JP7294846B2 - 流量制御弁、流量制御弁の制御装置、流量制御弁の制御方法および流量制御弁の制御プログラム - Google Patents
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Description
図1は、本実施形態に係る流量制御弁10の概略構成図である。図1に示すように、流量制御弁10は、制御弁1と制御ユニット2とを有し、空調システムのダクト等に接続され、制御ユニット2が制御弁1の開閉を制御して、制御弁1内を通過する空気の流量(流速)を制御する。本実施形態では、流体の一例として空気の場合を例に説明するが、流体は空気以外のガスであってもよいし、或いは、液体であってもよい。
図2は、制御弁1の特性データの一例を図式化したグラフである。弁体12の開閉によって制御弁1を通過する空気の流量が調整される際に、例えば弁体12が閉じた状態、即ち弁体12による抵抗が高い状態であると、動圧により弁体12の前側で圧力が高くなり、弁体12前後の圧力差は大きくなる。一方、弁体12が開いた状態、即ち弁体12による抵抗が低い状態であると、動圧による弁体12前側での圧力の上昇が少なく、弁体12前後の圧力差は小さくなる。よって、弁体12の前後における弁前後の差圧ΔPと弁開度θと流量との関係を測定すると、制御弁1は、例えば、図2に示すような弁固有の特性を表す。
制御ユニット2は、このような特性データを使って弁体12の開度を調整する。すなわち、制御ユニット2は、特性データを参照し、実流量と現在の弁開度(実開度)を基に弁前後の差圧ΔPを推定する(S1:本願でいう「差圧推定処理」の一例である)。そして、制御ユニット2は、流量検出部22で得られる流量(実流量)と設定流量との間に所定範囲外の差分が生じた場合、弁開度の変更前後で弁前後の差圧ΔPが一定と仮定した条件の下、特性データにおいて変更後の流量に対応する弁開度を目標弁開度と設定し、実開度が当該目標弁開度となるように駆動部24で弁体12の開度(角度)を変更する(S2:本願でいう「弁開度変更処理」の一例である)。そして、制御ユニット2は、実流量の増加または減少に伴って変化する実際の弁前後の差圧ΔPと推定の弁前後の差圧ΔPとの差分を修正するため、特性データにおいて開度変更後の実流量と実開度から推定される弁開度を、修正後の新たな目標弁開度に設定し、実開度が当該修正後の目標弁開度となるように駆動部24で弁体12の開度(角度)を変更する。制御ユニット2は、上述の実流量と設定流量との間の差分の検出を定期的(例えば、200msec毎)に実行する。制御ユニット2は、当該差分が所定範囲外になると弁開度の変更を行う。
以下、制御弁1の動作内容の一例を説明する。図3は、設定流量が減少した際に制御ユニット2が行う算出処理を解説した第1の図である。また、図4は、設定流量が減少した際に制御ユニット2が行う算出処理を解説した第2の図である。
ニット2は、弁開度の変更前後で弁前後の差圧がΔP2’で一定と仮定した条件の下、特性データにおいて変更後の流量V2に対応する弁開度であるθ2’を目標弁開度と設定し、実開度がθ2’となるように駆動部24で弁体12の開度(角度)を変更する(S2:図4(4)を参照)。
金属板を工作機械で加工して弁体を製作するような場合に比べて寸法精度が低下するため、器差が生じやすい。よって、このような製作方法の弁の量産品に比較例1の制御方式を適用することは難しい。
ところで、図2に例示したように、制御弁1の特性データは、弁体12の前後における弁前後の差圧ΔPと弁開度θとの関係を流量毎に規定しているため、例えば、流量がV1とV2との間にあるV2’のように、特性データで規定されている流量(以下、「流量基準値」という)同士の間に流量がある場合における弁前後の差圧ΔPを当該特性データから直接得ることはできない。そこで、制御ユニット2は、このような場合、現在の弁開度と流量基準値との関係に基づいて特性データから特定できる弁前後の差圧を使い、流量基準値同士の間にある流量における弁前後の差圧を推定する。具体的には、以下のような補間処理を行っている。
、式(2)を用いて補間処理を行うことにより、弁前後の差圧ΔPの推定を行う。
図7は、弁開度と抵抗係数との関係の一例をグラフで示したものである。また、図8は、弁開度と抵抗係数との関係の一例を片対数グラフで示したものである。図2を見ると判るように、上述の特性データでは、流量を変更する際に必要な弁開度の動作量が流量の大きさによって異なる。これは、図7に示すように、弁開度によって抵抗係数が変化するためである。そのため、特性データにおいて流量基準値間の補間を行う際に抵抗係数を使うと、より精度の高い補間が可能となる。また、ある種類の弁体(例えば、バタフライ式など)では、抵抗係数は、図7に示すように、弁開度によってリニア(直線)性がないため、単純な按分(線形補間)では誤差が大きくなる。一方、このような弁体であっても、抵抗係数は、図8に示すように、片対数グラフで表すとリニア(直線)性があるものもある。そこで、このような弁体については、抵抗係数を使った特性データの補間において、対数を使うことにより、精度の高い補間が可能となる。
流量の制御目標値(設定流量)と現在の弁前後の差圧から弁開度の制御目標値を算出したい場合、以下の手順により、算出結果を得ることができる。図9は、補間処理を解説する第2の図である。また、図10は、補間処理を解説する第3の図である。
弁前後の差圧と現在の弁開度から現在の流量を算出したい場合、以下の手順により、算出結果を得ることができる。図11は、補間処理を解説する第4の図である。
図20は、特性データが離散的なデータであることを示した図である。相関性のある流体の流量、弁前後の差圧および弁開度の特性データを用いて制御弁を制御する際に、制御ユニット2の記憶部21に記憶される特性データ(基準値)は、実用上、図20に示したように離散的である。そのため、流量が、図2において流量基準値V1~V10として示される何れかの流量に一致する場合であっても、当該流量における弁開度を特性データから特定するには、特性データを補間する必要がある。
求める際にも、与えらえる弁開度θAとその前後の弁開度基準値θα、θβから前後の弁前後の差圧基準値ΔPα、ΔPβに対して対数補間を行った方が高精度に弁前後の差圧を算出できる。
この場合、まず、等流量線上の弁前後の差圧ΔP前後の特性データ(基準値)Aα(Vα、ΔPα、θα)、Aβ(Vβ、ΔPβ、θβ)を検出する(等流量線上のため、VA=Vα=Vβ=V2)。点Aは等弁前後の差圧ΔP線上にあるため、点Aにおける弁前後の差圧ΔPAはΔPと同じである。よって、点Aにおける弁開度θAは次式より求められる。
この場合、まず、等流量線上の弁開度θ前後の特性データ(基準値)Aα(Vα、ΔPα、θα)、Aβ(Vβ、ΔPβ、θβ)を検出する(等流量線上のため、VA=Vα=Vβ=V2)。点Aは等弁開度θ線上にあるため、点Aにおける弁開度θAはθと同じである。
2・・制御ユニット
10・・流量制御弁
11・・本体
12・・弁体
19・・流通方向
21・・記憶部
22・・流量検出部
23・・処理部
24・・駆動部
121・・回転軸
122・・絞り羽
131・・流量検出管
221・・入力ポート
Claims (8)
- 流体の流路に設置される弁と、
前記弁に流入する流体の流量を測定する流量計と、
前記流量計の測定値を用いて前記弁を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記弁前後の差圧と弁開度と流量との相関関係を規定した特性データに基づいて、前記流量計の測定値と前記弁の実開度から前記弁前後の差圧を推定する差圧推定処理と、
前記差圧推定処理で推定した差圧において前記特性データから前記流体の流量が設定流量になると推定される弁開度へ前記弁の実開度を変更する弁開度変更処理と、を少なくとも一回ずつ実行する、
流量制御弁。 - 前記制御部は、前記弁開度変更処理において、前記差圧推定処理で推定した差圧が前記弁の開度変更前後で一定と仮定することによって前記特性データから特定される、前記流体の流量が前記設定流量になると推定される弁開度へ前記弁の実開度を変更する、
請求項1に記載の流量制御弁。 - 前記制御部は、前記差圧推定処理と前記弁開度変更処理を、前記流量計の測定値が前記設定流量から所定の許容範囲内になるまで繰り返し実行する、
請求項1又は2に記載の流量制御弁。 - 前記制御部は、前記差圧推定処理および前記弁開度変更処理における前記特性データの参照において、抵抗係数を用いた当該特性データの補間処理を行う、
請求項1から3の何れか一項に記載の流量制御弁。 - 前記流体は、金属を腐食する成分を含み、
前記弁は、少なくとも弁体が樹脂製である、
請求項1から4の何れか一項に記載の流量制御弁。 - 流体の流路に設置される弁を制御する制御装置であって、
流体の流路に設置される弁前後の差圧と弁開度と流量との相関関係を規定した特性デー
タを記憶する記憶部と、
前記弁に流入する流体の流量を測定する流量計の測定値と前記弁の特性データを用いて前記弁を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記特性データに基づいて、前記流量計の測定値と前記弁の実開度から前記弁前後の差圧を推定する差圧推定処理と、
前記差圧推定処理で推定した差圧において前記特性データから前記流体の流量が設定流量になると推定される弁開度へ前記弁の実開度を変更する弁開度変更処理と、を少なくとも一回ずつ実行する、
流量制御弁の制御装置。 - 流体の流路に設置される弁を制御する制御方法であって、
前記弁に流入する流体の流量を測定する流量計の測定値を用いて前記弁を制御する制御工程を有し、
前記制御工程では、
前記弁前後の差圧と弁開度と流量との相関関係を規定した特性データに基づいて、前記流量計の測定値と前記弁の実開度から前記弁前後の差圧を推定する差圧推定処理と、
前記差圧推定処理で推定した差圧において前記特性データから前記流体の流量が設定流量になると推定される弁開度へ前記弁の実開度を変更する弁開度変更処理と、を少なくとも一回ずつ実行する、
流量制御弁の制御方法。 - 流体の流路に設置される弁を制御する制御プログラムであって、
制御装置に、
前記弁に流入する流体の流量を測定する流量計の測定値を用いて前記弁を制御する制御工程を実行させ、
前記制御工程では、
前記弁前後の差圧と弁開度と流量との相関関係を規定した特性データに基づいて、前記流量計の測定値と前記弁の実開度から前記弁前後の差圧を推定する差圧推定処理と、
前記差圧推定処理で推定した差圧において前記特性データから前記流体の流量が設定流量になると推定される弁開度へ前記弁の実開度を変更する弁開度変更処理と、を少なくとも一回ずつ実行させる、
流量制御弁の制御プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019058282A JP7294846B2 (ja) | 2019-03-26 | 2019-03-26 | 流量制御弁、流量制御弁の制御装置、流量制御弁の制御方法および流量制御弁の制御プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2019058282A JP7294846B2 (ja) | 2019-03-26 | 2019-03-26 | 流量制御弁、流量制御弁の制御装置、流量制御弁の制御方法および流量制御弁の制御プログラム |
Publications (2)
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JP2020160693A JP2020160693A (ja) | 2020-10-01 |
JP7294846B2 true JP7294846B2 (ja) | 2023-06-20 |
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ID=72643371
Family Applications (1)
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JP2019058282A Active JP7294846B2 (ja) | 2019-03-26 | 2019-03-26 | 流量制御弁、流量制御弁の制御装置、流量制御弁の制御方法および流量制御弁の制御プログラム |
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