JP7287771B2 - コネクタ、及び、カバー - Google Patents

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本発明は、コネクタ、及び、カバーに関する。
従来から、複数の電線に接続された複数の端子と、複数の端子を収容する複数の端子収容部を有するハウジングと、を備えたコネクタにおいて、ハウジングから後方側に延出する複数の電線を覆うためのカバーを設けたものが広く知られている(例えば、特許文献1を参照)。この文献に記載のカバーでは、電線を挟持することで、電線の保持力を向上させている。
特開平9-245851号公報
近年、コネクタの小型化の要求に伴い、端子が小型化され、電線も細径化してきている。電線が細径化され、且つ、電線の本数が増大した場合、この文献に記載のカバーでは、全ての電線について電線の保持力を向上させることが困難となる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電線が細径化され、且つ、電線の本数が増大しても、電線の保持力を向上可能なカバーを有するコネクタ、及び、カバーを提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係るコネクタ、及び、カバーは、下記(1)~(2)を特徴としている。
(1)
複数の電線に接続された複数の端子と、
複数の前記端子を収容する複数の端子収容部を有する板状のハウジングであって、複数の前記端子収容部の少なくとも一部の上方が開放されたハウジングと、
前記ハウジングに組み付けられて、複数の前記端子収容部の前記少なくとも一部の上方を塞ぐカバーと、
を備え、
前記カバーには、
前記ハウジングの後端面から後方側へ突出する後方側部分と、
前記後方側部分の更に後方側に、前記ハウジングから後方側に延出する前記複数の電線を束ねて保持するための電線保持部と、が設けられ、
前記電線保持部における前記電線と接触する接触面には、前記電線が延びる方向と交差する方向に沿って突条が複数形成され、
前記電線保持部の前記接触面は、前記端子収容部の延在方向に対して傾斜しており
前記電線保持部は、平板状の電線束縛部を有し、前記ハウジングから後方側に延出する前記複数の電線が前記電線束縛部の上下面に沿うように配置された状態で前記電線束縛部及び前記複数の電線の周囲にタイバンドが巻き付けられることで、前記複数の電線が束ねられた状態で前記電線束縛部に保持され、
前記複数の突条は、前記電線束縛部における前記電線と接触する前記上下面の各々に形成されている、コネクタであること。
(2)
複数の電線に接続された複数の端子を収容すると共に少なくとも一部の上方が開放された複数の端子収容部を有する板状のハウジングに組み付けられて、上方が開放された前記端子収容部の少なくとも一部を塞ぐ、カバーであって、
前記ハウジングの後端面から後方側へ突出する後方側部分と、
前記後方側部分の更に後方側に、前記ハウジングから後方側に延出する前記複数の電線を束ねて保持するための電線保持部と、が設けられ、
前記電線保持部における前記電線と接触する接触面には、前記電線が延びる方向と交差する方向に沿って突条が複数形成され、
前記電線保持部の前記接触面は、前記端子収容部の延在方向に対して傾斜しており
前記電線保持部は、平板状の電線束縛部を有し、前記ハウジングから後方側に延出する前記複数の電線が前記電線束縛部の上下面に沿うように配置された状態で前記電線束縛部及び前記複数の電線の周囲にタイバンドが巻き付けられることで、前記複数の電線が束ねられた状態で前記電線束縛部に保持され、
前記複数の突条は、前記電線束縛部における前記電線と接触する前記上下面の各々に形成されている、カバーであること。
上記(1)の構成のコネクタによれば、電線保持部に複数の電線を束ねて保持する際、電線保持部の接触面に接触している電線の被覆が当該接触面に形成された複数の突条に食い込む。これにより、電線が細径化され、且つ、電線の本数が増大したとしても、電線保持部の電線保持力を向上させることができる。
更に、複数の突条が電線の延在方向と交差する方向に沿って設けられているので、外力等によって電線が延在方向に引っ張られた場合においても、電線の電線保持部に対する相対移動を極力抑制できる。
更に、上記()の構成のコネクタによれば、外力等によって電線が延在方向に引っ張られた場合、その引っ張り力の一部が電線を電線保持部の接触面に押し付ける力として作用する。この結果、電線の被覆を複数の突条により一層食い込ませることができ、電線の電線保持部に対する相対移動を更に一層抑制できる。
上記()の構成のカバーによれば、電線保持部に複数の電線を束ねて保持する際、電線保持部の接触面に接触している電線の被覆が当該接触面に形成された複数の突条に食い込む。これにより、電線が細径化され、且つ、電線の本数が増大したとしても、電線保持部の電線保持力を向上させることができる。
更に、複数の突条が電線の延在方向と交差する方向に沿って設けられているので、外力等によって電線が延在方向に引っ張られた場合においても、電線の電線保持部に対する相対移動を極力抑制できる。
本発明によれば、電線が細径化され、且つ、電線の本数が増大しても、電線の保持力を向上可能なカバーを有するコネクタ、及び、カバーを提供できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本実施形態に係るコネクタの斜視図である。 図2は、図1に示すコネクタの分解斜視図である。 図3は、図2に示す第1の端子の斜視図である。 図4は、図2に示す第2の端子の斜視図である。 図5は、第2の端子の作製に供される板状金属部材である。 図6は、図2に示すハウジングの斜視図である。 図7は、ハウジングの正面図である。 図8は、図7のA-A線の断面図である。 図9は、ハウジングを後方側からみた斜視図である。 図10は、図9の枠内を拡大した図である。 図11は、端子が1次係止位置にあるハウジングにおける、図8に対応する断面図である。 図12は、図11の枠内を拡大した図である。 図13は、図2に示す上カバーの斜視図である。 図14は、裏返した上カバーの斜視図である。 図15は、図14の枠内を拡大した図である。 図16は、図2に示す下カバーの斜視図である。 図17は、裏返した下カバーの斜視図である。 図18は、図16の枠内を拡大した図である。 図19は、図1に示すコネクタの正面図である。 図20は、図19のB-B線の断面図である。 図21は、図20の枠内を拡大した図である。 図22は、下カバー側における、図21に対応する図である。 図23は、コネクタの組み付け手順を説明するための第1の図である。 図24は、コネクタの組み付け手順を説明するための第2の図である。 図25は、コネクタの組み付け手順を説明するための第3の図である。 図26は、コネクタの組み付け手順を説明するための第4の図である。 図27は、コネクタの組み付け手順を説明するための第5の図である。 図28は、コネクタの組み付け手順を説明するための第6の図である。 図29は、コネクタの組み付け手順を説明するための第7の図である。 図30は、コネクタの組み付け手順を説明するための第8の図である。 図31は、端子が中途挿入位置にあるハウジングにおける、図8に対応する断面図である。 図32は、図31の枠内を拡大した図である。 図33は、図30に示す組み付け段階を詳細に説明するための第1の図である。 図34は、図30に示す組み付け段階を詳細に説明するための第2の図である。 図35は、図30に示す組み付け段階を詳細に説明するための第3の図である。 図36は、電線保持部を一体に備えた下カバーの側面図である。 図37は、図36の枠内を拡大した図である。 図38は、電線保持部の斜視図である。 図39は、電線保持部の接触面に接触している電線の被覆が当該接触面に形成された複数の突条に食い込む様子を示した図である。 図40は、電線保持部の変形例における、図37に対応する図である。 図41は、本実施形態の変形例に係るコネクタの分解斜視図である。 図42は、本実施形態の他の変形例に係るコネクタの分解斜視図である。
<実施形態>
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るコネクタ1について説明する。以下、説明の便宜上、コネクタ1の軸方向(嵌合方向)において、相手側端子(図示省略)が嵌合する側(図1において左側)を前方側とし、その反対側(図1において右側)を後方側と呼ぶ。また、図1において上側及び下側をそれぞれ、上側及び下側と呼ぶ。
図2に示すように、コネクタ1は、端子10と、ハウジング20と、カバー30と、を含んで構成される。以下、コネクタ1を構成する各部品について順に説明していく。
先ず、図3~図5を参照しながら、端子10について説明する。端子10として、本例では、図3に示す端子10Aと、図4に示す端子10Bと、が使用される。端子10A,10Bは共に、板状金属部材にプレス加工・曲げ加工等を施すことで形成された雌端子であり、相手側端子(雄端子、図示省略)が嵌合する接続部11と、接続部11の後方側に連続し電線Wの導体芯線を固定する導体固定部12と、導体固定部12の後方側に連続し電線の被覆を固定する被覆固定部13と、を備える。
端子10A,10Bの接続部11は、角筒状の形状を有しており、その上面の幅方向一側の前後方向両端部には、上方に突出する一対の突出部14が形成されている。一対の突出部14のうち特に前方側の突出部14は、後述するように、ハウジング20のランス26(図8参照)と係合して、端子10A,10Bの抜け止め機能を果たす。
端子10Aの導体固定部12には、図3に示すように、一対の圧接刃15が形成されている。これらの圧接刃15に電線Wの導体芯線を圧接することで、導体芯線が導体固定部12に固定されると共に電気的に接続される。一方、端子10Bの導体固定部12には、図4に示すように、一対の加締め片15が形成されている。これらの加締め片15により電線の導体芯線を圧着することで、導体芯線が導体固定部12に固定されると共に電気的に接続される。端子10A,10Bの被覆固定部13には、一対の加締め片16が形成されている。これらの加締め片16により電線の被覆を圧着することで、電線が被覆固定部13に固定される。
端子10Bは、図5に示す板状金属部材にプレス加工・曲げ加工等を施すことで形成されている。図5において、接続部11は、模式的に示している(破線部)。図5から理解できるように、端子10Bの導体固定部12には、板厚方向に貫通する複数の貫通孔17が形成されている。このように貫通孔17を設けることで、導体固定部12に導体芯線を圧着した場合に、圧着時の圧力で、導体芯線が、各貫通孔17に入り込んで貫通孔17の内壁面に密着し得る。この結果、導体芯線が導体固定部12に強固に固定され得る。更に、導体芯線と導体固定部12との接触面積が増大するので、両者間の接触抵抗が小さくなる。
次に、図6~図12を参照しながら、ハウジング20について説明する。特に、図6及び図9に示すように、ハウジング20は、矩形平板状のハウジング本体21を備える。ハウジング本体21の上下面それぞれには、複数の端子10を収容するための複数の端子収容部が形成されている。ハウジング本体21の上面側及び下面側の構成は、若干の相違はあるものの、大略的には同様であるので、以下、ハウジング本体21の上面側の構成についてのみ説明する。
ハウジング本体21の上面には、幅方向に間隔を空けて前後方向に延びる複数の立壁22が一体に形成されている。各立壁22は、幅方向に隣接する2つの端子収容部を仕切る機能を果たす。即ち、ハウジング本体21の上面には、複数の立壁22により仕切られた複数の端子収容部が幅方向に並ぶように形成されている。
ハウジング本体21の前方側部分には、端子収容部の上方を塞ぐように天壁部23が一体に形成されている。即ち、端子収容部の前方側部分は、天壁部23により上方が塞がれた筒状の形状を有し、端子収容部の後方側部分は、その上方が開放されている。各端子収容部の前方側端には開口24が形成されている(図6~図8参照)。この開口24を介して、相手側端子(雄端子)がハウジング本体21の端子収容部に挿入されることになる。
図8に示すように、天壁部23の後端縁には、後方且つ下方を向くように傾斜するテーパ面25が形成されている。テーパ面25は、後述するように、ハウジング20に上カバー30Aを組み付ける際に利用されることになる(図21参照)。天壁部23の前後方向中央部の下面には、各端子収容部内に向けて下方に突出するランス26が一体に形成されている。
上述のように、ハウジング本体21では、各端子収容部の後方側部分の上方が開放されている。このため、端子10を把持しながら、図9及び図10に示すように、端子10を端子収容部の後方側部分に載置して前方を押し込むことで、端子10を、端子収容部の前方側部分(筒状の部分)における正規挿入位置近傍の1次係止位置(中途挿入位置)まで容易に挿入することができる(図11及び図12参照)。
端子10が、図11及び図12に示す1次係止位置まで挿入される過程において、ランス26は、端子10の前方側の突出部14に当接することで弾性変形を伴いながら当該突出部14に乗り上げ、その後、当該突出部14が通り過ぎることで、初期位置に弾性復帰する。この結果、図12に示すように、当該突出部14がランス26と係合することで、端子10のハウジング20からの抜け止め機能が発揮される。
次に、図13~図22を参照しながら、カバー30について説明する。カバー30として、本例では、上カバー30Aと、下カバー30Bが使用される(図2参照)。上カバー30Aは、ハウジング本体21の上面側に組み付けられて、上面側の端子収容部の後方側部分の上方を塞ぐ機能を有し、下カバー30Bは、ハウジング本体21の下面側に組み付けられて、下面側の端子収容部の後方側部分の下方を塞ぐ機能を有する。
先ず、図13~図15を参照しながら、上カバー30Aについて説明する。図13は、ハウジング本体21への組み付け時の向きの上カバー30Aを示し、図14は、裏返した上カバー30Aを示す。
上カバー30Aは、平板状のカバー本体31を備える。カバー本体31の前方側部分の下面には、ハウジング本体21の立壁22に対応して、幅方向に間隔を空けて前後方向に延びる複数の立壁32が一体に形成されている。これにより、上カバー30Aのハウジング20への組み付け状態では、ハウジング本体21の端子収容部の後方側部分の上方が上カバー30Aにより塞がれて、端子収容部の前方側部分及び後方側部分において、前後方向に連続する筒状の形状を有する端子収容部が構成される。
上カバー30Aのカバー本体31の前端縁には、前方且つ上方を向くように傾斜するテーパ面33が形成されている。テーパ面33は、後述するように、ハウジング20に上カバー30Aを組み付ける際に利用されることになる(図21参照)。
上カバー30Aのカバー本体31の前端部の下面には、図15に示すように、下方に突出する複数の突起部34が、幅方向における複数の端子収容部の位置(隣接する立壁32の間の位置)に一体で形成されている。突起部34は、後述するように、上カバー30Aのハウジング20への組み付け時、1次係止位置にある端子10を前方へ押圧して端子10を正規挿入位置まで移動させる機能を有する。
上カバー30Aのカバー本体31の後方側部分は、上カバー30Aのハウジング20への組み付け状態では、ハウジング20の後端面から後方側へ突出することになる。カバー本体31の後方側部分37は、下カバー30Bのカバー本体31の後方側部分37(図16及び図17参照)との協働により、複数の端子収容部に収容された複数の端子10から後方側に延びる複数の電線Wを収容して保護する所謂コネクタカバーとして機能する。
上カバー30Aのカバー本体31の幅方向両端部の複数箇所(本例では、4箇所)には、ハウジング20への組み付け時において、下カバー30Bの係合部36(図16及び図17参照)とそれぞれ係合する係合部35が一体で形成されている(図20参照)。
次に、図16~図18を参照しながら、下カバー30Bについて説明する。図16は、ハウジング本体21への組み付け時の向きの下カバー30Bを示し、図17は、裏返した下カバー30Bを示す。上カバー30A及び下カバー30Bの構成は、上下方向に対称であることを除き、若干の相違はあるものの、大略的には同様である。従って、下カバー30Bについては、上カバー30Aの各構成に対応する構成に対して上カバー30Aと同じ符号を付すことで、それらの説明に代える。
なお、下カバー30Bについては、図16及び図17に示すように、コネクタカバーとして機能する後方側部分37の更に後方側(後方側端部)に、電線保持部38が一体で形成されている。電線保持部38は、ハウジング20から後方側に延びる複数の電線Wを束ねて保持するために使用される部位である。ハウジング20から後方側に延びる複数の電線Wは、タイバンド等を利用して束ねた状態で電線保持部38に保持されることになる。なお、電線保持部38については、後に詳述する。
図19~図22に示すように、上カバー30A及び下カバー30Bがハウジング20に組み付けられた状態では、上カバー30Aの前端縁のテーパ面33がハウジング20の上面側の天壁部23の後端縁のテーパ面25の下側に進入した状態で、上カバー30Aの前端縁とハウジング20の上面側の天壁部23の後端縁とが係止されている(図21参照)。下カバー30Bの前端縁のテーパ面33がハウジング20の下面側の天壁部23の後端縁のテーパ面25の上側に進入した状態で、下カバー30Bの前端縁とハウジング20の下面側の天壁部23の後端縁とが係止されている(図22参照)。更に、上カバー30Aの複数の係合部35と下カバー30Bの複数の係合部36とが互いに係止されている(図20参照)。これらの協働により、上カバー30A及び下カバー30Bそれぞれがハウジング20に対して相対移動不能に組み付けられ、且つ、上カバー30A及び下カバー30B同士も相対移動不能に組み付けられる。
次に、図23~図35を参照しながら、コネクタ1の組み付け手順について説明する。先ず、図23に示すように、裏返した状態にあるハウジング20の上面側(正規の向きでは下面側)の所定の端子収容部における上方が開放された後方側部分に、所定の装置を利用して、端子10Aをそれぞれ配置し、上述した図11及び図12に示した1次係止位置まで端子10Aの所定箇所(典型的には、角筒状の接続部11の後端面)を前方に押し込む。これにより、端子10Aの突出部14がハウジング20のランス26と係合することで、端子収容部に挿入された端子10Aのハウジング20からの抜けが防止される状態が得られる。
次に、図24に示すように、所定の装置を利用して、端子収容部に挿入された各端子10Aに電線Wをそれぞれ接続する。具体的には、端子10Aの一対の圧接刃15に電線Wの導体芯線が圧接され、端子10Aの一対の加締め片16により電線Wの被覆が圧着される。
次に、図25に示すように、ハウジング20を裏返す。これにより、ハウジング20の向きが正規の向きとなる。この状態で、上述した図23及び図24に示した手順と同様、図26及び図27に示すように、ハウジング20の上面側の所定の端子収容部に、端子10Aを1次係止位置までそれぞれ挿入し、挿入された各端子10Aに電線Wをそれぞれ接続する。
次に、図28に示すように、未だ端子10Aが挿入されていないハウジング20の上面側又は下面側の所定の端子収容部に、電線Wが予め接続された状態にある端子10Bを、所定の装置を利用して、1次係止位置までそれぞれ挿入する。なお、この作業は、作業者による手作業で行われてもよい。
次に、図29に示すように、下カバー30Bをハウジング20に組み付け、次いで、図30に示すように、上カバー30Aをハウジング20に組み付ける。上カバー30A及び下カバー30Bのハウジング20への組み付け手順は、上下方向に対称であることを除き、大略的には同様である。従って、以下、図31~図35を参照しながら、上カバー30Aのハウジング20への組み付け手順のみについて説明する。
図31及び図32に示すように、端子収容部に挿入された端子10が1次係止位置にある状態にて、先ず、図33に示すように、上カバー30Aの後方側が前方側より上方に傾斜した状態を維持しながら、上カバー30A(カバー本体31)の前端縁を、ハウジング20の天壁部23の後端縁に向けて近づけ、図34に示すように、上カバー30Aの突起部34を端子10の接続部11の後端に当接させる。
次に、この状態(即ち、上カバー30Aが傾斜した状態、且つ、突起部34が端子10の接続部11に当接した状態を維持しながら、上カバー30Aの前端縁のテーパ面33が天壁部23の後端縁のテーパ面25の下側に進入するまで(上カバー30Aの前端縁と天壁部23の後端縁とが係合するまで)、上カバー30Aをハウジング20に対して前方側に平行移動させる。このとき、突起部34の押圧によって端子10は、上カバー30Aの前方側への移動に伴って、1次係止位置から正規挿入位置まで移動する。
次に、上カバー30Aの前端縁と天壁部23の後端縁とが係合した状態を維持しながら、傾斜した状態にある上カバー30Aを、上カバー30Aの先端側を支点にして、図35に示すように、上カバー30Aの後方側がハウジング20に近づく向きに回動させる。これにより、上カバー30Aの複数の係合部35と下カバー30Bの複数の係合部36とが互いに係止されることで、上述した図20に示すように、ハウジング20に対して上カバー30A及び下カバー30Bが組み付けられた状態が得られる。そして、最後に、ハウジング20から後方側に延びる複数の電線Wを、タイバンド等を利用して束ねた状態で電線保持部38に保持する。これにより、コネクタ1の組み付けが完了する。
図35に示すように、上カバー30Aがハウジング20に対して組み付けられた状態では、上カバー30Aの突起部34が端子10の接続部11の後端面に対面接触、或いは、近接している。このため、端子10のハウジング20からの抜け止め機能が発揮される。即ち、端子10の突出部14とランス26と係合に加えて、端子10の接続部11と突起部34との係合により、所謂2重係止の状態が得られる。
なお、上カバー30Aは、上述のように、傾斜した状態にある上カバー30Aを、上カバー30Aの先端側を支点にして回動させることによってのみ、正規の状態でハウジング20に組み付くように設計されている。仮に、上カバー30Aを、ハウジング20に対して平行に維持した状態で、上方から下方に向けて平行移動させてハウジング20に組み付けようとしても、上カバー30Aの前端縁と天壁部23の後端縁とが干渉することで、組み付けることができない。
以下、図36~図39を参照しながら、下カバー30Bに一体に設けられた電線保持部38について述べる。なお、図39に示すように、電線Wは、導体芯線W1と、導体芯線W1を覆う被覆W2と、を備える。
図36~図38に示すように、本例の電線保持部38は、下カバー30Bの後方側部分37の後方側端部から後方に一体で延出する矩形平板状の電線束縛部38aを有する。電線束縛部38aは、複数の電線Wをタイバンドを利用して束ねるために利用される。即ち、ハウジング20から後方に向けて延びる複数の電線Wが、電線束縛部38aの上下面に沿うように配置され、電線束縛部38a及び複数の電線Wの周囲にタイバンドが巻き付けられる。これにより、後方に延びる複数の電線Wが、束ねられた状態で電線束縛部38aに保持される。
電線束縛部38aの上下面(即ち、電線Wの被覆W2が接触する接触面)の各々には、幅方向(即ち、電線Wが延びる方向と交差する方向)に沿って、突条39が複数形成されている(図38参照)。更に、電線束縛部38aに複数の電線Wを保持した状態にて電線Wと接触する、電線束縛部38aの後方側及び前方側に位置する部分38b及び38cの上下面(接触面)の各々にも、幅方向に沿って、突条39が複数形成されている(図38参照)。
このため、電線束縛部38aにタイバンドを利用して複数の電線Wを束ねて保持する際、電線束縛部38aの接触面に接触している電線Wの被覆W2が複数の突条39に食い込む(図39参照)。また、部分38b及び部分38cの接触面に接触している電線Wの被覆W2が複数の突条39に食い込む。これにより、電線Wが細径化され、且つ、電線Wの本数が増大したとしても、電線保持部38の電線保持力を向上させることができる。
更に、複数の突条39が幅方向(即ち、電線Wの延びる方向と交差する方向)に沿って設けられているので、外力等によって電線Wが延在方向(後方)に引っ張られた場合においても、電線Wの電線保持部38に対する相対移動を極力抑制できる。
<他の形態>
なお、本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
上記実施形態では、図1、図36等から明らかなように、電線保持部38における電線Wと接触する接触面(電線束縛部38aの上下面、及び、部分38b,38cの上下面)は、ハウジング20の端子収容部の延在方向に対して平行となっている。これに対し、図40に示すように、電線保持部38における電線Wと接触する接触面が、端子収容部の延在方向に対して傾斜していてもよい。これによれば、外力等によって電線Wが延在方向(後方)に引っ張られた場合、その引っ張り力の一部が電線Wを電線保持部38の接触面に押し付ける力として作用し得る。この結果、電線Wの被覆W2を複数の突条39により一層食い込ませることができ、電線Wの電線保持部38に対する相対移動を更に一層抑制できる。
更に、上記実施形態では、ハウジング20に組み付けられるカバー30の後方側部分に、コネクタカバーとして機能する後方側部分37及び電線保持部38が一体で設けられている。これに対し、カバー30からコネクタカバーとして機能する後方側部分37及び電線保持部38を省略し、図41及び図42に示すように、カバー30とは別に、上記実施形態における後方側部分37及び電線保持部38に相当する部分が一体で構成されたコネクタカバー40が設けられていてもよい。
更に、上記実施形態では、ハウジング20の端子収容部に挿入された端子10に電線Wを接続した後に、ハウジング20にカバー30が組み付けられている。これに対し、ハウジング20の端子収容部に挿入された端子10に電線Wを接続する前に、ハウジング20にカバー30が組み付けられるように構成してもよい。更に、上記実施形態では、1次係止位置にある端子を正規挿入位置まで挿入できるが、端子10は、中途挿入状態であっても正規挿入位置まで挿入することも可能である。
ここで、上述した本発明に係るコネクタ1、及び、カバー30の実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]~[3]に簡潔に纏めて列記する。
[1]
複数の電線(W)に接続された複数の端子(10)と、
複数の前記端子(10)を収容する複数の端子収容部を有する板状のハウジング(20)であって、複数の前記端子収容部の少なくとも一部の上方が開放されたハウジング(20)と、
前記ハウジング(20)に組み付けられて、複数の前記端子収容部の前記少なくとも一部の上方を塞ぐカバー(30)と、
を備え、
前記カバー(30,30B)の後方側端部には、前記ハウジング(20)から後方側に延出する前記複数の電線(W)を束ねて保持するための電線保持部(38)が設けられ、
前記電線保持部(38)における前記電線(W)と接触する接触面(38a~38c)には、前記電線(W)が延びる方向と交差する方向に沿って突条(39)が複数形成された、コネクタ(1)。
[2]
上記[1]に記載のコネクタ(1)において、
前記電線保持部(38)の前記接触面(38a~38c)は、前記端子収容部の延在方向に対して傾斜している、コネクタ(1)。
[3]
複数の電線(W)に接続された複数の端子(10)を収容すると共に少なくとも一部の上方が開放された複数の端子収容部を有する板状のハウジング(20)に組み付けられて、上方が開放された前記端子収容部の少なくとも一部を塞ぐ、カバー(30)であって、
前記カバー(30)の後方側端部には、前記ハウジング(20)から後方側に延出する前記複数の電線(W)を束ねて保持するための電線保持部(38)が設けられ、
前記電線保持部(38)における前記電線(W)と接触する接触面(38a~38c)には、前記電線(W)が延びる方向と交差する方向に沿って突条(39)が複数形成された、カバー(30)。
1 コネクタ
10 端子
20 ハウジング
30 カバー
38 電線保持部
38a~38c 接触面
39 突条
W 電線

Claims (2)

  1. 複数の電線に接続された複数の端子と、
    複数の前記端子を収容する複数の端子収容部を有する板状のハウジングであって、複数の前記端子収容部の少なくとも一部の上方が開放されたハウジングと、
    前記ハウジングに組み付けられて、複数の前記端子収容部の前記少なくとも一部の上方を塞ぐカバーと、
    を備え、
    前記カバーには、
    前記ハウジングの後端面から後方側へ突出する後方側部分と、
    前記後方側部分の更に後方側に、前記ハウジングから後方側に延出する前記複数の電線を束ねて保持するための電線保持部と、が設けられ、
    前記電線保持部における前記電線と接触する接触面には、前記電線が延びる方向と交差する方向に沿って突条が複数形成され、
    前記電線保持部の前記接触面は、前記端子収容部の延在方向に対して傾斜しており
    前記電線保持部は、平板状の電線束縛部を有し、前記ハウジングから後方側に延出する前記複数の電線が前記電線束縛部の上下面に沿うように配置された状態で前記電線束縛部及び前記複数の電線の周囲にタイバンドが巻き付けられることで、前記複数の電線が束ねられた状態で前記電線束縛部に保持され、
    前記複数の突条は、前記電線束縛部における前記電線と接触する前記上下面の各々に形成されている、コネクタ。
  2. 複数の電線に接続された複数の端子を収容すると共に少なくとも一部の上方が開放された複数の端子収容部を有する板状のハウジングに組み付けられて、上方が開放された前記端子収容部の少なくとも一部を塞ぐ、カバーであって、
    前記ハウジングの後端面から後方側へ突出する後方側部分と、
    前記後方側部分の更に後方側に、前記ハウジングから後方側に延出する前記複数の電線を束ねて保持するための電線保持部と、が設けられ、
    前記電線保持部における前記電線と接触する接触面には、前記電線が延びる方向と交差する方向に沿って突条が複数形成され、
    前記電線保持部の前記接触面は、前記端子収容部の延在方向に対して傾斜しており
    前記電線保持部は、平板状の電線束縛部を有し、前記ハウジングから後方側に延出する前記複数の電線が前記電線束縛部の上下面に沿うように配置された状態で前記電線束縛部及び前記複数の電線の周囲にタイバンドが巻き付けられることで、前記複数の電線が束ねられた状態で前記電線束縛部に保持され、
    前記複数の突条は、前記電線束縛部における前記電線と接触する前記上下面の各々に形成されている、カバー。
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