JP7292998B2

JP7292998B2 - インクジェットヘッド及びインクジェットプリンタ

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Publication number: JP7292998B2
Application number: JP2019116616A
Authority: JP
Inventors: 敦久保田
Original assignee: Toshiba TEC Corp
Current assignee: Toshiba TEC Corp
Priority date: 2019-06-24
Filing date: 2019-06-24
Publication date: 2023-06-19
Anticipated expiration: 2039-06-24
Also published as: CN112123938B; CN112123938A; JP2021000804A

Description

本発明の実施形態は、インクジェットヘッド及びインクジェットプリンタに関する。

複数の圧力室を備えるインクジェットヘッドにおいて、複数の圧電体が接合されて構成される圧電部材に複数の溝を並列して形成するが知られている。このような液体吐出ヘッドは、例えば２枚の圧電体を接着剤で接合してベース板を形成した後、機械加工により所定の方向に並ぶ複数の圧力室を形成する。
このようなインクジェットヘッドにおいて、複数の圧力室のインク吐出性能を均一化することが求められている。

特開２０１８－１６１７８４号公報

本発明が解決しようとする課題は、複数の圧力室のインク吐出性能を均一化できるインクジェットヘッド及びインクジェットプリンタを提供することである。

実施形態にかかるインクジェットヘッドは、第１の圧電体部材と、第１の圧電体部材に第１方向の一方側に配置されるとともに、端部における第１方向の寸法よりも中央部における第１方向の寸法が小さい第２の圧電体部材と、前記第２の圧電体部材の第１方向一方側に配置され前記第２の圧電体部材との境界部の湾曲が、前記第１の圧電体部材と前記第２の圧電体部材との境界部の湾曲よりも大きい、ベース板と、を積層して有する圧電ベースを備える。

第１の実施形態に係るプリンタの構成を模式的に示す説明図。同プリンタに用いられるインクジェットヘッドの構成を示す分解斜視図。同インクジェットヘッドの構成を拡大して示す断面図。同インクジェットヘッドの構成を示す説明図。同インクジェットヘッドの要部構成を拡大して示す斜視図。同インクジェットヘッドの要部構成を拡大して示す側面図。同インクジェットヘッドの構成を一部省略して示す平面図。同インクジェットヘッドの構成を示す側面図。同インクジェットヘッドの製造方法を示す説明図。比較例にかかるインクジェットヘッドの構成及び製造方法を示す説明図。比較例にかかるインクジェットヘッドの構成及び製造方法を示す説明図。

以下、一実施形態に係るプリンタ１００について図１乃至図９を用いて説明する。図中矢印Ｘ，Ｙ，Ｚはそれぞれ互いに直交する３方向を示す。また、各図において説明のため、適宜構成を拡大、縮小または省略して示している。

図１は、本実施形態に係るプリンタ１００を示す斜視図である。図２は、プリンタ１００に用いられるインクジェットヘッド２００の構造を一部省略して示す分解斜視図である。図３はインクジェットヘッド１の構成を拡大して示す断面図である。図４は、図３の第１位置である中央部Ｐ１，第２位置である端部Ｐ２における断面形状を比較して示す説明図である。図５はインクジェットヘッドの要部構成を拡大して示す斜視図であり、図２のＡ領域を示す。図６は、インクジェットヘッド１の要部構成を拡大して示す側面図であり、図５のＢ領域を示す。図７は、インクジェットヘッド１の構成を一部省略して示す平面図であり、図８はインクジェットヘッド１の構成を示す側面図である。

なお、各図においては、説明の便宜上、ノズル１１ａを上方に配置して示しているが、インクジェットヘッド２００は、ノズル１１ａが下方に向かう姿勢でプリンタ１００に設けられる。

図１に示すように、プリンタ１００は、インクジェットヘッド２００と、循環回路３００と、流路切換部材４００と、制御装置５００と、を有するインクジェットプリンタである。また、プリンタ１００は、インクジェットヘッド２００の対向位置に紙葉類等のシート状の記録媒体を搬送して供給し、インクジェットヘッド２００から吐出されたインクによってプリントされた記録媒体を排出する供給装置や、各構成品を収容する外郭体等を含む。本実施形態のプリンタ１００は、インクを常時循環させてインクジェットヘッド２００へ供給する、所謂循環型である。

図１、図２及び図８に示すように、インクジェットヘッド２００は、ヘッド部材１０と、複数のノズル１１ａが形成されたノズルプレート１１と、を有する。インクジェットヘッド２００は、ヘッド部材１０及びノズルプレート１１により構成される内部空間に、共通液室７０を構成する。

ヘッド部材１０は、ノズルプレート１１の下面側にて互いに対向して配置された一対のアクチュエータユニット１２，１３と、これら一対のアクチュエータユニット１２，１３の両側を覆う一対のカバー１４，１５と、を備えている。

ノズルプレート１１は、矩形板状に構成される。ノズルプレート１１は、一方向に沿って配置された複数のノズル１１ａを有する。ノズルプレート１１は、一対のアクチュエータユニット１２，１３及び一対のカバー１４，１５を、図１中上方から覆う。

アクチュエータユニット１２，１３は、ベース部２０を有する。ベース部２０は、Ｚ軸に直交する上下面、Ｘ軸に直交する表裏面、及びＹ軸に直交する両側面を有する直方体状に構成される。ベース部２０は、例えば金属、セラミックまたは樹脂から選択される材料で構成される。なお、本実施形態においては、ベース部２０は、厚さ方向がＸ軸に、長手方向がＹ軸に、幅方向がＺ軸に、それぞれ沿った姿勢で、以下説明する。

ベース部２０のノズル１１ａに近い端面となる上面（第１の面）に、接着層２７を介して圧電体アクチュエータ２１が固定される。

図３及び図４に拡大して示すように、圧電体アクチュエータ２１（アクチュエータ）は、Ｙ方向に配列される複数の駆動素子２２を有する。

圧電体アクチュエータ２１は、第１の圧電体部材２１ａと、第２の圧電体部材２１ｂと、ベース部であるベース板２１ｃと、が積層された圧電ベースに、圧力室を構成する複数の溝が形成されて構成される。

例えば第１の圧電体部材２１ａは、ＰＺＴ系圧電セラミックス材料からなる所定の板状であり、その厚さ寸法は一定である。

第２の圧電体部材２１ｂは、ＰＺＴ系圧電セラミックス材料からなる板状に構成されるとともに、第１の圧電体部材２１ａに第１方向であるＺ方向の一方側に重ねて配置される。第２の圧電体部材２１ｂは、第１方向の寸法が、圧力室２３の並列方向であるＸ方向の端部よりも中央部において小さく構成されている。例えば第２の圧電体部材２１ｂの、ノズル列及び圧力室列の中央部Ｐ１と両端部Ｐ２とにおける、第１方向寸法の差は、第２の圧電体部材２１ｂの第１方向の寸法の２．５％以上である。

ベース板２１ｃは、所定の厚みを有するプレートであり、第２の圧電体部材２１ｂの第１方向一方側に重ねて配置される。ベース板２１ｃと第２の圧電体部材２１ｂとの境界部である接着層２７の湾曲は、第１の圧電体部材２１ａと第２の圧電体部材２１ｂとの境界部である接着層２５の湾曲よりも大きい。

圧電ベースの一方の表面には、第１方向と交差する並び圧力室２３を構成する複数の溝が形成される。溝の深さは第１の圧電体部材２１ａの表面から、接着層２５を超えて第２の圧電体部材２１ｂの中途部に至る。溝の深さはベース板２１ｃにまでは至らず、第２の圧電体部材２１ｂによって溝の底部が形成される。

このように構成された圧電体アクチュエータ２１は、複数の駆動素子２２が配列される一方向、即ちＹ方向に沿って配置された複数の圧力室２３を有する。圧力室２３は、圧電体アクチュエータ２１に形成される溝によって構成される。この圧力室２３は、複数の駆動素子２２によって両側が挟まれた空間を含む。

圧電体アクチュエータ２１において、基材であるベース板２１ｃと、圧電体部材の線膨張係数が異なり、硬化後に冷却されるとそりが発生して湾曲することがあるが、本実施形態における第２の圧電体部材２１ｂは、製造工程において硬化後に平坦に研磨され、第１の圧電体部材２１ａと第２の圧電体部材２１ｂとの割合が均一化されている。すなわち、ノズル列における両端部と中央部における圧電体の割合の変動が小さく構成されている。

複数の圧力室２３は、ノズルプレート１１の各ノズル１１ａに対応して配置される。すなわち、各ノズル１１ａからインクを吐出させるための駆動素子２２は、各圧力室２３の両側に配置される。各圧力室２３の内部には、インクが貯留される。複数の圧力室２３の流路断面積は、同一に構成される。即ち、複数の圧力室２３は、駆動素子２２の駆動時において同一の流路断面積を有し、そして、駆動素子２２の非駆動時においても同一の流路断面積を有する。

駆動素子２２は、例えば２つの圧電素子２４ａ，２４ｂを備える。駆動素子２２は、ノズル１１ａに近い位置の第１の圧電素子２４ａと、ノズル１１ａから遠い位置の第２の圧電素子２４ｂとを有する。

第１の圧電素子２４ａと第２の圧電素子２４ｂとは、分極方向が逆向きになるように分極処理され、接着層２５を介して接着される。

駆動素子２２の圧力室２３に配置される面、即ち、圧力室２３の内面には、電極２６が設けられる。

図２に示すように、ベース部２０の表面（第２の面）には、インクガイド３０が形成されている。インクガイド３０は、第２の面からＸ方向に起立するＴ字形状のガイドリブ３１と、このガイドリブ３１のＹ方向中央部分から下方に延びる円筒状のガイド管３２と、を含む。ガイドリブ３１及びガイド管３２は、一体に構成される。

即ち、第１のアクチュエータユニット１２及び第２のアクチュエータユニット１３は、ガイド管３２の数が構成として異なるが、それ以外の構成は同様の構成を有する。

ベース部２０は、圧電体アクチュエータ２１の動作を駆動する複数の駆動ＩＣ４１と、駆動ＩＣ４１と電極２６とを接続する複数の配線４２（電極）と、を有する。すなわち、ベース部２０の裏面は、プリント回路板として機能する。配線４２は、駆動素子２２に対して１対１で対応する構成である。また、ベース部２０は、裏面に、配線４２と連続して形成された電気接続部４３を有する。

ベース部２０は、裏面のＹ方向一端側に、複数の位置決め用凹部２０ａを有する。ベース部２０は、裏面のＹ方向他端側の端縁に、Ｘ方向に起立する外側リブ３６が形成されている。外側リブ３６はベース部２０の上下端に至る。外側リブ３６は、その突出する先端面に複数の位置決め用突起３６ａを有する。

第１のカバー１４は、第１のアクチュエータユニット１２の表面側に設けられる。第１のカバー１４は、板状部５１と、外側リブ５２と、を有する。第１のカバー１４は、平面視でＬ字形状に構成される。

第２のカバー１５は、第２のアクチュエータユニット１３の裏面側に設けられる。第２のカバー１５は、板状部６１と、インクガイド６２と、を有する。インクガイド６２は、内側の面からＸ方向に起立するＬ字形状のガイドリブ６３と、このガイドリブ６３のＹ方向中央部分及び両端部分から下方に延びる円筒状のガイド管６４と、を含む。ガイドリブ６３及びガイド管６４は、一体に構成される。

これら第１及び第２のアクチュエータユニット１２、１３、及び、第１及び第２のカバー１４、１５が組合わされてヘッド部材１０が構成される。ヘッド部材１０にノズルプレート１１が固定される。

図１、図７及び図８に示すように、組み付け状態のヘッド部材１０において、外側リブ３３、３６、５２、６５及び内側リブ３４、６６の先端面が対向する部材の面に突き当たることで、ヘッド部材１０の上半部に、一対のベース部２０によって区画される３つの液室７１～７３が形成される。また、３つの内側リブ３４，３４，６６の中央から延びるガイド管３２、３２、６４によって液室７１～７３に連通するインク流路が形成される。また、液室７１～７３及び複数の圧力室２３により、インクが流れる共通液室７０が構成される。

第１のアクチュエータユニット１２に形成された３つのガイド管３２はインクの第１流出口７４となる。第２のアクチュエータユニット１３に形成された１つのガイド管３２はインクの流入口７５となる。第２のカバー１５に形成された３つのガイド管６４はインクの第２流出口７６となる。３つの第１流出口７４及び３つの第２流出口７６の二次側であって、且つ、循環回路３００の一次側の間には流路切換部材４００としての開閉弁４０１が設けられる。開閉弁４０１は、制御装置５００に接続され、制御装置５００の指令に基づいて駆動することで、各流出口及び循環回路３００の間の流路を開閉する。

循環回路３００は、例えば、インクジェットヘッド２００の二次側に設けられた下流インクタンク３０１と、下流インクタンク３０１のインクを二次側に供給するポンプ３０２と、ポンプ３０２の二次側であって、且つ、インクジェットヘッド２００の一次側に設けられた上流インクタンク３０３と、を有する。また、例えば、循環回路３００は、フィルタ等を有する。循環回路３００は、配管を介して下流インクタンク３０１、ポンプ３０２、及び上流インクタンク３０３をインクジェットヘッド２００に流体的に接続する。循環回路３００は、上流インクタンク３０３からインクジェットヘッド２００を通ったインクが下流インクタンク３０１へ戻り、再び、上流インクタンク３０３を介してインクジェットヘッド２００へ供給するように、インクを循環させる流体回路を構成する。

制御装置５００は、ポンプ３０２を駆動し、下流インクタンク３０１のインクをインクジェットヘッド２００及び循環回路３００により構成される循環回路を循環させる。また、制御装置５００は、紙葉類にインクジェットヘッド２００のノズル１１ａからインクを吐出する印字時に各圧力室２３のインクの圧力を一定とし、そして、ノズル１１ａからインクを吐出しない非印字時に各圧力室２３のインクの流量を一定とする。
圧力室２３において、駆動素子２２が駆動して加圧されたインクは、ノズル１１ａからインク滴として吐出される。インク滴として使用されなかったインクは、開いている流出口から液室の外部に排出される。

なお、インク滴をノズル１１ａから吐出させるには、駆動回路により配線４２を介して駆動素子２２に駆動電圧を印加する。駆動素子２２の第１の圧電素子２４ａと第２の圧電素子２４ｂとに電流が流れると、駆動素子２２は、シェアモード変形する。具体例として、図４示す第１の圧電素子２４ａと第２の圧電素子２４ｂは互いに逆向きに屈曲する。両圧電素子２４ａ，２４ｂの屈曲により、駆動素子２２が「Ｌ」字状に屈曲変形して、隣接する圧力室２３の容積が小さくなる。圧力室２３が小さくなって圧力室２３内のインクが高圧になると、ノズル１１ａからインク滴が勢い良く吐出される。

以下、本実施形態に係るインクジェットヘッド１の製造方法について図９を参照して説明する。まず、インクジェットヘッド１の製造方法において、アクチュエータユニット１２，１３を製造する方法を説明する。アクチュエータユニット１２，１３の製造工程において、まず、ベース板２１ｃに、第２の圧電体部材２１ｂを接着材により接合し、加熱硬化させる。たとえば積層体を１２０度に加熱して硬化させ、その後室温に放冷する。このとき、図９に示すように、ベース板２１ｃと圧電体との線膨張係数の違いにより、積層体にそりが発生する。ベース板２１ｃと第２の圧電体部材２１ｂとが接合された積層体は表側の中央部が積層方向の一方側に隆起する凸面となるように湾曲し、裏側は中央部が積層方向の一方側に凹む凹面となるように、湾曲する。

続いて積層体の凸面状の表面と、凹面状の裏面を研磨し、平坦にする。このとき、例えば研磨される厚さは、研磨量が最も大きい中央部において、２５μｍであり、結果として、第２の圧電体部材２１ｂの厚みは両端において中央部よりも厚さが大きく、その差は最大で２５μｍである。

その後、第１の圧電体部材２１ａを接着して接合する。そして、ベース板２１ｃ、第２の圧電体部材２１ｂ、及び第１の圧電体部材２１ａが積層された積層体を、加熱硬化させ、室温に戻す。このとき、加熱硬化及び冷却に伴って、積層体は再び湾曲する。

さらに、積層体をダイシングソーやスライサー等を使用した機械加工を施して所定形状の外形を有するアクチュエータユニット１２，１３を成形する。

続いて、機械加工によりアクチュエータユニット１２，１３の積層体に複数の溝を形成し、各溝内を含むアクチュエータユニット１２，１３の外面の所定箇所に、例えば真空蒸着法や無電解ニッケルメッキ法等の手法により、電極を構成する導電膜を形成し、パターニングする。

以上のように構成されたアクチュエータユニット１２，１３に、さらに、第１及び第２のカバー１４、１５を組付けヘッド部材１０を構成する。

さらに、圧力室２３を覆うようにノズルプレート１１を接着して取り付ける。このとき、圧力室２３にノズル１１ａが対向して配される位置にノズルプレート１１を取付ける。さらに、ベース部２０に形成された電極４２に、を介して駆動ＩＣチップや回路基板を接続することで、インクジェットヘッド１が完成する。

このように構成されたインクジェットヘッド２００及びインクジェットヘッド２００を用いたプリンタ１００によれば、第２の圧電体部材２１ｂはＺ方向の寸法が中央部において大きく、ベース板２１ｃと第２の圧電体部材２１ｂとの境界部の湾曲が第１の圧電体部材２１ａと第２の圧電体部材２１ｂとの境界部の湾曲よりも大きく構成されている。したがって、例えば製造工程における熱の影響で反りが発生する場合においても、第１の圧電体部材２１ａと第２の圧電体部材２１ｂとの割合を均一化できる。このため、複数の圧力室のインクの圧力を一定とすることができ、ノズル１１ａから吐出されるインクの吐出量を均一にすることができる。

図１０は、比較例にかかるアクチュエータユニット１２１を有するインクジェットヘッド１２０を示す説明図である。インクジェットヘッド１２０は、ベース板１２１ｃ上に、第１の圧電体部材１２１ａと、第２の圧電体部材１２１ｂと、積層して接合し、加熱硬化して構成される。このような比較例の構成のインクジェットヘッド１２０においては、第２の圧電体部材の第１方向の寸法は同等に構成されている。また、インクジェットヘッド１２０において、第１の圧電体部材１２１ａと第２の圧電体部材１２１ｂとの境界部分である接着層１２５は、中央が凸となる湾曲面を構成している。接着層２５は、第２の圧電体部材１２１ｂとベース板１２１ｃとの境界部である接着層１２７と、同程度湾曲している。

したがって、このアクチュエータユニット１２１に溝を形成した場合、ノズル列の列方向に並ぶ複数の溝は、その位置によって、境界部分の位置が大きく異なるため、第１の圧電体と第２の圧電体の圧電体比率が大きく変動する。

例えば図１１は、比較例にかかるインクジェットヘッド１２０の、ノズル列の中央部Ｐ１と端部Ｐ２の、圧力室１２３付近の断面形状を示す説明図である。図１１に示すように、インクジェットヘッド１２０は、第２方向の部位によって、第１の圧電体部材１２１ａと第２の圧電体部材１２１ｂとの比率が大きく異なる。これに比べて、本実施形態にかかる図４に示すように、第２方向の部位が変わっても、第１の圧電体部材２１ａと第２の圧電体部材２１ｂとの比率は殆ど変わらない。したがって、本実施形態にかかるインクジェットヘッド１は、圧電体比率の変動を抑えて均一化することで、安定した液体吐出性能が得られる。

なお、本実施形態は上述した例に限定されるものではなく、各部の形状や材質を適宜変更して実施可能である。

上記実施形態においては複数の溝によって圧力室２３が形成され、当該圧力室がノズル列に沿って並ぶ例を示したが、例えば隣接する圧力室の間に、ノズル１１ａに連通しない空気室を備え、複数の溝が交互に並ぶ圧力室２３と、圧力室２３の間に介在する空気室とをそれぞれ構成してもよい。

また、吐出する液体はインクに限られるものではなく、例えばプリント配線基板の配線パターンを形成するための導電性粒子を含む液体等、各種の液体を適用することが可能である。

液体吐出ヘッドは、上記の他、例えば静電気で振動板を変形してインク滴を吐出する構造、あるいはヒータ等の熱エネルギーを利用してノズル孔からインク滴を吐出する構造等でもよい。

また、上記実施形態においてインクジェットヘッドはインクジェット記録装置に用いられる例を示したが、これに限られるものではなく、例えば３Ｄプリンタ、産業用の製造機械、医療用途にも用いることが可能であり、小型軽量化及び低コスト化が可能である。

以上述べた少なくともひとつの実施形態のインクジェットヘッド及びプリンタによれば、製造工程における熱の影響で反りが発生する場合においても、第１の圧電体部材２１ａと第２の圧電体部材２１ｂとの割合を均一化でき、吐出性能を均一化できる。

本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

１０…ヘッド部材、１１…ノズルプレート、１１ａ…ノズル、１２…第１のアクチュエータユニット（アクチュエータユニット）、１３…第２のアクチュエータユニット（アクチュエータユニット）、１４…第１のカバー（カバー）、１５…第２のカバー、１５…カバー、２０…ベース部、２１…圧電体アクチュエータ、２２…駆動素子、２３…圧力室、２４ａ…第１の圧電素子（圧電素子）、２４ｂ…第２の圧電素子（圧電素子）、２５…接着層、２６…電極、２７…接着層、３０…インクガイド、３１…ガイドリブ、３２…ガイド管、４２…配線、４３…電気接続部、６２…インクガイド、６３…ガイドリブ、６４…ガイド管、６５…外側リブ、６６…内側リブ、７０…共通液室、７１～７３…液室、１００…プリンタ、２００…インクジェットヘッド、３００…循環回路、３０１…下流インクタンク、３０２…ポンプ、３０３…上流インクタンク、４００…流路切換部材、４０１…開閉弁、５００…制御装置。

Claims

第１の圧電体部材と、
第１の圧電体部材に第１方向の一方側に配置されるとともに、前記第１方向と交差する第２方向における端部の前記第１方向の寸法よりも、前記第２方向における中央部の前記第１方向の寸法が小さい第２の圧電体部材と、
前記第２の圧電体部材の前記第１方向において、前記第１の圧電体部材とは反対側の前記一方側に配置され前記第２の圧電体部材との境界部が湾曲するとともに、前記第２の圧電体部材との前記境界部の湾曲が、前記第１の圧電体部材と前記第２の圧電体部材との境界部の湾曲よりも大きい、ベース部と、を積層して有する圧電ベースを備える、インクジェットヘッド。
前記圧電ベースの前記一方側の表面には、前記第１方向と交差する前記第２方向に並ぶ複数の溝が形成された、請求項１に記載のインクジェットヘッド。
前記第２の圧電体部材の、前記端部と前記中央部との第１方向寸法の差は、前記第２の圧電体部材の前記第１方向の寸法の２．５％以上である、請求項１または請求項２に記載のインクジェットヘッド。
前記第１の圧電体部材及び前記第２の圧電体部材はＰＺＴ系圧電セラミックス材料から構成され、
前記第１の圧電体部材と前記ベース部とは線膨張係数が異なるとともに、接着層を介して接合され、
前記第２の圧電体部材と前記ベース部とは線膨張係数が異なるとともに接着層を介して接合される、
前記溝の底部は前記第２の圧電体部材に配される、請求項２に記載のインクジェットヘッド。
第１の圧電体部材と、
第１の圧電体部材に第１方向の一方側に配置されるとともに、端部における第１方向の寸法よりも中央部における第１方向の寸法が小さい第２の圧電体部材と、
前記第２の圧電体部材の第１方向一方側に配置され前記第２の圧電体部材との境界部の湾曲が、前記第１の圧電体部材と前記第２の圧電体部材との境界部の湾曲よりも大きい、ベース板と、を積層して有する圧電ベースを備える、インクジェットヘッドと、
前記インクジェットヘッドの対向位置に媒体を搬送する供給装置と、を備える、インクジェットプリンタ。