JP2021113509A - Egr弁の異物除去制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】弁座と弁体との間に噛み込まれた異物が硬くても、弁座又は弁体に付着した異物が軟らかく粘着性が高くても、EGR弁から異物を除去すること。【解決手段】EGR弁24の異物除去制御装置は、EGR通路22におけるEGRガス流量を調節するEGR弁24と、EGR弁24が、弁座34及び弁体35を含むことと、弁座34と弁体35との間に噛み込まれた異物、あるいは、弁座34又は弁体35に付着した異物を除去するためにEGR弁24を制御する電子制御装置(ECU)80とを備える。ECU80は、弁座34と弁体35との間に噛み込まれた異物を除去するために、弁体35が全閉と小開度との間で開閉を繰り返すようにEGR弁24を一次制御し、その一次制御によっても異物の除去が完了しなかった場合に、一次制御による力よりも大きな力で弁体が弁座を押圧するようにEGR弁24を二次制御する。【選択図】 図1

Description

この明細書に開示される技術は、EGR弁における弁座と弁体との間に噛み込まれた異物を除去するように構成したEGR弁の異物除去制御装置に関する。
従来、この種の技術として、例えば、下記の特許文献1に記載される技術「エンジンの排気還流装置」が知られている。この技術は、エンジンから排気通路へ排出される排気の一部をEGRガスとして吸気通路へ流してエンジンへ還流させるEGR通路と、EGR通路におけるEGRガス流量を調節するEGR弁と、吸気通路における吸気圧力を検出する吸気圧センサと、吸気圧センサの検出値に基づきEGR弁における異物噛み込みを判定すると共に、異物噛み込みが判定されたときに異物を除去する制御を実行する電子制御装置(ECU)とを備えている。ここで、ECUは、EGR弁の開度を全閉から段階的に微少に増加させ、それに応じて吸気圧センサにより検出される吸気圧力が変化した開度を異物噛み込み位置(異物噛み込み開度(弁座と弁体との間の離間距離又は開口面積))として判定し、異物噛み込みによる異常と判定するようになっている。また、ECUは、異物噛み込みによる異常と判定した場合は、弁座又は弁体に付着した異物を除去するために、弁体を全閉と微少開度との間で開閉を繰り返すようにEGR弁を制御するようになっている。
特開2013−249774号公報
ところで、EGR弁で噛み込まれる異物としては、硬い異物と軟らかい異物がある。硬い異物には、エンジンの排気系部品に残存する溶着スパッタ、鋳砂、切削時の切削片等が含まれる。軟らかい異物には、排気ガスに含まれるカーボン等の集合デポジットが含まれる。ここで、硬い異物については、EGR弁がそれを噛み込んだ状態で閉じ力をアップさせると、異物が弁座又は弁体に食い込み、弁座又は弁体を傷付けるおそれがある。硬い異物は粘着性がないので、異物径以上の開度にEGR弁を開弁すれば、EGRガスの流れによって異物が外れ(脱落し)てエンジンに吸入される。一方、軟らかい異物については、粘着性があるため、EGR弁がそれを噛み込んだ状態から開弁しても、異物が弁座又は弁体から外れない場合がある。軟らかい異物は、EGR弁の閉じ力をアップさせることで、それを押し潰す(破砕又は粉砕)することができる。
上記した特許文献1に記載の装置では、EGR弁に噛み込まれた異物が硬い場合は、弁体の開閉を繰り返すことで異物を容易に脱落させることができる。しかし、異物が軟らかく、異物の粘着性が高い場合は、たとえ弁体の開閉を繰り返しても、弁座又は弁体に異物が付着残存し、異物を除去することができないおそれがあった。
この開示技術は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、EGR弁の弁座と弁体との間に噛み込まれた異物が硬くても、あるいは、弁座又は弁体に付着した異物が軟らかく粘着性が高くても、EGR弁から異物を除去することを可能としたEGR弁の異物除去制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の技術は、EGRガスが流れるEGR通路に設けられ、EGR通路におけるEGRガスの流量を調節するためのEGR弁と、EGR弁が、弁座と、弁座に着座可能に設けられた弁体とを含むことと、弁座と弁体との間に噛み込まれた異物、あるいは、弁座又は弁体に付着した異物を除去するためにEGR弁を制御するための制御手段とを備えたEGR弁の異物除去制御装置において、制御手段は、弁座と弁体との間に噛み込まれた異物を除去するために、弁体が全閉と小開度との間で開閉を繰り返すようにEGR弁を一次制御し、その一次制御によっても異物の除去が完了しなかった場合に、一次制御による力よりも大きな力で弁体が弁座を押圧するようにEGR弁を二次制御することを趣旨とする。
上記技術の構成によれば、EGR弁が全閉となるときに弁座と弁体との間に異物が噛み込まれた場合、制御手段がEGR弁を一次制御することにより、弁体が全閉と小開度との間で開閉を繰り返すようにEGR弁が動作する。従って、噛み込まれた異物が硬い場合は、弁座と弁体との間から異物が外れてEGR弁から除去される。一方、その一次制御によっても異物の除去が完了しなかった場合、制御手段がEGR弁を二次制御することにより、一次制御による力よりも大きな力で弁体が弁座を押圧するようにEGR弁が動作する。従って、噛み込まれた異物が軟らかく粘着性が高い場合は、弁座と弁体との間で異物が押し潰され(破砕又は粉砕され)てEGR弁から異物が除去される。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の技術は、請求項1に記載の技術において、EGR弁は、流路を有するハウジングと、流路に弁座が設けられることと、弁体が設けられた弁軸と、弁軸は、一端部と他端部とを含み、一端部に弁体が固定され、他端部に雄ねじが設けられることと、弁軸をその軸線方向へ往復運動させるためのアクチュエータと、アクチュエータは、雄ねじに螺合される雌ねじを有するロータを含むことと、流路は、弁座を境としてロータに近い側と遠い側に分かれ、遠い側にて弁体が弁座に着座可能に配置されることと、雄ねじは、弁軸の軸線方向において螺旋状に連なる雄ねじ山を有し、雄ねじ山は、弁座の方へ向いた第1雄ねじ山面と、その第1雄ねじ山面の反対側に位置する第2雄ねじ山面を含むことと、雌ねじは、弁軸の軸線方向において螺旋状に連なる雌ねじ山を有し、雌ねじ山は、弁座の方へ向いた第1雌ねじ山面と、その第1雌ねじ山面の反対側に位置する第2雌ねじ山面を含むことと、雄ねじと雌ねじとの間には、弁軸の軸線方向において所定のバックラッシが設けられることと、弁体を弁座へ着座させる閉弁方向へ付勢するための閉弁スプリングと、ロータを弁座から遠ざかる方向へ付勢するためのロータスプリングと、ロータスプリングの付勢力が閉弁スプリングの付勢力よりも大きく設定されることと、弁軸には、雄ねじに隣接して閉弁スプリングに係合するスプリング受けが設けられ、そのスプリング受けには、ストッパが設けられることと、ロータには、ストッパに係合可能な係合部が設けられることと、弁体が弁座に着座し閉弁スプリングの付勢力により全閉に保たれる第1全閉状態と、ロータスプリングの付勢力により弁体が弁座に着座し、雌ねじの第2雌ねじ山面に雄ねじの第1雄ねじ山面が係合すると共に、係合部がストッパに係合する機械的全閉状態と備え、制御手段は、EGR弁を一次制御する場合は、弁体を全閉にするときにEGR弁を第1全閉状態に制御し、EGR弁を二次制御する場合は、EGR弁を機械的全閉状態に制御することを趣旨とする。
上記技術の構成によれば、請求項1に記載の技術の作用に加え、制御手段が、EGR弁を二次制御する場合は、EGR弁が機械的全閉状態に制御されるので、弁座と弁体との間に噛み込まれた異物が、一次制御の場合の付勢力よりも大きい付勢力によって押し潰される。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の技術は、請求項1に記載の技術において、EGR弁は、流路を有するハウジングと、流路に弁座が設けられることと、弁体が設けられた弁軸と、弁軸を開閉駆動するためのDCモータとを備え、制御手段は、EGR弁を一次制御及び二次制御するためにDCモータをデューティ制御し、二次制御する場合は、DCモータに対する閉じ側デューティ値を一次制御の場合よりも増大させてEGR弁を全閉に制御することを趣旨とする。
上記技術の構成によれば、請求項1に記載の技術の作用に加え、制御手段が、EGR弁を二次制御する場合は、DCモータに対する閉じ側デューティ値を一次制御の場合よりも増大させてEGR弁を全閉に制御するので、弁座と弁体との間に噛み込まれた異物が、一次制御の場合よりも大きい力によって押し潰される。
上記目的を達成するために、請求項4に記載の技術は、請求項2又は3に記載の技術において、弁体は、弁座より上流の流路に配置され、制御手段は、一次制御によっても異物の除去が完了しなかった場合であってエンジンの吸気圧力が所定の負圧条件となるときに、EGR弁を二次制御することを趣旨とする。
上記技術の構成によれば、請求項2又は3に記載の技術の作用に加え、弁体が弁座より上流の流路に配置されるので、エンジンの吸気圧力が所定の負圧条件となるときは、弁体に対し、弁体が弁座に着座する方向に吸気負圧が作用することになる。従って、一次制御によっても異物の除去が完了しなかった場合であってエンジンの吸気圧力が所定の負圧条件となるときに、EGR弁が二次制御されることで、弁体が、所定の負圧条件を含むより強い力で弁座に押し付けられる。
上記目的を達成するために、請求項5に記載の技術は、請求項1乃至4のいずれかに記載の技術において、制御手段は、一次制御するために、全閉から異物の径以上の小開度まで開くようにEGR弁を制御することを趣旨とする。
上記技術の構成によれば、請求項1乃至4のいずれかに記載の技術の作用に加え、制御手段がEGR弁を一次制御するときは、全閉から異物の径以上の小開度まで開くようにEGR弁を制御するので、弁座と弁体との間に噛み込まれた異物が、それらの間から脱落する。
上記目的を達成するために、請求項6に記載の技術は、請求項1乃至5のいずれかに記載の技術において、エンジンの運転状態を検出するための運転状態検出手段を更に備え、制御手段は、運転状態として検出されるエンジンの回転数、エンジンの負荷及びエンジンの吸気圧力に基づき、EGR弁から異物が除去されたか否かを判断することを趣旨とする。
上記技術の構成によれば、請求項1乃至5のいずれかに記載の技術の作用に加え、EGR弁から異物が除去されたか否かが、エンジンの運転状態として検出されるエンジンの回転数、エンジンの負荷及びエンジンの吸気圧力に基づいて制御手段により判断される。従って、異物の除去を判断するために、専用のセンサ等を設ける必要がない。
請求項1に記載の技術によれば、EGR弁の弁座と弁体との間に噛み込まれた異物が硬くても、あるいは、弁座又は弁体に付着した異物が軟らかく粘着性が高くても、EGR弁から異物を除去することができる。
請求項2に記載の技術によれば、請求項1に記載の技術の効果に加え、二次制御によって異物を効果的に押し潰す(破砕する又は粉砕する)ことができる。
請求項3に記載の技術によれば、請求項1に記載の技術の効果に加え、二次制御によって異物を効果的に押し潰す(破砕する又は粉砕する)ことができる。
請求項4に記載の技術によれば、請求項2又は3に記載の技術の効果に加え、二次制御によって更に強い力でより軟らかい異物を潰す(粉砕する又は破砕する)ことができる。
請求項5に記載の技術によれば、請求項1乃至4のいずれかに記載の技術の効果に加え、一次制御によって弁座と弁体との間から異物を効果的に外すことができる。
請求項6に記載の技術によれば、請求項1乃至5のいずれかに記載の技術の効果に加え、異物除去制御装置の構成を複雑化させることなく異物除去を判断することができる。
第1実施形態に係り、ガソリンエンジンシステムを示す概略構成図。 第1実施形態に係り、EGR弁の第2全閉状態を示す断面図。 第1実施形態に係り、EGR弁の全開状態を示す断面図。 第1実施形態に係り、EGR弁につき、第2全閉状態における図2の鎖線四角の部分を示す拡大断面図。 第1実施形態に係り、図4における雄ねじと雌ねじの螺合状態の一部を示す拡大断面図。 第1実施形態に係り、EGR弁につき、全開状態における図3の鎖線四角の部分を示す拡大断面図。 第1実施形態に係り、図6における雄ねじと雌ねじの螺合状態の一部を示す拡大断面図。 従来のEGR弁の機械的全閉状態を示す断面図。 従来のEGR弁につき、図8の鎖線四角の部分を示す拡大断面図。 図9における雄ねじと雌ねじの螺合状態の一部を示す拡大断面図。 従来のEGR弁の機械的全閉状態であって、下流側の流路に過給圧力が作用した状態を示す断面図。 第1実施形態に係り、EGR弁の前後差圧を求めるための演算処理内容の一例を示すフローチャート。 第1実施形態に係り、EGR弁の前後差圧に基づいて実行される全閉制御の内容の一例を示すフローチャート。 第1実施形態に係り、吸気量に応じた排気圧力を求めるために参照される排気圧力マップ。 第1実施形態に係り、排気圧力に応じた上流圧力を求めるために参照される上流圧力マップ。 第1実施形態に係り、EGR弁の制御全閉状態を示す断面図。 第1実施形態に係り、EGR弁の機械的全閉状態を示す断面図。 第1実施形態に係り、EGR弁の機械的全閉状態における図17の鎖線四角の部分を示す拡大断面図。 第1実施形態に係り、図18における雄ねじと雌ねじの螺合状態の一部を示す拡大断面図。 第1実施形態に係り、ストッパ位置を雄ねじの側から視て示す平面図。 第1実施形態に係り、異物噛み込み診断制御の内容の一例を示すフローチャート。 第1実施形態に係り、エンジン回転数とエンジン負荷に応じた減速時の全閉基準吸気圧力を演算するために参照される全閉基準吸気圧力マップ。 第1実施形態に係り、噛み込み異物径とエンジン回転数に応じた吸気圧力上昇代を演算するために参照される吸気圧力上昇代マップ。 第1実施形態に係り、異物除去制御の内容の一例を示すフローチャート。 第1実施形態に係り、噛み込み異物径に応じた異物外し開弁開度を求めるために参照される開弁開度マップ。 第2実施形態に係り、第2の異物除去制御の内容の一例を示すフローチャート。 第3実施形態に係り、エンジンシステムを示す概略構成図。 第3実施形態に係り、EGR弁を示す斜視図。 第3実施形態に係り、EGR弁を示す断面図。 第3実施形態に係り、第2の異物噛み込み診断制御の内容の一例を示すフローチャート。 第3実施形態に係り、第3の異物除去制御の内容の一例を示すフローチャート。 第3実施形態に係り、異物噛み込み開度に応じた異物外し開弁開度を求めるために参照される開弁開度マップ。 第4実施形態に係り、第4の異物除去制御の内容の一例を示すフローチャート。
以下、EGR弁の異物除去制御装置を、過給機と高圧ループ(HPL)式のEGR装置を備えたガソリンエンジンシステムに具体化したいくつかの実施形態について説明する。
<第1実施形態>
まず、第1実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
[ガソリンエンジンシステムについて]
図1に、この実施形態に係り、ガソリンエンジンシステム(以下、単に「エンジンシステム」という)を概略構成図により示す。自動車に搭載されたエンジンシステムは、レシプロタイプのエンジン1を備える。エンジン1には、その各気筒へ吸気を導入するための吸気通路2と、各気筒から排気を導出するための排気通路3が設けられる。吸気通路2と排気通路3には、過給機5が設けられる。吸気通路2には、エアクリーナ4、過給機5のコンプレッサ5a、インタークーラ6、スロットル装置7及び吸気マニホールド8が設けられる。スロットル装置7は、バタフライ式のスロットル弁7aが開閉されることにより、吸気通路2を流れる吸気量を調節するようになっている。吸気マニホールド8は、サージタンク8aと、サージタンク8aからエンジン1の各気筒へ分岐する複数の分岐通路8bとを含む。排気通路3には、排気マニホールド9、過給機5のタービン5b、排気を浄化するための触媒10が設けられる。エンジン1は周知の構成を備え、燃料と吸気との混合気を燃焼し、燃焼後の排気を排気通路3へ排出するようになっている。過給機5は、タービン5bが排気の流れにより回転動作し、それに連動してコンプレッサ5aが回転することにより、吸気通路2の吸気を昇圧させるようになっている。
[EGR装置について]
このエンジンシステムは、HPL式のEGR装置21を備える。このEGR装置21は、エンジン1から排気通路3へ排出される排気の一部を排気還流ガス(EGRガス)として吸気通路2へ流して各気筒へ還流させるための排気還流通路(EGR通路)22と、EGR通路22に設けられ、EGRガスを冷却するための排気還流クーラ(EGRクーラ)23と、EGRクーラ23より下流のEGR通路22に設けられ、EGRガスの流量を調節するためのEGR弁24とを含む。EGR通路22は、入口22aと複数の出口22bを含む。EGR通路22の下流側には、複数の出口22bを有するEGR分配管25が設けられる。EGR分配管25は、吸気マニホールド8の分岐通路8bに設けられる。この実施形態で、EGR通路22の入口22aは、排気マニホールド9とタービン5bとの間の排気通路3に接続される。また、EGRガスを各気筒へ均等に導入するために、EGR分配管25の複数の出口22bが、それぞれ各分岐通路8bに連通する。この実施形態では、EGR弁24は、開度可変なポペット式の電動弁(ステップモータ式)により構成される。EGR弁24の詳しい構成については後述する。
[エンジンシステムの電気的構成について]
次に、エンジンシステムの電気的構成の一例について説明する。図1において、このエンジンシステムには各種センサ等71〜78が設けられる。エンジン1に設けられた水温センサ71は、エンジン1の内部を流れる冷却水の温度(冷却水温度)THWを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エンジン1に設けられた回転数センサ72は、クランクシャフトの回転数(エンジン回転数)NEを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エアクリーナ4に設けられたエアフローメータ73は、エアクリーナ4を流れる吸気量Gaを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。サージタンク8aに設けられた吸気圧センサ74は、スロットル装置7より下流の吸気通路2(サージタンク8a)における吸気圧力PMを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。スロットル装置7に設けられたスロットルセンサ75は、スロットル弁7aの開度(スロットル開度)TAを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。タービン5bと触媒10との間の排気通路3に設けられた酸素センサ76は、排気中の酸素濃度Oxを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エアクリーナ4の入口に設けられた吸気温センサ77は、エアクリーナ4に吸入される外気の温度(吸気温度)THAを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。また、この実施形態の自動車には、その車速SPDを検出するための車速センサ78が設けられる。車速センサ78は、車速SPDの検出値に応じた電気信号を出力する。回転数センサ72、エアフローメータ73、吸気圧センサ74及びスロットルセンサ75は、この開示技術における運転状態検出手段の一例に相当する。
このエンジンシステムは、同システムの制御を司る電子制御装置(ECU)80を更に備える。ECU80には、各種センサ71〜78がそれぞれ接続される。また、ECU80には、EGR弁24の他、インジェクタ(図示略)及びイグニションコイル(図示略)が接続される。ECU80は、この開示技術における制御手段の一例に相当する。周知のようにECU80は、中央処理装置(CPU)、各種メモリ、外部入力回路及び外部出力回路等を備える。メモリには、各種制御に関する所定の制御プログラムが格納される。CPUは、入力回路を介して入力される各種センサ71〜78の検出信号に基づき、所定の制御プログラムに基づいて燃料噴射制御、点火時期制御、EGR制御及びEGR弁24全閉制御等を実行するようになっている。
この実施形態で、ECU80は、EGR制御において、エンジン1の運転状態に応じてEGR弁24を制御するようになっている。具体的には、ECU80は、エンジン1の停止時、アイドル運転時、減速運転時及び加速運転時には、EGR弁24を全閉に制御し、それ以外の運転時には、その運転状態に応じて目標EGR開度を求め、EGR弁24をその目標EGR開度に制御するようになっている。このときEGR弁24が開弁されることにより、エンジン1から排気通路3へ排出され、タービン5bに流入する前の排気の一部が、EGRガスとしてEGR通路22、EGRクーラ23、EGR弁24及びEGR分配管25等を介して吸気通路2(吸気マニホールド8)へ流れ、エンジン1の各気筒へ還流される。
[EGR弁の構成について]
次に、EGR弁24の構成について詳しく説明する。図2に、EGR弁24の第2全閉状態を断面図により示す。図3に、EGR弁24の全開状態を断面図により示す。図2、図3に示すように、EGR弁24は、流路32を有するハウジング33と、流路32に設けられた弁座34と、弁座34に対して着座可能に設けられた弁体35と、弁体35が設けられた弁軸36と、弁軸36をその軸線方向へ往復運動(ストローク運動)させるためのステップモータ37とを備える。ステップモータ37は、この開示技術におけるアクチュエータの一例に相当する。
弁軸36は、ハウジング33を垂直に貫通して配置される。弁軸36は、一端部(下端部)と他端部(上端部)を含み、下端部に弁体35が固定され、上端部に雄ねじ38が設けられる。弁軸36には、雄ねじ38に隣接してその下側にフランジ状のスプリング受け39が設けられる。スプリング受け39の雄ねじ38に面する端面上には、突起状をなすストッパ40が設けられる。弁軸36のスプリング受け39より下側には、横断面が略小判形状をなす二面幅部36aが設けられる。
ハウジング33において、流路32の両端は、EGRガスが導入される入口32aと、EGRガスが導出される出口32bとなっている。入口32aは上流側のEGR通路22に接続され、出口32bは下流側のEGR通路22に接続される。弁座34は、流路32に連通する弁孔34aを有する。流路32は、弁座34を境として下側(上流側)の流路32cと上側(下流側)の流路32dとに分かれる。この実施形態では、弁体35は、上流側の流路32cにて弁座34に着座可能に配置される。換言すると、流路32は、弁座34を境としてステップモータ37に近い側(下流側)と遠い側(上流側)に分かれ、その遠い側(上流側)にて弁体35が弁座34に着座可能に配置される。
弁体35は、略円錐台形状をなし、弁座34に対し着座可能及び離間可能に設けられる。ハウジング33には、弁軸36を軸線方向へストローク運動可能に支持案内するための、第1スラスト軸受41と第2スラスト軸受42が設けられる。第1スラスト軸受41の内周には、横断面が略小判形状をなし弁軸36の二面幅部36aに係合可能な回転規制部41aが形成される。二面幅部36aと回転規制部41aとが整合することで、弁軸36のストローク運動が案内されると共に、弁軸36の回転が規制される。
ステップモータ37は、コイル51を有するステータ52と、ステータ52の内側に設けられたロータとしてのマグネットロータ53とを含む。これらの部材51〜53等は、樹脂製のケーシング54によりモールドされて覆われる。ケーシング54には、横へ突出したコネクタ55が形成される。コネクタ55には、コイル51から延びる端子56が設けられる。
マグネットロータ53は、ロータ本体57と、ロータ本体57の外側に一体的に設けられた円筒状のプラスチックマグネット58とを含む。ロータ本体57の上端部外周には、ケーシング54との間に第1ラジアル軸受59が設けられる。プラスチックマグネット58の下端部内周には、第1スラスト軸受41との間に第2ラジアル軸受60が設けられる。これら第1及び第2のラジアル軸受59,60によりマグネットロータ53がステータ52の内側にて回転可能に支持される。ロータ本体57の中心には、弁軸36の雄ねじ38に螺合される雌ねじ61が設けられる。
図4に、EGR弁24につき、第2全閉状態における図2の鎖線四角S1の部分を拡大断面図により示す。図5に、図4における雄ねじ38と雌ねじ61の螺合状態の一部を拡大断面図により示す。図6に、EGR弁24につき、全開状態における図3の鎖線四角S2の部分を拡大断面図により示す。図7に、図6における雄ねじ38と雌ねじ61の螺合状態の一部を拡大断面図により示す。図4〜図7に示すように、雄ねじ38は、弁軸36の軸線方向において螺旋状に連なる雄ねじ山38aを有する。この雄ねじ山38aは、弁座34の方(下方)へ向いた第1雄ねじ山面38aaと、その第1雄ねじ山面38aaの反対側(上側)に位置する第2雄ねじ山面38abを含む。また、雌ねじ61は、弁軸36の軸線方向において螺旋状に連なる雌ねじ山61aを有する。この雌ねじ山61aは、弁座34の方(下方)へ向いた第1雌ねじ山面61aaと、その第1雌ねじ山面61aaの反対側(上側)に位置する第2雌ねじ山面61abを含む。そして、図5、図7に示すように、この雄ねじ38と雌ねじ61との間には、弁軸36の軸線方向において所定のバックラッシ65(あそび)がある。
ここで、弁軸36のスプリング受け39と下側の第2ラジアル軸受60との間、すなわち、スプリング受け39とハウジング33との間には、弁体35を弁座34へ着座させる閉弁方向へ付勢するために、弁軸36を図2〜図7の上方へ付勢するための閉弁スプリング62が設けられる。また、マグネットロータ53(プラスチックマグネット58)と第2ラジアル軸受60との間には、マグネットロータ53を弁座34から遠ざかる方向へ付勢するためのロータスプリング63が設けられる。この実施形態で、ロータスプリング63の付勢力は、閉弁スプリング62の付勢力より大きく設定されている。
ハウジング33と弁軸36との間には、ハウジング33と弁軸36との間をシールするための略円筒形をなすリップシール43が、第2スラスト軸受42に隣接して設けられる。また、ハウジング33と弁軸36との間には、ハウジング33と弁軸36との間をデポジットからガードするための略円筒形をなすデポガードプラグ44が、リップシール43に隣接して設けられる。
このEGR弁24は、ステップモータ37を駆動させてマグネットロータ53を回転させることにより、その回転運動を雌ねじ61と雄ねじ38を介して弁軸36と弁体35のストローク運動に変換し、弁座34に対する弁体35の開度を調節するようになっている。すなわち、この実施形態のEGR弁24は、弁体35が弁座34に着座し閉弁スプリング62の付勢力により全閉に保たれる第1全閉状態(制御全閉状態を含む。)を備える。そして、弁体35が弁座34に着座した第1全閉状態から、マグネットロータ53が一方向へ回転することにより、雄ねじ38と雌ねじ61の螺合関係により、閉弁スプリング62の付勢力に対抗して、弁軸36がスラスト方向である図2の下方向へストローク運動する。この弁軸36のストローク運動により、弁体35が図2の下方向へストローク運動し、弁体35が弁座34から離れて開弁する。
一方、図3に示すように、弁体35が弁座34から最も離れた全開状態から、マグネットロータ53が反対方向へ回転することにより、雄ねじ38と雌ねじ61の螺合関係と、閉弁スプリング62の付勢力により、弁軸36がスラスト方向である図3の上方向へストローク運動する。この弁軸36のストローク運動により、弁体35が図3の上方向へストローク運動し、弁体35が弁座34に近付いて閉弁する。ここで、ロータ本体57の下部には、ストッパ40に係合可能な係合部57aが設けられる。EGR弁24の閉弁時には、弁体35が弁座34に着座して全閉となり、更に、その全閉が保たれる第2全閉状態となる。そして、マグネットロータ53が更に反対方向へ回転すると、係合部57aがストッパ40に係合するまでロータ本体57が回転し、係合部57aがストッパ40に係合すると、ロータ本体57の回転が規制されると共に、弁軸36のストローク運動が規制される。このときの弁軸36の位置が初期位置として規定される。
ここで、図8に、従来のEGR弁84の機械的全閉状態を断面図により示す。図9に、従来のEGR弁84につき、図8の鎖線四角S3の部分を拡大断面図により示す。図10に、図9における雄ねじ38と雌ねじ61の螺合状態の一部を拡大断面図により示す。図11に、従来のEGR弁84の機械的全閉状態であって、下流側の流路32dに過給圧力が作用した状態を断面図により示す。図8〜図11において、第1実施形態のEGR弁24と同一の構成については同じ符号を付して示す。従来のEGR弁84において、機械的全閉状態とは、図8〜図10に示すように、弁体35が弁座34に着座した全閉状態であって、ロータ本体57の係合部57aがストッパ40に係合すると共に、雄ねじ山38aと雌ねじ山61aとが互いに隙間のある非接触な状態に保たれることを意味する。従来のEGR弁84の機械的全閉状態は、ステップモータ37を「−4(step)」で制御したときに得られる。
ここで、エンジン1の運転時には、図8に示す下流側の流路32dに吸気通路2から過給圧力が作用することがある。この場合に、従来のEGR弁84では、その過給圧力が閉弁スプリング62の付勢力より大きいと、図11に示すように、雄ねじ38と雌ねじ61との隙間の分だけ弁体35が過給圧力により押し下げられて弁座34から離間(開弁)し、下流側の流路32dから上流側の流路36cへ吸気が漏れて排気通路3へ流れるおそれがある。この結果、排気通路3では、吸気の侵入による不具合が発生するおそれがある。そこで、この実施形態のEGR弁24では、その全閉状態において過給圧力が弁体35に作用しても、弁体35が弁座34から離間しないようにする技術的特徴を備えている。
先ず、第1の技術的特徴としては、この実施形態では、過給圧力に対抗して弁体35が弁座34から離間しないようにするために、EGR弁24が、図2、図4、図5に示すような状態を第2全閉状態として備えている。すなわち、この実施形態では、EGR弁24は、閉弁スプリング62の付勢力により弁体35が弁座34に着座すると共に、雌ねじ61の第2雌ねじ山面61abに雄ねじ38の第1雄ねじ山面38aaが係合した状態であって、係合部57aがストッパ40に係合していない状態を第2全閉状態として備えている。第2全閉状態では、EGR弁24は、閉弁スプリング62の付勢力により弁体35が弁座34に着座し、全閉に保たれる。この実施形態では、所定の全閉制御を実行することにより、EGR弁24を第2全閉状態にするようになっている。
また、第2の技術的特徴として、この実施形態では、過大な過給圧力に対抗して弁体35が弁座34から離間しないようにするために、EGR弁24が機械的全閉状態を備えている。すなわち、この実施形態では、EGR弁24は、ロータスプリング63の付勢力により弁体35が弁座34に着座し、雌ねじ61の第2雌ねじ山面61abに雄ねじ38の第1雄ねじ山面38aaが係合すると共に、係合部57aがストッパ40に係合する状態を機械的全閉状態として備えている。この機械的全閉状態では、EGR弁24は、ロータスプリング63の付勢力により弁体35が弁座34に着座し、全閉に保たれる。この実施形態では、所定の全閉制御を実行することにより、EGR弁24を機械的全閉状態にするようになっている。
この実施形態では、弁体35に対しその弁体35を開弁させる方向に作用する圧力として、EGR弁24の前後差圧ΔPEGRが求められ、その前後差圧ΔPEGRに基づき全閉制御を実行するようになっている。図12に、EGR弁24の前後差圧ΔPEGRを求めるための演算処理内容の一例をフローチャートにより示す。図13に、その前後差圧ΔPEGRに基づいて実行される全閉制御の内容の一例をフローチャートにより示す。
[前後差圧の演算処理について]
処理が図12のルーチンへ移行すると、先ず、ステップ100で、ECU80は、エアフローメータ73及び吸気圧センサ74の検出値に基づき吸気量Gaと吸気圧力PMをそれぞれ取り込む。吸気圧力PMは、EGR弁24の下流側に作用する下流圧力に相当する。
次に、ステップ110で、ECU80は、吸気量Gaに基づきEGR弁24に作用する排気圧力PEXを求める。ECU80は、例えば、図14に示すような排気圧力マップを参照することにより、吸気量Gaに応じた排気圧力PEXを求めることができる。
次に、ステップ120で、ECU80は、求められた排気圧力PEXに基づき、EGR弁24の上流側に作用する上流圧力PRIを求める。ECU80は、例えば、図15に示すような上流圧力マップを参照することにより、排気圧力PEXに応じた上流圧力PRIを求めることができる。
そして、ステップ130で、ECU80は、吸気圧力PM(下流圧力)から上流圧力PRIを減算することにより、EGR弁24に作用する前後差圧ΔPEGRを算出する。
上記演算処理によれば、ECU80は、EGR弁24において、弁体35に対し弁体35を開弁させる方向に作用する圧力としての前後差圧ΔPEGRをエンジン1の運転状態に基づいて算出するようになっている。
[全閉制御について]
次に、全閉制御について説明する。処理が図13のルーチンへ移行すると、先ず、ステップ200で、ECU80は、各種センサ等71〜78の検出値に基づき、エンジン1や車両の運転条件に係るエンジン回転数NE、エンジン負荷KL、吸気量Ga、吸気圧力PM、車速SPD、冷却水温度THW及び吸気温度THAを取り込む。
次に、ステップ210で、ECU80は、エンジン1や車両の運転条件に応じた目標EGRステップTEGRstの基準値B1を求める。ECU80は、取り込んだ各種パラメータNE,KL,Ga,PM,SPD,THW,THAに基づき、所定のマップを参照することにより、この基準値B1を求めることができる。
次に、ステップ220で、ECU80は、求められた基準値B1が「8(step)」より小さいか否かを判断する。ECU80はこの判断結果が肯定となる場合は、EGR弁24に対する全閉要求があるものとして処理をステップ230へ移行する。一方、ECU80は、この判断結果が否定となる場合は、EGR弁24に対する開弁要求があるものとして処理をステップ270へ移行する。
ステップ230では、ECU80は、EGR弁24の前後差圧ΔPEGRを取り込む。この前後差圧ΔPEGRは、上記した演算処理により求められたものである。
次に、ステップ240で、ECU80は、前後差圧ΔPEGRが所定の判定値A1よりも小さいか否かを判断する。ここで、判定値A1は、閉弁スプリング62の付勢力に相当する。ECU80はこの判断結果が肯定となる場合は、弁体35を開弁させる方向へ過給圧力が弁体35に作用するが、その過給圧力では弁体35は開弁しないものとして、処理をステップ250へ移行する。一方、この判断結果が否定となる場合は、弁体35を開弁させる方向へ過大な過給圧力が弁体35に作用しているものとして、処理をステップ280へ移行する。
そして、ステップ250では、ECU80は、目標EGRステップTEGRstを「0(step)」に設定する。
次に、ステップ260では、ECU80は、EGR弁24の開度を目標EGRステップTEGRstに制御する。この場合、ECU80は、ステップモータ37を目標EGRステップTEGRstである「0(step)」に制御し、EGR弁24は、図16に示すような制御全閉状態となる。制御全閉状態では、弁体35が弁座34に着座した全閉状態であって、雄ねじ山38aと雌ねじ山61aとが互いに隙間のある非接触な状態に保たれ、ロータ本体57の係合部57aはストッパ40に係合していない。この場合は、閉弁スプリング62の付勢力により弁体35が全閉に保持される。なお、ECU80が、ステップモータ37を「0(step)〜8(step)」に制御するときは、EGR弁24は、第1全閉状態(制御全閉状態と同じ状態)となる。その後、ECU80は、処理をステップ200へ戻す。図16は、EGR弁24の制御全閉状態を断面図により示す。
一方、ステップ280では、ECU80は、目標EGRステップTEGRstを「−8〜−12(step)」に設定し、処理をステップ260へ移行する。この場合、ステップ260では、ECU80は、EGR弁24の開度を目標EGRステップTEGRstに制御する。すなわち、ECU80は、ステップモータ37を目標EGRステップTEGRstである「−8〜−12(step)」に制御する。この場合、EGR弁24は、第2全閉状態又は機械的全閉状態となり、過大な過給圧力に対抗してEGR弁24が全閉に保持される。この場合、第2全閉状態では、雌ねじ61の第2雌ねじ山面61abに雄ねじ38の第1雄ねじ山面38aaが係合し、閉弁スプリング62の機能が停止して、ロータスプリング63の付勢力により弁体35が全閉に保持される。また、機械的全閉状態では、更に係合部57aがストッパ40に係合し、ロータスプリング63の付勢力により弁体35が全閉に保持される。その後、ECU80は、処理をステップ200へ戻す。
一方、ステップ270では、ECU80は、目標EGRステップTEGRstを「基準値B1(step)」に設定し、処理をステップ260へ移行する。この場合、ステップ260では、ECU80は、EGR弁24の開度を目標EGRステップTEGRstに制御する。すなわち、ECU80は、ステップモータ37を目標EGRステップTEGRstである「基準値B1(step)」に制御する。この場合、EGR弁24は、雌ねじ61の第1雌ねじ山面61aaに雄ねじ38の第2雄ねじ山面38abが係合すると共に、閉弁スプリング62の付勢力とマグネットロータ53の付勢力との差により弁軸36が下方へストローク運動し弁体35が開弁する。その後、ECU80は、処理をステップ200へ戻す。
上記の全閉制御によれば、ECU80は、目標EGRステップTEGRstとして求められた基準値B1が「8(step)」より小さく(全閉要求有り)、EGR弁24の前後差圧ΔPEGRが所定の判定値A1(閉弁スプリング62の付勢力)より小さくなる場合は、EGR弁24を図16に示す制御全閉状態(第1全閉状態)に制御する。すなわち、ECU80は、EGR弁24に対する全閉要求があるときに、弁体35に対し弁体35を開弁させる方向に作用する過給圧力が閉弁スプリング62の付勢力より小さいと判断したときに、EGR弁24を制御全閉状態(第1全閉状態)にするためにステップモータ37を目標EGRステップTEGRstとしての「8(step)〜0(step)」に制御するようになっている。制御全閉状態(第1全閉状態)のEGR弁24では、弁体35が弁座34に押し付けられる。この場合、弁体35は、閉弁スプリング62の付勢力により弁座34に押し付けられて全閉に保持される。
また、上記の全閉制御によれば、ECU80は、基準値B1が「8(step)」より小さく(全閉要求有り)、EGR弁24の前後差圧ΔPEGRが所定の判定値A1(閉弁スプリング62の付勢力)以上となる場合は、EGR弁24に過大な過給圧力が作用してEGR弁24が不用意に開弁する条件であるとして、EGR弁24を第2全閉状態又は機械的全閉状態に制御する。すなわち、ECU80は、EGR弁24に対する全閉要求があるときに、弁体35に対し弁体35を開弁させる方向に作用する過大な過給圧力が閉弁スプリング62の付勢力以上になると判断したときに、EGR弁24を第2全閉状態又は機械的全閉状態にするためにステップモータ37を目標EGRステップTEGRstとしての「−8〜−12(step)」に制御するようになっている。第2全閉状態又は機械的全閉状態のEGR弁24では、弁体35が弁座34に強く押し付けられて閉じ込まれる。更に、機械的全閉状態では、ロータ本体の57の係合部57aがストッパ40に係合し、弁軸36がロータ本体57(マグネットロータ53)にロックされてスラスト方向の動きが規制される。この場合、弁体35は、閉弁スプリング62より付勢力が大きいロータスプリング63により弁座34に強く押し付けられて全閉に保持される。
図17には、EGR弁24の機械的全閉状態であって、ステップモータ37を目標EGRステップTEGRstである「−12(step)」に制御した場合の機械的全閉状態を断面図により示す。図18には、EGR弁24の機械的全閉状態における図17の鎖線四角S4の部分を拡大断面図により示す。図19には、図18における雄ねじ38と雌ねじ61の螺合状態の一部を拡大断面図により示す。図2に示す第2全閉状態では、ステップモータ37を、目標EGRステップTEGRstである「−8(step)」未満に制御する。この場合、雄ねじ山38a又は雌ねじ山61aが摩耗すると、雄ねじ38と雌ねじ61との間に不要なクリアランスが生じ、閉弁スプリング62が過給圧力に打ち負けてクリアランスの分だけ弁体35が開弁するおそれがある。これに対し、図17〜図19に示す機械的全閉状態では、ステップモータ37を、目標EGRステップTEGRstである「−8(step)」よりも締め込み側である「−12(step)」に制御している。このため、マグネットロータ53が、図17の下方へ若干変位し、第1ラジアル軸受59がケーシング54から下方へ若干離れることになる。これにより、雄ねじ山38a又は雌ねじ山61aが摩耗しても、雄ねじ38と雌ねじ61が接触する状態を維持できる。このとき、ロータスプリング63の付勢力が過大な過給圧力に対抗できることで、EGR弁24を全閉に保持することができる。
この実施形態では、EGR弁24を機械的全閉状態にするために、ステップモータ37を、「−12(step)」の目標EGRステップTEGRstにより制御できるようにしている。そのために、この実施形態では、ストッパ40の位置を変更している。図20に、ストッパ位置を雄ねじ38の側から視た平面図により示す。図20に矢印で示すように、スプリング受け39におけるストッパ40の位置は、2点鎖線で示す従来の位置よりも閉じ側へ「45°」だけ変位させている。
ここで、EGR弁24では、弁座34と弁体35との間でデポジット等の異物の噛み込みや付着が問題になることがある。そこで、この実施形態では、ECU80は、異物噛み込みを含むEGR弁24の開弁固着(開弁したまま固着すること)による異常を診断するために「第1の異物噛み込み診断制御」を実行するようになっている。
[第1の異物噛み込み診断制御について]
図21に、ECU80が実行する第1の異物噛み込み診断制御の内容の一例をフローチャートにより示す。このフローチャートは、エンジン1の減速時であってEGR弁24を全閉に制御するとき又は閉弁制御するときに、EGR弁24の異物噛み込みによる異常を診断するための処理を示す。
処理がこのルーチンへ移行すると、先ず、ステップ300で、ECU80は、エンジン回転数NE、エンジン負荷KL、スロットル開度TA、吸気量Ga、吸気圧力PM及びモータステップ数STegrをそれぞれ取り込む。
次に、ステップ301で、ECU80は、エンジン1の運転状態が異物噛み込み検出範囲内か否かを判断する。ECU80は、例えば、エンジン回転数NEとエンジン負荷KLとの関係から規定される範囲が、異物噛み込み検出に適した所定の範囲内であるかを判断することができる。この所定の範囲内として、エンジン1の減速運転又は定常運転が含まれる。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ302へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ300へ戻す。
ステップ302では、ECU80は、モータステップ数STegrが「8ステップ」より小さいか否かを判断する。「8ステップ」は、一例であり、EGR弁24の小開度に対応する。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ303へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ300へ戻す。
ステップ303では、ECU80は、エンジン回転数NEとエンジン負荷KLに応じた減速時の全閉基準吸気圧力PMegr0を取り込む。ECU80は、例えば、図22に示すように予め設定された全閉基準吸気圧力マップを参照することにより、検出されるエンジン回転数NEと検出されるエンジン負荷KLに応じた減速時の全閉基準吸気圧力PMegr0を演算することができる。このマップは、EGR弁24の弁体35の開度が「0」、すなわち全閉時における、エンジン回転数NE及びエンジン負荷KLに対する全閉基準吸気圧力PMegr0の関係が予め設定されたマップである。一般に、エンジン1の減速時の吸気圧力PMは、EGR弁24における異物の噛み込みの有無にかかわらずエンジン負荷KLと相関を有し、両者はほぼ比例する。ただし、吸気圧力PMは、エンジン回転数NEに応じて変化するので、図22では、エンジン回転数NE及びエンジン負荷KLに対して全閉基準吸気圧力PMegr0が設定されている。このマップで、全閉基準吸気圧力PMegr0は、エンジン負荷KLに対し比例的に増加し、エンジン回転数NEが高くなるほど低下するように設定される。
次に、ステップ304で、ECU80は、EGR弁24に噛み込まれた異物の径(噛み込み異物径)OPNΦX(=0,0.3,0.6,0.9)とエンジン回転数NEに応じた吸気圧力上昇代αΦX(X=0,0.3,0.6,0.9)を求める。ECU80は、例えば、図23に示すように予め設定された吸気圧力上昇代マップを参照することにより、噛み込み異物径OPNΦXと検出されるエンジン回転数NEに応じた吸気圧力上昇代αΦXを演算することができる。吸気圧力上昇代αΦXは、EGR弁24を閉弁制御するときに、異物を噛み込むことでEGR弁24が開弁固着となって閉弁に至らないことにより生じる吸気圧力PMの上昇量を意味する。従って、吸気圧力上昇代αΦXは、図23に示すように、噛み込み異物径OPNΦXが大きくなるほどEGR弁24の固着による開度が大きくなるため増加する。なお、エンジン回転数NEが高くなるほど1回転当たりのエンジン1に取り込まれる吸気量Gaが少なくなるため、吸気圧力上昇代αΦXは小さくなる。図23において、太い1点鎖線は噛み込み異物径OPNΦXが「0.9(mm)」の場合、太い破線は噛み込み異物径OPNΦXが「0.6(mm)」の場合、太い2点鎖線は噛み込み異物径OPNΦXが「0.3(mm)」の場合、太い実線は噛み込み異物径OPNΦXが「0(mm)」の場合をそれぞれ示す。従って、ここでは、噛み込み異物径OPNΦXが「0(mm)」の場合の吸気圧力上昇代を「αΦ0」と示し、噛み込み異物径OPNΦXが「0.3(mm)」の場合の吸気圧力上昇代を「αΦ0.3」と示し、噛み込み異物径OPNΦXが「0.6(mm)」の場合の吸気圧力上昇代を「αΦ0.6」と示し、噛み込み異物径OPNΦXが「0.9(mm)」の場合の吸気圧力上昇代を「αΦ0.9」と示す。すなわち、このステップ304で、ECU80は、EGR弁24の異物噛み込み(開弁固着)が想定される複数の噛み込み異物径OPNΦX(0,0.3,0.6,0.9)と取得したエンジン回転数NEに応じた複数の吸気圧力上昇代αΦX(αΦ0,αΦ0.3,αΦ0.6,αΦ0.9)を演算するようになっている。なお、この噛み込み異物径OPNΦXは、異物噛み込みにより開いているEGR弁24の開度に相当する。
次に、ステップ305で、ECU80は、取り込まれた吸気圧力PMが、全閉基準吸気圧力PMegr0と吸気圧力上昇代αΦ0.3との加算結果(PMegr0+αΦ0.3)より大きいか否かを判断する。そのために、ECU80は、全閉基準吸気圧力PMegr0に吸気圧力上昇代αΦ0.3を加算することで加算結果(PMegr0+αΦ0.3)を得る。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は、噛み込み異物径OPNΦXが「0.3(mm)以上」になるものとして処理をステップ306へ移行し、この判断結果が否定となる場合は、噛み込み異物径OPNΦXが「0〜0.3(mm)」になるものとして処理をステップ311へ移行する。
ステップ306では、ECU80は、取り込まれた吸気圧力PMが、全閉基準吸気圧力PMegr0と吸気圧力上昇代αΦ0.6との加算結果(PMegr0+αΦ0.6)より大きいか否かを判断する。そのために、ECU80は、全閉基準吸気圧力PMegr0に吸気圧力上昇代αΦ0.6を加算することで加算結果(PMegr0+αΦ0.6)を得る。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は、噛み込み異物径OPNΦXが「0.6(mm)以上」になるものとして処理をステップ307へ移行し、この判断結果が否定となる場合は、噛み込み異物径OPNΦXが「0.3〜0.6(mm)」になるものとして処理をステップ316へ移行する。
ステップ307では、ECU80は、取り込まれた吸気圧力PMが、全閉基準吸気圧力PMegr0と吸気圧力上昇代αΦ0.9との加算結果(PMegr0+αΦ0.9)より大きいか否かを判断する。そのために、ECU80は、全閉基準吸気圧力PMegr0に吸気圧力上昇代αΦ0.9を加算することで加算結果(PMegr0+αΦ0.9)を得る。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は、噛み込み異物径OPNΦXが「0.9(mm)以上」になるものとして処理をステップ308へ移行し、この判断結果が否定となる場合は、噛み込み異物径OPNΦXが「0.6〜0.9(mm)」になるものとして処理をステップ317へ移行する。
ステップ308では、ECU80は、噛み込み異物径OPNΦXを「0.9(mm)以上」と判定する。すなわち、ECU80は、ステップ308以前の処理によって噛み込み異物径OPNΦXを演算し、「0.9(mm)以上」という演算結果を得る。
次に、ステップ309では、ECU80は、EGR弁24が異物噛み込みによる異常を生じさせていると判定する。ECU80は、この判定結果をメモリに記憶したり、運転者に対する所定の報知制御を実行したりすることができる。
次に、ステップ310で、ECU80は、判定した噛み込み異物径OPNΦXに応じたアイドルアップ制御を実行する。この場合、ECU80は、0.9(mm)以上の噛み込み異物径OPNΦXに応じたアイドルアップ制御を実行する。すなわち、エンジン1の減速時に、EGR弁24で異物噛み込みがあると、エンジン1へ不要なEGRガスが漏れ流れ、エンジン1に失火やドライバビリティ悪化、あるいはエンスト発生のおそれがある。これらエンスト等は、噛み込み異物径OPNΦXが大きくなるほど、つまりはエンジン1へ漏れ流れるEGRガス流量が多くなるほど発生し易くなる。そこで、この実施形態では、ECU80は、これらエンスト等を回避するために、噛み込み異物径OPNΦXに応じたアイドルアップ制御を実行する。その後、ECU80は、処理をステップ300へ戻す。
一方、ステップ305から移行してステップ311では、ECU80は、取り込まれた吸気圧力PMを、全閉基準吸気圧力PMegr0と吸気圧力上昇代αΦ0との加算結果(PMegr0+αΦ0)から全閉基準吸気圧力PMegr0と吸気圧力上昇代αΦ0.3との加算結果(PMegr0+αΦ0.3)の間で補間計算することにより、噛み込み異物径OPNΦXを求める。すなわち、ECU80は、想定した複数の噛み込み異物径OPNΦX(0,0.3,0.6,0.9)の間の開度については、取得した吸気圧力PMを、演算した複数の加算結果(PMegr0+αΦX)のうち値が近い隣り合う二つの加算結果(PMegr0+αΦ0,PMegr0+αΦ0.3)の間で補間計算することにより求める。ECU80は、補間計算のために、例えば、次のような計算式1(F1)を採用することができる。
OPNΦX=[1−(PMegr0+αΦ0.3−PM)/(PMegr0+αΦ0.3−PMegr0)]*(OPNΦ0.3−OPNΦ0)+OPNΦ0 ・・・(F1)
次に、ステップ312で、ECU80は、噛み込み異物径OPNΦXを直前のステップで求めた値と判定する。この場合、ECU80は、噛み込み異物径OPNΦXを「0〜0.3(mm)」の範囲のある値と判定する。すなわち、ECU80は、ステップ312以前の補間計算によって噛み込み異物径OPNΦXを演算し、ある判定結果を得る。
次に、ステップ313で、ECU80は、判定された噛み込み異物径OPNΦXが「0」以下か否かを判断する。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は、異物噛み込みがないものとして処理をステップ314へ移行し、この判断結果が否定となる場合は、異物噛み込みがあるものとして処理をステップ309へ移行し、ステップ309以降の処理を実行する。
ステップ314では、ECU80は、EGR弁24が異物噛み込みによる異常を生じさせていないとして、正常と判定する。ECU80は、この判定結果をメモリに記憶することができる。
次に、ステップ315で、ECU80は、EGR弁24が正常時のアイドル制御を実行する。すなわち、エンジン1の減速時にEGR弁24で異物噛み込みがなければ、エンジン1にEGRガス流入によるエンスト等の発生のおそれがないので、ECU80は、通常のアイドル制御を実行する。その後、ECU80は、処理をステップ300へ戻す。
一方、ステップ306から移行してステップ316では、ECU80は、取り込まれた吸気圧力PMを、全閉基準吸気圧力PMegr0と吸気圧力上昇代αΦ0.3との加算結果(PMegr0+αΦ0.3)から全閉基準吸気圧力PMegr0と吸気圧力上昇代αΦ0.6との加算結果(PMegr0+αΦ0.6)の間で補間計算することにより、噛み込み異物径OPNΦXを求める。ここでは、ECU80は、取得した吸気圧力PMを、値が近い隣り合う二つの加算結果(PMegr0+αΦ0.3,PMegr0+αΦ0.6)の間で補間計算することにより求める。ECU80は、補間計算のために、例えば、次のような計算式2(F2)を採用することができる。
OPNΦX=[1−(PMegr0+αΦ0.6−PM)/(PMegr0+αΦ0.6−PMegr0−αΦ0.3)]*(OPNΦ0.6−OPNΦ0.3)+OPNΦ0.3 ・・・(F2)
その後、ECU80は、処理をステップ312へ移行し、ステップ312以降の処理を実行する。
一方、ステップ307から移行してステップ317では、ECU80は、取り込まれた吸気圧力PMを、全閉基準吸気圧力PMegr0と吸気圧力上昇代αΦ0.6との加算結果(PMegr0+αΦ0.6)から全閉基準吸気圧力PMegr0と吸気圧力上昇代αΦ0.9との加算結果(PMegr0+αΦ0.9)の間で補間計算することにより、噛み込み異物径OPNΦXを求める。ここでは、ECU80は、取得した吸気圧力PMを、値が近い隣り合う二つの加算結果(PMegr0+αΦ0.6,PMegr0+αΦ0.9)の間で補間計算することにより求める。ECU80は、補間計算のために、例えば、次のような計算式3(F3)を採用することができる。
OPNΦX=[1−(PMegr0+αΦ0.9−PM)/(PMegr0+αΦ0.9−PMegr0−αΦ0.6)]*(OPNΦ0.9−OPNΦ0.6)+OPNΦ0.6 ・・・(F3)
その後、ECU80は、処理をステップ312へ移行し、ステップ312以降の処理を実行する。
上記した第1の異物噛み込み診断制御によれば、ECU80は、全閉基準吸気圧力PMegr0(基準吸気圧力)を、取得したエンジン回転数NE及び取得したエンジン負荷KLに応じて演算し、取得したエンジン回転数NEに応じた吸気圧力上昇代αΦXを演算し、演算した全閉基準吸気圧力PMegr0に演算した吸気圧力上昇代αΦXを加算し、その加算結果(PMegr0+αΦX)と取得した吸気圧力PMとに基づいてEGR弁24の異物噛み込み(開弁固着)による異常の有無を判定するようになっている。
上記した第1の異物噛み込み診断制御によれば、ECU80は、加算結果(PMegr0+αΦX)と取得した吸気圧力PMとに基づいてEGR弁24の噛み込み異物径OPNΦX(開度)を演算し、演算したEGR弁24の噛み込み異物径OPNΦXが所定値(例えば、「0.9」)以上となった場合(又は「略0より大きくなった場合」と設定することもできる。)には、EGR弁24が異物噛み込み(開弁固着)による異常を生じさせていると判定し、演算したEGR弁24の噛み込み異物径OPNΦXが略0となった場合(又は「所定値以下となった場合」と設定することもできる。)には、EGR弁24が異物噛み込みによる異常を生じさせていないと判定するようになっている。
上記した第1の異物噛み込み診断制御によれば、ECU80は、EGR弁24の異物噛み込み(開弁固着)が想定される複数の噛み込み異物径OPNΦX(開度)に応じた異なる複数の吸気圧力上昇代αΦXを演算し、演算した複数の吸気圧力上昇代αΦXそれぞれと演算した全閉基準吸気圧力PMegr0との異なる複数の加算結果(PMegr0+αΦX)と取得した吸気圧力PMとを比較し、取得した吸気圧力PMが演算した複数の加算結果(PMegr0+αΦX)と等しい又は近似すると判定した場合に、その判定に係る加算結果(PMegr0+αΦX)を構成する吸気圧力上昇代αΦXに応じた噛み込み異物径OPNΦX(開度)をEGR弁24の噛み込みによる噛み込み異物径OPNΦX(開度)として求めるようになっている。
上記した第1の異物噛み込み診断制御によれば、ECU80は、複数の噛み込み異物径OPNΦX(開度)の間の噛み込み異物径OPNΦX(開度)については、取得した吸気圧力PMを、演算した複数の加算結果(PMegr0+αΦX)のうち値が近い隣り合う二つの加算結果(PMegr0+αΦX)の間で補間計算することにより求めるようになっている。
この実施形態では、ECU80は、上記した第1の異物噛み込み診断制御の診断結果を受け、次のような「第1の異物除去制御」を実行するようになっている。
[第1の異物除去制御について]
図24に、ECU80が実行する第1の異物除去制御の内容の一例をフローチャートにより示す。処理がこのルーチンへ移行すると、先ず、ステップ400で、ECU80は、異物噛み込み判定か否かを判断する。ECU80は、第1の異物噛み込み診断制御の診断結果に基づきこの判断を行う。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ410へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ400へ戻す。
ステップ410では、ECU80は、第1の異物噛み込み診断制御で求められた噛み込み異物径OPNΦXを取り込む。
次に、ステップ420で、ECU80は、噛み込み異物径OPNΦXより異物外しのための開弁開度(異物外し開弁開度)OPNstpを求める。ECU80は、例えば、図25に示すような開弁開度マップを参照することにより、噛み込み異物径OPNΦXに応じた(比例的に増加する)異物外し開弁開度OPNstpを求めることができる。ここで、異物外し開弁開度OPNstpは、噛み込み異物径(異物の径)OPNΦX以上の小開度に相当する。
次に、ステップ430で、ECU80は、異物外し制御を実行する。すなわち、ECU80は、EGR弁24を、全閉STP0から異物外し開弁開度OPNstpへ制御する。
次に、ステップ440で、ECU80は、異物外し確認を実行する。すなわち、ECU80は、EGR弁24を、異物外し開弁開度OPNstpから全閉STP0へ制御する。このとき、噛み込まれていた異物が弁座34と弁体35との間から外れれば、EGR弁24は全閉STP0となる。
次に、ステップ450で、ECU80は、各種センサ72,74,75等の検出値に基づきエンジン回転数NE、エンジン負荷KL及び吸気圧力PMを取り込む。
次に、ステップ460で、ECU80は、エンジン回転数NEとエンジン負荷KLより正常判定のための全閉基準吸気圧力PMegr0を求める。ECU80は、例えば、図22に示すような全閉基準吸気圧力マップを参照することにより、エンジン回転数NEとエンジン負荷KLに応じた全閉基準吸気圧力PMegr0を求めることができる。
次に、ステップ470で、ECU80は、吸気圧力PMが全閉基準吸気圧力PMegr0より低いか否かを判断する。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は、EGR弁24が正常に全閉しているものとして処理をステップ480へ移行し、この判断結果が否定となる場合は、EGR弁24が正常に全閉していないものとして処理をステップ490へ移行する。
そして、ステップ480では、ECU80は、EGR弁24が異物噛み込みから正常に全閉へ復帰したものと判断して異物噛み込みフラグXEGRopnを「0」に設定し、処理をステップ400へ戻す。
一方、ステップ470から移行してステップ490では、ECU80は、異物外し制御の実行回数(異物外し制御回数)Nopn(i)をカウントアップする。すなわち、ECU80は、前回の異物外し制御回数Nopn(i-1)に「1」を足すことで異物外し制御回数Nopn(i)を求める。
次に、ステップ500で、ECU80は、異物外し制御回数Nopnが所定の判定値C1よりを越えたか否かを判断する。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ510へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ430へ戻し、ステップ430以降の処理を繰り返すようになっている。つまり、この実施形態で、ECU80は、EGR弁24から異物を除去するために、判定値C1に相当する回数を最大繰り返し回数として異物外し制御を繰り返すようになっている。
ステップ510では、ECU80は、異物潰し制御を実行する。すなわち、ECU80は、EGR弁24を、全閉STP0から機械的全閉STP−12へ制御する。ここで、ECU80は、EGR弁24を機械的全閉STP−12へ制御することで、EGR弁24を、前述した機械的全閉状態に制御することができる。この機械的全閉状態では、異物外し制御のときの力よりも大きな力で弁体35を弁座34に押し付けて全閉に制御することになる。
次に、ステップ520では、ECU80は、各種センサ72,74,75等の検出値に基づきエンジン回転数NE、エンジン負荷KL及び吸気圧力PMを取り込む。
次に、ステップ530で、ECU80は、エンジン回転数NEとエンジン負荷KLより全閉基準吸気圧力PMegr0を求める。ECU80は、例えば、図22に示すような全閉基準吸気圧力マップを参照することにより、エンジン回転数NEとエンジン負荷KLに応じた全閉基準吸気圧力PMegr0を求めることができる。
次に、ステップ540で、ECU80は、異物潰し確認を実行する。すなわち、ECU80は、EGR弁24を、機械的全閉STP−12から全閉STP0へ制御する。このとき、弁座34又は弁体35に付着していた異物が潰され又は破砕され又は粉砕されていれば、弁座34又は弁体35から異物が除去されることになる。
次に、ステップ550で、ECU80は、吸気圧力PMが全閉基準吸気圧力PMegr0より低いか否かを判断する。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は、EGR弁24が正常に全閉したものとして処理をステップ480へ移行し、この判断結果が否定となる場合は、EGR弁24が異常であるとして処理をステップ560へ移行する。
そして、ステップ560では、ECU80は、EGR弁24が異物噛み込み異常であると判断して異物噛み込みフラグXEGRopnを「1」に設定し、処理をステップ400へ戻す。
上記した第1の異物除去制御によれば、ECU80は、弁座34と弁体35との間に噛み込まれた異物を除去するために、弁体35が全閉と異物外し開度OPNstpとの間で開閉を繰り返すようにEGR弁24を異物外し制御により一次制御し、その一次制御によっても異物の除去が完了しなかった場合に、一次制御(異物外し制御)による力よりも大きな力で弁体35が弁座34を押圧するようにEGR弁24を異物潰し制御により二次制御するようになっている。
また、上記した第1の異物除去制御によれば、ECU80は、エンジン1の運転状態として検出されるエンジン回転数NE、エンジン負荷KL及びエンジン1の吸気圧力PMに基づき、EGR弁24から異物が除去されたか否かを判断するようになっている。
[EGR弁の異物除去制御装置の作用及び効果について]
以上説明したこの実施形態におけるEGR弁24の異物除去制御装置の構成によれば、EGR弁24が全閉となるときに弁座34と弁体35との間に異物が噛み込まれた場合、ECU80がEGR弁24を異物外し制御を繰り返すことで一次制御する。これにより、弁体35が全閉STP0と異物外し開弁開度OPNstp(判定異物径相当の開度+小開度)との間で開閉を繰り返すようにEGR弁24が動作する。従って、噛み込まれた異物が硬い場合は、弁座34と弁体35との間から異物が外れてEGR弁24から除去される。一方、その一次制御によっても異物の除去が完了しなかった場合、ECU80がEGR弁24を異物潰し制御により二次制御する。これにより、一次制御(異物外し制御)による力よりも大きな力で弁体35が弁座34を押圧するようにEGR弁24が動作する。従って、噛み込まれた異物が軟らかく粘着性が高い場合は、弁座34と弁体35との間で異物が押し潰され(破砕又は粉砕され)てEGR弁24から異物が除去される。このため、EGR弁24の弁座34と弁体35との間に噛み込まれた異物が硬くても、あるいは、弁座34又は弁体35に付着した異物が軟らかく粘着性が高くても、EGR弁24から異物を除去することができる。
この実施形態の異物除去制御装置の構成によれば、ECU80が、EGR弁を異物潰し制御により二次制御する場合は、EGR弁24が機械的全閉状態に制御されるので、弁座34と弁体35との間に噛み込まれた異物が、異物外し制御の繰り返しによる一次制御の場合の付勢力よりも大きい付勢力によって押し潰される。このため、二次制御によって異物を効果的に押し潰す(破砕する又は粉砕する)ことができる。
この実施形態の異物除去制御装置の構成によれば、ECU80がEGR弁24を、異物外し制御の繰り返しによる一次制御するときは、全閉STP0から異物の径以上の異物外し開弁開度OPNstp(小開度)まで開くようにEGR弁24を制御するので、弁座34と弁体35との間に噛み込まれた異物が、それらの間から脱落する。このため、一次制御によって弁座34と弁体35との間から異物を効果的に外すことができる。
この実施形態の異物除去制御装置の構成によれば、EGR弁24から異物が除去されたか否かが、エンジン1の運転状態として検出されるエンジン回転数NE、エンジン負荷KL及びエンジン1の吸気圧力PMに基づいてECU80により判断される。従って、異物の除去を判断するために、専用のセンサ等を設ける必要がない。このため、異物除去制御装置の構成を複雑化させることなく異物除去を判断することができる。
また、この実施形態のEGR弁24の構成によれば、EGR弁24を第2全閉状態にすることにより、弁体35が弁座34に着座した全閉状態であって、雌ねじ61の第2雌ねじ山面61abに雄ねじ38の第1雄ねじ山面38aaが係合した状態となる。従って、弁体35にそれを開弁させようとする前後差圧ΔPEGR(過給圧力)が作用しても、弁体35を開弁させようとする弁軸36の軸線方向への動きが、雄ねじ38と雌ねじ61との上記した係合と、ロータスプリング63の付勢力とによって規制される。このため、全閉状態となった弁体35にそれを開弁させようとする過給圧力が作用しても、ステップモータ37(アクチュエータ)を特に高出力化及び大型化することなく、閉弁スプリング62の付勢力を限界として、弁体35を全閉状態に保持することができる。ここで、ロータスプリング63の付勢力を大きくすることで、ロータ本体57(ロータ)の第2雌ねじ山面61abと弁軸36の第1雄ねじ山面38aaとの摺動面圧が増大し、雌ねじ山61aと雄ねじ山38aの摩耗が増大するおそれがある。しかし、それらのねじ山面61ab,38aaが、弁体35を弁座34から離間させる開弁時に当接するねじ山面ではないことから、弁体35の弁座34に対する開口面積が縮小側にずれることはなく、EGR率の低下を招くことはない。
この実施形態のEGR弁24の構成によれば、EGR弁24を第2全閉状態から機械的全閉状態にすることにより、弁体35が弁座34に着座した全閉状態であって、雌ねじ61の第2雌ねじ山面61abに雄ねじ38の第1雄ねじ山面38aaが係合すると共に、係合部57aがストッパ40に係合する状態となる。従って、弁体35にそれを開弁させようとする更に大きな前後差圧ΔPEGR(過大な過給圧力)が作用しても、弁体35を開弁させようとする弁軸36の軸線方向への動きが、雄ねじ38と雌ねじ61の上記した係合と、マグネットロータ53(ロータ本体57)と弁軸36との係合と、閉弁スプリング62の付勢力より大きいロータスプリング63の付勢力とによって更に規制される。このため、全閉状態となった弁体35にそれを開弁させようとする大きな前後差圧ΔPEGR(過大な過給圧力)が作用しても、ステップモータ37(アクチュエータ)を特に高出力化及び大型化することなく、ロータスプリング63の付勢力を限界として、弁体35をより強力に全閉状態に保持することができる。ここで、係合部57aがストッパ40に係合する位置、すなわちストッパ40の位置を、製品公差と摺動面摩耗分を考慮して設定することで、経年後も過給圧力への対応が可能となる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態と同等の構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、以下には異なった点を中心に説明する。
この実施形態では、第2の異物除去制御の構成の点で第1実施形態の第1の異物除去制御の構成と異なる。図26に、この実施形態の第2の異物除去制御の内容の一例をフローチャートにより示す。図26のフローチャートは、図24のフローチャートにおけるステップ500とステップ510との間にステップ600とステップ610を設けた点で構成が異なる。
[第2の異物除去制御について]
処理が図26のルーチンへ移行すると、ECU80は、ステップ400〜ステップ500の処理を実行する。そして、ステップ500の判断結果が肯定になると、ECU80は、処理をステップ600へ移行する。
ステップ600では、ECU80は、吸気圧センサ74の検出値に基づき吸気圧力PMを取り込む。
次に、ステップ610で、ECU80は、取り込まれた吸気圧力PMが所定の判定値P1より低いか否かを判断する。この判断により、EGR弁24の弁体35が弁座34に着座する方向へ、弁体35に吸気圧力PMとして高い吸気負圧が作用するか否かを判断することができる。判定値P1は、吸気圧力PMは、その高い吸気負圧に達しているかを判断する値に設定される。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は、弁体35に高い吸気負圧が作用するものとして、処理をステップ510へ移行し、ステップ510以降の処理を実行する。一方、この判断結果が否定となる場合は、弁体35に高い吸気負圧が作用しないことから、処理をステップ600へ戻す。
上記した第2の異物除去制御によれば、ECU80は、異物外し制御の繰り返しによる一次制御によっても異物の除去が完了しなかった場合であってエンジン1の吸気圧力PMが所定の負圧条件(判定値P1以下)となるときに、EGR弁24を異物潰し制御により二次制御するようになっている。
[EGR弁の異物除去制御装置の作用及び効果について]
以上説明したこの実施形態におけるEGR弁24の異物除去制御装置の構成によれば、第1実施形態における第1の異物除去制御と異なり、次のような作用及び効果を得ることができる。すなわち、この実施形態では、弁体35が弁座34より上流の流路32(上流側の流路32c)に配置されるので、弁体35に対し、弁体35が弁座34に着座する方向に吸気負圧が作用することになる。従って、異物外し制御の繰り返しによる一次制御によっても異物の除去が完了しなかった場合であってエンジン1の吸気圧力PMが所定の負圧条件となるときに、EGR弁24が異物潰し制御により二次制御されることで、弁体35が、所定の負圧条件を含むより強い力で弁座34に押し付けられる。このため、この実施形態では、第1実施形態の二次制御と比べ、更に強い力でより軟らかい異物を潰す(粉砕する又は破砕する)ことができる。この実施形態のその他の作用及び効果は、第1実施形態のそれと同じである。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図27に、この実施形態におけるエンジンシステムを概略構成図により示す。この実施形態では、EGR弁27が、開度可変な二重偏心弁式の電動弁(DCモータ式)により構成される点で、前記各実施形態と構成が異なる。図27に示すように、EGR弁27には、EGR開度センサ81が設けられる。EGR開度センサ81は、EGR弁27の開度を実EGR開度EEGRとして検出し、その検出値に応じた電気信号をECU80へ出力するようになっている。また、この実施形態では、EGR弁27がDCモータ式であることから、それに合わせ、ECU80は「第2の異物噛み込み診断制御」を実行すると共に、「第3の異物除去制御」を実行するようになっている。
[EGR弁の構成について]
図28に、EGR弁27を斜視図により示す。図29に、EGR弁27を断面図により示す。図28、図29に示すように、EGR弁27は、EGR弁24と同様、ハウジング91と、ハウジング91に設けられた流路92と、流路92に設けられた弁座93と、弁座93に着座可能に設けられた弁体94と、弁体94を駆動するためのアクチュエータとしてのDCモータ95とを備える。EGR弁27は、バタフライ弁(二重偏心弁)で構成される弁部28と、DCモータ95を内蔵するモータ部29と、複数のギヤで構成される減速機構96を内蔵する減速機構部30とを備える。
図28に示すように、弁部28は、流路92を含み、流路92の中には、弁座93と、弁体94と、弁体94が先端部に固定された回転軸97とを含む。回転軸97には、DCモータ95の回転力が減速機構96を介して伝達され、これにより、弁体94が開閉される。この回転軸97は、この開示技術における弁軸の一例に相当する。
図29に示すように、ハウジング91は、アルミ製の弁ハウジング91aと、弁ハウジング91aの開口端を封鎖する合成樹脂製のカバー91bとを含む。カバー91bは、弁ハウジング91aに対し、複数のクリップ(図示略)により固定される。弁体94、回転軸97及びDCモータ95は、弁ハウジング91aに設けられる。カバー91bの内側には、回転軸97の基端に対応してEGR開度センサ81が設けられる。回転軸97の基端には、弁ギヤ98が固定され、その弁ギヤ98には、EGR開度センサ81と対向するように磁石99が固定される。EGR開度センサ81は、弁ギヤ98と一体に回転する磁石99の磁界の変化をEGR開度として検出するようになっている。
[第2の異物噛み込み診断制御について]
図30に、ECU80が実行する第2の異物噛み込み診断制御の内容の一例をフローチャートにより示す。このフローチャートは、EGR弁27を全閉に制御するとき又は閉弁制御するときに、EGR弁27の異物噛み込み(開弁固着)による異常を診断するための処理を示す。
処理がこのルーチンへ移行すると、先ず、ステップ710で、ECU80は、目標EGR開度TEGRを取り込む。ECU80は、この目標EGR開度TEGRを、別途のEGR制御においてエンジン1の運転状態に基づいて算出するようになっている。
次に、ステップ720で、ECU80は、目標EGR開度TEGRが「0(deg)」以下であるか否かを判断する。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は、EGR弁27に対する全閉要求があるものとして、処理をステップ730へ移行する。一方、この判断結果が否定となる場合は、ECU80は、EGR弁27に対する全閉要求がないものとして、処理をステップ710へ戻す。
ステップ730では、ECU80は、EGR開度センサ81の検出値に基づき実EGR開度EEGRを取り込む。
次に、ステップ740で、ECU80は、実EGR開度EEGRから目標EGR開度TEGRを減算した結果が、所定値E1以上となるか否かを判断する。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ750へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ770へ移行する。
ステップ750では、ECU80は、実EGR開度EEGRから目標EGR開度TEGRを減算した結果を、異物噛み込み開度OPNdegとして求める。
次に、ステップ760で、ECU80は、EGR弁27が異物噛み込み異常と判定し、処理をステップ710へ戻す。ECU80は、この判定結果をメモリに記憶したり、この判定結果を受けて所定の異常報知制御を実行したりすることができる。
一方、ステップ740から移行してステップ770では、ECU80は、EGR弁27が正常(異物噛み込みを生じさせていないことから正常)であると判定し、処理をステップ710へ戻す。
上記した第2の異物噛み込み診断制御によれば、ECU80は、EGR弁27に対する全閉要求があるときに、実EGR開度EEGRと目標EGR開度との差の大きさに基づいてEGR弁が異物噛み込み異常であるか否かを判定するようになっている。
この実施形態では、ECU80は、上記した第2の異物噛み込み診断制御の診断結果を受け、次のような第3の異物除去制御を実行するようになっている。
[第3の異物除去制御について]
図31に、ECU80が実行する第3の異物除去制御の内容の一例をフローチャートにより示す。処理がこのルーチンへ移行すると、先ず、ステップ800で、ECU80は、異物噛み込み判定か否かを判断する。ECU80は、第2の異物噛み込み診断制御の診断結果に基づいてこの判断を行う。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ810へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ800へ戻す。
ステップ810では、ECU80は、第2の異物噛み込み診断制御で求められた異物噛み込み開度OPNdegを取り込む。
次に、ステップ820で、ECU80は、異物噛み込み開度OPNdegより異物外しのための開弁開度(異物外し開弁開度)TdegXを求める。ECU80は、例えば、図32に示すような開弁開度マップを参照することにより、異物噛み込み開度OPNdegに応じた(比例的に増加する)異物外し開弁開度TdegXを求めることができる。ここで、異物外し開弁開度TdegXは、噛み込み異物径(異物の径)に相当する異物噛み込み開度OPNdeg以上の小開度に相当する。
次に、ステップ830で、ECU80は、異物外し制御を実行する。すなわち、ECU80は、EGR弁27を、全閉Tdeg0から異物外し開弁開度TdegXへ制御する。
次に、ステップ840で、ECU80は、異物外し確認を実行する。すなわち、ECU80は、EGR弁27を、異物外し開弁開度TdegXから全閉Tdeg0へ制御する。このとき、噛み込まれていた異物が弁座と弁体との間から外れれば、EGR弁27は全閉Tdeg0となる。
次に、ステップ850で、ECU80は、EGR開度センサ81の検出値に基づき実EGR開度EEGRを取り込む。
次に、ステップ860で、ECU80は、実EGR開度EEGRが正常判定開度D1より小さいか否かを判断する。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は、EGR弁27が正常に全閉しているものとして処理をステップ870へ移行し、この判断結果が否定となる場合は、EGR弁27が正常に全閉していないものとして処理をステップ880へ移行する。
そして、ステップ870では、ECU80は、異物噛み込みから正常に復帰したものと判断して異物噛み込みフラグXEGRopnを「0」に設定し、処理をステップ800へ戻す。
一方、ステップ860から移行してステップ880では、ECU80は、異物外し制御の実行回数(異物外し制御回数)Nopn(i)をカウントアップする。
次に、ステップ890で、ECU80は、異物外し制御回数Nopnが所定の判定値C1を越えたか否かを判断する。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ900へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ830へ戻し、ステップ830以降の処理を繰り返す。つまり、この実施形態でも、ECU80は、EGR弁27から異物を除去するために、判定値C1に相当する回数を最大繰り返し回数として異物外し制御を繰り返すようになっている。
ステップ900では、ECU80は、異物潰し制御を実行する。すなわち、ECU80は、EGR弁27のDCモータを、全閉Tdeg0から閉じ側デューティアップDYupへ制御する。ここで、EGR弁27のDCモータは、閉じ側デューティアップDYupへ制御されることで、異物外し制御のときの力よりも大きな力で弁体を弁座に押し付けて全閉に制御することになる。
次に、ステップ910では、ECU80は、EGR開度センサ81の検出値に基づき実EGR開度EEGRを取り込む。
次に、ステップ920で、ECU80は、異物潰し確認を実行する。すなわち、ECU80は、EGR弁27のDCモータを、閉じ側デューティアップDYupの制御から通常のデューティ制御に戻す。このとき、弁座又は弁体に付着していた異物が潰され又は破砕され又は粉砕されていれば、弁座又は弁体から異物が除去されることになる。
次に、ステップ930で、ECU80は、実EGR開度EEGRが正常判定開度T1より小さいか否かを判断する。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は、EGR弁27が正常に全閉しているものとして処理をステップ870へ移行し、この判断結果が否定となる場合は、EGR弁27が正常に全閉していないものとして処理をステップ940へ移行する。
そして、ステップ940では、ECU80は、異物噛み込み異常であると判断して異物噛み込みフラグXEGRopnを「1」に設定し、処理をステップ800へ戻す。
上記した第3の異物除去制御でも、ECU80は、弁座と弁体との間に噛み込まれた異物を除去するために、弁体が全閉と異物外し開弁開度TdegX(小開度)との間で開閉を繰り返すようにEGR弁24を異物外し制御により一次制御し、その一次制御によっても異物の除去が完了しなかった場合に、一次制御(異物外し制御)による力よりも大きな力で弁体が弁座を押圧するようにEGR弁27を異物潰し制御により二次制御するようになっている。
[EGR弁の異物除去制御装置の作用及び効果について]
以上説明したこの実施形態におけるEGR弁27の異物除去制御装置の構成によれば、EGR弁27のアクチュエータがDCモータにより構成され、EGR弁27が二重偏心弁により構成される点で第1実施形態のEGR弁24と異なるものの、第1実施形態と同等の作用及び効果を得ることができる。
また、この実施形態の構成によれば、ECU80が、EGR弁27を異物潰し制御により二次制御する場合は、DCモータに対する閉じ側デューティ値を、異物外し制御の繰り返しによる一次制御の場合よりも増大させてEGR弁27を全閉に制御するので、弁座と弁体との間に噛み込まれた異物が、一次制御の場合よりも大きい力(モータトルク)によって押し潰される。このため、二次制御によって異物を効果的に押し潰す(破砕する又は粉砕する)ことができる。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
この第4実施形態では、図27に示すエンジンシステムにおいて、EGR弁27に設けられたEGR開度センサ81を取り除くか、それを使用しない点で第3実施形態のエンジンシステムと構成が異なる。また、この実施形態では、「第4の異物除去制御」の点で第3実施形態の第3の異物除去制御と構成が異なる。図33に、第4の異物除去制御の内容の一例をフローチャートにより示す。図33のフローチャートでは、図31のフローチャートにおけるステップ850とステップ860の代わりにステップ1000〜ステップ1020を設け、図31のフローチャートにおけるステップ910の代わりにステップ1100を設け、図31のフローチャートにおけるステップ930の代わりにステップ1110とステップ1120を設けた点で第3の異物除去制御と構成が異なる。
[第4の異物除去制御について]
処理が図33のルーチンへ移行すると、ECU80は、ステップ800〜ステップ840の処理を実行する。その後、ステップ1000で、ECU80は、各種センサ72,74,75等の検出値に基づきエンジン回転数NE、エンジン負荷KL及び吸気圧力PMを取り込む。
次に、ステップ1010で、ECU80は、エンジン回転数NEとエンジン負荷KLより正常判定のための全閉基準吸気圧力PMegr0を求める。ECU80は、例えば、図22に示すような全閉基準吸気圧力マップを参照することにより、エンジン回転数NEとエンジン負荷KLに応じた全閉基準吸気圧力PMegr0を求めることができる。
次に、ステップ1020で、ECU80は、吸気圧力PMが全閉基準吸気圧力PMegr0より低いか否かを判断する。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は、EGR弁27が正常に全閉しているものとして処理をステップ870へ移行し、この判断結果が否定となる場合は、EGR弁27が正常に全閉していないものとして処理をステップ880へ移行する。
一方、ECU80は、ステップ1020から移行してステップ880〜ステップ900の処理を実行した後、ステップ1100で、各種センサ72,74,75等の検出値に基づきエンジン回転数NE、エンジン負荷KL及び吸気圧力PMを取り込む。
次に、ECU80は、ステップ920の処理を実行した後、ステップ1110で、ステップ1010と同様にエンジン回転数NEとエンジン負荷KLより全閉基準吸気圧力PMegr0を求める。
次に、ステップ1120で、ECU80は、吸気圧力PMが全閉基準吸気圧力PMegr0より低いか否かを判断する。ECU80は、この判断結果が肯定となる場合は、EGR弁27が正常に全閉しているものとして処理をステップ870へ移行し、この判断結果が否定となる場合は、EGR弁27が正常に全閉していないものとして処理をステップ940へ移行する。
上記した第4の異物除去制御は、EGR弁27を一次制御及び二次制御した後に異物噛み込みから正常復帰したか否かを判断するための構成の点で第3の異物除去制御の構成と異なる。すなわち、第3の異物除去制御では、ECU80は、EGR開度センサ81で検出される実EGR開度EEGRに基づき、EGR弁24の正常復帰を判断したのに対し、この第4の異物除去制御では、ECU80は、吸気圧センサ74で検出される吸気圧力PMに基づき、EGR弁27の正常復帰を判断するようになっている。
[EGR弁の異物除去制御装置の作用及び効果について]
以上説明したこの実施形態におけるEGR弁27の異物除去制御装置の構成によれば、第3実施形態のそれと同等の作用及び効果を得ることができる。
なお、この開示技術は前記各実施形態に限定されるものではなく、開示技術の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜変更して実施することもできる。
(1)前記各実施形態では、この開示技術におけるEGR弁の異物除去制御装置を、過給機5と高圧ループ(HPL)式のEGR装置21を備えたガソリンエンジンシステムに具体化した。これに対し、この開示技術におけるEGR弁の異物除去制御装置を、過給機と低圧ループ(LPL)式のEGR装置を備えたガソリンエンジンシステムや、過給機を持たない高圧ループ(HPL)式のEGR装置を備えたガソリンエンジンシステムに具体化することもできる。
(2)前記各実施形態では、この開示技術におけるEGR弁の異物除去制御装置を、ガソリンエンジンシステムに具体化したが、この開示技術におけるEGR弁の異物除去制御装置を、ディーゼルエンジンシステムに具体化することもできる。
この開示技術は、ガソリンエンジンシステムやディーゼルエンジンシステムに設けられるEGR装置に適用できる。
1 エンジン
21 EGR装置
22 EGR通路
24 EGR弁
27 EGR弁
32 流路
33 ハウジング
34 弁座
35 弁体
36 弁軸
37 ステップモータ(アクチュエータ)
38 雄ねじ
38a 雄ねじ山
38aa 第1雄ねじ山面
38ab 第2雄ねじ山面
39 スプリング受け
40 ストッパ
53 マグネットロータ(ロータ)
57a 係合部
61 雌ねじ
61a 雌ねじ山
61aa 第1雌ねじ山面
61ab 第2雌ねじ山面
62 閉弁スプリング
63 ロータスプリング
65 バックラッシ
72 回転数センサ(運転状態検出手段)
73 エアフローメータ(運転状態検出手段)
74 吸気圧センサ(運転状態検出手段)
75 スロットルセンサ(運転状態検出手段)
80 ECU(制御手段)
91 ハウジング
92 流路
93 弁座
94 弁体
95 DCモータ
96 減速機構
97 回転軸(弁軸)

Claims (6)

  1. EGRガスが流れるEGR通路に設けられ、前記EGR通路における前記EGRガスの流量を調節するためのEGR弁と、
    前記EGR弁が、弁座と、前記弁座に着座可能に設けられた弁体とを含むことと、
    前記弁座と前記弁体との間に噛み込まれた異物、あるいは、前記弁座又は前記弁体に付着した異物を除去するために前記EGR弁を制御するための制御手段と
    を備えたEGR弁の異物除去制御装置において、
    前記制御手段は、前記弁座と前記弁体との間に噛み込まれた異物を除去するために、前記弁体が全閉と小開度との間で開閉を繰り返すように前記EGR弁を一次制御し、その一次制御によっても前記異物の除去が完了しなかった場合に、前記一次制御による力よりも大きな力で前記弁体が前記弁座を押圧するように前記EGR弁を二次制御する
    ことを特徴とするEGR弁の異物除去制御装置。
  2. 請求項1に記載のEGR弁の異物除去制御装置において、
    前記EGR弁は、
    流路を有するハウジングと、
    前記流路に前記弁座が設けられることと、
    前記弁体が設けられた弁軸と、
    前記弁軸は、一端部と他端部とを含み、前記一端部に前記弁体が固定され、前記他端 部に雄ねじが設けられることと、
    前記弁軸をその軸線方向へ往復運動させるためのアクチュエータと、
    前記アクチュエータは、前記雄ねじに螺合される雌ねじを有するロータを含むことと、
    前記流路は、前記弁座を境として前記ロータに近い側と遠い側に分かれ、前記遠い側 にて前記弁体が前記弁座に着座可能に配置されることと、
    前記雄ねじは、前記弁軸の前記軸線方向において螺旋状に連なる雄ねじ山を有し、前 記雄ねじ山は、前記弁座の方へ向いた第1雄ねじ山面と、その第1雄ねじ山面の反対側 に位置する第2雄ねじ山面を含むことと、
    前記雌ねじは、前記弁軸の前記軸線方向において螺旋状に連なる雌ねじ山を有し、前 記雌ねじ山は、前記弁座の方へ向いた第1雌ねじ山面と、その第1雌ねじ山面の反対側 に位置する第2雌ねじ山面を含むことと、
    前記雄ねじと前記雌ねじとの間には、前記弁軸の前記軸線方向において所定のバック ラッシが設けられることと、
    前記弁体を前記弁座へ着座させる閉弁方向へ付勢するための閉弁スプリングと、
    前記ロータを前記弁座から遠ざかる方向へ付勢するためのロータスプリングと、
    前記ロータスプリングの付勢力が前記閉弁スプリングの付勢力よりも大きく設定され ることと、
    前記弁軸には、前記雄ねじに隣接して前記閉弁スプリングに係合するスプリング受け が設けられ、そのスプリング受けには、ストッパが設けられることと、
    前記ロータには、前記ストッパに係合可能な係合部が設けられることと、
    前記弁体が前記弁座に着座し前記閉弁スプリングの付勢力により全閉に保たれる第1 全閉状態と、
    前記ロータスプリングの付勢力により前記弁体が前記弁座に着座し、前記雌ねじの前 記第2雌ねじ山面に前記雄ねじの前記第1雄ねじ山面が係合すると共に、前記係合部が 前記ストッパに係合する機械的全閉状態と
    備え、
    前記制御手段は、前記EGR弁を前記一次制御する場合は、前記弁体を全閉にするときに前記EGR弁を前記第1全閉状態に制御し、前記EGR弁を前記二次制御する場合は、前記EGR弁を前記機械的全閉状態に制御する
    ことを特徴とするEGR弁の異物除去制御装置。
  3. 請求項1に記載のEGR弁の異物除去制御装置において、
    前記EGR弁は、流路を有するハウジングと、前記流路に前記弁座が設けられることと、前記弁体が設けられた弁軸と、前記弁軸を開閉駆動するためのDCモータとを備え、
    前記制御手段は、前記EGR弁を前記一次制御及び前記二次制御するために前記DCモータをデューティ制御し、前記二次制御する場合は、前記DCモータに対する閉じ側デューティ値を前記一次制御の場合よりも増大させて前記EGR弁を全閉に制御する
    ことを特徴とするEGR弁の異物除去制御装置。
  4. 請求項2又は3に記載のEGR弁の異物除去制御装置において、
    前記弁体は、前記弁座より上流の前記流路に配置され、
    前記制御手段は、前記一次制御によっても前記異物の除去が完了しなかった場合であってエンジンの吸気圧力が所定の負圧条件となるときに、前記EGR弁を前記二次制御する
    ことを特徴とするEGR弁の異物除去制御装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載のEGR弁の異物除去制御装置において、
    前記制御手段は、前記一次制御するために、全閉から前記異物の径以上の前記小開度まで開くように前記EGR弁を制御することを特徴とするEGR弁の異物除去制御装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載のEGR弁の異物除去制御装置において、
    エンジンの運転状態を検出するための運転状態検出手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記運転状態として検出される前記エンジンの回転数、前記エンジンの負荷及び前記エンジンの吸気圧力に基づき、前記EGR弁から異物が除去されたか否かを判断する
    ことを特徴とするEGR弁の異物除去制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115217647A (zh) * 2021-11-08 2022-10-21 广州汽车集团股份有限公司 一种废气再循环阀控制方法

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