JP7297914B2 - Egr弁及びその制御装置 - Google Patents
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Description
まず、第1実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1に、第1実施形態に係り、ガソリンエンジンシステム(以下、単に「エンジンシステム」という)を概略構成図により示す。自動車に搭載されたエンジンシステムは、レシプロタイプのエンジン1を備える。エンジン1には、その各気筒へ吸気を導入するための吸気通路2と、各気筒から排気を導出するための排気通路3が設けられる。吸気通路2と排気通路3には、過給機5が設けられる。吸気通路2には、エアクリーナ4、過給機5のコンプレッサ5a、インタークーラ6、スロットル装置7及び吸気マニホールド8が設けられる。スロットル装置7は、バタフライ式のスロットル弁7aが開閉されることにより、吸気通路2を流れる吸気量を調節するようになっている。吸気マニホールド8は、サージタンク8aと、サージタンク8aからエンジン1の各気筒へ分岐する複数の分岐通路8bとを含む。排気通路3には、排気マニホールド9、過給機5のタービン5b、排気を浄化するための触媒10が設けられる。エンジン1は周知の構成を備え、燃料と吸気との混合気を燃焼し、燃焼後の排気を排気通路3へ排出するようになっている。過給機5は、タービン5bが排気の流れにより回転動作し、それに連動してコンプレッサ5aが回転することにより、吸気通路2の吸気を昇圧させるようになっている。
このエンジンシステムは、HPL式のEGR装置21を備える。このEGR装置21は、エンジン1から排気通路3へ排出される排気の一部を排気還流ガス(EGRガス)として吸気通路2へ流して各気筒へ還流させるための排気還流通路(EGR通路)22と、EGR通路22に設けられ、EGRガスを冷却するための排気還流クーラ(EGRクーラ)23と、EGRクーラ23より下流のEGR通路22に設けられ、EGRガスの流量を調節するためのEGR弁24とを含む。EGR通路22は、入口22aと複数の出口22bを含む。EGR通路22の下流側には、複数の出口22bを有するEGR分配管25が設けられる。EGR分配管25は、吸気マニホールド8の分岐通路8bに設けられる。この実施形態で、EGR通路22の入口22aは、排気マニホールド9とタービン5bとの間の排気通路3に接続される。また、EGRガスを各気筒へ均等に導入するために、EGR分配管25の複数の出口22bが、それぞれ各分岐通路8bに連通する。この実施形態では、EGR弁24は、開度可変なポペット式の電動弁により構成される。EGR弁24の詳しい構成については後述する。
次に、エンジンシステムの電気的構成の一例について説明する。図1において、このエンジンシステムに設けられる各種センサ等71~77は、エンジン1の運転状態を検出するための運転状態検出手段を構成する。エンジン1に設けられる水温センサ71は、エンジン1の内部を流れる冷却水の温度(冷却水温度)THWを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エンジン1に設けられる回転数センサ72は、クランクシャフトの回転数(エンジン回転数)NEを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エアクリーナ4に設けられるエアフローメータ73は、エアクリーナ4を流れる吸気量Gaを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。サージタンク8aに設けられる吸気圧センサ74は、スロットル装置7より下流の吸気通路2(サージタンク8a)における吸気圧力PMを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。スロットル装置7に設けられるスロットルセンサ75は、スロットル弁7aの開度(スロットル開度)TAを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。タービン5bと触媒10との間の排気通路3に設けられる酸素センサ76は、排気中の酸素濃度Oxを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エアクリーナ4の入口に設けられる吸気温センサ77は、エアクリーナ4に吸入される外気の温度(吸気温度)THAを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。また、この実施形態の自動車には、その車速SPDを検出するための車速センサ78が設けられる。車速センサ78は、車速SPDの検出値に応じた電気信号を出力する。
次に、EGR弁24の構成について詳しく説明する。この実施形態から後述する第9実施形態までの各実施形態では、ポペット式であって外開弁式のEGR弁24について説明する。図2に、EGR弁24の第2全閉状態を断面図により示す。図3に、EGR弁24の全開状態を断面図により示す。図2、図3に示すように、EGR弁24は、流路32を有するハウジング33と、流路32に設けられた弁座34と、弁座34に対して着座可能に設けられた弁体35と、弁体35が設けられた弁軸36と、弁軸36をその軸線方向へ往復運動(ストローク運動)させるためのステップモータ37とを備える。ステップモータ37は、この開示技術におけるアクチュエータの一例に相当する。
処理が図12のルーチンへ移行すると、先ず、ステップ100で、ECU80は、エアフローメータ73及び吸気圧センサ74の検出値に基づき吸気量Gaと吸気圧力PMをそれぞれ取り込む。吸気圧力PMは、EGR弁24の下流側に作用する下流圧力に相当する。
次に、全閉制御について説明する。処理が図13のルーチンへ移行すると、先ず、ステップ200で、ECU80は、各種センサ等71~78の検出値に基づき、エンジン1や車両の運転条件に係るエンジン回転数NE、エンジン負荷KL、吸気量Ga、吸気圧力PM、車速SPD、冷却水温度THW及び吸気温度THAを取り込む。
以上説明した第1実施形態のEGR弁24の構成によれば、EGR弁24を第2全閉状態にすることにより、弁体35が弁座34に着座した全閉状態であって、雌ねじ61の第2雌ねじ山面61abに雄ねじ38の第1雄ねじ山面38aaが係合した状態となる。従って、弁体35にそれを開弁させようとする前後差圧ΔPEGR(過給圧力)が作用しても、弁体35を開弁させようとする弁軸36の軸線方向への動きが、雄ねじ38と雌ねじ61との上記した係合と、ロータスプリング63の付勢力とによって規制される。このため、全閉状態となった弁体35にそれを開弁させようとする過給圧力が作用しても、ステップモータ37(アクチュエータ)を特に高出力化及び大型化することなく、閉弁スプリング62の付勢力を限界として、弁体35を全閉状態に保持することができる。ここで、ロータスプリング63の付勢力を大きくすることで、ロータ本体57(ロータ)の第2雌ねじ山面61abと弁軸36の第1雄ねじ山面38aaとの摺動面圧が増大し、雌ねじ山61aと雄ねじ山38aの摩耗が増大するおそれがある。しかし、それらのねじ山面61ab,38aaが、弁体35を弁座34から離間させる開弁時に当接するねじ山面ではないことから、弁体35の弁座34に対する開口面積が縮小側にずれることはなく、EGR率の低下を招くことはない。
次に、第2実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態と同等の構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、以下には異なった点を中心に説明する。
処理が図21のルーチンへ移行すると、ECU80は、ステップ200~ステップ240の処理を実行する。そして、ステップ240の判断結果が否定になると、ECU80は、処理をステップ300へ移行する。
以上説明した第2実施形態のEGR弁24の制御装置の構成によれば、第1実施形態の作用及び効果に加え、次のような作用及び効果が得られる。すなわち、EGR弁24を機械的全閉状態にするために、ECU80がステップモータ37を制御するときに、ステップモータ37が制御され、その制御がステップモータ37の駆動出力増大をもって継続される。従って、仮にステップモータ37に脱調が生じていても、EGR弁24が確実に機械的全閉状態に保たれ、ステップモータ37の制御が初期化される。このため、弁軸36の初期位置を規定する初期化制御も同時に実行することができ、開弁側に制御を開始するとき、「-12(step)」の値から制御することで、制御ステップずれを防止でき、ステップモータ37の脱調からの正常復帰を図ることができる。
次に、第3実施形態について図面を参照して詳細に説明する。第3実施形態では、全閉制御の内容の点で第2実施形態と構成が異なる。図22に、この第3実施形態に係り、全閉制御の内容の一例をフローチャートにより示す。図22のフローチャートは、図21のフローチャートにおけるステップ310とステップ320との間にステップ400~ステップ420の処理を設けた点で第2実施形態と構成が異なる。
処理が図22のルーチンへ移行すると、ECU80は、ステップ200~ステップ240の処理を実行する。そして、ステップ240の判断結果が否定になると、ECU80は、ステップ300及びステップ310の処理を実行してからステップ400へ移行する。
以上説明した第3実施形態のEGR弁24の制御装置の構成によれば、第2実施形態の作用及び効果に加え、次のような作用及び効果が得られる。すなわち、EGR弁24が第2全閉状態になった後、EGR弁24を機械的全閉状態にするために、ECU80がステップモータ37を制御するときに、有効な低速駆動周波数により(駆動周波数を遅らせて)ステップモータ37が通電制御される。従って、EGR弁24を機械的全閉状態にするためのステップモータ37のトルクが増大する。つまり、EGR弁24を機械的全閉状態に制御するときに、EGR弁24を全閉に保持するためのモータトルクが増大する。このため、弁体35に過大な過給圧力が作用しても、その過給圧力よりも大きなロータスプリング63の付勢力に対抗してEGR弁24を全閉状態に保持することができる。ここで、EGR弁24は全閉状態なので、その駆動周波数を低下させてもEGR弁24の閉じ遅れが問題となることはない。
次に、第4実施形態について図面を参照して詳細に説明する。この第4実施形態では、EGR通路22におけるEGR弁24の配管の点で前記各実施形態と異なる。図23に、EGR弁24の第2全閉状態を断面図により示す。前記各実施形態では、図2、図3において、ハウジング33の下側に上流側の流路32cと入口32aが設けられ、ハウジング33の横側に下流側の流路32dと出口32bが設けられた。これに対し、この第4実施形態では、図23に示すように、ハウジング33の横側に上流側の流路32cと入口32aが設けられ、ハウジング33の下側に下流の流路32dと出口32bが設けられる。従って、このEGR弁24では、下流の流路32dに吸気通路2から吸気負圧が作用すると、弁体35がその吸気負圧を受けて引かれ、開弁するおそれがある。
処理がこのルーチンへ移行すると、ECU80は、ステップ100~ステップ120の処理を実行し、ステップ160へ移行する。
この第4実施形態の全閉制御については、基本的に前記各実施形態のそれと同じとすることができるので、説明を省略する。
以上説明した第4実施形態のEGR弁24の構成によれば、前記各実施形態の作用及び効果と異なり、次のような作用及び効果が得られる。すなわち、この実施形態では、EGR弁24が全閉となるときに、弁体35にそれを開弁させようとする前後差圧ΔPEGR(吸気負圧又は過剰な吸気負圧)が作用しても、EGR弁24が第2全閉状態に制御される。従って、雄ねじ38と雌ねじ61が係合し、弁体35を開弁させようとする弁軸36の軸線方向への動きがロータスプリング63の付勢力により規制される。このため、全閉状態となった弁体35にそれを開弁させようとする吸気負圧が作用しても、ステップモータ37(アクチュエータ)を特に高出力化することなく、ロータスプリング63の付勢力を限界として、弁体35を全閉状態に保持することができる。
次に、第5実施形態について図面を参照して詳細に説明する。第5実施形態では、全閉制御の内容の点で前記各実施形態と構成が異なる。図25に、この第5実施形態に係り、全閉制御の内容の一例をフローチャートにより示す。図25のフローチャートは、図13のフローチャートにおけるステップ230とステップ240の代わりにステップ450の処理を設けた点で第1実施形態と構成が異なる。
処理が図25のルーチンへ移行すると、ECU80は、ステップ200~ステップ220の処理を実行し、そのステップ220の判断結果が肯定になると、全閉要求があるものとして処理をステップ450へ移行する。
以上説明したこの第5実施形態のEGR弁24の構成によれば、前記第1実施形態の作用及び効果と異なり、次のような作用及び効果が得られる。すなわち、この第5実施形態では、EGR弁24を制御全閉状態、第2全閉状態又は機械的全閉状態にするために、弁体35に対し弁体35を開弁させる方向に作用する過給圧力の大きさをエンジン1の運転領域に基づいて判断している。このため、第1実施形態の全閉制御と異なり、EGR弁24の前後差圧ΔPEGRに関する演算処理を省略することができ、全閉制御のための構成を簡略化することができる。
次に、第6実施形態について図面を参照して詳細に説明する。この第6実施形態では、全閉制御の内容の点で前記各実施形態と構成が異なる。図27に、第6実施形態の全閉制御の内容の一例をフローチャートにより示す。図27のフローチャートは、図13のフローチャートにおけるステップ220とステップ230とステップ280との間にステップ460及びステップ470の処理を設け、ステップ240とステップ280との間にステップ480の処理を設け、ステップ270とステップ260との間にステップ490の処理を設けた点で第1実施形態と構成が異なる。
処理が図27のルーチンへ移行すると、ECU80は、ステップ200~ステップ220の処理を実行し、そのステップ220の判断結果が肯定になると、処理をステップ460へ移行する。
以上説明したこの第6実施形態のEGR弁24の制御装置の構成によれば、第1実施形態の作用及び効果に加え、次のような作用及び効果が得られる。すなわち、EGR弁24が一旦、第2全閉状態又は機械的全閉状態となったときは、EGR弁24に対する開弁要求があるまで、その第2全閉状態又は機械的全閉状態が維持されるので、雄ねじ38と雌ねじ61との係合と離脱が不用意に繰り返されることがない。このため、雄ねじ38と雌ねじ61との接触摩耗を抑制することができる。
次に、第7実施形態について図面を参照して詳細に説明する。この第7実施形態では、全閉制御の内容の点で前記各実施形態と構成が異なる。図28に、この第7実施形態の全閉制御の内容の一例をフローチャートにより示す。図28のフローチャートは、図21のフローチャートにおけるステップ220とステップ230とステップ330との間にステップ500及びステップ510の処理を設け、ステップ320とステップ330との間にステップ520の処理を設け、ステップ270とステップ260との間にステップ530の処理を設けた点で第2実施形態と構成が異なる。
処理が図28のルーチンへ移行すると、ECU80は、ステップ200~ステップ220の処理を実行し、そのステップ220の判断結果が肯定になると、処理をステップ500へ移行する。
以上説明したこの第7実施形態のEGR弁24の制御装置の構成によれば、第2実施形態の作用及び効果に加え、次のような作用及び効果が得られる。すなわち、EGR弁24が、一旦、機械的全閉状態となったときは、その状態が、開弁要求があるまで維持されるので、雄ねじ38と雌ねじ61との係合と離脱が不用意に繰り返されることがない。このため、雄ねじ38と雌ねじ61との接触摩耗を抑制することができる。
次に、第8実施形態について図面を参照して詳細に説明する。この第8実施形態では、全閉制御の内容の点で前記各実施形態と構成が異なる。図29に、この第8実施形態の全閉制御の内容の一例をフローチャートにより示す。図29のフローチャートは、図22のフローチャートにおけるステップ230とステップ240とステップ330との間にステップ550及びステップ560の処理を設け、ステップ320とステップ330との間にステップ570の処理を設け、ステップ270とステップ260との間にステップ580の処理を設けた点で第3実施形態と構成が異なる。
処理が図29のルーチンへ移行すると、ECU80は、ステップ200~ステップ230の処理を実行した後、処理をステップ550へ移行する。
以上説明したこの第8実施形態のEGR弁24の制御装置の構成によれば、第3実施形態の作用及び効果に加え、次のような作用及び効果が得られる。すなわち、EGR弁24が、一旦、機械的全閉状態となったときは、その状態が、開弁要求があるまで維持されるので、雄ねじ38と雌ねじ61との係合と離脱が不用意に繰り返されることがない。このため、雄ねじ38と雌ねじ61との接触摩耗を抑制することができる。
次に、第9実施形態について図面を参照して詳細に説明する。この第9実施形態では、全閉制御の内容の点で前記各実施形態と構成が異なる。図30に、この第9実施形態の全閉制御の内容の一例をフローチャートにより示す。図30のフローチャートは、図21のフローチャートにおけるステップ230とステップ240の代わりにステップ600とステップ610の処理を設け、ステップ320とステップ330との間にステップ620を設け、ステップ270とステップ260との間にステップ630の処理を設けた点で第2実施形態と構成が異なる。
処理が図30のルーチンへ移行すると、ECU80は、ステップ200~ステップ220の処理を実行し、ステップ220の判断結果が肯定になると、処理をステップ600へ移行する。
以上説明したこの第9実施形態のEGR弁24の制御装置の構成によれば、第2実施形態の作用及び効果に加え、特に、次のような作用及び効果が得られる。すなわち、EGR弁24が、一旦、機械的全閉状態となったときは、その状態が、開弁要求があるまで維持されるので、雄ねじ38と雌ねじ61との係合と離脱が不用意に繰り返されることがない。このため、雄ねじ38と雌ねじ61との接触摩耗を抑制することができる。
次に、第10実施形態について図面を参照して詳細に説明する。この第10実施形態のEGR弁28は、前記各実施形態のEGR弁24と構成が異なる。
先ず、EGR弁28の構成について詳しく説明する。この実施形態から後述する第17実施形態までの各実施形態では、ポペット式であって内開弁式のEGR弁28について説明する。図31に、EGR弁28の第2全閉状態を断面図により示す。図32に、EGR弁28の全開状態を断面図により示す。図31、図32に示すEGR弁28において、前記各実施形態のEGR弁24と同等の構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、以下には特に異なった点について説明する。
この実施形態で、ECU80は、図24にフローチャートで示す演算処理の内容によりEGR弁28の前後差圧ΔPEGRを求めるようになっている。
この実施形態では、ECU80は、図13にフローチャートで示す内容に基づき、図14に示す排気圧力マップ及び図15に示す上流圧力マップを参照することでEGR弁28の全閉制御を実行するようになっている。ただし、図13のステップ240に示す判定値A1は、吸気負圧に対応した値に変更することになる。
以上説明した第10実施形態における内開弁式のEGR弁28の構成によれば、前記各実施形態における外開弁式のEGR弁24と同等の作用及び効果を得ることができる。加えて、この実施形態によれば、EGR弁28が内開弁式であることから、その開弁時に弁軸36が弁座34の弁孔34aから離れるので、外開弁式のEGR弁24に比べて次のようなメリットがある。すなわち、弁体35の外径を外開弁式のそれと等しくした場合、内開弁式では、EGRガスの最大流量が外開弁式よりも増加する。そのため、内開弁式のEGR弁28では、所定の最大流量を得るための弁体35の外径を外開弁式よりも小さくすることができ、結果として、低流量域の流量分解能を向上させることができる。
次に、第11実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において、第10実施形態と同等の構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、以下には異なった点を中心に説明する。
この第11実施形態では、全閉制御の内容の点で第10実施形態と構成が異なる。この実施形態では、第2実施形態における図21に示すフローチャートの内容によりEGR弁28の全閉制御実行するようになっている。ただし、図21のステップ240に示す判定値A1は、吸気負圧に対応した値に変更することになる。
次に、第12実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
この第12実施形態では、全閉制御の内容の点で第10及び第11の実施形態と構成が異なる。この実施形態では、第3実施形態における図22に示すフローチャートの内容によりEGR弁28の全閉制御実行するようになっている。ただし、図22のステップ240に示す判定値A1は、吸気負圧に対応した値に変更することになる。
次に、第13実施形態について図面を参照して詳細に説明する。第13実施形態では、全閉制御の内容の点で前記第10~第12の実施形態と構成が異なる。図46に、この第13実施形態に係り、全閉制御の内容の一例をフローチャートにより示す。図46のフローチャートは、図25のフローチャートにおけるステップ450の代わりにステップ600の処理を設けた点で第5実施形態と構成が異なる。
処理が図46のルーチンへ移行すると、ECU80は、ステップ200~ステップ220の処理を実行し、そのステップ220の判断結果が肯定になると、全閉要求があるものとして処理をステップ600へ移行する。
次に、第14実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
この第14実施形態では、全閉制御の内容の点で第10~第13の実施形態と構成が異なる。この実施形態では、第6実施形態における図27に示すフローチャートの内容によりEGR弁28の全閉制御実行するようになっている。ただし、図27のステップ240に示す判定値A1は、吸気負圧に対応した値に変更することになる。
次に、第15実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
この第15実施形態では、全閉制御の内容の点で第10~第14の実施形態と構成が異なる。この実施形態では、第7実施形態における図28に示すフローチャートの内容によりEGR弁28の全閉制御実行するようになっている。ただし、図28のステップ240に示す判定値A1は、吸気負圧に対応した値に変更することになる。
次に、第16実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
この第16実施形態では、全閉制御の内容の点で第10~第15の実施形態と構成が異なる。この実施形態では、第8実施形態における図29に示すフローチャートの内容によりEGR弁28の全閉制御実行するようになっている。ただし、図29のステップ240に示す判定値A1は、吸気負圧に対応した値に変更することになる。
次に、第17実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
この第17実施形態では、全閉制御の内容の点で第10~第16の実施形態と構成が異なる。この実施形態では、第9実施形態における図30に示すフローチャートの内容によりEGR弁28の全閉制御実行するようになっている。ただし、図30のステップ610に示す「C領域」は、図46に示すフローチャートのステップ600と同様に「D領域」(図47参照)に変更することになる。
2 吸気通路
3 排気通路
22 EGR通路
24 EGR弁
28 EGR弁
32 流路
32c 上流側の流路
32d 下流側の流路
33 ハウジング
34 弁座
35 弁体
36 弁軸
36b 支軸部(弁軸)
37 ステップモータ(アクチュエータ)
38 雄ねじ
38a 雄ねじ山
38aa 第1雄ねじ山面
38ab 第2雄ねじ山面
39 スプリング受け
40 ストッパ
53 マグネットロータ(ロータ)
57a ストッパ係合部
61 雌ねじ
61a 雌ねじ山
61aa 第1雌ねじ山面
61ab 第2雌ねじ山面
62 閉弁スプリング
63 ロータスプリング
65 バックラッシ
80 ECU(制御手段)
Claims (10)
- 流路を有するハウジングと、
前記流路に設けられた弁座と、
前記弁座に対して着座可能に設けられた弁体と、
前記弁体が設けられた弁軸と、
前記弁軸は、一端部と他端部とを含み、前記一端部の側に前記弁体が設けられ、前記他端部の側に雄ねじが設けられることと、
前記弁軸をその軸線方向へ往復運動させるためのアクチュエータと、
前記アクチュエータは、前記雄ねじに螺合される雌ねじを有するロータを含むことと、
前記雄ねじは、前記弁軸の前記軸線方向において螺旋状に連なる雄ねじ山を有することと、
前記雌ねじは、前記弁軸の前記軸線方向において螺旋状に連なる雌ねじ山を有することと、
前記雄ねじと前記雌ねじとの間には、前記弁軸の前記軸線方向において所定のバックラッシが設けられることと、
前記弁体を前記弁座へ着座させる閉弁方向へ付勢するための閉弁スプリングと、
前記ロータを前記閉弁方向と同じ方向へ付勢するためのロータスプリングと、
前記ロータスプリングの付勢力が前記閉弁スプリングの付勢力よりも大きく設定されることと、
前記弁体が前記弁座に着座し、前記閉弁スプリングの付勢力により全閉に保たれる第1全閉状態を含むことと
を備えたEGR弁において、
前記閉弁スプリングの付勢力により前記弁体が前記弁座に着座すると共に、前記弁軸を前記閉弁方向と同じ方向へ押圧可能に前記雌ねじ山が前記雄ねじ山に係合する第2全閉状態を備え、
前記弁軸には、前記雄ねじに隣接して前記閉弁スプリングに係合するスプリング受けが設けられ、そのスプリング受けには、ストッパが設けられ、
前記ロータには、前記ストッパに係合可能なストッパ係合部が設けられ、
前記ロータスプリングの付勢力により前記弁体が前記弁座に着座し、前記雌ねじの前記雌ねじ山に前記雄ねじの前記雄ねじ山が係合すると共に、前記ストッパ係合部が前記ストッパに係合する機械的全閉状態を備え、
前記機械的全閉状態では、前記ロータスプリングの付勢力により前記弁体が前記弁座に押し付けられて全閉に保持される
ことを特徴とするEGR弁。 - 請求項1に記載のEGR弁において、
前記流路は、前記弁座を境として前記ロータに近い側と遠い側に分かれ、前記遠い側にて前記弁体が前記弁座に着座可能に配置されることと、
前記雄ねじ山は、前記弁座の方へ向いた第1雄ねじ山面と、その第1雄ねじ山面の反対側に位置する第2雄ねじ山面を含むことと、
前記雌ねじ山は、前記弁座の方へ向いた第1雌ねじ山面と、その第1雌ねじ山面の反対側に位置する第2雌ねじ山面を含むことと
を更に備え、
前記ロータスプリングは、前記ロータを前記閉弁方向と同じ方向である前記弁座から遠ざかる方向へ付勢し、
前記第2全閉状態では、前記雌ねじの前記第2雌ねじ山面に前記雄ねじの前記第1雄ねじ山面が係合する
ことを特徴とするEGR弁。 - 請求項1に記載のEGR弁において、
前記流路は、前記弁座を境として前記ロータに近い側と遠い側に分かれ、前記近い側にて前記弁体が前記弁座に着座可能に配置されることと、
前記雄ねじ山は、前記弁座の方へ向いた第1雄ねじ山面と、その第1雄ねじ山面の反対側に位置する第2雄ねじ山面を含むことと、
前記雌ねじ山は、前記弁座の方へ向いた第1雌ねじ山面と、その第1雌ねじ山面の反対側に位置する第2雌ねじ山面を含むことと
を更に備え、
前記ロータスプリングは、前記ロータを前記閉弁方向と同じ方向である前記弁座に近付く方向へ付勢し、
前記第2全閉状態では、前記雌ねじの前記第1雌ねじ山面に前記雄ねじの前記第2雄ねじ山面が係合する
ことを特徴とするEGR弁。 - 請求項2に記載のEGR弁において、
前記機械的全閉状態では、前記雌ねじの前記第2雌ねじ山面に前記雄ねじの前記第1雄ねじ山面が係合する
ことを特徴とするEGR弁。 - 請求項3に記載のEGR弁において、
前記機械的全閉状態では、前記雌ねじの前記第1雌ねじ山面に前記雄ねじの前記第2雄ねじ山面が係合する
ことを特徴とするEGR弁。 - 請求項1乃至5のいずれかに記載のEGR弁をエンジンの運転状態に応じて制御するための制御手段を備えたEGR弁の制御装置において、
前記EGR弁が、前記エンジンから排気通路へ排出される排気の一部をEGRガスとして吸気通路へ流すEGR通路に設けられ、
前記制御手段は、前記EGR弁に対する全閉要求があるときに、前記弁体に対し前記弁体を開弁させる方向に作用する圧力が前記閉弁スプリングの付勢力より小さいと判断したときに、前記EGR弁を前記第1全閉状態にするために前記アクチュエータを制御する
ことを特徴とするEGR弁の制御装置。 - 請求項6に記載のEGR弁の制御装置において、
前記制御手段は、前記EGR弁に対する全閉要求があるときに、前記弁体に対し前記弁体を開弁させる方向に作用する圧力が前記閉弁スプリングの付勢力以上になると判断したときに、前記EGR弁を前記第2全閉状態又は前記機械的全閉状態にするために前記アクチュエータを制御する
ことを特徴とするEGR弁の制御装置。 - 請求項7に記載のEGR弁の制御装置において、
前記アクチュエータは、ステップモータであり、
前記制御手段は、前記EGR弁を前記機械的全閉状態にするために前記ステップモータを制御するときに、その制御を前記ステップモータの駆動出力増大をもって継続する
ことを特徴とするEGR弁の制御装置。 - 請求項6又は7に記載のEGR弁の制御装置において、
前記アクチュエータは、ステップモータであり、
前記制御手段は、前記ステップモータを所定の駆動周波数で通電制御するように構成され、
前記制御手段は、前記EGR弁が前記第2全閉状態になった後、前記EGR弁を前記機械的全閉状態にするために前記ステップモータを制御するときに、前記駆動周波数を遅らせて前記ステップモータを通電制御する
ことを特徴とするEGR弁の制御装置。 - 請求項7乃至9のいずれかに記載のEGR弁の制御装置において、
前記制御手段は、前記EGR弁を前記第2全閉状態又は前記機械的全閉状態にするために前記アクチュエータを一旦制御したときは、前記EGR弁に対する開弁要求があるまでその制御状態を維持する
ことを特徴とするEGR弁の制御装置。
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