JP7310668B2 - 梯形架線残存高さ測定装置及び梯形架線残存高さ測定方法 - Google Patents

梯形架線残存高さ測定装置及び梯形架線残存高さ測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、梯形架線残存高さ測定装置及び梯形架線残存高さ測定方法に関する。
一般に、電気鉄道車両へ電力を供給する架線は、車両が通過する度に集電装置と接触するため、電気鉄道車両の運用により架線は徐々に摩耗していき、最終的には破断してしまう。
そこで、架線には摩耗限界が設けられており、この摩耗限界を目安にして架線を交換することで電気鉄道車両の安定した運用が維持されている。
従来、架線の摩耗状態を測定する方法としては、架線の厚みを直接測定する方法と、架線の摩耗部の幅を測定してその幅から架線の厚みを換算する方法とを挙げることができる。
従来技術の一例である特許文献1には、架線の摩耗部の幅を正確に測定可能であり、かつ、小型化可能な摩耗状態計測装置が開示されている。
特許文献1に開示された摩耗状態計測装置は、ラインセンサを用いて摩耗部の幅を撮影したラインセンサ画像を作成してこれを入力画像として保存し、二値化処理を行うことにより架線摩耗部分を強調し、ノイズ除去を行い、エッジ検出を行い、検出したエッジにより摩耗部の幅を測定する。
このように、正確に計測された摩耗部の幅に基づいて、断面形状が円形丸型である架線の厚みを特定することができる。
特開2006-248411号公報
しかしながら、上記の従来技術は、断面形状が梯形である梯形架線には適用できない、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、断面形状が梯形である梯形架線の残存高さを測定する技術を提供することを目的とする。
上述の課題を解決して目的を達成する本発明は、検出対象である梯形架線の底面である摩耗面と、側面と、を撮像可能に配されたラインセンサからラインセンサ画像を取得する画像取得部と、前記梯形架線の距離データを取得する距離取得部と、前記ラインセンサ画像、前記距離データ及び前記ラインセンサ画像を取得したラインセンサのカメラパラメータから前記梯形架線の摩耗面の中心座標及び摩耗幅を含む摩耗データを生成する摩耗検出部と、前記ラインセンサ画像、前記距離データ、前記カメラパラメータ及び前記摩耗データから前記梯形架線の側面中心座標及び側面幅を含む側面データを生成する側面検出部と、前記摩耗データ及び前記側面データから、前記梯形架線の残存高さを算出して残存高さデータを生成する残存高さ計算部と、を備える梯形架線残存高さ測定装置である。
本発明の上記梯形架線残存高さ測定装置において、前記画像取得部が、前記ラインセンサである第1のラインセンサとは反対側から前記梯形架線の前記摩耗面と、前記側面とは反対側の側面と、を撮像可能に配された第2のラインセンサから更なるラインセンサ画像を取得し、前記残存高さ計算部が、前記第1のラインセンサ及び前記第2のラインセンサの双方からのラインセンサ画像に基づいて前記梯形架線の残存高さを算出することが好ましい。
本発明の上記梯形架線残存高さ測定装置において、前記側面データは、前記ラインセンサ画像の色情報を含むことが好ましい。
又は、本発明は、検出対象である梯形架線の底面である摩耗面と、側面と、を撮像可能に配されたラインセンサからラインセンサ画像を取得すること、前記梯形架線の距離データを取得すること、前記ラインセンサ画像、前記距離データ及び前記ラインセンサ画像を取得したラインセンサのカメラパラメータから前記梯形架線の摩耗面の中心座標及び摩耗幅を含む摩耗データを生成すること、前記ラインセンサ画像、前記距離データ、前記カメラパラメータ及び前記摩耗データから前記梯形架線の側面中心座標及び側面幅を含む側面データを生成すること、前記摩耗データ及び前記側面データから、前記梯形架線の残存高さを算出して残存高さデータを生成すること、を含む梯形架線残存高さ測定方法である。
本発明の上記梯形架線残存高さ測定方法において、前記ラインセンサである第1のラインセンサとは反対側から前記梯形架線の前記摩耗面と、前記側面とは反対側の側面と、を撮像可能に配された第2のラインセンサから更なるラインセンサ画像を取得すること、前記第1のラインセンサ及び前記第2のラインセンサの双方からのラインセンサ画像に基づいて前記梯形架線の残存高さを算出すること、を含むことが好ましい。
本発明の上記梯形架線残存高さ測定方法において、前記側面データは、前記ラインセンサ画像の色情報を含むことが好ましい。
本発明によれば、断面形状が梯形である梯形架線の残存高さを測定することができる。
図1Aは、実施形態1に係る梯形架線残存高さ測定装置が搭載される車両の概略構成を示す模式図である。 図1Bは、摩耗用ラインセンサと、梯形架線との位置関係を示す図である。 図2Aは、本実施形態に係る梯形架線残存高さ測定装置を適用可能な梯形架線が設置される部分の断面図である。 図2Bは、図2Aに示す梯形架線の断面の拡大図である。 図3Aは、梯形架線側面角度α=90°における梯形架線を示す断面図である。 図3Bは、梯形架線側面角度α≠90°における梯形架線を示す断面図である。 図4は、実施形態1に係る梯形架線残存高さ測定装置の構成を示すブロック図である。 図5は、実施形態1に係る梯形架線残存高さ測定装置の動作を示すフローチャートである。 図6Aは、実施形態1において、梯形架線の撮像時の摩耗用ラインセンサと、梯形架線と、の位置関係を示す図である。 図6Bは、図6Aに示す位置関係で取得した梯形架線のラインセンサ画像と、梯形架線の形状と、の対応関係を示す図である。 図7は、実施形態1に係る梯形架線残存高さ測定装置が備える側面検出部の側面検出処理の動作を示すフローチャート及びこれを補足する図である。 図8は、実施形態1に係る梯形架線残存高さ測定装置が備える残存高さ計算部による残存高さ計算処理を説明するための図である。 図9Aは、実施形態2に係る梯形架線残存高さ測定装置が搭載される車両の概略構成を示す模式図である。 図9Bは、2つの摩耗用ラインセンサと、梯形架線との位置関係を示す図である。 図10は、実施形態2における、偏摩耗した梯形架線を示す断面図である。 図11は、実施形態2に係る梯形架線残存高さ測定装置の構成を示すブロック図である。 図12Aは、実施形態3に係る梯形架線残存高さ測定装置が搭載される車両の概略構成を示す模式図である。 図12Bは、2つの摩耗用カラーラインセンサと、梯形架線との位置関係を示す図である。 図13は、実施形態3に係る梯形架線残存高さ測定装置の構成を示すブロック図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態について説明する。
ただし、本発明は、以下の実施形態の記載によって限定解釈されるものではない。
(実施形態1)
図1Aは、本実施形態に係る梯形架線残存高さ測定装置が搭載される車両10の概略構成を示す模式図である。
図1Aには、第1のラインセンサである摩耗用ラインセンサ11と、第2のラインセンサである距離用ラインセンサ12と、照明13と、パンタグラフ14と、パンタグラフ上部位置15と、検出対象である梯形架線16と、距離用ラインセンサ12の走査方向17と、が示されている。
なお、照明13は、第1のラインセンサである摩耗用ラインセンサ11及び第2のラインセンサである距離用ラインセンサ12による撮影面を照らすものであり、照明13としては、白色光源を例示することができる。
図1Bは、摩耗用ラインセンサ11と、梯形架線16との位置関係を示す図である。
図1Bに示すように、摩耗用ラインセンサ11は、梯形架線16の斜め下に配置されている。
摩耗用ラインセンサ11は、梯形架線16の底面である摩耗面と、側面と、を撮像可能な位置に設置される。
具体的には、摩耗用ラインセンサ11は、車両10の屋根上の梯形架線16の斜め下であって、車両長方向に延びる仮想中心線を基準として枕木方向のいずれかにずれた位置に設置されており、梯形架線16の側面を撮像する。
距離用ラインセンサ12は、車両10の屋根上の梯形架線16の斜め下であって、車両長方向に延びる仮想中心線上に設置されている。
距離用ラインセンサ12の走査方向17は、車両10の上下方向と一致し、距離用ラインセンサ12の走査線は、パンタグラフ14を横切る。
ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、距離用ラインセンサ12に代えて、エリアセンサ又はレーザ距離計が設けられて、車両10の屋根から梯形架線16までの距離が計測される構成であってもよい。
梯形架線16は、車両10が通過する度に集電装置であるパンタグラフ14と接触するため、車両10の運用により梯形架線16は、徐々に摩耗していき、最終的には破断してしまう。
図2Aは、本実施形態に係る梯形架線残存高さ測定装置を適用可能な梯形架線16が設置される部分の断面図である。
図2Aに示すように、梯形架線16は、固定金具である剛体20によって挟まれている。
また、剛体20は、ボルト21によって架台22に固定されている。
図2Bは、図2Aに示す梯形架線16の断面の拡大図である。
図2Bに示すように、剛体20の最低点の高さを固定金具最低点の高さとし、梯形架線16の最低点の高さを架線最低点の高さとし、固定金具最低点の高さと架線最低点の高さとの高低差を残存高さと定義する。
ここで、梯形架線16の摩耗面160と側面161とが成す角の外角を梯形架線側面角度αと定義する。
図3Aは、梯形架線側面角度α=90°における梯形架線16を示す断面図である。
図3Bは、梯形架線側面角度α≠90°における梯形架線16を示す断面図である。
なお、図3Bでは、梯形架線側面角度α>90°である。
図4は、本実施形態に係る梯形架線残存高さ測定装置100の構成を示すブロック図である。
図4に示す梯形架線残存高さ測定装置100は、画像取得部101と、距離取得部102と、摩耗検出部103と、側面検出部104と、残存高さ計算部105と、記憶部106と、を備える。
画像取得部101は、摩耗用ラインセンサ11からのラインセンサ画像を入力とし、これを記憶部106に出力するインターフェースである。
距離取得部102は、距離用ラインセンサ12からのラインセンサ画像を入力とし、距離データを記憶部106に出力するインターフェースである。
距離取得部102は、ラインセンサ画像を取得し、該ラインセンサ画像に基づいて車両10の屋根から梯形架線16までの距離を取得し、距離データとして出力する。
ただし、上述したように、距離用ラインセンサ12に代えてエリアセンサ又はレーザ距離計が設けられて、車両10の屋根から梯形架線16までの距離が計測されてもよい。
摩耗検出部103は、ラインセンサ画像、距離データ及びカメラパラメータを入力とし、摩耗データを記憶部106に出力する。
ここで、カメラパラメータは、摩耗用ラインセンサ11のカメラパラメータである。
摩耗検出部103は、ラインセンサ画像に二値化処理を行い、ノイズ除去を行い、エッジ検出を行い、検出したエッジにより摩耗部の幅を測定して摩耗データを生成する。
摩耗データには、摩耗面160の中心座標及び摩耗幅が含まれる。
側面検出部104は、ラインセンサ画像、距離データ、カメラパラメータ及び摩耗データを入力とし、側面データを記憶部106に出力する。
残存高さ計算部105は、摩耗データ及び側面データを入力とし、残存高さデータを記憶部106に出力する。
記憶部106は、画像取得部101、距離取得部102、摩耗検出部103、側面検出部104及び残存高さ計算部105から出力されたデータを記憶する。
距離取得部102、摩耗検出部103、側面検出部104及び残存高さ計算部105は、MPU(Micro-Processing Unit)及びCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサにより実現することができる。
また、記憶部106は、半導体メモリ及び磁気ディスク等の記録媒体により実現することができる。
次に、本実施形態に係る梯形架線残存高さ測定装置100の動作を説明する。
図5は、本実施形態に係る梯形架線残存高さ測定装置100の動作を示すフローチャートである。
まず、処理を開始すると、距離取得部102が距離データを取得し(S1)、画像取得部101がラインセンサ画像を取得し(S2)、摩耗検出部103が摩耗検出処理を行い(S3)、側面検出部104が側面検出処理を行い(S4)、残存高さ計算部105が残存高さ計算を行う(S5)。
そして、取得した全画像についてS2~S5の処理を行った後に処理を終了する。
図6Aは、本実施形態において、梯形架線16の撮像時の摩耗用ラインセンサ11と、梯形架線16と、の位置関係を示す図である。
図6Bは、図6Aに示す位置関係で取得した梯形架線16のラインセンサ画像と、梯形架線16の形状と、の対応関係を示す図である。
図6Aに示すように、車両10の屋根上の摩耗用ラインセンサ11が照明13によって照らされた梯形架線16のラインセンサ画像を取得すると、取得されたラインセンサ画像では、図6Bに示すように、摩耗面160と剛体20との間に側面161が検出される。
図7は、本実施形態に係る梯形架線残存高さ測定装置100が備える側面検出部104の側面検出処理の動作を示すフローチャート及びこれを補足する図である。
まず、処理を開始すると、側面検出部104は、摩耗検出部103によって検出された摩耗データを取得する(S11)。
ここで、摩耗データには、摩耗面160の中心座標及び幅が含まれ、摩耗データに含まれる摩耗面160の中心座標は、摩耗検出部103で検出した左右のエッジから等距離にあるピクセルの座標である。
次に、側面検出部104は、車両10の屋根から梯形架線16までの距離データと、梯形架線の幾何的な情報と、に基づいて、その距離における最大残存高さのx倍以上の範囲値を算出して側面の範囲を算出する(S12)。
なお、ここでは、摩耗していない状態である最大残存高さの1.5倍の範囲内でエッジ検出を行う場合を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、エッジ検出を容易に行うことが可能であればよく、最大残存高さの0.5倍以上であればよい。
次に、側面検出部104は、S12で算出した側面の範囲内で微分エッジにより各エッジ側のエッジ検出を行う(S13)。
次に、側面検出部104は、S13で検出したエッジにより側面データを取得し(S14)、処理を終了する。
図7に示すように、側面データは、側面中心座標及び側面幅を含む。
図8は、本実施形態に係る梯形架線残存高さ測定装置100が備える残存高さ計算部105による残存高さ計算処理を説明するための図である。
残存高さ計算部105は、まず、下記の式(1)により、ピクセルデータをmmデータに変換する。
なお、下記の式(1)は、エリアカメラの画像座標と空間座標との変換式の次元を一つ削減したものである。
Figure 0007310668000001
ここで、uは画素値[pix]であり、fは焦点距離[pix]であり、cは画像中心位置[pix]であり、tはカメラ偏位[mm]であり、tはカメラ高さ[mm]であり、θはカメラ角度[deg]であり、Xはターゲット偏位[mm]であり、Yはターゲット高さ[mm]である。
なお、ここで、mmデータの座標系は、車両10の屋根上の中心を原点とし、枕木方向の一方向(右方向)をx軸とし、高さ方向をy軸とする。
まず、図3Aに示すように、梯形架線側面角度α=90°である場合について説明する。
図8に示す画素uのグローバル座標である側面161側の摩耗端x座標は、既知である、画素値uと、焦点距離fと、画素中心位置cと、カメラ偏位tと、カメラ高さtと、カメラ角度θと、摩耗端y座標と、を用いて上記の式(1)により算出される。
次に、図8に示す画素uのグローバル座標である側面161側の固定金具最低点y座標を算出する。
梯形架線側面角度α=90°であるため、固定金具最低点x座標は、摩耗端x座標と同じである。
図8に示す画素uのグローバル座標である側面161側の固定金具最低点y座標は、
既知である、画素値uと、焦点距離fと、画素中心位置cと、カメラ偏位tと、カメラ高さtと、カメラ角度θと、固定金具最低点x座標と、を用いて、上記の式(1)により算出される。
そして、上述のように算出した、固定金具最低点y座標と摩耗端y座標との差が残存高さとなる。
次に、図3(B)に示すように、梯形架線側面角度α≠90°ではない場合について説明する。
ここでも、摩耗端x座標は、梯形架線側面角度α=90°の場合と同様に上記の式(1)により算出される。
次に、梯形架線側面角度α≠90°である場合において、図8に示す画素uのグローバル座標である側面161側の固定金具最低点y座標を算出する。
このとき、固定金具最低点x座標は、固定金具最低点y座標にtan(α)を乗じた値である。
図8に示す画素uのグローバル座標である側面161側の固定金具最低点y座標は、既知である、画素値uと、焦点距離fと、画素中心位置cと、カメラ偏位tと、カメラ高さtと、カメラ角度θと、固定金具最低点x座標と、を用いて上記の式(1)により算出される。
そして、上述のように算出した、固定金具最低点y座標と摩耗端y座標との差が残存高さとなる。
残存高さ計算部105は、上述のように算出した残存高さを残存高さデータとして記憶部106に出力する。
この残存高さデータは、例えば、予め定められた所定の摩耗限界値と比較され、残存高さが所定の摩耗限界値を下回った場合には管理者が梯形架線16のメンテナンスを行うことで、車両運行中の梯形架線16の断線を防止することができる。
本実施形態によれば、断面形状が梯形である梯形架線の残存高さを測定することが可能になる。
(実施形態2)
実施形態1では、略均一に摩耗した摩耗面を有する梯形架線を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、梯形架線の両端の残存高さが異なるために摩耗面が傾きを有する、偏摩耗した梯形架線にも適用可能である。
なお、本実施形態において、実施形態1と同じ構成については同じ符号を付すものとする。
図9Aは、本実施形態に係る梯形架線残存高さ測定装置が搭載される車両10の概略構成を示す模式図である。
図9Bは、摩耗用ラインセンサ11,11aと、梯形架線16との位置関係を示す図である。
本実施形態に係る梯形架線残存高さ測定装置が搭載される車両10には、図9Aに示すように、実施形態1の構成に対して第2の摩耗用ラインセンサである摩耗用ラインセンサ11aが追加されている。
摩耗用ラインセンサ11aは、摩耗用ラインセンサ11とは反対側から梯形架線16の摩耗面及び側面を撮像可能な位置に設置される。
具体的には、摩耗用ラインセンサ11aは、車両10の屋根上の梯形架線16の斜め下であって、車両長方向に延びる仮想中心線を基準として摩耗用ラインセンサ11とは反対側に設置されており、梯形架線16の側面を撮像する。
図10は、本実施形態における、偏摩耗した梯形架線16を示す断面図である。
本実施形態においては、図10に示すように、固定金具である剛体20によって挟まれた梯形架線16の摩耗面は、摩耗面全体が略均一に摩耗した場合に形成される理想摩耗面とは一致しない偏摩耗面となる。
図11は、本実施形態に係る梯形架線残存高さ測定装置100aの構成を示すブロック図である。
図11に示す梯形架線残存高さ測定装置100aは、図4に示す梯形架線残存高さ測定装置100に対して、摩耗用ラインセンサ11aが追加され、残存高さ計算部105に代えて、偏摩耗対応の残存高さ計算部105aを備える。
第2の摩耗用ラインセンサである摩耗用ラインセンサ11aは、第1の摩耗用ラインセンサである摩耗用ラインセンサ11と同様に、摩耗用ラインセンサ11とは反対側の側面を撮像し、画像取得部101は、摩耗用ラインセンサ11からのラインセンサ画像のみならず摩耗用ラインセンサ11aからのラインセンサ画像も入力とし、これを記憶部106に出力する。
なお、図11において、摩耗用ラインセンサ11に基づくデータには「1」が付され、摩耗用ラインセンサ11aに基づくデータには「2」が付され、摩耗用ラインセンサ11aに基づくデータは、摩耗用ラインセンサ11に基づくデータと同様に梯形架線残存高さ測定装置100a内の各構成によって処理される。
そして、残存高さ計算部105aは、摩耗用ラインセンサ11からのラインセンサ画像に基づく「残存高さデータ1」及び摩耗用ラインセンサ11aからのラインセンサ画像に基づく「残存高さデータ2」の双方を記憶部106に出力する。
又は、残存高さ計算部105aは、「残存高さデータ1」及び「残存高さデータ2」の平均値も算出し、偏摩耗していないと仮定した換算残存高さを出力する構成であってもよい。
実施形態1においても説明したように、これらの残存高さデータは、例えば、予め定められた所定の摩耗限界値と比較され、残存高さデータ1、残存高さデータ2及び換算残存高さのいずれかが所定の摩耗限界値を下回った場合に管理者が梯形架線16のメンテナンスを行うことで、車両運行中の梯形架線16の断線を防止することができる。
本実施形態によれば、摩耗面が偏摩耗面の場合にも断面形状が梯形である梯形架線の残存高さを測定することが可能になる。
(実施形態3)
実施形態1,2では、摩耗用ラインセンサが取得するラインセンサ画像がモノクロ画像である場合について説明したが、梯形架線16の材質として主に用いられる材質は銅であるため、赤色の情報が多く、モノクロ画像よりも赤画像を用いた方が、エッジ検出の精度を向上させることができる。
本実施形態では、実施形態2の摩耗用ラインセンサ11,11aをカラーラインセンサに置き換えて、エッジ検出の精度を向上させる形態について説明する。
なお、本実施形態において、実施形態1,2と同じ構成については同じ符号を付すものとする。
図12Aは、本実施形態に係る梯形架線残存高さ測定装置が搭載される車両10の概略構成を示す模式図である。
図12Bは、摩耗用カラーラインセンサ11b,11cと、梯形架線16との位置関係を示す図である。
本実施形態に係る梯形架線残存高さ測定装置が搭載される車両10においては、図12Aに示すように、実施形態2の構成における摩耗用ラインセンサ11が摩耗用カラーラインセンサ11bに置き換えられ、摩耗用ラインセンサ11aが摩耗用カラーラインセンサ11cに置き換えられている。
図13は、本実施形態に係る梯形架線残存高さ測定装置100bの構成を示すブロック図である。
図13に示す梯形架線残存高さ測定装置100bには、実施形態2の梯形架線残存高さ測定装置100aの側面検出部104に代えて色情報を用いてエッジ検出を行う側面検出部104bが設けられている。
側面検出部104bは、梯形架線16の色に応じた色情報を用いることでエッジ検出を高精度に行う。
梯形架線16の材質が銅である場合には、梯形架線16のラインセンサ画像に赤色の情報が多く含まれるため、当該色情報を用いることで、エッジ検出の精度を向上させることができる。
本実施形態によれば、実施形態2の効果に加えて、エッジ検出の精度を向上させることが可能になる。
なお、本実施形態は実施形態2の変形例として説明したが、実施形態1の変形例として摩耗用ラインセンサが一つである場合にも適用可能である。
また、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、上述の構成に対して、構成要素の付加、削除又は転換を行った様々な変形例も含むものとする。
10 車両
11,11a 摩耗用ラインセンサ
11b,11c 摩耗用カラーラインセンサ
12 距離用ラインセンサ
13 照明
14 パンタグラフ
15 パンタグラフ上部位置
16 梯形架線
17 距離用ラインセンサ12の走査方向
20 剛体
21 ボルト
22 架台
100,100a,100b 梯形架線残存高さ測定装置
101 画像取得部
102 距離取得部
103 摩耗検出部
104,104a 側面検出部
105,105a 残存高さ計算部
106 記憶部
160 摩耗面
161 側面

Claims (6)

  1. 検出対象である梯形架線の底面である摩耗面と、側面と、を撮像可能に配されたラインセンサからラインセンサ画像を取得する画像取得部と、
    前記梯形架線の距離データを取得する距離取得部と、
    前記ラインセンサ画像、前記距離データ及び前記ラインセンサ画像を取得したラインセンサのカメラパラメータから前記梯形架線の摩耗面の中心座標及び摩耗幅を含む摩耗データを生成する摩耗検出部と、
    前記ラインセンサ画像、前記距離データ、前記カメラパラメータ及び前記摩耗データから前記梯形架線の側面中心座標及び側面幅を含む側面データを生成する側面検出部と、
    前記摩耗データ及び前記側面データから、前記梯形架線の残存高さを算出して残存高さデータを生成する残存高さ計算部と、を備える梯形架線残存高さ測定装置。
  2. 前記画像取得部が、前記ラインセンサである第1のラインセンサとは反対側から前記梯形架線の前記摩耗面と、前記側面とは反対側の側面と、を撮像可能に配された第2のラインセンサから更なるラインセンサ画像を取得し、
    前記残存高さ計算部が、前記第1のラインセンサ及び前記第2のラインセンサの双方からのラインセンサ画像に基づいて前記梯形架線の残存高さを算出する請求項1に記載の梯形架線残存高さ測定装置。
  3. 前記側面データは、前記ラインセンサ画像の色情報を含む請求項1に記載の梯形架線残存高さ測定装置。
  4. 検出対象である梯形架線の底面である摩耗面と、側面と、を撮像可能に配されたラインセンサからラインセンサ画像を取得すること、
    前記梯形架線の距離データを取得すること、
    前記ラインセンサ画像、前記距離データ及び前記ラインセンサ画像を取得したラインセンサのカメラパラメータから前記梯形架線の摩耗面の中心座標及び摩耗幅を含む摩耗データを生成すること、
    前記ラインセンサ画像、前記距離データ、前記カメラパラメータ及び前記摩耗データから前記梯形架線の側面中心座標及び側面幅を含む側面データを生成すること、
    前記摩耗データ及び前記側面データから、前記梯形架線の残存高さを算出して残存高さデータを生成すること、を含む梯形架線残存高さ測定方法。
  5. 前記ラインセンサである第1のラインセンサとは反対側から前記梯形架線の前記摩耗面と、前記側面とは反対側の側面と、を撮像可能に配された第2のラインセンサから更なるラインセンサ画像を取得すること、
    前記第1のラインセンサ及び前記第2のラインセンサの双方からのラインセンサ画像に基づいて前記梯形架線の残存高さを算出すること、を含む請求項4に記載の梯形架線残存高さ測定方法。
  6. 前記側面データは、前記ラインセンサ画像の色情報を含む請求項4に記載の梯形架線残存高さ測定方法。

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