(実施形態1)
(1)概要
本実施形態に係る店舗支援システム10(図1参照)は、店舗9(図1参照)における作業のスケジューリングを行うことで店舗9での作業を支援するシステムである。本実施形態では、店舗支援システム10が、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、百貨店、ドラッグストア、家電量販店又はホームセンター等の小売店の店舗9に導入される場合を例として説明する。
本開示では、店舗9における作業のことを、タスク(task)ともいう。本開示でいう「タスク」は、店舗9において発生する作業であって、言い換えれば、店舗9の作業者91A,91B,91C(図1参照)に業務として課され、作業者91A,91B,91Cによって実行される作業である。つまり、店舗支援システム10にて管理される作業(タスク)を実行する主体である作業者91A,91B,91Cは、店舗9で働く店員である。本開示において、複数人の作業者91A,91B,91Cを特に区別しない場合には、複数人の作業者91A,91B,91Cの各々を「作業者91」ということもある。
ここで、店舗9の内部で実行される作業だけでなく、例えば、店舗9の周辺道路の清掃等の、店舗9の外部で実行される作業も、タスクに含まれる。また、詳しくは後述するが、タスクは、定期的に発生する「定期タスク」と、不定期に発生する「不定期タスク」と、の2種類のタスクを含んでいる。例えば、店舗9がコンビニエンスストアであれば、定期タスクとしては、一例として、商品の陳列、棚卸及びトイレ清掃等がある。不定期タスクとしては、一例として、電気ポットの湯の補充、ごみ袋の交換、ファストフードの作成、商品の品出し及び消耗品の補充等がある。
本実施形態に係る店舗支援システム10は、作業スケジュール情報を生成し、生成した作業スケジュール情報を出力する。本開示でいう「作業スケジュール情報」は、タスクとタスクの指示タイミングとの対応関係を表す情報であって、店舗9におけるタスクの実行予定を規定する。本開示でいう「指示タイミング」は、タスクの実行を指示するタイミング、つまり作業者91がタスクを実行すべきタイミングを意味する。
作業スケジュール情報の出力の態様としては、例えば、情報端末への送信、表示、音声出力及び印刷(プリントアウト)等がある。詳しくは後述するが、本実施形態では、図1に示すように、店舗支援システム10は、サーバ装置1と、店舗9に設置されている管理装置2と、作業者91が携帯する作業者端末3A,3B,3Cと、を備えている。本開示において、複数台の作業者端末3A,3B,3Cを特に区別しない場合には、複数台の作業者端末3A,3B,3Cの各々を「作業者端末3」ということもある。
作業スケジュール情報は、サーバ装置1にて生成され、サーバ装置1から管理装置2へ送信される。このとき、サーバ装置1から管理装置2に作業スケジュール情報が送信されることをもって、サーバ装置1においては作業スケジュール情報が出力される。管理装置2は、作業スケジュール情報に従って作業指示を作業者端末3へ送信することにより、作業者91に対してタスクを通知しタスクの実行を指示する。
ここで、店舗支援システム10は、指示タイミングにて、タスクを作業者91へ通知することでタスクの実行を指示してもよいし、指示タイミングよりも前の時点にて、指示タイミングと共にタスクを作業者91へ通知することでタスクの実行を指示してもよい。前者の場合、店舗支援システム10は、作業者91に対してリアルタイムでタスクを指示するので、作業者91は、タスクの通知を受けてすぐにタスクを実行する。後者の場合、店舗支援システム10は、作業者91に対して予約方式でタスクを指示するので、作業者91は、タスクの通知を受けてすぐにはタスクを実行せず、タスクと共に通知される指示タイミングでタスクを実行する。さらに、後者の場合の具体例として、タスクと共に通知される指示タイミングは、タスクを実行すべき時刻であってもよいし、タスクを実行すべき時点までの待機時間であってもよい。すなわち、本開示でいう「指示タイミング」は、タスクを実行すべきタイミングとして作業者91に認識されるタイミングであればよく、店舗支援システム10が作業者91にタスクを通知するタイミングに限らない。
ところで、本実施形態に係る店舗支援システム10は、タスクに関するタスク情報、及び店舗9の状況に関する店舗情報に基づいて、作業スケジュール情報を生成する。本開示でいう「店舗の状況」は、店舗9の現在の状況と、過去の実績等から推定される店舗9の将来の状況と、の両方を含む。例えば、店舗9がコンビニエンスストアであれば、店舗9の状況としては、一例として、店舗9における客数、売り上げ、商品の在庫状況及び作業者91(店員)の勤務時間割(勤務シフト)等がある。客数及び売り上げ等の現在の状況は、例えば、店舗9に設置された各種センサ(カメラを含む)の検知結果、及び後述のストアコンピュータ6、又はそれとは別のPOS(Point Of Sales)システムからの情報等により特定可能である。また、客数及び売り上げ等の将来の状況は、例えば、予約状況、店舗9の周辺の天気(予報を含む)、店舗9の周辺で開催されるイベント(スポーツの試合及びコンサート等)の有無及び時間帯等から推定可能である。
すなわち、本実施形態に係る店舗支援システム10は、タスクとタスクの指示タイミングとの対応関係を表す作業スケジュール情報の生成に際し、少なくともタスク情報及び店舗情報を用いる。これにより、店舗9の状況が変化すれば、店舗9の状況に応じて作業スケジュール情報も変化することになり、店舗9の状況に合わせた適切な作業の指示を出すことが可能となる。そのため、店舗9の状況に、例えば、団体客の来店及び作業者91の欠勤等の突発的な状況の変化があった場合でも、店舗支援システム10は、店舗9の状況に合わせた適切な作業の指示を出すことが可能である。
このように、本実施形態に係る店舗支援システム10は、タスクとタスクの指示タイミングとの対応関係を表す作業スケジュール情報を生成し、出力することによって、店舗9における作業のスケジューリングを行って店舗9での作業を支援する。しかも、この店舗支援システム10では、作業スケジュール情報の生成に際し、少なくともタスク情報及び店舗情報が用いられる。その結果、店舗支援システム10によれば、店舗9の状況を考慮せずに作業スケジュール情報が生成される構成に比較して、より適切な作業の指示を出すことが可能である。また、店舗支援システム10によれば、店長等の管理者が作業の指示を出す場合に比べると、管理者の経験値のばらつきの影響を受けない分だけ、安定して信頼性の高い作業の指示を出すことが可能である。
(2)詳細
以下、本実施形態に係る店舗支援システム10について詳しく説明する。本実施形態では、店舗支援システム10が導入される店舗9としてコンビニエンスストアを例に説明する。つまり、店舗支援システム10にて管理される作業(タスク)の実行主体である作業者91は、コンビニエンスストアの店員(アルバイト及びパートタイマを含む)である。また、サーバ装置1は、複数の店舗9に設置されている管理装置2等と、ネットワーク4を介して接続可能であって、これにより、店舗支援システム10は、複数の店舗9を支援の対象とすることができる。ただし、本実施形態では、店舗支援システム10による支援の対象が1つの店舗9である場合について説明する。
(2.1)全体構成
ここではまず、本実施形態に係る店舗支援システム10の全体構成について説明する。店舗支援システム10は、図1及び図2に示すように、上述した通り、サーバ装置1と、店舗9に設置されている管理装置2と、作業者91が携帯する作業者端末3と、を備えている。また、本実施形態に係る店舗支援システム10は、図1及び図2に示すように、ストアコンピュータ6と、複数のセンサ7A,7B,7Cと、管理者端末8と、を更に備えている。ただし、ストアコンピュータ6、複数のセンサ7A,7B,7C、及び管理者端末8の少なくとも一部は、店舗支援システム10の構成要素に含まれなくてもよい。本開示において、複数のセンサ7A,7B,7Cを特に区別しない場合には、複数のセンサ7A,7B,7Cの各々を「センサ7」ということもある。
サーバ装置1は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを主構成とする。サーバ装置1は、例えば、インターネット等のネットワーク4に接続されている。サーバ装置1は、例えば、店舗支援システム10を提供するサービス会社、又は店舗9の運営会社等に設置される。
サーバ装置1は、図2に示すように、第1通信部11、取得部12、スケジュール生成部13、出力部14、ログ記録部15、タスク生成部16及び割当部17を有している。サーバ装置1では、プロセッサがメモリに記録されているプログラムを実行することにより、少なくとも取得部12、スケジュール生成部13、出力部14、タスク生成部16及び割当部17として機能する。プログラムはメモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
第1通信部11は、例えば、管理装置2及び作業者端末3等との間で双方向に通信を行う通信モジュールである。第1通信部11は、ネットワーク4に接続されており、ネットワーク4を介して管理装置2及び作業者端末3等と通信を行う。
取得部12は、第1通信部11に接続されており、第1通信部11を介して、例えば、管理装置2等から種々の情報(データ)を取得する。本実施形態では、取得部12は、店舗9の状況に関する情報であって、作業スケジュール情報を生成するために用いられるタスク情報及び店舗情報を、管理装置2等から取得する。
スケジュール生成部13は、作業スケジュール情報を生成する。本実施形態では、スケジュール生成部13は、少なくとも取得部12が取得したタスク情報及び店舗情報に基づいて、作業スケジュール情報を生成する。
出力部14は、スケジュール生成部13で生成された作業スケジュール情報を出力する。本実施形態では、出力部14は、作業スケジュール情報を第1通信部11から管理装置2に送信させることにより、作業スケジュール情報を出力する。
ログ記録部15は、作業ログを記憶する非一時的記録媒体である。本開示でいう「作業ログ」は、完了したタスクに関するログであって、例えば、タスク名、タスクが完了した時刻、及びタスクを実行した作業者91の情報等を含む。ログ記録部15は、第1通信部11が作業者端末3から受信した完了通知に基づいて、作業ログを記録する。本実施形態では、完了通知は、作業者端末3から管理装置2を介してサーバ装置1に間接的に送信されることと仮定するが、完了通知は、作業者端末3からサーバ装置1に直接的に送信されてもよい。
タスク生成部16は、不定期タスクに関するタスク情報(以下、「不定期タスク情報」ともいう)を生成する。本実施形態では、タスク生成部16は、少なくとも取得部12が取得した店舗情報に基づいて、不定期タスク情報を生成する。
割当部17は、作業者情報に基づいて、作業スケジュール情報における複数のタスクを複数人の作業者91に割り当てる。本開示でいう「作業者情報」は、複数人の作業者91に関する情報である。作業者情報は、例えば、作業者91の氏名及びスキル等を含んでいる。
取得部12、スケジュール生成部13、出力部14、ログ記録部15及びタスク生成部16の動作については、「(2.2)動作」の欄で更に詳しく説明する。また、割当部17に関して、本実施形態では割当部17の機能を無効にした場合の店舗支援システム10の動作について説明し、割当部17の機能を有効にした場合の店舗支援システム10の動作については実施形態2で説明する。
管理装置2は、店舗9に設置されている。管理装置2は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを主構成とする。管理装置2は、店舗9に設置されたルータ5を介してネットワーク4に接続されている。
管理装置2は、図2に示すように、第2通信部21、処理部22、インタフェース23、指示部24及び記憶部25を有している。管理装置2では、プロセッサがメモリに記録されているプログラムを実行することにより、少なくとも処理部22及び指示部24として機能する。プログラムはメモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
第2通信部21は、例えば、サーバ装置1及び作業者端末3等との間で双方向に通信を行う通信モジュールである。第2通信部21は、ネットワーク4に接続されており、ネットワーク4を介してサーバ装置1と通信を行う。また、第2通信部21は、例えば、Wi-Fi(登録商標)又はBluetooth(登録商標)等の電波を媒体とする無線通信にて、作業者端末3との通信を行う。
処理部22は、第2通信部21に接続されており、第2通信部21を介して、例えば、サーバ装置1等との間で種々の情報(データ)を授受する。また、処理部22は、モニタ26に接続されており、モニタ26に種々の情報が表示されるようにモニタ26を制御する。
インタフェース23は、複数のセンサ7A,7B,7Cに接続されており、各センサ7の検知結果を取得する。インタフェース23とセンサ7との間の接続(通信)方式は、有線方式であってもよいし、無線方式であってもよい。本実施形態では、図1に示すように、インタフェース23には3つのセンサ7A,7B,7Cが接続されている。ただし、インタフェース23に接続されるセンサ7の数は、3つに限らず、1つ、2つ、又は4つ以上であってもよい。
指示部24は、作業指示を生成して出力する。本実施形態では、指示部24は、サーバ装置1から受信した作業スケジュール情報に従って、作業指示を生成する。指示部24は、生成した作業指示を、第2通信部21から作業者端末3へ送信することにより、作業指示を出力する。本開示でいう「作業指示」は、作業者91に対してタスクの実行を指示するためのデータであって、少なくともタスクを特定するための情報を含む。
記憶部25は、非一時的記録媒体である。記憶部25は、サーバ装置1から受信した作業スケジュール情報、及びインタフェース23がセンサ7から取得した検知結果等を記憶する。
作業者端末3は、店舗9の作業者91(店員)に携帯される。作業者端末3は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを主構成とする。作業者端末3は、ルータ5を介してネットワーク4に接続されている。本実施形態では、図1に示すように、店舗支援システム10は、3人の作業者91A,91B,91Cがそれぞれ携帯する3台の作業者端末3A,3B,3Cを備えている。ただし、店舗支援システム10が備える作業者端末3の台数は、3台に限らず、1台、2台、又は4台以上であってもよい。複数台の作業者端末3A,3B,3Cは同一の構成を有するので、図2では、作業者端末3Aについてのみ構成を図示し、作業者端末3B,3Cについては構成の図示を省略する。
作業者端末3は、図2に示すように、第3通信部31、表示部32、操作部33及び制御部34を有している。本実施形態では一例として、作業者端末3は汎用のスマートフォンである。この作業者端末3は、専用のアプリケーションソフト(プログラム)をインストールし、このアプリケーションソフトを起動することにより、少なくとも制御部34として機能する。アプリケーションソフトはメモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
第3通信部31は、例えば、サーバ装置1及び管理装置2等との間で双方向に通信を行う通信モジュールである。第3通信部31は、ネットワーク4に接続されており、ネットワーク4を介してサーバ装置1と通信を行う。また、第3通信部31は、例えば、Wi-Fi(登録商標)又はBluetooth(登録商標)等の電波を媒体とする無線通信にて、管理装置2との通信を行う。本実施形態では、作業者端末3は汎用のスマートフォンであるので、例えば、管理装置2からの作業指示の受信等、何らかの着信があった場合には、例えば、着信音、発光機能又はバイブレーション機能により、作業者91に着信を知らせるための着信通知を行う。
表示部32は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)を含んでいる。表示部32は、少なくとも管理装置2からコンテンツとして配信(送信)されるデータを、映像として表示するブラウザとして機能する。
操作部33は、作業者91の操作を受け付けつけて、作業者91の操作に応じた信号を出力する。本実施形態では作業者端末3は汎用のスマートフォンであるので、操作部33は表示部32と一体化され、タッチパネルディスプレイを構成する。タッチパネルディスプレイにおいては、作業者端末3は、表示部32に表示される各画面上でのボタン等のオブジェクトの操作(タップ、スワイプ又はドラッグ等)が操作部33で検出されることをもって、ボタン等のオブジェクトが操作されたことと判断する。つまり、表示部32及び操作部33は、各種の表示に加えて、作業者91からの操作入力を受け付けるユーザインタフェースとして機能する。
ただし、作業者端末3のユーザインタフェースは、表示部32及び操作部33に限らず、例えば、作業者端末3の音声入力機能及び音声出力機能にて実現されてもよい。この場合、作業者91は、音声入力により作業者端末3の操作を行うことができ、音声出力により作業者端末3から情報の提示を受けることができる。
制御部34は、第3通信部31、表示部32及び操作部33の制御を行う。制御部34は、少なくとも管理装置2からの作業指示の受信時に、後述する作業指示画面320(図4A参照)が表示されるように表示部32を制御する。これにより、作業者端末3を携帯している作業者91は、この作業者端末3の表示部32に表示される作業指示画面320を見て、作業指示の確認を行うことができる。ここで、制御部34は、作業指示の受信時に直ちに作業指示画面320を表示してもよいし、又はプッシュ通知のみを行って作業者91による特定の操作(特定のオブジェクトの操作)があって初めて作業指示画面320を表示してもよい。
ストアコンピュータ6は、店舗9に設置されている。ストアコンピュータ6は、POSシステムであって、店舗9における売り上げを表す売上情報、及び店舗9における商品別の在庫数を表す在庫情報等を保持している。本開示でいう「売上情報」は、商品の販売時点(日時)、販売数及び単価等の情報、並びに当日の売り上げ、当日の売り上げ、及び前年同月の売り上げ等、様々な期間についての売り上げの情報を含む。
センサ7は、店舗9に設置されている。本開示では、「センサ7」はイメージセンサを搭載したカメラを含む。本実施形態では一例として、図1に示すように、センサ7Aはカメラであって、センサ7Bは電気ポット71に組み込まれた湯量センサであって、センサ7Cはごみ箱72に組み込まれた光学式センサである。センサ7Aは店舗9内の所定のエリアを撮像し、画像データを検知結果としてインタフェース23に出力する。センサ7Bは電気ポット71内の湯量を検知し、センサ7Cはごみ箱72内のごみの量を検知する。
管理者端末8は、例えば、店舗9の管理者(オーナ又は店長等)に携帯されている。本実施形態では一例として、管理者端末8は汎用のスマートフォンである。この管理者端末8は、専用のアプリケーションソフト(プログラム)をインストールし、このアプリケーションソフトを起動することにより、少なくとも制御部34として機能する。アプリケーションソフトはメモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
また、本実施形態においては、図2に示すように、ネットワーク4にデータサーバ40が接続されている。データサーバ40は、店舗9の周辺の天気(予報を含む)、店舗9の周辺で開催されるイベント(スポーツの試合及びコンサート等)の有無等の情報を、周辺情報として配信する。データサーバ40から配信されるこれらの周辺情報は、店舗9の状況に関する店舗情報として、サーバ装置1(取得部12)に供給される。
(2.2)動作
以下、上述したような構成の店舗支援システム10の動作について説明する。
(2.2.1)作業指示
まず、作業者91に対して作業指示を出すための店舗支援システム10の動作について、図3~図4Bを参照して説明する。
店舗支援システム10の動作が開始すると、図3に示すように、まずはサーバ装置1のスケジュール生成部13にて作業スケジュール情報の生成を行う(S1)。作業スケジュール情報の生成に係る処理について詳しくは「(2.2.2)作業スケジュール情報の生成」の欄にて説明する。生成された作業スケジュール情報は、サーバ装置1の出力部14にて出力され、サーバ装置1(第1通信部11)から管理装置2に送信される。管理装置2は、受信した作業スケジュール情報を記憶部25に記憶する。
ここにおいて、スケジュール生成部13は、店舗9の複数人の作業者91の作業である複数のタスクについての作業スケジュール情報を生成する。言い換えれば、スケジュール生成部13では、複数人の作業者91A,91B,91Cのタスクを総括的に管理する1つの作業スケジュールが生成される。
次に、店舗支援システム10は、管理装置2の指示部24にて、作業スケジュール情報に従って作業指示を生成して送信する(S2)。本実施形態では、指示部24は、現在時刻が作業スケジュール情報において規定されている指示タイミングになると、この指示タイミングに対応するタスクの実行を指示する作業指示を送信する。作業指示は、管理装置2に登録されている複数台の作業者端末3A,3B,3Cに対して、管理装置2の第2通信部21から無線通信により送信される。具体的には、管理装置2は、複数台の作業者端末3A,3B,3Cに対してマルチキャストにより一斉(同時)に作業指示を送信する。
これにより、各作業者端末3は、作業指示を受信する(S3)。作業指示を受信した作業者端末3は、例えば、着信音、発光機能又はバイブレーション機能により着信通知を行い、作業指示画面320(図4A参照)を表示部32にて表示する。このとき、店舗支援システム10は、管理装置2にて、複数人の作業者91A,91B,91Cのいずれかにより作業指示が受諾されたか否かの判定を行う(S4)。作業指示が受諾されなかった場合(S4:No)、店舗支援システム10は、処理S1に戻り、サーバ装置1のスケジュール生成部13にて作業スケジュール情報の生成(更新)を行う。
一方、いずれかの作業者91が作業指示を受諾すると(S4:Yes)、店舗支援システム10は、管理装置2にて、作業指示で実行を指示したタスクが完了したか否かの判定を行う(S5)。タスクが完了しなかった場合(S5:No)、店舗支援システム10は、処理S1に戻り、サーバ装置1のスケジュール生成部13にて作業スケジュール情報の生成(更新)を行う。一方、タスクが完了すると(S5:Yes)、店舗支援システム10は、サーバ装置1にて作業ログを記録する(S6)。つまり、タスクの完了時に作業者端末3から管理装置2を介してサーバ装置1に送信される完了通知に基づいて、サーバ装置1のログ記録部15にて作業ログが記録される。サーバ装置1に記録された作業ログは、例えば、管理者端末8又は管理装置2にて適宜閲覧可能である。
下記表1に作業スケジュール情報の一例を示す。
表1の例では、作業スケジュール情報は、作業指示時刻、優先度、タスク名、状況及び担当を含む。「作業指示時刻」は作業指示の送信時刻であって指示タイミングに相当する。「優先度」はタスクを優先すべき程度を表す度数(例えば、高、中及び低の3段階)である。「タスク名」はタスクの種類ごとに付された名称である。「状況」はタスクの進捗状況(例えば、完了、受付中及び未対応の3段階)、「担当」はタスクを実行した又は実行中の作業者91を識別するための名称である。
下記表2に作業ログの一例を示す。
表2の例では、作業ログは、作業指示時刻、優先度、タスク名、状況、標準時間、担当、受付時刻、完了時刻、所要時間、作業報告及び前回作業履歴を含み、タスクごとにログ記録部15に記録されている。「標準時間」はタスクの実行に要する標準的な時間であって、タスクの開始から完了までに要する時間を表す標準時間情報に相当する。「受付時刻」はタスクが受諾された時刻、「完了時刻」は完了通知の送信時刻、「所要時間」はタスクの実行に要した時間、「作業報告」はタスクの実行を示すデータのファイル名等、「前回作業履歴」はタスクの前回の実行時の情報である。
店舗支援システム10は、以上説明した処理S1~S6を繰り返し実行することにより、作業者91に対して随時、作業指示を出す。
以下、作業者端末3が作業指示を受信した際(図3のS3)に、作業者端末3に表示される作業指示画面320、及び作業者91が行う操作について、図4A及び図4Bを用いて説明する。ここでは、作業者端末3が、「8:00」という指示タイミングに対応する「商品陳列」というタスクの実行を指示するための作業指示を受信したことと仮定して説明する。
図4Aは、作業者端末3が作業指示を受信した後で最初に表示される作業指示画面320を示し、図4Bは、作業者91が作業指示を受諾した後に表示される作業指示画面320を示す。図4A及び図4Bは、表示部32に表示される作業指示画面320の具体例を示しており、領域を示す一点鎖線及び参照符号は説明のために表記しているに過ぎず、実際には、これらの一点鎖線及び参照符号は表示部32に表示されない。
作業者端末3に表示される作業指示画面320は、図4Aに示すように、指示内容321、吹出領域322、第1ボタン323、第2ボタン324、タイトル領域325及び備考領域326を含んでいる。
指示内容321には、作業者端末3が受信した作業指示により実行が指示されるタスクを特定するための情報が表示される。図4A及び図4Bにおいて、指示内容321には、一例として「商品陳列」というタスク(作業)を表すアイコン(図及び文字列)が表示されている。吹出領域322には、作業者端末3が受信した作業指示により実行が指示されるタスクに関連する情報が表示される。図4Aに示す作業指示画面320においては、吹出領域322には、一例として、「8:00」という時刻(タスクに対応する指示タイミング)を表す文字列が表示されている。図4Bに示す作業指示画面320においては、一例として、「スタッフA対応中」という、タスクの実行状況を表す文字列が表示されている。
第1ボタン323及び第2ボタン324の各々は、作業者91の操作(タップ)を受け付けるためのオブジェクトである。図4Aに示す作業指示画面320においては、第1ボタン323には「○」印が表示され、第2ボタン324には「×」印が表示されている。図4Aにおける第1ボタン323は、作業者91が作業指示(つまりタスクの実行)を受諾するときに作業者91によって操作(タップ)され、第2ボタン324は、作業者91が作業指示を拒否するときに作業者91によって操作(タップ)される。図4Bに示す作業指示画面320においては、第1ボタン323には「完了」という文字列が表示され、第2ボタン324には「中断」という文字列が表示されている。図4Bにおける第1ボタン323は、作業者91がタスク(作業)を完了したときに作業者91によって操作(タップ)され、第2ボタン324は、作業者91がタスク(作業)を中断するときに作業者91によって操作(タップ)される。
タイトル領域325には、作業者端末3を携帯している作業者91に関連する情報が表示される。図4A及び図4Bにおいて、タイトル領域325には、一例として「スタッフA」という作業者91を特定する文字列、及び「Lv.XX」という作業者91のスキルレベルを表す文字列が表示されている。本開示でいう「スキルレベル」は、作業者91の経験値等に応じた作業スキルを表す指標であって、例えば、初心者、レギュラ又はリーダ等で段階的に表される。備考領域326には、作業者端末3が受信した作業指示により実行が指示されるタスクとは別の、予備的な情報が表示される。図4A及び図4Bにおいて、備考領域326には、時系列的に1つ先の、つまり次に作業指示が送信される予定のタスク(作業)及びその指示タイミング(時刻)を表すアイコン(図及び文字列)が表示されている。備考領域326に表示されるアイコンは、例えば、スワイプ等の操作により、時系列的に1つ手前、又は1つ先のタスクのアイコンに切り替え可能である。
上記より、作業者端末3を携帯する作業者91においては、表示部32に表示された作業指示画面320上で、作業指示の受諾又は許否の意思表示、及びタスク(作業)の完了の報告等の操作が可能である。ここでは一例として、図1に示すように、品出し作業中の作業者91A、清掃作業中の作業者91B、接客中の作業者91Cのうち、作業者91Aが作業指示を受諾する場合を想定する。
この場合、作業者91Aは、自身が携帯する作業者端末3Aに表示された作業指示画面320を見て、作業指示を受諾するべく、図4Aに示す作業指示画面320上で第1ボタン323を操作(タップ)する。これにより、作業者端末3Aからは、作業指示が受諾されたことを表す受諾通知が管理装置2に送信され(図3のS4:Yes)、表示部32に表示される作業指示画面320は、図4Bに示す状態に切り替わる。一方、作業者91B,91Cは、図4Aに示す作業指示画面320上で第2ボタン324を操作(タップ)する。これにより、作業者端末3B,3Cからは、作業指示が拒否されたことを表す拒否通知が管理装置2に送信される。管理装置2は、複数台の作業者端末3A,3B,3Cの全てから拒否通知を受信した場合、又はいずれの作業者端末3からも受諾通知を受信しないまま一定時間が経過した場合に、作業指示が受諾されなかったとの判定を行う(図3のS4:No)。
作業者91Aは、タスクの完了後に、作業者端末3Aに表示された図4Bに示す作業指示画面320上で、作業の完了を報告するべく、第1ボタン323を操作(タップ)する。これにより、作業者端末3Aからは、タスクが完了したことを表す完了通知が管理装置2に送信され(図3のS5:Yes)、表示部32での作業指示画面320の表示が終了する。一方、作業者91Aがタスクを中断する場合には、図4Bに示す作業指示画面320上で第2ボタン324を操作(タップ)する。これにより、タスクが中断されたことを表す中断通知が作業者端末3Aから管理装置2に送信される。管理装置2は、作業指示を受諾した作業者端末3Aから中断通知を受信した場合、又は作業者端末3Aから完了通知を受信しないまま一定時間が経過した場合に、タスクが完了しなかったとの判定を行う(図3のS5:No)。
上述したように、店舗支援システム10は、作業スケジュール情報に含まれる複数のタスクの各々を、複数人の作業者91に一斉に通知し、複数人の作業者91のうち通知を受諾した作業者91にタスクを割り当てる。すなわち、店舗支援システム10は、管理装置2の指示部24にて、作業スケジュール情報に従って、複数台の作業者端末3A,3B,3Cに対し一斉に作業指示を送信することにより、複数人の作業者91に対して一斉にタスクの通知を行う。そして、管理装置2は、複数台の作業者端末3A,3B,3Cのいずれかにより作業指示が受諾されたことをもって、複数人の作業者91のいずれかが、タスクの通知を受諾したことと判断する。そして、店舗支援システム10では、作業指示を受諾した作業者端末3を携帯する作業者91に対してタスクが割り当てられる。
ところで、本実施形態に係る店舗支援システム10は、複数台の作業者端末3A,3B,3Cを備えているので、これら複数台の作業者端末3A,3B,3Cで作業指示の受諾が重複して行われることを防止するために、以下の構成を採用している。
すなわち、まず管理装置2は、複数台の作業者端末3A,3B,3Cに対して指示部24にて一斉に作業指示を送信する。複数台の作業者端末3A,3B,3Cのうち1台の作業者端末3からなる第1端末が受諾通知を管理装置2に送信すると、複数台の作業者端末3A,3B,3Cのうち第1端末とは異なる作業者端末3からなる第2端末に対して通知信号が送信される。
一例として、複数台の作業者端末3A,3B,3Cのうち1台の作業者端末3Aが受諾通知を管理装置2に送信する場合には、作業者端末3Aが第1端末となり、作業者端末3B,3Cの各々は第2端末となる。この場合、第1端末である作業者端末3Aが受諾通知を送信すると、第2端末である作業者端末3B,3Cに対しては通知信号が送信されることになる。通知信号は、例えば第1端末(上記例では作業者端末3A)からの受諾通知を受けた管理装置2から、第2端末(上記例では作業者端末3B,3C)に送信される。これにより、複数台の作業者端末3A,3B,3Cのうち1台の作業者端末3Aが受諾通知を管理装置2に送信したことが、その他の作業者端末3B,3Cに通知されることになる。ここで、通知信号は、第1端末を特定するための情報、つまり上記例では受諾通知の送信元(第1端末)が作業者端末3Aであることを表す情報を、含んでいてもよい。
作業者端末3は、通知信号を受信すると、表示部32での作業指示画面320の表示を終了してもよい。つまり、複数台の作業者端末3A,3B,3Cのうち1台の作業者端末3(第1端末)で作業指示が受諾された場合、その他の作業者端末3(第2端末)では通知信号を受けて作業指示画面320の表示が自動的に終了してもよい。
(2.2.2)作業スケジュール情報の生成
次に、本実施形態に係る店舗支援システム10における作業スケジュール情報の生成に係る処理について、図5及び図6を参照して詳しく説明する。
図5は、本実施形態におけるスケジュール生成部13での作業スケジュール情報の生成に係る処理を概念的に表している。すなわち、本実施形態では、スケジュール生成部13は、マスタデータ、作業者情報、不定期タスク情報、売上情報、来客予測データ及び売上予測データに基づいて、作業スケジュール情報を生成する。
本開示でいう「マスタデータ」は、作業スケジュール情報の生成に用いられるデータであって、少なくとも指示タイミングの基準となる基準タイミング情報を含む。言い換えれば、マスタデータは、デフォルトの作業スケジュール情報に相当するデータであって、マスタデータがカスタマイズされることにより作業スケジュール情報が生成される。本実施形態においては、マスタデータは、タスクの開始から完了までに要する時間を表す標準時間情報を更に含む。また、本開示でいう「来客予測データ」は、店舗9に設置された各種センサ7の検知結果、及び予約状況、店舗9の周辺の天気、店舗9の周辺で開催されるイベントの有無及び時間帯、過去の来客実績データ等から推定(予測)される、将来の客数のデータである。本開示でいう「売上予測データ」は、店舗9に設置された各種センサ7の検知結果、及び予約状況、店舗9の周辺の天気、店舗9の周辺で開催されるイベントの有無及び時間帯、過去の売上実績データ等から推定(予測)される、将来の売り上げのデータである。また、来客予測データ及び売上予測データの推定には、例えば、店舗9で実施されるキャンペーンの情報、並びにチラシの配布状況及び広告の配信状況を含む宣伝状況等が用いられてもよい。
ここで、作業者情報、売上情報、来客予測データ及び売上予測データは、店舗9の状況に関する店舗情報に相当する。言い換えれば、店舗情報は、作業者情報、売上情報、来客予測データ及び売上予測データを含んでいる。また、本実施形態においては、マスタデータは、基準タイミング情報以外に、タスクに関する情報も含んでおり、タスク情報に相当する。言い換えれば、タスク情報は、マスタデータ及び不定期タスク情報を含んでいる。要するに、スケジュール生成部13は、タスクに関するタスク情報、及び店舗9の状況に関する店舗情報に基づいて、作業スケジュール情報を生成する。マスタデータは、管理者端末8又は管理装置2等において適宜作成又は編集等が可能である。
本実施形態においては、スケジュール生成部13は、店舗9における売り上げを基軸として、作業スケジュール情報を生成する。すなわち、スケジュール生成部13では、タスクを確実に実行することよりも、店舗9の売り上げを向上させることを優先した場合に、有効なタイミングでタスクを実行させるように、タスク情報及び店舗情報に基づいて作業スケジュール情報を生成する。例えば、あるタスクについて、マスタデータにおいて規定される指示タイミングで実行させるよりも、指示タイミングを前倒し又は後倒しした方が店舗9の売り上げが向上するような場合、スケジュール生成部13はこのタスクの指示タイミングを変更する。このように、本実施形態に係る店舗支援システム10は、タスクに関するタスク情報、及び店舗9の状況に関する店舗情報に基づいて、作業スケジュール情報を生成するので、店舗9の状況に合わせた適切な作業の指示を出すことが可能である。
下記表3にマスタデータの一例を示す。
表3の例では、マスタデータは、タスク名、標準時間、開始予定時刻、前倒し制限時刻、後倒し制限時刻、優先度、要求スキルレベル、前倒し可能フラグ、後倒し可能フラグ、延期可能フラグ、中断可能フラグ、レジからの距離、作業周期及び作業分類を含む。「標準時間」は、上述したようにタスクの開始から完了までに要する時間を表す標準時間情報に相当する。「開始予定時刻」はタスクを開始する予定時刻であって、指示タイミングの基準(デフォルト値)となる基準タイミング情報に相当する。「前倒し制限時刻」はタスクを前倒しする際のリミットとなる時刻、「後倒し制限時刻」は作業周期内でタスクを後倒しする際のリミットとなる時刻である。「要求スキルレベル」はタスクの実行に要求される作業者91のスキルレベル、「前倒し可能フラグ」はタスクの前倒しが可能か否かを表すフラグ、「後倒し可能フラグ」は作業周期内でタスクの後倒しが可能か否かを表すフラグである。「延期可能フラグ」はタスクの指示タイミングを、作業周期を超えて例えば翌日等に延期可能か否かを表すフラグ、「中断可能フラグ」はタスクを中断可能か否かを表すフラグである。「レジからの距離」は、タスクを実行する作業者91に推奨されるレジ(レジカウンタ)からの距離を表すデータであって、レジ(レジカウンタ)から近い順に、「レジ内」、「レジ近」及び「レジ遠」となる。「作業周期」は定期タスクについての繰り返しの周期、「作業分類」はタスクの種類であって、Q(Quality)、S(Service)、C(Cleanliness)のいずれかに分類される。
下記表4に作業者情報の一例を示す。
表4の例では、作業者情報は、店員名、勤続年数、スキルレベル、勤務シフト情報及び作業実績評価を含む。「店員名」は作業者91を識別するための名称、「勤続年数」は作業者91ごとの店舗9での勤続年数である。「勤務シフト情報」は作業者91ごとの勤務時間割である。「作業実績評価」は作業者91が実行したタスクについての評価値(例えば、A,B,Cランクの3段階評価)である。このような作業者情報のうち「勤務シフト情報」については、例えば、管理装置2、作業者端末3又は管理者端末8のいずれかにおいて、作業者91又は管理者からの操作に応じて適宜入力される。
図6は、作業スケジュール情報の生成に係る処理を示すフローチャートである。すなわち、スケジュール生成部13は、図6に示すように、マスタデータ、不定期タスク情報、売上情報、売上予測データ、来客予測データ及び作業者情報を順に読み込む(S11~S16)。ここで、例えば、マスタデータ、売上情報、売上予測データ、来客予測データ及び作業者情報については、取得部12によって、管理装置2又はストアコンピュータ6から取得される。不定期タスク情報については、タスク生成部16にて生成される。不定期タスク情報の生成に係る処理については、「(2.2.4)不定期タスク情報生成処理」の欄で更に詳しく説明する。
次に、スケジュール生成部13は、処理S11~S16で読み込んだ店舗情報(作業者情報、売上情報、来客予測データ及び売上予測データ)、及びタスク情報(マスタデータ及び不定期タスク情報)に基づいて、対象期間の作業負荷の大きさを予測する(S17)。本開示でいう「作業負荷」は、タスクを実行するのに必要な作業者91の労働力、つまり人的資源を意味する。本実施形態では一例として、作業負荷は、1時間当たりの1人の作業者91の労働力であるマン・アワー(MH:man-hour)を単位とする。例えば、作業者91が1人で作業に30分を要するタスクであれば、このタスクの作業負荷は「0.5」となる。本開示でいう「対象期間」は、作業スケジュール情報の生成の対象となる期間であって、「8:00-9:00」、「9:00-10:00」及び「10:00-11:00」という時間帯ごとに作業スケジュール情報を生成する場合、各時間帯が対象期間となる。
次に、スケジュール生成部13は、店舗情報及びタスク情報に基づいて、タスクの指示タイミングを判定するための作業タイミング判定処理を行う(S18)。つまり、作業タイミング判定処理では、タスクと指示タイミングとの対応関係を決定する。詳しくは「(2.2.3)作業タイミング判定処理」の欄で説明するが、作業タイミング判定処理においては、処理S17で求めた対象期間における作業負荷を用いて、タスクの指示タイミングを判定する。
その後、スケジュール生成部13は、タスクと指示タイミングとの対応関係を表す作業スケジュール情報を生成する(S19)。本開示でいう「作業スケジュール情報を生成」には、既存の作業スケジュールを更新(変更)する処理を含む。その結果、スケジュール生成部13は、作業スケジュール情報の生成に、店舗情報から求まる対象期間の作業負荷の大きさを用いることになる。
ところで、スケジュール生成部13は、作業スケジュール情報の生成に、複数のタスクの各々の優先度を用いる。優先度は、タスクごとに付与されており、かつ店舗情報に応じて変更される。すなわち、優先度は固定値ではなく、店舗情報(作業者情報、売上情報、来客予測データ及び売上予測データ)に応じて適宜変更させる。優先度の変更は、例えば、作業タイミング判定処理(S18)の前置処理として実行される。
下記表5に優先度の変更条件の一例を示す。
すなわち、表5の例では、優先度の変更条件は、「作業時間制約」、「売上影響」、「顧客印象への影響」及び「作業周期と経過時間との大小関係」の4項目を含む。「作業時間制約」はタスクの指示タイミングが可変であるか否か、つまり後述するタスクの前倒し又は後倒しが可能か否かによって、優先度を変更するための条件である。「作業時間制約」については、指示タイミングの変動幅が小さい程(固定の場合は変動幅は最小となる)、優先度が高くなる。「売上影響」は店舗9の売り上げへの影響の大きさによって、優先度を変更するための条件である。「売上影響」については、売り上げへの影響が大きい程、優先度が高くなる。「顧客印象への影響」は顧客92へ与える印象への影響の大きさによって、優先度を変更するための条件である。「顧客印象への影響」については、顧客印象への影響が大きい程、優先度が高くなる。「作業周期と経過時間との大小関係」は定期タスクについて作業周期と前回作業の完了時点からの経過時間との大小関係によって、優先度を変更するための条件である。「作業周期と経過時間との大小関係」については、作業周期が経過時間より小さい(短い)場合は優先度が高くなり、作業周期が経過時間より大きい(長い)場合は優先度が低くなる。
具体例を挙げると、過去の売上情報から、ある商品の品出し作業が売り上げに大きく影響することが推定される場合、この商品の品出し作業の優先度が高くなる。また、あるファストフードの作成作業が売り上げに略影響しないことが推定される場合、このファストフードの作成作業の優先度が低くなる。また、例えば、来客予測データから昼食の時間帯に多くの来客が見込まれる場合、顧客印象への影響が大きくなるイートインスペースの清掃作業の優先度が高くなる。
本実施形態に係る店舗支援システム10では、上述した処理S11~S19が繰り返されることにより、店舗情報が変動すれば、店舗情報の変動に連動して作業スケジュール情報が更新(変更)されることになる。すなわち、スケジュール生成部13は、店舗情報の変動に伴って作業スケジュール情報を更新する。したがって、本実施形態に係る店舗支援システム10は、店舗9の状況に合わせた適切な作業の指示を出すことが可能である。
(2.2.3)作業タイミング判定処理
次に、本実施形態に係る店舗支援システム10における作業タイミング判定処理について、図7を参照して詳しく説明する。
スケジュール生成部13は、作業タイミング判定処理が開始すると、まず処理S17(図6参照)で求めた対象期間の作業負荷と、対象期間のリソースとの比較を行う(S21)。本開示でいう「リソース」は、タスクを実行する作業者91の労働力、つまり人的資源を意味する。リソースは作業負荷と単位が統一されており、本実施形態では一例として、リソース及び作業負荷のいずれにおいても、1時間当たりの1人の作業者91の労働力であるマン・アワー(MH:man-hour)を単位とする。すなわち、ある1時間のリソースは、この1時間における作業者91の人数(いわゆる「シフト本数」)と等しくなる。例えば、「8:00-9:00」という対象期間に作業者91が2人いる場合、「8:00-9:00」という対象期間のリソースは「2」となる。ここで、スケジュール生成部13では、作業負荷がリソースに対して所定の誤差範囲内に収まる場合に、作業負荷がリソースと略等しいと判定される。作業負荷が誤差範囲の下限値を下回る場合、スケジュール生成部13では、作業負荷がリソース未満であると判定される。作業負荷が誤差範囲の上限値を上回る場合、スケジュール生成部13では、作業負荷がリソースより大きいと判定される。
対象期間において作業負荷がリソース未満である場合(S21:「作業負荷<リソース」)、スケジュール生成部13は、対象期間の後の時間帯のタスクの前倒しが可能か否かを判定する(S22)。本開示でいう「前倒し」は、タスクの指示タイミングを変更する処理のうち、指示タイミングを早める処理を意味する。対象期間の後の時間帯のタスクの前倒しが可能であれば(S22:Yes)、スケジュール生成部13は、そのタスクの前倒しを実行し(S23)、作業タイミング判定処理を終了する。これにより、作業負荷がリソース未満である状況、つまり対象期間における作業者91の労働力に余剰が生じ得る状況において、タスクの指示タイミングを、対象期間の後の時間帯から対象期間に移動することができる。一例として、対象期間が「8:00-9:00」である場合に、その後の時間帯である「9:00-10:00」のいずれかのタスクが前倒し可能であれば、このタスクの指示タイミングが、「9:00-10:00」から「8:00-9:00」に移動する。処理S23では、スケジュール生成部13は、タスクの優先度を参照して、対象期間の後の時間帯における複数のタスクのうち優先度が高いタスクから順に前倒しすることが好ましい。
一方、対象期間の後の時間帯のタスクの前倒しが可能でなければ(S22:No)、スケジュール生成部13は、タスクの指示タイミングの時間帯を変更せず(S24)、作業タイミング判定処理を終了する。また、対象期間において作業負荷がリソースと略等しい場合にも(S21:「作業負荷≒リソース」)、スケジュール生成部13は、タスクの指示タイミングの時間帯を変更せず(S24)、作業タイミング判定処理を終了する。
また、対象期間において作業負荷がリソースより大きい場合(S21:「作業負荷>リソース」)、スケジュール生成部13は、対象期間の後の時間帯へ対象期間からタスクの後倒しが可能か否かを判定する(S25)。本開示でいう「後倒し」は、タスクの指示タイミングを変更する処理のうち、指示タイミングを作業周期内で遅らせる処理を意味する。対象期間のタスクの後倒しが可能であれば(S25:Yes)、スケジュール生成部13は、対象期間のタスクの後倒しを実行し(S28)、作業タイミング判定処理を終了する。処理S28では、スケジュール生成部13は、タスクの優先度を参照して、対象期間における複数のタスクのうち優先度が低いタスクから順に後倒しするのが好ましい。
一方、対象期間のタスクの後倒しが可能でなければ(S25:No)、スケジュール生成部13は、対象期間の後の時間帯から更に後の時間帯へのタスクの後倒しが可能か否かを判定する(S26)。対象期間の後の時間帯のタスクの後倒しが可能であれば(S26:Yes)、スケジュール生成部13は、そのタスクの後倒しを実行し(S27)、改めて対象期間のタスクの後倒しが可能か否かを判定する(S25)。このとき、対象期間のタスクの後倒しが可能になっていれば(S25:Yes)対象期間のタスクの後倒しを実行し(S28)、作業タイミング判定処理を終了する。
これにより、作業負荷がリソースより大きい状況、つまり対象期間における作業者91の労働力の不足が生じ得る状況において、タスクの指示タイミングを、対象期間から対象期間の後の時間帯に移動することができる。一例として、対象期間が「8:00-9:00」である場合に、対象期間における複数のタスクのうち優先度が低いタスクについて、指示タイミングが対象期間の後の時間帯である「9:00-10:00」に移動する。又は、対象期間のタスクを後倒しできない場合でも、その後の時間帯である「9:00-10:00」のいずれかのタスクが後倒し可能であれば、このタスクの指示タイミングが、「9:00-10:00」から「10:00-11:00」に移動する。更に、「8:00-9:00」における複数のタスクのうち優先度が低いタスクについて、指示タイミングが「9:00-10:00」に移動する。したがって、対象期間の後の時間帯においてタスクの後倒しにより空きが生じたところに、対象期間のタスクが後倒しにより移動することになる。
また、対象期間の後の時間帯のタスクの後倒しが可能でなければ(S26:No)、スケジュール生成部13は、対象期間のタスクの中止(中断)を実行し(S29)、作業タイミング判定処理を終了する。処理S29では、スケジュール生成部13は、タスクの優先度を参照して、対象期間における複数のタスクのうち優先度が低いタスクから順に中止するのが好ましい。
また、作業スケジュール情報の生成過程において、作業者91の労働力の過不足が生じ得る状況においては、例えば、サーバ装置1から管理者端末8又は管理装置2にアラートを出力することで、勤務時間割の修正(増員等)を管理者等に促してもよい。
ところで、タスクの前倒しが可能であると判定されるための条件は、マスタデータに含まれる「前倒し可能フラグ」が「OK」であって、かつタスクの属する時間帯の前の時間帯においてリソースに余剰が生じていること、である。同様に、タスクの後倒しが可能であると判定されるための条件は、マスタデータに含まれる「後倒し可能フラグ」が「OK」であって、かつタスクの属する時間帯の後の時間帯においてリソースに余剰が生じていること、である。また、タスクの後倒しが可能であると判定されるための条件は、マスタデータに含まれる「中断可能フラグ」が「OK」であって、かつタスクの優先度が「低」又は「中」であること、である。
本実施形態に係る店舗支援システム10では、上述した処理S21~S29により、作業スケジュール情報の更新(図6のS19)に際して、タスクの指示タイミングを変更する処理(前倒し又は後倒し)、又はタスクの中止(中断)処理が実行されることになる。言い換えれば、店舗情報の変動に連動する作業スケジュール情報の更新は、タスクの指示タイミングを変更する処理を含む。具体的には、スケジュール生成部13は、前倒し又は後倒しがなされたタスクについては、作業スケジュール情報における指示タイミングが変更されるように、作業スケジュール情報を更新する。また、店舗情報の変動に連動する作業スケジュール情報の更新は、作業スケジュール情報からタスクを削除する処理を含む。具体的には、スケジュール生成部13は、中止(中断)されたタスクについては、作業スケジュール情報からタスクが削除されるように、作業スケジュール情報を更新する。
以下、上述の作業タイミング判定処理を用いた作業スケジュール情報の更新の具体例について、第1~6のパターンを挙げて説明する。以下では、対象期間が「8:00-9:00」であって、対象期間、及び対象期間の後の時間帯(9:00-10:00、及び10:00-11:00)におけるリソースがいずれも「2」である場合を想定する。また、以下では、レジ打ち作業についても「レジ(予測)」としてタスクに含めるが、この例に限らない。例えば、作業者91の1人が常にレジ打ちを担当するような場合には、レジ打ち作業をタスクから外して、かつリソースからレジ打ちを担当する作業者91分のリソースを差し引いてもよい。
(P1)第1のパターン
第1のパターンとして、対象期間において作業負荷がリソース未満であって、かつ対象期間の後の時間帯のタスクの前倒しが可能である場合(図7のS21:「作業負荷<リソース」、S22:Yes)を想定する。下記表6は更新前の作業スケジュール情報による時間帯ごとのタスクを示し、下記表7は更新後の作業スケジュール情報による時間帯ごとのタスクを示す。すなわち、このケースでは、対象期間におけるリソースの余剰分(余剰MH)を有効に利用するべく、3つのタスクT4,T5,T6を、対象期間の後の時間帯(9:00-10:00)から対象期間(8:00-9:00)に移動させている。
(P2)第2のパターン
第2のパターンとして、対象期間において作業負荷がリソース未満であって、かつ対象期間の後の時間帯のタスクの前倒しが不可能である場合(図7のS21:「作業負荷<リソース」、S22:No)を想定する。下記表8は第2のパターンに係る作業スケジュール情報による時間帯ごとのタスクを示す。すなわち、このケースでは、対象期間におけるリソースの余剰分(余剰MH)があるものの、タスクの時間帯の変更は行われず、作業スケジュール情報は変更されない。
(P3)第3のパターン
第3のパターンとして、対象期間において作業負荷がリソースと略等しい場合(S21:「作業負荷≒リソース」)を想定する。下記表9は第3のパターンに係る作業スケジュール情報による時間帯ごとのタスクを示す。すなわち、このケースでは、対象期間におけるリソースの余剰分が生じないため、タスクの時間帯の変更は行われず、作業スケジュール情報は変更されない。
(P4)第4のパターン
第4のパターンとして、対象期間において作業負荷がリソースより大きく、かつ対象期間のタスクの後倒しが可能である場合(図7のS21:「作業負荷>リソース」、S25:Yes)を想定する。下記表10は更新前の作業スケジュール情報による時間帯ごとのタスクを示し、下記表11は更新後の作業スケジュール情報による時間帯ごとのタスクを示す。すなわち、このケースでは、対象期間におけるリソースの不足分(負の余剰MH)を無くすべく、1つのタスクT14を、対象期間(8:00-9:00)から対象期間の後の時間帯(9:00-10:00)に移動させている。
(P5)第5のパターン
第5のパターンとして、対象期間において作業負荷がリソースより大きく、かつ対象期間のタスクの後倒しが不可能である場合(図7のS21:「作業負荷>リソース」、S25:No)を想定する。第5のパターンでは、対象期間の後の時間帯のタスクの後倒しも不可能であると仮定する(図7のS26:No)。下記表12は更新前の作業スケジュール情報による時間帯ごとのタスクを示し、下記表13は更新後の作業スケジュール情報による時間帯ごとのタスクを示す。すなわち、このケースでは、対象期間におけるリソースの不足分(負の余剰MH)を無くすべく、対象期間(8:00-9:00)における優先度「低」の1つのタスクT19を中止(中断)する。下記表13において、タスクT19の取消線はタスクT19が作業スケジュール情報から削除されたことを表している。
(P6)第6のパターン
第6のパターンとして、対象期間において作業負荷がリソースより大きく、対象期間のタスクの後倒しは不可能だが、対象期間の後の時間帯のタスクの後倒しは可能である場合(図7のS21:「作業負荷>リソース」、S25:No、S26:Yes)を想定する。下記表14は更新前の作業スケジュール情報による時間帯ごとのタスクを示し、下記表15は更新後の作業スケジュール情報による時間帯ごとのタスクを示す。すなわち、このケースでは、元々は対象期間のタスクの後倒しは不可能であるため、まず1つのタスクT21を、対象期間の後の時間帯(9:00-10:00)から、その更に後の時間帯(10:00-11:00)に移動させている(図7のS27)。このように、タスクを後倒しすることで対象期間の後の時間帯(9:00-10:00)に生じるリソースの余剰分を利用して、1つのタスクT14を、対象期間(8:00-9:00)から対象期間の後の時間帯(9:00-10:00)に移動させている。
ところで、上述した作業タイミング判定処理を用いた作業スケジュール情報の更新に係る処理は一例に過ぎず、適宜変更可能である。
例えば、スケジュール生成部13は、作業スケジュール情報の更新に際して、対象期間のタスクの後倒しに代えて、対象期間のタスクの前倒しを実行してもよい。つまり、スケジュール生成部13は、タスクの指示タイミングを変更すればよく、対象期間のタスクを後倒ししてタスクの指示タイミングを遅らせてもよいし、対象期間のタスクを前倒ししてタスクの指示タイミングを早めてもよい。
また、スケジュール生成部13は、連続する2つの時間帯に限らず、連続する3つ以上の時間帯に跨って、タスクの指示タイミングの変更(後倒し及び前倒し)を行ってもよい。一例として、上記第6のパターンでは、対象期間を含む3つの時間帯に跨ってタスクの指示タイミングの変更(後倒し)が行われている。つまり、第6のパターンでは、対象期間及びその後の時間帯のタスクが、それぞれ後倒しされるように、3つの時間帯に跨って玉突き的に、タスクの後倒しが行われている。この例に限らず、例えば、対象期間の後の時間帯が詰まっている場合に、スケジュール生成部13は、対象期間のタスクを、対象期間の後の時間帯をスキップして、その更に後の時間帯に移動させてもよい。このように、スケジュール生成部13は、連続する3つ以上の時間帯に跨って、適宜、タスクの後倒し又は前倒しを行うことが好ましい。
(2.2.4)不定期タスク情報生成処理
次に、本実施形態に係る店舗支援システム10における不定期タスク情報生成処理について、図8を参照して詳しく説明する。
不定期タスク情報生成処理が開始すると、サーバ装置1は、まずセンサ7の検知結果(センシング情報)を取得部12にて管理装置2から取得する(S31)。さらに、サーバ装置1は、売上情報及び来客予測データを、取得部12にて管理装置2又はストアコンピュータ6から取得する(S32,S33)。その後、タスク生成部16は、店舗9の状況が、作業者91による処置が必要な状況にあるか否かを判定する(S34)。処置が不要であると判定された場合(S34:No)、不定期タスク情報生成処理を終了する。
一方、処置が必要であると判定された場合(S34:Yes)、タスク生成部16は、必要と判定された処置をタスクとして、このタスクに優先度を付与し(S35)、不定期タスク情報を生成する(S36)。これにより、不定期タスクに関するタスク情報である不定期タスク情報が自動的に生成される。その後、タスク生成部16は、不定期タスク情報をスケジュール生成部13へ出力し(S37)、不定期タスク情報生成処理を終了する。
また、処理S35でタスクに付される優先度は、店舗情報等に応じて随時変更される。一例として、指示タイミングの変更(前倒し又は後倒し)が不可能である、店舗9の売り上げへの影響が大きい、又は例えば店舗9の清潔感に関する事項で来客数への影響が大きいタスクに関しては、優先度は比較的高くなる。反対に、指示タイミングの変更(前倒し又は後倒し)が可能である、店舗9の売り上げへの影響が小さい、又は来客数への影響が小さいタスクに関しては、優先度は比較的低くなる。
下記表16は、上述のような不定期タスク情報生成処理において検出される不定期タスク、つまり処置が必要であると判定されるタスクの項目、及びその検出方法の一例を表す。
(2.2.5)その他の機能
本実施形態に係る店舗支援システム10は、作業者91に作業指示を出す機能のほか、例えば、作業者91による顧客92(図1参照)の年齢確認を支援する、年齢確認処理の機能を更に有している。つまり、店舗支援システム10は、店舗9における作業者91の作業を管理する機能と、年齢確認処理の機能と、を有している。
本開示でいう「年齢確認」は、例えば、煙草及び酒類等のように法令等によって特定年齢未満の人への販売が規制されている商品を販売する場合等において、対象者(購入者等)の年齢が特定年齢以上であるか否かを確認者(販売者等)が確認することを意味する。
年齢確認処理に際して、管理装置2は、年齢確認の対象となる顧客92をセンサ7A(カメラ)にて撮像した画像の画像データを含む要求信号を、作業者端末3に送信する。作業者端末3は、受信した要求信号に含まれる画像データを用いて、顧客92の画像を含む年齢確認画面を表示する。この状態において、作業者91は、作業者端末3に表示されている年齢確認画面を見て顧客92の年齢確認を行う。このとき、作業者端末3は、年齢確認の成功又は失敗を選択する操作を作業者91から受け付けると、その操作に応じた年齢確認の結果を含む応答信号を管理装置2に送信する。
要するに、店舗支援システム10においては、顧客92を撮像した画像の画像データが管理装置2から作業者端末3に送信されるので、作業者91は、作業者端末3に表示される年齢確認画面にて顧客92の画像を見て、顧客92の年齢確認を行うことができる。しかも、作業者端末3側で行われた年齢確認の結果は、作業者端末3から、要求信号の送信元である管理装置2に返信されるので、年齢確認のための一連の処理は、管理装置2側で開始され管理装置2側で完了することになる。
したがって、店舗支援システム10によれば、例えば、セルフレジ(Self-checkout)等の導入により販売処理の少なくとも一部について自動化(無人化)を図りながらも、酒類及び煙草等、販売に際して年齢確認を必要とする特定商品についての販売が可能となる。しかも、作業者91は、作業者端末3を携帯していれば、顧客92から離れた場所に居たとしても、その場に居ながらにして、つまりその場から移動することなく、顧客92の年齢確認を行うことができる。また、顧客92においては、年齢確認のために、離れた場所に居る作業者91(店員)の到着を待つ必要がない。結果的に、店舗支援システム10によれば、人(作業者91及び顧客92)の手間を軽減しつつ、年齢確認を実現することができる。
ここで、年齢確認処理をタスクに含めることとすれば、例えば、管理装置2から作業者端末3に対し、タスクの実行を指示する作業指示と、年齢確認処理のためのデータと、をまとめて送ることにより、作業の効率化を図ることができる。具体的には、管理装置2は、年齢確認を必要とする特定商品の顧客92への販売に際し、作業者端末3に対して年齢確認処理のタスクを指示する作業指示を送信する。このとき、管理装置2は、作業者91が作業者端末3を用いて年齢確認処理を実施するために必要な情報、つまり顧客92の画像等の情報を、作業指示と共に作業者端末3に送信する。
作業者端末3が上述したような年齢確認処理の作業指示を受信すると、作業者91は、まず作業指示を受諾するための操作を行う。その後、受諾操作を行った作業者91は、作業者端末3に表示される画像の確認、及び年齢確認の成功又は失敗の選択操作等の、年齢確認処理に必要な作業を実施する。年齢確認処理を受諾した作業者91の作業者端末3からは、管理装置2に対して、年齢確認の結果を含む完了通知が送信される。
(4)変形例
実施形態1は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態1は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、店舗支援システム10と同様の機能は、店舗支援方法、コンピュータプログラム、又はコンピュータプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係る店舗支援方法は、店舗9における作業であるタスクに関するタスク情報、及び店舗9の状況に関する店舗情報に基づいて、タスクとタスクの指示タイミングとの対応関係を表す作業スケジュール情報を生成し、作業スケジュール情報を出力する。また、一態様に係るプログラムは、コンピュータシステムに、スケジュール生成処理と、出力処理と、を実行させるためのプログラムである。スケジュール生成処理は、店舗9における作業であるタスクに関するタスク情報、及び店舗9の状況に関する店舗情報に基づいて、タスクとタスクの指示タイミングとの対応関係を表す作業スケジュール情報を生成する。出力処理は、スケジュール生成処理で生成された作業スケジュール情報を出力する。
以下、実施形態1の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
本開示における店舗支援システム10は、例えば、サーバ装置1、管理装置2及び作業者端末3等に、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における店舗支援システム10としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。
また、店舗支援システム10における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは店舗支援システム10に必須の構成ではなく、店舗支援システム10の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、店舗支援システム10の少なくとも一部の機能、例えば、サーバ装置1の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
反対に、実施形態1において、複数の装置に分散されている店舗支援システム10の少なくとも一部の機能が、1つの筐体内に集約されていてもよい。例えば、サーバ装置1と管理装置2とに分散されている店舗支援システム10の一部の機能が、全て管理装置2に集約されてもよく、この場合、サーバ装置1が省略可能である。サーバ装置1と管理装置2とに分散されている店舗支援システム10の一部の機能が、全てサーバ装置1に集約されてもよく、この場合、管理装置2が省略可能である。つまり、店舗支援システム10がサーバ装置1と管理装置2と作業者端末3とを備えることは、店舗支援システム10に必須の構成ではなく、サーバ装置1と管理装置2と作業者端末3との少なくとも1つが適宜省略されてもよい。例えば、管理装置2が省略される場合、作業指示はサーバ装置1にて生成され、サーバ装置1から作業者端末3に送信される。
また、店舗支援システム10の一部の処理、例えば、タスクの優先度を変更する処理、及び作業負荷を予測する処理等について、機械学習等の技術が利用されてもよい。特に、どのような状況においてどのような作業スケジュール情報を生成することが、店舗9の売り上げの向上につながるか、という点において、機械学習等の技術が利用されることが好ましい。
また、店舗支援システム10の用途はコンビニエンスストアに限らず、コンビニエンスストア以外の店舗9に店舗支援システム10が設置されていてもよい。
また、実施形態1では、例えば、レジ打ち作業、年齢確認作業及びファストフードの販売作業等の接客を伴う作業については、特に緊急性を要することから、作業スケジュール情報上のタスクからは除外しているが、これに限らず、タスクに含まれていてもよい。これらの緊急性を要するタスクについては、優先度を最高値とすることが好ましい。
また、リソース及び作業負荷の各々が、1時間当たりの1人の作業者91の労働力であるマン・アワーで表される構成に限らず、例えば、必要な作業者91の人数、及びスキルレベル(又は要求スキルレベル)等でリソース及び作業負荷の各々が表されてもよい。さらに、リソース及び作業負荷の各々がマン・アワーで表される場合でも、例えば、スキルレベル(又は要求スキルレベル)がリソース及び作業負荷に反映されてもよい。
また、実施形態1では、管理装置2の指示部24にて生成された作業指示が管理装置2から作業者端末3へ直接的に送信される例を示したが、この例に限らず、例えば、作業指示が管理装置2からサーバ装置1を介して作業者端末3へ間接的に送信されてもよい。
また、年齢確認処理の機能は、店舗支援システム10に必須の構成でなく、年齢確認処理の機能が省略されていてもよい。
また、割当部17は店舗支援システム10に必須の構成でなく、割当部17が省略されていてもよい。
また、管理装置2は、作業指示をマルチキャストにより送信する構成に限らず、例えば複数台の作業者端末3A,3B,3Cに対しユニキャストで順次、作業指示を送信してもよいし、ブロードキャストにより作業指示を送信してもよい。
また、管理装置2は、複数台の作業者端末3A,3B,3Cの中から、作業指示の送信先から除外する作業者端末3を任意に選択可能に構成されていてもよい。この場合、例えば、休憩中の作業者91等、タスクを実行できない状態にある作業者91が携帯する作業者端末3を、作業指示の送信先から一時的に除外することができる。また、複数台の作業者端末3A,3B,3C間で直接的に通信を行うことにより、複数人の作業者91A,91B,91C間の連絡に複数台の作業者端末3A,3B,3Cが利用されてもよい。
また、作業者端末3及び管理者端末8は、スマートフォンに限らず、例えば、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、又は、腕時計型若しくは眼鏡型等のウェアラブル端末等であってもよい。さらに、作業者端末3及び管理者端末8は、汎用の端末に限らず、店舗支援システム10の専用の端末であってもよい。
また、例えば、管理装置2と作業者端末3との間の通信方式は、電波を媒体とする無線通信に限らず、例えば、光を媒体とする光無線通信、又は一部に有線通信を含む通信方式等であってもよい。同様に、サーバ装置1と作業者端末3との間の通信方式は、電波を媒体とする無線通信に限らず、例えば、光を媒体とする光無線通信、又は一部に有線通信を含む通信方式等であってもよい。サーバ装置1と管理装置2との間の通信方式は、有線通信に限らず、例えば、電波を媒体とする無線通信、又は光を媒体とする光無線通信等であってもよい。
(実施形態2)
本実施形態に係る店舗支援システム10は、割当部17の機能が有効である点で実施形態1に係る店舗支援システム10と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
すなわち、本実施形態に係る店舗支援システム10は、割当部17にて、作業スケジュール情報における複数のタスクを、複数人の作業者91に割り当てる。要するに、本実施形態では、複数のタスクの各々を、いずれの作業者91に実行させるかまで、作業スケジュール情報において決定されることになる。本実施形態では、指示部24は、サーバ装置1から受信した作業スケジュール情報に従って、生成した作業指示を、タスクが割り当てられている作業者91の作業者端末3のみに送信する。言い換えれば、店舗支援システム10は、タスクを実行する作業者91を指名(指定)する形で作業指示を出力することになる。本実施形態では、スケジュール生成部13が、複数人の作業者91で共用される1つの作業スケジュール情報を生成することと仮定する。つまり、1つの作業スケジュール情報において、複数のタスクの各々が、複数人の作業者91のいずれかに割り当てられることになる。
店舗9において、例えば、レジカウンタにセルフレジが設置されているような場合、顧客92が商品を購入する際には、顧客92の近く(つまりレジカウンタ)に作業者91が居ない状況が起こり得る。このような状況下で、例えば、ファストフード作成等の、レジカウンタ内で行う作業(タスク)については、レジカウンタから近い位置にいる作業者91にて実行されることが、効率面において好ましい。そこで、このような状況においては、割当部17は、レジカウンタ内で行う作業を、複数人の作業者91のうちレジカウンタに近い作業者91に優先的に割り当てることが好ましい。
以下、一例として、複数人の作業者91のうち、「要求スキルレベル」及び「レジからの距離」によって特定される作業者(以下、対象者ともいう)にタスクが割り当てられる場合の店舗支援システム10の動作について、図9を参照して説明する。
すなわち、サーバ装置1は、マスタデータ及び作業者情報を順に読み込む(S41,S42)。ここで、例えば、マスタデータ及び作業者情報については、取得部12によって、管理装置2又はストアコンピュータ6から取得される。
次に、サーバ装置1は、割当部17にて、処理S41,S42で読み込んだマスタデータ及び作業者情報に基づいて、対象者の有無を判定する(S43)。処理S43では、割当部17は、マスタデータに含まれる要求スキルレベルと作業者情報に含まれるスキルレベルとを比較して、スキルレベルが要求スキルレベル以上である場合に、対象者有り、と判断する。
割当部17にて、対象者無し、と判断された場合(S43:No)、サーバ装置1は、処理S41に戻る。一方、割当部17にて、対象者有り、と判断された場合(S43:Yes)、サーバ装置1は、店員位置情報を取得する(S44)。本開示でいう「店員位置情報」は、店舗9内での作業者91の位置を表す情報であって、例えば、センサ7の検知結果(センシング情報)を用いて管理装置2にて監視され、取得部12によって、管理装置2から取得される。
次に、サーバ装置1は、割当部17にて、処理S44で取得した店員位置情報に基づいて、対象者の有無を判定する(S45)。処理S45では、割当部17は、マスタデータに含まれる「レジからの距離」と店員位置情報とを比較して、いずれかの作業者91の位置が「レジからの距離」で規定される条件を満たす場合に、対象者有り、と判断する。具体例を挙げると、上述したファストフード作成等のレジカウンタ内で行うタスクについては、「レジからの距離」は「レジ内」に設定されているので、作業者91の位置がレジ付近である場合に、「レジからの距離」で規定される条件を満たすことになる。
割当部17にて、対象者無し、と判断された場合(S45:No)、サーバ装置1は、処理S41に戻る。一方、割当部17にて、対象者有り、と判断された場合(S45:Yes)、サーバ装置1は、対象者(最適者)に対して作業指示を送信する(S46)。このとき、最適者に該当する作業者91が複数人存在する場合には、サーバ装置1は、これら複数人の作業者91に対して、実施形態1と同様に、一斉に作業指示を送信してもよい。
実施形態2の変形例として、スケジュール生成部13は、作業者91ごとに作業スケジュール情報を生成してもよい。この場合、スケジュール生成部13では、複数人の作業者91A,91B,91Cに一対一で対応する複数の作業スケジュール情報が生成される。
また、割当部17は、作業スケジュール情報における複数のタスクを、作業者91のスキルレベルのみで、複数人の作業者91に割り当ててもよい。この場合、各タスクは、必ずしも1人の作業者91に割り当てられるのではなく、例えば、同じスキルレベルの作業者91が複数人存在するときには、これら複数人の作業者91に対して割り当てられることになる。
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様に係る店舗支援システム(10)は、スケジュール生成部(13)と、出力部(14)と、を備える。スケジュール生成部(13)は、店舗(9)における作業であるタスクに関するタスク情報、及び店舗(9)の状況に関する店舗情報に基づいて、タスクとタスクの指示タイミングとの対応関係を表す作業スケジュール情報を生成する。出力部(14)は、スケジュール生成部(13)で生成された作業スケジュール情報を出力する。
この態様によれば、タスクとタスクの指示タイミングとの対応関係を表す作業スケジュール情報を生成し、出力することによって、店舗(9)における作業のスケジューリングを行って店舗(9)での作業を支援することができる。しかも、この店舗支援システム(10)では、作業スケジュール情報の生成に際し、少なくともタスク情報及び店舗情報が用いられる。その結果、店舗支援システム(10)によれば、店舗(9)の状況を考慮せずに作業スケジュール情報が生成される構成に比較して、より適切な作業の指示を出すことが可能である、という利点がある。
第2の態様に係る店舗支援システム(10)では、第1の態様において、スケジュール生成部(13)は、店舗情報の変動に伴って作業スケジュール情報を更新する。
この態様によれば、店舗(9)の状況が変化すれば、それに伴って作業スケジュール情報が更新されることになり、店舗(9)の状況に応じて、より適切な作業の指示を出すことが可能である。
第3の態様に係る店舗支援システム(10)では、第2の態様において、作業スケジュール情報の更新は、タスクの指示タイミングを変更する処理を含む。
この態様によれば、タスクの指示タイミングが変更されることで、例えば、タスクの前倒し又は後倒しが可能となり、リソースの過不足を減少することが可能である。
第4の態様に係る店舗支援システム(10)では、第2の態様において、作業スケジュール情報の更新は、作業スケジュール情報からタスクを削除する処理を含む。
この態様によれば、タスクの実行を中断させることで、リソースの不足分を減少することが可能である。
第5の態様に係る店舗支援システム(10)では、第1~4のいずれかの態様において、タスク情報は、複数のタスクに関する情報である。スケジュール生成部(13)は、作業スケジュール情報の生成に、複数のタスクの各々の優先度を用いる。
この態様によれば、優先度という評価値に従って作業スケジュール情報が生成されるので、作業スケジュール情報の生成に係る処理の簡略化を図ることができる。
第6の態様に係る店舗支援システム(10)では、第5の態様において、優先度は、店舗情報に応じて変更される。
この態様によれば、優先度が固定値である場合に比べて、店舗(9)の状況に応じて、より適切な作業の指示を出すことが可能である。
第7の態様に係る店舗支援システム(10)では、第1~6のいずれかの態様において、スケジュール生成部(13)は、作業スケジュール情報の生成に、店舗情報から求まる対象期間の作業負荷の大きさを用いる。
この態様によれば、作業負荷の大きさを用いることで、例えば、リソースに対する作業負荷の過不足を減少するように作業スケジュール情報を生成し、より適切な作業の指示を出すことが可能である。
第8の態様に係る店舗支援システム(10)では、第1~7のいずれかの態様において、タスクは、定期的に発生する定期タスクと、不定期に発生する不定期タスクと、を含む複数種類のタスクの中から選択されている。店舗支援システム(10)は、店舗情報に基づいて不定期タスクに関するタスク情報を生成するタスク生成部(16)を更に備える。
この態様によれば、不定期タスクに関してもタスク情報として作業スケジュール情報に反映させることができ、より多様なタスクに対応することが可能である。
第9の態様に係る店舗支援システム(10)では、第1~8のいずれかの態様において、スケジュール生成部(13)は、店舗(9)の複数人の作業者(91)の作業である複数のタスクについての作業スケジュール情報を生成する。
この態様によれば、複数人の作業者(91)に対しても、より適切な作業の指示を出すことが可能である。
第10の態様に係る店舗支援システム(10)は、第9の態様において、割当部(17)を更に備える。割当部(17)は、複数人の作業者(91)に関する作業者情報に基づいて、作業スケジュール情報における複数のタスクを複数人の作業者(91)に割り当てる。
この態様によれば、作業者情報に基づいて、複数のタスクが複数人の作業者(91)に割り当てられるので、例えば、作業者(91)のスキルレベル等を考慮して、より適切な作業の指示を出すことが可能である。
第11の態様に係る店舗支援システム(10)は、第9の態様において、割当部(17)を更に備える。割当部(17)は、複数のタスクの各々を複数人の作業者(91)に一斉に通知し、複数人の作業者(91)のうち通知を受諾した作業者(91)にタスクを割り当てる。
この態様によれば、タスクが通知された複数人の作業者(91)のいずれかが受諾することでタスクが実行されるので、1人の作業者(91)にのみタスクが通知される場合に比べて、タスクが実行される確率が高くなる。
第12の態様に係る店舗支援システム(10)では、第1~8のいずれかの態様において、スケジュール生成部(13)は、作業スケジュール情報の生成に、指示タイミングの基準となる基準タイミング情報を含むマスタデータを用いる。
この態様によれば、マスタデータを基にして作業スケジュール情報が生成されるので、作業スケジュール情報の生成に係る処理の簡略化を図ることができる。
第13の態様に係る店舗支援システム(10)では、第12の態様において、マスタデータは、タスクの開始から完了までに要する時間を表す標準時間情報を更に含む。
この態様によれば、タスクの開始から完了までに要する時間を作業スケジュール情報に反映することができ、例えば、リソースの過不足を減少することが可能である。
第14の態様に係る店舗支援方法は、店舗(9)における作業であるタスクに関するタスク情報、及び店舗(9)の状況に関する店舗情報に基づいて、タスクとタスクの指示タイミングとの対応関係を表す作業スケジュール情報を生成する。さらに、店舗支援方法は、作業スケジュール情報を出力する。
この態様によれば、タスクとタスクの指示タイミングとの対応関係を表す作業スケジュール情報を生成し、出力することによって、店舗(9)における作業のスケジューリングを行って店舗(9)での作業を支援することができる。しかも、この店舗支援方法では、作業スケジュール情報の生成に際し、少なくともタスク情報及び店舗情報が用いられる。その結果、店舗支援方法によれば、店舗(9)の状況を考慮せずに作業スケジュール情報が生成される構成に比較して、より適切な作業の指示を出すことが可能である、という利点がある。
第15の態様に係るプログラムは、コンピュータシステムに、スケジュール生成処理と、出力処理と、を実行させるためのプログラムである。スケジュール生成処理は、店舗(9)における作業であるタスクに関するタスク情報、及び店舗(9)の状況に関する店舗情報に基づいて、タスクとタスクの指示タイミングとの対応関係を表す作業スケジュール情報を生成する処理である。出力処理は、スケジュール生成処理で生成された作業スケジュール情報を出力する処理である。
この態様によれば、タスクとタスクの指示タイミングとの対応関係を表す作業スケジュール情報を生成し、出力することによって、店舗(9)における作業のスケジューリングを行って店舗(9)での作業を支援することができる。しかも、このプログラムでは、作業スケジュール情報の生成に際し、少なくともタスク情報及び店舗情報が用いられる。その結果、上記プログラムによれば、店舗(9)の状況を考慮せずに作業スケジュール情報が生成される構成に比較して、より適切な作業の指示を出すことが可能である、という利点がある。
上記態様に限らず、実施形態1及び実施形態2に係る店舗支援システム(10)の種々の構成(変形例を含む)は、店舗支援方法、プログラム及びプログラムを記録した非一時的記録媒体にて具現化可能である。
第2~13の態様に係る構成については、店舗支援システム(10)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。