JP7297601B2 - オルト構造を有するトリアジン化合物 - Google Patents

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Description

本発明は、トリアジン化合物、有機電界発光素子用材料、及び有機電界発光素子に関する。
有機電界発光素子は、小型モバイル用途を中心に実用化が始まっている。しかしながら、更なる普及、用途拡大には性能向上が必須であり、特に消費電力を下げる為に高い発光効率特性を有する材料が求められている。また、有機電界発光素子が気温の高い地域や車載用途に用いられる際には高温下での使用を想定する必要があるため、有機電界発光素子用材料としては高いガラス転移温度を有するものが求められる。
特許文献1は、高効率で駆動電圧を低減できる有機電界発光素子用の材料であるトリアジン化合物を開示している。
特開2016-27040号公報
用途の拡大、使用可能な環境の拡大に対する市場からの要求は非常に強く、高いガラス転移温度、高い発光効率の2つの特性に関して、特許文献1にかかるトリアジン化合物はこれらを十分に満たしているとはいえず、前記2つの特性をさらなる高次元で達成したものが求められている。
そこで、本発明の一態様は、高い発光効率を発揮する有機電界発光素子の形成に資する、高いガラス転移温度を有するトリアジン化合物を提供することに向けられている。
また、本発明の他の態様は、上記トリアジン化合物を含む有機電界発光素子用材料を提供することに向けられている。
さらに、本発明のさらに他の態様は、高い発光効率を発揮し、種々の用途又は様々な環境下で利用可能な有機電界発光素子を提供することに向けられている。
本発明の一態様にかかるトリアジン化合物は、式(1)で表されるトリアジン化合物である:
Figure 0007297601000001
式中、
Ar及びArは、各々独立に、フェニル基、ビフェニリル基、又はナフチル基を表す;
Arは、メチル基で置換されていてもよいナフチル基、フェナントレニル基、フルオレニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、又はトリフェニレニル基を表す;
Xは、N又はC-Hを表す。
本発明の他の態様にかかる有機電界発光素子用材料は、上記トリアジン化合物を含有する。
本発明のさらに他の態様にかかる有機電界発光素子は、上記トリアジン化合物を含有する。
本発明の一態様によれば、高い発光効率を発揮する有機電界発光素子の形成に資する、高いガラス転移温度を有するトリアジン化合物を提供することができる。また、本発明の他の態様によれば、上記トリアジン化合物を含む有機電界発光素子用材料を提供することができる。さらに、本発明のさらに他の態様によれば、高い発光効率及び長寿命特性を発揮し、種々の用途に利用可能な有機電界発光素子を提供することができる。
本開示の一態様にかかる有機エレクトロルミネッセンス素子の積層構成の一例を示す概略断面図である。 本開示の一態様にかかる有機エレクトロルミネッセンス素子の他の積層構成の例(素子実施例-1の構成)を示す概略断面図である。
以下、本発明の一態様にかかるトリアジン化合物について詳細に説明する。
<トリアジン化合物>
本発明の一態様にかかるトリアジン化合物は、式(1)で表されるトリアジン化合物である:
Figure 0007297601000002
式中、
Ar及びArは、各々独立に、フェニル基、ビフェニリル基、又はナフチル基を表す;
Arは、メチル基で置換されていてもよいナフチル基、フェナントレニル基、フルオレニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、又はトリフェニレニル基を表す;
Xは、N又はC-Hを表す。
以下、式(1)で示されるトリアジン化合物を、トリアジン化合物(1)と称することもある。トリアジン化合物(1)における置換基の定義及びその好ましい具体例は、それぞれ以下のとおりである。
[Ar及びArについて]
Ar及びArは、各々独立に、フェニル基、ビフェニリル基又はナフチル基を表す。
Ar及びArは、同一の基であることが好ましい。ArとArとが同一の基であると、トリアジン化合物(1)の合成が容易である。
トリアジン化合物(1)が電子輸送性材料特性に優れる点で、Ar及びArが、共にフェニル基であることが好ましい。
Ar及びArとしては、各々独立に、例えば、フェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、ビフェニル-2-イル基、ビフェニル-3-イル基、ビフェニル-4-イル基等が挙げられる。
[Arについて]
式(1)中、Arは、メチル基で置換されていてもよいナフチル基、フェナントレニル基、フルオレニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、又はトリフェニレニル基を表す。
Arは、例えば、1-ナフチル基、2-ナフチル基、1-フェナントレニル基、2-フェナントレニル基、3-フェナントレニル基、4-フェナントレニル基、9-フェナントレニル基、1-フルオレニル基、2-フルオレニル基、3-フルオレニル基、4-フルオレニル基、9-フルオレニル基、9,9-ジメチルフルオレン-1-イル基、9,9-ジメチルフルオレン-2-イル基、9,9-ジメチルフルオレン-3-イル基、9,9-ジメチルフルオレン-4-イル基、1-ジベンゾフラニル基、2-ジベンゾフラニル基、3-ジベンゾフラニル基、4-ジベンゾフラニル基、1-ジベンゾチオフェニル基、2-ジベンゾチオフェニル基、3-ジベンゾチオフェニル基、4-ジベンゾチオフェニル基、1-トリフェニレニル基、2-トリフェニレニル基等が挙げられる。
トリアジン化合物(1)がより高性能な有機電界発光素子の形成に資するものとなる点で、Arが、9-フェナントリル基、9,9-ジメチルフルオレン-2-イル基、2-ジベンゾチオフェニル基、2-ジベンゾフラニル基、2-トリフェニレニル基であることが好ましい。
また、トリアジン化合物(1)の合成が容易な点で、Arが、9-フェナントレニル基あることが更に好ましい。
[Xについて]
式(1)中、Xは、N又はC-Hを表す。
トリアジン化合物(1)がより高性能な有機電界発光素子の形成に資するものとなる点で、Xが、Nであることがより好ましい。
[トリアジン化合物(1)の具体例]
トリアジン化合物(1)の具体例としては、以下の(A-1)から(A-66)を例示できるが、本発明はこれらに限定されるものではない。有機電界発光素子における電子輸送材としての性能がよい点で、トリアジン化合物(1)としては(A-1)、(A-10)、(A-17)、(A-22)、又は(A-61)で示される化合物が好ましい。
Figure 0007297601000003
Figure 0007297601000004
Figure 0007297601000005
Figure 0007297601000006
Figure 0007297601000007
Figure 0007297601000008
次に、トリアジン化合物(1)の製造方法について説明する。
トリアジン化合物(1)は、以下の合成経路(i)~(vi)に示される方法で製造可能である。
Figure 0007297601000009
Figure 0007297601000010
Figure 0007297601000011
Figure 0007297601000012
Figure 0007297601000013
Figure 0007297601000014
式(2)~(12)中、
Ar、Ar、Ar、及びXの定義は、それぞれ、式(1)におけるAr、Ar、Ar、及びXの定義と同じである;
、Y、Y及びYは、各々独立に、ハロゲン原子を表す;
は、水素原子、炭素数1~4のアルキル基又はフェニル基を表す;
B(ORの2つのRは、同一であっても異なっていてもよい;
2つのORと、ホウ素原子と、が環を形成していてもよい。
、Y、Y及びYで表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を例示することができ、トリアジン化合物(1)の収率がよい点で、塩素原子又は臭素原子が好ましい。
B(ORとしては、例えば、B(OH)、B(OMe)、B(OPr)、B(OBu)、B(OPh)等を例示することができる。なお、Meはメチル基、Prはイソプロピル基、Buはブチル基、Phはフェニル基を示す。
2つのORと、ホウ素原子と、が環を形成している場合のB(ORの例としては、例えば、次の(I)から(VI)で示される基が例示でき、収率がよい点で(II)で示される基が好ましい。
Figure 0007297601000015
合成経路(i)~(vi)におけるカップリング反応は、式(2)、(3)、(4)、(11)又は(12)で表されるハロゲン化アリール化合物と、式(5)、(6)、(7)、(8)、(9)又は(10)で表されるホウ素化合物とをパラジウム触媒及び塩基存在下に反応させる方法であり、一般的な鈴木-宮浦反応の反応条件を適用することができる。
ホウ素化合物は、例えばThe Journal of Organic Chemistry,60巻,7508頁,1995年又はThe Journal of Organic Chemistry,65巻,164頁,2000年に開示されている方法に従い製造することができる。
ハロゲン化アリールは、例えばJournal of the American Chemical Society,74巻,6289頁,1952年又はSynlett,808頁,2002年に従い、製造することができる。また、市販品を用いてもよい。ハロゲン化アリールは、反応収率がよい点で、ホウ素化合物に対して0.5~3.0モル当量を用いることが好ましい。
合成経路(iii)~(vi)におけるホウ素化反応は、式(2)、(3)又は(4)で表されるハロゲン化アリール化合物を、パラジウム触媒及び塩基存在下でホウ素原料(例えばピナコラートボラン、ビスピナコラートジボロンなど)を反応させて式(5)、(6)、(7)又は(8)で表されるホウ素化合物を製造する方法である。これらのホウ素化合物は、例えばThe Journal of Organic Chemistry,60巻,7508頁,1995年又はTetrahedron Letters,38巻,3447頁,1997年に開示されている方法に従い製造することができる。
前述のカップリング反応及びホウ素化反応に用いるパラジウム触媒としては、例えば、塩化パラジウム、酢酸パラジウム、トリフルオロ酢酸パラジウム、硝酸パラジウム等のパラジウム塩が挙げられる。さらに、π-アリルパラジウムクロリドダイマー、パラジウムアセチルアセトナト、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、ジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム等の錯化合物;及び、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ジクロロ(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)パラジウム、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム、ジクロロビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム等の第三級ホスフィンを配位子として有するパラジウム錯体;が挙げられる。これらはパラジウム塩又は錯化合物に第三級ホスフィンを添加し、反応系中で調製することもできる。
第三級ホスフィンとしては、例えば、トリフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ(tert-ブチル)ホスフィン、トリシクロへキシルホスフィン、tert-ブチルジフェニルホスフィン、9,9-ジメチル-4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン、2-(ジフェニルホスフィノ)-2’-(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニル、2-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)ビフェニル、2-(ジシクロへキシルホスフィノ)ビフェニル、ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン、1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、トリ(2-フリル)ホスフィン、トリ(o-トリル)ホスフィン、トリス(2,5-キシリル)ホスフィン、(±)-2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフチル、2-ジシクロへキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル等が挙げられる。
中でも、第三級ホスフィンを配位子として有するパラジウム錯体が、収率がよい点で好ましく、2-ジシクロへキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル又はトリシクロヘキシルホスフィンを配位子として有するパラジウム錯体がさらに好ましい。
第三級ホスフィンとパラジウム塩又は錯化合物とのモル比は1:10~10:1の範囲であることが好ましく、収率がよい点で1:2~3:1の範囲であることがさらに好ましい。前述のカップリング反応及びホウ素化反応で用いるパラジウム触媒の量に制限はないが、収率がよい点で、パラジウム触媒のモル当量はホウ素化合物に対して0.005~0.5モル当量の範囲にあることが好ましい。
前述のカップリング反応及びホウ素化反応に用いる塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の金属水酸化物塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸セシウム等の金属炭酸塩、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム等の金属酢酸塩、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム等の金属リン酸塩、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム等の金属フッ化物塩、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムイソプロピルオキシド、カリウムtert-ブトキシド等の金属アルコキシド等を挙げることができる。中でも反応収率がよい点で、金属炭酸塩又は金属リン酸塩が好ましく、炭酸カリウム又はリン酸カリウムがさらに好ましい。用いる塩基の量に特に制限はない。反応収率がよい点で、塩基とホウ素化合物とのモル比は、1:2~10:1の範囲であることが好ましく、1:1~4:1の範囲であることがさらに好ましい。
前述のカップリング反応及びホウ素化反応は溶媒中で実施することができる。
溶媒としては、水、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル(CPME)、テトラヒドロフラン(THF)、2-メチルテトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル;ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン等の芳香族炭化水素;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、4-フルオロエチレンカーボネート等の炭酸エステル;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、γ-ラクトン等のエステル;N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、N-メチルピロリドン(NMP)等のアミド;N,N,N’,N’-テトラメチルウレア(TMU)、N,N’-ジメチルプロピレンウレア(DMPU)等のウレア;ジメチルスルホキシド(DMSO)、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、オクタノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、2,2,2-トリフルオロエタノール等のアルコール;等が挙げられる。これらは1種のみで用いてもよく、任意の比で混合して用いてもよい。溶媒の使用量に特に制限はない。これらのうち、反応収率がよい点で水、エーテル、アミド、アルコール、及びこれらの混合溶媒が好ましく、THFと水との混合溶媒、または、トルエンとブタノールとの混合溶媒がさらに好ましい。
前述のカップリング反応及びホウ素化反応は、0℃~200℃から適宜選択された温度にて実施することができ、反応収率がよい点で60℃~160℃から適宜選択された温度にて実施することが好ましい。
前述のカップリング反応及びホウ素化反応は、反応の終了後に再結晶、カラムクロマトグラフィー、昇華精製、分取HPLCなどの一般的な精製処理を必要に応じて適宜組み合わせることによって、目的物を得ることができる。
トリアジン化合物(1)は、例えば、有機電界発光素子や光電素子等の有機電子素子用途に用いることができる。
<有機電界発光素子用材料>
本発明の一態様にかかる有機電界発光素子用材料は、前述したトリアジン化合物(1)を含有する。
トリアジン化合物(1)は、例えば、有機電界発光素子用電子輸送材料として用いることができる。トリアジン化合物(1)を含む有機電界発光素子用材料は、高い発光効率及び長寿命特性を発揮し、種々の用途又は様々な環境下で利用可能な有機電界発光素子の作製に資するものである。
<有機電界発光素子>
以下、トリアジン化合物(1)を含む有機電界発光素子(以下、単に有機電界発光素子と称することがある)について説明する。
本発明の一態様にかかる有機電界発光素子は、トリアジン化合物(1)を含有する。
有機電界発光素子の構成については特に限定されるものではないが、例えば、以下に示す(i)~(v)の構成が挙げられる。
(i):陽極/発光層/陰極
(ii):陽極/正孔輸送層/発光層/陰極
(iii):陽極/発光層/電子輸送層/陰極
(iv):陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(v):陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
トリアジン化合物(1)は、上記のいずれの層に含まれていてもよいが、有機電界発光素子の発光特性に優れる点で、発光層及び該発光層と陰極との間の層からなる群より選ばれる1層以上に含まれることが好ましい。したがって、上記(i)~(v)に示された構成の場合、本発明のトリアジン化合物(1)が、発光層、電子輸送層、及び電子注入層からなる群より選ばれる1層以上に含まれることが好ましい。
以下、本発明の一態様にかかる有機電界発光素子を、上記(v)の構成を例に挙げて、図1を参照しながらより詳細に説明する。
なお、図1に示す有機電界発光素子は、いわゆるボトムエミッション型の素子構成を有するものであるが、本発明の一態様にかかる有機電界発光素子はボトムエミッション型の素子構成に限定されるものではない。すなわち、本発明の一態様にかかる有機電界発光素子は、トップエミッション型など、他の公知の素子構成であってもよい。
図1は、本発明の一態様にかかるトリアジン化合物を含む有機電界発光素子の積層構成の一例を示す概略断面図である。
有機電界発光素子100は、基板1、陽極2、正孔注入層3、正孔輸送層4、発光層5、電子輸送層6、電子注入層7、及び陰極8をこの順で備える。ただし、これらの層のうちの一部の層が省略されていてもよく、また逆に他の層が追加されていてもよい。例えば、発光層5と電子輸送層6との間に正孔阻止層が設けられていてもよく、正孔注入層3が省略され、陽極2上に正孔輸送層4が直接設けられていてもよい。また、例えば電子注入層の機能と電子輸送層の機能とを単一の層で併せ持つ電子注入・輸送層のような、複数の層が有する機能を併せ持った単一の層を、当該複数の層の代わりに備えた構成であってもよい。さらに、例えば単層の正孔輸送層4、単層の電子輸送層6が、それぞれ複数層からなっていてもよい。
<<トリアジン化合物(1)を含有する層>>
図1に示される構成例において有機電界発光素子100は、発光層5、電子輸送層6及び電子注入層7からなる群より選ばれる1層以上にトリアジン化合物(1)を含む。特に、電子輸送層6が本発明のトリアジン化合物(1)を含むことが好ましい。なお、トリアジン化合物(1)は、有機電界発光素子が備える複数の層に含まれていてもよい。
なお、以下においては、電子輸送層6がトリアジン化合物(1)を含む有機電界発光素子100について説明する。
[基板1]
基板1としては特に限定はなく、例えばガラス板、石英板、プラスチック板などが挙げられる。
基板1としては、例えば、ガラス板、石英板、プラスチック板、プラスチックフィルムなどが挙げられる。これらの中でも、ガラス板、石英板、光透過性プラスチックフィルムが好ましい。
光透過性プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリカーボネート(PC)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等からなるフィルムが挙げられる。
なお、基板1側から発光が取り出される構成の場合、基板1は光の波長に対して透明である。
[陽極2]
基板1上(正孔注入層3側)には陽極2が設けられている。
陽極の材料としては、仕事関数の大きい(例えば4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物が挙げられる。陽極の材料の具体例としては、Auなどの金属;CuI、酸化インジウム-スズ(ITO;Indium Tin Oxide)、SnO、ZnOなどの導電性透明材料が挙げられる。
発光が陽極を通過して取り出される構成の有機電界発光素子の場合、陽極は当該発光を通すか又は実質的に通す導電性透明材料で形成される。
[正孔注入層3、正孔輸送層4]
陽極2と後述する発光層5との間には、陽極2側から、正孔注入層3、正孔輸送層4がこの順で設けられている。
正孔注入層、正孔輸送層は、陽極より注入された正孔を発光層に伝達する機能を有し、この正孔注入層、正孔輸送層を陽極と発光層の間に介在させることによって、より低い電界で多くの正孔が発光層に注入される。
また、正孔注入層、正孔輸送層は、電子障壁性の層としても機能する。すなわち、陰極から注入され、電子注入層及び/又は電子輸送層より発光層に輸送された電子は、発光層と正孔注入層及び/又は正孔輸送層との界面に存在する電子の障壁により、正孔注入層及び/又は正孔輸送層に漏れることが抑制される。その結果、該電子が発光層内の界面に累積され、発光効率が向上する等の効果をもたらし、発光性能の優れた有機電界発光素子が得られる。
正孔注入層、正孔輸送層の材料としては、正孔注入性、正孔輸送性、電子障壁性の少なくともいずれかを有するものである。正孔注入層、正孔輸送層の材料は、有機物、無機物のいずれであってもよい。
正孔注入層、正孔輸送層の材料の具体例としては、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、アニリン系共重合体、導電性高分子オリゴマー(特にチオフェンオリゴマー)、ポルフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物などが挙げられる。これらの中でも、有機電界発光素子の性能がよい点で、ポルフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物が好ましく、特に芳香族第三級アミン化合物が好ましい。
芳香族第三級アミン化合物及びスチリルアミン化合物の具体例としては、N,N,N’,N’-テトラフェニル-4,4’-ジアミノフェニル、N,N’-ジフェニル-N,N’-ビス(m-トリル)-〔1,1’-ビフェニル〕-4,4’-ジアミン(TPD)、2,2-ビス(4-ジ-p-トリルアミノフェニル)プロパン、1,1-ビス(4-ジ-p-トリルアミノフェニル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’-テトラ-p-トリル-4,4’-ジアミノビフェニル、1,1-ビス(4-ジ-p-トリルアミノフェニル)-4-フェニルシクロヘキサン、ビス(4-ジメチルアミノ-2-メチルフェニル)フェニルメタン、ビス(4-ジ-p-トリルアミノフェニル)フェニルメタン、N,N’-ジフェニル-N,N’-ジ(4-メトキシフェニル)-4,4’-ジアミノビフェニル、N,N,N’,N’-テトラフェニル-4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ビス(ジフェニルアミノ)クオードリフェニル、N,N,N-トリ(p-トリル)アミン、4-(ジ-p-トリルアミノ)-4’-〔4-(ジ-p-トリルアミノ)スチリル〕スチルベン、4-N,N-ジフェニルアミノ-(2-ジフェニルビニル)ベンゼン、3-メトキシ-4’-N,N-ジフェニルアミノスチルベンゼン、N-フェニルカルバゾール、4,4’-ビス〔N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ〕ビフェニル(NPD)、4,4’,4’’-トリス〔N-(m-トリル)-N-フェニルアミノ〕トリフェニルアミン(MTDATA)などが挙げられる。
また、p型-Si、p型-SiCなどの無機化合物も正孔注入層の材料、正孔輸送層の材料の一例として挙げることができる。
正孔注入層、正孔輸送層は、一種又は二種以上の材料からなる単構造であってもよく、同一組成又は異種組成の複数層からなる積層構造であってもよい。
[発光層5]
正孔輸送層4と後述する電子輸送層6との間には、発光層5が設けられている。
発光層の材料としては、燐光発光材料、蛍光発光材料、熱活性化遅延蛍光発光材料が挙げられる。発光層では電子・正孔対が再結合し、その結果として発光が生じる。
発光層は、単一の低分子材料又は単一のポリマー材料からなっていてもよいが、より一般的には、ゲスト化合物でドーピングされたホスト材料からなっている。発光は主としてドーパントから生じ、任意の色を有することができる。
ホスト材料としては、例えば、ビフェニリル基、フルオレニル基、トリフェニルシリル基、カルバゾール基、ピレニル基、アントリル基を有する化合物が挙げられる。より具体的には、DPVBi(4,4’-ビス(2,2-ジフェニルビニル)-1,1’-ビフェニル)、BCzVBi(4,4’-ビス(9-エチル-3-カルバゾビニレン)1,1’-ビフェニル)、TBADN(2-ターシャリーブチル-9,10-ジ(2-ナフチル)アントラセン)、ADN(9,10-ジ(2-ナフチル)アントラセン)、CBP(4,4’-ビス(カルバゾール-9-イル)ビフェニル)、CDBP(4,4’-ビス(カルバゾール-9-イル)-2,2’-ジメチルビフェニル)、2-(9-フェニルカルバゾール-3-イル)-9-[4-(4-フェニルフェニルキナゾリン-2-イル)カルバゾール、9,10-ビス(ビフェニル)アントラセン等が挙げられる。
蛍光ドーパントとしては、例えば、アントラセン、ピレン、テトラセン、キサンテン、ペリレン、ルブレン、クマリン、ローダミン、キナクリドン、ジシアノメチレンピラン化合物、チオピラン化合物、ポリメチン化合物、ピリリウム、チアピリリウム化合物、フルオレン誘導体、ペリフランテン誘導体、インデノペリレン誘導体、ビス(アジニル)アミンホウ素化合物、ビス(アジニル)メタン化合物、カルボスチリル化合物、等が挙げられる。蛍光ドーパントはこれらから選ばれる2種以上を組み合わせたものであってもよい。
燐光ドーパントとしては、例えば、イリジウム、白金、パラジウム、オスミウム等の遷移金属の有機金属錯体が挙げられる。
蛍光ドーパント、燐光ドーパントの具体例としては、Alq3(トリス(8-ヒドロキシキノリン)アルミニウム)、DPAVBi(4,4’-ビス[4-(ジ-p-トリルアミノ)スチリル]ビフェニル)、ペリレン、ビス[2-(4-n-ヘキシルフェニル)キノリン](アセチルアセトナート)イリジウム(III)、Ir(PPy)3(トリス(2-フェニルピリジン)イリジウム(III))、及びFIrPic(ビス(3,5-ジフルオロ-2-(2-ピリジル)フェニル-(2-カルボキシピリジル)イリジウム(III)))等が挙げられる。
また、発光材料は発光層のみに含有されることに限定されるものではない。例えば、発光材料は、発光層に隣接した層(正孔輸送層4、又は電子輸送層6)が含有していてもよい。これによってさらに有機電界発光素子の発光効率を高めることができる。
発光層は、一種又は二種以上の材料からなる単層構造であってもよく、同一組成又は異種組成の複数層からなる積層構造であってもよい。
[電子輸送層6]
発光層5と後述する電子注入層7との間には、電子輸送層6が設けられている。
電子輸送層は、陰極より注入された電子を発光層に伝達する機能を有する。電子輸送層を陰極と発光層との間に介在させることによって、電子がより低い電界で発光層に注入される。
電子輸送層は、前述したとおり、トリアジン化合物(1)を含むことが好ましい。また、電子輸送層は、トリアジン化合物(1)に加えてさらに従来公知の電子輸送材料から選ばれる1種以上を含んでいてもよい。
なお、トリアジン化合物(1)が電子輸送層に含まれず、他の層に含まれる場合は、従来公知の電子輸送材料から選ばれる1種以上を、電子輸送層を構成する電子輸送材料として用いることができる。
従来公知の電子輸送性材料としては、アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体、土類金属錯体等が挙げられる。アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体、土類金属錯体としては、例えば、8-ヒドロキシキノリナートリチウム(Liq)、ビス(8-ヒドロキシキノリナート)亜鉛、ビス(8-ヒドロキシキノリナート)銅、ビス(8-ヒドロキシキノリナート)マンガン、トリス(8-ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(8-ヒドロキシキノリナート)ガリウム、ビス(10-ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)ベリリウム、ビス(10-ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)亜鉛、ビス(2-メチル-8-キノリナート)クロロガリウム、ビス(2-メチル-8-キノリナート)(o-クレゾラート)ガリウム、ビス(2-メチル-8-キノリナート)-1-ナフトラートアルミニウム、ビス(2-メチル-8-キノリナート)-2-ナフトラートガリウム等が挙げられる。
電子輸送層は、一種又は二種以上の材料からなる単層構造であってもよく、同一組成又は異種組成の複数層からなる積層構造であってもよい。
本態様にかかる有機電界発光素子においては、電子注入性を向上させ、素子特性(例えば、発光効率、低電圧駆動、又は高耐久性)を向上させる目的で、電子注入層を設けてもよい。
[電子注入層7]
電子輸送層6と後述する陰極8との間には、電子注入層7が設けられている。
電子注入層は、陰極より注入された電子を発光層に伝達する機能を有する。電子注入層を陰極と発光層との間に介在させることによって、電子がより低い電界で発光層に注入される。
電子注入層の材料としては、フルオレノン、アントラキノジメタン、ジフェノキノン、チオピランジオキシド、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、ペリレンテトラカルボン酸、フレオレニリデンメタン、アントラキノジメタン、アントロン等の有機化合物が挙げられる。また、電子注入層の材料としては、SiO、AlO、SiN、SiON、AlON、GeO、LiO、LiON、TiO、TiON、TaO、TaON、TaN、Cなどの各種酸化物、窒化物、酸化窒化物等の無機化合物も挙げられる。
[陰極8]
電子注入層7上には陰極8が設けられている。
陽極を通過した発光のみが取り出される構成の有機エレクトロルミネッセンス素子の場合、陰極は任意の導電性材料から形成することができる。
陰極の材料としては、例えば、仕事関数の小さい金属(以下、電子注入性金属とも称する)、合金、電気伝導性化合物、及びこれらの混合物が挙げられる。ここで、仕事関数の小さい金属とは、例えば、4eV以下の金属である。
陰極の材料の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム-カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属などが挙げられる。
これらの中で、電子注入性及び酸化などに対する耐久性の点から、電子注入性金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えばマグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、リチウム/アルミニウム混合物などが好ましい。
[各層の形成方法]
以上説明した、電極(陽極、陰極)を除く各層は、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB(Langmuir-Blodgett method)法などの公知の方法によって薄膜化することにより、形成することができる。各層の材料は、それ単独で用いてもよく、必要に応じて結着樹脂などの材料、溶剤と共に用いてもよい。
このようにして形成された各層の膜厚については特に制限はなく、状況に応じて適宜選択することができるが、通常は5nm~5μmの範囲である。
陽極及び陰極は、電極材料を蒸着やスパッタリングなどの方法によって薄膜化することにより、形成することができる。蒸着やスパッタリングの際に所望の形状のマスクを介してパターンを形成してもよく、蒸着やスパッタリングなどによって薄膜を形成した後、フォトリソグラフィーで所望の形状のパターンを形成してもよい。
陽極及び陰極の膜厚は、1μm以下であることが好ましく、10nm以上200nm以下であることがより好ましい。
なお、トリアジン化合物(1)を含む層を形成するは、上記の従来公知の電子輸送性材料と併用してもよい。したがって、例えば、トリアジン化合物(1)と従来公知の電子輸送性材料とを共蒸着してもよく、トリアジン化合物(1)の層に従来公知の電子輸送性材料の層を積層してもよい。
有機電界発光素子は、照明用や露光光源のような一種のランプとして使用してもよいし、画像をスクリーン等に投影するタイプのプロジェクション装置や、静止画像や動画像を直接視認するタイプの表示装置(ディスプレイ)として使用してもよい。動画再生用の表示装置として有機電界発光素を使用する場合、駆動方式としては、単純マトリクス(パッシブマトリクス)方式であってもよく、アクティブマトリクス方式であってもよい。また、異なる発光色を有する有機電界発光素子を2種以上使用することにより、フルカラー表示装置を作製することが可能である。
トリアジン化合物(1)は、電子輸送層として用いた際に従来公知のトリアジン化合物に比べて、発光効率及び長寿命特性が顕著に優れる有機電界発光素子を提供することができる。更に、トリアジン化合物(1)はその立体障害骨格によってアモルファス性が高く、高い膜質安定性を有する。このため有機電界発光素子の駆動安定性の向上や、発光効率の向上等の効果が期待される。なおかつ、トリアジン化合物(1)は、その特徴的な骨格から、化学的安定性が高く、有機電界発光素子の長寿命化に寄与することが可能である。
トリアジン化合物(1)は、有機電界発光素子の電子輸送層として用いることで素子の低電圧駆動、高効率化及び長寿命化のいずれも高次元に達成可能なトリアジン化合物を提供することができる。さらに、トリアジン化合物(1)を用いた、低電圧駆動、高効率化及び長寿命化を発揮し得る有機電界発光素子を提供することができる。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定して解釈されるものではない。
H-NMR測定]
H-NMRの測定には、Bruker ASCEND 400(400MHz;BRUKER製)を用いた。H-NMRは、重クロロホルム(CDCl)を測定溶媒とし、内部標準物質としてテトラメチルシラン(TMS)を用いて測定した。また、試薬類は市販品を用いた。
[DSC測定(ガラス転移温度、結晶化温度、融点)]
ガラス転移温度、結晶化温度、及び融点の測定はDSC(Differential scanning calorimetry)装置 DSC7020(製品名、日立ハイテクサイエンス社製)を用いて行った。DSC測定におけるリファレンスは酸化アルミニウム(Al)を使用し、試料は10mgで測定を行った。
測定の前処理として、試料を30℃から融点以上の温度まで15℃/分の速度で温度を上昇させて融解させた後、液体窒素にて急冷を行った。続いて、前処理した試料を30℃から5℃/分の速度で温度を上昇させ、ガラス転移温度、結晶化温度、及び融点を測定した。
[発光特性測定]
有機電界発光素子の発光特性は、25℃環境下、各実施例(後述)で作製した素子に直流電流を印加し、輝度計 BM-9(製品名、トプコンテクノハウス社製)を用いて評価した。
合成実施例-1
Figure 0007297601000016
アルゴン雰囲気下、2-(3-ブロモ-5-クロロフェニル)-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン(25.0g,59mmol)、9-[3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]フェナントレン(24.7g,71mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2.05g,1.8mmol)をTHF(600mL)に懸濁した。この懸濁液に2.0M-炭酸カリウム水溶液(88mL,176mmol)を加え、18時間加熱還流した。放冷後、反応混合物に水及びメタノールを加え、析出した固体をろ別した。得られた固体を再結晶(トルエン)により精製することで、目的の2-[5-クロロ-3’-(9-フェナントレニル)-ビフェニル-3-イル]-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジンを得た(収量32.0g,収率91%)。
HNMR(CDCl)δ7.54-7.68(m,12H),7.80(s,1H),7.83(dt,J=7.4,1.5Hz,1H),7.89(t,J=1.8Hz,1H),7.92(t,J=1.5Hz,1H),7.94(dd,J=1.5,7.9Hz,1H),8.05(dd,J=0.9,8.2Hz,1H),8.74-8.79(m,6H),8.83(d,J=8.4Hz,1H),8.96(t,J=1.8Hz,1H).
合成実施例-2
Figure 0007297601000017
アルゴン雰囲気下、2-[5-クロロ-3’-(9-フェナントレニル)-ビフェニル-3-イル]-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン(32.0g,54mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(19.2g,76mmol)、酢酸パラジウム(363mg,1.6mmol)、2-ジシクロへキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(1.54g,3.2mmol)及び酢酸カリウム(15.9g,160mmol)をTHF(540mL)に懸濁し、20時間加熱還流した。放冷後、反応混合物に水及びメタノールを加え、析出した固体をろ別した。得られた固体をトルエンで洗浄することで、目的の4,6-ジフェニル-2-[3’-(9-フェナントレニル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-ビフェニル-3-イル]-1,3,5-トリアジンを得た(収量35.4g、収率96%)。
HNMR(CDCl)δ1.41(s,12H),7.56-7.61(m,8H),7.62-7.73(m,4H),7.81(s,1H),7.89(dt,J=7.8,1.4Hz,1H),7.94(dd,J=1.4,7.8Hz,1H),7.97(t,J=1.6Hz,1H),8.06(dd,J=1.2,8.4Hz,1H),8.34(dd,J=1.2,1.9Hz,1H),8.76(d,J=7.8Hz,1H),8.79-8.83(m,5H),9.14(t,J=1.6Hz,1H),9.17(t,J=1.8Hz,1H).
合成実施例-3
Figure 0007297601000018
アルゴン雰囲気下、4,6-ジフェニル-2-[3’-(9-フェナントレニル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビフェニル-3-イル]-1,3,5-トリアジン(8.30g,12mmol)、2-ヨードビフェニル(4.00g,14mmol)、酢酸パラジウム(81mg,0.4mmol)、2-ジシクロへキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(343mg,0.7mmol)及び3.0M-リン酸カリウム水溶液(12mL,36mmol)をTHF(60mL)に懸濁し、18時間加熱還流した。放冷後、反応混合物に水及びメタノールを加え、析出した固体をろ別した。得られた固体をトルエンで洗浄することで、目的の4,6-ジフェニル-2-[3-(9-フェナントレニル)-1,1’:3’,1”:2”,1”’-クアテルフェニル-5’-イル]-1,3,5-トリアジン(化合物 A-1)を得た(収量8.4g、収率98%)。
HNMR(CDCl)δ6.83(t,J=7.4Hz,1H),7.04(t,J=8.0Hz,2H),7.22(dd,J=8.3,1.0Hz,2H),7.40(brs,1H),7.48-7.76(m,19H),7.97(t,J=7.4Hz,2H),8.74-8.80(m,6H),8.84(d,J=8.1Hz,1H),8.90(t,J=1.7Hz,1H).
得られた化合物A-1のガラス転移温度は123℃であり、結晶化温度は検出されなかった。
合成実施例-4
Figure 0007297601000019
アルゴン雰囲気下、4,6-ジフェニル-2-[3’-(9-フェナントレニル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-ビフェニル-3-イル]-1,3,5-トリアジン(5.00g,7.3mmol)、3-クロロ-2-フェニルピリジン(1.70g,9.5mmol)、酢酸パラジウム(49mg,0.2mmol)、2-ジシクロへキシルホスフィノ-2’,6’-ジイソプロポキシビフェニル(200mg,0.4mmol)をTHF(70mL)に懸濁した。この懸濁液に2.0M-炭酸カリウム水溶液(11mL,22mmol)を加え、15時間加熱還流した。放冷後、反応混合物に水及びメタノールを加え、析出した固体をろ別した。得られた固体を再結晶(トルエン)により精製することで、目的の4,6-ジフェニル-2-[3’-(9-フェナントレニル)-5-(2-フェニルピリジン-3-イル)-ビフェニル-3-イル]-1,3,5-トリアジン(化合物 A-22)を得た(収量4.8g、収率93%)。
HNMR(CDCl)δ6.93(t,J=7.4Hz,1H),7.11(t,J=8.0Hz,2H),7.42-7.47(m,4H),7.56-7.67(m,12H),7.68-7.75(m,3H),7.95(dd,J=1.4,8.2Hz,1H),7.98(dd,J=1.0,8.7Hz,1H),8.01(dd,J=1.7,7.7Hz,1H),8.73-8.79(m,7H),8.84(d,J=8.2Hz,1H),8.95(t,J=1.6Hz,1H).
得られた化合物A-22のガラス転移温度は130℃であり、結晶化温度は検出されなかった。
合成実施例-5
Figure 0007297601000020
アルゴン雰囲気下、4,6-ジフェニル-2-[5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,1’:2’,1’’-テルフェニル-3-イル]-1,3,5-トリアジン(5.00g,8.5mmol)、3-(3-クロロフェニル)ジベンゾフラン(3.10g,11mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(117mg,0.1mmol)、2-ジシクロへキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(243mg,0.5mmol)をTHF(85mL)に懸濁した。この懸濁液に2.0M-リン酸カリウム水溶液(13mL,26mmol)を加え、17時間加熱還流した。放冷後、反応混合物に水及びメタノールを加え、析出した固体をろ別した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム)、次いで再結晶(トルエン)により精製することで、目的の2-[3-(3-ジベンゾフラニル)-1,1’:5’,1’’:2’’,1’’’-クアテルフェニル-3’-イル]-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン(化合物 A-10)を得た(収量3.55g,収率59%)。
HNMR(CDCl)δ7.19(tt,J=1.6,7.2Hz,1H),7.28-7.34(m,4H),7.40(dt,J=0.8,7.2Hz,1H),7.48-7.73(m,19H),8.06(d,J=7.6Hz,1H),8.17-8.18(m,1H),8.75-8.79(m,5H),8.89(t,J=1.7Hz,1H).
合成実施例-6
Figure 0007297601000021
アルゴン雰囲気下、4,6-ジフェニル-2-[5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,1’:2’,1’’-テルフェニル-3-イル]-1,3,5-トリアジン(6.00g,10mmol)、1-ブロモ-3-クロロベンゼン(2.20g,11mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(590mg,0.5mmol)をTHF(100ml)に懸濁した。この懸濁液に2.0M-炭酸ナトリウム水溶液(16mL,32mmol)を加えた後、20時間加熱還流した。放冷後、反応混合物に水及びメタノールを加え、生じた固体をろ別した。得られた固体をトルエンおよびヘキサンで洗浄することで、目的の2-[3-クロロ-1,1’:5’,1’’:2’’,1’’’-クアテルフェニル-3’-イル]-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジンを得た(収率5.7g,収率97%)。
1HNMR(CDCl3)δ7.15-7.24(m,4H),7.27-7.39(m,4H),7.35(dd,J=2.1,2.0Hz,1H),7.37(dd,J=2.0,1.9Hz,1H),7.48-7.66(m,10H),8.62(dd,J=1.6,1.6Hz,1H),8.74(ddd,J=7.9,2.0,1.8Hz,4H),8.82(dd,J=1.6,1.6Hz,1H).
合成実施例-7
Figure 0007297601000022
アルゴン雰囲気下、4,6-ジフェニル-2-[3-クロロ-1,1’:5’,1’’:2’’,1’’’-クアテルフェニル-3’-イル]-1,3,5-トリアジン(5.70g,9.9mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(3.30g,13mmol)、酢酸パラジウム(120mg,0.5mmol)、2-ジシクロへキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(476mg,1.0mmol)酢酸カリウム(2.96g,30mmol)をTHF(100ml)に懸濁した。この懸濁液を、24時間加熱還流した。放冷後、反応混合物に水及びメタノールを加え、生じた固体をろ別した。得られた固体をクロロホルム(100ml)に溶解し、活性炭を加えて暫く撹拌した後セライトろ過を行った。得られた溶液にヘキサン(150ml)を加えて生じた固体をろ別することで、目的の4,6-ジフェニル-2-[3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,1’:5’,1’’:2’’,1’’’-クアテルフェニル-3’-イル]-1,3,5-トリアジンを得た(収量6.2g,収率93%)。
1HNMR(CDCl3)δ1.40(m,12H),7.18-7.22(m,5H),7.45(dd,J=7.5,7.4Hz,1H),7.50-7.64(m,11H),7.67(dd,J=7.0,2.2Hz,1H),7.81(d,J=7.2Hz,1H),7.88(s,1H),8.63(dd,J=1.6,1.5Hz,1H),8.75(dd,J=6.6,1.6Hz,4H)8.82(dd,J=1.6,1.5Hz,1H).
合成実施例-8
Figure 0007297601000023
アルゴン雰囲気下、4,6-ジフェニル-2-[3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,1’:5’,1’’:2’’,1’’’-クアテルフェニル-3’-イル]-1,3,5-トリアジン(2.60g,3.9mmol)、2-クロロ-9,9-ジメチルフルオレン(1.20g,4.3mmol)、酢酸パラジウム(44mg,0.2mmol)、2-ジシクロへキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(185mg,0.4mmol)をTHF(50mL)に懸濁した。この懸濁液に、2.0M-炭酸カリウム水溶液(6mL,12mmol)を加えた後、24時間加熱還流した。放冷後、反応混合物に水及びメタノールを加えた。生じた固体をろ別し、トルエンで洗浄することで、目的の2-[3-(9,9-ジメチル-9H-フルオレン-2-イル)-1,1’:5’,1’’:2’’,1’’’-クアテルフェニル-3’-イル]-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン(化合物 A-17)を得た(収量2.0g,収率71%)。
H-NMR(CDCl)δ1.58(s,6H),7.19-7.34(m,5H),7.36(ddd,J=7.1,6.9,1.4Hz,2H),7.39-7.72(m,18H),7.79(dd,J=6.4,1.5Hz,1H),7.84(d,J=7.8Hz,1H),8.72(dd,J=1.6,1.6Hz,1H),8.76(ddd,J=6.5,2.0,1.6Hz,4H),8.88(dd,J=1.6,1.6Hz,1H).
合成実施例-9
Figure 0007297601000024
アルゴン雰囲気下、2,4-ジフェニル-6-[3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,1’:5’,1’’:2’’,1’’’-クアテルフェニル-3’-イル]-1,3,5-トリアジン(2.60g,3.9mmol)、2-ブロモトリフェニレン(1.18g,4.3mmol)、酢酸パラジウム(44mg,0.20mmol)、2-ジシクロへキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(185mg,0.39mmol)をTHF(50mL)中に懸濁した。この懸濁液に、2M-炭酸カリウム水溶液(6mL)を加えた後、24時間加熱還流した。放冷後、反応混合物に水及びメタノールを加え、析出した固体をろ取し、トルエンで洗浄することで、目的の2,4-ジフェニル-6-[3-(トリフェニレン-2-イル)-1,1’:5’,1’’:2’’,1’’’-クアテルフェニル-3’-イル]-1,3,5-トリアジン(化合物A-61)を得た(収量2.1g,収率71%)。
HNMR(CDCl)δ7.15(tdd,J=7.3,1.4,1.3Hz,1H),7.24-7.34(m,3H),7.49-7.65(m,13H),7.66-7.75(m,6H),7.79(ddd,J=7.7,1.5,1.1Hz,1H),7.92(dd,J=8.5,1.8Hz,1H)8.67-8.81(m,10H),8.87(d,J=1.6Hz,1H),8.92(dd,1.64,1.56Hz,1H).
参考例-1
Figure 0007297601000025
アルゴン雰囲気下、4,6-ジフェニル-2-[3’-(9-フェナントレニル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-ビフェニル-3-イル]-1,3,5-トリアジン(5.00g,7.3mmol)、3-ブロモピリジン(1.40g,8.7mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.40g,0.40mmol)をTHF(80mL)に懸濁した。この懸濁液に2.0M-炭酸カリウム水溶液(11mL,22mmol)を加えた後、20時間加熱還流した。放冷後、反応混合物に水及びメタノールを加え、生じた固体をろ別した。得られた固形物を再結晶(トルエン)により精製することで、目的の4,6-ジフェニル-2-[3’-(9-フェナントレニル)-5-(3-ピリジル)ビフェニル-3-イル]-1,3,5-トリアジン(化合物 ETL-1)を得た(収量3.2g,収率70%)。
HNMR(CDCl)δ7.46(dd,=7.8,3.0Hz,1H)7.56-7.75(m,12H),7.82(s,1H),7.90(dt,J=7.8,3.0Hz,1H),7.95(dd,J=7.8,1.3Hz,2H),7.99(dd,J=1.3,1.3Hz,1H),8.05-8.10(m,3H),8.75-8.84(m,6H),9.00(dd,J=1.6,1.6Hz,1H),9.09(d,J=1.8Hz,1H),9.12(d,J=1.6,1.6,1H).
参考例-2
Figure 0007297601000026
アルゴン雰囲気下、4,6-ジフェニル-2-[3’-(9-フェナントレニル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-ビフェニル-3-イル]-1,3,5-トリアジン(5.00g,7.3mmol)、ブロモベンゼン(1.0mL,9.5mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(252mg,0.2mmol)をTHF(70mL)に懸濁した。この懸濁液に2.0M-炭酸カリウム水溶液(11mL,22mmol)を加え、15時間加熱還流した。放冷後、反応混合物に水及びメタノールを加え、析出した固体をろ別した。得られた固体を再結晶(トルエン)により精製することで、目的の4,6-ジフェニル-2-[3-(9-フェナントレニル)-1,1’:5’,1’’‐テルフェニル-3’-イル]-1,3,5-トリアジン(化合物 ETL-2)を得た(収量4.5g、収率98%)。
HNMR(CDCl)δ7.43(tt,J=1.2,7.3Hz,1H),7.52-7.66(m,11H),7.68-7.73(m,3H),7.79-7.82(m,3H),7.91(dt,J=8.1,1.4Hz,1H),7.94(dd,J=1.4,7.9Hz,1H),8.00(t,J=1.6Hz,1H),8.09(dd,J=1.0,8.2Hz,1H),8.11(t,J=1.8Hz,1H),8.76(d,J=8.5Hz,1H),8.79-8.83(m,5H),9.00(t,J=1.6Hz,1H),9.06(t,J=1.6Hz,1H).
参考例-3
Figure 0007297601000027
アルゴン雰囲気下、4,6-ジフェニル-2-[3’-(9-フェナントレニル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-ビフェニル-3-イル]-1,3,5-トリアジン(5.40g,7.8mmol)、2-ブロモピリジン(2.50g,16mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.40g,0.4mmol)をTHF(80mL)に懸濁した。この懸濁液に2.0M-炭酸カリウム水溶液(16mL,32mmol)を加えた後、72時間加熱還流した。放冷後、反応混合物に水及びメタノールを加え、生じた固体をろ別した。得られた固形物を再結晶(トルエン)により精製することで、目的の4,6-ジフェニル-2-[3’-(9-フェナントレニル)-5-(2-ピリジル)ビフェニル-3-イル]-1,3,5-トリアジン(化合物 ETL-3)を得た(収量3.3g,収率64%)。
HNMR(CDCl)δ7.32(ddd,J=1.0,4.8,7.5Hz,1H),7.56-7.67(m,9H),7.67-7.74(m,3H),7.83(s,1H),7.86(dt,J=1.8,6.7Hz,1H),7.95(d,J=7.8Hz,2H),7.98(dt,J=1.0,7.8Hz,1H)8.03(t,J=1.5Hz,1H),8.08(dd,J=1.0,8.3Hz,1H),8.60(t,J=1.7Hz,1H),8.73-8.79(m,2H),8.80-8.84(m,5H),9.14(t,J=1.7Hz,1H),9.32(t,J=1.7Hz,1H).
参考例-4
Figure 0007297601000028
窒素雰囲気下、2-[3-クロロ-5-(9-フェナントレニル)フェニル]-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン(1.00g,1.9mmol)、フェニルボロン酸(282mg,2.3mmol)、酢酸パラジウム(13mg,0.06mmo)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(55mg,0.12mmol)、及び2M-リン酸三カリウム水溶液(3mL,5.8mmol)を1,4-ジオキサン(50mL)に懸濁させ、95℃で6時間撹拌した。室温まで放冷後、反応混合物に水(100mL)を加え、析出物をろ別し、水、メタノール、次いでヘキサンで洗浄し、灰色粉末を得た。得られた灰色粉末を再結晶(トルエン)により精製することで、目的物である4,6-ジフェニル-2-[5-(9-フェナントレニル)-ビフェニル-3-イル]-1,3,5-トリアジン(化合物 ETL-4)の灰色粉末(収量0.70g,収率65%)を得た。
H-NMR(CDCl):δ7.45(t,J=7.3Hz,1H),7.52-7.63(m,9H),7.67(t,J=7.2Hz,1H),7.73(t,J=7.8Hz,1.3Hz,2H),7.84(dd,J=8.1Hz,1.0Hz,2H),7.88(s,1H),7.98(dd,J=7.8Hz,1.4Hz,1H),8.01-8.04(m,2H),8.77-8.80(m,5H),8.85(d,J=8.3Hz,1H),8.93(t,J=1.7Hz,1H),9.12(t,J=1.7Hz,1H).
得られた化合物ETL-4のガラス転移温度は108℃、結晶化温度は207℃、融点は260℃であった。尚、DSC測定は本願の合成実施例-1と同じ条件にて行った。
以上の結果より、本実施例で得られた化合物A-1および化合物A-22は、参考例-4で得られた従来公知のトリアジン化合物と比べて高いガラス転移温度を有することがわかった。さらに、本実施例で得られたトリアジン化合物はその骨格の特徴から結晶性が低く、結晶化温度が検出されないことがわかった。従ってトリアジン化合物(1)は薄膜形成時に高いアモルファス性が期待でき、トリアジン化合物(1)を用いた有機電界発光素子を作製した際に高い駆動安定性や高発光効率化を発揮していると推測される。
ついで、得られた化合物を用いて素子評価を実施した。
素子実施例-1(図2参照)
(基板1、陽極2の用意)
陽極2をその表面に備えた基板1として、2mm幅の酸化インジウム-スズ(ITO)膜(膜厚110nm)がストライプ状にパターンされたITO透明電極付きガラス基板を用意した。ついで、この基板をイソプロピルアルコールで洗浄した後、オゾン紫外線洗浄にて表面処理を行った。
(真空蒸着の準備)
洗浄後の表面処理が施された基板上に、真空蒸着法で各層の真空蒸着を行い、各層を積層形成した。
まず、真空蒸着槽内に前記ガラス基板を導入し、1.0×10-4Paまで減圧した。そして、以下の順で、各層の成膜条件に従ってそれぞれ作製した。なお、各有機材料は抵抗加熱方式により成膜した。
(正孔注入層3の作製)
昇華精製したN-[1,1’-ビフェニル]-4-イル-9,9-ジメチル-N-[4-(9-フェニル-9H-カルバゾール-3-イル)フェニル]-9H-フルオレン-2-アミンと1,2,3-トリス[(4-シアノ-2,3,5,6-テトラフルオロフェニル)メチレン]シクロプロパンとを99:1(質量比)の割合で10nm成膜し、正孔注入3を作製した。成膜速度は0.1nm/秒の速度であった。
(第一正孔輸送層41の作製)
昇華精製したN-[1,1’-ビフェニル]-4-イル-9,9-ジメチル-N-[4-(9-フェニル-9H-カルバゾール-3-イル)フェニル]-9H-フルオレン-2-アミンを0.2nm/秒の速度で85nm成膜し、第一正孔輸送層41を作製した。
(第二正孔輸送層42の作製)
昇華精製したN-フェニル-N-(9,9-ジフェニルフルオレン-2-イル)-N-(1,1’-ビフェニル-4-イル)アミンを0.15nm/秒の速度で5nm成膜し、第二正孔輸送層42を作製した。
(発光層5の作製)
昇華精製した3-(10-フェニル-9-アントリル)-ジベンゾフランと2,7-ビス[N,N-ジ-(4-tertブチルフェニル)]アミノ-ビスベンゾフラノ-9,9’-スピロフルオレンとを95:5(質量比)の割合で20nm成膜し、発光層5を作製した。成膜速度は0.1nm/秒であった。
(正孔阻止層9の作製)
昇華精製した2-[3’-(9,9-ジメチル-9H-フルオレン-2-イル)[1,1’-ビフェニル]-3-イル]-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジンを0.05nm/秒の速度で6nm成膜し、正孔阻止層9を作製した。
(電子輸送層6の作製)
合成実施例-3で合成した4,6-ジフェニル-2-[3’-(フェナントレン-9-イル)-5-(2-フェニルピリジン-3-イル)-ビフェニル-3-イル]-1,3,5-トリアジン(化合物 A-22)及び8-ヒドロキシキノリノラートリチウム(以下、Liq)を50:50(質量比)の割合で25nm成膜し、電子輸送層6を作製した。成膜速度は0.15nm/秒であった。
(電子注入層7の作製)
Liqを0.02nm/秒の速度で1nm成膜し、電子注入層7を作製した。
(陰極8の作製)
最後に、基板1上のITOストライプ(陽極2)と直交するようにメタルマスクを配し、陰極8を成膜した。陰極は、銀/マグネシウム(質量比1/10)と銀とを、この順番で、それぞれ80nmと20nmとで成膜し、2層構造とした。銀/マグネシウムの成膜速度は0.5nm/秒、銀の成膜速度は成膜速度0.2nm/秒であった。
以上により、図2に示すような発光面積4mm有機電界発光素子100を作製した。なお、それぞれの膜厚は、触針式膜厚測定計(DEKTAK、Bruker社製)で測定した。
さらに、この素子を酸素及び水分濃度1ppm以下の窒素雰囲気グローブボックス内で封止した。封止は、ガラス製の封止キャップと成膜基板(素子)とを、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(ナガセケムテックス社製)を用いて行った。
素子参考例-1
素子実施例-1において、電子輸送層6に、4,6-ジフェニル-2-[3’-(フェナントレン-9-イル)-5-(2-フェニルピリジン-3-イル)-ビフェニル-3-イル]-1,3,5-トリアジン(化合物 A-22)及びLiqを50:50(質量比)の割合で25nm成膜(成膜速度0.15nm/秒)する代わりに、ETL-3及びLiqを50:50(質量比)の割合で25nm成膜(成膜速度0.15nm/秒)した以外は、素子実施例-1と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
作製した有機電界発光素子に直流電流を印加し、上記発光特性測定に記載した方法に従って発光特性を評価した。
発光特性として、電流密度10mA/cmを流した時の電圧(V)、発光効率(cd/A)を測定し、連続点灯時の素子寿命を測定した。当該素子寿命は初期輝度を1000cd/mで駆動したときの連続点灯時の輝度減衰時間を測定し、輝度(cd/m)が3%減じるまでに要した時間を測定した。なお、電圧(V)、発光効率(cd/A)及び寿命の値は、素子参考例-1を100とした時の相対値で表した。結果を表1に示す。
Figure 0007297601000029
表1より、参考例に比べて、トリアジン化合物(1)を用いた有機電界発光素子は電圧、発光効率及び素子寿命のすべてにおいて高次元に優れることが見出された。
素子実施例-2
素子実施例-1において、
正孔阻止層9に、2-[3’-(9,9-ジメチル-9H-フルオレン-2-イル)[1,1’-ビフェニル]-3-イル]-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジンを6nm成膜(成膜速度0.05nm/秒)する代わりに、2-[3-(フェナントレン-9-イル)-1,1’:3’,1’’:2’’,1’’’-クアテルフェニル-5’-イル]-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン(化合物 A-1)を6nm成膜(成膜速度0.05nm/秒)し、
電子輸送層6に、4,6-ジフェニル-2-[3’-(フェナントレン-9-イル)-5-(2-ピリジル)ビフェニル-3-イル]-1,3,5-トリアジン(化合物 ETL-3)及びLiqを50:50(質量比)の割合で25nm成膜(成膜速度0.15nm/秒)する代わりに、4’-{4-[4-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]-1-ナフタレニル}-[1,1’-ビフェニル]-4-カルボニトリル及びLiqを50:50(質量比)の割合で25nm成膜(成膜速度0.15nm/秒)した以外は、素子実施例-1と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
素子参考例-2
素子実施例-1において、
正孔阻止層9に、2-[3’-(9,9-ジメチル-9H-フルオレン-2-イル)[1,1’-ビフェニル]-3-イル]-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジンを6nm成膜(成膜速度0.05nm/秒)する代わりに、4,6-ジフェニル-2-[3-(フェナントレン-9-イル)-1,1’:3’,1’’テルフェニル-5’-イル]-1,3,5-トリアジン(化合物 ETL-2)を6nm成膜(成膜速度0.05nm/秒)し、
電子輸送層6に、4,6-ジフェニル-2-[3’-(フェナントレン-9-イル)-5-(2-ピリジル)ビフェニル-3-イル]-1,3,5-トリアジン(化合物 ETL-3)及びLiqを50:50(質量比)の割合で25nm成膜(成膜速度0.15nm/秒)する代わりに、4’-{4-[4-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]-1-ナフタレニル}-[1,1’-ビフェニル]-4-カルボニトリル及びLiqを50:50(質量比)の割合で25nm成膜(成膜速度0.15nm/秒)した以外は、素子実施例-1と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
作製した有機電界発光素子に直流電流を印加し、上記発光特性測定に記載した方法に従って発光特性を評価した。
発光特性として、電流密度10mA/cmを流した時の電圧(V)、発光効率(cd/A)を測定した。更に、当該素子を初期輝度1000cd/mで駆動させ、連続点灯時の輝度減衰率を測定した結果、素子実施例-2及び素子参考例-2は200時間駆動させても輝度減衰率が10%以内であることが確認できた。なお、電圧(V)及び発光効率(cd/A)の値は、素子参考例-2を100とした時の相対値で表した。結果を表2に示す。
Figure 0007297601000030
表2より、参考例に比べて、トリアジン化合物(1)を正孔阻止層として用いた有機電界発光素子は電圧、発光効率において高次元に優れることが見出された。
1.基板
2.陽極
3.正孔注入層
4.正孔輸送層
5.発光層
6.電子輸送層
7.電子注入層
8.陰極
9.正孔阻止層
51.第一の正孔輸送層
52.第二の正孔輸送層
100.有機電界発光素子

Claims (7)

  1. 式(1)で表されるトリアジン化合物を含有する、有機電界発光素子用電子輸送材料
    Figure 0007297601000031
    式中、
    Ar及びArは、各々独立に、フェニル基、ビフェニリル基、又はナフチル基を表す;
    Arは、メチル基で置換されていてもよいナフチル基、フェナントレニル基、フルオレニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、又はトリフェニレニル基を表す;
    Xは、N又はC-Hを表す。
  2. Ar及びArが、同一の基である請求項1に記載のトリアジン化合物を含有する、有機電界発光素子用電子輸送材料
  3. Ar及びArが、フェニル基である請求項1又は2に記載のトリアジン化合物を含有する、有機電界発光素子用電子輸送材料
  4. Arが、9-フェナントリル基、9,9-ジメチルフルオレン-2-イル基、2-ジベンゾチオフェニル基又は2-ジベンゾフラニル基である請求項1から3のいずれか1項に記載のトリアジン化合物を含有する、有機電界発光素子用電子輸送材料
  5. 式(A-1)、(A-10)、(A-17)又は(A-22)で表される、請求項1に記載のトリアジン化合物を含有する、有機電界発光素子用電子輸送材料
    Figure 0007297601000032
  6. Arが、トリフェニレニル基である請求項1から3のいずれか1項に記載のトリアジン化合物を含有する、有機電界発光素子用電子輸送材料
  7. 式(A-61)で表される、請求項1に記載のトリアジン化合物を含有する、有機電界発光素子用電子輸送材料
    Figure 0007297601000033
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