JP7312364B1 - 切削工具およびその工具本体 - Google Patents

切削工具およびその工具本体 Download PDF

Info

Publication number
JP7312364B1
JP7312364B1 JP2022174319A JP2022174319A JP7312364B1 JP 7312364 B1 JP7312364 B1 JP 7312364B1 JP 2022174319 A JP2022174319 A JP 2022174319A JP 2022174319 A JP2022174319 A JP 2022174319A JP 7312364 B1 JP7312364 B1 JP 7312364B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insert
cutting
cutting insert
cutting tool
tool according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022174319A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2024065457A (ja
Inventor
ひかる 城間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tungaloy Corp
Original Assignee
Tungaloy Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tungaloy Corp filed Critical Tungaloy Corp
Priority to JP2022174319A priority Critical patent/JP7312364B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7312364B1 publication Critical patent/JP7312364B1/ja
Priority to US18/497,550 priority patent/US20240139835A1/en
Publication of JP2024065457A publication Critical patent/JP2024065457A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C5/00Milling-cutters
    • B23C5/02Milling-cutters characterised by the shape of the cutter
    • B23C5/10Shank-type cutters, i.e. with an integral shaft
    • B23C5/109Shank-type cutters, i.e. with an integral shaft with removable cutting inserts
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C5/00Milling-cutters
    • B23C5/16Milling-cutters characterised by physical features other than shape
    • B23C5/20Milling-cutters characterised by physical features other than shape with removable cutter bits or teeth or cutting inserts
    • B23C5/22Securing arrangements for bits or teeth or cutting inserts
    • B23C5/2204Securing arrangements for bits or teeth or cutting inserts with cutting inserts clamped against the walls of the recess in the cutter body by a clamping member acting upon the wall of a hole in the insert
    • B23C5/2208Securing arrangements for bits or teeth or cutting inserts with cutting inserts clamped against the walls of the recess in the cutter body by a clamping member acting upon the wall of a hole in the insert for plate-like cutting inserts 
    • B23C5/2213Securing arrangements for bits or teeth or cutting inserts with cutting inserts clamped against the walls of the recess in the cutter body by a clamping member acting upon the wall of a hole in the insert for plate-like cutting inserts  having a special shape
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C2200/00Details of milling cutting inserts
    • B23C2200/04Overall shape
    • B23C2200/0472Trapezium
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C2200/00Details of milling cutting inserts
    • B23C2200/04Overall shape
    • B23C2200/0494Rectangular
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C2200/00Details of milling cutting inserts
    • B23C2200/36Other features of the milling insert not covered by B23C2200/04 - B23C2200/32
    • B23C2200/369Double-sided inserts
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C2210/00Details of milling cutters
    • B23C2210/16Fixation of inserts or cutting bits in the tool
    • B23C2210/168Seats for cutting inserts, supports for replacable cutting bits

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Milling Processes (AREA)
  • Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)

Abstract

【課題】特にチップ座まわりの構造を自発的に改良することにより、チップ座に切削インサートを装着する際の取り付け間違いをさらに抑止することができるようにする。【解決手段】インサート取付部200は、底面210と、切削インサート10の周側面30のうち上面18または下面に対して傾斜した面からなる被拘束面34の少なくとも一部と当接する拘束面と、切削インサート10の切れ刃を避けるように当該拘束面から退避する退避部222と、切削インサート10の上面または下面の一部を隠すように延びる第1の突出領域221pと、切削インサート10のコーナ部が近接する部分に当該コーナ部を避けるように形成されたヌスミ部と、当該インサート取付部200に装着された切削インサート10の上面18または下面の一部を覆うようにヌスミ部の上方から延びる第2の突出領域232pと、を含む形状である。【選択図】図10

Description

本発明は、切削工具およびその工具本体に関する。
エンドミルのような転削用の切削工具として、2枚1組の切削インサートを備えたものが利用されている。これら1組の切削インサートの一方は中心刃インサートと呼ばれ、工具本体の外周面から回転中心まで延在する中心切れ刃(正面切れ刃とも呼ばれる)と、工具本体の外周面に位置した短い外周切れ刃とを有している。もう一方の切削インサートは外周刃インサートと呼ばれ、中心刃インサートを90°回して縦横を入れ替えた状態において、ねじ穴を挟んで正面切れ刃とは反対側に位置した長い外周切れ刃と、該外周切れ刃のコーナ近傍に形成された短い正面切れ刃とを有している。
また、このような切削工具において、異なる形状の二種類の切削インサートを用意するのではなく、一種類の切削インサートをその向きを変えて工具本体に装着することで中心刃としても外周刃としても使用可能な、いわゆる2コーナ仕様の矩形状の切削インサートが利用されてもいる。このような2コーナ仕様の切削インサートが表面・裏面の対称性がないタイプ(裏返して使うことができない片面のみ使用可能なタイプ)であれば、ポケットのチップ座へ装着する際の姿勢が一義的に定まる形状とすることができるため、正しくない姿勢のインサートが誤った向きのままチップ座に取り付いてしまうといった混乱は生じ難い。
さらには、上記のような切削工具において、一種類の切削インサートをその向きを変えて工具本体に装着することで中心刃としても外周刃としても使用可能であり、かつ、表面を裏返して裏面にしても使用可能な、いわゆる両面4コーナ仕様の切削インサートが利用されてもいる。このような両面4コーナ仕様の矩形状の切削インサートは表面・裏面の対称性を備える必要があることから、チップ座へ装着する際の姿勢が一義的に定まる形状を形づくるという点では制約を受けることがあり、こういった背景から、正しくない姿勢のインサートを誤った向きのままチップ座に装着してしまう取り付け間違いが上記のいわゆる2コーナ仕様に比べれば生じやすくなってしまう。従来、このような取り付け間違いを抑止するべく、チップ座をいわゆるダブテイル構造とするといった工夫が提案されてきた(例えば特許文献1,2参照)。ダブテイル構造は、チップ座の底面に対する拘束面(切削インサートの動きを拘束するための面)の傾斜を鋭角にし、これらの面に切削インサートの楔状の下面(または上面)と側面とをそれぞれ当接させることで当該切削インサートの浮き上がりが抑えられるようにしたものである。
特開2021-30401号公報 特開2001-328011号公報
しかし、切削インサートの取り付け間違いを抑止することについては上記のごとくこれまでも配慮されてはいるものの、切れ刃の配置や全体形状がより複雑になるにつれ、使用する正しいコーナが見分けづらいことがあるというのが現状である。とくに、チップ座を構成するポケット部がシンプルな矩形状になっていると、正しくない姿勢の切削インサートが誤った向きのまま難なく取り付いてしまうことがあり、しかも、しっかりクランプしているように見えてしまうと使用者らが取り付け間違いに気付きづらいことがある。
そこで、本発明は、特にチップ座まわりの構造を自発的に改良することにより、チップ座に切削インサートを装着する際の取り付け間違いをさらに抑止することができるようにした切削工具およびその工具本体を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、上面と、下面と、曲折するコーナ部を含む周側面と、上面と周側面との上側交差稜線および下面と周側面との下側交差稜線の一部に形成された切れ刃と、上面から下面まで貫通するねじ穴と、を有する切削インサートを装着するためのインサート取付部を備えた工具本体を含む切削工具であって、
インサート取付部は、
ねじ穴に差し込まれる固定ねじ用の雌ねじ部を有し、切削インサートの上面または下面の少なくとも一部と当接する底面と、
切削インサートの周側面のうち上面または下面に対して傾斜した面からなる被拘束面の少なくとも一部と当接する部位を含む面であって、底面に対する傾斜角が鋭角である拘束面と、
切削インサートの上側交差稜線または下側交差稜線が近接する部分に当該切れ刃を避けるように当該拘束面から退避する形状に形成された退避部と、
底面に垂直な方向から見て、インサート取付部に装着された切削インサートの上面または下面の一部を隠すように延びる第1の突出領域と、
切削インサートのコーナ部が近接する部分に当該コーナ部を避けるように形成されたヌスミ部と、
底面に垂直な方向から見て、当該インサート取付部に装着された切削インサートの上面または下面の一部を覆うようにヌスミ部の上方から延びる第2の突出領域と、
を含む形状である、切削工具である。
かかる態様の切削工具においては、インサート取付部の拘束面が底面に対し鋭角に傾斜したいわゆるダブテイル構造となっていて、かつ、切削インサートのほうへ向けてせり出す領域(第1の突出領域)が設けられ、さらに、コーナ部を避けるように形成されたヌスミ部にも切削インサートのほうへ向けてせり出す領域(第2の突出領域)が設けられていることから、正しくない姿勢のインサートを誤った向きのままチップ座に装着しようとした場合、当該インサートの被拘束面にこれらの領域が干渉してしまい、当該切削インサートが拘束面とは逆のほうへ押し出された状態となってしまう。この結果、チップ座の雌ねじ部と切削インサートのねじ穴とが所定量ずれてしまい、固定ねじで切削インサートを固定することが困難または不可能な状態となる。
上記のごとき切削工具において、第1の突出領域および/または第2の突出領域は、インサート取付部に対して適合しない姿勢で着座した場合の切削インサートのねじ穴の中心軸を、雌ねじ部に対して少なくとも所定量ずらす位置まで突出して形成されていてもよい。
上記のごとき切削工具において、第1の突出領域は、拘束面を延長した面上に形成されていてもよい。
上記のごとき切削工具において、第1の突出領域および/または第2の突出領域の底面に対する傾斜角は、インサート取付部に対して適合しない姿勢で着座した場合の切削インサートを適正な着座位置から少なくとも所定量ずらす大きさであってもよい。
上記のごとき切削工具において、第1の突出領域および/または第2の突出領域の底面からの高さは、インサート取付部に対して適合しない姿勢で着座した場合の切削インサートのねじ穴の中心軸を、雌ねじ部に対して少なくとも所定量ずらす高さとなっていてもよい。
上記のごとき切削工具において、所定量は、切削インサートのねじ穴に通した固定ねじを雌ねじ部に螺合させることを困難にするずれ量であってもよい。
上記のごとき切削工具における切削インサートは、上面に向かって見た上面視および下面に向かって見た下面視にて略矩形であってもよい。
上記のごとき切削工具における切削インサートの上面と下面は、上側交差稜線または下側交差稜線のうちの第1辺およびこれに対向する第3辺の長さが、第2辺およびこれに対向する第4辺の長さよりも長い形の矩形状であってもよい。
上記のごとき切削工具において、被拘束面は、切削インサートの周側面のうち第2辺または第4辺に隣接する面に形成されており、インサート取付部の拘束面は、当該被拘束面と対向する位置に形成されていてもよい。
上記のごとき切削工具において、被拘束面は、第2辺に設けられた切れ刃に対して逃げ角がポジとなる逃げ面を構成していてもよい。
上記のごとき切削工具における切削インサートは、当該切削インサートがインサート取付部に装着された状態における底面から上側交差稜線または下側交差稜線までの高さが、ねじ穴から第4辺に向かうにつれて漸減する形状であってよい。
上記のごとき切削工具において、周側面のうち拘束面以外の側面のいずれか一方は、第1辺に設けられた切れ刃に対して逃げ角がネガとなる逃げ面を構成していてもよい。
上記のごとき切削工具における切削インサートは、ねじ穴の中心軸の中点を通る垂線であってかつ第2辺および第4辺に沿って延びるX軸を回転中心として180°反転した場合に上面側と下面側とで同様の形状である軸対称の構造であってもよい。
上記のごとき切削工具における切削インサートは、上面側の4辺のうちの3辺と下面側の4辺のうちの3辺を切れ刃として使用可能な構造であってもよい。
上記のごとき切削工具における切削インサートは、コーナ部のうち隣接する2つに設けられた切れ刃を有するものであってもよい。
上記のごとき切削工具において、ねじ穴の中心軸が、上面および下面に対して垂直であってもよい。
上記のごとき切削工具におけるインサート取付部として、同一形状である切削インサートが異なる姿勢で装着される、向きが互いに異なる2つのインサート取付部が設けられていてもよい。
上記のごとき切削工具における2つのインサート取付部は、切削インサートの上側交差稜線または下側交差稜線の4辺のうちの長辺を当該工具本体の径方向に向けた姿勢で当該切削インサートを装着する第1のインサート取付部と、長辺を当該工具本体の回転軸方向に向けた姿勢で当該切削インサートを装着する第2のインサート取付部と、からなるものであってもよい。
本発明の別の一態様は、上面と、下面と、曲折するコーナ部を含む周側面と、上面と周側面との上側交差稜線および下面と周側面との下側交差稜線の一部に形成された切れ刃と、上面から下面まで貫通するねじ穴と、を有する切削インサートを装着するためのインサート取付部を備えた工具本体を含む切削工具であって、
インサート取付部は、
ねじ穴に差し込まれる固定ねじ用の雌ねじ部を有し、切削インサートの上面または下面の少なくとも一部と当接する底面と、
切削インサートの周側面のうち上面または下面に対して傾斜した面からなる被拘束面の少なくとも一部と当接する部位を含む面であって、底面に対する傾斜角が鋭角である拘束面と、
切削インサートのコーナ部が近接する部分に当該コーナ部を避けるように形成されたヌスミ部と、
該ヌスミ部の上方から、当該インサート取付部に装着されたインサートの上面または下面の一部を覆うように延びる突出領域と、
を含む形状である、切削工具である。
本発明のさらに別の一態様は、上記のごとき切削工具を構成する、工具本体である。
本発明の一実施形態における切削工具を示す、ボディ(工具本体)の先端部側から見た斜視図である。 中心刃インサート用のポケット(第1のインサート取付部)の構成を示す斜視図である。 外周刃インサート用のポケット(第2のインサート取付部)の構成を示す斜視図である。 切削インサートの形状を示す斜視図である。 中心刃インサートとして用いられる切削インサートの(A)上面図と、(B)側面図である。 外周刃インサートとして用いられる切削インサートの上面図である。 中心刃インサート用のポケット側から見た切削工具の先端部分の図である。 図7のVIII-VIII線における断面図である。 図7のIX-IX線における断面図である。 (A)中心刃インサート用のポケットに切削インサートが正しい姿勢で取り付けられた状態と、(B)誤った姿勢で取り付けられた状態とを示す図である。 図10(A)の一部と図10(B)の一部をそれぞれ(A)、(B)に拡大して示す図である。 (A)従来の切削インサートを中心刃インサートとしてポケットに取り付けた状態と、(B)本願の切削工具における切削インサートを中心刃インサートとしてポケットに取り付けた状態と、をそれぞれ示す、切削インサートの上面に垂直な方向から見た図である。 (A)従来の切削インサートを中心刃インサートとしてポケットに取り付けた状態と、(B)本願の切削工具における切削インサートを中心刃インサートとしてポケットに取り付けた状態と、をそれぞれ示す、切削インサートの被拘束面に平行な方向から見た図である。 外周刃インサート用のポケットがある側から見た切削工具の先端部分の基端部側から見た斜視図である。 外周刃インサート用のポケット側から見た切削工具の先端部分の図である。 図15のXVI-XVI線における断面図である。 図15のXVII-XVII線における断面図である。 (A)外周刃インサート用のポケットに切削インサートが正しい姿勢で取り付けられた状態と、(B)誤った姿勢で取り付けられた状態とを示す図である。 (A)従来の切削インサートを外周刃インサートとしてポケットに取り付けた状態と、(B)本願の切削工具における切削インサートを外周刃インサートとしてポケットに取り付けた状態と、をそれぞれ示す、切削インサートの上面に垂直な方向から見た図である。 (A)従来の切削インサートを外周刃インサートとしてポケットに取り付けた状態と、(B)本願の切削工具における切削インサートを外周刃インサートとしてポケットに取り付けた状態と、をそれぞれ示す、切削インサートの被拘束面に平行な方向から見た図である。 ポケットに切削インサートが正しい姿勢で取り付けられた状態と、誤った姿勢で取り付けられた状態との間における「ずれ量」について数式を用いて説明するための図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る切削工具およびそのボディ(工具本体)の好適な実施形態について詳細に説明する(図1等参照)。
切削工具1は、ボディ(工具本体)100のポケット(いわゆるチップ座を構成する、インサート取付部)200に切削インサート10を装着してなる工具であり、エンドミルといった転削用の切削工具として用いられる。本実施形態の切削工具1は、ボディ100の先端部100t(基端部は、符号100bで示している)に、回転軸101を挟むように配置された2つのポケット200を有している(図1等参照)。これら2つのポケット200は、いわゆる両面4コーナ仕様の矩形状の切削インサート(ねじ穴40を中心に90°回し縦横を入れ替えても使用可能であり、かつ、表裏を入れ替えて上面18と下面28とを逆にしても使用可能な、計4つのコーナ部が切れ刃となる構造のインサート)10を、それぞれに対し姿勢を異ならせて装着することできるように形成された第1のインサート取付部200Aおよび第2のインサート取付部200Bからなる。第1のインサート取付部200Aは、切削インサート10の長手方向を回転軸101に対して垂直にした姿勢(別言すれば、長辺をボディ100の径方向に向けた姿勢)で当該切削インサート10を装着するポケットで、本明細書では、中心刃インサートのポケット(またはA刃インサートのポケット)と称する場合がある(図2参照)。第2のインサート取付部200Bは、切削インサート10の長手方向を回転軸101に対して平行にした姿勢(別言すれば、長辺をボディ100の回転軸101方向に向けた姿勢)で当該切削インサート10を装着するポケットで、本明細書では、外周刃インサートのポケット(またはB刃インサートのポケット)と称する場合がある(図3参照)。
切削インサート10は上記のごとく両面4コーナ仕様である矩形状のインサートであり、上面18、下面28、曲折するコーナ部35,36,37,38を含む周側面30と、上面18と周側面30との上側交差稜線および下面28と周側面30との下側交差稜線の一部に形成された切れ刃と、上面18から下面28まで貫通するねじ穴40と、漸減部19,29を有する(図4等参照)。この切削インサート10は、上面18に向かって見た上面視および下面28に向かって見た下面視にて略矩形となっている。周側面30は、第1側面31、第2側面(被拘束面)32、第3側面33、第4側面(被拘束面)34を含む(図4等参照)。上面18と周側面30との上側交差稜線のうち、第1側面31に接する部分が第1辺11、第2側面(被拘束面)32に接する部分が第2辺12、第3側面33に接する部分が第3辺13、第4側面(被拘束面)34に接する部分が第4辺14である(図4、図5参照)。第1辺11と第3辺13は第2辺12、第4辺14よりも長い長辺であり、第2辺12と第4辺14はこれら第1辺11、第3辺13よりも短い短辺である。なお、下面28と周側面30との下側交差稜線を構成する各辺については、上面18と同様の構成となるため本明細書ではあえて定義せず、以降、上面18が図中において上側となっている(または、見える側に位置している)状態に基づき説明することとする。
本実施形態の切削インサート10は、長手方向(長辺である第1辺11、第3辺13が延びる方向)を横に向けた姿勢(回転軸101に対して長手方向を垂直にした姿勢)で「中心刃インサート」として使用することができ(図5参照)、また、長手方向を縦に向けた姿勢(回転軸101に対して長手方向を平行にした姿勢)で「外周刃インサート」として使用することができる(図6参照)。中心刃インサートとしての切削インサート10は中心刃インサート用ポケット(A刃インサートのポケット)200Aに装着され、外周刃インサートとしての切削インサート10は外周刃インサート用ポケット(B刃インサートのポケット)200Bに装着される(図1~図3等参照)。本実施形態の切削インサート10は、「中心刃インサート」として使用される場合は、第1辺11に形成された切れ刃がボディ100の外周面102から回転軸101まで延在する中心切れ刃(正面切れ刃とも呼ばれる)となり、コーナ部35を挟んで第2辺12に形成された切れ刃がボディ100の外周面102に位置した短い外周切れ刃となるように構成されている(図5参照)。本実施形態では、第2辺12に形成された短い外周切れ刃に対し、第2側面32を、逃げ角がポジとなる逃げ面を構成するように形成している(図5等参照)。なお、このポジの逃げ面となる第2側面32は、反転すると傾斜が真逆である「逆ポジ」の被拘束面となる(図5参照)。また、本実施形態では、第1側面31または第3側面33を、中心切れ刃(正面切れ刃)の逃げ角0がネガ(「ネガ」という場合、通常は負の角度(いわゆる逆ポジ)を意味するが、ここでは0度となる場合を含む用語として用いており、特に本実施形態は0度である場合を例示している)となる逃げ面となるように構成している。さらに、この切削インサート10は、「外周刃インサート」として使用される場合は第3辺13に形成された切れ刃が、ボディ100の外周面102に位置する長い外周切れ刃となり、この外周切れ刃のコーナ部36を挟んだ近傍位置にある第2辺12の切れ刃が短い正面切れ刃となるように構成されている(図6参照)。別言すれば、本実施形態の切削インサート10は、上面18側の4辺(第1辺11、第2辺12、第3辺13、第4辺14)のうちの3辺と下面28側の4辺(図中では特に符号を記していない)のうちの3辺を切れ刃として使用可能な構造となっている。
漸減部19は、ねじ穴40から第4辺14に向かうにつれて上側交差稜線15の下面28からの高さが漸減するように形成された部分である(図5等参照)。このように、第2辺12に形成された切れ刃(外周切れ刃)の反対側において上面18の一部を低くした形状とすることで、中心刃インサート(A刃インサート)の中心切れ刃の付近が薄くなり、当該切削インサート10で例えば穴加工を行う際の切りくずの排出性が向上する。もちろん、下面28側にも同様の漸減部29が形成されている(図5参照)。
上記のごとき両面4コーナ仕様の切削インサート10は、上面18側と下面28側とのどちらも同様に使用できるようにするための対称性を備えるべく、ねじ穴40の中心軸40Zの中点を通る垂線であってかつ第2辺12および第4辺14に沿って延びるX軸10X(図4参照)を回転中心として180°反転した場合に、上面18側と下面28側とで同様の形状である軸対称の構造に形成されていることから、ポケット200(200A,200B)へ装着する際の姿勢が一義的に定まる形状という点では制約を受けることがあり、このため、正しくない姿勢のまま装着してしまうという取り付け間違いが生じ得るというものでもある。本実施形態の切削工具1およびそのボディ100は、後述するように、ポケット200の構造、中でも拘束面220まわりの構造を自発的に改良することにより、こういった切削インサート10の取り付け間違いをさらに抑止することができるようにしている。以下では、まず中心刃インサート用ポケット(A刃インサートのポケット)200Aの構造について説明し(図7~図13参照)、その次に、外周刃インサート用ポケット(B刃インサートのポケット)200Bの構造について説明する(図14~図20参照)。なお、これらポケット200の構造を説明するにあたっては、便宜的に、当該ポケット200に装着された切削インサート10の短手方向(短辺である第2辺12、第4辺14が延びる方向)に沿った方向をX方向、長手方向(長辺である第1辺11、第3辺13が延びる方向)に沿った方向をY方向、底面210に垂直な方向をZ方向と表して説明する(図2、図3参照)。
[中心刃インサート用ポケット(A刃インサートのポケット)200Aの構造]
中心刃インサート用ポケット200Aは、底面210、拘束面220、退避部222、第1の突出領域221p、ヌスミ部230、第2の突出領域232pを含み、さらには当接面240、逃げ部250,260,270、退避部280を含む形状に形成されている(図2、図7等参照)。
底面210は、切削インサート10の上面18または下面28の少なくとも一部と当接する、いわゆるチップ座を構成する面である(図2、図8、図9等参照)。底面210には、雌ねじ部212が設けられている。切削インサート10のねじ穴40に通した固定ねじ300の先端部をこのねじ穴40に螺合させることで、切削インサート10はこの中心刃インサート用ポケット200Aに装着される(図8等参照)。なお、本実施形態では、ねじ穴40の中心軸40Zが上面18および下面28に対して傾斜した(つまり、Z方向の一致していない)切削インサート10を用いているため上記の雌ねじ部212もまた底面210に対して同様に傾斜しているが(図8等参照)、これは一例にすぎない。ねじ穴40の中心軸40Zが上面18および下面28に対して垂直な切削インサート10を用いる場合には、底面210に対して雌ねじ部212を垂直にすればよい。
拘束面220は、切削インサート10の第2側面(被拘束面)32または第4側面(被拘束面)34(以下、これらの面を単に「被拘束面」という場合がある)と対向し、これら被拘束面32,34の少なくとも一部と当接する部位を含む面であり、該被拘束面32,34に当接することで当該切削インサート10のY方向の位置を規定する(図2、図8等参照)。本実施形態では、この拘束面220を、底面210に対する傾斜角α(α1)が鋭角となるように傾斜した面で形成することで、いわゆるダブテイル構造(底面210に対する拘束面220の傾斜を鋭角にすることで、これらの面に切削インサート10の楔状の下面28(または上面18)と被拘束面34(または被拘束面32)とをそれぞれ当接させることで当該切削インサート10の浮き上がりが抑えられるようにした構造)を構築している(図10等参照)。
退避部222は、切削インサート10の上側交差稜線15または下側交差稜線25が近接する部分に形成された凹部で構成されている(図11等参照)。かかる退避部222は、これら上側交差稜線15または下側交差稜線25を避けるように拘束面220(または拘束面220の延長面)から退避する形状になっており、中心刃インサート用ポケット200Aに装着された切削インサート10の上側交差稜線15または下側交差稜線25が接触しないようになっている。
第1の突出領域221pは、中心刃インサート用ポケット200Aを底面210に垂直な方向から(別言すれば、Z方向に沿って)見た場合に、当該中心刃インサート用ポケット200Aに装着された切削インサート10の上面18または下面28の一部を隠すように延びてせり出す領域である。例えば本実施形態における第1の突出領域221pは、退避部222を超える位置まで拘束面220を延長した面上に形成されている(図11等参照)。
ヌスミ部230は、切削インサート10のコーナ部が近接する部分に当該コーナ部を避けるように形成された凹部からなる部分である(図2等参照)。例えば本実施形態においては、切削インサート10のコーナ部35またはコーナ部37が接触するのを避けるように当該中心刃インサート用ポケット200Aの角の部分にヌスミ部230を設けている。
第2の突出領域232pは、中心刃インサート用ポケット200Aを底面210に垂直な方向から(別言すれば、Z方向に沿って)見た場合に、当該中心刃インサート用ポケット200Aに装着された切削インサート10の上面18または下面28の一部を覆うようにヌスミ部230の上方から延びてせり出す領域である(図2、図12等参照。なお、従来構造を参考までに示す図12(A)等においては、対応する符号に’(ダッシュ)を付して表している)。例えば本実施形態では、Z方向に沿って見た場合に、第2の突出領域232pが、第1の突出領域221pの縁よりもさらにY方向に沿って突出するようにしている(図12等参照)。
当接面240は、切削インサート10の周側面30のうち、拘束面32,34を除く面(すなわち、第1側面31と第3側面33)の一部が当接する面である(図2等参照)。本実施形態のボディ100における当接面240は、底面210に対してほぼ垂直な面で構成されている。
逃げ部250は、切削インサート10の切れ刃として使用されていない側の長辺の外周切れ刃(例えば、上面18の第3辺13に形成されている、外周刃インサート(B刃インサート)用の外周切れ刃(図6参照))が当該中心刃インサート用ポケット200Aに当たらないように設けられている部分で、当接面240と底面210との間に溝状に形成されている(図2等参照)。
逃げ部260は、切削インサート10の切れ刃として使用されていない側の短辺の外周切れ刃(例えば、上面18の第2辺12に形成されている、中心刃インサート(A刃インサート)用の外周切れ刃(図5参照))が当該中心刃インサート用ポケット200Aに当たらないように設けられている部分で、拘束面220と底面210との間に溝状に形成されている(図2等参照)。
逃げ部270は、切削インサート10の切れ刃として使用されていない側の長辺の中心切れ刃(例えば、上面18の第1辺11に形成されている、中心刃インサート(A刃インサート)用の中心切れ刃(図5参照))が当該中心刃インサート用ポケット200Aに当たらないように設けられている部分で、底面210からボディ100の先端部100tに向け溝状に形成されている(図2等参照)。
退避部280は、切削インサート10の切れ刃として使用されていない側の長辺の外周切れ刃(例えば、上面18の第3辺13に形成されている、外周刃インサート(B刃インサート)用の外周切れ刃(図6d参照))が当該中心刃インサート用ポケット200Aに当たらないように設けられている部分で、当接面240の、底面210とは反対側に設けられた溝状の凹部で形成されている(図2等参照)。
かかる態様のボディ100ないしは切削工具1においては、中心刃インサート(A刃インサート)のポケット200Aが、その拘束面220が底面210に対し鋭角に傾斜したいわゆるダブテイル構造となっていて、かつ、拘束面220の一部あるいはその延長線上に切削インサート10のほうへ向けてせり出す第1の突出領域221pが設けられ、さらに、コーナ部37(36)を避けるように形成されたヌスミ部230に、切削インサート10のほうへ向けてせり出す第2の突出領域232pが設けられていることから、正しくない姿勢の切削インサート10を誤った向きのまま当該ポケット200Aに装着しようとした場合、当該切削インサート10の被拘束面32(34)にこれらの領域221p、232pが干渉し、当該切削インサート10は拘束面220とは逆のほう(すなわち、ボディ100の外周面102のほう)へ所定量押し出されてずれた状態となる(図10、図11参照)。この結果、ポケット200Aの雌ねじ部212と切削インサート10のねじ穴40とが所定量ずれることとなり、固定ねじ300で切削インサート10を固定することが困難または不可能な状態となる。
このように、上記の所定量は、基本的には、少なくとも、切削インサート10のねじ穴40に通した固定ねじ300を雌ねじ部212に螺合させることを困難にする量であるが、その大きさは、本発明の特徴を逸脱しない限りにおいて、第1の突出領域221pの底面210に対する傾斜角α2を好適な範囲内の値とし、あるいは第1の突出領域221p/第2の突出領域232pの底面210からの高さHを好適な範囲内の値とすることで適宜に設定することができる。以下、概略図を示しつつ、このような設定の概要を説明する(図21参照)。
本実施形態の切削インサート10とポケット200とは上記のとおりダブテイル構造となっているため、拘束面220と第1の突出領域221pのそれぞれは、底面210に対して傾斜角α1、α2で傾斜している。これら傾斜角α1、α2の余角となる角度θ1、θ2、すなわち底面210に対する垂直面VP(またはこれに平行な面)をゼロ度とした場合の拘束面220と第1の突出領域221pの角度を規定したうえで、適合しない姿勢(間違った姿勢)の切削インサート10が第1の突出領域221pと干渉する(接触する)部分の高さを高さH1、正しい姿勢で装着されたときの底面210側の切削インサート10の交差稜線25(15)の高さをH2とすると、(H1-H2)×tanθ2=Y1の寸法(ずれ量)だけ切削インサート10およびそのねじ穴40の中心軸40XがY方向に沿ってずれる(図21参照)。また、ヌスミ部230においても、切削インサート10を正しい姿勢で装着すれば、当該切削インサート10のコーナ部37(36)がヌスミ部230に収まるが、適合しない姿勢(間違った姿勢)で装着しようとすると、コーナ部35(38)が第2の突出領域232pに干渉してしまい、やはり切削インサート10およびそのねじ穴40の中心軸40XがY方向に沿ってずれる(図11、図13等参照)。これらのようにねじ穴40の中心軸40XがY方向に沿ってずれている状態のときは、固定ねじ300の先端部を雌ねじ部212に螺号させることが困難となる。
なお、本実施形態では、拘束面220の傾斜角α1と第1の突出領域221pの傾斜角α2とが等しい構造(α1=α2)を例示しつつ説明したがこれは一例にすぎない。このような構造は、拘束面220と第1の突出領域221とを同一平面上に配置することで製作しやすくしたものということができるが、拘束面220の傾斜角α1と第1の突出領域221pの傾斜角α2とを異ならせた構造(α1≠α2)、例えばα1>α2として第1の突出領域221pがさらにせりだすような形状としてもよい。あるいは、拘束面220や第1の突出領域221を、平面以外の形状としてもよい。
[外周刃インサート用ポケット(B刃インサートのポケット)200Bの構造]
外周刃インサート用ポケット200Bは、中心刃インサート用ポケット200Aと同様、底面210、拘束面220、退避部222、第1の突出領域221p、ヌスミ部230、第2の突出領域232p、当接面240、逃げ部250B,260B,270B、退避部280Bを含む形状とすることができる(図3、図14~図20参照)。この外周刃インサート用ポケット200Bは、適合しない姿勢(間違った姿勢)の切削インサート10を、中心刃インサート用ポケット200Aと同様にY方向に所定量ずらす。ただ、このY方向が、中心刃インサート用ポケット200Aの場合はボディ100の径方向であったのに対し(図2参照)、外周刃インサート用ポケット200Bでは、ボディ100の先端部100tを向いた方向(別言すれば、ボディ100の回転軸101に平行な方向)であるという点が大きく異なるのであって、適合しない姿勢(間違った姿勢)の切削インサート10を装着しようとした場合に、切削インサート10およびそのねじ穴40の中心軸40XをY方向に沿ってずらずという点では基本的に変わるところがない。この点を鑑み、本明細書では外周刃インサート用ポケット200Bについての詳細な説明を省略する。
なお、外周刃インサート用ポケット(B刃インサートのポケット)200Bとして、図面では、第1の突出領域221pが中心刃インサート用ポケット(A刃インサートのポケット)200Aにおけるものよりも小さいものや、退避部22がないものを図示している(図16,図17等参照)。これは、切削時の切りくずの排出性を向上させたものであるということができるが、仮にそのように第1の突出領域221pが小さい(せり出し量が小さい)としても、適合しない姿勢(間違った姿勢)の切削インサート10を装着しようとした場合に、切削インサート10およびそのねじ穴40の中心軸40XをY方向に沿ってずらずという点ではその機能は発揮されうる。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
本発明は、中心刃付き多機能カッタ等の切削工具およびその工具本体に適用して好適である。
1…切削工具
10…(刃先交換式の)切削インサート
10X…X軸
11…(上面の)第1辺
12…(上面の)第2辺
13…(上面の)第3辺
14…(上面の)第4辺
15…上側交差稜線
18…上面
19…漸減部
25…下側交差稜線
28…下面
29…漸減部
30…周側面
31…第1側面(周側面のうち拘束面以外の面)
32…第2側面(被拘束面)
33…第3側面(周側面のうち拘束面以外の面)
34…第4側面(被拘束面)
35,36,37,38…コーナ部
40…ねじ穴
40Z…ねじ穴の中心軸
100…ボディ(工具本体)
100b…ボディの基端部
100t…ボディの先端部
101…回転軸
102…外周面
200…ポケット(インサート取付部)
200A…中心刃インサートのポケット(第1のインサート取付部)
200B…外周刃インサートのポケット(第2のインサート取付部)
210…底面
212…雌ねじ部
220…拘束面
221p…第1の突出領域
222…退避部
230…ヌスミ部
232p…第2の突出領域
240…当接面(周側面のうち拘束面以外の面と当接する面)
250…長辺の外周切れ刃用の逃げ部
260…短辺の外周切れ刃(または正面切れ刃)用の逃げ部
270…中心切れ刃用の逃げ部
300…固定ねじ
α1…底面210に対する拘束面220の傾斜角
α2…底面210に対する第1の突出領域および/または第2の突出領域の傾斜角
H…第1の突出領域および/または第2の突出領域の底面からの高さ
VP…底面210に垂直な面

Claims (20)

  1. 上面と、下面と、曲折するコーナ部を含む周側面と、前記上面と前記周側面との上側交差稜線および前記下面と前記周側面との下側交差稜線の一部に形成された切れ刃と、前記上面から前記下面まで貫通するねじ穴と、を有する切削インサートを装着するためのインサート取付部を備えた工具本体を含む切削工具であって、
    前記インサート取付部は、
    前記ねじ穴に差し込まれる固定ねじ用の雌ねじ部を有し、前記切削インサートの前記上面または前記下面の少なくとも一部と当接する底面と、
    前記切削インサートの前記周側面のうち前記上面または前記下面に対して傾斜した面からなる被拘束面の少なくとも一部と当接する部位を含む面であって、前記底面に対する傾斜角が鋭角である拘束面と、
    前記切削インサートの前記上側交差稜線または前記下側交差稜線が近接する部分に当該切れ刃を避けるように当該拘束面から退避する形状に形成された退避部と、
    前記底面に垂直な方向から見て、前記インサート取付部に装着された前記切削インサートの前記上面または前記下面の一部を隠すように延びる第1の突出領域と、
    前記切削インサートの前記コーナ部が近接する部分に当該コーナ部を避けるように形成されたヌスミ部と、
    前記底面に垂直な方向から見て、当該インサート取付部に装着された前記切削インサートの前記上面または前記下面の一部を覆うように前記ヌスミ部の上方から延びる第2の突出領域と、
    を含む形状である、切削工具。
  2. 前記第1の突出領域および/または前記第2の突出領域は、前記インサート取付部に対して適合しない姿勢で着座した場合の前記切削インサートの前記ねじ穴の中心軸を、前記雌ねじ部に対して少なくとも所定量ずらす位置まで突出して形成されている、請求項1に記載の切削工具。
  3. 前記第1の突出領域は、前記拘束面を延長した面上に形成されている、請求項1に記載の切削工具。
  4. 前記第1の突出領域および/または前記第2の突出領域の前記底面に対する傾斜角は、前記インサート取付部に対して適合しない姿勢で着座した場合の前記切削インサートを適正な着座位置から少なくとも所定量ずらす大きさである、請求項3に記載の切削工具。
  5. 前記第1の突出領域および/または前記第2の突出領域の前記底面からの高さは、前記インサート取付部に対して適合しない姿勢で着座した場合の前記切削インサートの前記ねじ穴の中心軸を、前記雌ねじ部に対して少なくとも所定量ずらす高さとなっている、請求項1に記載の切削工具。
  6. 前記所定量は、前記切削インサートのねじ穴に通した固定ねじを前記雌ねじ部に螺合させることを困難にするずれ量である、請求項2に記載の切削工具。
  7. 前記切削インサートは、前記上面に向かって見た上面視および前記下面に向かって見た下面視にて略矩形である、請求項6に記載の切削工具。
  8. 前記切削インサートの前記上面と前記下面は、前記上側交差稜線または前記下側交差稜線のうちの第1辺およびこれに対向する第3辺の長さが、第2辺およびこれに対向する第4辺の長さよりも長い形の矩形状である、請求項7に記載の切削工具。
  9. 前記被拘束面は、前記切削インサートの前記周側面のうち前記第2辺または前記第4辺に隣接する面に形成されており、前記インサート取付部の前記拘束面は、当該被拘束面と対向する位置に形成されている、請求項8に記載の切削工具。
  10. 前記被拘束面は、前記第2辺に設けられた切れ刃に対して逃げ角がポジとなる逃げ面を構成する、請求項9に記載の切削工具。
  11. 前記切削インサートは、前記下面から前記上側交差稜線までの高さまたは前記上面から前記下側交差稜線までの高さが、前記ねじ穴から前記第4辺に向かうにつれて漸減する形状である、請求項10に記載の切削工具。
  12. 前記周側面のうち前記拘束面以外の側面のいずれか一方は、前記第1辺に設けられた切れ刃に対して逃げ角がネガとなる逃げ面を構成する、請求項10に記載の切削工具。
  13. 前記切削インサートは、前記ねじ穴の中心軸の中点を通る垂線であってかつ前記第2辺および前記第4辺に沿って延びるX軸を回転中心として180°反転した場合に前記上面側と前記下面側とで同様の形状である軸対称の構造である、請求項12に記載の切削工具。
  14. 前記切削インサートは、前記上面側の4辺のうちの3辺と前記下面側の4辺のうちの3辺を切れ刃として使用可能な構造である、請求項13に記載の切削工具。
  15. 前記切削インサートは、前記コーナ部のうち隣接する2つに設けられた切れ刃を有する、請求項14に記載の切削工具。
  16. 前記ねじ穴の中心軸が、前記上面および前記下面に対して垂直である、請求項15に記載の切削工具。
  17. 前記インサート取付部として、同一形状である前記切削インサートが異なる姿勢で装着される、向きが互いに異なる2つのインサート取付部が設けられている、請求項1に切削工具。
  18. 前記2つのインサート取付部は、前記切削インサートの前記上側交差稜線または前記下側交差稜線の4辺のうちの長辺を当該工具本体の径方向に向けた姿勢で当該切削インサートを装着する第1のインサート取付部と、前記長辺を当該工具本体の回転軸方向に向けた姿勢で当該切削インサートを装着する第2のインサート取付部と、からなる、請求項17に記載の切削工具。
  19. 上面と、下面と、曲折するコーナ部を含む周側面と、前記上面と前記周側面との上側交差稜線および前記下面と前記周側面との下側交差稜線の一部に形成された切れ刃と、前記上面から前記下面まで貫通するねじ穴と、を有する切削インサートを装着するためのインサート取付部を備えた工具本体を含む切削工具であって、
    前記インサート取付部は、
    前記ねじ穴に差し込まれる固定ねじ用の雌ねじ部を有し、前記切削インサートの前記上面または前記下面の少なくとも一部と当接する底面と、
    前記切削インサートの前記周側面のうち前記上面または前記下面に対して傾斜した面からなる被拘束面の少なくとも一部と当接する部位を含む面であって、前記底面に対する傾斜角が鋭角である拘束面と、
    前記切削インサートの前記コーナ部が近接する部分に当該コーナ部を避けるように形成されたヌスミ部と、
    該ヌスミ部の上方から、当該インサート取付部に装着された前記切削インサートの前記上面または前記下面の一部を覆うように延びる突出領域と、
    を含む形状である、切削工具。
  20. 請求項1から19のいずれか一項に記載の切削工具を構成する、工具本体。
JP2022174319A 2022-10-31 2022-10-31 切削工具およびその工具本体 Active JP7312364B1 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022174319A JP7312364B1 (ja) 2022-10-31 2022-10-31 切削工具およびその工具本体
US18/497,550 US20240139835A1 (en) 2022-10-31 2023-10-30 Cutting tool and tool body thereof

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022174319A JP7312364B1 (ja) 2022-10-31 2022-10-31 切削工具およびその工具本体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP7312364B1 true JP7312364B1 (ja) 2023-07-21
JP2024065457A JP2024065457A (ja) 2024-05-15

Family

ID=87201121

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022174319A Active JP7312364B1 (ja) 2022-10-31 2022-10-31 切削工具およびその工具本体

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20240139835A1 (ja)
JP (1) JP7312364B1 (ja)

Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001328011A (ja) 2000-05-19 2001-11-27 Ngk Spark Plug Co Ltd スローアウェイチップ及びこれをクランプした切削工具
JP2005532177A (ja) 2002-06-04 2005-10-27 イスカーリミテッド 切削インサート及びフライス
JP2010515589A (ja) 2007-01-11 2010-05-13 イスカーリミテッド 切削工具および切削インサート
WO2010092807A1 (ja) 2009-02-13 2010-08-19 株式会社タンガロイ 刃先交換式切削工具およびこれに用いる切削用インサート
WO2011122676A1 (ja) 2010-03-30 2011-10-06 三菱マテリアル株式会社 切削インサートおよび刃先交換式切削工具
WO2016002863A1 (ja) 2014-07-02 2016-01-07 株式会社タンガロイ 切削工具用のボデーおよび刃先交換式切削工具
JP2016163911A (ja) 2013-07-04 2016-09-08 株式会社タンガロイ 切削インサート、工具ボデーおよび切削工具
WO2016186112A1 (ja) 2015-05-19 2016-11-24 株式会社タンガロイ 工具ボデー及び切削工具
JP2017221982A (ja) 2016-06-13 2017-12-21 三菱マテリアル株式会社 刃先交換式切削工具用ホルダおよび刃先交換式切削工具
JP2019107770A (ja) 2017-08-30 2019-07-04 三菱日立ツール株式会社 切削インサート、刃先交換式ボールエンドミル、および刃先交換式ボールエンドミルのエンドミル本体
JP2019523142A (ja) 2016-08-04 2019-08-22 イスカル リミテッド 応力逃がし面を有するインサート受け入れポケットを有するツールホルダおよびその製造方法
JP2021030401A (ja) 2019-08-28 2021-03-01 株式会社タンガロイ 切削インサート
JP2022059822A (ja) 2020-10-02 2022-04-14 株式会社タンガロイ 切削インサートおよびこれを備えた切削工具

Patent Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001328011A (ja) 2000-05-19 2001-11-27 Ngk Spark Plug Co Ltd スローアウェイチップ及びこれをクランプした切削工具
JP2005532177A (ja) 2002-06-04 2005-10-27 イスカーリミテッド 切削インサート及びフライス
JP2010515589A (ja) 2007-01-11 2010-05-13 イスカーリミテッド 切削工具および切削インサート
WO2010092807A1 (ja) 2009-02-13 2010-08-19 株式会社タンガロイ 刃先交換式切削工具およびこれに用いる切削用インサート
WO2011122676A1 (ja) 2010-03-30 2011-10-06 三菱マテリアル株式会社 切削インサートおよび刃先交換式切削工具
JP2016163911A (ja) 2013-07-04 2016-09-08 株式会社タンガロイ 切削インサート、工具ボデーおよび切削工具
WO2016002863A1 (ja) 2014-07-02 2016-01-07 株式会社タンガロイ 切削工具用のボデーおよび刃先交換式切削工具
WO2016186112A1 (ja) 2015-05-19 2016-11-24 株式会社タンガロイ 工具ボデー及び切削工具
JP2017221982A (ja) 2016-06-13 2017-12-21 三菱マテリアル株式会社 刃先交換式切削工具用ホルダおよび刃先交換式切削工具
JP2019523142A (ja) 2016-08-04 2019-08-22 イスカル リミテッド 応力逃がし面を有するインサート受け入れポケットを有するツールホルダおよびその製造方法
JP2019107770A (ja) 2017-08-30 2019-07-04 三菱日立ツール株式会社 切削インサート、刃先交換式ボールエンドミル、および刃先交換式ボールエンドミルのエンドミル本体
JP2021030401A (ja) 2019-08-28 2021-03-01 株式会社タンガロイ 切削インサート
JP2022059822A (ja) 2020-10-02 2022-04-14 株式会社タンガロイ 切削インサートおよびこれを備えた切削工具

Also Published As

Publication number Publication date
US20240139835A1 (en) 2024-05-02
JP2024065457A (ja) 2024-05-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9475132B2 (en) Multiteeth indexable insert with locating means and material removal tool with same
US9623493B2 (en) Double-sided ball end mill cutting insert and tool therefor
JP5378507B2 (ja) 切削挿入体
USRE42644E1 (en) Indexable cutting insert with chip breaker
KR100892552B1 (ko) 접선 커팅 인서트 및 밀링 커터
US6913426B2 (en) Throwaway insert
JP2016539010A (ja) 側面支持くぼみを有する位置決め可能なミーリングインサート、及びミーリング工具
JP2015523228A (ja) 切削インサート及びこれを含む切削工具
CN114951779B (zh) 切削刀片及切削工具
CN111633255A (zh) 切削刀片
JP7312364B1 (ja) 切削工具およびその工具本体
US20220288706A1 (en) Tool body of cutting tool for indexable inserts, and round milling insert
US11491550B2 (en) Cutting insert and turning tool using cutting insert
CN110087807B (zh) 切削刀片及可转位刀片式旋转切削工具
EP3970892A1 (en) Cutting insert
US11633793B2 (en) Cutting insert
US20220266358A1 (en) Indexable cutting insert
US20210245258A1 (en) Square-shaped insert for bar-peeling and insert-holder tool for same
JP6217355B2 (ja) 刃先交換式切削工具セット及び切削インサートの取付方法
US20220143721A1 (en) Cutting insert and gear cutter
CN116018226A (zh) 修光刀片及可转位刀片式铣刀

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221031

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20221031

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230209

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230308

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230608

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230621

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7312364

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150