JP2022132782A - 新規なアダマンタン化合物およびその化合物を含む有機電界発光素子 - Google Patents

新規なアダマンタン化合物およびその化合物を含む有機電界発光素子 Download PDF

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Nobumichi Arai
剛 田中
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Abstract

【課題】新規なアダマンタン化合物を提供し、さらには耐熱性に優れ、長寿命性または発光効率に優れる有機電界素子を提供する。【解決手段】一般式(1)で表されるアダマンタン化合物;TIFF2022132782000088.tif34144式中、Gは16族元素を少なくとも1つ有する炭素数4から30の芳香族基、Ar1~Ar3は、置換/非置換の炭素数6~24の芳香族炭化水素基等、Adは1-アダマンチル基または2-アダマンチル基、Z1~Z3は各々独立に窒素原子またはC-Hを表す。【選択図】図2

Description

本発明は、新たなアダマンチル基を有する環状アジン化合物およびそれを含有する有機電界発光素子に関する。
従来の有機電界発光素子は、無機発光ダイオードに比べて駆動電圧が高く、発光輝度や発光効率も低く、素子寿命も著しく低く、実用化には至っていなかった。最近の有機電界発光素子は徐々に改良されているものの、発光効率特性、駆動電圧特性、長寿命特性において、さらに優れた材料が求められている。さらに、車載用途等、用途によっては高い耐熱性を要する場合もあり、材料は高いガラス転移温度(Tg)が求められている。
有機電界発光素子用の長寿命性に優れる電子輸送材料として、特許文献1または2で開示されたアダマンタン化合物、特許文献3で開示されたジベンゾフラン化合物が挙げられる。しかしながら、材料の耐熱性、および当該材料を用いた有機電界発光素子の寿命および発光効率の点で更なる改良が求められていた。
特開2015-34159号公報 国際公開2019/191454 特開2015-134743号公報
本発明の一態様は、新たなアダマンタン化合物を提供し、さらに他の一態様は耐熱性に優れ、長寿命性または発光効率に優れる有機電界発光素子を提供することに向けられている。
本発明の一態様に係るアダマンタン化合物は、以下の通りである。
1. 一般式(1)で表されるアダマンタン化合物。
Figure 2022132782000002
式中、
Gは16族元素を少なくとも1つ有する炭素数4から30の芳香族基を表す;
Arは、単結合または炭素数6~24の芳香族炭化水素基を表す;
Arは、単結合または炭素数6~24の芳香族炭化水素基を表す;
Arは、炭素数6~24の芳香族炭化水素基を表す;
Ar、Ar、ArおよびGは単数または複数のフェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、アントリル基、トリフェニレニル基、ピリジル基、ピリミジル基、ピラジル基、トリアジル、ビフェニリル基、テルフェニル基、キノリル基、イソキノリル基、メチル基、tert-ブチル基、フルオロ基、または重水素の群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい;
Adは1-アダマンチル基または2-アダマンチル基を表す;
aは、1または2を表す;
bは、1または2を表す;
cは、0または1を表す;
dは、1または2を表す;
ただし、a+b+c=3である;
、ZおよびZは各々独立に窒素原子またはC-Hを表す。
2.本発明の他の一態様に係る有機電界発光素子は、以下の通りである
一般式(1)で表されるアダマンタン化合物を含有する有機電界発光素子。
Figure 2022132782000003
(式中、
Gは16族元素を少なくとも1つ有する炭素数4から30の芳香族基を表す;
Arは、単結合または炭素数6~24の芳香族炭化水素基を表す;
Arは、単結合または炭素数6~24の芳香族炭化水素基を表す;
Arは、炭素数6~24の芳香族炭化水素基を表す;
Ar、Ar、ArおよびGは単数または複数のフェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、アントリル基、トリフェニレニル基、ピリジル基、ピリミジル基、ピラジル基、トリアジル、ビフェニリル基、テルフェニル基、キノリル基、イソキノリル基、メチル基、tert-ブチル基、フルオロ基、または重水素の群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい;
Adは1-アダマンチル基または2-アダマンチル基を表す;
aは、1または2を表す;
bは、1または2を表す;
cは、0または1を表す;
dは、1または2を表す;
ただし、a+b+c=3である;
、ZおよびZは各々独立に窒素原子またはC-Hを表す。)
本発明の一態様によれば、新規なアダマンタン化合物を提供し、さらに他の一態様では耐熱性、長寿命性または発光効率に優れる電子輸送材料を提供することができる。
本発明の一態様であるアダマンタン化合物を含有する有機電界素子の、好ましい実施態様の概略断面図である。 本発明の別の一態様であるアダマンタン化合物を含有する有機電界素子の、好ましい実施態様の概略断面図である。
以下、本発明の実施態様を詳細に説明する。
本発明の一態様は、上記の一般式(1)で表されるアダマンタン化合物(以下、アダマンタン化合物(1)ともいう)、およびそれを含有する有機電界発光素子に関するものである。
<一般式(1)で表されるアダマンタン化合物>
本発明の実施態様の一つであるアダマンタン化合物は、一般式(1)で表される。
Figure 2022132782000004
式中、
Gは16族元素を少なくとも1つ有する炭素数4から30の芳香族基を表す;
Arは、単結合または炭素数6~24の芳香族炭化水素基を表す;
Arは、単結合または炭素数6~24の芳香族炭化水素基を表す;
Arは、炭素数6~24の芳香族炭化水素基を表す;
Ar、Ar、ArおよびGは単数または複数のフェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、アントリル基、トリフェニレニル基、ピリジル基、ピリミジル基、ピラジル基、トリアジル、ビフェニリル基、テルフェニル基、キノリル基、イソキノリル基、メチル基、tert-ブチル基、フルオロ基、または重水素の群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい;
Adは1-アダマンチル基(以下、「Ad1」とも表す)または2-アダマンチル基(以下、「Ad2」とも表す)を表す;
aは、1または2を表す;
bは、1または2を表す;
cは、0または1を表す;
dは、1または2を表す;
ただし、a+b+c=3である;
、ZおよびZは各々独立に窒素原子またはC-Hを表す。
本発明の実施態様に係る式(1)で表されるアダマンタン化合物は、立体障害の大きいアダマンチル基を有し、また16族元素を少なくとも1つ有する炭素数4から30の芳香族基を有することから、高いアモルファス性、分子量に比して高いガラス転移温度を有し、高い発光効率、長寿命、低電圧という電界発光素子特性を有する。
本発明の実施態様に係る式(1)で表されるアダマンタン化合物のTgは、110℃以上であることが好ましく、130℃以上であることがさらに好ましい。本Tgは、DSC(Differential scanning calorimetry)装置を用い、23℃50%RH雰囲気下で測定したものである。
≪G≫
Gは16族元素を少なくとも1つ有する炭素数4から30の芳香族基を表す。16族元素としては、酸素原子、硫黄原子、セレン原子等が挙げられるが、酸素原子または硫黄原子を少なくとも1つ有する炭素数4から30の芳香族基であることが好ましい。
炭素数4から30の芳香族基が、フラニル基、ベンゾフラニル基、ジベンゾフラニル基、チオフェニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾチオフェニル基、であることが好ましい。
≪Ar、ArおよびAr
ArおよびArは、各々独立して、単結合、炭素数6~24の芳香族炭化水素基を表す。Arは、炭素数6~24の芳香族炭化水素基を表す;
Ar、ArおよびArにおける炭素数6~24の芳香族炭化水素基としては、特に限定するものではないが、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、アントリル基、ピレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、アセナフチレニル基、フルオレニル基、ベンゾフルオレニル基等が好ましい例として挙げられる。
Ar、Ar、ArおよびGは単数または複数のフェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、アントリル基、トリフェニレニル基、ピリジル基、ピリミジル基、ピラジル基、トリアジル、ビフェニリル基、テルフェニル基、キノリル基、イソキノリル基、メチル基、tert-ブチル基、フルオロ基、または重水素の群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
Arが炭素数6~24の芳香族炭化水素基であることが好ましく、Ar、Ar、ArおよびGが無置換であることが好ましい。
Arは、無置換のフェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基、ナフチル基で置換されたフェニル基、フェナントリル基、アントリル基、アントリル基で置換されたフェニル基であることが好ましい。
≪a、b、cおよびd≫
aは1または2を、bは1または2を、cは0または1を、dは1または2を、それぞれ表す。ただし、a+b+c=3である。a=b=c=1であることが好ましい
≪Z、ZおよびZ
、ZおよびZは各々独立に窒素原子またはC-Hを表す。Z、ZおよびZのうち、少なくとも二つが窒素原子であることが好ましい。二つが窒素原子、一つがC-Hであることがさらに好ましい。
<一般式(1)で表されるアダマンタン化合物の好ましい例>
一般式(1)で表されるアダマンタン化合物は、例えば下記(1a)~(1t)で表される化合物が例として挙げられる。
Figure 2022132782000005
Figure 2022132782000006
Figure 2022132782000007
前記G-Ar-としては、特に限定されるものではないが、以下の(A1)~(A172)が例として挙げられる。
Figure 2022132782000008
Figure 2022132782000009
Figure 2022132782000010
Figure 2022132782000011
Figure 2022132782000012
Figure 2022132782000013
Figure 2022132782000014
Figure 2022132782000015
Figure 2022132782000016
Figure 2022132782000017
Figure 2022132782000018
前記Ad-Ar-としては、特に限定されるものではないが、以下の(B1)-(B66)が例として挙げられる。ただし、式中のAdおよびAdは、それぞれ1-アダマンチル基および2-アダマンチル基を表す。
Figure 2022132782000019
Figure 2022132782000020
Figure 2022132782000021
Figure 2022132782000022
前記Ar-としては、特に限定されるものではないが、以下の(C1)-(C117)が例として挙げられる。
Figure 2022132782000023
Figure 2022132782000024
Figure 2022132782000025
Figure 2022132782000026
Figure 2022132782000027
Figure 2022132782000028
Figure 2022132782000029
さらに好ましい例として、以下の(D1)-(D692)が挙げられる。
Figure 2022132782000030
Figure 2022132782000031
Figure 2022132782000032
Figure 2022132782000033
Figure 2022132782000034
Figure 2022132782000035
Figure 2022132782000036
Figure 2022132782000037
Figure 2022132782000038
Figure 2022132782000039
Figure 2022132782000040
Figure 2022132782000041
Figure 2022132782000042
Figure 2022132782000043
Figure 2022132782000044
Figure 2022132782000045
Figure 2022132782000046
Figure 2022132782000047
Figure 2022132782000048
Figure 2022132782000049
Figure 2022132782000050
Figure 2022132782000051
Figure 2022132782000052
Figure 2022132782000053
Figure 2022132782000054
Figure 2022132782000055
Figure 2022132782000056
Figure 2022132782000057
Figure 2022132782000058
Figure 2022132782000059
Figure 2022132782000060
Figure 2022132782000061
Figure 2022132782000062
Figure 2022132782000063
Figure 2022132782000064
なお、上記例示化合物のTgは、すべて100℃以上である。
<式(1)で表されるアダマンタン化合物の製造方法>
本発明の実施態様に係るアダマンタン化合物(1)は、例えば下記反応式1~6に示されるクロスカップリング反応によって製造することができる。
Figure 2022132782000065
Figure 2022132782000066
Figure 2022132782000067
Figure 2022132782000068
Figure 2022132782000069
Figure 2022132782000070
反応式1~6中、XはF、Cl、Br、I、OTfまたは、F、Cl、Br、I若しくはOTfを部分構造として有する基を表す。Mはカップリング反応に有効な金属基または有機金属基を表し、例えばLi、Na、B(OR、MgBr、MgCl、ZnCl、ZnBr、ZnCl、Zn(tmeda)、Sn(n-Bu)、SiMe等が挙げられる。
ここで、Rは、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、またはフェニル基を表し、2つのRは同一であっても異なっていてもよい。また、2つのORとホウ素原子とが環を形成していてもよい。すなわち、B(ORは下記の(I)~(VI)が例として挙げられる。
Figure 2022132782000071
クロスカップリング反応の反応条件は、例えば特開2015-34159、国際公開2019/191454に記載の方法を用いて、製造することができる。
<式(1)で表されるアダマンタン化合物を含有する有機電界発光素子>
以下、アダマンタン化合物(1)を含む有機電界発光素子(以下、単に有機電界発光素子と称することがある)について説明する。
本発明の一態様にかかる有機電界発光素子は、アダマンタン化合物(1)を含有する。
有機電界発光素子の構成については特に限定されるものではないが、例えば、以下に示す(i)~(v)の構成が挙げられる。
(i):陽極/発光層/陰極
(ii):陽極/正孔輸送層/発光層/陰極
(iii):陽極/発光層/電子輸送層/陰極
(iv):陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(v):陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
アダマンタン化合物(1)は、上記のいずれの層に含まれていてもよいが、有機電界発光素子の発光特性に優れる点で、発光層と陰極との間の層からなる群より選ばれる1層以上に含まれることが好ましい。したがって、上記(i)~(v)に示された構成の場合、アダマンタン化合物(1)が、電子輸送層、及び電子注入層からなる群より選ばれる1層以上に含まれることが好ましい。
以下、本発明の一態様にかかる有機電界発光素子を、上記(v)の構成を例に挙げて、図1を参照しながらより詳細に説明する。
なお、図1に示す有機電界発光素子は、いわゆるボトムエミッション型の素子構成を有するものであるが、本発明の一態様にかかる有機電界発光素子はボトムエミッション型の素子構成に限定されるものではない。すなわち、本発明の一態様にかかる有機電界発光素子は、トップエミッション型など、他の公知の素子構成であってもよい。
有機電界発光素子100は、基板1、陽極2、正孔注入層3、正孔輸送層4、発光層5、電子輸送層6、電子注入層7、及び陰極8をこの順で備える。ただし、これらの層のうちの一部の層が省略されていてもよく、また逆に他の層が追加されていてもよい。例えば、発光層5と電子輸送層6との間に正孔阻止層が設けられていてもよく、正孔注入層3が省略され、陽極2上に正孔輸送層4が直接設けられていてもよい。
また、例えば電子注入層の機能と電子輸送層の機能とを単一の層で併せ持つ電子注入・輸送層のような、複数の層が有する機能を併せ持った単一の層を、当該複数の層の代わりに備えた構成であってもよい。さらに、例えば単層の正孔輸送層4、単層の電子輸送層6が、それぞれ複数層からなっていてもよい。
<アダマンタン(1)を含有する層>
図1に示される構成例において有機電界発光素子100は、発光層5、電子輸送層6及び電子注入層7からなる群より選ばれる1層以上にアダマンタン化合物(1)を含む。特に、電子輸送層6がアダマンタン化合物(1)を含むことが好ましい。なお、アダマンタン化合物(1)は、有機電界発光素子が備える複数の層に含まれていてもよい。
なお、以下においては、電子輸送層6がアダマンタン化合物(1)を含む有機電界発光素子100について説明する。
[基板1]
基板1としては、例えば、ガラス板、石英板、プラスチック板、プラスチックフィルムなどが挙げられる。これらの中でも、ガラス板、石英板、光透過性プラスチックフィルムが好ましい。
光透過性プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリカーボネート(PC)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等からなるフィルムが挙げられる。
なお、基板1側から発光が取り出される構成の場合、基板1は光の波長に対して透明である。
[陽極2]
基板1上(正孔注入層3側)には陽極2が設けられている。
陽極の材料としては、仕事関数の大きい(例えば4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物が挙げられる。陽極の材料の具体例としては、Auなどの金属;CuI、酸化インジウム-スズ(ITO;Indium Tin Oxide)、SnO、ZnOなどの導電性透明材料が挙げられる。
発光が陽極を通過して取り出される構成の有機電界発光素子の場合、陽極は当該発光を通すか又は実質的に通す導電性透明材料で形成される。
[正孔注入層3、正孔輸送層4]
陽極2と後述する発光層5との間には、陽極2側から、正孔注入層3、正孔輸送層4がこの順で設けられている。
正孔注入層、正孔輸送層は、陽極より注入された正孔を発光層に伝達する機能を有し、この正孔注入層、正孔輸送層を陽極と発光層の間に介在させることによって、より低い電界で多くの正孔が発光層に注入される。
また、正孔注入層、正孔輸送層は、電子障壁性の層としても機能する。すなわち、陰極から注入され、電子注入層及び/又は電子輸送層より発光層に輸送された電子は、発光層と正孔注入層及び/又は正孔輸送層との界面に存在する電子の障壁により、正孔注入層及び/又は正孔輸送層に漏れることが抑制される。その結果、該電子が発光層内の界面に累積され、発光効率が向上する等の効果をもたらし、発光性能の優れた有機電界発光素子が得られる。
正孔注入層、正孔輸送層の材料としては、正孔注入性、正孔輸送性、電子障壁性の少なくともいずれかを有するものである。正孔注入層、正孔輸送層の材料は、有機物、無機物のいずれであってもよい。
正孔注入層、正孔輸送層の材料の具体例としては、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、アニリン系共重合体、導電性高分子オリゴマー(特にチオフェンオリゴマー)、ポルフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物などが挙げられる。
これらの中でも、有機電界発光素子の性能がよい点で、ポルフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物が好ましく、特に芳香族第三級アミン化合物が好ましい。
芳香族第三級アミン化合物及びスチリルアミン化合物の具体例としては、N,N,N’,N’-テトラフェニル-4,4’-ジアミノフェニル、N,N’-ジフェニル-N,N’-ビス(m-トリル)-〔1,1’-ビフェニル〕-4,4’-ジアミン(TPD)、2,2-ビス(4-ジ-p-トリルアミノフェニル)プロパン、1,1-ビス(4-ジ-p-トリルアミノフェニル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’-テトラ-p-トリル-4,4’-ジアミノビフェニル、1,1-ビス(4-ジ-p-トリルアミノフェニル)-4-フェニルシクロヘキサン、ビス(4-ジメチルアミノ-2-メチルフェニル)フェニルメタン、ビス(4-ジ-p-トリルアミノフェニル)フェニルメタン、N,N’-ジフェニル-N,N’-ジ(4-メトキシフェニル)-4,4’-ジアミノビフェニル、N,N,N’,N’-テトラフェニル-4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ビス(ジフェニルアミノ)クオードリフェニル、N,N,N-トリ(p-トリル)アミン、4-(ジ-p-トリルアミノ)-4’-〔4-(ジ-p-トリルアミノ)スチリル〕スチルベン、4-N,N-ジフェニルアミノ-(2-ジフェニルビニル)ベンゼン、3-メトキシ-4’-N,N-ジフェニルアミノスチルベンゼン、N-フェニルカルバゾール、4,4’-ビス〔N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ〕ビフェニル(NPD)、4,4’,4’’-トリス〔N-(m-トリル)-N-フェニルアミノ〕トリフェニルアミン(MTDATA)などが挙げられる。
また、p型-Si、p型-SiCなどの無機化合物も正孔注入層の材料、正孔輸送層の材料の一例として挙げることができる。
正孔注入層、正孔輸送層は、一種又は二種以上の材料からなる単構造であってもよく、同一組成又は異種組成の複数層からなる積層構造であってもよい。
[発光層5]
正孔輸送層4と後述する電子輸送層6との間には、発光層5が設けられている。
発光層の材料としては、燐光発光材料、蛍光発光材料、熱活性化遅延蛍光発光材料が挙げられる。発光層では電子・正孔対が再結合し、その結果として発光が生じる。
発光層は、単一の低分子材料又は単一のポリマー材料からなっていてもよいが、より一般的には、ゲスト化合物でドーピングされたホスト材料からなっている。発光は主としてドーパントから生じ、任意の色を有することができる。
ホスト材料としては、例えば、ビフェニリル基、フルオレニル基、トリフェニルシリル基、カルバゾール基、ピレニル基、アントリル基を有する化合物が挙げられる。より具体的には、DPVBi(4,4’-ビス(2,2-ジフェニルビニル)-1,1’-ビフェニル)、BCzVBi(4,4’-ビス(9-エチル-3-カルバゾビニレン)1,1’-ビフェニル)、TBADN(2-ターシャリーブチル-9,10-ジ(2-ナフチル)アントラセン)、ADN(9,10-ジ(2-ナフチル)アントラセン)、CBP(4,4’-ビス(カルバゾール-9-イル)ビフェニル)、CDBP(4,4’-ビス(カルバゾール-9-イル)-2,2’-ジメチルビフェニル)、2-(9-フェニルカルバゾール-3-イル)-9-[4-(4-フェニルフェニルキナゾリン-2-イル)カルバゾール、9,10-ビス(ビフェニル)アントラセン等が挙げられる。
蛍光ドーパントとしては、例えば、アントラセン、ピレン、テトラセン、キサンテン、ペリレン、ルブレン、クマリン、ローダミン、キナクリドン、ジシアノメチレンピラン化合物、チオピラン化合物、ポリメチン化合物、ピリリウム、チアピリリウム化合物、フルオレン誘導体、ペリフランテン誘導体、インデノペリレン誘導体、ビス(アジニル)アミンホウ素化合物、ビス(アジニル)メタン化合物、カルボスチリル化合物、ホウ素化合物、環状アミン化合物等が挙げられる。蛍光ドーパントはこれらから選ばれる2種以上を組み合わせたものであってもよい。
燐光ドーパントとしては、例えば、イリジウム、白金、パラジウム、オスミウム等の遷移金属の有機金属錯体が挙げられる。
蛍光ドーパント、燐光ドーパントの具体例としては、Alq(トリス(8-ヒドロキシキノリン)アルミニウム)、DPAVBi(4,4’-ビス[4-(ジ-p-トリルアミノ)スチリル]ビフェニル)、ペリレン、ビス[2-(4-n-ヘキシルフェニル)キノリン](アセチルアセトナート)イリジウム(III)、Ir(PPy)3(トリス(2-フェニルピリジン)イリジウム(III))、及びFIrPic(ビス(3,5-ジフルオロ-2-(2-ピリジル)フェニル-(2-カルボキシピリジル)イリジウム(III)))等が挙げられる。
また、発光材料は発光層のみに含有されることに限定されるものではない。例えば、発光材料は、発光層に隣接した層(正孔輸送層4、又は電子輸送層6)が含有していてもよい。これによってさらに有機電界発光素子の発光効率を高めることができる。
発光層は、一種又は二種以上の材料からなる単層構造であってもよく、同一組成又は異種組成の複数層からなる積層構造であってもよい。
[電子輸送層6]
発光層5と後述する電子注入層7との間には、電子輸送層6が設けられている。
電子輸送層は、陰極より注入された電子を発光層に伝達する機能を有する。電子輸送層を陰極と発光層との間に介在させることによって、電子がより低い電界で発光層に注入される。
電子輸送層は、アダマンタン化合物(1)を含むことが好ましい。また、電子輸送層は、アダマンタン化合物(1)に加えてさらに従来公知の電子輸送材料から選ばれる1種以上を含んでいてもよい。
なお、アダマンタン化合物(1)が電子輸送層に含まれず、他の層に含まれる場合は、従来公知の電子輸送材料から選ばれる1種以上を、電子輸送層を構成する電子輸送材料として用いることができる。
従来公知の電子輸送性材料としては、アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体、土類金属錯体等が挙げられる。アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体、土類金属錯体としては、例えば、8-ヒドロキシキノリナートリチウム(Liq)、ビス(8-ヒドロキシキノリナート)亜鉛、ビス(8-ヒドロキシキノリナート)銅、ビス(8-ヒドロキシキノリナート)マンガン、トリス(8-ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(8-ヒドロキシキノリナート)ガリウム、ビス(10-ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)ベリリウム、ビス(10-ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)亜鉛、ビス(2-メチル-8-キノリナート)クロロガリウム、ビス(2-メチル-8-キノリナート)(o-クレゾラート)ガリウム、ビス(2-メチル-8-キノリナート)-1-ナフトラートアルミニウム、ビス(2-メチル-8-キノリナート)-2-ナフトラートガリウム等が挙げられる。
電子輸送層は、一種又は二種以上の材料からなる単層構造であってもよく、同一組成又は異種組成の複数層からなる積層構造であってもよい。
本態様にかかる有機電界発光素子においては、電子注入性を向上させ、素子特性(例えば、発光効率、低電圧駆動、又は高耐久性)を向上させる目的で、電子注入層を設けてもよい。
[電子注入層7]
電子輸送層6と後述する陰極8との間には、電子注入層7が設けられている。
電子注入層は、陰極より注入された電子を発光層に伝達する機能を有する。電子注入層を陰極と発光層との間に介在させることによって、電子がより低い電界で発光層に注入される。
電子注入層の材料としては、フルオレノン、アントラキノジメタン、ジフェノキノン、チオピランジオキシド、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、ペリレンテトラカルボン酸、フレオレニリデンメタン、アントラキノジメタン、アントロン等の有機化合物が挙げられる。また、電子注入層の材料としては、SiO、AlO、SiN、SiON、AlON、GeO、LiO、LiON、TiO、TiON、TaO、TaON、TaN、LiF、C、Ybなどの各種酸化物、フッ化物、窒化物、酸化窒化物等の無機化合物も挙げられる。
[陰極8]
電子注入層7上には陰極8が設けられている。
陽極を通過した発光のみが取り出される構成の有機電界発光素子の場合、陰極は任意の導電性材料から形成することができる。
陰極の材料としては、例えば、仕事関数の小さい金属(以下、電子注入性金属とも称する)、合金、電気伝導性化合物、及びこれらの混合物が挙げられる。ここで、仕事関数の小さい金属とは、例えば、4eV以下の金属である。
陰極の材料の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム-カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属などが挙げられる。
これらの中で、電子注入性及び酸化などに対する耐久性の点から、電子注入性金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えばマグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、リチウム/アルミニウム混合物などが好ましい。
[各層の形成方法]
以上説明した、電極(陽極、陰極)を除く各層は、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB(Langmuir-Blodgett method)法などの公知の方法によって薄膜化することにより、形成することができる。各層の材料は、それ単独で用いてもよく、必要に応じて結着樹脂などの材料、溶剤と共に用いてもよい。
このようにして形成された各層の膜厚については特に制限はなく、状況に応じて適宜選択することができるが、通常は5nm~5μmの範囲である。
陽極及び陰極は、電極材料を蒸着やスパッタリングなどの方法によって薄膜化することにより、形成することができる。蒸着やスパッタリングの際に所望の形状のマスクを介してパターンを形成してもよく、蒸着やスパッタリングなどによって薄膜を形成した後、フォトリソグラフィーで所望の形状のパターンを形成してもよい。
陽極及び陰極の膜厚は、1μm以下であることが好ましく、10nm以上200nm以下であることがより好ましい。
なお、アダマンタン化合物(1)を含む層を形成するは、上記の従来公知の電子輸送性材料と併用してもよい。したがって、例えば、アダマンタン化合物(1)と従来公知の電子輸送性材料とを共蒸着してもよく、アダマンタン化合物(1)の層に従来公知の電子輸送性材料の層を積層してもよい。
有機電界発光素子は、照明用や露光光源のような一種のランプとして使用してもよいし、画像をスクリーン等に投影するタイプのプロジェクション装置や、静止画像や動画像を直接視認するタイプの表示装置(ディスプレイ)として使用してもよい。動画再生用の表示装置として有機電界発光素を使用する場合、駆動方式としては、単純マトリクス(パッシブマトリクス)方式であってもよく、アクティブマトリクス方式であってもよい。また、異なる発光色を有する有機電界発光素子を2種以上使用することにより、フルカラー表示装置を作製することが可能である。
アダマンタン化合物(1)は、電子輸送層として用いた際に従来公知のアダマンタン化合物に比べて、発光効率及び低電圧特性が顕著に優れる有機電界発光素子を提供することができる。更に、アダマンタン化合物(1)はその立体障害骨格によってアモルファス性が高く、高い膜質安定性を有する。このため有機電界発光素子の駆動安定性の向上や、発光効率の向上等の効果が期待される。なおかつ、アダマンタン化合物(1)は、その特徴的な骨格から、化学的安定性が高く、有機電界発光素子の長寿命化に寄与することが可能である。
アダマンタン化合物(1)は、有機電界発光素子の電子輸送層として用いることで素子の低電圧駆動、高効率化及び長寿命化のいずれも高次元に達成可能なトリアジン化合物を提供することができる。さらに、アダマンタン化合物(1)を用いた、低電圧駆動、高効率化及び長寿命化を発揮し得る有機電界発光素子を提供することができる。
以下、実施例および参考例を挙げて本発明の好ましい実施態様をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定して解釈されるものではない。
H-NMR測定]
H-NMRの測定には、Bruker ASCEND HD(400MHz;BRUKER製)を用いた。H-NMRは、重クロロホルム(CDCl)を測定溶媒とし、内部標準物質としてテトラメチルシラン(TMS)を用いて測定した。また、試薬類は市販品を用いた。
[FDMS測定]
FDMS測定は、日立製作所社製のM-80Bを用いて行った。
[DSC測定(ガラス転移温度、結晶化温度)]
ガラス転移温度(Tg)および結晶化温度(Tc)の測定はDSC(Differential scanning calorimetry)装置 DSC7020(日立ハイテクサイエンス社製)を用いて行った。DSC測定におけるリファレンスは酸化アルミニウム(Al)を使用し、試料は10mgで測定を行った。
測定の前処理として、30℃から融点以上の温度まで10℃/分の速度で昇温し、試料を融解させた後、ドライアイスに試料を接触させて急冷を行った。続いて、前処理した試料を30℃から10℃/分の速度で温度を上昇させ、ガラス転移温度および結晶化温度を測定した。
<合成例>
≪合成実施例-1≫
Figure 2022132782000072
アルゴン雰囲気下、4-(1-アダマンチル)フェニルトリフラート(150.0g、416.2mmol)、ビス(ネオペンチルグリコラート)ジボロン(103.4g,457.8mmol)、酢酸カリウム(122.5g、1248.6mmol)、酢酸パラジウム(1.87g,8.32mmol)をTHF(1340mL)に懸濁し、17時間加熱還流した。得られた反応混合物を室温まで冷却したのち、ろ過によって反応残渣を取り除いた。得られたろ液を濃縮乾固させ、シリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン)により精製することにより、目的の5,5-ジメチル-2-[4-(1-アダマンチル)フェニル]-1,3,2-ジオキサボリナンを得た(85.0g、収率63%)。
HNMR(CDCl)δ1.01(s,6H),1.56(s,4H),1.77(brs,6H),1.92(brs,6H),2.09(brs,3H),7.36(d,J=8.4Hz,2H),7.75(d,J=8.4Hz,2H).
≪合成実施例-2(D10)≫
Figure 2022132782000073
アルゴン雰囲気下、2-(4-ビフェニリル)-4-クロロ-6-(ジベンゾフラン-2-イル)-1,3,5-トリアジン(4.00g,9.22mmol)、5,5-ジメチル-2-[4-(1-アダマンチル)フェニル]-1,3,2-ジオキサボリナン(3.29g,10.1mmol)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(213mg,0.184mmol)をTHF(184mL)に懸濁した。この懸濁液に、2.0M-リン酸カリウム水溶液(13.8mL)を加えた後、12時間加熱還流した。放冷後、反応混合物に水およびメタノールを加えた。生じた固体をろ取し、トルエンによる再結晶によって精製することで、目的の2-[4-(1-アダマンチル)フェニル]-4-(4-ビフェニリル)-6-(ジベンゾフラン-2-イル)-1,3,5-トリアジン(化合物D10)を得た(5.05g、収率90%。

HNMR(CDCl)δ1.83(brs,6H),2.03(brs,6H),2.17(brs,3H),7.41-7.46(m,2H),7.50-7.55(m,3H),7.61(d,J=8.7Hz,2H),7.64(d,J=8.3Hz,1H),7.72-7.76(m,3H),7.84(d,J=8.7Hz,2H),8.18(brd,J=7.6Hz,1H),8.76(d,J=8.4Hz,2H),8.88(d,J=8.4Hz,2H),8.98(dd,J=8.7,1.8Hz,1H),9.41(d,J=1.4Hz,1H).
化合物D10のTgは140℃、Tcは検出されなかった。
≪合成実施例-3(D12)≫
Figure 2022132782000074
2-(4-ビフェニリル)-4-クロロ-6-(ジベンゾフラン-4-イル)-1,3,5-トリアジンおよび5,5-ジメチル-2-[4-(1-アダマンチル)フェニル]-1,3,2-ジオキサボリナンを合成実施例-2と同じ方法で反応させ、目的の2-[4-(1-アダマンチル)フェニル]-4-(4-ビフェニリル)-6-(ジベンゾフラン-2-イル)-1,3,5-トリアジン(化合物D12)を得た。
FDMS:609
≪合成実施例-4≫
Figure 2022132782000075
アルゴン雰囲気下、2,4-ジクロロ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン(10.0g,33.1mmol)、4-クロロフェニルボロン酸(5.69g,36.4mmol)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(765mg,0.662mmol)をTHF(330mL)に懸濁した。この懸濁液に、2.0M-炭酸カリウム水溶液(49.6mL)を加えた後、12時間加熱還流した。放冷後、反応混合物に水およびメタノールを加えた。生じた固体をろ取し、トルエンによる再結晶によって精製することで、目的の2-(4-ビフェニリル)-4-クロロ-6-(4-クロロフェニル)1,3,5-トリアジンを得た(12.5g、収率40%)。
HNMR(CDCl)δ7.43(t,J=7.3Hz,1H),7.49(d,J=7.8Hz,2H),7.54(d,J=8.7Hz,2H),7.69(dd,J=8.5,1.5Hz,2H),7.79(d,J=8.6Hz,2H),8.60(d,J=8.7Hz,2H),8.69(d,J=8.5Hz,2H).
≪合成実施例-5≫
Figure 2022132782000076
アルゴン雰囲気下、2-(4-ビフェニリル)-4-クロロ-6-(4-クロロフェニル)1,3,5-トリアジン(5.00g,13.2mmol)、5,5-ジメチル-2-[4-(1-アダマンチル)フェニル]-1,3,2-ジオキサボリナン(4.29g,13.2mmol)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(306mg,0.264mmol)をトルエン(132mL)に懸濁した。この懸濁液に、2.0M-リン酸カリウム水溶液(19.8mL)を加えた後、21時間加熱還流した。放冷後、反応混合物に水およびメタノールを加えた。生じた固体をろ取し、トルエンによる再結晶によって精製することで、目的の2-(4-アダマンチルフェニル)-4-(4-ビフェニリル)-6-(4-クロロフェニル)-1,3,5-トリアジンを得た(6.2g、収率85%)。
HNMR(CDCl)δ1.82(brs,6H),2.01(brs,6H),2.15(brs,3H),7.42(t,J=7.2Hz,1H),7.49-7.53(m,2H),7.55(d,J=8.9Hz,2H),7.58(d,J=8.6Hz,2H),7.71(dd,J=8.3,1.2Hz,2H),7.81(d,J=8.6Hz,2H).
≪合成実施例-6≫
Figure 2022132782000077
アルゴン雰囲気下、2-(4-アダマンチルフェニル)-4-(4-ビフェニリル)-6-(4-クロロフェニル)-1,3,5-トリアジン(5.00g,9.02mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(2.75g,10.8mmol)、酢酸パラジウム(40.5mg、0.18mmol)、2-ジシクロへキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(172mg、0.361mmol)、酢酸カリウム(2.66g、27.1mmol)をTHF(90mL)に懸濁し、17時間加熱還流した。得られた反応混合物を室温まで冷却したのち、ろ過によって反応残渣を取り除いた。得られたろ液を濃縮乾固させ、シリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエンとヘキサンの混合溶媒)により精製することにより、目的の2-(4-アダマンチルフェニル)-4-(4-ビフェニリル)-6-[4-(4,4,5,5、-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,5-トリアジンを得た(4.19g、収率72%)。
HNMR(CDCl)δ1.40(s,12H),1.82(brs,6H),2.01(brs,6H),2.12(brs,3H),7.42(t,J=7.5Hz,1H),7.51(t,J=7.5Hz,2H),7.59(d,J=8.7Hz,2H),7.72(dd,J=8.5,1.4Hz,2H),7.82(d,J=8.3Hz,2H),8.01(d,J=8.3Hz,2H),8.72(d,J=8.5Hz,2H),8.77(d,J=8.1Hz,2H),8.85(d,J=8.4Hz,2H).
≪合成実施例-7(D14)≫
Figure 2022132782000078
アルゴン雰囲気下、2-(4-アダマンチルフェニル)-4-(4-ビフェニリル)-6-[4-(4,4,5,5、-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,5-トリアジン(2.00g,3.10mmol)、2-ブロモジベンゾフラン(919mg,3.72mmol)、酢酸パラジウム(13.9mg,0.062mmol)、2-ジシクロへキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(59.1mg、0.124mmol)をTHF(31mL)に懸濁した。この懸濁液に、2.0M-リン酸カリウム水溶液(4.7mL)を加えた後、20時間加熱還流した。放冷後、反応混合物に水およびメタノールを加えた。生じた固体をろ取し、トルエンおよび1-ブタノールの混合溶媒による再結晶によって精製することで、目的の2-[4-(1-アダマンチル)フェニル]-4-(4-ビフェニリル)-6-[4-(ジベンゾフラン-4-イル)フェニル]-1,3,5-トリアジン(化合物D14)を得た(1.69g、収率80%)。
HNMR(CDCl)δ1.83(brs,6H),2.02(brs,6H),2.16(brs,3H),7.38-7.44(m,2H),7.49-7.54(m,3H),7.59-7.63(m,3H),7.69(d,J=8.6H,1H),7.73(brd,J=7.3Hz,2H),7.82(dd,J=8.6,1.8Hz,1H),7.83(d,J=8.4Hz,2H),7.90(d,J=8.3Hz,2H),8.07(brd,J=7.3Hz,1H),8.28(brs,1H),8.75(d,J=8.4Hz,2H),8.88(d,J=8.4Hz,2H),8.90(d,J=8.3Hz,2H).
得られた化合物D14のTgは153℃であり、Tcは検出されなかった。
≪合成実施例-8(D16)≫
Figure 2022132782000079
2-(4-アダマンチルフェニル)-4-(4-ビフェニリル)-6-[4-(4,4,5,5、-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,5-トリアジンおよび4-ブロモジベンゾフランを合成実施例-7と同じ方法で反応させ、目的の2-[4-(1-アダマンチル)フェニル]-4-(4-ビフェニリル)-6-[4-(ジベンゾフラン-4-イル)フェニル]-1,3,5-トリアジン(化合物D16)を得た。
FDMS: 685
≪合成実施例-9(D666)≫
Figure 2022132782000080
2-(4-アダマンチルフェニル)-4-(4-ビフェニリル)-6-[4-(4,4,5,5、-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,5-トリアジンおよび4-ブロモジベンゾチオフェンを合成実施例-7と同じ方法で反応させ、目的の2-[4-(1-アダマンチル)フェニル]-4-(4-ビフェニリル)-6-[4-(ジベンゾチオフェン-4-イル)フェニル]-1,3,5-トリアジン(化合物D666)を得た。
FDMS: 701
≪比較例-1≫
ETL1を特開2015-134743号の実施例5に記載の方法で合成した。得られた化合物のTgは103℃、Tcは160℃であった。
Figure 2022132782000081
≪比較例-2≫
ETL2を特開2015-34159号記載の実施例8に記載の方法で合成した。得られた化合物のTgは102℃、Tcは176℃であった。
Figure 2022132782000082
≪比較例-3≫
ETL3を特開2007-314503号記載の実施例22に記載の方法で合成した。得られた化合物のTgは124℃、Tcは174℃であった。
Figure 2022132782000083
以上の結果より、本実施例で得られた化合物D10および化合物D14は、従来公知の電子輸送材料であるETL1およびETL2よりも高いTgを有することが確認できた。更には結晶化ピークが検出されないことから、蒸着成膜時に高いアモルファス性を有する膜構造の形成が期待でき、これによって本発明の一つの実施態様である有機電界発光素子の高効率化や長寿命化が発現されたと推測される。
<有機電界発光素子実施例>
使用した素材は下記の通りである。使用素材は、昇華精製し使用した。
Figure 2022132782000084
<素子実施例-1(図2参照)>
(基板1、陽極2の用意)
陽極2をその表面に備えた基板1として、2mm幅の酸化インジウム-スズ(ITO)膜(膜厚110nm)がストライプ状にパターンされたITO透明電極付きガラス基板を用意した。ついで、この基板をイソプロピルアルコールで洗浄した後、オゾン紫外線洗浄にて表面処理を行った。
(真空蒸着の準備)
洗浄後の表面処理が施された基板上に、真空蒸着法で各層の真空蒸着を行い、各層を積層形成した。
まず、真空蒸着槽内に前記ガラス基板を導入し、1.0×10-4Paまで減圧した。そして、以下の順で、各層の成膜条件に従ってそれぞれ作製した。なお、各有機材料は抵抗加熱方式により成膜した。
(正孔注入層3の作製)
N-[1,1’-ビフェニル]-4-イル-9,9-ジメチル-N-[4-(9-フェニル-9H-カルバゾール-3-イル)フェニル]-9H-フルオレン-2-アミンと1,2,3-トリス[(4-シアノ-2,3,5,6-テトラフルオロフェニル)メチレン]シクロプロパンとを99:1(質量比)の割合で10nm成膜し、正孔注入3を作製した。成膜速度は0.1nm/秒の速度であった。
(第一正孔輸送層41の作製)
N-[1,1’-ビフェニル]-4-イル-9,9-ジメチル-N-[4-(9-フェニル-9H-カルバゾール-3-イル)フェニル]-9H-フルオレン-2-アミンを0.2nm/秒の速度で85nm成膜し、第一正孔輸送層41を作製した。
(第二正孔輸送層42の作製)
N-フェニル-N-(9,9-ジフェニルフルオレン-2-イル)-N-(1,1’-ビフェニル-4-イル)アミンを0.15nm/秒の速度で5nm成膜し、第二正孔輸送層42を作製した。
(発光層5の作製)
3-(10-フェニル-9-アントリル)-ジベンゾフランと2,7-ビス[N,N-ジ-(4-tertブチルフェニル)]アミノ-ビスベンゾフラノ-9,9’-スピロフルオレンとを95:5(質量比)の割合で20nm成膜し、発光層5を作製した。成膜速度は0.1nm/秒であった。
(正孔阻止層9の作製)
2-[3’-(9,9-ジメチル-9H-フルオレン-2-イル)[1,1’-ビフェニル]-3-イル]-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジンを0.05nm/秒の速度で6nm成膜し、正孔阻止層9を作製した。
(電子輸送層6の作製)
合成実施例-2で合成した2-[4-(1-アダマンチル)フェニル]-4-(4-ビフェニリル)-6-(ジベンゾフラン-2-イル)-1,3,5-トリアジン(化合物D10)および8-ヒドロキシキノリノラートリチウム(以下、Liq)を50:50(質量比)の割合で25nm成膜し、電子輸送層6を作製した。成膜速度は0.15nm/秒であった。
(電子注入層7の作製)
Liqを0.02nm/秒の速度で1nm成膜し、電子注入層7を作製した。
(陰極8の作製)
最後に、基板1上のITOストライプ(陽極2)と直交するようにメタルマスクを配し、陰極8を成膜した。陰極は、銀/マグネシウム(質量比1/10)と銀とを、この順番で、それぞれ80nmと20nmとで成膜し、2層構造とした。銀/マグネシウムの成膜速度は0.5nm/秒、銀の成膜速度は成膜速度0.2nm/秒であった。
以上により、図2に示すような発光面積4mm2有機電界発光素子100を作製した。なお、それぞれの膜厚は、触針式膜厚測定計(DEKTAK、Bruker社製)で測定した。
さらに、この素子を酸素及び水分濃度1ppm以下の窒素雰囲気グローブボックス内で封止した。封止は、ガラス製の封止キャップと成膜基板(素子)とを、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(ナガセケムテックス社製)を用いて行った。
<素子実施例-2>
素子実施例-1において、電子輸送層6に2-[4-(1-アダマンチル)フェニル]-4-(4-ビフェニリル)-6-(ジベンゾフラン-2-イル)-1,3,5-トリアジン(化合物D10)及びLiqを50:50(質量比)の割合で25nm成膜(成膜速度0.15nm/秒)する代わりに、合成実施例-7で合成した2-[4-(1-アダマンチル)フェニル]-4-(4-ビフェニリル)-6-[4-(ジベンゾフラン-4-イル)フェニル]-1,3,5-トリアジン(化合物D14)及びLiqを50:50(質量比)の割合で25nm成膜(成膜速度0.15nm/秒)した以外は、素子実施例-1と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
<素子比較例-1>
素子実施例-1において、電子輸送層6に、2-[4-(1-アダマンチル)フェニル]-4-(4-ビフェニリル)-6-(ジベンゾフラン-2-イル)-1,3,5-トリアジン(化合物D10)及びLiqを50:50(質量比)の割合で25nm成膜(成膜速度0.15nm/秒)する代わりに、比較例-3で合成したETL-3及びLiqを50:50(質量比)の割合で25nm成膜(成膜速度0.15nm/秒)した以外は、素子実施例-1と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
<評価>
作製した有機電界発光素子に直流電流を印加し、上記発光特性測定に記載した方法に従って発光特性を評価した。
発光特性として、電流密度10mA/cm2を流した時の電圧(V)、電力効率(lm/A)を測定し、連続点灯時の素子寿命を測定した。当該素子寿命は初期輝度を1000cd/mで駆動したときの連続点灯時の輝度減衰時間を測定し、輝度(cd/m)が5%減じるまでに要した時間を測定した。なお、電圧(V)、電力効率(lm/A)及び寿命の値は、素子比較例-1を100とした時の相対値で表した。結果を表1に示す。
測定は23℃50%RHの雰囲気下で行った。電圧は値が小さいほど優れ、効率および寿命は値が大きいほど、それぞれ優れていることを表す。
Figure 2022132782000085
表1より、素子比較例に比べて、本発明の実施態様に係るアダマンタン化合物(1)を用いた有機電界発光素子は、電圧、電流効率および素子寿命において、これらの特性が向上していることがわかる。
本発明の実施態様に係るアダマンタン化合物(1)は、高アモルファス性であって耐熱性に優れた新規なアダマンタン化合物であることが判る。そのため昇華精製時の熱安定性が良いために昇華精製の操作性に優れ、不純物の少ない材料を提供することができる
また、本発明の別の実施態様に係るアダマンタン化合物(1)は、低駆動電圧に優れる有機電界発光素子用電子輸送材料として利用される。さらに、本発明によれば、消費電力に優れる有機電界発光素子を提供することができる。
さらに、本発明の別の実施態様に係るアダマンタン化合物(1)は、蒸着膜の安定性に優れるために長寿命な有機電界発光素子を提供することができる。
そして本発明の別の実施態様に係るアダマンタン化合物(1)から成る薄膜は、電子輸送能、正孔ブロック能、酸化還元耐性、耐水性、耐酸素性、電子注入特性等に優れるため、有機電界発光素子の材料として有用であり、とりわけ電子輸送材、正孔ブロック材、発光ホスト材等として有用である。また本発明の実施態様に係るアダマンタン化合物(1)はワイドバンドギャップ化合物なため、蛍光素子用途のみならず、燐光素子へ好適に用いることができる。
1. ガラス基板
2. 陽極
3. 正孔注入層
4. 正孔輸送層

41.第一正孔輸送層
42.第二正孔輸送層

5. 発光層

9. 正孔阻止層

6. 電子輸送層
7. 電子注入層
8. 陰極

Claims (13)

  1. 一般式(1)で表されるアダマンタン化合物。
    Figure 2022132782000086
    式中、
    Gは16族元素を少なくとも1つ有する炭素数4から30の芳香族基を表す;
    Arは、単結合または炭素数6~24の芳香族炭化水素基を表す;
    Arは、単結合または炭素数6~24の芳香族炭化水素基を表す;
    Arは、炭素数6~24の芳香族炭化水素基を表す;
    Ar、Ar、ArおよびGは、単数または複数のフェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、アントリル基、トリフェニレニル基、ピリジル基、ピリミジル基、ピラジル基、トリアジル、ビフェニリル基、テルフェニル基、キノリル基、イソキノリル基、メチル基、tert-ブチル基、フルオロ基、または重水素の群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい;
    Adは1-アダマンチル基または2-アダマンチル基を表す;
    aは、1または2を表す;
    bは、1または2を表す;
    cは、0または1を表す;
    dは、1または2を表す;
    ただし、a+b+c=3である;
    、ZおよびZは各々独立に窒素原子またはC-Hを表す。
  2. 前記Z、ZおよびZのうち、2つ以上が窒素原子である請求項1記載のアダマンタン化合物。
  3. 前記Z、ZおよびZのうち、2つが窒素原子であり、1つがC-Hである請求項1または2に記載のアダマンタン化合物。
  4. 前記Arが炭素数6~24の芳香族炭化水素基である、請求項1~3いずれかに記載のアダマンタン化合物。
  5. 前記Ar、Ar、ArおよびGが無置換である、請求項1~4いずれかに記載のアダマンタン化合物。
  6. 前記cが1である、請求項1~5いずれかに記載のアダマンタン化合物。
  7. 前記Gが、酸素原子または硫黄原子を少なくとも1つ有する炭素数4から30の芳香族基である、請求項1~6いずれかに記載のアダマンタン化合物。
  8. 前記Gが、フラニル基、ベンゾフラニル基、ジベンゾフラニル基、チオフェニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾチオフェニル基、である、請求項1~7いずれかに記載のアダマンタン化合物。
  9. 前記Arが、無置換のフェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基、ナフチル基で置換されたフェニル基、フェナントリル基、アントリル基、アントリル基で置換されたフェニル基である、請求項1~8いずれかに記載のアダマンタン化合物。
  10. 一般式(1)で表されるアダマンタン化合物を含有する有機電界発光素子。
    Figure 2022132782000087
    (式中、
    Gは16族元素を少なくとも1つ有する炭素数4から30の芳香族基を表す;
    Arは、単結合または炭素数6~24の芳香族炭化水素基を表す;
    Arは、単結合または炭素数6~24の芳香族炭化水素基を表す;
    Arは、炭素数6~24の芳香族炭化水素基を表す;
    Ar、Ar、ArおよびGは単数または複数のフェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、アントリル基、トリフェニレニル基、ピリジル基、ピリミジル基、ピラジル基、トリアジル、ビフェニリル基、テルフェニル基、キノリル基、イソキノリル基、メチル基、tert-ブチル基、フルオロ基、または重水素の群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい;
    Adは1-アダマンチル基または2-アダマンチル基を表す;
    aは、1または2を表す;
    bは、1または2を表す;
    cは、0または1を表す;
    dは、1または2を表す;
    ただし、a+b+c=3である;
    、ZおよびZは各々独立に窒素原子またはC-Hを表す。)
  11. 前記一般式(1)で表されるアダマンタン化合物を含有する層が電子輸送層である、請求項10記載有機電界発光素子。
  12. 前記一般式(1)で表されるアダマンタン化合物がドープされている、請求項10または11記載の有機電界発光素子。
  13. 前記ドープがLiqである、請求項12記載の有機電界発光素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2024080196A1 (ja) * 2022-10-12 2024-04-18 ソニーグループ株式会社 表示装置及び電子機器

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