JP7308682B2 - 光給電システム - Google Patents

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Description

本開示は、光給電に関する。
近時、電力を光(給電光と呼ばれる)に変換して伝送し、当該給電光を電気エネルギーに変換して電力として利用する光給電システムが研究されている。
特許文献1には、電気信号で変調された信号光、及び電力を供給するための給電光を発信する光発信機と、上記信号光を伝送するコア、上記コアの周囲に形成され上記コアより屈折率が小さく上記給電光を伝送する第1クラッド、及び上記第1クラッドの周囲に形成され上記第1クラッドより屈折率が小さい第2クラッド、を有する光ファイバーと、上記光ファイバーの第1クラッドで伝送された上記給電光を変換した電力で動作し、上記光ファイバーのコアで伝送された上記信号光を上記電気信号に変換する光受信機と、を備えた光通信装置が記載されている。
特開2010-135989号公報
光給電においては、より一層の光給電効率の向上が求められている。そのための一つとして、伝送距離に応じた効率の良い給電の実現が求められている。
本開示の1つの態様の光給電システムは、
互いに波長の異なる複数の給電光を出力する複数の給電装置と、
前記複数の給電装置からの給電光を電力に変換する受電装置と、
前記受電装置により前記複数の給電光の各々から変換された電力量を検出する検出部と、
前記検出部が検出した前記電力量に基づいて、前記複数の給電装置の各々からの前記給電光の出力を制御し、伝送距離に応じた給電を行う給電制御部と、
を備える。
本開示の1つの態様の光給電システムによれば、伝送距離に応じた効率の良い給電を実現できる。
本開示の第1実施形態に係る光ファイバー給電システムの構成図である。 本開示の第2実施形態に係る光ファイバー給電システムの構成図である。 本開示の第2実施形態に係る光ファイバー給電システムの構成図であって、光コネクタ等を図示したものある。 本開示の他の一実施形態に係る光ファイバー給電システムの構成図である。 本開示の第3実施形態に係る光ファイバー給電システムの構成図である。 本開示の第3実施形態に係る光ファイバー給電システムの変形例の構成図である。 本開示の第4実施形態に係る光ファイバー給電システムの構成図である。 本開示の第5実施形態に係る光ファイバー給電システムの構成図である。
以下に本開示の一実施形態につき図面を参照して説明する。
(1)システム概要
〔第1実施形態〕
図1に示すように本実施形態の光ファイバー給電(PoF:Power over Fiber)システム1Aは、給電装置(PSE:Power Sourcing Equipment)110と、光ファイバーケーブル200Aと、受電装置(PD:Powered Device)310を備える。
なお、本開示における給電装置は電力を光エネルギーに変換して供給する装置であり、受電装置は光エネルギーの供給を受け当該光エネルギーを電力に変換する装置である。
給電装置110は、給電用半導体レーザー111を含む。
光ファイバーケーブル200Aは、給電光の伝送路を形成する光ファイバー250Aを含む。
受電装置310は、光電変換素子311を含む。
給電装置110は電源に接続され、給電用半導体レーザー111等が電気駆動される。
給電用半導体レーザー111は、上記電源からの電力によりレーザー発振して給電光112を出力する。
光ファイバーケーブル200Aは、一端201Aが給電装置110に接続可能とされ、他端202Aが受電装置310に接続可能とされ、給電光112を伝送する。
給電装置110からの給電光112が、光ファイバーケーブル200Aの一端201Aに入力され、給電光112は光ファイバー250A中を伝搬し、他端202Aから受電装置310に出力される。
光電変換素子311は、光ファイバーケーブル200Aを通して伝送されてきた給電光112を電力に変換する。光電変換素子311により変換された電力が、受電装置310内で必要な駆動電力とされる。さらに受電装置310は光電変換素子311により変換された電力を外部機器用に出力可能とされる。
給電用半導体レーザー111及び光電変換素子311の光‐電気間の変換効果を奏する半導体領域を構成する半導体材料が500nm以下の短波長のレーザー波長をもった半導体とされる。
短波長のレーザー波長をもった半導体は、バンドギャップが大きく光電変換効率が高いので、光給電の発電側及び受電側における光電変換効率が向上され、光給電効率が向上する。
そのためには、同半導体材料として、例えば、ダイヤモンド、酸化ガリウム、窒化アルミニウム、GaN等、レーザー波長(基本波)が200~500nmのレーザー媒体の半導体材料を用いてもよい。
また、同半導体材料として、2.4eV以上のバンドギャップを有した半導体が適用される。
例えば、ダイヤモンド、酸化ガリウム、窒化アルミニウム、GaN等、バンドギャップ2.4~6.2eVのレーザー媒体の半導体材料を用いてもよい。
なお、レーザー光は長波長ほど伝送効率が良く、短波長ほど光電変換効率が良い傾向にある。したがって、長距離伝送の場合には、レーザー波長(基本波)が500nmより大きいレーザー媒体の半導体材料を用いてもよい。また、光電変換効率を優先する場合には、レーザー波長(基本波)が200nmより小さいレーザー媒体の半導体材料を用いてもよい。
これらの半導体材料は、給電用半導体レーザー111及び光電変換素子311のいずれか一方に適用してもよい。給電側又は受電側における光電変換効率が向上され、光給電効率が向上する。
〔第2実施形態〕
図2に示すように本実施形態の光ファイバー給電(PoF:Power over Fiber)システム1は、光ファイバーを介した給電システムと光通信システムとを含むものであり、給電装置(PSE:Power Sourcing Equipment)110を含む第1のデータ通信装置100と、光ファイバーケーブル200と、受電装置(PD:Powered Device)310を含む第2のデータ通信装置300とを備える。
給電装置110は、給電用半導体レーザー111を含む。第1のデータ通信装置100は、給電装置110のほか、データ通信を行う発信部120と、受信部130とを含む。第1のデータ通信装置100は、データ端末装置(DTE(Date Terminal Equipment))、中継器(Repeater)等に相当する。発信部120は、信号用半導体レーザー121と、モジュレーター122とを含む。受信部130は、信号用フォトダイオード131を含む。
光ファイバーケーブル200は、信号光の伝送路を形成するコア210と、コア210の外周に配置され、給電光の伝送路を形成するクラッド220と有する光ファイバー250を含む。
受電装置310は、光電変換素子311を含む。第2のデータ通信装置300は、受電装置310のほか、発信部320と、受信部330と、データ処理ユニット340とを含む。第2のデータ通信装置300は、パワーエンドステーション(Power End Station)
等に相当する。発信部320は、信号用半導体レーザー321と、モジュレーター322とを含む。受信部330は、信号用フォトダイオード331を含む。データ処理ユニット340は、受信した信号を処理するユニットである。また、第2のデータ通信装置300は、給電ネットワークにおけるノードである。または第2のデータ通信装置300は、他のノードと通信するノードでもよい。
第1のデータ通信装置100は電源に接続され、給電用半導体レーザー111、信号用半導体レーザー121と、モジュレーター122、信号用フォトダイオード131等が電気駆動される。また、第1のデータ通信装置100は、給電ネットワークにおけるノードである。または第1のデータ通信装置100は、他のノードと通信するノードでもよい。
給電用半導体レーザー111は、上記電源からの電力によりレーザー発振して給電光112を出力する。
光電変換素子311は、光ファイバーケーブル200を通して伝送されてきた給電光112を電力に変換する。光電変換素子311により変換された電力は、発信部320、受信部330及びデータ処理ユニット340の駆動電力、その他の第2のデータ通信装置300内で必要となる駆動電力とされる。さらに第2のデータ通信装置300は、光電変換素子311により変換された電力を外部機器用に出力可能とされていてもよい。
一方、発信部120のモジュレーター122は、信号用半導体レーザー121からのレーザー光123を送信データ124に基づき変調して信号光125として出力する。
受信部330の信号用フォトダイオード331は、光ファイバーケーブル200を通して伝送されてきた信号光125を電気信号に復調し、データ処理ユニット340に出力する。データ処理ユニット340は、当該電気信号によるデータをノードに送信し、その一方で当該ノードからデータを受信し、送信データ324としてモジュレーター322に出力する。
発信部320のモジュレーター322は、信号用半導体レーザー321からのレーザー光323を送信データ324に基づき変調して信号光325として出力する。
受信部130の信号用フォトダイオード131は、光ファイバーケーブル200を通して伝送されてきた信号光325を電気信号に復調し出力する。当該電気信号によるデータがノードに送信され、その一方で当該ノードからデータが送信データ124とされる。
第1のデータ通信装置100からの給電光112及び信号光125が、光ファイバーケーブル200の一端201に入力され、給電光112はクラッド220を伝搬し、信号光125はコア210を伝搬し、他端202から第2のデータ通信装置300に出力される。
第2のデータ通信装置300からの信号光325が、光ファイバーケーブル200の他端202に入力され、コア210を伝搬し、一端201から第1のデータ通信装置100に出力される。
なお、図3に示すように第1のデータ通信装置100に光入出力部140とこれに付設された光コネクタ141が設けられる。また、第2のデータ通信装置300に光入出力部350とこれに付設された光コネクタ351が設けられる。光ファイバーケーブル200の一端201に設けられた光コネクタ230が光コネクタ141に接続する。光ファイバーケーブル200の他端202に設けられた光コネクタ240が光コネクタ351に接続する。光入出力部140は、給電光112をクラッド220に導光し、信号光125をコア210に導光し、信号光325を受信部130に導光する。光入出力部350は、給電光112を受電装置310に導光し、信号光125を受信部330に導光し、信号光325をコア210に導光する。
以上のように、光ファイバーケーブル200は、一端201が第1のデータ通信装置100に接続可能とされ、他端202が第2のデータ通信装置300に接続可能とされ、給電光112を伝送する。さらに本実施形態では、光ファイバーケーブル200は、信号光125,325を双方向伝送する。
給電用半導体レーザー111及び光電変換素子311の光‐電気間の変換効果を奏する半導体領域を構成する半導体材料としては上記第1実施形態と同様のものが適用され、高い光給電効率が実現される。
なお、図4に示す光ファイバー給電システム1Bの光ファイバーケーブル200Bのように、信号光を伝送する光ファイバー260と、給電光を伝送する光ファイバー270とを別々に設けてもよい。光ファイバーケーブル200Bも複数本で構成してもよい。
(2)給電制御部
次に、給電量を制御する給電制御部について説明する。
〔第3実施形態〕
図5は、給電制御部が適用された第3実施形態の光ファイバー給電システムの構成図である。図5中、上述したものと同一の構成要素については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図5に示すように、第3実施形態の光ファイバー給電システム1Cは、第1のデータ通信装置100Cと、光ファイバーケーブル200Cと、第2のデータ通信装置300Cとを備える。
光ファイバーケーブル200Cは、光ファイバー250Cを含む。光ファイバー250Cは、コア210と、コア210の周囲の第1クラッド221と、第1クラッド221の周囲の第2クラッド222とを含む。コア210が信号光125、325の伝送路とされ、第1クラッド221及び第2クラッド222の各々が給電光112の伝送路とされる。
なお、光ファイバー250Cは、信号光125、325と、後述する2種類の給電光112とを伝送可能であれば、それぞれの伝送路は特に限定されない。
第1のデータ通信装置100Cは、発信部120及び受信部130のほか、2つの給電装置110(第1給電装置110a、第2給電装置110b)と、給電制御部としての給電制御部150とを含む。
2つの給電装置110は、互いに波長の異なる2種類の給電光112を出力する。本実施形態では、第1給電装置110aの給電用半導体レーザー111がより短波長(例えば500nm以下)の短波長給電光112aを出力し、第2給電装置110bの給電用半導体レーザー111が短波長給電光112aよりも長波長の長波長給電光112bを出力する。これら2種類の給電光112は光ファイバーケーブル200Cに出力される。具体的には、短波長給電光112aが光ファイバー250Cの第1クラッド221に出力され、長波長給電光112bが光ファイバー250Cの第2クラッド222に出力される。
給電制御部150は、第2のデータ通信装置300Cから後述の電力量情報を取得し、この電力量情報に基づいて2つの給電装置110(給電用半導体レーザー111)の各々からの給電光112の出力を制御する。具体的な制御手法については後述する。
第2のデータ通信装置300Cは、発信部320、受信部330及びデータ処理ユニット340のほか、受電装置310Cと、電力検出部360とを含む。
受電装置310Cは、2つの波長変換部312(第1波長変換部312a、第2波長変換部312b)と、光電変換素子311とを備える。
2つの波長変換部312は、2種類の給電光112に対応させて設けられる。2つの波長変換部312は、光ファイバーケーブル200Cを通して伝送されてきた2種類の給電光112を、光電変換素子311での光電変換が可能な波長に変換する。このうち第1波長変換部312aは、光ファイバー250Cの第1クラッド221から短波長給電光112aの入力を受け、この短波長給電光112aの波長を変換する。一方、第2波長変換部312bには、光ファイバー250Cの第2クラッド222から長波長給電光112bの入力を受け、この長波長給電光112bの波長を変換する。
光電変換素子311は、2つの波長変換部312で波長変換された給電光112を電力に変換する。このとき、光電変換素子311には、2つの波長変換部312のうちの一方からの給電光112のみが入力される。光電変換素子311で変換された電力は、発信部320、受信部330、データ処理ユニット340及び電力検出部360の駆動電力、その他の第2のデータ通信装置300C内で必要となる駆動電力とされる。さらに、この電力は外部機器用に出力されてもよい。
電力検出部360は、受電装置310C(光電変換素子311)で変換された電力量を検出する。
電力検出部360は、検出した電力量の情報(電力量情報)をデータ処理ユニット340に送信する。データ処理ユニット340は、受信した電力量情報を送信データ324に含めて発信部320のモジュレーター322に出力する。モジュレーター322は、送信データ324に基づくレーザー光323の変調により、必要電力情報を含む信号光325を、光ファイバーケーブル200Cを通じて第1のデータ通信装置100Cに送信する。第1のデータ通信装置100Cに送信された信号光325は、受信部130の信号用フォトダイオード131により電気信号に復調される。このうち電力量情報は給電制御部150に出力される。
第3実施形態の光ファイバー給電システム1Cでは、互いに波長の異なる2種類の給電光112のうち、より給電効率の高い一方が選択され、この一方の給電光112により給電が行われる。
上述のとおり、レーザー光は長波長ほど伝送効率が良く、短波長ほど光電変換効率が良い傾向にある。そのため、長距離伝送の場合には、より長波長のレーザー光を用いた方が総合的な給電効率が高くなる場合がある。そこで、本実施形態では、波長の異なる2種類の給電光112の給電効率を実際に評価し、より給電効率の高い一方を採用する。
具体的には、第1のデータ通信装置100Cの給電制御部150が、2つの給電装置110から波長の異なる2種類の給電光112を同一の所定電力で順次出力させる。各給電光112は、第2のデータ通信装置300Cの受電装置310Cで電力に変換され、その電力量が電力検出部360に検出される。電力検出部360は、2種類の給電光112の各々により得られた電力量を給電制御部150に送信する。給電制御部150は、電力検出部360から受信した電力量情報に基づいて、より大きな電力量が得られた一方の給電光112を、より給電効率の高いものとして採用する。そして、当該一方の給電光112を出力する給電装置110のみにより、第2のデータ通信装置300Cへの給電が行われる。この電力評価処理は、例えばシステムの起動時や、第1のデータ通信装置100Cから第2のデータ通信装置300Cまでの伝送距離が変更されたときに実行される。
これにより、互いに波長の異なる2種類の給電光112のうち、より給電効率の高い一方の給電光112により給電が行われる。したがって、伝送距離に応じた効率の良い給電を実現できる。
なお、第3実施形態の光ファイバー給電システム1Cでは、図6に示すように、電力量情報を、光ファイバーケーブル200Cとは異なる伝送路281を通じて、第2のデータ通信装置300Cの電力検出部360から第1のデータ通信装置100Cの給電制御部150に送信してもよい。この場合、電力検出部360は、第2のデータ通信装置300Cから独立した外部装置であってもよい。
また、第3実施形態の光ファイバー給電システム1Cは、図4の光ファイバー給電システムのように、信号光を伝送する光ファイバーと、給電光を伝送する光ファイバーとを別々に備えていてもよい。
〔第4実施形態〕
図7は、給電制御部が適用された第4実施形態の光ファイバー給電システムの構成図である。図7中、上述したものと同一の構成要素については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図7に示すように、第4実施形態の光ファイバー給電システム1Dは、主に受電側に伝送距離の異なる2つの受電装置を備える点で、第3実施形態の光ファイバー給電システム1Cと異なる。
光ファイバー給電システム1Dは、第1のデータ通信装置100C、光ファイバーケーブル200Cのほか、光ファイバーケーブル200Cよりも受電側に2つの第2のデータ通信装置300Cを備える。
2つの第2のデータ通信装置300Cは、光ファイバーケーブル200Cに直列に接続された2つの光スプリッタ(光分岐デバイス)371の各々を介して光ファイバーケーブル200Cに接続されている。各光スプリッタ371には、他の光スプリッタ371又は第2のデータ通信装置300Cの接続(及び接続解除)が可能である。各光スプリッタ371は、接続された他の光スプリッタ371及び第2のデータ通信装置300に対し、光ファイバーケーブル200Cを通じて第1のデータ通信装置100Cから伝送されてきた信号光及び2種類の給電光112を一定の割合で分岐させる。より詳しくは、各光スプリッタ371は、信号光及び2種類の給電光112の各々に対し、分岐、光路変更、スルー出力のいずれかを選択できる。
第4実施形態の光ファイバー給電システム1Dでは、受電側の2つの第2のデータ通信装置300C(受電装置310C)の各々に対し、波長の異なる2種類の給電光112の給電効率の評価と、より給電効率の高い一方の採用とが、上記第3実施形態と同様に行われる。つまり、給電制御部150が、2つの第2のデータ通信装置300Cの各々に対し、検出された電力量に基づいて、2つの給電装置110の各々からの給電光112の出力を制御する。そして、2つの第2のデータ通信装置300Cの各々において、互いに波長の異なる2種類の給電光112のうち、より給電効率の高い一方が選択され、この一方の給電光112により給電が行われる。
これにより、伝送距離の異なる2つの第2のデータ通信装置300C(受電装置310C)に対し、互いに波長の異なる2種類の給電光112のうち、より給電効率の高い一方の給電光112により給電が行われる。したがって、2つの受電装置310Cに対して、伝送距離に応じた効率の良い給電を実現できる。
なお、第4実施形態の光ファイバー給電システム1Dでは、図6の光ファイバー給電システムのように、電力量情報を、光ファイバーケーブル200Cとは異なる伝送路281を通じて、各第2のデータ通信装置300Cの電力検出部360から第1のデータ通信装置100Cの給電制御部150に送信してもよい。この場合、電力検出部360は、第2のデータ通信装置300Cから独立した外部装置であってもよい。
また、第4実施形態の光ファイバー給電システム1Dは、図4の光ファイバー給電システムのように、信号光を伝送する光ファイバーと、給電光を伝送する光ファイバーとを別々に備えていてもよい。
また、光ファイバーケーブル200Cの受電側には、互いに伝送距離の異なる複数の第2のデータ通信装置300C(受電装置310C)が設けられていればよく、当該複数の第2のデータ通信装置300Cの接続態様は特に限定されない。例えば、単一の光スプリッタ371が、複数の第2のデータ通信装置300Cに対して信号光及び給電光を直接分岐可能等させてもよい。また、光スプリッタ以外の光ブランチングデバイスにより信号光及び給電光を分岐等させてもよい。
〔第5実施形態〕
図8は、給電制御部が適用された第5実施形態の光ファイバー給電システムの構成図である。図8中、上述したものと同一の構成要素については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図8に示すように、第5実施形態の光ファイバー給電システム1Eは、主に通信系統を備えていない点で、第3実施形態の光ファイバー給電システム1Cと異なる。ただし、光ファイバー給電システム1Eは、給電系統から独立した図示しない通信系統を備えていてもよい。
光ファイバー給電システム1Eは、2つの給電装置110(第1給電装置110a、第2給電装置110b)光ファイバーケーブル200E、受電装置310Cを備える。
光ファイバーケーブル200Eは、光ファイバー250Eを含む。光ファイバー250Eは、コア210と、コア210の周囲のクラッド220とを含む。コア210とクラッド220の各々が給電光112の伝送路とされる。ただし、光ファイバー250Eは、2種類の給電光112(短波長給電光112a、長波長給電光112b)を伝送可能であれば、それぞれの伝送路は特に限定されない。
2つの給電装置110は、互いに波長の異なる2種類の給電光112(短波長給電光112a、長波長給電光112b)を出力する。これら2種類の給電光112は光ファイバーケーブル200Eに出力される。具体的には、短波長給電光112aが光ファイバー250Cのコア210に出力され、長波長給電光112bが光ファイバー250Cのクラッド220に出力される。
受電装置310Cは、2つの波長変換部312(第1波長変換部312a、第2波長変換部312b)と、光電変換素子311とを備える。2つの波長変換部312は、光ファイバーケーブル200Eを通して伝送されてきた2種類の給電光112を、光電変換素子311での光電変換が可能な波長に変換する。光電変換素子311は、2つの波長変換部312で波長変換された給電光112を電力に変換する。このとき、光電変換素子311には、2つの波長変換部312のうちの一方からの給電光112のみが入力される。
受電装置310C(光電変換素子311)で変換された電力は、電力検出部360によってその電力量が検出される。電力検出部360は、検出した電力量の情報を伝送路281を通じて給電制御部150に送信する。
給電制御部150は、電力検出部360から受信した電力量情報に基づいて、2つの給電装置110(給電用半導体レーザー111)の各々からの給電光112の出力を制御する。具体的に、給電制御部150は、上記第3実施形態と同様にして、互いに波長の異なる2種類の給電光112のうち、より給電効率の高い一方を選択し、この一方の給電光112による給電を行う。
これにより、上記第3実施形態と同様に、互いに波長の異なる2種類の給電光112のうち、より給電効率の高い一方の給電光112により給電が行われる。したがって、伝送距離に応じた効率の良い給電を実現できる。
なお、第5実施形態の光ファイバー給電システム1Eは、図7の光ファイバー給電システムのように、複数の受電装置310Cに給電する構成としてもよい。この場合、図7の複数(2つ)の第2のデータ通信装置300Cの各々を受電装置310Cに代えればよい。
以上本開示の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として示したものであり、この他の様々な形態で実施が可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成要素の省略、置き換え、変更を行うことができる。
例えば上記第3~第5実施形態では、2つの給電装置110が設けられることとしたが、互いに波長の異なる複数の給電光を出力する複数の給電装置が設けられてもよい。
1A 光ファイバー給電システム(光給電システム)
1 光ファイバー給電システム(光給電システム)
1B 光ファイバー給電システム(光給電システム)
1C 光ファイバー給電システム(光給電システム)
1D 光ファイバー給電システム(光給電システム)
1E 光ファイバー給電システム(光給電システム)
100 第1のデータ通信装置
100C 第1のデータ通信装置
110 給電装置
110a 第1給電装置
110b 第2給電装置
111 給電用半導体レーザー
112 給電光
112a 短波長給電光
112b 長波長給電光
120 発信部
125 信号光
130 受信部
140 光入出力部
141 光コネクタ
150 給電制御部
200A 光ファイバーケーブル
200 光ファイバーケーブル
200B 光ファイバーケーブル
200C 光ファイバーケーブル
200E 光ファイバーケーブル
210 コア
220 クラッド
221 第1クラッド
222 第2クラッド
250A 光ファイバー
250 光ファイバー
250C 光ファイバー
250E 光ファイバー
260 光ファイバー
270 光ファイバー
300 第2のデータ通信装置
300C 第2のデータ通信装置
310 受電装置
310C 受電装置
311 光電変換素子
312 波長変換部
312a 第1波長変換部
312b 第2波長変換部
320 発信部
325 信号光
330 受信部
350 光入出力部
351 光コネクタ
360 電力検出部(検出部)
371 光スプリッタ(光分岐デバイス)

Claims (7)

  1. 互いに波長の異なる複数の給電光を出力する複数の給電装置と、
    前記複数の給電装置からの給電光を電力に変換する受電装置と、
    前記受電装置により前記複数の給電光の各々から変換された電力量を検出する検出部と、
    前記検出部が検出した前記電力量に基づいて、前記複数の給電装置の各々からの前記給電光の出力を制御し、伝送距離に応じた給電を行う給電制御部と、
    を備える光給電システム。
  2. 前記検出部は、前記複数の給電装置の各々が同一の電力の給電光を出力したときに前記受電装置で取得される電力量を検出し、
    前記給電制御部は、前記複数の給電装置のうち、前記検出部に検出された電力量が最も大きい給電光を出力する一の給電装置により、前記受電装置への給電を行う、
    請求項1に記載の光給電システム。
  3. 前記受電装置は、給電光を電力に変換する光電変換素子と、前記複数の給電光を前記光電変換素子で光電変換可能な波長に変換する複数の波長変換部とを含み、
    前記光電変換素子には、前記複数の波長変換部のいずれかで変換された給電光のみが入力される、
    請求項1又は請求項2に記載の光給電システム。
  4. 前記複数の給電装置からの前記複数の給電光が入力され、前記受電装置が複数接続可能な光分岐デバイスを備え、
    前記給電制御部は、複数の前記受電装置の各々に対し、前記検出部が検出した電力量に基づいて前記複数の給電装置の各々からの前記給電光の出力を制御する、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光給電システム。
  5. 前記複数の給電装置を含む第1のデータ通信装置と、
    前記第1のデータ通信装置と信号光により光通信し、前記受電装置を含む第2のデータ通信装置と、
    前記第1のデータ通信装置と前記第2のデータ通信装置との間で前記給電光と前記信号光とを伝送する光ファイバーと、
    を備える請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の光給電システム。
  6. 前記給電制御部は、前記第1のデータ通信装置に設けられ、
    前記検出部は、前記第2のデータ通信装置に設けられ、検出した前記電力量の情報を前記信号光により前記第1のデータ通信装置に送信する、
    請求項5に記載の光給電システム。
  7. 互いに波長の異なる複数の給電光を出力する複数の給電装置と、
    前記複数の給電装置からの給電光を電力に変換する受電装置と、
    前記受電装置により前記複数の給電光の各々から変換された電力量を検出する検出部と、
    前記検出部が検出した前記電力量に基づいて、前記複数の給電装置の各々からの前記給電光の出力を制御する給電制御部と、
    を備え、
    前記給電制御部は、システムの起動時、又は、前記複数の給電装置から前記受電装置までの伝送距離が変更されたときに、前記給電光の出力制御を実行する、
    光給電システム。
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