JP7308682B2 - 光給電システム - Google Patents
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Description
特許文献1には、電気信号で変調された信号光、及び電力を供給するための給電光を発信する光発信機と、上記信号光を伝送するコア、上記コアの周囲に形成され上記コアより屈折率が小さく上記給電光を伝送する第1クラッド、及び上記第1クラッドの周囲に形成され上記第1クラッドより屈折率が小さい第2クラッド、を有する光ファイバーと、上記光ファイバーの第1クラッドで伝送された上記給電光を変換した電力で動作し、上記光ファイバーのコアで伝送された上記信号光を上記電気信号に変換する光受信機と、を備えた光通信装置が記載されている。
互いに波長の異なる複数の給電光を出力する複数の給電装置と、
前記複数の給電装置からの給電光を電力に変換する受電装置と、
前記受電装置により前記複数の給電光の各々から変換された電力量を検出する検出部と、
前記検出部が検出した前記電力量に基づいて、前記複数の給電装置の各々からの前記給電光の出力を制御し、伝送距離に応じた給電を行う給電制御部と、
を備える。
〔第1実施形態〕
図1に示すように本実施形態の光ファイバー給電(PoF:Power over Fiber)システム1Aは、給電装置(PSE:Power Sourcing Equipment)110と、光ファイバーケーブル200Aと、受電装置(PD:Powered Device)310を備える。
なお、本開示における給電装置は電力を光エネルギーに変換して供給する装置であり、受電装置は光エネルギーの供給を受け当該光エネルギーを電力に変換する装置である。
給電装置110は、給電用半導体レーザー111を含む。
光ファイバーケーブル200Aは、給電光の伝送路を形成する光ファイバー250Aを含む。
受電装置310は、光電変換素子311を含む。
給電用半導体レーザー111は、上記電源からの電力によりレーザー発振して給電光112を出力する。
給電装置110からの給電光112が、光ファイバーケーブル200Aの一端201Aに入力され、給電光112は光ファイバー250A中を伝搬し、他端202Aから受電装置310に出力される。
短波長のレーザー波長をもった半導体は、バンドギャップが大きく光電変換効率が高いので、光給電の発電側及び受電側における光電変換効率が向上され、光給電効率が向上する。
そのためには、同半導体材料として、例えば、ダイヤモンド、酸化ガリウム、窒化アルミニウム、GaN等、レーザー波長(基本波)が200~500nmのレーザー媒体の半導体材料を用いてもよい。
また、同半導体材料として、2.4eV以上のバンドギャップを有した半導体が適用される。
例えば、ダイヤモンド、酸化ガリウム、窒化アルミニウム、GaN等、バンドギャップ2.4~6.2eVのレーザー媒体の半導体材料を用いてもよい。
なお、レーザー光は長波長ほど伝送効率が良く、短波長ほど光電変換効率が良い傾向にある。したがって、長距離伝送の場合には、レーザー波長(基本波)が500nmより大きいレーザー媒体の半導体材料を用いてもよい。また、光電変換効率を優先する場合には、レーザー波長(基本波)が200nmより小さいレーザー媒体の半導体材料を用いてもよい。
これらの半導体材料は、給電用半導体レーザー111及び光電変換素子311のいずれか一方に適用してもよい。給電側又は受電側における光電変換効率が向上され、光給電効率が向上する。
図2に示すように本実施形態の光ファイバー給電(PoF:Power over Fiber)システム1は、光ファイバーを介した給電システムと光通信システムとを含むものであり、給電装置(PSE:Power Sourcing Equipment)110を含む第1のデータ通信装置100と、光ファイバーケーブル200と、受電装置(PD:Powered Device)310を含む第2のデータ通信装置300とを備える。
給電装置110は、給電用半導体レーザー111を含む。第1のデータ通信装置100は、給電装置110のほか、データ通信を行う発信部120と、受信部130とを含む。第1のデータ通信装置100は、データ端末装置(DTE(Date Terminal Equipment))、中継器(Repeater)等に相当する。発信部120は、信号用半導体レーザー121と、モジュレーター122とを含む。受信部130は、信号用フォトダイオード131を含む。
等に相当する。発信部320は、信号用半導体レーザー321と、モジュレーター322とを含む。受信部330は、信号用フォトダイオード331を含む。データ処理ユニット340は、受信した信号を処理するユニットである。また、第2のデータ通信装置300は、給電ネットワークにおけるノードである。または第2のデータ通信装置300は、他のノードと通信するノードでもよい。
給電用半導体レーザー111は、上記電源からの電力によりレーザー発振して給電光112を出力する。
受信部330の信号用フォトダイオード331は、光ファイバーケーブル200を通して伝送されてきた信号光125を電気信号に復調し、データ処理ユニット340に出力する。データ処理ユニット340は、当該電気信号によるデータをノードに送信し、その一方で当該ノードからデータを受信し、送信データ324としてモジュレーター322に出力する。
発信部320のモジュレーター322は、信号用半導体レーザー321からのレーザー光323を送信データ324に基づき変調して信号光325として出力する。
受信部130の信号用フォトダイオード131は、光ファイバーケーブル200を通して伝送されてきた信号光325を電気信号に復調し出力する。当該電気信号によるデータがノードに送信され、その一方で当該ノードからデータが送信データ124とされる。
第2のデータ通信装置300からの信号光325が、光ファイバーケーブル200の他端202に入力され、コア210を伝搬し、一端201から第1のデータ通信装置100に出力される。
以上のように、光ファイバーケーブル200は、一端201が第1のデータ通信装置100に接続可能とされ、他端202が第2のデータ通信装置300に接続可能とされ、給電光112を伝送する。さらに本実施形態では、光ファイバーケーブル200は、信号光125,325を双方向伝送する。
次に、給電量を制御する給電制御部について説明する。
〔第3実施形態〕
図5は、給電制御部が適用された第3実施形態の光ファイバー給電システムの構成図である。図5中、上述したものと同一の構成要素については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
なお、光ファイバー250Cは、信号光125、325と、後述する2種類の給電光112とを伝送可能であれば、それぞれの伝送路は特に限定されない。
2つの波長変換部312は、2種類の給電光112に対応させて設けられる。2つの波長変換部312は、光ファイバーケーブル200Cを通して伝送されてきた2種類の給電光112を、光電変換素子311での光電変換が可能な波長に変換する。このうち第1波長変換部312aは、光ファイバー250Cの第1クラッド221から短波長給電光112aの入力を受け、この短波長給電光112aの波長を変換する。一方、第2波長変換部312bには、光ファイバー250Cの第2クラッド222から長波長給電光112bの入力を受け、この長波長給電光112bの波長を変換する。
光電変換素子311は、2つの波長変換部312で波長変換された給電光112を電力に変換する。このとき、光電変換素子311には、2つの波長変換部312のうちの一方からの給電光112のみが入力される。光電変換素子311で変換された電力は、発信部320、受信部330、データ処理ユニット340及び電力検出部360の駆動電力、その他の第2のデータ通信装置300C内で必要となる駆動電力とされる。さらに、この電力は外部機器用に出力されてもよい。
電力検出部360は、検出した電力量の情報(電力量情報)をデータ処理ユニット340に送信する。データ処理ユニット340は、受信した電力量情報を送信データ324に含めて発信部320のモジュレーター322に出力する。モジュレーター322は、送信データ324に基づくレーザー光323の変調により、必要電力情報を含む信号光325を、光ファイバーケーブル200Cを通じて第1のデータ通信装置100Cに送信する。第1のデータ通信装置100Cに送信された信号光325は、受信部130の信号用フォトダイオード131により電気信号に復調される。このうち電力量情報は給電制御部150に出力される。
上述のとおり、レーザー光は長波長ほど伝送効率が良く、短波長ほど光電変換効率が良い傾向にある。そのため、長距離伝送の場合には、より長波長のレーザー光を用いた方が総合的な給電効率が高くなる場合がある。そこで、本実施形態では、波長の異なる2種類の給電光112の給電効率を実際に評価し、より給電効率の高い一方を採用する。
具体的には、第1のデータ通信装置100Cの給電制御部150が、2つの給電装置110から波長の異なる2種類の給電光112を同一の所定電力で順次出力させる。各給電光112は、第2のデータ通信装置300Cの受電装置310Cで電力に変換され、その電力量が電力検出部360に検出される。電力検出部360は、2種類の給電光112の各々により得られた電力量を給電制御部150に送信する。給電制御部150は、電力検出部360から受信した電力量情報に基づいて、より大きな電力量が得られた一方の給電光112を、より給電効率の高いものとして採用する。そして、当該一方の給電光112を出力する給電装置110のみにより、第2のデータ通信装置300Cへの給電が行われる。この電力評価処理は、例えばシステムの起動時や、第1のデータ通信装置100Cから第2のデータ通信装置300Cまでの伝送距離が変更されたときに実行される。
これにより、互いに波長の異なる2種類の給電光112のうち、より給電効率の高い一方の給電光112により給電が行われる。したがって、伝送距離に応じた効率の良い給電を実現できる。
また、第3実施形態の光ファイバー給電システム1Cは、図4の光ファイバー給電システムのように、信号光を伝送する光ファイバーと、給電光を伝送する光ファイバーとを別々に備えていてもよい。
図7は、給電制御部が適用された第4実施形態の光ファイバー給電システムの構成図である。図7中、上述したものと同一の構成要素については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
これにより、伝送距離の異なる2つの第2のデータ通信装置300C(受電装置310C)に対し、互いに波長の異なる2種類の給電光112のうち、より給電効率の高い一方の給電光112により給電が行われる。したがって、2つの受電装置310Cに対して、伝送距離に応じた効率の良い給電を実現できる。
また、第4実施形態の光ファイバー給電システム1Dは、図4の光ファイバー給電システムのように、信号光を伝送する光ファイバーと、給電光を伝送する光ファイバーとを別々に備えていてもよい。
また、光ファイバーケーブル200Cの受電側には、互いに伝送距離の異なる複数の第2のデータ通信装置300C(受電装置310C)が設けられていればよく、当該複数の第2のデータ通信装置300Cの接続態様は特に限定されない。例えば、単一の光スプリッタ371が、複数の第2のデータ通信装置300Cに対して信号光及び給電光を直接分岐可能等させてもよい。また、光スプリッタ以外の光ブランチングデバイスにより信号光及び給電光を分岐等させてもよい。
図8は、給電制御部が適用された第5実施形態の光ファイバー給電システムの構成図である。図8中、上述したものと同一の構成要素については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
受電装置310C(光電変換素子311)で変換された電力は、電力検出部360によってその電力量が検出される。電力検出部360は、検出した電力量の情報を伝送路281を通じて給電制御部150に送信する。
これにより、上記第3実施形態と同様に、互いに波長の異なる2種類の給電光112のうち、より給電効率の高い一方の給電光112により給電が行われる。したがって、伝送距離に応じた効率の良い給電を実現できる。
例えば上記第3~第5実施形態では、2つの給電装置110が設けられることとしたが、互いに波長の異なる複数の給電光を出力する複数の給電装置が設けられてもよい。
1 光ファイバー給電システム(光給電システム)
1B 光ファイバー給電システム(光給電システム)
1C 光ファイバー給電システム(光給電システム)
1D 光ファイバー給電システム(光給電システム)
1E 光ファイバー給電システム(光給電システム)
100 第1のデータ通信装置
100C 第1のデータ通信装置
110 給電装置
110a 第1給電装置
110b 第2給電装置
111 給電用半導体レーザー
112 給電光
112a 短波長給電光
112b 長波長給電光
120 発信部
125 信号光
130 受信部
140 光入出力部
141 光コネクタ
150 給電制御部
200A 光ファイバーケーブル
200 光ファイバーケーブル
200B 光ファイバーケーブル
200C 光ファイバーケーブル
200E 光ファイバーケーブル
210 コア
220 クラッド
221 第1クラッド
222 第2クラッド
250A 光ファイバー
250 光ファイバー
250C 光ファイバー
250E 光ファイバー
260 光ファイバー
270 光ファイバー
300 第2のデータ通信装置
300C 第2のデータ通信装置
310 受電装置
310C 受電装置
311 光電変換素子
312 波長変換部
312a 第1波長変換部
312b 第2波長変換部
320 発信部
325 信号光
330 受信部
350 光入出力部
351 光コネクタ
360 電力検出部(検出部)
371 光スプリッタ(光分岐デバイス)
Claims (7)
- 互いに波長の異なる複数の給電光を出力する複数の給電装置と、
前記複数の給電装置からの給電光を電力に変換する受電装置と、
前記受電装置により前記複数の給電光の各々から変換された電力量を検出する検出部と、
前記検出部が検出した前記電力量に基づいて、前記複数の給電装置の各々からの前記給電光の出力を制御し、伝送距離に応じた給電を行う給電制御部と、
を備える光給電システム。 - 前記検出部は、前記複数の給電装置の各々が同一の電力の給電光を出力したときに前記受電装置で取得される電力量を検出し、
前記給電制御部は、前記複数の給電装置のうち、前記検出部に検出された電力量が最も大きい給電光を出力する一の給電装置により、前記受電装置への給電を行う、
請求項1に記載の光給電システム。 - 前記受電装置は、給電光を電力に変換する光電変換素子と、前記複数の給電光を前記光電変換素子で光電変換可能な波長に変換する複数の波長変換部とを含み、
前記光電変換素子には、前記複数の波長変換部のいずれかで変換された給電光のみが入力される、
請求項1又は請求項2に記載の光給電システム。 - 前記複数の給電装置からの前記複数の給電光が入力され、前記受電装置が複数接続可能な光分岐デバイスを備え、
前記給電制御部は、複数の前記受電装置の各々に対し、前記検出部が検出した電力量に基づいて前記複数の給電装置の各々からの前記給電光の出力を制御する、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光給電システム。 - 前記複数の給電装置を含む第1のデータ通信装置と、
前記第1のデータ通信装置と信号光により光通信し、前記受電装置を含む第2のデータ通信装置と、
前記第1のデータ通信装置と前記第2のデータ通信装置との間で前記給電光と前記信号光とを伝送する光ファイバーと、
を備える請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の光給電システム。 - 前記給電制御部は、前記第1のデータ通信装置に設けられ、
前記検出部は、前記第2のデータ通信装置に設けられ、検出した前記電力量の情報を前記信号光により前記第1のデータ通信装置に送信する、
請求項5に記載の光給電システム。 - 互いに波長の異なる複数の給電光を出力する複数の給電装置と、
前記複数の給電装置からの給電光を電力に変換する受電装置と、
前記受電装置により前記複数の給電光の各々から変換された電力量を検出する検出部と、
前記検出部が検出した前記電力量に基づいて、前記複数の給電装置の各々からの前記給電光の出力を制御する給電制御部と、
を備え、
前記給電制御部は、システムの起動時、又は、前記複数の給電装置から前記受電装置までの伝送距離が変更されたときに、前記給電光の出力制御を実行する、
光給電システム。
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