JP7289645B2 - リンク作動装置の制御装置および制御方法 - Google Patents

リンク作動装置の制御装置および制御方法 Download PDF

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本発明は、パラレルリンク機構を備えるリンク作動装置の制御装置および制御方法に関する。
従来、パラレルリンク機構を備えるリンク作動装置が知られている。たとえば、米国特許第5,893,296号明細書(特許文献1)には、基端部材および先端部材を4節連鎖の3組以上のリンク機構を介して連結したパラレルリンク機構を用いて、基端部材に対する先端部材の位置および姿勢を変更することができるリンク作動装置が開示されている。当該リンク作動装置によれば、コンパクトな構成でありながら、広範な範囲において先端部材の位置決めを行なうことができる。
米国特許第5,893,296号明細書
特許文献1に開示されているような少なくとも3つのリンク機構を含むパラレルリンク機構においては、広範な範囲での動作が可能である。一方で、パラレルリンク機構の自由度を高くして動作範囲を広げるほど、パラレルリンク機構の剛性が低下するのが通常である。そのため、リンク作動装置によって先端側部材の位置および姿勢の変更を高速で行なうほど、パラレルリンク機構の駆動源の動作後も先端部材に振動が残留する時間が長くなり得る。その結果、パラレルリンク機構の動作が開始されてから先端部材の位置決めが完了するまでの時間が長くなり得る。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的はリンク作動装置の位置決めに要する時間を短縮することである。
本発明の一局面に係るリンク作動装置の制御装置において、リンク作動装置は、先端部材が装着されるパラレルリンク機構と、少なくとも3つのアクチュエータとを備える。パラレルリンク機構は、基端部材と、少なくとも3つのリンク機構とを含む。少なくとも3つのリンク機構は、基端部材および先端部材を接続し、先端部材の基端部材に対する姿勢を変更可能に構成される。少なくとも3つのリンク機構は、少なくとも3つのアクチュエータによってそれぞれ駆動される。少なくとも3つのリンク機構の各々は、第1リンク部材と、第2リンク部材と、第3リンク部材と、第4リンク部材とを有する。第1リンク部材は、基端部材に第1回転対偶部において回転可能に接続されている。第1リンク部材は、少なくとも3つのアクチュエータのうち対応するアクチュエータによって回転角度が変更される。第2リンク部材は、第1リンク部材に第2回転対偶部において回転可能に接続されている。第3リンク部材は、第2リンク部材に第3回転対偶部において回転可能に接続されている。第4リンク部材は、第3リンク部材に第4回転対偶部において回転可能に接続されている。第1回転対偶部の回転中心軸と、第2回転対偶部の回転中心軸とは球面リンク中心点で交わっている。少なくとも3つのリンク機構の各第4リンク部材は、互いに第5回転対偶部において回転可能に接続されている。第5回転対偶部の回転中心軸は、球面リンク中心点を通っている。少なくとも3つのリンク機構のうちの1つのリンク機構の第4リンク部材は、第5回転対偶部において先端部材に固定されている。制御装置は、少なくとも3つのアクチュエータの各々の加速時間および減速時間をパラレルリンク機構の固有振動の周期に設定する。制御装置は、停止している少なくとも3つのアクチュエータの各回転速度を少なくとも3つのアクチュエータの各々に対応する特定速度まで加速時間をかけて加速した後、少なくとも3つのアクチュエータの各回転速度を特定速度から減速時間をかけて減速して停止させことにより、先端部材を移動させる。
本発明の他の局面に係るリンク作動装置の制御方法において、リンク作動装置は、先端部材が装着されるパラレルリンク機構と、少なくとも3つのアクチュエータとを備える。パラレルリンク機構は、基端部材と、少なくとも3つのリンク機構とを含む。少なくとも3つのリンク機構は、基端部材および先端部材を接続し、先端部材の基端部材に対する姿勢を変更可能に構成される。少なくとも3つのリンク機構は、少なくとも3つのアクチュエータによってそれぞれ駆動される。少なくとも3つのリンク機構の各々は、第1リンク部材と、第2リンク部材と、第3リンク部材と、第4リンク部材とを有する。第1リンク部材は、基端部材に第1回転対偶部において回転可能に接続されている。第1リンク部材は、少なくとも3つのアクチュエータのうち対応するアクチュエータによって回転角度が変更される。第2リンク部材は、第1リンク部材に第2回転対偶部において回転可能に接続されている。第3リンク部材は、第2リンク部材に第3回転対偶部において回転可能に接続されている。第4リンク部材は、第3リンク部材に第4回転対偶部において回転可能に接続されている。第1回転対偶部の回転中心軸と、第2回転対偶部の回転中心軸とは球面リンク中心点で交わっている。少なくとも3つのリンク機構の各第4リンク部材は、互いに第5回転対偶部において回転可能に接続されている。第5回転対偶部の回転中心軸は、球面リンク中心点を通っている。少なくとも3つのリンク機構のうちの1つのリンク機構の第4リンク部材は、第5回転対偶部において先端部材に固定されている。リンク作動装置の制御方法は、少なくとも3つのアクチュエータの各々の加速時間および減速時間をパラレルリンク機構の固有振動の周期に設定するステップを含む。リンク作動装置の制御方法は、停止している少なくとも3つのアクチュエータの各回転速度を少なくとも3つのアクチュエータの各々に対応する特定速度まで加速時間をかけて加速した後、少なくとも3つのアクチュエータの各回転速度を特定速度から減速時間をかけて減速して停止させことにより、先端部材を移動させるステップをさらに含む。
本発明に係るリンク作動装置の制御装置および制御方法によれば、少なくとも3つのアクチュエータの各々の加速時間および減速時間をパラレルリンク機構の固有振動の周期に設定することにより、リンク作動装置の位置決めに要する時間を短縮することができる。
実施の形態1に係るリンク作動装置の制御装置の機能ブロック図および制御装置によって或る姿勢に制御されたリンク作動装置の様子を併せて示す図である。 実施の形態1に係るリンク作動装置の構成を示す斜視模式図である。 図2のパラレルリンク機構の正面模式図である。 図3の線分IV-IVにおける断面模式図である。 図4の線分V-Vにおける断面模式図である。 図2のパラレルリンク機構の姿勢を変更した状態を示す斜視模式図である。 アクチュエータの回転速度のタイムチャートである。 指令速度が一定である場合の加速時間(あるいは減速時間)と整定時間との関係を示す図である。 極座標と予め測定された固有振動の周期とが関連付けられたテーブルの一例を示す図である。 折れ角θが90°および旋回角φが0°に固定された場合の、中心間距離と固有振動の周期とが関連付けられたテーブルを示す図である。 図1の制御装置によって行なわれる姿勢制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態2に係るリンク作動装置の制御装置の機能ブロック図および制御装置によって或る姿勢に制御されたリンク作動装置の様子を併せて示す図である。 動作時間が加速時間および減速時間の合計時間よりも長い場合のアクチュエータの回転速度のタイムチャートである。 回転速度が最大回転速度以下である場合のアクチュエータの回転速度のタイムチャートである。 回転速度が最大回転速度より速い場合のアクチュエータの回転速度のタイムチャートである。 動作時間が加速時間および減速時間の合計時間よりも短い場合のアクチュエータの回転速度のタイムチャートである。 動作時間が加速時間および減速時間の合計時間と等しくなるように指令速度が減速された場合のアクチュエータの回転速度のタイムチャートである。 動作時間が閾値時間以下である場合のアクチュエータの回転速度のタイムチャートである。 動作時間が加速時間および減速時間の合計時間と等しい場合のアクチュエータの回転速度のタイムチャートである。 図12の制御装置によって行なわれる姿勢制御処理の流れを示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、実施の形態について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には、同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
[実施の形態1]
図1は、実施の形態1に係るリンク作動装置100の制御装置140の機能ブロック図および制御装置140によって或る姿勢に制御されたリンク作動装置100の様子を併せて示す図である。
図1に示されるように、リンク作動装置100は、パラレルリンク機構10と、アクチュエータ35a~35cとを備える。アクチュエータ35a~35cの各回転軸には、パラレルリンク機構10を構成するリンク部材が取り付けられている。パラレルリンク機構10には作業体20(先端部材)が装着されている。制御装置140は、アクチュエータ35a~35cが同時に動作を開始して同時に動作を完了するように制御する同期制御を行なう。当該同期制御により、制御装置140は、作業体20を任意の姿勢に変更する姿勢制御を行なう。
制御装置140は、基端部材1に対する作業体20の姿勢を、現在の姿勢から、制御装置140に対する外部の外部指令手段130から与えられる目標姿勢へ変更するように、アクチュエータ35a~35cを同期制御する。外部指令手段130は、リンク作動装置100を組み込んだ機器(不図示)、あるいは操作盤(不図示)等に設けられる。
以下では、まず、図2~図5を用いてパラレルリンク機構10の詳細について説明する。その後、再び図1を用いて、制御装置140の機能構成について説明する。
図2は、実施の形態1に係るリンク作動装置100の構成を示す斜視模式図である。図3は、図2のパラレルリンク機構10の正面模式図である。図4は、図3の線分IV-IVにおける断面模式図である。図5は、図4の線分V-Vにおける断面模式図である。
図2~図5に示したパラレルリンク機構10は、基端部材1と、3つのリンク機構11とを備える。基端部材1は平面形状が円形状の板状体である。基端部材1の形状は任意の形状とすることができる。たとえば基端部材1の平面形状を、四角形状もしくは三角形状などの多角形状、楕円形状、または半円形状などとしてもよい。リンク機構11の数は3以上であればよく、たとえば4または5としてもよい。
3つのリンク機構11は、作業体20(図2~図5においては不図示)の基端部材1(図3および図5においては不図示)に対する姿勢を変更可能な状態で、基端部材1と作業体20とを接続する。3つのリンク機構11は、それぞれ、リンク部材4a~4c(第1リンク部材)と、リンク部材6a~6c(第2リンク部材)と、リンク部材7a~7c(第3リンク部材)と、リンク部材8a~8c(第4リンク部材)とを含む。
アクチュエータ35a~35cは、3つのリンク機構11のそれぞれに設置されている。アクチュエータ35a~35cは電動モータなど回転駆動力を発生させることができれば任意の構成を採用することができる。アクチュエータ35a~35cは、リンク部材4a~4cの回転中心軸15a~15cまわりの回転角度を変更することにより、基端部材1に対する作業体20の姿勢を任意に変更する。
基端部材1の表面における外周部に固定部36a~36c(図3においては不図示)が設置されている。アクチュエータ35a~35cは、それぞれ固定部36a~36cに固定されることで基端部材1に接続されている。固定部36a~36cの形状は任意の形状とでき、たとえば板状である。アクチュエータ35a~35cの各々は、それぞれ軸部37a~37cにトルクを発生させるように構成される。
軸部37a~37cは、それぞれ固定部36a~36cを貫通し、リンク部材4a~4cの一方端に設けられた貫通孔43a~43cに嵌合されている。軸部37a~37cの先端部は、リンク部材4a~4cの貫通孔43a~43cに挿入されている。軸部37a~37cの先端部には、ナット3a~3cが固定されている。軸部37a~37cにリンク部材4a~4cがそれぞれ固定されている。
軸部37a~37cの回転により、リンク部材4a~4cは、回転中心軸15a~15cの周りを回転する。回転中心軸15a~15cは、図4に示されるように軸部37a~37cのそれぞれの中心軸である。軸部37a~37cと、貫通孔43a~43cが形成されたリンク部材4a~4cの部分とにより「第1回転対偶部」が構成される。リンク部材4a~4cは、基端部材1に第1回転対偶部において回転可能に接続されている。
リンク部材4a~4cは円弧状に延びる棒状の部材である。リンク部材4a~4cの一方端部に貫通孔43a~43cがそれぞれ形成されている。図4に示されるように、基端部材1の表面に垂直な方向から見た平面視において、リンク部材4a~4cの内周側表面は曲面状になっている。リンク部材4a~4cの形状は円弧状以外の形状でもよい。たとえば、リンク部材4a~4cの形状は直線状に延びる棒状であってもよいし、屈曲部を含む棒状であってもよい。
リンク部材4a~4cにおいて貫通孔43a~43cが形成された一方端部と反対側に位置する他方端部41a~41cには、軸部42a~42cが形成されている。軸部42a~42cの各々は、基端部材1の外周から外側に向けて延びるように形成されている。軸部42a~42cは、それぞれリンク部材4a~4cの円弧形状の内周側側面とは反対側の外周側側面に形成されている。軸部42a~42cは、それぞれリンク部材6a~6cの貫通孔63a~63cに挿入されている。貫通孔63a~63cから突出した軸部42a~42cのそれぞれの先端部には、固定部材の一例であるナット5a~5cが固定されている。
リンク部材6a~6cは、それぞれ軸部42a~42cを中心に回転可能に構成されている。軸部42a~42cと貫通孔63a~63cが形成されているリンク部材6a~6cの部分とにより「第2回転対偶部」が構成される。リンク部材6a~6cは、リンク部材4a~4cに第2回転対偶部において回転可能に接続されている。
軸部37a~37cの回転中心軸15a~15cは「第1回転対偶部」の回転中心軸に相当する。リンク部材4a~4cの他方端部41a~41cにおける軸部42a~42cの回転中心軸16a~16cは「第2回転対偶部」の回転中心軸に相当する。図2および図4に示されるように、軸部37a~37cの回転中心軸15a~15cと軸部42a~42cの回転中心軸16a~16cとは球面リンク中心点30において交差している。球面リンク中心点30に、第1回転対偶部の回転中心軸15a~15cと第2回転対偶部の回転中心軸16a~16cとが交差するならば、第1および第2回転対偶部の配置は任意に変更可能である。
リンク部材6a~6cは直線状に延びる棒状の部材である。リンク部材6a~6cの一方端部に貫通孔63a~63cが形成されている。リンク部材6a~6cの形状は直線状に延びる棒状以外の任意の形状としてもよい。たとえば、リンク部材6a~6cを円弧状に延びる棒状体などとしてもよい。
リンク部材6a~6cにおいて貫通孔63a~63cが形成された一方端部と反対側に位置する他方端部には、リンク部材7a~7cの一方端部を受け入れる凹部がそれぞれ形成されている。リンク部材6a~6cの各他方端部には、凹部に面する位置に貫通孔が形成されている。リンク部材7aの一方端部にも貫通孔73aが形成されており、リンク部材7b,7cの各一方端部にも同様な位置に不図示の貫通孔73b,73cが形成されている。リンク部材6a,6bの他方端部における貫通孔と、リンク部材7a,7bの一方端部における貫通孔73a,73bとは直線状に並ぶように配置され、連結部材13a,13bがそれぞれ挿入されている。同様に、リンク部材6cの他方端部における貫通孔と、リンク部材7cの一方端部における貫通孔73cとは直線状に並ぶように配置され、連結部材13cが挿入されている。
連結部材13a~13cは、リンク部材6a~6cとリンク部材7a~7cとを相対的に回転可能な状態でそれぞれ連結する。連結部材13a~13cは、たとえばボルトおよびナットである。連結部材13a~13cとリンク部材6a~6cの他方端部とリンク部材7a~7cの一方端部とにより「第3回転対偶部」が構成される。リンク部材6a~6cとリンク部材7a~7cとは「第3回転対偶部」において回転可能に接続されている。
連結部材13a~13cの各中心軸は第3回転対偶部における回転中心軸17a~17cに相当する。回転中心軸17a~17cは、それぞれ回転中心軸16a~16cと直交する方向に延びる。
リンク部材7a~7cは直線状に延びる棒状の部材である。リンク部材7a~7cの形状は直線状に延びる棒状以外の任意の形状としてもよい。たとえば、リンク部材7a~7cを円弧状に延びる棒状体などとしてもよい。
リンク部材7a~7cにおいて貫通孔73aが形成された一方端部と反対側に位置する他方端部には、貫通孔74aが形成されている。リンク部材7b,7cにも貫通孔74aと同様な位置に不図示の貫通孔74b,74cがそれぞれ形成されている。
リンク部材8a~8cには、リンク部材7a~7cの他方端部を受け入れる凹部が形成されている。リンク部材8a~8cの凹部に面する壁部83a~83cには、凹部に繋がる貫通孔が形成されている。リンク部材7a~7cの他方端部における貫通孔74a,74b,74cと、リンク部材8a~8cの壁部83a~83cに形成された貫通孔とは直線状に並ぶように配置され、連結部材14a~14cがそれぞれ挿入されている。
連結部材14a~14cは、リンク部材7a~7cとリンク部材8a~8cとを相対的に回転可能な状態で連結する。連結部材14a~14cはたとえばボルトおよびナットである。連結部材14a~14cとリンク部材7a~7cの他方端部とリンク部材8a~8cの壁部83a~83cとにより「第4回転対偶部」が構成される。リンク部材7a~7cとリンク部材8a~8cとは第4回転対偶部において回転可能に接続されている。
連結部材14a~14cの各中心軸は第4回転対偶部における回転中心軸18a~18cに相当する。回転中心軸18a~18cはそれぞれ回転中心軸17a~17cと平行な方向に延びる。
リンク部材8a~8cは、それぞれ壁部83a~83cに接続されたベース部81a~81cを含む。ベース部81a~81cの平面形状は円形状である。ベース部81aの中央には図5に示されるように中心軸82が設けられている。リンク部材8bのベース部81bはベース部81aに重なるように配置されている。ベース部81bの中央には貫通孔が形成されている。リンク部材8cのベース部81cはベース部81bに重なるように配置されている。ベース部81cの中央には貫通孔が形成されている。ベース部81b,81cは、各々の貫通孔に中心軸82が挿入された状態で、ベース部81a上に積層されている。中心軸82の先端部には固定部材としてのナット9が固定されている。リンク部材8a~8cは、中心軸82を中心とした互いに独立に回転可能になっている。なお、実際の作業においては、ナット9に替えて作業体20が固定される。
ベース部81a~81cと中心軸82とナット9から「第5回転対偶部」が構成される。図2に示されるように、3つのリンク機構11の第5回転対偶部の回転中心軸19は重なるように配置される。つまり、複数のリンク機構11の第5回転対偶部は1カ所に重なるように配置されている。なお、中心軸82としてはベース部81aと別部材であるボルトなどを用いてもよい。この場合、ベース部81aの中央部に当該ボルトを挿入する貫通孔が形成される。
リンク部材8a~8cにおいては、第4回転対偶部の回転中心軸18a~18cと、第5回転対偶部の回転中心軸19とがねじれた配置になっている。より具体的には、第4回転対偶部の回転中心軸18a~18cと、第5回転対偶部の回転中心軸19とは互いに直交する方向に延びている。
図2および図4に示されるように、第1回転対偶部の回転中心軸15a~15cと、第2回転対偶部の回転中心軸16a~16cとは球面リンク中心点30で交わる。また、図5に示されるように、3つのリンク機構11における各第5回転対偶部の回転中心軸19は、球面リンク中心点30と交わる。なお、上記の関係を満たせば各対偶部の配置は任意に設定することができる。
図6は、図2のパラレルリンク機構10の姿勢を変更した状態を示す斜視模式図である。図6に示されるように、リンク部材4a~4cの第1回転対偶部における回転中心軸15a~15cまわりの回転角度をそれぞれ変更することにより、ナット9の位置および姿勢を任意に変更することができる。図6においては、リンク部材4bの回転中心軸15bまわりの回転角度を相対的に大きくすることで、ナット9においてリンク部材8b側が上方に持上げられるとともに、ナット9の中心点31から見てリンク部材8bが位置する側と反対側にナット9全体が移動している。
図2~図6に示されたパラレルリンク機構10では、球面リンク中心点30を中心とする球面上をナット9が移動する。ナット9の姿勢は、図6に示されるように球面リンク中心点30を原点とした3次元の極座標(θ,φ,r)で表すことができる。折れ角θとは、中心点31から垂直方向に降ろした線が、基端部材1とリンク部材4a~4cとの接続部である第1回転対偶部の回転中心軸15a~15cを含む平面と交わる点と球面リンク中心点30とを通る直線と、ナット9の中心軸である回転中心軸19とが成す角度である。旋回角φとは、中心点31から垂直方向に降ろした線が、回転中心軸15a~15cを含む平面と交わる点と球面リンク中心点30とを通る直線と、リンク機構11に第1回転対偶部の回転中心軸15aとが成す角度である。中心間距離rとは、球面リンク中心点30と中心点31との距離である。
パラレルリンク機構10は、3つ以上のリンク機構11のそれぞれが第1~第5回転対偶部を有する5節連鎖構造となっている。そのため、基端部材1に対して作業体20を、球面リンク中心点30を中心とした回転2自由度と、回転中心軸19に沿った方向の1自由度という合計3自由度で移動させることができる。基端部材1に対して作業体20を、球面リンク中心点30を中心とした球面に沿って移動させることができるとともに、当該球面に沿った移動とは独立して回転中心軸19に沿った方向にも移動させることができる。すなわち、作業体20を上記球面に沿って移動させるとともに、作業体20が沿って移動する球面の半径を調整することができる。その結果、作業体20が一定半径の球面に沿ってしか移動することができない場合よりも作業体20の可動範囲を大きくすることができる。
再び図1を参照して、姿勢変更制御手段141は、アクチュエータ35a~35cを、現在の姿勢であるときのリンク部材4a~4cの回転角度から、目標姿勢となるときのリンク部材4a~4cの回転角度まで、アクチュエータ35a~35cを駆動する手段である。姿勢変更制御手段141は、指令変換部142と、同期制御部143と、複数の個別制御部144とを含む。複数の個別制御部144はアクチュエータ35a~35cを制御するアクチュエータドライバである。
指令変換部142は、指令変換部142は、初期パラメータ生成部147を含む。初期パラメータ生成部147は、外部指令手段130から与えられる作業体20の目標姿勢の指令Cm(θ,φ,r)から、リンク部材4a~4cの目標回転角度β1~β3をそれぞれ算出する。初期パラメータ生成部147は、リンク部材4a~4cの目標回転角度β1~β3、リンク部材4a~4cの現在の回転角度α1~α3、およびユーザによって設定されるベース速度Vbを以下の式(1)に代入することにより、リンク部材4a~4cの指令速度Vn(n=1~3)を算出する。アクチュエータ35a~35cの各指令回転量(βn-αn)の比率が反映された式(1)を用いて指令速度V1~V3を設定することにより、アクチュエータ35a~35cの同期制御が容易になる。
Figure 0007289645000001
初期パラメータ生成部147は、加減速時間設定手段155によって、リンク部材4a~4cの加速時間Taおよび減速時間Tdとを設定する。加減速時間設定手段155は、加速時間Taおよび減速時間Tdを、作業体20の現在の姿勢の座標(第1座標)に対応する固有振動の周期(第1周期)および目標姿勢の座標(第2座標)に対応する固有振動の周期(第2周期)にそれぞれ設定する。
指令変換部142において算出された制御パラメータは、同期制御部143に送られる。同期制御部143は、パラメータ記憶部152と、位置記憶部153とを有する。パラメータ記憶部152は、各個別制御部144へ出力する制御パラメータを保存する。位置記憶部153は、リンク部材4a~4cの回転角度を保存する。
同期制御部143において保存された制御パラメータおよびリンク部材4a~4cの回転角度は、アクチュエータ35a~35cの各個別制御部144に送られる。個別制御部144は、位置制御部145と指令実行手段146とを有する。位置制御部145は、同期制御部からの制御パラメータ、回転角度、および不図示の回転角度検出手段の検出値を用いてフィードバック制御を行なう。各個別制御部144は、アクチュエータ35a~35cを駆動させて、作業体20の姿勢を制御する。
図7は、アクチュエータ35a~35cの回転速度のタイムチャートである。図7に示されるように、アクチュエータ35a~35cは、同期制御により、時刻tm0において同時に動作を開始して時刻tm3において同時に動作を完了する。アクチュエータ35a~35cは、各加速時間が同じとなるように制御されるとともに、各減速時間が同じとなるように制御される。
制御装置140は、時刻tm0から時刻tm1までは指令速度V1~V3まで加速時間Taをかけてアクチュエータ35a~35cをそれぞれ加速する。制御装置140は、時刻tm1から時刻tm2まではアクチュエータ35a~35cの回転速度を指令速度V1~V3にそれぞれ維持する。制御装置140は、時刻tm2から減速時間Tdをかけてアクチュエータ35a~35cをそれぞれ減速して時刻tm3において停止する。図7において、回転速度V1~V3を高さとする3つの台形の面積は、アクチュエータ35a~35cの移動量(回転量)をそれぞれ表す。
回転速度が変化している時刻tm0~tm1の間および時刻tm2~tm3の間は、回転駆動力が発生するため、回転速度が等速である時刻tm1~tm2の間よりも振動が発生する。そのため、時刻tm3においてアクチュエータ35a~35cの動作が停止しても、作業体20に振動が残留し、作業体20の位置決めが時刻tm3からしばらく完了しない場合がある。
図8は、指令速度V1~V3が一定である場合の加速時間Ta(あるいは減速時間Td)と整定時間との関係を示す図である。整定時間とは、アクチュエータ35a~35cの加速動作あるいは減速動作が完了してから作業体20に残留する振動の振幅が許容範囲内の大きさとなるまでの時間である。図8に示されるように、加速時間あるいは減速時間がリンク作動装置100の固有振動の周期Tcvである場合に、整定時間が極小となる。これは、作業体20が装着されるリンク作動装置100の先端部に発生する固有振動の成分の偏差が、加速あるいは減速の開始から固有振動の1周期後にゼロに戻るためである。
ベース速度Vbが一定の場合、加速時間および減速時間を短くすることにより、アクチュエータ35a~35cの各移動量を変えずに動作時間Teを短くすることができる。しかし、図8に示されるように加速時間および減速時間を周期Tcvよりも短くすると整定時間が長くなり、リンク作動装置100の位置決めに要する時間(アクチュエータ35a~35cが動作を開始してから作業体20が目標位置に静止したと見なせるまでの時間)が長くなり得る。
そこで、リンク作動装置100の制御装置140は、加速時間Taおよび減速時間Tdをリンク作動装置100の固有振動の周期に設定する。作業体20の整定時間の短縮と動作時間Teの短縮とのバランスを適切にとることができるため、リンク作動装置100の位置決めに要する時間を短縮することができる。
作業体20の姿勢に応じてリンク作動装置100の固有振動の周期は変化し得る。特にパラレルリンク機構10は、回転中心軸19に沿った方向にも移動させることできるため、作業体20が一定半径の球面に沿ってしか移動することができない場合よりも作業体20の可動範囲が大きい。そのため、作業体20の姿勢に応じてリンク作動装置100の固有振動が取り得る値の範囲も広くなり得る。そこで、制御装置140は、加速時間および減速時間を、作業体20の現在の姿勢の座標(第1座標)に対応する固有振動の周期(第1周期)および目標姿勢の座標(第2座標)に対応する固有振動の周期(第2周期)にそれぞれ設定する。このように加速時間および減速時間を別個に設定することにより、リンク作動装置100の位置決めに要する時間をさらに短縮することができる。
極座標(θ,φ,r)に対応する姿勢のリンク作動装置100の固有振動は、図9に示されるような、極座標(θ,φ,r)と予め測定された固有振動の周期とが関連付けられたテーブルから参照されてもよい。当該テーブルは、制御装置140の記憶部(たとえばパラメータ記憶部152あるいは位置記憶部153)に保存されている。図9には、中心間距離rがr1である場合が示されているが、制御装置140の記憶部には中心間距離rがr1以外の場合のテーブルも含まれている。極座標(θ,φ,r)と予め測定された固有振動の周期とが関連付けられたテーブルからを固有振動の周期を参照することにより、当該周期を計算する必要がないため、リンク作動装置100の位置決め処理を高速化することができる。
制御装置140に記憶されているテーブルは、図10に示されるような、折れ角θおよび旋回角φが固定されている簡易的なテーブルであってもよい。図10においては、折れ角θが90°であり、かつ旋回角φが0°である場合(アクチュエータ35a~35cの回転角度が0°の場合)の、中心間距離rと固有振動の周期とが関連付けられたテーブルが示されている。図10に示されているテーブルを用いることにより、予め行なう必要のある固有振動の周期の測定回数を削減することができる。また、テーブルのサイズを削減することができるため、制御装置140の記憶容量の低下を抑制することができる。
極座標(θ,φ,r)に対応する姿勢のリンク作動装置100の固有振動が制御装置140の記憶部に保存されていない場合でも、図9あるいは図10のテーブルを用いる補完計算により、テーブルを参照せずにリンク作動装置100の固有振動の周期を算出する場合よりも、当該周期を高速に算出することができる。
図11は、図1の制御装置140によって行なわれる姿勢制御処理の流れを示すフローチャートである。以下ではステップを単にSと記載する。
図11に示されるように、制御装置140は、S101において、アクチュエータ35a~35cの加速時間および減速時間を、作業体20の現在の姿勢の座標に対応する固有振動の周期および目標姿勢の座標に対応する固有振動の周期にそれぞれ設定し、処理をS102に進める。制御装置140は、アクチュエータ35a~35cの回転速度を回転速度V1~V3まで加速時間をかけてそれぞれ加速した後、アクチュエータ35a~35cの回転速度をそれぞれ回転速度V1~V3から減速時間をかけて減速して停止させることにより、作業体20を移動させて、処理を終了する。
以上、実施の形態1に係るリンク作動装置の制御装置によれば、リンク作動装置の位置決めに要する時間を短縮することができる。
[実施の形態2]
実施の形態1においては、アクチュエータの指令速度が初期値から変更されない場合について説明した。実施の形態2においては、先端部材の移動時間とアクチュエータの加速時間および減速時間の合計との大小関係によって指令速度を変更し、先端部材の移動時間を短縮する場合について説明する。
図12は、実施の形態2に係るリンク作動装置100の制御装置140Bの機能ブロック図および制御装置140Bによって或る姿勢に制御されたリンク作動装置100の様子を併せて示す図である。図12の制御装置140Bの構成は、図1の指令変換部142に判断・変更部148が追加されている点である。これ以外は同様であるため、説明を繰り返さない。
図12に示されるように、判断・変更部148は、動作時間推定部149と、条件判定手段150と、パラメータ変更手段151とを有する。動作時間推定部149は、リンク部材4a~4cの目標回転角度β1~β3および現在の回転角度α1~α3からアクチュエータ35a~35cの各移動量を算出する。動作時間推定部149は、アクチュエータ35a~35cの各移動量、各指令速度V1~V3、加速時間Ta、および減速時間Tdから動作時間Te(作業体20の移動時間)を算出する。条件判定手段150は、指令速度V1~V3を変更するか否かの条件を判定する。パラメータ変更手段151は、条件判定手段150の判定結果に基づき、指令速度V1~V3を変更する。
以下では、図13~図19を用いて、条件判定手段150およびパラメータ変更手段151によって行なわれる処理についてより詳細に説明する。図13~図19においてハッチングが付されている領域の面積は、アクチュエータの移動量を表す。なお、図13~図19を用いて説明されるアクチュエータの指令速度の変更処理は、アクチュエータ35a~35cの各指令速度に対して行なわれる。
条件判定手段150は、動作時間Teと、加速時間Taおよび減速時間Tdの合計時間Tadとを比較する。パラメータ変更手段151は、移動量を一定として、動作時間Teと合計時間Tadとが等しい場合の回転速度Vn1を求める。図13は、動作時間Teが合計時間Tadよりも長い場合のアクチュエータの回転速度のタイムチャートである。図13に示される場合、回転速度Vn1は初期値Vn0よりも速い。
図14は、回転速度Vn1が最大回転速度Vmax以下である場合のアクチュエータの回転速度のタイムチャートである。図14に示される場合、パラメータ変更手段151は、回転速度Vn1を指令速度Vnに設定する。
図15は、回転速度Vn1が最大回転速度Vmaxより速い場合のアクチュエータの回転速度のタイムチャートである。図15に示される場合、パラメータ変更手段151は、最大回転速度Vmaxを指令速度Vnに設定する。
動作時間Teが合計時間Tadよりも長い場合にアクチュエータ35a~35cの各指令速度が増速されることにより、加速時間Taおよび減速時間Tdの各々をリンク作動装置100の固有振動の周期としながらアクチュエータが定速で回転する時間を短縮することができる。その結果、リンク作動装置100の位置決めに要する時間を実施の形態1よりもさらに短縮することができる。
図16は、動作時間Teが加速時間Taおよび減速時間Tdの合計時間Tadよりも短い場合のアクチュエータの回転速度のタイムチャートである。図16に示される場合、回転速度Vn1は初期値Vn0よりも遅い。パラメータ変更手段151は、図17に示されるように回転速度Vn1を指令速度Vnに設定する。
動作時間Teが合計時間Tadよりも短い場合にアクチュエータ35a~35cの各指令速度が減速されることにより、加速時間Taおよび減速時間Tdの各々をリンク作動装置100の固有振動の周期とすることができる。その結果、実施の形態1と同様にリンク作動装置100の位置決めに要する動作時間を短縮することができる。
図18は、動作時間Teが閾値時間Tmin以下である場合のアクチュエータの回転速度のタイムチャートである。閾値時間Tminは、作業体20の移動量が十分に小さいため移動完了後の残留振動が無視することができる程度に小さい動作時間の上限として予め定められた動作時間である。すなわち、動作時間Teが閾値時間Tmin以下である場合、動作時間Te(第1移動時間)および整定時間(第1整定時間)の合計時間(第1合計時間)は、動作時間が合計時間Tad(第3合計時間)であるときの動作時間Tadおよび整定時間(第2整定時間)の合計時間(第2合計時間)以下である。閾値時間Tminは、加速時間Taよりも短く、たとえばシミュレーションあるいは実機実験によって適宜算出することができる。図18に示される場合、パラメータ変更手段151は、指令速度Vnを初期値Vn0から変更しない。
図19は、動作時間Teが加速時間Taおよび減速時間Tdの合計時間Tadと等しい場合のアクチュエータの回転速度のタイムチャートである。図19に示される場合、パラメータ変更手段151は、指令速度Vnを初期値Vn0から変更しない。
図20は、図12の制御装置140Bによって行なわれる姿勢制御処理の流れを示すフローチャートである。図20に示されるフローチャートは、図11に示されるフローチャートのS101とS102との間にS201~S206が追加されたフローチャートである。
図20に示されるように、制御装置140Bは、S101を行なってからS201において動作時間Teを推定し、処理をS202に進める。制御装置140Bは、S202において加速時間Taおよび減速時間Tdの合計時間Tadと動作時間Teとが異なるか否か判定する。合計時間Tadと動作時間Teとが等しい場合(S202においてNO)、制御装置140Bは、S102を行なってから処理を終了する。
合計時間Tadと動作時間Teとが異なる場合(S202においてYES)、制御装置140Bは、S203において動作時間Teが合計時間Tadよりも長いか否かを判定する。動作時間Teが合計時間Tadよりも長い場合(S203においてYES)、制御装置140Bは、S205において動作時間Teと合計時間Tadとの差の絶対値が小さくなるように指令速度を増速した後、S102を行なってから処理を終了する。
動作時間Teが合計時間Tadよりも短い場合(S203においてNO)、制御装置140Bは、S204において動作時間Teが閾値時間Tminよりも長いか否かを判定する。動作時間Teが閾値時間Tmin以下である場合(S204においてNO)、制御装置140Bは、S102を行なってから処理を終了する。動作時間Teが閾値時間Tminより長い場合(S204においてYES)、制御装置140Bは、S206において動作時間Teと合計時間Tadとの差の絶対値が小さくなるように指令速度を減速した後、S102を行なってから処理を終了する。
図20に示されるフローチャートにおいて、動作時間Teが合計時間Tadと異なり(S202においてYES)、かつ動作時間Teが閾値時間Tminより長い(S204においてYES)という条件(特定条件)は、動作時間Teおよび整定時間の合計時間が動作時間Tadおよび整定時間の合計時間よりも長いことを示す条件である。
以上、実施の形態2に係るリンク作動装置の制御装置によれば、リンク作動装置の位置決めに要する時間を短縮することができる。
今回開示された各実施の形態は、矛盾しない範囲で適宜組み合わされて実施されることも予定されている。今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 基端部材、3a~3c,5a~5c,9 ナット、4,4B 制御装置、4a~4c,6a~6c,7a~7c,8a~8c リンク部材、10 パラレルリンク機構、11 リンク機構、13a~13c,14a~14c 連結部材、20 作業体、35a~35c アクチュエータ、36a~36c 固定部、37a~37c,42a~42c 軸部、41a~41c 他方端部、43a~43c,63a~63c,73a~73c,74a~74c 貫通孔、81a~81c ベース部、82 中心軸、83a~83c 壁部、100 リンク作動装置、130 外部指令手段、140,140B 制御装置
141 姿勢変更制御手段、142 指令変換部、143 同期制御部、144 個別制御部、145 位置制御部、146 指令実行手段、147 初期パラメータ生成部、148 判断・変更部、149 動作時間推定部、150 条件判定手段、151 パラメータ変更手段、152 パラメータ記憶部、153 位置記憶部、155 加減速時間設定手段。

Claims (9)

  1. リンク作動装置の制御装置であって、
    前記リンク作動装置は、
    先端部材が装着されるパラレルリンク機構と、
    少なくとも3つのアクチュエータとを備え、
    前記パラレルリンク機構は、
    基端部材と、
    前記基端部材および前記先端部材を接続し、前記先端部材の前記基端部材に対する姿勢を変更可能に構成され、前記少なくとも3つのアクチュエータによってそれぞれ駆動される少なくとも3つのリンク機構とを含み、
    前記少なくとも3つのリンク機構の各々は、
    前記基端部材に第1回転対偶部において回転可能に接続され、前記少なくとも3つのアクチュエータのうち対応するアクチュエータによって回転角度が変更される第1リンク部材と、
    前記第1リンク部材に第2回転対偶部において回転可能に接続された第2リンク部材と、
    前記第2リンク部材に第3回転対偶部において回転可能に接続された第3リンク部材と、
    前記第3リンク部材に第4回転対偶部において回転可能に接続された第4リンク部材とを有し、
    前記第1回転対偶部の回転中心軸と、前記第2回転対偶部の回転中心軸とは球面リンク中心点で交わり、
    前記少なくとも3つのリンク機構の各第4リンク部材は、互いに第5回転対偶部において回転可能に接続され、
    前記第5回転対偶部の回転中心軸は、前記球面リンク中心点を通り、
    前記少なくとも3つのリンク機構のうちの1つのリンク機構の第4リンク部材は、前記第5回転対偶部において前記先端部材に固定され、
    前記制御装置は、前記少なくとも3つのアクチュエータの各々の加速時間および減速時間を前記パラレルリンク機構の固有振動の周期に設定し、停止している前記少なくとも3つのアクチュエータの各回転速度を前記少なくとも3つのアクチュエータの各々に対応する特定速度まで前記加速時間をかけて加速した後、前記少なくとも3つのアクチュエータの各回転速度を前記特定速度から前記減速時間をかけて減速して停止させことにより、前記先端部材を移動させる、リンク作動装置の制御装置。
  2. 前記制御装置は、前記先端部材の座標を第1座標から第2座標へ変化させる場合、前記先端部材の座標が前記第1座標である場合の前記固有振動の第1周期に前記加速時間を設定するとともに、前記先端部材の座標が前記第2座標である場合の前記固有振動の第2周期に前記減速時間を設定する、請求項1に記載のリンク作動装置の制御装置。
  3. 前記制御装置は、前記第1周期および前記第2周期が予め保存された記憶部を含む、請求項2に記載のリンク作動装置の制御装置。
  4. 前記制御装置は、前記先端部材および前記球面リンク中心点の間の中心間距離と、前記中心間距離に対応し、かつ前記少なくとも3つのアクチュエータの回転角度が互いに等しい場合における前記固有振動の周期とが関連付けられて予め保存されている記憶部を含み、
    前記先端部材の座標が前記第1座標である場合の前記中心間距離は第1距離であり、前記先端部材の座標が前記第2座標である場合の前記中心間距離は第2距離であり、
    前記制御装置は、前記記憶部において前記第1距離に関連付けられている周期を用いて前記第1周期を算出するとともに、前記記憶部において前記第2距離に関連付けられている周期を用いて前記第2周期を算出する、請求項2に記載のリンク作動装置の制御装置。
  5. 前記制御装置は、前記先端部材の特定座標と前記特定座標に対応する前記固有振動の周期との対応関係が予め保存されている記憶部を含み、
    前記制御装置は、前記対応関係を用いる補完計算により前記第1周期および前記第2周期を算出する、請求項2に記載のリンク作動装置の制御装置。
  6. 前記少なくとも3つのリンク機構の数は、3であり、
    前記少なくとも3つのアクチュエータに対応する特定速度をVn(n=1,2,3)とし、ベース速度をVbとし、前記少なくとも3つのリンク機構の各第1リンク部材の現在の回転角度をαnとし、前記少なくとも3つのリンク機構の各第1リンク部材の目標回転角度をβnとする場合に、前記制御装置は、以下の式(1)を用いて前記特定速度を計算する、請求項1~5のいずれか1項に記載のリンク作動装置の制御装置。
    Figure 0007289645000002
  7. 前記制御装置は
    記特定速度の初期値に基づいて前記先端部材の動作時間を推定し
    前記動作時間が、前記加速時間と前記減速時間との合計時間に等しい場合、前記特定速度を維持し、
    前記動作時間が前記加速時間よりも短い閾値時間よりも長く、かつ前記動作時間が前記合計時間よりもい場合、前記特定速度を減少させ、
    前記動作時間が前記閾値時間よりも短く、かつ前記動作時間が前記合計時間よりもい場合、前記特定速度を維持し、
    前記動作時間が前記合計時間より長い場合、前記特定速度を増加させる、請求項1~6のいずれか1項に記載のリンク作動装置の制御装置。
  8. 前記制御装置は、前記動作時間と前記合計時間との差の絶対値が0となるように前記特定速度を変更する、請求項7に記載のリンク作動装置の制御装置。
  9. リンク作動装置の制御方法であって、
    前記リンク作動装置は、
    先端部材が装着されるパラレルリンク機構と、
    少なくとも3つのアクチュエータとを備え、
    前記パラレルリンク機構は、
    基端部材と、
    前記基端部材および前記先端部材を接続し、前記先端部材の前記基端部材に対する姿勢を変更可能に構成され、前記少なくとも3つのアクチュエータによってそれぞれ駆動される少なくとも3つのリンク機構とを含み、
    前記少なくとも3つのリンク機構の各々は、
    前記基端部材に第1回転対偶部において回転可能に接続され、前記少なくとも3つのアクチュエータのうち対応するアクチュエータによって回転角度が変更される第1リンク部材と、
    前記第1リンク部材に第2回転対偶部において回転可能に接続された第2リンク部材と、
    前記第2リンク部材に第3回転対偶部において回転可能に接続された第3リンク部材と、
    前記第3リンク部材に第4回転対偶部において回転可能に接続された第4リンク部材とを有し、
    前記第1回転対偶部の回転中心軸と、前記第2回転対偶部の回転中心軸とは球面リンク中心点で交わり、
    前記少なくとも3つのリンク機構の各第4リンク部材は、互いに第5回転対偶部において回転可能に接続され、
    前記第5回転対偶部の回転中心軸は、前記球面リンク中心点を通り、
    前記少なくとも3つのリンク機構のうちの1つのリンク機構の第4リンク部材は、前記第5回転対偶部において前記先端部材に固定され、
    前記リンク作動装置の制御方法は、
    前記少なくとも3つのアクチュエータの各々の加速時間および減速時間を前記パラレルリンク機構の固有振動の周期に設定するステップと、
    停止している前記少なくとも3つのアクチュエータの各回転速度を前記少なくとも3つのアクチュエータの各々に対応する特定速度まで前記加速時間をかけて加速した後、前記少なくとも3つのアクチュエータの各回転速度を前記特定速度から前記減速時間をかけて減速して停止させことにより、前記先端部材を移動させるステップとを含む、リンク作動装置の制御方法。
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