JP7297914B2 - Egr弁及びその制御装置 - Google Patents

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Description

この明細書に開示される技術は、エンジンにEGRガスを還流するためのEGR通路に設けられるEGR弁と、そのEGR弁を制御するEGR弁の制御装置に関する。
従来、この種の技術として、例えば、下記の特許文献1に記載されるポペット式のEGR弁が知られている。このEGR弁は、EGRガスが流れる流路を有するハウジングと、流路に設けられた弁座と、弁座に着座可能に設けられた弁体と、弁体が設けられた出力軸(弁軸)と、弁軸をその軸線方向へ往復運動(ストローク運動)させるステップモータ(アクチュエータ)とを備える。ここで、流路は弁座を境として上流側と下流側に分かれ、その上流側に弁体が配置される。上流側の流路は、EGR通路を介して排気通路に接続される。下流側の流路は、EGR通路を介して吸気通路に接続される。弁体は、弁軸の下部に固定される。弁軸の上部には、弁体が弁座に着座する閉弁方向へ弁軸を付勢する閉弁スプリングが設けられる。
アクチュエータは、電磁コイルと、磁石を含む回転子(ロータ)と、ロータに連結された回転軸とを備える。回転軸は、弁軸と同軸上に設けられる。回転軸上には雄ねじが設けられ、ロータの中心には、雄ねじと螺合する雌ねじが設けられる。EGR弁は、アクチュエータを駆動させてロータを回動させることで、その回転運動を雌ねじと雄ねじを介して回転軸と弁軸のストローク運動に変換し、弁軸を弁体と共にストローク運動させるようになっている。これにより、弁座に対する弁体の開度を調節するようになっている。
このEGR弁では、弁体が弁座に着座する全閉状態において、弁体が閉弁スプリングにより弁座に押圧されると共に、弁体の閉弁方向への移動が規制される。
特開2014-202084号公報
ところで、特許文献1に記載のEGR弁では、弁座より下流側の流路に吸気通路から高圧の過給圧力が作用することがある。この場合、過給圧力が高圧であるほどその過給圧力に対抗して弁体を弁座に押し付けなければならない。また、このEGR弁では、高圧の過給圧力に対抗するために、閉弁スプリングの付勢力をアップすることが考えられるが、そのためには、閉弁スプリングの線形とコイル径を拡大する必要がある。これに伴い、アクチュエータが大型化し、EGR弁が体格アップ及びコストアップしてしまう。更に、閉弁スプリングの付勢力がアップすると、ロータの雌ねじ部と弁軸の雄ねじ部との摺動面圧が増大し、それらのねじ山の摩耗が大きくなる。この摩耗が進行すると、弁体の弁座に対する開口面積が縮小側にずれ、EGR率の低下を招くおそれがある。
この開示技術は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、全閉状態の弁体にそれを開弁させようとする圧力が作用しても、アクチュエータを特に高出力化及び大型化することなく、弁体を全閉状態に保持することを可能としたEGR弁及びその制御装置を提供することにある。
(1)上記目的を達成するために、本発明の態様は、流路を有するハウジングと、流路に設けられた弁座と、弁座に対して着座可能に設けられた弁体と、弁体が設けられた弁軸と、弁軸は、一端部と他端部とを含み、一端部の側に弁体が設けられ、他端部の側に雄ねじが設けられることと、弁軸をその軸線方向へ往復運動させるためのアクチュエータと、アクチュエータは、雄ねじに螺合される雌ねじを有するロータを含むことと、雄ねじは、弁軸の軸線方向において螺旋状に連なる雄ねじ山を有することと、雌ねじは、弁軸の軸線方向において螺旋状に連なる雌ねじ山を有することと、雄ねじと雌ねじとの間には、弁軸の軸線方向において所定のバックラッシが設けられることと、弁体を弁座へ着座させる閉弁方向へ付勢するための閉弁スプリングと、ロータを閉弁方向と同じ方向へ付勢するためのロータスプリングと、ロータスプリングの付勢力が閉弁スプリングの付勢力よりも大きく設定されることと、弁体が弁座に着座し、閉弁スプリングの付勢力により全閉に保たれる第1全閉状態を含むこととを備えたEGR弁において、閉弁スプリングの付勢力により弁体が弁座に着座すると共に、弁軸を閉弁方向と同じ方向へ押圧可能に雌ねじ山が雄ねじ山に係合する第2全閉状態を備え、弁軸には、雄ねじに隣接して閉弁スプリングに係合するスプリング受けが設けられ、そのスプリング受けには、ストッパが設けられ、ロータには、ストッパに係合可能なストッパ係合部が設けられ、ロータスプリングの付勢力により弁体が弁座に着座し、雌ねじの雌ねじ山に雄ねじの雄ねじ山が係合すると共に、ストッパ係合部がストッパに係合する機械的全閉状態を備え、機械的全閉状態では、ロータスプリングの付勢力により弁体が弁座に押し付けられて全閉に保持されることを趣旨とする。
上記(1)の構成によれば、EGR弁を第2全閉状態にすることにより、弁体が弁座に着座した全閉状態であって、雌ねじの雌ねじ山に雄ねじの雄ねじ山が弁軸を閉弁方向と同じ方向へ押圧可能に係合した状態となる。従って、弁体にそれを開弁させようとする圧力が作用しても、弁体を開弁させようとする弁軸の軸線方向への動きが、雄ねじと雌ねじの上記した係合と、閉弁スプリングの付勢力とによって規制される。ここで、ロータスプリングの付勢力を大きくすることで、ロータの雌ねじ山と弁軸の雄ねじ山との摺動面圧が増大し、雌ねじ山と雄ねじ山の摩耗が増大するおそれがある。しかし、それらの雄ねじ山と雄ねじ山との接触部が、弁体を弁座から離間させる開弁時に当接する接触部ではないことから、弁体の弁座に対する開口面積が縮小側にずれることはなく、EGR率の低下を招くことはない。また、EGR弁を第2全閉状態から、ロータスプリングの付勢力により弁体が弁座に着座し、雌ねじの雌ねじ山に雄ねじの雄ねじ山が係合すると共に、ストッパ係合部がストッパに係合させることにより、機械的全閉状態となる。従って、弁体にそれを開弁させようとする更に大きな圧力が作用しても、弁体を開弁させようとする弁軸の軸線方向への動きが、雄ねじと雌ねじの上記した係合と、ロータと弁軸との係合と、閉弁スプリングの付勢力より大きいロータスプリングの付勢力とによって更に規制される。ここで、ストッパ係合部がストッパに係合する位置、すなわちストッパの位置を、製品公差と摺動面摩耗分を考慮して設定することで、経年後も過給圧力又は吸気負圧への対応が可能となる。
)上記目的を達成するために、上記(1)の構成において、流路は、弁座を境としてロータに近い側と遠い側に分かれ、遠い側にて弁体が弁座に着座可能に配置されることと、雄ねじ山は、弁座の方へ向いた第1雄ねじ山面と、その第1雄ねじ山面の反対側に位置する第2雄ねじ山面を含むことと、雌ねじ山は、弁座の方へ向いた第1雌ねじ山面と、その第1雌ねじ山面の反対側に位置する第2雌ねじ山面を含むこととを更に備え、ロータスプリングは、ロータを閉弁方向と同じ方向である弁座から遠ざかる方向へ付勢し、第2全閉状態では、雌ねじの第2雌ねじ山面に雄ねじの第1雄ねじ山面が係合することが好ましい。
上記()の構成によれば、上記(1)の構成の作用に加え、第2全閉状態では、EGR弁は、弁体が弁座に着座した全閉状態であって、雌ねじの第2雌ねじ山面に雄ねじの第1雄ねじ山面が係合した状態となる。
)上記目的を達成するために、上記(1)の構成において、流路は、弁座を境としてロータに近い側と遠い側に分かれ、近い側にて弁体が弁座に着座可能に配置されることと、雄ねじ山は、弁座の方へ向いた第1雄ねじ山面と、その第1雄ねじ山面の反対側に位置する第2雄ねじ山面を含むことと、雌ねじ山は、弁座の方へ向いた第1雌ねじ山面と、その第1雌ねじ山面の反対側に位置する第2雌ねじ山面を含むこととを更に備え、ロータスプリングは、ロータを閉弁方向と同じ方向である弁座に近付く方向へ付勢し、第2全閉状態では、雌ねじの第1雌ねじ山面に雄ねじの第2雄ねじ山面が係合することが好ましい。
上記()の構成によれば、上記(1)の構成の作用に加え、第2全閉状態では、EGR弁は、弁体が弁座に着座した全閉状態であって、雌ねじの第1雌ねじ山面に雄ねじの第2雄ねじ山面が係合した状態となる。
)上記目的を達成するために、上記()の構成において、機械的全閉状態では、雌ねじの第2雌ねじ山面に雄ねじの第1雄ねじ山面が係合することが好ましい。
上記())の構成によれば、上記()の構成の作用に加え、EGR弁を第2全閉状態から機械的全閉状態にすることにより、弁体が弁座に着座した全閉状態であって、雌ねじの第2雌ねじ山面に雄ねじの第1雄ねじ山面が係合すると共に、ストッパ係合部がストッパに係合する状態となる。
)上記目的を達成するために、上記()の構成において、機械的全閉状態では、雌ねじの第1雌ねじ山面に雄ねじの第2雄ねじ山面が係合することが好ましい。
上記()の構成によれば、上記()の構成の作用に加え、EGR弁を第2全閉状態から機械的全閉状態にすることにより、弁体が弁座に着座した全閉状態であって、雌ねじの第1雌ねじ山面に雄ねじの第2雄ねじ山面が係合すると共に、ストッパ係合部がストッパに係合する状態となる。
)上記目的を達成するために、本発明の別の態様は、上記(1)乃至()のいずれかの構成のEGR弁をエンジンの運転状態に応じて制御するための制御手段を備えたEGR弁の制御装置において、EGR弁が、エンジンから排気通路へ排出される排気の一部をEGRガスとして吸気通路へ流すEGR通路に設けられ、制御手段は、EGR弁に対する全閉要求があるときに、弁体に対し弁体を開弁させる方向に作用する圧力が閉弁スプリングの付勢力より小さいと判断したときに、EGR弁を第1全閉状態にするためにアクチュエータを制御することを趣旨とする。
上記()の構成によれば、上記(1)乃至()のいずれかの構成の作用に加え、EGR弁が全閉となるときに、弁体に閉弁スプリングの付勢力より小さい圧力が弁体を開弁させる方向に作用するときは、EGR弁が第1全閉状態に制御される。
)上記目的を達成するために、上記()の構成において、制御手段は、EGR弁に対する全閉要求があるときに、弁体に対し弁体を開弁させる方向に作用する圧力が閉弁スプリングの付勢力以上になると判断したときに、EGR弁を第2全閉状態又は機械的全閉状態にするためにアクチュエータを制御することが好ましい。
上記()の構成によれば、上記()の構成の作用に加え、EGR弁が全閉となるときに、弁体に閉弁スプリングの付勢力以上の圧力が作用するときは、EGR弁が第2全閉状態又は機械的全閉状態に制御される。
)上記目的を達成するために、上記()の構成において、アクチュエータは、ステップモータであり、制御手段は、EGR弁を機械的全閉状態にするためにステップモータを制御するときに、その制御をステップモータの駆動出力増大をもって継続することが好ましい。
上記()の構成によれば、上記()の構成の作用に加え、EGR弁を機械的全閉状態にするためのステップモータの制御が、ステップモータの駆動出力増大をもって継続される。従って、仮にステップモータに脱調が生じていても、EGR弁が確実に機械的全閉状態に保たれ、ステップモータの制御が初期化される。
)上記目的を達成するために、上記()又は()の構成において、アクチュエータは、ステップモータであり、制御手段は、ステップモータを所定の駆動周波数で通電制御するように構成され、制御手段は、EGR弁が第2全閉状態になった後、EGR弁を機械的全閉状態にするためにステップモータを制御するときに、駆動周波数を遅らせてステップモータを通電制御することが好ましい。
上記()の構成によれば、上記()又は()の構成の作用に加え、EGR弁が第2全閉状態になった後、EGR弁を機械的全閉状態にするためのステップモータの通電制御が、駆動周波数を遅らせて行われる。従って、EGR弁を機械的全閉状態にするためのステップモータのトルクが増大する。
10)上記目的を達成するために、上記()乃至()のいずれかの構成において、制御手段は、EGR弁を第2全閉状態又は機械的全閉状態にするためにアクチュエータを一旦制御したときは、EGR弁に対する開弁要求があるまでその制御状態を維持することが好ましい。
上記(10)の構成によれば、上記()乃至()のいずれかの構成の作用に加え、EGR弁を第2全閉状態又は機械的全閉状態にするためにアクチュエータが一旦制御されると、EGR弁に開弁要求があるまでその制御状態が維持される。従って、EGR弁が一旦第2全閉状態又は機械的全閉状態となったときは、その状態が開弁要求があるまで維持されるので、雄ねじと雌ねじの係合と離脱が不用意に繰り返されることがない。
上記(1)の構成によれば、全閉状態となった弁体にそれを開弁させようとする圧力が作用しても、アクチュエータを特に高出力化及び大型化することなく、閉弁スプリングの付勢力を限界として、弁体を全閉状態に保持することができる。また、全閉状態となった弁体にそれを開弁させようとする更に大きな圧力が作用しても、アクチュエータを特に高出力化及び大型化することなく、ロータスプリングの付勢力を限界として、弁体をより強力に全閉状態に保持することができる。
上記()の構成によれば、弁座を境としてロータから遠い側にて弁体が弁座に着座可能に配置されたEGR弁において、全閉状態となった弁体にそれを開弁させようとする圧力が作用しても、アクチュエータを特に高出力化及び大型化することなく、閉弁スプリングの付勢力を限界として、弁体を全閉状態に保持することができる。
上記()の構成によれば、弁座を境としてロータに近い側にて弁体が弁座に着座可能に配置されたEGR弁において、全閉状態となった弁体にそれを開弁させようとする圧力が作用しても、アクチュエータを特に高出力化及び大型化することなく、閉弁スプリングの付勢力を限界として、弁体を全閉状態に保持することができる。
上記()の構成によれば、上記()の構成の効果に加え、全閉状態となった弁体にそれを開弁させようとする更に大きな圧力が作用しても、アクチュエータを特に高出力化及び大型化することなく、ロータスプリングの付勢力を限界として、弁体をより強力に全閉状態に保持することができる。
上記()の構成によれば、上記()の構成の効果に加え、全閉状態となった弁体にそれを開弁させようとする更に大きな圧力が作用しても、アクチュエータを特に高出力化及び大型化することなく、ロータスプリングの付勢力を限界として、弁体をより強力に全閉状態に保持することができる。
上記()の構成によれば、上記(1)乃至()のいずれかの構成の効果に加え、EGR弁に対する全閉要求があるときに、弁体に作用する圧力が比較的大きくないときは、EGR弁を第1全閉状態に保持することができる。
上記()の構成によれば、上記()の構成の効果に加え、EGR弁に対する全閉要求があるときは、弁体に作用するより大きな圧力に応じてEGR弁を確実に第2全閉状態又は機械的全閉状態に保持することができる。
上記()の構成によれば、上記()の構成の効果に加え、弁軸の初期位置を規定する初期化制御も同時に実行することができ、ステップモータの脱調からの正常復帰を図ることができる。
上記()の構成によれば、上記()又は()の構成の効果に加え、弁体に過大な圧力が作用しても、その圧力に対抗してEGR弁を全閉状態に保持することができる。
上記(10)の構成によれば、上記()乃至()のいずれかの構成の効果に加え、雄ねじと雌ねじとの接触摩耗を抑制することができる。
第1実施形態に係り、ガソリンエンジンシステムを示す概略構成図。 第1実施形態に係り、EGR弁の第2全閉状態を示す断面図。 第1実施形態に係り、EGR弁の全開状態を示す断面図。 第1実施形態に係り、EGR弁につき、第2全閉状態における図2の鎖線四角の部分を示す拡大断面図。 第1実施形態に係り、図4における雄ねじと雌ねじの螺合状態の一部を示す拡大断面図。 第1実施形態に係り、EGR弁につき、全開状態における図3の鎖線四角の部分を示す拡大断面図。 第1実施形態に係り、図6における雄ねじと雌ねじの螺合状態の一部を示す拡大断面図。 従来のEGR弁の機械的全閉状態を示す断面図。 従来のEGR弁につき、図8の鎖線四角の部分を示す拡大断面図。 図9における雄ねじと雌ねじの螺合状態の一部を示す拡大断面図。 従来のEGR弁の機械的全閉状態であって、下流側の流路に過給圧力が作用した状態を示す断面図。 第1実施形態に係り、EGR弁の前後差圧を求めるための演算処理内容の一例を示すフローチャート。 第1実施形態に係り、EGR弁の前後差圧に基づいて実行される全閉制御の内容の一例を示すフローチャート。 第1実施形態に係り、吸気量に応じた排気圧力を求めるために参照される排気圧力マップ。 第1実施形態に係り、排気圧力に応じた上流圧力を求めるために参照される上流圧力マップ。 第1実施形態に係り、EGR弁の制御全閉状態を示す断面図。 第1実施形態に係り、EGR弁の機械的全閉状態を示す断面図。 第1実施形態に係り、EGR弁の機械的全閉状態における図17の鎖線四角の部分を示す拡大断面図。 第1実施形態に係り、図18における雄ねじと雌ねじの螺合状態の一部を示す拡大断面図。 第1実施形態に係り、スプリング受けにおけるストッパの位置を雄ねじの側から視て示す図。 第2実施形態に係り、全閉制御の内容の一例を示すフローチャート。 第3実施形態に係り、全閉制御の内容の一例を示すフローチャート。 第4実施形態に係り、EGR弁の第2全閉状態を示す断面図。 第4実施形態に係り、EGR弁の前後差圧の演算処理の内容の一例を示すフローチャート。 第5実施形態に係り、全閉制御の内容の一例を示すフローチャート。 第5実施形態に係り、エンジン回転数と吸気圧力により規定される運転領域を示す運転領域マップ。 第6実施形態に係り、全閉制御の内容の一例を示すフローチャート。 第7実施形態に係り、全閉制御の内容の一例を示すフローチャート。 第8実施形態に係り、全閉制御の内容の一例を示すフローチャート。 第9実施形態に係り、全閉制御の内容の一例を示すフローチャート。 第10実施形態に係り、EGR弁の第2全閉状態を示す断面図。 第10実施形態に係り、EGR弁の全開状態を示す断面図。 第10実施形態に係り、EGR弁につき第2全閉状態における図31の鎖線四角の部分を示す拡大断面図。 第10実施形態に係り、図33における雄ねじと雌ねじの螺合状態の一部を示す拡大断面図。 第10実施形態に係り、EGR弁につき全開状態における図32の鎖線四角の部分を示す拡大断面図。 第10実施形態に係り、図35における雄ねじと雌ねじの螺合状態の一部を示す拡大断面図。 従来のEGR弁の機械的全閉状態を示す断面図。 従来のEGR弁につき図37の鎖線四角の部分を示す拡大断面図。 図38における雄ねじと雌ねじの螺合状態の一部を示す拡大断面図。 従来のEGR弁の機械的全閉状態であって、下流側の流路に吸気負圧が作用した状態を示す断面図。 第10実施形態に係り、EGR弁の制御全閉状態を示す断面図。 第10実施形態に係り、EGR弁の機械的全閉状態であって、ステップモータを目標EGRステップに制御した場合の機械的全閉状態を示す断面図。 第10実施形態に係り、EGR弁の機械的全閉状態における図42の鎖線四角の部分を示す拡大断面図。 第10実施形態に係り、図43における雄ねじと雌ねじの螺合状態の一部を示す拡大断面図。 第10実施形態に係り、スプリング受けにおけるストッパの位置を雄ねじの側から視て示す図。 第13実施形態に係り、全閉制御の内容の一例を示すフローチャート。 第13実施形態に係り、エンジン回転数と吸気圧力により規定される運転領域を示す運転領域マップ。
以下、EGR弁及びその制御装置を、過給機と高圧ループ(HPL)式のEGR装置を備えたガソリンエンジンシステムに具体化したいくつかの実施形態について説明する。
<第1実施形態>
まず、第1実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
[ガソリンエンジンシステムについて]
図1に、第1実施形態に係り、ガソリンエンジンシステム(以下、単に「エンジンシステム」という)を概略構成図により示す。自動車に搭載されたエンジンシステムは、レシプロタイプのエンジン1を備える。エンジン1には、その各気筒へ吸気を導入するための吸気通路2と、各気筒から排気を導出するための排気通路3が設けられる。吸気通路2と排気通路3には、過給機5が設けられる。吸気通路2には、エアクリーナ4、過給機5のコンプレッサ5a、インタークーラ6、スロットル装置7及び吸気マニホールド8が設けられる。スロットル装置7は、バタフライ式のスロットル弁7aが開閉されることにより、吸気通路2を流れる吸気量を調節するようになっている。吸気マニホールド8は、サージタンク8aと、サージタンク8aからエンジン1の各気筒へ分岐する複数の分岐通路8bとを含む。排気通路3には、排気マニホールド9、過給機5のタービン5b、排気を浄化するための触媒10が設けられる。エンジン1は周知の構成を備え、燃料と吸気との混合気を燃焼し、燃焼後の排気を排気通路3へ排出するようになっている。過給機5は、タービン5bが排気の流れにより回転動作し、それに連動してコンプレッサ5aが回転することにより、吸気通路2の吸気を昇圧させるようになっている。
[EGR装置について]
このエンジンシステムは、HPL式のEGR装置21を備える。このEGR装置21は、エンジン1から排気通路3へ排出される排気の一部を排気還流ガス(EGRガス)として吸気通路2へ流して各気筒へ還流させるための排気還流通路(EGR通路)22と、EGR通路22に設けられ、EGRガスを冷却するための排気還流クーラ(EGRクーラ)23と、EGRクーラ23より下流のEGR通路22に設けられ、EGRガスの流量を調節するためのEGR弁24とを含む。EGR通路22は、入口22aと複数の出口22bを含む。EGR通路22の下流側には、複数の出口22bを有するEGR分配管25が設けられる。EGR分配管25は、吸気マニホールド8の分岐通路8bに設けられる。この実施形態で、EGR通路22の入口22aは、排気マニホールド9とタービン5bとの間の排気通路3に接続される。また、EGRガスを各気筒へ均等に導入するために、EGR分配管25の複数の出口22bが、それぞれ各分岐通路8bに連通する。この実施形態では、EGR弁24は、開度可変なポペット式の電動弁により構成される。EGR弁24の詳しい構成については後述する。
[電気的構成について]
次に、エンジンシステムの電気的構成の一例について説明する。図1において、このエンジンシステムに設けられる各種センサ等71~77は、エンジン1の運転状態を検出するための運転状態検出手段を構成する。エンジン1に設けられる水温センサ71は、エンジン1の内部を流れる冷却水の温度(冷却水温度)THWを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エンジン1に設けられる回転数センサ72は、クランクシャフトの回転数(エンジン回転数)NEを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エアクリーナ4に設けられるエアフローメータ73は、エアクリーナ4を流れる吸気量Gaを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。サージタンク8aに設けられる吸気圧センサ74は、スロットル装置7より下流の吸気通路2(サージタンク8a)における吸気圧力PMを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。スロットル装置7に設けられるスロットルセンサ75は、スロットル弁7aの開度(スロットル開度)TAを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。タービン5bと触媒10との間の排気通路3に設けられる酸素センサ76は、排気中の酸素濃度Oxを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エアクリーナ4の入口に設けられる吸気温センサ77は、エアクリーナ4に吸入される外気の温度(吸気温度)THAを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。また、この実施形態の自動車には、その車速SPDを検出するための車速センサ78が設けられる。車速センサ78は、車速SPDの検出値に応じた電気信号を出力する。
このエンジンシステムは、同システムの制御を司る電子制御装置(ECU)80を更に備える。ECU80には、各種センサ等71~78がそれぞれ接続される。また、ECU80には、EGR弁24の他、インジェクタ(図示略)及びイグニションコイル(図示略)が接続される。ECU80は、この開示技術における制御手段の一例に相当する。周知のようにECU80は、中央処理装置(CPU)、各種メモリ、外部入力回路及び外部出力回路等を備える。メモリには、各種制御に関する所定の制御プログラムが格納される。CPUは、入力回路を介して入力される各種センサ等71~78の検出信号に基づき、所定の制御プログラムに基づいて燃料噴射制御、点火時期制御、EGR制御及びEGR弁の全閉制御等を実行するようになっている。
この実施形態で、ECU80は、EGR制御において、エンジン1の運転状態に応じてEGR弁24を制御するようになっている。具体的には、ECU80は、エンジン1の停止時、アイドル運転時、減速運転時及び加速運転時には、EGR弁24を全閉に制御し、それ以外の運転時には、その運転状態に応じて目標EGR開度を求め、EGR弁24をその目標EGR開度に制御するようになっている。このときEGR弁24が開弁されることにより、エンジン1から排気通路3へ排出され、タービン5bに流入する前の排気の一部が、EGRガスとしてEGR通路22、EGRクーラ23、EGR弁24及びEGR分配管25等を介して吸気通路2(吸気マニホールド8)へ流れ、エンジン1の各気筒へ還流される。
[EGR弁の構成について]
次に、EGR弁24の構成について詳しく説明する。この実施形態から後述する第9実施形態までの各実施形態では、ポペット式であって外開弁式のEGR弁24について説明する。図2に、EGR弁24の第2全閉状態を断面図により示す。図3に、EGR弁24の全開状態を断面図により示す。図2、図3に示すように、EGR弁24は、流路32を有するハウジング33と、流路32に設けられた弁座34と、弁座34に対して着座可能に設けられた弁体35と、弁体35が設けられた弁軸36と、弁軸36をその軸線方向へ往復運動(ストローク運動)させるためのステップモータ37とを備える。ステップモータ37は、この開示技術におけるアクチュエータの一例に相当する。
弁軸36は、ハウジング33を垂直に貫通して配置される。弁軸36は、一端部(下端部)と他端部(上端部)を含み、下端部に弁体35が固定され、上端部に雄ねじ38が設けられる。弁軸36には、雄ねじ38に隣接してその下側にフランジ状のスプリング受け39が設けられる。スプリング受け39の雄ねじ38に面する端面上には、突起状をなすストッパ40が設けられる。弁軸36のスプリング受け39より下側には、横断面が略小判形状をなす二面幅部36aが設けられる。
ハウジング33において、流路32の両端は、EGRガスが導入される入口32aと、EGRガスが導出される出口32bとなっている。入口32aは上流側のEGR通路22に接続され、出口32bは下流側のEGR通路22に接続される。弁座34は、流路32に連通する弁孔34aを有する。流路32は、弁座34を境として下側(上流側)の流路32cと上側(下流側)の流路32dとに分かれる。この実施形態では、弁体35は、上流側の流路32cにて弁座34に着座可能に配置される。換言すると、流路32は、弁座34を境としてステップモータ37(後述するマグネットロータ53を含む)に近い側(下流側)と遠い側(上流側)に分かれ、その遠い側(上流側)の流路32cにて弁体35が弁座34に着座可能に配置される。この弁体35の配置が外開弁式の特徴の一つである。
弁体35は、略円錐台形状をなし、弁座34に対し着座可能及び離間可能に設けられる。ハウジング33には、弁軸36を軸線方向へストローク運動可能に支持案内するための、第1スラスト軸受41と第2スラスト軸受42が設けられる。第1スラスト軸受41の内周には、横断面が略小判形状をなし弁軸36の二面幅部36aに係合可能な回転規制部41aが形成される。二面幅部36aと回転規制部41aとが整合することで、弁軸36のストローク運動が案内されると共に、弁軸36の回転が規制される。
ステップモータ37は、コイル51を有するステータ52と、ステータ52の内側に設けられたロータとしてのマグネットロータ53とを含む。これらの部材51~53等は、樹脂製のケーシング54によりモールドされて覆われる。ケーシング54には、横へ突出したコネクタ55が形成される。コネクタ55には、コイル51から延びる端子56が設けられる。
マグネットロータ53は、ロータ本体57と、ロータ本体57の外側に一体的に設けられた円筒状のプラスチックマグネット58とを含む。ロータ本体57の上端部外周には、ケーシング54との間に第1ラジアル軸受59が設けられる。プラスチックマグネット58の下端部内周には、第1スラスト軸受41との間に第2ラジアル軸受60が設けられる。これら第1及び第2のラジアル軸受59,60によりマグネットロータ53がステータ52の内側にて回転可能に支持される。ロータ本体57の中心には、弁軸36の雄ねじ38に螺合される雌ねじ61が設けられる。
図4に、EGR弁24につき、第2全閉状態における図2の鎖線四角S1の部分(一部を除く。以下において同様。)を拡大断面図により示す。図5に、図4における雄ねじ38と雌ねじ61の螺合状態の一部を拡大断面図により示す。図6に、EGR弁24につき、全開状態における図3の鎖線四角S2の部分を拡大断面図により示す。図7に、図6における雄ねじ38と雌ねじ61の螺合状態の一部を拡大断面図により示す。図4~図7に示すように、雄ねじ38は、弁軸36の軸線方向において螺旋状に連なる雄ねじ山38aを有する。この雄ねじ山38aは、弁座34の方(下方)へ向いた第1雄ねじ山面38aaと、その第1雄ねじ山面38aaの反対側(上側)に位置する第2雄ねじ山面38abを含む。また、雌ねじ61は、弁軸36の軸線方向において螺旋状に連なる雌ねじ山61aを有する。この雌ねじ山61aは、弁座34の方(下方)へ向いた第1雌ねじ山面61aaと、その第1雌ねじ山面61aaの反対側(上側)に位置する第2雌ねじ山面61abを含む。そして、図5、図7に示すように、この雄ねじ38と雌ねじ61との間には、弁軸36の軸線方向において所定のバックラッシ65(あそび)がある。
ここで、弁軸36のスプリング受け39と下側の第2ラジアル軸受60との間、すなわち、スプリング受け39とハウジング33との間には、弁体35を弁座34へ着座させる閉弁方向へ付勢するために、弁軸36を図2~図7の上方へ付勢するための閉弁スプリング62が設けられる。また、マグネットロータ53(プラスチックマグネット58)と第2ラジアル軸受60との間には、マグネットロータ53を弁座34から遠ざかる方向(弁体35の閉弁方向と同じ方向)へ付勢するためのロータスプリング63が設けられる。この実施形態で、ロータスプリング63の付勢力は、閉弁スプリング62の付勢力より大きく設定されている。
ハウジング33と弁軸36との間には、ハウジング33と弁軸36との間をシールするための略円筒形をなすリップシール43が、第2スラスト軸受42に隣接して設けられる。また、ハウジング33と弁軸36との間には、ハウジング33と弁軸36との間をデポジットからガードするための略円筒形をなすデポガードプラグ44が、リップシール43に隣接して設けられる。
このEGR弁24は、ステップモータ37を駆動させてマグネットロータ53を回転させることにより、その回転運動を雌ねじ61と雄ねじ38を介して弁軸36と弁体35のストローク運動に変換し、弁座34に対する弁体35の開度を調節するようになっている。すなわち、この実施形態のEGR弁24は、弁体35が弁座34に着座し閉弁スプリング62の付勢力により全閉に保たれる第1全閉状態(制御全閉状態を含む。)を備える。そして、弁体35が弁座34に着座した第1全閉状態から、マグネットロータ53が一方向へ回転することにより、雄ねじ38と雌ねじ61の螺合関係により、閉弁スプリング62の付勢力に対抗して、弁軸36がスラスト方向である図2の下方向へストローク運動する。この弁軸36のストローク運動により、弁体35が図2の下方向へストローク運動し、弁体35が弁座34から離れて開弁する。
一方、図3に示すように、弁体35が弁座34から最も離れた全開状態から、マグネットロータ53が反対方向へ回転することにより、雄ねじ38と雌ねじ61の螺合関係と、閉弁スプリング62の付勢力により、弁軸36がスラスト方向である図3の上方向へストローク運動する。この弁軸36のストローク運動により、弁体35が図3の上方向へストローク運動し、弁体35が弁座34に近付いて閉弁する。ここで、ロータ本体57の下部には、ストッパ40に係合可能なストッパ係合部57aが設けられる。EGR弁24の閉弁時には、弁体35が弁座34に着座して全閉(第1全閉状態)となり、更に、その全閉が保たれる第2全閉状態となる。そして、マグネットロータ53が更に反対方向へ回転すると、ストッパ係合部57aがストッパ40に係合するまでロータ本体57が回転する。そして、ストッパ係合部57aがストッパ40に係合すると、ロータ本体57の回転が規制されると共に、弁軸36のストローク運動が規制される。このときの弁軸36の位置が初期位置として規定される。
ここで、図8に、従来のEGR弁84の機械的全閉状態を断面図により示す。図9に、従来のEGR弁84につき、図8の鎖線四角S3の部分を拡大断面図により示す。図10に、図9における雄ねじ38と雌ねじ61の螺合状態の一部を拡大断面図により示す。図11に、従来のEGR弁84の機械的全閉状態であって、下流側の流路32dに過給圧力が作用した状態を断面図により示す。図8~図11において、第1実施形態のEGR弁24と同一の構成については同じ符号を付して示す。従来のEGR弁84において、機械的全閉状態とは、図8~図10に示すように、弁体35が弁座34に着座した全閉状態であって、ロータ本体57のストッパ係合部57aがストッパ40に係合すると共に、雄ねじ山38aと雌ねじ山61aとが互いに隙間のある非接触な状態に保たれることを意味する。従来のEGR弁84の機械的全閉状態は、ステップモータ37を「-4(step)」で制御したときに得られる。
ここで、エンジン1の運転時には、図8に示す下流側の流路32dに吸気通路2から過給圧力が作用することがある。この場合に、従来のEGR弁84では、その過給圧力が閉弁スプリング62の付勢力より大きいと、図11に示すように、雄ねじ38と雌ねじ61との隙間の分だけ弁体35が過給圧力により押し下げられて弁座34から離間(開弁)し、下流側の流路32dから上流側の流路32cへ吸気が漏れて排気通路3へ流れるおそれがある。この結果、排気通路3では、吸気の侵入による不具合が発生するおそれがある。そこで、この実施形態のEGR弁24では、その全閉状態において過給圧力が弁体35に作用しても、弁体35が弁座34から離間しないようにする技術的特徴を備えている。
先ず、第1の技術的特徴としては、この実施形態では、過給圧力に対抗して弁体35が弁座34から離間しないようにするために、EGR弁24が、図2、図4、図5に示すような状態を第2全閉状態として備えている。すなわち、この実施形態では、EGR弁24は、閉弁スプリング62の付勢力により弁体35が弁座34に着座すると共に、弁軸36を閉弁方向と同じ方向へ押圧可能に雌ねじ山61aが雄ねじ山38aに係合した状態、つまりは雌ねじ61の第2雌ねじ山面61abに雄ねじ38の第1雄ねじ山面38aaが係合した状態であって、ストッパ係合部57aがストッパ40に係合していない状態を第2全閉状態として備えている。第1全閉状態と同様この第2全閉状態では、EGR弁24は、閉弁スプリング62の付勢力により全閉に保たれる。この実施形態では、所定の全閉制御を実行することにより、EGR弁24を第2全閉状態にするようになっている。
また、第2の技術的特徴として、この実施形態では、過大な過給圧力に対抗して弁体35が弁座34から離間しないようにするために、EGR弁24が機械的全閉状態を備えている。すなわち、この実施形態で、EGR弁24は、ロータスプリング63の付勢力により弁体35が弁座34に着座し、雌ねじ61の雌ねじ山61aに雄ねじ38の雄ねじ山38aが係合する、すなわち雌ねじ61の第2雌ねじ山面61abに雄ねじ38の第1雄ねじ山面38aaが係合すると共に、ストッパ係合部57aがストッパ40に係合する状態を機械的全閉状態として備えている。この機械的全閉状態では、EGR弁24は、ロータスプリング63の付勢力により全閉に保たれる。この実施形態では、所定の全閉制御を実行することにより、EGR弁24を機械的全閉状態にするようになっている。
この実施形態では、弁体35に対しその弁体35を開弁させる方向に作用する圧力として、EGR弁24の前後差圧ΔPEGRを求め、その前後差圧ΔPEGRに基づき全閉制御を実行するようになっている。図12に、EGR弁24の前後差圧ΔPEGRを求めるための演算処理内容の一例をフローチャートにより示す。図13に、その前後差圧ΔPEGRに基づいて実行される全閉制御の内容の一例をフローチャートにより示す。
[前後差圧の演算処理について]
処理が図12のルーチンへ移行すると、先ず、ステップ100で、ECU80は、エアフローメータ73及び吸気圧センサ74の検出値に基づき吸気量Gaと吸気圧力PMをそれぞれ取り込む。吸気圧力PMは、EGR弁24の下流側に作用する下流圧力に相当する。
次に、ステップ110で、ECU80は、吸気量Gaに基づきEGR弁24に作用する排気圧力PEXを求める。ECU80は、例えば、図14に示すような排気圧力マップを参照することにより、吸気量Gaに応じた排気圧力PEXを求めることができる。
次に、ステップ120で、ECU80は、求められた排気圧力PEXに基づき、EGR弁24の上流側に作用する上流圧力PRIを求める。ECU80は、例えば、図15に示すような上流圧力マップを参照することにより、排気圧力PEXに応じた上流圧力PRIを求めることができる。
そして、ステップ130で、ECU80は、吸気圧力PM(下流圧力)から上流圧力PRIを減算することにより、EGR弁24に作用する前後差圧ΔPEGRを算出する。
上記演算処理によれば、ECU80は、EGR弁24において、弁体35に対し弁体35を開弁させる方向に作用する圧力としての前後差圧ΔPEGRをエンジン1の運転状態に基づいて算出するようになっている。
[全閉制御について]
次に、全閉制御について説明する。処理が図13のルーチンへ移行すると、先ず、ステップ200で、ECU80は、各種センサ等71~78の検出値に基づき、エンジン1や車両の運転条件に係るエンジン回転数NE、エンジン負荷KL、吸気量Ga、吸気圧力PM、車速SPD、冷却水温度THW及び吸気温度THAを取り込む。
次に、ステップ210で、ECU80は、エンジン1や車両の運転条件に応じた目標EGRステップTEGRstの基準値B1を求める。ECU80は、取り込んだ各種パラメータNE,KL,Ga,PM,SPD,THW,THAに基づき、所定のマップを参照することにより、この基準値B1を求めることができる。
次に、ステップ220で、ECU80は、求められた基準値B1が「8(step)」より小さいか否かを判断する。ECU80はこの判断結果が肯定となる場合は、EGR弁24に対する全閉要求があるものとして処理をステップ230へ移行する。一方、ECU80は、この判断結果が否定となる場合は、EGR弁24に対する開弁要求があるものとして処理をステップ270へ移行する。
ステップ230では、ECU80は、EGR弁24の前後差圧ΔPEGRを取り込む。この前後差圧ΔPEGRは、上記した演算処理により求められたものである。
次に、ステップ240で、ECU80は、前後差圧ΔPEGRが所定の判定値A1よりも小さいか否かを判断する。ここで、判定値A1は、閉弁スプリング62の付勢力に相当する。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は、弁体35を開弁させる方向へ過給圧力が弁体35に作用するが、その過給圧力では弁体35は開弁しないものとして、処理をステップ250へ移行する。一方、ECU80は、この判断結果が否定となる場合は、弁体35を開弁させる方向へ過大な過給圧力が弁体35に作用しているものとして、処理をステップ280へ移行する。
そして、ステップ250では、ECU80は、目標EGRステップTEGRstを「0(step)」に設定する。
次に、ステップ260では、ECU80は、EGR弁24の開度を目標EGRステップTEGRstに制御する。この場合、ECU80は、ステップモータ37を目標EGRステップTEGRstである「0(step)」に制御し、EGR弁24は、図16に示すような制御全閉状態となる。制御全閉状態では、弁体35が弁座34に着座した全閉状態であって、雄ねじ山38aと雌ねじ山61aとが互いに隙間のある非接触な状態に保たれ、ロータ本体57のストッパ係合部57aはストッパ40に係合していない。この場合は、閉弁スプリング62の付勢力により弁体35が全閉に保持される。なお、ECU80が、ステップモータ37を「0(step)~8(step)」に制御するときは、EGR弁24は、第1全閉状態(制御全閉状態と同じ状態)となる。その後、ECU80は、処理をステップ200へ戻す。図16は、EGR弁24の制御全閉状態を断面図により示す。
一方、ステップ280では、ECU80は、目標EGRステップTEGRstを「-8~-12(step)」に設定し、処理をステップ260へ移行する。この場合、ステップ260では、ECU80は、EGR弁24の開度を目標EGRステップTEGRstに制御する。すなわち、ECU80は、ステップモータ37を目標EGRステップTEGRstである「-8~-12(step)」に制御する。この場合、EGR弁24は、第2全閉状態又は機械的全閉状態となり、過給圧力又は過大な過給圧力に対抗してEGR弁24が全閉に保持される。そして、第2全閉状態では、雌ねじ61の第2雌ねじ山面61abに雄ねじ38の第1雄ねじ山面38aaが係合し、閉弁スプリング62の機能が停止してロータスプリング63の付勢力により弁体35が全閉に保持される。また、機械的全閉状態では、ストッパ係合部57aがストッパ40に係合し、ロータスプリング63の付勢力により弁体35が全閉に保持される。その後、ECU80は、処理をステップ200へ戻す。
一方、ステップ270では、ECU80は、目標EGRステップTEGRstを「基準値B1(step)」に設定し、処理をステップ260へ移行する。この場合、ステップ260では、ECU80は、EGR弁24の開度を目標EGRステップTEGRstに制御する。すなわち、ECU80は、ステップモータ37を目標EGRステップTEGRstである「B1(step)」に制御する。この場合、EGR弁24は、雌ねじ61の第1雌ねじ山面61aaに雄ねじ38の第2雄ねじ山面38abが係合すると共に、閉弁スプリング62の付勢力とマグネットロータ53の付勢力との差により弁軸36が下方へストローク運動し弁体35が開弁する。その後、ECU80は、処理をステップ200へ戻す。
上記の全閉制御によれば、ECU80は、目標EGRステップTEGRstとして求められた基準値B1が「8(step)」より小さく(全閉要求有り)、EGR弁24の前後差圧ΔPEGRが所定の判定値A1(閉弁スプリング62の付勢力)より小さくなる場合は、EGR弁24を第1全閉状態(図16に示す状態)に制御する。すなわち、ECU80は、EGR弁24に対する全閉要求があるときに、弁体35に対し弁体35を開弁させる方向に作用する過給圧力が閉弁スプリング62の付勢力より小さいと判断したときに、EGR弁24を第1全閉状態にするためにステップモータ37を目標EGRステップTEGRstとしての「8(step)~0(step)」に制御するようになっている。第1全閉状態のEGR弁24では、弁体35が弁座34に押し付けられる。この場合、弁体35は、閉弁スプリング62の付勢力により弁座34に押し付けられて全閉に保持される。
また、上記の全閉制御によれば、ECU80は、基準値B1が「8(step)」より小さく(全閉要求有り)、EGR弁24の前後差圧ΔPEGRが所定の判定値A1(閉弁スプリング62の付勢力)以上となる場合は、EGR弁24に過大な過給圧力が作用してEGR弁24が不用意に開弁する条件であるとして、EGR弁24を第2全閉状態又は機械的全閉状態に制御する。すなわち、ECU80は、EGR弁24に対する全閉要求があるときに、弁体35に対し弁体35を開弁させる方向に作用する過大な過給圧力が閉弁スプリング62の付勢力以上になると判断したときに、EGR弁24を第2全閉状態又は機械的全閉状態にするためにステップモータ37を目標EGRステップTEGRstとしての「-8~-12(step)」に制御するようになっている。第2全閉状態又は機械的全閉状態のEGR弁24では、弁体35が弁座34に強く押し付けられて閉じ込まれる。更に、機械的全閉状態では、ロータ本体の57のストッパ係合部57aがストッパ40に係合し、弁軸36がロータ本体57(マグネットロータ53)にロックされてスラスト方向の動きが規制される。この場合、弁体35は、閉弁スプリング62より付勢力が大きいロータスプリング63により弁座34に強く押し付けられて全閉に保持される。
図17には、EGR弁24の機械的全閉状態であって、ステップモータ37を目標EGRステップTEGRstである「-12(step)」に制御した場合の機械的全閉状態を断面図により示す。図18には、EGR弁24の機械的全閉状態における図17の鎖線四角S4の部分を拡大断面図により示す。図19には、図18における雄ねじ38と雌ねじ61の螺合状態の一部を拡大断面図により示す。図2に示す第2全閉状態では、ECU80は、ステップモータ37を、目標EGRステップTEGRstである「-8(step)」未満に制御する。この場合、雄ねじ山38a又は雌ねじ山61aが摩耗すると、雄ねじ38と雌ねじ61との間に不要なクリアランスが生じ、閉弁スプリング62が過給圧力に打ち負けてクリアランスの分だけ弁体35が開弁するおそれがある。これに対し、図17~図19に示す機械的全閉状態では、ステップモータ37を、目標EGRステップTEGRstである「-8(step)」よりも締め込み側である「-12(step)」に制御している。このため、マグネットロータ53が、図17の下方へ若干変位し、第1ラジアル軸受59がケーシング54から下方へ若干離れることになる。これにより、雄ねじ山38a又は雌ねじ山61aが摩耗しても、雄ねじ38と雌ねじ61が接触する状態を維持できる。このとき、ロータスプリング63の付勢力が過大な過給圧力に対抗できることで、EGR弁24を全閉に保持することができる。
この実施形態では、EGR弁24を機械的全閉状態にするために、ステップモータ37を、「-12(step)」の目標EGRステップTEGRstにより制御できるようにしている。そのために、この実施形態では、ストッパ40の位置を変更している。図20に、スプリング受け39におけるストッパ40の位置を雄ねじ38の側から視た図により示す。図20に示すように、スプリング受け39におけるストッパ40の位置は、2点鎖線で示す従来の位置よりも閉じ側へ「45°」だけ変位させている。
[EGR弁及びその制御装置の作用及び効果について]
以上説明した第1実施形態のEGR弁24の構成によれば、EGR弁24を第2全閉状態にすることにより、弁体35が弁座34に着座した全閉状態であって、雌ねじ61の第2雌ねじ山面61abに雄ねじ38の第1雄ねじ山面38aaが係合した状態となる。従って、弁体35にそれを開弁させようとする前後差圧ΔPEGR(過給圧力)が作用しても、弁体35を開弁させようとする弁軸36の軸線方向への動きが、雄ねじ38と雌ねじ61との上記した係合と、ロータスプリング63の付勢力とによって規制される。このため、全閉状態となった弁体35にそれを開弁させようとする過給圧力が作用しても、ステップモータ37(アクチュエータ)を特に高出力化及び大型化することなく、閉弁スプリング62の付勢力を限界として、弁体35を全閉状態に保持することができる。ここで、ロータスプリング63の付勢力を大きくすることで、ロータ本体57(ロータ)の第2雌ねじ山面61abと弁軸36の第1雄ねじ山面38aaとの摺動面圧が増大し、雌ねじ山61aと雄ねじ山38aの摩耗が増大するおそれがある。しかし、それらのねじ山面61ab,38aaが、弁体35を弁座34から離間させる開弁時に当接するねじ山面ではないことから、弁体35の弁座34に対する開口面積が縮小側にずれることはなく、EGR率の低下を招くことはない。
また、第1実施形態のEGR弁24の構成によれば、EGR弁24を第2全閉状態から機械的全閉状態にすることにより、弁体35が弁座34に着座した全閉状態であって、雌ねじ61の第2雌ねじ山面61abに雄ねじ38の第1雄ねじ山面38aaが係合すると共に、ストッパ係合部57aがストッパ40に係合する状態となる。従って、弁体35にそれを開弁させようとする更に大きな前後差圧ΔPEGR(過大な過給圧力)が作用しても、弁体35を開弁させようとする弁軸36の軸線方向への動きが、雄ねじ38と雌ねじ61の上記した係合と、マグネットロータ53(ロータ本体57)と弁軸36との係合と、閉弁スプリング62の付勢力より大きいロータスプリング63の付勢力とによって更に規制される。このため、全閉状態となった弁体35にそれを開弁させようとする大きな前後差圧ΔPEGR(過大な過給圧力)が作用しても、ステップモータ37(アクチュエータ)を特に高出力化及び大型化することなく、ロータスプリング63の付勢力を限界として、弁体35をより強力に全閉状態に保持することができる。ここで、ストッパ係合部57aがストッパ40に係合する位置、すなわちストッパ40の位置を、製品公差と摺動面摩耗分を考慮して設定することで、経年後も過給圧力への対応が可能となる。
第1実施形態のEGR弁24の制御装置の構成によれば、ECU80は、EGR弁24に対する全閉要求があるときに、弁体35に対し弁体35を開弁させる方向に作用する前後差圧ΔPEGR(過給圧力)が閉弁スプリング62の付勢力(判定値A1)より小さいと判断したときに、EGR弁24を第1全閉状態にするためにステップモータ37(アクチュエータ)を制御する。従って、EGR弁24が全閉となるときに、弁体35に閉弁スプリング62の付勢力より小さい前後差圧ΔPEGR(過給圧力)が弁体35を開弁させる方向に作用するときは、EGR弁24が第1全閉状態に制御される。このため、EGR弁24に対する全閉要求があるときに、弁体35に作用する前後差圧ΔPEGR(過給圧力)が相対的に大きくないときは、EGR弁24を第1全閉状態に保持することができる。
また、第1実施形態のEGR弁24の制御装置の構成によれば、ECU80は、EGR弁24に対する全閉要求があるときに、弁体35に対し弁体35を開弁させる方向に作用する前後差圧ΔPEGR(過給圧力)が閉弁スプリング62の付勢力(判定値A1)以上になると判断したときに、EGR弁24を第2全閉状態又は機械的全閉状態にするためにステップモータ37(アクチュエータ)を制御する。従って、EGR弁24が全閉となるとき、弁体35に閉弁スプリング62の付勢力(判定値A1)以上の前後差圧ΔPEGR(過給圧力)が作用するときは、EGR弁24が第2全閉状態又は機械的全閉状態に制御される。このため、EGR弁24に対する全閉要求があるときは、弁体35に作用するより大きな前後差圧ΔPEGR(過給圧力)に応じてEGR弁24を確実に第2全閉状態又は機械的全閉状態に保持することができる。
更に、第1実施形態のEGR弁24の制御装置の構成によれば、ECU80は、EGR弁24が第2全閉状態になった後もなお、弁体35に対し弁体35を開弁させる方向に作用する大きな前後差圧ΔPEGR(過大な過給圧力)がロータスプリング63の付勢力(判定値A1)以上になるときは、EGR弁24を機械的全閉状態にするためにステップモータ37(アクチュエータ)を制御する。従って、EGR弁24が第2全閉状態となった後、弁体35に閉弁スプリング62の付勢力(判定値A1)以上の前後差圧ΔPEGR(過大な過給圧力)が作用するときは、EGR弁24が機械的全閉状態に制御される。このため、EGR弁24が第2全閉状態となった後、弁体35により大きな前後差圧ΔPEGR(過大な過給圧力)が作用するときは、EGR弁24を機械的全閉状態に保持することができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態と同等の構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、以下には異なった点を中心に説明する。
この第2実施形態では、全閉制御の内容の点で第1実施形態と構成が異なる。図21に、この実施形態に係り、全閉制御の内容の一例をフローチャートにより示す。図21のフローチャートでは、図13のフローチャートにおけるステップ280の代わりにステップ300~ステップ330の処理を設けた点で第1実施形態と構成が異なる。
[全閉制御について]
処理が図21のルーチンへ移行すると、ECU80は、ステップ200~ステップ240の処理を実行する。そして、ステップ240の判断結果が否定になると、ECU80は、処理をステップ300へ移行する。
ステップ300では、ECU80は、目標EGRステップTEGRstを「-12(step)」に設定する。
次に、ステップ310で、ECU80は、ステップモータ37の実ステップ数EEGRを取り込む。ECU80は、ステップモータ37に対する指令値からこの実ステップ数EEGRを取り込むことができる。
次に、ステップ320で、ECU80は、実ステップ数EEGRが「-12(step)」以下であるか否かを判断する。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は、EGR弁24を「-12(step)」により機械的全閉状態に制御するために、処理をステップ330へ移行する。ECU80は、この判断結果が否定となる場合は、EGR弁24を「-12(step)」以外の指令値により第2全閉状態に制御するために、処理をステップ260へ移行する。
ステップ330では、ECU80は、全閉突き当て制御を実行する。すなわち、ECU80は、ストッパ係合部57aがストッパ40に突き当たり、EGR弁24が、図17~図19に示す機械的全閉状態になるまで、ステップモータ37を「-12(step)」に閉弁制御以降も閉弁制御を継続する。その後、ECU80は、処理をステップ200へ戻す。
上記の全閉制御によれば、ECU80は、第1実施形態の全閉制御の内容に加え、EGR弁24を機械的全閉状態にするために、ステップモータ37を制御するときに、目標EGRステップTEGRstを「-12(step)」に閉弁制御以降も閉弁制御を継続することで、その制御をステップモータ37の駆動出力増大をもって継続するようになっている。すなわち、ECU80は、EGR弁24に過大な過給圧力が作用して前後差圧ΔPEGRが判定値A1以上となりEGR弁24が不用意に開弁するおそれがある条件では、EGR弁24を機械的全閉状態にするために「-12(step)」に閉弁制御以降も閉弁制御を継続する全閉突き当て制御を実行するようになっている。
[EGR弁及びその制御装置の作用及び効果について]
以上説明した第2実施形態のEGR弁24の制御装置の構成によれば、第1実施形態の作用及び効果に加え、次のような作用及び効果が得られる。すなわち、EGR弁24を機械的全閉状態にするために、ECU80がステップモータ37を制御するときに、ステップモータ37が制御され、その制御がステップモータ37の駆動出力増大をもって継続される。従って、仮にステップモータ37に脱調が生じていても、EGR弁24が確実に機械的全閉状態に保たれ、ステップモータ37の制御が初期化される。このため、弁軸36の初期位置を規定する初期化制御も同時に実行することができ、開弁側に制御を開始するとき、「-12(step)」の値から制御することで、制御ステップずれを防止でき、ステップモータ37の脱調からの正常復帰を図ることができる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について図面を参照して詳細に説明する。第3実施形態では、全閉制御の内容の点で第2実施形態と構成が異なる。図22に、この第3実施形態に係り、全閉制御の内容の一例をフローチャートにより示す。図22のフローチャートは、図21のフローチャートにおけるステップ310とステップ320との間にステップ400~ステップ420の処理を設けた点で第2実施形態と構成が異なる。
[全閉制御について]
処理が図22のルーチンへ移行すると、ECU80は、ステップ200~ステップ240の処理を実行する。そして、ステップ240の判断結果が否定になると、ECU80は、ステップ300及びステップ310の処理を実行してからステップ400へ移行する。
ステップ400では、ECU80は、実ステップ数EEGRが「-8(step)」以下であるか否かを判断する。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ410へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ420へ移行する。
ステップ410では、ECU80は、低速駆動周波数でEGR弁24を閉じ制御し、処理をステップ320へ移行する。ここで、低速駆動周波数は、ステップモータ37を通常の駆動周波数より遅らせて制御することを意味する。
一方、ステップ420では、ECU80は、通常駆動周波数でEGR弁24を閉じ制御し、処理をステップ260へ移行する。
上記の全閉制御によれば、第2実施形態の全閉制御の内容に加え、ECU80は、ステップモータ37を所定の駆動周波数で通電制御するようになっている。また、ECU80は、EGR弁24が第2全閉状態になった後、EGR弁24を機械的全閉状態にするためにステップモータ37を制御するときに、有効な低速駆動周波数で(駆動周波数を遅らせて)ステップモータ37を通電制御するようになっている。
[EGR弁及びその制御装置の作用及び効果について]
以上説明した第3実施形態のEGR弁24の制御装置の構成によれば、第2実施形態の作用及び効果に加え、次のような作用及び効果が得られる。すなわち、EGR弁24が第2全閉状態になった後、EGR弁24を機械的全閉状態にするために、ECU80がステップモータ37を制御するときに、有効な低速駆動周波数により(駆動周波数を遅らせて)ステップモータ37が通電制御される。従って、EGR弁24を機械的全閉状態にするためのステップモータ37のトルクが増大する。つまり、EGR弁24を機械的全閉状態に制御するときに、EGR弁24を全閉に保持するためのモータトルクが増大する。このため、弁体35に過大な過給圧力が作用しても、その過給圧力よりも大きなロータスプリング63の付勢力に対抗してEGR弁24を全閉状態に保持することができる。ここで、EGR弁24は全閉状態なので、その駆動周波数を低下させてもEGR弁24の閉じ遅れが問題となることはない。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態について図面を参照して詳細に説明する。この第4実施形態では、EGR通路22におけるEGR弁24の配管の点で前記各実施形態と異なる。図23に、EGR弁24の第2全閉状態を断面図により示す。前記各実施形態では、図2、図3において、ハウジング33の下側に上流側の流路32cと入口32aが設けられ、ハウジング33の横側に下流側の流路32dと出口32bが設けられた。これに対し、この第4実施形態では、図23に示すように、ハウジング33の横側に上流側の流路32cと入口32aが設けられ、ハウジング33の下側に下流の流路32dと出口32bが設けられる。従って、このEGR弁24では、下流の流路32dに吸気通路2から吸気負圧が作用すると、弁体35がその吸気負圧を受けて引かれ、開弁するおそれがある。
そこで、この第4実施形態の全閉制御は、エンジン1の減速時などに吸気が負圧となる条件下で、EGR弁24を第2全閉状態又は機械的全閉状態に制御することにより、吸気負圧による弁体35の開弁を防止するように構成される。そのために、この実施形態では、吸気負圧条件下でのEGR弁24の前後差圧ΔPEGRを算出するようになっている。図24に、この前後差圧ΔPEGRの演算処理の内容の一例をフローチャートにより示す。図24のフローチャートは、ステップ130の代わりにステップ160が設けられる点で図12のフローチャートと異なる。
[前後差圧の演算処理について]
処理がこのルーチンへ移行すると、ECU80は、ステップ100~ステップ120の処理を実行し、ステップ160へ移行する。
そして、ステップ160では、ECU80は、上流圧力PRIから吸気圧力PMを減算することにより、EGR弁24に作用する、吸気負圧に対応する前後差圧ΔPEGRを算出するようになっている。
[全閉制御について]
この第4実施形態の全閉制御については、基本的に前記各実施形態のそれと同じとすることができるので、説明を省略する。
[EGR弁及びその制御装置の作用及び効果について]
以上説明した第4実施形態のEGR弁24の構成によれば、前記各実施形態の作用及び効果と異なり、次のような作用及び効果が得られる。すなわち、この実施形態では、EGR弁24が全閉となるときに、弁体35にそれを開弁させようとする前後差圧ΔPEGR(吸気負圧又は過剰な吸気負圧)が作用しても、EGR弁24が第2全閉状態に制御される。従って、雄ねじ38と雌ねじ61が係合し、弁体35を開弁させようとする弁軸36の軸線方向への動きがロータスプリング63の付勢力により規制される。このため、全閉状態となった弁体35にそれを開弁させようとする吸気負圧が作用しても、ステップモータ37(アクチュエータ)を特に高出力化することなく、ロータスプリング63の付勢力を限界として、弁体35を全閉状態に保持することができる。
また、第4実施形態のEGR弁24の構成によれば、EGR弁24が第2全閉状態となった後、弁体35を開弁させようとする大きな前後差圧ΔPEGR(過剰な吸気負圧)が作用しても、EGR弁24が機械的全閉状態に制御される。従って、EGR弁24が第2全閉状態となった後、雄ねじ38と雌ねじ61が係合し、ロータ本体57(マグネットロータ53)と弁軸36とが係合し、弁体35を開弁させようとする弁軸36の軸線方向への動きが、閉弁スプリング62の付勢力より大きいロータスプリング63の付勢力により更に規制される。このため、全閉状態となった弁体35にそれを開弁させようとする過剰な吸気負圧が作用しても、ステップモータ37(アクチュエータ)を特に高出力化することなく、ロータスプリング63の付勢力を限界として、弁体35をより強力に全閉状態に保持することができる。
<第5実施形態>
次に、第5実施形態について図面を参照して詳細に説明する。第5実施形態では、全閉制御の内容の点で前記各実施形態と構成が異なる。図25に、この第5実施形態に係り、全閉制御の内容の一例をフローチャートにより示す。図25のフローチャートは、図13のフローチャートにおけるステップ230とステップ240の代わりにステップ450の処理を設けた点で第1実施形態と構成が異なる。
[全閉制御について]
処理が図25のルーチンへ移行すると、ECU80は、ステップ200~ステップ220の処理を実行し、そのステップ220の判断結果が肯定になると、全閉要求があるものとして処理をステップ450へ移行する。
ステップ450では、ECU80は、エンジン1の運転状態が、図26に示す「C領域」以外か否かを判断する。図26は、エンジン回転数NEと吸気圧力PMにより規定される運転領域を示す運転領域マップである。図26において「C領域」は、エンジン回転数NEが比較的低く、吸気圧力PMが比較的高い(低回転/高圧力)領域を示す。この「C領域」では、EGR弁24が全閉となるときに、弁体35に対し弁体35を開弁させる方向に作用する前後差圧ΔPEGR(過給圧力)が閉弁スプリング62の付勢力より大きくなることが確認されている。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は、EGR弁24を制御全閉状態(第1全閉状態を含む)にするために処理をステップ250へ移行する。一方、ECU80は、この判断結果が否定となる場合は、EGR弁24を第2全閉状態又は機械的全閉状態にするために処理をステップ280へ移行する。
上記の全閉制御によれば、ECU80は、EGR弁24に対する全閉要求があるときに、弁体35に対し弁体35を開弁させる方向に作用する前後差圧ΔPEGR(過給圧力)が閉弁スプリング62の付勢力より大きいか否かを、EGR弁24の前後差圧ΔPEGRを演算することなく、エンジン1の運転状態が「C領域以外」であるか否かにより判断し、その判断結果に応じて、EGR弁24を制御全閉状態、第2全閉状態又は機械的全閉状態にするためにステップモータ37を制御するようになっている。
[EGR弁及びその制御装置の作用及び効果について]
以上説明したこの第5実施形態のEGR弁24の構成によれば、前記第1実施形態の作用及び効果と異なり、次のような作用及び効果が得られる。すなわち、この第5実施形態では、EGR弁24を制御全閉状態、第2全閉状態又は機械的全閉状態にするために、弁体35に対し弁体35を開弁させる方向に作用する過給圧力の大きさをエンジン1の運転領域に基づいて判断している。このため、第1実施形態の全閉制御と異なり、EGR弁24の前後差圧ΔPEGRに関する演算処理を省略することができ、全閉制御のための構成を簡略化することができる。
<第6実施形態>
次に、第6実施形態について図面を参照して詳細に説明する。この第6実施形態では、全閉制御の内容の点で前記各実施形態と構成が異なる。図27に、第6実施形態の全閉制御の内容の一例をフローチャートにより示す。図27のフローチャートは、図13のフローチャートにおけるステップ220とステップ230とステップ280との間にステップ460及びステップ470の処理を設け、ステップ240とステップ280との間にステップ480の処理を設け、ステップ270とステップ260との間にステップ490の処理を設けた点で第1実施形態と構成が異なる。
[全閉制御について]
処理が図27のルーチンへ移行すると、ECU80は、ステップ200~ステップ220の処理を実行し、そのステップ220の判断結果が肯定になると、処理をステップ460へ移行する。
ステップ460で、ECU80は、基準値B1が「0(step)」より大きいか否かを判断する。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ230へ移行し、この判断結果が否定となる場合、例えば、基準値B1がマイナスの値となる場合は、処理をステップ470へ移行する。
ステップ470では、ECU80は、第2全閉フラグXMCが「1」であるか否かを判断する。このフラグXMCは、後述するように、前後差圧ΔPEGRが判定値A1以上となってEGR弁24を第2全閉状態に制御するときに「1」に設定されるようになっている。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は、EGR弁24を第2全閉状態又は機械的全閉状態にするために、処理をステップ280へ移行する。一方、ECU80は、この判断結果が否定となる場合は、EGR弁24の前後差圧ΔPEGRを確認するために処理をステップ230へ移行する。
また、ステップ240の判断結果が否定となる場合、ECU80は、EGR弁24を第2全閉状態又は機械的全閉状態にするために、処理をステップ480へ移行し、第2全閉フラグXMCを「1」に設定し、処理をステップ280へ移行する。
一方、ECU80は、ステップ270の処理を実行した後、ステップ490で、第2全閉フラグXMCを「0」に設定し、処理をステップ260へ移行する。
この第6実施形態でも、EGR弁24を第2全閉状態にする場合と、機械的全閉状態にする場合とがある。ここで、ロータスプリング63による大きな付勢力が雄ねじ38と雌ねじ61との係合部に作用するので、両ねじ38,61同士の接触摩耗の増大が懸念される。そこで、上記の全閉制御によれば、第1実施形態の全閉制御に加え、ECU80は、EGR弁24を一旦、第2全閉状態又は機械的全閉状態にした場合は、EGR弁24に対し開弁要求(ステップモータ37を8(step)以上で制御すること)があるまで、第2全閉状態又は機械的全閉状態(ステップモータ37を-8~-12(step)で制御すること)を維持するようになっている。すなわち、ECU80は、EGR弁24を第2全閉状態又は機械的全閉状態にするためにステップモータ37(アクチュエータ)を一旦制御したときは、EGR弁24に対する開弁要求があるまでその制御状態を維持するようになっている。
[EGR弁及びその制御装置の作用及び効果について]
以上説明したこの第6実施形態のEGR弁24の制御装置の構成によれば、第1実施形態の作用及び効果に加え、次のような作用及び効果が得られる。すなわち、EGR弁24が一旦、第2全閉状態又は機械的全閉状態となったときは、EGR弁24に対する開弁要求があるまで、その第2全閉状態又は機械的全閉状態が維持されるので、雄ねじ38と雌ねじ61との係合と離脱が不用意に繰り返されることがない。このため、雄ねじ38と雌ねじ61との接触摩耗を抑制することができる。
<第7実施形態>
次に、第7実施形態について図面を参照して詳細に説明する。この第7実施形態では、全閉制御の内容の点で前記各実施形態と構成が異なる。図28に、この第7実施形態の全閉制御の内容の一例をフローチャートにより示す。図28のフローチャートは、図21のフローチャートにおけるステップ220とステップ230とステップ330との間にステップ500及びステップ510の処理を設け、ステップ320とステップ330との間にステップ520の処理を設け、ステップ270とステップ260との間にステップ530の処理を設けた点で第2実施形態と構成が異なる。
[全閉制御について]
処理が図28のルーチンへ移行すると、ECU80は、ステップ200~ステップ220の処理を実行し、そのステップ220の判断結果が肯定になると、処理をステップ500へ移行する。
ステップ500では、ECU80は、基準値B1が「0(step)」より大きいか否かを判断する。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ230へ移行し、この判断結果が否定となる場合、例えば、基準値B1がマイナスの値となる場合は、処理をステップ510へ移行する。
ステップ510では、ECU80は、第2全閉フラグXMCが「1」であるか否かを判断する。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は、EGR弁24を機械的全閉状態にするために、処理をステップ330へ移行する。一方、ECU80は、この判断結果が否定となる場合は、EGR弁24の前後差圧ΔPEGRを確認するために処理をステップ230へ移行する。
また、ステップ320の判断結果が肯定となる場合、ECU80は、ステップ520へ移行し、第2全閉フラグXMCを「1」に設定し、処理をステップ330へ移行する。
一方、ECU80は、ステップ270の処理を実行した後、ステップ530で、第2全閉フラグXMCを「0」に設定し、処理をステップ260へ移行する。
上記の全閉制御によれば、第2実施形態の全閉制御に加え、ECU80は、EGR弁24を、機械的全閉状態にするために、一旦、全閉突き当て制御を実行した場合は、EGR弁24に対し開弁要求があるまで、その全閉突き当て制御の実行を維持するようになっている。
[EGR弁及びその制御装置の作用及び効果について]
以上説明したこの第7実施形態のEGR弁24の制御装置の構成によれば、第2実施形態の作用及び効果に加え、次のような作用及び効果が得られる。すなわち、EGR弁24が、一旦、機械的全閉状態となったときは、その状態が、開弁要求があるまで維持されるので、雄ねじ38と雌ねじ61との係合と離脱が不用意に繰り返されることがない。このため、雄ねじ38と雌ねじ61との接触摩耗を抑制することができる。
<第8実施形態>
次に、第8実施形態について図面を参照して詳細に説明する。この第8実施形態では、全閉制御の内容の点で前記各実施形態と構成が異なる。図29に、この第8実施形態の全閉制御の内容の一例をフローチャートにより示す。図29のフローチャートは、図22のフローチャートにおけるステップ230とステップ240とステップ330との間にステップ550及びステップ560の処理を設け、ステップ320とステップ330との間にステップ570の処理を設け、ステップ270とステップ260との間にステップ580の処理を設けた点で第3実施形態と構成が異なる。
[全閉制御について]
処理が図29のルーチンへ移行すると、ECU80は、ステップ200~ステップ230の処理を実行した後、処理をステップ550へ移行する。
ステップ550では、ECU80は、基準値B1が「0(step)」より大きいか否かを判断する。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ240へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ560へ移行する。
ステップ560では、ECU80は、第2全閉フラグXMCが「1」であるか否かを判断する。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は、EGR弁24をロータスプリング63の付勢力による機械的全閉状態にするために、処理をステップ330へ移行する。一方、ECU80は、この判断結果が否定となる場合は、EGR弁24の前後差圧ΔPEGRを確認するために、処理をステップ240へ移行する。
また、ステップ320の判断結果が肯定となる場合、ECU80は、ステップ570へ移行し、第2全閉フラグXMCを「1」に設定し、処理をステップ330へ移行する。
一方、ECU80は、ステップ270の処理を実行した後、ステップ580で、第2全閉フラグXMCを「0」に設定し、処理をステップ260へ移行する。
上記の全閉制御によれば、第3実施形態の全閉制御に加え、ECU80は、EGR弁24を、機械的全閉状態にするために、一旦、全閉突き当て制御を実行した場合は、EGR弁24に対し開弁要求があるまで、その全閉突き当て制御の実行を維持するようになっている。
[EGR弁及びその制御装置の作用及び効果について]
以上説明したこの第8実施形態のEGR弁24の制御装置の構成によれば、第3実施形態の作用及び効果に加え、次のような作用及び効果が得られる。すなわち、EGR弁24が、一旦、機械的全閉状態となったときは、その状態が、開弁要求があるまで維持されるので、雄ねじ38と雌ねじ61との係合と離脱が不用意に繰り返されることがない。このため、雄ねじ38と雌ねじ61との接触摩耗を抑制することができる。
<第9実施形態>
次に、第9実施形態について図面を参照して詳細に説明する。この第9実施形態では、全閉制御の内容の点で前記各実施形態と構成が異なる。図30に、この第9実施形態の全閉制御の内容の一例をフローチャートにより示す。図30のフローチャートは、図21のフローチャートにおけるステップ230とステップ240の代わりにステップ600とステップ610の処理を設け、ステップ320とステップ330との間にステップ620を設け、ステップ270とステップ260との間にステップ630の処理を設けた点で第2実施形態と構成が異なる。
[全閉制御について]
処理が図30のルーチンへ移行すると、ECU80は、ステップ200~ステップ220の処理を実行し、ステップ220の判断結果が肯定になると、処理をステップ600へ移行する。
ステップ600では、ECU80は、第2全閉フラグXMCが「0」であるか否かを判断する。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は、運転状態が「C領域」以外か否かを判断するために処理をステップ610へ移行し、この判断結果が否定となる場合は、全閉突き当て制御を実行するために処理をステップ330へ移行する。
ステップ610では、ECU80は、エンジン1の運転状態が、図26に示す「C領域」以外か否かを判断する。この判断の内容は、図25のフローチャートにおけるステップ450のそれと同じである。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は、EGR弁24を制御全閉状態にするために処理をステップ250へ移行する。一方、ECU80は、この判断結果が否定となる場合は、EGR弁24を機械的全閉状態にするために処理をステップ300へ移行する。
そして、ECU80は、ステップ300~ステップ320の処理を実行し、ステップ320の判断結果が肯定となる場合は、処理をステップ620へ移行する。
ステップ620では、ECU80は、第2全閉フラグXMCを「1」に設定した後、処理をステップ330へ移行する。
一方、ECU80は、ステップ270の処理を実行した後、ステップ630で、第2全閉フラグXMCを「0」に設定した後、処理をステップ260へ移行する。
上記の全閉制御によれば、第2実施形態の全閉制御に加え、ECU80は、EGR弁24に対する全閉要求があるときに、弁体35に対し弁体35を開弁させる方向に作用する前後差圧ΔPEGR(過給圧力)が閉弁スプリング62の付勢力より大きいか否かを、前後差圧ΔPEGRを演算することなくエンジン1の運転状態に基づいて判断する。そして、ECU80は、その判断結果に応じて、EGR弁24を制御全閉状態又は機械的全閉状態にするためにステップモータ37を制御するようになっている。
加えて、上記の全閉制御によれば、ECU80は、EGR弁24を、機械的全閉状態にするために、一旦、全閉突き当て制御を実行した場合は、EGR弁24に対し開弁要求があるまで、その全閉突き当て制御の実行を維持するようになっている。
[EGR弁及びその制御装置の作用及び効果について]
以上説明したこの第9実施形態のEGR弁24の制御装置の構成によれば、第2実施形態の作用及び効果に加え、特に、次のような作用及び効果が得られる。すなわち、EGR弁24が、一旦、機械的全閉状態となったときは、その状態が、開弁要求があるまで維持されるので、雄ねじ38と雌ねじ61との係合と離脱が不用意に繰り返されることがない。このため、雄ねじ38と雌ねじ61との接触摩耗を抑制することができる。
また、この第9実施形態のEGR弁24の制御装置の構成によれば、EGR弁24を制御全閉状態又は機械的全閉状態にするために、弁体35を開弁させる方向に作用する過給圧力の大きさをエンジン1の運転状態に基づいて判断している。このため、EGR弁24の前後差圧ΔPEGRに関する演算処理を省略することができ、全閉制御のための構成を簡略化することができる。
<第10実施形態>
次に、第10実施形態について図面を参照して詳細に説明する。この第10実施形態のEGR弁28は、前記各実施形態のEGR弁24と構成が異なる。
[EGR弁の構成について]
先ず、EGR弁28の構成について詳しく説明する。この実施形態から後述する第17実施形態までの各実施形態では、ポペット式であって内開弁式のEGR弁28について説明する。図31に、EGR弁28の第2全閉状態を断面図により示す。図32に、EGR弁28の全開状態を断面図により示す。図31、図32に示すEGR弁28において、前記各実施形態のEGR弁24と同等の構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、以下には特に異なった点について説明する。
図31、図32に示すように、この実施形態で、雄ねじ38は、弁軸36の上端よりやや下側(他端部の側)に設けられ、フランジ状のスプリング受け39は、雄ねじ38の上側に設けられる。また、スプリング受け39より上側には、上方へ伸びる支軸部36bが設けられる。スプリング受け39の雄ねじ38に面する端面上には、突起状をなすストッパ40が設けられる。この実施形態で、弁体35は、弁座34を境としてマグネットロータ53から遠い側(上流側)の流路32cではなく、マグネットロータ53に近い側(下流側)の流路32dにて弁座34に着座可能に配置される。この弁体35の配置が内開弁式の特徴の一つである。
この実施形態で、ステップモータ37を構成する樹脂製のケーシング54は、略筒状の本体ケーシング54aと、本体ケーシング54aの上端開口を覆う蓋ケーシング54bとから構成される。同じく、ステップモータ37を構成するマグネットロータ53は、ロータ本体57と、ロータ本体57の外側に一体的に設けられた円筒状のプラスチックマグネット58とを含む。プラスチックマグネット58の上部中央には、蓋ケーシング54bに固定された第1スラスト軸受45が設けられる。第1スラスト軸受45には、弁軸36の支軸部36bが上下方向へストローク運動可能に支持される。第1スラスト軸受45は、弁軸36(支軸部36b)のストローク運動を案内すると共に、弁軸36の回転を規制するようになっている。
この実施形態で、第1スラスト軸受45の外周とプラスチックマグネット58の内周との間には、第1ラジアル軸受59が設けられる。また、ロータ本体57の下部外周には、本体ケーシング54aとの間に、第2ラジアル軸受60が設けられる。これら第1及び第2のラジアル軸受59,60により、マグネットロータ53がステータ52の内側にて回転可能に支持される。ロータ本体57の中心には、弁軸36の雄ねじ38に螺合される雌ねじ61が設けられる。
この実施形態では、第2ラジアル軸受60の下側において、ハウジング33と弁軸36との間には、弁軸36を軸線方向へストローク運動可能に支持するための第2スラスト軸受46が設けられる。
図33に、EGR弁28につき、第2全閉状態における図31の鎖線四角S11の部分(一部を除く。以下において同様。)を拡大断面図により示す。図34に、図33における雄ねじ38と雌ねじ61の螺合状態の一部を拡大断面図により示す。図35に、EGR弁28につき、全開状態における図32の鎖線四角S12の部分を拡大断面図により示す。図36に、図35における雄ねじ38と雌ねじ61の螺合状態の一部を拡大断面図により示す。図33~図36に示すように、雄ねじ38は、弁軸36の軸線方向において螺旋状に連なる雄ねじ山38aを有する。この雄ねじ山38aは、弁座34の方(下方)へ向いた第1雄ねじ山面38aaと、その第1雄ねじ山面38aaの反対側(上側)に位置する第2雄ねじ山面38abを含む。また、雌ねじ61は、弁軸36の軸線方向において螺旋状に連なる雌ねじ山61aを有する。この雌ねじ山61aは、弁座34の方(下方)へ向いた第1雌ねじ山面61aaと、その第1雌ねじ山面61aaの反対側(上側)に位置する第2雌ねじ山面61abを含む。そして、図34、図36に示すように、この雄ねじ38と雌ねじ61との間には、弁軸36の軸線方向において所定のバックラッシ65(あそび)がある。
ここで、弁軸36のスプリング受け39と上側の第1ラジアル軸受59との間、すなわち、スプリング受け39とケーシング54との間には、弁体35を弁軸36と共に弁座34へ着座させる閉弁方向へ付勢するために、弁軸36を図31~図36の下方へ付勢するための閉弁スプリング62が設けられる。また、マグネットロータ53(プラスチックマグネット58)と第1ラジアル軸受59との間には、マグネットロータ53を弁座34へ近づける方向(弁体35の閉弁方向と同じ方向)へ付勢するためのロータスプリング63が設けられる。この実施形態でも、ロータスプリング63の付勢力は、閉弁スプリング62の付勢力より大きく設定されている。
このEGR弁28も、ステップモータ37を駆動させてマグネットロータ53を回転させることにより、その回転運動を雌ねじ61と雄ねじ38を介して弁軸36と弁体35のストローク運動に変換し、弁座34に対する弁体35の開度を調節するようになっている。すなわち、この実施形態のEGR弁28は、弁体35が弁座34に着座し閉弁スプリング62の付勢力により全閉に保たれる第1全閉状態(制御全閉状態を含む。)を備える。そして、弁体35が弁座34に着座した第1全閉状態から、マグネットロータ53が一方向へ回転することにより、雄ねじ38と雌ねじ61の螺合関係により、閉弁スプリング62の付勢力に対抗して、弁軸36が弁体35と共にスラスト方向である図31の上方向へストローク運動し、弁体35が弁座34から離れて開弁する。
一方、図32に示すように、弁体35が弁座34から最も離れた全開状態から、マグネットロータ53が反対方向へ回転することにより、雄ねじ38と雌ねじ61の螺合関係と、閉弁スプリング62の付勢力により、弁軸36が弁体35と共にスラスト方向である図32の下方向へストローク運動し、弁体35が弁座34に近付いて閉弁する。ここで、ロータ本体57の上部には、ストッパ40に係合可能なストッパ係合部57aが設けられる。EGR弁28の閉弁時には、弁体35が弁座34に着座して第1全閉状態となり、更に、その全閉が保たれる第2全閉状態となる。そして、マグネットロータ53が更に反対方向へ回転すると、ストッパ係合部57aがストッパ40に係合するまでロータ本体57が回転する。そして、ストッパ係合部57aがストッパ40に係合すると、機械的全閉状態となり、ロータ本体57の回転が規制されると共に、弁軸36のストローク運動が規制される。このときの弁軸36の位置が初期位置として規定される。
ここで、図37に、従来のEGR弁86の機械的全閉状態を断面図により示す。図38に、従来のEGR弁86につき、図37の鎖線四角S13の部分を拡大断面図により示す。図39に、図38における雄ねじ38と雌ねじ61の螺合状態の一部を拡大断面図により示す。図40に、従来のEGR弁86の機械的全閉状態であって、下流側の流路32dに吸気負圧が作用した状態を断面図により示す。図37~図40において、第10実施形態のEGR弁28と同一の構成については同じ符号を付して示す。従来のEGR弁86において、機械的全閉状態とは、図37~図39に示すように、弁体35が弁座34に着座した全閉状態であって、ロータ本体57のストッパ係合部57aがストッパ40に係合すると共に、雄ねじ山38aと雌ねじ山61aとが互いに隙間のある非接触な状態に保たれることを意味する。従来のEGR弁86の機械的全閉状態は、ステップモータ37を「-4(step)」で制御したときに得られる。
ここで、エンジン1の運転時には、図37に示す下流側の流路32dに吸気通路2から吸気負圧が作用することがある。この場合に、従来のEGR弁86では、その吸気負圧が閉弁スプリング62の付勢力より大きいと、図40に示すように、雄ねじ38と雌ねじ61との隙間の分だけ弁体35が吸気負圧により引き上げられて弁座34から離間(開弁)し、上流側の流路32cから下流側の流路32dへ排気が漏れて吸気通路2へ流れ、エンジン1へ取り込まれるおそれがある。この結果、エンジン1で失火等の不具合が発生するおそれがある。そこで、この実施形態のEGR弁28では、その全閉状態において吸気負圧が弁体35に作用しても、弁体35が弁座34から離間しないようにする技術的特徴を備えている。
先ず、第1の技術的特徴として、この実施形態では、吸気負圧に対抗して弁体35が弁座34から離間しないようにするために、EGR弁28が、図31、図33、図34に示すような状態を第2全閉状態として備えている。すなわち、この実施形態では、EGR弁28は、閉弁スプリング62の付勢力により弁体35が弁座34に着座すると共に、弁軸36を閉弁方向と同じ方向へ押圧可能に雌ねじ山61aが雄ねじ山38aに係合した状態、つまりは雌ねじ61の第1雌ねじ山面61aaに雄ねじ38の第2雄ねじ山面38abが係合した状態であって、ストッパ係合部57aがストッパ40に係合していない状態を第2全閉状態として備えている。第1全閉状態と同様この第2全閉状態では、EGR弁28は、閉弁スプリング62の付勢力により全閉に保たれる。この実施形態では、所定の全閉制御を実行することにより、EGR弁28を第2全閉状態にするようになっている。
また、第2の技術的特徴として、この実施形態では、過大な吸気負圧に対抗して弁体35が弁座34から離間しないようにするために、EGR弁28が機械的全閉状態を備えている。すなわち、この実施形態では、EGR弁28は、ロータスプリング63の付勢力により弁体35が弁座34に着座し、雌ねじ61の雌ねじ山61aに雄ねじ38の雄ねじ山38aが係合する、すなわち雌ねじ61の第1雌ねじ山面61aaに雄ねじ38の第2雄ねじ山面38abが係合すると共に、ストッパ係合部57aがストッパ40に係合した状態を機械的全閉状態として備えている。この機械的全閉状態では、EGR弁28は、ロータスプリング63の付勢力により全閉に保たれる。この実施形態では、所定の全閉制御を実行することにより、EGR弁28を機械的全閉状態にするようになっている。
この実施形態では、弁体35に対しその弁体35を開弁させる方向に作用する圧力として、EGR弁28の前後差圧ΔPEGRを求め、その前後差圧ΔPEGRに基づき全閉制御を実行するようになっている。
[前後差圧の演算処理について]
この実施形態で、ECU80は、図24にフローチャートで示す演算処理の内容によりEGR弁28の前後差圧ΔPEGRを求めるようになっている。
[全閉制御について]
この実施形態では、ECU80は、図13にフローチャートで示す内容に基づき、図14に示す排気圧力マップ及び図15に示す上流圧力マップを参照することでEGR弁28の全閉制御を実行するようになっている。ただし、図13のステップ240に示す判定値A1は、吸気負圧に対応した値に変更することになる。
この実施形態で、ECU80は、ステップ240の判断結果が肯定となる場合は、弁体35を開弁させる方向へ吸気負圧が弁体35に作用するが、その吸気負圧では弁体35は開弁しないものとして、処理をステップ250へ移行する。一方、ECU80は、ステップ240の判断結果が否定となる場合は、弁体35を開弁させる方向へ過大な吸気負圧が弁体35に作用しているものとして、処理をステップ280へ移行する。
また、この実施形態で、ECU80がステップ250及びステップ260の処理を実行することにより、EGR弁28が、図41に示すような制御全閉状態となる。制御全閉状態では、弁体35が弁座34に着座した全閉状態であって、雄ねじ山38aと雌ねじ山61aとが互いに隙間のある非接触な状態に保たれ、ロータ本体57のストッパ係合部57aはストッパ40に係合していない。この場合は、閉弁スプリング62の付勢力により弁体35が全閉に保持される。なお、ECU80が、ステップモータ37を「0(step)~8(step)」に制御するときは、EGR弁28は、第1全閉状態(制御全閉状態と同じ状態)となる。図41は、EGR弁28の制御全閉状態を断面図により示す。
一方、この実施形態で、ECU80がステップ280及びステップ260の処理を実行することにより、ステップモータ37が目標EGRステップTEGRstである「-8~-12(step)」に制御される。この場合、EGR弁28は、第2全閉状態又は機械的全閉状態となり、吸気負圧又は過大な吸気負圧に対抗してEGR弁28が全閉に保持される。そして、第2全閉状態では、雌ねじ61の第1雌ねじ山面61aaに雄ねじ38の第2雄ねじ山面38abが係合し、閉弁スプリング62の機能が停止してロータスプリング63の付勢力により弁体35が全閉に保持される。また、機械的全閉状態では、ストッパ係合部57aがストッパ40に係合し、ロータスプリング63の付勢力により弁体35が全閉に保持される。
図42には、EGR弁28の機械的全閉状態であって、ステップモータ37を目標EGRステップTEGRstである「-12(step)」に制御した場合の機械的全閉状態を断面図により示す。図43には、EGR弁28の機械的全閉状態における図42の鎖線四角S14の部分を拡大断面図により示す。図44には、図43における雄ねじ38と雌ねじ61の螺合状態の一部を拡大断面図により示す。図31に示す第2全閉状態では、ECU80は、ステップモータ37を、目標EGRステップTEGRstである「-8(step)」未満に制御する。この場合、雄ねじ山38a又は雌ねじ山61aが摩耗すると、雄ねじ38と雌ねじ61との間に不要なクリアランスが生じ、閉弁スプリング62が吸気負圧に打ち負けてクリアランスの分だけ弁体35が開弁するおそれがある。これに対し、図42~図44に示す機械的全閉状態では、ステップモータ37を、目標EGRステップTEGRstである「-8(step)」よりも締め込み側である「-12(step)」に制御している。このため、マグネットロータ53が、図42の下方へ若干変位し、第2ラジアル軸受60が下方へ若干変位することになる。これにより、雄ねじ山38a又は雌ねじ山61aが摩耗しても、雄ねじ38と雌ねじ61が接触する状態を維持できる。このとき、ロータスプリング63の付勢力が過大な吸気負圧に対抗できることで、EGR弁28を全閉に保持することができる。
この実施形態では、EGR弁28を機械的全閉状態にするために、ステップモータ37を、「-12(step)」の目標EGRステップTEGRstにより制御できるようにしている。そのために、この実施形態では、ストッパ40の位置を変更している。図45に、スプリング受け39におけるストッパ40の位置を雄ねじ38の側から視た図により示す。図45に示すように、スプリング受け39におけるストッパ40の位置は、2点鎖線で示す従来の位置よりも閉じ側へ「45°」だけ変位させている。
[EGR弁及びその制御装置の作用及び効果について]
以上説明した第10実施形態における内開弁式のEGR弁28の構成によれば、前記各実施形態における外開弁式のEGR弁24と同等の作用及び効果を得ることができる。加えて、この実施形態によれば、EGR弁28が内開弁式であることから、その開弁時に弁軸36が弁座34の弁孔34aから離れるので、外開弁式のEGR弁24に比べて次のようなメリットがある。すなわち、弁体35の外径を外開弁式のそれと等しくした場合、内開弁式では、EGRガスの最大流量が外開弁式よりも増加する。そのため、内開弁式のEGR弁28では、所定の最大流量を得るための弁体35の外径を外開弁式よりも小さくすることができ、結果として、低流量域の流量分解能を向上させることができる。
また、この第10実施形態のEGR弁28の制御装置の構成によれば、第1実施形態と同等の作用及び効果を得ることができる。
<第11実施形態>
次に、第11実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において、第10実施形態と同等の構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、以下には異なった点を中心に説明する。
[全閉制御について]
この第11実施形態では、全閉制御の内容の点で第10実施形態と構成が異なる。この実施形態では、第2実施形態における図21に示すフローチャートの内容によりEGR弁28の全閉制御実行するようになっている。ただし、図21のステップ240に示す判定値A1は、吸気負圧に対応した値に変更することになる。
従って、第11実施形態におけるEGR弁28の制御装置の構成によれば、第2実施形態と同等の作用及び効果を得ることができる。
<第12実施形態>
次に、第12実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
[全閉制御について]
この第12実施形態では、全閉制御の内容の点で第10及び第11の実施形態と構成が異なる。この実施形態では、第3実施形態における図22に示すフローチャートの内容によりEGR弁28の全閉制御実行するようになっている。ただし、図22のステップ240に示す判定値A1は、吸気負圧に対応した値に変更することになる。
従って、第12実施形態におけるEGR弁28の制御装置の構成によれば、第3実施形態と同等の作用及び効果を得ることができる。
<第13実施形態>
次に、第13実施形態について図面を参照して詳細に説明する。第13実施形態では、全閉制御の内容の点で前記第10~第12の実施形態と構成が異なる。図46に、この第13実施形態に係り、全閉制御の内容の一例をフローチャートにより示す。図46のフローチャートは、図25のフローチャートにおけるステップ450の代わりにステップ600の処理を設けた点で第5実施形態と構成が異なる。
[全閉制御について]
処理が図46のルーチンへ移行すると、ECU80は、ステップ200~ステップ220の処理を実行し、そのステップ220の判断結果が肯定になると、全閉要求があるものとして処理をステップ600へ移行する。
ステップ600では、ECU80は、エンジン1の運転状態が、図47に示す「D領域」以外か否かを判断する。図47は、エンジン回転数NEと吸気圧力PMにより規定される運転領域を示す運転領域マップである。図47において「D領域」は、エンジン回転数NEが比較的高く、吸気圧力PMが比較的高い(高回転/高圧力)領域と、エンジン回転数NEの全領域において吸気圧力PMが過大な負圧となる領域を示す。この「D領域」では、EGR弁28が全閉となるときに、弁体35を開弁させる方向に作用する前後差圧ΔPEGR(吸気負圧)が閉弁スプリング62の付勢力より大きくなることが確認されている。ECU80は、この判断結果が肯定(D領域以外)となる場合は、EGR弁28を制御全閉状態(第1全閉状態)にするために処理をステップ250へ移行する。一方、ECU80は、この判断結果が否定(D領域)となる場合は、EGR弁24を第2全閉状態又は機械的全閉状態にするために処理をステップ280へ移行する。
従って、第13実施形態におけるEGR弁28の制御装置の構成によれば、第10実施形態の作用及び効果と異なり、次のような作用及び効果が得られる。すなわち、この実施形態では、EGR弁28を制御全閉状態、第2全閉状態又は機械的全閉状態にするために、弁体35を開弁させる方向に作用する吸気負圧の大きさをエンジン1の運転領域に基づいて判断している。このため、第10実施形態の全閉制御と異なり、EGR弁28の前後差圧ΔPEGRに関する演算処理を省略することができ、全閉制御のための構成を簡略化することができる。
<第14実施形態>
次に、第14実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
[全閉制御について]
この第14実施形態では、全閉制御の内容の点で第10~第13の実施形態と構成が異なる。この実施形態では、第6実施形態における図27に示すフローチャートの内容によりEGR弁28の全閉制御実行するようになっている。ただし、図27のステップ240に示す判定値A1は、吸気負圧に対応した値に変更することになる。
従って、第14実施形態におけるEGR弁28の制御装置の構成によれば、第6実施形態と同等の作用及び効果を得ることができる。
<第15実施形態>
次に、第15実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
[全閉制御について]
この第15実施形態では、全閉制御の内容の点で第10~第14の実施形態と構成が異なる。この実施形態では、第7実施形態における図28に示すフローチャートの内容によりEGR弁28の全閉制御実行するようになっている。ただし、図28のステップ240に示す判定値A1は、吸気負圧に対応した値に変更することになる。
従って、第15実施形態におけるEGR弁28の制御装置の構成によれば、第7実施形態と同等の作用及び効果を得ることができる。
<第16実施形態>
次に、第16実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
[全閉制御について]
この第16実施形態では、全閉制御の内容の点で第10~第15の実施形態と構成が異なる。この実施形態では、第8実施形態における図29に示すフローチャートの内容によりEGR弁28の全閉制御実行するようになっている。ただし、図29のステップ240に示す判定値A1は、吸気負圧に対応した値に変更することになる。
従って、第16実施形態におけるEGR弁28の制御装置の構成によれば、第8実施形態と同等の作用及び効果を得ることができる。
<第17実施形態>
次に、第17実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
[全閉制御について]
この第17実施形態では、全閉制御の内容の点で第10~第16の実施形態と構成が異なる。この実施形態では、第9実施形態における図30に示すフローチャートの内容によりEGR弁28の全閉制御実行するようになっている。ただし、図30のステップ610に示す「C領域」は、図46に示すフローチャートのステップ600と同様に「D領域」(図47参照)に変更することになる。
従って、第17実施形態におけるEGR弁28の制御装置の構成によれば、第9実施形態と同等の作用及び効果を得ることができる。
なお、この開示技術は前記各実施形態に限定されるものではなく、開示技術の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜変更して実施することもできる。
(1)前記各実施形態では、この開示技術のEGR弁及びその制御装置を、過給機5と高圧ループ(HPL)式のEGR装置21を備えたガソリンエンジンシステムに具体化した。これに対し、この開示技術のEGR弁及びその制御装置を、過給機と低圧ループ(LPL)式のEGR装置を備えたガソリンエンジンシステムや、過給機を持たない高圧ループ(HPL)式のEGR装置を備えたガソリンエンジンシステムに具体化することもできる。
(2)前記第10~第17の実施形態では、図31、図32において、ハウジング33の下側に上流側の流路32cと入口32aが設けられ、ハウジング33の横側に下流側の流路32dと出口32bが設けられた。これに対し、第4実施形態と同等の主旨で、図31、図32において、下流側の流路32dと出口32bを上流側の流路と入口に置き替え、上流側の流路32cと出口32bを下流側の流路と出口に置き替えることもできる。
(3)前記各実施形態では、この開示技術のEGR弁及びその制御装置を、ガソリンエンジンシステムに具体化したが、この開示技術のEGR弁及びその制御装置を、ディーゼルエンジンシステムに具体化することもできる。
この開示技術は、ガソリンエンジンシステムやディーゼルエンジンシステムに設けられるEGR装置に適用できる。
1 エンジン
2 吸気通路
3 排気通路
22 EGR通路
24 EGR弁
28 EGR弁
32 流路
32c 上流側の流路
32d 下流側の流路
33 ハウジング
34 弁座
35 弁体
36 弁軸
36b 支軸部(弁軸)
37 ステップモータ(アクチュエータ)
38 雄ねじ
38a 雄ねじ山
38aa 第1雄ねじ山面
38ab 第2雄ねじ山面
39 スプリング受け
40 ストッパ
53 マグネットロータ(ロータ)
57a ストッパ係合部
61 雌ねじ
61a 雌ねじ山
61aa 第1雌ねじ山面
61ab 第2雌ねじ山面
62 閉弁スプリング
63 ロータスプリング
65 バックラッシ
80 ECU(制御手段)

Claims (10)

  1. 流路を有するハウジングと、
    前記流路に設けられた弁座と、
    前記弁座に対して着座可能に設けられた弁体と、
    前記弁体が設けられた弁軸と、
    前記弁軸は、一端部と他端部とを含み、前記一端部の側に前記弁体が設けられ、前記他端部の側に雄ねじが設けられることと、
    前記弁軸をその軸線方向へ往復運動させるためのアクチュエータと、
    前記アクチュエータは、前記雄ねじに螺合される雌ねじを有するロータを含むことと、
    前記雄ねじは、前記弁軸の前記軸線方向において螺旋状に連なる雄ねじ山を有することと、
    前記雌ねじは、前記弁軸の前記軸線方向において螺旋状に連なる雌ねじ山を有することと、
    前記雄ねじと前記雌ねじとの間には、前記弁軸の前記軸線方向において所定のバックラッシが設けられることと、
    前記弁体を前記弁座へ着座させる閉弁方向へ付勢するための閉弁スプリングと、
    前記ロータを前記閉弁方向と同じ方向へ付勢するためのロータスプリングと、
    前記ロータスプリングの付勢力が前記閉弁スプリングの付勢力よりも大きく設定されることと、
    前記弁体が前記弁座に着座し、前記閉弁スプリングの付勢力により全閉に保たれる第1全閉状態を含むことと
    を備えたEGR弁において、
    前記閉弁スプリングの付勢力により前記弁体が前記弁座に着座すると共に、前記弁軸を前記閉弁方向と同じ方向へ押圧可能に前記雌ねじ山が前記雄ねじ山に係合する第2全閉状態を備え、
    前記弁軸には、前記雄ねじに隣接して前記閉弁スプリングに係合するスプリング受けが設けられ、そのスプリング受けには、ストッパが設けられ、
    前記ロータには、前記ストッパに係合可能なストッパ係合部が設けられ、
    前記ロータスプリングの付勢力により前記弁体が前記弁座に着座し、前記雌ねじの前記雌ねじ山に前記雄ねじの前記雄ねじ山が係合すると共に、前記ストッパ係合部が前記ストッパに係合する機械的全閉状態を備え
    前記機械的全閉状態では、前記ロータスプリングの付勢力により前記弁体が前記弁座に押し付けられて全閉に保持される
    ことを特徴とするEGR弁。
  2. 請求項1に記載のEGR弁において、
    前記流路は、前記弁座を境として前記ロータに近い側と遠い側に分かれ、前記遠い側にて前記弁体が前記弁座に着座可能に配置されることと、
    前記雄ねじ山は、前記弁座の方へ向いた第1雄ねじ山面と、その第1雄ねじ山面の反対側に位置する第2雄ねじ山面を含むことと、
    前記雌ねじ山は、前記弁座の方へ向いた第1雌ねじ山面と、その第1雌ねじ山面の反対側に位置する第2雌ねじ山面を含むことと
    を更に備え、
    前記ロータスプリングは、前記ロータを前記閉弁方向と同じ方向である前記弁座から遠ざかる方向へ付勢し、
    前記第2全閉状態では、前記雌ねじの前記第2雌ねじ山面に前記雄ねじの前記第1雄ねじ山面が係合する
    ことを特徴とするEGR弁。
  3. 請求項1に記載のEGR弁において、
    前記流路は、前記弁座を境として前記ロータに近い側と遠い側に分かれ、前記近い側にて前記弁体が前記弁座に着座可能に配置されることと、
    前記雄ねじ山は、前記弁座の方へ向いた第1雄ねじ山面と、その第1雄ねじ山面の反対側に位置する第2雄ねじ山面を含むことと、
    前記雌ねじ山は、前記弁座の方へ向いた第1雌ねじ山面と、その第1雌ねじ山面の反対側に位置する第2雌ねじ山面を含むことと
    を更に備え、
    前記ロータスプリングは、前記ロータを前記閉弁方向と同じ方向である前記弁座に近付く方向へ付勢し、
    前記第2全閉状態では、前記雌ねじの前記第1雌ねじ山面に前記雄ねじの前記第2雄ねじ山面が係合する
    ことを特徴とするEGR弁。
  4. 請求項2に記載のEGR弁において、
    前記機械的全閉状態では、前記雌ねじの前記第2雌ねじ山面に前記雄ねじの前記第1雄ねじ山面が係合する
    ことを特徴とするEGR弁。
  5. 請求項3に記載のEGR弁において、
    前記機械的全閉状態では、前記雌ねじの前記第1雌ねじ山面に前記雄ねじの前記第2雄ねじ山面が係合する
    ことを特徴とするEGR弁。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載のEGR弁をエンジンの運転状態に応じて制御するための制御手段を備えたEGR弁の制御装置において、
    前記EGR弁が、前記エンジンから排気通路へ排出される排気の一部をEGRガスとして吸気通路へ流すEGR通路に設けられ、
    前記制御手段は、前記EGR弁に対する全閉要求があるときに、前記弁体に対し前記弁体を開弁させる方向に作用する圧力が前記閉弁スプリングの付勢力より小さいと判断したときに、前記EGR弁を前記第1全閉状態にするために前記アクチュエータを制御する
    ことを特徴とするEGR弁の制御装置。
  7. 請求項6に記載のEGR弁の制御装置において、
    前記制御手段は、前記EGR弁に対する全閉要求があるときに、前記弁体に対し前記弁体を開弁させる方向に作用する圧力が前記閉弁スプリングの付勢力以上になると判断したときに、前記EGR弁を前記第2全閉状態又は前記機械的全閉状態にするために前記アクチュエータを制御する
    ことを特徴とするEGR弁の制御装置。
  8. 請求項7に記載のEGR弁の制御装置において、
    前記アクチュエータは、ステップモータであり、
    前記制御手段は、前記EGR弁を前記機械的全閉状態にするために前記ステップモータを制御するときに、その制御を前記ステップモータの駆動出力増大をもって継続する
    ことを特徴とするEGR弁の制御装置。
  9. 請求項6又は7に記載のEGR弁の制御装置において、
    前記アクチュエータは、ステップモータであり、
    前記制御手段は、前記ステップモータを所定の駆動周波数で通電制御するように構成され、
    前記制御手段は、前記EGR弁が前記第2全閉状態になった後、前記EGR弁を前記機械的全閉状態にするために前記ステップモータを制御するときに、前記駆動周波数を遅らせて前記ステップモータを通電制御する
    ことを特徴とするEGR弁の制御装置。
  10. 請求項7乃至9のいずれかに記載のEGR弁の制御装置において、
    前記制御手段は、前記EGR弁を前記第2全閉状態又は前記機械的全閉状態にするために前記アクチュエータを一旦制御したときは、前記EGR弁に対する開弁要求があるまでその制御状態を維持する
    ことを特徴とするEGR弁の制御装置。
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