JP7292866B2 - 臭いがより少ない組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、組成物の臭いを防止又は低減可能な組成物、特に化粧用組成物に関する。
ケイ皮酸及びその誘導体、例えばフェルラ酸は、例えば化粧料の分野において有用であることが知られており、その理由は、それらがUVフィルター等として機能できるからである。しかしながら、それらは、いくつかの条件下で不安定な傾向にある。例えば、フェルラ酸は、アルカリ条件下で水に可溶であるが、フェルラ酸の水溶液は急速に変色することがある。
米国特許第6632444号は、フェルラ酸を、特定の条件下で、約3~約5のpHを有する水中プロピレングリコール等の不揮発性ポリオールによって安定化させることを開示している。米国特許第6632444号に開示の、特定の条件下でフェルラ酸及び不揮発性ポリオールを含み、約3~約5のpHを有する水性組成物は急速に変色しないと説明されている。
米国特許第6632444号 仏国特許出願第0853634号 EP-A-0 955039 米国特許出願公開第2004-175338号 米国特許第2528378号 米国特許第2781354号 米国特許第4874554号 米国特許第4137180号
C.M. Hansen、「The three dimensional solubility parameters」、J. Paint Technol、39巻、105頁(1967年) Meylan及びHoward、Atom/Fragment contribution method for estimating octanol-water partition coefficients、J. Pharm.Sci.、84巻、83~92頁、1995年 ACS professional reference book、1995年 http://esc.syrres.com/interkow/kowdemo.htm CTFA辞典、第9版、2002年 CTFA辞典、第3版、1982年 CTFA辞典、第5版、1993年 CTFA辞典、1997年 M.R.Porter、「Handbook of Surfactants」、Blackie & Son出版(Glasgow及びLondon)、1991年、116~178頁 「The HLB system. A time-saving guide to emulsifier selection」(ICI Americas Inc.社より刊行、1984年)
ケイ皮酸誘導体、例えばフェルラ酸が、水と接触するとき、それはp-ビニルグアヤコール等の臭い物質を生成することが見出された。
そのため、本発明の一目的は、ケイ皮酸誘導体、例えばフェルラ酸、及び水を含む場合であっても、p-ビニルグアヤコール等の臭い物質をより少ない又は低減した量しか含まない組成物を提供することである。
上記の目的は、
(a)以下の化学式(I):
Figure 0007292866000001
[式中、
Aは、
OR3基(式中、R3は、水素原子、フィチル基、ベンジル基、直鎖状又は分枝状C1~C18アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキル-C1~C5アルキル基、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン及びアンモニウムイオンから選ばれる)、
並びに
NHR4基(式中、R4は、水素原子、フィチル基、ベンジル基、及び直鎖状又は分枝状C1~C18アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキル-C1~C5アルキル基から選ばれる)
から選ばれ、
R1は、水素原子、ヒドロキシル基、C1~C6アルコキシ基、直鎖状又は分枝状C1~C18アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキル-C1~C5アルキル基から選ばれ、
R2は、水素原子、ヒドロキシル基及びC1~C6アルコキシ基から選ばれる]
で表される少なくとも1種のケイ皮酸誘導体と、
(b)(a)ケイ皮酸誘導体が可溶である少なくとも1種の油と、
(c)水と
を含む組成物によって達成することができる。
(a)ケイ皮酸誘導体は、フェルラ酸であってよい。
本発明による組成物中の(a)ケイ皮酸誘導体の量は、組成物の総質量に対して、0.001質量%~20質量%、好ましくは0.01質量%~10質量%、より好ましくは0.1質量%~1質量%であってよい。
(a)ケイ皮酸誘導体の(b)油への溶解度は、0.5%~25%、好ましくは0.7~20%、より好ましくは0.9%~15%であってよい。
(b)油は、極性油から選択することができる。
(b)油は、1.0~7.0、好ましくは1.5~6.5、より好ましくは2.0~6.0のlogP値を有してよい。
(b)油は、アミド結合、エステル結合、及びこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも2つの部分を有してよい。
(b)油は、ラウロイルサルコシン酸イソプロピル、ビス-エトキシジグリコールシクロヘキサン1,4-ジカルボキシレート、及びこれらの混合物からなる群から選択することができる。
本発明による組成物中の(b)油の量は、組成物の総質量に対して、0.01質量%~30質量%、好ましくは0.1質量%~25質量%、より好ましくは1質量%~20質量%であってよい。
本発明による組成物中の(c)水の量は、組成物の総質量に対して、50質量%~95質量%、好ましくは60質量%~90質量%、より好ましくは70質量%~87質量%であってよい。
本発明による組成物は、(d)少なくとも1種の界面活性剤を含んでよい。
本発明による組成物は、7.0未満、好ましくは6.0未満、より好ましくは5.0未満のpHを有してよい。
本発明はまた、皮膚等のケラチン物質のための美容方法であって、本発明による組成物をケラチン物質に適用する工程を含む、方法に関する。
本発明の別の態様は、
(c)水と、
(a)以下の化学式(I):
Figure 0007292866000002
[式中、
Aは、
OR3基(式中、R3は、水素原子、フィチル基、ベンジル基、直鎖状又は分枝状C1~C18アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキル-C1~C5アルキル基、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン及びアンモニウムイオンから選ばれる)、
並びに
NHR4基(式中、R4は、水素原子、フィチル基、ベンジル基、及び直鎖状又は分枝状C1~C18アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキル-C1~C5アルキル基から選ばれる)
から選ばれ、
R1は、水素原子、ヒドロキシル基、C1~C6アルコキシ基、直鎖状又は分枝状C1~C18アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキル-C1~C5アルキル基から選ばれ、
R2は、水素原子、ヒドロキシル基及びC1~C6アルコキシ基から選ばれる]
で表される少なくとも1種のケイ皮酸誘導体と
を含む組成物中の臭い物質の生成を防止する又は低減するための方法であって、
(b)(a)ケイ皮酸誘導体が可溶である少なくとも1種の油を、該組成物中の(a)ケイ皮酸誘導体及び(c)水と組み合わせる工程を含む、方法である。
本発明の別の態様は、
(c)水と、
(a)以下の化学式(I):
Figure 0007292866000003
[式中、
Aは、
OR3基(式中、R3は、水素原子、フィチル基、ベンジル基、直鎖状又は分枝状C1~C18アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキル-C1~C5アルキル基、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン及びアンモニウムイオンから選ばれる)、
並びに
NHR4基(式中、R4は、水素原子、フィチル基、ベンジル基、及び直鎖状又は分枝状C1~C18アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキル-C1~C5アルキル基から選ばれる)
から選ばれ、
R1は、水素原子、ヒドロキシル基、C1~C6アルコキシ基、直鎖状又は分枝状C1~C18アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキル-C1~C5アルキル基から選ばれ、
R2は、水素原子、ヒドロキシル基及びC1~C6アルコキシ基から選ばれる]
で表される少なくとも1種のケイ皮酸誘導体と
を含む組成物中における、組成物中の臭い物質の生成を防止する又は低減するための(b)少なくとも1種の油の使用であって、(a)ケイ皮酸誘導体が(b)油に可溶であることを特徴とする、使用である。
鋭意検討の結果、発明者らは、ケイ皮酸誘導体、例えばフェルラ酸、及び水を含む場合であっても、p-ビニルグアヤコール等の臭い物質をより少ない又は低減した量しか含まない組成物を提供することが可能であることを発見した。
そのため、本発明による組成物は、
(a)以下の化学式(I):
Figure 0007292866000004
[式中、
Aは、
OR3基(式中、R3は、水素原子、フィチル基、ベンジル基、直鎖状又は分枝状C1~C18アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキル-C1~C5アルキル基、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン及びアンモニウムイオンから選ばれる)、
並びに
NHR4基(式中、R4は、水素原子、フィチル基、ベンジル基、及び直鎖状又は分枝状C1~C18アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキル-C1~C5アルキル基から選ばれる)
から選ばれ、
R1は、水素原子、ヒドロキシル基、C1~C6アルコキシ基、直鎖状又は分枝状C1~C18アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキル-C1~C5アルキル基から選ばれ、
R2は、水素原子、ヒドロキシル基及びC1~C6アルコキシ基から選ばれる]
で表される少なくとも1種のケイ皮酸誘導体と、
(b)(a)ケイ皮酸誘導体が可溶である少なくとも1種の油と、
(c)水と
を含む。
本発明によれば、ケイ皮酸誘導体、例えばフェルラ酸、及び水を含む場合であっても、p-ビニルグアヤコール等の臭い物質をより少ない又は低減した量しか含まない組成物を提供することが可能である。
換言すれば、本発明によれば、組成物が、ケイ皮酸誘導体、例えばフェルラ酸、及び水を含む場合であっても、組成物中の臭い物質、例えばp-ビニルグアヤコールの生成を防止する又は低減することが可能である。そのため、本発明によって組成物の臭いを防止する又は低減することが可能である。
本発明は、ケイ皮酸誘導体及び水を含む組成物中の臭い物質の生成を経時的に制御する又は抑止することができる。そのため、例えば、本発明による組成物は、臭いを全く引き起こさないことが可能であり、又は長期間にわたってより少ない又は低減した臭いしか引き起こさないことが可能である。
本発明による組成物は、組成物中のp-ビニルグアヤコール等の臭い物質の生成が経時的に又は長期にわたり防止されうる又は低減されうるように、安定である。本発明による組成物は、それが臭いを全く引き起こさないこと又は低減した臭いしか引き起こさないことが可能であるため、長期間にわたって保管されうる。
臭い物質、例えばp-ビニルグアヤコールは、ケイ皮酸誘導体、例えばフェルラ酸から誘導されると考えられるので、本発明による組成物の上記の安定性は、組成物中のケイ皮酸誘導体が、例えば保存中に消費されないというように安定であることを意味する。
したがって、本発明による組成物は、組成物中のケイ皮酸誘導体に基づいて、経時的に安定な美容効果をもたらすことができる。
以下に、本発明による、組成物、方法、使用等を詳細に説明する。
[組成物]
本発明による組成物は、(a)以下に示す化学式(I)で表される特定の化学構造を有する少なくとも1種のケイ皮酸誘導体と、(b)(a)ケイ皮酸誘導体が可溶である少なくとも1種の油と、(c)水とを含む。
本発明による組成物が化粧用又は皮膚科用の組成物であること、より好ましくは化粧用組成物であること、更により好ましくは皮膚等のケラチン物質用の化粧用ケア組成物であることが、好ましい。特に、本発明による組成物は、例えば、ケラチン物質をUV線から防御するための、又はケラチン物質を美白するための化粧料又は皮膚科用製品として使用することができる。
(a)ケイ皮酸誘導体、(b)油及び(c)水、並びに本発明による組成物の他の特徴を、以下に説明する。
(ケイ皮酸誘導体)
本発明による組成物は、(a)特定の化学構造を有する少なくとも1種のケイ皮酸誘導体を含む。2種以上の(a)ケイ皮酸誘導体が組み合わせて使用されうる。そのため、単一の種類のケイ皮酸誘導体、又は異なる種類のケイ皮酸誘導体の組合せを使用することができる。
(a)ケイ皮酸誘導体は、以下の化学式(I):
Figure 0007292866000005
[式中、
Aは、
OR3基(式中、R3は、水素原子、フィチル基、ベンジル基、直鎖状又は分枝状C1~C18アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキル-C1~C5アルキル基、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン及びアンモニウムイオンから選ばれる)、
並びに
NHR4基(式中、R4は、水素原子、フィチル基、ベンジル基、及び直鎖状又は分枝状C1~C18アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキル-C1~C5アルキル基から選ばれる)
から選ばれ、
R1は、水素原子、ヒドロキシル基、C1~C6アルコキシ基、直鎖状又は分枝状C1~C18アルキル基、C3~C8シクロアルキル基、C3~C8シクロアルキル-C1~C5アルキル基から選ばれ、
R2は、水素原子、ヒドロキシル基及びC1~C6アルコキシ基から選ばれる]
で表される。
直鎖状又は分枝状C1~C18アルキル基、好ましくはC1~C12アルキル基、より好ましくはC1~C6アルキル基として、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、i-ペンチル基、1-エチルプロピル基、ヘキシル基、イソヘキシル基及び1-エチルブチル基を挙げることができる。
C3~C8シクロアルキル基として、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基及びシクロヘキシル基を挙げることができる。
C3~C8シクロアルキル-C1~C5アルキル基として、例えばシクロプロピルメチル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチルメチル基及びシクロヘキシルメチル基を挙げることができる。
C1~C6アルコキシ基として、例えばメトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、i-プロポキシ基、n-ブトキシ基、i-ブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、n-ペンチルオキシ基、i-ペンチルオキシ基、1-エチルプロポキシ基、ヘキシルオキシ基、イソヘキシルオキシ基及び1-エチルブトキシ基を挙げることができる。メトキシ基が好ましい。
R1がヒドロキシル基であること、並びにR2が、ヒドロキシル基及びC1~C6アルコキシ基、より好ましくはメトキシ基から選ばれることが好ましい場合がある。
(a)ケイ皮酸誘導体として、例えばメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル、メトキシケイ皮酸イソプロピル、メトキシケイ皮酸イソアミル、メトキシケイ皮酸ジイソプロピル、コーヒー酸、フェルラ酸を挙げることができる。コーヒー酸及びフェルラ酸が好ましい場合があり、フェルラ酸がより好ましい場合がある。
(a)ケイ皮酸誘導体は、化粧料又は皮膚科用製品中の活性成分又は活性化合物であってよい。本明細書で使用される用語「活性」化合物は、抗酸化効果、美白効果及びUVフィルター効果等の、化粧料又は皮膚科用の活性特性を有する化合物を意味する。好ましくは、本発明で使用される(a)ケイ皮酸誘導体は、UVフィルターであってよく、そのため、本発明による組成物は、UV防御製品として、又は皮膚等のケラチン物質をUV線から防御するための化粧用組成物として使用されうる。
本発明による組成物中の(a)ケイ皮酸誘導体の量は、組成物の総質量に対して、0.001質量%以上、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上であってよい。本発明による組成物中の(a)ケイ皮酸誘導体の量が、組成物の総質量に対して0.2質量%以上であることが、更により好ましい場合がある。
その一方で、本発明による組成物中の(a)ケイ皮酸誘導体の量は、組成物の総質量に対して、20質量%以下、好ましくは10質量%以下、より好ましくは1質量%以下であってよい。本発明による組成物中の(a)ケイ皮酸誘導体の量が、組成物の総質量に対して0.8質量%以下であることが、更により好ましい場合がある。
本発明による組成物中の(a)ケイ皮酸誘導体の量は、組成物の総質量に対して、0.001質量%~20質量%、好ましくは0.01質量%~10質量%、より好ましくは0.1質量%~1質量%の範囲であってよい。本発明による組成物中の(a)ケイ皮酸誘導体の量が、組成物の総質量に対して0.2質量%~0.8質量%であることが、更により好ましい場合がある。
(油)
本発明による組成物は、(b)(a)ケイ皮酸誘導体が可溶である少なくとも1種の油を含む。2種以上の(b)油が組み合わせて使用されうる。そのため、単一の種類の油、又は異なる種類の油の組合せを使用することができる。
ここで、「油」は、室温(25℃)、大気圧(760mmHg)下で液状又はペースト状(非固体)の形態である脂肪化合物又は脂肪物質を意味する。油として、化粧料中で一般に使用されるものが、単独で又はそれらの組合せで使用されうる。これらの油は、揮発性であっても不揮発性であってもよい。
(a)ケイ皮酸誘導体は、(b)油に可溶である。(a)ケイ皮酸誘導体の(b)油への可溶度が、室温(20~25℃、好ましくは25℃)にて、0.5%以上、より好ましくは0.7%以上、更により好ましくは0.9%以上であることが好ましい。(a)ケイ皮酸誘導体の(b)油への可溶度が、室温(20~25℃、好ましくは25℃)にて、25%以下、より好ましくは20%以下、更により好ましくは15%以下であることが好ましい場合がある。そのため、(a)ケイ皮酸誘導体の(b)油への可溶度は、0.5%~25%、好ましくは0.7%~20%、より好ましくは0.9%~15%であってよい。溶解度は、本明細書では、(b)油100gに可溶である(a)ケイ皮酸誘導体の量(g)を意味する。
(b)油が極性油から選択されることが好ましい。
用語「極性油」は、本明細書では、25℃で、分散相互作用に特徴的な溶解度パラメータδdが16を超え、極性相互作用に特徴的な溶解度パラメータδpが厳密に0を超える任意の親油性化合物を意味する。溶解度パラメータδd及びδpは、ハンセン分類に従って定義される。
ハンセン3次元溶解度空間の溶解度パラメータの定義及び計算は、C.M. Hansenによる論文「The three dimensional solubility parameters」、J. Paint Technol、39巻、105頁(1967年)に記載されている。
このハンセン空間によれば、
δdは、分子の衝突中に誘起される双極子の形成から生じるロンドン分散力を特徴づけ、
δpは、永久双極子間のデバイ相互作用力、更に誘起双極子と永久双極子との間のケーソム相互作用力を特徴づけ、
δhは、特定の相互作用力(例えば水素結合、酸/塩基、ドナー/アクセプター等)を特徴づけ、
δaは、式δa=(δp 2h 1)1/2によって決定される。パラメータδp、δh、δd及びδaは、(J/cm3)1/2で表される。
極性油が、植物油又は動物油、例えばトリグリセリド、エステル油、エーテル油、及びこれらの混合物からなる群から、より好ましくはエステル油、エーテル油、及びこれらの混合物からなる群から、更により好ましくはエステル油から選択されることが好ましい場合がある。
極性油は、特に以下の油から選ぶことができる:
- 炭化水素系極性油、例えばフィトステアリルエステル、例えばオレイン酸フィトステアリル、イソステアリン酸フィトステアリル及びラウロイル/オクチルドデシル/グルタミン酸フィトステアリル(味の素株式会社、Eldew PS203)、グリセロールの脂肪酸エステルからなるトリグリセリドであって、特にこの脂肪酸は、C4~C36、とりわけC18~C36の範囲の鎖長を有することができ、これらの油は、場合により直鎖状又は分枝状であり、飽和又は不飽和であり、これらの油は、とりわけヘプタン酸若しくはオクタン酸トリグリセリド、小麦胚種油、ヒマワリ油、ブドウ種子油、ゴマ種子油(820.6g/mol)、コーン油、アプリコット油、ヒマシ油、シア油、アボカド油、オリーブ油、ダイズ油、甘扁桃油、パーム油、菜種油、綿実油、ヘーゼルナッツ油、マカダミア油、ホホバ油、アルファルファ油、ケシ油、カボチャ油、マロー油、クロフサスグリ油、月見草油、きび油、大麦油、キノア油、ライ麦油、サフラワー油、ククイナッツ油、パッションフラワー油若しくはジャコウバラ油;シアバター;或いはカプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、例としてはStearineries Dubois社により販売されているもの、又はDynamit Nobel社により名称Miglyol 810(登録商標)、812(登録商標)及び818(登録商標)で販売されているものであってよい、
- 10~40個の炭素原子を含有する合成エーテル、例えばジカプリリルエーテル、
- 式RCOOR'(式中、RCOOは、2~40個の炭素原子を含むカルボン酸残基を表し、R'は、1~40個の炭素原子を含有する炭化水素系鎖を表す)の炭化水素系エステル、例えばオクタン酸セトステアリル、イソプロピルアルコールエステル、例えばミリスチン酸イソプロピル又はパルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸エチル、ステアリン酸若しくはイソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソステアリル、ステアリン酸オクチル、アジピン酸ジイソプロピル、ヘプタン酸エステル、とりわけヘプタン酸イソステアリル、オクタン酸、デカン酸若しくはリシノール酸アルコール若しくはポリアルコール、例としてはジオクタン酸プロピレングリコール、オクタン酸セチル、オクタン酸トリデシル、4-ジヘプタン酸及びパルミチン酸2-エチルヘキシル、安息香酸アルキル、ジヘプタン酸ポリエチレングリコール、2-ジエチルヘキサン酸プロピレングリコール、並びにこれらの混合物、安息香酸C12~C15アルコール、ラウリン酸ヘキシル、ネオペンタン酸エステル、例としてはネオペンタン酸イソデシル、ネオペンタン酸イソトリデシル、ネオペンタン酸イソステアリル及びネオペンタン酸2-オクチルドデシル、イソノナン酸エステル、例としてはイソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル及びイソノナン酸オクチル、エルカ酸オレイル、ラウロイルサルコシン酸イソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、ステアリン酸イソセチル、ネオペンタン酸イソデシル、ベヘン酸イソステアリル及びミリスチン酸ミリスチル、
- 不飽和脂肪酸二量体及び/又は三量体とジオールとの縮合により得られるポリエステル、例えば仏国特許出願第0853634号に記載のもの、特に、例えばジリノール酸と1,4-ブタンジオールとの縮合により得られるポリエステル。このポリマーに関して特に挙げることができるのは、Biosynthis社により名称Viscoplast 14436H(INCI名:ジリノール酸/ブタンジオールコポリマー)で販売されているポリマー、又は他にポリオールと二量体二酸とのコポリマー及びそれらのエステル、例えばHailuscent ISDA、
- ポリオールエステル及びペンタエリスリトールエステル、例としてはテトラヒドロキシステアリン酸/テトライソステアリン酸ジペンタエリスリチル、
- 12~26個の炭素原子を含有する脂肪アルコール、例としてはオクチルドデカノール、2-ブチルオクタノール、2-ヘキシルデカノール、2-ウンデシルペンタデカノール及びオレイルアルコール、
- C12~C22高級脂肪酸、例えばオレイン酸、リノール酸及びリノレン酸、及びこれらの混合物、
- 12~26個の炭素原子を含有する脂肪酸、例としてはオレイン酸、
- 2つのアルキル鎖が場合により同一であり又は異なる、炭酸ジアルキル、例えばCognis社により名称Cetiol CC(登録商標)で販売されている炭酸ジカプリリル、並びに
- 高分子量の、例えば400から10000g/molの間の、特定すると650から10000g/molの間の不揮発性油、例としては:
i)ビニルピロリドンコポリマー、例えばビニルピロリドン/1-ヘキサデセンコポリマー、アイエスピー・ジャパン株式会社により販売又は製造されているAntaron V-216(MW=7300g/mol)、
ii)エステル、例えば:
a)総炭素数の範囲が35~70である直鎖状脂肪酸エステル、例としてはテトラペラルゴン酸ペンタエリスリチル(MW=697.05g/mol)、
b)ヒドロキシル化エステル、例えばトリイソステアリン酸ポリグリセロール-2(MW=965.58g/mol)、
c)芳香族エステル、例えばトリメリット酸トリデシル(MW=757.19g/mol)、安息香酸C12~C15アルコール、安息香酸の2-フェニルエチルエステル及びサリチル酸ブチルオクチル、
d)C24~C28分枝状脂肪酸又は脂肪アルコールのエステル、例えば、特許出願EP-A-0 955039に記載のもの、特に、クエン酸トリイソアラキジル(MW=1033.76g/mol)、テトライソノナン酸ペンタエリスリチル(MW=697.05g/mol)、トリイソステアリン酸グリセリル(MW=891.51g/mol)、トリス(2-デシル)テトラデカン酸グリセリル(MW=1143.98g/mol)、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル(MW=1202.02g/mol)、テトライソステアリン酸ポリグリセリル-2(MW=1232.04g/mol)、又は他にテトラキス(2-デシル)テトラデカン酸ペンタエリスリチル(MW=1538.66g/mol)、
e)二量体ジオールと、モノカルボン酸若しくはジカルボン酸とのエステル及びポリエステル、例えば二量体ジオールと脂肪酸とのエステル、並びに二量体ジオールと二量体ジカルボン酸とのエステル、例えば日本精化株式会社から販売されているLusplan DD-DA5(登録商標)及びLusplan DD-DA7(登録商標)であり、その内容が参照により本明細書に組み込まれている米国特許出願公開第2004-175338号に記載のもの、
- 並びにこれらの混合物。
用語「極性炭化水素系油」は、本明細書では、炭素原子及び水素原子、並びに任意選択で酸素原子及び窒素原子から本質的に形成されるか、又はこれらによって構成され、ケイ素原子又はフッ素原子を一切含まない極性油を意味する。極性炭化水素系油は、アルコール基、エステル基、エーテル基、カルボン酸基、アミン基及び/又はアミド基を含有してよい。
(b)油が、7.0以下、より好ましくは6.5以下、更により好ましくは6.0以下のlogP値を有することが好ましい。(b)油が、1.0以上、より好ましくは1.5以上、更により好ましくは2.0以上のlogP値を有することが好ましい場合がある。そのため、(b)油が、1.0~7.0、より好ましくは1.5~6.5、更により好ましくは2.0~6.0のlogP値を有することが好ましい場合がある。
logP値は、オクタン-1-オール/水の見掛け分配係数の10を底とする対数の値である。logP値は既知であり、オクタン-1-オール及び水の中の、(b)油の濃度を決定する標準試験により決定される。logPは、Meylan及びHowardによる論文Atom/Fragment contribution method for estimating octanol-water partition coefficients、J. Pharm.Sci.、84巻、83~92頁、1995年に記載の方法により計算することができる。この値はまた、logPを分子構造の関数として決定する、多くの市販のソフトウェアパッケージを使用して計算してもよい。例としては、米国環境庁製のEpiwinソフトウェアを挙げることができる。
この値は、特に、ACD(Advanced Chemistry Development) SolarisソフトウェアV4.67を使用して計算してよく;この値はまた、Exploring QSAR:hydrophobic, electronic and steric constants (ACS professional reference book、1995年)からも得ることができる。算定値を提供しているインターネットサイトもある(アドレス:http://esc.syrres.com/interkow/kowdemo.htm)。
(b)油は、アミド結合、エステル結合、及びこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも2つの部分を有してよい。アミド結合は、本明細書では、-CONR-(Rは、水素原子、又は直鎖状若しくは分枝状C1~C18アルキル基、好ましくはメチル基を示す)を意味し、エステル結合は、本明細書では、-COO-を意味する。換言すると、(b)油は、2つ以上のアミド結合、2つ以上のエステル結合、又は少なくとも1つのアミド結合と少なくとも1つのエステル結合との混合物を有してよい。
(b)油は、エーテル結合、エステル結合、及びこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも2つの部分を有してよい。エーテル結合は、本明細書では、-O-を意味し、エステル結合は、本明細書では、-COO-を意味する。換言すると、(b)油は、2つ以上のエーテル結合、2つ以上のエステル結合、又は少なくとも1つのエーテル結合と少なくとも1つのエステル結合との混合物を有してよい。
(b)油が、ラウロイルサルコシン酸イソプロピル、ビス-エトキシジグリコールシクロヘキサン1,4-ジカルボキシレート、及びこれらの混合物からなる群から選択されることが好ましい。
本発明による組成物中の(b)油の量は、組成物の総質量に対して、0.01質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは1質量%以上であってよい。本発明による組成物中の(b)油の量が、組成物の総質量に対して3質量%以上であることが、更により好ましい場合がある。
その一方で、本発明による組成物中の(b)油の量は、組成物の総質量に対して、30質量%以下、好ましくは25質量%以下、より好ましくは20質量%以下であってよい。本発明による組成物中の(b)油の量が、組成物の総質量に対して15質量%以下であることが、更により好ましい場合がある。
本発明による組成物中の(b)油の量は、組成物の総質量に対して、0.01質量%~30質量%、好ましくは0.1質量%~25質量%、より好ましくは1質量%~20質量%の範囲であってよい。本発明による組成物中の(b)油の量が、組成物の総質量に対して3質量%~15質量%であることが、更により好ましい場合がある。
(水)
本発明による組成物は、(c)水を含む。
本発明による組成物中の(c)水の量は、組成物の総質量に対して、50質量%以上、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上であってよい。本発明による組成物中の(c)水の量が、組成物の総質量に対して75質量%以上であることが、更により好ましい場合がある。
その一方で、本発明による組成物中の(c)水の量は、組成物の総質量に対して、95質量%以下、好ましくは90質量%以下、より好ましくは87質量%以下であってよい。本発明による組成物中の(c)水の量が、組成物の総質量に対して85質量%以下であることが、更により好ましい場合がある。
本発明による組成物中の(c)水の量は、組成物の総質量に対して、50~95質量%、好ましくは60~90質量%、より好ましくは70~87質量%であってよい。本発明による組成物中の(c)水の量が、組成物の総質量に対して75質量%~85質量%であることが、更により好ましい場合がある。
(界面活性剤)
本発明による組成物は、(d)少なくとも1種の界面活性剤を含んでよい。2種以上の界面活性剤を使用する場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。
任意の界面活性剤が、本発明で使用されてよい。本発明で使用される(d)界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤からなる群から選択することができる。2種以上の界面活性剤が組み合わせて使用されうる。そのため、単一の種類の界面活性剤、又は異なる種類の界面活性剤の組合せを使用することができる。
(d)界面活性剤は、非イオン性界面活性剤からなる群から好ましくは選択されうる。
(アニオン性界面活性剤)
本発明によれば、アニオン性界面活性剤の種類は限定されない。アニオン性界面活性剤が、(C6~C30)アルキルスルフェート、(C6~C30)アルキルエーテルスルフェート、(C6~C30)アルキルアミドエーテルスルフェート、アルキルアリールポリエーテルスルフェート及びモノグリセリドスルフェート;(C6~C30)アルキルスルホネート、(C6~C30)アルキルアミドスルホネート、(C6~C30)アルキルアリールスルホネート、α-オレフィンスルホネート及びパラフィンスルホネート;(C6~C30)アルキルホスフェート;(C6~C30)アルキルスルホスクシネート、(C6~C30)アルキルエーテルスルホスクシネート及び(C6~C30)アルキルアミドスルホスクシネート;(C6~C30)アルキルスルホアセテート;(C6~C24)アシルサルコシネート;(C6~C24)アシルグルタメート;(C6~C30)アルキルポリグリコシドカルボキシルエーテル;(C6~C30)アルキルポリグリコシドスルホスクシネート;(C6~C30)アルキルスルホスクシナメート;(C6~C24)アシルイセチオネート;N-(C6~C24)アシルタウレート;C6~C30脂肪酸塩;ヤシ油酸塩又は水添ヤシ油酸塩;(C8~C20)アシルラクテート;(C6~C30)アルキル-D-ガラクトシドウロン酸塩;ポリオキシアルキレン化(C6~C30)アルキルエーテルカルボン酸塩;ポリオキシアルキレン化(C6~C30)アルキルアリールエーテルカルボン酸塩;及びポリオキシアルキレン化(C6~C30)アルキルアミドエーテルカルボン酸塩からなる群から選択されることが好ましい。
アニオン性界面活性剤が、(C6~C30)アルキルスルフェートの塩又はポリオキシアルキレン化(C6~C30)アルキルエーテルカルボン酸塩から選択されることが、より好ましい。
少なくとも1つの実施形態では、アニオン性界面活性剤は、塩の形態にあり、例えばアルカリ金属(例としてはナトリウム)の塩;アルカリ土類金属(例としてはマグネシウム)の塩;アンモニウム塩;アミン塩;及びアミノアルコール塩である。条件に応じて、それらはまた、酸の形態にあってよい。
(両性界面活性剤)
本発明によれば、両性界面活性剤の種類は限定されない。両性又は双性イオン性界面活性剤は、例えば(非限定的列挙)、アミン誘導体、例えば脂肪族第二級又は第三級アミン、及び任意選択で四級化されているアミン誘導体であってよく、ここで、脂肪族基は、8~22個の炭素原子を含んで少なくとも1つの水可溶化アニオン性基(例えばカルボキシレート、スルホネート、スルフェート、ホスフェート又はホスホネート)を含有する直鎖又は分枝鎖である。
両性界面活性剤は、ベタイン及びアミドアミンカルボキシル化誘導体からなる群から好ましくは選択されてよい。
ベタイン型両性界面活性剤は、アルキルベタイン、アルキルアミドアルキルベタイン、スルホベタイン、ホスホベタイン及びアルキルアミドアルキルスルホベタイン、特に(C8~C24)アルキルベタイン、(C8~C24)アルキルアミド(C1~C8)アルキルベタイン、スルホベタイン及び(C8~C24)アルキルアミド(C1~C8)アルキルスルホベタインからなる群から好ましくは選択される。一実施形態では、ベタイン型両性界面活性剤は、(C8~C24)アルキルベタイン、(C8~C24)アルキルアミド(C1~C8)アルキルスルホベタイン、スルホベタイン及びホスホベタインから選ばれる。
挙げることができる非限定的な例には、CTFA辞典、第9版、2002年において、単独で又は混合物として、名称ココベタイン、ラウリルベタイン、セチルベタイン、ココ/オレアミドプロピルベタイン、コカミドプロピルベタイン、パルミタミドプロピルベタイン、ステアラミドプロピルベタイン、コカミドエチルベタイン、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン、オレアミドプロピルヒドロキシスルタイン、ココヒドロキシスルタイン、ラウリルヒドロキシスルタイン及びココスルタインで分類されている化合物が含まれる。
ベタイン型両性界面活性剤は、好ましくは、アルキルベタイン及びアルキルアミドアルキルベタインであり、特にココベタイン及びコカミドプロピルベタインである。
アミドアミンカアルボキシル化誘導体の中でも、名称Miranolで販売されている製品を挙げることができ、これは米国特許第2528378号及び第2781354号に記載されており、CTFA辞典、第3版、1982年(その開示は参照により本明細書に組み込まれる)において名称アンホカルボキシグリシネート及びアンホカルボキシプロピオネートで分類されており、それぞれの構造は以下である:
R1-CONHCH2CH2-N+(R2)(R3)(CH2COO-)
(式中、
R1は、加水分解ヤシ油中に存在する酸R1-COOHのアルキル基、ヘプチル、ノニル又はウンデシルの各基を示し、
R2は、β-ヒドロキシエチル基を示し、
R3は、カルボキシメチル基を示す)
並びに
R1'-CONHCH2CH2-N(B)(C)
[式中、
Bは、-CH2CH2OX'を表し、
Cは、-(CH2)z-Y'を表し、z=1又は2であり、
X'は、-CH2CH2-COOH基、-CH2-COOZ'、-CH2CH2-COOH、-CH2CH2-COOZ'、又は水素原子を示し、
Y'は、-COOH、-COOZ'、-CH2-CHOH-SO3Z'又はCH2-CHOH-SO3Hの各基を示し、
Z'は、アルカリ若しくはアルカリ土類金属、例えばナトリウムのイオン、アンモニウムイオン、又は有機アミンから発生するイオンを表し、
R1'は、ヤシ油中若しくは加水分解亜麻仁油中に存在する酸R1'COOHのアルキル基、C7、C9、C11若しくはC13アルキル基等のアルキル基、C17アルキル基及びそのイソ型、又は不飽和のC17基を示す]。
両性界面活性剤が、(C8~C24)-アルキルアンホモノアセテート、(C8~C24)アルキルアンホジアセテート、(C8~C24)アルキルアンホモノプロピオネート、及び(C8~C24)アルキルアンホジプロピオネートから選択されることが好ましい。
これらの化合物は、CTFA辞典、第5版、1993年において、名称ココアンホ二酢酸二ナトリウム、ラウロアンホ二酢酸二ナトリウム、カプリルアンホ二酢酸二ナトリウム、カプリロアンホ二酢酸二ナトリウム、ココアンホジプロピオン酸二ナトリウム、ラウロアンホプロピオン酸二ナトリウム、カプリルアンホジプロピオン酸二ナトリウム、カプリルアンホジプロピオン酸二ナトリウム、ラウロアンホジプロピオン酸及びココアンホジプロピオン酸で分類されている。
例として、Rhodia Chimie社により商品名Miranol(登録商標)C2M concentrateで販売されているココアンホジアセテートを挙げることができる。
(カチオン性界面活性剤)
本発明によれば、カチオン性界面活性剤の種類は限定されない。カチオン性界面活性剤は、任意選択でポリオキシアルキレン化されている、第一級、第二級又は第三級脂肪アミン塩、第四級アンモニウム塩、及びこれらの混合物からなる群から選択することができる。
挙げることができる第四級アンモニウム塩の例には、以下のものが含まれるが、これらに限定されない:
以下の一般式(I)のもの
Figure 0007292866000006
[式中、
R1、R2、R3及びR4は、同一であっても異なっていてもよく、1~30個の炭素原子を含んで酸素、窒素、硫黄及びハロゲン等のヘテロ原子を任意選択で含む、直鎖状及び分枝状の脂肪族基から選ばれる。脂肪族基は、例えば、アルキル、アルコキシ、C2~C6ポリオキシアルキレン、アルキルアミド、(C12~C22)アルキルアミド(C2~C6)アルキル、(C12~C22)アルキルアセテート及びヒドロキシアルキルの各基;並びに芳香族基、例えばアリール及びアルキルアリールから選ぶことができ;X-は、ハロゲン化物イオン、リン酸イオン、酢酸イオン、乳酸イオン、(C2~C6)アルキル硫酸イオン、及びアルキルスルホン酸イオン又はアルキルアリールスルホン酸イオンから選ばれる];
イミダゾリンの第四級アンモニウム塩、例としては、以下の式(II)のもの
Figure 0007292866000007
[式中、
R5は、8~30個の炭素原子を含むアルケニル基及びアルキル基、例えば、獣脂の若しくはヤシ油の脂肪酸誘導体から選ばれ、
R6は、水素、C1~C4アルキル基、並びに8~30個の炭素原子を含むアルケニル基及びアルキル基から選ばれ、
R7は、C1~C4アルキル基から選ばれ、
R8は、水素、及びC1~C4アルキル基から選ばれ、
X-は、ハロゲン化物イオン、リン酸イオン、酢酸イオン、乳酸イオン、アルキル硫酸イオン、アルキルスルホン酸イオン及びアルキルアリールスルホン酸イオンから選ばれる]。
一実施形態では、R5及びR6は、例えば、獣脂の脂肪酸誘導体等の、12~21個の炭素原子を含むアルケニル基及びアルキル基から選ばれる基の混合物であり、R7はメチルであり、R8は水素である。このような製品の例には、Witco社により名称「Rewoquat(登録商標)」W75、W90、W75PG及びW75HPGで販売されているクオタニウム-27(CTFA辞典、1997年)及びクオタニウム-83(CTFA辞典、1997年)が挙げられるがこれらに限定されない;
式(III)のジ第四級アンモニウム塩
Figure 0007292866000008
[式中、
R9は、16~30個の炭素原子を含む脂肪族基から選ばれ、
R10は、水素、又は1~4個の炭素原子を含むアルキル基、又は(R16a)(R17a)(R18a)N+(CH2)3基から選ばれ、
R11、R12、R13、R14、R16a、R17a及びR18aは、同一であっても異なっていてもよく、水素、及び1~4個の炭素原子を含むアルキル基から選ばれ、
X-は、ハロゲン化物イオン、酢酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、エチル硫酸イオン及びメチル硫酸イオンから選ばれる]。
このようなジ第四級アンモニウム塩の例は、FINETEX社のFINQUAT CT-P(クオタニウム-89)、又はFINETEX社のFINQUAT CT(クオタニウム-75)である;並びに
少なくとも1つのエステル官能基を含む第四級アンモニウム塩、例えば、以下の式(IV)のもの
Figure 0007292866000009
(式中、
R22は、C1~C6アルキル基、並びにC1~C6ヒドロキシアルキル基及びジヒドロキシアルキル基から選ばれ、
R23は、
以下の基
Figure 0007292866000010
、直鎖状及び分枝状の、飽和及び不飽和のC1~C22炭化水素系基R27、並びに水素から選ばれ、
R25は、
以下の基
Figure 0007292866000011
、直鎖状及び分枝状の、飽和及び不飽和のC1~C6炭化水素系基R29、並びに水素から選ばれ、
R24、R26及びR28は、同一であっても異なっていてもよく、直鎖状及び分枝状の、飽和及び不飽和のC7~C21炭化水素系基から選ばれ、
r、s及びtは、同一であっても異なっていてもよく、2~6の範囲の整数から選ばれ、
r1及びt1のそれぞれは、同一であっても異なっていてもよく、0又は1であり、r2+r1=2rでt1+2t=2tであり、
yは1~10の範囲の整数から選ばれ、
x及びzは、同一であっても異なっていてもよく、0~10の範囲の整数から選ばれ、
X-は、単体及び錯体の、有機及び無機のアニオンから選ばれ、
但し、和x+y+zは、1~15の範囲であり、xが0であるとき、R23はR27を示し、zが0であるとき、R25はR29を示す。R22は、直鎖状及び分枝状のアルキル基から選ぶことができる)。
一実施形態では、R22は、直鎖状のアルキル基から選ばれる。別の実施形態では、R22は、メチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基及びジヒドロキシプロピル基から選ばれ、例えばメチル基及びエチル基から選ばれる。一実施形態では、和x+y+zは、1~10の範囲である。R23が炭化水素系基R27であるとき、これは、長鎖であって12~22個の炭素原子を含んでもよく、又は短鎖であって1~3個の炭素原子を含んでもよい。R25が炭化水素系基R29であるとき、これは、例えば1~3個の炭素原子を含んでよい。非限定的な例として、一実施形態では、R24、R26及びR28は、同一であっても異なっていてもよく、直鎖状及び分枝状の、飽和及び不飽和のC11~C21炭化水素系基から選ばれ、例えば直鎖状及び分枝状の、飽和及び不飽和のC11~C21アルキル基及びアルケニル基から選ばれる。別の実施形態では、x及びzは、同一であっても異なっていてもよく、0又は1である。一実施形態では、yは1に等しい。別の実施形態では、r、s及びtは、同一であっても異なっていてもよく、2又は3に等しく、例えば2に等しい。アニオンX-は、例えば、ハロゲン化物イオン、例えば塩化物イオン、臭化物イオン及びヨウ化物イオン;並びにC1~C4アルキル硫酸イオン、例えばメチル硫酸イオンから選ぶことができる。しかしながら、メタンスルホン酸アニオン、リン酸アニオン、硝酸アニオン、トシル酸アニオン、有機酸に由来するアニオン、例えば酢酸アニオン及び乳酸アニオン、並びにエステル官能基を含むアンモニウムと適合性のある任意の他のアニオンが、本発明により使用されうるアニオンの他の非限定的な例である。一実施形態では、アニオンX-は、塩化物イオン及びメチル硫酸イオンから選ばれる。
別の実施形態では、式(IV):
(式中、
R22は、メチル基及びエチル基から選ばれ、
x及びyは、1に等しく、
zは0又は1に等しく、
r、s及びtは、2に等しく、
R23は、
以下の基
Figure 0007292866000012
、メチル基、エチル基、及びC14~C22炭化水素系基、並びに水素から選ばれ、
R25は、
以下の基
Figure 0007292866000013
及び水素から選ばれ、
R24、R26及びR28は、同一であっても異なっていてもよく、直鎖状及び分枝状の、飽和及び不飽和のC13~C17炭化水素系基から選ばれ、例えば直鎖状及び分枝状の、飽和及び不飽和のC13~C17アルキル基及びアルケニル基から選ばれる)
のアンモニウム塩を使用することができる。
一実施形態では、炭化水素系基は、直鎖状である。
挙げることができる式(IV)の化合物の非限定的な例には、塩、例えばジアシルオキシエチル-ジメチルアンモニウムのクロリド及び硫酸メチル、ジアシルオキシエチル-ヒドロキシエチル-メチルアンモニウムのクロリド及び硫酸メチル、モノアシルオキシエチル-ジヒドロキシエチル-メチルアンモニウムのクロリド及び硫酸メチル、トリアシルオキシエチル-メチルアンモニウムのクロリド及び硫酸メチル、モノアシルオキシエチル-ヒドロキシエチル-ジメチル-アンモニウムのクロリド及び硫酸メチル、並びにこれらの混合物が含まれる。一実施形態では、アシル基は、14~18個の炭素原子を含んでよく、例えば植物油、例としてはパーム油及びヒマワリ油に由来してよい。化合物がいくつかのアシル基を含むとき、これらの基は、同一であっても異なっていてもよい。
これらの生成物は、例えば、任意選択でオキシアルキレン化されているトリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、アルキルジエタノールアミン又はアルキルジイソプロパノールアミンを、脂肪酸に、又は植物若しくは動物起源の脂肪酸の混合物に直接エステル化することによって、又はそれらのメチルエステルをエステル交換することによって得ることができる。このエステル化の後に、アルキル化剤を使用して四級化してもよく、該アルキル化剤は、ハロゲン化アルキル、例えばハロゲン化メチル及びハロゲン化エチル;硫酸ジアルキル、例えば硫酸ジメチル及び硫酸ジエチル;メタンスルホン酸メチル;パラ-トルエンスルホン酸メチル;グリコールクロロヒドリン;並びにグリセロールクロロヒドリンから選ばれる。
このような化合物は、例えば、Cognis社により名称Dehyquart(登録商標)で、Stepan社により名称Stepanquat(登録商標)で、Ceca社により名称Noxamium(登録商標)で、Rewo-Goldschmidt社により名称「Rewoquat(登録商標)WE 18」で販売されている。
本発明による組成物中で使用されうるアンモニウム塩の他の非限定的な例としては、米国特許第4874554号及び第4137180号に記載の、少なくとも1つのエステル官能基を含むアンモニウム塩が挙げられる。
本発明による組成物中で使用されうる上記の第四級アンモニウム塩の中でも、式(I)に相当するもの、例えばテトラアルキルアンモニウムクロリド、例としてはジアルキルジメチルアンモニウムクロリド及びアルキルトリメチルアンモニウムクロリド(ここで、アルキル基は、約12~22個の炭素原子を含む)、例えばベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド及びベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロリド;パルミチルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド;及びVan Dyk社により名称「Ceraphyl(登録商標)70」で販売されているステアラミドプロピルジメチル(酢酸ミリスチル)アンモニウムクロリドが挙げられるがこれらに限定されない。
一実施形態によれば、本発明の組成物中で使用されうるカチオン性界面活性剤は、第四級アンモニウム塩、例えばベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、クオタニウム-83、クオタニウム-87、クオタニウム-22、ベヘニルアミドプロピル-2,3-ジヒドロキシプロピルジメチルアンモニウムクロリド、パルミチルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド及びステアラミドプロピルジメチルアミンから選ばれる。
(非イオン性界面活性剤)
非イオン性界面活性剤は、それ自体又は単独で周知の化合物である(例えば、この点に関して、M.R.Porterによる「Handbook of Surfactants」、Blackie & Son出版(Glasgow及びLondon)、1991年、116~178頁を参照されたい)。そのため、非イオン性界面活性剤は、例えば、アルコール、α-ジオール、アルキルフェノール、及び脂肪酸のエステルから選ぶことができ、これらの化合物は、エトキシル化、プロポキシル化又はグリセロール化されており、例えば8~30個の炭素原子を含む少なくとも1つの脂肪鎖を有し、エチレンオキシド基又はプロピレンオキシド基の数が2~50個の範囲であり、グリセロール基の数が1~30個の範囲であることが可能である。マルトース誘導体もまた挙げることができる。エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドのコポリマー;エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの、脂肪アルコールとの縮合物;例えば2~30molのエチレンオキシドを含むポリエトキシル化脂肪アミド;例えば1.5~5個、例えば1.5~4個のグリセロール基を含むポリグリセロール化脂肪アミド;2~30molのエチレンオキシドを含むソルビタンのエトキシル化脂肪酸エステル;植物起源のエトキシル化油;スクロースの脂肪酸エステル;ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル;グリセロール(C6~C24)アルキルポリグリコシドのポリエトキシル化脂肪酸モノエステル又はジエステル;N-(C6~C24)アルキルグルカミン誘導体;(C10~C14)アルキルアミンオキシド又はN-(C10~C14)アシルアミノプロピルモルホリンオキシド等のアミンオキシド;並びにこれらの混合物もまた、非限定的に挙げることができる。
非イオン性界面活性剤は、好ましくは、モノオキシアルキレン化、ポリオキシアルキレン化、モノグリセロール化又はポリグリセロール化非イオン性界面活性剤から選ぶことができる。オキシアルキレン単位は、より特定するとオキシエチレン若しくはオキシプロピレン単位、又はこれらの組合せであり、好ましくはオキシエチレン単位である。
挙げることができるモノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化非イオン性界面活性剤の例には、以下が含まれる:
モノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化(C8~C24)アルキルフェノール、
飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状の、モノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化C8~C30アルコール、
飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状の、モノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化C8~C30アミド、
飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状のC8~C30酸と、ポリアルキレングリコールとのエステル、
飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状のC8~C30酸と、ソルビトールとの、モノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化エステル、
飽和又は不飽和の、モノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化植物油、
特に、単独での又は混合物としてのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの縮合物。
界面活性剤は、好ましくは、1から100の間、最も好ましくは2から50の間のモル数のエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを含有する。有利には、非イオン性界面活性剤は、オキシプロピレン単位を一切含まない。
本発明の実施形態の1つによれば、ポリオキシアルキレン化非イオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレン化脂肪アルコール(脂肪アルコールのポリエチレングリコールエーテル)、ポリオキシエチレン化脂肪エステル(脂肪酸のポリエチレングリコールエステル)、及びポリオキシエチレン化脂肪アルコールとポリオキシエチレン化脂肪エステルとの混合物から選ばれる。
挙げることができるポリオキシエチレン化脂肪アルコール(又はC8~C30アルコール)の例には、ラウリルアルコールのエチレンオキシド付加物、特に2~50のオキシエチレン単位を含有するもの、より特定すると2~20のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名:ラウレス-2からラウレス-20);ベヘニルアルコールのエチレンオキシド付加物、特に2~50のオキシエチレン単位を含有するもの、より特定すると2~20のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名:ベヘネス-2からベヘネス-20);セテアリルアルコール(セチルアルコールとステアリルアルコールとの混合物)のエチレンオキシド付加物、特に2~30のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名:セテアレス-2からセテアレス-30);セチルアルコールのエチレンオキシド付加物、特に2~30のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名:セテス-2からセテス-30);ステアリルアルコールのエチレンオキシド付加物、特に2~50のオキシエチレン単位を含有するもの、より特定すると2~20のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名:ステアレス-2からステアレス-20);イソステアリルアルコールのエチレンオキシド付加物、特に2~50のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名:イソステアレス-2からイソステアレス-50);及びこれらの混合物が含まれる。
挙げることができるポリオキシエチレン化脂肪酸エステルの例には、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸又はベヘン酸のエステルとのエチレンオキシド付加物及びこれらの混合物、特に9~100のオキシエチレン単位を含有するもの、例えばPEG-9からPEG-50ラウレート(CTFA名:PEG-9ラウレートからPEG-50ラウレート)、PEG-9からPEG-50パルミテート(CTFA名:PEG-9パルミテートからPEG-50パルミテート)、PEG-9からPEG-50ステアレート(CTFA名:PEG-9ステアレートからPEG-50ステアレート)、PEG-9からPEG-50パルミトステアレート;PEG-9からPEG-50ベヘネート(CTFA名:PEG-9ベヘネートからPEG-50ベヘネート)、ポリエチレングリコール100 EOモノステアレート(CTFA名:PEG-100ステアレート)、及びこれらの混合物が含まれる。
本発明の好ましい一実施形態によれば、本発明による組成物は、少なくとも1種のポリオキシエチレン化脂肪アルコールを含む。
より好ましい一実施形態によれば、本発明による組成物は、2~9個のエチレンオキシド単位を含む少なくとも1種の脂肪アルコール、及び10~30個のエチレンオキシド単位を含む少なくとも1種の脂肪アルコールを含有する。
モノグリセロール化又はポリグリセロール化非イオン性界面活性剤の例として、モノグリセロール化又はポリグリセロール化C8~C40アルコールが好ましくは使用される。
詳細には、モノグリセロール化又はポリグリセロール化C8~C40アルコールは、次式:
RO-[CH2-CH(CH2OH)-O]m-H、又はRO-[CH(CH2OH)-CH2O]m-H
(式中、Rは、直鎖状又は分枝状のC8~C40、好ましくはC8~C30アルキル基又はアルケニル基を表し、mは、1~30、好ましくは1.5~10の範囲の数を表す)
に相当する。
本発明との関連で好適な化合物の例として、4molのグリセロールを含有するラウリルアルコール(INCI名:ポリグリセリル-4ラウリルエーテル)、1.5molのグリセロールを含有するラウリルアルコール、4molのグリセロールを含有するオレイルアルコール(INCI名:ポリグリセリル-4オレイルエーテル)、2molのグリセロールを含有するオレイルアルコール(INCI名:ポリグリセリル-2オレイルエーテル)、2molのグリセロールを含有するセテアリルアルコール、6molのグリセロールを含有するセテアリルアルコール、6molのグリセロールを含有するオレオセチルアルコール及び6molのグリセロールを含有するオクタデカノールを挙げることができる。
アルコールは、mの値が統計値を表すのと同様に、アルコールの混合物を表す場合があり、これは、市販製品において、いくつかの種のポリグリセロール化脂肪アルコールが混合物の形態で共存しうることを意味する。
モノグリセロール化又はポリグリセロール化アルコールの中でも、1molのグリセロールを含有するC8/C10アルコール、1molのグリセロールを含有するC10/C12アルコール、及び1.5molのグリセロールを含有するC12アルコールを使用することが好ましい。
モノグリセロール化又はポリグリセロール化C8~C40脂肪エステルは、次式:
R'O-[CH2-CH(CH2OR''')-O]m-R''、又はR'O-[CH(CH2OR''')-CH2O]m-R''
(式中、R'、R''及びR'''のそれぞれは、独立に、水素原子、又は直鎖状若しくは分枝状のC8~C40、好ましくはC8~C30アルキル-CO-基又はアルケニル-CO-基を表し、但し、R'、R''及びR'''のうちの少なくとも1つは水素原子ではなく、mは、1~30、好ましくは1.5~10の範囲の数を表す)
に相当しうる。
挙げることができるポリオキシエチレン化脂肪酸エステルの例には、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸又はベヘン酸のエステルとのエチレンオキシド付加物及びこれらの混合物、とりわけ9から100のオキシエチレン単位を含有するもの、例えば、PEG-9~PEG-50ラウレート(CTFA名:PEG-9ラウレート~PEG-50ラウレート)、PEG-9~PEG-50パルミテート(CTFA名:PEG-9パルミテート~PEG-50パルミテート)、PEG-9~PEG-50ステアレート(CTFA名:PEG-9ステアレート~PEG-50ステアレート)、PEG-9~PEG-50パルミトステアレート;PEG-9~PEG-50ベヘネート(CTFA名:PEG-9ベヘネート~PEG-50ベヘネート)、ポリエチレングリコール100 EOモノステアレート(CTFA名:PEG-100ステアレート)、及びこれらの混合物が含まれる。
好ましくは、非イオン性界面活性剤は、8~18のHLBを有する非イオン性界面活性剤でありうる。HLBは、分子中の親水性部分と親油性部分との間の比である。HLBは、分子中の親水性部分と親油性部分との間の比である。この用語HLBは、当業者に周知であり、「The HLB system. A time-saving guide to emulsifier selection」(ICI Americas Inc.社により刊行、1984年)に記載されている。
本発明による組成物中の(d)界面活性剤の量は、組成物の総質量に対して、0.01質量%以上、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上であってよい。
本発明による組成物中の(d)界面活性剤の量は、組成物の総質量に対して、10質量%以下、好ましくは8質量%以下、より好ましくは5質量%以下であってよい。
本発明による組成物中の(d)界面活性剤の量は、組成物の総質量に対して、0.01質量%~10質量%、好ましくは0.05質量%~8質量%、より好ましくは0.1質量%~5質量%であってよい。
(pH)
本発明による組成物は、7.0未満、好ましくは6.0未満、より好ましくは5.0未満、更により好ましくは4.5未満のpHを有してよい。これは、本発明による組成物が酸性であることを意味する。
本発明による組成物が、3.0以上、より好ましくは3.5以上、更により好ましくは4.0以上のpHを有することが好ましい場合がある。
(他の任意選択の添加剤)
本発明による組成物はまた、例えば、共界面活性剤、アニオン性、カチオン性、両性若しくは非イオン性ポリマー、溶媒、ガム、樹脂、親水性増粘剤、疎水性増粘剤、分散剤、抗酸化剤、成膜剤、保存剤、芳香剤、中和剤、pH調整剤、防腐剤、成分(a)以外のUV遮蔽剤、成分(a)以外の化粧用活性剤、例えばビタミン、保湿剤、エモリエント又はコラーゲン保護剤、及びこれらの混合物から選ばれる、化粧料の分野で通常使用される任意の他の任意選択の添加剤も含んでよい。
pH調整剤として、少なくとも1種の酸性化剤及び/又は少なくとも1種の塩基性化剤(アルカリ剤)を使用することができる。
酸性化剤は、例えば、鉱酸又は有機酸、例としては塩酸、リン酸、カルボン酸、例としては酒石酸、クエン酸及び乳酸、又はスルホン酸であってよい。
酸性化剤は、組成物の総質量に対して、5質量%未満、好ましくは3質量%以下、より好ましくは1質量%以下の範囲の量で存在してよい。
塩基性化剤すなわちアルカリ剤は、例えば、化粧料中に一般に使用される任意の無機又は有機の塩基性剤、例えばアンモニア;アルカノールアミン、例えばモノ-、ジ-、及びトリ-エタノールアミン、イソプロパノールアミン;アルカリ金属水酸化物等の金属水酸化物(例えば水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム);尿素、グアニジン、及びこれらの誘導体;並びに以下の構造:
Figure 0007292866000014
[式中、
Rは、ヒドロキシル基又はC1~C4アルキル基で任意選択で置換されているプロピレン等のアルキレンを示し、R1、R2、R3及びR4は、独立に、水素原子、アルキル基、又はC1~C4ヒドロキシアルキル基を示し、これは、1,3-プロパンジアミン及びその誘導体によって例示されうる]
で説明されるもの等のジアミンであってよい。水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物が好ましい場合がある。
本発明による組成物は、1~5個の炭素原子を含有する低級モノアルコール、C3~C4ケトン又はC3~C4アルデヒド等の、少なくとも1種の水混和性溶媒を含んでよい。好ましくは使用されうる水混和性溶媒は、エタノールである。水混和性溶媒の含有量は、組成物の総質量に対して、0.1質量%~15質量%、更に良好には1質量%~8質量%の範囲であってよい。
本発明による組成物中に存在しうる上記の任意選択の添加剤の性質及び量を、所望の美容特性が該添加剤により影響を受けないよう調整することは、当業者にとって常法である。
[調製]
本発明による組成物は、上記の必須成分と任意選択の成分とを従来の様式で混合することによって調製することができる。
例えば、本発明による組成物は、
(a)上記の化学式(I)で表される少なくとも1種のケイ皮酸誘導体と、
(b)(a)ケイ皮酸誘導体が可溶である少なくとも1種の油と、
(c)水と
を混合する工程を含む方法によって調製することができる。
任意選択の成分の任意のものを更に混合することが可能である。
混合は、室温(例えば20~25℃、好ましくは25℃)等の任意の温度で、好ましくは30℃以上、好ましくは40℃以上、より好ましくは50℃以上の温度で実施することができる。pH調整剤等の上記の任意選択の成分の任意のものと更に混合することが好ましい。
本発明による組成物の形態は特に限定されず、O/Wエマルション、二相組成物、ゲル、溶液等の様々な形態を取ってよい。本発明による組成物が、O/Wエマルション又は二相組成物の形態にあることが好ましい。
二相組成物は、本明細書では、2つの相、特に油相と水性相とを含む組成物を意味する。2つの相は連続的であり、したがって、それらの1つは他の中に分散していない。換言すれば、2つの相の両方が、連続相を形成する。
典型的には、使用されていないとき、各相は、互いに視覚的に異なっている。各相は、任意の独立した視覚的効果を付与することができる。そのため、二相組成物は、独特の外観を付与しうる。
[美容方法]
本発明による組成物は、化粧用又は皮膚科用の組成物、好ましくは化粧用組成物、より好ましくはケラチン物質用の化粧用組成物として使用することができる。ケラチン物質として、皮膚、頭皮、毛髪、唇等の粘膜、及び爪を挙げることができる。
本発明による組成物は、皮膚等のケラチン物質用の、抗酸化剤、美白製品又はUVフィルター製品として使用することができる。特定すると、本発明による組成物は、UV遮蔽製品として使用することができる。
本発明による組成物は、皮膚、頭皮及び/又は唇、好ましくは皮膚等のケラチン物質に適用するために企図されることが好ましい場合がある。
そのため、本発明による組成物は、ケラチン物質、好ましくは皮膚のための美容方法で使用することができる。一実施形態では、本発明は、ケラチン物質、好ましくは皮膚のための美容方法、好ましくはUV遮蔽方法であって、本発明による組成物をケラチン物質に適用する工程を含む、方法に関する。
本発明による組成物は、ローション、乳液、クリーム、ジェル、ペースト、セラム、泡状物質、又はスプレーの形態における局所用の化粧用組成物として使用することができる。
[方法及び使用]
本発明はまた、
(c)水と、
(a)上記の化学式(I)で表される少なくとも1種のケイ皮酸誘導体と
を含む組成物中の臭い物質の生成を防止する又は低減するための方法であって
(b)(a)ケイ皮酸誘導体が可溶である少なくとも1種の油を、該組成物中の(a)ケイ皮酸誘導体及び(c)水と組み合わせる工程を含む、方法に関する。
本発明はまた、
(c)水と
(a)上記の化学式(I)で表される少なくとも1種のケイ皮酸誘導体と
を含む組成物中における、組成物中の臭い物質の生成を防止する又は低減するための(b)少なくとも1種の油の使用であって、(a)ケイ皮酸誘導体が(b)油に可溶であることを特徴とする、使用に関する。
本発明による方法及び使用は、該方法及び使用に関連する組成物中の臭い物質、例えばp-ビニルグアヤコールの生成を防止する又は低減することができ、したがって、該方法及び使用は臭いがより少ない組成物を提供することができる。
本発明による組成物についての、(a)ケイ皮酸誘導体と、(b)成分(a)が可溶である油と、(c)水とに関する上記の説明は、本発明による上記の方法及び使用において用いられる説明に適用されうる。
本発明による使用において用いられる組成物は、本発明による組成物に関して上で説明された任意選択の成分の任意のものを含むことができる。
本発明を、実施例によって、より詳細に説明する。しかしながら、これら実施例が本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではない。
(実施例1~8及び比較例1~8)
[調製]
実施例1~8及び比較例1~8による組成物のそれぞれを、表1及び表2に示す成分を混合して調製した。成分量に関する数値は、全て、活性原料の「質量%」に基づく。
Figure 0007292866000015
Figure 0007292866000016
表1及び表2は、実施例1~8及び比較例1~8による組成物に関する以下の情報を示す。
(1)「pH」の列に、組成物のpHの値
(2)「良溶媒の存在」の列に、組成物が、フェルラ酸にとっての良溶媒(ラウロイルサルコシン酸イソプロピル又はビス-エトキシジグリコールシクロヘキサン1,4-ジカルボキシレート)を含むかどうかを「あり」又は「なし」で。
[評価]
(PVG)
実施例1~8及び比較例1~8による各組成物におけるp-ビニルグアヤコール(PVG)の量(%)を、HPLCシステム(カラム:Inertsil ODS-3(粒径5μm、長さ150mm×直径4.6mm、移動相材料:水/アセトニトリル(6/4)中0.2%酢酸、流量:1mL/mn、組成物の注入量:10μm、勾配なし)を用いて測定した。PVGの量を、組成物のピーク面積に対するPVGのピーク面積の比(%単位で)として決定した。
測定値の結果を表1及び表2に示す。
PVGは臭いを引き起こしうるので、組成物中のPVGの量がより少ないことが好ましい。
実施例1と比較例1との比較が示すのは、実施例1による組成物中のPVGの量が比較例1による組成物中のPVGの量よりも少ないこと、及びPVGの量の低減が、比較例1による組成物中のフェルラ酸にとっての貧溶媒(パルミチン酸エチルヘキシル)ではなく、実施例1による組成物中の良溶媒(ラウロイルサルコシン酸イソプロピル)を使用することに帰することである。
実施例2と比較例2との比較が示すのは、実施例2による組成物中のPVGの量が比較例2による組成物におけるPVGの量よりも少ないこと、及びPVGの量の低減が、比較例2による組成物中のフェルラ酸にとっての貧溶媒(パルミチン酸エチルヘキシル)ではなく、実施例2による組成物中の良溶媒(ラウロイルサルコシン酸イソプロピル)を使用することに帰することである。
実施例2による組成物中のPVGの量が、実施例1による組成物中のPVGの量よりも少ないことが留意されるべきである。このことは、フェルラ酸にとって良溶媒の量が、実施例2による組成物中では実施例1による組成物中よりも多いことに帰することができる。
実施例3と比較例3との比較、及び実施例7と比較例7との比較が示すのは、実施例3及び7のそれぞれによる組成物中のPVGの量が、比較例3及び7のそれぞれによる組成物中のPVGの量よりも少ないこと、並びにPVGの量の低減が、比較例3及び7による組成物中のフェルラ酸にとっての貧溶媒(比較例3でのパルミチン酸エチルヘキシル、及び比較例7でのミリスチン酸イソプロピル)ではなく、実施例3及び7による組成物中の良溶媒(実施例3でのラウロイルサルコシン酸イソプロピル、実施例7でのビス-エトキシジグリコールシクロヘキサン1,4-ジカルボキシレート)を使用することに帰することである。
実施例3による組成物中のPVGの量が、実施例2による組成物中のPVGの量よりも少ないことが留意されるべきである。このことは、フェルラ酸にとっての良溶媒の量が、実施例3による組成物中では実施例2による組成物中よりも多いことに帰することができる。
実施例4と比較例4との比較が示すのは、実施例4による組成物中のPVGの量が比較例4による組成物におけるPVGの量よりも少ないこと、及びPVGの量の低減が、比較例4による組成物中のフェルラ酸にとっての貧溶媒(パルミチン酸エチルヘキシル)ではなく、実施例4による組成物中の良溶媒(ラウロイルサルコシン酸イソプロピル)を使用することに帰することである。
実施例5と比較例5との比較が示すのは、実施例5による組成物中のPVGの量が比較例5による組成物におけるPVGの量よりも少ないこと、及びPVGの量の低減が、比較例5による組成物中のフェルラ酸にとっての貧溶媒(パルミチン酸エチルヘキシル)ではなく、実施例5による組成物中の良溶媒(ラウロイルサルコシン酸イソプロピル)を使用することに帰することである。
実施例5による組成物中のPVGの量が、実施例4による組成物中のPVGの量よりも少ないことが留意されるべきである。このことは、フェルラ酸にとっての良溶媒の量が、実施例5による組成物中では実施例4による組成物中よりも多いことに帰することができる。
実施例6と比較例6との比較が示すのは、実施例6による組成物中のPVGの量が比較例6による組成物中のPVGの量よりも少ないこと、及びPVGの量の低減が、比較例6による組成物中のフェルラ酸にとっての貧溶媒(パルミチン酸エチルヘキシル)ではなく、実施例6による組成物中の良溶媒(ラウロイルサルコシン酸イソプロピル)を使用することに帰することである。
実施例6による組成物中のPVGの量が、実施例5による組成物中のPVGの量よりも少ないことが留意されるべきである。このことは、フェルラ酸にとっての良溶媒の量が、実施例6による組成物中では実施例5による組成物中よりも多いことに帰することができる。
実施例8と比較例8との比較が示すのは、実施例8による組成物中のPVGの量が比較例8による組成物中のPVGの量よりも少ないこと、及びPVGの量の低減が、比較例8による組成物中のフェルラ酸にとっての貧溶媒(ミリスチン酸イソプロピル)ではなく、実施例8による組成物中の良溶媒(ビス-エトキシジグリコールシクロヘキサン1,4-ジカルボキシレート)を使用することに帰することである。
実施例1~3及び7、並びに比較例1~3及び7による組成物は、界面活性剤[ステアリン酸グリセリル(及び)ステアリン酸PEG-100]並びに共界面活性剤(ステアリン酸とセチルアルコールと)を含み、それらはO/Wエマルションの形態にある。
その一方で、実施例4~6及び8、並びに比較例4~6及び8による組成物は、界面活性剤及び共界面活性剤を含まず、したがって、それらは二相配合物の形態にある。
組成物の種類の違い、すなわちO/Wか二相かにかかわらず、それぞれ、実施例1~8対比較例1~8において同じ傾向が観察されうる。

Claims (12)

  1. (a)フェルラ酸と、
    (b)前記(a)フェルラ酸が可溶である少なくとも1種の油と、
    (c)水と
    を含む組成物であって、
    前記(a)フェルラ酸の量が、前記組成物の総質量に対して、0.001質量%~20質量%であり、
    前記(b)油が、ラウロイルサルコシン酸イソプロピル、ビス-エトキシジグリコールシクロヘキサン1,4-ジカルボキシレート、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
    前記(b)油の量が、前記組成物の総質量に対して、0.01質量~30質量%である、組成物。
  2. 組成物中の前記(a)フェルラ酸の量が、組成物の総質量に対して0.01質量%~10質量%ある、請求項1に記載の組成物。
  3. 組成物中の前記(a)フェルラ酸の量が、組成物の総質量に対して、0.1質量%~1質量%である、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記(a)フェルラ酸の前記(b)油への溶解度が、0.5%~25%ある、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 組成物中の前記(b)油の量が、組成物の総質量に対して0.1質量%~25質量%ある、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 組成物中の前記(b)油の量が、組成物の総質量に対して、1質量%~20質量%である、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 組成物中の(c)水の量が、組成物の総質量に対して、50質量%~95質量%ある、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. (d)少なくとも1種の界面活性剤を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. pHが、7.0未満ある、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. ラチン物質のための美容方法であって、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物をケラチン物質に適用する工程を含む、方法。
  11. (c)水と、
    (a)フェルラ酸
    を含む組成物中の臭い物質の生成を防止する又は低減するための方法であって、
    (b)前記(a)フェルラ酸が可溶である少なくとも1種の油を、前記組成物中の前記(a)フェルラ酸及び前記(c)水と組み合わせる工程を含み、
    前記(a)フェルラ酸の量が、前記組成物の総質量に対して、0.001質量%~20質量%であり、
    前記(b)油が、ラウロイルサルコシン酸イソプロピル、ビス-エトキシジグリコールシクロヘキサン1,4-ジカルボキシレート、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
    前記(b)油の量が、前記組成物の総質量に対して、0.01質量~30質量%である、方法。
  12. (c)水と、
    (a)フェルラ酸
    を含む組成物中における、組成物中の臭い物質の生成を防止する又は低減するための(b)少なくとも1種の油の使用であって、
    前記(a)フェルラ酸前記(b)油に可溶であり、
    前記(a)フェルラ酸の量が、前記組成物の総質量に対して、0.001質量%~20質量%であり、
    前記(b)油が、ラウロイルサルコシン酸イソプロピル、ビス-エトキシジグリコールシクロヘキサン1,4-ジカルボキシレート、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
    前記(b)油の量が、前記組成物の総質量に対して、0.01質量~30質量%であることを特徴とする、使用。
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