JP7299851B2 - 自動定容装置及び自動定容方法、並びに自動定容システム - Google Patents

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本発明は、例えば、液体に含まれる物質の分析を行う際の前処理等において、液体の容積を一定にすること(以下、「定容作業」という)を自動的に行う自動定容装置及び自動定容方法、並びに、定容作業と他の前処理とを自動的に行う自動定容システムに関する。
例えば,高速液体クロマトグラフィー(HPLC:High Performance Liquid Chromatography)による物質の分析では、分析のための前処理の1つとして、分析対象の検体を所定量だけメスフラスコなどの容器内に入れた後、メスフラスコなどの容器内の検体を、移動相(溶離液)としての希釈液に溶かして、定容作業を行う必要がある。従来、この定容作業は、一般に、人手で行われることが多かった。また、近年は、人手不足や作業の高速化等の要求から、搬送ロボットと組み合わせて前処理を自動的に行う自動前処理装置が開発されている。このような自動前処理装置において、定容作業を自動的に行う技術として、特許文献1に記載のものがあった。
特開平6-50981号公報
従来の人手による定容作業は、作業者の作業の緻密度や、作業者の作業に対する熟練度等の差異により、精度にばらつきが発生するという問題があった。これに対し、従来の自動前処理装置では、センサー手段が発生する検出信号から、メスフラスコの標線とメスフラスコ内の液体の液面との一致を検出して、定容作業を行っているため、精度のばらつきが少ない。しかしながら、例えば特許文献1では、一次元CCDカメラを用いたイメージセンサーから出力されるビデオ信号を2値化したデジタル信号の立ち上がり立ち下り位置を検出してパルスを生成し、このパルスデータに基づいて検出を行っているが、検出信号判定のタイムラグ等が精度悪化の要因となり、定容作業の精度向上が困難であった。
本発明の課題は、液体の定容作業を、従来よりも高精度に行うことである。
本発明の自動定容装置は、標線付き容器及び液体を入れた液容器を搭載する可動テーブルと、標線付き容器に設けられた標線の画像を取得して、画像信号を出力する画像取得装置と、画像取得装置の画像信号を処理し、標線の画像認識を行って、標線の高さを検出する画像処理装置と、ニードルが取り付けられたシリンジと、可動テーブルを駆動して、液容器又は標線付き容器を、シリンジの下方へ移動させるテーブル駆動装置と、シリンジを鉛直に支持し、シリンジを昇降させて、ニードルを液容器内又は標線付き容器内へ挿入するシリンジ昇降装置と、シリンジを駆動して、液容器内の液体を吸引させ、吸引させた液体を標線付き容器内へ吐出させるシリンジ駆動装置と、標線付き容器内の液体の液面を検出する液面センサーと、液面センサーを昇降させる液面センサー昇降装置と、テーブル駆動装置、シリンジ昇降装置、シリンジ駆動装置、及び液面センサー昇降装置を制御する制御装置とを備え、制御装置が、画像処理装置の検出結果に基づき、液面センサー昇降装置を制御して、液面センサーを標線の高さへ移動させ、シリンジ駆動装置を制御して、標線付き容器の上方で、シリンジを連続的に駆動させた後、液面センサーで検出した標線付き容器内の液体の液面が標線の高さと一致したと判定するまで、シリンジの間欠的な微小駆動を繰り返すことを特徴とする。
また、本発明の自動定容方法は、画像取得装置により、可動テーブルに搭載された標線付き容器に設けられた標線の画像を取得して、画像信号を出力し、画像処理装置により、画像取得装置の画像信号を処理し、標線の画像認識を行って、標線の高さを検出し、テーブル駆動装置により、標線付き容器及び液体を入れた液容器を搭載した可動テーブルを駆動して、液容器又は標線付き容器を、ニードルが取り付けられたシリンジの下方へ移動させ、シリンジ昇降装置により、シリンジを鉛直に支持し、シリンジを昇降させて、ニードルを液容器内又は標線付き容器内へ挿入し、シリンジ駆動装置により、シリンジを駆動して、液容器内の液体を吸引させ、吸引させた液体を標線付き容器内へ吐出させ、液面センサー昇降装置により、標線付き容器内の液体の液面を検出する液面センサーを昇降させ、制御装置により、画像処理装置の検出結果に基づき、液面センサー昇降装置を制御して、液面センサーを標線の高さへ移動させ、シリンジ駆動装置を制御して、標線付き容器の上方で、シリンジを連続的に駆動させた後、液面センサーで検出した標線付き容器内の液体の液面が標線の高さと一致したと判定するまで、シリンジの間欠的な微小駆動を繰り返すことを特徴とする。
定容作業に用いられる標線付き容器は、ガラス製であるため、その標線の高さには、製品毎に個体差がある。本発明では、画像取得装置により、標線付き容器に設けられた標線の画像を取得して、画像信号を出力し、画像処理装置により、画像取得装置の画像信号を処理し、標線の画像認識を行って、標線の高さを検出する。そして、制御装置により、画像処理装置の検出結果に基づき、液面センサー昇降装置を制御して、液面センサーを標線の高さへ移動させるので、液面センサーにより標線と標線付き容器内の液体の液面との一致を検出する際の検出精度が向上する。そして、制御装置により、シリンジ駆動装置を制御して、標線付き容器の上方で、シリンジを連続的に駆動させた後、液面センサーで検出した標線付き容器内の液体の液面が標線の高さと一致したと判定するまで、シリンジの間欠的な微小駆動を繰り返すので、液面センサーの検出結果には、従来のような検出信号判定のタイムラグ等の精度悪化の要因が発生せず、液体の液面が精度良く標線と一致し、液体の定容作業が従来よりも高精度に行われる。
さらに、本発明の自動定容装置は、制御装置が、シリンジ駆動装置を制御して、シリンジを所定の吐出量だけ連続的に駆動させた後、シリンジを間欠的に微小駆動させることを特徴とする。
また、本発明の自動定容方法は、制御装置により、シリンジ駆動装置を制御して、シリンジを所定の吐出量だけ連続的に駆動させた後、シリンジを間欠的に微小駆動させることを特徴とする。
制御装置により、シリンジ駆動装置を制御して、シリンジを所定の吐出量だけ連続的に駆動させた後、シリンジを間欠的に微小駆動させるので、標線付き容器が最初は空である場合、あるいは、予め標線付き容器内に検液等の液体が一定の容積で精度良く入れられている場合に、標線付き容器内の液体の液面を容易に所望の高さにした上で、シリンジの間欠的な微小駆動が行われる。
あるいは、本発明の自動定容装置は、制御装置が、画像処理装置の検出結果に基づき、液面センサー昇降装置を制御して、液面センサーを標線より所定の距離だけ下方の位置へ移動させ、液面センサーが、標線付き容器内の液体の液面が標線より所定の距離だけ下方の位置に来たことを検出するまでは、シリンジ駆動装置を制御して、シリンジを連続的に駆動させ、その後、液面センサー昇降装置を制御して、液面センサーを標線の高さへ移動させてから、シリンジ駆動装置を制御して、シリンジを間欠的に微小駆動させることを特徴とする。
また、本発明の自動定容方法は、制御装置により、画像処理装置の検出結果に基づき、液面センサー昇降装置を制御して、液面センサーを標線より所定の距離だけ下方の位置へ移動させ、液面センサーが、標線付き容器内の液体の液面が標線より所定の距離だけ下方の位置に来たことを検出するまでは、シリンジ駆動装置を制御して、シリンジを連続的に駆動させ、その後、液面センサー昇降装置を制御して、液面センサーを標線の高さへ移動させてから、シリンジ駆動装置を制御して、シリンジを間欠的に微小駆動させることを特徴とする。
予め標線付き容器内に入れられた検液等の液体の容積が一定でない場合、あるいは、予め標線付き容器内に検体の粉末等が入っている場合は、シリンジを所定の吐出量だけ連続的に駆動しても、標線付き容器内の液体の液面は、所望の高さにならない。画像処理装置の検出結果に基づき、液面センサー昇降装置を制御して、液面センサーを標線より所定の距離だけ下方の位置へ移動させ、液面センサーが、標線付き容器内の液体の液面が標線より所定の距離だけ下方の位置に来たことを検出するまでは、シリンジ駆動装置を制御して、シリンジを連続的に駆動させるので、予め標線付き容器内に入れられた検液等の液体の容積が一定でない場合、あるいは、予め標線付き容器内に検体の粉末等が入っている場合に、標線付き容器内の液体の液面を所望の高さにした上で、その後、液面センサー昇降装置を制御して、液面センサーを標線の高さへ移動させてから、シリンジ駆動装置を制御して、シリンジの間欠的な微小駆動が行われる。なお、液面センサーを移動させる代わりに、もう1つ別の液面センサーを、標線より所定の距離だけ下方の位置に配置して、標線付き容器内の液体の液面が標線より所定の距離だけ下方の位置に来たことを検出してもよい。
上記のいずれにしても、シリンジの間欠的な微小駆動を開始する際の、標線と標線付き容器内の液体の液面との距離を最適化することにより、標線と液体の液面との一致を検出する処理と、シリンジを間欠的に微小駆動させる処理とを繰り返す回数が、少なくなる。
さらに、本発明の自動定容装置は、制御装置が、テーブル駆動装置を制御して可動テーブルを駆動させ、吐出される液体が標線付き容器の内壁に接触するようにニードルの先端部を標線付き容器の内壁に接近させた後、シリンジ駆動装置を制御して、シリンジを間欠的に微小駆動させることを特徴とする。
また、本発明の自動定容方法は、制御装置により、テーブル駆動装置を制御して可動テーブルを駆動させ、吐出される液体が標線付き容器の内壁に接触するようにニードルの先端部を標線付き容器の内壁に接近させた後、シリンジ駆動装置を制御して、前記シリンジを間欠的に微小駆動させることを特徴とする。
制御装置により、テーブル駆動装置を制御して可動テーブルを駆動させ、吐出される液体が標線付き容器の内壁に接触するようにニードルの先端部を標線付き容器の内壁に接近させた後、シリンジ駆動装置を制御して、シリンジを間欠的に微小駆動させるので、一滴分よりもさらに微量の液体を、標線付き容器の内壁を伝って流れ落ちるように吐出させることができる。
さらに、本発明の自動定容装置は、ニードルの先端部が、シリンジ駆動装置がシリンジを連続的に駆動している間、吐出される液体が標線付き容器の内壁にかかるように、標線付き容器の内壁へ向けて曲げて設けられたことを特徴とする。
また、本発明の自動定容方法は、ニードルの先端部を、標線付き容器の内壁へ向けて曲げて設け、シリンジ駆動装置がシリンジを連続的に駆動している間、吐出される液体を標線付き容器の内壁にかけることを特徴とする。
ニードルの先端部を、標線付き容器の内壁へ向けて曲げて設け、シリンジ駆動装置がシリンジを連続的に駆動している間、吐出される液体を標線付き容器の内壁にかけるので、吐出された液体が標線付き容器の内壁を伝って流れ落ち、連続的に吐出された液体が液面に勢いよく当たり液面が泡立つことがない。
さらに、本発明の自動定容装置は、ニードルの先端部が、液面センサーが位置する方向とは異なる方向に向けて曲げて設けられたことを特徴とする。また、本発明の自動定容方法は、ニードルの先端部を、液面センサーが位置する方向とは異なる方向に向けて曲げて設けたことを特徴とする。ニードルの先端部を、液面センサーが位置する方向とは異なる方向に向けて曲げて設けるので、吐出された液体が、液面センサーが位置する方向とは異なる方向の内壁を伝って流れ落ち、液面センサーが内壁を伝って流れ落ちる液体を液面と誤検出することがない。
さらに、本発明の自動定容装置は、シリンジとニードルとの間に、ニードルで吸引した液体を蓄えてシリンジ内への液体の侵入を阻止する蓄液具を備えたことを特徴とする。また、本発明の自動定容方法は、シリンジとニードルとの間に、ニードルで吸引した液体を蓄えてシリンジ内への液体の侵入を阻止する蓄液具を設けたことを特徴とする。シリンジ内への液体の侵入が阻止されて、シリンジ内には空気のみが入るので、液体の種類を変更する際に、シリンジ内を洗浄し、またはシリンジを交換する必要がなくなる。
本発明の自動定容システムは、上記のいずれかの自動定容装置と、標線付き容器内の液体を攪拌する攪拌装置と、標線付き容器を自動定容装置へ搬入し、また、標線付き容器を自動定容装置から搬出して攪拌装置へ搬入する搬送ロボットとを備えたことを特徴とする。液体の定容作業、液体の攪拌作業、及び標線付き容器の搬送作業を自動的に行う、HPLCによる分析の前処理に好適なシステムが提供される。
さらに、本発明の自動定容システムは、攪拌装置が、標線付き容器の口を塞いで押圧する押圧部と、押圧部を昇降させる押圧部昇降装置と、押圧部の圧力を検出して作動し、標線付き容器に振動を与えて、標線付き容器内の液体を攪拌する振動装置とを備えたことを特徴とする。押圧部により、標線付き容器の口を塞いで押圧するので、振動装置が、標線付き容器に振動を与えて、標線付き容器内の液体を攪拌するとき、液体の標線付き容器からの漏れが防止される。そして、振動装置が、押圧部の圧力を検出して作動するので、標線付き容器内の液体の攪拌が自動的に迅速に開始される。
さらに、本発明の自動定容システムは、攪拌装置が、振動装置からの振動で標線付き容器内の液体の液面が渦巻いて所定の高さに達したことを検出する液面渦検出センサーを備えたことを特徴とする。液面渦検出センサーにより、標線付き容器内の液体の液面が渦巻いて所定の高さに達したことを検出することで、標線付き容器内の液体の攪拌が十分に行われたことが確認される。
本発明によれば、液体の定容作業を、従来よりも高精度に行うことができる。
さらに、制御装置により、シリンジ駆動装置を制御して、シリンジを所定の吐出量だけ連続的に駆動させた後、シリンジを間欠的に微小駆動させることにより、標線付き容器が最初は空である場合、あるいは、予め標線付き容器内に検液等の液体が一定の容積で精度良く入れられている場合に、標線付き容器内の液体の液面を容易に所望の高さにした上で、シリンジを間欠的に微小駆動させることができる。
あるいは、画像処理装置の検出結果に基づき、液面センサー昇降装置を制御して、液面センサーを標線より所定の距離だけ下方の位置へ移動させ、液面センサーが、標線付き容器内の液体の液面が標線より所定の距離だけ下方の位置に来たことを検出するまでは、シリンジ駆動装置を制御して、シリンジを連続的に駆動させることにより、予め標線付き容器内に入れられた検液等の液体の容積が一定でない場合、あるいは、予め標線付き容器内に検体の粉末等が入っている場合に、標線付き容器内の液体の液面を所望の高さにした上で、その後、液面センサー昇降装置を制御して、液面センサーを標線の高さへ移動させてから、シリンジ駆動装置を制御して、シリンジを間欠的に微小駆動させることができる。なお、液面センサーを移動させる代わりに、もう1つ別の液面センサーを、標線より所定の距離だけ下方の位置に配置して、標線付き容器内の液体の液面が標線より所定の距離だけ下方の位置に来たことを検出してもよい。
いずれにしても、シリンジの間欠的な微小駆動を開始する際の、標線と標線付き容器内の液体の液面との距離を最適化することにより、標線と液体の液面との一致を検出する処理と、シリンジを間欠的に微小駆動させる処理とを繰り返す回数を、少なくすることができる。
さらに、制御装置により、テーブル駆動装置を制御して可動テーブルを駆動させ、吐出される液体が標線付き容器の内壁に接触するようにニードルの先端部を標線付き容器の内壁に接近させた後、シリンジ駆動装置を制御して、シリンジを間欠的に微小駆動させることにより、一滴分よりもさらに微量の液体を、標線付き容器の内壁を伝って流れ落ちるように吐出させることができる。
さらに、ニードルの先端部を、標線付き容器の内壁へ向けて曲げて設け、シリンジ駆動装置がシリンジを連続的に駆動している間、吐出される液体を標線付き容器の内壁にかけることにより、吐出された液体が標線付き容器の内壁を伝って流れ落ち、液体の液面の泡立ちを防止することができる。
さらに、ニードルの先端部を、液面センサーが位置する方向とは異なる方向に向けて曲げて設けることにより、吐出された液体が、液面センサーが位置する方向とは異なる方向の内壁を伝って流れ落ち、液面センサーが内壁を伝って流れ落ちる液体を液面と誤検出するのを防止することができる。
さらに、シリンジとニードルとの間に、ニードルで吸引した液体を蓄えてシリンジ内への液体の侵入を阻止する蓄液具を設けることにより、シリンジ内への液体の侵入が阻止されて、シリンジ内には空気のみが入るので、液体の種類を変更する際に、シリンジ内を洗浄し、またはシリンジを交換する手間を省くことができる。
さらに、本発明の自動定容システムによれば、液体の定容作業、液体の攪拌作業、及び標線付き容器の搬送作業を自動的に行う、HPLCによる分析の前処理に好適なシステムを提供することができる。
さらに、本発明の自動定容システムによれば、攪拌装置の押圧部により、標線付き容器の口を塞いで押圧することにより、攪拌装置の振動装置が、標線付き容器に振動を与えて、標線付き容器内の液体を攪拌するとき、液体の標線付き容器からの漏れを防止することができる。そして、振動装置が、押圧部の圧力を検出して作動することにより、標線付き容器内の液体の攪拌を自動的に迅速に開始することができる。
さらに、本発明の自動定容システムによれば、攪拌装置の液面渦検出センサーにより、標線付き容器内の液体の液面が渦巻いて所定の高さに達したことを検出することにより、標線付き容器内の液体の攪拌が十分に行われたことを確認することができる。
本発明の一実施の形態による自動定容装置の概略構成を示す図である。 液容器をシリンジの真下へ移動した状態を示す図である。 搬送ロボット及び本実施の形態の自動定容装置による定容作業の一例を示すフローチャートである。 ニードルの先端部が下降前の退避位置にある状態を示す図である。 ニードルの先端部が液体の液面下にある状態を示す図である。 ニードルの先端部が下降前の退避位置にある状態を示す図である。 ニードルの先端部が吐出位置にある状態を示す図である。 ニードルの先端部から液体を吐出している状態を示す図である。 メスフラスコ内の液体の液面が標線に接近した状態を示す図である。 液体の吐出作業の他の例を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態による自動定容システムの概略構成を示す図である。 攪拌装置の概略構成を示す図である。 押圧部がメスフラスコの口を塞いで押圧している状態を示す図である。 本発明の一実施の形態による自動定容システムを用いた、HPLCによる分析の前処理の一例を示すフローチャートである。 蓄液具を装着したシリンジの一例を示す図である。
[実施の形態]
<自動定容装置の構成>
以下、標線付き容器として、メスフラスコを例にして説明するが、標線付き容器は、メスフラスコに限らず、メスシリンダ、メートルグラス、三角フラスコ、ビーカーなどの標線の付いた液体用の容器であればよい。図1は、本発明の一実施の形態による自動定容装置の概略構成を示す図である。自動定容装置100は、回転テーブル10、液容器支持台11、メスフラスコ支持台12、回転テーブル駆動装置13、シリンジ(注射筒)20、ニードル(注射針)21、シリンジ昇降装置22、シリンジ駆動装置23、液面センサー24.液面センサー昇降装置25、カメラ30、画像処理装置40、及び制御装置50を含んで構成されている。これらの内、少なくとも、回転テーブル10、液容器支持台11、メスフラスコ支持台12、回転テーブル駆動装置13、シリンジ20、ニードル21、シリンジ昇降装置22、シリンジ駆動装置23、液面センサー24.及び液面センサー昇降装置25は、収容庫100a内に収容されている。画像処理装置40及び制御装置50は、収容庫100a外に配置してもよい。また、本実施の形態では、カメラ30は、本体が収容庫100a外に設けられた搬送ロボット140のロボットアーム141に取り付けられており、ロボットアーム141の動きに応じて、収容庫100aを出入りする。収容庫100aには、搬送ロボット140のロボットアーム141によりメスフラスコ2を搬入及び搬出するための、開口100bが設けられている。
回転テーブル10の上面には、液容器1を支持する液容器支持台11と、メスフラスコ2を支持するメスフラスコ支持台12とが設けられている。液容器1には、定容作業前の液体3が入れられている。メスフラスコ2には、定容作業を行う液体が入れられる。回転テーブル10は、液容器1及びメスフラスコ2を搭載して、鉛直方向の回転軸を中心に回転する。
なお、本実施の形態では、液容器1としてビーカーが使用されているが、定容作業前の液体を入れた液容器は、これに限るものではない。また、本実施の形態では、液容器支持台11が1つだけ設けられているが、複数の液容器支持台11を設けてもよい。また、複数のメスフラスコ支持台12を設けてもよい。
液体3が入った液容器1は、人手で、あるいは、搬送ロボット140又は別途設けた搬送装置により、液容器支持台11へ搬入されて、液容器支持台11に取り付けられる。なお、空の液容器1を搬入して、図示しないポンプ等を有する供給装置により、液体3を空の液容器1内へ供給してもよい。
メスフラスコ2は、搬送ロボット140により、メスフラスコ支持台12へ搬入されて、メスフラスコ支持台12に取り付けられ、また、メスフラスコ支持台12から回収されて搬出される。メスフラスコ2には、標線2aが設けられている。本実施の形態では、メスフラスコ2に入れられた液体の液面が標線2と一致したときの、メスフラスコ2の容量を、一例として、50ミリリットル又は100ミリリットとする。液容器支持台11及びメスフラスコ支持台12の上面には、それぞれ、液容器1又はメスフラスコ2の底部を支持して固定するための、破線で示す凹部が設けられている。
回転テーブル10の上方には、シリンジ20が、シリンジ昇降装置22により鉛直に支持されている。シリンジ20の内部には、可動式のプランジャ(押子)20aが挿入されており、シリンジ20の下部にはニードル21が取り付けられている。回転テーブル駆動装置13は、回転テーブル10を駆動して、液容器1又はメスフラスコ2を、シリンジ20の真下へ移動する。図1は、メスフラスコ2をシリンジ20の真下へ移動した状態を示している。また、図2は、液容器1をシリンジ20の真下へ移動した状態を示す図である。なお、液容器1及びメスフラスコ2のシリンジ20の真下への移動は、回転テーブル10に限らず、前後又は左右に平行移動するテーブル等により行ってもよい。また、本実施の形態では、シリンジ20が1つだけ設けられているが、複数のシリンジ20を設けてもよい。
シリンジ昇降装置22は、上下に移動するスライダ22aに取り付けられたシリンジ支持部22bでシリンジ20を鉛直に支持しながら、シリンジ20を下降させて、ニードル21を液容器1内又はメスフラスコ2内へ挿入し、また、シリンジ20を上昇させて、ニードル21を液容器1又はメスフラスコ2の上空の退避位置へ退避させる。シリンジ駆動装置23は、シリンジ20内のプランジャ20aを、スライダ23aで上下に移動することにより、シリンジ20を駆動して、液容器1内の液体3を、ニードル21を通して吸引させ、また、吸引させた液体を、ニードル21からメスフラスコ2内へ吐出させる。シリンジ昇降装置22及びシリンジ駆動装置23は、例えば、サーボモータによりボールねじを駆動し、ボールねじの可動部に取り付けられたスライダを、リニアガイドに沿って移動させる、電動シリンダ等で構成されている。
液面センサー24は、光学式のセンサーであって、レーザー光照射部24aと、レーザー光受光部24bとから構成されている。レーザー光照射部24aは、レーザー光をスリットを通してメスフラスコ2へ照射する。レーザー光受光部24bは、レーザー光照射部24aから照射されて、メスフラスコ2を透過したレーザー光を、スリットを通して受光する。そして、レーザー光受光部24bは、受光するレーザー光がメスフラスコ2内の液体により遮光されることで液体の液面を検出して、検出信号を出力する。液面センサー昇降装置25は、液面センサー24を下降させて、液面センサー24を、メスフラスコ2に設けられた標線2aの高さへ移動し、あるいは、標線2aより所定の距離だけ下方の位置へ移動し、また、液面センサー24を上昇させて、液面センサー24を、退避位置に退避させる。図1及び図2は、液面センサー24が退避位置にある状態を示している。液面センサー昇降装置25は、例えば、上述の電動シリンダ等で構成されている。
カメラ30は、メスフラスコ2に設けられた標線2aの画像を取得して、画像信号を出力する。カメラ30は、例えば、CCDイメージセンサーを有する2次元カメラ等で構成されている。なお、本実施の形態では、カメラ30は、搬送ロボット140のロボットアーム141に取り付けられ、ロボットアーム141により上下に移動される。しかしながら、カメラ30をロボットアーム141に取り付ける代わりに、別途、カメラ30を上下に移動する移動機構を収容庫100a内に設けてもよい。
画像処理装置40は、カメラ30の画像信号を処理し、標線2aの画像認識を行って、標線2aの高さを検出する。制御装置50は、テーブル駆動装置13、シリンジ昇降装置22、シリンジ駆動装置23、及び液面センサー昇降装置25の制御を行う。このとき、制御装置50は、画像処理装置40の検出結果に基づいて、後述するように、液面センサー昇降装置25を制御し、液面センサー24の検出結果に基づいて、後述するように、シリンジ駆動装置23を制御する。
<自動定容装置の動作>
図3は、搬送ロボット及び本実施の形態の自動定容装置による定容作業の一例を示すフローチャートである。図3では、定容作業を行う前の液体3が入った液容器1が、液容器支持台11へ搬入されて、液容器支持台11に取り付けられた後の処理が示されている。
(1.メスフラスコの搬入作業)
まず、回転テーブル駆動装置13が、制御装置50の制御により、回転テーブル10を駆動して、メスフラスコ支持台12を、メスフラスコ2を搬入及び搬出する際の搬送位置へ移動する(ステップ101)。搬送位置は、図1に示したメスフラスコ2がシリンジ20の真下にある状態から、数十度~180度の範囲内で、回転テーブル10を回転させた位置とする。続いて、搬送ロボット140が、ロボットアーム141を用いて、メスフラスコ2を、搬送位置にあるメスフラスコ支持台12へ搬入して、メスフラスコ支持台12に取り付ける(ステップ102)。
次に、カメラ30が、メスフラスコ2の標線2aの画像を取得して、画像信号を出力し、画像処理装置40が、カメラ30の画像信号を処理し、メスフラスコ2の標線2aの画像認識を行って、標線2aの高さを検出する(ステップ103)。本実施の形態では、カメラ30が、メスフラスコ2を搬入した搬送ロボット140のロボットアーム141に取り付けられており、ステップ103の処理が遅滞なく行われる。なお、同じ容量の複数のメスフラスコ2を用いて定容作業を繰り返し行う場合も、ガラス製のメスフラスコ2では、製品毎に標線2aの高さに個体差があるため、異なるメスフラスコ2を使用する度にこの処理が必要である。
(2.液体の吸引作業)
次に、回転テーブル駆動装置13が、制御装置50の制御により、回転テーブル10を駆動して、図2に示すように、液容器1をシリンジ20の真下へ移動する(ステップ104)。続いて、シリンジ昇降装置22が、制御装置50の制御により、シリンジ20を下降させて、ニードル21を液容器1内へ挿入し、ニードル21の先端部が、液容器1内の液体3の液面下に来るようにする(ステップ105)。図4は、ニードル21の先端部21aが下降前の退避位置にある状態を示す図である。また、図5は、ニードル21の先端部21aが液体3の液面3a下にある状態を示す図である。
図3において、次に、シリンジ駆動装置23が、制御装置50の制御により、シリンジ20を駆動して、液容器1内の液体3を、ニードル21を通して吸引する(ステップ106)。液体の吸引が終了すると、シリンジ昇降装置22が、制御装置50の制御により、シリンジ20を上昇させて、図4に示すように、ニードル21の先端部21aを退避位置に置く(ステップ107)。
(3.液体の吐出作業)
図3において、次に、回転テーブル駆動装置13が、制御装置50の制御により、回転テーブル10を駆動して、図1に示すように、メスフラスコ2をシリンジ20の真下へ移動する(ステップ108)。続いて、液面センサー昇降装置25が、制御装置50の制御により、ステップ103で検出されたメスフラスコ2の標線2aの高さに基づき、液面センサー24を、退避位置から下降させて、メスフラスコ2の標線2aの高さへ移動する(ステップ109)。
次に、シリンジ昇降装置22が、制御装置50の制御により、シリンジ20を下降させて、ニードル21をメスフラスコ2内へ挿入し、ニードル21の先端部21aが、液体を吐出する際の吐出位置へ来るようにする(ステップ110)。図6は、ニードル21の先端部21aが下降前の退避位置にある状態を示す図である。また、図7は、ニードル21の先端部21aが吐出位置にある状態を示す図である。図7において、ニードル21の先端部21aの吐出位置は、ニードル21がメスフラスコ2内へ吐出する液体に浸からないよう、標線2aより上側に設定されている。
図3において、次に、制御装置50は、シリンジ駆動装置23を制御して、シリンジ20を、プランジャ20aの移動量が所定値となるまで、連続的に駆動させる。この制御により、シリンジ駆動装置23が、シリンジ20を所定の吐出量だけ連続的に駆動して、吸引した液体を、ニードル21からメスフラスコ2内へ連続的に吐出させる(ステップ111)。制御装置50は、メスフラスコ2内の液体が、メスフラスコ2の容量よりも所望の量だけ少ない容積となるように、シリンジ駆動装置23によるプランジャ20aの移動量を決定する。シリンジ20を所定の吐出量だけ連続的に駆動させた後、制御装置50は、シリンジ駆動装置23を制御して、シリンジ20の駆動を停止させる。
図8は、ニードル21の先端部21aから液体を吐出している状態を示す図である。図8において、ニードル21の先端部21aは、シリンジ駆動装置23がシリンジ20を連続的に駆動している間、吐出される液体3がメスフラスコ2の内壁2bにかかるように、メスフラスコ2の内壁2bへ向けて曲げて設けられている。これにより、吐出された液体3がメスフラスコ2の内壁2bを伝って流れ落ち、連続的に吐出された液体3が液面3aに勢いよく当たり液面3aが泡立つことがない。
さらに、ニードル21の先端部21aは、液面センサー24が位置する方向とは異なる方向に向けて曲げて設けられている。これにより、吐出された液体が、液面センサー24が位置する方向とは異なる方向の内壁を伝って流れ落ち、液面センサー24が内壁を伝って流れ落ちる液体を液面と誤検出することがない。
図9は、メスフラスコ2内の液体3の液面3aが標線2aに接近した状態を示す図である。メスフラスコ2が最初は空である場合、あるいは、予めメスフラスコ2内に検液等の液体が一定の容積で精度良く入れられている場合、図3のステップ111の処理により、メスフラスコ2内の液体3の液面3aは、標線2aより所定の距離だけ下方の位置に達する。所定の距離が、例えば10mm程度となるように、ステップ111で駆動するシリンジ20のプランジャ20aの移動量が設定される。
図3において、次に、制御装置50は、液面センサー24の検出信号から、標線2aとメスフラスコ2内の液体3の液面3aが一致したか否かを判断する(ステップ112)。ステップ112において、標線2aと液体3の液面3aが一致していないと判断した場合、制御装置50は、シリンジ駆動装置23を制御して、シリンジ20を間欠的に微小駆動させる。この制御により、シリンジ駆動装置23が、シリンジ20を間欠的に微小駆動して、吸引した液体を、ニードル21からメスフラスコ2内へ一滴分ずつ微量で吐出させる(ステップ113)。このとき、高い精度が要求される場合、制御装置50は、回転テーブル駆動装置13を制御して回転テーブル10を微小回転させ、吐出される液体がメスフラスコ2の内壁2bに接触するようにニードル21の先端部21aをメスフラスコ2の内壁2bに接近させた後、シリンジ駆動装置23を制御して、一滴分よりもさらに微量の液体を、メスフラスコ2の内壁2bを伝って流れ落ちるように吐出させる。そして、ステップ112へ戻り、制御装置50は、液面センサー24の検出信号から、標線2aとメスフラスコ2内の液体3の液面3aが一致したか否かを判断する(ステップ112)。ステップ112において、標線2aと液体3の液面3aが一致していないと判断した場合、ステップ112の処理とステップ113の処理とが、繰り返し行われる。
制御装置50により、シリンジ駆動装置23を制御して、シリンジ20を所定の吐出量だけ連続的に駆動させた(ステップ111)後、シリンジ20を間欠的に微小駆動させる(ステップ113)ので、メスフラスコ2が最初は空である場合、あるいは、予めメスフラスコ2内に検液等の液体が一定の容積で精度良く入れられている場合に、メスフラスコ2内の液体3の液面3aを容易に所望の高さにした上で、シリンジ20の間欠的な微小駆動が行われる。
ステップ112において、標線2aとメスフラスコ2内の液体3の液面3aが一致したと判断した場合、制御装置50は、シリンジ駆動装置23を制御して、シリンジ20の微小駆動を停止させる。そして、以降ニードル21の先端部から液体が落下するのを防止するため、シリンジ20を駆動してニードル21先端に空気を吸引する(ステップ114)。シリンジ20の駆動を停止した後の液体の落下は、液体の粘度の応じて起きる場合と起きない場合とがあり、粘度の高い液体で液体の過落下が起きない場合、ステップ114の処理は、必要ない。
(3’.液体の吐出作業の他の例)
図10は、液体の吐出作業の他の例を示すフローチャートである。本例は、図3において破線で囲われた液体の吐出作業の処理を、図10に示す処理に置き換えたものである。図10において、図3の処理と同一の処理には、同じステップ番号が付されている。
図10において、まず、回転テーブル駆動装置13が、制御装置50の制御により、回転テーブル10を駆動して、図1に示すように、メスフラスコ2をシリンジ20の真下へ移動する(ステップ108)。続いて、液面センサー昇降装置25が、制御装置50の制御により、ステップ103で検出されたメスフラスコ2の標線2aの高さに基づき、液面センサー24を、退避位置から下降させて、メスフラスコ2の標線2aより所定の距離だけ下方の位置へ移動する(ステップ201)。所定の距離は、例えば10mm程度とする。次に、シリンジ昇降装置22が、制御装置50の制御により、シリンジ20を下降させて、ニードル21をメスフラスコ2内へ挿入し、ニードル21の先端部21aが、液体を吐出する際の吐出位置へ来るようにする(ステップ110)。
次に、制御装置50は、シリンジ駆動装置23を制御して、シリンジ20を連続的に駆動させる。この制御により、シリンジ駆動装置23が、シリンジ20を連続的に駆動して、吸引した液体を、ニードル21からメスフラスコ2内へ連続的に吐出させる(ステップ202)。そして、メスフラスコ2内の液体3の液面3aが、標線2aより所定の距離だけ下方の位置に達すると、液面センサー24が、液体3の液面3aが標線2aより所定の距離だけ下方の位置に来たことを検出する。制御装置50は、液面センサー24の検出信号から、液面センサー24が、液体3の液面3aが標線2aより所定の距離だけ下方の位置に来たことを検出したか否かを判断する(ステップ203)。ステップ203において、液面センサー24が、液体3の液面3aが標線2aより所定の距離だけ下方の位置に来たことを検出していないと判断した場合、ステップ202へ戻る。
ステップ203において、液面センサー24が、液体3の液面3aが標線2aより所定の距離だけ下方の位置に来たことを検出したと判断した場合、制御装置50は、シリンジ駆動装置23を制御して、シリンジ20の駆動を停止させる。この制御により、シリンジ駆動装置23が、シリンジ20の駆動を停止する(ステップ204)。以上の処理により、メスフラスコ2内の液体3の液面3aが、メスフラスコ2の標線2aより所定の距離だけ下方の位置となる。続いて、液面センサー昇降装置25が、制御装置50の制御により、ステップ103で検出されたメスフラスコ2の標線2aの高さに基づき、液面センサー24を、メスフラスコ2の標線2aより所定の距離だけ下方の位置から上昇させて、メスフラスコ2の標線2aの高さへ移動する(ステップ205)。これ以降の処理は、図3に示した吐出作業の処理と同じである。
予めメスフラスコ2内に入れられた検液等の液体の容積が一定でない場合、あるいは、予めメスフラスコ2内に検体の粉末等が入っている場合は、図3のステップ111でシリンジ20を所定の吐出量だけ連続的に駆動しても、メスフラスコ2内の液体3の液面3aは、所望の高さにならない。それに対し、図10に示した処理では、画像処理装置40の検出結果に基づき、液面センサー昇降装置25を制御して、液面センサー24を標線2aより所定の距離だけ下方の位置へ移動させ(ステップ201)、液面センサー24が、メスフラスコ2内の液体3の液面3aが標線2aより所定の距離だけ下方の位置に来たことを検出する(ステップ203)までは、シリンジ駆動装置23を制御して、シリンジ20を連続的に駆動させる(ステップ202)ので、予めメスフラスコ2内に入れられた検液等の液体の容積が一定でない場合、あるいは、予めメスフラスコ2内に検体の粉末等が入っている場合に、メスフラスコ2内の液体3の液面3aを所望の高さにした上で、その後、液面センサー昇降装置25を制御して、液面センサー24を標線2aの高さへ移動させて(ステップ205)から、シリンジ駆動装置23を制御して、シリンジ20の間欠的な微小駆動(ステップ113)が行われる。なお、液面センサー24を移動させる代わりに、もう1つ別の液面センサーを、標線2aより所定の距離だけ下方の位置に配置して、メスフラスコ2内の液体3の液面3aが標線2aより所定の距離だけ下方の位置に来たことを検出してもよい。
図3に示した処理又は図10に示した処理のいずれにしても、シリンジ20の間欠的な微小駆動を開始する際の、標線2aとメスフラスコ2内の液体3の液面3aとの距離を最適化することにより、標線2aと液体3の液面3aとの一致を検出する処理(ステップ112)と、シリンジ20を間欠的に微小駆動させる処理(ステップ113)とを繰り返す回数を、少なくすることができる。
(4.メスフラスコの搬出作業)
図3において、次に、シリンジ昇降装置22が、制御装置50の制御により、シリンジ20を上昇させて、図6に示すように、ニードル21の先端部21aを退避位置に置く(ステップ115)。続いて、液面センサー昇降装置25が、制御装置50の制御により、液面センサー24を上昇させて、液面センサー24を退避位置に置く(ステップ116)。なお、ステップ115の処理とステップ116の処理とは、並行して行ってもよい。次に、回転テーブル駆動装置13が、制御装置50の制御により、回転テーブル10を駆動して、メスフラスコ支持台12を搬送位置へ移動する(ステップ117)。そして、搬送ロボット140が、ロボットアーム141を用いて、メスフラスコ2を、搬送位置にあるメスフラスコ支持台12から回収して搬出する(ステップ118)。
以上により、一回の定容作業が終了し、必要に応じて、以上説明した定容作業が繰り返し行われる。
<自動定容システムの構成>
図11は、本発明の一実施の形態による自動定容システムの概略構成を示す図である。本実施の形態の自動定容システムは、自動定容装置100、攪拌装置120、密封装置130、及び搬送ロボット140を含んで構成されている。なお、図11の自動定容装置100では、回転テーブル10のみが図示されており、シリンジ20等の他の装置の図示が省略されている。同様に、図11の攪拌装置120では、後述する振動装置60のみが図示されており、後述する押圧部70等の他の装置の図示が省略されている。
まず、搬送ロボット140は、左側の手前に並べられている複数のメスフラスコ2の内の1つを、自動定容装置100へ搬入する。自動定容装置100は、搬入されたメスフラスコ2を用いて、上述した液体の定容作業を行う。自動定容装置100による液体の定容作業が終了すると、搬送ロボット140は、メスフラスコ2を、自動定容装置100から搬出して、攪拌装置120へ搬入する。攪拌装置120は、後述するようにして、メスフラスコ2内の液体を攪拌する。
攪拌装置120による攪拌作業が終了すると、搬送ロボット140は、メスフラスコ2を、攪拌装置120から搬出して、メスフラスコ2内の液体を、右側の手前に並べられている複数のビーカー4の内の1つに移し替える。そして、搬送ロボット140は、図示しないピペット等の器具を用いて、ビーカー4内の液体を、一定の容積だけ、密封装置130の手前に並べられている複数のバイアル瓶5の内の1つへ注入する。搬送ロボット140は、事前にプログラムされた回数だけ、液体のバイアル瓶5への注入作業を繰り返す。密封装置130は、蓋閉め機131により、液体が注入されたバイアル瓶5に蓋6を取り付けて、蓋6を閉め、バイアル瓶5を密封する。
本実施の形態の自動定容システムにより、メスフラスコ2の搬送作業、液体の定容作業、液体の攪拌作業、液体のバイアル瓶5への注入作業、及び液体が注入されたバイアル瓶5の密封作業を自動的に行う、HPLCによる分析の前処理に好適なシステムが提供される。
図12は、攪拌装置の概略構成を示す図である。攪拌装置120は、振動装置60、支柱61、押圧部70、押圧ゴム71、押圧部昇降装置72、及び液面渦検出センサー80を含んで構成されている。
振動装置60の上面の振動テーブル60aには、複数の支柱61が設けられており、搬送ロボット140は、搬入してきたメスフラスコ2を、これらの複数の支柱61の間に取り付ける。振動装置60の上空には、押圧部70が、押圧部昇降装置72により支持されている。押圧部70には、メスフラスコ2の口を塞いで押圧するための押圧ゴム71が設けられている。押圧部70は、押圧部昇降装置72のスライダ72aに取り付けられており、押圧部昇降装置72がスライダ72aを下降させることにより、押圧部70の押圧ゴム71が、メスフラスコ2の口を塞いで押圧する。押圧部昇降装置72は、例えば、上述の電動シリンダ等で構成されている。
図13は、押圧部70がメスフラスコ2の口を塞いで押圧している状態を示す図である。押圧部70がメスフラスコ2の口を塞いで押圧すると、振動装置60は、押圧部70の圧力を検出して作動し、振動テーブル60aによりメスフラスコ2に振動を与えて、メスフラスコ2内の液体を攪拌する。
押圧部70により、メスフラスコ2の口を塞いで押圧するので、振動装置60が、メスフラスコ2に振動を与えて、メスフラスコ2内の液体を攪拌するとき、液体のメスフラスコ2からの漏れが防止される。そして、振動装置60が、押圧部70の圧力を検出して作動するので、メスフラスコ2内の液体の攪拌が自動的に迅速に開始される。
押圧部70には、液面渦検出センサー80が取り付けられている。押圧部昇降装置72の駆動により押圧部70がメスフラスコ2の口を塞いだとき、液面渦検出センサー80がメスフラスコ2の標線2aより所定の距離だけ高い位置に来るように、液面渦検出センサー80の押圧部70への取り付け高さが設定されている。振動装置60が、メスフラスコ2に振動を与えて、メスフラスコ2内の液体を攪拌すると、メスフラスコ2内の液体の液面が渦巻いて、液体の液面が標線2aの高さよりも高い位置に来る。液面渦検出センサー80は、メスフラスコ2内の液体の液面が渦巻いて所定の高さに達したことを検出する。
液面渦検出センサー80により、メスフラスコ2内の液体の液面が渦巻いて所定の高さに達したことを検出することで、メスフラスコ2内の液体の攪拌が十分に行われたことが確認される。
<HPLCによる分析の前処理の一例>
図14は、本発明の一実施の形態による自動定容システムを用いた、HPLCによる分析の前処理の一例を示すフローチャートである。HPLCによる分析では、移動相(溶離液)としての希釈液に、水や、水に各種の塩類を溶かした水溶液や、メタノール、アセトニトリル、ヘキサン等の有機溶媒等が用いられる。
図14において、まず、図11の搬送ロボット140が、ピペット等の器具を用いて、分析対象の検液を所定量だけメスフラスコ2に分注する(ステップ301)。次に、図11の自動定容装置100が、メスフラスコ2内の検液を、希釈液である液体3により薄める定容作業を行う(ステップ302)。続いて、図11の攪拌装置120が、メスフラスコ2内の希釈した検液を攪拌する(ステップ303)。次に、搬送ロボット140が、希釈して攪拌した検液を、メスフラスコ2からビーカー4へ移し替え、ビーカー4内の検液をバイアル瓶5へ注入する(ステップ304)。そして、図11の密封装置130が、バイアル瓶5に蓋6を取り付けて、蓋6を閉め、バイアル瓶5を密封する(ステップ305)。以上の前処理を行った後、バイアル瓶5内の検液に対して、HPLCによる分析が行われる。
なお、図14を用いて説明した例は、HPLCによる分析の前処理の一例であるが、本発明の自動定容装置及び自動定容方法、並びに自動定容システムは、これに限らず、各種の液体の定容作業に適用することができる。また、所望の容量のメスフラスコを用い、メスフラスコ支持台12を、メスフラスコの大きさに応じて交換することにより、所望の容積で液体の定容作業を行うことができる。
<蓄液具のシリンジへの装着>
図15は、蓄液具を装着したシリンジの一例を示す図である。本例では、シリンジ20とニードル21との間に、蓄液具20aが装着されている。蓄液具20aは、ニードル21で吸引した液体を蓄えて、シリンジ20内への液体の侵入を阻止する役割を果たす。本例の蓄液具20aが装着されたシリンジ20を、図1又は図2に示したシリンジ20の代わりに使用すると、蓄液具20aによりシリンジ20内への液体の侵入が阻止されて、シリンジ20内には空気のみが入るので、液体の種類を変更する際に、シリンジ20内を洗浄し、またはシリンジ20を交換する必要がなくなる。蓄液具20aは、吸引する液体の種類が変更されるときに交換すればよく、同じ種類の液体を1回吸引する度に交換する必要はない。
[実施の形態の効果]
以上説明した実施の形態によれば、次の効果を奏する。
(1)液体3の定容作業を、従来よりも高精度に行うことができる。
(2)さらに、制御装置50により、シリンジ駆動装置23を制御して、シリンジ20を所定の吐出量だけ連続的に駆動させた後、シリンジ20を間欠的に微小駆動させることにより、メスフラスコ2が最初は空である場合、あるいは、予めメスフラスコ2内に検液等の液体が一定の容積で精度良く入れられている場合に、メスフラスコ2内の液体3の液面3aを容易に所望の高さにした上で、シリンジ20を間欠的に微小駆動させることができる。
(2’)あるいは、画像処理装置40の検出結果に基づき、液面センサー昇降装置25を制御して、液面センサー24を標線2aより所定の距離だけ下方の位置へ移動させ、液面センサー24が、メスフラスコ2内の液体3の液面3aが標線2aより所定の距離だけ下方の位置に来たことを検出するまでは、シリンジ駆動装置23を制御して、シリンジ20を連続的に駆動させることにより、予めメスフラスコ2内に入れられた検液等の液体の容積が一定でない場合、あるいは、予めメスフラスコ2内に検体の粉末等が入っている場合に、メスフラスコ2内の液体3の液面3aを所望の高さにした上で、その後、液面センサー昇降装置25を制御して、液面センサー24を標線の高さへ移動させてから、シリンジ駆動装置23を制御して、シリンジ20を間欠的に微小駆動させることができる。
上記(2)又は(2’)のいずれにしても、シリンジ20の間欠的な微小駆動を開始する際の、標線2aとメスフラスコ2内の液体3の液面3aとの距離を最適化することにより、標線2aと液体3の液面3aとの一致を検出する処理(ステップ112)と、シリンジ20を間欠的に微小駆動させる処理(ステップ113)とを繰り返す回数を、少なくすることができる。
(3)さらに、制御装置50により、テーブル駆動装置13を制御して可動テーブル10を駆動させ、吐出される液体がメスフラスコ2の内壁2bに接触するようにニードル21の先端部21aをメスフラスコ2の内壁2bに接近させた後、シリンジ駆動装置23を制御して、シリンジ20を間欠的に微小駆動させることにより、一滴分よりもさらに微量の液体を、メスフラスコ2の内壁2bを伝って流れ落ちるように吐出させることができる。
(4)さらに、ニードル21の先端部21aを、メスフラスコ2の内壁2bへ向けて曲げて設け、シリンジ駆動装置23がシリンジ20を連続的に駆動している間、吐出される液体3をメスフラスコ2の内壁2bにかけることにより、吐出された液体3がメスフラスコ2の内壁2bを伝って流れ落ち、液体3の液面3aの泡立ちを防止することができる。
(5)さらに、ニードル21の先端部21aを、液面センサー24が位置する方向とは異なる方向に向けて曲げて設けることにより、吐出された液体が、液面センサー24が位置する方向とは異なる方向の内壁を伝って流れ落ち、液面センサー24が内壁2bを伝って流れ落ちる液体を液面と誤検出するのを防止することができる。
(6)さらに、シリンジ20とニードル21との間に、ニードル21で吸引した液体を蓄えてシリンジ20内への液体の侵入を阻止する蓄液具を設けることにより、シリンジ20内への液体の侵入が阻止されて、シリンジ20内には空気のみが入るので、液体の種類を変更する際に、シリンジ20内を洗浄し、またはシリンジ20を交換する手間を省くことができる。
(7)さらに、本実施の形態の自動定容システムによれば、メスフラスコ2の搬送作業、液体の定容作業、液体の攪拌作業、液体のバイアル瓶5への注入作業、及び液体が注入されたバイアル瓶5の密封作業を自動的に行う、HPLCによる分析の前処理に好適なシステムを提供することができる。
(8)さらに、本実施の形態の自動定容システムによれば、攪拌装置120の押圧部70により、メスフラスコ2の口を塞いで押圧することにより、攪拌装置120の振動装置60が、メスフラスコ2に振動を与えて、メスフラスコ2内の液体を攪拌するとき、液体のメスフラスコ2からの漏れを防止することができる。そして、振動装置60が、押圧部70の圧力を検出して作動することにより、メスフラスコ2内の液体の攪拌を自動的に迅速に開始することができる。
(9)さらに、本実施の形態の自動定容システムによれば、攪拌装置120の液面渦検出センサー80により、メスフラスコ2内の液体の液面が渦巻いて所定の高さに達したことを検出することにより、メスフラスコ2内の液体の攪拌が十分に行われたことを確認することができる。
1 液容器(ビーカー)
2 (メスフラスコ)
2a 標線
2b 内壁
3 液体
3a 液面
4 ビーカー
5 バイアル瓶
6 蓋
10 回転テーブル
11 液容器支持台
12 メスフラスコ支持台
13 回転テーブル駆動装置
20 シリンジ
20a 蓄液具
21 ニードル
21a 先端部
22 シリンジ昇降装置
23 シリンジ駆動装置
24 液面センサー
24a レーザー光照射部
24b レーザー光受光部
25 液面センサー昇降装置
30 カメラ
40 画像処理装置
50 制御装置
60 振動装置
61 支柱
70 押圧部
71 押圧ゴム
72 押圧部昇降装置
80 液面渦検出センサー
100 自動定容装置
100a 収容庫
100b 開口
120 攪拌装置
130 密封装置
140 搬送ロボット
141 ロボットアーム

Claims (17)

  1. 標線付き容器及び液体を入れた液容器を搭載する可動テーブルと、
    前記標線付き容器に設けられた標線の画像を取得して、画像信号を出力する画像取得装置と、
    前記画像取得装置の前記画像信号を処理し、前記標線の画像認識を行って、前記標線の高さを検出する画像処理装置と、
    ニードルが取り付けられたシリンジと、
    前記可動テーブルを駆動して、前記液容器又は前記標線付き容器を、前記シリンジの下方へ移動させるテーブル駆動装置と、
    前記シリンジを鉛直に支持し、前記シリンジを昇降させて、前記ニードルを前記液容器内又は前記標線付き容器内へ挿入するシリンジ昇降装置と、
    前記シリンジを駆動して、前記液容器内の液体を吸引させ、吸引させた液体を前記標線付き容器内へ吐出させるシリンジ駆動装置と、
    前記標線付き容器内の液体の液面を検出する液面センサーと、
    前記液面センサーを昇降させる液面センサー昇降装置と、
    前記テーブル駆動装置、前記シリンジ昇降装置、前記シリンジ駆動装置、及び前記液面センサー昇降装置を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記画像処理装置の検出結果に基づき、前記液面センサー昇降装置を制御して、前記液面センサーを前記標線の高さへ移動させ、前記シリンジ駆動装置を制御して、前記標線付き容器の上方で、前記シリンジを連続的に駆動させた後、前記液面センサーで検出した前記標線付き容器内の液体の液面が前記標線の高さと一致したと判定するまで、前記シリンジの間欠的な微小駆動を繰り返す
    ことを特徴とする自動定容装置。
  2. 前記制御装置は、前記シリンジ駆動装置を制御して、前記シリンジを所定の吐出量だけ連続的に駆動させた後、前記シリンジを間欠的に微小駆動させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動定容装置。
  3. 前記制御装置は、
    前記画像処理装置の検出結果に基づき、前記液面センサー昇降装置を制御して、前記液面センサーを前記標線より所定の距離だけ下方の位置へ移動させ、
    前記液面センサーが、前記標線付き容器内の液体の液面が前記標線より所定の距離だけ下方の位置に来たことを検出するまでは、前記シリンジ駆動装置を制御して、前記シリンジを連続的に駆動させ、
    その後、前記液面センサー昇降装置を制御して、前記液面センサーを前記標線の高さへ移動させてから、前記シリンジ駆動装置を制御して、前記シリンジを間欠的に微小駆動させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動定容装置。
  4. 前記制御装置は、前記テーブル駆動装置を制御して前記可動テーブルを駆動させ、吐出される液体が前記標線付き容器の内壁に接触するように前記ニードルの先端部を前記標線付き容器の内壁に接近させた後、前記シリンジ駆動装置を制御して、前記シリンジを間欠的に微小駆動させる
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の自動定容装置。
  5. 前記ニードルの先端部は、前記シリンジ駆動装置が前記シリンジを連続的に駆動している間、吐出される液体が前記標線付き容器の内壁にかかるように、前記標線付き容器の内壁へ向けて曲げて設けられた
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の自動定容装置。
  6. 前記ニードルの先端部は、前記液面センサーが位置する方向とは異なる方向に向けて曲げて設けられた
    ことを特徴とする請求項5に記載の自動定容装置。
  7. 前記シリンジと前記ニードルとの間に、前記ニードルで吸引した液体を蓄えて前記シリンジ内への液体の侵入を阻止する蓄液具を備えた
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の自動定容装置。
  8. 画像取得装置により、可動テーブルに搭載された標線付き容器に設けられた標線の画像を取得して、画像信号を出力し、
    画像処理装置により、前記画像取得装置の前記画像信号を処理し、前記標線の画像認識を行って、前記標線の高さを検出し、
    テーブル駆動装置により、前記標線付き容器及び液体を入れた液容器を搭載した前記可動テーブルを駆動して、前記液容器又は前記標線付き容器を、ニードルが取り付けられたシリンジの下方へ移動させ、
    シリンジ昇降装置により、前記シリンジを鉛直に支持し、前記シリンジを昇降させて、前記ニードルを前記液容器内又は前記標線付き容器内へ挿入し、
    シリンジ駆動装置により、前記シリンジを駆動して、前記液容器内の液体を吸引させ、吸引させた液体を前記標線付き容器内へ吐出させ、
    液面センサー昇降装置により、前記標線付き容器内の液体の液面を検出する液面センサーを昇降させ、
    制御装置により、前記画像処理装置の検出結果に基づき、前記液面センサー昇降装置を制御して、前記液面センサーを前記標線の高さへ移動させ、前記シリンジ駆動装置を制御して、前記標線付き容器の上方で、前記シリンジを連続的に駆動させた後、前記液面センサーで検出した前記標線付き容器内の液体の液面が前記標線の高さと一致したと判定するまで、前記シリンジの間欠的な微小駆動を繰り返す
    ことを特徴とする自動定容方法。
  9. 前記制御装置により、前記シリンジ駆動装置を制御して、前記シリンジを所定の吐出量だけ連続的に駆動させた後、前記シリンジを間欠的に微小駆動させる
    ことを特徴とする請求項8に記載の自動定容方法。
  10. 前記制御装置により、
    前記画像処理装置の検出結果に基づき、前記液面センサー昇降装置を制御して、前記液面センサーを前記標線より所定の距離だけ下方の位置へ移動させ、
    前記液面センサーが、前記標線付き容器内の液体の液面が前記標線より所定の距離だけ下方の位置に来たことを検出するまでは、前記シリンジ駆動装置を制御して、前記シリンジを連続的に駆動させ、
    その後、前記液面センサー昇降装置を制御して、前記液面センサーを前記標線の高さへ移動させてから、前記シリンジ駆動装置を制御して、前記シリンジを間欠的に微小駆動させる
    ことを特徴とする請求項8に記載の自動定容方法。
  11. 前記制御装置により、前記テーブル駆動装置を制御して前記可動テーブルを駆動させ、吐出される液体が前記標線付き容器の内壁に接触するように前記ニードルの先端部を前記標線付き容器の内壁に接近させた後、前記シリンジ駆動装置を制御して、前記シリンジを間欠的に微小駆動させる
    ことを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の自動定容方法。
  12. 前記ニードルの先端部を、前記標線付き容器の内壁へ向けて曲げて設け、前記シリンジ駆動装置が前記シリンジを連続的に駆動している間、吐出される液体を前記標線付き容器の内壁にかける
    ことを特徴とする請求項8乃至請求項11のいずれか一項に記載の自動定容方法。
  13. 前記ニードルの先端部を、前記液面センサーが位置する方向とは異なる方向に向けて曲げて設けた
    ことを特徴とする請求項12に記載の自動定容方法。
  14. 前記シリンジと前記ニードルとの間に、前記ニードルで吸引した液体を蓄えて前記シリンジ内への液体の侵入を阻止する蓄液具を設けた
    ことを特徴とする請求項8乃至請求項13のいずれか一項に記載の自動定容方法。
  15. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の自動定容装置と、
    前記標線付き容器内の液体を攪拌する攪拌装置と、
    前記標線付き容器を前記自動定容装置へ搬入し、また、前記標線付き容器を前記自動定容装置から搬出して前記攪拌装置へ搬入する搬送ロボットとを備えた
    ことを特徴とする自動定容システム。
  16. 前記攪拌装置は、前記標線付き容器の口を塞いで押圧する押圧部と、
    前記押圧部を昇降させる押圧部昇降装置と、
    前記押圧部の圧力を検出して作動し、前記標線付き容器に振動を与えて、前記標線付き容器内の液体を攪拌する振動装置とを備えた
    ことを特徴とする請求項15に記載の自動定容システム。
  17. 前記攪拌装置は、さらに、前記振動装置からの振動で前記標線付き容器内の液体の液面が渦巻いて所定の高さに達したことを検出する液面渦検出センサーを備えた
    ことを特徴とする請求項16に記載の自動定容システム。
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