JP7294469B2 - ネイルプリント装置、ネイルプリント装置の制御方法及びプログラム - Google Patents
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Description
特許文献1では、好みの色や図柄を表面に施した人工爪を、指の爪に貼り付けることが行われている。また、特許文献2では、人の爪に直接図柄を印刷することが行われている。
本発明のネイルプリント装置は、
第1の指の爪が撮影された爪画像から検出された爪の領域のうち、少なくとも爪の生え際側の第1領域の情報を前記第1の指の識別情報と対応付けて記憶部に記憶させる処理と、
前記第1の指の爪に対する印刷が指示された場合に、前記第1の指の爪を新たに撮影した爪画像から、少なくとも爪の先端側の第2領域を新たに検出するとともに、前記第1の指の識別情報と対応付けて前記記憶部に記憶されている前記第1領域の情報を読み出す処理と、
前記新たに検出した前記第2領域の情報と、前記読み出した前記第1領域の情報の両方を用いて、前記第1の指の爪に対する印刷を制御する処理と、
を実行することを特徴とする。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について図面を用いて詳細に説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。
図1に示すように、ネイルプリント装置1は、ケース本体2及び蓋体4を備えている。蓋体4は、ケース本体2の上面(天板2a)の後端部に設けたヒンジ3を介して、ケース本体2に回動可能に連結されている。蓋体4は、ヒンジ3を支点として、ケース本体2の天板2aに重ねられた閉状態から、ケース本体2の天板2aに対して立てられた開状態(図1参照)まで回動可能となっており、立てられた開状態で保持できるようになっている。
図2に示すように、ケース本体2の内部には、ネイルプリント装置1の装置本体10が収容されている。装置本体10は、ほぼ箱状に形成され、ケース本体2の内部下方に設置された下部機枠11aと、この下部機枠11aの上方でかつケース本体2の内部上方に設置されている上部機枠11bと、を備えている。そして、これら下部機枠11a及び上部機枠11bには、印刷指固定装置(指位置決め手段)20、撮影装置30、印刷装置40及び制御装置50(図3参照)等が設けられている。
なお、印刷指挿入部20a及び指固定具22の形状、大きさ等は特に限定されないが、本実施形態では各指を1本ずつ挿入して撮影や印刷を行うため、各指に対応できるように、印刷指挿入部20a及び指固定具22は大人の親指等が挿入された場合でもきつくない大きさに形成されている。
なお、撮影装置30によって撮影された画像の画像データは、後述する記憶装置52に記憶される。また、撮影装置30は、後述する撮影制御部511(図3参照)に接続されており、撮影制御部511によって制御される。
印刷ヘッド46はインク噴射口461を有しており、各インク噴射口461は、例えば、イエロー、マゼンタ、シアンのいずれかのインクを噴射することができるようになっている。あるいは、この3色のインクを噴射させるものに限定されず、その他の色のインクを噴射させるインク噴射口461をさらに備えていてもよい。
なお、第1モータ43、印刷ヘッド46、第2モータ47は、後述する制御装置50の印刷制御部514(図3参照)に接続されており、この印刷制御部514によって制御されるようになっている。
図3に示すように、制御装置50は、例えば上部機枠11bに配置された基板14等に設置されており、CPU53と、制御部51と、ROM及びRAM等で構成されている記憶装置52とを備えるコンピュータである。
プログラムメモリ521は、ネイルプリント装置1を動作させるための各種プログラムを格納するものである。例えば、爪Tの爪輪郭等の爪領域の情報を含む爪情報(第1爪情報)を検出するための爪情報検出プログラム、印刷処理を行うための印刷プログラム等の各種プログラムが格納されており、制御装置50はこれらのプログラムを実行してネイルプリント装置1の各部を制御するようになっている。
ここで爪情報(第1爪情報及び第2爪情報)とは、爪Tの輪郭(例えばX-Y座標等で表される爪Tの平面的な形状及び水平方向の位置)並びに、検出した形状に対して変更修正を加えた領域修正情報、爪Tの先端部分などのカット形状を変更したり、生理現象にて爪Tが伸びたりすることで領域が変わる場合がある変化領域711(爪の爪先側の第2領域)と、爪Tの生え際に近い部分で形状がほぼ変化しない不変領域712(爪の生え際側の第1領域)とを分ける更新領域設定情報等である。
撮影制御部511は、撮影装置30を制御して撮影装置であるカメラ32によりユーザの印刷指U1を撮影させ、爪Tの爪画像を含む指画像を取得させる。
具体的には、爪情報検出部512は、カメラ32により取得された印刷指U1の爪Tの爪画像から、爪Tの輪郭を検出し、この輪郭をX、Y座標等で表される情報として取得する。爪情報検出部512が爪Tの輪郭を検出する手法は特に限定されないが、例えば、カメラ32により取得された印刷指U1の爪Tの爪画像から、爪Tとそれ以外の指部分との色の違い等に基づいて爪Tの輪郭を検出する。爪情報検出部512によって検出された結果である爪情報(第1爪情報)は、記憶装置52の爪情報メモリ523(爪情報記憶装置)に記憶される。
例えば、図6(A)に示すように、カメラ32により取得され検出された印刷指U1の爪Tの爪情報(爪輪郭、第1爪情報)における爪領域60のように、検出された爪領域60が正しい爪領域に対して一部欠けたりはみだしたりしていて、爪領域を正しく検出できていない場合がある。また、図7(B)に示すように、爪Tの全面ではなく爪Tの生え際を除く一部の限定された領域にフレンチネイルのような特定の形状による印刷を行いたい場合がある。このような場合には、検出された爪領域を修正して登録する必要がある。
さらに、爪情報を検出した後に、図7(C)に示すように、爪Tが伸びて爪の先端側の形状が変わったり、図7(D)に示すように、爪の先端のカット形状を変更したことにより爪の先端側の形状が変わったり、図7(E)に示すように、外力等により爪の先端側の一部が欠けて爪の先端側の形状が変わったりする場合がある。このような場合に、予め登録されている爪情報における爪領域の形状を修正しないと、登録されている爪情報の爪領域に基づいて設定したデザインと実際に印刷される結果との間に乖離が発生してデザインの一部が欠けるなどイメージした出力結果と異なってしまう場合がある。よって、このような場合にも、爪領域(第1爪情報)を修正して第2爪情報を得る必要がある。
修正は、例えば、ユーザによる表示装置13におけるタッチ操作などにより行うことができる。そして、爪領域(第1爪情報)の修正を行った場合には、爪情報更新部513により、修正後の爪領域を含む爪情報(第2爪情報)を爪情報メモリ523に登録する。
また、爪情報検出部512は、爪画像から、不変領域712と、変化領域711とを識別可能であり、爪情報メモリ523は、不変領域712と変化領域711とを区別して登録可能であり、ネイルプリント装置1の制御装置50は、印刷予定の爪Tを有する印刷指U1に対応する不変領域712を呼び出し可能である。そして、修正の必要がない不変領域712に対しては、既に登録されている前回の修正内容(領域修正情報)が反映された爪領域(第2爪情報)を呼び出して、これを適用することができる。よって、ユーザは、爪Tにネイルデザインを印刷するたびに、爪領域(デザイン編集の有効範囲)の全域に対して修正を行う必要はなく、修正の必要がある変化領域711に対する修正を行うだけで済む。そして、同じ修正操作を反復する必要がなくなり、ユーザによる操作効率を向上させることができ、デザインの再現性を高めることができる。
図4に示すように、本実施形態に係るネイルプリント方法は、A:爪情報の登録工程、B:ネイルデザイン設定工程、C:デザイン印刷工程を有しており、予め爪情報を登録しておいて、登録された爪情報を用いてネイルデザインの選択や印刷を行う。
図5は、爪情報の登録方法を示すフローチャートである。
はじめに、爪情報の新規登録か否かを判断し(ステップSA1)、新規登録の場合には爪情報を登録する指が左右のどの指かを選択する(ステップSA2)。指が選択されると、表示装置13により印刷指U1をネイルプリント装置1にセットするようにガイダンス表示を行う(ステップSA3)。
次いで、別の指に対して爪情報の登録を行う場合には(ステップSA9)、ステップSA2に戻り、その後の工程を繰り返す。
また、必要に応じて、領域の修正が必要な場合には、表示装置13の画面で輪郭形状に修正を行い(ステップSA16)、境界線71を変更して領域設定変更を行って(ステップSA17)、修正された爪情報(第1爪情報及び第2爪情報)に基づく爪領域を爪情報メモリ523に登録する(ステップSA18)。
<請求項1>
指の爪に印刷を行う印刷装置と、
前記指の爪が撮影された爪画像から、前記印刷装置による印刷を行う対象となる爪領域を検出する制御装置と、
前記爪領域
を備え、
前記制御装置は、
前記爪領域を、前記爪の生え際側の第1領域と前記爪の爪先側の第2領域とに分けて、前記第1領域の情報を爪情報記憶装置に記憶させ、
前記爪情報記憶装置に前記第1領域の情報が記憶されている状態で、前記爪画像から前記爪領域を検出する場合に、前記爪画像から前記第1領域の検出を行わず、前記第1領域の情報を前記爪情報記憶装置から読み出して使用する、
ことを特徴とするネイルプリント装置。
<請求項2>
前記制御装置は、
前記第1領域の情報を、前記指の識別情報と対応つけて前記爪情報記憶装置に記憶させ、
特定の指の爪に印刷を行う場合に、前記特定の指の識別情報に対応つけて前記爪情報記憶装置に記憶されている前記第1領域の情報を、前記爪情報記憶装置から読み出して使用する、
ことを特徴とする請求項1に記載のネイルプリント装置。
<請求項3>
前記制御装置は、
前記第1領域に修正が加えられた場合に、修正後の前記第1領域の情報を前記爪情報記憶装置に記憶させ、
前記爪情報記憶装置に前記修正後の前記第1領域の情報を記憶させた後に、前記爪画像から前記爪領域を検出する場合に、前記第1領域の情報を前記爪情報記憶装置から読み出して使用する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のネイルプリント装置。
<請求項4>
前記制御装置は、前記爪情報記憶装置に前記修正後の前記第1領域の情報が記憶されている状態で、前記爪画像から前記爪領域を検出する場合に、前記爪画像に基づいて前記第2領域のみを検出する、
ことを特徴とする請求項3に記載のネイルプリント装置。
<請求項5>
表示装置を備え、
前記制御装置は、前記爪情報記憶装置に記憶されている前記爪領域の情報に基づいて、前記表示装置に前記爪領域を表示させ、
前記表示装置に表示された前記爪領域に対して修正を行うことが可能とされている、
ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のネイルプリント装置。
<請求項6>
前記制御装置は、
前記爪領域に、前記爪の幅方向に沿った境界線を設定し、前記爪領域における前記境界線から前記爪の生え際側を前記第1領域とし、前記境界線から前記爪の爪先側を前記第2領域とする、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のネイルプリント装置。
<請求項7>
前記制御装置は、
前記爪領域に、前記印刷装置により前記印刷を行わない非印刷領域が設定されている場合に、前記爪領域から前記非印刷領域を除いた領域を前記第1領域と前記第2領域とに分ける、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のネイルプリント装置。
<請求項8>
ネイルプリント装置の制御方法であって、
前記ネイルプリント装置は、指の爪に印刷を行う印刷装置を備え、
前記制御方法は、
前記指の爪が撮影された爪画像から、前記印刷装置による印刷を行う対象となる爪領域を検出する検出ステップを有し、
前記検出ステップは、
前記爪領域を、前記爪の生え際側の第1領域と、前記爪の爪先側の第2領域と、に分ける分割ステップと、
前記第1領域の情報を爪情報記憶装置に記憶させる記憶ステップと
前記記憶ステップにより前記第1領域の情報が前記爪情報記憶装置に記憶されている状態で、前記爪画像から前記爪領域を検出する場合に、前記爪画像から前記第1領域の検出を行わず、前記第1領域の情報を前記爪情報記憶装置から読み出して使用する読み出しステップと、
を含むことを特徴とする制御方法。
<請求項9>
前記記憶ステップにおいて、前記第1領域に修正が加えられた場合に、修正後の前記第1領域の情報を前記爪情報記憶装置に記憶させ、
前記読み出しステップにおいて、前記爪情報記憶装置に前記修正後の前記第1領域の情報が記憶されている状態で、前記爪画像から前記爪領域を検出する場合に、前記第1領域の情報を前記爪情報記憶装置から読み出して使用する、
ことを特徴とする請求項8に記載の制御方法。
20 印刷指固定装置(指位置決め手段)
32 カメラ(撮影手段)
40 印刷装置(印刷手段)
46 印刷ヘッド
512 爪情報検出部(爪情報検出手段)
513 爪情報更新部(爪情報修正手段)
522 デザインデータメモリ(デザイン記憶手段)
523 爪情報メモリ(爪情報登録手段)(爪情報記憶装置)
711 変化領域
712 不変領域
T 爪
U1 印刷指
Claims (11)
- 第1の指の爪が撮影された爪画像から検出された爪の領域のうち、少なくとも爪の生え際側の第1領域の情報を前記第1の指の識別情報と対応付けて記憶部に記憶させる処理と、
前記第1の指の爪に対する印刷が指示された場合に、前記第1の指の爪を新たに撮影した爪画像から、少なくとも爪の先端側の第2領域を新たに検出するとともに、前記第1の指の識別情報と対応付けて前記記憶部に記憶されている前記第1領域の情報を読み出す処理と、
前記新たに検出した前記第2領域の情報と、前記読み出した前記第1領域の情報の両方を用いて、前記第1の指の爪に対する印刷を制御する処理と、
を実行するネイルプリント装置。 - 前記新たに検出した前記第2領域に対して形状の修正を行い、形状を修正した後の前記第2領域の情報に基づいて前記第1の指の爪の先端側の印刷を制御する、
請求項1に記載のネイルプリント装置。 - 形状を修正した後の前記第2領域の情報を、前記第1の指の識別情報と対応付けて前記記憶部に記憶させる、
請求項2に記載のネイルプリント装置。 - 前記読み出した前記第1領域の情報が示す領域から非印刷領域を除去し、前記非印刷領域を除去した後の前記第1領域の情報に基づいて前記第1の指の爪の生え際側の印刷を制御する、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載のネイルプリント装置。 - 前記非印刷領域を除去した後の前記第1領域の情報を、前記第1の指の識別情報と対応付けて前記記憶部に記憶させる、
請求項4に記載のネイルプリント装置。 - 前記第1の指の爪に対応した印刷領域を設定する場合に、前記記憶部に記憶されている前記第1領域の情報が示す前記第1の指の爪の生え際側の輪郭と、前記新たに検出した前記第2領域に対応する前記第1の指の爪の先端側の輪郭と、を合わせて前記第1の指の爪の全体の輪郭を決定し、決定した前記第1の指の爪の全体の輪郭に対応した印刷領域を設定する、
請求項1乃至5のいずれか一項に記載のネイルプリント装置。 - 前記第1の指に対応する前記第1領域の情報が前記記憶部に記憶されている場合には、前記第1の指の爪の爪画像から爪領域を検出する際に前記第2領域のみを検出し、前記第1の指に対応する前記第1領域の情報が前記記憶部に記憶されていない場合には、前記第1の指の爪の爪画像から爪領域を検出する際に前記第1領域および前記第2領域を検出する、
請求項1乃至6のいずれか一項に記載のネイルプリント装置。 - 前記記憶部に記憶されている前記第1領域の情報または前記第2領域の情報に基づいて、表示部に前記第1の指の爪の爪領域を表示させ、
前記表示部に表示された前記第1の指の爪の爪領域に対して修正を行うことが可能である、
請求項1乃至7のいずれか一項に記載のネイルプリント装置。 - 前記第1の指の爪の領域に、爪の幅方向に沿った境界線を設定し、前記第1の指の爪の領域における前記境界線から前記爪の生え際側を前記第1領域とし、前記境界線から前記爪の先端側を前記第2領域とする、
請求項1乃至8のいずれか一項に記載のネイルプリント装置。 - ネイルプリント装置が、
第1の指の爪が撮影された爪画像から検出された爪の領域のうち、少なくとも爪の生え際側の第1領域の情報を前記第1の指の識別情報と対応付けて記憶部に記憶させる処理と、
前記第1の指の爪に対する印刷が指示された場合に、前記第1の指の爪を新たに撮影した爪画像から、少なくとも爪の先端側の第2領域を新たに検出するとともに、前記第1の指の識別情報と対応付けて前記記憶部に記憶されている前記第1領域の情報を読み出す処理と、
前記新たに検出した前記第2領域の情報と、前記読み出した前記第1の領域の情報の両方を用いて、前記第1の指の爪に対する印刷を制御する処理と、
を実行するネイルプリント装置の制御方法。 - 装置のコンピュータに、
第1の指の爪が撮影された爪画像から検出された爪の領域のうち、少なくとも爪の生え際側の第1領域の情報を前記第1の指の識別情報と対応付けて記憶部に記憶させる処理と、
前記第1の指の爪に対する印刷が指示された場合に、前記第1の指の爪を新たに撮影した爪画像から、少なくとも爪の先端側の第2領域を新たに検出するとともに、前記第1の指の識別情報と対応付けて前記記憶部に記憶されている前記第1領域の情報を読み出す処理と、
前記新たに検出した前記第2領域の情報と、前記読み出した前記第1領域の情報の両方を用いて、前記第1の指の爪に対する印刷を制御する処理と、
を実行させるプログラム。
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