JP7289664B2 - 位置特定システム、携帯端末、位置特定システムの利用方法、位置特定方法およびプログラム - Google Patents
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Description
ところで、特許文献1には、クライアント・デバイスの現在の位置を特定するために、ユーザーが歩行しないであろう場所(壁)を含む地図が用いられる旨が記載されているものの、ユーザーが歩行しない場所(壁)であるか否かが、何に基づいて判断されるのかについて記載されていない。
詳細には、特許文献1に記載された技術では、壁であることを判断するために、例えば壁、柱などのような住宅の躯体構成部の位置情報が用いられない。つまり、特許文献1に記載された技術では、クライアント・デバイスの現在の位置を特定するために、例えば住宅の建築請負を行った会社が保有する住宅の躯体構成部の位置情報を活用しないため、クライアント・デバイスの現在の位置を正確に特定できないおそれがある。
ところで、特許文献2には、携帯機の位置を特定するために、住宅の躯体構成部の位置情報を用いる旨が記載されていない。そのため、特許文献2に記載された技術によっても、携帯機の位置を特定するために、例えば住宅の建築請負を行った会社が保有する住宅の躯体構成部の位置情報を活用することはできない。
また、特許文献2に記載された技術のように、受信機が用いられる技術では、1つの受信機が携帯機を検出可能なエリアの形状が、例えば部屋の形状などのような、建物の空間単位の形状と一致しない。そのため、受信機が用いられる技術のみによっては、建物の空間単位で携帯機の位置を特定することができない(つまり、携帯機が存在する位置を、部屋単位で特定することができない)。
また、特許文献2に記載された技術では、当然のことながら、住宅内の什器(家具など)の位置と携帯機の位置との関係を把握することもできない。
ところで、特許文献3には、住宅の躯体構成部の位置情報を用いて住宅内の物品の位置を特定する技術について記載されていない。そのため、特許文献3に記載された技術によっても、住宅内の物品の位置を特定するために、例えば住宅の建築請負を行った会社が保有する住宅の躯体構成部の位置情報を活用することはできない。
本発明の一態様の位置特定システムでは、前記室内通過部には、前記住宅の内部に設置
された建具が含まれてもよい。
図1は第1実施形態の位置特定システム1の第1例を示す図である。詳細には、図1(A)は第1実施形態の位置特定システム1の構成および位置特定システム1を備える携帯端末MTの構成の一例を示す図である。図1(B)は位置特定システム1による可動物MBの位置の特定が実行される住宅H(詳細には、住宅Hの間取り)の一例を示す図である。図2は住宅Hに設置される原点設定部H4、可動物本体部MBAに取り付けられる発信部MB1などの一例を示す図である。詳細には、図2(A)は住宅Hに設置される原点設定部H4の一例を示す図である。図2(B)は位置特定システム1によって位置の特定が実行される(つまり、位置の特定対象である)可動物MBの一例を示す図である。図2(C)は位置特定システム1によって位置の特定が実行される可動物MBの他の例を示す図である。
図2(B)に示す例では、可動物MBが、可動物本体部MBAと発信部MB1とセンサ部MB2とを備えている。図2(C)に示す例では、可動物MBが、可動物本体部MBAと発信部MB1とを備えており、センサ部MB2を備えていない。
図1および図2に示す例では、可動物本体部MBAは、例えばカギなどのような住宅Hの居住者の所有品(例えば、住宅Hの居住者が日常的に使用する物)である。発信部MB1は、可動物MBの位置の特定に用いられる信号などを発信する。センサ部MB2は、可動物MBにかかる例えば加速度などを検出する。
発信部MB1および/またはセンサ部MB2は、例えばシール型、キーホルダー型のものである。
例えば歩行者自立航法測位、地磁気測位、Wi-Fi測位あるいは画像認識測位が実行される場合には、可動物MBが、図2(B)に示す例のように構成され、可動物本体部MBAと発信部MB1とセンサ部MB2とを備えている。
一方、例えばBLEを利用した屋内位置測位、RFID測位、ビーコン測位あるいはUWB測位が実行される場合には、可動物MBが、図2(C)に示す例のように構成され、可動物本体部MBAと発信部MB1とを備えている。
可動位置情報用信号は、位置特定システム1において、住宅Hの内部に存在する可動物MBの位置情報(可動位置情報)の生成に用いられる。
地磁気測位が実行される場合には、住宅Hの形状によって変化する地磁気が利用される。センサ部MB2は、地磁気を検出するセンサとして機能し、発信部MB1は、センサ部MB2によって検出された地磁気のデータを、可動位置情報用信号として送信(発信)する。位置特定システム1では、センサ部MB2によって検出された地磁気と予め取得された住宅Hの内部の地磁気マップを照合することによって、可動物MBの現在位置が推定される。
Wi-Fi測位が実行される場合には、可動物MBの現在位置を測位するために、周囲にある複数のWi-Fiアクセスポイント(原点設定部H4の複数の発信部H41)から発信されるビーコン信号のスキャンが行われる。センサ部MB2は、ビーコン信号をスキャンするスキャナとして機能し、発信部MB1は、センサ部MB2によってスキャンされた結果を、可動位置情報用信号として送信(発信)する。位置特定システム1では、複数のWi-Fiアクセスポイントから発信され、センサ部MB2によってスキャンされたビーコン信号に基づいて、可動物MBの現在位置が推定される。
画像認識測位が実行される場合には、センサ部MB2が住宅Hの内部の画像を撮影し、発信部MB1は、センサ部MB2によって撮影された住宅Hの内部の画像を、可動位置情報用信号として送信(発信)する。位置特定システム1では、センサ部MB2によって撮影された住宅Hの内部の画像と、予め取得された、あるいは、後述する第1情報から導出された住宅Hの内部の画像とを照合することによって、可動物MBの現在位置が推定される。
RFID測位が実行される場合には、可動物MBの発信部MB1が、RFIDタグとして機能し、可動位置情報用信号を発信する。RFIDタグの位置情報(可動位置情報用信号)は、原点設定部H4の受信部H42(RFIDリーダ)によって読み取られる(受信される)。位置特定システム1では、RFIDタグの位置情報に基づいて、可動物MBの位置が推定される。この場合にも、中継機が用いられてもよい。
ビーコン測位が実行される場合には、ビーコンから送信された電波が距離の二乗に反比例して減衰する性質が利用される。可動物MBの発信部MB1が、ビーコンとして機能し、電波を可動位置情報用信号として送信(発信)する。原点設定部H4の受信部H42は、ビーコンから送信(発信)された電波(可動位置情報用信号)を受信する。位置特定システム1では、原点設定部H4の受信部H42によって受信された電波に基づいて、可動物MBの位置が推定される。この場合にも、中継機が用いられてもよい。
UWB測位が実行される場合には、可動物MBの発信部MB1が、UWB信号発信タグとして機能し、UWB信号(可動位置情報用信号)を発信する。原点設定部H4の複数の受信部H42は、UWB信号(可動位置情報用信号)を受信し、UWB信号の入射角度および到達時間差を測定する。位置特定システム1では、原点設定部H4の複数の受信部H42によって測定されたUWB信号の入射角度および到達時間差に基づいて、可動物MBの現在位置が推定される。この場合にも、中継機が用いられてもよい。
他の例では、可動物MBの現在位置を推定するために、例えばWi-Fiの電波をセンサ(電波センサ)として利用する技術(詳細には、可動物MBの発信部MB1が発信し、住宅Hの内部で跳ね返った電波に基づいて、可動物MBの位置が特定される技術)、特開2015-153245号公報、特開2015-153248号公報などの記載された技術が用いられてもよい。
情報取得部11は、第1情報と第2情報と原点情報とを記憶部13から取得する。第1情報には、住宅Hの躯体構成部H1の位置情報である固定位置情報が含まれる。躯体とは、建物を支える構造部材を意味する。躯体には、例えば壁、柱などが含まれる。
位置特定システム1による可動物MBの位置の特定が実行される住宅Hが複数階建てである場合には、躯体構成部H1の位置情報が3次元位置情報である。位置特定システム1による可動物MBの位置の特定が実行される住宅Hがワンフロアの住宅である場合には、躯体構成部H1の位置情報が3次元位置情報または2次元位置情報(平面的な位置情報)である。
躯体構成部H1の位置情報には、例えば住宅Hの内部の仕切り部H11の位置情報と、室内通過部H12の位置情報と、屋内外通過部H13の位置情報とが含まれる。仕切り部H11には、住宅Hの屋外と屋内との仕切りH11Aと、住宅Hの屋内同士の仕切りH11Bとが含まれる。室内通過部H12には、住宅Hの内部に設置された建具(図1(B)に示す例では、扉)などが含まれる。屋内外通過部H13には、住宅Hに設置された玄関扉などが含まれる。
また、躯体構成部H1の位置情報には、上下昇降部H14の位置情報が含まれる。上下昇降部H14には、住宅Hの内部に設置された階段が含まれる。
図1および図2に示す例では、情報取得部11によって取得される躯体構成部H1の位置情報に、上下昇降部H14の位置情報が含まれるが、他の例(例えば、位置特定システム1による可動物MBの位置の特定が実行される住宅Hが、ワンフロアの住宅である例)では、躯体構成部H1の位置情報に、上下昇降部H14の位置情報が含まれなくてもよい。
情報取得部11によって取得される第2情報には、住宅Hの内部に存在する可動物MBの位置情報である可動位置情報が含まれる。
情報取得部11は、受信部H42によって受信された可動位置情報用信号が示す情報を、第2情報に含まれる可動位置情報(可動物MBの位置情報)として取得する。
位置特定システム1による可動物MBの位置の特定が実行される住宅Hが複数階建てである場合には、可動物MBの位置情報が3次元位置情報である。位置特定システム1による可動物MBの位置の特定が実行される住宅Hがワンフロアの住宅である場合には、可動物MBの位置情報が3次元位置情報または2次元位置情報である。
情報取得部11によって取得される原点情報は、住宅Hの内部の予め設定された原点HRの位置情報である。
位置特定システム1による可動物MBの位置の特定が実行される住宅Hが複数階建てである場合には、原点HRの位置情報が3次元位置情報である。位置特定システム1による可動物MBの位置の特定が実行される住宅Hがワンフロアの住宅である場合には、原点HRの位置情報が3次元位置情報または2次元位置情報である。
位置特定部12は、情報取得部11によって取得された第1情報と第2情報と原点情報とに基づいて、可動物MBの位置を特定する。位置特定部12は、位置算出部12Aと室空間部特定部12Bとを備えている。
位置算出部12Aは、情報取得部11によって取得された第1情報と第2情報とを照合する。また、位置算出部12Aは、例えば、原点HRに対する仕切り部H11の相対位置である仕切り部相対位置と、原点HRに対する可動物MBの相対位置である可動物相対位置とを算出する。
室空間部特定部12Bは、位置算出部12Aによって算出された例えば仕切り部相対位置と可動物相対位置とに基づいて、可動物MBを含んでいる室空間部H2を特定する。
図1および図2に示す例では、住宅Hの建築請負を行った会社が保有する住宅Hの躯体構成部H1の位置情報(例えばCAD情報)が活用され、その住宅Hの躯体構成部H1の位置情報を含む第1情報が、位置特定システム1に入力され、記憶部13に記憶される。詳細には、住宅Hの建築請負を行った会社が保有する住宅Hの躯体構成部H1の位置情報に、躯体構成部H1の災害時における損傷情報(壁に亀裂が入った、梁が損傷したなどの情報)が含まれ、特定される可動物MBの位置精度を向上させるために、躯体構成部H1の損傷情報が、位置特定システム1における可動物MBの位置の特定に活用されてもよい。
他の例では、住宅Hの建築請負を行った会社が保有する住宅Hの躯体構成部H1の位置情報が活用されなくてもよい。この例では、例えば、住宅Hの居住者である携帯端末MTの利用者などが躯体構成部H1の位置を実際に計測することによって得られた住宅Hの躯体構成部H1の位置情報が、位置特定システム1に入力され、記憶部13に記憶される。
原点設定部H4が住宅H内に設置されることによって、住宅Hの原点HRが設定される。例えば住宅Hの居住者である携帯端末MTの利用者、原点設定部H4の設置業者などが、原点HRの位置情報(原点情報)を位置特定システム1に入力することによって、原点情報が記憶部13に記憶される。
図1および図2に示す例では、位置特定システム1が記憶部13を備えているが、他の例では、位置特定システム1が記憶部13を備えていなくてもよい。この例では、情報取得部11が、位置特定システム1の外部から第1情報と原点情報とを取得する(つまり、第1情報と原点情報とが、外部から位置特定システム1の情報取得部11に入力される)。また、この例では、情報取得部11が、信号取得部15から第2情報を取得する。
図1および図2に示す例では、原点情報補正部14が、例えば、予め設定された時間間隔で(つまり、定期的に)原点情報の補正を実行する。他の例(原点情報に誤差が蓄積しない例)では、位置特定システム1が原点情報補正部14を備えなくてもよい。
すなわち、原点設定部H4は、可動物MBの発信部MB1から受信した可動位置情報用信号を位置特定システム1の信号取得部15に転送する中継部として機能する。
更に、信号取得部15は、原点設定部H4の発信部H41から受信した可動位置情報用信号に基づいて、可動位置情報(可動物MBの位置情報)を生成する。
図1および図2に示す例では、信号取得部15によって生成された可動位置情報(可動物MBの位置情報)を含む第2情報が、記憶部13に記憶される。情報取得部11は、記憶部13に記憶されている可動位置情報(可動物MBの位置情報)を含む第2情報を読み出して取得する。
他の例(位置特定システム1が記憶部13を備えていない例)では、信号取得部15によって生成された可動位置情報(可動物MBの位置情報)を含む第2情報が、情報取得部11によって取得される。
位置情報とは、原点情報からの方位と距離を含む情報であり、位置情報が3次元位置情報である場合に、位置情報は、例えば、(x,y,z)などの配列で表される。
図3に示す例では、ステップS11において、可動物MBを探している住宅Hの居住者(携帯端末MTの利用者)が、携帯端末MTに対する入力操作(例えばタッチ入力、キー入力、音声入力などの操作)を行い、位置特定システム1による可動物MBの位置の特定を開始する。
詳細には、図示しないステップにおいて、住宅Hの躯体構成部H1の位置情報とおよび室空間部H2の位置情報とが、位置特定システム1に入力され、記憶部13に予め記憶されている。
また、図示しないステップにおいて、原点HRの位置情報(原点情報)が、位置特定システム1に入力され、記憶部13に予め記憶されている。
また、図示しないステップにおいて、住宅Hの原点設定部H4の受信部H42が、可動物MBの発信部MB1によって送信(発信)された可動位置情報用信号を受信し、次いで、原点設定部H4の発信部H41が、可動位置情報用信号を位置特定システム1の信号取得部15に転送する。次いで、信号取得部15が、原点設定部H4の発信部H41から受信した可動位置情報用信号に基づいて、可動位置情報(可動物MBの位置情報)を生成する。次いで、信号取得部15によって生成された可動物MBの位置情報が、記憶部13に予め記憶されている。
次いで、ステップS13では、位置特定部12が、ステップS12において取得された第1情報と第2情報と原点情報とに基づいて、可動物MBの位置を特定する。
詳細には、ステップS13Aでは、位置算出部12Aが、ステップS12において取得された第1情報と第2情報とを照合する。また、位置算出部12Aが、原点HRに対する仕切り部H11の相対位置である仕切り部相対位置を算出する。また、位置算出部12Aが、原点HRに対する可動物MBの相対位置である可動物相対位置を算出する。
次いで、ステップS13Bでは、室空間部特定部12Bが、ステップS13Aにおいて算出された仕切り部相対位置と可動物相対位置とに基づいて、可動物MBを含んでいる室空間部H2を特定する。
詳細には、ステップS14において、携帯端末MTの出力部MT1が、図1(B)に示すような住宅Hの間取り図上に可動物MBの位置を表示する。また、携帯端末MTの出力部MT1が、可動物MBを含んでいる室空間部H2の名称(例えば、和室)を表示する。
つまり、第1実施形態の位置特定システム1では、住宅Hの内部に存在する可動物MBの位置を特定するために、例えば住宅Hの建築請負を行った会社が保有する住宅Hの躯体構成部H1の位置情報を活用することができる。
そのため、第1実施形態の位置特定システム1では、上下昇降部H14の位置情報が可動物MBの位置の特定に用いられない場合よりも、特定される可動物MBの位置精度を向上させることができる。
そのため、第1実施形態の位置特定システム1では、室空間部H2の位置情報が可動物MBの位置の特定に用いられない場合よりも、特定される可動物MBの位置精度を向上させることができる。
詳細には、第1実施形態の位置特定システム1では、原点HRからの(2次元または3次元の)距離として表される第1情報と、原点HRからの距離として表される第2情報と、原点情報とに基づいて、可動物MBの位置を特定する。また、特定された可動物MBの位置も、原点HRからの距離として表される。
そのため、第1実施形態の位置特定システム1では、第1情報および第2情報に関するデータ、特定された可動物MBの位置に関するデータのやりとり(送信、受信、転送など)が行われている段階で、住宅Hの内部の情報が住宅Hの外部に漏洩するおそれを抑制することができ、住宅Hの居住者のプライバシーに配慮することができる。
そのため、第1実施形態の位置特定システム1では、原点情報に含まれる誤差が累積することに伴って特定される可動物MBの位置精度が低下してしまうおそれ(位置特定精度の経時劣化のおそれ)を抑制することができる。
そのため、第1実施形態の位置特定システム1では、例えば住宅Hの居住者が可動物MBを探す利便性などを向上させることができる。
また、可動物MBを携帯する人の動線を把握することによって、可動物MBを携帯する人のプライバシーに配慮しつつ、可動物MBを携帯する人の活動量、コミュニケーション量などを把握することができる。複数の人の相互間の距離などを把握することによって、コミュニケーション量を類推することもできる。
つまり、第1実施形態の位置特定システム1の第2適用例では、位置特定システム1の位置特定部12が複数時点における可動物MBの位置を特定することによって、可動物MBを携帯する高齢者の見守りなどが行われる。
また、第1実施形態の位置特定システム1の第3適用例では、例えば位置特定システム1によって検出される物品(可動物MB)の残数、機械学習のアルゴリズム(例えばニューラルネットワーク、ディープラーニング等のアルゴリズム)、過去に住宅Hの居住者が発注した物品(可動物MB)の履歴(例えば物品の種類、物品の購入年月日、物品の価格等)、インターネット等から取得される各種の情報(例えば天気の情報、外気温の情報、住宅Hの近隣で行われるイベントの情報、スーパーマーケットの特売情報等)などに基づいて、住宅Hの居住者が所望する可能性の高い物品(可動物MB)が推測されてもよい。この例では、住宅Hの居住者が物品(可動物MB)の発注を行わなくても、推測された物品(可動物MB)が、販売業者などによって配達され、住宅Hの内部に収納される。つまり、この例では、住宅Hの居住者が買い物を行わなくても、例えば飲食物などの必要な物品(可動物MB)が住宅Hの内部に収納され続け、住宅Hの居住者の利便性を向上させることができる。
住宅Hの居住者が所望する可能性の高い物品(可動物MB)が推定される場合、物品(可動物MB)の補充を行う販売業者などは、推定結果に基づいて、補充すべき物品(可動物MB)を容易に選択することができる。
つまり、第1実施形態の位置特定システム1の第3適用例では、位置特定システム1の位置特定部12が複数時点における複数の可動物MB(物品)の位置を特定することによって、複数の可動物MB(物品)の在庫管理が行われる。
図4に示す例では、例えば住宅Hの居住者によって利用される携帯端末MT(図4には図示せず)が、出力部MT1(図4には図示せず)を備えている。出力部MT1は、例えばディスプレイ、スピーカなどである。
他の例では、住宅Hの建築請負を行った会社が保有する住宅Hの躯体構成部H1の位置情報が活用されなくてもよい。この例では、例えば、住宅Hの居住者である携帯端末MTの利用者などが躯体構成部H1の位置を実際に計測することによって得られた住宅Hの躯体構成部H1の位置情報が、位置特定システム1に入力され、記憶部13に記憶される。
原点設定部H4が住宅H内に設置されることによって、住宅Hの原点HRが設定される。例えば住宅Hの居住者である携帯端末MTの利用者、原点設定部H4の設置業者などが、原点HRの位置情報(原点情報)を位置特定システム1に入力することによって、原点情報が記憶部13に記憶される。
図4に示す例では、位置特定システム1が記憶部13を備えているが、他の例では、位置特定システム1が記憶部13を備えていなくてもよい。この例では、情報取得部11が、位置特定システム1の外部から第1情報と原点情報とを取得する(つまり、第1情報と原点情報とが、外部から位置特定システム1の情報取得部11に入力される)。また、この例では、情報取得部11が、信号取得部15から第2情報を取得する。
図4に示す例では、原点情報補正部14が、例えば、予め設定された時間間隔で(つまり、定期的に)原点情報の補正を実行する。他の例(原点情報に誤差が蓄積しない例)では、位置特定システム1が原点情報補正部14を備えなくてもよい。
更に、信号取得部15は、原点設定部H4の発信部H41から受信した可動位置情報用信号に基づいて、可動位置情報(可動物MBの位置情報)を生成する。
図4に示す例では、信号取得部15によって生成された可動位置情報(可動物MBの位置情報)を含む第2情報が、記憶部13に記憶される。情報取得部11は、記憶部13に記憶されている可動位置情報(可動物MBの位置情報)を含む第2情報を読み出して取得する。
他の例(位置特定システム1が記憶部13を備えていない例)では、信号取得部15によって生成された可動位置情報(可動物MBの位置情報)を含む第2情報が、情報取得部11によって取得される。
図5に示す例では、ステップS21において、可動物MBを探している住宅Hの居住者(携帯端末MTの利用者)が、携帯端末MTに対する入力操作(例えばタッチ入力、キー入力、音声入力などの操作)を行い、位置特定システム1による可動物MBの位置の特定を開始する。
詳細には、図示しないステップにおいて、住宅Hの躯体構成部H1の位置情報とおよび室空間部H2の位置情報とが、位置特定システム1に入力され、記憶部13に予め記憶されている。
また、図示しないステップにおいて、原点HRの位置情報(原点情報)が、位置特定システム1に入力され、記憶部13に予め記憶されている。
また、図示しないステップにおいて、住宅Hの原点設定部H4の受信部H42が、可動物MBの発信部MB1によって送信(発信)された可動位置情報用信号を受信し、次いで、原点設定部H4の発信部H41が、可動位置情報用信号を位置特定システム1の信号取得部15に転送する。次いで、信号取得部15が、原点設定部H4の発信部H41から受信した可動位置情報用信号に基づいて、可動位置情報(可動物MBの位置情報)を生成する。次いで、信号取得部15によって生成された可動物MBの位置情報が、記憶部13に予め記憶されている。
次いで、ステップS23では、位置特定部12が、ステップS22において取得された第1情報と第2情報と原点情報とに基づいて、可動物MBの位置を特定する。
詳細には、ステップS23Aでは、位置算出部12Aが、ステップS22において取得された第1情報と第2情報とを照合する。また、位置算出部12Aが、原点HRに対する仕切り部H11の相対位置である仕切り部相対位置を算出する。また、位置算出部12Aが、原点HRに対する可動物MBの相対位置である可動物相対位置を算出する。
次いで、ステップS23Bでは、室空間部特定部12Bが、ステップS23Aにおいて算出された仕切り部相対位置と可動物相対位置とに基づいて、可動物MBを含んでいる室空間部H2(図1(B)参照)を特定する。
次いで、ステップS24Bでは、携帯端末MTの出力部MT1が、ステップS23において特定された可動物MBの位置を出力すると共に、ステップS23Bにおいて特定された可動物MBを含んでいる室空間部H2を出力する。
詳細には、ステップS24Bにおいて、携帯端末MTの出力部MT1が、図1(B)に示すような住宅Hの間取り図上に可動物MBの位置を表示する。また、携帯端末MTの出力部MT1が、可動物MBを含んでいる室空間部H2の名称(例えば、和室)を表示する。
以下、本発明の位置特定システム、携帯端末、住宅、位置特定システムの利用方法、位置特定方法およびプログラムの第2実施形態について説明する。
第2実施形態の位置特定システム1は、後述する点を除き、上述した第1実施形態の位置特定システム1と同様に構成されている。従って、第2実施形態の位置特定システム1によれば、後述する点を除き、上述した第1実施形態の位置特定システム1と同様の効果を奏することができる。
情報取得部11は、第1情報と第2情報と第3情報と原点情報とを記憶部13から取得する。第1情報には、住宅Hの躯体構成部H1の位置情報である固定位置情報が含まれる。
躯体構成部H1の位置情報には、例えば住宅Hの内部の仕切り部H11の位置情報と、室内通過部H12の位置情報と、屋内外通過部H13の位置情報とが含まれる。仕切り部H11には、住宅Hの屋外と屋内との仕切りH11Aと、住宅Hの屋内同士の仕切りH11Bとが含まれる。
また、躯体構成部H1の位置情報には、上下昇降部H14の位置情報が含まれる。
図6に示す例では、情報取得部11によって取得される躯体構成部H1の位置情報に、上下昇降部H14の位置情報が含まれるが、他の例(例えば、位置特定システム1による可動物MBの位置の特定が実行される住宅Hが、ワンフロアの住宅である例)では、躯体構成部H1の位置情報に、上下昇降部H14の位置情報が含まれなくてもよい。
情報取得部11によって取得される第2情報には、住宅Hの内部に存在する可動物MBの位置情報である可動位置情報が含まれる。
情報取得部11は、受信部H42によって受信された可動位置情報用信号が示す情報を、第2情報に含まれる可動位置情報(可動物MBの位置情報)として取得する。
インフィル部H3には、住宅Hの内部に設置されて移動可能な家具、住宅Hの内部に設置されて移動可能な電化製品、住宅Hの内部に設置されて移動可能な住宅用設備などが含まれる。
つまり、インフィル部H3の位置情報には、住宅Hの内部に設置されて移動可能な家具の位置情報、住宅Hの内部に設置されて移動可能な電化製品の位置情報、住宅Hの内部に設置されて移動可能な住宅用設備の位置情報などが含まれる。
インフィル部H3は、発信部H31を備えている。発信部H31は、インフィル部H3の位置の特定に用いられるインフィル部位置情報用信号などを発信する。発信部H31は、例えばインフィル部H3を入手(例えば購入)した住宅Hの居住者によって、インフィル部H3に取り付けられる。
情報取得部11によって取得される原点情報は、住宅Hの内部の予め設定された原点HRの位置情報である。
位置算出部12Aは、情報取得部11によって取得された第1情報と第2情報と第3情報とを照合する。また、位置算出部12Aは、例えば、原点HRに対するインフィル部H3の相対位置であるインフィル部相対位置と、原点HRに対する可動物MBの相対位置である可動物相対位置とを算出する。
インフィル部特定部12Cは、位置算出部12Aによって算出された例えばインフィル部相対位置と可動物相対位置とに基づいて、可動物MBに最も近いインフィル部H3を特定する。
図6に示す例では、住宅Hの建築請負を行った会社が保有する住宅Hの躯体構成部H1の位置情報(例えばCAD情報)が活用され、その住宅Hの躯体構成部H1の位置情報を含む第1情報が、位置特定システム1に入力され、記憶部13に記憶される。詳細には、住宅Hの建築請負を行った会社が保有する住宅Hの躯体構成部H1の位置情報に、躯体構成部H1の災害時における損傷情報(壁に亀裂が入った、梁が損傷したなどの情報)が含まれ、特定される可動物MBの位置精度を向上させるために、躯体構成部H1の損傷情報が、位置特定システム1における可動物MBの位置の特定に活用されてもよい。
他の例では、住宅Hの建築請負を行った会社が保有する住宅Hの躯体構成部H1の位置情報が活用されなくてもよい。この例では、例えば、住宅Hの居住者である携帯端末MTの利用者などが躯体構成部H1の位置を実際に計測することによって得られた住宅Hの躯体構成部H1の位置情報が、位置特定システム1に入力され、記憶部13に記憶される。
原点設定部H4が住宅H内に設置されることによって、住宅Hの原点HRが設定される。例えば住宅Hの居住者である携帯端末MTの利用者、原点設定部H4の設置業者などが、原点HRの位置情報(原点情報)を位置特定システム1に入力することによって、原点情報が記憶部13に記憶される。
図6に示す例では、位置特定システム1が記憶部13を備えているが、他の例では、位置特定システム1が記憶部13を備えていなくてもよい。この例では、情報取得部11が、位置特定システム1の外部から第1情報と原点情報とを取得する(つまり、第1情報と原点情報とが、外部から位置特定システム1の情報取得部11に入力される)。また、この例では、情報取得部11が、信号取得部15から第2情報と第3情報とを取得する。
図6に示す例では、原点情報補正部14が、例えば、予め設定された時間間隔で(つまり、定期的に)原点情報の補正を実行する。他の例(原点情報に誤差が蓄積しない例)では、位置特定システム1が原点情報補正部14を備えなくてもよい。
更に、信号取得部15は、原点設定部H4の発信部H41から受信した可動位置情報用信号に基づいて、可動位置情報(可動物MBの位置情報)を生成する。
また、信号取得部15は、インフィル部位置情報用信号をインフィル部H3の発信部H31から取得する。つまり、信号取得部15は、インフィル部H3の発信部H31によって発信されたインフィル部位置情報用信号を受信する。
更に、信号取得部15は、インフィル部H3の発信部H31から受信したインフィル部位置情報用信号に基づいて、インフィル部H3の位置情報(半可動位置情報)を生成する。
図6に示す例では、信号取得部15によって生成された可動位置情報(可動物MBの位置情報)を含む第2情報と、信号取得部15によって生成された半可動位置情報(インフィル部H3の位置情報)を含む第3情報とが、記憶部13に記憶される。情報取得部11は、記憶部13に記憶されている可動位置情報(可動物MBの位置情報)を含む第2情報と半可動位置情報(インフィル部H3の位置情報)を含む第3情報とを読み出して取得する。
他の例(位置特定システム1が記憶部13を備えていない例)では、信号取得部15によって生成された可動位置情報(可動物MBの位置情報)を含む第2情報と、信号取得部15によって生成された半可動位置情報(インフィル部H3の位置情報)を含む第3情報とが、情報取得部11によって取得される。
図7に示す例では、ステップS31において、可動物MBを探している住宅Hの居住者(携帯端末MTの利用者)が、携帯端末MTに対する入力操作(例えばタッチ入力、キー入力、音声入力などの操作)を行い、位置特定システム1による可動物MBの位置の特定を開始する。
詳細には、図示しないステップにおいて、住宅Hの躯体構成部H1の位置情報とおよび室空間部H2の位置情報とが、位置特定システム1に入力され、記憶部13に予め記憶されている。
また、図示しないステップにおいて、原点HRの位置情報(原点情報)が、位置特定システム1に入力され、記憶部13に予め記憶されている。
また、図示しないステップにおいて、住宅Hの原点設定部H4の受信部H42が、可動物MBの発信部MB1によって送信(発信)された可動位置情報用信号を受信し、次いで、原点設定部H4の発信部H41が、可動位置情報用信号を位置特定システム1の信号取得部15に転送する。次いで、信号取得部15が、原点設定部H4の発信部H41から受信した可動位置情報用信号に基づいて、可動位置情報(可動物MBの位置情報)を生成する。次いで、信号取得部15によって生成された可動物MBの位置情報が、記憶部13に予め記憶されている。
また、図示しないステップにおいて、信号取得部15が、インフィル部H3の発信部H31によって送信(発信)されたインフィル部位置情報用信号を受信する。次いで、信号取得部15が、インフィル部H3の発信部H31から受信したインフィル部位置情報用信号に基づいて、半可動位置情報(インフィル部H3の位置情報)を生成する。次いで、信号取得部15によって生成されたインフィル部H3の位置情報が、記憶部13に予め記憶されている。
次いで、ステップS33では、位置特定部12が、ステップS32において取得された第1情報と第2情報と第3情報と原点情報とに基づいて、可動物MBの位置と可動物MBに最も近いインフィル部H3の位置とを特定する。
詳細には、ステップS33Aでは、位置算出部12Aが、ステップS32において取得された第1情報と第2情報と第3情報とを照合する。また、位置算出部12Aが、原点HRに対するインフィル部H3の相対位置であるインフィル部相対位置を算出する。また、位置算出部12Aが、原点HRに対する可動物MBの相対位置である可動物相対位置を算出する。
次いで、ステップS33Bでは、インフィル部特定部12Cが、ステップS33Aにおいて算出されたインフィル部相対位置と可動物相対位置とに基づいて、可動物MBに最も近いインフィル部H3を特定する。
詳細には、ステップS34において、携帯端末MTの出力部MT1が、図1(B)に示すような住宅Hの間取り図上に可動物MBの位置を表示する。また、携帯端末MTの出力部MT1が、可動物MBに最も近いインフィル部H3の名称(例えば、ダイニングテーブル)を表示する。
そのため、第2実施形態の位置特定システム1では、インフィル部H3の位置情報が可動物MBの位置の特定に用いられない場合よりも、特定される可動物MBの位置精度を向上させることができる。
そのため、第2実施形態の位置特定システム1では、インフィル部H3の位置を用いて可動物MBの位置を特定することができる。
詳細には、第2実施形態の位置特定システム1では、原点HRからの(2次元または3次元の)距離として表される第1情報と、原点HRからの距離として表される第2情報と、原点HRからの距離として表される第3情報と、原点情報とに基づいて、可動物MBの位置を特定する。また、特定された可動物MBの位置も、原点HRからの距離として表される。
そのため、第2実施形態の位置特定システム1では、第1情報、第2情報および第3情報に関するデータ、特定された可動物MBの位置に関するデータのやりとり(送信、受信、転送など)が行われている段階で、住宅Hの内部の情報が住宅Hの外部に漏洩するおそれを抑制することができ、住宅Hの居住者のプライバシーに配慮することができる。
そのため、第2実施形態の位置特定システム1では、原点情報に含まれる誤差が累積することに伴って特定される可動物MBの位置精度が低下してしまうおそれ(位置特定精度の経時劣化のおそれ)を抑制することができる。
そのため、第2実施形態の位置特定システム1では、例えば住宅Hの居住者が可動物MBを探す利便性などを向上させることができる。
つまり、第2実施形態の位置特定システム1の第3適用例では、位置特定システム1を利用することによって把握できる住宅H内におけるインフィル部H3の移動経路が、住宅Hのリフォームの提案に利用される。
図8に示す例では、例えば住宅Hの居住者によって利用される携帯端末MT(図8には図示せず)が、出力部MT1(図8には図示せず)を備えている。出力部MT1は、例えばディスプレイ、スピーカなどである。
他の例では、住宅Hの建築請負を行った会社が保有する住宅Hの躯体構成部H1の位置情報が活用されなくてもよい。この例では、例えば、住宅Hの居住者である携帯端末MTの利用者などが躯体構成部H1の位置を実際に計測することによって得られた住宅Hの躯体構成部H1の位置情報が、位置特定システム1に入力され、記憶部13に記憶される。
図8に示す例では、位置特定システム1が記憶部13を備えているが、他の例では、位置特定システム1が記憶部13を備えていなくてもよい。この例では、情報取得部11が、位置特定システム1の外部から第1情報と原点情報とを取得する(つまり、第1情報と原点情報とが、外部から位置特定システム1の情報取得部11に入力される)。また、この例では、情報取得部11が、信号取得部15から第2情報と第3情報とを取得する。
他の例(原点情報に誤差が蓄積しない例)では、位置特定システム1が原点情報補正部14を備えなくてもよい。
更に、信号取得部15は、原点設定部H4の発信部H41から受信した可動位置情報用信号に基づいて、可動位置情報(可動物MBの位置情報)を生成する。
また、信号取得部15は、インフィル部位置情報用信号をインフィル部H3の発信部H31から取得する。つまり、信号取得部15は、インフィル部H3の発信部H31によって発信されたインフィル部位置情報用信号を受信する。
更に、信号取得部15は、インフィル部H3の発信部H31から受信したインフィル部位置情報用信号に基づいて、インフィル部H3の位置情報(半可動位置情報)を生成する。
図8に示す例では、図6に示す例と同様に、信号取得部15によって生成された可動位置情報(可動物MBの位置情報)を含む第2情報と、信号取得部15によって生成された半可動位置情報(インフィル部H3の位置情報)を含む第3情報とが、記憶部13に記憶される。情報取得部11は、記憶部13に記憶されている可動位置情報(可動物MBの位置情報)を含む第2情報と半可動位置情報(インフィル部H3の位置情報)を含む第3情報とを読み出して取得する。
他の例(位置特定システム1が記憶部13を備えていない例)では、信号取得部15によって生成された可動位置情報(可動物MBの位置情報)を含む第2情報と、信号取得部15によって生成された半可動位置情報(インフィル部H3の位置情報)を含む第3情報とが、情報取得部11によって取得される。
図9に示す例では、ステップS41において、可動物MBを探している住宅Hの居住者(携帯端末MTの利用者)が、携帯端末MTに対する入力操作(例えばタッチ入力、キー入力、音声入力などの操作)を行い、位置特定システム1による可動物MBの位置の特定を開始する。
詳細には、図示しないステップにおいて、住宅Hの躯体構成部H1の位置情報とおよび室空間部H2の位置情報とが、位置特定システム1に入力され、記憶部13に予め記憶されている。
また、図示しないステップにおいて、原点HRの位置情報(原点情報)が、位置特定システム1に入力され、記憶部13に予め記憶されている。
また、図示しないステップにおいて、住宅Hの原点設定部H4の受信部H42が、可動物MBの発信部MB1によって送信(発信)された可動位置情報用信号を受信し、次いで、原点設定部H4の発信部H41が、可動位置情報用信号を位置特定システム1の信号取得部15に転送する。次いで、信号取得部15が、原点設定部H4の発信部H41から受信した可動位置情報用信号に基づいて、可動位置情報(可動物MBの位置情報)を生成する。次いで、信号取得部15によって生成された可動物MBの位置情報が、記憶部13に予め記憶されている。
また、図示しないステップにおいて、信号取得部15が、インフィル部H3の発信部H31によって送信(発信)されたインフィル部位置情報用信号を受信する。次いで、信号取得部15が、インフィル部H3の発信部H31から受信したインフィル部位置情報用信号に基づいて、半可動位置情報(インフィル部H3の位置情報)を生成する。次いで、信号取得部15によって生成されたインフィル部H3の位置情報が、記憶部13に予め記憶されている。
次いで、ステップS43では、位置特定部12が、ステップS42において取得された第1情報と第2情報と第3情報と原点情報とに基づいて、可動物MBの位置と可動物MBに最も近いインフィル部H3の位置とを特定する。
詳細には、ステップS43Aでは、位置算出部12Aが、ステップS32において取得された第1情報と第2情報と第3情報とを照合する。また、位置算出部12Aが、原点HRに対するインフィル部H3の相対位置であるインフィル部相対位置を算出する。また、位置算出部12Aが、原点HRに対する可動物MBの相対位置である可動物相対位置を算出する。
次いで、ステップS43Bでは、インフィル部特定部12Cが、ステップS43Aにおいて算出されたインフィル部相対位置と可動物相対位置とに基づいて、可動物MBに最も近いインフィル部H3を特定する。
次いで、ステップS44Bでは、携帯端末MTの出力部MT1が、ステップS43において特定された可動物MBの位置を出力すると共に、ステップS43Bにおいて特定された可動物MBに最も近いインフィル部H3を出力する。
詳細には、ステップS44Bにおいて、携帯端末MTの出力部MT1が、図1(B)に示すような住宅Hの間取り図上に可動物MBの位置を表示する。また、携帯端末MTの出力部MT1が、可動物MBに最も近いインフィル部H3の名称(例えば、ダイニングテーブル)を表示する。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶部のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
Claims (19)
- 住宅の内部の予め設定された原点の位置情報である原点情報が記憶されている記憶部と、
前記住宅の躯体構成部の位置情報である固定位置情報を含む第1情報と、前記記憶部に記憶されている前記原点情報とを取得する情報取得部と、
前記住宅の内部に存在する可動物の位置を、原点からの相対位置によって示す可動位置情報を含む第2情報を受信する受信部と、
前記情報取得部によって取得された前記第1情報及び前記原点情報と、前記受信部によって受信された前記第2情報とに基づいて、前記住宅の内部の情報が前記住宅の外部に漏洩するおそれを抑制するように、前記住宅の内部に存在する可動物の位置を特定する位置特定部とを備え、携帯端末に備えられる
位置特定システム。 - 前記躯体構成部の位置情報には、前記住宅の内部の仕切り部の位置情報と、室内通過部の位置情報とが含まれ、
前記仕切り部には、前記住宅の屋外と屋内との仕切りおよび前記住宅の屋内同士の仕切りの少なくともいずれかが含まれる、
請求項1に記載の位置特定システム。 - 前記室内通過部には、前記住宅の内部に設置された建具が含まれる、
請求項2に記載の位置特定システム。 - 前記躯体構成部の位置情報には、屋内外通過部の位置情報が更に含まれ、
前記屋内外通過部には、前記住宅に設置された玄関扉が含まれる、
請求項2または請求項3に記載の位置特定システム。 - 前記躯体構成部の位置情報には、上下昇降部の位置情報が更に含まれ、
前記上下昇降部には、前記住宅の内部に設置された階段が含まれる、
請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の位置特定システム。 - 前記第1情報には、前記仕切り部によって画定される室空間部の位置情報である他の固定位置情報が更に含まれる、
請求項2から請求項5のいずれか一項に記載の位置特定システム。 - 前記情報取得部によって取得される前記原点情報を補正する原点情報補正部を更に備え、
前記原点情報補正部は、前記住宅に設置された原点設定部が発信する原点情報補正用信号に基づいて、前記原点情報を補正する、
請求項6に記載の位置特定システム。 - 前記位置特定部は、位置算出部と室空間部特定部とを備え、
前記位置算出部は、少なくとも、前記原点に対する前記仕切り部の相対位置である仕切り部相対位置と、前記原点に対する前記可動物の相対位置である可動物相対位置とを算出し、
前記室空間部特定部は、前記位置算出部によって算出された少なくとも前記仕切り部相対位置と前記可動物相対位置とに基づいて、前記可動物を含んでいる室空間部を特定する、
請求項6または請求項7に記載の位置特定システム。 - 前記情報取得部は、第3情報を更に取得し、
前記位置特定部は、前記情報取得部によって取得された前記第1情報と前記第2情報と前記第3情報とに基づいて、前記可動物の位置を特定し、
前記第3情報には、前記住宅の内部に設置されて移動可能なインフィル部の位置情報である半可動位置情報が含まれ、
前記インフィル部の位置情報には、前記住宅の内部に設置されて移動可能な家具の位置情報、前記住宅の内部に設置されて移動可能な電化製品の位置情報および前記住宅の内部に設置されて移動可能な住宅用設備の位置情報の少なくともいずれかが含まれる、
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の位置特定システム。 - 前記位置特定部は、前記情報取得部によって取得された前記第1情報と前記第2情報と前記第3情報とに基づいて、前記インフィル部の位置を特定する、
請求項9に記載の位置特定システム。 - 前記位置特定部は、前記情報取得部によって取得された前記第1情報、前記第3情報及び前記原点情報と、前記受信部によって受信された前記第2情報とに基づいて、前記可動物の位置を特定する、
請求項9または請求項10に記載の位置特定システム。 - 前記位置特定部は、位置算出部とインフィル部特定部とを備え、
前記位置算出部は、少なくとも、前記原点に対する前記インフィル部の相対位置であるインフィル部相対位置と、前記原点に対する前記可動物の相対位置である可動物相対位置とを算出し、
前記インフィル部特定部は、前記位置算出部によって算出された少なくとも前記インフィル部相対位置と前記可動物相対位置とに基づいて、前記可動物に最も近い前記インフィル部を特定する、
請求項11に記載の位置特定システム。 - 前記可動物の発信部によって発信された可動位置情報用信号が、前記住宅に設置された宅内受信部によって受信され、
前記受信部は、前記宅内受信部によって受信された前記可動位置情報用信号が示す情報を、前記第2情報に含まれる前記可動位置情報として受信する、
請求項7または請求項12に記載の位置特定システム。 - 請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の位置特定システムを備える携帯端末。
- 前記位置特定部がさらに複数時点における前記インフィル部の位置を特定することによって、前記住宅内における前記インフィル部の移動経路を把握し、前記住宅のリフォームの提案に利用する、
請求項9から請求項12のいずれか一項に記載の位置特定システムの利用方法。 - 前記位置特定部が複数時点における前記可動物の位置を特定することによって、前記可動物を携帯する者の見守りを行う、
請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の位置特定システムの利用方法。 - 前記位置特定部が複数時点における複数の可動物の位置を特定することによって、前記複数の可動物の在庫管理を行う、
請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の位置特定システムの利用方法。 - 住宅の内部の予め設定された原点の位置情報である原点情報が記憶されている記憶部と、前記住宅の躯体構成部の位置情報である固定位置情報を含む第1情報と、前記記憶部に記憶されている前記原点情報とを取得する情報取得部と、前記住宅の内部に存在する可動物の位置を、原点からの相対位置によって示す可動位置情報を含む第2情報を受信する受信部と、を備える携帯端末が、
前記第1情報と前記原点情報とを取得する情報取得ステップと、
前記第2情報を受信する受信ステップと、
前記情報取得ステップにおいて取得された前記第1情報及び前記原点情報と、前記受信ステップにおいて取得された前記第2情報とに基づいて、前記住宅の内部の情報が前記住宅の外部に漏洩するおそれを抑制するように、前記住宅の内部に存在する可動物の位置を特定する位置特定ステップとを備える、
位置特定方法。 - 住宅の内部の予め設定された原点の位置情報である原点情報が記憶されている記憶部と、前記住宅の躯体構成部の位置情報である固定位置情報を含む第1情報と、前記記憶部に記憶されている前記原点情報とを取得する情報取得部と、前記住宅の内部に存在する可動物の位置を、原点からの相対位置によって示す可動位置情報を含む第2情報を受信する受信部と、を備える携帯端末のコンピュータに、
前記第1情報と前記原点情報とを取得する情報取得ステップと、
前記第2情報を受信する受信ステップと、
前記情報取得ステップにおいて取得された前記第1情報及び前記原点情報と、前記受信ステップにおいて取得された前記第2情報とに基づいて、前記住宅の内部の情報が前記住宅の外部に漏洩するおそれを抑制するように、前記住宅の内部に存在する可動物の位置を特定する位置特定ステップと
を実行させるためのプログラム。
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