JP7288811B2 - 電極の製造方法および電極と電極積層構造体および電気化学セル - Google Patents

電極の製造方法および電極と電極積層構造体および電気化学セル Download PDF

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Description

本発明は、電極の製造方法および電極と電極積層構造体および電解化学セルに関する。
従来、スマートフォン、ウエアラブル機器、補聴器などの小型機器の電源として、リチウムイオン二次電池、電気化学キャパシタ等の電気化学セルが広く活用されている。
このような電気化学セルにおいて、電池容量並びに充電電流および放電電流を大きくする観点から、電気化学セル内で対向している電極どうしの面積を可能な限り大きくすることが必要とされている。電気化学セルの構造としては、一対の帯状の電極を帯状のセパレータを介し対向させてケースに収め、電解液を電極及びセパレータに含浸させた構造が知られている。
例えば、電池用の多孔性セパレータとして、以下の特許文献1には、電極上にセパレータ前駆体の薄い層を印刷する工程とこの薄い層を加硫して微孔性複合セパレータ構造に変化させる工程を備える製造方法が開示されている。
以下の特許文献2には、高分子固体電解質樹脂溶液を延伸多孔質PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)に含浸した後、溶媒を除去して得られた高分子固体電解質と、延伸多孔質PTFEの空隙中に電極触媒と高分子固体電解質を含む電極成分を充填した電極とを一体成形した複合高分子固体電解質膜/電極一体成形体が記載されている。
また、近年、ウエアラブル機器の薄型化の要求に対応して、帯状電極及び帯状セパレータをつづら折り形状に積層した電極を備えた電気化学セルの構造も検討されている。
特開平10-334877号公報 特開平08-329962号公報
前述の帯状セパレータと帯状電極をつづら折り形状に積層した電極を製造する場合、以下に説明する製造方法を検討できる。
図19に示すように平面視短冊状の金属箔からなる集電体シート100の表裏両面に、正極用あるいは負極用の活物質層101をシート上部の矩形状の未塗布領域100aを除いて形成する。その後、図20に示すように活物質層101と未塗布領域100aに渡るように電極輪郭形状に対応する打ち抜き部102を残すような打ち抜きを行うと、図21に示す活物質層付きの電極体103を得ることができる。
次いで電極体103において活物質層101の全面を覆うように塗料を塗布してセパレータ層105を形成することにより、図22に示す構成の電極106を得ることができる。この電極106は複数の円形状の電極本体107を帯状の電極接続部108で帯状に連結してなり、端部の電極本体107から電極端子109を突出させた構造を有する。
図19~図22を基に説明した製造方法を実施するならば、電極体103の表面と裏面に塗料を塗布すると、電極体側面側への塗料の回り込みが生じるので、電極本体107と電極接続部108の外周全部をセパレータ層105で覆った構造の電極106を製造できる。この電極106は電極本体107と電極接続部108の外周全部をセパレータ層105で覆っているので、絶縁性の面では優れているが、上述の製造方法を採用すると、電極106を1本ずつ個別に生産しなくてはならず、大量生産には向かない製造方法であると考えられる。
次に、前述の帯状のセパレータと帯状の電極をつづら折り形状に積層した電極を製造する場合、生産性を向上させる製造方法の一例として、図23~図26を元に以下に説明する製造方法を採用することが考えられる。
図23に示すように平面視短冊状の集電体シート110の表裏両面に、正極用あるいは負極用の活物質層111を集電体シート110の上部の矩形領域110aを除いて形成する。その後、図24に示すように活物質層111の表面を覆うように塗料を塗布し、乾燥あるいは硬化させてセパレータ層112を形成する。
セパレータ層112の形成後、図25、図26に示すように電極の輪郭形状に対応する打ち抜き部114を残すように打ち抜くことにより、図26(A)、(B)に示す構成の正極用あるいは負極用の電極体113を得ることができる。
図26に示す電極体113は、複数の円形状の電極本体113aを帯状の電極接続部113bを介し連結した平面視構造を有する。この電極体113にあっては、集電体シート110から打ち抜かれた集電体層113cの表裏両面側に活物質層113dとセパレータ層113eが積層され、集電体層113cの長さ方向一端側に短冊状の電極端子113fが突出された構造を有する。
図26に示す構造の正極用電極体と負極用電極体を用意し、これら電極体の電極本体113aどうしを交互に積層してこれら電極体をつづら折り状に折曲することで目的の積層型電極を得ることができる。
図23~図26を基に説明した製造方法によれば、用いる集電体シート110を大型化することで複数の電極体113を一度の打ち抜きで製造することが可能となり、積層型電極の大量生産が可能となる利点を有する。
ところが、打ち抜きにより得られた電極体113にあっては、図26(B)に示すように外周部側面側にセパレータ層が形成されておらず、集電体層113cの側面部分が露出している問題がある。ここで、例えば、つづら折り工程などで電極体113を巻回した場合、巻ずれなどを生じると、露出した集電体層113cによるショート発生のおそれがある。
次に、集電体層113cによるショート発生のおそれを回避可能な製造方法として、図27~図30を基に以下に説明する製造方法を検討できる。
図27に示すように平面視短冊状の集電体シート110の表裏両面に、正極用あるいは負極用の活物質層111を集電体シート110の上部の矩形領域110aを除いて形成する。
次に、図28に示すように目的の電極輪郭形状に近い形状に打ち抜きを行う。図27では、集電体シート110から打ち抜かれた集電体層の表裏両面側に活物質層113dが積層された帯状構造体115を残すように該帯状構造体115の周囲部分を打ち抜き除去する。
図28は、帯状構造体115を左右に2つ隣接させてそれらの周囲を打ち抜いた状態を示し、帯状構造体115の周囲に打ち抜き部116を形成している。この際、2つの帯状構造体115は打ち抜き部116の内側に電極端子113fの部分で片持支持された状態で並列配置されている。
次いで、図29に示すように電極端子113fを除く帯状構造体115の表裏両面にセパレータ層を構成するための塗料を塗布し、乾燥または硬化させることで帯状構造体115の必要部分をセパレータ層117で覆った構造の図30に示す電極体118を得ることができる。
セパレータ層作成用の塗料を塗布する場合、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、ディッピング法、ダイコート法などの常法で印刷すると、塗料が帯状構造体115の側面側にも回り込むので、帯状構造体115の必要部分全体をセパレータ層117で覆うことができる。この製造方法によると、帯状構造体115の側面側に集電体層の周縁部分が露出しないので、ショート発生のおそれの無い電極体118を製造できると考えられる。
ところが、以上説明の製造方法にあっては、図28に示す打ち抜き状態において帯状構造体115が電極端子113fによる片持支持状態にあるので帯状構造体115が極めて不安定な問題がある。
例えば、電極端子113fを構成する集電体シート110は厚さ10数μm程度であるので、打ち抜きの際に折れ曲がるおそれがあり、更に、集電体シート上に活物質を塗布する場合、あるいは、活物質層上にセパレータ層117の基となる塗料を塗布するいずれの場合においても電極端子113fの部分で折れ曲がりが発生するおそれがあり、不良品を製造するおそれがあった。
本発明は、以上説明のような従来の実情に鑑みなされたものであり、大量生産する場合の不良品発生率を少なくできる電極の製造方法および電極と電極構造体および電気化学セルの提供を目的とする。
(1)前記課題を解決するため、本発明の一形態に係る電極の製造方法は、複数の電極本体が電極接続部を介し帯状に接続されて電極構造体が形成され、一端側の電極本体に電極端子が形成された電極であり、前記電極構造体が集電体層とその両面に形成された活物質層及びセパレータ層を有する積層構造とされた電極の製造方法であって、 集電体シートの表裏両面の端部側に設けた未塗布部を除く部分に活物質層を塗布し、前記活物質層の塗布範囲に前記電極構造体の外周輪郭のほぼ全体が含まれるように、前記活物質層の未塗布部に前記電極端子の先端部が含まれるように、帯状に接続された複数の電極本体のうち他端側に位置する前記電極本体の外周部から延出部が延出されるように打ち抜き部を形成することにより、該打ち抜き部の内側に、前記電極端子相当部と前記電極構造体相当部と前記延出部からなる帯状構造体を前記電極端子相当部と前記延出部とで両端支持した状態で形成し、次いで、前記電極端子相当部の基端側と前記電極構造体相当部と前記延出部の表裏両面にセパレータ層形成用の絶縁塗膜を形成し、この絶縁塗膜を硬化させてセパレータ層を形成した後、前記電極端子相当部の先端側と前記延出部の部分で切断し、前記延出部の切断部分に生成する前記セパレータ層の未形成部を絶縁層で覆って前記電極を得ることを特徴とする。
集電体シートに打ち抜き部を形成して電極構造体に類似する輪郭概形の帯状構造体を形成する場合、電極端子相当部と延出部によって両端を支持した状態で帯状構造体を形成するので、帯状構造体を安定支持した状態でセパレータ層形成用の絶縁塗膜を形成できる。このため、帯状構造体に折れ曲がりなどの欠陥部分を生じさせることなく、絶縁塗膜を形成でき、この絶縁塗膜の硬化によりセパレータ層を形成できる。また、折れ曲がり部分等の欠陥部分を有していない形の整ったセパレータ層付きの電極を得ることができる。
(2)本発明の一形態に係る電極の製造方法は、複数の電極本体が電極接続部を介し帯状に接続されて電極構造体が形成され、一端側の電極本体に電極端子が形成された電極であり、前記電極構造体が集電体層とその両面に形成された活物質層及びセパレータ層を有する積層構造とされた電極の製造方法であって、集電体シートの表裏両面の端部側に設けた未塗布部を除く部分に活物質層を塗布し、前記活物質層の未塗布部を形成した前記集電体シートの端部側に対し反対側に位置する端部側に、前記集電体シートの端面と該端面を挟む両側に隣接する前記活物質層の端部を覆う絶縁層を貼り付けた後、前記活物質層の塗布範囲に前記電極構造体の外周輪郭のほぼ全体が含まれるように、前記活物質層の未塗布部に前記電極端子の先端部が含まれるように、帯状に接続された複数の電極本体のうち他端側に位置する前記電極本体の外周部から延出部が延出されるように打ち抜き部を形成することにより、該打ち抜き部の内側に、前記電極端子相当部と前記電極構造体相当部と前記延出部からなる帯状構造体を前記電極端子相当部と前記延出部とで両端支持した状態で形成し、次いで、前記電極端子相当部の基端側と前記電極構造体相当部と前記延出部の表裏両面にセパレータ層形成用の絶縁塗膜を形成し、この絶縁塗膜を硬化させてセパレータ層を形成した後、前記電極端子相当部の先端側と前記延出部の部分で切断し、前記絶縁層の貼り付け範囲に前記延出部と該延出部に続く前記電極本体の外周部を形成するように前記打ち抜き部を形成し、次いで、前記電極本体の外周部に貼り付けた絶縁層を残した状態となるように前記延出部の部分で前記集電体シートから切断して前記電極を得ることを特徴とする。
集電体シートに打ち抜き部を形成してから絶縁塗膜を塗布するので、打ち抜き後に残った帯状構造体の表裏面と側面(外周面)は絶縁塗膜で覆うことができるが、絶縁塗膜で覆った後に切断する部分に帯状構造体内部の集電体層が露出するおそれがある。しかし、この露出部分の表裏に絶縁層を設けていると、集電体層の露出部分周りを絶縁層で囲むことができるので、ショート発生のリスクの少ない電極を製造できる。
(3)本発明の一形態に係る電極の製造方法は、複数の電極本体が電極接続部を介し帯状に接続されて電極構造体が形成され、一端側の電極本体に電極端子が形成された電極であり、前記電極構造体が集電体層とその両面に形成された活物質層及びセパレータ層を有する積層構造とされた電極の製造方法であって、集電体シートの表裏両面の端部側に設けた未塗布部を除く部分と、該未塗布部を区画した前記集電体シートの端部側に対し反対側に位置する端部側の未塗工部を除く部分に、活物質層を塗布し、前記活物質層の塗布範囲に前記電極構造体の外周輪郭のほぼ全体が含まれるように、前記活物質層の未塗布部に前記電極端子の先端部が含まれるように、帯状に接続された複数の電極本体のうち他端側に位置する前記電極本体の外周部から延出部が延出されるように、前記延出部と前記延出部に続く前記電極本体の一部を前記未塗工部に位置するように打ち抜き部を形成することにより、該打ち抜き部の内側に、前記電極端子相当部と前記電極構造体相当部と前記延出部からなる帯状構造体を前記電極端子相当部と前記延出部とで両端支持した状態で形成し、次いで、前記電極端子相当部の基端側と前記電極構造体相当部と前記延出部と前記未塗工部の表裏両面にセパレータ層形成用の絶縁塗膜を形成し、この絶縁塗膜を硬化させてセパレータ層を形成した後、前記電極端子相当部の先端側と前記延出部の部分で切断することを特徴とする。
本発明の先の一形態では、活物質層の上に絶縁層を貼り付けたが、絶縁層を張る部分をあらかじめ活物質層の未塗工部としてもよい。それにより、絶縁層を張った部分に絶縁層の代わりにセパレータ層を配置でき、絶縁層の厚み分、電極が厚くならない構成にすることができる。絶縁層と電極塗工部の間に仮に隙間が生じても、その部分を覆うようにセパレータ層を塗布すれば、その部分をセパレータ層で埋めることができ、構造上の問題は生じない。
(4)本発明の一形態に係る電極の製造方法において、前記集電体シートとして前記電極を複数相互に並行に配列可能な長さと幅を有する集電体シートを用いるとともに、この集電体シートの長さ方向に直交する幅方向の一側に前記活物質層の未塗布部を帯状に形成し、この帯状の未塗布部に前記電極端子の先端部を位置させて前記集電体シートの長さ方向に複数の前記帯状構造体が並ぶように打ち抜き部を形成し、これら複数の帯状構造体を前記集電体シートから分離して複数の電極を得ることが好ましい。
集電体シートに複数の帯状構造体を並列形成するように打ち抜くことで、1つの集電体シートに1回の打ち抜きで複数の帯状構造体を形成できる。この打ち抜き後に集電体シートから複数の帯状構造体を切り取ることで同時に複数の電極を製造できる。このため、電極の大量生産が可能となる。
(5)本発明の一形態に係る電極の製造方法において、前記集電体シートの端部側に前記絶縁層を設ける場合、前記集電体シートの表面端部側外方と、前記集電体シートの裏面端部側外方から絶縁テープを貼り付けることにより、前記集電体シートの表面端部側の活物質層端部と、前記集電体シートの端面と、前記集電体シートの裏面端部側の活物質層端部を前記絶縁テープで覆うことが好ましい。
絶縁テープを貼り付けて集電体シートの端部側に絶縁層を形成することで、打ち抜き後に生成する帯状構造体の必要部分を簡単に絶縁層で覆うことができる。絶縁テープで覆った後に切断する部分に帯状構造体内部の集電体層が露出するおそれがあるが、この露出部分の周囲を絶縁テープで覆っていると、集電体層の露出部分周りを切断後に残った絶縁テープの一部で囲むことができるので、ショート発生のリスクの少ない電極を製造できる。
(6)本発明の一形態に係る電極は、複数の電極本体が電極接続部を介し帯状に接続されて電極構造体が形成され、一端側の電極本体に電極端子が形成された電極であり、前記電極構造体が集電体層とその片面または両面に形成された活物質層及びセパレータ層を有する積層構造の電極であって、前記電極構造体の外周面が塗膜硬化層からなるセパレータ層により覆われ、前記複数の電極本体のうち、前記電極端子を設けた前記一端側の電極本体に対する他端側の電極本体であって、該電極本体の表裏面外周部の活物質層上に、前記セパレータ層の未形成部が形成され、この未形成部の周囲に絶縁層が被覆されたことを特徴とする。
つづら折り構造あるいは巻回構造などとして積層型の電極を構成した場合、セパレータ層の存在していない部分の内側の集電体層が露出する懸念を有するが、セパレータ層の未形成部の周囲に絶縁層を配置することにより、集電体層の露出部分周りに絶縁層を多く配置した構造を提供できる。このため、内部におけるショート発生リスクの少ない電極を提供できる。
(7)本発明の一形態に係る電極において、前記絶縁層が絶縁テープからなり、前記絶縁テープにより、前記他端側の電極本体外周部の端面と該端面を挟む活物質層の端部が覆われたことが好ましい。
絶縁テープの貼り付けならば、任意幅で絶縁に必要な部分を覆い隠すことが可能となり、内部におけるショート発生リスクの少ない電極を提供できる。
(8)本発明の一形態に係る電極積層構造体は、(5)または(6)に記載の電極が一対設けられ、一方の電極の活物質を正極活物質として正極電極が構成され、他方の電極の活物質を負極活物質として負極電極が構成されるとともに、前記正極電極と前記負極電極が、前記絶縁層を設けた側の電極本体どうしを重ねてそれぞれつづら折りされ、つづら折りされた前記正極電極の電極本体と前記負極電極の電極本体が交互積層されたことを特徴とする。
ショート発生のリスクの少ない電極を備えた電極積層構造体であれば、容器に収容して電池を構成しても内部でショート発生などを生じていない電池を提供できる。
(9)本発明の一形態に係る電気化学セルは、(7)に記載の電極積層構造体を外装体の内部に備えたことを特徴とする。
本発明は、電極本体と電極接続部を有する電極構造体と、電極端子を備える電極を製造する場合、集電体シートに形成した活物質層の塗布範囲に電極構造体の外周輪郭のほぼ全体を含むように、活物質層の未塗布部に電極端子の先端部を含むように、電極端子形成側と反対側に延出部を残すように打ち抜き部を形成する。これにより、帯状構造体を電極端子と延出部とによって、両端支持した状態で打ち抜き部内に形成できるので、帯状構造体を覆うように絶縁塗膜を形成し、この後、両端支持部分を切断することで目的の電極を製造できる。両端支持した帯状構造体を打ち抜き部内に安定支持できるので、絶縁塗膜を塗布する場合に折れ曲がり等の不良を生じない。
本発明により得られる第1実施形態の電極を備えた電池の一例を示す平面図。 図1のII-II線に沿う断面図。 同電池に組み込まれている正極電極と負極電極を重ね合わせたユニットを示すもので、(A)は斜視図、(B)は平面図。 本発明により得られる電極の第1実施形態を示す平面図。 本発明に係る第1実施形態の電極を製造する方法において集電体シートに活物質層を塗布した状態を示す平面図。 同製造方法において、活物質層付きの集電体シートに打ち抜き部を形成した状態を示す平面図。 同製造方法において、打ち抜き部を形成した集電体シートにセパレータ層を形成した状態を示す平面図。 同製造方法において得られた第1実施形態の電極を示すもので、(A)は平面図、(B)は部分断面図。 本発明に係る第2実施形態の電極を製造する方法において集電体シートに活物質層を形成し、集電体シートの端部側に絶縁テープからなる絶縁層を被覆した状態を示す平面図。 同状態の側面図。 同状態の集電体シートに打ち抜き部を形成した状態を示す平面図。 打ち抜き部を形成した集電体シートにセパレータ層を形成した状態を示す平面図。 集電体シートから分離した第2実施形態の電極を示す平面図。 第3実施形態の電極を示す平面図。 第4実施形態の電極を示す平面図。 本発明の第4実施形態の電極を製造する方法において、集電体シートに活物質層を形成し、集電体シートの端部側に絶縁テープを被覆し、同状態の集電体シートに打ち抜き部を形成した状態を示す平面図。 図16に示す状態から、集電体シートにセパレータ層を形成した状態を示す平面図。 第4実施形態の電極を他の電極とともに巻回して得られた電極積層構造体の一例を示す斜視図。 つづら折り形状に積層する電極の製造方法について検討した第1の方法を示すもので、集電体シートに活物質層を形成した状態を示す平面図。 同第1の方法において打ち抜き部を形成した状態を示す平面図。 同第1の方法において打ち抜いた電極体を示すもので、(A)は平面図、(B)は側面図。 同第1の方法において表面に絶縁塗膜を形成して得た電極を示すもので、(A)は平面図、(B)は断面図。 つづら折り形状に積層する電極の製造方法について検討した第2の方法を示すもので、集電体シートに活物質層を形成した状態を示す平面図。 同第2の方法において活物質層上にセパレータ層を形成した状態を示す平面図。 同第2の方法において活物質層とセパレータ層を含めて打ち抜き部を形成した状態を示す平面図。 同第2の方法において表面に絶縁塗膜を形成して得た電極を示すもので、(A)は平面図、(B)は断面図。 つづら折り形状に積層する電極の製造方法について検討した第3の方法を示すもので、集電体シートに活物質層を形成した状態を示す平面図。 同第3の方法において活物質層を含めて集電体シートに打ち抜き部を形成し、帯状構造体を残した状態を示す平面図。 同第3の方法において帯状構造体にセパレータ層を塗布により形成した状態を示す平面図。 同第3の方法において集電体シートから切断分離した電極を示す平面図。 ラミネートパック式容器に電極を収容した電池の一例を示す部分断面図。
以下、本発明に係る電極の実施形態について図面を参照して説明する。以下の実施形態では、電気化学セルの一例として、コイン型のリチウムイオン二次電池(以下、単に「電池」という。)を挙げ、この電池に搭載される電極について説明する。
なお、以下の説明に用いる図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
「第1実施形態」
[電池]
図1に示すように、本第1実施形態の電池1は、平面視円形をなしている。図2を併せて参照し、電池1は、重ね合わせユニット2Aからなる電極積層構造体2と、電極積層構造体2に含浸される不図示の電解質溶液と、電極積層構造体2を収容する外装体10と、を備えている。なお、電池1の平面視形状は円形である必要は無く、楕円形状や四角形状あるいは多角形状など、種々の形状を採用できるが、本実施形態では説明の簡易化のために、平面視円形状のコイン形電池1を例に挙げて説明する。
[電極積層構造体]
図3(A)に示すように、重ね合わせユニット2Aは、つづら折り形状に折り畳まれた負極電極3と、負極電極3と互い違いに積層するように負極電極3と交差する方向につづら折り形状に折り畳まれた電極構造体(正極構造体)4を有し、重ね合わせユニット2Aから電極積層構造体2が構成されている。
[負極電極]
負極電極3は、つづら折り状態を解除して展開した場合に帯状をなしている。負極電極3は、後述する正極電極5と同様、複数の電極接続部3aと、円形状の複数の張出し部(電極本体)3bと、を備えている。
図2に示すように、負極電極3は、負極集電体20と、負極集電体20の両面に形成された負極活物質層22と、を備えている。図3(A)に示すように、負極電極3の一端部には、負極集電体20の延出部(負極電極端子)21が形成されている。負極電極端子21は、負極集電体20のうち、負極電極3の長手方向において電極本体3bよりも外側に延在されている部分に相当する。
例えば、負極集電体20は、銅、ニッケル及びステンレス等の金属材料で形成されている。負極活物質層22は、負極活物質、導電助剤、結着剤及び増粘剤等を含む。例えば、負極活物質層22は、黒鉛等の炭素材料で形成されている。例えば、導電助剤としては、カーボンブラック類、炭素材料及び金属微粉等が挙げられる。例えば、結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、スチレンブタジエンゴム(SBR)及びポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の樹脂材料が挙げられる。例えば、増粘剤としては、カルボキシメチルセルロース(CMC)等の樹脂材料が挙げられる。
[電極構造体(正極構造体)]
図4に示すように、電極構造体(正極構造体)4は、正極電極5と、正極電極5のほぼ全体を覆うセパレータ層6を備えている。本実施形態の電極構造体4は、正極電極5とセパレータ層6とを一体化したものである。電極構造体4の概形は、負極電極3の概形と実質的に同じ大きさである。
[正極電極]
正極電極5は、つづら折り状態を解除して展開すると帯状をなしている。具体的に、正極電極5は、複数の電極接続部5aと、複数の電極本体5bを備えている。以下、帯状の正極電極5の長手方向と直交する方向を「正極電極5の幅方向」ということがある。電極接続部5aは、正極電極5の幅方向内側に窪んでいる。
図4に示すように正極電極5を展開した状態において、電極本体5bは、正極電極5の長手方向で電極接続部5aと隣り合う位置に配置されている。電極本体5bは、正極電極5の幅方向で電極接続部5aよりも外側に円弧状に張り出している。この実施形態で展開状態の電極本体5bは、円形状をなし、4つの電極接続部5aを介し5つ直線状に接続されている。
図3に示すように、電極構造体4のつづら折り構造において、各電極本体5bは互いに実質的に平行に配置されている。電極接続部5aは、正極電極5の長手方向において各電極本体5bの端縁に連なっている。すなわち、電極接続部5aは、隣り合う2つの電極本体5bどうしを直列に接続している。
図3、図4を併せて参照し、正極電極5の外形(積層方向に沿って平面視した場合の外周輪郭)は、負極電極3の外形(積層方向に沿って平面視した場合の外周輪郭)よりも若干小さい。すなわち、正極電極5における電極接続部5a及び電極本体5bの外形は、負極電極3における電極接続部3a及び電極本体3bの外形よりも若干小さい。
図2に示すように、正極電極5は、帯状の正極集電体30と、正極集電体30の両面に形成された正極活物質層32を備えている。図4に示すように、正極電極5の一端部に、正極集電体30の延出部(正極電極端子)31が形成されている。正極電極端子31は、正極集電体30のうち、正極電極5の長手方向において一側端部に位置する電極本体5bよりも外側に延在されている部分である。
例えば、正極集電体30は、アルミニウムまたはアルミニウム合金あるいはステンレス等の金属材料で形成されている。正極活物質層32は、正極活物質、導電助剤、結着剤及び増粘剤等を含む。例えば、正極活物質層32は、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム等の複合金属酸化物で形成されている。例えば、導電助剤としては、カーボンブラック類、炭素材料及び金属微粉等が挙げられる。例えば、結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、スチレンブタジエンゴム(SBR)及びポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の樹脂材料が挙げられる。例えば、増粘剤としては、カルボキシメチルセルロース(CMC)等の樹脂材料が挙げられる。
[セパレータ層]
図4に示すように、セパレータ層6は、つづら折り状態を展開した状態で帯状をなしている。セパレータ層6は、上述した正極電極5と同様、4つの電極接続部6aと、5つの張出し部6bを備えている。セパレータ層6における電極接続部6a及び張出し部6bの外形は、負極電極3における電極接続部3a及び電極本体3bと実質的に同じ大きさである。
正極電極5は、正極集電体30の両面に正極活物質層32を備えて構成され、展開状態で平面視した状態では複数の電極接続部5aと電極本体5bと電極端子31とからなるが、セパレータ層6は正極電極5において電極端子31の先端部を除いた部分のほぼ全体を覆っている。なお、帯状に配列された5つの電極本体5bのうち、電極端子31を設けた側と反対側の端部に位置する電極本体5bにおいて、その表裏面の大部分がセパレータ層6で覆われているが、その表裏面(外周面)の一部にセパレータ層6で覆われていない平面視円弧状の未形成部5eが形成され、表裏両面の未形成部5eを覆った絶縁テープからなる絶縁層6fが設けられている。この絶縁層6fの幅は電極端子31より若干大きな幅に形成され、絶縁層6fはセパレータ層の未形成部5eを覆うとともに、電極本体5bの円弧状の外周輪郭から若干外側にはみ出すように平面視矩形状に形成されている。
セパレータ層6は、塗料を塗布し、塗膜を硬化させて形成した樹脂層からなる。
セパレータ層6を構成するための塗料としては、例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、もしくはそれらの共重合体と電解液に支持塩として加えたリチウム塩をアセトニトリル等の溶媒に溶かした塗料を用いることができる。
また、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)と電解液に支持塩として加えたリチウム塩をN-メチル-2-ピロリドン (NMP)等の溶媒に溶かした溶液を用いても良い。
これら塗料を塗布して塗膜を形成した後に、加熱や光照射、乾燥等の手段で溶媒を飛ばし、塗膜を硬化することで、セパレータ層6を形成できる。
また、セパレータ層6の強度を補強するために、無機または有機の粉末を同時に塗料中に溶かし込むことも効果的である。
[外装体]
図1及び図2を併せて参照し、外装体10は、正極缶体11と、負極缶体12と、正極缶体11と負極缶体12との間を電気的に絶縁するガスケット13を備えている。
正極缶体11及び負極缶体12は、偏平型の有底円筒状をなしている。正極缶体11の内径は、負極缶体12の外径よりも若干大きい。負極缶体12の筒状部が正極缶体11に挿入された状態で、電極積層構造体2は、負極缶体12の底面と正極缶体11の底面との間に挟まれている。
ガスケット13は、負極缶体12の筒状部の外周面と正極缶体11の筒状部の内周面との間に配置されている。このガスケット13により、電極積層構造体2が外装体10に封止されている。図2、図3を併せて参照し、正極缶体11は、重ね合わせユニット2Aの正極集電体30の電極端子31と接続されており、正極として機能する。一方、負極缶体12は、重ね合わせユニット2Aの負極集電体20の電極端子21と接続されており、負極端子として機能する。なお、図2においては、電極端子21、31の図示を省略している。
なお、この実施形態では、電極積層構造体2を外装体10に封入してコイン型とした例を挙げて説明したが、本形態はこの構造に限定されるものではなく、電極積層構造体2をラミネートフィルムからなるラミネートパックに封入し、電極積層構造体2と電気的に接続したリード線をラミネートパックから外部に突出させた構造を採用しても良い。
ラミネートフィルムからなるラミネートパックである場合、正極缶体11および負極缶体12とガスケット13からなる缶体構造よりも封止性に優れているので、電池としての長期信頼性に優れる特徴を有する。
「電極の製造方法:第1の実施形態」
次に、上述の未形成部5eと絶縁層6fを略した構造のセパレータ層6を備えた正極電極5の製造方法の一例について説明する。
まず、正極活物質層32を形成するための構成材料を含む塗布液(スラリー)を調整する。以下、正極活物質層32を形成するための構成材料を含む塗布液を「正極用スラリー」という。正極用スラリーは、上述の正極活物質、導電助剤、結着剤及び増粘剤等を含む。なお、スラリーの溶媒としては、結着剤及び増粘剤を溶解し、かつ活物質及び導電助剤を分散するものであればよい。
次に、目的とする図4に示す展開状態の正極電極5の全長よりも平面視縦幅が大きく、正極電極5を複数本横幅方向に整列可能な大きさの平面視長方形状の図5に示す集電体シート50を用意する。
集電体シート50は加工後に正極集電体30となるので、前述したようにアルミニウムまたはアルミニウム合金あるいはステンレス鋼などの金属シートからなる。それらの厚さは一例として、10数μm程度である。
ここでは説明の簡略化のために、2つの正極電極5を同時に製造する場合を想定し、集電体シート50の横幅を正極電極5の横幅の3~4倍程度の横幅に設定した例について説明する。なお、1枚の集電体シート50に形成する正極電極5の数は特に制限が無いので、図5に示す集電体シート50の横幅を更に大きくした集電体シートを用いることができ、その場合は更に多くの正極電極5を同時に打ち抜きにより生産できる。
図5に示す平面視縦長の長方形状の集電体シート50に対し、集電体シート50の表裏面上部の所定幅の帯状(矩形状)の領域(未塗布部)50aを除き、集電体シート50の表裏面に前述の正極用スラリーを塗布して乾燥し、硬化させ、正極活物質層51を形成する。図5に示す未塗布部50aの縦幅aは、製造対象とする正極電極5の電極端子31より若干大きく形成し、正極活物質層51を塗布した領域の縦幅bは図4に示す電極構造体4の全体長さよりも若干大きく形成する。
次に、図6に示すように打ち抜きを行って平面視目的の大きさの正極電極5の輪郭概形を2つ、集電体シート50において左右に並列するように形成する。
図6に示す状態では、5つの電極本体5bを4つの電極接続部5aによって帯状に1列に接続し、未塗布部50a側に設けた電極本体5bの端部から電極端子相当部31aを突出させて未塗布部50aに連続させ、反対側端部に設けた電極本体5bの端部から延出部5cを突出させた形状になるように、正極活物質層51と集電体シート50の積層物に打ち抜き部52、53、54を形成する。
これら打ち抜き部52~54を形成することで打ち抜き部52~54の内側に2つの電極構造体4の輪郭概形に相当する電極構造体相当部48と電極端子相当部31aと延出部5cとからなる帯状構造体49を形成する。
これら2つの帯状構造体49は、電極端子相当部31aと延出部5cによって打ち抜き部52~54の内側に両端支持された状態で設けられている。
次に、打ち抜き部52~54を形成後の集電体シート50の表裏面に対し、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、スプレー塗布法、インクジェット塗布法、ディッピング法、ダイコート法などの印刷法を用いてセパレータ層形成用の塗料を塗布し、塗膜を形成する。この塗膜の塗布範囲は活物質層51の形成範囲とする。即ち、集電体シート50の未塗布部50aを除いた部分であって、打ち抜き部52~54を除いた部分の活物質層51上にセパレータ層形成用の塗膜を形成する。
打ち抜き部52~54を形成後の集電体シート50の表裏面に対し上述の印刷法により塗膜を形成すると、塗膜の回り込みが発生するので、電極構造体相当部48の側面(外周面)を塗膜で覆うことができる。また、電極端子相当部31aの基端側側面と延出部5cの側面も塗膜で覆うことができる。
また、集電体シート50は厚さ10数μm程度の金属製導電シートであり、強度的に強固なシートではないが、電極端子相当部31aと延出部5cによって電極構造体相当部48を両端支持しているので、上述の印刷時に電極構造体相当部48の変形を抑制できる。
例えば、図24、図25を基に先に説明した帯状構造体115の片持支持状態に比べると、図6に示す構造とすることにより電極構造体相当部48をより安定した状態で支持できる。図24に示す構造のように帯状構造体115の片持支持構造では、電極端子113fの部分、あるいは、帯状構造体115の途中部分で折れ曲がり等を生じるおそれが高かったが、図6の構造において、これら対応部分における折れ曲がりは生じ難い。
このため、形の整った、変形の生じていない電極構造体相当部48を塗膜形成後も得ることができる。
塗膜を形成後、塗膜を構成する樹脂の硬化条件に従い、例えば、熱硬化性樹脂であるならば、硬化温度に加熱し、光硬化性樹脂であるならば、硬化に必要な強度と波長の光を照射するなどの処理により、あるいは、乾燥などの処理により、塗膜を硬化する。
電極接続部5aを覆った塗膜を硬化させて電極接続部6aを形成することができ、電極本体5bを覆った塗膜を硬化させて張出し部6bを形成することによりセパレータ層6を形成できる。また、延出部5cを覆った塗膜を硬化させて塗膜延出部6cを形成できる。
図7に示す状態から電極端子相当部31aの先端部分を集電体シート50から切断するとともに、塗膜延出部6cの電極本体側基端部分で切断することで図8に示す第1実施形態の正極電極5を得ることができる。
この正極電極5は、正極集電体30の表裏面に活物質層32を有する積層構造であり、平面視4つの電極接続部5aにより5つの電極本体5bを接続した帯状の正極電極5をセパレータ層6で覆った構造となる。
なお、正極電極5において、塗膜延出部6cの部分で切断するので、この切断部分に正極集電体30の側面の一部が露出した構造となるが、露出する部分の面積は小さく、かつ、露出部分が一端側の正極電極5の周辺部に限られるので、つづら折り構造の正極電極5とした場合であってもショート発生のリスクは小さい。
また、集電体シート50に2つの帯状構造体49を並列形成するように打ち抜くことにより、1つの集電体シート50に1回の打ち抜きで2つの帯状構造体49を形成できる。
この打ち抜き後に集電体シート50から2つの帯状構造体49を切り取ることで同時に2つの電極5を得ることができる。このため、集電体シート50としてより面積の大きな集電体シートを用いることで、1枚の集電体シートからより多数の電極の生産が可能となり、電極の大量生産が可能となる。
「電極の製造方法:第2実施形態の電極」
次に、正極電極5を製造する場合において、正極電極側面側に対する正極集電体30の露出を抑制した電極の製造方法について、以下に説明する。
図9に示す平面視縦長の長方形状の集電体シート50に対し、集電体シート50の表裏面上部の所定幅の帯状(矩形状)の領域(未塗布部)50aを除き、集電体シート50の表裏面に前述の正極用スラリーを塗布して乾燥し、硬化させ、活物質層51を形成する。
図9に示す未塗布部50aの縦幅aと活物質層51の縦幅bは、図5に示す場合に用いた集電体シート50の場合と同等で良い。
次に、図9、図10に示すように集電体シート50の表裏面の一端部側であって未塗布部50aを設けていない側の端部側を所定幅(c)に渡り覆う、粘着層付き絶縁テープ(絶縁層)55を貼着する。
図9、図10に示す実施形態では、集電体シート50の一端部側を絶縁テープ55で所定幅覆った上、集電体シート50の外側に所定幅、絶縁テ-プ55をはみ出すように貼り付ける。そして、このはみ出し部分において、集電体シート50の表面側の絶縁テープ55の粘着層と集電体シート50の裏面側の絶縁テープ55の粘着層を一定幅で重ねて絶縁テープ55の重層部55aを形成する。
次に、図11に示すように打ち抜きを行って平面視目的の大きさの正極電極5の輪郭概形を2つ、集電体シート50において左右に並列するように設ける。図11の状態では、5つの電極本体5bを4つの電極接続部5aによって帯状に1列に接続し、未塗布部50a側に設けた電極本体5bの端部から電極端子31を突出させて未塗布部50aに連続させ、反対側端部に設けた電極本体5bの端部から延出部5cを突出させた形状になるように集電体シート50に打ち抜き部52、53、54を形成する。これら打ち抜き部52、53、54の形成位置と形状は図6を基に先に説明した実施形態と類似形状で良い。
ただし、図11の状態では絶縁テープ55を貼り付けているので、絶縁テープ55が集電体シート50を覆った部分の端縁55bが一番近い電極本体5bの外周部に若干被さるように打ち抜き部52、53、54を形成する。
これら打ち抜き部52~54を形成することで打ち抜き部52~54の内側に2つの電極構造体4の輪郭概形に相当する電極構造体相当部48と電極端子相当部31aと延出部55cとからなる帯状構造体56を形成する。また、電極端子相当部31aから一番遠い側の電極本体5bの外周部の一部とそれに連続する延出部55cを絶縁テープ55の打ち抜き延出部55cで覆った構造となる。
なお、図6に示す構造の帯状構造体49と同様に、これら2つの帯状構造体56は、電極端子相当部31aと延出部5c、打ち抜き延出部55cによって打ち抜き部52~54の内側に両端支持された状態で設けられている。
次に、打ち抜き部52~54を形成後の集電体シート50の表裏面に対し、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、スプレー塗布法、インクジェット塗布法、ディッピング法、ダイコート法などの印刷法を用いてセパレータ層形成用の塗膜を塗布する。この塗膜の塗布範囲は絶縁テープ55を設けた部分を除き、活物質層51の形成範囲とする。即ち、集電体シート50の未塗布部50aを除いた部分であって、打ち抜き部52~54を除いた部分であり、絶縁テープ55を設けた領域を除く活物質層51上にセパレータ層形成用の塗膜を形成する。なお、セパレータ層形成用の塗膜を形成する場合、絶縁テープ55の上に更に積層しても差し支えない。
打ち抜き部52~54を形成後の集電体シート50の表裏面に対し上述の印刷法により塗膜を形成すると、塗膜の回り込みが発生するので、電極構造体相当部48の側面(外周面)を塗膜で覆うことができる。
また、集電体シート50は厚さ10数μm程度の金属製導電シートであり、強度的に強固なシートではないが、電極端子相当部31aと延出部5cと絶縁テープ55の打ち抜き延長部55cとによって電極構造体4を両端支持しているので、上述の印刷時に電極構造体相当部48の変形を抑制できる。
例えば、図28、図29を基に先に説明した帯状構造体115の片持支持状態に比べると、図11に示す構造とすることにより電極構造体相当部48をより安定した状態で支持できる。
図28に示す構造のように帯状構造体115の片持支持構造では、電極端子113fの部分、あるいは、帯状構造体115の途中部分で折れ曲がり等を生じるおそれが高かったが、図11の構造において、これら対応部分における折れ曲がりは生じ難い。
このため、形の整った、変形の生じていない電極構造体相当部48を塗膜形成後も得ることができる。
塗膜を形成後、塗膜を構成する樹脂の硬化条件に従い、例えば、熱硬化性樹脂であるならば、硬化温度に加熱し、光硬化性樹脂であるならば、硬化に必要な強度と波長の光を照射するなどの処理により、塗膜を硬化する。
電極接続部5aを覆った塗膜を硬化させて電極接続部6aを形成することができ、電極本体5bを覆った塗膜を硬化させて張出し部6bを形成することによりセパレータ層6を形成できる。
図12に示す状態から電極端子相当部31aの先端部分を集電体シート50から切断するとともに、打ち抜き延出部55cの電極本体側基端部分で切断することで図13に示す第2実施形態の正極電極40を得ることができる。
この正極電極40は、正極集電体30の表裏面に活物質層32を有する積層構造であり、平面視4つの電極接続部5aにより5つの電極本体5bを接続した帯状の正極電極5をセパレータ層6で覆った構造となる。また、打ち抜き延出部55cの切断部分を絶縁テープ(絶縁層)6fで覆った構造の正極電極40となる。
この正極電極40は、正極集電体30上に活物質層32を有するとともに、それらの外周をセパレータ層6で覆った構造となるが、電極構造体4の一端に位置する電極本体5bの外周部を絶縁テープからなる絶縁層6fで部分的に覆った構造に特徴を有する。この絶縁層6fを設けることにより、電極構造体4の一端に位置する電極本体5bの外周部の絶縁性をより高くすることができる。
「第3実施形態」
なお、第2実施形態の正極電極40を製造する場合、絶縁テープ55を貼り付けてから打ち抜くことにより絶縁層6fを形成したが、絶縁テープ55を貼り付ける領域を活物質層51の未塗工領域として策定しても良い。
図11、図12に示す絶縁テープ55の位置を活物質層の未塗工部とするように活物質層51を塗布する位置を調整しておく。具体的には、図9に示すように集電体シート50の表裏面に活物質層51を塗布し絶縁テープ55を貼り付けする場合、絶縁テープ55の貼り付けを略し、この絶縁テープ55を貼り付ける範囲を未塗工部として活物質層51を塗布しない領域とする。
この後、図12に示す場合と同様にセパレータ層形成用の塗料を電極構造体相当部48周りと前述の未塗工部にかけて塗布して乾燥し、塗膜を硬化させてセパレータ層を形成する。
以上の製造方法により、図14に示す第3実施形態の電極40Aを製造することができる。この電極40Aは、図4に示す電極4と同等構造であるが、相違点は、絶縁層6fを略しており、電極31を設けた側と反対側の電極本体5bにおいて外周部の一部に切欠部5fが形成され、この切欠部5fの部分を覆うようにセパレータ層6の被覆部6gが形成されている点である。
先の第2実施形態の製造では、活物質層51の上に絶縁テープ55を貼り付けたが、本第3実施形態では、絶縁テープ55を張る部分をあらかじめ活物質層51の未塗工部としている。それにより、絶縁テープ55を張った部分に絶縁層51の代わりにセパレータ層6を配置でき、絶縁層の厚み分、電極40Aが厚くならない構成にすることができる。未塗工部と活物質層の間に仮に隙間が生じても、その部分を覆うように塗料を塗布し、セパレータ層6を形成すれば、その部分をセパレータ層6で埋めることができ、構造上の問題は生じない。
ところで、先に説明した図4、図13に示す絶縁層6fを備えた構造は、例えば、以下に説明する第4実施形態の電極に特に有効な構造となる。
「第4実施形態の電極とその製造方法」
図15は本発明を適用する場合に好適な正極電極の第4実施形態を示す平面図である。
図15に示す第4実施形態の正極電極60は、一列に並んで配置された複数(図示の例では8個)の電極本体63と、隣り合う一対の電極本体63を接続する少なくとも1つ(図示の例では7個)の電極接続部64と、一端側の電極本体63から延出する電極端子65を備える。
図15に示す正極電極60は、電極本体63の平面視形状が長円形状であること以外は基本的に図4に示す第1実施形態の正極電極5と同等構造である。
即ち、金属箔からなる集電体層の片面または両面に活物質層を備え、それらのほぼ全体に対し塗料を塗布し、硬化させて得られたセパレータ層66で覆った構造は同等である。また、正極端子65を設けた側と反対側の端部に位置する正極電極5において、その外周側の端縁にセパレータ層を形成していない未形成部60dを設け、この部分を含めて電極本体63の外周部を絶縁テープからなる被覆材67fで覆った構造も同等である。
以下、図15に示す正極電極60を製造する方法に係る第4実施形態について、図16図17を用いて説明する。
図16は、第2実施形態の正極電極5を製造する場合において、図11に示すように打ち抜きを行って正極電極5の輪郭概形を2つ、左右に並列するように形成した場合と同等の状態を示している。即ち、集電体シート66を用い、未塗布部66aを除いて正極用スラリーを塗布して乾燥し、硬化させ、正極活物質層を形成し、集電体シート66の一端部側に粘着層付きの絶縁テープ67を貼着し、次に、打ち抜きを行い、製造対象とする正極電極60の輪郭概形を2つ、集電体シート66において左右に並列するように形成した状態を図16に示す。絶縁テープ67に重層部67aを設ける点も同等とする。
図16の状態では、8つの電極本体63bを7つの電極接続部63aによって帯状に1列に接続し、未塗布部66a側に設けた電極本体63bの端部から電極端子相当部63cを突出させて未塗布部66aに連続させる。また、反対側端部に設けた電極本体63bの端部から延出部63dを突出させた形状になるように集電体シート66と絶縁テープ67に打ち抜き部68a、68b、68cを形成する。これら打ち抜き部68a、68b、68cの形成位置と形状は図11を基に先に説明した実施形態と類似形状で良い。
打ち抜き部68a、68b、68cを形成することで、8つの電極本体63bが接続された電極構造体相当部69は両端支持される。
次に、図17に示すようにセパレータ層形成用の塗膜を塗布し、乾燥させ、第2実施形態の場合と同様に塗膜を硬化する。
図17に示す状態から、電極端子相当部63cの部分と延出部63dの部分において切断することで、図15に示す構造の正極電極60を得ることができる。延出部63dを切断する場合、電極本体63bの外側において表裏面の絶縁テープ67どうしが重なり合っている部分を切断することで、図15に示す正極電極60を得ることができる。
図15に示す正極電極60と類似構造の負極電極59を別途同様な方法で形成し、これらを巻回した構造を図18に示す。負極電極59も正極電極60に設けた電極端子65と同様に電極端子58を設けておき、これらを巻回すると、図17に示すように一側に正極側の電極端子65を引き出し、他側に負極側の電極端子58を引き出した構造の巻回型の電極積層構造体80を得ることができる。
図18に示す第4実施形態の電極積層構造体80にあっては、正極電極60と負極電極59に設ける電極本体がいずれも長円形状であるので、それらの端部に設ける絶縁テープは、例えば、図15に例示する絶縁テープ67fのように広い範囲を覆うこととなる。
絶縁テープ67fを設けることにより、図18に示す巻回型の電極積層構造体80において、切断部分が長い構造であっても、絶縁テープ67fにより切断部分を広く覆うことができるので、正極電極端部側と負極電極端部側の絶縁性を良好にすることができる。
図31は、ラミネートパック式の容器に電極を収容した電池の一例構成を示す部分断面図である。
この電池61は、電極の電極積層構造体62と、電極積層構造体62に含浸される電解液(電解質溶液:図示せず)と、電極積層構造体62を収容した外装体70とを備えている。電極積層構造体62は、一例として先の実施形態において説明した負極電極3と正極電極5の電極積層構造体からなる。
外装体70は、電極積層構造体62が収容される収容部72と、収容部72の外周72aに沿って折り曲げられた封止部75とを有する。封止部75は、絞り成形によって収容部72の外周72aに沿って上向きに折り曲げられている。外装体70は、有底筒状の第1容器77と、有底筒状の第2容器78とを備えている。第1容器77および第2容器78は、それぞれの中心軸が同軸となるように配置されている。
第1容器77は、一例として、AlまたはAl合金からなる金属シートと、第1容器77における内側面を構成する樹脂製の融着層と、外側面を構成する樹脂製の保護層とが積層されたラミネート部材からなる。
第1容器77は、第1底壁部81および筒状の第1周壁部82を備えている。第1底壁部81の中央部には丸孔型の第1貫通孔83が形成されている。第1貫通孔83は、中心軸Oと同軸に形成されている。
第1底壁部81の内面側には、第1シーラントリング(絶縁フィルム)84を介して負極電極板85が熱融着されている。
負極電極板85の内面は、電極積層構造体2の負極電極3に接続されている。負極電極板85の外面は、負極電極端子86が溶接されている。負極電極端子86は、第1貫通孔83を貫通して外部に露出され、電池1の負極端子として機能する。
第2容器78は、第1容器77と同様のラミネート部材からなる。第2容器78は、円板状の第2底壁部91と筒状の第2周壁部92および折曲部93を備えている。第2周壁部92は、収容部72の外周72aを形成する。
第2底壁部91には、中央に丸孔型の第2貫通孔95が形成されている。第2底壁部91の内面には、第2シーラントリング(絶縁フィルム)97を介して正極電極板98が熱融着されている。
正極電極板98の内面は、正極電極5に接続されている。正極電極板98の外面は、正極電極端子99が固定されている。正極電極端子99は、第2貫通孔95を貫通して外部に露出され、電池1の正極端子として機能する。
先に説明した実施形態の負極電極3と正極電極5あるいは正極電極40からなる電極積層構造体2は、図31に示すラミネートパック式の容器に電解液とともに収容することで電池61を構成できる。
先の実施形態の負極電極3と正極電極5をつづら折りして積層した電極積層構造体2あるいはこれら電極を巻回して構成した電極積層構造体57であれば、内部に設けられている集電体層の露出部分が少ないか、ほとんどないので、内部ショート発生のリスクの少ない構造を提供できる。
ところで、図6、図11を基に先に説明した実施形態では、電極端子相当部31aと延出部5c、あるいは、打ち抜き延出部55cを含めた両端支持によって帯状構造体49、56を支持したが、延出部5cと打ち抜き延出部55cを設ける位置は図6、図11に示す位置に限らない。
例えば、図6、図11に示す平面視状態において延出部5c、55cを設ける位置は、電極本体5bの外周部の下側に設定されているが、電極本体5bの外周部において右側寄りあるいは左側寄りの位置でも良い。打ち抜き部52、53、54を形成して集電体シート50の残った外周部分に達するように延出部5c、55cを設けて帯状構造体49、56を両端支持すると目的を達成できる。このため、延出部5c、55cの形成位置は図6、図11に示す位置に限らない。
また、図1~図18を基に説明した実施形態においては、いずれも電極接続部5aを電極本体5bより幅狭に形成したが、電極接続部5aの幅と電極本体5bの幅は同一であっても差し支えない。これらの幅が同一の場合は、単純なテープ状の幅均一の電極をつづら折り、あるいは、巻回する構造となる。
このような構造の電極に対し本願発明を適用しても良い。
1…電池、2…電極積層構造体、2A…重ね合わせユニット、3…負極電極、3a…電極接続部、3b…電極本体(張出し部)、4…電極構造体(正極構造体)、5…正極電極、5a…電極接続部、5b…電極本体(張出し部)、5c…延出部、5d…未形成部、6…セパレータ層、6a…電極接続部、6b…張出し部、6f…絶縁テープ(絶縁層)、10…外装体、11…正極缶体、12…負極缶体、13…ガスケット、20…負極集電体、21…負極電極端子(延出部)、22…負極活物質層、30…正極集電体、31…正極電極端子(延出部)、31a…電極端子相当部、32…正極活物質層、40…正極電極、48…電極構造体相当部、49…帯状構造体、50…集電体シート、51…活物質層、50a…未塗布部、52、53、54…打ち抜き部、55…絶縁テープ(絶縁層)、55c…打ち抜き延出部、56…帯状構造体、62…電極積層構造体、70…外装体。

Claims (9)

  1. 複数の電極本体が電極接続部を介し帯状に接続されて電極構造体が形成され、一端側の電極本体に電極端子が形成された電極であり、前記電極構造体が集電体層とその両面に形成された活物質層及びセパレータ層を有する積層構造とされた電極の製造方法であって、 集電体シートの表裏両面の端部側に設けた未塗布部を除く部分に活物質層を塗布し、前記活物質層の塗布範囲に前記電極構造体の外周輪郭のほぼ全体が含まれるように、前記活物質層の未塗布部に前記電極端子の先端部が含まれるように、帯状に接続された複数の電極本体のうち他端側に位置する前記電極本体の外周部から延出部が延出されるように打ち抜き部を形成することにより、
    該打ち抜き部の内側に、前記電極端子相当部と前記電極構造体相当部と前記延出部からなる帯状構造体を前記電極端子相当部と前記延出部とで両端支持した状態で形成し、
    次いで、前記電極端子相当部の基端側と前記電極構造体相当部と前記延出部の表裏両面にセパレータ層形成用の絶縁塗膜を形成し、この絶縁塗膜を硬化させてセパレータ層を形成した後、前記電極端子相当部の先端側と前記延出部の部分で切断し、前記延出部の切断部分に生成した前記セパレータ層の未形成部を絶縁層で覆って前記電極を得ることを特徴とする電極の製造方法。
  2. 複数の電極本体が電極接続部を介し帯状に接続されて電極構造体が形成され、一端側の電極本体に電極端子が形成された電極であり、前記電極構造体が集電体層とその両面に形成された活物質層及びセパレータ層を有する積層構造とされた電極の製造方法であって、
    集電体シートの表裏両面の端部側に設けた未塗布部を除く部分に活物質層を塗布し、
    前記活物質層の未塗布部を形成した前記集電体シートの端部側に対し反対側に位置する端部側に、前記集電体シートの端面と該端面を挟む両側に隣接する前記活物質層の端部を覆う絶縁層を貼り付けた後、
    前記活物質層の塗布範囲に前記電極構造体の外周輪郭のほぼ全体が含まれるように、前記活物質層の未塗布部に前記電極端子の先端部が含まれるように、帯状に接続された複数の電極本体のうち他端側に位置する前記電極本体の外周部から延出部が延出されるように打ち抜き部を形成することにより、
    該打ち抜き部の内側に、前記電極端子相当部と前記電極構造体相当部と前記延出部からなる帯状構造体を前記電極端子相当部と前記延出部とで両端支持した状態で形成し、
    次いで、前記電極端子相当部の基端側と前記電極構造体相当部と前記延出部の表裏両面にセパレータ層形成用の絶縁塗膜を形成し、この絶縁塗膜を硬化させてセパレータ層を形成した後、前記電極端子相当部の先端側と前記延出部の部分で切断し、
    前記絶縁層の貼り付け範囲に前記延出部と該延出部に続く前記電極本体の外周部を形成するように前記打ち抜き部を形成し、次いで、前記電極本体の外周部に貼り付けた絶縁層を残した状態となるように前記延出部の部分で前記集電体シートから切断して前記電極を得ることを特徴とする電極の製造方法。
  3. 複数の電極本体が電極接続部を介し帯状に接続されて電極構造体が形成され、一端側の電極本体に電極端子が形成された電極であり、前記電極構造体が集電体層とその両面に形成された活物質層及びセパレータ層を有する積層構造とされた電極の製造方法であって、
    集電体シートの表裏両面の端部側に設けた未塗布部を除く部分と、該未塗布部を区画した前記集電体シートの端部側に対し反対側に位置する端部側の未塗工部を除く部分に、活物質層を塗布し、
    前記活物質層の塗布範囲に前記電極構造体の外周輪郭のほぼ全体が含まれるように、前記活物質層の未塗布部に前記電極端子の先端部が含まれるように、帯状に接続された複数の電極本体のうち他端側に位置する前記電極本体の外周部から延出部が延出されるように、前記延出部と前記延出部に続く前記電極本体の一部を前記未塗工部に位置するように打ち抜き部を形成することにより、
    該打ち抜き部の内側に、前記電極端子相当部と前記電極構造体相当部と前記延出部からなる帯状構造体を前記電極端子相当部と前記延出部とで両端支持した状態で形成し、
    次いで、前記電極端子相当部の基端側と前記電極構造体相当部と前記延出部と前記未塗工部の表裏両面にセパレータ層形成用の絶縁塗膜を形成し、この絶縁塗膜を硬化させてセパレータ層を形成した後、前記電極端子相当部の先端側と前記延出部の部分で切断することを特徴とする電極の製造方法。
  4. 前記集電体シートとして前記電極を複数相互に並行に配列可能な長さと幅を有する集電体シートを用いるとともに、この集電体シートの長さ方向に直交する幅方向の一側に前記活物質層の未塗布部を帯状に形成し、この帯状の未塗布部に前記電極端子の先端部を位置させて前記集電体シートの長さ方向に複数の前記帯状構造体が並ぶように打ち抜き部を形成し、これら複数の帯状構造体を前記集電体シートから分離して複数の電極を得ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電極の製造方法。
  5. 前記集電体シートの端部側に前記絶縁層を設ける場合、前記集電体シートの表面端部側外方と、前記集電体シートの裏面端部側外方から絶縁テープを貼り付けることにより、前記集電体シートの表面端部側の活物質層端部と、前記集電体シートの端面と、前記集電体シートの裏面端部側の活物質層端部を前記絶縁テープで覆うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電極の製造方法。
  6. 複数の電極本体が電極接続部を介し帯状に接続されて電極構造体が形成され、一端側の前記電極本体に電極端子が形成された電極であり、前記電極構造体が集電体層とその両面に形成された活物質層及びセパレータ層を有する積層構造の電極であって、
    前記電極構造体の外周面が塗膜硬化層からなるセパレータ層により覆われ、前記複数の電極本体のうち、前記電極端子を設けた一端側の前記電極本体に対する他端側の電極本体であって、該電極本体の表裏面外周部の活物質層上に、前記セパレータ層の未形成部が形成され、この未形成部の周囲に絶縁層が被覆されたことを特徴とする電極。
  7. 前記絶縁層が絶縁テープからなり、前記絶縁テープにより、前記他端側の電極本体外周部の端面と該端面を挟む活物質層の端部が覆われたことを特徴とする請求項6に記載の電極。
  8. 請求項6または請求項7に記載の電極が一対設けられ、一方の電極の活物質を正極活物質として正極電極が構成され、他方の電極の活物質を負極活物質として負極電極が構成されるとともに、前記正極電極と前記負極電極が、前記絶縁層を設けた側の電極本体どうしを重ねてそれぞれつづら折りされ、つづら折りされた前記正極電極の電極本体と前記負極電極の電極本体が交互積層されたことを特徴とする電極積層構造体。
  9. 請求項8に記載の電極積層構造体を外装体の内部に備えたことを特徴とする電気化学セル。
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