以下、本発明の各実施形態について図面に基づき詳細に説明する。
[バンド構成決定システム1の全体構成]
図1は、第1の実施形態に係るバンド構成決定システムの全体構成の一例を示す図である。バンド構成決定システム1は、腕時計のオンライン販売等において、ユーザの手首の寸法に適した装着バンドの構成を決定するシステムである。図1に示すように、バンド構成決定システム1は、ユーザ端末10と、サーバ20と、在庫管理システム30とを含む。ユーザ端末10とサーバ20とは、インターネット等のネットワークNに接続可能である。在庫管理システム30は、サーバ20と通信可能であり、腕時計、及び腕時計に取り付けられる装着バンドの在庫の有無や在庫の個数を、腕時計及び装着バンドの型や構成毎に管理している。
[ユーザ端末10]
ユーザ端末10は、ユーザが操作するコンピュータである。第1の実施形態においては、ユーザ端末10としてスマートフォンを例に挙げて説明する。ただし、これに限られるものではなく、ユーザ端末10は、例えば、スマートフォン以外の携帯電話や、据え置き型パーソナルコンピュータ等であってもよい。
ユーザ端末10は、制御部10a、記憶部10b、通信部10c、操作部10d、表示部10eを含む。制御部10aは、少なくとも一つのマイクロプロセッサを含む。制御部10aは、記憶部10bに記憶されたプログラムやデータに従って処理を実行する。記憶部10bは、RAM等の揮発性メモリや、ROM、フラッシュメモリ、ハードディスクなどの不揮発性メモリを含む。通信部10cは、有線通信又は無線通信用の通信インターフェイスであり、ネットワークNを介してデータ通信を行う。
操作部10dは、ユーザが操作を行うためのものである。表示部10eは、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等であり、制御部10aの指示に従って各種画面を表示する。操作部10dと表示部10eは、いわゆるタッチパネルとして一体的に構成されているとよい。この場合、ユーザは、指又はタッチペン等でタッチパネルに接触することによって各種操作を行うことができる。ただし、操作部10dと表示部10eとをタッチパネルとして一体的に構成することは必須ではなく、操作部10dは、例えば、ボタン、キー等のような、表示部10eとは別個に設けられる操作子であってもよい。
図2は、第1の実施形態におけるユーザ端末の画面の一例を示す図である。図2においては、ユーザ端末10の表示部10eに注文ページが表示された様子を示している。具体的には、複数の製品の中から型番「AB1234-56C」の腕時計が選択されて拡大表示された様子を示している。また、図2においては、ユーザの手首の周長(Sizeとして示す)の入力フォームや、選択された腕時計の価格が表示部10eに表示された様子を示している。
[サーバ20]
サーバ20は、サーバコンピュータである。サーバ20は、制御部20a、記憶部20b、通信部20c、バンド構成決定部20d、出荷指示部20eを含む。
制御部20aは、記憶部20bに記憶されたプログラムやデータに従って処理を実行する。記憶部20bは、RAM等の揮発性メモリや、ROM、フラッシュメモリ、ハードディスクなどの不揮発性メモリを含む。通信部20cは、有線通信又は無線通信用の通信インターフェイスであり、ネットワークNを介してデータ通信を行う。出荷指示部20eは、バンド構成決定部20dにより決定された構成の装着バンドが取り付けられる腕時計の出荷を、在庫管理システム30に対して指示する。
図3は、第1の実施形態におけるバンド構成決定部が実現する機能を示すブロック図である。図3に示すように、バンド構成決定部20dは、製品情報取得部21、バンド情報取得部22、寸法取得部23、推奨バンド周長取得部24、抽出部25、決定部26を含む。
製品情報取得部21は、ユーザが選択した腕時計本体の型を取得する。具体的には、製品情報取得部21は、後述のケース50(先カン51、52)の間隔Lpaを含む製品情報を取得するとよい。腕時計本体の型は、数字やローマ字からなる番号(型番)に対応付けられている。後述の装着バンドの型や、中留の型なども同様である。
バンド情報取得部22は、製品情報取得部21が取得した腕時計本体の型に対応する装着バンドの型を取得する。なお、第1の実施形態においては、腕時計本体の型に対応する型の装着バンドとして、後述の図4で示すように、互いに回動可能に連結される駒を複数含む所謂メタルバンドを例に挙げて説明する。
寸法取得部23は、ユーザの手首の寸法を取得する。第1の実施形態においては、具体的には、寸法取得部23は、ユーザの手首の寸法として、ユーザの手首の周長を取得する。推奨バンド周長取得部24は、寸法取得部23が取得したユーザの手首の周長に応じた推奨バンド周長を取得する。
抽出部25は、装着バンドに用いられる駒の数の候補を少なくとも1以上抽出する。決定部26は、ユーザの手首の寸法に適した装着バンドの構成を決定する。なお、抽出部25による駒の数の候補の抽出、及び決定部26による構成の決定の詳細については後述することとする。
[装着バンドの構成]
次に、図4を参照して、第1の実施形態における腕時計1000の構成の例について説明する。図4は、第1の実施形態における腕時計の一例を示す図である。
腕時計1000は、腕時計本体と、腕時計本体に取り付けられる装着バンド100とで構成される。図4においては、腕時計本体の外装であるケース50を示している。また、図4においては、ケース50と、12時側で突出する先カン51及び6時側で突出する先カン52とが一体に構成される腕時計本体を示している。
装着バンド100は、先カン51の第1の取り付け位置51pに取り付けられる第1のバンド部101と、先カン52の第2の取り付け位置52pに取り付けられる第2のバンド部102とを含む。第1のバンド部101は、複数の駒60が互いに回動可能に連結されて構成されている。第2のバンド部102も同様に、複数の駒60が互いに回動可能に連結されて構成されている。なお、駒60は金属製であるとよい。ただし、これに限られるものではなく、駒60は、セラミックや樹脂製であっても構わない。
ここで、複数の駒60のうち、先カン51、52に直接取り付けられる駒を、エンドピース62と呼び、エンドピース62以外の駒を単に駒61と呼ぶこととする。エンドピース62と、駒61とは、その形状やサイズが同じであってもよいし、異なるものであってもよい。また、複数の駒61同士も互いに形状やサイズが異なるものであっても構わない。第1の実施形態においては、説明を簡単にするため、図4に示すように、全ての駒60の連結位置の間隔Lpcが同じである例について説明することとする。すなわち、図6に示すLpaとEpdとは、Lpc=Epdの関係であるとする。また、後述のように、本実施形態において、駒60の数をnで示す。また、エンドピース62の数は2であるため、駒61の数はn-2である。
また、装着バンド100は、第1のバンド部101と第2のバンド部102とを連結する連結部材としての中留70を含む。中留70は、第1のバンド部101の先端に位置する駒60と、第2のバンド部102の先端に位置する駒60とに連結されている。具体的には、第2のバンド部102は、図4に示す連結位置72pにおいて中留70と連結されており、第1のバンド部101は、図4に示す調整穴位置Hm(H1~H4)のいずれかにおいて中留70と連結されている。なお、図4においては、複数の調整穴位置Hmが等間隔(間隔Lhd)で並んで設けられる例について示している。
ここで、ケース50、駒60、中留70は、装着バンド100の延伸する方向に所定の幅を有しており、その幅は、型毎に異なるものである。すなわち、装着バンド100の周長は、ケース50、駒60、中留70のサイズによって規定される。より具体的には、装着バンド100の周長は、ケース50(先カン51、52)の間隔Lpa、駒60の連結位置間隔Lpc、中留70の連結位置間隔Lpmによって規定される。ここで、間隔Lpaは、第1の取り付け位置51pと第2の取り付け位置52pとの間隔である。連結位置間隔Lpcは、各駒60の連結位置の間隔である。また、連結位置間隔Lpmは、連結位置72pと、調整穴位置Hmとの間隔である。図4においては、第1のバンド部101が調整穴位置H4(m=4)に連結されており、連結位置間隔Lpmは、連結位置72pと、調整穴位置H4との間隔である例を示している。
また、装着バンド100の周長は、駒60の数n(nは1以上の整数)によって調整可能である。例えば、装着バンド100に使用する駒60の数nを多くすれば、装着バンド100の周長は長くなり、使用する駒60の数nを少なくすれば、装着バンド100の周長は短くなる。
また、第1の実施形態においては、装着バンド100の周長方向における第1のバンド部101との重なり量が可変である中留70を用いた。ユーザは、第1のバンド部101に対する中留70の重なり量を調整することにより、装着バンド100の周長を微調整することができる。第1のバンド部101に対する中留70の重なり量は、調整穴位置Hmによって規定される。図4においては、調整穴位置Hmが、装着バンド100の周長方向に並んで4つ設けられる例について示している。すなわち、本例において、m=1,2,3,4のいずれかである。
例えば、調整穴位置H4において第1のバンド部101を連結した状態において、第1のバンド部101に対する中留70の重なり量は小さくなる。すなわち、装着バンド100の周長は長くなる。一方、調整穴位置H1において第1のバンド部101を連結した状態において、第1のバンド部101に対する中留70の重なり量は大きくなる。すなわち、装着バンド100の周長は短くなる。
以上説明したように、同じ型の装着バンド100であっても、駒60の数n、及び第1のバンド部101に対する中留70の重なり量を変えることにより、その周長を調整することができる。
なお、ケース50(先カン51、52)に対する駒60の取り付け、駒60同士の連結、及び駒60に対する中留70の連結は、装着バンド100の周長方向に直交する方向に延伸するピンをピン穴に差し込むことにより行うとよい。すなわち、ケース50(先カン51、52)の間隔Lpa、駒60の連結位置間隔Lpc、中留70の連結位置間隔Lpmは、それぞれピン穴の間隔であるとよい。
以上説明したことをまとめると、装着バンド100の周長Wは、下記数1に示す式で表すことができる。
なお、装着バンド100の周長Wは、取り付け位置及び連結位置におけるピン穴の径の加工精度等によって、若干変動する。上記数1に示す式においては、その変動分を可動偏差として考慮している。σaは第1の取り付け位置51p及び第2の取り付け位置52pのピン穴に生じる可動偏差であり、σcは各駒60の連結位置のピン穴に生じる可動偏差であり、σdは中留70の連結位置72pに生じる可動偏差である。
図5は、第1の実施形態における装着バンドの周長の例を示す図である。図5においては、駒60の数nが10~12のいずれかであって、中留70の調整穴位置HmがH1~H4のいずれかである装着バンド100の周長を表している。すなわち、図5においては、12パターンの装着バンド100の構成が示されている。図5に示すように、駒60の数nが同じ装着バンド100であっても、中留70の調整穴位置Hmに基づく調整量、上述の可動偏差によるずれ量が生じるため、装着バンド100は周長に幅を有することとなる。具体的には、中留70の調整穴位置Hmを変更することにより、装着バンド100の長さを最大で約1cm程度調整可能となっている。
図6は、第1の実施形態におけるサーバが備える製品情報格納部の一例を示す図である。製品情報格納部200は、サーバ20の記憶部20bに含まれているとよい。
なお、図6においては、型「AAXX-YY」の製品(腕時計本体)の情報について示しているが、製品情報格納部200は、複数の型の腕時計に関する情報をそれぞれ記憶しているとよい。
図6に示すように、型「AAXX-YY」の腕時計本体は、型「CAXX-YY]のケース50で構成される。また、型「AAXX-YY」の腕時計本体に対応する装着バンド100の型は「RRXX-YY」である。型「RRXX-YY」の装着バンド100は、型「EPXX-YY]のエンドピース62と、型「RCXX-YY」の駒61と、型「RBXX-YY」の中留70とで構成される。
また、製品情報格納部200は、腕時計1000をその構成(装着バンド100の周長)毎に管理番号を対応付けて記憶している。具体的には、製品情報格納部200は、駒60の数n、調整穴位置Hm毎に管理番号を対応付けて記憶している。
図6においては、例えば、駒60の数nを9、調整穴位置HmをH1とした装着バンド100が取り付けられる腕時計1000に対して、管理番号0091を対応付けている例を示している。また、例えば、駒60の数nを10、調整穴位置HmをH2とした装着バンド100が取り付けられる腕時計1000に対して、管理番号0102を対応付けている例を示している。
図7は、第1の実施形態における在庫管理システムが備える在庫情報格納部の一例を示す図である。
在庫情報格納部31には、腕時計の構成毎の在庫数が記憶されている。具体的には、在庫情報格納部31は、図6で示した管理番号0091の腕時計の在庫数が20であることや、管理番号0154の腕時計の在庫数が0であること等について記憶している。
また、在庫管理システム30は、管理番号と対応付けられる既成の腕時計がその構成毎に保管されている倉庫等を含むとよい。そして、出荷指示部20eから出荷指示がされた場合、在庫管理システム30において、出荷処理や配送処理がなされ、腕時計が倉庫から自動で出荷、搬送されるとよい。
在庫管理システム30においては、ユーザの手首の平均的な周長に応じた周長の装着バンドの在庫を多く確保しておくとよい。そして、出荷指示がされた場合、直ぐに出荷、配送できる状態にしておくとよい。一方で、ユーザの手首の平均的な周長に応じた周長よりも長い又は短い周長の装着バンドについては、在庫数を限定的にしておき、出荷指示があった後に、組み立てるとよい。また、在庫管理システム30において、注文履歴を蓄積して記憶してもよい。そして、蓄積された注文履歴に基づいて、注文の多い装着バンドの構成及び注文の少ない装着バンドの構成に関する情報を取得し、注文予測を行うことにより、部品在庫数の最適化を図るとよい。
次に、図8を参照して、第1の実施形態における腕時計の購入のフローの一例について説明する。図8は、第1の実施形態における腕時計の購入の一例を説明するフローチャートである。
ユーザ端末10は、ユーザによる操作部10dの操作に応じて、腕時計の注文ページの呼び出しを受け付ける(ステップS1)。サーバ20は、ネットワークNを介して、ユーザ端末10に注文ページを送信する(ステップS2、S3)。
ユーザ端末10は、表示部10eに注文ページを表示する(ステップS4)。次に、ユーザ端末10は、ユーザが操作部10dを操作することにより選択した腕時計本体の情報を受け付ける(ステップS5)。サーバ20は、ユーザが選択した腕時計本体の情報を取得する(ステップS6)。さらに、サーバ20は、ユーザ端末10に手首の周長入力フォームを送信する(ステップS7)。
ユーザ端末10は、手首の周長入力フォームを表示部10eに表示する(ステップS8)。ユーザは、操作部10dを操作することにより、自身の手首の周長を、手動で入力するか、自動で計測するかを選択する。ユーザ端末10は、手首の周長の自動計測の選択を受け付けなかった場合(ステップS9のNO)、ユーザの手動による手首の周長の入力を受け付ける(ステップS10)。
一方、ユーザ端末10は、手首の周長の自動計測の選択を受け付けた場合(ステップS9のYES)、自動計測処理を行う(ステップS11)。ユーザ端末10は、手動による手首の周長の入力を受け付けた後、又は自動計測により算出された手首の周長を受け付けた後、サーバ20に対して、ユーザの手首の周長を送信する(ステップS12)。
ここで、図9を参照して、ユーザの手首の周長の自動計測について説明する。図9は、手首の周長の自動計測の一例を示すフローチャートである。
ユーザ端末10は、ユーザ端末10が備える撮影機能を起動し、ユーザの手首周りを撮影することを促すメッセージを表示部10eに表示する(ステップS111)。ユーザによる手首周りの撮影が完了した後、ユーザ端末10は、さらに別の角度からユーザの手首周りを撮影することを促すメッセージを表示部10eに表示する(ステップS112)。ユーザ端末10は、撮影された2つの画像の情報に基づいて、ユーザの手首の周長を算出する(ステップS113)。その後、ユーザ端末10は、算出された手首の周長を、表示部10eに表示する(ステップS114)。これにより、ユーザは、自己の手首の周長の値を認識することができる。なお、ユーザ端末10の性能に応じて、精度良くユーザの手首の周長を算出できるものであればよく、撮影の回数は2回に限られるものではない。
サーバ20は、ユーザの手首の周長を取得した後、装着バンド100の構成を決定するバンド構成決定処理を実行する(ステップS14)。
図10を参照して、第1の実施形態における、装着バンドの構成の決定について説明する。図10は、第1の実施形態におけるバンド構成決定部による処理フローの一例を示すフローチャートである。
まず、バンド構成決定部20dは、製品情報取得部21により、ユーザが選択した腕時計本体の情報を取得し、製品情報格納部200を参照して、バンド情報取得部22によりユーザが選択した腕時計本体に対応する装着バンド100の情報を取得する(ステップS141)。例えば、図8に示すステップS5においてユーザが選択した腕時計本体の型が「AAXX-YY」であった場合、バンド情報取得部22は、型「RRXX-YY」の装着バンドに関する情報を取得する。
さらに、バンド構成決定部20dは、推奨バンド周長取得部24により、推奨される装着バンドの周長(以下、推奨バンド周長という)を取得する(ステップS142)。推奨バンド周長Hは、図8に示すステップS12においてユーザ端末10から送信されたユーザの手首の周長がA[cm]であった場合、例えば、下記数2で示す式に基づいて算出されるとよい。
αは、0.01~0.1程度の定数であるとよい。例えば、α=0.1とすると、推奨バンド周長Hは、手首の周長Aの1.1倍の長さとなる。なお、手首の周長Aと、推奨バンド周長Hとの関係は、ここで示したものに限られるものではない。推奨バンド周長Hは、手首の周長Aよりも若干大きい値であるとよい。例えば、推奨バンド周長Hは、手首の周長Aに、所定の値を加算したものであっても構わない。また、推奨バンド周長Hは、ユーザの身体的特徴を反映したものであってもよい。例えば、推奨バンド周長Hを、ユーザの人差し指の太さ分、手首の周長Aよりも長い値とするとよい。この場合、例えば、図8に示すステップS11において、ユーザの手首の周長を自動計測する際に、合わせてユーザの人差し指の寸法(周長)を取得し、推奨バンド周長Hの算出に反映させるとよい。
さらに、バンド構成決定部20dは、抽出部25により、装着バンド100に用いられる駒60の数nの候補を少なくとも1以上抽出する。抽出部25は、第1のバンド部101に対する中留70の重なり量を最大にした場合の装着バンドの周長W(n、m=1)と、第1のバンド部101に対する中留70の重なり量を最小にした場合の装着バンドの周長W(n、m=max)と、推奨バンド周長Hとを比較することにより、駒60の数nの候補を抽出する。なお、図4で示した腕時計1000においては、max=4である。
具体的には、抽出部25は、中留70において、装着バンドの周長Wが最も短くなる調整穴位置Hmに設定した場合における装着バンドの周長W(n、m=1)が、推奨バンド周長Hよりも短く、かつ、装着バンドの周長Wが最も長くなる調整穴位置Hmに設定した場合における装着バンドの周長W(n、m=max=4)が、推奨バンド周長Hよりも長くなる、駒の数nを抽出する(ステップS143)。
抽出部25により抽出された駒60の数nの候補が1つであった場合(ステップS144のYES)、決定部26は、装着バンドの周長W(n、m)が、最も推奨バンド周長Hに近くなるmを選択する(ステップS145)。
抽出部25により抽出された駒の数nの候補が複数であった場合(ステップS144のNO)、決定部26は、抽出されたnのうち最大のnを選択する(ステップS146)。例えば、抽出部25により抽出された駒の数nが、10及び11であった場合、決定部26は、n=11を選択する。そして、推奨バンド周長H≦装着バンドの周長W(n、m)を満たし、かつ、装着バンドの周長W(n、m)が、最も推奨バンド周長Hに近くなるmを選択する(ステップS147)。
なお、抽出されたnのうち最大のnを選択する理由は、ユーザの手首の周長に適した駒60の数のうち、装着バンド100の周長が最も長くなる駒60の数を用いることにより、ユーザの手首に装着不可となることを避けるためである。
なお、ステップS145、S147において、装着バンドの周長W(n、m)が最も推奨バンド周長Hに近くなるmを選択するという処理を行う例について説明したが、これは必須ではない。すなわち、バンド構成決定部20dの処理においては、装着バンド100の周長が最も短くなるm=1を基本として構成を決定し、中留70の調整は行わなくてもよい。
以上のような手順により、バンド構成決定部20dにより、ユーザの手首の周長に適した装着バンド100の構成が決定される。
さらに、図8に戻って、第1の実施形態における腕時計の購入のフローについての説明を続ける。
ステップS14において、装着バンド100の構成が決定した後、サーバ20は、在庫情報格納部31を参照して、決定された構成の装着バンド100が取り付けられる腕時計の在庫の有無を確認する(ステップS15)。この際、サーバ20は、決定された構成の装着バンド100が取り付けられる腕時計の在庫が0であった場合、決定された構成の装着バンドが取り付けられる腕時計の組み立てに要する時間を取得するとよい。なお、腕時計の組み立てとは、駒60を加える、駒60を外す、中留70の調整穴位置Hmを調整すること等である。
そして、サーバ20は、在庫の有無、組み立てに要する時間に基づいて、腕時計1000の納期を算出する(ステップS15)。また、サーバ20は、在庫が0であった場合等、特注品として腕時計1000を組み立てることが必要である場合、費用の見積もりを算出するとよい。
サーバ20は、算出した納期と見積を、ユーザ端末10に送信する(ステップS16)。ユーザ端末10は、納期と見積を受信し、表示部10eに表示する(ステップS17)。ユーザは、表示部10eに表示された納期と見積を確認し、注文を行うか否かを選択する。ユーザが操作部10dを操作することにより、注文しないことを選択した場合(ステップS18のNO)、ユーザ端末10は、再び注文ページを表示部10eに表示する(ステップS4)。
ユーザが操作部10dを操作することにより、注文することを選択した場合(ステップS18のYES)、ユーザ端末10は、サーバ20に注文申し込みを送信する(ステップS19)。
注文申し込みを受信したサーバ20は、認証処理を行い(ステップS20)、認証結果をユーザ端末10に送信する(ステップS21)。ユーザ端末10は、認証結果を表示部10eに表示する(ステップS22)。認証OKであった場合(ステップS23のYES)、腕時計1000の注文の完了を表示部10eに表示するとよい。認証NGであった場合(ステップS23のNO)、ユーザ端末10は、再び注文ページを表示部10eに表示する(ステップS4)。
さらに、サーバ20は、注文の完了を受信し(ステップS25)、出荷指示部20eにより、バンド構成決定部20dが決定した構成の装着バンド100が取り付けられる腕時計1000の出荷の指示を、在庫管理システム30に対して行う(ステップS26)。出荷指示を受けた在庫管理システム30は、注文された型の腕時計1000の出荷、配送を手配する処理を行うとよい。
以上説明したバンド構成決定システム1においては、ユーザの手首の周長に適した装着バンド100の構成を決定することができる。また、バンド構成決定システム1を用いることにより、ユーザ自身で駒60の数を変更する等の作業が困難である装着バンド100が取り付けられる腕時計1000を、店舗に出向くことなく、オンライン販売等を利用して容易に購入することが可能となる。すなわち、腕時計1000を購入するユーザの利便性が向上する。
次に、図11、図12を参照して、第1の実施形態の変形例について説明する。図11は、第1の実施形態の変形例におけるバンド構成決定部による処理フローの一例を示すフローチャートである。図12は、腕時計を装着したユーザの左手首を示す図である。図12(a)は、ユーザの手の甲側から見た様子を示しており、図12(b)は、ユーザの手のひら側から見た様子を示している。図12(c)は、ユーザの手首を横から見た様子を示している。
なお、本変形例における腕時計の購入のフローは、バンド構成決定の処理を除いて図8で示したものと略同じであるため、その説明の詳細は省略する。また、図10で示した処理と同じ処理については同じ符号を用いて、その説明の詳細は省略する。
ここで、装着バンド100は、ユーザの手首に巻き付かれて装着されるものであるが、その構成によっては、ユーザの手首の周方向に回転してしまう場合がある。装着性の観点から、ユーザの手首に対する腕時計本体の位置はできるだけ固定されている方が好ましい。
例えば、腕時計本体の幅Laが、ユーザの手首の厚みBと比較して小さい場合、装着バンド100を装着した状態において、腕時計本体が手首の周方向に回転移動しやすくなってしまう。同様に、中留70の幅Lbが、ユーザの手首の厚みBと比較して小さい場合、装着バンド100を装着した状態において、中留70が手首の周方向に回転移動しやすくなってしまう。腕時計本体と中留70の少なくとも一方の幅が、ユーザの手首の厚みBよりも大きければ、このような問題は生じにくくなる。そこで、本変形例においては、腕時計本体の幅Laとユーザの手首の厚みBとを比較し、かつ、中留70の幅Lbとユーザの手首の厚みBとを比較し、それに応じて、中留70を決定、変更することとした。
まず、本変形例においては、図8のステップS10又はS11において、寸法取得部23が、少なくとも、ユーザの手首の周長Aと、ユーザの手首の厚みBを取得する。なお、ユーザの手首の厚みBとは、図12に示すように、装着バンド100が装着された状態において、腕時計本体のケース50及び中留70が配置される部位の幅である。
バンド構成決定部20dは、製品情報取得部21により、ユーザが選択した腕時計1000の情報を取得し、製品情報格納部200を参照して、バンド情報取得部22によりユーザが選択した腕時計1000に対応する装着バンド100の情報を取得する(ステップS141)。例えば、図8に示すステップS5においてユーザが選択した腕時計本体の型が「AAXX-YY」であった場合、バンド情報取得部22は、型「RRXX-YY」の装着バンドの情報を取得する。
次に、バンド構成決定部20dは、腕時計本体の幅Laがユーザの手首の厚みBよりも小さく、かつ、中留70の幅Lbがユーザの手首の厚みBよりも小さいとの条件を満たすか否かについて判定する(ステップS1411)。La<B、かつLb<Bを満たす場合、バンド構成決定部20dは、中留70を変更する処理を行う。具体的には、装着バンド100に用いる中留70を、ユーザの手首の厚みBよりも幅の大きい中留70に変更する(ステップS1412)。なお、図12においては、La<B、かつLb<Bである腕時計を示している。すなわち、図12に示す腕時計においては、中留70が幅の大きなものに変更される。それにより、装着バンド100が装着された状態において、中留70が回転移動することを抑制したバンド構成とすることができる。なお、Lb>Bである中留70に変更するものに限られるものではなく、少なくとも変更前の中留の幅よりも大きい幅の中留に変更するものであればよい。また、変更前の中留と変更後の中留とは、その型が同じであってサイズが異なるものであってもよいし、型自体が異なるものであってもよい。すなわち、変更前と異なる形状の中留に変更することとしても構わない。
また、中留70を変更した場合、製品情報格納部200の情報を更新するとよい。具体的には、変更後の中留70の型を、装着バンド100の型と対応付けて記憶するとよい。そして、バンド構成決定部20dは、変更後の中留70における連結位置間隔Lpmに基づいて、上述のステップS142~S147を行うことで、装着バンド100の周長Wを決定するとよい。
次に、図13~図17を参照して、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態においては、ケース250(先カン251、252)に取り付けられる第1のバンド部201及び第2のバンド部202が革製である装着バンドを例に挙げて説明する(図17等参照)。なお、装着バンドは革製に限られるものではなく、樹脂製などであっても構わない。
図13は、第2の実施形態におけるバンド構成決定部が実現する機能を示すブロック図である。なお、図3で示した構成と同様の構成については、同じ符号を用いて、その説明の詳細は省略する。
図13に示すように、第2の実施形態において、バンド構成決定部220dは、孔位置取得部28を含んでいる。孔位置取得部28は、推奨バンド周長取得部24が取得した推奨バンド周長Hと、ユーザが選択した腕時計本体の取り付け位置の間隔Lpaと、第2のバンド部202の長さとに基づいて、装着バンド100の周長方向における第1のバンド部201に形成される留め孔の位置を取得する。そして、決定部26が、孔位置取得部28が取得した留め孔の位置に基づいて、装着バンドの構成を決定する。
図14は、第2の実施形態における腕時計の購入の一例を説明するフローチャートである。なお、図8で示した処理と同様の処理については、同じ符号を用いて、その説明の詳細は省略する。
第1の実施形態と同様に、ユーザ端末10は、手動による手首の周長の入力を受け付けた後、又は自動計測により算出された手首の周長を受け付けた後、サーバ20に対して、ユーザの手首の周長を送信する(ステップS12)。サーバ20は、ユーザの手首の周長を取得した後、装着バンドの構成のデザインの変更の可否を判定する(ステップS324)。例えば、ユーザが選択した腕時計本体に対応する装着バンドが、デザイン変更可能なものであれば(ステップS324のYES)、サーバ20は、デザイン画を作成し、ユーザ端末10に対して送信する(ステップS325)。なお、デザイン変更可能か否かは、装着バンドの型毎に予め決められているとよい。
ユーザ端末10は、サーバ20から送信されたデザイン画を受信し、表示部10eに表示する(ステップS326)。ユーザ端末10は、ユーザが操作部10dすることにより選択したデザインの変更内容を受け付け(ステップS327)、受け付けた変更内容をサーバ20に対して送信する。
図15は、ユーザ端末の表示部に表示されるデザイン画の一例を示す図である。表示部10eは、図15に示すように、予め用意された複数のバンドデザインを表示するとよい。そして、ユーザは、操作部10dを操作することにより、好みのバンドデザインを選択するとよい。第2の実施形態において、バンドデザインは、留め孔の位置間隔、留め孔の数、留め孔の並び方等によって規定されるものであるとよい。
図15に示す例においては、留め孔の位置に基づいてデザインされた革バンドを4種類示している。例えば、ユーザが選択したデザインの革バンドが、表示部10eの最も左に表示されるとよい。図15においては、標準的なデザインの革バンドがユーザにより選択された様子を示している。なお、ここで、標準的なデザインとは、複数の留め孔の間隔が等間隔であり、複数の留め孔が直線的に並べられたものとする。
また、バンドデザインは、予め用意されたものに限られず、ユーザが操作部10dを操作することにより自由に形成できるものであってもよい。図16は、ユーザがバンドデザインを形成する様子を示している。
具体的には、図16においては、ユーザが、表示部10eに表示された第1のバンド部201を自己の指でなぞることにより、留め孔が略S字型に配置されるデザインを形成する様子が示されている。また、図16の右側の図においては、ユーザが形成したデザインに基づいて、留め孔の数、及び間隔が異なる3種類のバンドデザインが形成され、表示部10eに表示された様子が示されている。ユーザは、操作部10dを操作することにより、これら3種類のいずれかを選択するとよい。
サーバ20は、ユーザ端末10から送信されたバンドデザインの変更内容を受信する(ステップS328)。サーバ20は、バンド構成決定部220dにより、バンドデザインの変更内容を受信した場合は、その変更後のバンドデザインに基づいて装着バンドの構成を決定し、デザインの変更内容を受信しない場合は、標準的なデザインに基づいて装着バンドの構成を決定する(ステップS329)。
ここで、図17、図18を参照して、第2の実施形態における、バンド構成決定部220dによる、装着バンドの構成の決定について説明する。図17、図18は、第2の実施形態おける装着バンドの構成の例を示す図である。なお、図17においては、デザインの変更がない場合における、装着バンドの構成の例を示している。すなわち、標準的なデザインの装着バンドを示している。一方、図18においては、デザインの変更がある場合における、装着バンドの構成の例を示している。具体的には、留め孔が略S字状に配置されるようにデザイン変更がされた場合の装着バンドの構成の例を示している。
第2の実施形態においては、上述のように、孔位置取得部28が、装着バンド100の周長方向における第1のバンド部201に形成される留め孔の位置を取得する。孔位置取得部28は、1つの留め孔の位置を取得するとよい。ここで、孔位置取得部28が取得する留め孔の位置を位置Sとする。
図17に示すように、装着バンドの第1のバンド部201には留め孔が形成されており、第2のバンド部202の先端には、留めピン81、尾錠82を含む留め具が取り付けられている。第2の実施形態の装着バンドは、留めピン81が、位置Sに形成される留め孔に挿通された状態において、ユーザの手首に適した周長となるとよい。位置S以外の位置に形成される留め孔は、周長の調整用として用いられてもよいし、デザイン性を向上するために形成されるものであってもよい。
第2の実施形態の装着バンドの周長は、図17に示すように、尾錠82の内側端面から、位置Sに形成される留め孔までの長さによって規定されるとよい。なお、図17においては、周長W1、周長W2、及び周長W3(W1>W2>W3)の装着バンドがそれぞれ示されているが、第1のバンド部201及び第2のバンド部202の長さ自体はそれぞれ同じである。
また、図18に示すように、デザインの変更がある場合においても、孔位置取得部28が、装着バンド100の周長方向における第1のバンド部201に形成される留め孔の位置Sを取得する。また、孔位置取得部28は、ユーザ端末10から送信された変更後のデザインに基づいて、位置S以外の位置に形成される留め孔の位置を取得する。そして、決定部26が、孔位置取得部28が取得した位置Sに形成される留め孔と、位置S以外の位置に形成される留め孔とに基づいて、装着バンドの構成を決定するとよい。
また、第2の実施形態においては、在庫管理システム30の在庫情報格納部31が、腕時計の構成毎の在庫数を記憶しているとよい。具体的には、在庫情報格納部31は、標準的なデザインの装着バンドが取り付けられる腕時計を、位置Sに形成される留め孔の位置毎に管理番号を対応付けて、管理番号毎に在庫数を記憶しているとよい。
第2の実施形態においては、出荷指示部20eにより、在庫数が0の腕時計の出荷が指示された場合は、出荷指示を受けた後、装着バンドを生産するとよい。具体的には、留め孔が形成されていない第1のバンド部201に対して、バンド構成決定部220dが決定した構成に応じて、留め孔をプレス形成するとよい。当該プレス形成は、出荷指示に基づいて、例えば、工場の生産ライン等において自動で行われるとよい。
第2の実施形態においては、ユーザの手首の寸法に適した周長を有し、かつユーザの好みに応じたデザインの装着バンドを提供することができる。また、バンド構成を決定した後、留め孔を形成することにより、手首の周長が平均的な周長よりも長い又は短いユーザに対しても、装着性の高い装着バンドを提供することができる。また、男性が女性用の腕時計を購入する場合や、女性が男性用の腕時計を購入する場合においても、装着性の高い装着バンドを提供することができる。
また、第2の実施形態においては、留め孔が形成される間隔や、留め孔が形成される領域の幅(バンドの一端側に形成される留め孔と、他端側に形成される留め孔との距離)などを、ユーザが指定できることとしてもよい。例えば、手首の周長の短いユーザにおいては、装着バンドの周長を微調整できるように、留め孔が形成される間隔を狭くすることを指定するとよい。
また、第2の実施形態において、第2のバンド部202は長さの異なる複数の種類が用意されていてもよい。そして、バンド構成決定部220dが、推奨バンド周長取得部24が取得した推奨バンド周長Hと、ユーザが選択した腕時計本体の取り付け位置の間隔Lpaとに基づいて、第2のバンド部202の長さを決定するとよい。そして、決定部26が、バンド構成決定部220dが決定した第2のバンド部202の長さに基づいて、装着バンドの構成を決定するとよい。この場合、第1のバンド部201における留め孔の位置Sは固定であり、第2のバンド部202の長さにより装着バンドの周長Wが規定されるものであるとよい。または、決定された第2のバンド部202の長さに応じて、孔位置取得部28が第1のバンド部201における留め孔の位置Sを取得することとしてもよい。この場合、在庫情報格納部31は、第2のバンド部202の長さ毎に管理番号を対応付けて、管理番号毎に在庫数を記憶していているとよい。
なお、上記各実施形態においては、腕時計1000を例に挙げて説明したがこれに限られるものではない。例えば、ユーザの腕に装着される装着バンドが取り付けられる、時計機能を有しない万歩計(登録商標)などであっても構わない。
また、上記各実施形態においては、インターネットを介したオンライン販売を例に挙げて説明したが、これに限られるものではない。例えば、ユーザが店舗で腕時計1000を購入する場合に、バンド構成決定システム1を利用してもよい。この場合、サーバ20や在庫管理システム30が店舗に設けられているとよい。また、ユーザがユーザ端末10を所有していない場合、店舗に置いてある端末を使用してもよい。
また、第1の実施形態、その変形例、及び第2の実施形態の構成は適宜組み合わせてもよい。例えば、サーバ20が、抽出部25と孔位置取得部28の双方を含み、ユーザが選択した腕時計本体に対応する装着バンドがメタルバンドか革バンドかのいずれであるかを判定し、判定結果に基づいて、図8で示した処理又は図14で示した処理のいずれかを実行するとよい。また、腕時計本体に対応する装着バンドがメタルバンドと革バンドの双方であって、一方を装着した状態で、他方を付属品として、ユーザに提供することとしてもよい。その場合、メタルバンド及び革バンドの双方において、バンド構成決定部22d,220dによる構成の決定がなされたものを提供するとよい。
なお、上記各実施形態においては、ユーザが選択した腕時計本体の型を製品情報取得部21が取得する例について説明したが、これに限られるものではなく、少なくともケース50の間隔Lpaを含む製品情報を取得するものであればよい。すなわち、ユーザが、注文ページにおいて、まずケース50の型を選択することとしてもよい。また、選択したケース50に対応する装着バンド100は複数種類用意されていてもよい。そして、ユーザは、注文ページにおいて、複数種類の装着バンド100からいずれかを選択するとよい。また、中留70も複数種類用意されており、ユーザが選択できることとしてもよい。このように、組みあわせの自由度を高くすることにより、ユーザの好みに合った腕時計を提供することが可能となる。
また、革バンドにおいて、腕時計本体の幅Laがユーザの手首の厚みBよりも小さい場合、図17等で示した留めピン81、尾錠82を含む留め具を、装着バンドの周長方向における幅が大きい所謂Dバックル(Deployment Buckle)に変更することとしてもよい。
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、この実施形態に示した具体的な構成は一例として示したものであり、本発明の技術的範囲をこれに限定することは意図されていない。当業者は、これら開示された実施形態を適宜変形してもよく、本明細書にて開示される発明の技術的範囲は、そのようになされた変形をも含むものと理解すべきである。