
可能な実施において、光線調整コンポーネントは、M個の第1反射面及びM個の第2反射面を含む。M個の第1反射面は順次に接続され、いずれか2つの隣接した第1反射面の間の夾角はθ1であり、θ1は0°よりも大きく180°よりも小さい。M個の第2反射面は順次に接続され、いずれか2つの隣接した第2反射面の間の夾角はθ2であり、θ2は0°よりも大きく180°よりも小さい。M個の第1反射面は、M個の第2反射面と一対一で対向して配置される。Mは2以上の整数である。光学レンズコンポーネントに最も近い第1反射面は、光学レンズコンポーネントから光線を受光して反射するよう構成される。画像センサに最も近い第1反射面は、光路が折り曲げられている光線を画像センサへ反射するよう構成される。
可能な実施において、M個の第1反射面によって構成される第1層状構造は、M個の第2反射面によって構成される第2層状構造と重なり合わない。
可能な実施において、i番目の第1反射面は、i番目の第2反射面と平行であり、i番目の第1反射面は、i番目の第2反射面と対向して配置され、i番目の第1反射面は、M個の第1反射面のうちの1つであり、i番目の第2反射面は、M個の第2反射面のうちの1つである。
可能な実施において、光線調整コンポーネントは、光学レンズコンポーネントから伝播された光線の光路を2M回折り曲げるよう特に構成される。
可能な実施において、M個の第1反射面は、M/2個の順次に接続されたL字形ミラーの反射面を含み、どのL字形ミラーも2つの反射面を含み、あるいは、M個の第1反射面は、M個の順次に接続されたミラーの反射面を含み、あるいは、M個の第1反射面は、M/2個の順次に接続された直角プリズムの反射面を含み、あるいは、M個の第1反射面は、順次に接続されているP個のミラー及びQ個の直角プリズムの反射面を含み、どの直角プリズムも2つの反射面を含み、P+2Q=Mであり、P及びQは両方とも正の整数である。
可能な実施において、M個の第2反射面は、M/2個の順次に接続されたL字形ミラーの反射面を含み、どのL字形ミラーも2つの反射面を含み、あるいは、M個の第2反射面は、M個の順次に接続されたミラーの反射面を含み、あるいは、M個の第2反射面は、M/2個の順次に接続された直角プリズムの反射面を含み、あるいは、M個の第2反射面は、順次に接続されているK個のミラー及びL個の直角プリズムの反射面を含み、どの直角プリズムも2つの反射面を含み、K+2L=Mであり、K及びLは両方とも正の整数である。
可能な実施において、M=2であるとき、2つの第1反射面は、1つのL字形ミラーの2つの相互に垂直な反射面であり、2つの第2反射面は、1つの直角プリズムの2つの相互に垂直な反射面である。
コンパクトカメラモジュールに対して光学式手ぶれ補正を更に実行するために、可能な実施において、M個の第1反射面及び/又はM個の第2反射面は、光学レンズコンポーネントからの光線に対して光学式手ぶれ補正を実行するように、第3方向に沿って動されてもよい。第3方向は、主光軸の方向と平行である。
可能な実施において、光線調整コンポーネントは、1つのL字形ミラー及び1つの直角プリズムを含む。L字形ミラーは、互いに直角である第11反射面及び第12反射面を含む。直角プリズムは、互いに直角である第13反射面及び第14反射面を含む。第11反射面及び第13反射面は互いに向かい合って平行に配置される。第12反射面及び第14反射面は互いに向かい合って平行に配置される。このようにして、光学レンズコンポーネントからの光線は、第11反射面、第13反射面、第14反射面、及び第12反射面によって順次に反射された後に画像センサへ反射される。
可能な実施において、L字形ミラーの第11反射面と主光軸との間の夾角は45°であり、L字形ミラーの第12反射面と主光軸との間の夾角は45°である。
可能な実施において、直角プリズムの第13反射面と主光軸との間の夾角は45°であり、直角プリズムの第14反射面と主光軸との間の夾角は45°である。
可能な実施において、光学レンズコンポーネントからの光線が45°の入射角でL字形ミラーの第11反射面に入るとき、L字形ミラーの第12反射面によって画像センサへ反射された光線は、主光軸の方向と平行である。
可能な実施において、L字形ミラーの開き方向は、直角プリズムの直角の開き方向と同じである。
可能な実施において、L字形ミラーは第1方向に沿って動かされてもよく、かつ/あるいは、直角プリズムは第2方向に沿って動かされてもよい。第1方向は第2方向とは反対であり、第1方向及び第2方向は両方とも主光軸と直角な方向である。
可能な実施において、L字形ミラーは、主光軸と直角な方向に沿って動かされてもよい。
可能な実施において、L字形ミラー及び/又は直角プリズムは、光学レンズコンポーネントからの光線に対して光学式手ぶれ補正を実行するように、第3方向に沿って更に動かされてもよい。第3方向は、主光軸と平行な方向である。
可能な実施において、L字形ミラー及び/又は直角プリズムが第3方向に沿って動かされる距離は、予めセットされた距離よりも小さい。予めセットされた距離については、第1の態様での予めセットされた距離の記載を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
第5の態様に従って、本願は画像化装置を提供し、画像化装置は端末デバイスで使用されてもよい。端末デバイスは第1カメラを含む。第1カメラは、光学レンズコンポーネント、光線調整コンポーネント、及び画像センサを含む。光学レンズコンポーネントは、撮影対象から光線を受光するよう構成される。光線調整コンポーネントは、第4の態様又は第4の態様の実施のうちのいずれか1つに従う方法を実行するよう構成される。画像化装置は、上記の方法でのステップを実装するよう構成されている対応する機能モジュールを含む。詳細については、方法の例における詳細な説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。機能はハードウェアによって実装されてもよく、あるいは、ハードウェアによって対応するソフトウェアを実行することによって実装されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、上記の機能に対応する1つ以上のモジュールを含む。
第6の態様に従って、本願は端末デバイスを提供する。端末デバイスは、メモリ、プロセッサ、及び第1カメラを含み得る。第1カメラは、光学レンズコンポーネント、光線調整コンポーネント、及び画像センサを含む。光学レンズコンポーネントは、撮影対象から光線を受光するよう構成される。光線調整コンポーネントは、光学レンズコンポーネントから伝播された光線の光路を折り曲げるよう構成される。メモリは、プロセッサへ結合されてもよく、プログラム又は命令を記憶するよう構成される。プロセッサは、端末デバイスが第4の態様又は第4の態様の実施のうちのいずれか1つに従う方法を実行するように、プログラム又は命令を呼び出すよう構成される。
第7の態様に従って、本願は端末デバイスを提供する。端末デバイスは、第1カメラ、第2カメラ、及び第3カメラを含み得る。第1カメラ及び第2カメラは両方とも固定焦点カメラであり、第3カメラは広角カメラである。第1カメラの倍率はA1であり、第2カメラの倍率はA2であり、第3カメラのズーム比率はA3である。A2は1よりも大きくA1よりも小さく、A3は1よりも大きい。
可能な実施において、第1カメラは、第1の態様又は第1の態様の実施のうちのいずれか1つに従うコンパクトカメラモジュールを含んでもよい。
可能な実施において、A1の値範囲は[8,12]である。
可能な実施において、端末デバイスはデプスカメラを更に含む。
第8の態様に従って、本願は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラム又は命令を記憶する。コンピュータプログラム又は命令が端末デバイスで実行される場合に、端末デバイスは、第4の態様又は第4の態様の可能な実施のうちのいずれか1つに従う方法を実行することを可能にされる。
第9の態様に従って、本願は、コンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラム又は命令を含む。コンピュータプログラム又は命令が端末デバイスによって実行される場合に、第4の態様又は第4の態様の可能な実施のうちのいずれか1つに従う方法が実装される。
第2の態様から第7の態様のうちのいずれか1つで達成され得る技術的効果については、第1の態様での有利な効果の記載を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
本願の目的、技術的解決法、及び利点をより明らかにするために、以下は、添付の図面を参照して更に本願について詳細に記載する。
以下は、当業者がより良く理解するのを助けるために、本願のいくつかの用語の一般的な説明及び記載を提供するが、これは、本願の用語に対する如何なる限定も構成しない。
1.焦点距離:焦点距離は、光線を曲げる能力を示す。より短い焦点距離は、光線を曲げる能力がより高いことを示す。光学レンズコンポーネントの焦点距離は、光学レンズコンポーネントによって撮影された対象の、撮像面に生成された画像のサイズを決める。同じ対象が同じ距離で撮影されると仮定すると、光学レンズコンポーネントのより長い焦点距離は、光検知素子(例えば、電荷結合デバイス(CCD))で生成された、対象の画像のより高い倍率を示す。
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2.相当焦点距離:相当焦点距離は、異なるサイズの光検知素子での画像化のための画角を、135コンパクトカメラモジュール(35mmフィルムコンパクトカメラモジュール)での画像化のための同じ画角に対応する光学レンズコンポーネントの焦点距離に変換する尺度であり、変換により得られた焦点距離は、135判換算焦点距離(35mm判換算焦点距離)、つまり、相当焦点距離である。また、非135コンパクトカメラモジュール(非35mmフィルムコンパクトカメラモジュール)の焦点距離は、基準として135コンパクトカメラモジュール(35mmフィルムコンパクトカメラモジュール)を使用することによって135コンパクトカメラモジュール(35mmフィルムコンパクトカメラモジュール)の焦点距離に変換される、ことも理解され得る。任意に、相当焦点距離は、次のように計算される:相当焦点距離=光学レンズコンポーネントの物理焦点距離×焦点距離係数(又は焦点距離乗数)であり、焦点距離係数は、135コンパクトカメラモジュール(35mmフィルムコンパクトカメラモジュール)の対角距離に対する非135コンパクトカメラモジュール(非35mmフィルムコンパクトカメラモジュール)の対角距離の比である。例えば、光学レンズコンポーネントの物理焦点距離が31mmであり、非135コンパクトカメラモジュール(非35mmフィルムコンパクトカメラモジュール)の光検知素子の対角距離が4.8mmであり、135コンパクトカメラモジュール(35mmフィルムコンパクトカメラモジュール)の対角距離が43.27mmである場合に、相当焦点距離は31×43.27/4.8、つまり、約280mmである。
3.光学ズーム:光学ズームは、コンパクトカメラモジュールでの異なる焦点距離間の比率比較及び切り替えを主に指す。光学ズーム比率は、光学ズーム能力を示すために使用され得る。より高い光学ズーム比率は、より遠い対象が撮影可能であることを示す。光学ズーム比率は、光学レンズコンポーネントの物理焦点距離に関係がある。コンパクトカメラモジュールの28mm相当焦点距離は、通常は、1X(通常は1倍)光学ズーム比率に対応する。例えば、135コンパクトカメラモジュール(35mmフィルムコンパクトカメラモジュール)の光検知素子の対角距離は43.27mmである。非135コンパクトカメラモジュール(非35mmフィルムコンパクトカメラモジュール)の光検知素子の対角距離が4.8mmであり、光学レンズコンポーネントの物理焦点距離が31mmである場合に、相当焦点距離は31×43.27/4.8、つまり、約280mmである。この場合に、コンパクトカメラモジュールの光学ズーム比率は280/28、つまり、10Xである。他の例として、非135コンパクトカメラモジュール(非35mmフィルムコンパクトカメラモジュール)の光検知素子の対角距離が4.8mmであり、光学レンズコンポーネントの物理焦点距離が20mmである場合に、相当焦点距離は20×43.27/4.8、つまり約180mmである。この場合に、コンパクトカメラモジュールの光学ズーム比率は180/28、つまり、約6.8Xである。
4.焦点:焦点は、撮影対象の画像を明りょうにするために、コンパクトカメラモジュールで焦点距離を変えることが可能なコンポーネントを使用することによって画像距離を変えるプロセスである。焦点は、自動焦点及び手動焦点を含む。自動焦点(autofocus)は、反射された光線が、対象の光線の反射原理を使用することによってコンパクトカメラモジュールで光検知素子によって受光され、アクチュエータが、端末デバイスの計算処理に基づき焦点合わせのために駆動される方法である。例えば、コンパクトカメラモジュールは、赤外線(又は他の光線)を発し、撮影対象の反射に基づき撮影対象の距離を決定し、次いで、測定結果に基づき画像距離を調整して自動焦点を実施する。
5.手ぶれ補正とも呼ばれる光学式手ぶれ補正は、光路を安定させ、コンパクトカメラモジュールの振動により引き起こされた画像のぼけを有効に減らすように、コンパクトカメラモジュールの光学レンズコンポーネント又は他のコンポーネントを移動させることによって、振動により生じた結像光線オフセットを補償する技術である。
背景で記載されたように、コンパクトカメラモジュールの現在の構造は、図1又は図2に示される。コンパクトカメラモジュールは、結像レンズを動かすことによって焦点合わせを実施し、画像化のための長い光路が必要とされる。その結果、コンパクトカメラモジュールのサイズは大きい。
上記の問題を考慮して、本願はコンパクトカメラモジュールを提供する。コンパクトカメラモジュールは、画像化のための光路によって占有される空間距離を減らすのを助け、更にはコンパクトカメラモジュールのサイズを小さくするように、光学レンズコンポーネントから伝播された光線の光路を折り曲げる光線調整コンポーネントを使用することができる。
以下は、図3から図9を参照して本願で提供されるコンパクトカメラモジュールについて詳細に記載する。
図3は、本願に従うコンパクトカメラモジュールの構造を表す概略図である。コンパクトカメラモジュールは、光学レンズコンポーネント101、第1アクチュエータ102、光線調整コンポーネント103、及び画像センサ104を含み得る。光線調整コンポーネント103及び画像センサ104は、光学レンズコンポーネントの主光軸の方向に沿って順次に配置される。光学レンズコンポーネントは、撮影対象から光線を受光するよう構成される。光線調整コンポーネントは、光学レンズコンポーネントから伝播された光線の光路を折り曲げるよう構成される。第1アクチュエータは、光路が折り曲げられている光線が画像センサで焦点を合わせられるように、光線調整コンポーネントを動かすよう構成される。画像センサは、焦点を合わせられた光線に基づき画像化を実行するよう構成される。
コンパクトカメラモジュールに基づき、光線調整コンポーネントは、光学レンズコンポーネントから伝播された光線の光路を折り曲げる。これは、画像化のための光路を短縮するのを助ける。光学レンズコンポーネントの物理焦点距離が与えられる場合に、光線調整コンポーネントは光線の光路を折り曲げ、それにより、画像距離は画像化条件を満足することができ、かつ、画像化のための光路は短縮され得る。このようにして、コンパクトカメラモジュールのサイズは小さくされ得る。また、コンパクトカメラモジュールが限られた空間に位置している場合に、物理焦点距離が長い光学レンズコンポーネントは、本願のコンパクトカメラモジュールが使用されるときに使用されてもよく、それにより、高い光学ズーム比率が実装され得る、ことが理解され得る。更に、本願では、第1アクチュエータが、光学レンズコンポーネントを移動させる必要なしに、光路が折り曲げられている光線の焦点合わせを実装するように光線調整コンポーネントを動かす。言い換えると、光学レンズコンポーネントは、第1アクチュエータへ結合される必要がない。
留意されるべきは、撮影対象は、単一の対象を含むが限られない、ことである。例えば、人が撮影される場合に、撮影対象は、人と、その人の周りの場面とを含み、つまり、人の周りの場面も撮影対象の一部である。また、光学レンズコンポーネントの視野内の全ての対象が撮影対象として分類され得る、ことが理解され得る。
可能な実施において、光線調整コンポーネント及び画像センサが主光軸の方向に沿って順次に配置されることは、光線調整コンポーネント及び画像センサの両方が主光軸を通ることを意味する。例えば、主光軸は、光線調整コンポーネントの中央部分を通ってもよく、あるいは、主光軸は、光線調整コンポーネントの上側部分を通ってもよく、あるいは、主光軸は、光線調整コンポーネントの下側部分を通ってもよい。主光軸は、画像センサの中央部分を通ってもよく、あるいは、主光軸は、画像センサの上側部分を通ってもよく、あるいは、主光軸は、画像センサの下側部分を通ってもよい。
可能な実施において、主光軸は双方向であっても又は単方向であってもよい(図3を参照)。
以下は、具体的な実施例である解決法を提供するように、図3に示される機能コンポーネントについて別個に記載する。記載を簡単にするために、以下の光学レンズコンポーネント、第1アクチュエータ、光線調整コンポーネント、及び画像センサは、参照符号なしで記載される。
1.光学レンズコンポーネント
例えば、図4aは、光学レンズコンポーネントの構造を表す概略図である。光学レンズコンポーネントは、第1レンズ要素401及び第2レンズ要素402を含む。第1レンズ要素401は平面凸レンズであり、第2レンズ要素402は凸凹レンズであり、凸凹レンズは、中心部分がエッジ部分よりも薄いレンズ要素である。第2レンズ要素402と比較して、第1レンズ要素401は、撮影対象により近く、画像センサからより遠い。第1レンズ要素401と比較して、第2レンズ要素402は、画像センサにより近く、撮影対象からより遠い。
他の例として、図4bは、他の光学レンズコンポーネントの構造を表す概略図である。光学レンズコンポーネントは、第1レンズ要素401、第2レンズ要素402、及び第3レンズ要素403を含む。第3レンズ要素403は、第1レンズ要素401と第2レンズ要素402との間に位置している。第1レンズ要素401は平面凸レンズであり、第2レンズ要素402は凸凹レンズであり、第3レンズ要素403は両凸レンズである。第2レンズ要素402及び第3レンズ要素403と比較して、第1レンズ要素401は、撮影対象により近く、画像センサからより遠い。第1レンズ要素401及び第3レンズ要素403と比較して、第2レンズ要素402は、画像センサにより近く、撮影対象からより遠い。図4a又は図4bに示される光学レンズコンポーネントの構造は単に例である、ことが理解されるべきである。本願の光学レンズコンポーネントは、図4bに示されるものよりも多いレンズ要素を含んでもよい。例えば、光学レンズコンポーネントは、3よりも多いレンズ要素を含んでもよい。レンズ要素は、両凸レンズ、平面凸レンズ、又は凸凹レンズのうちのいずれか1つであってよい。これは本願で限定されない。
主軸とも呼ばれる主光軸は、レンズ要素の2つの球中心を通る直線である。図4aに示されるように、第1レンズ要素401及び第2レンズ要素402の球中心を通る直線が主光軸と呼ばれる。図4bに示されるように、第1レンズ要素401、第2レンズ要素402及び第3レンズ要素403の球中心を通る直線が主光軸と呼ばれる。
可能な実施において、温度ドリフトを抑制するために、光学レンズコンポーネントの少なくとも1つのレンズ要素はガラスから作られる。また、光学レンズコンポーネントのレンズ要素は全てがプラスチックレンズ要素であることはできない、ことも理解され得る。
更に、任意に、コンパクトカメラモジュールの高さ(コンパクトカメラモジュールの高さ方向は端末デバイスの厚さ方向と一致する)を最小化するために、光学レンズコンポーネントのレンズ要素は、コンパクトカメラモジュールの高さ方向に沿ってカットされてもよい(図4a又は図4bを参照)。例えば、レンズ要素は、Iカットモードでカットされてもよい。
2.光線調整コンポーネント
本願では、光線調整コンポーネントは、M個の第1反射面及びM個の第2反射面を含み得る。M個の第1反射面は、M個の第2反射面と一対一で対向して配置され、つまり、1つの第1反射面は、1つの、向かい合って配置された第2反射面に対応する。M個の第1反射面は順次に接続され、いずれか2つの隣接した第1反射面の間の夾角はθ1であり、θ1は0°よりも大きく180°よりも小さい。M個の第2反射面は順次に接続され、いずれか2つの隣接した第2反射面の間の夾角はθ2であり、θ2は0°よりも大きく180°よりも小さい。Mは2以上の整数である。更に、任意に、光学レンズコンポーネントに最も近い、M個の第1反射面のうちの第1反射面は、光学レンズコンポーネントから光線を受光して反射するよう構成され、画像センサに最も近い、M個の第1反射面のうちの第1反射面は、光路が折り曲げられている光線を画像センサへ反射するよう構成される。2つの隣接した第1反射面の間の夾角θ1は、その2つの隣接した第1反射面の間の交点を通って形成された最小角度であり、2つの隣接した第2反射面の間の夾角θ2は、その2つの隣接した第2反射面の間の交点を通って形成された最小角度である。
可能な実施において、θ1は、60°以上120°以下、つまり、60°≦θ1≦120であり、θ2は、60°以上120°以下、つまり、60°≦θ1≦120である。例えば、θ1は、30°、45°、60°、90°、120°、135°、又は150°であってよく、θ2は、30°、45°、60°、90°、120°、135°、又は150°であってよい。
図5aは、本願に従う光線調整コンポーネントの構造を表す概略図である。光線調整コンポーネントの記載は、2に等しいMの例を使用することによって与えられる。光線調整コンポーネントは、2つの第1反射面(第1反射面a及び第1反射面b)と、2つの第2反射面(第2反射面A及び第2反射面B)とを含む。第1反射面a及び第1反射面bは、順次に接続されており、第1反射面aと第1反射面bとの間の夾角θ1は、0°よりも大きく180°よりも小さい。第2反射面A及び第2反射面Bは、順次に接続されており、第2反射面Aと第2反射面Bとの間の夾角θ2は、0°よりも大きく180°よりも小さい。第1反射面aは、第2反射面Aと対向して配置され、第1反射面bは、第2反射面Bと対向して配置される。第1反射面aは、光学レンズコンポーネントに最も近い第1反射面である。第1反射面aは、光学レンズコンポーネントからの光線を受光して、光学レンズコンポーネントから伝播された光線を第2反射面Aへ反射するよう構成される。第1反射面bは、画像センサに最も近い第1反射面である。第1反射面bは、光路が折り曲げられている光線を画像センサへ反射するよう構成される。
本願では、コンパクトカメラモジュールが図5aに示される光線調整コンポーネントの構造を使用する場合に、物理焦点距離が20mm以上である光学レンズコンポーネントが使用されてもよく、対応する相当焦点距離は、180mm以上であり、コンパクトカメラモジュールの光学ズーム比率は、6倍以上である。光学レンズコンポーネントから伝播された光線の光路を折り曲げることは、コンパクトカメラモジュールの高い光学ズーム比率、例えば、6X、8X、又は10Xを実装することができる、ことが分かる。更に、コンパクトカメラモジュールの高さは9mm以下であり、コンパクトカメラモジュールの長さは40mm以下であり、それにより、コンパクトカメラモジュールは端末デバイスに組み込まれ得る。
留意されるべきは、主光軸と平行な方向におけるM個の第1反射面の長さの投影は、等しくても又は等しくなくてもよい、ことである。可能な実施において、主光軸と平行な方向は、主光軸の方向と同じであってよい。図5bは、本願に従う光線調整コンポーネントの正面図である。例えば、図5bでは、2つの第1反射面、すなわち、第1反射面a及び第1反射面bがある。第1反射面aの長さはLaであり、第1反射面bの長さはLbである。主光軸と平行な方向における第1反射面aの長さLaの投影は、Laaであり、主光軸と平行な方向における第1反射面bの長さLbの投影は、Lbbである。Laa及びLbbは、等しくても又は等しくなくてもよい。言い換えると、LaaはLbbよりも大きく、あるいは、LaaはLbbよりも小さく、あるいは、LaaはLbbと等しい。第2反射面Aの長さはLAであり、第2反射面Bの長さはLBであり、主光軸と平行な方向における第2反射面Aの長さLAの投影は、LAAであり、主光軸と平行な方向における第2反射面Bの長さLBの投影は、LBBである、ことが理解されるべきである。LAA及びLBBは、等しくなくても又は等しくなくてもよい。言い換えると、LAAはLBBよりも大きく、あるいは、LAAはLBBよりも小さく、あるいは、LAAはLBBと等しい。
可能な実施において、M個の第1反射面によって構成される第1層状構造は、M個の第2反射面によって構成される第2層状構造と重なり合わない。例えば、M個の第1反射面は第1層に位置し、M個の第2反射面は第2層に位置し、第1層及び第2層は互いに重なり合わない。更に、任意に、第1層は第2層の上に位置する。
図5aを参照して、第1反射面a及び第1反射面bは、第1層を構成し、第2反射面A及び第2反射面Bは、第2層を構成する。第1反射面aは、光学レンズコンポーネントから伝播された光線を受光し、受光された光線を第2反射面Aへ反射するよう構成される。第2反射面Aは、受光された光線を第2反射面Bへ反射するよう構成される。第2反射面Bは、受光された光線を第1反射面bへ反射するよう構成される。第1反射面bは、光路が折り曲げられている光線を画像センサへ反射するよう構成される。具体的に言えば、光線調整コンポーネントにおける、光学レンズコンポーネントから伝播された光線の光路は、次の通りである:第1反射面aが光線を第2反射面Aへ反射し、第2反射面Aが光線を第2反射面Bへ反射し、第2反射面Bが光線を第1反射面bへ反射し、第1反射面bが光線を画像センサへ反射する。すなわち、光学レンズコンポーネントから伝播された光線は、光線調整コンポーネントにおいて4回曲げられる。このようにして、光学レンズコンポーネントから伝播された光線の光路は折り曲げられ、これはコンパクトカメラモジュールの長さを短くするのを助ける。コンパクトカメラモジュールの長さ方向は、コンパクトカメラモジュールの高さ方向に対して垂直である(図4a又は図4bを参照)。
本願では、i番目の第1反射面は、i番目の第2反射面と平行であり、i番目の第1反射面は、i番目の第2反射面と対向して配置され、i番目の第1反射面は、M個の第1反射面のうちの1つであり、i番目の第2反射面は、M個の第2反射面のうちの1つである。i番目の第1反射面及びi番目の第2反射面は、コンパクトカメラモジュールの組み立てを容易にするように、平行に配置される。第1反射面が対向して配置されている第2反射面と平行でないならば、コンパクトカメラモジュールが画像を撮影するために水平に置かれるときに、画像センサで形成された画像は傾いている可能性がある。
図5aを参照して、i番目の第1反射面は、第1反射面a又は第1反射面bであり、i番目の第2反射面は、第2反射面A又は第2反射面Bである。i番目の第1反射面が第1反射面aであるならば、i番目の第2反射面は第2反射面Aであり、第1反射面aは第2反射面Aと平行であり、第1反射面aは第2反射面Aと対向して配置される。i番目の第1反射面が第1反射面bであるならば、i番目の第2反射面は第2反射面Bであり、第1反射面bは第2反射面Bと平行であり、第1反射面bは第2反射面Bと対向して配置される。
図5aを参照して、i番目の第1反射面がi番目の第2反射面と平行であることは、第1反射面aが第2反射面Aと平行であり、かつ、第1反射面bが第2反射面Bと平行であること、又は第1反射面aが第2反射面Aと平行であり、かつ、第1反射面bが第2反射面Bと平行でないこと、又は第1反射面aが第2反射面Aと平行でなく、かつ、第1反射面bが第2反射面Bと平行であること、を含む。第1反射面aが第2反射面Aと平行であり、かつ、第1反射面bが第2反射面Bと平行である場合に、θ1はθ2と等しい、ことが理解されるべきである。
図5cは、本願に従う他の光線調整コンポーネントの構造を表す概略図である。光線調整コンポーネントは、1つの第1反射面及び1つの第2反射面を含み、第1反射面は第2反射面と対向して配置され、第1反射面と主光軸と平行な方向との間の夾角はθ4であり、θ4は0°よりも大きく90°よりも小さく、第2反射面と主光軸と平行な方向との間の夾角はθ5であり、θ5は0°よりも大きく90°よりも小さい。第1反射面は、光学レンズコンポーネントからの光線を受光して第2反射面へ反射するよう構成され、第2反射面は、光路が折り曲げられている光線を画像センサへ反射するよう構成される。具体的に言えば、光線調整コンポーネントにおける、光学レンズコンポーネントから伝播された光線の光路は、次の通りである:第1反射面cが光線を第2反射面Cへ反射し、第2反射面Cが光線を画像センサへ反射する。言い換えると、光学レンズコンポーネントから伝播された光線は、光線調整コンポーネントにおいて4回曲げられ、それにより、光学レンズコンポーネントから伝播された光線の光路は折り曲げられる。
可能な実施において、θ4は、30°以上60°以下、つまり、30°≦θ4≦60°であり、θ5は、30°以上60°以下、つまり、30°≦θ5≦60°である。例えば、θ4は30°、45°、又は60°であってよく、θ5は30°、45°、又は60°である。
留意されるべきは、図5cに示される第1反射面cについては、第1反射面a又は第1反射面bの記載を参照されたく、第2反射面Cについては、第2反射面A又は第2反射面Bの記載を参照されたく、第1反射面cと第2反射面Cとの間の位置関係は、第1反射面aと第2反射面Aとの間の位置関係を参照するか、あるいは、第1反射面bと第2反射面Bとの間の位置関係を参照されたい、ことである。詳細はここで再び記載されない。言い換えると、第1反射面c及び第2反射面Cは、図5aに示される第1反射面a及び第2反射面Aとして理解されてもよく、あるいは、図5aに示される第1反射面b及び第2反射面Bとして理解されてもよい。
本願では、M個の第1反射面は、M/2個の順次に接続されたL字形ミラーの反射面であってもよく、M/2個のL字形ミラーのうちのいずれか1つは2つの反射面を含む。L字形ミラーの反射面は、L字形デバイスの2つの相互に垂直な面に反射膜をコーティングすることによって形成されるL字形ミラーの2つの反射面として理解されてもよい。留意されるべきは、L字形ミラーは組み込み構造を有している、ことである。
図6aは、本願に従うL字形ミラーの正面図である。L字形ミラーの2つの反射面は互いに直角であり、つまり、θ1=90°である。L字形ミラーの2つの反射面は、反射面a及び反射面bであり、反射面a及び反射面bは両方とも第1反射面である。反射面a及び反射面bは、L字形ミラーの一方の側の2つの外面であってよい、ことが理解されるべきである。図6bを参照して、反射面aは、Haの長さ、Kaの幅、及びLaの厚さを有し、反射面bは、Hbの長さ、Kbの幅、及びLbの厚さを有する。更に、任意に、L字形ミラーの2つの反射面の長さは、等しくても又は等しくなくてもよい。言い換えると、HaはHbに等しくてもよく、あるいは、HaはHbよりも大きくてもよく、あるいは、HaはHbよりも小さくもよい。図6aは、HaがHbよりも大きい例のみを使用する。可能な実施において、長い方の反射面の長さの値範囲は[7,12](単位:ミリメートル(mm))であってよく、短い方の反射面の長さの値範囲は[4,8](単位:mm)であってよい。図6aを参照して、Haの値範囲は[7,12](単位:mm)であってよく、Hbの値範囲は[4,8](単位:mm)である。
更に、任意に、L字形ミラーの2つの反射面の幅は、等しくても又は等しくなくてもよい。図6a及び図6bを参照して、反射面aの幅は、反射面bの幅と等しくても又は等しくなくてもよい。すなわち、KaはKbと等しくてもよく、あるいは、KaはKbよりも大きくてもよく、あるいは、KaはKbよりも小さくもよい。可能な実施において、L字形ミラーの2つの反射面の幅の値範囲は、[3,10](単位:mm)であってよい。
更に、任意に、L字形ミラーの2つの反射面の厚さは、等しくても又は等しくなくてもよい。図6a及び図6bを参照して、反射面aの厚さは、反射面bの厚さと等しくても又は等しくなくてもよい。すなわち、LaはLbと等しくてもよく、あるいは、LaはLbよりも大きくてもよく、あるいは、LaはLbよりも小さくもよい。可能な実施において、L字形ミラーの2つの反射面の厚さの値範囲は、[0.8,4](単位:mm)であってよい。
反射面bと比較して、図6aに示される反射面aは、光学レンズコンポーネントにより近く、画像センサからより遠く、図6aに示される反射面aと比較して、反射面bは、画像センサにより近く、光学レンズコンポーネントからより遠い、ことが理解されるべきである。図6bは、図6aに示されるL字形ミラーの3次元図であってよい。留意されるべきは、主光軸に垂直な方向における、光学レンズコンポーネントにより近い反射面aの投影は、主光軸に垂直な方向における光学レンズコンポーネントの高さ以上である、ことである。このようにして、光学レンズコンポーネントからの光線は、光学レンズコンポーネントにより近い反射面aへ伝えられ得るので、光線の利用は改善され得る。
代替的に、M個の第1反射面は、M個の順次に接続されたミラー(mirrors)の反射面であってもよい。
図6cは、本願に従う、2つの第1反射面が2つの順次に接続されたミラーの反射面である構造を表す概略図である。2つのミラーはミラーa1及びミラーa2であり、ミラーa1及びミラーa2は順次に接続されており、ミラーa1とミラーa2との間の夾角はθ1である。ミラーa1は反射面a1に対応し、ミラーa2は反射面a2に対応する。
代替的に、M個の第1反射面は、M/2個の順次に接続された直角プリズムの反射面であってもよい。可能な実施において、直角プリズムの反射面は、直角プリズムの2つの直角面であってよい。具体的に言えば、2つの第1反射面は、1つの直角プリズムの2つの相互に垂直な反射面(図6dを参照)であり、2つの第1反射面は、反射面a及び反射面bである。可能な実施において、直角プリズムの直角エッジの値範囲は、[5,20](単位:mm)であってよく、幅の値範囲は、[3,10](単位:mm)であってよい。直角プリズムの2つの第1反射面(つまり、反射面a及び反射面b)は、直角プリズムの2つの直角面の内面である。
代替的に、M個の第1反射面は、順次に接続されているP個のミラー及びQ個の直角プリズムの反射面であってよく、P+2Q=Mであり、P及びQは両方とも正の整数である。直角プリズムの反射面は、直角プリズムの2つの直角面であってもよい。
図6eは、本願に従う、4つの第1反射面が、順次に接続されている2つのミラー及び1つの直角プリズムの反射面である構造を表す概略図である。2つのミラーは、ミラーa1及びミラーa2である。ミラーa1、ミラーa2、及び直角プリズムa1は、順次に接続されている。ミラーa1とミラーa2との間の夾角は、θ1である。直角プリズムa1の2つの直角面の間の夾角は、θ1である。M個の第1反射面が、順次に接続されているP個のミラー及びQ個の直角アングルの反射面である場合に、Mは3以上の整数である。加えて、M個の第1反射面が、順次に接続されているP個のミラー及びQ個の直角プリズムの反射面である場合に、ミラーの個数は、直角プリズムの個数よりも多くても、あるいは、ミラーの個数は、直角プリズムの個数よりも少なくても、あるいは、ミラーの個数は、直角プリズムの個数と等しくてもよい。これは本願で限定されない。
代替的に、M個の第1反射面は、順次に接続されているm個のミラー及びn個のL字形ミラーの反射面を含み、m+2n=Mであり、m及びnは両方とも正の整数である。ここで、Mは3以上の整数である。
代替的に、M個の第1反射面は、順次に接続されているp個の直角プリズム及びq個のL字形ミラーの反射面を含み、2p+2q=Mであり、p及びqは両方とも正の整数である。ここで、Mは4以上の整数である。
代替的に、M個の第1反射面は、順次に接続されているk個の直角プリズム、t個のL字形ミラー、及びh個のミラーの反射面を含み、2k+2t+h=Mであり、k、t及びhは全て正の整数である。ここで、Mは5以上の整数である。
本願では、M個の第2反射面は、M/2個の順次に接続されたL字形ミラーの反射面であってもよく、M/2個のL字形ミラーのうちのいずれか1つは、2つの反射面を含む。L字形ミラーの記載については、図6aを参照されたい。
代替的に、M個の第2反射面は、M個の順次に接続されたミラーの反射面であってもよい。M個の順次に接続されたミラーの記載については、図6cを参照されたい。
代替的に、M個の第2反射面は、M/2個の順次に接続された直角プリズムの反射面であってもよい。可能な実施において、直角プリズムの反射面は、直角プリズムの2つの直角面であってもよい。
代替的に、M個の第2反射面は、順次に接続されているK個のミラー及びL個の直角プリズムの反射面であってもよく、K+2L=Mであり、K及びLは両方とも正の整数である。詳細については、図6eの上記の記載を参照されたい。M個の第2反射面が、順次に接続されているK個のミラー及びL個の直角プリズムの反射面である場合に、Mはやはり、3以上の整数である、ことが理解されるべきである。加えて、M個の第2反射面が、順次に接続されているK個のミラー及びL個の直角プリズムの反射面である場合に、ミラーの個数は、直角プリズムの個数よりも多くて、あるいは、ミラーの個数は、直角プリズムの個数よりも少なくても、あるいは、ミラーの個数は、直角プリズムの個数と等しくてもよい。これは本願で限定されない。
代替的に、M個の第2反射面は、順次に接続されているu個のミラー及びv個のL字形ミラーの反射面を含み、u+2v=Mであり、u及びvは両方とも正の整数である。ここで、Mは3以上の整数である。
代替的に、M個の第2反射面は、順次に接続されているl個の直角プリズム及びs個のL字形ミラーの反射面を含み、2l+2s=Mであり、l及びsは両方とも正の整数である。ここで、Mは4以上の整数である。
代替的に、M個の第2反射面は、順次に接続されているj個の直角プリズム、w個のL字形ミラー、及びz個のミラーの反射面を含み、2j+2w+z=Mであり、j、w及びzは全て正の整数である。ここで、Mは5以上の整数である。
第1反射面及び第2反射面の上記の可能な構造に基づき、以下は、光線調整コンポーネントの10通りの可能な場合を説明する。
場合1:M個の第1反射面は、M個の順次に接続されたミラーの反射面であり、M個の第2反射面は、M個の順次に接続されたミラーの反射面である。
例えば、M=2である。図7aは、本願に従う更なる他の光線調整コンポーネントの構造を表す概略図である。光線調整コンポーネントは4つのミラー、すなわち、ミラーa1、ミラーa2、ミラーA1、及びミラーA2を含む。ミラーa1の反射面及びミラーa2の反射面は両方とも第1反射面と呼ばれ、ミラーa1及びミラーa2は順次に接続されている。ミラーA1及びミラーA2の反射面は両方とも第2反射面と呼ばれ、ミラーA1及びミラーA2は順次に接続されている。ミラーa1の反射面は、ミラーA1の反射面と対向して配置され、ミラーa2の反射面は、ミラーA2の反射面と対向して配置される。
図7aに基づき、ミラーa1とミラーa2との間の夾角はθ1であり、ミラーA1とミラーA2との間の夾角はθ2である。
場合2:M個の第1反射面は、M/2個の順次に接続された直角プリズムの反射面であり、M個の第2反射面は、M/2個の順次に接続された直角プリズムの反射面である。
例えば、M=2である。図7bは、本願に従う更なる他の光線調整コンポーネントの構造を表す概略図である。光線調整コンポーネントは、2つの直角プリズム、すなわち、直角プリズムa及び直角プリズムAを含む。直角プリズムaの2つの直角面は、第1反射面と呼ばれ得る。直角プリズムAの2つの直角面は、第2反射面と呼ばれ得る。直角プリズムaの2つの直角面は、直角プリズムAの2つの直角面と夫々対向して配置される。
図7bに基づき、直角プリズムaの2つの直角面の間の夾角はθ1であり、θ1=90°であり、直角プリズムAの2つの直角面の間の夾角はθ2であり、θ2=90°である。
場合3:M個の第1反射面は、M個の順次に接続されたミラーの反射面であり、M個の第2反射面は、M/2個の順次に接続された直角プリズムの反射面である。
例えば、M=2である。図7cは、本願に従う更なる他の光線調整コンポーネントの構造を表す概略図である。光線調整コンポーネントは、2つのミラー及び1つの直角プリズム、すなわち、ミラーa1、ミラーa2、及び直角プリズムA1を含む。ミラーa1の反射面及びミラーa2の反射面は両方とも第1反射面と呼ばれ、ミラーa1及びミラーa2は順次に接続されている。直角プリズムA12つの直角面は第2反射面と呼ばれる。ミラーa1の反射面及びミラーa2の反射面は、直角プリズムA1の2つの直角面と夫々対向して配置される。
図7cに基づき、ミラーa1とミラーa2との間の夾角はθ1であり、直角プリズムA1の2つの直角面の間の夾角はθ2であり、θ2=90°である。
場合4:M個の第1反射面は、M/2個の順次に接続された直角プリズムの反射面であり、M個の第2反射面は、M個の順次にミラーの反射面である。
例えば、M=2である。図7dは、本願に従う更なる他の光線調整コンポーネントの構造を表す概略図である。光線調整コンポーネントは、1つの直角プリズム及び2つのミラー、すなわち、直角プリズムa1、ミラーA1、及びミラーA2を含む。直角プリズムa1の2つの直角面は、第1反射面と呼ばれ得る。ミラーA1及びミラーA2の反射面は両方とも第2反射面と呼ばれる。ミラーA1及びミラーA2は順次に接続されている。直角プリズムa1の2つの直角面は、ミラーA1の反射面及びミラーA2の反射面と夫々対向して配置される。
図7dに基づき、直角プリズムa1の2つの直角面の間の夾角はθ1であり、θ1=90°であり、ミラーA1とミラーA2との間の夾角はθ2である。
場合5:M個の第1反射面は、M/2個の順次に接続されたL字形ミラーの反射面であってもよく、M個の第2反射面は、M/2個の順次に接続された直角プリズムの反射面であってもよい。
例えば、M=2である。図7eは、本願に従う更なる他の光線調整コンポーネントの構造を表す概略図である。光線調整コンポーネントは、1つのL字形ミラー及び1つの直角プリズムを含む。L字形ミラーの2つの反射面は、2つの第1反射面であり、直角プリズムの2つの直角面は、2つの第2反射面である。言い換えると、2つの第1反射面は、L字形ミラーの2つの相互に垂直な反射面であり、2つの第2反射面は、直角プリズムの2つの相互に垂直な反射面である。L字形ミラーの2つの反射面は、直角プリズムの2つの直角面と夫々平行に向かい合っている。
図7eに基づき、L字形ミラーの2つの反射面の間の夾角はθ1であり、θ1=90°であり、直角プリズムの2つの直角面の間の夾角はθ2であり、θ2=90°である。
場合6:M個の第1反射面は、順次に接続されているP個のミラー及びQ個の直角プリズムの反射面であり、M個の第2反射面は、M個の順次に接続されたミラーの反射面であり、P+2Q=Mであり、P及びQは両方とも正の整数である。
例えば、M=4である。図7fは、本願に従う更なる他の光線調整コンポーネントの構造を表す概略図である。光線調整コンポーネントは、6つのミラー及び1つの直角プリズム、すなわち、ミラーa1、ミラーa2、直角プリズムA1、ミラーA1、ミラーA2、ミラーA3、及びミラーA4を含む。ミラーa1の反射面、ミラーa2の反射面、及び直角プリズムa1の2つの直角面は全て、第1反射面と呼ばれる。ミラーa1、ミラーa2、及び直角プリズムa1は、順次に接続されている。ミラーA1、ミラーA2、ミラーA3、及びミラーA4の反射面は全て、第2反射面と呼ばれる。ミラーA1、ミラーA2、ミラーA3、及びミラーA4は、順次に接続されている。ミラーa1の反射面は、ミラーA1の反射面と対向して配置され、ミラーa2の反射面は、ミラーA2の反射面と対向して配置される。直角プリズムa1の2つの直角面は、ミラーA3及びミラーA4と夫々対向して配置される。留意されるべきは、本例では、P=2及びQ=1であることである。加えて、場合6では、ミラーa1及びミラーa2は、代替的に、直角プリズムa1の後に配置されてもよく、あるいは、ミラーa1が直角プリズムa1の前に配置され、ミラーa2が直角プリズムa1の後に配置される。
場合7:M個の第1反射面は、順次に接続されているP個のミラー及びQ個の直角プリズムの反射面であり、M個の第2反射面は、M/2個の順次に接続された直角プリズムの反射面であり、P+2Q=Mであり、P及びQは両方とも正の整数である。
例えば、M=4である。図7gは、本願に従う更なる他の光線調整コンポーネントの構造を表す概略図である。光線調整コンポーネントは、2つのミラー及び3つの直角プリズム、すなわち、ミラーa1、ミラーa2、直角プリズムa1、直角プリズムA1、及び直角プリズムA2を含む。ミラーa1の反射面、ミラーa2の反射面、及び直角プリズムa1の2つの直角面は全て、第1反射面と呼ばれる。ミラーa1、ミラーa2、及び直角プリズムa1は、順次に接続されている。直角プリズムA1の2つの直角面、及び直角プリズムA2の2つの直角面は全て、第2反射面と呼ばれる。直角プリズムA1及び直角プリズムA2は、順次に接続されている。ミラーa1の反射面及びミラーa2の反射面は、直角プリズムA1の2つの直角面と夫々対向して配置される。直角プリズムa1の2つの直角面は、直角プリズムA2の2つの直角面と夫々対向して配置される。留意されるべきは、本例では、P=2及びQ=1であることである。加えて、場合7では、ミラーa1及びミラーa2は、代替的に、直角プリズムa1の後に配置されてもよく、あるいは、ミラーa1が直角プリズムa1の前に配置され、ミラーa2が直角プリズムa1の後に配置される。
場合8:M個の第1反射面は、M個の順次に接続されたミラーの反射面であり、M個の第2反射面は、順次に接続されているK個のミラー及びL個の直角プリズムの反射面であり、K+2L=Mであり、K及びLは両方とも0よりも大きくMよりも小さい整数である。
例えば、M=4である。図7hは、本願に従う更なる他の光線調整コンポーネントの構造を表す概略図である。光線調整コンポーネントは、6つのミラー及び1つの直角プリズム、すなわち、ミラーa1、ミラーa2、ミラーa3、ミラーa4、ミラーA1、ミラーA2、及び直角プリズムA1を含む。ミラーa1の反射面、ミラーa2の反射面、ミラーa3の反射面、及びミラーa4の反射面は全て、第1反射面と呼ばれる。ミラーa1、ミラーa2、ミラーa3、及びミラーa4は、順次に接続されている。ミラーA1の反射面、ミラーA2の反射面、及び直角プリズムA1の2つの直角面は全て、第2反射面と呼ばれる。ミラーA1、ミラーA2、及び直角プリズムA1は、順次に接続されている。ミラーa1の反射面は、ミラーA1の反射面と対向して配置され、ミラーa2の反射面は、ミラーA2の反射面と対向して配置される。ミラーa3の反射面及びミラーa4の反射面は、直角プリズムA1の2つの直角面と夫々対向して配置される。本例では、K=2及びL1であることが理解されるべきである。加えて、場合8では、ミラーA1及びミラーA2は、代替的に、直角プリズムA1の後に配置されてもよく、あるいは、ミラーA1が直角プリズムA1の前に配置され、ミラーA2が直角プリズムA1の後に配置される。
場合9:M個の第1反射面は、M/2個の順次に接続された直角プリズムの反射面であり、M個の第2反射面は、順次に接続されているK個のミラー及びL個の直角プリズムの反射面であり、K+2L=Mであり、K及びLは両方とも0よりも大きくMよりも小さい整数である。
例えば、M=4である。図7iは、本願に従う更なる他の光線調整コンポーネントの構造を表す概略図である。光線調整コンポーネントは、3つの直角プリズム及び2つのミラー、すなわち、直角プリズムa1、直角プリズムa2、直角プリズムA1、ミラーA1、及びミラーA2を含む。直角プリズムa1の2つの直角面及び直角プリズムa2の2つの直角面は全て、第1反射面と呼ばれる。直角プリズムa1及び直角プリズムa2は、順次に接続されている。直角プリズムA12つの直角面、ミラーA1の反射面、及びミラーA2の反射面は全て、第2反射面と呼ばれる。直角プリズムA1、ミラーa1、及びミラーA2は、順次に接続されている。直角プリズムa1の2つの直角面は、ミラーA1の反射面及びミラーA2の反射面と対向して配置される。直角プリズムa2の2つの直角面は、直角プリズムA1の2つの直角面と夫々対向して配置される。本例では、K=2及びL=1であることが理解されるべきである。加えて、場合9では、ミラーA1及びミラーA2は、代替的に、直角プリズムA1の前に配置されてもよく、あるいは、ミラーA1が直角プリズムA1の前に配置され、ミラーA2が直角プリズムA1の後に配置される。
場合10:M個の第1反射面は、順次に接続されているP個のミラー及びQ個の直角プリズムの反射面であり、M個の第2反射面は、順次に接続されているK個のミラー及びL個の直角プリズムの反射面であり、P+2Q=Mであり、P及びQは両方とも正の整数であり、K+2L=Mであり、K及びLは両方とも正の整数である。
例えば、M=4である。図7jは、本願に従う更なる他の光線調整コンポーネントの構造を表す概略図である。光線調整コンポーネントは、2つの直角プリズム及び4つのミラー、すなわち、直角プリズムa1、ミラーa1、ミラーa2、直角プリズムA1、ミラーA1、及びミラーA2を含む。直角プリズムa1の2つの直角面、ミラーa1の反射面、及びミラーa2の反射面は全て、第1反射面と呼ばれる。直角プリズムa1、ミラーa1、及びミラーa2は、順次に接続されている。、直角プリズムA1の2つの直角面、ミラーA1の反射面、及びミラーA2の反射面は全て、第2反射面と呼ばれる。直角プリズムA1、ミラーA1、及びミラーA2は、順次に接続されている。直角プリズムa1の2つの直角面は、直角プリズムA1の2つの直角面と夫々対向して配置される。ミラーa1の反射面は、ミラーA1の反射面と対向して配置される。ミラーa2の反射面は、ミラーA2の反射面と対向して配置される。本例では、P=2、Q=1、K=2、及びL=1であることが理解されるべきである。加えて、場合10では、ミラーA1及びミラーA2は、代替的に、直角プリズムA1の前に配置されてもよく、あるいは、ミラーA1が直角プリズムA1の前に配置され、ミラーA2が直角プリズムA1の後に配置される。場合10では、ミラーa1及びミラーa2は、代替的に、直角プリズムa1の前に配置されてもよく、あるいは、ミラーa1が直角プリズムa1の前に配置され、ミラーa2が直角プリズムa1の後に配置される。
留意されるべきは、上記の場合に、どのL字形ミラーも2つの反射面を含み、どの直角プリズムも2つの反射面を含む、ことである。加えて、第1反射面及び第2反射面の上記の可能な構造に基づいて、他の場合が存在する可能性がある。例えば、M個の第1反射面は、M/2個の順次に接続されたL字形ミラーの反射面であってもよく、M個の第2反射面は、M/2個の順次に接続されたL字形ミラーの反射面であってもよい。他の例として、M個の第2反射面は、M/2個の順次に接続されたL字形ミラーの反射面であってもよく、M個の第1反射面は、M/2個の順次に接続された直角プリズムの反射面であってもよい。他の場合はここでは説明されない。加えて、直角プリズムの直角面が第1反射面として使用される場合に、直角プリズムは、非二等辺直角プリズムであってもよく、あるいは、直角プリズムの直角面が第2反射面として使用される場合に、直角プリズムは二等辺直角プリズムであってもよい。
更に留意されるべきは、上記の場合1から場合10では、2つの隣接したミラーは、ボンディングにより一緒に固定されても、あるいは、互いから分離されてもよく、2つの隣接した直角プリズムは、ボンディングにより一緒に固定されても、あるいは、互いから分離されてもよい。加えて、M=2又はM=4は例にすぎない。Mは3に等しくてもよく、あるいは、Mは4よりも大きくてもよい。
図7kは、本願に従う更なる他の光線調整コンポーネントの構造を表す概略図である。光線調整コンポーネントは、1つのL字形ミラー及び1つの直角プリズムを含む。L字形ミラーは、互いに直角である第11反射面及び第12反射面を含む。直角プリズムは、互いに直角である第13反射面及び第14反射面を含む。第11反射面及び第13反射面は互いに向かい合って平行に配置される。第12反射面及び第14反射面は互いに向かい合って平行に配置される。このようにして、光学レンズコンポーネントからの光線は、第11反射面、第13反射面、第14反射面、及び第12反射面によって順次に反射された後に画像センサへ反射される。
更に、任意に、図7kは、光学レンズコンポーネントからの光線が45°の入射角でL字形ミラーの第11反射面に入る例を使用する。光学レンズコンポーネントからの光線が45°の入射角でL字形ミラーの第11反射面に入る。第11反射面から反射された光線の反射角も45°である。第11反射面から反射された光線は、45°の入射角で直角プリズムの第13反射面に入る。第13反射面から反射された光線の反射角も45°である。直角プリズムの第13反射面から反射された光線は、45°の入射角で直角プリズムの第14反射面に入る。直角プリズムの第14反射面から反射された光線の反射角も45°である。直角プリズムの第14反射面から反射された光線は、45°の入射角でL字形ミラーの第12反射面に入る。L字形ミラーの第12反射面から反射された光線の反射角は45°である。言い換えると、光学レンズコンポーネントからの光線が45°の入射角でL字形ミラーの第11反射面に入る場合に、L字形ミラーの第12反射面によって画像センサへ反射された光線は、主光軸の方向と平行である。
可能な実施において、L字形ミラーの第11反射面と主光軸との間の夾角は45°であり、L字形ミラーの第12反射面と主光軸との間の夾角は45°である。第11反射面と主光軸との間の夾角は、第11反射面と主光軸と平行なラインとの間の夾角と等しいので、第11反射面と主光軸と平行なラインとの間の夾角は、図面を簡単にするために図7kでは、第11反射面と主光軸との間の夾角を表すために使用されている。具体的に、第12反射面と主光軸と平行なラインとの間の夾角は、第12反射面と主光軸との間の夾角を表すために使用される。
可能な実施において、直角プリズムの第13反射面と主光軸との間の夾角は45°であり、直角プリズムの第14反射面と主光軸との間の夾角は45°である。第13反射面と主光軸との間の夾角は、第13反射面と主光軸と平行なラインとの間の夾角と等しいので、第13反射面と主光軸と平行なラインとの間の夾角は、図面を簡単にするために図7kでは、第13反射面と主光軸との間の夾角を表すために使用されている。具体的に、第14反射面と主光軸と平行なラインとの間の夾角は、第14反射面と主光軸との間の夾角を表すために使用される。
可能な実施において、L字形ミラーの開き方向は、直角プリズムの直角の開き方向と同じである。
留意されるべきは、図7kは概略図にすぎず、光学レンズコンポーネントからの光線は、45°を含むが限定されない入射角で第11反射面に入る、ことである。加えて、主光軸と第11反射面、第12反射面、第13反射面、及び第14反射面の夫々との間の夾角は、45°を含むが、これに限られない。言い換えると、L字形ミラー及び直角プリズムを配置する位置は、本願で限定されない。
更に留意されるべきは、図7kに示されるL字形ミラーの第11反射面及び第12反射面は、図7eに示されるL字形ミラーの2つの第1反射面であってもよく、図7kに示される直角プリズムの第13反射面及び第14反射面は、図7eに示される直角プリズムの2つの第2反射面であってもよい、ことである。従って、第1アクチュエータによって駆動される、第7eに示される光線調整コンポーネントの動きについては、第1アクチュエータが第1反射面及び第2反射面を駆動する記載を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
3.アクチュエータ
本願では、第1アクチュエータは、M個の第1反射面を第1方向に沿って動かすよう、及び/又はM個の第2反射面を第2方向に沿って動かすよう特に構成される。第1方向は第2方向とは反対であり、第1方向及び前記第2方向は両方とも主光軸と直角な方向である。更に、任意に、第1アクチュエータは、M個の第1反射面を全体として第1方向に沿って動かすよう、あるいは、M個の第2反射面を全体として第2方向に沿って動かすよう、あるいは、M個の第1反射面を全体として第1方向に沿って動かし、かつ、M個の第2反射面を全体として第2方向に沿って動かすよう特に構成される。このようにして、異なる対象距離での光線の焦点合わせは実装され得る。これは、明りょうな画像が画像センサで焦点を合わせられ得ることを確かにすることができる。加えて、第1アクチュエータは、光学レンズコンポーネントを動かす必要なしに、焦点合わせを実施するように光線調整コンポーネントのM個の第1反射面及び/又はM個の第2反射面を駆動する。従って、光学レンズコンポーネントは、第1アクチュエータへ結合される必要がない。
留意されるべきは、M個の第1反射面が全体として第1方向に沿って動かされるので、θ1の値は変化せず、M個の第2反射面も全体として第2方向に沿って動かされるので、θ2の値は変化しない、ことである。加えて、第1方向が上向きである場合に、第2方向は下向きであり、第1方向が下向きである場合に、第2方向は上向きである。
図5aを参照して、2つの第1反射面と2つの第2反射面との間の距離は、次の3つの方法で増大され得る。方法1:2つの第2反射面は動かされず、第1アクチュエータは、2つの第1反射面を全体として上方へ動かすよう特に構成される。方法2:2つの第1反射面は動かされず、第1アクチュエータは、2つの第2反射面を全体として下方へ動かすよう構成される。方法3:第1アクチュエータは、2つの第1反射面を全体として上方へ動かし、2つの第2反射面を全体として下方へ動かすよう構成される。
図5aを参照して、2つの第1反射面と2つの第2反射面との間の距離は、次の3つの方法で低減され得る。方法a:2つの第2反射面は動かされず、第1アクチュエータは、2つの第1反射面を全体として下方へ動かすよう特に構成される。方法b:2つの第1反射面は動かされず、第1アクチュエータは、2つの第2反射面を全体として上方へ動かすよう構成される。方法c:第1アクチュエータは、2つの第1反射面を全体として下方へ動かし、2つの第2反射面を全体として上方へ動かすよう構成される。
本願では、第1アクチュエータは、M個の第1反射面を主光軸と直角な方向に沿って動かすよう構成されてもよい。図7eに示される光線調整コンポーネントの構造を参照して、M個の第2反射面が動かされず、第1アクチュエータがM個の第1反射面を動かす例が、使用される。図8は、本願に従う、第1アクチュエータがL字形ミラーを動かす前及びその後に与えられる光路の概略図である。図7eを参照して、L字形ミラー及び直角プリズムは、光学レンズコンポーネントから伝播された光線に対して4回の曲げを実行して、光線の光路を折り曲げ得る。実線は、第1アクチュエータがL字形ミラーを動かさないときに与えられる、光線の折り曲げられた光路を表し得る。破線は、第1アクチュエータがL字形ミラーを上方へ動かした後に与えられる、光線の折り曲げられた光路を表し得る。第1アクチュエータは、光線の焦点合わせが実装され得るように、L字形ミラーを動かす。加えて、L字形ミラーは直角プリズムよりもサイズが小さいので、焦点合わせは、L字形ミラーを動かすことによって実装される。これは、第1アクチュエータの電量消費量を低減するのを助ける。
図7e又は図7kを参照して、可能な実施において、第1アクチュエータは、L字形ミラーを第1方向に沿って動かすよう、及び/又は直角プリズムを第2方向に沿って動かすよう特に構成されてもよい。第1方向は第2方向とは反対であり、第1方向及び第2方向は両方とも、主光軸と直角な方向である。留意されるべきは、第1アクチュエータがL字形ミラーを第1方向に沿って動かすよう、及び/又は直角プリズムを第2方向に沿って動かすよう特に構成されるところの可能な実施については、第1アクチュエータがM個の第1反射面を第1方向に沿って動かすよう、及び/又はM個の第2反射面を第2方向に沿って動かすよう特に構成されるところの上記の記載を参照されたい、ことである。詳細はここで再び記載されない。
図7e又は図7kを参照して、可能な実施において、第1アクチュエータは、L字形ミラーを主光軸と直角な方向に沿って動かすよう特に構成される。この可能な実施については、第1アクチュエータがM個の第1反射面を主光軸と直角な方向に沿って動かすよう構成され得るところの記載を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
本願では、第1アクチュエータは、光学レンズコンポーネントからの光線に対して光学式手ぶれ補正を実行するように、M個の第1反射面及び/又はM個の第2反射面を第3方向に沿って動かすよう更に構成されてもよい。第3方向は、主光軸と平行な方向である。第3方向は左向き方向又は右向き方向であってよい、ことが理解されるべきである(図5aに示される方向を参照)。このようにして、光線調整コンポーネントは、光学レンズコンポーネントから伝播された光線の光路を折り曲げるだけではなく、特定の方向(つまり、第3方向)で光線に対して光学式手ぶれ補正を実行することもできる。
図5aを参照して、光学式手ぶれ補正は、次の方法のうちのいずれか1つで、光学レンズコンポーネントからの光線に対して実行され得る。2つの第2反射面は動かされず、第1アクチュエータは、2つの第1反射面を全体として左方向に動かすよう更に構成されてもよい。代替的に、2つの第1反射面は動かされず、第1アクチュエータは、2つの第2反射面を全体として左方向に動かすよう更に構成されてもよい。代替的に、第1アクチュエータは、2つの第1反射面を全体として左方向に動かし、かつ、2つの第2反射面を全体として左方向に動かすよう更に構成されてもよい。代替的に、2つの第2反射面は動かされず、第1アクチュエータは、2つの第1反射面を全体として右方向に動かすよう更に構成されてもよい。代替的に、2つの第1反射面は動かされず、第1アクチュエータは、2つの第2反射面を全体として右方向に動かすよう更に構成されてもよい。代替的に、第1アクチュエータは、2つの第1反射面を全体として右方向に動かし、かつ、2つの第2反射面を全体として右方向に動かすよう更に構成されてもよい。
更に、任意に、第1アクチュエータは、M個の第1反射面及び/又はM個の第2反射面を、予めセットされた距離よりも小さい距離だけ第3方向に沿って動かすよう特に構成される。予めセットされた距離は、第1投影距離セット及び第2投影距離セットの中の最も小さい値である。第1投影距離セットは、主光軸の方向でのM個全ての第1反射面の長さの投影距離を含む。第2投影距離セットは、主光軸の方向でのM個全ての第2反射面の長さの投影距離を含む。
図5bを参照して、第1投影距離セット={Laa,Lbb}であり、第2投影距離セット={LAA,LBB}であり、予めセットされた距離は、{Laa,Lbb,LAA,LBB}の中の最も小さい値である。
可能な実施において、第1アクチュエータは、焦点合わせモータ、サーボモータ、などであってもよい。
図7e又は図7kを参照して、可能な実施において、第1アクチュエータは、光学レンズコンポーネントからの光線に対して光学式手ぶれ補正を実行するように、L字形ミラー及び/又は直角プリズムを第3方向に沿って動かすよう更に構成されてもよい。第3方向は、主光軸と平行な方向である。留意されるべきは、第1アクチュエータがL字形ミラー及び/又は直角プリズムを第3方向に沿って動かすよう更に構成されるところの記載については、第1アクチュエータがM個の第1反射面及び/又はM個の第2反射面を第3方向に沿って動かすところの可能な実施の記載を参照されたい、ことである。詳細はここで再び記載されない。更に、任意に、第1アクチュエータは、予めセットされた距離よりも小さい距離だけL字形ミラー及び/又は直角プリズムを第3方向に沿って動かすよう特に構成される。留意されるべきは、予めセットされた距離については、上記の関連する記載を参照されたい、ことである。詳細はここで再び記載されない。
本願では、第1アクチュエータは、M個の第1反射面及び/又はM個の第2反射面と一緒に固定され得る。M個の第1反射面がM/2個の順次に接続されたL字形ミラーの反射面である場合に、第1アクチュエータは、M/2個の順次に接続されたL字形ミラーと一緒に固定されてもよい。M個の第1反射面がM個の順次に接続されたミラーの反射面である場合に、第1アクチュエータは、M個のミラーと一緒に固定されてもよい。M個の第1反射面がM/2個の順次に接続された直角プリズムの反射面である場合に、第1アクチュエータは、M/2個の直角プリズムと一緒に固定されてもよい。M個の第1反射面が、順次に接続されているP個のミラー及びQ個の直角プリズムの反射面である場合に、第1アクチュエータは、P個のミラー及びQ個の直角プリズムと一緒に固定されてもよい。第1アクチュエータ及び第2反射面を一緒に固定する方法については、第1アクチュエータ及び第1反射面を一緒に固定する方法を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
図7aを参照して、第1アクチュエータは、M個の第1ミラー及び/又はMこの第2ミラーと一緒に固定されてもよい。図7e又は図7kを参照して、第1アクチュエータは、L字形ミラー及び/又は直角プリズムと一緒に固定されてもよい。
本願では、第1アクチュエータはまた、光路が折り曲げられている光線が画像センサで焦点を合わせられるように、光学レンズコンポーネントを動かすよう構成されてもよい。言い換えると、光路が折り曲げられている光線の焦点合わせは、光学レンズコンポーネントを動かすことによって第1アクチュエータによって実装されても、あるいは、光線調整コンポーネントを動かすことによって第1アクチュエータによって実装されてもよい。
更に、任意に、第1アクチュエータは、光学レンズコンポーネントを、主光軸と平行な方向に沿って動かすよう特に構成される。図4aを参照して、第1アクチュエータは、光学レンズコンポーネントの第1レンズ要素及び第2レンズ要素を全体として、主光軸と平行な方向に沿って動かすよう構成されてもよく、あるいは、第1レンズ要素は動かされず、第2レンズ要素が、主光軸と平行な方向に沿って動かされるか、あるいは、第2レンズ要素は動かされず、第1レンズ要素が、主光軸と平行な方向に沿って動かされる。
留意されるべきは、第11反射面及び第12反射面は、上記の2つの第1反射面として理解されてもよく、第13反射面及び第14反射面は、上記の2つの第2反射面として理解されてもよい、ことである。いくつかの例で、第1アクチュエータが第11反射面及び/又は第12反射面を駆動する方法については、第1アクチュエータが第1反射面を駆動する上記の方法を参照されたく、第1アクチュエータが第13反射面及び/又は第14反射面を駆動する方法については、第1アクチュエータが第2反射面を駆動する上記の方法を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
4.画像センサ
可能な実施において、画像センサは、光検知要素及び関連する回路、例えば、光検知チップを含み得る。可能な実施において、光検知要素は、光電検出器(photoelectric detector,PD)、高速フォトダイオード、電荷結合デバイス(charge-coupled device,CCD)、又は相補型金属酸化膜半導体(complementary meta-oxide semiconductor,CMOS)フォトトランジスタであってもよい。
本願では、画像センサは、光線調整コンポーネントから光線を受光し、このとき、光線の光路は折り曲げられて、光線は焦点を合わせられ、そして、受光した光線を画像化のために電気信号に変換する。留意されるべきは、光路が折り曲げられている焦点を合わせられた光線によって運ばれる情報は、撮影対象からの光線によって運ばれる情報と同じである、ことである。加えて、画像センサ上で焦点を合わせられた光線は、光学レンズコンポーネントから伝播された全ての光線であり、非焦点エリアで光線から生成された画像センサ上の光点は、大きくなる。
更に、任意に、画像センサは、ユーザ経験を豊かにするために、ノイズ除去、増強、セグメンテーションぼかしなどの処理を、取得した画像に対して実行してもよい。
本願では、画像センサの解像度の範囲は[8,48](単位:メガピクセル)であってよい。例えば、画像センサの解像度は8メガピクセル、12メガピクセル、20メガピクセル、48メガピクセル、などであってもよい。更に、任意に、画像センサの解像度は、48メガピクセルよりも大きく、例えば、52メガピクセル、60メガピクセル、又は72メガピクセルであってもよい。解像度は、コンパクトカメラモジュールにおいて画像センサでの画像化のために使用され得るピクセル(つまり、光検知ユニット)の最大数を指し得る。一般に、解像度は、水平ピクセルの数と垂直ピクセルの数との積によって測定され、つまり、解像度=水平ピクセルの数×垂直ピクセルの数である。
本願では、コンパクトカメラモジュールは、光学式手ぶれ補正コンポーネントを更に含んでもよい。光学式手ぶれ補正コンポーネントと、M個の第1反射面及び/又はM個の第2反射面を第3方向に沿って動かす第1アクチュエータとに基づき、手ぶれ補正角度は増大し得る。例えば、光学式手ぶれ補正コンポーネントは、0.1°だけ光学式手ぶれ補正を実装することができ、第1アクチュエータは、0.1°だけ光学式手ぶれ補正を実装するよう、M個の第1反射面及び/又はM個の第2反射面を第3方向に沿って動かしてもよい。この組み合わせは、0.2だけ光学式手ぶれ補正を実装することができる。
図9は、本願に従う他のコンパクトカメラモジュールの構造を表す概略図である。コンパクトカメラモジュールは、光学レンズコンポーネント101、第1アクチュエータ102、光線調整コンポーネント103、画像センサ104、及び光学式手ぶれ補正コンポーネント105を含む。光学レンズコンポーネント101は、光学式手ぶれ補正コンポーネント105と光線調整コンポーネント103との間に位置する。光学式手ぶれ補正コンポーネント105は、第2アクチュエータ及び第3反射面を含む。第3反射面は、撮影対象から光線を受光するよう構成される。第2アクチュエータは、撮影対象からの光線に対して光学式手ぶれ補正を実行するように第3反射面を回転させ、光学式手ぶれ補正を通じて得られた光線を光学レンズコンポーネントに放射するよう構成される。光学レンズコンポーネント101、第1アクチュエータ102、光線調整コンポーネント103、及び画像センサ104の記載については、上記の内容を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。光線調整コンポーネントは、場合5で記載された光線調整コンポーネントであり、第1アクチュエータ及びL字形ミラーは、動作可能に一緒に固定され、光学レンズコンポーネントは、本例では、図4aに示される光学レンズコンポーネントである、ことが理解されるべきである。
留意されるべきは、光学式手ぶれ補正コンポーネントが撮影対象からの光線に対して光学式手ぶれ補正を実行した後で得られる光線も、撮影対象からの光線と呼ばれ得る、ことである。加えて、光学レンズコンポーネントから伝播された光線によって運ばれる情報は、光学レンズコンポーネントに入る光線によって運ばれる情報と同じである。
更に、任意に、第2アクチュエータは、3つの相互に垂直な方向(例えば、XYZ)のうちの少なくとも1つに沿って第3反射面を回転させるよう特に構成されてもよい。例えば、第2アクチュエータは、主光軸の方向に沿って小さい角度で傾けるように、つまり、θ3の値を変化させるように、第3反射面を駆動するよう構成されてもよく、ここで、θ3の値の変化は、角度閾値(例えば、0.1°)よりも小さい。このようにして、光学式手ぶれ補正は、主光軸の方向で実行され得る。
可能な実施において、第3反射面と主光軸との間の夾角はθ3であり、θ3は0°よりも大きく90°よりも小さい。更に、任意に、θ3は、30以上60°以下である。例えば、θ3は30°、45°、又は60°であってよい。
可能な実施において、第3反射面は、直角プリズムの反射面(例えば、二等辺直角プリズムの斜辺面)又はミラーの反射面であってもよい。
本願では、第2アクチュエータは、代替的に、光学式手ぶれ補正モータ、サーボモータ、などであってもよい。留意されるべきは、第1アクチュエータ及び第2アクチュエータは、一体化されてもよく、あるいは、2つの別個のアクチュエータであってもよい。これは本願で限定されない。
確かに、コンパクトカメラモジュールは、他のコンポーネント、例えば、振動検出器及びプロセッサを更に含んでもよく、振動検出器はジャイロスコープであってよい。振動検出器は、微小な動きを検出し、検出した微小な動きの信号をプロセッサへ伝えるよう構成され得る。プロセッサは、微小な動きに基づき、必要とされる補償の量を計算し、それから、計算された補償の量に基づき、第3反射面を駆動して位置及び角度を調整するように第2アクチュエータを制御する。
更に、任意に、コンパクトカメラモジュールは、赤外線(infrared radiation,IR)フィルタ106を更に含んでもよい(図9を参照)。IRフィルタは、特定の波長の光線を遮断又は吸収するよう構成され得る。例えば、IRフィルタは、画像センサにダメージ又は悪影響を与える赤外線放射を遮り、光学レンズコンポーネントの焦点距離に影響を及ぼさないよう構成され得る。任意に、IRフィルタは、ガラス又はガラス様のレジン、例えば、ブルーグラスから作られてもよい。可能な実施において、IRフィルタは、画像センサと光線調整コンポーネントとの間に位置してよい(図8を参照)。
コンパクトカメラモジュールの上記の構造及び機能原理に基づき、本願は、端末デバイスを更に提供し得る。端末デバイスは、第1カメラ、メモリ、及びプロセッサを含み得る。第1カメラは上記のコンパクトカメラモジュールを含む。メモリは、プログラム又は命令を記憶するよう構成される。プロセッサは、第1カメラを制御して第1画像を取得するように、プログラム又は命令を呼び出すよう構成される。
可能な実施において、第1カメラは固定焦点カメラであってよく、第1カメラの倍率はA1であり、A1の値範囲は(5,12]である。更に、任意に、A1の値範囲は[8,12]である。例えば、A1は5、8又は10であってよい。
更に、任意に、端末デバイスは、第2カメラを更に含んでもよく、第2カメラも固定焦点カメラであり、第2カメラの倍率はA2であり、A2は1よりも大きくA1よりも小さい。例えば、A2の値範囲は(1,3]である。例えば、A2は2又は3であってよい。
更に、任意に、端末デバイスは、広角カメラを更に含んでもよく、広角カメラも固定焦点カメラである。広角カメラの倍率はA3である。A3は、通常は1よりも小さく、つまり、A3の値範囲は(0,1)であってよい。更に、任意に、A3の値範囲は[0.6,0.9]であってよい。例えば、A3は、0.3、0.6、0.8、又は0.9であってよい。
本願では、端末デバイスはメインカメラを更に含んでもよく、メインカメラのズーム比率は1である。
端末デバイスは他のコンポーネント、例えば、無線通信装置、センサ、タッチスクリーン、及びディスプレイを更に含んでもよい、ことが理解され得る。
可能な実施において、端末デバイスは、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、手持ち式デバイス若しくはラップトップデバイス、モバイル機器(例えば、セルラー電話機、携帯電話機、タブレットコンピュータ、ウェラブルデバイス(例えば、スマートウォッチ)、パーソナルデジタルアシスタント、若しくはメディアプレイヤー)、コンシューマエレクトロニクスデバイス、スモールサイズコンピュータ、メインフレームコンピュータ、フィルムカメラ、デジタルカメラ、ビデオカメラ、監視デバイス、望遠鏡、又は潜望鏡であってもよい。
図10は、本願に従う端末デバイスの構造を表す概略図である。端末デバイスは、プロセッサ1001、メモリ1002、カメラ1003、ディスプレイ1004、などを含み得る。図10に示されるハードウェア構造は例にすぎない、ことが理解されるべきである。本願に適用可能な端末デバイスは、図1に示されている端末デバイスよりも多い又は少ないコンポーネントを含んでもよく、2つ以上のコンポーネントを組み合わせてもよく、あるいは、異なるコンポーネント構成を有してもよい。図10に示されるコンポーネントは、1つ以上の信号プロセッサ及び/又は特定用途向け集積回路、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせを含むハードウェアで実装されてもよい。
プロセッサ1001は、1つ以上の処理ユニットを含んでもよい。例えば、プロセッサ1001は、アプリケーションプロセッサ(application processor,AP)1001、グラフィクス処理ユニット(graphics processing unit,GPU)1001、画像信号プロセッサ(image signal processor,ISP)1001、コントローラ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor,DSP)1001、などを含んでもよい。異なる処理ユニットは独立したコンポーネントであってよく、あるいは、1つ以上のプロセッサ1001に組み込まれてもよい。
カメラ1003は、動的及び静的な画像などを捕捉するよう構成され得る。いくつかの実施形態で、端末デバイスは、1つ又はN個のカメラ1003を含んでもよく、Nは1よりも大きい整数である。例えば、端末デバイスは、前面カメラ又は背面カメラを含んでもよい。可能な実施において、端末デバイスは2つの背面カメラ、例えば、メインカメラ及び第1カメラを含んでもよい。代替的に、端末デバイスは、3つの背面カメラ、例えば、メインカメラ、広角カメラ、及び第1カメラを含んでもよい。代替的に、端末デバイスは4つの背面カメラ、例えば、メインカメラ、広角カメラ、第1カメラ、及び第2カメラを含んでもよい。代替的に、端末デバイスは、5つの背面カメラ、例えば、メインカメラ、広角カメラ、第1カメラ、第2カメラ、及びデプスカメラ(例えば、タイム・オブ・フライト(time of flight,ToF)コンパクトカメラモジュール)を含んでもよい。第1カメラは、高比率望遠レンズと呼ばれることがあり、第2カメラは、低比率望遠レンズと呼ばれることがある。メインカメラのズーム比率は1である。第1カメラ、第2カメラ、及び広角カメラのズーム比率については、上記の記載を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。背面カメラの個数は、代替的に、5よりも多くてもよい、ことが理解されるべきである。これは本願で限定されない。加えて、前面カメラの個数及びタイプは、本願で限定されない。
ディスプレイ1004は、画像、映像、などを表示するよう構成され得る。ディスプレイ1004は表示パネルを含み得る。表示パネルは液晶ディスプレイ(liquid crystal display,LCD)1004、有機発光ダイオード(organic light-emitting diode,OLED)、アクティブマトリクス有機発光ダイオード(active-matrix organic light-emitting diode,AMOLED)、フレキシブル発光ダイオード(flexible light-emitting diode,FLED)、ミニLED、マイクロLED、量子ドット発光ダイオード(quantum dot light-emitting diode,QLED)、などであってよい。いくつかの実施形態で、端末デバイスは、1つ又はH個のディスプレイ1004を含んでもよく、Hは、1よりも大きい正の整数である。例えば、端末デバイスは、GPU、ディスプレイ1004、アプリケーションプロセッサ1001、などを使用することによって表示機能を実装し得る。
上記の内容及び同じ概念に基づき、本願は画像化方法を提供する。図11の記載を参照されたい。画像化方法は、図10に示される端末デバイスに適用され得る。端末デバイスは第1カメラを含み得る。第1カメラは、図3から図9における上記の実施形態のうちのいずれか1つのコンパクトカメラモジュールを含んでもよく、コンパクトカメラモジュールは光線調整コンポーネントを含み得る。光線調整コンポーネントは、光線の光路を折り曲げるよう構成される。
図11に示されるように、画像化方法は次のステップを含む。
ステップ1101:ズーム比率を取得する。
ここで、ズーム比率は、いくつかの撮影モード(例えば、ポートレートモード又はロングフォーカスモード)での端末デバイスのデフォルトのズーム比率であってよく、あるいは、端末デバイス上でユーザによって選択されるズーム比率であってもよい。
ステップ1102:ズーム比率がズーム比率閾値よりも大きいとき、第1カメラを使用することによってプレビュー画像を取得する。
ここで、ズーム比率閾値の値範囲は[5,11)であってよい。例えば、ズーム比率閾値は、5、6、8などであってよい。
可能な実施において、ズーム比率が10.0以上であるとき、プレビュー画像は、第1カメラを使用することによって取得され得る。
ステップ1103:プレビュー画像に基づき第1カメラのターゲットフォーカス位置を決定する。
以下は、第1カメラのターゲットフォーカス位置を決定する2つの実施例について記載し、ここで、ターゲットフォーカス位置は、明りょうな第1画像が生成され得る位置である。
実施1:プレビュー画像の中心エリアに基づきターゲットフォーカス位置を決定する。
実施2:プレビュー画像上でユーザによって実行された焦点合わせ操作を受け取って、焦点合わせ操作に応じたフォーカス位置をターゲットフォーカス位置として決定する。
ステップ1104:ターゲットフォーカス位置に基づき焦点合わせのために光線調整コンポーネントを動かす。
ここで、光線調整コンポーネントのターゲット位置が、最初に、ターゲットフォーカス位置に基づき決定され、次いで、光線調整コンポーネントは、ターゲット位置に基づき動かされる。留意されるべきは、光線調整コンポーネントを焦点合わせのために動かすことは、光線の焦点合わせを実装することができる、ことである。
可能な実施において、ターゲットフォーカス位置は、最初にプレビュー画像に基づき決定されてもよく、光線調整コンポーネントのターゲット位置は、ターゲットフォーカス位置に基づき計算され、光線調整コンポーネントはターゲット位置へ動かされる。
他の可能な実施においては、光線調整コンポーネントは、画像の複数のフレームを取得するようプレビュー画像に基づき動かされ、画像の複数のフレームの中で最も明りょうな画像のフレームに対応する、光線調整コンポーネントの位置が、光線調整コンポーネントのターゲット位置として決定され、次いで、光線調整コンポーネントはターゲット位置へ動かされる。
可能な実施において、光線調整コンポーネントは、M個の第1反射面及びM個の第2反射面を含んでもよい。ターゲットフォーカス位置に基づき、光路が折り曲げられている光線の焦点合わせのために、ターゲットフォーカス位置へ移動するように、M個の第1反射面は、第1方向に沿って動かされてもよく、かつ/あるいは、M個の第2反射面は、第2方向に沿って動かされてもよい。第1方向は第2方向とは反対であり、第1方向及び第2方向は両方とも、主光軸と直角な方向である。
他の可能な実施においては、光線調整コンポーネントは、M個の第1反射面及びM個の第2反射面を含んでもよく、ターゲットフォーカス位置に基づき、光路が折り曲げられている光線の焦点合わせを実装するように、M個の第1反射面を、ターゲットフォーカス位置へ移動するように主光軸と直角な方向に沿って動かし得る。
ステップ1101からステップ1104からは、光線調整コンポーネントが、光学レンズコンポーネントから伝播された光線の光路を折り曲げ、それにより、画像化のための光路は短縮され得、コンパクトカメラモジュールのサイズは小さくされ得る、ことが分かる。コンパクトカメラモジュールが、空間が限られている端末デバイスに組み込まれる場合に、長い物理焦点距離を有する光学レンズコンポーネントが使用されてもよく、それにより、高い光学ズーム比率が実装され得る。更に、光線調整コンポーネントは、光路が折り曲げられている光線が焦点を合わせられて、明りょうな画像が形成され得るように、ズーム比率に基づき動かされる。留意されるべきは、第1カメラを使用することによって最終的に得られる画像は、第1画像と呼ばれ得る、ことである。
光学式手ぶれ補正を実装するために、可能な実施において、M個の第1反射面及び/又はM個の第2反射面は、光学レンズコンポーネントからの光線に対して光学式手ぶれ補正を実行するように、検出された振動情報に基づき第3方向に沿って更に動かされてもよい。第3方向は、主光軸の方向と平行である。
本願では、端末デバイスは、第2カメラを更に含んでもよく、第2カメラは固定焦点カメラである。ズーム比率が1よりも大きくズーム比率閾値以下である場合に、第2カメラは第2画像を取得し得る。第2カメラの倍率はA2であり、A2は1よりも大きくA1よりも小さい。
本願では、端末デバイスは広角カメラを更に含む。ズーム比率が0よりも大きく1よりも小さいとき、広角カメラは第3画像を取得し得る。
留意されるべきは、上記の画像化方法で第1カメラに含まれるコンパクトカメラモジュールの機能コンポーネントの詳細な記載については、上記の関連する内容の記載を参照されたい、ことである。詳細はここで再び記載されない。
以下は、次の例を使用することによって、可能な撮影方法について記載する:端末デバイスは第1カメラ、第2カメラ、第3カメラ、及びメインカメラを含み、第1カメラのズーム比率A1は10であり、第2カメラのズーム比率は3であり、第3カメラは広角カメラである。第1カメラ、第2カメラ、第3カメラ、及びメインカメラの可能な実施の記載については、上記の関連する記載を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
ズーム比率が[0.6,0.9]内であるとき、端末デバイスは、撮影のために広角カメラ(つまり、第3カメラ)を選択し得る。言い換えると、ズーム比率が[0.6,0.9]内であるとき、端末デバイスは、広角カメラ(つまり、第3カメラ)を選択して第3画像を取得し得る。更に、任意に、端末デバイスが撮影のために広角カメラ(つまり、第3カメラ)を選択するときに、第3画像は、画像信号プロセッサ(image signal processor,ISP)処理及び広角デジタルズーム(digital zoom,DZ)アルゴリズム処理に基づき取得され得る。ISP処理は、マルチフレーム融合を含んでもよいが、これに限られない。DZアルゴリズムは、一般的な補間アルゴリズム及び単フレーム超解像度アルゴリズムを含んでもよいが、これらに限られない。
ズーム比率が[1.0,2.9]内であるとき、端末デバイスは、撮影のためにメインカメラを選択し得る。言い換えると、ズーム比率が[1.0,2.9]内であるとき、端末デバイスは、メインカメラを選択して第4画像を取得し得る。更に、任意に、撮影のためにメインカメラを選択するときに、端末デバイスは、ISP処理及び広角DZアルゴリズム処理に基づき第4画像を取得してもよい。ISP処理及び広角DZアルゴリズム処理の記載については、上記の関連する記載を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
ズーム比率が[3.0,6.9]内であるとき、端末デバイスは、撮影のために、ズーム比率が3であるカメラを選択してよく、つまり、端末デバイスは、撮影のために第2カメラを選択し得る。言い換えると、ズーム比率が[3.0,6.9]内であるときに、端末デバイスは、ズーム比率が3である第2カメラを使用することによって、第2画像を取得し得る。更に、任意に、撮影のために第2カメラを選択するときに、端末デバイスは、ISP処理、広角DZアルゴリズム処理、及び他の処理に基づき第2画像を取得してもよい。ISP処理及びDZアルゴリズム処理の記載については、上記の関連する記載を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
ズーム比率が[7.0,9.9]内であるとき、端末デバイスは、撮影のために、ズーム比率が10であるカメラと、ズーム比率が3であるカメラとを選択してもよい。言い換えると、ズーム比率が[7.0,9.9]内であるとき、端末デバイスは、ズーム比率が10である第1カメラと、ズーム比率が3である第2カメラとを使用することによって、第5画像を取得し得る。更に、任意に、撮影のために第2カメラ及び第1カメラを選択するときに、端末デバイスは、ISP処理、広角DZアルゴリズム処理、及び視野(field of view,FoV)融合処理に基づき第5画像を取得してもよい。ISP処理及びDZアルゴリズム処理の記載については、上記の関連する記載を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
ズーム比率が10.0以上であるとき、端末デバイスは、撮影のために、ズーム比率が10であるカメラを選択してもよい。言い換えると、ズーム比率が10.0以上であるとき、端末デバイスは、ズーム比率が10である第1カメラを使用することによって、第1画像を取得し得る。更に、任意に、撮影のために第1カメラを選択するときに、端末デバイスは、ISP処理、DZアルゴリズム処理、及びミスアライメントブラー回復アルゴリズム処理に基づき第1画像を取得してもよい。ミスアライメントブラー回復アルゴリズムは、ぼけ除去処理を含んでもよいが、これに限られない。ミスアライメントブラーは特別な種類のぼけである、ことが理解されるべきである。
画像化装置は、上記の方法実施形態での機能を実行するよう、対応するハードウェア構造及び/又はソフトウェアモジュールを含む、ことが理解され得る。当業者であれば、本願で開示されている実施形態で記載される例におけるモジュール及び方法ステップと組み合わせて、本願がハードウェア又はハードウェアとコンピュータソフトウェアとの組み合わせによって実装され得る、と容易に気付くはずである。機能がハードウェア又はコンピュータソフトウェアによって駆動されるハードウェアによって実装されるかどうかは、技術的解決法の特定の適用シナリオ及び設計制約に依存する。
図12は、本願に従う可能な画像化装置の構造を表す概略図である。画像化装置は、上記の方法実施形態の機能を実装するよう構成されてよく、従って、上記の方法実施形態の有利な効果を実装可能である。本願で、画像化装置は、図10に示される端末デバイスで使用されてよい。端末デバイスは、第1カメラを含み、第1カメラは光線調整コンポーネントを含み、光線調整コンポーネントは、第1カメラによって取得された光線の光路を折り曲げるよう構成される。
図12に示されるように、画像化装置1200は、取得モジュール1201、決定モジュール1202、及び駆動モジュール1203を含む。画像化装置1200は、図11に示される方法実施形態での機能を実装するよう構成される。
画像化装置1200が図11に示される方法実施形態での機能を実装するよう構成される場合に、取得モジュール1201は、ズーム比率を取得し、ズーム比率がズーム比率閾値よりも大きい場合に、第1カメラを使用することによってプレビュー画像を取得するよう構成される。決定モジュール1202は、プレビュー画像に基づき第1カメラのターゲットフォーカス位置を決定するよう構成される。駆動モジュール1203は、ターゲットフォーカス位置に基づき焦点合わせのために光線調整コンポーネントを駆動するよう構成される。
取得モジュール1201の更に詳細な記載については、図11に示されるステップ1101及びステップ1102の関連する記載を参照されたい。決定モジュール1202の更に詳細な記載については、図11に示されるステップ1102の関連する記載を参照されたい。駆動モジュール1203の更に詳細な記載については、図11に示されるステップ1104の関連する記載を参照されたい。加えて、第1カメラの更に詳細な記載については、図10に示される第1カメラの関連する記載を参照されたい。コンパクトカメラモジュールの更に詳細な記載については、図3から図9に示されたコンパクトカメラモジュールの関連する記載を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
上記の内容及び同じ概念に基づき、図13に示されるように、本願は、画像化装置1300を更に提供する。画像化装置1300は、プロセッサ1301、第1カメラ1302、及びメモリ1303を含み得る。
メモリ1303は、プロセッサ1301によって実行される命令又はプログラムを記憶するよう、あるいは、プロセッサ1301によって命令又はプログラムを実行するために必要な入力データを記憶するよう、あるいは、プロセッサ1301が命令又はプログラムを実行した後に生成されるデータを記憶するよう構成される。第1カメラ1302は、光学レンズコンポーネント、光線調整コンポーネント、及び画像センサを含む。光学レンズコンポーネントは、撮影対象から光線を受光するよう構成される。光線調整コンポーネントは、光学レンズコンポーネントから伝播された光線の光路を折り曲げるよう構成される。第1カメラの更に詳細な記載については、図10に示される第1カメラの関連する記載を参照されたい。コンパクトカメラモジュールの更に詳細な記載については、図3から図9に示されたコンパクトカメラモジュールの関連する記載を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
画像化装置1300が、図11に示される方法を実装するよう構成される場合に、プロセッサ1301は、取得モジュール1201、決定モジュール1202、及び駆動モジュール1203の機能を実行するよう構成される。例えば、取得モジュール1201の機能は、ズーム比率を取得し、ズーム比率がズーム比率閾値よりも大きいときに第1カメラ1302を制御してプレビュー画像を取得するように、メモリ1303に記憶されているプログラム又は命令を呼び出すことによってプロセッサ1301によって実装されてもよい。決定モジュール1202の機能は、プレビュー画像に基づき第1カメラ1302のターゲットフォーカス位置を決定するように、メモリ1303に記憶されているプログラム又は命令を呼び出すことによってプロセッサ1301によって実装されてもよい。駆動モジュール1203の機能は、第1アクチュエータを制御して光線調整コンポーネントを焦点合わせのために動かすように、メモリ1303に記憶されているプログラム又は命令を呼び出すことによってプロセッサ1301によって実装されてもよい。
本願では、端末デバイスは、第1カメラ、第2カメラ、及び第3カメラを含み得る。第1カメラ及び第2カメラは固定焦点カメラであり、第3カメラは広角カメラである。第1カメラの倍率はA1であり、第2カメラの倍率はA2であり、第3カメラのズーム比率はA3である。A2は1よりも大きくA1よりも小さく、A3は1よりも小さい。
更に、任意に、端末デバイスはデプスカメラを更に含む。
可能な実施において、A1の値範囲は[8,12]である。
可能な実施において、第1カメラはコンパクトカメラモジュールを含む。コンパクトカメラモジュールは、第1アクチュエータ、光学レンズコンポーネント、光線調整コンポーネント、及び画像センサを含み得る。光線調整コンポーネント及び画像センサは、光学レンズコンポーネントの主光軸の方向に沿って順次に配置される。光学レンズコンポーネントは、撮影対象から光線を受光するよう構成される。光線調整コンポーネントは、光学レンズコンポーネントから伝播された光線の光路を折り曲げるよう構成される。第1アクチュエータは、光路が折り曲げられている光線が画像センサで焦点を合わせられるように、光線調整コンポーネントを動かすよう構成される。画像センサは、焦点を合わせられた光線に基づき画像化を実行するよう構成される。コンパクトカメラモジュールの更に詳細な記載については、図3から図9に示されるコンパクトカメラモジュールの関連する記載を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
留意されるべきは、上記の実施形態のうちのいずれか1つで、撮影中にユーザによって使用されるズーム比率と、カメラ(例えば、第1カメラ、第2カメラ、及び第3カメラ)のズーム比率とは、代替的に、「数字+X」の形で表現されてもよい。例えば、ズーム比率0.8は、0.8Xと代替的に表現されてもよい。他の例として、A1の値範囲[8,12]は、「8X,12X」と代替的に表現されてもよい。
本願の実施形態におけるプロセッサは、中央演算処理装置(central processing unit,CPU)であってもよく、あるいは、他の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor,DSP)、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit,ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(field-programmable gate array,FPGA)若しくは他のプログラム可能なロジックデバイス、トランジスタロジックデバイス、ハードウェア部品、又はそれらの任意の組み合わせであってもよい、ことが理解され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ又は任意の従来のプロセッサであってもよい。
本願の実施形態における方法ステップは、ハードウェア様式で実装されてもよく、あるいは、プロセッサによってソフトウェア命令を実行する様式で実装されてもよい。ソフトウェア命令は、対応するソフトウェアモジュールを含んでもよい。ソフトウェアモジュールは、ランダム・アクセス・メモリ(random access memory,RAM)、フラッシュメモリ、リード・オンリー・メモリ(read-only memory,ROM)、プログラム可能リード・オンリー・メモリ(programmable ROM,PROM)、消去可能なプログラム可能リード・オンリー・メモリ(erasable PROM,EPROM)、電気的消去可能なプログラム可能リード・オンリー・メモリ(electrically EPROM,EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルハードディスク、CD-ROM、当該技術でよく知られているあらゆる他の形態の記憶媒体で記憶されてもよい。例えば、記憶媒体はプロセッサへ結合され、それにより、プロセッサは、記憶媒体から情報を読み出したり、あるいは、記憶媒体に情報を書き込んだりすることができる。確かに、記憶媒体は、プロセッサのコンポーネントであってもよい。プロセッサ及び記憶媒体は、ASICに配置されてもよい。加えて、ASICは、端末デバイスに配置されてもよい。確かに、プロセッサ及び記憶媒体は、ディスクリート部品として端末デバイスに存在してもよい。
上記の実施形態の全て又は一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせを使用することによって実装されてもよい。ソフトウェアが実施形態を実装するために使用される場合に、実施形態の全て又は一部は、コンピュータプログラム製品の形で実装されてもよい。コンピュータプログラム製品は、1つ以上のコンピュータプログラム又は命令を含む。コンピュータプログラム又は命令がコンピュータでロードされて実行される場合に、本願の実施形態におけるプロシージャ又は機能の全て又は一部が実行される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、ユーザ装置、又は他のプログラム可能な装置であってもよい。コンピュータプログラム又は命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、あるいは、コンピュータ可読記憶媒体から他のコンピュータ可読記憶媒体へ伝送されてもよい。例えば、コンピュータプログラム又は命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンターから他のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンターへ有線又は無線方式で伝送されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、又は1つ以上の使用可能な媒体を組み込む、サーバ若しくはデータセンターなどのデータ記憶デバイスであってもよい。使用可能な媒体は、磁気媒体、例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、又は磁気テープであってよく、あるいは、光学媒体、例えば、デジタルビデオディスク(digital video disc,DVD)であってもよく、あるいは、半導体媒体、例えば、ソリッドステートドライブ(solid state drive,SSD)であってもよい。
本願の実施形態では、別段述べられないか、又はロジックコンフリクトがない限りは、異なる実施形態の間の用語及び/又は記載は一致しており、相互に参照されてもよく、異なる実施形態における技術的特徴は、新しい実施形態を形成するように、それらの内部論理関係に応じて組み合わされてもよい。
本願では、「及び/又は」という用語は、関連するオブジェクトの間の関連付け関係を記載し、3つの関係を示す可能性がある。例えば、A及び/又はBは、次の場合:Aのみが存在、AとBの両方が存在、及びBのみが存在、を示すことができ、A及びBは単数であっても複数であってもよい。本願では、「垂直」は絶対的な垂直性を意味しなくてもよく、いくらかのエンジニアリングエラーが許容され得る。いくらかのエンジニアリングエラーは、30°、45°、60°、90°、120°、135°、又は150°などの角度について許容される。本願では、「(a,b)」は、範囲がaよりも大きくbよりも小さいことを意味する開区間を示す。「[a,b]」は、範囲がa以上b以下であることを示す閉区間を示す。「(a,b」」は、範囲がaよりも大きくb以下であることを意味する半開半閉区間を示す。「[a,b)」は、範囲がa以上でありbよりも小さいことを意味する半閉半開区間を示す。本願では、反射面は、入射光線を反射することができる表面である。第1反射面aの長さLaは、反射面aの長さがLaであることを意味し、第1反射面aの幅Kaは、反射面aの幅がKaであることを意味する。
本願で使用される数表示は、単に記載を簡単にするために区別されており、本願の実施形態の範囲を限定するためには使用されない、ことが理解され得る。プロセスの実行順序は、プロセスの機能及び内部ロジックに応じて決定されるべきである。「第1」、「第2」、「第3」、「第11」、「第12」などの用語は、類似したオブジェクトどうしを区別するために使用されており、特定の順番又は順序を示すものではない。更に、「含む」や「有している」などの用語、及びそれらのあらゆる他の変形は、例えば、一連のステップ又はユニットを含む、非排他的包含をカバーするよう意図される。方法、システム、製品、又はデバイスは、それらの明示的にリストアップされているステップ又はユニットに限定される必要はなく、明示的にリストアップされていない又はプロセス、方法、製品、若しくはデバイスに固有である他のステップ又はユニットを含んでもよい。
本願は、具体的な特徴又はその実施形態を参照して記載されているが、様々な変更及び組み合わせが、本願の範囲から外れずに本願に対して行われてもよい、ことは明らかである。相応して、明細書及び添付の図面は、添付の特許請求の範囲によって定義されている解決法の例示的な記載にすぎず、本願の範囲内のありとあらゆる変更、変形、組み合わせ又は同等物をカバーするよう意図される。