JP7300251B2 - ネジ締め工具 - Google Patents
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Description
ネジ締めに関する報知を行う報知用発光部が、モータよりも前方で前側ハウジングの外面に配置されると共に、報知用発光部は、前側ハウジングが貫通するリング状のレンズと、前方を照射する複数のライトとを有して前側ハウジングの全周に亘って発光可能であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成において、報知用発光部は、クラッチよりも前方に配置されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2の構成において、モータは回転軸を前方に向けて配置され、出力軸は回転軸と直交状に配置されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れかの構成において、報知用発光部は、前側ハウジングとの直交姿勢で配置される回路基板と、回路基板の前面に配置される複数のLEDとを有し、レンズはLEDの前方に配置されることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4の構成において、回路基板は、正面視がU字状であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5の構成において、回路基板は、前側ハウジングの外面にその半径方向外側から差し込み嵌合されることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項4乃至6の何れかの構成において、LEDは、前側ハウジングの周方向で少なくとも240°の範囲内に配置されることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項7の構成において、回路基板は前側ハウジングの軸回り全周に亘って設けられていることを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項9に記載の発明は、モータと、モータの前方に配置され、モータからの回転を接続/遮断するクラッチと、クラッチの前方に配置され、クラッチからの回転が伝達されてビットが取り付けられる出力軸と、を有し、出力軸によりネジ締めが可能なネジ締め工具であって、
ネジ締めの良否を報知するための報知用発光部が、モータよりも前方に配置されていると共に、ビットを照射する照明用ライトが、報知用発光部よりも後方で、且つモータよりも前方に配置されており、
報知用発光部は、周方向に複数配置されるライトと、ライトの後方に配置される単一の回路基板と、ライト及び回路基板の前方に配置され、ライトの発光によって全体が発光するリング状の透光性を有する樹脂と、を有することを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項10に記載の発明は、モータと、モータの前方に配置され、モータからの回転を接続/遮断するクラッチと、クラッチの前方に配置され、クラッチからの回転が伝達される出力軸と、クラッチ及び/又は出力軸を保持する前側ハウジングと、を有し、出力軸によりネジ締めが可能なネジ締め工具であって、
ネジ締めの良否を報知するための報知用発光部が、モータよりも前方に配置されており、
報知用発光部は、周方向に複数配置されるライトと、ライトの後方に配置され、前側ハウジングの外面と直接嵌合して回り止めされる単一の回路基板と、ライト及び回路基板の前方に配置され、ライトの発光によって全体が発光するリング状の透光性を有する樹脂と、を有することを特徴とする。
図1は、ネジ締め工具の一例である充電式アングルスクリュードライバ(以下単に「スクリュードライバ」という。)1の側面図、図2は底面図、図3は正面図、図4は中央縦断面図である。
このスクリュードライバ1の本体部2は、前後方向へ直線状に延びる筒体となっており、前後方向の中央でブラシレスモータ4を収容するモータハウジング3と、モータハウジング3の前側に連結され、クラッチ6を収容して前方へ延びるクラッチハウジング5と、モータハウジング3の後側に連結されて後方へ延びるグリップハウジング7と、グリップハウジング7の後側に連結されるバッテリー装着部8とを備えている。この本体部2は、左右の半割ハウジング2a,2bを、ネジ9,9・・によって組み付けて形成されている。
一方、バッテリー装着部8には、電源となるバッテリーパック13が下方からスライド装着可能となっており、バッテリー装着部8内には、装着されたバッテリーパック13と電気的に接続される端子台14が設けられている。端子台14の前側には、コンデンサやマイコン、スイッチング素子等が搭載された制御回路基板16をケース17に収容してなるコントローラ15が、端子台14と平行に設けられている。
また端子台14の前方でグリップハウジング7の前側部分には、下向きにトリガ19を突出させたトリガスイッチ18が収容されている。トリガスイッチ18の前方には、ブラシレスモータ4の正逆切替ボタン20が設けられている。
回転軸26は、ベアリングホルダ35を貫通して前方へ突出し、前端にはピニオン41が固着されている。ベアリングホルダ35の前方には、インターナルギヤ42内で複数の遊星歯車44,44を支持する前後二段のキャリア43,43からなる減速機構が配置され、ピニオン41が、後側のキャリア43の遊星歯車44,44と噛合している。
前側ハウジング10内には、ジョイント53とエルボ55の後端部とに跨がって、前端にベベルギヤ58を前端に備えた中間軸57が、複数の軸受59,59・・によって保持されて、後方へ突出する中間軸57の六角形の後端(図6)が、スピンドル48の前端に形成された六角孔に嵌合して回転方向で一体に結合されている。
また、エルボ55の下向きの前端部には、出力軸12が上下の軸受60,60によって保持されて下方へ突出し、出力軸12に設けたベベルギヤ61を中間軸57のベベルギヤ58に噛合させている。
一方、出力軸12から中間軸57を介してスピンドル48へ伝わる負荷トルクが、コイルバネ52で決定される前カム47への押圧力(設定トルク)を越えると、前カム47が、カム溝49を転動するボール50を介して前進し、カムボール46との係合を解除して後カム45に対して空転させる(クラッチ6による回転遮断)。
また、センサ板62の前方でクラッチハウジング5の下面には、前後に長い矩形状の窓68が形成されて、窓68内に、LEDからなる照明用ライト70,70を前後に2つ配置した照明用基板69が、斜め前方を向いた傾斜姿勢で設けられている。照明用基板69の下側には、照明用基板69を下方から覆うカバー71が設けられて窓68に内側から嵌合し、照明用基板69と平行な下面を露出させている。このため、出力軸12付近を確実に照らすことができる。
一方、ジョイント53におけるネジ部54の後方部には、回路基板76の切込み79の幅に合わせた一対の面取部81,81が、正面視で上下方向に対して45°傾斜した向きで形成されている。よって、回路基板76は、面取部81,81に沿って斜め下方或いは斜め上方からネジ部54の後方部に差し込み嵌合させることができる。ネジ部54の外側でクラッチハウジング5の前端面には、回路基板76と外径が同じ突条82が同心円上に突設されている。
一方、ジョイント53におけるネジ部54と面取部81,81との間には、Oリング85が外装されて、レンズ78をクラッチハウジング5の前端面に外嵌した状態で、Oリング85がレンズ78の前面内周側に当接してレンズ78を抜け止めするようになっている。
次に、回路基板76の前方からレンズ78を被せて突条82に嵌合させ、ネジ部54にOリング85を外装させると、報知用発光部75が組み付けられる。ここからエルボ55の後端部を、ジョイント53の前面に設けた位置決めピン86,86・・を利用して回転方向の位相を合わせてジョイント53に組み付け、ネジスリーブ56をネジ部54にねじ込むと、エルボ55がジョイント53と連結される。このときネジスリーブ56の後端は報知用発光部75のレンズ78の内周に近接してここでもレンズ78を抜け止めする。回路基板76の接続部80に接続されたリード線は、検出基板66及び照明用基板69に接続されるリード線と共に、センサ板62及び検出基板66の下方に形成される配線空間87(図4,5)を通してクラッチハウジング5の下側内面に沿って後方へ引き回され、グリップハウジング7内を通して制御回路基板16へ電気的に接続される。
このとき、制御回路基板16のマイコンは、トリガ19を押し込み操作している間に検出基板66でクラッチ6の作動によるセンサ板62の前進を検出した場合、ネジ締めが「適」であると判定して、報知用発光部75において回路基板76の各ライト77を緑色で発光させる。一方、検出基板66がセンサ板62の前進を検出しなかった場合(例えばセンサ板62の前進を検出する前にトリガ19の押し込み操作を止めたような場合)、ネジ締めが「不適」であると判定して、回路基板76の各ライト77を赤色で発光させる。
一方、報知用発光部75は、ネジ締めの良否に係る報知以外に、バッテリーパック13の残容量の低下に係る報知(赤色で点滅等)、コントローラ15への電圧の異常低下に係る報知(赤色と緑色とが交互に点灯等)、コントローラ15の温度異常に係る報知(赤色で点滅等)等にも利用される。
また、トリガスイッチ18のONと共に制御回路基板16から通電されて照明用基板69の照明用ライト70,70が点灯する。よって、カバー71を介してドライバビットの前方が照射され、暗い場所でも作業性は維持できる。
特にここでは、報知用発光部75はクラッチ6よりも前方に配置されているので、報知用発光部75がさらにネジ締め部に近くなり、視認性が一層高まる。
また、出力軸12を保持して前方に延びる筒状の前側ハウジング10を有し、報知用発光部75を、前側ハウジング10の外面に回り止め状態で配置しているので、報知用発光部75を前側ハウジング10の周方向で適正な位置に組み付けることができる。
そして、報知用発光部75を、前側ハウジング10との直交姿勢で配置される回路基板76と、回路基板76の前面に配置される複数のLED(ライト77)と、ライト77の前方に配置されるレンズ78とを有する構成としているので、前方及び外周へ好適に発光する報知用発光部75を得ることができる。
加えて、回路基板76は、前側ハウジング10の外面にその半径方向外側から差し込み嵌合されるので、回路基板76の誤組み付けが生じない。
そして、ライト77は、前側ハウジング10の周方向で240°の範囲内に配置されるので、効果的な発光状態が得られる。
特に、上記形態のスクリュードライバ1では、報知用発光部75が前向きに設けられているので、視認性が向上する。
また、報知用発光部は、回路基板を上記形態と逆に左斜め上から差し込み嵌合させてもよいし、正面視U字状に限らず、ライトの数によっては正面視半円状や円弧状としてもよい。前側ハウジングへの外装が可能であれば、回路基板及びレンズも含めて前側ハウジングの軸回り全周に亘るリング状も採用できる。但し、報知用発光部の外形はリング状に限らず、モータの前方であれば四角形や多角形状でも差し支えない。ライトの数や周方向の間隔も上記形態に限らず、適宜増減可能で、周方向で240°を越える範囲で配置してもよい。
また、無機EL発光素材を円筒状に形成してなるELファイバーを用いて、前側ハウジングの外周に設けた溝へリング状に巻き付けて報知用発光部とすることもできる。この場合、多色とするためには色違いのELファイバーを複数巻き付ける必要がある。
さらに、上記形態や変更例を含む本発明の報知用発光部は、クラッチの前方に配置する場合に限らず、モータとクラッチとの間に配置する等してもよい。
また、バッテリーパックを電源とするDC工具に限らず、商用電源を用いるAC工具であっても適用可能である。モータもブラシレス以外に整流子モータ等の他のモータであっても差し支えない。
そして、ネジ締め部等の作業箇所の近くに報知用発光部を配置することによる視認性向上の効果は、ネジ締め工具以外にも、例えばインパクトドライバ等の他の電動工具でも得られるため、このような電動工具における本体部の前端や前側ハウジングに報知用発光部を配置する発明が把握できる。
Claims (10)
- 前後方向に延びる回転軸を有するモータと、
前記モータの前方に配置され、前記モータからの回転を接続/遮断するクラッチと、
前記クラッチの前方に配置され、前記クラッチからの回転が伝達されて下方向に延びる出力軸と、
前記出力軸を保持して前方に延びる筒状の前側ハウジングと、
前記前側ハウジングの後方に配置され、前記モータを収容するモータハウジングと、を有し、
前記出力軸によりネジ締めが可能なネジ締め工具であって、
前記ネジ締めに関する報知を行う報知用発光部が、前記モータよりも前方で前記前側ハウジングの外面に配置されると共に、前記報知用発光部は、前記前側ハウジングが貫通するリング状のレンズと、前方を照射する複数のライトとを有して前記前側ハウジングの全周に亘って発光可能であることを特徴とするネジ締め工具。 - 前記報知用発光部は、前記クラッチよりも前方に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のネジ締め工具。
- 前記モータは前記回転軸を前方に向けて配置され、前記出力軸は前記回転軸と直交状に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のネジ締め工具。
- 前記報知用発光部は、前記前側ハウジングとの直交姿勢で配置される回路基板と、前記回路基板の前面に配置される複数のLEDとを有し、前記レンズは前記LEDの前方に配置されることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のネジ締め工具。
- 前記回路基板は、正面視がU字状であることを特徴とする請求項4に記載のネジ締め工具。
- 前記回路基板は、前記前側ハウジングの外面にその半径方向外側から差し込み嵌合されることを特徴とする請求項5に記載のネジ締め工具。
- 前記LEDは、前記前側ハウジングの周方向で少なくとも240°の範囲内に配置されることを特徴とする請求項4乃至6の何れかに記載のネジ締め工具。
- 前記回路基板は前記前側ハウジングの軸回り全周に亘って設けられていることを特徴とする請求項7に記載のネジ締め工具。
- モータと、
前記モータの前方に配置され、前記モータからの回転を接続/遮断するクラッチと、
前記クラッチの前方に配置され、前記クラッチからの回転が伝達されてビットが取り付けられる出力軸と、を有し、
前記出力軸によりネジ締めが可能なネジ締め工具であって、
前記ネジ締めの良否を報知するための報知用発光部が、前記モータよりも前方に配置されていると共に、前記ビットを照射する照明用ライトが、前記報知用発光部よりも後方で、且つ前記モータよりも前方に配置されており、
前記報知用発光部は、周方向に複数配置されるライトと、前記ライトの後方に配置される単一の回路基板と、前記ライト及び前記回路基板の前方に配置され、前記ライトの発光によって全体が発光するリング状の透光性を有する樹脂と、を有することを特徴とするネジ締め工具。 - モータと、
前記モータの前方に配置され、前記モータからの回転を接続/遮断するクラッチと、
前記クラッチの前方に配置され、前記クラッチからの回転が伝達される出力軸と、
前記クラッチ及び/又は前記出力軸を保持する前側ハウジングと、を有し、
前記出力軸によりネジ締めが可能なネジ締め工具であって、
前記ネジ締めの良否を報知するための報知用発光部が、前記モータよりも前方に配置されており、
前記報知用発光部は、周方向に複数配置されるライトと、前記ライトの後方に配置され、前記前側ハウジングの外面と直接嵌合して回り止めされる単一の回路基板と、前記ライト及び前記回路基板の前方に配置され、前記ライトの発光によって全体が発光するリング状の透光性を有する樹脂と、を有することを特徴とするネジ締め工具。
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