JP7301120B1 - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品の追加あるいは装置を大型化させることなく、所定の周波数帯域におけるノイズを抑制することができる電力変換装置を提供することを目的としている。【解決手段】電力変換装置は、誘電体層と、誘電体層内の2層に挟まれて接合され、一定の間隔で、規則的に配列された複数の導体が形成された第1の導体層と、誘電体層の一面に接合され、駆動部品が実装される第2の導体層と、誘電体層の他面に接合され、接地導体が形成された第3の導体層と、で構成され、半導体スイッチング素子を含む駆動部品により電力変換を行う誘電体多層基板を備えている。誘電体多層基板が、導波管となる筐体に組み付けられて閉空間が形成され、ノイズとなる電磁波の伝搬を抑制することで、筐体を介して発生する不要放射を抑制することができる。【選択図】図2

Description

本願は、電力変換装置に関するものである。
電気自動車あるいはハイブリッド自動車のように、駆動源にモータが用いられている電動車両には、複数の電力変換装置が搭載されている。電力変換装置としては、商用の交流電源から直流電源に変換して高圧バッテリに充電する充電器、高圧バッテリの直流電源から補助機器用のバッテリの電圧(例えば、12V)に変換するDC/DCコンバータ、バッテリからの直流電力をモータに給電する交流電力に変換するインバータ他が挙げられる。電気自動車あるいはハイブリッド車に搭載される電力変換装置は、燃費の向上、車内空間の拡大、低コスト化を目的として、小型化及び軽量化が求められている。そのため、電力変換装置を構成する各部品を、小型化及び軽量化することが重要となっている。
電力変換装置を構成するトランス、リアクトルを始めとする電磁誘導機器を小型化する手法としては、これらの構成部品の駆動周波数を高周波化することが有効である。駆動周波数を高周波化することにより、トランス及びリアクトルを構成するコイルの巻数を少なくすることができる。
駆動周波数を高周波化することにより、磁性材料であるコアの断面積を小さくすることはできる。しかしながら、コイル及び各部品を接続する配線基板のパターンは、駆動周波数が高周波化されることで、サージ電圧を含めた伝導ノイズ、輻射ノイズが増大する。さらに、高周波化に伴い、これらノイズがその周辺回路あるいは制御回路に重畳され、回路の安定的動作に支障をきたすといった不具合が発生する。
また、大電流スイッチング動作による伝導ノイズ及び輻射ノイズが、入出力のフィルタ回路あるいは筐体外内部を電気的に接続する端子に重畳されると、フィルタリングされたラインに再度ノイズが重畳されるといった現象により、筐体外部へノイズが流出してしまうといった課題もあった。
また、電力変換装置に搭載される半導体スイッチング素子の小型高周波化により発熱密度が増大するといった新たな課題が発生し、半導体スイッチング素子自身の温度上昇によっても自己の定格温度を超え、更には、周辺部品が高温環境に曝されるといった課題も生じる。したがって、半導体スイッチング素子の放熱性を向上させるためには、有効な放熱経路が形成された構造にする必要があり、そのため、構造的制約あるいは周辺部品との絶縁を考慮しなければならず設計の自由度が大幅に制限されるばかりか小型化も困難となり、追加部材によるコスト上昇をも招くことに繋がる。
従来、電気自動車あるいはハイブリッド車に搭載される電力変換装置において、導電性筐体内に回路部品が実装され、少なくとも1層がGNDプレーンである多層プリント配線板を備え、筐体面に多層プリント配線板が組み付けられて閉空間が形成され、閉空間内に回路部が収容されているものがある。しかしながら、閉空間内に収容された電気部品と導電性筐体との間の共振特性により、外部機器に影響を及ぼす周波数帯域においてノイズが増大するという課題があった。
これらの課題を解決するために、例えば、特許文献1(WO2019/082363)では、パワーモジュールを収納するケースの導電部が投影された範囲に、パンチングメタル構造を設けたものが開示されている。
また、特許文献2(WO2019/082364)では、半導体スイッチング素子の動作により発生するノイズのレベルが、所定の周波数で所定値以下となり、かつ、ノイズの共振点が所定の周波数帯域から外れるように、ケース面と導電部との間の結合量を抑制するために、パワーモジュールが収容されるケース面もしくはパワーモジュールを支持する樹脂トレイのいずれか一方の所定範囲に凹凸を設けたものが開示されている。
国際公開第2019/082363号 国際公開第2019/082364号
しかしながら、特許文献1の電力変換装置では、半導体スイッチング素子を含むパワーモジュールと複数のケース面で、パワーモジュールを収容する金属製ケースとを備え、ケースに収容される部品またはパワーモジュールのうち導電部をケース面に投影させた範囲にパンチングメタル構造を設けたことにより電力変換装置の部品点数の増大によるコストアップあるいは大型化するという課題があった。
また、特許文献2の電力変換装置においても、ケース面もしくはパワーモジュールを支持する樹脂トレイのいずれか一方の所定の範囲に凹凸を設ける構造であるため、特許文献1と同様、電力変換装置の部品点数の増大によるコストアップあるいは大型化するという課題があった。
本願は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、部品の追加あるいは装置を大型化させることなく、所定の周波数帯域におけるノイズを抑制することができる電力変換装置を提供することを目的としている。
本願に開示される電力変換装置は、半導体スイッチング素子を含む駆動部品により電力変換を行う誘電体多層基板が用いられている電力変換装置であって、前記誘電体多層基板は、複数の層からなる誘電体層と、前記誘電体層内の2層に挟まれて接合されているとともに、一定の間隔で、規則的に配列された複数の導体が形成された第1の導体層と、前記誘電体層の一面に接合されているとともに、前記駆動部品が実装される第2の導体層と、前記誘電体層の他面に接合されているとともに、接地導体が形成された第3の導体層と、で構成されていることを特徴とするものである。
本願に開示される電力変換装置によれば、筐体面に誘電体多層基板を組み付けて閉空間を形成することにより、外部機器に影響を及ぼす周波数帯域のノイズを抑制することができるため、新たな部品を追加する必要がなく、また、高周波駆動部品を実装する筐体面の形状を複雑化させることもなく、電力変換装置の小型化、低価格化を図ることが可能となる効果がある。
実施の形態1に係る電力変換装置に使用される半導体スイッチング素子が実装された誘電体多層基板の構成を示す図である。 実施の形態1における誘電体多層基板を含む電力変換装置の構成を示す図である。 実施の形態1に係る電力変換装置の誘電体多層基板の反射位相特性を示す図である。 実施の形態1に係る電力変換装置の誘電体多層基板の反射係数特性を示す図である。 実施の形態2における誘電体多層基板を含む電力変換装置の構成を示す図である。 実施の形態3における誘電体多層基板を含む電力変換装置の構成を示す図である。 実施の形態4における誘電体多層基板を含む電力変換装置の構成を示す図である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る電力変換装置の半導体スイッチング素子が実装された誘電体多層基板の構成を示す図である。図2は、実施の形態1における誘電体多層基板を含む電力変換装置の構成を示す図である。図3は、実施の形態1に係る電力変換装置の誘電体多層基板の反射位相特性を示す図である。図4は、実施の形態1に係る電力変換装置の誘電体多層基板の反射係数特性を示す図である。本願は、例えば、電気自動車あるいはハイブリッド自動車に使用される電力変換装置の半導体スイッチング素子が実装されたインバータの誘電体多層基板に適用されるものである。
まず、図1を用いて、実施の形態1に係る電力変換装置の半導体スイッチング素子4が実装された誘電体多層基板1の構成について説明する。なお、図1では、誘電体多層基板1に半導体スイッチング素子4が実装された状態を示し、半導体スイッチング素子以外の実装部品については省略されている。
図1に示すように、電力変換装置に使用される誘電体多層基板1は、複数の層からなる誘電体層1aと、誘電体層1a内の2層に挟まれて接合されているとともに、一定の間隔で、規則的に配列された複数の多角形導体2(この実施の形態では、正六角形導体)が形成された第1の導体層1bと、誘電体層1aの一面に半導体スイッチング素子4を始めとする高周波駆動部品が実装される第2の導体層1cと、誘電体層1aの他面の全面にわたって接地導体が形成された第3の導体層1dと、で構成されている。貫通孔3は、第1の導体層1bの複数の多角形導体2と、第3の導体層1dの接地導体と、を各々電気的に接続するためのもので、誘電体層1a内の表面に金属メッキが施されている。
図2は、導波管6に収容された誘電体多層基板1を持つ電力変換装置10を示すものである。筐体を兼ねる導電性側壁6aを有する導波管6は、誘電体多層基板1の第2の導体層1cと垂直方向に延伸され、その側面には一部が開放された開口部7を有する。導波管6の導電性側壁6aに設けられた開口部7を介して外部に電気的に接続するために、誘電体多層基板1の一部が延伸されている。第2の導体層1cには、オープンスタブ5(先端開放の導体パターン)を備えた伝送線路8が形成され、伝送線路8の一端は、延伸された誘電体多層基板1の縁部まで延長されている。ここで、図2に示すオープンスタブ5は、2段階に幅の異なる長方形の形状をなしているが、オープンスタブの形としては、長方形でなくとも先端が扇型に広がったものでも構わない。
伝送線路8は、オープンスタブ5に接続されるとともに、誘電体多層基板1に延伸された第2の導体層1cに導体8aを有する。この導体8aは、2段階の幅の異なる長方形をなしている。また、誘電体多層基板1の第3の導体層1dに形成された接地導体は、伝送線路8の延長部分に渡って全面に延伸されて形成されている。伝送線路8は、誘電体多層基板1の第2の導体層1cに形成された導体8aと、誘電体多層基板1の第3の導体層1dの全面に形成された接地導体とにより構成されており、マイクロストリップ線路とも称される。
次に、このように構成された電力変換装置10の誘電体多層基板1において、導波管6内に電磁波が変換、伝搬される場合について説明する。
誘電体多層基板1に形成された第2の導体層1cの配線導体(図示せず、高周波駆動部品が実装されている面の導体)で発生した高周波の電磁波(ノイズ)は、第3の導体層1dに形成された接地導体及び第1の導体層1bに規則的に配列された複数の多角形導体2により反射される。第1の導体層1bの多角形導体2と、第3の導体層1dの接地導体と、が貫通孔3にて接続され、多角形導体2が規則的に誘電体多層基板1上に配列されることにより、特定の周波数fに対して入射波と反射波の位相が同相となる面として作用する。この特定の周波数fにおいて、誘電体多層基板1に形成されたオープンスタブ5の導体面において入射波及び反射波の位相が同相となるように多角形導体2の大きさ、隣接する多角形導体2間の間隔及び貫通孔3の直径を所定の値に設定する。このようにして設定されたパラメータにより構成された誘電体多層基板1では、第2の導体層1cに形成されたオープンスタブ5を介して導波管6へ伝播される。
続いて、具体例をあげて動作の説明を行う。ここで、設計周波数f0における波長をλ0とし、第1の導体層1bの多角形導体2の正六角形の1辺を0.068λ0、貫通孔3の直径を0.017λ0、正六角形の間隔を0.007λ0とする。正六角形の多角形導体2と第3の導体層1dの接地導体との間隔、すなわち、誘電体多層基板1の第1の導体層1bと第3の導体層1dとの間の誘電体層の厚みを0.033λ0とし、比誘電率が、3.39である誘電体層を持つものとする。
図3に、上記構成の誘電体多層基板1における最上面である第2の導体層1cにおける反射位相特性を示す。設計周波数f0において反射位相βが0度近傍となり、規則的に配列された多角形導体2が、貫通孔3を介して、第3の導体層1dの接地導体に接続されていることにより、多角形導体2と第3の導体層1dの接地導体は、有効な反射壁として動作していることがわかる。なお、規則的に配列された複数の多角形導体2は、導波管6の内壁寸法で切りとられた形状となっており、誘電体多層基板1の端部まで配置されている。
また、図4に、上記の規則的に配列された多角形導体2を有する誘電体多層基板1の反射特性を示す。設計周波数f0において反射係数γが低くなっており、伝送線路8から導波管6へ電磁波が変換、伝搬されていることがわかる。
このように、実施の形態1に係る電力変換装置では、誘電体多層基板は、複数の層からなる誘電体層と、誘電体層内の2層に挟まれて接合されているとともに、一定の間隔で、規則的に配列された複数の多角形導体が形成された第1の導体層と、誘電体層の一面に半導体スイッチング素子を始めとする高周波駆動部品が実装される第2の導体層と、誘電体層の他面の全面にわたって接地導体が形成された第3の導体層と、で構成され、導波管となる筐体に組み付けて閉空間が形成されることにより、誘電体多層基板の下部への電磁波の伝搬(ノイズ)を抑制することで、筐体を介して発生する不要放射を抑制することができる。また、筐体面に誘電体多層基板を接触させて実装することも可能となることから、誘電体多層基板に実装する半導体スイッチング素子を含むパワーモジュールの放熱性が向上するという効果もある。
すなわち、本実施の形態の電力変換装置は、誘電体多層基板の第2の導体層と垂直方向に向かって外方向に延伸されて形成された導電性側壁を有し、かつ第2の導体層に形成されたオープンスタブが存在する側の側壁に開口部を備えるとともに、誘電体多層基板と一体形成された筐体を兼ねる導波管構造を持っている。オープンスタブと第1の導体層の複数の多角形導体及び第3の導体層の接地導体とにより、第2の導体層の配線導体で発生する電磁波を導波管内に伝播させ、電磁波のノイズを抑制する。
また、実施の形態1においては、第2の導体層上に形成されたオープンスタブ及び伝送線路を構成する各々の導体に複数の幅の導体を用いているが、いずれか一方、又は双方が均一な導体幅の導体を用いる場合であっても構わない。これら複数の幅を有する導体を用いることにより複数の周波数及び周波数帯域幅を調整することが可能となる。
また、誘電体多層基板にn層の導体層を有する多層基板を適用し、任意の3つの導体層を上記の構成とすることにより、フィルタ回路を構成することも可能である。すなわち、誘電体多層基板に電力変換部品及び電源信号用の回路部品が実装されていても、また、接地導体の下方に同様の回路が設けられても同様の効果が得られる。
実施の形態2.
図5は、実施の形態2における誘電体多層基板を含む電力変換装置の構成を示す図である。実施の形態1との相違点は、図2に示す実施の形態1の電力変換装置10では、誘電体多層基板1に3つの導体層を備えていたが、実施の形態2の電力変換装置20では、誘電体多層基板1の延伸部分に、第4の導体層12を備えている点である。誘電体多層基板1は、導波管6外に延伸された誘電体層1aの部分の内層に接地導体が形成された第4の導体層12が追加されるとともに、第3の導体層1dの接地導体とは貫通孔11により接続されている。また、誘電体多層基板1の第2の導体層1cの垂直方向に、第2の導体層1cに対向する面に導波管6の導電性壁6bが設けられている。他の構成は、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。これにより、誘電体多層基板の導体層数の自由度を増すことができる。
なお、本実施の形態では、第3の導体層1dの接地導体は、誘電体多層基板1の延伸部分には形成されておらず、延伸部分の終端から内側の所定の部分には、接地導体が存在しない構成となっている。
この様な層構成にすることにより、伝送線路8の部分での誘電体多層基板1の厚みを自由に設定することが可能となり、製造に最適な導体幅を有する伝送線路8を形成することが可能となる。
誘電体多層基板1の第2の導体層1cと導電性壁6bとの間隔を設計周波数f0における波長λ0の1/4にすることで、導波管6に伝搬された放射ノイズとなる電磁波を再度、伝送線路8に効率よく戻すことができる。
このように、実施の形態2に係る電力変換装置では、誘電体多層基板の延伸部分に接地導体が形成された第4の導体層が追加されたことにより、実施の形態1と同様の効果を奏するとともに、伝送線路の部分の誘電体多層基板の厚みを自由に設定することが可能となり、製造に最適な導体幅を有する伝送線路を形成することが可能となる効果がある。
実施の形態3.
図6は、実施の形態3における誘電体多層基板を含む電力変換装置の構成を示す図である。実施の形態1との相違点は、図2に示す実施の形態1の電力変換装置10では、伝送線路8として、誘電体多層基板1の延伸部分に、第2の導体層1cに形成された導体8aと第3の導体層1dの接地導体とにより形成されたものを用いているが、実施の形態3の電力変換装置30では、伝送線路8は、第2の導体層1cに形成された導体8aと同一面に形成され、導体8aの両側に所定の間隔を持って、異なる2つの接地導体14a及び14bによって形成されるコプレナ線路と呼ばれるものにより構成されたものである。他の構成は、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
この構成にすることにより、高周波部品、例えば、抵抗あるいは集積回路を実装する際に、伝送線路8を構成する導体8aとの実装に必要となる接地導体14a及び14bとの接続面を導体8aと同一面とすることができるので、これら高周波部品との接続が容易となる。また、実施の形態2では、必要であった第4の導体層12の接地導体と接続するための貫通孔11が不要となる効果もある。貫通孔が不要となることで、誘電体多層基板の配線自由度を向上させる効果もある。
このように、実施の形態3に係る電力変換装置では、伝送線路を構成する導体の両側に所定の間隔を持って、異なる2つの接地導体が設けられているコプレナ線路と呼ばれる伝送線路構造を採用することにより、実施の形態1と同様の効果を奏するとともに、高周波部品の実装が伝送線路の導体の両側に設けられた接地導体により接続が容易となる効果がある。
実施の形態4.
図7は、実施の形態4における誘電体多層基板を含む電力変換装置の構成を示す図である。実施の形態1との相違点は、図2に示す実施の形態1の電力変換装置10では、第1の導体層1bの多角形導体2、オープンスタブ5を備えた第2の導体層1c、及び第3の導体層1dの接地導体を有する誘電体多層基板1が、導波管6の管内に配置される構成としているが、図7に示す実施の形態4の電力変換装置40では、誘電体多層基板1の第2の導体層1c上の縁部に導体15が形成され、導波管6と接続されているものである。他の構成は、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
具体的には、誘電体多層基板1の第2の導体層1cと導波管6との接続について説明する。誘電体多層基板1の第2の導体層1cの表面の縁部上に、導波管6と接続する部分(導波管6の肉厚に相当する部分)に導体15が形成され、導体15と第3の導体層1dに形成された接地導体とが、複数の貫通孔16により電気的に接続されている。これにより、貫通孔16は、導波管6の内壁の導電性側壁の機能を果たす構成となっている。
また、導体15と貫通孔16を利用することにより、誘電体多層基板1と導波管6の内壁との間に微小な隙間が発生することを防ぐ効果も得られる。
また、複数の貫通孔16の位置と導波管6の内壁との距離を調整することにより、導波管6のインピーダンスを可変にすることができ、誘電体多層基板1の周波数特性を所望の値に設定することも可能となる。
また、貫通孔16の位置は、誘電体多層基板1と導波管6との接続時における接続部分の位置ずれに対応した値に調整することも可能である。貫通孔16の代わりに、導電性接合部品が、例えば、金属ねじを始めとする接続部材であっても同様の効果が得られると共に、貫通孔の直径及び配置間隔は全て同一である必要はなく、異なる直径及び配置間隔であっても同様の効果が得られる。
このように、実施の形態4に係る電力変換装置では、誘電体多層基板の第2の導体層上の周辺部に、接地導体と接続する貫通孔を有する導体が形成され、この導体と導波管とを接続する構成とすることにより、実施の形態1と同様の効果を奏するとともに、貫通孔により導波管のインピーダンスを可変にすることができ、誘電体多層基板の周波数特性を所望の値に設定できる効果がある。
なお、上記実施の形態では、誘電体多層基板の第1の導体層に形成される規則的な配列を持つ導体の形状として正六角形とする例を挙げたが、導体の形状を三角形以上の多角形であっても、これら導体を一定の間隙で持って配列すれば同様の効果を得ることができる。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
また、図中、同一符号は、同一または相当部分を示す。
1 誘電体多層基板、1a 誘電体層、1b 第1の導体層、1c 第2の導体層、1d 第3の導体層、2 多角形導体、3,11,16 貫通孔、4 半導体スイッチング素子、5 オープンスタブ、6 導波管、6a 導電性側壁、6b 導電性壁、7 開口部、8 伝送線路、8a,14a,14b,15 導体、10,20,30,40 電力変換装置、12 第4の導体層。

Claims (10)

  1. 半導体スイッチング素子を含む駆動部品により電力変換を行う誘電体多層基板が用いられている電力変換装置であって、
    前記誘電体多層基板は、
    複数の層からなる誘電体層と、
    前記誘電体層内の2層に挟まれて接合されているとともに、一定の間隔で、規則的に配列された複数の導体が形成された第1の導体層と、
    前記誘電体層の一面に接合されているとともに、前記駆動部品が実装される第2の導体層と、
    前記誘電体層の他面に接合されているとともに、接地導体が形成された第3の導体層と、で構成されていることを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記第1の導体層の前記複数の導体は、複数の多角形導体により構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記複数の多角形導体の各々と前記接地導体とを電気的に接続する貫通孔が前記誘電体層内に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記駆動部品は高周波駆動部品であり、前記第2の導体層にオープンスタブを備えた伝送線路が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  5. 前記伝送線路の両側には、前記第2の導体層上に設けられた導体が追加され、前記第3の導体層の接地導体とにより、コプレナ線路が構成されていることを特徴とする請求項4に記載の電力変換装置。
  6. 前記誘電体多層基板は、開口部が設けられた導電性側壁を有する導波管に収容されるとともに、前記誘電体多層基板の一部は、前記開口部を介して延伸され、前記伝送線路の一端が前記導波管の外部に延伸された状態で、前記誘電体多層基板と前記導波管とが一体に形成されていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の電力変換装置。
  7. 前記誘電体多層基板が延伸された部分の前記誘電体層内に、前記第1の導体層と前記第2の導体層との間に、接地導体が形成された第4の導体層が設けられるとともに、前記第3の導体層の接地導体との間に電気的に接続する貫通孔が前記誘電体層に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の電力変換装置。
  8. 前記誘電体多層基板の第2の導体層上の縁部に導体が形成されているとともに、前記導体と前記第3の導体層の接地導体との間に電気的に接続する貫通孔が前記誘電体層内に設けられ、前記誘電体多層基板と前記導波管とが一体に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の電力変換装置。
  9. 前記導波管は、前記第2の導体層と対向する平行な導電性壁を有し、前記平行な導電性壁と前記導電性側壁とにより閉空間が形成されていることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  10. 前記第2の導体層と前記平行な導電性壁との距離を、放射ノイズとなる電磁波の波長の1/4としたことを特徴とする請求項9に記載の電力変換装置。
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