JP7303375B2 - 転がり抵抗測定装置、転がり抵抗測定方法及びプログラム - Google Patents

転がり抵抗測定装置、転がり抵抗測定方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、タイヤの転がり抵抗を測定する転がり抵抗測定装置、転がり抵抗測定方法及びプログラムに関する。
加硫工程などを経て製造されたタイヤは、品質基準を満たしているか品質に関わる各パラメータを測定し、品質を評価される。その評価項目の一つとして転がり抵抗がある。転がり抵抗を測定する転がり抵抗測定装置は、試験対象となるタイヤのトレッド面にロードホイールの外周面を押し当てながらタイヤを回転させる。そして、タイヤが回転するのに伴って発生するタイヤからの反力をロードホイール側に設けられた荷重計で測定する。荷重計による測定結果からタイヤの接線方向の荷重成分を求め、当該荷重成分から転がり抵抗を求める。このような転がり抵抗測定装置としては、例えば特許文献1のような装置が提案されている。
特許文献1に記載の転がり抵抗測定装置では、タイヤを回転させている状態で、タイヤの接線方向、タイヤの横方向、軸方向の3成分の荷重を測定し、この測定結果から、変換行列によるディジタル演算補正を行い、タイヤの軸重と、転がり抵抗を求める。このような転がり抵抗測定装置では、上記のとおり補正を行うことで軸受けの摩擦トルクを考慮して転がり抵抗を求めることが可能であるとされている。
特開2003-4598号公報
しかしながら、特許文献1に記載された転がり抵抗測定装置では、演算により軸受けの摩擦トルクを控除するにすぎず、このような摩擦トルクなど、転がり抵抗測定装置に生じるタイヤの内部損失を除いたエネルギー損失自体を抑制することはできなかった。このため、上記転がり抵抗測定装置では、演算誤差が生じると正確な転がり抵抗を測定することができなかった。また、軸受けに生じる摩擦トルクなどは、軸受けの状態や外部温度など、試験条件によっても異なり、試験条件の影響を受けにくい装置が求められていた。
そこで本発明は、寄生損失の影響を抑制して正確にタイヤの転がり抵抗を測定可能な転がり抵抗測定装置、転がり抵抗測定方法及びプログラムを提供する。
本発明の第一の態様に係る転がり抵抗測定装置は、タイヤの転がり抵抗を測定する転がり抵抗測定装置であって、前記タイヤのトレッド面に接触する外周面を有する円柱状のロードホイールと、前記ロードホイールまたは前記タイヤ を回転可能に支持する軸受部と、前記ロードホイールまたは前記タイヤの回転軸に加わる荷重を測定する荷重測定部と、前記軸受部に潤滑材 を供給する供給部と、制御部とを備え、前記制御部は、前記タイヤ及び前記ロードホイールの回転に伴って生じる寄生損失を取得する寄生損失取得部と、取得した前記寄生損失に基づいて 前記供給部を制御する供給制御部とを有する。
上記の転がり抵抗測定装置では、寄生損失取得部がタイヤ及びロードホイールの回転に伴って生じる寄生損失を取得する。そして、供給制御部が、取得した寄生損失に基づいて供給部を制御し、軸受に潤滑材を供給する。このため、寄生損失の中でも特に影響の大きい軸受部における摩擦による損失を、供給する潤滑材により低減させることができ、これにより寄生損失を効果的に抑制することができる。このため、寄生損失の影響を最小限として荷重測定部でロードホイールまたはタイヤの回転軸に加わる荷重を測定し、当該荷重から正確に転がり抵抗を求めることができる。
また、本発明の第二の態様に係る転がり抵抗測定装置は、上記第一の態様において、前記制御部は、取得した前記寄生損失に基づいて前記供給部による潤滑材の供給の要否を判定する判定部を有し、前記供給制御部は、前記判定部の判定結果に基づいて前記供給部を制御するものとしてもよい。
上記の転がり抵抗測定装置では、判定部が取得した寄生損失に基づいて潤滑材の供給の要否を判定し、供給制御部が判定結果に基づいて供給部を制御することで、供給部によって適切なタイミングで潤滑材を供給することができる。特に、寄生損失が問題とならない場合には潤滑材を供給しなくて済むことから潤滑材を無駄なく効率的に供給できる。
また、本発明の第三の態様に係る転がり抵抗測定装置は、上記第二の態様において、前記判定部は、複数回取得した前記寄生損失の値の平均値と、今回取得した前記寄生損失の値との差分が、予め設定された閾値を超えたか否かに基づいて、前記潤滑材の供給の要否を判定するものとしてもよい。
上記の転がり抵抗測定装置では、複数回取得した寄生損失の平均値と今回取得した寄生損失の値との差分が閾値を超えたか否かによって供給を制御する。このため、通常から寄生損失が大きくなった場合に、適切に供給により潤滑材を供給して通常範囲に戻すことができ、転がり抵抗を安定して測定することができる。
また、本発明の第四の態様に係る転がり抵抗測定装置は、上記第一から第三のいずれかの態様において、前記寄生損失取得部は、前記荷重測定部で測定された荷重に基づいて前記寄生損失を演算するものとしてもよい。
上記の転がり抵抗測定装置では、所定の回数や時間など所定のタイミングで、転がり抵抗を測定するための荷重測定部によって測定された荷重に基づいて寄生損失を求めることができるため、必要以上に寄生損失を測定することなく寄生損失取得によって生じるタイムラグを最小限として、サイクルタイムの向上を図ることができる。
また、本発明の第五の態様に係る転がり抵抗測定装置は、上記第一から第四のいずれかの態様において、前記供給部は、前記軸受部に対して前記潤滑材を噴霧するスプレーノズルを有するものとしてもよい。
上記の転がり抵抗測定装置では、スプレーノズルによって潤滑材を軸受部に対して噴霧可能であることで、軸受部の配置によらず軸受部に対して潤滑材を適切に供給することができる。
また、本発明の第六の態様に係る転がり抵抗測定方法は、タイヤの転がり抵抗を測定する転がり抵抗測定方法であって、ロードホイールの外周面に前記タイヤのトレッド面を接触させて前記ロードホイール及び前記タイヤを互いに回転させながら、前記ロードホイールまたは前記タイヤの回転軸に加わる荷重を測定する工程であって、複数の前記タイヤに対して順次実施される試験工程と、複数の前記タイヤに対して前記試験工程を順次実施するに際して、複数の前記タイヤのうちのいずれかのタイヤの前記試験工程と、その次のタイヤの前記試験工程との間で、前記タイヤ及び前記ロードホイールの回転に伴って生じる寄生損失を取得する寄生損失取得工程と、取得した前記寄生損失に基づいて、前記ロードホイールまたは前記タイヤを回転可能に支持する軸受部に対して潤滑材を供給する供給工程とを備える。
また、本発明の第七の態様に係るプログラムは、タイヤの転がり抵抗を測定する転がり抵抗測定装置のコンピュータを、前記タイヤ及び前記タイヤのトレッド面に接触するロードホイールの回転に伴って生じる寄生損失を取得する寄生損失取得手段、取得した前記寄生損失に基づいて、前記ロードホイールまたは前記タイヤを回転可能に支持する軸受部に潤滑材を供給する供給部を制御する供給制御手段として機能させる。
上記の転がり抵抗測定装置、転がり抵抗測定方法及びプログラムによれば、寄生損失の影響を抑制して正確にタイヤの転がり抵抗を測定することができる。
実施形態に係るタイヤユニフォミティマシンを示す側方視した概略構成図である。 実施形態に係るタイヤユニフォミティマシンのロードホイール部分の詳細を示す断面図である。 実施形態に係るタイヤユニフォミティマシンの下側のホイール側軸受部の詳細を示す断面図である。 実施形態に係るタイヤユニフォミティマシンの上側のホイール側軸受部の詳細を示す断面図である。 実施形態に係るタイヤユニフォミティマシンの制御部の詳細を示すブロック図である。 実施形態に係るタイヤユニフォミティマシンの制御部のハードウェア構成を示す図である。 実施形態に係る転がり抵抗測定方法の詳細を示すフロー図である。 実施形態の変形例に係るタイヤユニフォミティマシンの下側のホイール側軸受部の詳細を示す断面図である。
[タイヤユニフォミティマシンの構成]
以下、図1から図7を参照し、本発明の実施の形態について説明する。
まず、本発明の実施形態に係る転がり抵抗測定装置の構成について説明する。本実施形態では、本発明に係る転がり抵抗測定装置の一例としてタイヤユニフォミティマシンを例に説明する。
(全体構成)
図1は、実施形態のタイヤユニフォミティマシン100を示している。タイヤユニフォミティマシン100は、タイヤTとロードホイール30とを所望の荷重で押し付けあった状態で一方を回転駆動させ、他方を従動回転させながら、発生する力を測定し、転がり抵抗測定装置としてタイヤTの転がり抵抗を評価するとともに、タイヤTの均一性を評価する装置である。図1に示すように、本実施形態のタイヤユニフォミティマシン100は、タイヤTを支持するタイヤ支持部20と、タイヤ支持部20に支持されたタイヤTに押し付けられるロードホイール30と、ロードホイール30を支持するロードホイール支持部40と、供給部80と、制御部90とを備える。
(タイヤ支持部)
タイヤ支持部20は、タイヤ側フレーム21と、タイヤTの幅方向Mの一方側M1に配されてタイヤ側フレーム21に支持された第一支持部22と、タイヤTの他方側M2に配されてタイヤ側フレーム21に支持された第二支持部23と、回転駆動部24と、タイヤ側フレーム21に設けられて第二支持部23を回転可能に支持するタイヤ側軸受部25(軸受部)とを備える。本実施形態では、タイヤ支持部20は、タイヤTの幅方向Mを上下方向、すなわちタイヤTの中心軸T1を上下方向に向くようにして支持し、第一支持部22がタイヤTの下側、第二支持部23がタイヤTの上側を支持している。以下では、タイヤ幅方向Mを上下方向とし、タイヤ幅方向Mの一方側M1を下側、他方側M2を上側として説明する場合がある。
第一支持部22は、タイヤTの幅方向Mに沿って配されてタイヤ側フレーム21に回転可能に支持された第一回転軸22aと、第一回転軸22aに取り付けられてタイヤTの下側のビードを支持する第一リム22bとを備える。第二支持部23は、タイヤTの幅方向Mに沿って配されてタイヤ側軸受部25に回転可能に支持された第二回転軸23aと、第二回転軸23aに取り付けられてタイヤTの上側のビードを支持する第二リム23bとを備える。また、回転駆動部24は、図示しないモータにより第一回転軸22aを回転させることが可能となっている。
すなわち、タイヤTは、タイヤ支持部20の第一リム22b及び第二リム23bにより上下方向両側から挟み込まれて支持されており、この状態で回転駆動部24により第一回転軸22aを回転させてタイヤTの中心軸T1回りにタイヤTを回転することが可能となっている。なお、タイヤ支持部20の第二回転軸23aは図示しない移動機構により第二リム23bがタイヤTを支持する支持位置から、タイヤTから離間した退避位置まで移動可能である。そして、第二リム23bが退避位置まで移動することで、測定済みのタイヤTを取り出し、また、未測定のタイヤTを取り付けることが可能である。
(ロードホイール)
ロードホイール30は、円柱状に形成されている。ロードホイール30には、ホイール側軸受部32(軸受部)が取付られている。ホイール側軸受部32の詳細については後述する。ロードホイール30とホイール側軸受部32とには、ロードホイール30の中心軸L30と同軸で貫通孔30aが形成されている。ここで、円柱状とは、ロードホイール30やタイヤTなどの直径に対して高さ寸法が小さい扁平状のものに限られるものではなく、直径と高さ寸法が同一のものや、直径に対して高さ寸法が大きいものも含み、内部が空洞である円筒状も含む概念である。そして、ロードホイール30は、中心軸L30を上下方向に沿うようにして、両端面31a、31bを上下方向両側に向け、周面31cをタイヤTに向けるようにして配されている。ここで、ロードホイール30及びタイヤTの径方向のうち、ロードホイール30とタイヤTとが相対する方向を主荷重方向Pといい、この主荷重方向Pと、上下方向となるロードホイール30及びタイヤTの中心軸方向Qとに直交する方向を接線方向Rという。
(ロードホイール支持部)
ロードホイール支持部40は、ホイール側フレーム50と、ロードホイール30を回転可能に支持する軸体60と、ホイール側フレーム50に固定された荷重測定部であるロードセル70と、ロードセル70と軸体60とを連結する固定治具75とを備える。ホイール側フレーム50は、床面F上に、主荷重方向Pに沿って配されたレール51と、レール51に移動可能に支持されたフレーム本体52と、床面Fに固定された基部53と、基部53に設けられフレーム本体52を主荷重方向Pに移動させる進退駆動部54とを備える。進退駆動部54は、例えば油圧や電磁アクチュエータなどの駆動源によりシリンダやスクリュなどを進退させることにより、ホイール側フレーム50を主荷重方向Pに沿ってタイヤTに対して進退させることが可能である。
(軸体)
軸体60は、ロードホイール30の貫通孔30a内に、中心軸L60がロードホイール30の中心軸L30と同軸となるように配され、ロードホイール30のホイール側軸受部32に相対回転可能に支持されている。そして、軸体60は、両端を、ロードホイール30の両端面31a、31bの中心から上下方向両側に突出させている。
(ロードセル)
図1に示すように、ロードセル70は、軸体60の上下それぞれに連結されている。ロードセル70は、3方向の力を測定可能なものであり、それぞれ主荷重方向P、中心軸方向Q、接線方向Rと一致している。なお、ロードセル70により測定可能な方向と、主荷重方向P、中心軸方向Q、接線方向Rとは必ずしも一致している必要はなく、ロードセル70で測定された3方向成分の荷重から演算により主荷重方向P、中心軸方向Q、接線方向Rの各荷重を求めるものとしても良い。
(軸受部)
次にホイール側軸受部32(軸受部)について説明する。図2から図4は、ロードホイール30におけるホイール側軸受部32の部分を破断した断面図である。図2から図4に示すように、ホイール側軸受部32は、ロードホイール30の上下両端面31a、31b側にそれぞれ設けられている。ホイール側軸受部32は、例えば円すいころ軸受である。すなわち、ホイール側軸受部32は、ロードホイール30に固定された外輪33と、軸体60に固定された内輪34と、外輪33と内輪34との間に配された円柱状のころ35と、軸体60に設けられた仕切部材36とを有する。上下のホイール側軸受部32は同様の構造であり、上下対称に配置されている。このため、以下では、下側のホイール側軸受部32について説明するものとする。なお、本実施形態では軸受部は円すいころ軸受としているが、これに限らず、円すいころ軸受以外のころ軸受、ころ軸受以外の軸受としても良い。
外輪33は、円環状に形成されている。外輪33は、外周面33aがロードホイール30の貫通孔30aに嵌合し固定されている。このため、外輪33は、ロードホイール30とともに回転する。外輪33の内周面33bは、下側から上側へ、すなわち、中心軸L30に沿ってロードホイール30の外側から中心側に向かって内径が小さくなるように円すい面状に形成されている。
内輪34は、円環状に形成されている。内輪34は、内周面34aが軸体60の外周面に嵌合し固定されている。このため、内輪34は、ロードホイール30が回転しても軸体60とともに回転しない。内輪34の外周面34bは、下側から上側へ、すなわち、中心軸L30に沿ってロードホイール30の外側から中心側に向かって内径が小さくなるように円すい面状に形成されている。内輪34の外周面34bは、外輪33の内周面33bの径方向内側に一定の間隔有して、外輪33の内周面33bと平行となるように配されている。内輪34は、外周面34bの下端から径方向外側へ突出する係合部34cを有する。係合部34cは外周面34bから垂直に延びる係合面34dを有する。
ころ35は、外輪33と内輪34との間に挟まれ、外周面35aが外輪33の内周面33b及び内輪34の外周面34bに接している。ころ35は、中心軸L30回りに間隔を有して複数配されている。ころ35は、外輪33の内周面33b及び内輪34の外周面34bと対応するように、中心軸L35が下側から上側へ、すなわち、中心軸L30に沿ってロードホイール30の外側から中心側に向かって、中心軸L30に近づくように傾斜して配されている。ころ35の外端面35b(下側のホイール側軸受部では下端面、上側のホイール側軸受部では上端面)は、係合面34dに係合されている。また、ころ35の外端面35bは、係合面34dに係合されている部分を除いて、中心軸L30の外側に向かって露出している。
仕切部材36は、ロードホイール30に対して、外輪33、内輪34及びころ35よりも中心軸L30に沿う方向の外側に、外輪33、内輪34及びころ35と間隔を有して配されている。仕切部材36は、円環状の部材である。仕切部材36は、軸体60に固定されている。また、仕切部材36は、ロードホイール30の端面との間に僅かな隙間を有している。このため、仕切部材36は、ロードホイール30の回転を許容しつつ、外輪33、内輪34及びころ35との間に空間37を形成している。空間37には、ころ35の外端面35bの一部及びころ35の外周面35aと外輪33の内周面33bとの接触部分が露出している。
(供給部)
供給部80は、ホイール側軸受部32に潤滑材を供給する。供給する潤滑材としては例えば潤滑油である。なお、供給する潤滑材としてはこれに限らずグリースなどとしても良い。また、潤滑材については一般的に温度変化により粘度特性が変化する。粘度特性の変化により装置の寄生損失の測定値への影響があるため使用する潤滑材は温度変化による粘度特性の変化が少ないものを使用することが望ましい。本実施形態では供給部80は、潤滑油を噴霧により供給する。供給部80は、潤滑油を噴霧するスプレーノズル81と、スプレーノズル81と接続された配管82と、配管82を介してスプレーノズル81に潤滑油を供給するポンプ83と、ポンプ83を駆動するモータである供給駆動部84と、潤滑油を排出するドレン85とを有する。本実施形態で、供給部80は、潤滑材として潤滑油を供給する。スプレーノズル81は、仕切部材36に固定されている。そして、スプレーノズル81は、ホイール側軸受部32において、ころ35の外端面35b、及び、ころ35の外周面35aと外輪33の内周面33bとの接触部分に向けて潤滑油を噴霧する。すなわち、下側のホイール側軸受部32では、スプレーノズル81は、ホイール側軸受部32の下方から上方に向けて潤滑油を噴霧する。スプレーノズル81は、中心軸L30回りの少なくとも1箇所設けられている。本実施形態では、スプレーノズル81は、中心軸L30回りに複数箇所に設けられている。
(制御部)
図1及び図5に示すように、制御部90は、タイヤTの均一性及び転がり抵抗を評価すための試験モードと、寄生損失を確認する寄生損失確認モードとの2種類で各構成を制御する。制御部90は、モード指令部91と、第一演算部92Aと、第二演算部92Bと、荷重演算部93と、評価部94と、駆動制御部95と、寄生損失取得部96と、判定部97と、供給制御部98とを有する。モード指令部91は、上記試験モードと寄生損失確認モードとを切り替える。具体的には、モード指令部91は、試験モードに切り替える場合には試験実施指令を出力する。また、モード指令部91は、寄生損失確認モードに切り替える場合には寄生損失確認指令を出力する。モード指令部91は、例えばタイヤTの試験回数をカウントしていて、所定回数の試験を実施した場合には寄生損失確認指令を出力し、寄生損失確認モードに切り替える。なお、切替のタイミングとしては、上記に限らず様々な条件をトリガーとして良い。例えば、時間を計測して所定時間経過後に寄生損失確認モードに切り替えても良いし、毎回の試験完了後に寄生損失確認モードに切り替えても良い。また、装置の特定の部位の温度、例えば軸受部の温度や装置筐体の温度、または、外気温を測定し、所定温度以上となった場合に、寄生損失確認モードに切り替えても良い。また、装置の振動を測定していて、振動の周波数や振幅が閾値を超えた場合に寄生損失確認モードに切り替えても良い。以下では、試験モード及び寄生損失確認モードそれぞれにおける各構成の機能について説明する。
まず試験モードでの各構成の機能について説明する。試験モードでは、制御部90は、試験モードで用いる荷重設定値およびロードセル70による実荷重検出結果に基づいて進退駆動部54を駆動させ、タイヤTの不均一性及び転がり抵抗を評価する。具体的には、制御部90は、例えば、フォース法に準じて転がり抵抗を評価する(JIS D 3234:2009参照)。なお、転がり抵抗の評価方法としてはフォース法に限らず、トルク法、惰行法、パワー法など(JIS D 3234:2009参照)、他の方法を適用しても良い。
第一演算部92Aは、下側のロードセル70の出力値を取得し当該ロードセル70に作用するX方向の力、Y方向及びZ方向の力を演算する。また、第二演算部92Bは、上側のロードセル70の出力値を取得し当該ロードセル70に作用するX方向の力、Y方向及びZ方向の力を演算する。荷重演算部93は、第一演算部92A及び第二演算部92Bの演算結果に基づいてロードホイール30に作用する主荷重方向Pの荷重、中心軸方向Qの荷重及び接線方向Rの荷重を演算する。
評価部94は、荷重演算部93で演算された主荷重方向Pの荷重、中心軸方向Qの荷重及び接線方向Rの荷重と、対応して回転駆動部24から取得されるタイヤTの位相情報とに基づいて不均一性を評価する。タイヤTの不均一性の評価においては、主荷重方向Pの荷重に基づくRFV、中心軸方向Qの荷重に基づくLFV及び接線方向Rの荷重に基づくTFVや転がり抵抗を評価することができる。
また、駆動制御部95は、回転駆動部24及び進退駆動部54の駆動を制御する。駆動制御部95は、回転駆動部24を所定の入力トルクで回転駆動させるとともに、荷重演算部93で演算された主荷重方向Pの荷重を監視しながら、進退駆動部54を駆動させてロードホイール30のタイヤTへの押し込み量を調整する。そして、駆動制御部95は、あらかじめ設定された荷重設定値に主荷重方向Pの荷重が達すると、進退駆動部54によるロードホイール30の進出を停止させる。この状態で、タイヤTを回転させながら各荷重を検出することで、タイヤTの不均一性及び転がり抵抗を評価することができる。駆動制御部95は、所定時間、または、評価部94から試験が完了したことを示す終了信号を受け付けると、進退駆動部54を制御してタイヤTとロードホイール30とを離間させて試験が終了する。なお、駆動制御部95は、回転駆動部24の回転駆動開始とともに、回転開始信号を供給制御部98に出力する。
次に、寄生損失確認モードの各構成の機能を説明する。寄生損失確認モードでは、制御部90は、ロードセル70による実荷重検出結果に基づいて進退駆動部54を駆動させ寄生損失を取得する。制御部90は、例えば、スキムテスト法に準じて寄生損失を確認する(JIS D 3234:2009参照)。なお、寄生損失の測定方法としては、スキムテスト法に限らず、惰行法など(JIS D 3234:2009参照)、他の方法を適用しても良い。
寄生損失確認モードにおける第一演算部92A及び第二演算部92Bの機能は試験モードと同様である。また、荷重演算部93は、試験モード同様に第一演算部92A及び第二演算部92Bの演算結果から荷重を求める。一般に、寄生損失確認モードの場合、タイヤTとロードホイール30との主荷重方向Pの荷重設定値は、試験モードの場合の荷重設定値と比較して小さく設定される。駆動制御部95は、当該寄生損失確認モードで設定される主荷重方向Pの荷重設定値と、荷重演算部93で求められた荷重に応じて進退駆動部54を制御する。また、寄生損失取得部96は、寄生損失確認モードでの動作中において荷重演算部93で求められる荷重を取得する。そして、寄生損失取得部96は、各種パラメータに基づいて寄生損失を演算する。例えば、フォース法により転がり抵抗を測定する場合にはロードホイール30側の寄生損失の影響を受けるので、寄生損失取得部96は、荷重演算部93で求められるロードホイール30の荷重などを用いてロードホイール側の寄生損失を演算する。寄生損失取得部96は、演算により取得された寄生損失の値を、記憶部99に、時系列で順次記憶させる。また、寄生損失取得部96は、演算により取得された寄生損失の値を判定部97に出力する。
判定部97は、寄生損失の値を取得すると、取得した寄生損失の値に基づいて供給部80による潤滑材の要否を判定する。本実施形態では、判定部97は、記憶部99に記憶された前回までの予め定められた回数分の寄生損失の値の平均値を求める。そして、判定部97は、今回取得した寄生損失の値と、平均値との偏差を求める。判定部97は、偏差が、予め設定され記憶部99に記憶されている閾値を超えたか否か判定する。そして、判定部97は、今回取得した寄生損失から得られる偏差が閾値を超えている場合には供給制御部98に供給指令を出力する。なお、判定部97は、前回までに取得した寄生損失の平均値との対比により判定するもの限らない。判定部97は、今回取得した寄生損失の値自体が、予め設定されている閾値を超えているか否かに基づいて、供給部80による潤滑材の要否を判定しても良い。また、判定部97は、前回からの寄生損失の変化率が予め設定されている閾値を超えているか否かに基づいて、供給部80による潤滑材の要否を判定しても良い。
また、判定部97は、判定結果に関わらずモード指令部91に確認終了指令を出力する。また、供給制御部98は、供給指令を受け付けた後、待機モードとなる。一方、供給制御部98は、駆動制御部95から回転開始信号を取得すると、待機モードから切り替わり、供給駆動部84を制御してポンプ83を駆動する。これによりスプレーノズル81からは潤滑油が噴霧される。供給制御部98は、回転開始信号を取得した後、予め設定された時間だけ供給駆動部84を駆動させた後に停止させる。
図6は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。コンピュータ200は、プロセッサ210、メインメモリ220、ストレージ230、インタフェース240を備える。
上述の制御部90は、コンピュータ200に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ230に記憶されている。プロセッサ210は、プログラムをストレージ230から読み出してメインメモリ220に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、プロセッサ210は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ220に確保する。
プログラムは、コンピュータ200に発揮させる機能の一部を実現するためのものであってもよい。例えば、プログラムは、ストレージ230に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせ、または他の装置に実装された他のプログラムとの組み合わせによって機能を発揮させるものであってもよい。なお、他の実施形態においては、コンピュータ200は、上記構成に加えて、または上記構成に代えてPLC(Programmable Logic Controller)などのカスタムLSI(Large Scale Integrated Circuit)を備えてもよい。PLCの例としては、PAL(Programmable Array Logic)、GAL(Generic Array Logic)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)が挙げられる。この場合、プロセッサ210によって実現される機能の一部または全部が当該集積回路によって実現されて良い。
ストレージ230の例としては、磁気ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ等が挙げられる。ストレージ230は、コンピュータ200のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インタフェース240または通信回線を介してコンピュータに接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ200に配信される場合、配信を受けたコンピュータ200が当該プログラムをメインメモリ220に展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、ストレージ230は、記憶部99として一時的でない有形の記憶媒体として機能する。
また、当該プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、当該プログラムは、前述した機能をストレージ230に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
[測定方法]
次に、本実施形態の測定方法について、タイヤユニフォミティマシン100の動作とともに説明する。図7は本実施形態の測定方法を示している。図7に示すように、本実施形態の測定方法は、複数のタイヤのそれぞれについて順次試験を実施する試験工程S1と、試験工程S1と試験工程S1との間で寄生損失を取得する寄生損失取得工程S2と、取得した寄生損失に基づいて潤滑材の供給の要否を判定する判定工程S3と、判定結果に基づいて潤滑材を供給する供給工程S4を備える。
図1、図5及び図7に示すとおり、試験工程S1では、モード指令部91により試験モードに設定されている。まず試験対象となるタイヤTを搬入し、試験の準備を行う(ステップS11)。具体的には、タイヤ支持部20の第二回転軸23aが退避位置にある状態で、タイヤTを第一リム22bと第二リム23bの間に配置する。その後、制御部90が図示しない移動機構を駆動させることにより、退避位置にあるタイヤ支持部20の第二回転軸23aを進出させ、タイヤTは第一リム22bと第二リム23bとの間に挟み込まれる。次に、制御部90において、駆動制御部95は、回転駆動部24を駆動させてタイヤTを所定の回転数で回転させるとともに、進退駆動部54を駆動させてロードホイール30を主荷重方向Pに所定の荷重でタイヤTに接触させる(ステップS12)。これによりタイヤTの走行が模擬される。ここで、駆動制御部95は回転駆動部24の駆動開始とともに、回転開始信号を供給制御部98に出力するが、供給制御部98は待機モードとなっていないため潤滑材の供給を開始しない。
次に、試験工程S1では、ロードセル70、70で荷重を測定する(ステップS13)。第一演算部92A及び第二演算部92Bのそれぞれで対応するロードセル70の出力値を取得して、対応するロードセル70に作用するX方向の力、Y方向及びZ方向の力を演算する(ステップS14)。そして、第一演算部92A及び第二演算部92Bの演算結果に基づいてロードホイール30に作用する主荷重方向Pの荷重、中心軸方向Qの荷重及び接線方向Rの荷重を演算し、評価部94に出力する(ステップS15)。評価部94では、演算された各荷重に基づいて、タイヤの不均一性や転がり抵抗を評価する(ステップS16)。なお、タイヤの不均一性としては、例えば、タイヤの径方向の荷重の変動であるラジアル・フォース・バリエーション(RFV)、タイヤの幅方向の荷重の変動であるラテラル・フォース・バリエーション(LFV)、タイヤの接線方向の荷重の変動であるトラクティブ・フォース・バリエーション(TFV)が挙げられる。
そして、試験開始から、測定時間、測定データ数など所定の条件を満たした後、試験終了とし、駆動制御部95は、試験完了を示す情報をモード指令部91に出力する。モード指令部91では、取得する試験完了を示す情報に基づいて試験回数をカウントしている(ステップS17)。モード指令部91は、試験回数が予め設定された回数を超えない場合(ステップS18:NO)には、試験実施指令を駆動制御部95に出力して試験モードを維持する。このため、駆動制御部95は、タイヤを搬出する(ステップS19)。すなわち、駆動制御部95は、回転駆動部24によるタイヤTの回転駆動を停止させるとともに、進退駆動部54によりロードホイール30をタイヤTから離間させる。次に、制御部90が図示しない移動機構を駆動させることにより、支持位置にあるタイヤ支持部20の第二回転軸23aを退避位置まで退避させる。そして、タイヤTは、図示しない搬送手段により、第一リム22bと第二リム23bとの間から搬出される。そして、新たなタイヤTに対して、上記試験工程S1のステップS11~ステップS19が繰り返される。一方、モード指令部91は、試験回数が予め設定された回数を超える場合(ステップS18:YES)には寄生損失確認指令を駆動制御部95に出力する。これにより、試験モードから寄生損失確認モードへ移行し、寄生損失取得工程S2及び判定工程S3が実施される。
寄生損失取得工程S2では、まずロードホイール30とタイヤTとの間に作用する主荷重方向Pの荷重を予め設定された寄生損失確認用の荷重設定値に変更する(ステップS21)。すなわち、駆動制御部95は、ロードセル70で測定された荷重に基づいて荷重演算部93で演算された主荷重方向Pの荷重を監視し、進退駆動部54をフィードバック制御する。そして、主荷重方向Pの荷重が寄生損失確認用の荷重設定値に設定されたら、寄生損失を求めるためにロードセル70、70で荷重を測定する(ステップS22)。第一演算部92A及び第二演算部92Bのそれぞれで、対応するロードセル70の出力値を取得して、対応するロードセル70に作用するX方向の力、Y方向及びZ方向の力を演算する(ステップS23)。そして、第一演算部92A及び第二演算部92Bの演算結果に基づいてロードホイール30に作用する主荷重方向Pの荷重、中心軸方向Qの荷重及び接線方向Rの荷重を演算し、寄生損失取得部96に出力する(ステップS24)。
寄生損失取得部96は、各種パラメータに基づいて寄生損失を演算する(ステップS25)。例えば、フォース法により転がり抵抗を測定する場合にはロードホイール30側の寄生損失の影響を受けるので、寄生損失取得部96は、荷重演算部93で求められるロードホイール30の荷重などを用いて寄生損失を演算する。寄生損失取得部96は、演算により取得された寄生損失の値を、記憶部99に、時系列で順次記憶させるともに、演算により取得された寄生損失の値を判定部97に出力する。
次に、判定工程S3として、取得した寄生損失に基づいて潤滑材の供給の要否を判定する。すなわち、判定部97は、寄生損失の値を取得すると、記憶部99に記憶された前回までの予め定められた回数分の寄生損失の値の平均値を求める(ステップS31)。そして、判定部97は、今回取得した寄生損失の値と、当該平均値との偏差を求める(ステップS32)。判定部97は、偏差が、予め設定され記憶部99に記憶されている閾値を超えたか否か判定する(ステップS33)。判定部97は、今回の寄生損失の値が閾値を超えている場合(ステップS33:NO)には供給制御部98に供給指令を出力する(ステップS34)。また、判定部97は、判定結果に関わらずモード指令部91に確認終了指令を出力し(ステップS35)、判定工程S3を終了する。
モード指令部91は、確認終了指令を受け付けると、再び試験実施指令を駆動制御部95に出力する。駆動制御部95は、試験工程S1におけるステップS19に戻りタイヤTを搬出する。その後、新たなタイヤTに対して試験工程S1を実施する。ここで、上記判定工程S3のステップS34において、今回の寄生損失の値が閾値を超えていて供給制御部98に供給指令が出力された場合について説明する。試験工程S1のステップS11において、駆動制御部95は、回転駆動部24を駆動させてタイヤTを所定の回転数で回転させるとともに、進退駆動部54を駆動させてロードホイール30を主荷重方向Pに所定の荷重でタイヤTに接触させる。この際、駆動制御部95は、供給制御部98に回転開始信号を出力する。そして、供給制御部98は、待機モードとなっている状態で回転開始信号を受けることにより、供給駆動部84を駆動させる。これにより、スプレーノズル81からロードホイール30が回転している状態のホイール側軸受部32に潤滑油を供給することができる。供給制御部98は、予め設定されている時間内潤滑油を噴霧させた後に、供給駆動部84を停止させる。
以上のように、本実施形態の装置及び方法によれば、供給制御部98が、寄生損失に基づいて供給部80を制御し、ホイール側軸受部32に潤滑材を供給する。このため、寄生損失の中でも特に影響の大きい軸受部における摩擦による損失を、供給する潤滑材により低減させることができ、これにより寄生損失を効果的に抑制することができる。このため、寄生損失の影響を最小限としてロードセル70でロードホイール30の回転軸に加わる荷重を測定し、当該荷重から正確に転がり抵抗を求めることができる。また、供給制御部98が判定部97の判定結果に基づいて供給部80を制御して潤滑材を供給することで、供給部80によって適切なタイミングで潤滑材を供給することができる。特に、寄生損失が問題とならない場合には潤滑材を供給しなくて済むことから潤滑材を無駄なく効率的に供給できる。
また、判定部97では、複数回取得した寄生損失の平均値と今回取得した寄生損失の値との差分が閾値を超えたか否かによって潤滑材の供給の要否を判断している。このため、通常から寄生損失が大きくなった場合に、適切に供給部80により潤滑油を供給して通常範囲に戻すことができ、転がり抵抗を安定して測定することができる。 また、本実施形態の装置及び方法では、所定の回数や時間など所定のタイミングで、転がり抵抗を測定するためのロードセル70によって測定された荷重に基づいて寄生損失を求めることができるため、必要以上に寄生損失を測定することなく寄生損失取得によって生じるタイムラグを最小限として、サイクルタイムの向上を図ることができる。
また、スプレーノズル81によって潤滑材をホイール側軸受部32に対して噴霧可能であることで、ホイール側軸受部32の配置によらずホイール側軸受部32に対して潤滑材を適切に供給することができる。特に、回転軸が鉛直方向に延びている場合において、下側の軸受部に対して供給する場合には、潤滑材を下側から上側に向けて供給する必要があるが、下側の軸受部に対しても支障なく効果的に潤滑材を供給することができる。
なお、上記実施形態の供給部80は、スプレーノズル81によって潤滑油を噴霧することにより供給するものとしたがこれに限るものではない。図8は、変形例の供給部を示している。図8に示すように、本変形例の供給部180では、潤滑油が浸み込んだ保持部181と、保持部181を進退させるシリンダ182と、シリンダ182を駆動せる駆動部183とを有する。保持部181は、例えばフェルトなどの不織布や、刷毛などで形成されていて繊維の間に潤滑油が浸み込んでいる。また、シリンダ182は、例えばエアシリンダであり、圧縮空気源184と接続されている。そして、シリンダ182は、保持部181をホイール側軸受部32の外輪33及びころ35に接触する供給位置Mと、外輪33及びころ35から離間した退避位置Nとの間で進退させることが可能である。駆動部183は、例えば電磁弁であり、シリンダ182への圧縮空気の供給、シリンダ182内部の圧縮空気の排出を切り替えることで保持部181の上記供給位置M及び退避位置Nへの移動を可能としている。このような供給部180でも下側から軸受部に潤滑材を供給する場合でも好適に潤滑材を供給することが可能である。なお、上側から軸受部に潤滑材を供給可能な場合には、供給部80、180に限らず、単に潤滑材を上方から滴下するものとしても良い。
また、上記実施形態及び変形例では、ホイール側軸受部32に潤滑材を供給するものとしたが、供給部80及び制御部90は、タイヤ側軸受部25に潤滑材を供給するものとしても良いし、ホイール側軸受部32及びタイヤ側軸受部25の両方に適用しても良い。例えば、フォース法により転がり抵抗を測定する場合にはロードホイール30側の寄生損失の影響を受けるので、少なくとも上記のとおりホイール側軸受部32に潤滑材を供給することが好ましい。また、トルク法により転がり抵抗を測定する場合にはロードホイール30側の寄生損失の影響とタイヤT側の寄生損失の影響とを受けるので、タイヤ側軸受部25とホイール側軸受部32の両方に潤滑材を供給することが好ましい。
また、寄生損失の測定方法としては、対象となるロードホイール30の荷重を検出して求めるものとしたがこれに限らない。例えば、タイヤTとロードホイール30とを接触させてともに回転させつつ、ロードホイール30の荷重とタイヤT側での入力トルクを検出してこれらの検出値により寄生損失を求めるものしても良い。
また、例えば、寄生損失の測定の対象となるロードホイール30やタイヤTの回転速度に基づいて寄生損失を求めるものとしても良い。例えば、ロードホイール30側の寄生損失を測定する場合において、軸体60とロードホイール30との間にエンコーダを設け、ロードホイール30の回転速度を測定可能とする。そして、寄生損失確認モードでは、試験モードでロードホイール30とタイヤTとが回転した状態から、駆動制御部95が進退駆動部54を制御することによってロードホイール30をタイヤTから離間させる。これによりロードホイール30は、離間した後も慣性で回転し続けながら減速していく。そして、上記エンコーダで測定される回転速度を制御部90が順次取得し、制御部90が順次取得される回転速度に基づいて、ロードホイール30の減速度を求める。この減速度は、ホイール側軸受部32における抵抗やロードホイール30の回転に伴う風損の影響を受ける。このため、減速度の程度により寄生損失を求めることができる。すなわち、制御部90が、減速度に基づいて寄生損失を求める。また、上記減速度は、減速度自体を求めるものとせずに、ロードホイール30とタイヤTとが離間したタイミングから、エンコーダで測定される回転速度が所定の値(例えば回転速度が0)となる時間を計測して、制御部90が当該時間に基づいて寄生損失を求めるものとしても良い。
また、上記ではタイヤの評価を行う制御部90において寄生損失を演算し、当該寄生損失に基づいて潤滑材の供給の要否を判断するものとしたが、これに限るものではない。他の測定機器において寄生損失を測定し、測定された寄生損失を取得して潤滑材の供給の要否を判断するものとしても良い。また、上記では判定部97が取得した寄生損失に基づいて潤滑材の供給の要否を判断して、潤滑材の供給をON/OFF制御するものとしたが、寄生損失の値に基づいて潤滑材の供給量をフィードバック制御するようにしても良い。
また、上記実施形態の転がり抵抗測定装置は、タイヤユニフォミティマシン100として、タイヤの不均一性とともに転がり抵抗を評価するものとしたが、これに限るものではない。タイヤの不均一性は測定せずに転がり抵抗のみを測定する装置に適用しても良い。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこれら実施形態に限られるものではなく、また、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
上記の転がり抵抗測定装置、転がり抵抗測定方法及びプログラムによれば、寄生損失の影響を抑制して正確にタイヤの転がり抵抗を測定することができる。
25 タイヤ側軸受部(軸受部)
30 ロードホイール
32 ホイール側軸受部(軸受部)
70 ロードセル(荷重測定部)
80 供給部
81 スプレーノズル
90 制御部
96 寄生損失取得部
97 判定部
98 供給制御部
S1 試験工程
S2 寄生損失取得工程
S3 判定工程
T タイヤ

Claims (7)

  1. タイヤの転がり抵抗を測定する転がり抵抗測定装置であって、
    前記タイヤのトレッド面に接触する外周面を有する円柱状のロードホイールと、
    前記ロードホイールまたは前記タイヤを回転可能に支持する軸受部と、
    前記ロードホイールまたは前記タイヤの回転軸に加わる荷重を測定する荷重測定部と、
    前記軸受部に潤滑材を供給する供給部と、
    制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記タイヤ及び前記ロードホイールの回転に伴って生じる寄生損失を取得する寄生損失取得部と、
    取得した前記寄生損失に基づいて前記供給部を制御する供給制御部とを有する転がり抵抗測定装置。
  2. 請求項1に記載の転がり抵抗測定装置において、
    前記制御部は、取得した前記寄生損失に基づいて前記供給部による潤滑材の供給の要否を判定する判定部を有し、
    前記供給制御部は、前記判定部の判定結果に基づいて前記供給部を制御する転がり抵抗測定装置。
  3. 請求項2に記載の転がり抵抗測定装置において、
    前記判定部は、複数回取得した前記寄生損失の値の平均値と、今回取得した前記寄生損失の値との差分が、予め設定された閾値を超えたか否かに基づいて、前記潤滑材の供給の要否を判定する転がり抵抗測定装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の転がり抵抗測定装置において、
    前記寄生損失取得部は、前記荷重測定部で測定された荷重に基づいて前記寄生損失を演算する転がり抵抗測定装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の転がり抵抗測定装置において、
    前記供給部は、前記軸受部に対して前記潤滑材を噴霧するスプレーノズルを有する転がり抵抗測定装置。
  6. タイヤの転がり抵抗を測定する転がり抵抗測定方法であって、
    ロードホイールの外周面に前記タイヤのトレッド面を接触させて前記ロードホイール及び前記タイヤを互いに回転させながら、前記ロードホイールまたは前記タイヤの回転軸に加わる荷重を測定する工程であって、複数の前記タイヤに対して順次実施される試験工程と、
    複数の前記タイヤに対して前記試験工程を順次実施するに際して、複数の前記タイヤのうちのいずれかのタイヤの前記試験工程と、その次のタイヤの前記試験工程との間で、前記タイヤ及び前記ロードホイールの回転に伴って生じる寄生損失を取得する寄生損失取得工程と、
    取得した前記寄生損失に基づいて、前記ロードホイールまたは前記タイヤを回転可能に支持する軸受部に対して潤滑材を供給する供給工程とを備える転がり抵抗測定方法。
  7. タイヤの転がり抵抗を測定する転がり抵抗測定装置のコンピュータを、
    前記タイヤ及び前記タイヤのトレッド面に接触するロードホイールの回転に伴って生じる寄生損失を取得する寄生損失取得手段、
    取得した前記寄生損失に基づいて、前記ロードホイールまたは前記タイヤを回転可能に支持する軸受部に潤滑材を供給する供給部を制御する供給制御手段として機能させるプログラム。
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