JP7304817B2 - キノリン‐4(1h)-オン誘導体の製造方法 - Google Patents
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Description
[1] 一般式(1)で示されるハロゲン化アルミニウム:
一般式(2):
R1およびR2は、互いに独立して、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルキル基、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C2-4アルケニル基、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C2-4アルキニル基、
置換されてもよいC3-8環状脂肪族炭化水素基、
置換されてもよい芳香族炭化水素基、もしくは
置換されてもよい複素環基を表すか、
または、R1とR2は一緒になって基-(CH2)p-(ここで、pは2-6を表す)を表し、
ここで、前記直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基、前記直鎖または分岐鎖C2-4アルケニル基、および前記直鎖または分岐鎖C2-4アルキニル基における置換基の各々は、ハロゲン原子、およびハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基からなる群から選択される少なくとも一つの基であり、
前記C3-8環状脂肪族炭化水素基における置換基は、直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基、ハロゲン原子、およびハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基からなる群から選択される少なくとも一つの基であり、
前記芳香族炭化水素基における置換基は、ハロゲン原子、ハロゲン原子により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基、ハロゲン原子により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C1-4アルコキシ基、およびハロゲン原子により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C1-4アルコキシ基により置換されてもよいフェノキシ基からなる群から選択される少なくとも一つの基であり、
前記複素環基における置換基は、ハロゲン原子、ハロゲン原子により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基、およびハロゲン原子により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C1-4アルコキシ基からなる群から選択される少なくとも一つの基である。]
で示されるケトン、および
一般式(6):
R5は、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルキル基、または
置換されてもよいC3-8環状脂肪族炭化水素基を表し、
R6は、水素原子、ハロゲン原子、または-B-R7を表し、
ここで、
Bは、
酸素原子、硫黄原子、N(R8)、N(R8)-CO、またはCO-N(R8)を表し、
R7およびR8は、互いに独立して、
水素原子、
置換されてもよい直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基、
置換されてもよい直鎖または分岐鎖C2-4アルケニル基、
置換されてもよい直鎖または分岐鎖C2-4アルキニル基、
置換されてもよいC3-8環状脂肪族炭化水素基、
置換されてもよい芳香族炭化水素基、または、
置換されてもよい複素環基を表し、
ここで、前記直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基、前記直鎖または分岐鎖C2-4アルケニル基、および前記直鎖または分岐鎖C2-4アルキニル基における置換基の各々は、ハロゲン原子、およびハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基からなる群から選択される少なくとも一つの基であり、
前記C3-8環状脂肪族炭化水素基における置換基は、直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基、ハロゲン原子、およびハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基からなる群から選択される少なくとも一つの基であり、
前記芳香族炭化水素基および前記複素環基における置換基の各々は、
ハロゲン原子、
ハロゲン原子により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基、
ハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基、
ハロゲン原子により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C2-4アルケニル基、
ハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C2-4アルケニル基、
ハロゲン原子により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C2-4アルキニル基、
ハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C2-4アルキニル基、
ハロゲン原子により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C1-4アルコキシ基、
ハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C1-4アルコキシ基、
ハロゲン原子により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C2-4アルケニルオキシ基、
ハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C2-4アルケニルオキシ基、
ハロゲン原子により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C2-4アルキニルオキシ基、
ハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C2-4アルキニルオキシ基、および
ハロゲン原子により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C1-4アルコキシ基により置換されてもよいフェノキシ基
からなる群から選択される少なくとも一つの基であり、
X2は、
水素原子、
ハロゲン原子、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルキル基、または
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルコキシ基を表し、
ここで、前記直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基、および前記直鎖または分岐鎖C1-4アルコキシ基における置換基の各々は、ハロゲン原子、およびハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基からなる群から選択される少なくとも一つの基である。]
で示されるアントラニル酸誘導体
を反応させ、塩基性条件下でハロゲン化アルミニウムを除くことを含む、一般式(7)で示されるキノロン誘導体:
を製造する方法。
[2] 一般式(1)で示されるハロゲン化アルミニウムと一般式(2)で示されるケトンとを予め混合する工程を含んでなる、[1]に記載の方法。
[3] 一般式(1)で示されるハロゲン化アルミニウムと一般式(2)で示されるケトンとの混合物に、一般式(4)で示されるスルフィド:
をさらに加える工程を含んでなる、[1]または[2]に記載の方法。
[4] Zはハロゲン原子を表し、
R1およびR2は、互いに独立して、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルキル基、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C2-4アルケニル基、または
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C2-4アルキニル基を表し、
ここで、前記直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基、前記直鎖または分岐鎖C2-4アルケニル基、および前記直鎖または分岐鎖C2-4アルキニル基における置換基の各々は、ハロゲン原子、およびハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基からなる群から選択される少なくとも一つの基であり、
R3とR4は一緒になって基-(CH2)q-(qは3-7である)を表し、lは1または2を表し、
R5は、直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルキル基、またはC3-8環状脂肪族炭化水素基を表し、
R6は、水素原子、ハロゲン原子、または-B-R7を表し、
ここで、Bは、酸素原子、硫黄原子、N(R8)、N(R8)-CO、またはCO-N(R8)を表し、
R7およびR8は、互いに独立して、ハロゲン原子、またはハロゲン原子により置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルコキシ基により置換されてもよい芳香族炭化水素基を表し、
X2は、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子により置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルキル基、またはハロゲン原子により置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルコキシ基を表す、[3]に記載の方法。
[5] 一般式(1)で示されるハロゲン化アルミニウムが、塩化アルミニウムである、[1]~[4]のいずれかに記載の方法。
[6] 一般式(2)で示されるケトンが、3-ペンタノンである、[1]~[5]のいずれかに記載の方法。
[7] 一般式(6)で示されるアントラニル酸誘導体が、下記一般式(8)を表す、
R9、R10、R11、R12、およびR13は互いに独立して、
水素原子、
ハロゲン原子、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルキル基、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C2-4アルケニル基、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C2-4アルキニル基、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルコキシ基、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C2-4アルケニルオキシ基、または、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C2-4アルキニルオキシ基を表し、
ここで、R9、R10、R11、R12、およびR13における置換基の各々は、ハロゲン原子、およびハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基からなる群から選択される少なくとも一つの基である。]
[1]~[6]のいずれかに記載の方法。
[8] 一般式(4)で示されるスルフィドが、テトラヒドロチオフェン-1、1-ジオキシドである、[1]~[7]のいずれかに記載の方法。
[9] 塩基性条件下でのハロゲン化アルミニウムの除去が、苛性水溶液およびアルコールを用いた塩基性条件下での濾過により行われる、[1]~[8]のいずれかに記載の方法。
[10] 一般式(1)で示されるハロゲン化アルミニウム、および一般式(2)で示されるケトンを予め混合させる工程において、一般式(3)で示されるハロゲン化アルミニウム混合物:
[11] 一般式(3)で示されるハロゲン化アルミニウム混合物に、さらに一般式(4)で示されるスルフィドを加え、
一般式(5)で示されるハロゲン化アルミニウム混合物:
[12] 一般式(7)で示されるキノロン誘導体が、下記一般式(9)を表す、
[1]~[7]に記載の方法。
[13] 製造される一般式(7)で示されるキノロン誘導体が、2-エチル-3、7-ジメチル-6-(4-(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)キノリン-4(1H)-オンである、[1]~[12]のいずれかに記載の方法。
一般式中の置換基または基の定義は、本発明による化合物の一般的定義を提供する。前記および後記の一般式において挙げられる好適な置換基および/または基の範囲は、以下に具体的に説明される。
上記環状脂肪族炭化水素基の具体例として、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、シクロプロペニル基、シクロブテニル基、ビシクロヘプチル基、ビシクロオクチル基、デカニル基等が挙げられ、好ましくは、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基である。
上記芳香族炭化水素基の具体例として、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントリル基等が挙げられ、好ましくは、フェニル基、ナフチル基である。
上記複素環基の具体例として、(2-または3-)チエニル基等のチエニル基、(2-または3-)フリル基等のフリル基、(1-、2-または3-)ピロリル基等のピロリル基、(1-または2-)イミダゾリル基等のイミダゾリル基、(1-、3-、4-または5-)ピラゾリル基等のピラゾリル基、(3-、4-または5-)イソチアゾリル基等のイソチアゾリル基、(3-、4-または5-)イソキサゾリル基等のイソキサゾリル基、(2-、4-または5-)チアゾリル基等のチアゾリル基、(2-、4-または5-)オキサゾリル基等のオキサゾリル基、(2-、3-または4-)ピリジル基等のピリジル基、または(2-、4-、5-または6-)ピリミジニル基等のピリミジニル基が挙げられ、好ましくは、ピリジル基、チエニル基である。
R1、R2、R3、R4、R5、R7、R8、およびX2が表す直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基が挙げられ、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、i-プロピル基、またはn-ブチル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、またはi-プロピル基である。
R1、R2、R3、R4、R5、R7、R8、およびX2が表す、置換されてもよい直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基の具体例としては、上述の非置換の直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基の具体例に加え、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロ-n-プロピル基、ヘプタフルオロ-i-プロピル基、クロロメチル基、トリクロロメチル基、(1-または2-)クロロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1,2,2-テトラフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、メトキシメチル基、2-トリフルオロメトキシエチル基、ベンジル基、(4-(4-(トリフルオロメトキシ))フェノキシ)ベンジル基、ピリジルメチル基等が挙げられ、好ましくは、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロ-n-プロピル基、ヘプタフルオロ-i-プロピル基、(4-(4-(トリフルオロメトキシ))フェノキシ)ベンジル基、またはピリジルメチル基であり、より好ましくはトリフルオロメチル基である。
R1、R2、R7、およびR8が表す直鎖または分岐鎖C2-4アルケニル基の具体例としては、ビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基等が挙げられ、好ましくは、ビニル基である。
R1、R2、R7、およびR8が表す、置換されてもよい直鎖または分岐鎖C2-4アルケニル基の具体例としては、上述の非置換の直鎖または分岐鎖C2-4アルケニル基の具体例に加え、1,2,2-トリフルオロビニル、3,3-ジフルオロ-2-プロペン-1-イル、3,3-ジクロロ-2-プロペン-1-イル、1-フェニルエテニル基、2-フェニルエテニル基等が挙げられ、好ましくは、3,3-ジクロロ-2-プロペン-1-イルである。
R1、R2、R7、およびR8が表す直鎖または分岐鎖C2-4アルキニル基の具体例としては、エチニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル基等が挙げられ、好ましくは、1-プロピニル基である。
R1、R2、R7、およびR8が表す、置換されてもよい直鎖または分岐鎖C2-4アルキニル基の具体例としては、上述の非置換の直鎖または分岐鎖C2-4アルキニル基の具体例に加え、フェニルエチニル基、(2-ピリジル)エチニル基、(3-ピリジル)エチニル、(4-ピリジル)エチニル基等が挙げられ、好ましくは、フェニルエチニル基である。
R1、R2、R5、R7、およびR8が表わすC3-8環状脂肪族炭化水素基の具体例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、ビシクロヘプチル基、シクロオクチル基、ビシクロオクチル基等が挙げられ、好ましくは、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、またはシクロヘキシル基である。
R1、R2、R5、R7、およびR8が表す、置換されてもよいC3-8環状脂肪族炭化水素基の具体例としては、上述の非置換のC3-8環状脂肪族炭化水素基の具体例に加え、メチルシクロプロピル基、エチルシクロプロピル基、プロピルシクロプロピル基、メチルシクロへキシル基、エチルシクロへキシル基、メトキシシクロヘキシル基、トリフルオロメトキシシクロヘキシル基等が挙げられ、好ましくは、メトキシシクロヘキシル基、またはトリフルオロメトキシシクロヘキシル基である。
R1およびR2が表す、置換されてもよい芳香族炭化水素基の具体例としては、フェニル基、4-メチルフェニル基等のメチルフェニル基、2-クロロフェニル基、4-クロロフェニル基などのクロロフェニル基、3,4-ジクロロフェニル基、2,4-ジクロロフェニル基、3,4-ジフルオロフェニル基、2,4-ジフルオロフェニル基、4-ブロモフェニル基、4-トリフルオロメチルフェニル基、4-(トリフルオロメトキシ)フェニル基、4-トルイル基等のトルイル基、(4-(4-(トリフルオロメトキシ))フェノキシ)フェニル基、4-メトキシフェニル基、4-ブロモ-2-クロロフェニル基、ナフチル基等が挙げられ、好ましくは、フェニル基、4-トリフルオロメチルフェニル基、4-(トリフルオロメトキシ)フェニル基、または(4-(4-(トリフルオロメトキシ))フェノキシ)フェニル基である。
R1およびR2が表す、置換されてもよい複素環基の具体例としては、ピリジル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピリダジル基、フリル基、チエニル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、オキサジアゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、チアジアゾリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、トリアゾリル基、ピラゾリル基、テトラゾリル基、トリフルオロメチルピリジル基、トリフルオロメチルチエニル基、トリフルオロメチルイソキサゾリル基等が挙げられ、好ましくは、トリフルオロメチルピリジル基である。
X2が表す直鎖または分岐鎖C1-4アルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、i-プロピルオキシ基、n-ブトキシ基、i-ブトキシ基、s-ブトキシ基、t-ブトキシ基等が挙げられ、好ましくは、メトキシ基である。
X2が表す置換されてもよい直鎖または分岐鎖C1-4アルコキシ基の具体例としては、上述の非置換の直鎖または分岐鎖C1-4アルコキシ基の具体例に加え、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基等が挙げられ、好ましくは、トリフルオロメトキシ基である。
lは1または2を表し、好ましくは、2である。
mは0以上の数を表し、好ましくは、0~2である。
ここで、R1、R2、R7、およびR8におけるC1-4アルコキシ基および直鎖または分岐鎖C1-4アルコキシ基は、直鎖または分岐鎖のいずれであってもよいC1-4アルコキシ基を表し、好ましくは、直鎖または分岐鎖C1-3アルコキシ基である。
R1、R2、R7、およびR8におけるC1-4アルコキシ基および直鎖または分岐鎖C1-4アルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、i-プロピルオキシ基、n-ブトキシ基、i-ブトキシ基、s-ブトキシ基、t-ブトキシ基等が挙げられ、好ましくは、メトキシ基である。
R9、R10、R11、R12、およびR13が表す直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基等が挙げられ、好ましくは、メチル基、エチル基、n-プロピル基、またはi-プロピル基である。
R9、R10、R11、R12、およびR13が表す、置換されてもよい直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基の具体例としては、上述の非置換の直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基の具体例に加え、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、クロロジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロ-n-プロピル基、ヘプタフルオロ-i-プロピル基、2,2,2-トリフルオロ-1-トリフルオロメチル-1-メトキシエチル基、クロロメチル基、トリクロロメチル基、(1-または2-)クロロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1,2,2-テトラフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、メトキシメチル基、2-トリフルオロメトキシエチル基等が挙げられ、好ましくは、ジフルオロメチル基、クロロジフルオロメチル基、またはトリフルオロメチル基である。
R9、R10、R11、R12、およびR13が表す直鎖または分岐鎖C2-4アルケニル基の具体例としては、ビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、1-メチル-1-プロペニル基等が挙げられ、好ましくは、ビニル基、または1-プロペニル基である。
R9、R10、R11、R12、およびR13が表す、置換されてもよい直鎖または分岐鎖C2-4アルケニル基の具体例としては、上述の非置換の直鎖または分岐鎖C2-4アルケニル基の具体例に加え、3,3-ジクロロ-2-プロペニル基、3,3-ジフルオロ-2-プロペニル基、1,2,2-トリフルオロビニル基、1-トリフルオロメチル-1-プロペニル基等が挙げられ、好ましくは、3,3-ジクロロ-2-プロペニル基である。
R9、R10、R11、R12、およびR13が表す直鎖または分岐鎖C2-4アルキニル基の具体例としては、エチニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル基等が挙げられ、好ましくは、1-プロピニル基である。
R9、R10、R11、R12、およびR13が表す、置換されてもよい直鎖または分岐鎖C2-4アルキニル基の具体例としては、上述の非置換の直鎖または分岐鎖C2-4アルキニル基の具体例に加え、2-フルオロエチニル基、3,3,3-トリフルオロ-1-プロピニル基等が挙げられ、好ましくは、2-フルオロエチニル基である。
R9、R10、R11、R12、およびR13が表す直鎖または分岐鎖C1-4アルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、n-プロピルオキシ基、i-プロピルオキシ基、n-ブトキシ基、i-ブトキシ基、s-ブトキシ基、t-ブトキシ基等が挙げられ、好ましくは、メトキシ基、またはエトキシ基である。
R9、R10、R11、R12、およびR13が表す、置換されてもよい直鎖または分岐鎖C1-4アルコキシ基の具体例としては、上述の非置換の直鎖または分岐鎖C1-4アルコキシ基の具体例に加え、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、クロロジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2,2,2-トリフルオロエトキシ、2,2,3,3,3-トリフルオロ-n-プロピルオキシ基等が挙げられ、好ましくは、トリフルオロメトキシ基である。
R9、R10、R11、R12、およびR13が表す直鎖または分岐鎖C2-4アルケニルオキシ基の具体例としては、ビニルオキシ基、1-プロペニルオキシ基、2-プロペニルオキシ基、1-メチル-1-プロペニルオキシ基等が挙げられ、好ましくは、2-プロペニルオキシ基である。
R9、R10、R11、R12、およびR13が表す、置換されてもよい直鎖または分岐鎖C2-4アルケニルオキシ基の具体例としては、上述の非置換の直鎖または分岐鎖C2-4アルケニルオキシ基の具体例に加え、3,3-ジクロロ-2-プロペニルオキシ基、3,3-ジフルオロ-2-プロペニルオキシ基、1,2,2-トリフルオロビニルオキシ基、1-トリフルオロメチル-1-プロペニルオキシ基等が挙げられ、好ましくは、3,3-ジクロロ-2-プロペニルオキシ基である。
R9、R10、R11、R12、およびR13が表す直鎖または分岐鎖C2-4アルキニルオキシ基の具体例としてはエチニルオキシ基、1-プロピニルオキシ基、2-プロピニルオキシ基等が挙げられ、好ましくは、2-プロピニルオキシ基である。
R9、R10、R11、R12、およびR13が表す、置換されてもよい直鎖または分岐鎖C2-4アルキニルオキシ基の具体例としては、上述の非置換の直鎖または分岐鎖C2-4アルキニルオキシ基の具体例に加え、2-フルオロエチニルオキシ基、3,3,3-トリフルオロ-1-プロピニルオキシ基等が挙げられ、好ましくは、3,3,3-トリフルオロ-1-プロピニルオキシ基である。
Zはハロゲン原子を表し、
R1およびR2は、互いに独立して、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルキル基、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C2-4アルケニル基、または、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C2-4アルキニル基を表し、
ここで、前記直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基、前記直鎖または分岐鎖C2-4アルケニル基、および前記直鎖または分岐鎖C2-4アルキニル基における置換基の各々は、ハロゲン原子、またはハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基であり、
R3とR4は一緒になって基-(CH2)q-(qは3-7である)を表し、lは1または2を表し、
R5は、直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基を表し、
R6は、水素原子、ハロゲン原子、または-B-R7を表し、
ここで、Bは、酸素原子、硫黄原子、N(R8)、N(R8)-CO、またはCO-N(R8)を表し、
R7およびR8は、互いに独立して、ハロゲン原子、またはハロゲン原子により置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルコキシ基により置換されてもよい芳香族炭化水素基を表し、
X2は、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子により置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルキル基、またはハロゲン原子により置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルコキシ基を表す。
Zはハロゲン原子を表し、
R1およびR2は、互いに独立して、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルキル基を表し、
ここで、前記直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基における置換基は、ハロゲン原子、またはハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基であり、
R3とR4は一緒になって基-(CH2)q-(qは4-6である)を表し、lは1または2を表し、
R5は、直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基を表し、
R6は、-B-R7を表し、
ここで、Bは、酸素原子、硫黄原子、N(R8)、N(R8)-CO、またはCO-N(R8)を表し、
R7およびR8は、互いに独立して、ハロゲン原子、またはハロゲン原子により置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルコキシ基により置換されてもよい芳香族炭化水素基を表し、
X2は、ハロゲン原子により置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルキル基、またはハロゲン原子により置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルコキシ基を表す。
Zはハロゲン原子を表し、
R1およびR2は、互いに独立して、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルキル基、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C2-4アルケニル基、または、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C2-4アルキニル基を表し、
ここで、前記直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基、前記直鎖または分岐鎖C2-4アルケニル基、および前記直鎖または分岐鎖C2-4アルキニル基における置換基の各々は、ハロゲン原子、またはハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基であり、
R3とR4は一緒になって基-(CH2)q-(qは3-7である)を表し、lは1または2を表し、
R5は、直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基を表し、
R9、R10、R11、R12、およびR13は、互いに独立して、
水素原子、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルキル基、または、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルコキシ基を表し、
ここで、前記直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基、および前記置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルコキシ基における置換基の各々は、ハロゲン原子、またはハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基であり、
X2は、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルキル基、またはハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基により置換されてもよいC1-4アルキル基を表す。
Zはハロゲン原子を表し、
R1およびR2は、互いに独立して、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルキル基を表し、
ここで、前記直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基における置換基は、ハロゲン原子、またはハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基であり、
R3とR4は一緒になって基-(CH2)q-(qは4-6である)を表し、lは1または2を表し、
R5は、直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基を表し、
R9、R10、R11、R12、およびR13は、互いに独立して、
水素原子、または、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルキル基、または、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルコキシ基を表し、
ここで、前記置換されてもよい直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基、および前記置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルコキシ基における置換基の各々は、ハロゲン原子、ハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルキル基、またはハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基であり、
X2は、ハロゲン原子により置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルキル基、またはハロゲン原子により置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルコキシ基を表す。
本発明による製造方法には、一般式(1)で示されるハロゲン化アルミニウム、および、必要に応じて、一般式(4)で示されるスルフィドを用いて、一般式(2)で示されるケトン、および一般式(6)で示されるアントラニル酸誘導体を反応させることにより、一般式(7)で示されるキノロン誘導体を得る反応工程が含まれる。なお、上記反応工程は環化反応工程である。さらに、本発明による製造方法では、反応終了後に、一般式(1)で示されるハロゲン化アルミニウムを除き、一般式(7)で示されるキノロン誘導体を得る後処理工程を含むことが好ましい。
上述のように、予め、一般式(1)で示されるハロゲン化アルミニウム、ならびに一般式(2)で示されるケトン、および、必要に応じて、一般式(4)で示されるスルフィドとを混合させることにより、一般式(1)で示されるハロゲン化アルミニウムの反応性を適切に制御し、副生成物を抑制し、収率を顕著に向上させることが可能である。
したがって、一般式(1)で示されるハロゲン化アルミニウム、および一般式(2)で示されるケトンを予め混合させること、必要に応じ、さらに一般式(4)で示されるスルフィドを混合させることにより、一般式(7)で示されるキノロン誘導体を高収率、高選択的に製造・単離でき、原料を削減できる。
また、本発明において、収率を向上させるために、各化合物の添加順序、および/または各原料の使用量の組み合わせを特定することが好ましい。
また、添加順序を変えて、一般式(1)で示されるハロゲン化アルミニウム、溶媒、一般式(6)で示されるアントラニル酸誘導体、一般式(2)で示されるケトン、必要に応じて一般式(4)で示されるスルフィドの順に添加し反応させてもよい。当該順序であれば、一般式(6)で示されるアントラニル酸誘導体は急激に加水分解し、対応するアントラニル酸となり、反応速度を著しく低下させる場合であっても収率に与える影響は小さい。これは、前記加水分解されたアントラニル酸もまた一般式(2)で示されるケトンと反応し、目的物である一般式(7)で示されるキノロン誘導体を与えるためである。また、当該添加順序での反応では、一般式(6)で示されるアントラニル酸誘導体が置換基としてアルコキシ基、またはハロアルコキシ基を有しないことが好ましい。かかる置換基を有しないことは、一般式(1)で示されるハロゲン化アルミニウムの作用による、脱アルキル、または脱ハロアルキルの副反応を回避し、収率を著しく低下させることを防止する上で有利である。
反応工程で得られた反応液中に水または希塩酸水を添加、または反応液を水または希塩酸水中に添加した後、アルコールを添加し、加熱洗浄した後、室温以下まで冷却し、一般式(7)で示されるキノロン誘導体の結晶を濾別する。さらに、結晶は必要に応じてアルコール水溶液で洗浄してもよい。
ここで、上記加熱洗浄時の温度は、例えば、40~100℃、好ましくは、60~80℃である。上記加熱洗浄時の時間は、例えば、0.1~3.0時間、好ましくは、0.5~1.5時間である。
また、加熱洗浄に用いるアルコールは、本発明の効果を妨げない限り特に限定されないが、経済性の観点からメタノールが好ましい。また、その使用量としては、濾液への目的物の溶解を防ぎ収率を低下させないために、一般式(6)で示されるアントラニル酸誘導体1モルに対して、500~1500mLが挙げられ、好ましくは750~1000mLである。
反応工程で得られた反応液中に苛性水溶液を添加、または反応液を苛性水溶液に添加し、アルコールを添加して、加熱洗浄した後、水を添加しさらに加熱洗浄する。その後、0~40℃まで冷却し、静置し、一般式(7)で示されるキノロン誘導体の結晶を含む上層の有機層と一般式(1)で示されるハロゲン化アルミニウムを含む下層の水層とに分離させ、水層を除去する。有機層にアルコールを添加し、加熱還流等の加熱洗浄をした後、水を添加しさらに加熱還流等の加熱洗浄を行う。0~40℃まで冷却し、結晶を濾別する。さらに、前記結晶は必要に応じてアルコール水溶液で洗浄することができる。
ここで、上記加熱洗浄時の温度は、例えば、40~100℃、好ましくは、60℃~90℃である。上記加熱洗浄時の時間は、例えば、0.1~3時間、好ましくは、0.5~1.5時間である。また、上記加熱洗浄は1回であっても、複数回であってもよい。
上述の様に、使用されるアルコールをエタノール以上の高級アルコールとすることで、酸性条件下での後処理工程に比して、その使用量を削減できる。
これらのキノロン誘導体は医農薬中間体として有用である。
また、本発明の製造方法により、キノロン誘導体を一回の製造で工業的に製造できる点で有利である。
上記のキノロン誘導体の態様は本発明の製造方法に関する記載に準じて実施することができる。
融点:71-72℃
1H-NMR(CDCl3):7.49(1H、s)、7.12(2H、dd、J=9.3、0.9)、 6.85―6.80(2H、m)、6.56(1H、s)、5.63(1H、broad)、5.18(1H、hep、J=6.3)、2.09(3H、s)、1.31(6H、d、J=6.3)
融点:281-283℃
1H-NMR(DMSO):11.36(1H、s)、7.44(2H、s)、7.38(2H、dd、J=9.3、J=0.9)、7.08-7.03(2H、m)、 2.69(2H、q、J=7.5)、2.30(3H、s)、1.97(3H、s)、1.22(3H、t、J=7.5)
<塩基性条件下での後処理>
融点:281-283℃
1H-NMR(DMSO):11.36(1H、s)、7.44(2H、s)、7.38(2H、dd、J=9.3、J=0.9)、7.08-7.03(2H、m)、 2.69(2H、q、J=7.5)、2.30(3H、s)、1.97(3H、s)、1.22(3H、t、J=7.5)
<酸性条件下での後処理>
攪拌機、温度計、還流脱水装置を備えた5000mLの4径フラスコに、塩化アルミニウム149.99gおよびキシレン625mLを加え、10℃まで冷却した。3-ペンタノン290.69gを、20℃以下を保持しつつ滴下した後、2-アミノ-4-メチル-5-(4-(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)安息香酸イソプロピル300g(含量92.3%)、およびキシレン1300mLの混合溶液を加えた。その後、6時間加熱還流した(133~137℃)。加熱還流中、合計440mLの還流液を抜き出し除去した。一旦80℃まで冷却し、別途混合した、塩化アルミニウム50.00g、キシレン250mLおよび3-ペンタノン96.90gの混合溶液を反応液中に添加し、再度8時間加熱還流した(135~140℃)。加熱還流中、合計100mLの還流液を抜き出し除去した。反応終了後、80℃以下まで冷却し、5%塩酸水溶液375mLを滴下し結晶を析出させた後、メタノール750mLを滴下し結晶を完溶させた。さらに水375mLを滴下し、結晶を析出させた。1時間加熱還流した後(70~74℃)、20℃まで冷却し、同温で1時間熟成させた。結晶を濾別し、80%(v/v)メタノール水溶液750mL、水350mLの順で洗浄した後、乾燥し、2-エチル-3,7-ジメチル-6-(4-(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)キノロン250.84g(粗収率88.63%、含量99.0%)を得た。
融点:281-283℃
1H-NMR(DMSO):11.36(1H、s)、7.44(2H、s)、7.38(2H、dd、J=9.3、J=0.9)、7.08-7.03(2H、m)、 2.69(2H、q、J=7.5)、2.30(3H、s)、1.97(3H、s)、1.22(3H、t、J=7.5)
攪拌機、温度計、還流脱水装置を備えた500mLの4径フラスコに、2-アミノ-4-メチル-5-(4-(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)安息香酸イソプロピル58.69g(含量94.6%)、キシレン258.05g、3-ペンタノン19.18gおよびテトラヒドロチオフェン-1,1-ジオキシド26.59gを加え、撹拌して均一な溶液とした後、塩化アルミニウム30.04gを加えた。その後、6時間加熱還流した(135~138℃)。加熱還流中、合計150mLの還流液を抜き出し除去した。一旦室温まで冷却し、キシレン25.49g、3-ペンタノン9.60g、塩化アルミニウム5.06gを順に反応液中に添加し、再度6時間加熱還流した(136~140℃)。加熱還流中、合計104mLの還流液を抜き出し除去した。反応終了後、室温まで冷却し、25%水酸化ナトリウム水溶液242.51gおよびエタノール37.5mLを加え、70~75℃で30分間加熱した後、水120gを滴下し、さらに70~75℃で30分間加熱した。室温まで冷却、静置し、塩化アルミニウムを含む下層である水層と、固体の2-エチル-3,7-ジメチル-6-(4-(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)キノロンを含む上層である有機層に分離させた後、下層を分液除去した。有機層にエタノール37.5mLを添加し、70~80℃で30分間加熱した後、水300mLを滴下し、さらに70~80℃で30分間加熱した。室温まで冷却した後、同温で30分間熟成させた。結晶を濾別し、60%(v/v)エタノール水溶液120mLで洗浄した後、乾燥し、2-エチル-3,7-ジメチル-6-(4-(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)キノロン45.87g(粗収率80.86%、含量99.0%)を得た。
融点:281-283℃
1H-NMR(DMSO):11.36(1H、s)、7.44(2H、s)、7.38(2H、dd、J=9.3、J=0.9)、7.08-7.03(2H、m)、 2.69(2H、q、J=7.5)、2.30(3H、s)、1.97(3H、s)、1.22(3H、t、J=7.5)
Claims (9)
- 一般式(1)で示されるハロゲン化アルミニウム:
一般式(4)で示されるスルフィド:
を用いて、
一般式(2):
R1およびR2は、互いに独立して、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルキル基、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C2-4アルケニル基、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C2-4アルキニル基、
置換されてもよいC3-8環状脂肪族炭化水素基、
置換されてもよい芳香族炭化水素基、もしくは
置換されてもよい複素環基を表すか、
または、R1とR2は一緒になって基-(CH2)p-(ここで、pは2-6を表す)を表し、
ここで、前記直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基、前記直鎖または分岐鎖C2-4アルケニル基、および前記直鎖または分岐鎖C2-4アルキニル基における置換基の各々は、ハロゲン原子、およびハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基からなる群から選択される少なくとも一つの基であり、
前記C3-8環状脂肪族炭化水素基における置換基は、直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基、ハロゲン原子、およびハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基からなる群から選択される少なくとも一つの基であり、
前記芳香族炭化水素基における置換基は、ハロゲン原子、ハロゲン原子により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基、ハロゲン原子により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C1-4アルコキシ基、およびハロゲン原子により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C1-4アルコキシ基により置換されてもよいフェノキシ基からなる群から選択される少なくとも一つの基であり、
前記複素環基における置換基は、ハロゲン原子、ハロゲン原子により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基、およびハロゲン原子により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C1-4アルコキシ基からなる群から選択される少なくとも一つの基である。]
で示されるケトン、および
一般式(6):
R5は、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルキル基、または
置換されてもよいC3-8環状脂肪族炭化水素基を表し、
R6は、水素原子、ハロゲン原子、または-B-R7を表し、
ここで、
Bは、
酸素原子、硫黄原子、N(R8)、N(R8)-CO、またはCO-N(R8)を表し、
R7およびR8は、互いに独立して、
水素原子、
置換されてもよい直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基、
置換されてもよい直鎖または分岐鎖C2-4アルケニル基、
置換されてもよい直鎖または分岐鎖C2-4アルキニル基、
置換されてもよいC3-8環状脂肪族炭化水素基、
置換されてもよい芳香族炭化水素基、または、
置換されてもよい複素環基を表し、
ここで、前記直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基、前記直鎖または分岐鎖C2-4アルケニル基、および前記直鎖または分岐鎖C2-4アルキニル基における置換基の各々は、ハロゲン原子、およびハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基からなる群から選択される少なくとも一つの基であり、
前記C3-8環状脂肪族炭化水素基における置換基は、直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基、ハロゲン原子、およびハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基からなる群から選択される少なくとも一つの基であり、
前記芳香族炭化水素基および前記複素環基における置換基の各々は、
ハロゲン原子、
ハロゲン原子により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基、
ハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基、
ハロゲン原子により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C2-4アルケニル基、
ハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C2-4アルケニル基、
ハロゲン原子により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C2-4アルキニル基、
ハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C2-4アルキニル基、
ハロゲン原子により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C1-4アルコキシ基、
ハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C1-4アルコキシ基、
ハロゲン原子により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C2-4アルケニルオキシ基、
ハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C2-4アルケニルオキシ基、
ハロゲン原子により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C2-4アルキニルオキシ基、
ハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C2-4アルキニルオキシ基、および
ハロゲン原子により置換されてもよい直鎖または分岐鎖C1-4アルコキシ基により置換されてもよいフェノキシ基
からなる群から選択される少なくとも一つの基であり、
X2は、
水素原子、
ハロゲン原子、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルキル基、または
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルコキシ基を表し、
ここで、前記直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基、および前記直鎖または分岐鎖C1-4アルコキシ基における置換基の各々は、ハロゲン原子、およびハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基からなる群から選択される少なくとも一つの基である。]
で示されるアントラニル酸誘導体
を反応させ、塩基性条件下でハロゲン化アルミニウムを除くことを含み、
塩基性条件下でのハロゲン化アルミニウムの除去が、苛性水溶液および炭素数2~5の第一級アルコールを含む水層の分離により行われる、一般式(7)で示されるキノロン誘導体:
- 一般式(1)で示されるハロゲン化アルミニウムと一般式(2)で示されるケトンと一般式(4)で示されるスルフィドとを予め混合する工程を含んでなる、請求項1に記載の方法。
- Zはハロゲン原子を表し、
R1およびR2は、互いに独立して、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルキル基、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C2-4アルケニル基、または
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C2-4アルキニル基を表し、
ここで、前記直鎖または分岐鎖C1-4アルキル基、前記直鎖または分岐鎖C2-4アルケニル基、および前記直鎖または分岐鎖C2-4アルキニル基における置換基の各々は、ハロゲン原子、およびハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基からなる群から選択される少なくとも一つの基であり、
R3とR4は一緒になって基-(CH2)q-(qは3-7である)を表し、lは1または2を表し、
R5は、直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルキル基、または、C3-8環状脂肪族炭化水素基を表し、
R6は、水素原子、ハロゲン原子、または-B-R7を表し、
ここで、Bは、酸素原子、硫黄原子、N(R8)、N(R8)-CO、またはCO-N(R8)を表し、
R7およびR8は、互いに独立して、ハロゲン原子、またはハロゲン原子により置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルコキシ基により置換されてもよい芳香族炭化水素基を表し、
X2は、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子により置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルキル基、またはハロゲン原子により置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルコキシ基を表す、
請求項1または2に記載の方法。 - 一般式(1)で示されるハロゲン化アルミニウムが、塩化アルミニウムである、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
- 一般式(2)で示されるケトンが、3-ペンタノンである、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
- 一般式(6)で示されるアントラニル酸誘導体が、下記一般式(8)を表す、
R9、R10、R11、R12、およびR13は互いに独立して、
水素原子、
ハロゲン原子、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルキル基、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C2-4アルケニル基、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C2-4アルキニル基、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C1-4アルコキシ基、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C2-4アルケニルオキシ基、または、
置換されてもよい直鎖もしくは分岐鎖C2-4アルキニルオキシ基を表し、
ここで、R9、R10、R11、R12、およびR13における置換基の各々は、ハロゲン原子、およびハロゲン原子により置換されてもよいC1-4アルコキシ基からなる群から選択される少なくとも一つの基である。]
請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。 - 一般式(4)で示されるスルフィドが、テトラヒドロチオフェン-1、1-ジオキシドである、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
- 製造される一般式(7)で示されるキノロン誘導体が、2-エチル-3、7-ジメチル-6-(4-(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)キノリン-4(1H)-オンである、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
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