JP7302737B2 - リストモード画像再構成方法および核医学診断装置 - Google Patents

リストモード画像再構成方法および核医学診断装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7302737B2
JP7302737B2 JP2022508620A JP2022508620A JP7302737B2 JP 7302737 B2 JP7302737 B2 JP 7302737B2 JP 2022508620 A JP2022508620 A JP 2022508620A JP 2022508620 A JP2022508620 A JP 2022508620A JP 7302737 B2 JP7302737 B2 JP 7302737B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
subset
events
ideal
image
subsets
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022508620A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2021186504A1 (ja
Inventor
哲哉 小林
賢志 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Publication of JPWO2021186504A1 publication Critical patent/JPWO2021186504A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7302737B2 publication Critical patent/JP7302737B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T11/002D [Two Dimensional] image generation
    • G06T11/003Reconstruction from projections, e.g. tomography
    • G06T11/006Inverse problem, transformation from projection-space into object-space, e.g. transform methods, back-projection, algebraic methods
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01TMEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
    • G01T1/00Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
    • G01T1/29Measurement performed on radiation beams, e.g. position or section of the beam; Measurement of spatial distribution of radiation
    • G01T1/2914Measurement of spatial distribution of radiation
    • G01T1/2985In depth localisation, e.g. using positron emitters; Tomographic imaging (longitudinal and transverse section imaging; apparatus for radiation diagnosis sequentially in different planes, steroscopic radiation diagnosis)
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/02Arrangements for diagnosis sequentially in different planes; Stereoscopic radiation diagnosis
    • A61B6/03Computed tomography [CT]
    • A61B6/037Emission tomography
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/52Devices using data or image processing specially adapted for radiation diagnosis
    • A61B6/5258Devices using data or image processing specially adapted for radiation diagnosis involving detection or reduction of artifacts or noise
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01TMEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
    • G01T1/00Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
    • G01T1/16Measuring radiation intensity
    • G01T1/161Applications in the field of nuclear medicine, e.g. in vivo counting
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T11/002D [Two Dimensional] image generation
    • G06T11/003Reconstruction from projections, e.g. tomography
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2211/00Image generation
    • G06T2211/40Computed tomography
    • G06T2211/424Iterative

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Algebra (AREA)
  • Pure & Applied Mathematics (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Mathematical Optimization (AREA)
  • Mathematical Analysis (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Nuclear Medicine (AREA)

Description

本発明は、リストモード画像再構成方法および核医学診断装置に関する。
従来、核医学診断装置で収集されたリストモードデータから被写体の放射能分布を反復計算によって再構成するリストモード画像再構成方法が知られている。このようなリストモード画像再構成方法は、たとえば、Wang, W., et al. "Systematic and distributed time-of-flight list mode PET reconstruction." 2006 IEEE Nuclear Science Symposium Conference Record. Vol. 3. IEEE, 2006.(以下、単に「非特許文献1」という)に開示されている。
上記非特許文献1には、PET装置(核医学診断装置)で収集されたリストモードデータから被写体の放射能分布を反復計算によって再構成するリストモード画像再構成方法が開示されている。
Wang, W., et al. "Systematic and distributed time-of-flight list mode PET reconstruction." 2006 IEEE Nuclear Science Symposium Conference Record. Vol. 3. IEEE, 2006.
しかしながら、上記非特許文献1に記載されるような、従来のリストモード画像再構成方法では、リストモードデータを分割したサブセット間のイベント数が不均一である場合、サブセット間のイベント数が不均一であることに起因して、反復計算の計算値が被写体の放射能濃度を示す値に収束しない場合がある。この場合、定量的な放射能分布画像を生成することができないという不都合がある。また、サブセット数を変えた場合、サブセットに依存して画素値が変化するという不都合もある。これらのため、従来のリストモード画像再構成方法では、サブセット数に依存することなく、定量的な放射能分布画像を生成することが困難であるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、サブセット数に依存することなく、定量的な放射能分布画像を生成することが可能なリストモード画像再構成方法および核医学診断装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面におけるリストモード画像再構成方法は、核医学診断装置で収集されたリストモードデータから被写体の放射能分布を反復計算によって再構成するリストモード画像再構成方法であって、リストモードデータを複数のサブセットに分割するステップと、複数のサブセットのイベント数に基づいて、サブセットバランス係数を取得するステップと、リストモードデータに基づいて、逆投影値を取得するステップと、逆投影値に基づいて、逆投影画像を取得するステップと、逆投影値または逆投影画像に対してサブセットバランス係数を乗算するステップと、逆投影画像に基づいて、放射能分布画像を更新するステップと、を備える。なお、リストモードデータとは、放射線の検出イベント情報(検出器番号、検出時間、および、放射線のエネルギ等)が時系列で保存されたデータを意味する。
また、この発明の第2の局面における核医学診断装置は、被写体内の放射性薬剤から発生した放射線を検出する検出部と、検出部による放射線の検出結果としてのリストモードデータから被写体の放射能分布を反復計算によって再構成する演算部と、を備え、演算部は、リストモードデータを複数のサブセットに分割し、複数のサブセットのイベント数に基づいて、サブセットバランス係数を取得し、リストモードデータに基づいて、逆投影値を取得し、逆投影値に基づいて、逆投影画像を取得し、逆投影値または逆投影画像に対してサブセットバランス係数を乗算し、逆投影画像に基づいて、放射能分布画像を更新する、ように構成されている。
本発明によれば、上記のように、リストモードデータを複数のサブセットに分割し、複数のサブセットのイベント数に基づいて、サブセットバランス係数を取得し、リストモードデータに基づいて、逆投影値を取得し、逆投影値に基づいて、逆投影画像を取得し、逆投影値または逆投影画像に対してサブセットバランス係数を乗算し、逆投影画像に基づいて、放射能分布画像を更新する。これにより、サブセットバランス係数を導入することにより、サブセット間のイベント数の不均一を調整することができるので、サブセット間のイベント数の不均一に起因して、反復計算の計算値(画素値)が被写体の放射能濃度を示す値に収束しない状態になることを抑制することができる。言い換えると、反復計算の計算値を被写体の放射能濃度を示す値に収束させることができるので、定量的な放射能分布画像を生成することができる。また、サブセットバランス係数を導入することにより、サブセット数を変えた場合にも、サブセット間のイベント数の不均一を調整することができるので、サブセット数に依存して画素値が変化することを抑制することができる。すなわち、サブセット数に依存することなく、同等の画素値を得ることができる。これらの結果、サブセット数に依存することなく、定量的な放射能分布画像を生成することができる。
第1実施形態によるPET装置の構成を示した模式図である。 第1実施形態による放射線(ガンマ線)検出器の構成を示した模式的な斜視図である。 第1実施形態による再構成処理を示したフロー図である。 第1実施形態によるサブセットバランス係数の効果を説明するための図であって、測定時間に対する計数率の変化を示した模式的なグラフである。 第1実施形態によるサブセットバランス係数の効果を説明するための図であって、サブセットバランス係数の概念を説明するための模式図である。 第1実施形態によるサブセットバランス係数の効果を説明するための図であって、サブセットバランス係数の補正前の各サブセットの面積の状態を示した模式図である。 第1実施形態によるサブセットバランス係数の効果を説明するための図であって、サブセットバランス係数の補正後の各サブセットの面積の状態を示した模式図である。 サブセットバランス係数を用いずに再構成した実際の再構成画像の一例と、正解画像の一例と、再構成画像と正解画像との差分画像を示した図である。 サブセットバランス係数を用いて再構成した実際の再構成画像の一例と、正解画像の一例と、再構成画像と正解画像との差分画像を示した図である。 第2実施形態によるPET装置の構成を示した模式図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
(PET装置の構成)
図1および図2を参照して、第1実施形態によるPET(Positron Emission Tomography:陽電子断層撮影)装置1の構成について説明する。
図1に示すように、PET装置1は、被写体100に予め投与された放射性薬剤に起因して被写体100内から発生した放射線(ガンマ線)を検出することにより、被写体100を撮影する装置である。放射線(ガンマ線)は、被写体100内において、放射性薬剤から発生した陽電子と、この陽電子の近傍の原子が有する電子との対消滅に起因して発生する消滅放射線である。PET装置1は、被写体100の撮影結果に基づいて、被写体100の放射能分布画像を生成するように構成されている。なお、PET装置1は、被写体100の全身を撮影可能に構成されていてもよいし、被写体100の一部(乳房、頭部など)を撮影可能に構成されていてもよい。また、PET装置1は、請求の範囲の「核医学診断装置」の一例である。
PET装置1は、被写体100の周囲を取り囲む検出器リング2を備えている。検出器リング2は、被写体100の体軸方向に複数層積層されるように設けられている。検出器リング2の内部には、複数の放射線(ガンマ線)検出器3(図2参照)が設けられている。これにより、検出器リング2は、被写体100内の放射性薬剤から発生した放射線(ガンマ線)を検出するように構成されている。なお、検出器リング2は、請求の範囲の「検出部」の一例である。
また、PET装置1は、制御部4を備えている。制御部4は、同時計数回路40と、演算回路41とを含んでいる。なお、図1では、放射線検出器3(図2参照)から制御部4(同時計数回路40)への配線を2つのみ図示しているが、実際には、放射線検出器3の後述する光電子増倍管(PMT: Photo Multiplier Tube)33(図2参照)の総チャンネル数分、制御部4(同時計数回路40)に接続されている。なお、演算回路41は、請求の範囲の「演算部」の一例である。また、PMT以外の、たとえば、SiPM(Silicon Photomultiplier)などのセンサが用いられる場合もある。
図2に示すように、放射線検出器3は、シンチレータブロック31と、ライトガイド32と、光電子増倍管33とを含んでいる。なお、ライトガイド32が用いられない場合もある。
シンチレータブロック31は、放射性薬剤が投与された被写体100(図1参照)から発生した放射線(ガンマ線)を光に変換する。被写体100に放射性薬剤が投与されると、ポジトロン放出型のRIのポジトロンが消滅することにより、2本の放射線(ガンマ線)が発生する。シンチレータブロック31を構成する各シンチレータ素子は、放射線(ガンマ線)の入射に伴って発光することによって、放射線(ガンマ線)を光に変換する。
ライトガイド32は、シンチレータブロック31および光電子増倍管33の各々に光学的に結合されている。シンチレータブロック31のシンチレータ素子において発光した光がシンチレータブロック31において拡散され、ライトガイド32を介して光電子増倍管33に入力される。
光電子増倍管33は、ライトガイド32を介して入力された光を増倍させ、電気信号に変換する。この電気信号は、同時計数回路40(図1参照)に送信される。
同時計数回路40(図1参照)は、光電子増倍管33から送信された電気信号に基づいて、検出信号データ(カウント値)を生成する。
具体的には、同時計数回路40(図1参照)は、シンチレータブロック31の位置と放射線(ガンマ線)の入射タイミングとをチェックし、被写体100の両側(被写体100を中心とした対角線上)にある2つのシンチレータブロック31に放射線(ガンマ線)が同時に入射したときのみ、送信された電気信号を適正なデータと判定する。すなわち、同時計数回路40は、上述した電気信号に基づいて、被写体100の両側(被写体100を中心とした対角線上)にある2つの放射線検出器3において放射線(ガンマ線)が同時観測(すなわち同時計数)されたことを検出する。
同時計数回路40により同時計数と判定された適正なデータにより構成された検出信号データ(カウント値)は、演算回路41(図1参照)に送信される。演算回路41は、検出器リング2による放射線(ガンマ線)の検出結果として、リストモードデータを取得する。リストモードデータとは、放射線(ガンマ線)の検出イベント情報(検出器番号、検出時間、および、放射線(ガンマ線)のエネルギ等)が時系列で保存されたデータを意味する。演算回路41は、リストモードデータから被写体100の放射能分布を反復計算によって再構成する。
(放射能分布の再構成に関する構成)
次に、図3のフローチャートを参照して、第1実施形態のPET装置1によるリストモードデータを用いた被写体100の放射能分布の再構成処理について説明する。なお、フローチャートの各処理は、制御部4の演算回路41により行われる。
まず、図3に示すように、ステップ101において、PET装置1により、所定の測定時間(たとえば、30分など)で、被写体100の撮影(測定)が行われることにより、測定時間範囲のリストモードデータが取得される。測定時間範囲のリストモードデータには、多数のイベント(実測イベント)が含まれている。
次に、ステップ102において、測定時間範囲のリストモードデータが複数のサブセットに分割される。具体的には、ステップ102では、等イベント数分割方法、等理想イベント数分割方法、等イベント間隔分割方法、または、等時間間隔分割方法のいずれかにより、リストモードデータが複数のサブセットに分割される。なお、サブセット分割方法およびサブセット数は、PET装置1において予め定められた固有のものであってもよいし、ユーザがPET装置1に対して入力して指定したものであってもよい。
等イベント数分割方法は、再構成時間範囲(すなわち、測定時間範囲)の実測イベントを等しい(ほぼ等しい)イベント数に分割するサブセット分割方法である。たとえば、総実測イベント数が10万個であるリストモードデータを、10個のサブセットに分割する場合を考える。この場合、等イベント数分割方法では、1番目のサブセットはイベント番号{1、2、・・・、10000}の実測イベントを含み、2番目のサブセットはイベント番号{10001、10002、・・・、20000}の実測イベントを含み、・・・、というように先頭のイベントから10000ずつにリストモードデータが等分割される。なお、端数が生じる場合、端数は、最後のサブセット(10個目のサブセット)に含める。
等理想イベント数分割方法は、再構成時間範囲の実測イベントを等しい(ほぼ等しい)理想イベント数に分割するサブセット分割方法である。
理想イベント数とは、放射性核種の物理減衰、検出器3の計数損失、検出器3の検出効率のばらつき、および、被写体100による光子吸収の4つの物理因子から選択される少なくとも1つの因子により実測イベント数を補正して得られる数である。すなわち、理想イベント数は、物理因子の影響がない場合の理想的なイベント数である。放射性核種の物理減衰、検出器3の計数損失、検出器3の検出効率のばらつき、および、被写体100による光子吸収の4つの物理因子から選択される少なくとも1つの因子による因子係数をηとした場合、1つの実測イベントの理想イベント数は、ηの逆数(すなわち、1/η)により表すことができる。このため、総理想イベント数は、以下の式(1)により表すことができる。
Figure 0007302737000001
ここで、
X:総理想イベント数
N:総実測イベント数
t:イベント番号
η:因子係数
である。
なお、4つの物理因子のうち因子係数に用いられる因子は、PET装置1において予め定められた固有のものであってもよいし、ユーザがPET装置1に対して入力して指定したものであってもよい。
等理想イベント数分割方法は、サブセット数をMとした場合、各サブセットの理想イベント数KがX/Mとなるように、再構成時間範囲の実測イベントを分割するサブセット分割方法である。具体的には、等理想イベント数分割方法では、各実測イベントの理想イベント数(すなわち、1/η)を累積していき、イベント番号jの実測イベントで理想イベント数の累積値がKを超えたら、イベント番号{1、2、・・・、j}の実測イベントを1番目のサブセットとし、イベント番号jの実測イベントで理想イベント数の累積値がKを超えたら、イベント番号{j+1、j+2、・・・、j}の実測イベントを2番目のサブセットとし、・・・、というように先頭のイベントから理想イベント数がKずつになるようにリストモードデータが等分割される。なお、端数が生じる場合、端数は、最後のサブセットに含める。
等イベント間隔分割方法は、再構成時間範囲の実測イベントを等しいイベント間隔で分割するサブセット分割方法である。たとえば、総実測イベント数が10万個であるリストモードデータを、10個のサブセットに分割する場合を考える。この場合、等イベント間隔分割方法では、1番目のサブセットはイベント番号{1、11、21、・・・、99991}の実測イベントを含み、2番目のサブセットはイベント番号{2、12、22、・・・、99992}の実測イベントを含み、・・・、というように先頭のイベントから10イベント(サブセット数分のイベント)飛ばしでリストモードデータが分割される。
等時間間隔分割方法は、再構成時間範囲の実測イベントを等しい時間間隔で分割するサブセット分割方法である。たとえば、再構成時間範囲が30分であるリストモードデータを、10個のサブセットに分割する場合を考える。この場合、等時間間隔分割方法では、1番目のサブセットは再構成時間範囲の0分から3分までの実測イベントを含み、2番目のサブセットは再構成時間範囲の3分から6分までの実測イベントを含み、・・・、というように先頭のイベントから等時間間隔でリストモードデータが分割される。
次に、ステップ103において、被写体100内での放射線(ガンマ線)の吸収に対する補正を行うための吸収係数画像が推定される。吸収係数画像の推定方法は、特に限られないが、たとえば、CT(Computed Tomography)画像変換法、同時推定法などの公知の方法を用いることができる。また、同時推定法としては、たとえば、MLAA(Maximum Likelihood Estimation of Attenuation and Activity)法やMLACF(Maximum Likelihood Attenuation Correction Factors)法などを用いることができる。
次に、ステップ104において、被写体100内での放射線(ガンマ線)の散乱に対する補正を行うための散乱線分布投影データが推定される。散乱線分布投影データの推定方法は、特に限られないが、たとえば、単一散乱シミュレーション法、コンボリューション法などの公知の方法を用いることができる。
ここで、第1実施形態では、ステップ105において、複数のサブセットのイベント数に基づいて、サブセット間のイベント数の不均一を調整するためのサブセットバランス係数が取得される。ステップ105では、各サブセットの理想イベント数に対する、再構成時間範囲の理想イベント数の比率に基づいて、サブセットバランス係数が取得される。具体的には、各サブセットの平均理想イベント数に対する、再構成時間範囲の平均理想イベント数の比率に基づいて、サブセットバランス係数が取得される。より具体的には、以下の式(2)~(4)により表されるサブセットバランス係数が取得される。
Figure 0007302737000002

Figure 0007302737000003

Figure 0007302737000004

ここで、
W:再構成時間範囲の平均理想イベント数
:l番目のサブセットの平均理想イベント数
l:サブセット番号
:サブセットバランス係数
:l番目のサブセットに属する実測イベントの集合
j:画素番号
η:因子係数
である。
たとえば、リストモードデータが10個のサブセットに分割されている場合、式(2)~(4)によれば、1番目~10番目のサブセットにそれぞれ対応するc~c10の10個のサブセット係数が取得される。すなわち、ステップ105では、サブセット毎のサブセットバランス係数が取得される。サブセットバランス係数は、サブセット番号に依存する正の係数である。なお、サブセットバランス係数の効果の詳細については、後述する。
次に、ステップ106において、リストモードデータから被写体100の放射能分布を反復計算によって再構成する再構成計算が行われる。具体的には、ステップ106では、リストモードデータに基づいて逆投影値が取得されるステップと、逆投影値に対してサブセットバランス係数が乗算されることにより、修正逆投影値が取得されるステップと、修正逆投影値に基づいて逆投影画像が取得されるステップと、逆投影画像に基づいて放射能分布画像が更新されるステップとを含む再構成計算が行われる。より具体的には、以下の式(5)~(8)により再構成計算が行われる。なお、式(5)には、サブセットバランス係数が導入されている。また、式(5)は、リストモード再構成アルゴリズムとして逆投影計算を含むDRAMA(Dynamic Row-Action Maximum Likelihood Algorithm)法を用いた式である。
Figure 0007302737000005

Figure 0007302737000006

Figure 0007302737000007

Figure 0007302737000008
ここで、
k:反復回数
l:サブセット番号
L:サブセット数
:l番目のサブセットに属する実測イベントの集合
t:イベント番号
i:検出器番号
j:画素番号
:推定対象の放射能分布画像のj番目の画素値
ij:j番目の画素で発生した放射線がi番目の検出器で検出される確率(時間に依存しない値)
:バックグラウンドイベントの平均係数率
acq:測定時間(sec)
:t番目の実測イベントの検出時刻における物理減衰係数と、t番目の実測イベントに対する計数損失係数との積
β、γ:緩和パラメータ
である。
なお、式(5)において、逆投影値は、以下の式(9)により表される部分であり、修正逆投影値は、以下の式(10)により表される部分であり、逆投影画像は、以下の式(11)により表される部分である。
Figure 0007302737000009

Figure 0007302737000010

Figure 0007302737000011
式(5)に示すように、再構成計算は、サブセット毎に放射能分布画像を更新する第1ステップと、第1ステップを反復回数分(すなわち、k回分)だけ反復する(繰り返す)第2ステップとを含んでいる。第1ステップでは、上記したリストモードデータに基づいて逆投影値が取得されるステップと、逆投影値に対してサブセットバランス係数が乗算されることにより、修正逆投影値が取得されるステップと、修正逆投影値に基づいて逆投影画像が取得されるステップと、逆投影画像に基づいて放射能分布画像が更新されるステップとが、サブセット毎に行われる。
たとえば、リストモードデータが10個のサブセットに分割されている場合、第1ステップでは、1番目のサブセットに対応するサブセットバランス係数cを用いつつ、1番目のサブセットにより放射能分布画像が更新され、2番目のサブセットに対応するサブセットバランス係数cを用いつつ、2番目のサブセットにより放射能分布画像(1番目のサブセットにより更新された放射能分布画像)が更新され、・・・、というように、1番目のサブセットから10番目のサブセットまで順に計算が行われて放射能分布画像が更新される。第2ステップでは、この第1ステップの計算が、反復回数分だけ繰り返される。
第1ステップと第2ステップとを含む再構成計算が完了すると、各画素の画素値が被写体100の放射線濃度を示す値に収束した定量的な放射能分布画像が得られる。
(サブセットバランス係数の効果の説明)
次に、図4~図7を参照して、サブセットバランス係数の効果について説明する。
図4は、被写体100に対して撮影を行う際の測定時間に対する計数率の変化を示した模式的なグラフである。図4のグラフでは、縦軸は計数率(cps:count/sec)、横軸は時間(sec)を示している。また、図4のグラフでは、実測計数率の時間変化を実線により示し、理想計数率の時間変化を二点鎖線により示している。なお、理想計数率の時間変化は、上記の通り、因子係数ηの逆数(すなわち、1/η)を実測計数率の時間変化に対して乗算して得られたものである。すなわち、理想計数率の時間変化は、物理因子の影響がない場合の理想的な計数率の時間変化である。
また、図4のグラフは、リストモードデータが等イベント数分割方法により6つのサブセットに分割されていることを示している。図4のグラフでは、6つのサブセットをそれぞれsub1、sub2、sub3、sub4、sub5およびsub6として図示している。図4の例では、等イベント数分割方法により分割されているため、sub1~6の6つのサブセットにおいて、実測イベント数は等しい(ほぼ等しい)。一方、sub1~6の6つのサブセットにおいて、各サブセットの時間幅は不均等であるとともに、各サブセットの理想イベント数は不均一である。
図5は、サブセットバランス係数の概念を説明するための模式図である。
図5に示すように、(再構成時間範囲の平均理想イベント数)/(サブセットの平均理想イベント数)により表されるサブセットバランス係数の分子である、再構成時間範囲の平均理想イベント数は、再構成時間範囲の全体の理想計数率の時間変化の面積を再構成時間範囲の全体の実測計数率の時間変化の面積により除算したものとして表すことができる。また、サブセットバランス係数の分母である、サブセット(sub2)の平均理想イベント数は、再構成時間範囲のサブセット(sub2)の理想計数率の時間変化の面積を再構成時間範囲のサブセット(sub2)の実測計数率の時間変化の面積により除算したものとして表すことができる。なお、cps×secにより面積が求まるため、各面積の単位は、countである。
また、図5では、sub2のサブセットバランス係数を取得する例を示しているが、sub2以外のsub1およびsub3~6についても同様の計算により、サブセットバランス係数を取得することができる。
図6は、サブセットバランス係数の補正前(乗算前)の各サブセット(sub1~6)の面積の状態を示した模式図である。図6では、各サブセットの理想計数率の時間変化の面積が、各サブセットの平均理想計数率を用いて、矩形により表されている。なお、各サブセットの平均理想計数率とは、各サブセットの時間範囲の理想計数率の平均値を意味している。図6では、各サブセットの理想計数率の時間変化の面積が、各サブセットの平均理想計数率を上端値とする矩形により表されている。また、図6では、sub5の平均理想計数率のみを示しているが、sub5以外のsub1~4およびsub6についても、矩形の上端値は平均理想計数率である。図6では、sub1~6において、各サブセットの面積は不均一である。すなわち、sub1~6において、各サブセットの理想イベント数は不均一である。この場合、各サブセットの理想イベント数が不均一で揃っていないため、定量的な放射能濃度を得ることができない。
図7は、サブセットバランス係数の補正後(乗算後)の各サブセットの面積の状態を示した模式図である。図7では、理解の容易化のために、サブセットバランス係数の補正前の各サブセットの平均理想計数率の位置(すなわち、図6の各サブセットの面積を示す矩形の上端位置)を、破線により示している。図7では、各サブセットの面積に対してサブセットバランス係数を乗算することにより、相対的に面積が小さかったsub1~3の面積が大きくなるとともに、相対的に面積が大きかったsub4~6の面積が小さくなっている。
サブセットバランス係数を乗算するとは、上記の通り、サブセットの面積を「サブセットの平均理想イベント数」で除算してから、サブセットに依存しない「再構成時間範囲の平均理想イベント数」を乗算することであるため、各サブセットの面積に対してサブセットバランス係数を乗算することにより、各サブセットの面積が揃うようになる(ほぼ等しくなる)。すなわち、サブセットバランス係数を乗算することにより、各サブセットの理想イベント数が揃う(ほぼ等しくなる)ので、定量的な放射能濃度を得ることができるようになる。
(実際の画像)
次に、図8および図9を参照して、実際の再構成画像(放射能分布画像)について説明する。図8は、サブセットバランス係数を用いずに再構成した実際の再構成画像の一例と、正解画像の一例と、再構成画像と正解画像との差分画像を示した図である。また、図9は、サブセットバランス係数を用いて再構成した実際の再構成画像の一例と、正解画像の一例と、再構成画像と正解画像との差分画像を示した図である。
図8および図9のいずれの場合にも、サブセット分割方法は等イベント数分割方法とし、サブセット数は100としている。また、図8の再構成画像の再構成計算には、サブセットバランス係数を含まない上記式(5)を用い、図9の再構成画像の再構成計算には、サブセットバランス係数を含む上記式(5)を用いている。また、図8および図9のいずれの場合にも、正解画像としては、サブセット数を1とした場合の再構成画像を用いている。
図8に示すように、サブセットバランス係数を用いない場合、再構成画像と正解画像との差分画像は、ゼロになっていない。すなわち、再構成画像において反復計算の計算値(画素値)が被写体100の放射能濃度を示す値(正解画像の値)に収束していない。このため、サブセットバランス係数を用いない場合、定量的な再構成画像(放射能分布画像)を得られない。
一方、図9に示すように、サブセットバランス係数を用いた場合、再構成画像と正解画像との差分画像は、ゼロになっている。すなわち、再構成画像において反復計算の計算値(画素値)が被写体100の放射能濃度を示す値(正解画像の値)に収束している。このため、サブセットバランス係数を用いることにより、定量的な再構成画像(放射能分布画像)を得ることができる。なお、サブセット数を変えた場合にも、同様の結果が得られる。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、リストモードデータを複数のサブセットに分割し、複数のサブセットのイベント数に基づいて、サブセットバランス係数を取得し、リストモードデータに基づいて、逆投影値を取得し、逆投影値に対してサブセットバランス係数を乗算することにより、修正逆投影値を取得し、修正逆投影値に基づいて、逆投影画像を取得し、逆投影画像に基づいて、放射能分布画像を更新する。これにより、サブセットバランス係数を導入することにより、サブセット間のイベント数の不均一を調整することができるので、サブセット間のイベント数の不均一に起因して、反復計算の計算値(画素値)が被写体の放射能濃度を示す値に収束しない状態になることを抑制することができる。言い換えると、反復計算の計算値を被写体の放射能濃度を示す値に収束させることができるので、定量的な放射能分布画像を生成することができる。また、サブセットバランス係数を導入することにより、サブセット数を変えた場合にも、サブセット間のイベント数の不均一を調整することができるので、サブセット数に依存して画素値が変化することを抑制することができる。すなわち、サブセット数に依存することなく、同等の画素値を得ることができる。これらの結果、サブセット数に依存することなく、定量的な放射能分布画像を生成することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、各サブセットの理想イベント数に対する、再構成時間範囲の理想イベント数の比率に基づいて、サブセットバランス係数を取得する。これにより、各サブセットの理想イベント数に対する、再構成時間範囲の理想イベント数の比率に基づいて、サブセット間の理想イベント数の不均一を容易に調整することができるので、反復計算の計算値を被写体の放射能濃度を示す値に容易に収束させることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、各サブセットの平均理想イベント数に対する、再構成時間範囲の平均理想イベント数の比率に基づいて、サブセットバランス係数を取得する。これにより、各サブセットの理想イベント数に対する、再構成時間範囲の理想イベント数の比率に基づいて、サブセット間の理想イベント数の不均一をより容易に調整することができるので、反復計算の計算値を被写体の放射能濃度を示す値により容易に収束させることができる。なお、この構成は、等イベント数分割方法によりサブセットを分割する場合に、特に有効である。
また、第1実施形態では、上記のように、理想イベント数は、放射性核種の物理減衰、検出器の計数損失、検出器の検出効率のばらつき、および、被写体による光子吸収の4つの物理因子から選択される少なくとも1つの因子により実測イベント数を補正して得られる数である。これにより、放射性核種の物理減衰、検出器の計数損失、検出器の検出効率のばらつき、および、被写体による光子吸収の4つの物理因子から選択される少なくとも1つの因子により実測イベント数を補正することができるので、理想イベント数を正確に取得することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、サブセット毎のサブセットバランス係数を取得する。これにより、サブセット毎に適したサブセットバランス係数で、サブセット間の理想イベント数の不均一を調整することができるので、サブセット間の理想イベント数の不均一を確実に調整することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、等イベント数分割方法、等理想イベント数分割方法、等イベント間隔分割方法、または、等時間間隔分割方法のいずれかにより、リストモードデータを複数のサブセットに分割する。これにより、等イベント数分割方法、等理想イベント数分割方法、等イベント間隔分割方法、または、等時間間隔分割方法のいずれかにより、リストモードデータを複数のサブセットに分割することができるので、リストモードデータを複数のサブセットに容易に分割することができる。
[第2実施形態]
次に、図10を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態では、上記第1実施形態とは異なるサブセットバランス係数を用いる例について説明する。なお、上記第1実施形態と同一の構成については、図中において同じ符号を付して図示し、その説明を省略する。
(PET装置の構成)
第2実施形態では、図10に示すように、PET装置201は、上記第1実施形態の演算回路41に代えて、演算回路241を備えている。なお、PET装置201は、請求の範囲の「核医学診断装置」の一例である。また、演算回路241は、請求の範囲の「演算部」の一例である。
演算回路241は、各サブセットの理想イベント数に対してサブセット数を乗算した値に対する、再構成時間範囲の理想イベント数の比率に基づいて、サブセットバランス係数を取得するように構成されている。具体的には、演算回路241は、以下の式(12)~(14)により表されるサブセットバランス係数を取得するように構成されている。
Figure 0007302737000012

Figure 0007302737000013

Figure 0007302737000014

ここで、
W:再構成時間範囲の理想イベント数(総理想イベント数)
:l番目のサブセットの理想イベント数に対してサブセット数を乗算した値
l:サブセット番号
:サブセットバランス係数
:l番目のサブセットに属する実測イベントの集合
j:画素番号
η:因子係数
である。
第2実施形態では、演算回路241は、上記第1実施形態の式(2)のサブセットバランス係数に代えて、式(12)のサブセットバランス係数を上記第1実施形態の式(5)に導入した式により、再構成計算を行うように構成されている。なお、再構成計算の詳細については、上記第1実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。
また、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、各サブセットの理想イベント数に対してサブセット数を乗算した値に対する、再構成時間範囲の理想イベント数の比率に基づいて、サブセットバランス係数を取得する。これにより、サブセットの理想イベント数に対する、再構成時間範囲の理想イベント数の比率に基づいて、サブセットバランス係数を取得する場合(上記第1実施形態の場合)に比べて汎用性の高いサブセットバランス係数を取得することができるので、サブセット間の理想イベント数の不均一をより一層容易に調整することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、核医学診断装置が、PET装置である例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、核医学診断装置が、PET装置以外のSPECT(Single photon emission computed tomography:単一光子放射断層撮影)装置であってもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、式(2)~(4)または式(12)~(14)により表されるサブセットバランス係数を取得する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、サブセット間のイベント数の不均一を調整することが可能であれば、式(2)~(4)または式(12)~(14)により表されるサブセットバランス係数以外のサブセットバランス係数を取得してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、リストモード再構成アルゴリズムとして逆投影計算を含むDRAMA法を用いた式(5)に、サブセットバランス係数を導入する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、リストモード再構成アルゴリズムとして逆投影処理を含むDRAMA法以外のOSEM(Ordered Subsets Expectation Maximization)法などを用いた式に、サブセットバランス係数を導入してもよい。すなわち、本発明では、サブセットバランス係数の導入は、特定のリストモード再構成アルゴリズムへの適用に限定されない。
また、上記第1および第2実施形態では、被写体の撮影完了後のリストモードデータから被写体の放射能分布を再構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、被写体の撮影中のリストモードデータから被写体の放射能分布を被写体の撮影中にリアルタイムに再構成してもよい。たとえば、被写体の撮影中のリストモードデータ(途中経過のリストモードデータ)から、被写体の撮影完了時のリストモードデータを推定して、推定したリストモードデータから、被写体の放射能分布を再構成してもよい。この場合、推定したリストモードデータを上記第1または第2実施形態と同様に複数のサブセットに分割し、上記第1または第2実施形態と同様にサブセットバランス係数を取得してもよい。また、たとえば、被写体の撮影中のリストモードデータ(途中経過のリストモードデータ)から直接被写体の放射能分布を再構成してもよい。この場合、被写体の撮影中のリストモードデータ(途中経過のリストモードデータ)を上記第1または第2実施形態と同様に複数のサブセットに分割し、上記第1または第2実施形態と同様にサブセットバランス係数を取得してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、説明の便宜上、演算回路41(241)の各処理を「フロー駆動型」のフローチャートを用いて説明したが、本発明はこれに限られない。本発明では、上記各処理をイベント単位で実行する「イベント駆動型」により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動およびフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、逆投影値に対してサブセットバランス係数を乗算する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、逆投影画像に対してサブセットバランス係数を乗算してもよい。すなわち、サブセットバランス係数は、サブセット内のイベント番号に依存しないため、逆投影画像を表す式(11)を、以下の式(15)により表すことができる。
Figure 0007302737000015
[態様]
上記した例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
(項目1)
核医学診断装置で収集されたリストモードデータから被写体の放射能分布を反復計算によって再構成するリストモード画像再構成方法であって、
前記リストモードデータを複数のサブセットに分割するステップと、
前記複数のサブセットのイベント数に基づいて、サブセットバランス係数を取得するステップと、
前記リストモードデータに基づいて、逆投影値を取得するステップと、
前記逆投影値に基づいて、逆投影画像を取得するステップと、
前記逆投影値または前記逆投影画像に対して前記サブセットバランス係数を乗算するステップと、
前記逆投影画像に基づいて、放射能分布画像を更新するステップと、を備える、リストモード画像再構成方法。
(項目2)
前記サブセットバランス係数を取得するステップは、各サブセットの理想イベント数に対する、再構成時間範囲の理想イベント数の比率に基づいて、前記サブセットバランス係数を取得するステップを含む、項目1に記載のリストモード画像再構成方法。
(項目3)
前記サブセットバランス係数を取得するステップは、各サブセットの平均理想イベント数に対する、再構成時間範囲の平均理想イベント数の比率に基づいて、前記サブセットバランス係数を取得するステップを含む、項目2に記載のリストモード画像再構成方法。
(項目4)
前記サブセットバランス係数を取得するステップは、各サブセットの理想イベント数に対してサブセット数を乗算した値に対する、再構成時間範囲の理想イベント数の比率に基づいて、前記サブセットバランス係数を取得するステップを含む、項目2に記載のリストモード画像再構成方法。
(項目5)
前記理想イベント数は、放射性核種の物理減衰、検出器の計数損失、検出器の検出効率のばらつき、および、前記被写体による光子吸収の4つの物理因子から選択される少なくとも1つの因子により実測イベント数を補正して得られる数である、項目2~4のいずれか1項に記載のリストモード画像再構成方法。
(項目6)
前記サブセットバランス係数を取得するステップは、サブセット毎の前記サブセットバランス係数を取得するステップを含む、項目1~5のいずれか1項に記載のリストモード画像再構成方法。
(項目7)
前記リストモードデータを前記複数のサブセットに分割するステップは、等イベント数分割方法、等理想イベント数分割方法、等イベント間隔分割方法、または、等時間間隔分割方法のいずれかにより、前記リストモードデータを前記複数のサブセットに分割するステップを含む、項目1~6のいずれか1項に記載のリストモード画像再構成方法。
(項目8)
被写体内の放射性薬剤から発生した放射線を検出する検出部と、
前記検出部による放射線の検出結果としてのリストモードデータから前記被写体の放射能分布を反復計算によって再構成する演算部と、を備え、
前記演算部は、
前記リストモードデータを複数のサブセットに分割し、
前記複数のサブセットのイベント数に基づいて、サブセットバランス係数を取得し、
前記リストモードデータに基づいて、逆投影値を取得し、
前記修正逆投影値に基づいて、逆投影画像を取得し、
前記逆投影値または前記逆投影画像に対して前記サブセットバランス係数を乗算し、
前記逆投影画像に基づいて、放射能分布画像を更新する、
ように構成されている、核医学診断装置。
(項目9)
前記演算部は、各サブセットの理想イベント数に対する、再構成時間範囲の理想イベント数の比率に基づいて、前記サブセットバランス係数を取得するように構成されている、項目8に記載の核医学診断装置。
(項目10)
前記演算部は、各サブセットの平均理想イベント数に対する、再構成時間範囲の平均理想イベント数の比率に基づいて、前記サブセットバランス係数を取得するように構成されている、項目9に記載の核医学診断装置。
(項目11)
前記演算部は、各サブセットの理想イベント数に対してサブセット数を乗算した値に対する、再構成時間範囲の理想イベント数の比率に基づいて、前記サブセットバランス係数を取得するように構成されている、項目9に記載の核医学診断装置。
1、201 PET装置(核医学診断装置)
2 検出器リング(検出部)
41、241 演算回路(演算部)
100 被写体

Claims (11)

  1. 核医学診断装置で収集されたリストモードデータから被写体の放射能分布を反復計算によって再構成するリストモード画像再構成方法であって、
    前記リストモードデータを複数のサブセットに分割するステップと、
    前記複数のサブセットのイベント数に基づいて、サブセットバランス係数を取得するステップと、
    前記リストモードデータに基づいて、逆投影値を取得するステップと、 前記逆投影値に基づいて、逆投影画像を取得するステップと、
    前記逆投影値または前記逆投影画像に対して前記サブセットバランス係数を乗算するステップと、
    前記逆投影画像に基づいて、放射能分布画像を更新するステップと、を備える、リストモード画像再構成方法。
  2. 前記サブセットバランス係数を取得するステップは、各サブセットの理想イベント数に対する、再構成時間範囲の理想イベント数の比率に基づいて、前記サブセットバランス係数を取得するステップを含む、請求項1に記載のリストモード画像再構成方法。
  3. 前記サブセットバランス係数を取得するステップは、各サブセットの平均理想イベント数に対する、再構成時間範囲の平均理想イベント数の比率に基づいて、前記サブセットバランス係数を取得するステップを含む、請求項2に記載のリストモード画像再構成方法。
  4. 前記サブセットバランス係数を取得するステップは、各サブセットの理想イベント数に対してサブセット数を乗算した値に対する、再構成時間範囲の理想イベント数の比率に基づいて、前記サブセットバランス係数を取得するステップを含む、請求項2に記載のリストモード画像再構成方法。
  5. 前記理想イベント数は、放射性核種の物理減衰、検出器の計数損失、検出器の検出効率のばらつき、および、前記被写体による光子吸収の4つの物理因子から選択される少なくとも1つの因子により実測イベント数を補正して得られる数である、請求項2に記載のリストモード画像再構成方法。
  6. 前記サブセットバランス係数を取得するステップは、サブセット毎の前記サブセットバランス係数を取得するステップを含む、請求項1に記載のリストモード画像再構成方法。
  7. 前記リストモードデータを前記複数のサブセットに分割するステップは、等イベント数分割方法、等理想イベント数分割方法、等イベント間隔分割方法、または、等時間間隔分割方法のいずれかにより、前記リストモードデータを前記複数のサブセットに分割するステップを含む、請求項1に記載のリストモード画像再構成方法。
  8. 被写体内の放射性薬剤から発生した放射線を検出する検出部と、
    前記検出部による放射線の検出結果としてのリストモードデータから前記被写体の放射能分布を反復計算によって再構成する演算部と、を備え、
    前記演算部は、
    前記リストモードデータを複数のサブセットに分割し、
    前記複数のサブセットのイベント数に基づいて、サブセットバランス係数を取得し、
    前記リストモードデータに基づいて、逆投影値を取得し、
    前記逆投影値に基づいて、逆投影画像を取得し、
    前記逆投影値または前記逆投影画像に対して前記サブセットバランス係数を乗算し、
    前記逆投影画像に基づいて、放射能分布画像を更新する、
    ように構成されている、核医学診断装置。
  9. 前記演算部は、各サブセットの理想イベント数に対する、再構成時間範囲の理想イベント数の比率に基づいて、前記サブセットバランス係数を取得するように構成されている、請求項8に記載の核医学診断装置。
  10. 前記演算部は、各サブセットの平均理想イベント数に対する、再構成時間範囲の平均理想イベント数の比率に基づいて、前記サブセットバランス係数を取得するように構成されている、請求項9に記載の核医学診断装置。
  11. 前記演算部は、各サブセットの理想イベント数に対してサブセット数を乗算した値に対する、再構成時間範囲の理想イベント数の比率に基づいて、前記サブセットバランス係数を取得するように構成されている、請求項9に記載の核医学診断装置。
JP2022508620A 2020-03-16 2020-03-16 リストモード画像再構成方法および核医学診断装置 Active JP7302737B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2020/011486 WO2021186504A1 (ja) 2020-03-16 2020-03-16 リストモード画像再構成方法および核医学診断装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2021186504A1 JPWO2021186504A1 (ja) 2021-09-23
JP7302737B2 true JP7302737B2 (ja) 2023-07-04

Family

ID=77770751

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022508620A Active JP7302737B2 (ja) 2020-03-16 2020-03-16 リストモード画像再構成方法および核医学診断装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20230056540A1 (ja)
JP (1) JP7302737B2 (ja)
CN (1) CN115298572A (ja)
WO (1) WO2021186504A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114399562B (zh) * 2021-12-30 2022-08-23 山东格诠信息科技有限公司 一种结合光通量补偿的迭代量化光声成像方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007518095A (ja) 2004-01-13 2007-07-05 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ アナログデジタル変換シフトエラー訂正
US20100067765A1 (en) 2008-09-15 2010-03-18 Universltat Munster List Mode-Based Respiratory and Cardiac Gating in Positron Emission Tomography
WO2011027402A1 (ja) 2009-09-04 2011-03-10 株式会社島津製作所 核医学用データ処理方法および核医学診断装置
WO2011121737A1 (ja) 2010-03-30 2011-10-06 独立行政法人放射線医学総合研究所 核医学イメージング装置の画像化方法、システム、核医学イメージグシステム及び放射線治療制御システム
WO2012168972A1 (ja) 2011-06-08 2012-12-13 株式会社島津製作所 放射線断層撮影装置
WO2018083464A1 (en) 2016-11-02 2018-05-11 Ucl Business Plc Pet imaging system
JP6342072B2 (ja) 2015-12-15 2018-06-13 株式会社佐原 換気装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06342072A (ja) * 1993-05-31 1994-12-13 Shimadzu Corp ポジトロンct装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007518095A (ja) 2004-01-13 2007-07-05 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ アナログデジタル変換シフトエラー訂正
US20100067765A1 (en) 2008-09-15 2010-03-18 Universltat Munster List Mode-Based Respiratory and Cardiac Gating in Positron Emission Tomography
WO2011027402A1 (ja) 2009-09-04 2011-03-10 株式会社島津製作所 核医学用データ処理方法および核医学診断装置
WO2011121737A1 (ja) 2010-03-30 2011-10-06 独立行政法人放射線医学総合研究所 核医学イメージング装置の画像化方法、システム、核医学イメージグシステム及び放射線治療制御システム
WO2012168972A1 (ja) 2011-06-08 2012-12-13 株式会社島津製作所 放射線断層撮影装置
JP6342072B2 (ja) 2015-12-15 2018-06-13 株式会社佐原 換気装置
WO2018083464A1 (en) 2016-11-02 2018-05-11 Ucl Business Plc Pet imaging system

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
HU, Z et al.,"Dynamic Load Balancing on Distributed Listmode Time-of-Flight Image Reconstruction",IEEE Nuclear Science Symposium Conference Record,2006年,M14-396,pp.3392-3396
HUDSON, H.Malcolm et al.,"Accelerated Image Reconstruction Using Ordered Subsets of Projection Data",IEEE TRANSACTIONS ON MEDICAL IMAGING,1994年,VOL.13, NO.4,pp.601-609

Also Published As

Publication number Publication date
US20230056540A1 (en) 2023-02-23
JPWO2021186504A1 (ja) 2021-09-23
WO2021186504A1 (ja) 2021-09-23
CN115298572A (zh) 2022-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8208599B2 (en) Iterative reconstruction with enhanced noise control filtering
JP7118048B2 (ja) 局所的に修正された飛行時間(tof)カーネルを使用するtof pet画像再構成
JP2005326406A (ja) 陽電子放出断層システムの規格化のための方法及びシステム
Piccinelli et al. Advances in single-photon emission computed tomography hardware and software
US20240273783A1 (en) Continuous bed motion acquisition with axially short phantom for pet imaging system setup and quality control
JP7055606B2 (ja) 医用画像処理装置、医用画像診断装置及び医用画像処理方法
JP6256608B2 (ja) 画像再構成処理方法
JP7302737B2 (ja) リストモード画像再構成方法および核医学診断装置
Garcia et al. New trends in camera and software technology in nuclear cardiology
WO2021182281A1 (ja) 医用画像処理装置、コンピュータプログラム及び核医学装置
Zaidi et al. Scatter correction strategies in emission tomography
Bouwens et al. Image-correction techniques in SPECT
US10354417B2 (en) Medical image processing apparatus and medical image diagnosis apparatus and medical image processing method
JP6761610B2 (ja) 吸収係数画像推定方法、吸収係数画像推定プログラム並びにそれを搭載したポジトロンct装置
JP2024015834A (ja) 画像処理方法、画像処理装置および核医学診断装置
Sheng et al. Hybrid cardiac imaging integrating elliptical orbit SPECT With CT
JP2011002306A (ja) Pet装置の逐次近似画像再構成法
US20230206516A1 (en) Scatter estimation for pet from image-based convolutional neural network
US20220319068A1 (en) Nuclear medicine diagnosis apparatus and nuclear medicine diagnosis method
JP2023120173A (ja) 医用イメージングスキャナ、方法及びプログラム
Hong Three-Dimensional reconstruction methods in near-field coded aperture for spect imaging system
Ljungberg Instrumentation, Calibration, Quantitative Imaging, and Quality Control
CN114677455A (zh) 一种用于pet图像重建的归一化校正因子获取方法
JP2023141790A (ja) 核医学診断装置および吸収係数画像推定方法
Rad et al. A GATE Monte Carlo model for a newly developed small animal PET scanner: the IRI-microPET

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220506

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230523

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230605

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7302737

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151