JP7295791B2 - 構造物構築方法、アタッチメント、プレキャスト製品、及び施工用機械 - Google Patents

構造物構築方法、アタッチメント、プレキャスト製品、及び施工用機械 Download PDF

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Description

本発明は、構造物構築方法、アタッチメント、プレキャスト製品、及び施工用機械に関するものである。
従来、例えば、プレキャスト製品であるU字溝ブロックを多数配列して構築された側溝が知られている。この種の側溝は、例えば、側溝の構築予定位置で地盤が掘削されて溝が形成され、当該溝の底面に基礎砕石及び敷モルタルが敷設され、この敷モルタルの上にU字溝ブロックが連続的に設置されて構築される。
特許6388286号公報
上記のような側溝の構築方法においては、例えば、U字溝ブロックを敷モルタル上の所定位置に据え付けるために、U字溝ブロックをワイヤー等で吊上げ・吊下しするなど、煩雑な作業が比較的多かった。本発明は、プレキャスト製品を所定の設置面上に設置して構造物を構築する場合において、施工を容易にする構造物構築方法、アタッチメント、プレキャスト製品、及び施工用機械を提供することを目的とする。
本発明の構造物構築方法は、プレキャスト製品を所定の設置面上に設置してプレキャスト製品を含む構造物を構築する構造物構築方法であって、所定の施工用機械のアームに取り付けられた保持用アタッチメントに設けられた保持部がプレキャスト製品に設けられた保持用穴に係合されて、プレキャスト製品が保持用アタッチメントに保持される保持工程と、施工用機械によるアーム及び保持用アタッチメントの駆動によって、プレキャスト製品が当該プレキャスト製品の底版を設置面に沿わせる姿勢で設置面上の所定の位置に設置される設置工程と、を備える。
また、底版には、設置面からの底版の高さを調整するための高さ調整部が設けられており、高さ調整部は、底版を厚さ方向に貫通する貫通穴を有することとしてもよい。
また、本発明の構造物構築方法では、高さ調整部は、貫通穴に螺合され底版から下方に突出すると共に設置面に接地する調整脚部を有しており、保持用アタッチメントに設けられた調整操作部が調整脚部を回転させることで当該調整脚部の下方への突出量が調整され、底版の高さが調整される調整工程を更に備えてもよい。
また、保持用アタッチメントは、アームに対して着脱可能なアタッチメント本体部と、アタッチメント本体部から突き出した保持部と、を備えることとしてもよい。
また、施工用機械は、アームとは別に設けられた注入用アームを更に備え、注入用アームには、底版と設置面との間に充填材を注入するための注入用アタッチメントが着脱可能に取り付けられていることとしてもよい。
また、保持用穴は、底版の上面に設けられた非貫通の凹部を含み、貫通穴は凹部の底面から底版の下面まで貫通していることとしてもよい。
また、本発明の構造物構築方法では、底版には、当該底版を厚さ方向に貫通する注入穴が設けられており、施工用機械による注入用アーム及び注入用アタッチメントの駆動によって注入穴を通じて底版と設置面との間に充填材が注入される注入工程を更に備えることとしてもよい。
本発明のアタッチメントは、所定の施工用機械のアームに取り付けられ、プレキャスト製品を保持するためのアタッチメントであって、プレキャスト製品には複数の保持用穴が設けられており、アームに対して着脱可能なアタッチメント本体部と、アタッチメント本体部からそれぞれ保持用穴に対応する位置で突き出し、保持用穴に係合されてプレキャスト製品を保持する複数の保持部と、を備える。
本発明のアタッチメントは、所定の施工用機械のアームに取り付けられ、所定の設置面上に設置されたプレキャスト製品の底版と設置面との間に充填材を注入するためのアタッチメントであって、底版には、当該底版を厚さ方向に貫通する複数の注入穴が設けられており、アームに対して着脱可能なアタッチメント本体部と、アタッチメント本体部からそれぞれ注入穴に対応する位置で突き出し、注入穴に対して充填材を供給する複数の充填材供給部と、を備える。
本発明のプレキャスト製品は、所定の施工用機械によって所定の設置面上に設置され構築される構造物の一部をなすプレキャスト製品であって、設置面に沿って配置される底版と、底版の上面に設けられた非貫通の凹部を含み施工用機械の保持部が係合される保持用穴と、凹部の底面から底版の下面まで貫通している貫通穴と、貫通穴に螺合され底版から下方に突出すると共に設置面に接地する調整脚部と、を含み、調整脚部の回転により当該調整脚部の下方への突出量を調整可能とする高さ調整部と、を備える。
本発明の施工用機械は、プレキャスト製品を所定の設置面上に設置してプレキャスト製品を含む構造物を構築する構造物構築方法に使用される施工用機械であって、プレキャスト製品は、当該プレキャスト製品の何れかの箇所に設けられた保持用穴と、プレキャスト製品の底版を厚さ方向に貫通する貫通穴と、貫通穴に螺合され底版から下方に突出すると共に設置面に接地する調整脚部と、を含み、調整脚部の回転により当該調整脚部の下方への突出量を調整可能とする高さ調整部と、を備えており、プレキャスト製品を保持するための保持用アタッチメントが取り付けられる第1アームを備え、保持用アタッチメントは、第1アームに対して着脱可能なアタッチメント本体部と、アタッチメント本体部から保持用穴に対応する位置で突き出し、保持用穴に係合されて底版を保持する保持部と、アタッチメント本体部から調整脚部に対応する位置で突き出し、調整脚部の上端部に係合して当該調整脚部を回転させる調整操作部と、を有する。
プレキャスト製品は、底版を厚さ方向に貫通する注入穴を更に備え、プレキャスト製品の底版と設置面との間に注入穴を通じて充填材を注入するための注入用アタッチメントが取り付けられる第2アームを更に備えることとしてもよい。
注入用アタッチメントは、第2アームに対して着脱可能なアタッチメント本体部と、アタッチメント本体部から注入穴に対応する位置で突き出し、注入穴に対して充填材を供給する充填材供給部と、を備えることとしてもよい。
本発明によれば、プレキャスト製品を所定の設置面上に設置して構造物を構築する場合において、施工を容易にする構造物構築方法、アタッチメント、プレキャスト製品、及び施工用機械を提供することができる。
実施形態に係る側溝構築方法で構築される側溝の側面図である。 (a)は、U字溝ブロックの斜視図であり、(b)は、図2(a)のU字溝ブロックの底版のみを切り出して拡大して示す斜視図である。 (a)は、図2のU字溝ブロックのIIIa-IIIa断面図であり、(b)は、そのIIIb-IIIb断面図である。 (a)は施工用ロボットの側面図であり、(b)はその平面図である。 保持用アタッチメントを下方から見た斜視図である。 注入用アタッチメントを下方から見た斜視図である。 (a)は、保持工程を示す断面図であり、(b)は、調整工程における保持用穴の近傍を拡大して示す断面図である。 (a),(b)は、設置工程を示す断面図である。 (a),(b)は、注入工程を示す断面図である。 変形例に係る底版の断面図である。 (a)は、変形例に係るブロック保持部及び保持用穴の断面図であり、(b)は、その平面図である。 変形例に係るロボットアーム及び底版を示す斜視図である。 図12の底版のXIII-XIII断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係る構造物構築方法、アタッチメント、プレキャスト製品、及び施工用機械について詳細に説明する。なお、各図面においては、それぞれ説明に必要な部分を誇張して描写する場合があるので、各図面の間で各部分の寸法比や形状は、必ずしも整合しない。また、「上面/下面」、「上方/下方」等の上下の概念を含む語を用いる場合は、プレキャスト製品については構造物の一部として据え付けられた状態の上下方向に対応させ、施工用機械及びアタッチメントについては主な使用状態における上下方向に対応させるものとする。
本実施形態に係るプレキャスト製品は、図2(a)に示されるU字溝ブロック1であり、本実施形態に係る構造物構築方法は、図1に示されるように、雨水排水工事において上記のU字溝ブロック1を連続的に多数配列して側溝100を構築する側溝構築方法である。また、本実施形態に係る施工用機械は、上記側溝構築方法に使用される施工用ロボット20(図4参照)であり、当該施工用ロボット20は、U字溝ブロック1等を取扱うための複数のロボットアーム25を備えるものである。また、詳細は後述するが、本実施形態に係る保持用アタッチメント27(図5参照)及び注入用アタッチメント29(図6参照)は、施工用ロボット20のロボットアーム25に取り付けられるものである。
本実施形態に係る側溝100の構築方法の概要は次の通りである。図1に示されるように、側溝100の構築予定位置で地盤が掘削されて溝103が形成され、当該溝103の底面に砕石が敷設されて砕石層105が形成される。そして、この砕石層105の上面109に底版3を沿わせる姿勢で、当該上面109(以下、「設置面109」とも言う)上にU字溝ブロック1が設置される。その後、底版3と設置面109との間には、充填材111が充填される。これが繰り返され、溝103の長手方向(図1の紙面直交方向)に多数のU字溝ブロック1が連続的に配列され設置され、U字溝ブロック1の周囲の地盤が埋め戻されることで、側溝100が構築される。
〔U字溝ブロック〕
上記のU字溝ブロック1の構成について説明する。図2(a)はU字溝ブロック1の斜視図である。図2(b)は、図2(a)のU字溝ブロック1の底版3のみを切り出して拡大して示す斜視図である。図3(a)は、U字溝ブロック1のIIIa-IIIa断面図であり、図3(b)は、U字溝ブロック1のIIIb-IIIb断面図である。
図2に示されるように、U字溝ブロック1は、平板状をなす底版3を備えており、底版3は側溝100(図1参照)の底壁の一区間を構成する。当該底版3の両端からそれぞれ側版5が上方に立ち上がっている。U字溝ブロック1は、鉄筋コンクリート製のプレキャスト製品である。
図2及び図3に示されるように、底版3には、複数の保持用穴7と、複数の高さ調整部9と、複数の注入穴11と、が形成されている。保持用穴7、高さ調整部9及び注入穴11は、U字溝ブロック1の長手方向に対して対称、且つ幅方向に対しても対称に配置されている。本実施形態では、図に示されるように、保持用穴7の数は4つ、高さ調整部9の数は4つ、注入穴11の数は2つである。保持用穴7は底版3の四隅に1つずつ配置されている。保持用穴7は、円柱状の凹部として底版3の上面3aに形成されている。当該凹部の深さが底版3の厚さよりも浅いので、保持用穴7は底版3を貫通していない。保持用穴7の円柱内側面には雌ネジ部7bが形成されている。
高さ調整部9は、各保持用穴7に対応して1つずつ設けられている。図3(a)にも示されるように、高さ調整部9は、貫通穴15と調整脚部17とを備えている。貫通穴15は、保持用穴7と同心に形成され、保持用穴7よりも小径の円形をなす。貫通穴15は、保持用穴7の底面7aから底版3の下面3bまで、底版3を厚さ方向に貫通している。貫通穴15の内側面には雌ネジが切られており、当該雌ネジに対して調整脚部17が螺合されている。
調整脚部17は、貫通穴15の雌ネジに螺合するネジ棒部17aと、ネジ棒部17aの下端に設けられた円板状の接地部17bと、ネジ棒部17aの上端面に形成された工具穴17cと、を備えている。調整脚部17の上部は、保持用穴7の底面7aから上方に突出しており、底版3の上面3aよりも低い位置にある。調整脚部17の下部(ネジ棒部17aの下部及び接地部17b)は、底版3の下面3bから下方に突出している。U字溝ブロック1は、設置面109(図1参照)に接地部17bを接地させた状態で、調整脚部17を脚として設置される。
このような高さ調整部9によれば、工具穴17cに対して適合する工具を掛けて調整脚部17を回転させることで、上記のような調整脚部17の下方への突出量Hが調整可能である。そして、調整脚部17の突出量Hを調整することにより、設置面109からの底版3の高さを調整することができる。従って、仮に設置面109の上下位置に設計からの誤差があったとしても、当該誤差をキャンセルするようにして、底版3の上下位置を設計通りに調整することができる。なお、調整脚部17の上部は、保持用穴7の底面7aから上方に突出しているが、突出量Hの調整の必要に応じて底面7aよりも下方に潜り込んでもよい。
図3(b)にも示されるように、円形をなす注入穴11は、上面3aから下面3bまで底版3を厚さ方向に貫通して形成されている。注入穴11の径は、保持用穴7の径と同程度であってもよい。詳細は後述するが、この注入穴11を通じて設置面109と底版3との間のスペースに充填材111(図1参照)を注入することができる。
〔施工用ロボット〕
続いて、本実施形態の側溝構築方法に使用される施工用ロボット20と、施工用ロボット20に取り付けられるアタッチメントについて説明する。図4(a)は施工用ロボット20の側面図であり、図4(b)は施工用ロボット20の平面図である。
図4に示されるように、施工用ロボット20は、本体部21と、本体部21の両側面に設けられ施工用ロボット20を自走可能とするクローラ23と、本体部21の上面に設置された複数(本実施形態では4つとする)のロボットアーム25と、施工用ロボット20を統合的に制御する制御部24と、を備えている。4つのロボットアーム25同士はすべて同じ構成であるが、ロボットアーム25同士を区別する場合には、それぞれを、第1アーム25a、第2アーム25b、第3アーム25c、第4アーム25dと呼ぶ。
ロボットアーム25としては、例えば汎用の6軸垂直多関節ロボットアームを採用することができる。第1アーム25aの先端には、エンドエフェクタとして、U字溝ブロック1を保持するための保持用アタッチメント27が着脱可能に取り付けられている。第2アーム25b(注入用アーム)の先端には、エンドエフェクタとして、設置されたU字溝ブロック1の底版3と設置面109との間に流動性の充填材111(図1参照)を注入するための注入用アタッチメント29が着脱可能に取り付けられている。第3アーム25cの先端には、エンドエフェクタとして、更に別の保持用アタッチメント27が着脱可能に取り付けられている。また、第4アーム25dの先端には、エンドエフェクタとして、更に別の注入用アタッチメント29が着脱可能に取り付けられている。
また、本体部21の側面には、上記の充填材111を収容すると共に充填材111を圧送する充填材容器34が着脱可能に取り付けられている。充填材容器34と各注入用アタッチメント29とがそれぞれホース34aを介して接続されており、充填材111は、ホース34aを通じて充填材容器34から各注入用アタッチメント29に搬送される。
続いて、図5を参照しながら保持用アタッチメント27について説明する。保持用アタッチメント27は、ロボットアーム25への着脱機構を備える箱形のアタッチメント本体部35と、アタッチメント本体部35から下方に突き出した4つのブロック保持部37と、各々のブロック保持部37の下端面中心から更に下方に突き出した調整操作部39と、を備えている。
ブロック保持部37は円柱形状をなし、アタッチメント本体部35の四隅からそれぞれ下方に延びている。ブロック保持部37は、アタッチメント本体部35に内蔵された駆動機構(図示せず)によって、図中の矢印Aで示されるように、自軸周りに回転可能である。また、ブロック保持部37の円柱側面の下端部には、雄ネジ部37aが形成されている。ブロック保持部37の径は、前述のU字溝ブロック1の保持用穴7(図2参照)の径とほぼ一致し、雄ネジ部37aは保持用穴7の雌ネジ部7bに対して螺合可能である。また、4つのブロック保持部37の配置は、前述のU字溝ブロック1の4つの保持用穴7の配置と同一である。
この構成によれば、4つのブロック保持部37をそれぞれU字溝ブロック1の保持用穴7に回転しながら挿入し、各ブロック保持部37の先端を各保持用穴7に螺合させることで、保持用アタッチメント27がU字溝ブロック1を保持する。そして、このような保持状態においてロボットアーム25を駆動することで、保持したU字溝ブロック1を所望の位置・姿勢に移動させることができる。更に、U字溝ブロック1を所望の移動先(例えば、設置面109上)に移動させたところで各ブロック保持部37を逆回転させると、保持用アタッチメント27からU字溝ブロック1が解放され、U字溝ブロック1が設置される。
調整操作部39は丸棒状をなし、ブロック保持部37の中心を上下に貫通してブロック保持部37の円柱軸上に延在している。調整操作部39の下端部はブロック保持部37の下端面から下方に突出し、調整操作部39の上端部はアタッチメント本体部35に内蔵された駆動機構(図示せず)に接続されている。この駆動機構によって、調整操作部39は、図中の矢印Bで示されるように、ブロック保持部37とは別に独立して、自軸周りに回転可能である。また、調整操作部39は、上記駆動機構によって自軸方向にも移動可能であってもよい。この場合、調整操作部39はブロック保持部37の下端面から伸縮する動作が可能である。また、調整操作部39の下端部には工具部39aが形成されており、工具部39aは、前述したU字溝ブロック1の高さ調整部9の工具穴17c(図3参照)に適合する。なお、図3等の例では、工具部39a及び工具穴17cの形状が四角形であるが、これらの形状は適宜変更されてもよい。
この構成によれば、4つのブロック保持部37がそれぞれ保持用穴7に螺合している状態において、各工具部39aをそれぞれ工具穴17cに挿入し調整操作部39を回転させることで、各高さ調整部9における調整脚部17の突出量H(図3(a)参照)を調整することができる。
続いて、図6を参照しながら注入用アタッチメント29について説明する。注入用アタッチメント29は、ロボットアーム25への着脱機構を備える箱形のアタッチメント本体部41と、アタッチメント本体部41から下方に突き出した2つの充填材供給部43と、を備えている。充填材供給部43は円管状をなしており、充填材供給部43の下端には充填材111の排出口43aが開口している。充填材111は、充填材容器34からホース34a(図4参照)及びアタッチメント本体部41内の流路(図示せず)を通じて各充填材供給部43に搬送され、各排出口43aから排出される。また、2つの充填材供給部43の配置は、前述のU字溝ブロック1の2つの注入穴11(図2参照)の配置と同一である。
この構成によれば、U字溝ブロック1が設置面109上に設置された後、各充填材供給部43がそれぞれU字溝ブロック1の注入穴11に接続され、充填材容器34からの充填材111が圧送されると、充填材111は注入穴11を通じて底版3と設置面109との間に充填される。なお、この場合、充填材供給部43と注入穴11との接続状態は、例えば、充填材供給部43の下端部が注入穴11内に挿入された状態であってもよいし、或いは、充填材供給部43の下端面が注入穴11の周囲において底版3の上面3aに密着された状態であってもよい。充填材111としては、硬化性の充填材(例えば、モルタル、空練モルタル、硬化性樹脂、発泡性の硬化性材料等)を用いることができる。また、充填材111は、非硬化性の充填材(砂等)であってもよい。また、充填材111が粉末状の材料(例えば、空練モルタル、砂等)である場合には、当該充填材111は充填材容器34から空気で圧送されればよい。
上述のような施工用ロボット20において、クローラ23の走行、ロボットアーム25の動作、ブロック保持部37の回転、調整操作部39の回転及び伸縮、充填材容器34による充填材111の圧送、注入用アタッチメント29による充填材111の排出及び停止といった動作は、例えば、施工用ロボット20の制御部24(例えば、コンピュータ)の制御下で実行される。
〔側溝構築方法〕
続いて、図7~図9を参照しながら、上述の施工用ロボット20を用いた側溝構築方法の詳細について説明する。この側溝構築方法では、まず、前述したとおり、側溝100の構築予定位置で地盤が掘削されて溝103が形成され、当該溝103の底面に砕石が敷設されて砕石層105が形成される(図1参照)。その後、次に説明する保持工程、調整工程、設置工程、及び注入工程が実行される。
(保持工程)
図7(a)に示されるように、まず、保持工程では、施工用ロボット20は、予め間配りされ仮置きされたU字溝ブロック1の側版5同士の間に保持用アタッチメント27を挿入するようにして、底版3の上面3a側の4つの保持用穴7に、それぞれ対応するブロック保持部37を回転させながらねじ込む。これにより、図7(b)に拡大して示されるように、4つのブロック保持部37がそれぞれ保持用穴7に螺合され、施工用ロボット20がU字溝ブロック1を保持した状態となる。
(調整工程)
その後、調整工程では、施工用ロボット20は、上記のようにU字溝ブロック1を保持した状態(図7(b)参照)で、U字溝ブロック1の調整脚部17の工具穴17cに対して調整操作部39の工具部39aを挿入し、調整操作部39を回転させる。この操作(調整操作)により、調整操作部39の突出量Hが調整される。
設置面109(図1参照)の上下位置には設計からの誤差があるが、調整工程では、この誤差をキャンセルするように突出量Hが調整される。すなわち、突出量H調整後のU字溝ブロック1が調整脚部17を脚として上記設置面109上に設置されたときには、底版3の上下位置及びU字溝ブロック1全体としての上下位置が設計通りになる。また、上記の突出量H調整が底版3の四隅でそれぞれ実行されることで、底版3の傾きも設計通りに調整される。なお、このような突出量H調整を可能にするために、施工用ロボット20が、設置面109の位置及び不陸を検知するセンサー類(図示せず)を備え、調整工程においては、U字溝ブロック1の設置予定位置における設置面109の位置及び不陸を上記センサー類によって予め認識してもよい。
(設置工程)
その後、設置工程では、図8(a)に示されるように、施工用ロボット20は、第1アーム25a及び保持用アタッチメント27を駆動し、保持したU字溝ブロック1を、底版3を設置面109に沿わせる姿勢で設置面109上に設置する。ここでは、U字溝ブロック1は、設置面109に接地部17bを接地させた状態で、調整脚部17を脚として設置される。例えばここでは、既に途中まで完成している側溝100に隣接させてU字溝ブロック1が設置される。前述のとおり、上記調整工程において調整操作部39の突出量Hが調整済みであるので、ここで設置されたU字溝ブロック1の全体としての上下位置及び傾きは設計通りになる。
その後、図8(b)に示されるように、施工用ロボット20は、4つのブロック保持部37を回転させて保持用穴7から抜去し、保持用アタッチメント27によるU字溝ブロック1の保持状態を解除し、保持用アタッチメント27をU字溝ブロック1から離間させる。
(注入工程)
その後、注入工程では、図9(a)に示されるように、施工用ロボット20は、上記のように設置されたU字溝ブロック1の側版5同士の間に注入用アタッチメント29を挿入するようにして、底版3の上面3a側の2つの注入穴11に、それぞれ対応する充填材供給部43を接続する。そして、充填材容器34(図4参照)から充填材111が送り出されると、図9(b)に示されるように、充填材111は注入穴11を通じて底版3と設置面109との間に注入され充填される。ここでは、調整脚部17は充填材111に埋め殺しされる。なお、充填材111の注入に先立って、底版3と設置面109との間のスペースに、充填材111用の型枠が設置されてもよい。その後、施工用ロボット20は、第2アーム25bの駆動により注入用アタッチメント29をU字溝ブロック1から離間させる。充填材111が硬化性のものである場合には、注入された充填材111が硬化し、U字溝ブロック1が確実に位置決めされる。なお、U字溝ブロック1が据え付けられた後には、平坦な底版3の上面3aを形成するために、保持用穴7及び注入穴11がモルタル等で埋められる。或いは、保持用穴7及び注入穴11が専用の穴埋め部材で埋められてもよい。
上述のような保持工程、調整工程、設置工程、及び注入工程が繰り返されることで、設置面109上に、多数のU字溝ブロック1が連続するように据え付けられて、必要な箇所が埋戻しされ側溝100が構築される。
上記の各工程を繰返し実行する際に、施工用ロボット20は、必要に応じてクローラ23を駆動して移動してもよい。また、施工用ロボット20は、保持用アタッチメント27と注入用アタッチメント29とを2つずつ備えるので、U字溝ブロック1を同時に2つ取扱うことができる。例えば、一方の保持用アタッチメント27による調整工程及び設置工程の実行中に、他方の保持用アタッチメント27で次のU字溝ブロック1の保持工程を実行する、と言った並行作業が可能になる。また、一方の注入用アタッチメント29による注入工程の実行中に、他方の注入用アタッチメント29で次の注入工程の準備をする、といった並行作業が可能になる。
また、上述したような保持工程、調整工程、設置工程、及び注入工程は、施工用ロボット20の制御部24が所定の施工用プログラムに従って施工用ロボット20の各部位を制御し動作させることで実現される。また、施工用ロボット20が自律的に上記制御を実行し、側溝構築方法が無人で実行されてもよい。施工用ロボット20は、上記の制御に必要な情報を取得する各種のセンサー類(図示せず)を適宜備えている。このセンサー類には、例えば、施工用ロボット20の現在位置を認識するためのGPS装置や、溝103の位置、設置面109の位置及び不陸、U字溝ブロック1の位置及び姿勢等を認識するためのカメラ等が含まれる。また、上記の認識処理を容易にするために、地盤やU字溝ブロック1の各部位に、上記センサー類で認識可能な所定のマーカーが付されてもよい。また、施工用ロボット20の各部位は、モータ等の電気的な動力源で駆動されてもよく、油圧駆動であってもよい。
続いて、本実施形態による作用効果について説明する。
本実施形態では、施工用ロボット20が保持用アタッチメント27によってU字溝ブロック1を保持し所定の場所に設置するので、U字溝ブロックをワイヤー等で吊上げ・吊下しするといった作業に比較して、側溝100の施工が容易であり、安全性も高い。また、U字溝ブロック1の高さ調整部9及び保持用アタッチメント27の調整操作部39の存在により、設置されるU字溝ブロック1の上下位置及び傾きが調整されるので、事前に形成される設置面109の上下位置には極端に高い精度は要求されず、設置面109の不陸の許容範囲も大きい。従って、設置面109の形成作業(砕石層105の形成作業)が簡易化され、ひいては側溝100の施工が容易になる。
また、高さ調整部9は、貫通穴15に螺合された調整脚部17を回転させて底版3からの下方への突出量Hを調整する構造であるので、突出量Hを高精度で調整することができ、ひいては側溝100の高い位置精度が得られる。
また、高さ調整部9の貫通穴15が、保持用穴7と同心で底面7aに形成されているので、保持用穴7と貫通穴15とが別々に配置される場合に比較して、底版3に形成される穴の個数が低減され、U字溝ブロック1の製造の複雑化が緩和される。また、これらの穴に最終的にモルタル等を埋める作業も削減される。また、保持用穴7、高さ調整部9及び注入穴11が、U字溝ブロック1の長手方向及び幅方向に対して対称に配置されているので、保持用アタッチメント27により重心近傍で安定して保持し移動することができる。また、上記のようなU字溝ブロック1の形状の対称性により、施工用ロボット20によるU字溝ブロック1の設置向き等の制御が軽減される。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で変形したものであってもよい。
上記実施形態の各構成及び下記の各変形に係る構成を適宜組み合わせて使用してもよい。
例えば、本発明のプレキャスト製品は、U字溝ブロックに限定されずL字型プレキャスト製品であってもよい。本発明の構造物構築方法は、当該L字型プレキャスト製品を配列してL字擁壁を構築する擁壁構築方法に適用されてもよい。そして、本発明のアタッチメント及び施工用機械は、当該擁壁構築方法に適用されてもよい。
また、本発明における施工用機械は、複数のアームを備える施工用ロボット20には限定されず、保持したU字溝ブロック1を移動可能な少なくとも1つのアームを備えるものであればよい。また、施工用ロボット20に代えて、アタッチメントを着脱可能なアームを備える重機(建設機械)を用いてもよい。重機は、上記のようなロボットに比較して建設現場で比較的容易に準備できる点で好ましい。一方、汎用の垂直多関節ロボットアームを備えるロボットを採用すると、重機に比較して、一般的にアームを高精度に駆動可能であるので、U字溝ブロック1の設置位置を高精度で制御できる点で好ましい。また、上記のようなロボットは、一般的に重機よりも小型のものが多いので、狭い場所での施工が可能である点で好ましい。
U字溝ブロック1に形成される保持用穴7、高さ調整部9、及び注入穴11の個数は、実施形態のものには限定されず、適宜変更することができる。これらの個数は複数に限られず単数であってもよい。なお、高さ調整部9が3つ以上設けられた形態(但し、すべての高さ調整部9が同一直線上に位置する形態を除く)によれば、底版3の傾き(U字溝ブロック1の傾き)を2軸方向で調整可能であるので、高さ調整部9は3つ以上設けられることが好ましい。また、保持用穴7、高さ調整部9、及び注入穴11の配置も、実施形態のものには限定されず、適宜変更することができる。
また、実施形態では、保持用穴7と高さ調整部9とが同心の位置に設けられているが、この形態には限定されず、保持用穴7と高さ調整部9とがそれぞれ底版3の離れた位置に設けられてもよい。また、実施形態では、保持用穴7が底版3を貫通しない非貫通の凹部であったが、保持用穴7は底版3を貫通する穴であってもよい。またこのとき、保持用穴7と注入穴11とが共通化されてもよい。すなわち、底版3を貫通する貫通穴が保持用穴7と注入穴11との両者の機能を併せ持っていてもよい。この構成によれば、U字溝ブロック1に事前に形成される穴等の個数を低減することができる。
また、図10に示されるように、保持用穴7が底版3を貫通しない非貫通の凹部であり、注入穴11が当該凹部の底面7aから底版3の下面3bまで貫通するように、例えば保持用穴7と同心に設けられてもよい。そして、この場合、高さ調整部9は保持用穴7及び注入穴11とは離れた位置に設けられる。
上述のように保持用穴7、高さ調整部9、及び注入穴11の個数や配置が変更された場合には、当然ながら、ブロック保持部37、調整操作部39、及び充填材供給部43の個数や配置も対応して変更されればよい。
また、実施形態では1本のロボットアーム25でU字溝ブロック1を保持・移動しているが、例えば、複数のロボットアーム25で1つのU字溝ブロック1を保持・移動するようにしてもよい。
また、保持用アタッチメント27がU字溝ブロック1を保持する形態としては、ブロック保持部37が保持用穴7に螺合される形態に限定されず、図11のような形態であってもよい。図11に示されるように、ブロック保持部83の円柱本体部84の下端には、径方向両側に張出した張出キー85が設けられている。一方、底版3の保持用穴81は、底版3を厚さ方向に貫通し、平面視では、図11(b)に示されるように、張出キー85を含めてブロック保持部83を挿通させる形状をなしている。そして、ブロック保持部83が底版3の上面3a側から保持用穴81に挿通され底版3の下方に張出キー85が突出した状態で、図11(b)に示されるように、円柱本体部84が90°回転される。これにより、張出キー85が底版3の下面3bに引っ掛かることで、保持用アタッチメント27がU字溝ブロック1を保持する。
また、張出キー85が可動であり、円柱本体部84の外周面から径方向に出没可能に構成されてもよい。この場合、保持用穴81は単なる平面視円形の穴であってもよい。そして、この場合、張出キー85が円柱本体部84の内部に引き込まれた状態で上方から円柱本体部84が保持用穴81に挿通された後、底版3の下方で張出キー85を外側に張出させればよい。
また、実施形態では、保持用穴7がU字溝ブロック1の底版3の上面3aに設けられているが、保持用穴7は、例えばU字溝ブロック1の側版5の内側面5a(図1)に設けられてもよい。すなわち、保持用穴7は、U字溝ブロック1の内壁面(例えば、底版3の上面3a、側版5の内側面5aなど)の何れかの箇所に設けられることとしてもよい。或いは、保持用穴7がU字溝ブロック1の内壁面に設けられることも必須ではなく、保持用穴7は、U字溝ブロック1の外壁面(例えば、底版3の下面、側版5の外側面、側版5の上端面など)に設けられてもよい。なお、保持用穴7が底版3の上面3a以外(内側面5a等)に設けられる場合においても、高さ調整部9は底版3に別途設けられる必要がある。
保持用穴7が側版5の内側面5aに設けられる場合には、例えば、対向する内側面5aの各中央部に1つずつの保持用穴7が設けられてもよく、各内側面5aに複数ずつの保持用穴7が設けられてもよい。保持用穴7が内側面5aに設けられている場合、このU字溝ブロック1を保持する保持用アタッチメントは、例えば、アタッチメント本体部35(図5)の側面から、保持用穴7に対応する個数及び配置で、ブロック保持部37(図5)が水平方向に延び出す構成のものであってもよい。
また、側版5の内側面5aに設けられた保持用穴7は、U字溝ブロック1の設置後に、例えば手作業で、モルタル等で埋めてもよく、専用の穴埋め部材で埋めてもよい。或いは、内側面5aに設けられた保持用穴7は、底版3の上面3aに設けられる場合に比較して、側溝100における水流の障害になりにくいので、側溝100の完成後にもそのまま残されてもよい。
また、内側面5aに設けられる保持用穴は、図2で説明したように雌ネジ部7bを有する保持用穴7であってもよく、これに代えて、図11で説明した保持用穴81が採用されてもよい。この場合、U字溝ブロック1を取扱う保持用アタッチメントは、上記のような水平方向に延び出すブロック保持部37に代えて、水平方向に延び出すブロック保持部83(図11)を有するものであってもよい。
上述したような変形一例を、図12及び図13を参照しながら説明する。当該変形例において、前述の実施形態と同一または同等の構成要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。図12は、変形例に係るU字溝ブロック201から切り出した底版203と、当該底版203に対応する保持用アタッチメント227と、を示す斜視図である。図13は、底版203のXIII-XIII断面図である。
この変形例におけるU字溝ブロック201の底版203には、長手方向の両端部にそれぞれ位置する2つの保持用穴7と、各保持用穴7の幅方向両隣に位置する合計4つの高さ調整部9と、2つの注入穴11と、が設けられている。
この変形例においては、施工用ロボット20の2つのロボットアーム25(例えば、第1アーム25aと第3アーム25cとする)にそれぞれ1つずつ保持用アタッチメント227が取り付けられる。保持用アタッチメント227は、箱状の本体部235と、本体部235から下方に突き出したブロック保持部37と、本体部235から幅方向両側に張出した梁状部236と、各梁状部236からそれぞれ下方に突き出した調整操作部39と、を備えている。
そして、U字溝ブロック201は、長手方向の一端側において保持用アタッチメント227を介して第1アーム25aに保持され、長手方向の他端側において保持用アタッチメント227を介して第3アーム25cに保持され、第1アーム25aと第3アーム25cとの協働によってU字溝ブロック201が移動される。このように、U字溝ブロック201は、施工用ロボット20の2本のアームによって保持され移動される。
具体的には、一方の保持用アタッチメント227のブロック保持部37が長手方向の一端側の保持用穴7に螺合され、他方の保持用アタッチメント227のブロック保持部37が長手方向の他端側の保持用穴7に螺合される。そして、このような保持状態から、各保持用アタッチメント227が備える2本ずつの調整操作部39がそれぞれ対応する高さ調整部9の貫通穴15に挿入され、工具部39aが工具穴17cに挿入された状態で各調整脚部17を回転させて各突出量Hの調整を行う。このように、1つのU字溝ブロック201が施工用ロボット20の2本のロボットアーム25によって取扱われてもよい。
1,201…U字溝ブロック(プレキャスト製品)、3,203…底版、3b…下面、7…保持用穴(凹部)、7a…底面、9…高さ調整部、11…注入穴、15…貫通穴、17…調整脚部、27,227…保持用アタッチメント、29…注入用アタッチメント、20…施工用ロボット(施工用機械)、25…ロボットアーム、25b…第2アーム(注入用アーム)、35…アタッチメント本体部、37,83…ブロック保持部、39…調整操作部、43…充填材供給部、81…保持用穴、100…側溝(構造物)、109…設置面、H…突出量。

Claims (8)

  1. プレキャスト製品を所定の設置面上に設置して前記プレキャスト製品を含む構造物を構築する構造物構築方法であって、
    所定の施工用機械のアームに取り付けられた保持用アタッチメントに設けられた保持部が前記プレキャスト製品に設けられた保持用穴に係合されて、前記プレキャスト製品が前記保持用アタッチメントに保持される保持工程と、
    前記施工用機械による前記アーム及び前記保持用アタッチメントの駆動によって、前記プレキャスト製品が当該プレキャスト製品の底版を前記設置面に沿わせる姿勢で前記設置面上の所定の位置に設置される設置工程と、を備え、
    前記底版には、前記設置面からの前記底版の高さを調整するための高さ調整部が設けられており、
    前記高さ調整部は、前記底版を厚さ方向に貫通する貫通穴を有する、構造物構築方法。
  2. 前記高さ調整部は、前記貫通穴に螺合され前記底版から下方に突出すると共に前記設置面に接地する調整脚部を有しており、
    前記保持用アタッチメントに設けられた調整操作部が前記調整脚部を回転させることで当該調整脚部の下方への突出量が調整され、前記底版の高さが調整される調整工程を更に備える、請求項1に記載の構造物構築方法。
  3. プレキャスト製品を所定の設置面上に設置して前記プレキャスト製品を含む構造物を構築する構造物構築方法であって、
    所定の施工用機械のアームに取り付けられた保持用アタッチメントに設けられた保持部が前記プレキャスト製品に設けられた保持用穴に係合されて、前記プレキャスト製品が前記保持用アタッチメントに保持される保持工程と、
    前記施工用機械による前記アーム及び前記保持用アタッチメントの駆動によって、前記プレキャスト製品が当該プレキャスト製品の底版を前記設置面に沿わせる姿勢で前記設置面上の所定の位置に設置される設置工程と、を備え、
    前記施工用機械は、前記アームとは別に設けられた注入用アームを更に備え、
    前記注入用アームには、前記底版と前記設置面との間に充填材を注入するための注入用アタッチメントが着脱可能に取り付けられている、構造物構築方法。
  4. 前記保持用穴は、前記底版の上面に設けられた非貫通の凹部を含み、
    前記貫通穴は前記凹部の底面から前記底版の下面まで貫通している、請求項に記載の構造物構築方法。
  5. 前記底版には、当該底版を厚さ方向に貫通する注入穴が設けられており、
    前記施工用機械による前記注入用アーム及び前記注入用アタッチメントの駆動によって前記注入穴を通じて前記底版と前記設置面との間に充填材が注入される注入工程を更に備える、請求項に記載の構造物構築方法。
  6. プレキャスト製品を所定の設置面上に設置して前記プレキャスト製品を含む構造物を構築する構造物構築方法に使用される施工用機械であって、
    前記プレキャスト製品は、
    当該プレキャスト製品の何れかの箇所に設けられた保持用穴と、
    前記プレキャスト製品の底版を厚さ方向に貫通する貫通穴と、前記貫通穴に螺合され前記底版から下方に突出すると共に前記設置面に接地する調整脚部と、を含み、前記調整脚部の回転により当該調整脚部の下方への突出量を調整可能とする高さ調整部と、を備えており、
    前記プレキャスト製品を保持するための保持用アタッチメントが取り付けられる第1アームを備え、
    前記保持用アタッチメントは、
    前記第1アームに対して着脱可能なアタッチメント本体部と、
    前記アタッチメント本体部から前記保持用穴に対応する位置で突き出し、前記保持用穴に係合されて前記底版を保持する保持部と、
    前記アタッチメント本体部から前記調整脚部に対応する位置で突き出し、前記調整脚部の上端部に係合して当該調整脚部を回転させる調整操作部と、を有する、施工用機械。
  7. 前記プレキャスト製品は、前記底版を厚さ方向に貫通する注入穴を更に備えるものであり、
    前記プレキャスト製品の底版と前記設置面との間に前記注入穴を通じて充填材を注入するための注入用アタッチメントが取り付けられる第2アームを更に備える、請求項に記載の施工用機械。
  8. 前記注入用アタッチメントは、
    前記第2アームに対して着脱可能なアタッチメント本体部と、
    前記アタッチメント本体部から前記注入穴に対応する位置で突き出し、前記注入穴に対して前記充填材を供給する充填材供給部と、を備える、請求項に記載の施工用機械。
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