JP7297788B2 - スポット溶接方法 - Google Patents

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Description

本発明は、スポット溶接方法に関する。
複数の金属板を溶接する場合は、スポット溶接装置を用いたスポット溶接が行われている。スポット溶接は、一対の電極チップの間で複数の金属板を挟持した状態で、一対の電極チップ間に通電することで、複数の金属板間にナゲットを発生させて複数の金属板を溶接する。
特許文献1では、2個の電極により複数の金属板を挟持した状態で、一対の電極により複数の直流マイクロパルスを複数の金属板に印加することで、複数の金属板を溶接している。
スポット溶接においては、一対の電極チップ間への通電が短い場合には、ナゲットが溶接に必要な大きさに成長できず、溶接できないことがある。一方で、一対の電極チップ間への通電を継続すると、ナゲットが成長し過ぎて複数の金属板間に形成したコロナボンド(ナゲットの外側に形成された未溶融圧接部)から突出することがあり、その結果、ナゲットが露出しチリ(スパッタ)が発生することがある。このような事情から、スポット溶接においては、チリの発生を抑制しながら確実に溶接することが求められている。
特表2013-501628号公報
本発明者は、チリが発生する原因について鋭意検討した。その結果、自動車車体のような、3枚以上の金属板を重ねて構成され、3枚以上の金属板の少なくとも1枚の金属板は、他の金属板と厚みが異なるように形成されて、3枚以上の金属板の総厚みとの板厚比率が3.5~10となるような高板厚比の板組条件の積層体においては、特許文献1に記載された溶接方法で溶接を行った場合、電流値を上げると溶接することはできるがチリが発生しやすくなり、一方で電流値を下げるとチリは発生しないが、ナゲットの成長が進まずに溶接することができないという結果を得た。
上記のような高板厚比の板組条件の場合、比較的薄い板にて構成される薄板側境界面のナゲットに比べて、比較的厚い板にて構成される厚板側境界面のナゲットは、成長し始めが早く、また成長速度自体も速くなる。このため、薄板側境界面のナゲットが成長し始めて十分に成長するまでの間に、厚板側境界面のナゲットが成長し過ぎてチリが発生することがある。
また、上記のような高板厚比の板組条件の場合、厚板側境界面のナゲットが成長し過ぎないようにすると、薄板側境界面のナゲットが十分な大きさまで成長できずに、溶接することができないことがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、チリの発生を抑制しながら確実に溶接することができるスポット溶接方法を提供することを目的とする。
本発明のスポット溶接方法は、3枚以上の金属板を重ねて構成され、前記3枚以上の金属板の少なくとも1枚の金属板は他の金属板と厚みが異なるように形成されて、前記少なくとも1枚の金属板の厚みに対する前記3枚以上の金属板の総厚みの板厚比率が3.5~10となる積層体を、パルス電流を用いて接合するスポット溶接方法であって、前記パルス電流は、設定されたピーク電流値より低い値から前記ピーク電流値に達した後に、前記ピーク電流値から、設定されたボトム電流まで下降して再び前記ピーク電流値まで上昇するノーピーク状態が繰り返し設定されるパルス状波形を有し、前記ピーク電流値は、10.6kA以上に設定され、前記積層体を接合する際の前記パルス電流の実効電流値は、前記ピーク電流値の0.5倍~0.6倍に設定され、前記ノーピーク状態の継続時間であるノーピーク継続時間は、6ms~13msに設定され、前記ピーク電流値である状態の継続時間であるピーク継続時間は、0.9ms以下で、且つ、前記ノーピーク継続時間の1/15~1/10に設定されていることを特徴とする。
本発明者による鋭意検討の結果、ピーク電流範囲の上限値が10.6kA以上に設定され、且つピーク継続時間が0.9ms以下に設定され、さらに、ノーピーク状態の継続時間であるノーピーク継続時間が、4ms~13.6msで、ピーク電流値である状態の継続時間であるピーク継続時間が、0.9ms以下で、且つ、ノーピーク継続時間の1/5以下に設定されている場合(第1の場合)には、ナゲットの成長を維持しつつ冷却時間を確保でき、溶接とチリの発生抑制とを両立できることを得た。さらに、上記第1の場合には、溶接に必要なサイズのナゲットが形成される下限電流値と、チリが発生しない上限電流値との範囲となる溶接電流範囲が広い範囲(例えば、1.0kA以上)となることを得た。
従って、本発明によれば、チリの発生を抑制しながら確実に溶接することができ、さらに、広い溶接電流範囲を確保することができる。広い溶接電流範囲を確保すると、設定した電流値と実際の電流値との誤差が生じた場合でも、その誤差を許容することができる。これにより、同じ溶接方法で連続して溶接を行う場合、例えば量産する車体の連続溶接に実施することができる。
本発明のスポット溶接方法は、3枚以上の金属板を重ねて構成され、前記3枚以上の金属板の少なくとも1枚の金属板は他の金属板と厚みが異なるように形成されて、前記少なくとも1枚の金属板の厚みに対する前記3枚以上の金属板の総厚みの板厚比率が3.5~10となる積層体を、パルス電流を用いて接合するスポット溶接方法であって、前記パルス電流は、設定されたピーク電流範囲の下限値より低い値から前記ピーク電流範囲の上限値であるピーク電流値に達した時点で開始され、前記ピーク電流値から前記ピーク電流範囲の下限値まで下降した後に前記ピーク電流値まで上昇するピーク状態と、前記ピーク状態後に、前記ピーク電流値から、あらかじめ設定されたボトム電流まで下降して再び前記ピーク電流値まで上昇するノーピーク状態とが交互に設定されるパルス状波形を有し、前記ピーク電流値は、10.6kA以上に設定され、前記積層体を接合する際の前記パルス電流の実効電流値は、前記ピーク電流値の0.5倍~0.6倍に設定され、前記ノーピーク状態の継続時間であるノーピーク継続時間は、6ms~13msに設定され、前記ピーク状態の継続時間であるピーク継続時間は、0.9ms以下で、且つ、前記ノーピーク継続時間の1/15~1/10に設定されていることを特徴とする。
本発明によれば、チリの発生を抑制しながら確実に溶接することができ、さらに、広い溶接電流範囲を確保することができる。広い溶接電流範囲を確保すると、設定した電流値と実際の電流値との誤差が生じた場合でも、その誤差を許容することができる。これにより、同じ溶接方法で連続して溶接を行う場合、例えば量産する車体の連続溶接に実施することができる。
また、前記ピーク継続時間は、0~0.9msに設定されていることが好ましい。前記ピーク継続時間が0とは、パルス電流が、ピーク電流値より低い値からピーク電流値に達して直ぐに、ピーク電流値からボトム電流まで下降するものである。
この構成によれば、ピーク継続時間が0の場合には、パルス電流がピーク電流値より低い値からピーク電流値に達して直ぐに、ピーク電流値からボトム電流まで下降するので、ピーク継続時間が0を超えるものに比べて、溶接時間を短縮することができる。また、ピーク継続時間が0の場合には、パルス電流の制御が容易になる。さらに、本発明者による鋭意検討の結果、ピーク電流範囲の上限値が10.6kA以上で、ノーピーク継続時間が4ms~13.6msで、ピーク継続時間が0(ノーピーク継続時間の1/5以下)である場合にも、チリの発生を抑制しながら確実に溶接することができ、さらに、広い溶接電流範囲を確保することができることを得た。
さらに、前記ピーク電流範囲の上限値は、10.6kA~20kAに設定されていることが好ましい。
この構成によれば、より一層確実に、チリの発生を抑制しながら確実に溶接することができ、さらに、広い溶接電流範囲を確保することができる。
また、前記積層体の前記板厚比率は、4~7に設定されていることが好ましい。
この構成によれば、より一層、チリの発生を抑制しながら確実に溶接することができる。
さらに、前記積層体を接合する際の前記パルス電流の実効電流は、前記ピーク電流値の0.5倍~0.75倍に設定されていることが好ましい。
積層体を接合する際のパルス電流の実効電流が、ピーク電流範囲の上限値の0.5倍未満、又は0.75超に設定されている場合には、積層体を冷却する冷却時間が短く、ナゲット形成時間とのバランスが悪い。冷却時間がある程度長いと、3枚以上の金属板のうち、比較的厚い金属板にて構成される厚板側境界面(ナゲットが成長しやすい)の熱が、比較的薄い板にて構成される薄板側境界面(ナゲットが成長し難い)に伝わり、薄板側境界面のナゲットの成長を促すことができる。
上記構成によれば、積層体を接合する際のパルス電流の実効電流が、ピーク電流範囲の上限値の0.5倍未満、又は0.75超に設定されている場合に比べて、ナゲット形成時間が長くなり、冷却時間とのバランスがよくなる。これにより、厚板側境界面の熱が薄板側境界面に伝わり、薄板側境界面のナゲットの成長を促すことができるので、チリの発生の抑制と、確実な溶接との両立がしやすくなる。
また、前記積層体を接合する際の前記パルス電流の実効電流値は、前記ピーク電流値の0.5倍~0.6倍に設定され、前記ノーピーク継続時間は、6ms~13msに設定され、前記ピーク継続時間は、前記ノーピーク継続時間の1/15~1/10に設定されていることが好ましい。
この構成によれば、より一層、ナゲット形成時間と冷却時間とのバランスがよくなり、チリの発生の抑制と、確実な溶接との両立がしやすくなる。この結果、広い溶接電流範囲を確保することができる。
さらに、前記ノーピーク状態における前記ボトム電流から前記ピーク電流値まで上昇するまでの立ち上がり時間は、前記ノーピーク状態における前記ピーク電流値から前記ボトム電流に下降するまでの立ち下り時間より短い時間で設定されていることが好ましい。
立ち上がり時間が長くなると、積層体を接合する際のパルス電流の実効電流値が高くなるため、広い溶接電流範囲を確保することができない。
上記構成によれば、ボトム電流からピーク電流範囲の上限値までの上昇を、立ち下りに比べて急激に行うので、緩やかに上昇させるものに比べて、積層体を接合する際のパルス電流の実効電流値を抑制し、広い溶接電流範囲を確保することができる。
また、前記立ち上がり時間は、前記立ち下り時間の0.1倍~0.8倍に設定されていることが好ましい。
この構成によれば、より一層広い溶接電流範囲を確保することができる。
本発明のスポット溶接装置とロボットとを示す正面図。 上電極チップと上電極チップ支持部とを示す端面図。 下電極チップと下電極チップ支持部とを示す端面図。 上電極チップと下電極チップとの間に第1~第3金属板を挟持した状態の上電極チップと下電極チップと第1~第3金属板とを示す側面図。 上電極チップと下電極チップとの間に流す電流のパルス状波形を示す図。 第1~第8実施例及び第1~第5比較例の溶接実行時の各数値を示す図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態のスポット溶接方法を実行するスポット溶接装置10は、溶接ガンから構成されており、ガン本体11と、上電極チップ12と、上電極チップ12を支持する上電極チップ支持部13とを備える。スポット溶接装置10は、車両に用いられる第1金属板W1、第2金属板W2及び第3金属板W3からなる積層体15を接合する。
ガン本体11は、ロボット17の第1アーム17aに取り付けられている。ロボット17は、例えば、多軸多関節型のロボットであり、先端から順に第1~第4アーム17a~17dが設けられている。ロボット17は、各アーム17a~17dを駆動する複数のモータ(図示せず)が設けられ、ロボット制御装置18により駆動が制御される。なお、ロボット17の根元部は、地面もしくは、地面に固定された台座(図示せず)等に支持される。
ロボット制御装置18は、ロボット17の複数のモータを駆動することで、各アーム17a~17dを駆動して、アーム17aに取り付けられたガン本体11の位置及び向きを制御し、ガン本体11を、第1~第3金属板W1~W3の接合部の部分に移動させる。
ガン本体11には、ガンアーム21が取り付けられている。ガンアーム21の下部の先端部には、下電極チップ22が下電極チップ支持部23を介して取り付けられている。上電極チップ12と下電極チップ22とは、上下方向に互いに対向している。
ガン本体11には、上電極チップ支持部13を上下方向に移動する上電極チップ支持部移動機構26と、スポット溶接装置10を統括的に制御する溶接制御装置27とが設けられている。溶接制御装置27には、上電極チップ12と下電極チップ22との間に電流を流す(通電する)ための電流スイッチ28が設けられている。電流スイッチ28がONである場合に、上電極チップ12と下電極チップ22との間に電流が流れる。上電極チップ12、下電極チップ22、上電極チップ支持部移動機構26及び電流スイッチ28等は、溶接制御装置27によって駆動が制御される。
図1及び図2に示すように、上電極チップ支持部13は、ガン本体11に取り付けられる上アダプタ本体31と、上アダプタ本体31に取り付けられる上ネジアダプタ32と、上ネジアダプタ32に取り付けられる上シャンク33とを備える。上アダプタ本体31は、ガン本体11に設けられた上電極チップ支持部移動機構26により、上下方向に移動される。
上アダプタ本体31は、円柱状の上アダプタ本体部35と、上アダプタ本体部35の下面から下方に突出した円柱状の上アダプタ凸部36とを備える。
上アダプタ凸部36の下面の中心部には、上アダプタ本体部35の内部まで連続するようにネジ切りされた上ネジ孔39が形成されている。
上ネジアダプタ32は、外周がネジ切りされた上ネジ部32aと、上ネジフランジ部32bとを備え、上下方向に貫通した上シャンク取付孔32cが形成されている。上シャンク取付孔32cは、上方向に向かうにつれて径が小さくなるようにテーパ状に形成されている。
上ネジアダプタ32の上ネジ部32aが、上アダプタ本体31の上ネジ孔39に螺合され、上ネジアダプタ32は、上アダプタ本体31に取り付けられている。
上シャンク33は、上シャンク本体部33aと、上シャンク取付孔32cに圧入される上シャンク取付部33bと、上電極チップ取付部33cとを備える。上シャンク33には、上電極チップ取付部33c及び上シャンク本体部33aに連続して上シャンク凹部33dが形成されている。
上シャンク取付部33bは、テーパ状の上シャンク取付孔32cに沿ってテーパ状に形成されている。
上シャンク33の上シャンク取付部33bが、上ネジアダプタ32の上シャンク取付孔32cに圧入され、上シャンク33は、上ネジアダプタ32に取り付けられている。
上電極チップ取付部33cは、下方に向かうにつれて径が小さくなるようにテーパ状に形成されている。上電極チップ12は、テーパ状の上電極チップ取付部33cに沿ったテーパ状部を有する上電極チップ凹部12aが形成されている。
上シャンク33の上電極チップ取付部33cが、上電極チップ12の上電極チップ凹部12aに圧入され、上電極チップ12は、上シャンク33に取り付けられている。
図3に示すように、下電極チップ支持部23は、下アダプタ本体41と、下ネジアダプタ42と、下シャンク43とを備える。下アダプタ本体41は、上アダプタ本体31と同様に、円柱状の下アダプタ本体部45と、下アダプタ本体部45の上面から上方に突出した円柱状の下アダプタ凸部46とを備える。
下アダプタ凸部46の下面の中心部には、下アダプタ本体部45の内部まで連続するようにネジ切りされた下ネジ孔49が形成されている。
下ネジアダプタ42は、上ネジアダプタ32と同じ形状で形成され、下ネジ部42aと、下ネジフランジ部42bとを備え、テーパ状の下シャンク取付孔42cが形成されている。
下ネジアダプタ42の下ネジ部42aが、下アダプタ本体41の下ネジ孔49に螺合され、下ネジアダプタ42は、下アダプタ本体41に取り付けられている。
下シャンク43は、上シャンク33と同じ形状で形成され、下シャンク本体部43aと、テーパ状の下シャンク取付部43bと、テーパ状の下電極チップ取付部43cとを備える。下シャンク43には、下電極チップ取付部43c及び下シャンク本体部43aに連続して下シャンク凹部43dが形成されている。
下シャンク43の下シャンク取付部43bが、下ネジアダプタ42の下シャンク取付孔42cに圧入され、下シャンク43は、下ネジアダプタ42に取り付けられている。
下電極チップ22は、テーパ状の下電極チップ取付部43cに沿ったテーパ状部を有する下電極チップ凹部22aが形成されている。
下シャンク43の下電極チップ取付部43cが、下電極チップ22の下電極チップ凹部22aに圧入され、下電極チップ22は、下シャンク43に取り付けられている。
[金属板溶接]
次に、スポット溶接装置10による第1~第3金属板W1~W3のスポット溶接方法について説明する。
まず、図1に示すように、ロボット制御装置18は、ロボット17の複数のモータを駆動することで、各アーム17a~17dを駆動して、スポット溶接装置10を、上電極チップ12と下電極チップ22との間に第1~第3金属板W1~W3が配置される位置に移動する。このとき、下電極チップ22は第3金属板W3の下面に当接する。
次に、図4に示すように、スポット溶接装置10の溶接制御装置27は、上電極チップ支持部移動機構26を駆動して、上電極チップ支持部13を下方に移動させる。
上電極チップ12が下方に移動して第1金属板W1の上面に当接すると、上電極チップ12と下電極チップ22との間に第1~第3金属板W1~W3が加圧挟持される。
次に、溶接制御装置27は、上電極チップ12と下電極チップ22とで第1~第3金属板W1~W3を加圧挟持した状態で、電流スイッチ28をONにし、上電極チップ12と下電極チップ22との間に電流を流す(通電する)。この通電により、第1金属板W1と第2金属板W2との間に第1ナゲットN1が形成され、第2金属板W2と第3金属板W3との間に第2ナゲットN2が形成され、第1~第3金属板W1~W3が溶接される。
[実施例]
スポット溶接装置10を用い、図5に示すようなパルス状波形を有するDCチョッピングパルス電流(以下、単にパルス電流という)を、上電極チップ12と下電極チップ22との間に流し、上電極チップ12と下電極チップ22との間に挟持された第1~第3金属板W1~W3を溶接する実験(実施例1~8及び比較例1~5)を行った。
上記実験では、第1金属板W1を、厚さ0.6mmで引張強さ270MPaの亜鉛メッキ鋼板から構成し、第2金属板W2を、厚さ1.6mmで引張強さ780MPaのメッキ無しの鋼板から構成し、第3金属板W3を、厚さ2.0mmで引張強さ980MPaのメッキ無しの鋼板から構成している。第1~第3金属板W1~W3は、板厚が異なり、第1金属板W1の厚み(0.6mm)に対する第1~第3金属板W1~W3の総厚(4.2mm)の比率が7となっている。
上記実験として、目標となるピーク電流値A1(kA)(ピーク電流範囲の上限値)、実効電流値A2(溶接を実行したときの実効電流値)(kA)、ピーク継続時間T1(ms)、ノーピーク継続時間T2(ms)の条件を変えて実験(実施例1~8及び比較例1~5)を行った。
そして、実施例1~8及び比較例1~5において、下限電流値A3(kA)、チリが発生しない上限電流値A4(チリ電流値)、上限電流値A4と下限電流値A3との差A5、ピーク継続時間T1/ノーピーク継続時間T2、実効電流値A2/ピーク電流値A1、立ち上がり時間T3/立ち下り時間T4、目視によるチリ発生の有無、溶接結果の可否(OK、NG)の判定を得た。なお、溶接結果のOK/NGは、溶接に必要な径のナゲットが作成された場合にOKとした。また、下限電流値A3は、4√tで算出されるナゲット(溶接に必要なサイズのナゲット)が形成される下限の電流値である。
本実施形態では、溶接制御装置27は、パルス電流を流すための電流スイッチ28のON/OFFにより、パルス電流値のリミット制御を行う。
溶接制御装置27は、パルス電流値がゼロ(ボトム電流)の状態で電流スイッチ28をONして上電極チップ12と下電極チップ22との間に通電し、リミット制御をON(開始)する。
溶接制御装置27は、リミット制御ONの間にパルス電流値がゼロからピーク電流値A1まで上昇したときに、詳しくは後述するピーク維持制御を開始する。ピーク維持制御は、リミット制御ONの一部として行われる。
ピーク維持制御では、溶接制御装置27は、電流スイッチ28をOFFして通電を停止する(通電停止制御)。通電の停止により、パルス電流値が、ピーク電流値A1からピーク電流値A1の90%となる下限ピーク電流値A6(ピーク電流範囲の下限値)まで下降する。
ピーク維持制御では、溶接制御装置27は、パルス電流値がピーク電流値A1から下限ピーク電流値A6まで下降したときに、電流スイッチ28をONして通電を開始する(通電開始制御)。通電の開始により、パルス電流値が下限ピーク電流値A6からピーク電流値A1まで上昇する。
溶接制御装置27は、通電停止制御と通電開始制御とからなるピーク維持制御を、ピーク継続時間T1の間で例えば1回行う。このようなピーク維持制御により、パルス電流値は、下限ピーク電流値A6とピーク電流値A1との間となるピーク電流範囲に維持される。
本実施形態では、ピーク状態の始点は、パルス電流値がゼロからピーク電流値A1まで上昇したときであり、ピーク状態の終点は、1回のピーク維持制御を行い、パルス電流値が下限ピーク電流値A6からピーク電流値A1まで上昇したときである。
ピーク継続時間T1とは、ピーク状態が維持された継続時間であり、ピーク維持制御を行っている時間である。本実施形態では、1回のピーク維持制御は、例えば0.9msであり、ピーク継続時間T1の間で、ピーク維持制御を複数回行うようにしてもよい。例えば、ピーク維持制御を1回行う場合には、ピーク継続時間T1は0.9ms、ピーク維持制御を2回行う場合には、ピーク継続時間T1は1.8ms、ピーク維持制御を3回行う場合には、ピーク継続時間T1は2.7msとなる。
ノーピーク状態の始点は、ピーク継続時間T1(ピーク維持制御)が終了したときであり、ノーピーク状態の終点は、パルス電流値がゼロに下降して再びピーク電流値A1まで上昇したときである。ノーピーク継続時間T2とは、ノーピーク状態の継続時間である。
溶接制御装置27は、ピーク継続時間T1(ms)が終了したときに、リミット制御をOFF(停止)し、ON電流スイッチ28をOFFして通電を停止する。そして、パルス電流値がゼロまで下降すると、リミット制御がONとなり、再度、上記したリミット制御及びピーク維持制御が行われる。なお、リミット制御OFFは、タイマー(図示せず)により設定時間カウントされたときに終了し、リミット制御ONに自動で切り替わる。リミット制御ONの時間は、ピーク電流値A1等によって可変する。
本実施形態では、リミット制御ONによる制御1回とリミット制御OFFによる制御1回とを1パルスとして、同じ箇所の溶接において複数回(例えば100パルス)繰り返し行う。
立ち上がり時間T3とは、パルス電流値がゼロ(ボトム電流)の状態でリミット制御ONとなってパルス電流が流れ始めてから、パルス電流値がピーク電流値A1に到達するまでの時間である。立ち下り時間T4とは、ピーク継続時間T1(ms)が終了してから、パルス電流値がゼロになるまでの時間である。
実施例1,2,5,6において、ピーク継続時間T1(ms)が0(ゼロ)とは、上記ピーク維持制御を行わない場合の実施例である。この場合、立ち上がり時間T3とは、パルス電流値がゼロ(ボトム電流)の状態でリミット制御ONとなってパルス電流が流れ始めてから、パルス電流値がピーク電流値A1に到達するまでの時間であり、立ち下り時間T4とは、パルス電流値がピーク電流値A1に到達してからから、パルス電流値がゼロになるまでの時間である。また、ピーク継続時間T1(ms)が0の場合には、パルス電流がピーク電流値A1より低い値からピーク電流値A1に達して直ぐに、ピーク電流値A1から0(ボトム電流)まで下降するので、ピーク継続時間T1が0を超えるものに比べて、溶接時間を短縮することができ、さらには、パルス電流の制御が容易になる。
[実施例1]
実施例1では、ピーク電流値A1が14.6kA、実効電流値A2が7.8kA、ピーク継続時間T1が0ms、ノーピーク継続時間T2が5.9msである。その結果、実施例1では、下限電流値A3が6.9kA、上限電流値A4が8.42kA、上限電流値A4と下限電流値A3との差A5が1.52kA、ピーク継続時間T1/ノーピーク継続時間T2が0、実効電流値A2/ピーク電流値A1が0.53、立ち上がり時間T3/立ち下り時間T4が0.79となり、さらに、チリ発生が無く、溶接結果がOKであると判定された。
実施例1~8及び比較例1~5では、下記の条件1~10を満たしているか否かが判定される。
[条件1]
3枚以上の金属板(第1~第3金属板W1~W3)を重ねて構成され、3枚以上の金属板(第1~第3金属板W1~W3)の少なくとも1枚の金属板(第1金属板W1)は他の金属板(第2,第3金属板W2,W3)と厚みが異なるように形成されて、少なくとも1枚の金属板(第1金属板W1)の厚みと3枚以上の金属板(第1~第3金属板W1~W3)の総厚みとの板厚比率が3.5~10となる積層体15であること。
[条件2]
ピーク電流値A1は、10.6kA~20kAに設定されること。
[条件3]
ピーク状態の継続時間であるピーク継続時間T1は、0~0.9msに設定されること。
[条件4]
ノーピーク状態の継続時間であるノーピーク継続時間T2は、4ms~13.6msに設定され、且つ、ピーク継続時間T1は、ノーピーク継続時間T2の1/5以下に設定されること。
[条件5]
少なくとも1枚の金属板(第1金属板W1)の厚みと3枚以上の金属板(第1~第3金属板W1~W3)の総厚みとの板厚比率が4~7となる積層体15であること。
[条件6]
実効電流値A2がピーク電流範囲(下限ピーク電流値A6とピーク電流値A1との間)の上限(ピーク電流値A1)の0.5倍~0.75倍に設定されること。
[条件7]
実効電流値A2がピーク電流範囲(下限ピーク電流値A6とピーク電流値A1との間)の上限(ピーク電流値A1)の0.5倍~0.6倍に設定され、ノーピーク継続時間T2は、6ms~13.6msに設定され、且つ、ピーク継続時間T1は、ノーピーク継続時間T2の1/15~1/10に設定されること。
[条件8]
立ち上がり時間T3は、立ち下り時間T4より短い時間で設定されること。
[条件9]
立ち上がり時間T3は、立ち下り時間T4の0.1~0.8の時間で設定されること。
実施例1では、上記条件1~6,8,9を満たす。また、実施例1では、実効電流値A2がピーク電流値A1の0.5倍~0.6倍に設定され、ノーピーク継続時間T2は、6ms~13.6msに設定され、且つ、ピーク継続時間T1は、ノーピーク継続時間T2の1/15(0.066)~1/10(0.1)に設定される条件7の一部を満たしていない(実施例1では、0.53倍、5.9ms、0)。しかし、上記条件7の下限から少し外れた実施例1でも、チリ発生が無く、溶接結果がOKであると判定されたことから、上記条件7の有効性はある。
なお、ピーク電流値A1が上記条件2の上限値の20kAである場合にも、実施例1と同様の結果を得られた。また、実効電流値A2がピーク電流値A1の0.5倍や0.75倍である場合にも、実施例1と同様の結果を得られた。
スポット溶接装置10を用いて同じ溶接方法で連続して溶接を行う場合、例えば量産する車体を連続して溶接する場合、設定したパルス電流値と、溶接を実行したときの実際のパルス電流値との誤差が発生する。このため、上限電流値A4と下限電流値A3との差A5が1kA未満である場合、誤差によって上限電流値A4及び下限電流値A3が変わってときに、溶接を行うことができないことがある。従って、量産する車体の溶接には、実施することができない。そこで、本発明者が鋭意検討した結果、上限電流値A4と下限電流値A3との差A5が1kA以上あれば、誤差が発生しても量産する車体の溶接に実施することができることが分かった。
実施例1では、上限電流値A4と下限電流値A3との差A5が1.52kAであるので、量産する車体の溶接に実施することができる。
[実施例2]
実施例2では、ピーク電流値A1が14.6kA、実効電流値A2が7.8kA、ピーク継続時間T1が0ms、ノーピーク継続時間T2が8.7msである。その結果、実施例2では、下限電流値A3が6.9kA、上限電流値A4が8.42kA、上限電流値A4と下限電流値A3との差A5が1.52kA、ピーク継続時間T1/ノーピーク継続時間T2が0、立ち上がり時間T3/立ち下り時間T4が0.42となり、さらに、チリ発生が無く、溶接結果がOKであると判定された。
実施例2では、上記条件1~6,8,9を満たす。また、実施例2では、実効電流値A2がピーク電流値A1の0.5倍~0.6倍に設定され、ノーピーク継続時間T2は、6ms~13.6msに設定され、且つ、ピーク継続時間T1は、ノーピーク継続時間T2の1/15(0.066)~1/10(0.1)に設定される条件7の一部を満たしていない(実施例では、0.53倍、8.7ms、0)。しかし、上記条件7の下限から少し外れた実施例2でも、チリ発生が無く、溶接結果がOKであると判定されたことから、上記条件7の有効性はある。
[実施例3]
実施例3では、ピーク電流値A1が14.6kA、実効電流値A2が7.8kA、ピーク継続時間T1が0.9ms、ノーピーク継続時間T2が8.6msである。その結果、実施例3では、下限電流値A3が6.5kA、上限電流値A4が7.9kA、上限電流値A4と下限電流値A3との差A5が1.4kA、ピーク継続時間T1/ノーピーク継続時間T2が0.105、立ち上がり時間T3/立ち下り時間T4が0.43となり、さらに、チリ発生が無く、溶接結果がOKであると判定された。
実施例3では、上記条件1~6,8,9を満たす。また、実施例では、実効電流値A2がピーク電流値A1の0.5倍~0.6倍に設定され、ノーピーク継続時間T2は、6ms~13.6msに設定され、且つ、ピーク継続時間T1は、ノーピーク継続時間T2の1/15(0.066)~1/10(0.1)に設定される条件7の一部を満たしていない(実施例では、0.53倍、8.6ms、0.105)。しかし、上記条件7の上限から少し外れた実施例3でも、チリ発生が無く、溶接結果がOKであると判定されたことから、上記条件7の有効性はある。
[実施例4]
実施例4では、ピーク電流値A1が14.6kA、実効電流値A2が7.8kA、ピーク継続時間T1が0.9ms、ノーピーク継続時間T2が13.6msである。その結果、実施例4では、下限電流値A3が6.5kA、上限電流値A4が7.9kA、上限電流値A4と下限電流値A3との差A5が1.4kA、ピーク継続時間T1/ノーピーク継続時間T2が0.066、立ち上がり時間T3/立ち下り時間T4が0.24となり、さらに、チリ発生が無く、溶接結果がOKであると判定された。
実施例4では、上記条件1~9を満たす。また、実施例4では、上限電流値A4と下限電流値A3との差A5が1.4kAであるので、量産する車体の溶接に実施することができる。
[実施例5]
実施例5では、ピーク電流値A1が14.6kA、実効電流値A2が7.8kA、ピーク継続時間T1が0ms、ノーピーク継続時間T2が6.1msである。その結果、実施例では、下限電流値A3が7.23kA、上限電流値A4が8.27kA、上限電流値A4と下限電流値A3との差A5が1.04kA、ピーク継続時間T1/ノーピーク継続時間T2が0、立ち上がり時間T3/立ち下り時間T4が0.74となり、さらに、チリ発生が無く、溶接結果がOKであると判定された。
実施例5では、上記条件1~9を満たす。また、実施例5では、上限電流値A4と下限電流値A3との差A5が1.04kAであるので、量産する車体の溶接に実施することができる。
[実施例6]
実施例6では、ピーク電流値A1が14.6kA、実効電流値A2が7.8kA、ピーク継続時間T1が0ms、ノーピーク継続時間T2が8.1msである。その結果、実施例では、下限電流値A3が7.23kA、上限電流値A4が8.27kA、上限電流値A4と下限電流値A3との差A5が1.04kA、ピーク継続時間T1/ノーピーク継続時間T2が0、立ち上がり時間T3/立ち下り時間T4が0.47となり、さらに、チリ発生が無く、溶接結果がOKであると判定された。
実施例6では、上記条件1~9を満たす。また、実施例6では、上限電流値A4と下限電流値A3との差A5が1.04kAであるので、量産する車体の溶接に実施することができる。
[実施例7]
実施例7では、ピーク電流値A1が10.6kA、実効電流値A2が8.0kA、ピーク継続時間T1が0.9ms、ノーピーク継続時間T2が3.85msである。その結果、実施例7では、下限電流値A3が7.5kA、上限電流値A4が8.57kA、上限電流値A4と下限電流値A3との差A5が1.07kA、ピーク継続時間T1/ノーピーク継続時間T2が0.234、立ち上がり時間T3/立ち下り時間T4が2.08となり、さらに、チリ発生が無く、溶接結果がOKであると判定された。
実施例7では、上記条件1~3,5,6を満たす。また、実施例7では、ピーク継続時間T1は、ノーピーク継続時間T2の1/5(0.2)以下に設定される条件4を満たしていいない(実施例7では、0.234)。しかし、上記条件4の上限から少し外れた実施例7でも、チリ発生が無く、溶接結果がOKであると判定されたことから、上記条件4の有効性はある。
実施例7では、立ち上がり時間T3は、立ち下り時間T4より短い時間で、立ち下り時間T4の0.1~0.8の時間で設定される条件8及び9を満たしていない(実施例7では、2.08倍)。しかし、上記条件8及び9の上限から少し外れた実施例7でも、チリ発生が無く、溶接結果がOKであると判定されたことから、上記条件8及び9の有効性はある。
実施例7では、実効電流値A2がピーク電流値A1の0.5倍~0.6倍に設定され、ノーピーク継続時間T2は、6ms~13.6msに設定され、且つ、ピーク継続時間T1は、ノーピーク継続時間T2の1/15(0.066)~1/10(0.1)に設定される条件7を満たしていない(実施例7では、0.75倍、3.85ms、0.234)。しかし、上記条件7の上限及び下限から少し外れた実施例7でも、チリ発生が無く、溶接結果がOKであると判定されたことから、上記条件7の有効性はある。
実施例7では、上限電流値A4と下限電流値A3との差A5が1.07kAであるので、量産する車体の溶接に実施することができる。
[実施例8]
実施例8では、ピーク電流値A1が10.6kA、実効電流値A2が8.0kA、ピーク継続時間T1が0.9ms、ノーピーク継続時間T2が4.6msである。その結果、実施例8では、下限電流値A3が7.5kA、上限電流値A4が8.57kA、上限電流値A4と下限電流値A3との差A5が1.07kA、ピーク継続時間T1/ノーピーク継続時間T2が0.196、立ち上がり時間T3/立ち下り時間T4が1.3となり、さらに、チリ発生が無く、溶接結果がOKであると判定された。
実施例8では、上記条件1~6を満たす。また、実施例8では、立ち上がり時間T3は、立ち下り時間T4より短い時間で、立ち下り時間T4の0.1~0.8の時間で設定される条件8及び9を満たしていない(実施例8では、1.3倍)。しかし、上記条件8及び9の上限から少し外れた実施例8でも、チリ発生が無く、溶接結果がOKであると判定されたことから、上記条件8及び9の有効性はある。
実施例8では、実効電流値A2がピーク電流値A1の0.5倍~0.6倍に設定され、ノーピーク継続時間T2は、6ms~13.6msに設定され、且つ、ピーク継続時間T1は、ノーピーク継続時間T2の1/15(0.066)~1/10(0.1)に設定される条件7の一部を満たしていない(実施例7では、0.75倍、4.6ms、0.196)。しかし、上記条件7の上限から少し外れた実施例6でも、チリ発生が無く、溶接結果がOKであると判定されたことから、上記条件7の有効性はある。
実施例8では、上限電流値A4と下限電流値A3との差A5が1.07kAであるので、量産する車体の溶接に実施することができる。
このように、実施例1~8では、チリ発生が無く、溶接結果がOKであると判定された。さらに、実施例1~8により、上記条件1~9の有効性はあることが分かる。また、実施例1~8では、上限電流値A4と下限電流値A3との差A5が1kA以上であるので、量産する車体の溶接に実施することができる。
また、実施例1~6では、積層体15を接合する際のパルス電流の実効電流値A2が、ピーク電流値A1の0.5~0.75に設定されているので、その比率が0.5倍未満、又は0.75超に設定されている場合に比べて、第1ナゲットN1及び第2ナゲットN2の形成時間が長くなり、冷却時間とのバランスがよくなる。これにより、第2金属板W2と第3金属板W3との境界面(厚板側境界面)の熱が、第1金属板W1と第2金属板W2の境界面(薄板側境界面)に伝わり、薄板側境界面の第1ナゲットN1の成長を促すことができるので、チリの発生の抑制と、確実な溶接との両立がしやすくなる。
さらに、実施例1~6では、立ち上がり時間T3は、立ち下り時間T4の0.1~0.8倍の範囲内であるので、立ち上がり時の上昇を、立ち下りに比べて急激に行う。これにより、立ち上がり時の上昇を、立ち下りに比べて緩やかに上昇させるものに比べて、積層体15を接合する際の実効電流値A2を抑制し、広い溶接電流範囲を確保することができる。
なお、上記条件1~9のうち少なくとも上記条件1~4を満たすことで、チリ発生が無く、溶接結果がOKであると判定される実験結果が得られた。
また、第1金属板W1の厚みに対する第1~第3金属板W1~W3の総厚の比率が3.5~10の範囲では、上記実施例1~8と同様の結果が得られた。
[比較例1]
比較例1では、ピーク電流値A1が14.6kA、実効電流値A2が7.8kA、ピーク継続時間T1が1.8ms、ノーピーク継続時間T2が13.6msである。その結果、比較例1では、下限電流値A3が6.3kA、上限電流値A4が7.15kA、上限電流値A4と下限電流値A3との差A5が0.85kA、ピーク継続時間T1/ノーピーク継続時間T2/が0.132、立ち上がり時間T3/立ち下り時間T4が0.24となり、さらに、チリ発生が有り、溶接結果がNGであると判定された。
比較例1では、上記条件1,2,4~6,8,9を満たすが、ピーク継続時間T1は、0~0.9msに設定される条件3を満たしておらず(比較例1では、1.8ms)、上記条件7のうち、ピーク継続時間T1は、ノーピーク継続時間T2の1/15(0.066)~1/10(0.1)に設定される条件を満たしていない(比較例1では、0.132ms)。
比較例1では、条件3と、条件7の一部とを満たしていないため、チリが発生し、溶接結果もNGであった。具体的には、比較例1では、ピーク継続時間T1が条件3(0~0.9ms)に比べて長い(1.8ms)ため、第1ナゲットN1及び第2ナゲットN2が成長し過ぎて、コロナボンド(第1ナゲットN1及び第2ナゲットN2の外側に形成された未溶融圧接部)から突出し、その結果、第1ナゲットN1及び第2ナゲットN2が露出しチリが発生した。
さらに、比較例1では、上限電流値A4と下限電流値A3との差A5が0.85kAであるので、量産する車体の溶接に実施することができない。
[比較例2]
比較例2では、ピーク電流値A1が14.6kA、実効電流値A2が7.8kA、ピーク継続時間T1が1.8ms、ノーピーク継続時間T2が18.6msである。その結果、比較例2では、下限電流値A3が6.3kA、上限電流値A4が7.15kA、上限電流値A4と下限電流値A3との差A5が0.85kA、ピーク継続時間T1/ノーピーク継続時間T2が0.097、立ち上がり時間T3/立ち下り時間T4が0.16となり、さらに、チリ発生が有り、溶接結果がNGであると判定された。
比較例2では、上記条件1,2,5,6,8,9を満たすが、ピーク継続時間T1は、0~0.9msに設定される条件3を満たしておらず(比較例2では、1.8ms)、上記条件4のうち、ノーピーク継続時間T2は、4ms~13.6msに設定される条件、及び、上記条件7のうち、ノーピーク継続時間T2は、6ms~13.6msに設定される条件を満たしていない(比較例2では、18.6ms)。
比較例2では、条件3と、条件4及び条件7の一部とを満たしていないため、チリが発生し、溶接結果もNGであった。具体的には、比較例では、ピーク継続時間T1が条件3(0~0.9ms)に比べて長い(1.8ms)ため、第1ナゲットN1及び第2ナゲットN2が成長し過ぎて、コロナボンド(第1ナゲットN1及び第2ナゲットN2の外側に形成された未溶融圧接部)から突出し、その結果、第1ナゲットN1及び第2ナゲットN2が露出しチリが発生した。
また、比較例2では、ノーピーク継続時間T2が、条件4及び条件7(4ms~13.6ms、6ms~13.6ms)より長い(18.6ms)ため、サイクルタイムが長くなり、工数が増加してしまう。
さらに、比較例では、上限電流値A4と下限電流値A3との差A5が0.85kAであるので、量産する車体の溶接に実施することができない。
[比較例3]
比較例3では、ピーク電流値A1が14.6kA、実効電流値A2が7.8kA、ピーク継続時間T1が2.7ms、ノーピーク継続時間T2が18.1msである。その結果、比較例では、下限電流値A3が6.25kA、上限電流値A4が6.85kA、上限電流値A4と下限電流値A3との差A5が0.6kA、ピーク継続時間T1/ノーピーク継続時間T2/が0.149、立ち上がり時間T3/立ち下り時間T4が0.17となり、さらに、チリ発生が有り、溶接結果がNGであると判定された。
比較例3では、上記条件1,2,5,6,8,9を満たすが、ピーク継続時間T1は、0~0.9msに設定される条件3を満たしておらず(比較例3では、2.7ms)、上記条件4のうち、ノーピーク継続時間T2は、4ms~13.6msに設定される条件、及び、上記条件7のうち、ノーピーク継続時間T2は、6ms~13.6msに設定される条件と、ピーク継続時間T1は、ノーピーク継続時間T2の1/15(0.066)~1/10(0.1)に設定される条件とを満たしていないを満たしていない(比較例3では、18.1ms、0.149)。
比較例3では、条件3と、条件4及び条件7の一部とを満たしていないため、チリが発生し、溶接結果もNGであった。具体的には、比較例3では、ピーク継続時間T1が条件3(0~0.9ms)に比べて長い(2.7ms)ため、第1ナゲットN1及び第2ナゲットN2が成長し過ぎて、コロナボンド(第1ナゲットN1及び第2ナゲットN2の外側に形成された未溶融圧接部)から突出し、その結果、第1ナゲットN1及び第2ナゲットN2が露出しチリが発生した。
また、比較例3では、ノーピーク継続時間T2が、条件4及び条件7(4ms~13.6ms、6ms~13.6ms)より長い(18.1ms)ため、サイクルタイムが長くなり、工数が増加してしまう。
さらに、比較例3では、上限電流値A4と下限電流値A3との差A5が0.6kAであるので、量産する車体の溶接に実施することができない。
[比較例4]
比較例4では、ピーク電流値A1が14.6kA、実効電流値A2が7.8kA、ピーク継続時間T1が2.7ms、ノーピーク継続時間T2が22.6msである。その結果、比較例4では、下限電流値A3が6.25kA、上限電流値A4が6.85kA、上限電流値A4と下限電流値A3との差A5が0.6kA、ピーク継続時間T1/ノーピーク継続時間T2/が0.119、立ち上がり時間T3/立ち下り時間T4が0.13となり、さらに、チリ発生が有り、溶接結果がNGであると判定された。
比較例4では、上記条件1,2,5,6,8,9を満たすが、ピーク継続時間T1は、0~0.9msに設定される条件3を満たしておらず(比較例4は、2.7ms)、上記条件4のうち、ノーピーク継続時間T2は、4ms~13.6msに設定される条件、及び、上記条件7のうち、ノーピーク継続時間T2は、6ms~13.6msに設定される条件と、ピーク継続時間T1は、ノーピーク継続時間T2の1/15(0.066)~1/10(0.1)に設定される条件とを満たしていないを満たしていない(比較例4は、22.6ms、0.119)。
比較例4では、条件3と、条件4及び条件7の一部とを満たしていないため、チリが発生し、溶接結果もNGであった。具体的には、比較例4では、ピーク継続時間T1が条件3(0~0.9ms)に比べて長い(2.7ms)ため、第1ナゲットN1及び第2ナゲットN2が成長し過ぎて、コロナボンド(第1ナゲットN1及び第2ナゲットN2の外側に形成された未溶融圧接部)から突出し、その結果、第1ナゲットN1及び第2ナゲットN2が露出しチリが発生した。
また、比較例4では、ノーピーク継続時間T2が、条件4及び条件7(4ms~13.6ms、6ms~13.6ms)より長い(22.6ms)ため、サイクルタイムが長くなり、工数が増加してしまう。
さらに、比較例4では、上限電流値A4と下限電流値A3との差A5が0.6kAであるので、量産する車体の溶接に実施することができない。
[比較例5]
比較例5では、ピーク電流値A1が7.8kA、実効電流値A2が7.8kA、ピーク継続時間T1が597.4ms、ノーピーク継続時間T2が2.6msである。その結果、比較例では、下限電流値A3が7.8kA、上限電流値A4が7.8kA、上限電流値A4と下限電流値A3との差A5が0kA、ピーク継続時間T1/ノーピーク継続時間T2が229.77、立ち上がり時間T3/立ち下り時間T4が*となり、さらに、チリ発生が有り、溶接結果がNGであると判定された。
比較例5では、上記条件1,5,8,9を満たす。しかし、比較例5では、ピーク電流値A1は、10.6kA~20kAに設定される条件2を満たしておらず(比較例5では、7.8kA)、ピーク継続時間T1は、0~0.9msに設定される条件3を満たしていない(比較例5では、597.4ms)。
また、比較例5では、ノーピーク継続時間T2は、4ms~13.6msに設定され、且つ、ピーク継続時間T1は、ノーピーク継続時間T2の1/5以下に設定される条件4を満たしておらず(比較例5では、2.6ms、229.77)、実効電流値A2がピーク電流値A1の0.5倍~0.75倍に設定される条件6を満たしていない(比較例5では、1.0倍)。
さらに、比較例5では、実効電流値A2がピーク電流範囲(下限ピーク電流値A6とピーク電流値A1との間)の上限(ピーク電流値A1)の0.5倍~0.6倍に設定され、ノーピーク継続時間T2は、6ms~13.6msに設定され、且つ、ピーク継続時間T1は、ノーピーク継続時間T2の1/15~1/10に設定される条件7を満たしていない(比較例では、1.0倍、2.6ms、229.77)。
比較例5では、条件2~4と条件6と条件7とを満たしていないため、チリが発生し、溶接結果もNGであった。具体的には、比較例5では、ピーク電流値A1が条件2(10,6kA~20kA)に比べて低い(7.8kA)ため、第2ナゲットN2に比べて成長が遅い第1ナゲットN1を溶接に必要な大きさまで成長すると、第2ナゲットN2が成長し過ぎてコロナボンドから突出し、その結果、第2ナゲットN2が露出しチリが発生した。
また、比較例5では、ピーク継続時間T1が条件3(0~0.9ms)に比べて長い(597.4ms)ため、第1ナゲットN1及び第2ナゲットN2が成長し過ぎて、コロナボンド(第1ナゲットN1及び第2ナゲットN2の外側に形成された未溶融圧接部)から突出し、その結果、第1ナゲットN1及び第2ナゲットN2が露出しチリが発生した。
さらに、比較例では、上限電流値A4と下限電流値A3との差A5が0kAであるので、量産する車体の溶接に実施することができない。
このように、上記条件1~4の少なくとも1つを満たしていない比較例1~5では、チリ発生が有り、溶接結果がNGであると判定された。
実施例1~8及び比較例1~5の実験結果から、上記条件1~9(少なくとも上記条件1~4)を満たすことで、チリ発生がなく、溶接結果がOKとなるように溶接できることが分かる。
なお、第1金属板W1を、厚さ0.65mmで引張強さ270MPaの亜鉛メッキ鋼板から構成し、第2金属板W2を、厚さ1.6mmで引張強さ980MPaの亜鉛メッキ鋼板から構成し、第3金属板W3を、厚さ2.3mmで引張強さ780MPaのメッキ無しの鋼板から構成した場合(板厚比率:7)にも、上記実施例1~8及び比較例1~5と同様の結果が得られた。
上記実施形態では、第1~第実施例において、第1~第3金属板W1~W3を溶接しているが、4枚以上の金属板からなる金属板を溶接するスポット溶接方法にも本発明は実施可能である。その場合にも、少なくとも上記条件1~4(好ましくは上記1~9)を満たすことで、チリ発生がなく、溶接結果がOKとなるように溶接することができる。
また、上記実施形態に示した構成要素は必ずしも全てが必須なものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
10…スポット溶接装置

Claims (8)

  1. 3枚以上の金属板を重ねて構成され、前記3枚以上の金属板の少なくとも1枚の金属板は他の金属板と厚みが異なるように形成されて、前記少なくとも1枚の金属板の厚みに対する前記3枚以上の金属板の総厚みの板厚比率が3.5~10となる積層体を、パルス電流を用いて接合するスポット溶接方法であって、
    前記パルス電流は、設定されたピーク電流値より低い値から前記ピーク電流値に達した後に、前記ピーク電流値から、設定されたボトム電流まで下降して再び前記ピーク電流値まで上昇するノーピーク状態が繰り返し設定されるパルス状波形を有し、
    前記ピーク電流値は、10.6kA以上に設定され、
    前記積層体を接合する際の前記パルス電流の実効電流値は、前記ピーク電流値の0.5倍~0.6倍に設定され、
    前記ノーピーク状態の継続時間であるノーピーク継続時間は、6ms~13msに設定され、
    前記ピーク電流値である状態の継続時間であるピーク継続時間は、0.9ms以下で、且つ、前記ノーピーク継続時間の1/15~1/10に設定されていることを特徴とするスポット溶接方法。
  2. 3枚以上の金属板を重ねて構成され、前記3枚以上の金属板の少なくとも1枚の金属板は他の金属板と厚みが異なるように形成されて、前記少なくとも1枚の金属板の厚みに対する前記3枚以上の金属板の総厚みの板厚比率が3.5~10となる積層体を、パルス電流を用いて接合するスポット溶接方法であって、
    前記パルス電流は、設定されたピーク電流範囲の下限値より低い値から前記ピーク電流範囲の上限値であるピーク電流値に達した時点で開始され、前記ピーク電流値から前記ピーク電流範囲の下限値まで下降した後に前記ピーク電流値まで上昇するピーク状態と、前記ピーク状態後に、前記ピーク電流値から、あらかじめ設定されたボトム電流まで下降して再び前記ピーク電流値まで上昇するノーピーク状態とが交互に設定されるパルス状波形を有し、
    前記ピーク電流値は、10.6kA以上に設定され、
    前記積層体を接合する際の前記パルス電流の実効電流値は、前記ピーク電流値の0.5倍~0.6倍に設定され、
    前記ノーピーク状態の継続時間であるノーピーク継続時間は、6ms~13msに設定され、
    前記ピーク状態の継続時間であるピーク継続時間は、0.9ms以下で、且つ、前記ノーピーク継続時間の1/15~1/10に設定されていることを特徴とするスポット溶接方法。
  3. 請求項1に記載のスポット溶接方法において、
    前記ピーク継続時間は、0~0.9msに設定されていることを特徴とするスポット溶接方法。
  4. 請求項1に記載のスポット溶接方法において、
    前記ピーク電流値は、10.6kA~20kAに設定されていることを特徴とするスポット溶接方法。
  5. 請求項1に記載のスポット溶接方法において、
    前記積層体の前記板厚比率は、4~7に設定されていることを特徴とするスポット溶接方法。
  6. 請求項1に記載のスポット溶接方法において、
    前記積層体を接合する際の前記パルス電流の実効電流は、前記ピーク電流値の0.5倍~0.75倍に設定されていることを特徴とするスポット溶接方法。
  7. 請求項1に記載のスポット溶接方法において、
    前記ノーピーク状態における前記ボトム電流から前記ピーク電流値まで上昇するまでの立ち上がり時間は、前記ノーピーク状態における前記ピーク電流値から前記ボトム電流に下降するまでの立ち下り時間より短い時間で設定されていることを特徴とするスポット溶接方法。
  8. 請求項に記載のスポット溶接方法において、
    前記立ち上がり時間は、前記立ち下り時間の0.1倍~0.8倍に設定されていることを特徴とするスポット溶接方法。
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