JP7295638B2 - 薬剤揮散器 - Google Patents

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Description

本発明は、薬剤揮散器に関する。
特許文献1は、自動車に搭載されるエアコンの空気の吹出口のルーバーに、クリップ等により取り付けられて使用される薬剤揮散器を開示している。特許文献1の薬剤揮散器は、吹出口から吹き出される空気を、薬剤揮散器の筐体に形成される導入口を介して吸い込み、筐体に形成される排出口を介して排出することにより、筐体内の薬剤を車内に揮散させる。
特表2012-523304号公報
特許文献1の薬剤揮散器の筐体は、薬剤を収容し、薬剤が滲出する孔を有する容器を保持する。筐体には、通常、細かな隙間が多々形成されている。従って、薬剤に含まれる液体成分が、このような隙間を介して筐体の外に漏れ出すことがある。その場合、薬剤揮散器が設置される周囲の環境を意図せず汚してしまう。
本発明は、薬剤に含まれる液体成分が筐体の外に漏れ出すことを防止することができる薬剤揮散器を提供することを目的とする。
本発明の第1観点に係る薬液揮散器は、空気の吹出口の近傍に設置される薬剤揮散器であって、薬剤を収容し、前記薬剤が滲出する孔を有する容器と、第1正面部と、第1背面部と、前記第1正面部と前記第1背面部との間を前後方向に連結する第1側面部とを有し、通気口が形成され、前記容器を外側から覆うように保持する第1ケースと、前記第1ケースから後方へ延び、前記第1ケースを前記吹出口の近傍に固定する固定具とを備える。前記第1背面部の中央付近には、前後方向に貫通する開口が形成される。前記固定具は、前記第1背面部の前記開口に挿入されるベース部と、前記ベース部から後方に延び、前記吹出口の近傍に固定される固定部とを有する。前記第1背面部は、前記開口を規定するように前記開口の近傍において前記開口を囲む外周部を有する。前記外周部及び前記ベース部の一方を第1要素とし、他方を第2要素とするとき、前記第1要素は、前記第2要素に対面しつつ、前記第2要素から間隔を開けて配置される基面である第1基面と、前記第1基面から前記第2要素に接触するように突出する突出部とを有する。
本発明の第2観点に係る薬剤揮散器は、第1観点に係る薬剤揮散器であって、前記第2要素は、前記第1要素に対面しつつ、前記第1要素から間隔を開けて配置される基面である第2基面と、前記第2基面から前記第1要素に接触するように突出する突出部とを有する。
本発明の第3観点に係る薬剤揮散器は、第1観点又は第2観点に係る薬剤揮散器であって、前記第1要素は、前記第2要素に対面しつつ、前記第2要素から間隔を開けて配置される基面である第3基面と、前記第3基面から前記第2要素に接触するように突出する、前記突出部とは別の突出部をさらに有する。
本発明の第4観点に係る薬剤揮散器は、第2観点又は第3観点に係る薬剤揮散器であって、前記複数の突出部がそれぞれ立ち上がる前記基面どうしは、互いに角度を為すように配置される。
本発明の第5観点に係る薬剤揮散器は、第1観点から第4観点のいずれかに係る薬剤揮散器であって、前記ベース部は、前記第1背面部の前記開口に挿入される胴部と、前記胴部の径方向外側へ周方向に延び、前記胴部において前記開口から背面側に突出した部分に連結されるフランジ部とを含む。前記突出部は、前記胴部又は前記フランジ部に配置され、あるいは前記胴部又は前記フランジ部に接触するように前記外周部に配置される。
本発明の第6観点に係る薬剤揮散器は、第1観点から第5観点のいずれかに係る薬剤揮散器であって、前記容器は、背面側に開口を有し、前記薬剤を収容する容器本体と、前記開口を塞ぐように前記容器本体に取り付けられる背面シートとを有する。前記背面シートが突き破られることにより、前記孔が形成される。前記固定具は、前記背面シートを突き刺すように押圧する押圧部をさらに有する。
本発明の第7観点に係る薬剤揮散器は、第1観点から第6観点のいずれかに係る薬剤揮散器であって、前記第1ケースを外側から覆うように保持し、前後方向に延びる回転軸周りを前記第1ケースに対し相対的に回転可能に構成される第2ケースをさらに備える。前記第2ケースは、前記回転軸周りを前記第1ケースに対し回転することにより、前記第1ケースの前記通気口を閉じる閉位置と、前記第1ケースの前記通気口を開く開位置との間を切り替えられる。
本発明によれば、固定具のベース部と、第1ケースの第1背面部の開口を囲む外周部との一方を第1要素とし、他方を第2要素とするとき、第1要素が、第1基面と突出部とを有する。第1基面は、第2要素に対面しつつ、第2要素から間隔を開けて配置され、突出部は、第1基面から第2要素に接触するように突出する。以上の構成によれば、突出部と第2要素との接触部分により、薬剤に含まれる液体成分の漏出ルートが閉じられる。また、第1基面全体が、第2要素に面接触しない。従って、毛細管現象により、接触面どうしの狭い隙間を伝って、薬剤に含まれる液体成分が外部へと容易に吸い出されてしまう事態が抑制される。よって、薬剤に含まれる液体成分が筐体の外に漏れ出すことを防止することができる。
本発明の一実施形態に係る薬剤揮散器を正面側から視た斜視図。 薬剤揮散器を背面側から視た斜視図。 薬剤揮散器の側面図。 本発明の一実施形態に係る容器の正面図。 容器の側面図。 本発明の一実施形態に係る背面シートの断面図。 本発明の一実施形態に係るプレートの正面図。 本発明の一実施形態に係る内ケース(第1ケース)の分解斜視図。 内ケースの正面側部材を背面側から視た斜視図。 内ケースの背面側部材を背面側から視た斜視図。 内ケースの背面側部材の正面図。 本発明の一実施形態に係る固定具を正面側から視た斜視図。 固定具の側面図。 固定具と第1背面部との連結部分の構造を示す断面図。 本発明の一実施形態に係る外ケース(第2ケース)の分解斜視図。 外ケースの正面側部材を背面側から視た斜視図。 外ケースの正面側部材と背面側部材との連結部分の構造を示す断面図。 変形例に係る内ケースの背面側部材の正面図。 別の変形例に係る内ケースの背面側部材の正面図。 変形例に係る固定具と第1背面部との連結部分の構造を示す断面図。 別の変形例に係る固定具と第1背面部との連結部分の構造を示す断面図。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る薬剤揮散器について説明する。
<1.薬剤揮散器の全体構成>
図1に、本実施形態に係る薬剤揮散器1を正面側から視た斜視図を示し、図2にその背面側から視た斜視図を示し、図3にその側面図を示す。なお、ここでの説明では、図1~図3のとおり、前後方向を定義し、前側は正面側を意味し、後側は背面側を意味する。本実施形態に係る薬剤揮散器1は、自動車用であり、車内に薬剤を揮散させ、薬剤が有する様々な効能を車内の空間に提供する。薬剤揮散器1は、車載のエアコンの空気の吹出口の近傍に設置され、特に、エアコンの吹出口に配置されるルーバーに取り付けられる。これにより、薬剤揮散器1は、吹出口から吹き出される気流に乗せて、車内の空間に薬剤を効率的に行き渡らせることができる。
薬剤揮散器1は、薬剤を収容する容器10と、容器10を外側から覆うように保持する内ケース20と、内ケース20をさらに外側から覆うように保持する外ケース30と、以上のユニット10、20及び30をエアコンの吹出口の近傍に固定する固定具40とを備える。詳細は後述するが、内ケース20には、通気口23及び24が形成されており、これらの通気口23及び24を、エアコンから送り出される空気が通り抜けることにより、薬剤が車内に拡散する。
外ケース30は、前後方向に延びる回転軸A1周りを内ケース20に対し相対的に回転可能に構成され、この回転により、内ケース20の通気口23及び24を開閉する。使用者は、例えば乗車するとき等に、外ケース30を内ケース20の通気口23及び24を開く開位置にセットし、薬剤揮散器1を使用する。一方、降車するとき等には、外ケース30を内ケース20の通気口23及び24を閉じる閉位置にセットし、薬剤揮散器1の使用を停止する。このように、不使用時において内ケース20の通気口23及び24を閉じることにより、薬剤の無駄な消耗を防ぐことができる。以下、薬剤揮散器1を構成する各ユニット10、20、30及び40の詳細を説明する。
<2.各部の構成>
<2-1.容器>
図4Aに、容器10の正面図を示し、図4Bにその側面図を示す。容器10は、容器本体11と、容器本体11に取り付けられた背面シート12とを有する。容器本体11は、背面側に開口11aを有するカップ部111と、カップ部111の背面側の端部に連続する環状のフランジ部112とを有する。フランジ部112は、カップ部111の前後方向に延びる中心軸(回転軸A1に一致する)を基準として、カップ部111の径方向外側において周方向に延びる。背面シート12は、開口11aを塞ぐようにフランジ部112に貼着される。この貼着は、例えば熱溶着や、接着剤による接着等により行うことができる。カップ部111は、天面部115と、天面部115の外周縁から背面側に延びる筒状の外周部116と、外周部116の背面側の端部に連続する台座部114とを有する。台座部114は、正面視において外周部116を内部に含むような形状である。台座部114は、フランジ部112の内周縁から立ち上がる筒状部位と、当該筒状部位の正面側の端部と外周部116の背面側の端部との間に広がる平面状の部位とを有する。これに限定されないが、天面部115は、正面視において円形状であり、台座部114、背面シート12及びフランジ部112の外周縁は、正面視においてコーナーが丸く面取りされた正方形状である。本実施形態では、背面シート12の外周縁とフランジ部112の外周縁とは、正面視において概ね一致する。
容器本体11及び背面シート12により閉鎖空間が形成され、当該閉鎖空間に薬剤が収容される。本実施形態の薬剤は、液体状である。薬剤の種類は、特に限定されないが、典型的には芳香剤、消臭剤又は防虫剤、或いはこれらの混合物であり、使用目的に応じて、香料、消臭成分、防虫成分、着色料等の添加剤が含有される。薬剤に含まれる溶媒は、使用される添加剤の種類に応じて適宜選択され、親水性溶媒又は親油性溶媒、或いはこれらの混合物とすることができる。薬剤が香料を含む場合には、その香り強度を高めるために、溶媒として少なくとも親油性溶媒を含むことが好ましい。親水性溶媒としては、例えば、水又はエタノール、或いはこれらの混合物を使用することができる。親油性溶媒としては、例えば、グリコールエーテル又はイソパラフィン系溶媒、或いはこれらの混合物を使用することができる。また、薬剤には、香料、消臭成分、防虫成分、着色料等の機能性成分を可溶化させるために、溶解剤が含まれていてもよい。
容器本体11の材料は、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレン等の樹脂とすることができる。背面シート12は、可撓性を有するシートである。背面シート12は、突き破られることにより、薬剤が滲出する孔が形成されるように構成されている。図5は、本実施形態の背面シート12の断面図である。この例では、背面シート12は、揮散層121と、揮散層121よりも容器本体11側に配置される破断層122とを有する積層体から構成される。揮散層121は、薬剤を通過させ、揮散させることができるような材料、ここでは多孔質材料から構成される。揮散層121は、背面シート12に揮散層121側から押圧力が加えられたとき、及び背面シート12にこれを引き伸ばす引張力が加えられたときに、破断層122よりも破断しにくい材料から構成される。以上のような揮散層121の材料としては、テスリン(商標)やダラミック(商標)等の多孔質膜を好ましく選択することができる。また、以上のような破断層122の材料としては、例えば、ポリエチレン、アルミニウム、又はポリエチレンテレフタレート、あるいはこれらの任意の組み合わせを選択することができる。破断層122の材料の好ましい例としては、第1のポリエチレン層、アルミニウム層、第2のポリエチレン層、ポリエチレンテレフタレート層が容器本体11側からこの順番に積層された薄膜を挙げることができる。本実施形態では、揮散層121と破断層122とは、正面視においてフランジ部112と重なる外周部のみが接合される。この接合は、例えば熱溶着や、接着剤による接着等により行うことができる。
図4A及び図4Bに点線で示すように、容器10の内部には、背面シート12に沿ってプレート13が配置される。図6は、プレート13の正面図である。プレート13は、台座部114により囲まれる空間と概ね同じ形状を有し、当該空間内に収容されている。プレート13には、所定の位置、本実施形態では、正面視における4つのコーナー付近に貫通孔131が形成されており、中央付近にも貫通孔132が形成されている。容器本体11の内部には、この貫通孔132を介して薬剤が充填される。プレート13は、以上の説明から明らかなとおり、容器10の内部空間内において背面シート12を覆うが、背面シート12において、貫通孔131及び132に対応する部位(以下、非被覆部分という)は、プレート13に覆われない。プレート13は、背面シート12に揮散層121側から押圧力が加えられたときに、背面シート12の伸張を、非被覆部分以外において阻止するために配置されている。また、プレート13は、容器10の内部空間内が環境温度の低下によって陰圧になる際に、背面シート12が変形して破断層122が破れることを防止することができる。さらに、落下時や外部の衝撃による破断層122の破れも防止することができる。プレート13の材料は、特に限定されないが、例えば、ポリプロピレン等の樹脂である。
<2-2.内ケース>
図7に、内ケース20の分解斜視図を示す。同図に示すように、内ケース20は、前後に取り外し可能な正面側部材21と背面側部材22とを有する。図8は、正面側部材21を背面側から視た斜視図であり、図9は、背面側部材22を背面側から視た斜視図である。これに限定されないが、内ケース20は、ポリプロピレン等の樹脂製である。本実施形態では、正面側部材21は、1つの部品としてその全体が分離不能に一体的に構成されており、背面側部材22も、1つの部品としてその全体が分離不能に一体的に構成されている。
正面側部材21は、第1正面部211と、第1正面部211の外周縁から背面側に延びる筒状の第1側面部212とを有する。一方、背面側部材22は、第1側面部212の背面側の端部に取り外し可能に連結される第1背面部221を有する。第1側面部212は、第1正面部211と第1背面部221との間を前後方向に連結する。
第1正面部211は、正面視においてその外周縁が円形状であり、中央付近に前後方向に貫通する開口211aを有する。開口211aも、正面視において第1正面部211の外周縁と同心の円形状である。図8に示すように、第1正面部211には、開口221aの外周縁に沿って、背面側に向かって起立する筒状の内壁部213が連続している。内壁部213の内側の空間には、背面側から容器10のカップ部111の全体が挿入される。容器10が内ケース20に収容された状態では、フランジ部112は、内壁部213に当接するため、内壁部213の内側の空間からの薬剤の揮散を防ぐことができる。図8に示すように、内壁部213は、背面視において開口211aと概ね一致する円形状であるが、台座部114の4つのコーナーを受け取ることができるように、径方向に等間隔に4か所、拡径する部分213aを有する。このように、内壁部213とこれに挿入される台座部114とが非円形であるため、内壁部213の内側にカップ部111が挿入された状態では、容器10は正面側部材21に対し回転軸A1周りを回転不能となる。
第1背面部221は、その外周縁が円形状の板部材であり、正面視において第1正面部211と外周縁が概ね一致する。図7に示すように、第1背面部221の正面側の面には、外周縁に沿って外周縁の少し内側において、環状の突出壁222が起立している。一方、図8に示すように、第1側面部212の内周面には、段差部212aが周方向に沿って形成されている。より具体的には、第1側面部212は、環状の厚肉部214と、厚肉部214の背面側に連続し、より薄肉の環状の薄肉部215とを有し、この厚みの差により段差部212aが形成される。そして、突出壁222がこの段差部212aに嵌り込むことにより、正面側部材21と背面側部材22とが連結される。なお、薄肉部215の背面側の端部には、周方向に沿って径方向内側に突出する環状の突起218(図8参照)が設けられており、突出壁222には、周方向に沿って径方向外側に突出する環状の突起223(図7参照)が設けられている。正面側部材21と背面側部材22とを連結するときには、これらの弾性変形により、突起218及び突起223が互いを乗り越え、突出壁222が第1側面部212の内側に挿入される。挿入後は、突起218と突起223とが引っ掛かり合うことにより、強い外力が加えられない限り、正面側部材21と背面側部材22との連結状態が維持され、車の振動等により両部材21及び22が意図せず外れることがない。
図8に示すように、段差部212aは、周方向に沿って一部途切れている。そして、正面側部材21には、この途切れた位置に、第1側面部212の内周面から内側に向かって起立する一対の突片216及び217が設けられている。一方、図7に示すように、背面側部材22の突出壁222の上面には、正面側に向かって起立する爪部224が設けられている。突片216及び217は、両者の間に爪部224が挿入される空間を規定する収容部として機能する。爪部224は、正面側部材21と背面側部材22との連結時に、突片216及び217の間の空間に背面側から嵌め込まれる。爪部224と突片216及び217とは、互いに引っ掛かり合うことにより、正面側部材21が背面側部材22に対し回転軸A1周りに相対的に回転するのを規制する回転規制部として機能する。爪部224は、突片216及び217の間に嵌め込まれたとき、回転軸A1周りに両側から突片216及び217に囲まれる。従って、突片216及び217は、回転軸A1周りの順方向及び逆方向への爪部224の回転を規制することができる。よって、以上の回転規制部は、正面側部材21の背面側部材22に対する順方向及び逆方向への相対的な回転を規制する。
詳細は後述するが、外ケース30は、回転軸A1周りを順方向及び逆方に内ケース20に対し回転可能である。このような回転時には、内ケース20、特に第1側面部212を含む正面側部材21には、外ケース30との摩擦により、外ケース30から回転軸A1周りの力が加えられる。以上の回転規制部は、このような力により、内ケース20に含まれる正面側部材21と背面側部材22とが相対的に回転するのを防止する。内ケース20の通気口23及び24の開状態及び閉状態は、内ケース20と外ケース30との相対的な回転位置に応じて形成されるが、仮に正面側部材21が外ケース30につられて背面側部材22に対し回転してしまうと、通気口23及び24の開閉を適切に切り替えることができなくなってしまう。しかし、ここでは以上の回転規制部により、正面側部材21と背面側部材22との相対的な回転が規制されるため、このような事態が防止される。また、詳細は後述するが、正面側部材21に回転不能に固定される容器10の背面シート12は、背面側部材22に回転不能に固定される固定具40の押圧部417に突き刺され、破かれる。そして、それにより、背面シート12には、容器10内から薬剤を滲出させるための孔が形成される。よって、仮に正面側部材21が背面側部材22に対し回転してしまうと、押圧部417が背面シート12上を移動し、背面シート12が余分に破れてしまう。そうすると、薬剤が背面シート12を介して必要以上に漏れ出す事態となる。しかし、ここでは、以上の回転規制部により、正面側部材21と背面側部材22との相対的な回転が規制されるため、このような事態が防止される。
ただし、突片216と突片217の周方向の間隔は、爪部224の周方向の幅よりも大きい。すなわち、突片216及び217と爪部224とにより構成される回転規制部は、回転軸A1周りの遊びを有し、正面側部材21の背面側部材22に対する所定量の回転を許容する。これは、仮に正面側部材21と背面側部材22とが相対的に全く回転不能であると、外ケース30から内ケース20に摩擦により加わる回転軸A1周りの力が、逃げ場を失うからである。その場合、外ケース30の回転に引きずられて、内ケース20が回転しようとし、さらに内ケース20に回転不能に固定されている固定具40も、同様に回転しようとする。そうすると、固定具40が取り付けられている部位、典型的には、エアコンの吹出口のルーバーが損傷しかねない事態となる。しかし、ここでは、以上の回転規制部の遊びにより、正面側部材21と背面側部材22との相対的な回転が多少許容されるため、このような事態が防止される。また、この遊びは、内ケース20と外ケース30とを組み付けるときの不良を解消することができるクリアランスとしても機能し得る。
第1背面部221には、エアコンの吹出口から吹き出される空気を内ケース20内へと導入するための第1導入口23が形成されている。一方、第1正面部211には、第1導入口23を介して内ケース20内に導入された空気を外部へと排出するための第1排出口24が形成されている。本実施形態では、第1導入口23は、複数の(より具体的には、3つの)連通口23a~23cを含み、第1排出口24も、複数の(より具体的には、3つの)連通口24a~24cを含む。連通口23a~23cは、第1背面部221の外周方向に並んでおり、連通口24a~24cも、第1正面部211の外周方向に並んでいる。連通口23a~23cは、回転軸A1周りに等間隔に配列される。連通口24a~24cも、回転軸A1周りに等間隔に配列される。
本実施形態では、連通口23a~23cは、正面視において連通口24a~24cに対しそれぞれ重なるように配置される。これにより、エアコンの吹出口から吹き出された空気は、背面シート12に形成された孔から滲出した薬剤を適度に揮散させながら、内ケース20の内部を後方から前方へと適切に効率よく通過することができる。なお、本実施形態では、連通口23a~23cと連通口24a~24cとは、それぞれ互いに概ね同じ形状を有しており、正面視において殆どずれなく重なる。また、上述した回転規制部は、正面側部材21と背面側部材22との連結時に、連通口23a~23cと連通口24a~24cとをそれぞれ正面視において確実に対面させるための位置合わせの機能も有する。
第1正面部211の正面側の面(外面)には、周方向に沿って連通口23a~23cの間の位置において、サイン領域25が配置される。サイン領域25は、文字や図形等によるサインが記される領域であり、図7の例では、「OFF」の文字が記されている。詳細は後述するが、サイン領域25のサインは、容器10を収容する内ケース20の通気口23及び24が閉じられていることを示すサインである。
第1背面部221には、中央付近に前後方向に貫通する開口221aが形成されている。開口221aは、正面視において第1背面部221の外周縁と同心の正方形状である。詳細は後述するが、開口221aには、固定具40のベース部41が挿入される。第1背面部221の正面側の面上には、開口221aの各辺の中央部に対向する位置に、突起225が形成されている。各突起225は、容器10を内部に保持するように内ケース20を閉じたときに、容器10のフランジ部112と背面シート12との重なり部分に当接し、これを背面側から支持する。
内ケース20内に容器10が保持されるとき、第1背面部221の正面側の面(内面)は、容器10の背面シート12に対面する。図10は、背面側部材22の正面図である。図7では省略されているが、背面シート12に対面する第1背面部221の内面は、図10に示すように、凹凸領域C1を有する。凹凸領域C1には、背面シート12から滲出した薬剤の液体成分を保持するための多数の微細空間が形成されている。本実施形態では、凹凸領域C1には、互いに略平行に延びる多数本のリブ226が形成されており、リブ226間の隙間により、チャンネル状の微細空間が形成されている。背面シート12から漏れ出た薬剤の液体成分は、第1背面部221上に付着したとき、毛細管現象により、このような微細空間内に吸い込まれるように捉えられる。従って、特に薬剤揮散器1の不使用時等、背面シート12から漏れ出た薬剤が揮散し難い状況にあるときにおいても、薬剤の液体成分が薬剤揮散器1から漏れ出て周囲を汚してしまう事態が抑制される。
図10に示すとおり、第1背面部221の正面側の面(内面)上には、リブ226の他、連通口23a~23cを囲むように配置される囲い壁227と、中央付近の開口221a囲むように配置される囲い壁228とが設けられている。囲い壁227は、第1背面部221上に付着した薬剤の液体成分が、連通口23a~23cを介して外部に漏れ出ることを防止する役割を果たす。一方、囲い壁228は、第1背面部221上に付着した薬剤の液体成分が、開口221aに挿入された固定具40と第1背面部221との間に形成される隙間を介して外部に漏れ出ることを防止する役割を果たす。
図9に示すとおり、第1背面部221の背面側の面(外面)には、背面側へ延びる環状の突出壁229が起立している。突出壁229は、開口221aを囲むように配置されており、背面視において正方形状の開口221aの4つのコーナーに外接する円形状である。詳細は後述するが、この突出壁229は、その内側の空間に固定具40のフランジ部413を受け取り、開口221aを介して薬剤の液体成分が漏れ出るのを防止する機能を有する。
<2-3.固定具>
図11に、固定具40を正面側から視た斜視図を示し、図12に、その側面図を示す。これに限定されないが、固定具40は、ポリプロピレンやポリアセタール等の樹脂製である。固定具40は、ベース部41と、ベース部41から後方に延び、エアコンの吹出口の近傍、典型的にはルーバーに固定されるクリップ部42とを有する。本実施形態では、固定具40は、1つの部品としてその全体が分離不能に一体的に構成されている。
ベース部41は、筒状の胴部411と、胴部411の背面側の開口を塞ぐように配置される底面部412と、フランジ部413とを有する。フランジ部413は、胴部411の外周面から径方向外側へ周方向に沿って延びる。胴部411及び底面部412の外周縁は、正面視において正方形状であり、第1背面部221の開口221aと概ね一致した形状を有する。一方、フランジ部413の外周縁は、正面視において正方形状の胴部411の4つのコーナーに外接する円形状である。これにより、胴部411は、背面側から第1背面部221の開口221aに挿入されるが、フランジ部413のせいで通り抜けることができない。フランジ部413は、固定具40が背面側部材22に固定されたときに、胴部411において開口221aから前後方向に背面側に突出した部分に連結される。
胴部411は、正面視において互いに対向する2辺の中央付近に、各々、一対の切込み414及び414を有する。各対の切込み414及び414の間には、前後方向に延びる薄板状の弾性片415が設けられている。各弾性片415には、胴部411の径方向外側へ延びる突起416が設けられている。固定具40と第1背面部221とを連結すべく、胴部411を背面側から開口221a内に挿入するとき、突起416が外周部230に押されて、弾性片415が内側へと傾斜するように弾性変形する。なお、外周部230とは、第1背面部221の一部であって、開口221aを規定するように開口221aの近傍において開口221aを囲む部位である。以上のような弾性片415の弾性変形により、突起416が開口221aを通過し、通過後は、弾性片415が元の位置に復帰し、突起416が開口221aを囲む囲い壁228の上面(正面側の面)に引っ掛かる。これにより、強い外力が加えられない限り、固定具40と第1背面部221との連結状態が維持され、不意の手の接触や車の振動等により固定具40が内ケース20から意図せず脱落することが防止される。固定具40は、第1背面部221から後方へ延びるように、内ケース20に取り付けられる。
胴部411の正面側の端部には、その正面視における4つのコーナー近傍において、各々、押圧部417が設けられている。押圧部417は、正面側が先鋭化された突起である。押圧部417は、容器10を内部に保持するように内ケース20を閉じたときに、容器10の背面シート12を突き破るように押圧する。これにより、背面シート12に含まれる破断層122が破断する。一方で、揮散層121は、その伸張性の高さから破断しないが、多孔質膜により構成されるため、薬剤を透過させることができる。よって、押圧部417による押圧後は、背面シート12には、薬剤が滲出する孔が形成される。そして、これらの孔を介して、薬剤が容器10内から背面シート12の背面側の空間へ滲出する。滲出した薬剤は、背面シート12と第1背面部221との間に形成される空間に高密度に溜まり、当該空間を通過する気流に乗って外部へと運ばれる。
図13は、固定具40と、第1背面部221において開口221aを囲む外周部230との連結部分の構造を示す断面図である。同図に示すように、外周部230は、ベース部41のフランジ部413に対面しつつ、フランジ部413から間隔を開けて配置される基面231を有する。基面231は、前後方向に直交する面内において背面側を向くように広がる面である。また、外周部230には、基面231からフランジ部413に接触するように背面側へ突出する突出部232が設けられている。突出部232は、図9に示すように、基面231上において突出壁229に囲まれる部分に、4か所に分かれて配置される。背面視において、4つの突出部232の各々の両端は、突出壁229に連続している。一方、フランジ部413は、外周部230に含まれる突出壁229の内周面に対面しつつ、突出壁229の内周面から間隔を開けて配置される基面418を有する。基面418は、フランジ部413の厚み方向に広がる側周面である。また、フランジ部413には、図13に示すように、基面418から突出壁229の内周面に接触するように径方向外側へ突出する突出部419が設けられている。突出部419は、図11及び図12では省略されているが、フランジ部413の周方向全周に亘って延びている。
以上の突出部232とフランジ部413との接触部分は、第1背面部221の内側から開口221aを介して外部へ向かうルート(以下、漏出ルートという)上に位置するため、漏出ルートを閉じることができる。よって、この接触部分により、薬剤の液体成分の防波堤が形成され、漏出ルートを介して内ケース20から薬剤が漏れ出るのを抑制することができる。また、突出部232は、図9に示すように、リブ状であり、細長く延びている。その結果、突出部232とフランジ部413との接触面積が狭められ、薬剤の漏出を防止する効果が高められている。すなわち、仮に突出部232が省略され、基面231全体がフランジ部413と面接触する場合を考える。この場合、これらの接触面どうしの隙間が、漏出ルートの延びる方向に沿って漏出ルート上に長く形成されてしまう。そうすると、毛細管現象により、接触面どうしの狭い隙間を伝って、薬剤に含まれる液体成分が外部へと容易に吸い出されてしまう。この点、ここでは、基面231から漏出ルートの延びる方向に沿って短い幅を占める突出部232が、フランジ部413に接触するのみであるため、このような毛細管現象による薬剤の吸出しが生じにくくなっている。
同様に、以上の突出部419と突出壁229との接触部分も、漏出ルート上に位置するため、漏出ルートを閉じることができる。よって、この接触部分によっても、薬剤の液体成分の防波堤が形成され、漏出ルートを介して内ケース20から薬剤が漏れ出るのを抑制することができる。また、突出部419も、リブ状であり、細長く延びている。その結果、突出部419と突出壁229との接触面積が狭められ、薬剤の漏出を防止する効果が高められている。すなわち、仮に突出部419が省略され、基面418全体が突出壁229と面接触する場合、これらの接触面どうしの隙間が漏出ルートの延びる方向に沿って漏出ルート上に長く形成され、毛細管現象により薬剤に含まれる液体成分が外部へと容易に吸い出されてしまう。この点、ここでは、基面418から漏出ルートの延びる方向に沿って短い幅を占める突出部419が、突出壁229に接触するのみであるため、このような毛細管現象による薬剤の吸出しが生じにくくなっている。
また、複数の突出部232及び419がそれぞれ立ち上がる基面231及び418どうしは、互いに角度を為すように、特に本実施形態では略直交するように配置される。すなわち、突出部232とフランジ部413との接触部分と、突出部419と突出壁229との接触部分とが、漏出ルートが折れ曲がる前後のルート上に分かれて配置される。これにより、内ケース20からの薬剤の漏出がさらに抑制される。
クリップ部42は、一対の突出片421及び422を有する。突出片421及び422どうしは互いに対面しており、ベース部41の背面(底面部412の背面)から後方へ延びている。突出片421及び422は、ベース部41側の根本の部位を基準として、互いからより離間するように、弾性変形により所定量だけ折れ曲がることができる。よって、突出片421及び422に外力を加えることにより、突出片421及び422どうしの間隔を広げることができる。そして、こうして広がった突出片421及び422の隙間に、典型的にはエアコンのルーバーを挟み込むことにより、クリップ部42、ひいては薬剤揮散器1全体の位置を固定することができる。
<2-4.外ケース>
図14に、外ケース30の分解斜視図を示す。同図に示すように、外ケース30は、前後に取り外し可能な正面側部材31と背面側部材32とを有する。図15は、正面側部材31を背面側から視た斜視図である。これに限定されないが、外ケース30は、ポリプロピレン等の樹脂製である。本実施形態では、正面側部材31は、1つの部品としてその全体が分離不能に一体的に構成されており、背面側部材32も、1つの部品としてその全体が分離不能に一体的に構成されている。
正面側部材31は、第2正面部311と、第2正面部311の外周縁から背面側に延びる筒状の第2側面部312とを有する。一方、背面側部材32は、第2側面部312の背面側の端部に取り外し可能に連結される第2背面部321を有する。第2側面部312は、第2正面部311と第2背面部321との間を前後方向に連結する。
第2正面部311は、その外周縁が正面視において円形状であり、中央付近に前後方向に貫通する開口311aが形成されている。開口311aも、正面視において第2正面部311の外周縁と同心の円形状である。第2正面部311には、開口311aの外周縁に沿って、背面側に向かって起立する筒状の内壁部313が連続している。内壁部313は、内ケース20の内壁部213と、これに挿入された容器10のカップ部111との間に形成された隙間に挿入される。これにより、外ケース30の内壁部313の外周面は、内ケース20の内壁部213の内周面に対し間隔を開けて対面する。内壁部313の内側の空間には、背面側から容器10のカップ部111の上部が挿入される。内ケース20と外ケース30とが連結された状態で、両者の中心軸は回転軸A1に一致する。
外ケース30の内壁部313には、背面側から切り込まれた複数のスリット314が形成されている。複数のスリット314は、回転軸A1周りに等間隔に配列されている。本実施形態では、6つのスリット314が60°間隔で配列されている。一方、図7に戻ると、内ケース20の内壁部213には、4つの拡径した部分213aのうちの1つの内側において、周方向に沿って延びる薄板状の弾性片250が設けられている。弾性片250の先端部には、径方向内側へ延びる突起251が設けられている。この突起251は、外ケース30が回転軸A1周りを内ケース20に対し相対的に回転するにつれて、複数のスリット314に順番に引っ掛けられ、ロックされるように構成されている。すなわち、突起251は、いずれかのスリット314に引っ掛けられているロック状態において、外ケース30に回転方向の力が加えられたときに、これに抵抗する力を内壁部313に加える。しかし、外ケース30に一定以上の回転方向の力が加えられると、弾性片250が弾性変形により径方向外側に反るように曲がり、突起251がスリット314から脱落する。これにより、上記の抵抗する力が弱まり、外ケース30が回転する。外ケース30が回転し、突起251が次のスリット314の位置に達すると、突起251は再びこの次のスリット314に嵌り込む。これにより、再びロック状態が形成される。
外ケース30が、スリット314の周方向の配列間隔に対応する角度(本実施形態では、60°)だけ回転する度に、上記ロック状態が形成される。また、上記ロック状態が形成される度に、内ケース20の第1導入口23及び第1排出口24が閉じられる閉位置と、これらが開いた開位置とが交互に現れる。突起251は、外ケース30が閉位置にあるときに、複数のスリット314の1つにロックされ、外ケース30が開位置にあるときに、複数のスリット314のうちの別の1つにロックされる。そのため、開位置と閉位置との切り替わりを、使用者に分かりやすくすることができる。また、しっかりとロックされているので、不意の手の接触や車の振動等により力が加わったときに、開位置と閉位置が意図せず切り替わることを防ぐことができる。よって、外ケース30を閉位置及び開位置に容易かつ確実にセットすることができる。従って、使用者が内ケース20に形成される通気口23及び24の開き量を容易にコントロールすることができる。本実施形態では、外ケース30が内ケース20に対して1回転する間に、開位置と開位置とが複数回ずつ、より具体的には、3回ずつ現れる。これを可能するために、スリット314は、回転軸A1周りに存在する閉位置の数と、開位置の数との和に等しい数だけ配置される。
第2背面部321は、その外周縁が円形状の板部材であり、正面視において第2正面部311と外周縁が概ね一致する。図14に示すように、第2背面部321の外周縁には、周方向に沿って所定の間隔を開けて、径方向外側に僅かに突出する複数の突出部322が配置されている。本実施形態では、これらの突出部322は、周方向に沿って60°ずつ間隔を開けて、各々、60°ずつ延びている。一方、図15に示すように、第2側面部312の背面側の端部には、周方向に沿って所定の間隔を開けて、背面側に僅かに突出する複数の突出部317が配置されている。本実施形態では、これらの突出部317は、周方向に沿って60°ずつ間隔を開けて、各々、60°ずつ延びている。図2に示すように、複数の突出部317は、複数の突出部322間の周方向の隙間にそれぞれ受け取られ、反対に、複数の突出部322は、複数の突出部317間の周方向の隙間にそれぞれ受け取られる。
突出部317及び突出部322は、周方向に沿って互い違いに配置されることにより、正面側部材31が回転軸A1周りに背面側部材32に対し相対的に回転するのを規制する回転規制部として機能する。突出部317は、突出部322間の隙間に嵌め込まれたとき、回転軸A1周りに両側から突出部322に囲まれる。同様に、突出部322は、突出部317間の隙間に嵌め込まれたとき、回転軸A1周りに両側から突出部317に囲まれる。従って、突出部317及び突出部322は、回転軸A1周りの順方向及び逆方向への互いの回転を規制することができる。言い換えると、以上の回転規制部は、正面側部材21の背面側部材22に対する順方向及び逆方向への相対的な回転を規制する。
これまでの図では省略されているが、図16に示すように、突出部317には、径方向内側に突出する突起318が設けられている。一方、第2背面部321の外周部における、複数の突出部322間の隙間の部分には、径方向外側に突出する突起323が設けられている。正面側部材31と背面側部材32とを連結するときには、これらの弾性変形により、突起318及び突起323が互いを乗り越え、突起318と突起323とが引っ掛かり合う。これにより、強い外力が加えられない限り、正面側部材31と背面側部材32との連結状態が維持され、不意の手の接触や車の振動等により両部材31及び32が意図せず外れることがない。
第2背面部321には、中央付近に前後方向に貫通する開口321aが形成されている。開口321aは、正面視において第2背面部321の外周縁と同心の円形状である。この開口321aには、図2に示すとおり、固定具40のフランジ部413が内部に挿入された状態の、内ケース20の第1背面部221の突出壁229が挿入される。図9に示すように、突出壁229には、径方向外側へ延び、周方向に間隔を開けて配置される複数の突起240が形成されている。外ケース30と内ケース20との連結時には、内ケース20の第1背面部221から突出する固定具40を開口321aに通しながら、第2背面部321を第1背面部221の背面側の面を覆うように近づける。このとき、突出壁229、突起240及び第2背面部321の弾性変形により、突起240が第2背面部321において開口321aを囲む部分を乗り越え、両者が前後方向に引っ掛かり合う。これにより、強い外力が加えられない限り、第2背面部321が第1背面部221から背面側へ脱落することが防止され、不意の手の接触や車の振動等によりこれらの部材321及び221が意図せず外れることがない。一方で、突起240は、回転軸A1周りの第2背面部321の回転を阻止することはない。よって、外ケース30の第2背面部321は、内ケース20の第1背面部221に対し回転軸A1周りを自由に回転することができる。
外ケース30には、空気の通気口33及び34が形成されている。より具体的には、第2背面部321には、エアコンの吹出口から吹き出される空気を外ケース30内へと導入するための第2導入口33が形成されている。一方、第2正面部311には、第2導入口33を介して外ケース30内に導入された空気を外部へと排出するための第2排出口34が形成されている。本実施形態では、第2導入口33は、複数の(より具体的には、3つの)連通口33a~33cを含み、第2排出口34も、複数の(より具体的には、3つの)連通口34a~34cを含む。連通口33a~33cは、第2背面部321の外周方向に並んでおり、連通口34a~34cも、第2正面部311の外周方向に並んでいる。連通口33a~33cは、回転軸A1周りに等間隔に配列される。連通口34a~34cも、回転軸A1周りに等間隔に配列される。
本実施形態では、連通口33a~33cは、正面視において連通口34a~34cに対しそれぞれ重なるように配置される。なお、本実施形態では、連通口33a~33cと連通口34a~34cとは、それぞれ互いに概ね同じ形状を有しており、正面視において殆どずれなく重なる。上述した外ケース30の回転規制部は、正面側部材31と背面側部材32との連結時に、連通口33a~33cと連通口34a~34cとをそれぞれ正面視において確実に対面させるための位置合わせの機能も有する。
外ケース30が開位置にあるとき、第2導入口33である連通口33a~33cは、正面視において内ケース20の第1導入口23である連通口23a~23cにそれぞれ重なる。また、このとき、第2排出口34である連通口34a~34cは、正面視において内ケース20の第1排出口24である連通口24a~24cにそれぞれ重なる。なお、本実施形態では、内ケース20の連通口23a~23c及び24a~24cと、外ケース30の連通口33a~33c及び34a~34cとは、それぞれ互いに概ね同じ形状を有しており、外ケース30が開位置にあるとき、正面視において殆どずれなく重なる。
一方、外ケース30が閉位置にあるとき、第2導入口33である連通口33a~33cは、正面視において第1導入口23である連通口23a~23cにそれぞれ重ならない。また、このとき、第2排出口34である連通口34a~34cは、正面視において第1排出口24である連通口24a~24cにそれぞれ重ならず、上述したサイン領域25にそれぞれ重なる。よって、薬剤揮散器1の外部から、窓として機能する連通口34a~34を介して、サイン領域25のサインを視認することができる。
言い換えると、外ケース30が閉位置にあるとき、外ケース30の第2背面部321は、内ケース20の第1導入口23である連通口23a~23cを全て外側から覆い、これらを閉じる。また、このとき、外ケース30の第2正面部311は、内ケース20の第1排出口24である連通口24a~24cを全て外側から覆い、これらを閉じる。一方、外ケース30が開位置にあるとき、外ケース30の第2背面部321は、内ケース20の第1導入口23である連通口23a~23cを全て開く。また、このとき、外ケース30の第2正面部311は、内ケース20の第1排出口24である連通口24a~24cを全て開く。
以上により、外ケース30が開位置にあるとき、内ケース20の連通口23a~23c及び24a~24cと、外ケース30の連通口33a~33c及び34a~34cとは、周方向に等間隔に並ぶ、前後方向に延びる3本の直線上に分かれて配列される。これにより、エアコンの吹出口から吹き出された空気は、背面シート12に形成された孔から滲出した薬剤を揮散させながら、内ケース20及びこれを内部に収容する外ケース30の内部を後方から前方へと適切に効率よく通過することができる。よって、薬剤揮散器1は、適度に薬剤を揮散させることができる。一方で、外ケース30が閉位置にあるときには、内ケース20の連通口23a~23c及び24a~24cの全てが外ケース30により閉じられるため、薬剤が内ケース20内に閉じ込められ、薬剤の無駄な揮散が防止される。
以上のとおり、外ケース30は、回転軸A1周りを内ケース20に対し回転することにより、閉位置と、開位置との間を切り替えられる。このとき、外ケース30は、回転軸A1周りを内ケース20に対し、360°回転可能である。また、外ケース30は、回転軸A1周りを順方向及び逆方向のいずれにも、内ケース20に対し回転可能である。よって、薬剤揮散器1が使用者の左側又は右側のいずれに設置されていたとしても、使用者が右利き又は左利きのいずれであったとしても、使用者は外ケース30を自在に回転させ、内ケース20の開閉の操作を容易に行うことができる。
<3.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、以下の変更が可能である。また、以下の変形例の要旨は適宜組み合わせることができる。
<3-1>
上記実施形態では、開位置にある外ケース30は、内ケース20の第1排出口24の複数の連通口24a~24cの全てを開くとともに、第1導入口23の複数の連通口23a~23cの全てを開くように構成された。しかしながら、開位置にある外ケース30が、内ケース20の第1排出口24の連通口24a~24cの一部のみを開くとともに、第1導入口23の連通口23a~23cの一部のみを開くように構成してもよい。例えば、外ケース30において、第2導入口33である連通口33a~33cの一部を省略し、第2排出口34である連通口34a~34cの一部を省略することにより、これを実現することができる。
<3-2>
上記実施形態では、内ケース20の背面側部材22に爪部224が形成され、正面側部材21に爪部224が挿入される収容部が形成された。しかしながら、反対に、正面側部材21に爪部を形成し、背面側部材22に収容部を形成してもよい。また、正面側部材21の背面側部材22に対する回転を規制する回転規制部は、上述したような爪部及び収容部を含む構成に限られず、回転軸A1周りの回転方向に互いに引っ掛かり合う要素を有する様々な構成を採用することができる。また、正面側部材21の背面側部材22に対する回転を規制する回転規制部が形成される位置も、上述したものに限られない。例えば、背面側部材22が第1背面部221に加え、第1背面部221の外周部から前方に延びる側面部を有する場合、収容部がこの背面部の内周面に形成され、この収容部に正面側から嵌め込まれる爪部が、正面側部材21に形成されてもよい。
<3-3>
上記実施形態では、凹凸領域C1は、第1背面部221の正面側の面(内面)上に配置されたが、これに限らず、内ケース20の内面上の様々な位置に配置することができる。このとき、凹凸領域C1は、薬剤の液体成分が流れ込み易い位置に配置することが好ましい。
<3-4>
上記実施形態では、凹凸領域C1には、互いに略平行に延びる多数本のリブ(凸部)226が形成された。しかしながら、凹凸領域C1は、薬剤の液体成分を保持するのに適した微細空間が形成される限り、様々な構造に変更することができる。例えば、凹凸領域C1に、上述したリブ226に加え、これらのリブ226に交差する(好ましくは直交する)多数本のリブ(凸部)237をさらに形成してもよい(図17A参照)。この場合、リブ226及び237が格子状に広がり、リブ226及び237に囲まれる正方形状の多数の微細空間が形成される。また、リブ226に代えて又は加えて、多数本の溝(凹部)を形成してもよい。同様に、リブ237に代えて又は加えて、多数本の溝(凹部)を形成してもよい。また、リブ226及び237のように、直線状に凸部を形成するのではなく、例えば、図17Bに示すように、点状に凸部238を配置してもよい。同様に、直線状の溝(凹部)ではなく、点状に凹部を配置してもよい。これらの例でも、薬剤の液体成分を保持可能な微細空間が形成される。
<3-5>
上記実施形態では、固定具40にクリップ部42が設けられ、薬剤揮散器1はクリップ式にルーバー等に固定可能とされた。しかし、薬剤揮散器1の設置方法はこれに限られず、例えば、両面シール等によりルーバー等に固定可能としてもよい。
<3-6>
上記実施形態では、固定具40のフランジ部413に、外周部230の突出壁229に接触するように径方向外側へ突出する突出部419が設けられた。しかし、反対に、図18Aに示すように、外周部230の突出壁229の基面233から、フランジ部413に接触するように突出する突出部234を設けてもよい。この場合、基面233は、フランジ部413の側周面に対面しつつ、当該側周面から間隔を開けて配置される。また、図18Bに示すように、フランジ部413ではなく、胴部411において、外周部230の囲い壁228に接触するように突出する突出部436を設けてもよい。この場合、胴部411は、囲い壁228に対面しつつ、囲い壁228から間隔を開けて配置される基面435を有し、突出部436は、基面435から囲い壁228に向かって突出する。以上は全て例示であり、外周部230及びベース部41の様々な位置に、一方から他方に接触するように延びる突出部を設けることができる。突出部は、胴部411又はフランジ部413に配置することができ、あるいは胴部411又はフランジ部413に接触するように外周部230に配置することができる。このような突出部は、任意の数だけ設けることができる。
<3-7>
上記実施形態では、外ケース30の内壁部313に、複数のスリット314が形成され、これらに順番にロックされる突起251が、内ケース20の内壁部213に設けられた。しかし、反対に、内ケース20側(例えば、内壁部213)に複数のスリットを形成し、外ケース30側(例えば、内壁部313)に、これらのスリットに順番にロックされる突起を設けてもよい。あるいは、内ケース20側(例えば、内壁部213)に複数の突起を形成し、外ケース30側(例えば、内壁部313)に、これらの突起に順番にロックされるスリットを設けてもよい。あるいは、外ケース30側(例えば、内壁部313)に複数の突起を形成し、内ケース20側(例えば、内壁部213)に、これらの突起に順番にロックされるスリットを設けてもよい。
また、外ケース30又は内ケース20の一方に複数のスリットを形成し、外ケース30又は内ケース20の他方に、これらのスリットの一部又は全部に同時にロックされる複数の突起を設けてもよい。あるいは、外ケース30又は内ケース20の一方に複数の突起を形成し、外ケース30又は内ケース20の他方に、これらの突起の一部又は全部に同時にロックされる複数のスリットを設けてもよい。この場合、外ケース30の内ケース20に対する回転をロックする力が強くなる。また、複数の突起が存在する場合、突起又はこれが設けられる弾性片の一部が折れてしまった場合にも、回転をロックする機能を継続して維持することができる。
<3-8>
上記実施形態では、第1排出口24は、第1正面部211にのみ形成されたが、これに限らず、例えば、第1側面部212に形成されてもよいし、第1正面部211及び第1側面部212の両方に配置されてもよい。これに代えて又は加えて、第1導入口23は、第1背面部221のみに形成されるのではなく、例えば、第1側面部212に形成されてもよいし、第1背面部221及び第1側面部212の両方に配置されてもよい。また、第1排出口24は複数ではなく1つのみ形成されてもよいし、これに代えて又は加えて、第1導入口23も複数ではなく1つのみ形成されてもよい。なお、これらの変形例の場合、第2排出口34及び第2導入口33の位置及び数も、第1排出口24及び第1導入口23の構成に合わせて適宜変更される。また、上記実施形態では、内ケース20に複数の通気口23及び24が形成されたが、内ケース20の通気口は1つでもよい。例えば、第1背面部221に1つの通気口を形成し、この通気口を介して空気の導入及び排出を行ってもよい。なお、この場合、外ケース30に形成される通気口の位置及び数も、内ケース20の通気口の構成に合わせて適宜変更される。
1 薬剤揮散器
10 容器
11 容器本体
11a 開口
12 背面シート
20 内ケース(第1ケース)
21 正面側部材
22 背面側部材
23 第1導入口(通気口)
23a~23c 連通口
24 第1排出口(通気口)
24a~24c 連通口
211 第1正面部
211a 開口
212 第1側面部
221 第1背面部
226 リブ(凸部)
230 外周部
231 基面
232 突出部
233 基面
234 突出部
237 リブ(凸部)
238 凸部
251 突起(ロック要素)
30 外ケース(第2ケース)
31 正面側部材
32 背面側部材
33 第2導入口(通気口)
33a~33c 連通口
34 第2排出口(通気口)
34a~34c 連通口
311 第2正面部
312 第2側面部
314 スリット(ロック要素)
321 第2背面部
40 固定具
41 ベース部
42 クリップ部(固定部)
411 胴部
413 フランジ部
417 押圧部
418 基面
419 突出部
435 基面
436 突出部
A1 回転軸
C1 凹凸領域

Claims (7)

  1. 空気の吹出口の近傍に設置される薬剤揮散器であって、
    薬剤を収容し、前記薬剤が滲出する孔を有する容器と、
    第1正面部と、第1背面部と、前記第1正面部と前記第1背面部との間を前後方向に連結する第1側面部とを有し、通気口が形成され、前記容器を外側から覆うように保持する第1ケースと、
    前記第1ケースから後方へ延び、前記第1ケースを前記吹出口の近傍に固定する固定具と
    を備え、
    前記第1背面部の中央付近には、前後方向に貫通する開口が形成され、
    前記固定具は、
    前記第1背面部の前記開口に挿入されるベース部と、
    前記ベース部から後方に延び、前記吹出口の近傍に固定される固定部と
    を有し、
    前記第1背面部は、前記開口を規定するように前記開口の近傍において前記開口を囲む外周部を有し、
    前記外周部及び前記ベース部の一方を第1要素とし、他方を第2要素とするとき、
    前記第1要素は、前記第2要素に対面しつつ、前記第2要素から間隔を開けて配置される基面である第1基面と、前記第1基面から前記第2要素に接触するように突出する突出部とを有
    前記第1基面と前記第2要素とは、前記第2要素と前記突出部とが接触する部分の前後に間隔を有する、
    薬剤揮散器。
  2. 空気の吹出口の近傍に設置される薬剤揮散器であって、
    薬剤を収容し、前記薬剤が滲出する孔を有する容器と、
    第1正面部と、第1背面部と、前記第1正面部と前記第1背面部との間を前後方向に連結する第1側面部とを有し、通気口が形成され、前記容器を外側から覆うように保持する第1ケースと、
    前記第1ケースから後方へ延び、前記第1ケースを前記吹出口の近傍に固定する固定具と
    を備え、
    前記第1背面部の中央付近には、前後方向に貫通する開口が形成され、
    前記固定具は、
    前記第1背面部の前記開口に挿入されるベース部と、
    前記ベース部から後方に延び、前記吹出口の近傍に固定される固定部と
    を有し、
    前記第1背面部は、前記開口を規定するように前記開口の近傍において前記開口を囲む外周部を有し、
    前記外周部及び前記ベース部の一方を第1要素とし、他方を第2要素とするとき、
    前記第1要素は、前記第2要素に対面しつつ、前記第2要素から間隔を開けて配置される基面である第1基面と、前記第1基面から前記第2要素に接触するように突出する突出部とを有し、
    前記第2要素は、前記第1要素に対面しつつ、前記第1要素から間隔を開けて配置される基面である第2基面と、前記第2基面から前記第1要素に接触するように突出する突出部とを有する、
    剤揮散器。
  3. 空気の吹出口の近傍に設置される薬剤揮散器であって、
    薬剤を収容し、前記薬剤が滲出する孔を有する容器と、
    第1正面部と、第1背面部と、前記第1正面部と前記第1背面部との間を前後方向に連結する第1側面部とを有し、通気口が形成され、前記容器を外側から覆うように保持する第1ケースと、
    前記第1ケースから後方へ延び、前記第1ケースを前記吹出口の近傍に固定する固定具と
    を備え、
    前記第1背面部の中央付近には、前後方向に貫通する開口が形成され、
    前記固定具は、
    前記第1背面部の前記開口に挿入されるベース部と、
    前記ベース部から後方に延び、前記吹出口の近傍に固定される固定部と
    を有し、
    前記第1背面部は、前記開口を規定するように前記開口の近傍において前記開口を囲む外周部を有し、
    前記外周部及び前記ベース部の一方を第1要素とし、他方を第2要素とするとき、
    前記第1要素は、前記第2要素に対面しつつ、前記第2要素から間隔を開けて配置される基面である第1基面と、前記第1基面から前記第2要素に接触するように突出する突出部とを有し、
    前記第1要素は、前記第2要素に対面しつつ、前記第2要素から間隔を開けて配置される基面である第3基面と、前記第3基面から前記第2要素に接触するように突出する、前記突出部とは別の突出部をさらに有する、
    剤揮散器。
  4. 前記複数の突出部がそれぞれ立ち上がる前記基面どうしは、互いに角度を為すように配置される、
    請求項2又は3に記載の薬剤揮散器。
  5. 前記ベース部は、
    前記第1背面部の前記開口に挿入される胴部と、
    前記胴部の径方向外側へ周方向に延び、前記胴部において前記開口から背面側に突出した部分に連結されるフランジ部と
    を含み、
    前記突出部は、前記胴部又は前記フランジ部に配置され、あるいは前記胴部又は前記フランジ部に接触するように前記外周部に配置される、
    請求項1から4のいずれかに記載の薬剤揮散器。
  6. 前記容器は、背面側に開口を有し、前記薬剤を収容する容器本体と、前記開口を塞ぐように前記容器本体に取り付けられる背面シートとを有し、
    前記背面シートが突き破られることにより、前記孔が形成され、
    前記固定具は、前記背面シートを突き刺すように押圧する押圧部をさらに有する、
    請求項1から5のいずれかに記載の薬剤揮散器。
  7. 前記第1ケースを外側から覆うように保持し、前後方向に延びる回転軸周りを前記第1ケースに対し相対的に回転可能に構成される第2ケース
    をさらに備え、
    前記第2ケースは、前記回転軸周りを前記第1ケースに対し回転することにより、前記第1ケースの前記通気口を閉じる閉位置と、前記第1ケースの前記通気口を開く開位置との間を切り替えられる、
    請求項1から6のいずれかに記載の薬剤揮散器。
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