JP2017172573A - 排気還流装置 - Google Patents

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吉岡 衛
Mamoru Yoshioka
衛 吉岡
河井 伸二
Shinji Kawai
伸二 河井
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Abstract

【課題】EGRの高圧ループタイプ機能と低圧ループタイプ機能を選択的に実施可能とし、その実施を比較的低コストで実現すること。【解決手段】EGR装置31は、エンジン1から排気通路3へ導出される排気の一部をEGRガスとして吸気通路2へ流してエンジン1へ還流させるEGR通路32と、EGR通路32に設けられ、EGRガス流量を調節するEGR弁34とを備える。EGR弁34より下流のEGR通路32は、第1下流側EGR通路32Bと第2下流側EGR通路32Cに分岐し、第1下流側EGR通路32Bがスロットル装置7より下流の吸気通路2に接続され、第2下流側EGR通路32Cがスロットル装置7より上流の吸気通路2に接続される。EGR通路32の分岐部分に、EGRガスを第1下流側EGR通路32Bと第2下流側EGR通路32Cへ選択的に流すべく流路を切り替える三方弁37が設けられる。【選択図】図1

Description

この発明は、エンジンから排出される排気の一部を排気還流ガスとして吸気通路へ流してエンジンへ還流させる排気還流装置に係り、詳しくは、いわゆる高圧ループタイプと低圧ループタイプの両方を備え、両タイプを必要に応じて切り替えて使用するように構成した排気還流装置に関する。
従来、この種の技術として、例えば、下記の特許文献1に記載される内燃機関の制御装置が知られている。この装置は、過給機を備えたエンジンに設けられ、高圧ループタイプの排気還流装置(以下「EGR装置」という。)と、低圧ループタイプのEGR装置を備える。高圧ループタイプのEGR装置は、タービンより上流の排気通路とコンプレッサより下流の吸気通路とを接続するEGR通路にEGR弁が設けられている。また、低圧ループタイプのEGR装置は、タービンより下流の排気通路とコンプレッサより上流の吸気通路とを接続するEGR通路にEGR弁が設けられている。
一般に、高圧ループタイプと低圧ループタイプとを併用するシステムでは、非過給時である低回転低負荷域において、高圧ループタイプにより、応答性のよい高圧EGRを実施することができる。一方、過給時である中回転中負荷域ないし高回転高負荷域において、低圧ループタイプにより、EGRガスを吸気へ良好に混入できる低圧EGRを実施することができる。これは、低圧ループタイプでは、EGR通路の出口がコンプレッサより上流の吸気通路に接続されることによる。すなわち、EGR通路から吸気通路へ流れるEGRガスが、コンプレッサ、スロットル弁及び吸気マニホルドを経由する長い経路でエンジンに還流されるからである。
特開2012−163009号公報
ところが、特許文献1に記載の制御装置では、高圧ループタイプと低圧ループタイプのそれぞれにEGR弁を設けなければならず、構成が複雑になるばかりでなく、装置全体がコスト高になる傾向があった。また、EGRの大流量化要請に応えるためには、二つのEGR弁の両方を大流量化に対応できる電動弁にする必要があり、この点でも装置全体がコスト高になる傾向があった。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、排気還流の高圧ループタイプ機能と低圧ループタイプ機能を選択的に実施可能とし、その実施を比較的低コストで実現できる排気還流装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、エンジンに吸気を導入するための吸気通路と、吸気通路に設けられ、吸気通路における吸気量を調節するための吸気量調節弁と、エンジンから排気通路へ導出される排気の一部を排気還流ガスとして吸気通路へ流してエンジンへ還流させる排気還流通路と、排気還流通路に設けられ、排気還流ガスの流量を調節するための排気還流弁とを備えた排気還流装置において、排気還流弁より下流の排気還流通路が第1下流側排気還流通路と第2下流側排気還流通路に分岐することと、第1下流側排気還流通路が吸気量調節弁より下流の吸気通路に接続されることと、第2下流側排気還流通路が吸気量調節弁より上流の吸気通路に接続されることと、排気還流通路の分岐部分に設けられ、排気還流通路を流れる排気還流ガスを第1下流側排気還流通路と第2下流側排気還流通路へ選択的に流すために流路を切り替える流路切替弁とを備えたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、エンジンの運転時に、流路切替弁の流路が第1下流側排気還流通路へ切り替えられることにより、エンジンから排気通路へ導出される排気の一部が排気還流ガスとして、排気還流通路及び第1下流側排気還流通路を介して吸気量調節弁より下流の吸気通路へ流れてエンジンへ還流される。この場合、吸気量調節弁より下流の吸気通路で発生する負圧の作用により、排気還流ガスが、第1下流側排気還流通路から吸気通路へ応答性良く流れ、排気還流につき、いわゆる高圧ループタイプの機能が得られる。このとき、吸気通路へ流れる排気還流ガスの流量は排気還流弁により調節される。一方、エンジンの運転時に流路切替弁の流路が第2下流側排気還流通路へ切り替えられることにより、排気還流ガスが、排気還流通路及び第2下流側排気還流通路を介して吸気量調節弁より上流の吸気通路へ流れてエンジンへ還流される。この場合、第2下流側排気還流通路から吸気量調節弁より上流の吸気通路において排気還流ガスが吸気に良好に混入され、排気還流につき、いわゆる低圧ループタイプの機能が得られる。このとき、吸気通路へ流れる排気還流ガスの流量も排気還流弁により調節される。従って、排気還流につき、いわゆる高圧ループタイプの機能と低圧ループタイプの機能の両方が得られると共に、それぞれの機能で排気還流ガスの流量が一つの排気還流弁により調節されるので、専用の流路と専用の排気還流弁をそれぞれのタイプで別個に設ける必要がない。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、吸気通路と排気通路に吸気を昇圧するための過給機が設けられ、過給機は、排気通路に設けられ、排気の流れにより動作するタービンと、吸気量調節弁より上流の吸気通路に設けられ、タービンに連動して動作するコンプレッサとを含み、排気還流通路が、その上流端に開口する入口と、第1下流側排気還流通路の下流端に開口する第1出口と、第2下流側排気還流通路の下流端に開口する第2出口とを含み、入口がタービンより下流の排気通路に連通し、第1出口が吸気量調節弁より下流の吸気通路に連通し、第2出口がコンプレッサより上流の吸気通路に連通することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1に記載の発明の作用に加え、過給機が動作しない非過給時に、吸気量調節弁より下流の吸気通路が負圧となり、流路切替弁の流路が第1下流側排気還流通路へ切り替えられることにより、エンジンからタービンより下流の排気通路へ流れた排気の一部が排気還流ガスとして、排気還流通路及び第1下流側排気還流通路を介してコンプレッサ及び吸気量調節弁より下流の吸気通路へ流れてエンジンへ還流される(いわゆる高圧ループタイプの機能)。一方、過給機が動作して吸気量調節弁より下流の吸気通路が正圧となる過給時に、流路切替弁の流路が第2下流側排気還流通路へ切り替えられることにより、エンジンからタービンより下流の排気通路へ流れた排気の一部が排気還流ガスとして吸気量調節弁及びコンプレッサより上流の吸気通路へ流れ、コンプレッサ及び吸気量調節弁を経てエンジンへ還流される(いわゆる低圧ループタイプの機能)。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、エンジンは複数の気筒を有するレシプロエンジンであり、吸気通路は、各気筒へ吸気を分配するためにエンジンの直前にて複数の分岐通路に分岐しており、第1下流側排気還流通路は、同通路を流れる排気還流ガスを各分岐通路へ分配するための分配管を含むことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1又は2に記載の発明の作用に加え、流路切替弁から第1下流側排気還流通路へ流れた排気還流ガスは、分配管を介して各分岐通路へ分配される。
上記目的を達成するために、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、排気還流弁は、大流量制御を可能とした電動式の二重偏心弁を含むことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の作用に加え、排気還流弁に大流量の気体を流すことが可能となる。
上記目的を達成するために、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、排気還流弁及び流路切替弁を制御するための制御手段を更に備え、制御手段は、エンジンの運転状態に応じて、排気還流ガスを第1下流側排気還流通路又は第2下流側排気還流通路から吸気通路へ選択的に流すために流路切替弁及び排気還流弁を制御することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明の作用に加え、流路切替弁及び排気還流弁がエンジンの運転状態に応じて制御手段により制御されることにより、排気還流ガスが第1下流側排気還流通路又は第2下流側排気還流通路から吸気通路へ選択的に流れる。従って、排気還流のいわゆる高圧ループタイプの機能と低圧ループタイプの機能が、エンジンの運転状態に応じて自動的に得られる。
上記目的を達成するために、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、排気還流弁が全閉時に異物噛み込み状態であることを検出するための異物噛み込み検出手段を更に備え、制御手段は、エンジンの低負荷運転時に排気還流弁を全閉に制御し、異物噛み込み検出手段により排気還流弁が異物噛み込み状態であることが検出されたときに、排気還流ガスが第2下流側排気還流通路へ流れるように流路切替弁を制御することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項5に記載の発明の作用に加え、エンジンの低負荷運転時には、排気還流弁が制御手段により全閉に制御され、排気還流弁が異物噛み込み状態であることが検出されたときは、流路切替弁が制御手段により制御され、排気還流ガスが第2下流側排気還流通路へ流れる。従って、排気還流弁が異物噛み込み状態となり、その全閉時にも排気還流ガスが吸気通路へ漏れ流れるときは、排気還流がいわゆる低圧ループタイプの機能となる。ここで、低圧ループタイプの機能のときは、高圧ループタイプの機能のときよりも、排気通路と吸気通路との間の差圧が小さいことから、吸気通路へ流れる排気還流ガスが少なくなる。
上記目的を達成するために、請求項7に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、制御手段は、エンジンの低負荷運転時に、排気還流ガスが第2下流側排気還流通路へ流れるように流路切替弁を制御することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項5に記載の発明の作用に加え、エンジンの低負荷運転時には、排気還流ガスが第2下流側排気還流通路へ流れるように流路切替弁が制御手段により制御される。従って、排気還流弁が全閉に制御され、万が一、異物噛み込み状態となり、排気還流ガスが吸気通路へ漏れ流れても、排気還流がいわゆる低圧ループタイプの機能となる。ここで、排気還流が低圧ループタイプの機能のときは、高圧ループタイプの機能のときよりも、排気通路と吸気通路との間の差圧が小さいことから、吸気通路へ流れる排気還流ガスが少なくなる。
上記目的を達成するために、請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明において、吸気通路を流れる吸気量を検出するための吸気量検出手段と、吸気量調節弁より下流の吸気通路における吸気圧力を検出するための吸気圧力検出手段と、流路切替弁及び排気還流弁の異常を診断するための診断手段とを更に備え、診断手段は、吸気量調節弁の開度が所定の条件となるときに、流路切替弁が切り替え制御されると共に排気還流弁が開閉制御される前後で吸気量検出手段により検出される吸気量及び吸気圧力検出手段により検出される吸気圧力に基づいて流路切替弁及び排気還流弁の異常を診断することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明の作用に加え、流路切替弁及び排気還流弁の異常を診断するために、エンジンの運転制御に使用される吸気量検出手段及び吸気圧力検出手段を利用することができる。
上記目的を達成するために、請求項9に記載の発明は、請求項1乃至8のいずれかに記載の発明において、排気還流通路は、分岐部分より上流の上流側排気還流通路を更に含み、流路切替弁は、上流側排気還流通路に接続される第1ポートと、第1下流側排気還流通路に接続される第2ポートと、第2下流側排気還流通路に接続される第3ポートと、第2ポートを開閉するための第1弁体と、第3ポートを開閉するための第2弁体とを含み、上流側排気還流通路を流れる排気還流ガスを第1下流側排気還流通路へ流すときは第1弁体が開弁されると共に第2弁体が閉弁され、上流側排気還流通路を流れる排気還流ガスを第2下流側排気還流通路へ流すときは第2弁体が開弁されると共に第1弁体が閉弁され、排気還流ガスの流れを第1下流側排気還流通路と第2下流側排気還流通路との間で切り替えるときは第1弁体と第2弁体の両方が閉弁されるように構成されることを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1乃至8のいずれかに記載の発明の作用に加え、流路切替弁において第1弁体が開弁されると共に第2弁体が閉弁されることにより、上流側排気還流通路を流れる排気還流ガスが、第1下流側排気還流通路を介して吸気量調節弁より下流の吸気通路へ流れ、いわゆる高圧ループタイプの機能が得られる。一方、流路切替弁において第2弁体が開弁されると共に第1弁体が閉弁されることにより、上流側排気還流通路を流れる排気還流ガスが、第2下流側排気還流通路を介して吸気量調節弁より上流の吸気通路へ流れ、いわゆる低圧ループタイプの機能が得られる。ここで、排気還流ガスの流れを第1下流側排気還流通路と第2下流側排気還流通路との間で切り替えるときは、流路切替弁において第1弁体と第2弁体の両方が閉弁される。従って、排気還流ガスの流れの切り替え時には、第2ポートと第3ポートとが、延いては第1下流側排気還流通路と第2下流側排気還流通路とが連通することがない。
請求項1に記載の発明によれば、排気還流の高圧ループタイプ機能と低圧ループタイプ機能を選択的に実施可能とし、その実施を比較的低コストで実現することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、過給機を備えたエンジンシステムにおいて、排気還流の高圧ループタイプ機能と低圧ループタイプ機能を選択的に実施可能とし、その実施を比較的低コストで実現することができる。また、過給時と非過給時にかかわらず排気還流ガスをエンジンへ還流することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、各分岐通路及びエンジンの各気筒へ排気還流ガスを均等に流すことができ、排気還流制御の効果を、エンジンの各気筒で均等に得ることができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の効果に加え、排気還流通路を流れる排気還流ガスを大流量で制御することができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明の効果に加え、エンジンの運転状態に応じて自動的に好適な排気還流制御を実施することができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項5に記載の発明の効果に加え、排気還流弁が異物噛み込み状態となっても、排気還流ガスによるエンジンの失火やエンストを防止することができる。
請求項7に記載の発明によれば、請求項5に記載の発明の効果に加え、排気還流弁が異物噛み込み状態となっても、エンジンへ流れる排気還流ガスが少なくなり、排気還流ガスによるエンジンの失火やエンストを防止することができる。また、排気還流弁の異物噛み込みを検出しないシステムでも、排気還流弁の異物噛み込み異常に対処することができる。
請求項8に記載の発明によれば、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明の効果に加え、比較的簡易な構成で、流路切替弁と排気還流弁の異常を診断することができる。
請求項9に記載の発明によれば、請求項1乃至8のいずれかに記載の発明の効果に加え、流路切替弁により排気還流ガスの流路を切り替えるときに、吸気量調節弁より上流の吸気通路から吸気量調節弁より下流の吸気通路へ新気が流れることを防止することができ、吸気量調節弁より下流の吸気通路へ排気還流ガスが不用意に流れることを防止することができ、延いては、エンジンの燃焼が不安定になることを防止することができる。
第1実施形態に係り、エンジンシステムを示す概略構成図。 第1実施形態に係り、EGR弁を示す斜視図。 第1実施形態に係り、全閉状態における弁部を一部破断して示す斜視図。 第1実施形態に係り、全開状態における弁部を一部破断して示す斜視図。 第1実施形態に係り、全閉状態のEGR弁を示す平断面図。 第1実施形態に係り、吸気温度制御とEGR制御の内容を示すフローチャート。 第1実施形態に係り、ガソリンエンジンシステムにおける外気及びEGRガスの流れを示す概略構成図。 第1実施形態に係り、ガソリンエンジンシステムにおける外気及びEGRガスの流れを示す概略構成図。 第1実施形態に係り、異物噛み込み検出の処理内容を示すフローチャート。 第1実施形態に係り、異物噛み込み異常である場合の対処制御の内容を示すフローチャート。 第2実施形態に係り、異物噛み込み検出の処理内容を示すフローチャート。 第2実施形態に係り、基準吸気圧力を算出するために参照されるマップ。 第3実施形態に係り、異物噛み込み異常対策の処理内容を示すフローチャート。 第4実施形態に係り、異物噛み込み異常対策の処理内容を示すフローチャート。 第5実施形態に係り、異常診断制御の処理内容を示すフローチャート。 第6実施形態に係り、三方弁とEGR弁の構成を示す概略図。 第6実施形態に係り、「非過給域」における三方弁とEGR弁の動作を示す概略図。 第6実施形態に係り、「非過給域と過給域との間の切り替え時」における三方弁とEGR弁の動作を示す概略図。 第6実施形態に係り、「過給域」における三方弁とEGR弁の動作を示す概略図。 第6実施形態に係り、「過給域」における三方弁とEGR弁の動作を示す概略図。 第6実施形態に係り、対比例として「過給域」における三方弁とEGR弁の動作を示す概略図。 第6実施形態に係り、異物噛み込み時における三方弁とEGR弁の動作を示す概略図。 第6実施形態に係り、対比例として異物噛み込み時における三方弁とEGR弁の動作を示す概略図。 別の実施形態に係り、エンジンシステムを示す概略構成図。
<第1実施形態>
以下、この発明の排気還流装置をガソリンエンジンシステムに具体化した第1実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図1に、この実施形態のエンジンシステムを概略構成図により示す。自動車に搭載されたエンジンシステムは、エンジン1を備える。このエンジン1は、4気筒、4サイクルのレシプロエンジンであり、ピストン及びクランクシャフト等の周知の構成を含む。エンジン1には、各気筒へ吸気を導入するための吸気通路2と、各気筒から排気を導出するための排気通路3が設けられる。吸気通路2と排気通路3には過給機5が設けられる。吸気通路2には、その上流側から順に吸気入口2a、エアクリーナ4、過給機5のコンプレッサ5a、インタークーラ6、電子スロットル装置7及び吸気マニホルド8が設けられる。電子スロットル装置7は、バタフライ式のスロットル弁7aを開度可変に駆動する電動弁であり、スロットル弁7aの開度(スロットル開度)TAを検出するためのスロットルセンサ41を備える。電子スロットル装置7は、吸気通路2における吸気量を調節するための装置であり、本発明の吸気量調節弁の一例に相当する。吸気マニホルド8は、サージタンク8aと、サージタンク8aからエンジン1の各気筒へ分岐する4つの分岐通路8bとを含む。排気通路3には、その上流側から順に排気マニホルド9、過給機5のタービン5b及び触媒10が設けられる。触媒10は、排気を浄化するためのものであり、例えば、三元触媒により構成することができる。過給機5は、吸気通路2における吸気を昇圧するために設けられ、周知の構成を備える。すなわち、排気通路3に設けられたタービン5bは、排気の流れにより回転動作するようになっている。電子スロットル装置7より上流の吸気通路2に設けられたコンプレッサ5aは、タービン5bに連動して回転動作するようになっている。
エンジン1には、各気筒に対応して燃料を噴射するための4つのインジェクタ11が設けられる。各インジェクタ11は、燃料供給装置(図示略)から供給される燃料を噴射するように構成される。各気筒では、インジェクタ11から噴射される燃料と吸気マニホルド8から導入される吸気とにより可燃混合気が形成される。
エンジン1には、各気筒に対応して点火プラグ12が設けられる。各点火プラグ12は、イグニションコイル13から出力される点火信号を受けてスパーク動作するように構成される。両部品12,13は、各気筒にて可燃混合気に点火するための点火装置を構成する。各気筒内の可燃混合気は、各点火プラグ12のスパーク動作により爆発・燃焼する。燃焼後の排気は、各気筒から排気マニホルド9、タービン5b及び触媒10を経て外部へ排出される。このとき、各気筒でピストンが上下運動し、クランクシャフトが回転することにより、エンジン1に動力が得られる。
この実施形態で、エンジンシステムは、吸気通路2を流れる吸気を高温空気と外気とに選択的に切り替えることで吸気温度を制御するための吸気温度制御装置21を備える。この装置21は、排気マニホルド9の周囲で加熱された高温空気を回収するシュラウド22と、そのシュラウド22により回収された高温空気をエアクリーナ4より上流の吸気通路2に導入する高温空気通路23と、エアクリーナ4の上流側にて吸気通路2と高温空気通路23との接続部に設けられた吸気切替弁24とを含む。排気マニホルド9の周囲で加熱された高温空気は、シュラウド22から高温空気通路23へ流れる。吸気切替弁24は、高温空気通路23からの高温空気と吸気入口2aからの外気を吸気通路2の下流側へ選択的に流すために流路を切り替えるように構成される。すなわち、吸気切替弁24は、回転軸を中心に揺動可能に構成された弁体24aを含む電動弁により構成される。弁体24aは、図1に実線で示す外気位置と、図1に2点鎖線で示す高温空気位置との間で切り替え配置可能に設けられる。弁体24aが外気位置に配置されることで、高温空気通路23からの高温空気を遮断し、吸気入口2aからの外気をエアクリーナ4及びその下流の吸気通路2へ導入するようになっている(外気導入)。一方、弁体24aが高温空気位置に配置されることで、吸気入口2aからの外気を遮断し、高温空気通路23からの高温空気をエアクリーナ4及びその下流の吸気通路2へ導入するようになっている(高温空気導入)。
この吸気温度制御装置21によれば、高温空気導入時には、エアクリーナ4以降の吸気通路2の暖機が促進され、その吸気通路2における凝縮水の発生を抑えることができる。一方、外気導入時には、最適な吸気温度(40〜50℃)を維持し、吸気中の酸素密度を安定化させ、エンジン1の吸気効率を向上させることができる。これにより、エンジン1の燃焼効率を向上させることができ、エンジン1のノック抑制を図ることができる。
一方、この実施形態で、エンジンシステムは、排気還流装置(EGR装置)31を備える。この装置31は、各気筒から排気通路3へ排出される排気の一部を排気還流ガス(EGRガス)として吸気通路2へ流して各気筒へ還流させる排気還流通路(EGR通路)32と、EGR通路32に設けられ、EGRガスを冷却するための排気還流クーラ(EGRクーラ)33と、EGRクーラ33より下流のEGR通路32に設けられ、EGRガスの流量を調節するための排気還流弁(EGR弁)34とを含む。EGR通路32は、EGR弁34より上流の上流側EGR通路32Aを含み、EGR弁34より下流の部分が第1下流側EGR通路32Bと第2下流側EGR通路32Cに分岐する。第1下流側EGR通路32Bは、電子スロットル装置7より下流の吸気通路2(吸気マニホルド8)に接続される。第2下流側EGR通路32Cは、電子スロットル装置7より上流の吸気通路2に接続される。EGR通路32は、上流側EGR通路32Aの上流端に開口する還流入口32aと、第1下流側EGR通路32Bの下流端に開口する還流第1出口32bと、第2下流側EGR通路32Cの下流端に開口する還流第2出口32cとを含む。この実施形態で、還流第1出口32bは複数あり、吸気マニホルド8の各分岐通路8bのそれぞれに接続される。そして、還流入口32aはタービン5b及び触媒10より下流の排気通路3に連通し、還流第1出口32bは電子スロットル装置7より下流の吸気通路2(吸気マニホルド8の各分岐通路8b)に連通し、還流第2出口32cはコンプレッサ5aより上流の吸気通路2に連通する。この実施形態で、第1下流側EGR通路32Bの下流部が、同通路32Bを流れるEGRガスを各分岐通路8bへ分配するために4つの還流第1出口32bを含む分配管39となっている。複数の還流第1出口32bが各分岐通路8bに接続されるのは、EGRガスを各分岐通路8bへ均等に導入するためである。
加えて、この実施形態で、EGR通路32の分岐部分には、上流側EGR通路32Aを流れるEGRガスを、第1下流側EGR通路32Bと第2下流側EGR通路32Cへ選択的に流すために流路を切り替える電動式の三方弁37が設けられる。三方弁37は、第1ポート37a、第2ポート37b及び第3ポート37cを含む。そして、上流側EGR通路32Aの一端が第1ポート37aに接続され、第1下流側EGR通路32Bの一端が第2ポート37bに接続され、第2下流側EGR通路32Cの一端が第3ポート37cに接続される。三方弁37は、オン・オフされることにより、上流側EGR通路32Aから第1ポート37aに導出されるEGRガスの流れを、第1下流側EGR通路32Bと第2下流側EGR通路32Cとの間で切替えるようになっている。すなわち、三方弁37がオンされることで、第3ポート37cが遮断され、第1ポート37aと第2ポート37bが連通し、還流入口32aから上流側EGR通路32Aに流入するEGRガスが、還流第1出口32bから各分岐通路8bへ流れるようになっている(いわゆる高圧ループタイプの機能。以下、便宜的に「HPL機能」という。)。一方、三方弁37がオフされることで、第2ポート37bが遮断され、第1ポート37aと第3ポート37cが連通し、還流入口32aから上流側EGR通路32Aに流入するEGRガスが、還流第2出口32cからコンプレッサ5aより上流の吸気通路2へ流れるようになっている(いわゆる低圧ループタイプの機能。以下、便宜的に「LPL機能」という。)。すなわち、このEGR装置31は、触媒10より下流の排気通路3から電子スロットル装置7より下流の吸気通路2(吸気マニホルド8の各分岐通路8b)へEGRガスを流すことができるHPL機能と、触媒10より下流の排気通路3から電子スロットル装置7及びコンプレッサ5aより上流かつエアクリーナ4より下流の吸気通路2へEGRガスを流すことができるLPL機能とを兼ね備える。この実施形態で、三方弁37は、本発明の流路切替弁の一例に相当する。
この実施形態で、EGR弁34は、開度可変な電動弁により構成される。このEGR弁34として、大流量、高応答及び高分解能の特性を有することが望ましい。そこで、この実施形態では、EGR弁34の構造として、例えば、特許第5759646号公報に記載される「二重偏心弁」を採用することができる。この二重偏心弁は、大流量制御に対応して構成される。
ここで、この二重偏心弁を含む電動式のEGR弁34の構成の概略について以下に説明する。図2に、このEGR弁34を斜視図により示す。EGR弁34は、二重偏心弁より構成される弁部61と、モータ72(図5参照)を内蔵したモータ部62と、複数のギヤ81〜83(図5参照)を内蔵した減速機構部63とを備える。弁部61は、内部に気体が流れる流路66を有する管部67を含み、流路66の中には弁座68、弁体69及び回転軸70が配置される。回転軸70には、モータ72(図5参照)の回転力が複数のギヤ81〜83(図5参照)を介して伝えられるようになっている。
図3に、弁体69が弁座68に着座した全閉状態(全閉位置)における弁部61を一部破断して斜視図により示す。図4に、弁体69が弁座68から最も離れた全開状態(全開位置)における弁部61を一部破断して斜視図により示す。図3、図4に示すように、流路66には段部66aが形成され、その段部66aに弁座68が組み込まれる。弁座68は、円環状をなし、中央に弁孔68aを有する。弁孔68aの縁部には、環状のシート面68bが形成される。弁体69は、円板状をなし、その外周には、シート面68bに対応する環状のシール面69aが形成される。弁体69は回転軸70に固定され、回転軸70と一体的に回動するようになっている。図3、図4において、弁体69より上の流路66は気体の流れの上流側を示し、弁座68より下の流路66が気体の流れの下流側を示す。すなわち、流路66において弁体69は、弁座68よりも気体の流れの上流側に配置される。
図5に、全閉状態のEGR弁34を平断面図により示す。このEGR弁34は、主要な構成要素として、回転軸70と弁体69の他に、ボディ71、モータ72、減速機構73及び戻し機構74を備える。
この実施形態で、ボディ71は、流路66及び管部67を含むアルミ製の弁ハウジング75と、同ハウジング75の開口端を閉鎖する合成樹脂製のエンドフレーム76とを含む。回転軸70及び弁体69は、弁ハウジング75に設けられる。すなわち、回転軸70は、その先端から突出するピン70aを含む。回転軸70は、ピン70aがある先端側を自由端とし、その先端部が管部67の流路66に挿入されて配置される。また、回転軸70は、その基端側に沿って離れて配置された2つの軸受、すなわち第1軸受77と第2軸受78を介して弁ハウジング75に対し回転可能に片持ち支持される。第1軸受77はボールベアリングにより構成され、第2軸受78はニードルベアリングよりに構成される。弁体69は、回転軸70のピン70aに対して溶接により固定され、流路66内に配置される。
図5において、エンドフレーム76は、弁ハウジング75に対し複数のクリップ(図示略)により固定される。エンドフレーム76の内側には、回転軸70の基端に対応して配置され、弁体69の開度を検出するための開度センサ79が設けられる。このセンサ79は、ホールIC等により構成され、回転軸70の回転角度を弁開度として検出するように構成される。回転軸70の基端部には、メインギヤ81が固定される。メインギヤ81と弁ハウジング75との間には、弁体69を閉方向へ付勢するためのリターンスプリング80が設けられる。メインギヤ81の裏側には、凹部81aが形成され、その凹部81aに磁石86が収容される。この磁石86は、その上から板ばねより形成される押さえ板87により押さえ付けられて固定される。従って、メインギヤ81が、弁体69及び回転軸70と一体的に回転することにより、磁石86の磁界が変化し、その磁界の変化を開度センサ79が弁開度として検出するようになっている。
この実施形態で、モータ72は、弁ハウジング75に形成された収容凹部75aに収容されて固定される。すなわち、モータ72は、収容凹部75aに収容された状態で、その両端に設けられた留め板88と板ばね89を介して弁ハウジング75に固定される。モータ72は、弁体69を開閉駆動するために減速機構73を介して回転軸70に駆動連結される。すなわち、モータ72の出力軸(図示略)上には、モータギヤ83が固定される。このモータギヤ83は、中間ギヤ82を介してメインギヤ81に駆動連結される。中間ギヤ82は、大径ギヤ82aと小径ギヤ82bを含む二段ギヤであり、ピンシャフト84を介して弁ハウジング75に回転可能に支持される。大径ギヤ82aには、モータギヤ83が連結され、小径ギヤ82bには、メインギヤ81が連結される。この実施形態では、減速機構73を構成する各ギヤ81〜83として、軽量化のために樹脂材料よりなる樹脂ギヤが使用される(モータギヤ83のみ金属製となっている。)。
図5に示すように、弁ハウジング75とエンドフレーム76との接合部分には、ゴム製のガスケット90が介在する。ガスケット90は、エンドフレーム76の開口端面の外周に形成された周溝に配置される。このように、弁ハウジング75とエンドフレーム76との間にガスケット90が介在することで、モータ部62と減速機構部63の内部が大気に対して密閉可能に設けられる。
従って、図3に示すように、弁体69の全閉状態から、モータ72が通電により作動し、モータギヤ83が回転することにより、その回転が中間ギヤ82により減速されてメインギヤ81に伝達される。これにより、回転軸70及び弁体69が、リターンスプリング80の付勢力に抗して回動され、流路66が開かれる。すなわち、弁体69が開弁される。また、弁体69をある開度に保持するために、モータ72に通電により回転力を発生させることにより、その回転力がモータギヤ83、中間ギヤ82及びメインギヤ81を介し保持力として回転軸70及び弁体69に伝達される。この保持力がリターンスプリング80の付勢力に均衡することにより、弁体69がある開度に保持される。
次に、エンジンシステムの電気的構成について説明する。図1において、このエンジンシステムに設けられる各種センサ41〜48は、エンジン1の運転状態を検出するための運転状態検出手段を構成する。運転席に設けられたアクセルペダル27には、アクセルセンサ42が設けられる。アクセルセンサ42は、アクセルペダル27の操作量である踏み込み角度をアクセル開度ACCとして検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エンジン1に設けられた水温センサ43は、エンジン1の内部を流れる冷却水の温度(冷却水温度)THWを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エンジン1に設けられた回転速度センサ44は、クランクシャフトの回転速度(エンジン回転速度)NEを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エアクリーナ4に設けられたエアフローメータ45は、吸気通路2を流れる吸気量Gaを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エアフローメータ45は、本発明の吸気量検出手段の一例に相当する。エアクリーナ4に設けられた吸気温センサ46は、エアクリーナ4における吸気温度THAを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。サージタンク8aに設けられた吸気圧センサ47は、電子スロットル装置7より下流の吸気通路2における吸気圧力PMを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。吸気圧センサ47は、本発明の吸気圧力検出手段の一例に相当する。触媒10より上流の排気通路3に設けられた酸素センサ48は、排気通路3へ排出される排気中の酸素濃度Oxを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。
このエンジンシステムは、エンジン1の運転等を制御するための電子制御装置(ECU)50を備える。ECU50には、各種センサ41〜48,79がそれぞれ接続される。また、ECU50には、電子スロットル装置7、各インジェクタ11、イグニションコイル13、吸気切替弁24、EGR弁34及び三方弁37がそれぞれ接続される。ECU50は、本発明の制御手段及び診断手段の一例に相当する。
この実施形態で、ECU50は、各種センサ41〜48,79からの出力信号に基づき燃料噴射制御、点火時期制御、EGR制御及び吸気温度制御等を実行するために、電子スロットル装置7、各インジェクタ11、イグニションコイル13、吸気切替弁24、EGR弁34及び三方弁37をそれぞれ制御するようになっている。
周知のようにECU50は、中央処理装置(CPU)、各種メモリ、外部入力回路及び外部出力回路等を備える。メモリには、エンジン1の各種制御に関する所定の制御プログラムが格納される。CPUは、入力回路を介して入力される各種センサ41〜48の検出信号に基づき、所定の制御プログラムに基づいて前述した各種制御を実行する。
ここで、燃料噴射制御とは、エンジン1の運転状態に応じて各インジェクタ11による燃料噴射量及びその噴射タイミングを制御することである。点火時期制御とは、エンジン1の運転状態に応じてイグニションコイル13を制御することにより、各点火プラグ12による点火時期を制御することである。EGR制御とは、エンジン1の運転状態に応じてEGR弁34及び三方弁37を制御することにより、各気筒へ還流されるEGR流量を制御することである。吸気温度制御とは、エンジン1の運転状態に応じて吸気切替弁24を制御することにより、吸気通路2を流れる吸気の温度を制御することである。
次に、この実施形態における吸気温度制御とEGR制御について詳しく説明する。図6に、その制御内容をフローチャートにより示す。図7、図8に、このエンジンシステムにおける外気及びEGRガスの流れを概略構成図により示す。ECU50は、エンジン1の始動と同時に図6のルーチンの処理を開始するようになっている。
処理がこのルーチンへ移行すると、ステップ100で、ECU50は、エンジン1が運転中か否かを判断する。ECU50は、例えば、回転速度センサ44の検出信号に基づきこの判断を行うことができる。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ110へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ380へ移行する。
ステップ380では、ECU50は、エンジン1が運転中ではないことから、三方弁37、EGR弁34及び電子スロットル装置7をオフにし、処理をステップ100へ戻す。これにより、EGRがLPL機能に切り替えられ、EGR弁34と電子スロットル装置7が全閉となる。
一方、ステップ110では、ECU50は、各種センサ等42〜46の検出信号に基づきアクセル開度ACC、冷却水温度THW、吸気温度THA、エンジン回転速度NE及びエンジン負荷KLを取り込む。ECU50は、エンジン負荷KLを、検出されるエンジン回転速度NE及び吸気量Gaから求めることができる。
次に、ステップ120で、ECU50は、吸気温度THAが所定値TH1より高いか否かを判断する。この所定値TH1として、例えば「0℃」を当てはめることができる。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ130へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ330へ移行する。
ステップ130では、ECU50は、冷却水温度THWが所定値TH2より低いか否かを判断する。この所定値TH2として、例えば「60℃」を当てはめることができる。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ140へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ200へ移行する。
ステップ140では、ECU50は、吸気切替弁24を高温空気位置へ切り替える。これにより吸気通路2には、高温空気通路23からの高温空気が導入される。
次に、ステップ150で、ECU50は、スロットル開度TAが所定値A1より小さいか否かを判断する。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ180へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ160へ移行する。
ステップ160では、ECU50は、エンジン回転速度NEが所定値N1より低いか否かを判断する。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ180へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ170へ移行する。
ステップ170では、ECU50は、吸気切替弁24を外気位置へ切り替える。これにより吸気通路2には、吸気入口2aからの外気が導入される。
そして、ステップ150、160又は170から移行してステップ180では、ECU50は、三方弁37をオフとする。これにより、EGRがLPL機能に切り替えられる。
その後、ステップ190で、ECU50は、EGR弁34を全閉に制御し、処理をステップ100へ戻す。
一方、ステップ130から移行してステップ200では、ECU50は、冷却水温度THWが所定値TH3より低いか否かを判断する。この所定値TH3として、例えば「80℃」を当てはめることができる。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ210へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ250へ移行する。
ステップ210では、ECU50は、吸気切替弁24を高温空気位置へ切り替える。これにより吸気通路2には、高温空気通路23からの高温空気が導入される。
次に、ステップ220で、ECU50は、スロットル開度TAが所定値A1より小さいか否かを判断する。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ260へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ230へ移行する。
ステップ230では、ECU50は、エンジン回転速度NEが所定値N1より低いか否かを判断する。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ260へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ240へ移行する。
ステップ240は、ECU50は、吸気切替弁24を外気位置へ切り替える。これにより吸気通路2には、吸気入口2aからの外気が導入される。
一方、ステップ200から移行してステップ250では、ECU50は、吸気切替弁24を外気位置へ切り替える。これにより吸気通路2には、吸気入口2aからの外気が導入される。その後、ECU50は、処理をステップ260へ移行する。
そして、ステップ220、230、240又は250から移行してステップ260では、ECU50は、エンジン負荷KLが所定値K1より低い否かを判断する。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ270へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ300へ移行する。
ステップ270では、ECU50は、三方弁37をオンとする。これにより、EGRがHPL機能に切り替えられる。
次に、ステップ280で、ECU50は、エンジン回転速度NE及びエンジン負荷KLに応じたHPL機能の目標EGR開度TEGRHを算出する。ECU50は、所定のマップを参照することによりこの処理を行うことができる。
そして、ステップ290で、ECU50は、EGR弁34を目標EGR開度TEGRHに制御し、処理をステップ100へ戻す。
一方、ステップ260から移行してステップ300では、ECU50は、三方弁37をオフとする。これにより、EGRがLPL機能に切り替えられる。
次に、ステップ310で、ECU50は、エンジン回転速度NE及びエンジン負荷KLに応じたLPL機能の目標EGR開度TEGRLを算出する。ECU50は、所定のマップを参照することによりこの処理を行うことができる。
そして、ステップ320で、ECU50は、EGR弁34を目標EGR開度TEGRLに制御し、処理をステップ100へ戻す。
一方、ステップ120から移行してステップ330では、ECU50は、EGR弁34を全閉に制御する。
次に、ステップ340では、ECU50は、冷却水温度THWが所定値TH4より低いか否かを判断する。この所定値TH4として、例えば「90℃」を当てはめることができる。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ350へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ380へ移行する。
ステップ350では、ECU50は、吸気切替弁24を高温空気位置へ切り替える。これにより吸気通路2には、高温空気通路23からの高温空気が導入される。
次に、ステップ360で、ECU50は、スロットル開度TAが所定値A1より小さいか否かを判断する。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ100へ戻し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ370へ移行する。
ステップ370では、ECU50は、エンジン回転速度NEが所定値N1より低いか否かを判断する。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ100へ戻し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ380へ移行する。
そして、ステップ340又は370から移行してステップ380では、ECU50は、吸気切替弁24を外気位置へ切り替える。これにより吸気通路2には、吸気入口2aからの外気が導入される。その後、ECU50は、処理をステップ100へ戻す。
従って、吸気切替弁24が外気位置に切り替えられた状態で、エンジン負荷KLが所定値K1より低い場合は、図7に示すように、三方弁37がオンされ、EGRがHPL機能に切り替えられる。これにより、吸気入口2aから吸気通路2へ導入された外気は、吸気として吸気通路2を流れ、電子スロットル装置7、吸気マニホルド8を流れてエンジン1の各気筒へ吸入される。また、上流側EGR通路32Aに導入されたEGRガスは、三方弁37から第1下流側EGR通路32Bを介して各分岐通路8bへ流れ、そのEGRガスの流量は、エンジン回転速度NE及びエンジン負荷KLに応じてEGR弁34により調節される。図7において、太破線矢印は外気の流れを示し、破線矢印はEGRガスの流れを示す。以下同様。
一方、吸気切替弁24が外気位置に切り替えられた状態で、エンジン負荷KLが所定値K1以上となる場合は、図8に示すように、三方弁37がオフされ、EGRがLPL機能に切り替えられる。これにより、吸気入口2aから吸気通路2へ導入された外気は、吸気として吸気通路2を流れ、電子スロットル装置7、吸気マニホルド8を流れてエンジン1の各気筒へ吸入される。また、上流側EGR通路32Aに導入されたEGRガスは、三方弁37から第2下流側EGR通路32Cを介してコンプレッサ5aより上流の吸気通路2へ流れ、そのEGRガスの流量は、エンジン回転速度NE及びエンジン負荷KLに応じてEGR弁34により調節される。
上記の制御によれば、ECU50は、エンジン1の運転状態に応じてEGRガスを第1下流側EGR通路32B又は第2下流側EGR通路32Cから吸気通路2へ選択的に流すために三方弁37及びEGR弁34を制御するようになっている。また、ECU50は、エンジン1の運転状態に応じて高温空気又は外気を吸気として吸気通路2へ流すために電子スロットル装置7及び吸気切替弁24を制御するようになっている。
以上説明したこの実施形態のEGR装置を含むエンジンシステムによれば、排気通路3(排気マニホルド9)の周囲で加熱された高温空気が、シュラウド22により回収されて高温空気通路23へ導かれる。ここで、エンジン1の冷間始動時に、ECU50により、必要に応じて吸気切替弁24が高温空気位置へ制御されることにより、エアクリーナ4以降の吸気通路2へ流れる吸気が、高温空気通路23からの高温空気に切り替えられる。これにより、エアクリーナ4以降の吸気通路2に高温空気が流れ、その吸気通路2が暖機される。従って、エンジン1の冷間始動時には、吸気通路2が事前に暖機されるので、その後、同通路2にEGRガスが流れてもEGRガスが冷やされない。このため、吸気通路2にて、EGRガスによる凝縮水の発生を抑えることができる。
この実施形態の構成によれば、エンジン1の運転時に、三方弁37の流路が第1下流側EGR通路32Bへ切り替えられることにより、エンジン1から排気通路3へ導出される排気の一部がEGRガスとして、上流側EGR通路32A及び第1下流側EGR通路32Bを介して電子スロットル装置7より下流の吸気通路2(吸気マニホルド8の分岐通路8b)へ流れてエンジン1へ還流される。この場合、電子スロットル装置7より下流の吸気通路2で発生する負圧の作用により、EGRガスが、第1下流側EGR通路32Bから吸気通路2(分岐通路8b)へ応答性良く流れ、EGRにつき、いわゆる高圧ループタイプの機能(HPL機能)が得られる。このとき、分岐通路8bへ流れるEGRガスの流量はEGR弁34により調節される。一方、エンジン1の運転時に三方弁37の流路が第2下流側EGR通路32Cへ切り替えられることにより、EGRガスが、上流側EGR通路32A及び第2下流側EGR通路32Cを介して電子スロットル装置7及びコンプレッサ5aより上流の吸気通路2へ流れてエンジン1へ還流される。この場合、第2下流側EGR通路32Cから電子スロットル装置7及びコンプレッサ5aより上流の吸気通路2においてEGRガスが吸気に良好に混入され、EGRにつき、いわゆる低圧ループタイプの機能(LPL機能)が得られる。このとき、吸気通路2へ流れるEGRガスの流量もEGR弁34により調節される。従って、このEGR装置31によれば、EGRにつき、HPL機能とLPL機能の両方が得られると共に、それぞれの機能でEGRガスの流量が一つのEGR弁34により調節されるので、専用の流路と専用のEGR弁をそれぞれのタイプで別個に設ける必要がない。このため、EGRのHPL機能とLPL機能を選択的に実施可能とし、その実施を比較的低コストで実現することができる。
この実施形態の構成によれば、過給機5が動作しない非過給時に、電子スロットル装置7より下流の吸気通路2(吸気マニホルド8)が負圧となり、三方弁37の流路が第1下流側EGR通路32Bへ切り替えられることにより、エンジン1からタービン5bより下流の排気通路3へ流れた排気の一部がEGRガスとして、上流側EGR通路32A及び第1下流側EGR通路32Bを介してコンプレッサ5a及び電子スロットル装置7より下流の吸気マニホルド8へ流れてエンジン1へ還流される(HPL機能)。一方、過給機5が動作して電子スロットル装置7より下流の吸気マニホルド8が正圧となる過給時に、三方弁37の流路が第2下流側EGR通路32Cへ切り替えられることにより、エンジン1からタービン5bより下流の排気通路3へ流れた排気の一部がEGRガスとして電子スロットル装置7及びコンプレッサ5aより上流の吸気通路2へ流れ、コンプレッサ5a及び電子スロットル装置7を経てエンジン1へ還流される(LPL機能)。このため、過給機5を備えたエンジンシステムにおいて、HPL機能とLPL機能を選択的に実施可能とし、その実施を比較的低コストで実現することができる。また、過給時と非過給時にかかわらずEGRガスをエンジン1へ還流することができる。
また、従来、HPL機能を実施するための構成としては、タービンより上流の排気通路から排気の一部をEGRガスとしてEGR通路に取り入れる構成が採用されていたため、過給レスポンスが悪くなる(ターボラグが大きくなる)という問題があった。この実施形態の構成によれば、HPL機能を実施する際に、タービン5bより下流の排気通路3からEGR通路32へEGRガスを取り入れるため、過給レスポンスの悪化を防止することができる。
また、従来、HPL機能を実施するための構成としては、タービン及び触媒より上流の排気通路から排気の一部をEGRガスとしてEGR通路に取り入れる構成が採用されていたため、EGRガスがカーボンや未燃ガス等を多く含んでおり、EGR弁を含むEGR通路全体にデポジットが付着しやすいという問題があった。この実施形態の構成によれば、HPL機能を実施する際に、タービン5b及び触媒10より下流の排気通路3からEGR通路32へEGRガスを取り入れるため、EGR通路32全体へのデポジットの付着を抑制できる。
この実施形態の構成によれば、EGR弁34が、大流量制御を可能とした電動式の二重偏心弁を含むことから、EGR弁34に大流量の気体を流すことが可能となる。このため、EGR通路32を流れるEGRガスを大流量で制御することができる。
この実施形態の構成によれば、三方弁37から第1下流側EGR通路32Bへ流れたEGRガスは、分配管39を介して吸気マニホルド8の各分岐通路8bへ分配される。このため、各分岐通路8b及びエンジン1の各気筒へEGRガスを均等に流すことができ、EGR制御の効果を、エンジン1の各気筒で均等に得ることができる。
この実施形態の構成によれば、三方弁37及びEGR弁34がエンジン1の運転状態に応じてECU50により制御されることにより、EGRガスが第1下流側EGR通路32B又は第2下流側EGR通路32Cから吸気通路2へ選択的に流れる。従って、EGRのHPL機能とLPL機能が、エンジン1の運転状態に応じて自動的に得られる。このため、過給機5の動作状態を含むエンジン1の運転状態に応じて自動的に好適なEGR制御を実施することができる。
次に、上記したEGR装置31において、EGR弁34の全閉時にEGR弁34で異物噛み込みが生じた場合の対策のための制御について説明する。
この実施形態のエンジンシステムでは、エンジン1の減速時又はアイドル時などエンジン1が低負荷運転となるときに、EGR弁34を全閉に制御するようになっている。これにより、低負荷運転時にエンジン1に対するEGRガスの供給を停止(EGRカット)し、エンジン1で失火やエンストが発生しないようにしている。しかし、EGR弁34では、その全閉時に、EGRガス中の異物が弁座68と弁体69との間に噛み込まれると、弁座68と弁体69との間に隙間ができ、全閉に制御したにもかかわらず、EGRガスがEGR弁34を流れてしまい、エンジン1に失火やエンストが発生するおそれがある。そこで、この実施形態では、EGR弁34で異物噛み込みが生じた場合の対策として次のような制御を実行するようになっている。
図9に、EGR弁34に係る異物噛み込み検出のための処理内容をフローチャートにより示す。処理がこのルーチンへ移行すると、ECU50は、ステップ400で、EGR弁34が全閉制御中か否かを判断する。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理を410へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ400へ戻す。
ステップ410で、ECU50は、開度センサ79の検出信号に基づきEGR弁34の実際の開度(実開度)REGRを取り込む。
次に、ステップ420で、ECU50は、実開度REGRが所定値E2よりも大きいか否かを判断する。この所定値E2は、異物噛み込みを想定した開度である。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理を430へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ440へ移行する。
ステップ430では、ECU50は、EGR弁34が異物噛み込み異常であると判定し、処理をステップ400へ戻す。ECU50は、この異常判定をメモリに記憶したり、運転者への報知制御を実行したりすることができる。
一方、ステップ420から移行してステップ440では、ECU50は、実開度REGRが所定値E1(<E2)より小さいか否かを判断する。この所定値E1は、異物噛み込みを想定しない開度である。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理を450へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ460へ移行する。
ステップ450では、ECU50は、EGR弁34が異物噛み込みのない正常であると判定し、処理をステップ400へ戻す。ECU50は、この正常判定をメモリに記憶することができる。
ステップ460では、ECU50は、EGR弁の異物噛み込み判定を保留し、処理をステップ400へ戻す。
図10に、異物噛み込み異常である場合の対処制御の内容をフローチャートにより示す。処理がこのルーチンへ移行すると、ECU50は、ステップ500で、異物噛み込み異常であるか否かを判断する。ECU50は、この判断を異物噛み込み異常検出の結果を参照することにより行うことができる。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理を510へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ500へ戻す。
ステップ510では、ECU50は、三方弁37を強制的にオフとする、すなわちEGRをLPL機能に切り替え、処理をステップ500へ戻す。
上記制御によれば、ECU50は、EGR弁34が全閉に制御されるときに、開度センサ79により検出される実開度REGRに基づいてEGR弁34が異物噛み込み異常であるか否かを判断し、異物噛み込み異常である場合にEGRをLPL機能に切り替えるようになっている。この実施形態で、開度センサ79及びECU50は、本発明の異物噛み込み検出手段の一例に相当する。
また、この実施形態の構成によれば、エンジン1の低負荷運転時には、EGR弁34がECU50により全閉に制御され、EGR弁34が異物噛み込み状態であることが検出されたときは、三方弁37がECU50により制御され、EGRガスが第2下流側EGR通路32Cへ流れる。従って、EGR弁34が異物噛み込み状態となり、その全閉時にもEGRガスが吸気通路2へ漏れ流れるときは、EGRがLPL機能となる。ここで、EGRがLPLの機能のときは、HPL機能のときよりも、排気通路3と吸気通路2との間の差圧が小さいことから、吸気通路2へ流れるEGRガスが少なくなる。このため、EGR弁34が異物噛み込み状態となっても、EGRガスによるエンジン1の失火やエンストを防止することができる。
この実施形態では、EGR弁34の全閉時に、EGR弁34に設けられた開度センサ79により、異物噛み込み状態を確実に検出することができるので、上記した効果の正確性を確保することができる。
<第2実施形態>
次に、この発明の排気還流装置をエンジンシステムに具体化した第2実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明において、第1実施形態と同等の構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、異なった点を中心に説明する。この実施形態は、EGR弁34に設けられた開度センサ79を使用しない場合、もしくは、EGR弁に開度センサが設けられていない場合を想定し、EGR弁34に係る異物噛み込み異常検出のための処理内容の点で第1実施形態と構成が異なる。
図11に、この実施形態の、EGR弁34に係る異物噛み込み検出のための処理内容をフローチャートにより示す。処理がこのルーチンへ移行すると、ステップ600で、ECU50は、スロットルセンサ41、回転速度センサ44、エアフローメータ45及び吸気圧センサ47の検出信号に基づき吸気圧力PM、スロットル開度TA、エンジン回転速度NE及び吸気量Gaをそれぞれ取り込む。
ステップ610では、ECU50は、EGR弁34が全閉制御中か否かを判断する。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理を620へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ600へ戻す。
ステップ620では、ECU50は、スロットル弁7aが全閉か否かを判断する。ここで、「全閉」とは、スロットル弁7aが完全に閉じた状態や機構(構造)上の閉弁(最低開度)状態を示すものではなく、エンジン回転速度に対応して決定される制御上の閉弁状態を示す。ECU50は、この判断を、スロットルセンサ41の検出値に基づいて行うことができる。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ630へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ600へ戻す。
次に、ステップ630で、ECU50は、スロットル開度TAとエンジン回転速度NEによる基準吸気圧力KPMを算出する。ECU50は、例えば、図12に示すようなマップを参照することにより基準吸気圧力KPMを算出することができる。このマップでは、エンジン回転速度NEとスロットル開度TA(0,3,6,9(deg))に対する基準吸気圧力KPMの関係が設定されている。このマップでは、エンジン回転速度NEが高くなるほど、又は、スロットル開度TAが小さくなるほど、基準吸気圧力KPMが低くなるように設定されている。ここで、スロットル開度TAの各角度(0,3,6,9(deg))の間における基準吸気圧力KPMの値は、補間計算によって求められるようになっている。
次に、ステップ640で、ECU50は、吸気圧力PMが、基準吸気圧力KPMと所定値αの合計値より高いか否かを判断する。ここで、所定値αは、異物噛み込み異常のときの吸気圧力PMの上昇分を示す。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ650へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ660へ移行する。
ステップ650では、ECU50は、EGR弁34が異物噛み込み異常であると判定し、処理をステップ600へ戻す。ECU50は、この異常判定をメモリに記憶したり、運転者への報知制御を実行したりすることができる。
一方、ステップ640から移行してステップ660では、ECU50は、吸気圧力PMが基準吸気圧力KPMより低いか否かを判断する。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理を670へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ680へ移行する。
ステップ670では、ECU50は、EGR弁34が異物噛み込みのない正常であると判定し、処理をステップ600へ戻す。ECU50は、この正常判定をメモリに記憶することができる。
ステップ680では、ECU50は、EGR弁の異物噛み込み判定を保留し、処理をステップ600へ戻す。
上記制御によれば、ECU50は、スロットル弁7aが全閉かつEGR弁34が全閉に制御されるときに、スロットル弁7aより下流にて吸気圧センサ47により検出される吸気圧力PMに基づいてEGR弁34が異物噛み込み異常であるか否かを判断するようになっている。EGR弁34に異物噛み込み異常が発生している場合は、スロットル弁7aより下流の吸気通路2(吸気マニホルド8)にEGRガスが流れ、その部分での吸気圧力PMが大気側へ大幅にずれる。そのため、吸気圧力PMを監視することで異物噛み込み異常の発生を検出することができる。この実施形態におけるその他の構成については、第1実施形態のそれと同じである。この実施形態で、吸気圧センサ47及びECU50は、本発明の異物噛み込み検出手段の一例に相当する。
従って、この実施形態の構成によれば、第1実施形態と同等の作用効果を得ることができる。加えて、この実施形態では、吸気圧センサ47により検出される吸気圧力PMに基づいてEGR弁34の異物噛み込み異常を検出するので、実開度REGRを検出する開度センサを持たないEGR弁にも、この制御を適用することができる。
<第3実施形態>
次に、この発明の排気還流装置をエンジンシステムに具体化した第3実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
前記第1及び第2の実施形態では、図9〜図11のフローチャートに示す異物噛み込み異常対策の処理を実行するように構成したが、この実施形態では、これらの処理に代わる別の処理を実行するようになっている。
図13に、異物噛み込み異常対策の処理内容をフローチャートにより示す。処理がこのルーチンへ移行すると、ステップ700で、ECU50は、エアフローメータ45の検出信号に基づき吸気量Gaを取り込む。
次に、ステップ710で、ECU50は、取り込まれた吸気量Gaが所定値G1より少ないか否かを判断する。EGR弁34に異物噛み込み異常がある場合、スロットル弁7aより下流の吸気通路2(吸気マニホルド8)にEGRガスが流れ込むため、吸気量Gaが少ない場合は過剰EGR状態(EGR率が高い状態)となり、失火やエンスト等の問題が発生するおそれがある。そこで、このステップ710では、EGR弁34の異物噛み込み異常を想定して吸気量Gaの検出値を判断するようになっている。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ720へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ700へ戻す。
ステップ720では、ECU50は、三方弁37を強制的にオフとする、すなわちEGRをLPL機能に切り替え、処理をステップ700へ戻す。
上記制御によれば、ECU50は、EGR弁34の異物噛み込み異常を想定し、吸気量Gaの検出値が所定値G1より少なくなるとき、すなわちエンジン1が低負荷運転となるときに、EGRガスが第2下流側EGR通路32Cへ流れるように三方弁37を強制的にオフに制御するようになっている。この実施形態におけるその他の構成については、第1実施形態のそれと同じである。
従って、この実施形態の構成によれば、第1実施形態と同等の作用効果を得ることができる。加えて、この実施形態で、エンジン1の低負荷運転時には、EGRガスが第2下流側EGR通路32Cへ流れるように三方弁37がECU50により制御される。従って、EGR弁34が全閉に制御され、万が一、異物噛み込み状態となり、EGRガスが吸気通路2へ漏れ流れても、EGRがLPL機能となる。ここで、LPL機能のときは、HPL機能のときよりも、排気通路3と吸気通路2との間の差圧が小さいことから、吸気通路2へ流れるEGRガスが少なくなる。このため、EGR弁34が異物噛み込み状態となっても、エンジン1へ流れるEGRガスが少なくなり、EGRガスによるエンジン1の失火やエンストを防止することができる。
また、この実施形態では、異物噛み込み検出をしなくても、吸気量Gaが所定値G1より少なくなるときは、三方弁37が強制的にオフに制御される。このため、EGR弁34の異物噛み込みを検出しないシステムでも、EGR弁34の異物噛み込み異常に対処することができる。
<第4実施形態>
次に、この発明の排気還流装置をエンジンシステムに具体化した第4実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
この実施形態では、第3実施形態の処理を変形例について説明する。図14に、この実施形態の、異物噛み込み異常対策の処理内容をフローチャートにより示す。このフローチャートでは、ステップ700の代わりにステップ705の処理が設けられ、ステップ710とステップ720との間にステップ760の処理が設けられる点で図13のフローチャートと異なる。
処理がこのルーチンへ移行すると、ステップ705で、ECU50は、エアフローメータ45の検出信号に基づき吸気量Gaを取り込み、EGR弁34につき別途算出された目標EGR開度TEGRを取り込む。
そして、ステップ710で、ECU50は、取り込まれた吸気量Gaが所定値G1より少ないか否かを判断する。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ760へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ705へ戻す。
ステップ760で、ECU50は、取り込まれた目標EGR開度TEGRが所定値H1より小さいか否かを判断する。ここで、所定値H1は、許容される異物径に相当する。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ720へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ705へ戻す。
上記制御によれば、ECU50は、EGR弁34の異物噛み込み異常を想定し、吸気量Gaの検出値が所定値G1より少なくなり、かつ、目標EGR開度TEGRが所定値H1より小さくなるとき、すなわちエンジン1が低負荷運転となるときに、EGRガスが第2下流側EGR通路32Cへ流れるように三方弁37を強制的にオフに制御するようになっている。この実施形態におけるその他の構成については、第1実施形態のそれと同じである。
従って、この実施形態の構成によれば、第1実施形態の作用効果と同等の作用効果を得ることができる。加えて、この実施形態で、エンジン1の低負荷運転時、かつ、目標EGR開度TEGRが異物噛み込み相当の開度となるときには、EGRガスが第2下流側EGR通路32Cへ流れるように三方弁37がECU50により制御される。従って、EGR弁34が全閉に制御され、万が一、異物噛み込み状態となり、EGRガスが吸気通路2へ漏れ流れても、EGRがLPL機能となる。このため、EGR弁34が異物噛み込み状態となっても、エンジン1へ流れるEGRガスが少なくなり、EGRガスによるエンジン1の失火やエンストを防止することができる。
また、この実施形態でも、異物噛み込み検出をしなくても、吸気量Gaが所定値G1より少なくなり、かつ、目標EGR開度TEGRが所定値H1より小さくなるときは、三方弁37が強制的にオフに制御される。このため、EGR弁34の異物噛み込みを検出しないシステムでも、EGR弁34の異物噛み込み異常に対処することができる。また、三方弁37を強制的にオフにする範囲を、目標EGR開度TEGRが、異物噛み込みを想定できる開度に限定できるので、三方弁37を強制的にオフに制御する回数を減らすことができる。
<第5実施形態>
次に、この発明の排気還流装置をエンジンシステムに具体化した第5実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
この実施形態では、前記各実施形態の構成に対し、三方弁37とEGR弁34の異常を診断するための異常診断制御を加えた点で前記各実施形態と構成が異なる。図15に、その異常診断制御の処理内容をフローチャートにより示す。この異常診断制御では、三方弁37のオフ側固着異常及びオン側固着異常、並びに、EGR弁34の閉弁固着異常及び開弁固着異常を診断するようになっている。
処理がこのルーチンへ移行すると、ステップ800で、ECU50は、エンジン1が減速燃料カットの状態であるか否かを判断する。減速燃料カットとは、エンジン1の減速時であり、かつ、インジェクタ11からの燃料噴射が遮断されたことを意味する。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ810へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ800へ戻す。
ステップ810では、ECU50は、EGR弁34をオフする、すなわち全閉とする。また、ステップ820では、ECU50は、三方弁37をオフする、すなわちEGRをLPL機能に切り替える。
次に、ステップ830で、ECU50は、異常診断フラグXOBDが「0」であるか否かを判断する。このフラグXOBDは、後述するように、異常診断が完了した場合に「1」に、未完了の場合に「0」に設定されるようになっている。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ840へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ800へ戻す。
ステップ840では、ECU50は、エアフローメータ45及び吸気圧センサ47の検出信号に基づき吸気量Ga及び吸気圧力PMを取り込む。
次に、ステップ850で、ECU50は、今回取り込まれた吸気量Gaを基準吸気量Ga0として設定し、今回取り込まれた吸気圧力PMを基準吸気圧力PM0として設定する。
次に、ステップ860で、ECU50は、EGR弁34をオフからオンへ切り替える、すなわち全閉から所定の微小開度に開弁する。
その後、ステップ870で、ECU50は、所定時間が経過するのを待って処理をステップ880へ移行する。
ステップ880では、ECU50は、エアフローメータ45及び吸気圧センサ47の検出信号に基づき吸気量Ga及び吸気圧力PMを再び取り込む。
次に、ステップ890で、ECU50は、基準吸気量Ga0からの所定値βの減算値がステップ880で取り込まれた吸気量Gaより多いか否かを判断する。すなわち、EGR弁34の全閉時の吸気量Gaが開弁時の吸気量Gaよりある程度多いか否かが判断される。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ900へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ1010へ移行する。
そして、ステップ900では、ECU50は、EGR弁34を正常判定する。すなわち、EGR弁34が指令通りに開弁及び閉弁されることで正常と判断される。ECU50は、この正常判定をメモリに記憶しておくことができる。
次に、ステップ910で、ECU50は、三方弁37をオフからオンへ切り替える、すなわち、EGRをLPL機能からHPL機能へ切り替える。
その後、ステップ920で、ECU50は、所定時間が経過するのを待って処理をステップ930へ移行する。
ステップ930では、ECU50は、エアフローメータ45及び吸気圧センサ47の検出信号に基づき吸気量Ga及び吸気圧力PMを再度取り込む。
次に、ステップ940で、ECU50は、基準吸気圧力PM0と所定値αの合計値がステップ930で取り込まれた吸気圧力PMより低いか否かを判断する。すなわち、三方弁37のオフ時の吸気圧力PMがオン時の吸気圧力PMよりある程度少ないか否かが判断される。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ950へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ970へ移行する。
ステップ950では、ECU50は、三方弁37を正常判定する。すなわち、三方弁37が指令通りに切り替えられることで正常と判断される。ECU50は、この正常判定をメモリに記憶しておくことができる。
その後、ステップ960で、ECU50は、異常診断フラグXOBDを「1」に設定し、処理をステップ800へ戻す。
ステップ940から移行してステップ970では、ECU50は、ステップ930で取り込まれた吸気圧力PMが第1所定値P1より低いか否かを判断する。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ980へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ990へ移行する。
ステップ980では、ECU50は、三方弁37をオフ側固着異常と判定する。すなわち、ECU50は、三方弁37にオン切り替えを指令したにもかかわらず吸気圧力PMが低いことから、三方弁37がオン側へ切り替わらず、オフ側のままであると考えられ、オフ側固着異常と判定する。その後、ECU50は、ステップ960の処理を実行する。
ステップ990では、ECU50は、ステップ930で取り込まれた吸気圧力PMが第2所定値P2(>P1)より高いか否かを判断する。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ1000へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ800へ戻す。
ステップ1000では、ECU50は、三方弁37をオン側固着異常と判定する。すなわち、ECU50は、吸気圧力PMが必要以上に高いことから、三方弁37がオフ側に切り替わらず、オン側のままであると考えられ、オン側固着異常と判定する。その後、ECU50は、ステップ960の処理を実行する。
一方、ステップ890から移行してステップ1010では、ECU50は、三方弁37をオフからオンへ切り替える、すなわち、EGRをLPL機能からHPL機能へ切り替える。
その後、ステップ1020で、ECU50は、所定時間が経過するのを待って処理をステップ1030へ移行する。
ステップ1030では、ECU50は、エアフローメータ45及び吸気圧センサ47の検出信号に基づき吸気量Ga及び吸気圧力PMを再び取り込む。
次に、ステップ1040で、ECU50は、基準吸気量Ga0からの所定値βの減算値がステップ1030で取り込まれた吸気量Gaより少ないか否かを判断する。すなわち、三方弁37のオフ時の吸気量Gaがオン時の吸気量Gaよりある程度少ないか否かが判断される。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ1050へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ1060へ移行する。
ステップ1050では、ECU50は、三方弁37を正常と判定する。ECU50は、この正常判定をメモリに記憶しておくことができる。
ステップ1060では、ECU50は、三方弁37をオフ側固着異常と判定する。すなわち、ECU50は、三方弁37にオン切り替えを指令したにもかかわらず吸気量Gaが少ないことから、三方弁37がオン側へ切り替わらず、オフ側のままであると考えられ、オフ側固着異常と判定する。その後、ECU50は、処理をステップ1070へ移行する。
ステップ1050又はステップ1060から移行してステップ1070で、ECU50は、ステップ1030で取り込まれた吸気圧力PMが第1所定値P1より低いか否かを判断する。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ1080へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ1090へ移行する。
ステップ1080では、ECU50は、EGR弁34を閉弁固着異常と判定する。すなわち、ECU50は、EGR弁34に開弁を指令したにもかかわらず吸気圧力PMが低いことから、EGR弁34が正常に開弁せず、閉弁したままであると考えられ、閉弁固着異常と判定する。その後、ECU50は、ステップ960の処理を実行する。
ステップ1090では、ECU50は、ステップ1030で取り込まれた吸気圧力PMが第2所定値P2(>P1)より高いか否かを判断する。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ1100へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ800へ戻す。
ステップ1100では、ECU50は、EGR弁34を開弁固着異常と判定する。すなわち、ECU50は、EGR弁34に微小な開弁を指令したにもかかわらず吸気圧力PMが必要以上に高いことから、EGR弁34が微小に開弁せず、大きく開弁したままであると考えられ、開弁固着異常と判定する。その後、ECU50は、ステップ960の処理を実行する。
上記制御によれば、ECU50は、電子スロットル装置7の開度が所定の条件(全閉)となるときに、三方弁37が切り替え制御され、かつ、EGR弁34が開閉制御される前後でエアフローメータ45により検出される吸気量Ga及び吸気圧センサ47により検出される吸気圧力PMに基づいて三方弁37及びEGR弁34の異常を診断するようになっている。この実施形態で、ECU50は、本発明の診断手段の一例に相当する。
従って、この実施形態のエンジンシステムによれば、三方弁37及びEGR弁34の異常を診断するために、エンジン1の運転制御に使用されるエアフローメータ45及び吸気圧センサ47を利用することができる。このため、比較的簡易な構成で、三方弁37とEGR弁34の異常を診断することができる。
<第6実施形態>
次に、この発明の排気還流装置をエンジンシステムに具体化した第6実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
この実施形態では、主として本発明の流路切替弁の一例に相当する三方弁37の構成の点で前記各実施形態と構成が異なる。前記各実施形態では、過給時と非過給時との間で、三方弁37を切り替えることにより、EGRガスの流れをHPL機能とLPL機能との間で切り替えるようになっている。しかしながら、三方弁37の切り替え時には、電子スロットル装置7より下流の吸気通路2(分岐通路8b)に第1下流側EGR通路32Bを介して連通する第2ポート37bと、コンプレッサ5aより上流の吸気通路2に第2下流側EGR通路32Cを介して連通する第3ポート37cとが一時的に連通するおそれがあった。このため、LPL機能からHPL機能への切り替え時には、第3ポート37c、第2ポート37b及び第1下流側EGR通路32Bを介し、コンプレッサ5aより上流の吸気通路2から電子スロットル装置7より下流の吸気通路2へ新気が流れてしまうおそれがあった。一方、HPL機能からLPL機能への切り替え時には、第1ポート37a、第2ポート37b及び第1下流側EGR通路32Bを介し、電子スロットル装置7より下流の吸気通路2へEGRガスが不用意に流れてしまうおそれがあった。このため、エンジン1の燃焼室での混合気の燃焼が不安定になるおそれがあった。また、EGR弁34が閉弁していても、三方弁37の切り替え時に、第2ポート37bが一時的に開くことで、電子スロットル装置7より下流の吸気通路2における吸気の正圧が、全閉時のEGR弁34の弁体を弁座から浮かせる方向に作用し、EGR弁34から排気通路3へ新気が漏れるおそれがあった。そこで、この実施形態では、これらの課題を解決するために、三方弁37を以下のように構成した。
すなわち、図16に、その三方弁37とEGR弁34の構成を概略図により示す。図16に示すように、この実施形態では、三方弁37とEGR弁34が隣接して設けられる。電動式の三方弁37は、その第1ポート37aが電動式のEGR弁34に接続される。また、第2ポート37bを含む第2流路37dには、第1弁体37fが設けられる。第3ポート37cを含む第3流路37eには、第2弁体37gが設けられる。第1弁体37f及び第2弁体37gは、それぞれ回転軸37h,37iを中心に揺動可能に設けられる。すなわち、第1弁体37fは、第2流路37dにおいて、図16に実線で示す閉弁位置と同図16に2点鎖線で示す開弁位置との間を揺動可能に設けられる。同様に、第2弁体37gは、第3流路37eにおいて、図16に実線で示す閉弁位置と同図16に2点鎖線で示す開弁位置との間を揺動可能に設けられる。この実施形態で、各弁体37f,37gは、モータを含む駆動機構(図示略)により開閉駆動されるように構成される。また、三方弁37は、ECU50に接続され、ECU50により制御されるように構成される。
図16に示すように、この実施形態で、電動式のEGR弁34は、二重偏心弁により構成される。このEGR弁34は、円板状の弁体34aと、弁体34aが着座する弁座34bと、弁体34aを回動させる回転軸34cとを備える。このEGR弁34は、弁体34aの回動中心である回転軸34cの軸線が、弁体34aのシール面34dから離れて配置(一次偏心)されると共に、弁体34aの軸線から離れて配置(二次偏心)される二重偏心弁として構成される。弁体34aは、図16に実線で示す全閉位置と同図16に2点鎖線で示す全開位置との間を回動可能に設けられる。この実施形態で、弁体34aは、モータを含む駆動機構(図示略)により開閉駆動されるように構成される。また、EGR弁34は、ECU50に接続され、ECU50により制御されるように構成される。このEGR弁34の構造として、例えば、特許第5759646号公報に記載された「二重偏心弁」の構成を基本構成として採用することができる。
次に、この実施形態において、三方弁37の各弁体37f,37gの動作について説明する。この実施形態で、ECU50は、エンジン1の運転状態に応じて各弁体37f,37gの開閉を制御するようになっている。図17〜図19に、その動作を概略図により示す。図17は、エンジン1の運転状態が「非過給域」にあるとき、すなわち過給機5が動作していないとき、つまりは電子スロットル装置7より下流の吸気通路2が負圧となるときの三方弁37とEGR弁34の動作を概略図により示す。図17に示すように、ECU50は、「非過給域」では、第1弁体37fが開弁し、第2弁体37gが閉弁するように三方弁37を制御するようになっている。従って、図7、図17に矢印で示すように、このときEGR弁34が開弁することにより、第1ポート37aに流入したEGRガスは、第2ポート37bから第1下流側EGR通路32Bを介して電子スロットル装置7より下流の吸気通路2へ流れる(HPL機能)。
図18は、エンジン1の運転状態が「非過給域と過給域との間の切り替え時」にあるときの三方弁37とEGR弁34の動作を概略図により示す。図18に示すように、ECU50は、「非過給域と過給域との間の切り替え時」には、第1弁体37fと第2弁体37gの両方が閉弁するように三方弁37を制御するようになっている。
図19は、エンジン1の運転状態が「過給域」にあるとき、すなわち過給機5が動作しているとき、つまりは電子スロットル装置7より下流の吸気通路2が正圧となるときの三方弁37とEGR弁34の動作を概略図により示す。図19に示すように、ECU50は、「過給域」では、第1弁体37fが閉弁し、第2弁体37gが開弁するように三方弁37を制御するようになっている。従って、図8、図19に矢印で示すように、このときEGR弁34が開弁することにより、第1ポート37aに流入したEGRガスは、第3ポート37cから第2下流側EGR通路32Cを介してコンプレッサ5aより上流の吸気通路2へ流れる(LPL機能)。この実施形態のこのような構成を、前記第1〜第5の実施形態に想定することができる。
上記したこの実施形態の構成によれば、「非過給域」では、第1弁体37fが開弁し、第2弁体37gが閉弁するように三方弁37が制御され、「過給域」では、第1弁体37fが閉弁し、第2弁体37gが開弁するように三方弁37が制御され、「非過給域と過給域との間の切り替え時」には、第1弁体37fと第2弁体37gの両方が閉弁するように三方弁37が制御される。すなわち、「非過給域」において、三方弁37の第1弁体37fが開弁されると共に第2弁体37gが閉弁されることにより、上流側EGR通路32Aを流れるEGRガスが、第2ポート37b及び第1下流側EGR通路32Bを介して電子スロットル装置7より下流の吸気通路2へ流れ、HPL機能が得られる。一方、「過給域」において、三方弁37の第2弁体37gが開弁されると共に第1弁体37fが閉弁されることにより、上流側EGR通路32Aを流れるEGRガスが、第3ポート37c及び第2下流側EGR通路32Cを介して電子スロットル装置7及びコンプレッサ5aより上流の吸気通路2へ流れ、LPL機能が得られる。ここで、「非過給域と過給域との間の切り替え時」、すなわちEGRガスの流れを第1下流側EGR通路32Bと第2下流側EGR通路32Cとの間で切り替えるときは、三方弁37の第1弁体37fと第2弁体37gの両方が閉弁される。従って、この切り替え時には、第2ポート37bと第3ポート37cとが、延いては第1下流側EGR通路32Bと第2下流側EGR通路32Cとが連通することがない。このため、三方弁37によりEGRガスの流路を切り替えるときに、コンプレッサ5aより上流の吸気通路2から電子スロットル装置7より下流の吸気通路2(分岐通路8b)へ新気が流れることを防止することができ、また、電子スロットル装置7より下流の吸気通路2(分岐通路8b)へEGRガスが不用意に流れることを防止することができ、延いては、エンジン1の燃焼室での混合気の燃焼が不安定になることを防止することができる。
また、この実施形態の構成によれば、「過給域」において、第1弁体37fが閉弁し、第2弁体37gが開弁するように三方弁37が制御される。また、EGR弁34の弁体34aが弁座34bに着座する全閉状態では、弁体34aの上面34eに排気通路3の背圧PEが作用し、弁体34aの下面34fに大気圧PAが作用することになる。従って、図20に示すように、「過給域」において、EGR弁34が全閉となる場合は、弁体34aの上面34eに作用する背圧PEが弁体34aの下面34fに作用する大気圧PAより大きくなり、弁体34aの全閉状態を確保することができる。このため、EGR弁34からのEGRガスの漏れを防止することができる。図20には、「過給域」における三方弁37とEGR弁34の動作を概略図により示す。
これに対し、図21に示すように、「過給域」において、第1弁体37fが開弁し、第2弁体37gが閉弁するように三方弁37が制御され、EGR弁34が全閉状態となる場合を想定する。この場合、EGR弁34の弁体34aの下面34fに、その上面34eに作用する背圧PEより大きい過給圧(正圧)PTが第2ポート37bから作用することになり、EGR弁34の弁体34aが弁座34bから浮いて吸気(新気)が漏れるおそれがある。本実施形態では、このような不具合を未然に防止することができる。図21には、対比例として「過給域」における三方弁37とEGR弁34の動作を概略図により示す。
一方、前記第1、第3及び第4の実施形態に対し、この実施形態の構成を採用した場合は、図10のステップ510、図13及び図14のステップ720において、異物噛み込み異常と判定された場合に、第1弁体37fを閉弁し、第2弁体37gが開弁するように三方弁37を制御する、すなわちEGRをLPL機能に制御することができる。従って、図22に矢印で示すように、EGR弁34が異物噛み込み状態となり、EGRガスがEGR弁34から漏れるときは、そのEGRガスが第3ポート37cから第2下流側EGR通路32Cを介してコンプレッサ5aより上流の吸気通路2へ流れることになる。ここで、EGRがLPLの機能のときは、HPL機能のときよりも、排気通路3と吸気通路2との間の差圧が小さいことから、EGR弁34から吸気通路2へ漏れ流れるEGRガスが少なくなる。このため、EGR弁34が異物噛み込み状態となっても、EGRガスによるエンジン1の失火やエンストを防止することができる。図22には、異物噛み込み時における三方弁37とEGR弁34の動作を概略図により示す。
これに対し、図23に示すように、異物噛み込み異常と判定された場合に、第1弁体37fを開弁し、第2弁体37gが閉弁するように三方弁37を制御する、すなわちEGRをHPL機能に制御したとする。この場合、排気通路3と吸気通路2との間の差圧が大きいことから、同図23に矢印で示すように、EGR弁34から吸気通路2へ漏れ流れるEGRガスが多くなる。このため、EGR弁34が異物噛み込み状態となったことで、EGRガスによるエンジン1の失火やエンストが発生するおそれがある。本実施形態では、このような不具合を未然に防止することができる。図23には、対比例として異物噛み込み時における三方弁37とEGR弁34の動作を概略図により示す。
なお、この発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜変更して実施することができる。
前記各実施形態では、本発明を過給機5を備えたエンジンシステムに具体化したが、本発明を、図24に示すように、過給機を持たないエンジンシステムに具体化することもできる。図24は、エンジンシステムを概略構成図により示す。図24において、番号が付された部材は、図1のエンジンシステムと同等の部材を示す。この実施形態でも前記各実施形態と同等の作用効果を得ることができる。
この発明は、車両に搭載されるガソリンエンジン又はディーゼルエンジンに利用することができる。
1 エンジン
2 吸気通路
3 排気通路
5 過給機
5a コンプレッサ
5b タービン
7 電子スロットル装置(吸気量調節弁)
8 吸気マニホルド
8b 分岐通路
31 EGR装置
32 EGR通路(排気還流通路)
32A 上流側EGR通路
32B 第1下流側EGR通路(第1下流側排気還流通路)
32C 第2下流側EGR通路(第2下流側排気還流通路)
32a 還流入口(入口)
32b 還流第1出口(第1出口)
32c 還流第2出口(第2出口)
34 EGR弁(排気還流弁)
37 三方弁(流路切替弁)
37a 第1ポート
37b 第2ポート
37c 第3ポート
37f 第1弁体
37g 第2弁体
39 分配管
45 エアフローメータ(吸気量検出手段、異物噛み込み検出手段)
47 吸気圧センサ(吸気圧力検出手段、異物噛み込み検出手段)
50 ECU(制御手段、異物噛み込み検出手段、診断手段)
79 開度センサ(異物噛み込み検出手段)

Claims (9)

  1. エンジンに吸気を導入するための吸気通路と、
    前記吸気通路に設けられ、前記吸気通路における吸気量を調節するための吸気量調節弁と、
    前記エンジンから排気通路へ導出される排気の一部を排気還流ガスとして前記吸気通路へ流して前記エンジンへ還流させる排気還流通路と、
    前記排気還流通路に設けられ、前記排気還流ガスの流量を調節するための排気還流弁とを備えた排気還流装置において、
    前記排気還流弁より下流の前記排気還流通路が第1下流側排気還流通路と第2下流側排気還流通路に分岐することと、
    前記第1下流側排気還流通路が前記吸気量調節弁より下流の前記吸気通路に接続されることと、
    前記第2下流側排気還流通路が前記吸気量調節弁より上流の前記吸気通路に接続されることと、
    前記排気還流通路の分岐部分に設けられ、前記排気還流通路を流れる前記排気還流ガスを前記第1下流側排気還流通路と前記第2下流側排気還流通路へ選択的に流すために流路を切り替える流路切替弁と
    を備えたことを特徴とする排気還流装置。
  2. 前記吸気通路と前記排気通路に前記吸気を昇圧するための過給機が設けられ、
    前記過給機は、前記排気通路に設けられ、前記排気の流れにより動作するタービンと、
    前記吸気量調節弁より上流の前記吸気通路に設けられ、前記タービンに連動して動作するコンプレッサとを含み、
    前記排気還流通路が、その上流端に開口する入口と、前記第1下流側排気還流通路の下流端に開口する第1出口と、前記第2下流側排気還流通路の下流端に開口する第2出口とを含み、
    前記入口が前記タービンより下流の前記排気通路に連通し、前記第1出口が前記吸気量調節弁より下流の前記吸気通路に連通し、前記第2出口が前記コンプレッサより上流の前記吸気通路に連通する
    ことを特徴とする請求項1に記載の排気還流装置。
  3. 前記エンジンは複数の気筒を有するレシプロエンジンであり、
    前記吸気通路は、前記各気筒へ前記吸気を分配するために前記エンジンの直前にて複数の分岐通路に分岐しており、
    前記第1下流側排気還流通路は、同通路を流れる前記排気還流ガスを前記各分岐通路へ分配するための分配管を含む
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の排気還流装置。
  4. 前記排気還流弁は、大流量制御を可能とした電動式の二重偏心弁を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の排気還流装置。
  5. 前記排気還流弁及び前記流路切替弁を制御するための制御手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記エンジンの運転状態に応じて、前記排気還流ガスを前記第1下流側排気還流通路又は前記第2下流側排気還流通路から前記吸気通路へ選択的に流すために前記流路切替弁及び前記排気還流弁を制御する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の排気還流装置。
  6. 前記排気還流弁が全閉時に異物噛み込み状態であることを検出するための異物噛み込み検出手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記エンジンの低負荷運転時に前記排気還流弁を全閉に制御し、前記異物噛み込み検出手段により前記排気還流弁が異物噛み込み状態であることが検出されたときに、前記排気還流ガスが前記第2下流側排気還流通路へ流れるように前記流路切替弁を制御する
    ことを特徴とする請求項5に記載の排気還流装置。
  7. 前記制御手段は、前記エンジンの低負荷運転時に、前記排気還流ガスが前記第2下流側排気還流通路へ流れるように前記流路切替弁を制御することを特徴とする請求項5に記載の排気還流装置。
  8. 前記吸気通路を流れる吸気量を検出するための吸気量検出手段と、
    前記吸気量調節弁より下流の前記吸気通路における吸気圧力を検出するための吸気圧力検出手段と、
    前記流路切替弁及び前記排気還流弁の異常を診断するための診断手段と
    を更に備え、
    前記診断手段は、前記吸気量調節弁の開度が所定の条件となるときに、前記流路切替弁が切り替え制御されると共に前記排気還流弁が開閉制御される前後で前記吸気量検出手段により検出される前記吸気量及び前記吸気圧力検出手段により検出される前記吸気圧力に基づいて前記流路切替弁及び前記排気還流弁の異常を診断する
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の排気還流装置。
  9. 前記排気還流通路は、前記分岐部分より上流の上流側排気還流通路を更に含み、
    前記流路切替弁は、前記上流側排気還流通路に接続される第1ポートと、前記第1下流側排気還流通路に接続される第2ポートと、前記第2下流側排気還流通路に接続される第3ポートと、前記第2ポートを開閉するための第1弁体と、前記第3ポートを開閉するための第2弁体とを含み、前記上流側排気還流通路を流れる前記排気還流ガスを前記第1下流側排気還流通路へ流すときは前記第1弁体が開弁されると共に前記第2弁体が閉弁され、前記上流側排気還流通路を流れる前記排気還流ガスを前記第2下流側排気還流通路へ流すときは前記第2弁体が開弁されると共に前記第1弁体が閉弁され、前記排気還流ガスの流れを前記第1下流側排気還流通路と前記第2下流側排気還流通路との間で切り替えるときは前記第1弁体と前記第2弁体の両方が閉弁されるように構成される
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の排気還流装置。
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