JP7312179B2 - アンカープラットフォーム組立体 - Google Patents

Description

発明の背景
１．発明の分野
強度と防水性能の両方を提供する一方で、屋根付属構造物（例えば、手摺及び太陽光パネル）を屋根並びに他の隆起、平板及勾配構造物、テラス、バルコニーなどに固定するためのアンカープラットフォーム組立体。

２．先行技術の簡単な説明
傾斜屋根又は平屋根、建物のテラス、屋根デッキなどに取り付けられる、屋根設備、付属構造物などを装着して防水するための種々の方法が周知である。屋根材産業では、特に、雨押えが組み込まれず及び／又はシーラントのみに依存する場合に、設備取付箇所での水の浸入に関する多くの問題が生じる。様々な被覆方法及びそれらの組み合わせは、アスファルト屋根瓦、注入された又はシート状のプラスチック又はゴム膜などのそのような構造物上の防水及び防湿バリアとして使用される。現在、ますます多くの屋根の重い屋根構造物（例えば、太陽光パネル、衛星放送受信アンテナ、ＨＶＡＣ設備など）が屋根に装着されるようになっており、及び特に屋根デッキ、バルコニー、テラスなどに対して、ガラス壁及び／又は手摺は、例えば、通常、木製、ケーブル又は金属フェンスの場合のように、障害物を視認できないように装着されている。一般的に重いこれらの構造物も屋根構造物に固定しなければならないが、これらの構造物が発生させる荷重と、典型的にはアンカーが屋根にボルトで固定された状態で、構造物が装着される方法のため、これらの構造物は、水の浸透を防止する目的で導管を密封するために接着剤及び糊がよく使用されるという事実にもかかわらず、水が屋根に浸透するための「導管」を作り出す。実際には、時間が経つにつれて、これらの重い構造物は、例えば沈下、温度変化、及び／又は強風によって生じる通常の反復的な屋根の移動又はずれの結果として、使用される接着剤又は糊に亀裂を生じさせ、最終的に屋根の雨漏りを生じさせる。その結果、設置者の多くは、そのような従来の固定システムによって生じる水又は湿気による損害に対する保証を提供するか又は保険に加入することが困難である。

本発明は、このような問題を有利に及び効果的に回避する新規な固定システムを提供することによって、この問題を克服することを目指している。

よって、本発明の目的は、重荷重に対処し及び設備取付箇所に防水保護を与えることができる、設備及び／又は屋根付属構造物を屋根などに固定するための新規なアンカープラットフォーム組立体を提供することである。

本発明の更なる目的は、設計及び施工が比較的簡単で、設置が容易で、並びに比較的安価に作製できるような新規なアンカープラットフォーム組立体を提供することである。

本発明の更なる目的は、平屋根及び勾配屋根の両方を含む、様々な屋根又は隆起構造物、並びに屋根デッキ、屋外バルコニー、テラスなどに使用できるような新規なアンカープラットフォーム組立体を提供することである。

本発明のより詳細な目的は、設備取付箇所に防水接続をもたらす上で先行技術のシステムよりも信頼性が高いような新規なアンカープラットフォーム組立体を提供することである。

本発明のなお更なる目的は、防水接続をもたらすと同時に、数ある中でも、太陽光パネル、衛星放送受信アンテナ、安全柵、ガラス手摺、冷暖房空調設備、装飾彫刻、祝祭日の装飾などを含む、多数の多種多様な屋根付属構造物を固定して装着するのに広く適用可能であるような新規なアンカープラットフォームを提供することである。

発明の概要
前述の及び関連する目的のいつくかは、物体を隆起屋根状構造物に固定するためのアンカープラットフォーム組立体であって、上面及び底面と、上面から概ね底面に向かって少なくとも部分的に延びるねじ付き有底穴とを有するアンカー基板と、有底穴を用いて物体をアンカー基板に締結するための手段と、アンカー基板を屋根状構造物に締結するための手段とを含む、アンカープラットフォーム組立体を提供することによって本発明に従って達成される。

好ましい実施形態では、アンカー基板は矩形であり、有底穴は、アンカー基板の略中心に位置し、並びにアンカー基板は、有底穴から離間して配置され及びアンカー基板の周縁に略隣接して位置する複数の離間した補助貫通孔を有する。最も有利には、組立体は複数の機械的締結部材を含み、各々が、アンカー基板を屋根状構造物に締結するための補助孔の１つを通して受け入れ可能であり、及び機械的締結具が、中心に位置するねじ付き有底穴に螺合可能に受け入れ可能である。好ましくは、複数の機械的締結部材はねじであり、及び中心に位置するねじ付き有底穴に受け入れ可能な機械的締結具部材は、ねじ付きボルトである。

本発明の特に好ましい実施形態では、アンカー基板は、有底穴が少なくとも部分的に画定される、アンカー基板の底面から垂下する細長い支柱を追加的に含み、支柱は、アンカー基板の底面にしっかりと固定された上端部と、閉じた底端部とを有する。望ましくは、アンカー基板支柱は、円筒状であり、及び最適には少なくとも部分的に雄ねじが設けられてもよい。後者の場合、ナットは、アンカープラットフォーム組立体を下から隆起屋根状構造物にしっかりと固定するための雄ねじ付き支柱で受け取り可能である。最も望ましくは、アンカー基板はステンレス鋼から作製される。

本発明の別の好ましい実施形態では、アンカー基板は、中心に位置するねじ無し穴を有し、並びに支柱は、中心に位置するねじ無し穴に受け入れられるように構成され及び寸法決めされる支柱の上端部に隣接する縮径首部分を有する。

好ましくは、アンカー基板組立体はまた、基壁穴が前記ねじ付き有底穴と整合されるように前記アンカー基板上に位置決め可能である、基壁及び基壁に貫通形成された穴とを有する物体支持部材を含む。有利には、組立体は、略平面状基壁を有する細長いＵ字状物体支持体と、平面状基部及び、平面状基部に接合された直立した管状体部材とを有する支持台であって、平面状基部が、アンカー基板の有底穴と整合可能な、平面状基部に貫通形成された貫通穴を有し、並びに管状体部材が、対向する側壁における貫通穴と整合された貫通穴を各々有する、対向する側壁を有する、支持台を更に含む。組立体はまた、基壁を貫通して延びる貫通穴を備えた少なくとも１つの基壁を有する物体支持部材と、支持台の側壁貫通穴及び物体支持台の壁とを用いて物体支持部材を支持台に機械的に締結するための手段と、支持台の基壁の貫通穴及びアンカー基板のねじ付き有底穴とを用いて支持台をアンカー基板に機械的に締結するための手段とを含む。

本発明の別の特に好ましい実施形態では、アンカー基板は、略中実であり、及び略四角錐台形状を有し、並びにアンカー基板の上面を画定する略平面状上壁と、底面を画定する略平面状底壁とを備える。最も望ましくは、アンカー基板は、略正方形であり、及び上壁と底壁との間に延びる４つの傾斜した側壁を有し、並びに側壁各々は、凹状切欠きと、凹状切欠きの各々から底壁の底面に延びる貫通穴とを有する。加えて、側壁の貫通穴を用いてアンカー基板を屋根状構造物に機械的に締結するための手段が提供される。

図面の簡単な説明
本発明の他の目的及び特徴は、本発明のいくつかの実施形態を開示する、添付図面との関連で考慮される詳細な説明から明らかになるであろう。図面は、図示の目的でのみ使用されるものであり、本発明の範囲の定義として使用されるものではないことを理解されたい。

図１は、本発明を具現化するアンカープラットフォーム組立体に利用されるアンカー基板の第１の実施形態の上面／側面斜視図である。 図２は、図１に示すアンカー基板の底面／側面斜視図である。 図３は、屋根デッキに装着された複数の連続的に配置されたアンカー基板を用いて、Ｕ字状チャネル又はシューを有する複数の離間した細長い柵をアンカー基板に固定し、次いで、Ｕ字状チャネル又はシューが１対のガラス手摺に装着される、本発明を具現化するアンカープラットフォーム組立体の第１の実施形態の部分的に図示された斜視図である。 図４ａは、アンカー基板と、手摺の高さを調整するための、アンカー基板上の中心に位置する任意選択のシム板の平面図である。 図４ｂは、図３に示すＵ字状シュー及び屋根デッキに対する位置関係での、図４ａに示すアンカー基板及びシム板を含むアンカープラットフォーム組立体の分解断面図であり、並びにアンカー基板膜及び屋根膜と、これらと共に用いられる締結手段とを含む、屋根デッキに関連付けられた屋根雨押えを更に示す。 図４ｃは、Ｕ字状シューを用いてガラス柵が屋根に固定される屋根デッキ上の、完全に装着された状態にある図４ｂに示すアンカープラットフォーム組立体の断面図であり、及び雨押え材、締結具、及びこれらと共に用いられる接着剤の使用も示す。 図５ａは、図４ｂと比較可能であるアンカープラットフォーム組立体の第２の実施形態の分解断面図であるが、幅の狭い首部を備えた雌ねじ付き支柱を有するアンカー基板を示す。 図５ｂは、図４ｃと比較可能である、完全に装着された状態にある本発明の第２の実施形態の断面図であるが、アンカー基板の中心穴内に着座する幅の狭い首部を備えた雌ねじ付き支柱の使用を示す。 図６ａは、図４ｂ及び図５ａに示すものと比較可能であるアンカープラットフォーム組立体の第３の実施形態の分解断面図であるが、雄ねじ付き支柱を有するアンカー基板を示す。 図６ｂは、図４及び図５ｂのアンカープラットフォーム組立体と比較可能である、完全に装着された状態にあるアンカープラットフォーム組立体の第３の実施形態の断面図であるが、ナット並びにワッシャとを用いてアンカー基板を屋根デッキの真下から屋根デッキにしっかりと固定する雄ねじ付き支柱を示す。 図７ａは、それぞれアンカー基部プラットフォーム及び屋根デッキに対してずらされ及び持ち上げられた配置で屋根付属構造物を支持するための、本発明を具現化するアンカープラットフォーム組立体付属ユニットの斜視図である。 図７ｂは、図６ｂと同様の断面図であるが、ガラス手摺及びその支持シューとを支持する付属ユニットを屋根デッキよりも上に離間して配置され並びにアンカー基板の中心孔からずらされた持ち上げ位置で示す。 図８ａは、本発明を具現化するアンカープラットフォーム組立体の第４の実施形態の上面／側面斜視図であり、凹状貫通穴空洞の１つに関連付けられたキャップ状被覆材、ボルト及びワッシャの使用を分解図で示す。 図８ｂは、図８ａに示すアンカープラットフォーム組立体の平面図である。 図８ｃは、図８ａに示すアンカープラットフォーム組立体の側面図である。 図８ｄは、図４ｂ、図５ａ及び図６ａと比較可能であるアンカープラットフォーム組立体の第４の実施形態の分解断面図である。 図８ｅは、図４ｃ、図５ｂ及び図６ｂに示すものと比較可能である、完全に装着された状態にあるアンカープラットフォーム組立体の第４の実施形態の断面図であり、ガラス手摺を金属棒に固定することを示し、並びに屋根雨押え材、締結具、及びこれらと共に用いられる接着剤の使用を更に示す。

好ましい実施形態の詳細な説明
ここで図面、特に図１～図４ｃを詳細に参照すると、屋根付属構造物を屋根及び他の隆起、平板及び／又は勾配構造物（例えばテラス、バルコニー、階段など）に固定するための、全体として参照符号１０で表す、本発明を具現化する新規なアンカープラットフォーム組立体の第１の実施形態が図示されている。アンカープラットフォーム組立体の主要な構成要素は、好ましくはステンレス鋼で作製される（但し、例えば、アルミニウム、青銅などの、他の金属で作製することもできる）、全体として参照符号１１で表す、アンカー基板であり、及び正方形又は矩形であり、並びに上面１２と底面１３とを有する。アンカー基板１１は、雌ねじ付き中心貫通穴１４と、中心穴１４から径方向外側に基板１１の周縁に略隣接して位置決めされた、６つの離間した周縁貫通穴１５とを有する。この実施形態では、アンカー基板１１はまた、雌ねじ付き穴１７の上部開端部１８が中心貫通穴１４の底部開端部に当接して底部開端部と合致するように好ましくは溶着によってアンカー基板１１にしっかりと固定される（図４ｂ参照）、上部開端部１８と閉じた底部１９とを有する（図２）軸方向に延びる雌ねじ付き穴１７（図４ｂ参照）を有する好ましくは円筒状の棒又は支柱１６を含む。

図３に示すように、アンカープラットフォーム組立体１０のアンカー基板１１は、典型的には、好ましくは釘又はボルトの形態の機械的締結要素２０を用いて、アンカー基板１１の円筒状支柱１６が屋根デッキ２１を貫通して延びて円筒状支柱１６の閉端部１９が屋根デッキよりも下に突出した状態で、全体として２１で表す、屋根デッキなどの、屋根構造物に装着される。雌ねじ穴１４及び整合穴１７は、屋根デッキ２１に装着される物体のアンカー箇所としての役割を果たす。この場合、物体は、下縁部が細長いＵ字状金属チャネル又はシュー２４内にしっかりと固定されたガラスパネル２２を有するタイプのガラス手摺である。図３は、２つのガラスパネル２２及び２つのシュー２４が少なくとも部分的に装着される、連続的に配置され及び離間した３つのアンカー基板１１を具体的に描いている。使用時に、そのようなガラス手摺は、長さが数百フィートになる可能性がある。理解できるように、各ガラス手摺２２の長さに応じて、図３に示すように、１つのガラス柵２２につき２つ以上のアンカー基板１１が必要になる場合がある。

図４ｂで最も良く分かるように、細長いＵ字状シュー２４は、複数の離間した貫通穴２５（貫通穴２５の１つが示されている）を備えた基壁２３を有する。以下でより詳細に述べるように、ねじ付きボルト２６及びワッシャ２７などの、機械的締結具が使用され、このボルト２６は、Ｕ字状シュー２４の貫通穴２５を通して受け入れ可能であり、並びにアンカー基板１１を屋根デッキ２１に固定するために、アンカー基板１１の雌ねじ付き中心穴１４及び円筒状支柱又は棒１６の雌ねじ付き有底穴１７（図４ｂ）内に受け入れ可能である。閉じた底部１９を備えた円筒状支柱１６は、２つの目的を果たす。（１）円筒状支柱１６は、屋根に装着される物体のための比較的頑丈で動かない固定支持箇所を提供する。（２）円筒状支柱１６は、円筒状支柱１６の有底穴１７及び底端部１９が閉じられる結果として、水が中心穴１４を通って屋根デッキ２１の内部及び下方に浸透するのを防止する。

図４ａは、シム板２８の中心貫通穴２９が円筒状支柱１６の内部有底穴１７の直上に位置し及び内部有底穴１７と合致するようにアンカー基板１１の上に装着された、中心貫通穴２９を有する正方形シム板２８の使用を示す。シム板２８は、屋根デッキ２１などの高さにばらつきがあるので、シュー２４の高さを調整して、隣り合うシュー２４及びシュー２４が支持するガラス手摺２２の適切な整合を確実にするために使用される。当然ながら、適切な高さ合わせを達成するために、必要であれば、追加のシム板２８を使用することができる。

図４ｂ及び図４ｃに図示するように、Ｕ字状チャネル又はシュー２４の中心貫通穴２５は、ガラス手摺２２の底縁部に当接して場合により亀裂を生む又は損傷を与えることのないようにボルト２６のボルト頭部がＵ字状シュー２４の下部基壁２３の上面３０よりも下に配置されるようにボルト２６のボルト頭部及びワッシャ２７を段部上で支持するように寸法決めされ及び構成される段部を含む。

図４ｂ及び図４ｃは、ガラス手摺を屋根デッキ又はテラスなどに装着するための好ましい雨押え材、締結具及び接着剤などを含む、アンカープラットフォーム組立体１０の分解断面図及び完全に装着された断面図をそれぞれ示している。図４ｂに示すように、アンカー基板１１は、その産業において標準的又は一般的である、木構造、金属構造又は複合構造を有し得る、屋根デッキ２１よりも上に位置決めされる。アンカー基板１１の円筒状支柱１６は、屋根デッキ２１における貫通穴３１に挿通されるように意図されており、及び同じく貫通穴３３を有する、好ましくはネオプレンで作製された、従来のゴム製屋根膜３２は、好ましくは、アンカー基板１１と屋根デッキ２１との間に介在する。同様に、同じく好ましくはネオプレンで作製された、従来のゴム製屋根膜３２は、好ましくは、任意選択のシム板２８とアンカー基板１１の上面１２との間に位置決めされ、また、ゴム製屋根膜３４には、ボルト２６が膜３４を通過できるように中心穴３６が設けられる。加えて、アンカー基板１１を屋根膜３２に接着接合して封着するために、通常、アンカー基板１１の底面１３に塗布される、シーラント層、セメント層、コーキング層又は接着剤層３８が示されている。

また図４ｃに示すように、接着剤、コーキング材又は糊４０もまた、Ｕ字状金属チャネル２４内に受け入れられたガラスレール２２の下端部を取り囲むように、Ｕ字状チャネル２４の内面に塗布される。同じく図４ｃに図示するように、アンカー基板膜３４は、アンカー基板膜３４の端部が屋根膜３２に対して封着された状態でアンカー基板１１の全体にわたって延び、それによって、ねじ孔とアンカー基板１１の残り部分とを密封する。理解できるように、これらの雨押え材及び接着剤は、組立体を防水して屋根の雨漏りを防ぐ役割を果たす。

前述のように、このことは、屋根に対する物体の取付箇所（この場合、ボルト２６と、ボルト２６が内部に受け入れられるねじ付き有底穴１７とを用いる、アンカー基板の円筒状支柱１６に対するガラス手摺用シュー２４の取付箇所を指す）において特に重要である。穴１７が有底穴又は孔であり及び円筒状支柱１６の底端部１９が閉じられているので、ガラスパネル２２とＵ字状チャネル２４との間に浸透して円筒状支柱１６の穴１７に入る可能性があると考えられる水の潜在的な経路は、屋根デッキ２１を通り抜けることが完全に阻止される。

図５ａ及び図５ｂは、アンカー基板組立体の第２の実施形態を図示しており、同様に、このアンカープラットフォーム組立体の第２の実施形態の分解断面図及び完全に装着された断面図をそれぞれ示している。

この第２の実施形態に示す要素は、円筒状支柱１６’に狭い首部分３６が設けられ及び基板１１’にねじ無し中心穴１４’が設けられるが、その他の点では、円筒状支柱１６’と基板１１’の両方が、先の実施形態に示す基板１１及び円筒状支柱１６と同一であることを除いて、図４ｂ及び図４ｃに示す要素と同じである。図４ｂ及び図４ｃでは、円筒状支柱１６の上端部１８は、典型的には、アンカー基板１１の底面１３に溶着される。しかしながら、図５ａ及び図５ｂでは、狭い首部３６は、アンカー基板１１’のねじ無し中心穴１４’内に受け入れられるように意図されており、及びこの構造の結果として、それぞれの中心穴１４’及び雌ねじ付き穴１７’が、中心穴１４’内に受け入れられた支柱１６’の縮径首部３６によって適切に整合されて保持された状態で前記アンカー基板１１’及び支柱１６’が互いに溶着されることによって、より頑強でより強固な結合を作成することができる。

図６ａ及び図６ｂは、アンカー基板組立体１０’’の第３の実施形態を図示しており、同様に、このアンカープラットフォーム組立体の第３の実施形態の分解断面図及び完全に装着された断面図をそれぞれ示している。

この第３の実施形態に示す要素は、円筒状支柱１６’’の下部分３８には雄ねじが設けられているが、その他の点では、円筒状支柱１６’と同一であるということを除いて、図５ａ及び図５ｂに示す要素と同じである。この実施形態では、ナット３９及びワッシャ４１は、図６ｂに示す完全に組み立てられた状態において、円筒状支柱１６’’の有底穴１７’及び閉じた端部１９を用いて取付箇所での屋根の雨漏りを防止すると同時により強固な取付箇所を提供するために、ナット３９及びワッシャ４１が金属屋根デッキ２１’の下面に対して締め付けられるように、円筒状支柱１６’’の雄ねじ面３８に螺合される。

図７ａ及び図７ｂは、アンカー基板よりも上に持ち上げられ並びに離間した態様で使用者が物体を支持できるようにする、本明細書に示す種々のアンカー基板組立体用の新規な付属品支持台４２を図示している。付属品支持台４２は、好ましくは金属製の正方形又は矩形平面状基部４４と、溶着によって平面状基部４４に一端部が接合された、直立した好ましくは金属製の正方形管状体部材とを備える。水抜孔６５からの水の排出を可能にするために、一方の側壁４３の基部に水抜孔６５が設けられる。基板４４は、円筒状支柱１６’’の雌ねじ付き穴１７’と整合可能である中心孔４９（図７ｂ）を有し、及びボルト２６のねじ付き軸部は、支持台４２をアンカー基板１１’’に固定するために雌ねじ付き穴１７’内に螺合可能に受け入れられる。水平方向に整合させる少なくとも１組の孔４６は、図７ｂに最も良く示すように物体を支持台４２の側壁４３の１つにしっかりと固定するためにねじ付きボルト４５を装着できる直立した管状体の対向する側壁４３に形成される。この場合、Ｕ字状チャネル２４’’には、図１～図６の実施形態に示すように基壁２３’にではなくＵ字状チャネル２４’’の側壁の１つに凹状貫通穴２５’が設けられる。ボルト４５は、Ｕ字状チャネル２４’’をアンカー基板１１’’及び屋根部材２１’に対して持ち上げられた高い位置で及びアンカー基板１１’’の中心有底穴に対してずらされた状態でしっかりと固定するために、チャネル貫通穴２５’の段部に対して保持されるボルト頭部によって凹状貫通穴２５’内に保持され、並びにボルト４５の反対側の端部では追加のナット４７及びワッシャ４８によって保持される。

最後に、図８ａ～図８ｅは、アンカー基板１１’’’が、下部の正方形平面状基部５０と、４つの上向きテーパ状側壁５１と正方形平面状上壁５２とを画定する四角錐台状上部分とを有する、アンカープラットフォーム組立体１０’’’の第４の実施形態を開示している。上壁５２は、中心に位置する雌ねじ付き有底穴５４を有し、及び側壁５１の各々は、底部分５０を貫通して延び、そして、底部分５０の底面５７に開口する貫通穴５６に開口する略円筒状の凹状切欠き又は空洞５５を有する。

アンカープラットフォーム組立体のこの第４の実施形態の分解断面図及び完全に装着された断面図をそれぞれ示す図８ｄ及び図８ｅで分かるように、上壁５２は、上壁５２の雌ねじ付き中心有底穴５４を用いて物体２４を屋根構造物に固定するために使用される。ラグねじ５３は、アンカー基板１１’’’を金属屋根デッキ２１’に貼り付けるために側壁貫通穴５５の各々に挿入される。側壁空洞５５は、空洞５５を塞いで密封するように及び水の浸入を防止するように意図される、径方向に延びるフランジ６２を有する略カップ状キャップ６１で覆われる。他の実施形態のように、屋根膜３２は、アンカー基板１１’’’と金属屋根構造物２１’との間に設置され、及びアンカー基板膜３４もアンカー基板１１’’’の直上に配置され、並びにアンカー基板膜３４の端部は屋根デッキ膜３２の上に延びる。Ｕ字状支持シュー２４をアンカー基板１１’’’に固定するボルト２６及びワッシャ２７が設けられる。ボルト２６のボルト頭部及びワッシャ２７は、基壁２３の貫通穴段部２５に受け入れられ、並びにボルトは、ねじ付き有底穴５４に螺合可能に受け入れられ、次に、アンカー基板１１’’’が金属屋根デッキ２１に固定される。接着剤層３８はまた、組立体の防水性能を向上させるためにアンカー基板１１’’’を屋根膜３２に結合する。

明らかに、アンカープラットフォーム組立体の種々の部品の使用材料、寸法及び寸法決めは、特定の屋根用途に合わせて修正することができる。例えば、バルコニー手摺を装着する場合、ある特定の用途では、６インチ×６インチの基板と、固定セメントを用いてアルミニウム製シューに厚さ１／２インチのガラスパネルが嵌め込まれた、高さ４と１／８インチ×幅２と１／２インチのアルミニウム製シューとを使用するのが好適である。

前述の内容からも理解できるように、アンカー基板、ねじ無し貫通穴、ねじ付き有底穴の形状及び数、並びにそれらの配置は、金属、木材、又はいくつかの他の複合材などの、屋根構造物の性質、大きさ及び材料などの用途の具体的な詳細に応じて修正することもできる。同様に、締結具、膜、雨押え材及びシーラントのタイプも、屋根構造物に適合するように選択されることが期待される。また、種々の実施形態の要素は、必要に応じて互いに置き換えられてもよい。

本発明の特定の実施形態について説明してきたが、先行技術が許容する範囲と同程度に本発明の範囲が広いことと、本明細書も同じように解釈されることが意図されているので、本発明が特定の実施形態に限定されることは意図されていない。それゆえ、本発明の趣旨又は範囲から逸脱することなく、特定の実施形態に他の修正を加えることができることは、当業者によって理解されるであろう。

Claims (13)

1. 物体を構造物に固定するためのアンカープラットフォーム組立体であって、
   上面及び底面と、前記上面から概ね前記底面に向かって少なくとも部分的に延びるねじ付き有底穴とを有するアンカー基板と、
   前記有底穴を用いて物体を前記アンカー基板に締結するための手段と、
   前記アンカー基板を前記構造物に締結するための手段と
   を備え、
   前記アンカー基板は、前記有底穴が少なくとも部分的に画定される、前記アンカー基板の前記底面から垂下する細長い支柱を追加的に含み、前記支柱が、前記アンカー基板の前記底面にしっかりと固定された上端部と、閉じた底端部とを有し、
   前記アンカー基板が、中心に位置するねじ無し穴を有し、並びに前記支柱が、前記中心に位置するねじ無し穴内に受け入れられるように構成され及び寸法決めされる前記支柱の上端部に隣接する縮径首部分を有する、アンカープラットフォーム組立体。
2. 前記アンカー基板が矩形であり、前記有底穴が前記アンカー基板の略中心に位置し、並びに前記アンカー基板が、前記有底穴から離間して配置され及び前記アンカー基板の周縁に略隣接して位置する複数の離間した補助貫通孔を有する、請求項１に記載のアンカープラットフォーム組立体。
3. 複数の機械的締結部材を含み、各々が、前記アンカー基板を前記構造物に締結するための前記補助貫通孔の１つを通して受け入れ可能であり、及び機械的締結具が、物体を前記アンカー基板に固定するための前記中心に位置するねじ付き有底穴に螺合可能に受け入れ可能である、請求項２に記載のアンカープラットフォーム組立体。
4. 前記複数の機械的締結部材がねじを含み、及び前記中心に位置するねじ付き有底穴に受け入れ可能な前記機械的締結部材が、ねじ付きボルトである、請求項３に記載のアンカープラットフォーム組立体。
5. 前記支柱が円筒状である、請求項１に記載のアンカープラットフォーム組立体。
6. 前記支柱には、少なくとも部分的に雄ねじが設けられる、請求項５に記載のアンカープラットフォーム組立体。
7. 前記アンカープラットフォーム組立体を下から前記構造物にしっかりと固定するための前記雄ねじ付き支柱で受け取り可能なナットを追加的に含む、請求項６に記載のアンカープラットフォーム組立体。
8. 前記アンカー基板がステンレス鋼から作製される、請求項１に記載のアンカープラットフォーム組立体。
9. 前記支柱には、少なくとも部分的に雄ねじが設けられる、請求項１に記載のアンカープラットフォーム組立体。
10. 前記アンカー基板がステンレス鋼から作製される、請求項９に記載のアンカープラットフォーム組立体。
11. 基壁と前記基壁に貫通形成された基壁穴とを有する物体支持部材を追加的に含み、前記基壁穴が前記ねじ付き有底穴と整合されるように前記アンカー基板上に位置決め可能である、請求項１に記載のアンカープラットフォーム組立体。
12. 略平面状基壁を有する細長いＵ字状物体支持体を追加的に含む、請求項１に記載のアンカープラットフォーム組立体。
13. 平面状基部と、前記平面状基部に接合された直立した管状体部材とを備える支持台であって、前記平面状基部が、前記アンカー基板の前記有底穴と整合可能な、前記平面状基部に貫通形成された平面状基部穴を有し、及び前記管状体部材が、互いに対向する側壁を有し、それぞれの前記側壁は、対向する側壁における側壁貫通穴と整合された側壁貫通穴を有する、前記支持台と、
    貫通穴を備えた壁を有し、前記貫通穴は前記壁を貫通して延びる、物体支持部材と、
    前記支持台の前記側壁貫通穴と前記物体支持部材の前記壁とを用いて前記物体支持部材を前記支持台に機械的に締結するための手段と、
    前記支持台の前記平面状基部の前記平面状基部穴と前記アンカー基板の前記ねじ付き有底穴とを用いて前記支持台を前記アンカー基板に機械的に締結するための手段と
    を追加的に含む、請求項１に記載のアンカープラットフォーム組立体。

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