JP7287285B2 - モータ制御装置、光学装置、撮像装置、モータ制御方法 - Google Patents

モータ制御装置、光学装置、撮像装置、モータ制御方法 Download PDF

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Description

本技術はモータ制御装置、光学装置、撮像装置、モータ制御方法に関し、特にステッピングモータの制御についての技術分野に関する。
ステッピングモータの駆動制御に関して各種の技術が知られている。下記特許文献1にはステッピングモータの駆動中に電圧制御を行うことが開示されている。
特開2015-23703号公報
ところでステッピングモータによって変位駆動される被駆動体としては、停止位置を適切に維持しておくことが必要なものもある。この場合、被駆動体がステッピングモータにより駆動されるとともに、停止位置維持のための制御も行われる。
このようなものの一つの例として、撮像装置(又はレンズ鏡筒)に配置される絞り機構(アイリス機構)がある。即ち絞り機構として、開口径をステッピングモータにより変化させる構成がある。
この場合、ステッピングモータにより或る開口径にまで変位させた後は、その開口径を維持しておくことが撮像動作にとって重要である。このため、ステッピングモータの停止制御中も、指定の絞り値を維持するために、また駆動時の脱調回避のために、ある程度高い電圧印加を行うようにしているものがある。
ところがこのような停止制御中の高電圧印加が消費電力の増大につながっている。特に停止制御中は、累積的な期間長としては変位制御中よりも長いことが通常であり、停止制御中の電圧印加による電力消費の影響は大きい。
そこで本技術は、特にステッピングモータの停止制御中に、適切な電圧印加を行いつつ消費電力削減を図ることを目的とする。
本技術に係るモータ制御装置は、ステッピングモータの駆動による現在位置と前記ステッピングモータの駆動についての目標位置との偏差を検出する偏差検出部と、前記ステッピングモータを駆動する駆動信号を出力する駆動信号出力部と、前記ステッピングモータにより駆動される被駆動体の停止制御中に、前記偏差検出部で検出された偏差の値に応じて前記駆動信号出力部からの駆動信号を設定する駆動信号設定部とを備え、前記駆動信号設定部は、前記停止制御中に、目標位置に対応する前記ステッピングモータの位相位置に応じた駆動信号の電圧設定を行う
即ちステッピングモータに対して、停止制御中にも、その停止位置を維持するように駆動信号印加を行う。この場合に、目標位置と実際の停止位置との偏差に応じて、駆動信号を設定する。
また、いわゆるマイクロステップ駆動を行う場合、ステッピングモータの停止位置は1ステップ分の角度より細かい角度(位相位置)で設定できる。その場合に位相位置に応じて停止状態の維持のための電圧設定を行うようにする。
上記した本技術に係るモータ制御装置においては、目標位置の情報に基づいて、少なくとも、前記停止制御中か、前記被駆動体を変位させる変位制御中かを判断するモード判断部を備えることが考えられる。
また、前記モード判断部は、目標位置が変化していない場合、前記停止制御中と判断することが考えられる。
また、前記モード判断部は、目標位置が変化している場合、前記変位制御中と判断することが考えられる。
即ち、変位制御中か停止制御中かを判断し、その結果に応じた適切な制御が行われるようにする。
上記した本技術に係るモータ制御装置においては、前記駆動信号は電圧値を含むPWM信号で、前記駆動信号設定部は、前記停止制御中に、停止位置を維持するための上限電圧から下限電圧の電圧範囲内において駆動信号の電圧を設定することが考えられる。
被駆動体の停止制御中にその停止位置を維持するための電圧印加を行うが、その電圧設定は、停止位置の維持のための上限から下限を設定し、その範囲内で行うようにする。
上記した本技術に係るモータ制御装置においては、前記駆動信号設定部は、前記停止制御中に、前記偏差検出部で検出された偏差の値と閾値との比較を行い、比較結果に応じて駆動信号の電圧を増減する処理を行うことが考えられる。
検出された偏差と閾値とを比較して、偏差が大きいか小さいかを判定する。そして偏差の大小に応じて印加している駆動信号電圧を増減する。
上記した本技術に係るモータ制御装置においては、前記駆動信号設定部は、前記停止制御中に、所定周期毎に、前記偏差検出部で検出された偏差の値に応じて駆動信号の電圧を増減する処理を行うことが考えられる。
所定のフィードバック周期で偏差を確認し、また閾値と比較して偏差の程度を確認する。そしてその比較結果に応じて印加している駆動信号電圧を増減する。
上記した本技術に係るモータ制御装置においては、前記駆動信号設定部は、目標位置に対応する前記ステッピングモータの位相位置に応じた係数を設定し、当該係数を用いて駆動信号の電圧の変化量を設定することが考えられる。
停止位相位置によってステッピングモータの停止状態の安定性が異なる。そこで安定性を反映するように、停止位相位置に応じて駆動信号電圧の変化量を可変設定する。
上記した本技術に係るモータ制御装置においては、前記被駆動体は撮像光学系に配置された絞り機構の可動部であることが考えられる。
撮像光学系における絞り機構(アイリス)の開口径をステッピングモータにより変動させる場合に、そのステッピングモータに対して停止制御中にも電圧印加を行うことで、開口径を目標の径(F値:focal number)に維持できるようにする。
上記した本技術に係るモータ制御装置においては、前記偏差検出部は、前記ステッピングモータ又は前記被駆動体に設けられた位置センサにより前記現在位置を検出することが考えられる。
例えばMR(Magneto Resistance)エンコーダなどとして位置センサを装備することを想定する。
上記した本技術に係るモータ制御装置においては、前記駆動信号設定部は、前記ステッピングモータの駆動開始タイミングにおいて、駆動信号の電圧を、駆動量の目標値に応じた初期電圧となるようにすることが考えられる。
動き出しのタイミングで、与えられた目標値による目標位置と、現在位置との偏差に応じた駆動信号の電圧を設定する。
上記した本技術に係るモータ制御装置においては、前記駆動信号設定部は、前記モード判断部が変位制御中と判断した場合、駆動信号の電圧を固定電圧に設定することが考えられる。
即ち変位制御中にはステッピングモータを固定電圧で駆動する。
上記した本技術に係るモータ制御装置においては、前記駆動信号設定部は、前記モード判断部が変位制御中と判断した場合において、第1モードの場合は前記駆動信号出力部から出力される駆動信号の電圧を固定電圧に設定し、第2モードの場合は前記駆動信号出力部から出力される駆動信号の電圧を、前記偏差検出部で検出された偏差の値に応じて設定することが考えられる。
即ち変位制御中にはステッピングモータを固定電圧で駆動する場合と可変設定する場合とをモードに応じて使い分ける。
また、上記した本技術に係るモータ制御装置においては、前記第1モード、前記第2モードは、撮像装置の撮像動作態様に応じたモードであることが考えられる。
前記撮像動作態様は、撮像中の音ノイズ、消費電力、又は撮像速度のいずれかが異なる動作態様である。
例えば動作撮像、静止画撮像、連写撮像などの撮像動作態様によって第1モード、第2モードが設定される。
特には、前記第1モードは静止画撮像モード、前記第2モードは動画撮像モードであることが考えられる。
上記した本技術に係るモータ制御装置においては、前記駆動信号設定部は、前記モード判断部が変位制御中と判断した場合、前記駆動信号出力部から出力される駆動信号の電圧を、前記偏差検出部で検出された偏差の値に応じて設定することが考えられる。
即ち停止制御中だけでなく変位制御中にもステッピングモータの駆動信号の電圧を偏差に応じて可変設定する。
上記した本技術に係るモータ制御装置においては、前記駆動信号設定部は、前記停止制御中に、第1の上限電圧から第1の下限電圧の電圧範囲内において駆動信号の電圧を設定するとともに、前記変位制御中に、第2の上限電圧から第2の下限電圧の電圧範囲内において駆動信号の電圧を設定することが考えられる。
即ち停止制御中は、停止位置を維持するための第1の上限電圧から第1の下限電圧の範囲内で電圧制御を行い、変位制御中は脱調を回避しつつ適切なモータ駆動が行える範囲としての第2の上限電圧から第2の下限電圧の範囲内で電圧制御を行う。
上記した本技術に係るモータ制御装置においては、前記駆動信号設定部は、前記停止制御中に、前記偏差検出部で検出された偏差の値と第1の閾値との比較を行い、比較結果に応じて駆動信号の電圧を増減する処理を行うとともに、前記変位制御中に、前記偏差検出部で検出された偏差の値と第2の閾値との比較を行い、比較結果に応じて駆動信号の電圧を増減する処理を行うことが考えられる。
即ち停止制御中と変位制御中で、偏差の程度を判定する閾値を異なる値とする。
本技術に係る光学装置は、撮像装置に装着可能なレンズ鏡筒として構成される光学装置であって、上記のモータ制御装置を備える。
また本技術に係る撮像装置は、上記のモータ制御装置を備える。
また本技術に係るモータ制御方法は、ステッピングモータの停止制御中に、前記ステッピングモータの駆動による現在位置と前記ステッピングモータの駆動についての目標位置との偏差を検出し、検出された偏差の値、及び、目標位置に対応する前記ステッピングモータの停止位相位置に応じて前記ステッピングモータの駆動信号の電圧を設定し、該設定に基づいて前記ステッピングモータの駆動信号を出力する。
これにより、ステッピングモータの停止制御中に電圧印加を行う場合に印加電圧を可変設定し、電力消費の削減を図る。
本技術によればステッピングモータの停止制御中に駆動信号による電圧印加を行うが、駆動信号電圧を被駆動体の現在位置と目標位置との偏差に応じて設定制御することで、偏差の状況に応じて低電圧化が実現できる。これにより停止状態を安定化したまま電力消費を削減できる。
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
本技術の実施の形態の撮像装置及びレンズ鏡筒のブロック図である。 実施の形態のステッピングモータ制御系のブロック図である。 実施の形態のステッピングモータ駆動制御処理のフローチャートである。 実施の形態のレンズ制御部の配置例の説明図である。 実施の形態のモータ制御装置としてのDSPの機能構成のブロック図である。 ステッピングモータの構造の説明図である。 ステッピングモータの位相位置の説明図である。 実施の形態のステッピングモータの印加電圧制御の説明図である。 第1の実施の形態のモータ制御処理のフローチャートである。 第2の実施の形態のモータ制御処理のフローチャートである。 第3の実施の形態のモータ制御処理のフローチャートである。 第4の実施の形態のモータ制御処理のフローチャートである。 内視鏡手術システムの概略的な構成の一例を示す図である。 カメラヘッド及びCCUの機能構成の一例を示すブロック図である。
以下、実施の形態を次の順序で説明する。
<1.撮像装置及びレンズ鏡筒の構成>
<2.ステッピングモータの駆動制御>
<3.第1の実施の形態の処理>
<4.第2の実施の形態の処理>
<5.第3の実施の形態の処理>
<6.第4の実施の形態の処理>
<7.内視鏡手術システムへの応用例>
<8.まとめ及び変形例>
なお実施の形態では、主に、撮像装置に設けられる絞り機構を駆動するステッピングモータの駆動制御を例に挙げて説明する。この場合に「駆動制御」とは絞り機構の開口径を変化させるための制御のみを指すのではなく、開口径を維持しているときの制御も含むものとする。
また説明上の区別のために「変位制御中」「停止制御中」という言葉を用いる。
「変位制御中」とは、ステッピングモータが被駆動体を変位させている期間をいう。例えば絞り機構の絞り羽根により開口径を変化させている期間である。
「停止制御中」とは、ステッピングモータが被駆動体の変位を停止させている(移動させていない)期間をいう。例えば絞り機構の絞り羽根による開口を或る径に維持させている期間である。なお、この停止制御中は、あくまでも被駆動体に対して停止制御をしている期間である。例えば停止制御をしていながら外乱等により被駆動体の変位が生じているようなこともあるが、このような期間も停止制御中に含まれる。
<1.撮像装置及びレンズ鏡筒の構成>
図1は撮像装置1及びレンズ鏡筒2の構成を示している。撮像装置1は静止画や動画を撮像可能ないわゆるデジタルカメラであり、レンズ鏡筒2が撮像装置1に着脱可能とされている構成を例に挙げる。
ここでは実施の形態のモータ制御装置はレンズ鏡筒2内に備えられる例で説明する。
撮像装置1は、撮像素子(イメージセンサ)12、カメラ信号処理部13、記録部14、表示部15、出力部16、操作部17、電源部18、カメラ制御部30、メモリ部31を有する。
またレンズ鏡筒2はレンズ系21、ドライバ部22、レンズ制御部23を有する。
レンズ鏡筒2におけるレンズ系21は、カバーレンズ、ズームレンズ、フォーカスレンズ等のレンズや絞り(アイリス)機構を備える。このレンズ系21により、被写体からの光(入射光)が導かれ、撮像装置1における撮像素子12に集光される。
撮像素子12は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)型、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型などとして構成される。
この撮像素子12では、受光した光を光電変換して得た電気信号について、例えばCDS(Correlated Double Sampling)処理、AGC(Automatic Gain Control)処理などを実行し、さらにA/D(Analog/Digital)変換処理を行う。そしてデジタルデータとしての撮像信号を、後段のカメラ信号処理部13に出力する。
カメラ信号処理部13は、例えばDSP(Digital Signal Processor)等により画像処理プロセッサとして構成される。このカメラ信号処理部13は、撮像素子12からのデジタル信号(撮像画像信号)に対して、各種の信号処理を施す。例えばカメラ信号処理部13は、前処理、同時化処理、YC生成処理、解像度変換処理、コーデック処理等を行う。
前処理では、撮像素子12からの撮像画像信号に対して、R,G,Bの黒レベルを所定のレベルにクランプするクランプ処理や、R,G,Bの色チャンネル間の補正処理等を行う。
同時化処理では、各画素についての画像データが、R,G,B全ての色成分を有するようにするデモザイク処理を施す。
YC生成処理では、R,G,Bの画像データから、輝度(Y)信号および色(C)信号を生成(分離)する。
解像度変換処理では、各種の信号処理が施された画像データに対して、解像度変換処理を実行する。
コーデック処理では、解像度変換された画像データについて、例えば記録用や通信用の符号化処理を行う。
記録部14は、例えば不揮発性メモリからなり、静止画データや動画データ等の画像ファイル(コンテンツファイル)や、画像ファイルの属性情報、サムネイル画像等を記憶する。
画像ファイルは、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)、TIFF(Tagged Image File Format)、GIF(Graphics Interchange Format)等の形式で記憶される。
記録部14の実際の形態は多様に考えられる。例えば記録部14は、撮像装置1に内蔵されるフラッシュメモリでもよいし、撮像装置1に着脱できるメモリカード(例えば可搬型のフラッシュメモリ)と該メモリカードに対して記録再生アクセスを行うカード記録再生部による形態でもよい。また撮像装置1に内蔵されている形態としてHDD(Hard Disk Drive)などとして実現されることもある。
表示部15は撮像者に対して各種表示を行う表示部であり、例えば撮像装置101の筐体上に形成されるLCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等のディスプレイデバイスを有して形成される。なお、いわゆるビューファインダーの形態で、LCDや有機ELディスプレイ等を用いて形成されてもよい。
表示部15は、カメラ制御部30の指示に基づいて表示画面上に各種表示を実行させる。例えば表示部15は、記録部14において記録媒体から再生された画像データに基づいて再生動画を表示させる。また表示部15には、カメラ信号処理部13で表示用に解像度変換された撮像画像の画像データが供給されている。表示部15はカメラ制御部30の指示に応じて、当該撮像画像の画像データに基づいて表示を行うことで、撮像中のいわゆるスルー画(被写体のモニタリング画像)を表示させる。
また表示部15はカメラ制御部30の指示に基づいて、各種操作メニュー、アイコン、メッセージ等、即ちGUI(Graphical User Interface)としての表示を画面上に実行させる。
出力部16は、外部機器との間のデータ通信やネットワーク通信を有線又は無線で行う。
例えば外部の表示装置、記録装置、再生装置等に対して撮像画像データ(静止画ファイルや動画ファイル)の送信出力を行う。
また出力部16はネットワーク通信部であるとして、例えばインターネット、ホームネットワーク、LAN(Local Area Network)等の各種のネットワークによる通信を行い、ネットワーク上のサーバ、端末等との間で各種データ送受信を行うようにしてもよい。
操作部17は、ユーザが各種操作入力を行うための入力デバイスを総括して示している。操作部17はユーザの操作を検知し、入力された操作に応じた信号をカメラ制御部30へ送る。
この操作部17としては、例えば撮像装置1の筐体上に設けられた各種操作子として構成される。筐体上の操作子としては、再生メニュー起動ボタン、決定ボタン、十字キー、キャンセルボタン、ズームキー、スライドキー、シャッターボタン(レリーズボタン)、フォーカスリング、絞り操作子等が考えられる。
またタッチパネルと表示部15に表示させるアイコンやメニュー等を用いたタッチパネル操作により、各種の操作が可能とされてもよい。
或いはタッチパッド等によりユーザのタップ操作等を検出する形態もある。
更に別体のリモートコントローラ等の外部操作機器の受信部として構成されることもある。
電源部18は、例えば内部に装填したバッテリーから各部に必要な電源電圧Vccを生成し、動作電圧として供給する。
撮像装置1にレンズ鏡筒2が装着された状態では、電源部18による電源電圧Vccがレンズ鏡筒2内の回路にも供給されるように構成されている。
なお電源部18には、商用交流電源に接続したACアダプタにより変換されて入力される直流電圧を電源として、バッテリーへの充電を行う回路や電源電圧Vccを生成する回路が形成されていてもよい。
カメラ制御部30はCPU(Central Processing Unit)を備えたマイクロコンピュータ(演算処理装置)により構成される。
メモリ部31は、カメラ制御部30が処理に用いる情報等を記憶する。図示するメモリ部31としては、例えばROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリなど包括的に示している。
メモリ部31はカメラ制御部30としてのマイクロコンピュータチップに内蔵されるメモリ領域であってもよいし、別体のメモリチップにより構成されてもよい。
カメラ制御部30はメモリ部31のROMやフラッシュメモリ等に記憶されたプログラムを実行することで、この撮像装置1及びレンズ鏡筒2の全体を制御する。
例えばカメラ制御部30は、撮像素子12のシャッタスピードの制御、カメラ信号処理部13における各種信号処理の指示、ユーザの操作に応じた撮像動作や記録動作、記録した画像ファイルの再生動作、レンズ鏡筒2におけるズーム、フォーカス、絞り調整等のレンズ系21の動作、ユーザインターフェース動作等について、必要各部の動作を制御する。
絞り調整に関してカメラ制御部30は、ユーザ操作に応じたF値の可変制御や、自動制御(オートアイリス)としてのF値の指示を行う。
メモリ部31におけるRAMは、CPUの各種データ処理の際の作業領域として、データやプログラム等の一時的な格納に用いられる。
メモリ部31におけるROMやフラッシュメモリ(不揮発性メモリ)は、CPUが各部を制御するためのOS(Operating System)や、画像ファイル等のコンテンツファイルの他、各種動作のためのアプリケーションプログラムや、ファームウエア等の記憶に用いられる。
撮像装置1にレンズ鏡筒2が装着された状態では、カメラ制御部30はレンズ制御部23に対して通信を行い、各種の指示を行う。
レンズ鏡筒2においては、例えばマイクロコンピュータによるレンズ制御部23が搭載されており、カメラ制御部30との間で各種のデータ通信が可能とされる。本実施の形態の場合、カメラ制御部30は、レンズ制御部23に対してズームレンズ、フォーカスレンズ、絞り機構等の駆動指示を行う。レンズ制御部23はこれらの駆動指示に応じてドライバ部22を制御し、レンズ系21の動作を実行させる。
なお撮像装置1にレンズ鏡筒2が装着された状態では、カメラ制御部30とレンズ制御部23の間で有線通信が実行されるように構成がされている。但し、カメラ制御部30とレンズ制御部23が無線通信を行うことができるように構成されてもよい。
ドライバ部22には、例えばズームレンズ駆動モータに対するモータドライバ、フォーカスレンズ駆動モータに対するモータドライバ、絞り機構のモータに対するモータドライバ等が設けられている。
これらのモータドライバはレンズ制御部23からの指示に応じて駆動電流を対応するドライバに印加し、フォーカスレンズやズームレンズの移動、絞り機構の絞り羽根の開閉等を実行させることになる。
本実施の形態では、少なくとも絞り機構についてはステッピングモータにより駆動されるものとする。
<2.ステッピングモータの駆動制御>
図2は絞り機構に対する制御系を示している。
絞り機構45にはステッピングモータ44が取り付けられており、絞り機構45における開口径を可変する図示しない絞り羽根がステッピングモータ44により開閉駆動される。
また絞り機構45(ステッピングモータ44)には位置センサとしてMRエンコーダ46が取り付けられており、駆動制御された絞り羽根の位置情報(開口径に相当)が検出できるようにされている。
レンズ制御部23には絞り駆動制御のためにCPU41及びDSP42が設けられている。
絞り機構45の制御に関しては、撮像装置1のカメラ制御部30がレンズ制御部23のCPU100に目標値FTGを通知する。具体的には目標値FTGとしてカメラ制御部30はCPU41にF値を通知する。
なお、モード情報としてカメラ制御部30はCPU41に撮像装置1の撮像動作態様に応じたカメラモードMD(もしくはその動作態様の情報)を通知する場合もある。
CPU41は、通知された目標値FTG(F値)を解釈して、ステッピングモータ44の駆動目標位置を算出し、DSP42に通知する。例えばCPU41は60Hz周期などで駆動目標位置を算出してDSP42に通知する。
DSP42はCPU41からの指示に応じてモータドライバ43に例えばPWM(Pulse Width Modulation)信号としての駆動信号を生成し出力する。なおステッピングモータ44の駆動に必要なPWMデューティはDSP42の内部処理で算出している。
モータドライバ43は駆動信号に応じた励磁電流をステッピングモータ44に流す。これによりステッピングモータ44が駆動され、絞り機構45が所定の開口径に制御される。
このカメラ制御部30とレンズ制御部23によるステッピングモータ44の駆動制御のための処理例を図3に示している。図3ではカメラ制御部30、CPU41、DSP42の処理とそれらの間の通信について示している。
カメラ制御部30はステップS10としてカメラモードを設定し、またステップS11で絞り機構45の目標としてのF値を設定する。
カメラモードとは例えば動画撮像モード、静止画撮像モード、連写モードなど、撮像動作態様を示すモードである。
またカメラ制御部30は、目標のF値については例えばユーザの操作に応じて設定したり、オートアイリス調整の処理で設定したりする。
ステップS12でカメラ制御部30は駆動命令をCPU41に送信する。即ちカメラ制御部30は目標値FTG(F値)やカメラモードMDの情報を送信する。
その後カメラ制御部30は、ステップS14でステッピングモータ44の駆動ステータスが停止状態となったことを検知するまで、ステップS13で受信した駆動ステータスを確認していくことになる。
このようなカメラ制御部30に対しCPU41は、ステップS20でカメラ制御部30からの駆動命令を受信したらステップS21に進み、駆動モードを選択する。
駆動モードとは、絞り機構の駆動態様の別であり、本実施の形態では電圧制御モードと固定電圧モードがあるとする。ステップS21でCPU41はこの電圧制御モードと固定電圧モードのいずれかを選択する。
さらにステップS22でCPU41は、指示されたF値から駆動目標位置を求める。そしてステップS23でDSP42に対する駆動命令を発行する。即ちCPU41は駆動命令として駆動目標位置の情報と駆動モードの情報をDSP42に送信する。
DSP42はステップS30でCPU41からの駆動命令を受信すると、処理をステップS31に進め、通知された駆動目標位置に基づいて駆動量を計算する。
例えば上述のように60Hz周期(16.6msec間隔)で駆動目標位置が送信されてくる場合、DSP42は駆動目標位置までの駆動を行うために1制御周期内で必要な駆動量を計算することになる。
ステップS32でDSP42はステッピングモータ44の駆動を開始させる。即ち駆動信号をモータドライバ43に出力し、実際にステッピングモータ44を駆動する。
ステッピングモータ44を駆動させている変位制御中は、DSP42はステップS33で駆動ステータスをCPU41に送信する。ここでの駆動ステータスとは変位制御中、即ち実際にステッピングモータ44により絞り羽根を動かしていることを示すステータス情報とする。
DSP42は、この駆動ステータスについてはステップS34で駆動停止と判断するまでステップS33でくり返しCPU41に送信する。
そしてDSP42は駆動目標位置までの駆動を実行させる駆動信号出力を終え、ステッピングモータ44が駆動停止となったら、ステップS35で駆動ステータスを送信する。この場合の駆動ステータスは停止制御中であることを示すステータス情報とする。
CPU41側では、ステップS24で駆動ステータスを受信したら、その内容を確認する。即ち変位制御中か停止制御中のいずれを示すステータス情報であるかを確認し、DSP42側が停止制御状態になったか否かをステップS25で判断する。
DSP42からの駆動ステータスが停止制御中を示すものとなったら、CPU41はステップS26に進み、停止制御中を示す駆動ステータスをカメラ制御部30に送信する。
上述のようにカメラ制御部30は、ステップS14で停止制御中を示す駆動ステータスの受信を監視しており、停止されたことを確認して一回の処理を終える。
このようにレンズ鏡筒2側にレンズ制御部23が設けられる構成の場合、カメラ制御部30が目標のF値を通知することに応じて、レンズ制御部23側でそれを解釈し、実際の目標位置までのステッピングモータ44の駆動制御を行うことになる。
なお、このような構成及び処理は一例である。
例えば図1,図2で示した構成例は、レンズ鏡筒2と撮像装置1が別体で、撮像装置1にレンズ鏡筒2が装着される構成である。そしてこの場合において図4Aのように、レンズ制御部23(CPU41及びDSP43)がレンズ鏡筒2側に配置されている。
本開示におけるモータ制御装置は、本実施の形態ではレンズ制御部23(もしくはDSP42)が相当することになるが、すると図4Aの構成の場合、本開示でいうモータ制御装置はレンズ鏡筒2に設けられることになる。
一方で、図4Bのようにレンズ鏡筒2側ではなく撮像装置1側にレンズ制御部23が設けられることも考えられる。この場合、カメラ制御部30とは別体にレンズ制御部23としてのマイクロコンピュータが設けられる場合もあるし、レンズ制御部23としての機能をカメラ制御部30としてのマイクロコンピュータによって実行することも考えられる。このような構成の場合、本開示でいうモータ制御装置は撮像装置1に設けられることになる。
さらにレンズ系21が内蔵される撮像装置1の場合、図4Cのように、ステッピングモータ44の駆動系の構成部位は全て撮像装置1内に設けられる。この場合当然に本開示でいうモータ制御装置は撮像装置1内に設けられることになる。
このように本開示でいうモータ制御装置となるレンズ制御部23の配置例は多様に考えられる。換言すればモータ制御装置を有する機器は、レンズ鏡筒2であったり撮像装置1であったり、さらには他の制御機器、情報処理機器である場合も想定される。
そしてこのような本実施の形態のレンズ制御部23(DSP42)としては、ステッピングモータ44に対する駆動信号の電圧制御機能を備えることになる。
図5はDSP42が有する機能構成を示している。
図示する指示取得部61、偏差検知部62、駆動信号設定部63、駆動信号出力部64、モード判断部65としての構成は、DSP42というハードウエア内においてソフトウエアにより実現される機能をブロック図として示したものである。
指示取得部61は、CPU41からの駆動命令を受信し解釈する機能である。
偏差検出部62は、ステッピングモータ44の駆動についての目標位置に対する偏差を検出する処理を行う。本実施の形態の場合、より具体的には、偏差検出部62は、ステッピングモータ44により駆動される絞り機構45の現在位置と目標位置との偏差を検出する処理を行う。このために偏差検出部62は、CPU41から指示された目標位置とMRエンコーダ46による現在位置を入力し、その差分を検出する処理を行うことになる。
なお、偏差検出部62はMRエンコーダ46による情報に限らず、例えばステッピングモータ44の駆動信号パルスのカウントや位相などにより被駆動体の現在位置と等価の情報を得るようにすることもできる。
駆動信号設定部63は、少なくとも停止制御中に、偏差検出部62で検出された偏差の値に応じて駆動信号出力部64からの駆動信号の電圧を可変設定する処理を行う。なお、変位制御中にも駆動信号の電圧を可変設定する場合もある。
駆動信号出力部64は、絞り機構45を目標位置に変位させる変位制御中に、ステッピングモータ44の駆動信号をモータドライバ43に出力するとともに、停止制御中に、停止位置を維持する駆動信号をモータドライバ43に出力する処理を行う。
モード判断部65は、ステッピングモータ44による絞り機構45の駆動状態が、停止制御中であるか変位制御中であるかを判断する処理を行う。特にはモード判断部65は、この判断をCPU41からの駆動命令を解釈して行う。具体的にはモード判断部65は、CPU41からの駆動命令における目標位置の情報に基づいて、少なくとも、停止制御中か変位制御中かを判断する。
なお、モード判断部65は、以上に加え、先の図3ではCPU41が行うとした処理(ステップS21の処理)を行うものとしてもよい。即ちモード判断部65が、停止制御中と変位制御中の判断に加えて、変位制御中での電圧制御モードと固定電圧モードの判断を行うようにしてもよい。
例えばDSP42が以上の図5の各機能を備えることで、後述する第1、第2、第3、第4の実施の形態として説明する処理が実現される。
ここでステッピングモータ44により絞り機構45を駆動する場合の事情について説明する。まず図6,図7によりステッピングモータ44の構造と停止位相について簡単に述べる。
図6Aはステッピングモータ44の断面構造を模式的に示している。
ステッピングモータ44の構造は公知であるため詳述を避けるが、ステッピングモータ44は軸方向に磁化されたローター51と、ローター51の周囲に配置されるステーター52を有する。
ステーター52には小歯を持つ磁極があり、それぞれに所定の方向性で巻線53が施されている(巻線53は簡略化して示している)。
本実施の形態のステッピングモータ44は例えば2相とされ、2相のローター51とステーター52の吸引力と反発力を切り替えて回転させる。図6Bはローター51に対するステーター52による吸引力を示している。
図7Aはステッピングモータ44の角度―トルク特性を示している。
角度-トルク特性は、ステッピングモータ44を定格電流で励磁し、モーターシャフトに外部よりトルクを加えローター51に角度変化を与えたときの角度とトルクの関係である。縦軸はトルクで横軸は変位角度(位相位置)である。なお“TR”はローター51の小歯のピッチである。
また図7Aに示したポイントP1からポイントP8の各ポイントでのステーター52とローター51の小歯の位置関係を図7Bに示している。
図7Bにおいて点線矢印はステーター52とローター51の引き合う力を示し、実線矢印はローター51の動きを示している。
安定点であるポイントP1で釣り合って停止しているとき、モーターシャフトに外力を加えると、安定点であるポイントP1に引き戻そうとする方向(ここではプラス方向)にトルクTQが発生し、外力と釣り合った角度で停止する(例えばポイントP2)。
さらに外力をかけていくと発生トルクが最大(+TQH)になる角度がある(ポイントP3)。
さらにそれを越える外力をかけると、ポイントP4、不安定点であるポイントP5を通り、外力と同方向にマイナスのトルクTQを発生する(ポイントP6、P7,P8)。ポイントP7でマイナスのトルクが最大(-TQH)となる。それを越えると次の安定点(ポイントP1)まで移動して停止する。
ここで安定点(P1)とは、ステーター52とローター51の小歯が完全に相対した位置で停止している場所のこととなる。このポイントP1は非常に安定しており、外力を0にするとステッピングモータ44は必ずこの場所で停止する。
一方、不安定点(P5)はステーター52とローター51の小歯が1/2ピッチずれた場所のことである。このポイントP5は非常に不安定な状態で、外力が加わると容易に図中の左右いずれかの安定点(P1)に移動してしまう。
ところでステッピングモータ44に関してはマイクロステップ駆動を行う技術が知られているが、本実施の形態では、マイクロステップ駆動により、安定点だけでなく、ポイントP1-P1間で細かい位相位置で停止させるようにしている。即ち、絞り機構45の開閉羽根による開口径をより精細に調整可能としている。
ところがこの場合、不安定点付近で停止すると、位相がずれて開口径を維持できないという問題がある。そこでトルク保持を確実にするため、停止制御中も比較的高い電圧を継続して印加しているという事情がある。これが撮像装置1の電力消費の増大につながってしまう。
また公知の通り、ステッピングモータは過負荷や急な速度変化の際などに、いわゆる脱調、即ち駆動信号としての入力パルスとモータ回転との同期が失われることがある。
そこで駆動速度・モードに寄らず、脱調回避のために常時固定変調駆動をさせることがあるが、それにより消費電力が上昇してしまう。特に動画時および静止画モードの低速駆動時に顕著である。更にこの場合、モータ動作ノイズ悪化ということも生ずる。
これらの事情を考慮して本実施の形態では、図5に示した機能により、DSP42(レンズ制御部23)が目標位置と現在位置の偏差により供給電圧(変調度)を変化させるようにする。現在位置の検出のためにはMRエンコーダ46を用いるようにしている。
そして停止制御中は低い電圧で停止位置を維持させることで消費電力を低減し、衝撃時や急激な目標値更新の場合は高い初期電圧を付与することで脱調を回避する。
また消費電力低減という面ではステッピングモータ44の駆動信号として固定的に印加する電圧値を下げることだけでも実現は可能であるが、本実施の形態では、低電圧駆動による偏差増加時は、供給電圧を増加させることで脱調を回避するという考え方で駆動制御を行う。
逆に、所定値よりも十分に偏差が小さい場合は供給電圧を減少させ、消費電力(待機電力)を低減させる。
また、駆動開始時の初期供給電圧を駆動開始ごとに決定するようにする。
特に停止制御中の低電圧保持を可能とし、衝撃などで目標値が一挙に変化する場合は、動きだしで高い初期電圧を付与することで脱調を回避するものとする。
図8は変位制御中と停止制御中の各期間において印加電圧を固定する場合と可変する場合についてのイメージを示している。
図8Aにおいて横軸は時間、縦軸は位置であり、実線で目標位置PTgの変化を示している。破線は実際の位置Ppの変換を示しており、目標位置と実際の位置の間には偏差が生じている(偏差d1、d2、d3、d4など)。
なお、「位置」とはステッピングモータ44により駆動される被駆動体の位置であるが、被駆動体が絞り機構45の可動部(絞り羽根の機構)の場合、その開口径に相当する。又は「位置」とはステッピングモータ44のモータ回転角としての位置と考えてもよい。
図8Bにおいて横軸は時間で、縦軸は印加電圧、即ちDSP42がモータドライバ43に与える駆動信号の電圧を示している。
実線Vsは変位制御中から停止制御中にかけて固定電圧を印加している状態を示している。
破線Vvは、図8Aの偏差に応じて印加電圧を可変設定している状態を示している。
この図8はあくまで動作モデルの1つにすぎないが、例えば実線Vsのように固定の電圧を継続して印加することで消費電力が増大する。
そこで本実施の形態では停止制御中において偏差d3、d4等に応じて印加電圧を変化させる(破線Vv)。これにより偏差が小さければ消費電力を削減するとともに、偏差が大きいときは電圧を上昇させて停止状態(開口径)を維持する。
また本実施の形態では、変位制御中にも印加電圧を可変設定する場合もある。例えば偏差d1、d2等に応じて印加電圧を変化させる(破線Vv)。例えば偏差d2のように比較的偏差が大きい場合は脱調回避のために電圧を上げる。一方、偏差d1のように比較的偏差が小さい場合は印加電圧を下げ、電力消費を削減する。
変位制御中に関しては、このように電圧可変制御を行う場合もあれば、固定電圧印加を行う場合もある。さらに動き始めの初期電圧を高くする場合もある。
以下、具体的な処理例を説明していく。
<3.第1の実施の形態の処理>
上述した図5の機能を有するDSP42によって実現される第1の実施の形態の処理例を図9で説明する。
なお、以下第1、第2、第3、第4の実施の形態として説明する図9,図10,図11,図12の処理は、DSP42がCPU41から目標位置及び駆動モードを所定周期で指示される毎に実行する処理である。
これらの各処理は、DSP42において例えばCPU41から所定周期(60Hz周期など)で駆動命令が供給される毎に行われる。
なお、図3の処理は変位制御中の処理として説明したため言及しなかったが、停止制御中もCPU41は所定周期で駆動命令をDSP42に送信している。停止制御中は、CPU41はDSP42に同じ目標位置(即ち現在位置)の情報、又は相対位置としてのゼロを示す情報を含む駆動命令を送信することになるため、DSP42は変位駆動を行わない状態となる。
まず第1の実施の形態として図9の処理を説明する。
DSP42はステップS101で現在停止制御中であるか否かを判定して処理を分岐する。停止制御中であるか否かは、例えばCPU41から指示される目標位置の情報変化から判定できる。目標位置が変化していなければ(又は目標位置が現在位置からの駆動量として与えられる場合に、その値がゼロの情報であれば)停止制御中であり、変位させる場合は、CPU41は目標位置を変化させる。従ってDSP42は例えば周期的に受信する目標位置の値の微分により、現在停止制御中か否かを判定できる。
停止制御中の場合、DSP42はステップS120以降の処理を行う。
ステップS120でDSP42は現在位置と目標位置の偏差が所定閾値thD1以上であるか否かを確認する。
DSP42は常時MRエンコーダ46の検出情報を監視しており、これにより現在位置、即ちステッピングモータ44の変位量に換算される絞り機構45の開口径を把握している。また、現在の目標位置はCPU41から与えられている。このため例えば図8において偏差d3,d4などとして示した偏差の値を算出できる。
そこでDSP42は算出した偏差を閾値thD1と比較し、閾値thD1以上であればステップS121に進み、閾値thD1未満であればステップS131に進む。
偏差が閾値thD1以上で、偏差が比較的大きいと判定された場合は、DSP42はステップS121でステッピングモータ44の駆動信号として与える印加電圧を1段階アップするように電圧設定を変更する。
但しDSP42は、アップした後の電圧値が、所定の電圧上限とした閾値thU1を越えたか否かをステップS122で確認する。
越えていなければ、DSP42はステップS124に進み、変更した電圧設定に相当するPWM信号としての駆動信号をモータドライバ43に供給するようにする。
ステップS122で、アップした後の電圧値が閾値thU1を越えていると判定した場合は、DSP42はステップS123に進み、電圧上限値に相当するPWM信号としての駆動信号をモータドライバ43に供給するようにする。
以上の処理により、停止制御中において偏差が閾値thD1以上の場合は、例えば16.6msecなどの所定周期毎に1段階づつ駆動信号電圧が上昇されていく。またその電圧上昇は閾値thU1で示される上限値を限度とすることになる。
なお、ここでは偏差が閾値thD1以上の場合に1段階電圧設定を上げるものとしたが、偏差量に応じて、電圧上昇量を可変してもよい。即ち偏差の値が大きいほど(即ち現在位置が目標位置に遠いほど)、1回の電圧上昇量を大きくするような処理である。
ステップS120で偏差が閾値thD1未満で、偏差が比較的小さいと判定された場合は、DSP42はステップS131でステッピングモータ44の駆動信号として与える印加電圧を1段階ダウンするように電圧設定を変更する。
但しDSP42は、ダウンした後の電圧値が、所定の電圧下限とした閾値thL1未満となったか否かをステップS132で確認する。
閾値thL1以上であれば、DSP42はステップS134に進み、変更した電圧設定に相当するPWM信号としての駆動信号をモータドライバ43に供給するようにする。
ステップS132でダウンした後の電圧値が閾値thL1未満となったと判定した場合は、DSP42はステップS133に進み、電圧下限値に相当するPWM信号としての駆動信号をモータドライバ43に供給するようにする。
以上の処理により、停止制御中において偏差が閾値thD1未満の場合は、例えば16.6msecなどの所定周期毎に1段階づつ駆動信号電圧が下げられていく。
またその電圧下降は閾値thL1で示される下限値が限度となる。従って停止制御中に最低限必要とされる電圧印加は行われる。
なお、ここでは偏差が閾値thD1未満の場合に1段階電圧設定を下げるものとしたが、偏差量に応じて、電圧下降量を可変してもよい。即ち偏差の値が小さいほど(即ち現在位置が目標位置に近いほど)、1回の電圧下降量を大きくするような処理である。
ステップS101で停止制御中ではない、つまり変位制御中と判定された場合、DSP42はステップS102に進み、まず現在が駆動開始タイミングであるか否かで処理を分岐する。即ち、それまで停止制御中であって最初に現在位置とは異なる目標位置を示した駆動命令がCPU41から指示されたタイミングであるか否かの判断である。
駆動開始タイミングであった場合、DSP42はステップS103に進み、ステッピングモータ44の駆動信号として初期電圧を与える。
初期電圧とは、動き始めの駆動信号電圧であり、DSP42は駆動量の目標値に応じた初期電圧を算出し、その電圧によるPWM信号としての駆動信号をモータドライバ43に与えるようにする。即ちDSP42はステップS103で、与えられた目標位置と現在位置との偏差に応じて駆動信号の電圧を算出し、駆動信号の電圧とする。実際には通常の駆動中よりも高い電圧を与えることで、動き出しの際に応答よく指示に追従できるようにする。またDSP42は、変位制御中の必要最低電圧を更新する。
変位制御中において駆動開始タイミングより後の時点では、DSP42の処理はステップS102からS104に進むことになる。
ステップS104でDSP42は、電圧制御モードで動作するか否かで処理を分岐する。
先に図3の処理で説明したようにカメラ制御部30からレンズ制御部23に対してはカメラモードが通知される。従ってレンズ制御部23はカメラモードに応じて駆動モードを選択できる(図3のステップS21)。
例えばカメラモードに応じてCPU41が駆動モードを選択し、DSP42はその選択された駆動モードを駆動命令において受信する。DSP42はその受信した駆動モードが電圧制御モードか固定電圧モードかによりステップS104で処理を分岐すればよい。
なお、電圧制御モードに入るケースとしては一例として次のような場合が考えられる。
例えば動画撮像時で低pps(pulse per second)による低速駆動の場合は、電圧制御モードとすることが考えられる。
また静止画撮像時で高ppsによる駆動の場合は、電圧制御モードとすることが考えられる。
もちろんこれらは一例である。
電圧制御モードとするか固定電圧モードとするかは、撮像装置1の撮像動作態様に応じたモードとして選択することが考えられる。ここでいう撮像動作態様は、撮像中の音ノイズの観点、消費電力の観点、又は撮像速度の観点のいずれかもしくは複数の点で異なる動作態様である。
例えば駆動音ノイズを考慮するモード選択としては、一例として、動画撮像時は電圧制御モード、静止画撮像時は固定電圧モードなどとすることが考えられる。特に動画撮像時(撮像モードが動画撮像の場合)は、モータノイズを大きくせず、なるべく静かな状態を得るために電圧制御モードとすることは好適となる。
同様の理由で、サイレント撮影モードが選択された場合に電圧制御モードが選択されるものとしてもよい。
また、例えば消費電力を考慮するモード選択としては、パワーセーブモードが選択された場合に電圧制御モードが選択されることが考えられる。
また、例えば撮像速度を考慮するモード選択としては、低速撮影モードに応じて電圧制御モードが選択されるものとしてもよい。この場合、高速撮影モードとされたら、固定電圧モードに切り替えるものとする。
さらには撮像中の音ノイズの観点、消費電力の観点、又は撮像速度の観点でのユーザの判断を反映させてもよい。つまりユーザの入力操作により電圧制御モードと固定電圧モードのいずれかが選択されるものとしてもよい。
なお、以上のようなステップS104の分岐のための電圧制御モードと固定電圧モードの判断の処理は、CPU41で行う例で述べているが、例えばDSP42においてモード判断部65の機能として実行してもよい。即ちモード判断部65が、停止制御中と変位制御中の判断に加えて、変位制御中での電圧制御モードと固定電圧モードの判断を行うようにしてもよい。
駆動モードが電圧制御モードではなく、固定電圧モードの場合、DSP42はステップS105に進み、固定電圧印加による駆動制御を行う。即ちDSP42は予め設定された固定電圧による駆動信号をモータドライバ43に供給する。
電圧制御モードの場合、DSP42はステップS106で、現在位置と目標位置の偏差が所定の閾値thD2以上であるか否かを確認する。なお閾値thD2は停止制御中に用いる閾値thD1と同一値でもよいが、異なる値としてもよい。
例えば停止制御中に対して変位制御中は、偏差の値が平均的に大きくなることも想定されるため、thD1<thD2とすることが、電圧可変制御上、好適になることが考えられる。
DSP42は、MRエンコーダ46の検出情報とCPU41から与えられた目標位置から求めた偏差が閾値thD2以上で、偏差が比較的大きいと判定した場合は、ステップS107でステッピングモータ44の駆動信号として与える印加電圧を1段階アップするように電圧設定を変更する。
但し、DSP42はステップS107でアップした後の電圧値が、所定の電圧上限とした閾値thU2を越えたか否かをステップS108で確認する。
なお閾値thU2は、停止制御中の閾値thU1と同じでもよいが、変位制御中としての適切な上限値に設定されることが望ましい。例えばthU2>thU1とする。
アップした後の電圧値が閾値thU2で示される上限値を越えていなければ、DSP42はステップS110に進み、変更した電圧設定に相当するPWM信号としての駆動信号をモータドライバ43に供給するようにする。
ステップS108で、アップした後の電圧値が閾値thU1を越えたと判定した場合は、DSP42はステップS109に進み、電圧上限値に相当するPWM信号としての駆動信号をモータドライバ43に供給するようにする。
以上の処理により、変位制御中において偏差が閾値thD2以上の場合は、所定周期毎に1段階づつ駆動信号電圧が上昇されていく。またその電圧上昇は閾値thU2で示される上限値を限度とすることになる。
なお、ここでは偏差が閾値thD2以上の場合に1段階電圧設定を上げるものとしたが、偏差量に応じて、電圧上昇量を可変してもよい。即ち偏差の値が大きいほど、1回の電圧上昇量を大きくするような処理である。
ステップS106で偏差が閾値thD2未満で、偏差が比較的小さいと判定された場合は、DSP42はステップS111でステッピングモータ44の駆動信号として与える印加電圧を1段階ダウンするように電圧設定を変更する。
但しDSP42は、ダウンした後の電圧値が、所定の電圧下限とした閾値thL2未満となったか否かをステップS112で確認する。
なお閾値thL2は、停止制御中の閾値thL1と同じでもよいが、変位制御中としての適切な下限値に設定されることが望ましい。例えばthL2>thL1とする。
ダウンした後の電圧値が閾値thL2以上であれば、DSP42はステップS114に進み、変更した電圧設定に相当するPWM信号としての駆動信号をモータドライバ43に供給するようにする。
ステップS112で、ダウンした後の電圧値が閾値thL2未満となったと判定した場合は、DSP42はステップS113に進み、電圧下限値に相当するPWM信号としての駆動信号をモータドライバ43に供給するようにする。
以上の処理により、変位制御中において偏差が閾値thD2未満の場合は、所定周期毎に1段階づつ駆動信号電圧が下げられていく。
またその電圧下降は閾値thL2で示される下限値が限度となる。従って駆動制御に最低限必要とされる電圧印加は行われる。
なお、ここでは偏差が閾値thD2未満の場合に1段階電圧設定を下げるものとしたが、偏差量に応じて、電圧下降量を可変してもよい。即ち偏差の値が小さいほど、1回の電圧下降量を大きくするような処理である。
<4.第2の実施の形態の処理>
第2の実施の形態の処理を図10に示す。これは図9の処理にステップS140からステップS155の処理を加えた例である。
なお、以下の第2、第3、第4の実施の形態を示す図10,図11,図12において図9で既説明の処理については同一のステップ番号を付し、重複説明を避ける。
図10の処理では、DSP42は停止制御中にステップS120で偏差が閾値thD1以上と判定した場合、ステップS140からステップS145の処理を行う。
ステップS140でDSP42は、現在の停止目標位置としての位相位置が不安定点近傍であるか否かを判定する。図7AにはポイントP5として不安定点となる位相位置を示したが、不安定点近傍とは、例えば停止目標位置が、ポイントP5の位相位置(TR/2)を中心として設定した所定範囲内にあるか否かの判断を行うようにすればよい。
現在の停止目標位置としての位相位置が不安定点近傍である場合は、DSP42はステップS142でゲイン係数Kとして係数K1を選択する。
現在の停止目標位置としての位相位置が不安定点近傍ではない場合は、DSP42はステップS141で、現在の停止目標位置としての位相位置が安定点近傍であるか否かを判定する。安定点近傍とは、例えば停止目標位置が、図7AのポイントP1の位相位置(4TR/4)を中心として設定した所定範囲内にあるか否かの判断を行うようにすればよい。
現在の停止目標位置としての位相位置が安定点近傍である場合は、DSP42はステップS143でゲイン係数Kとして係数K3を選択する。
現在の停止目標位置としての位相位置が不安定点近傍でもなく、また安定点近傍でもない場合は、DSP42はステップS144でゲイン係数Kとして係数K2を選択する。
そしてステップS145でDSP42は、ステッピングモータ44の駆動信号として与える印加電圧を、ゲイン係数を反映させた電圧幅だけアップするように電圧設定を変更する。
例えば1段階の電圧のアップ幅を“Vu”とした場合、電圧(K・Vu)だけ上昇させる。
ここで例えば、K1=1.1、K2=1、K3=0.9などとすると、不安定点近傍の場合はアップ幅が大きく、安定点近傍の場合はアップ幅が小さくなることになる。
その後、ステップS122,S123,S124の処理が図9と同様に行われる。
また図10の処理において、DSP42が停止制御中にステップS120で偏差が閾値thD1未満と判定した場合、ステップS150からステップS155の処理を行う。
ステップS150でDSP42は、現在の停止目標位置としての位相位置が不安定点近傍であるか否かを判定する。現在の停止目標位置としての位相位置が不安定点近傍である場合は、DSP42はステップS152でゲイン係数Kとして係数K4を選択する。
現在の停止目標位置としての位相位置が不安定点近傍ではない場合は、DSP42はステップS151で、現在の停止目標位置としての位相位置が安定点近傍であるか否かを判定する。現在の停止目標位置としての位相位置が安定点近傍である場合は、DSP42はステップS153でゲイン係数Kとして係数K6を選択する。
現在の停止目標位置としての位相位置が不安定点近傍でもなく、また安定点近傍でもない場合は、DSP42はステップS154でゲイン係数Kとして係数K5を選択する。
そしてステップS155でDSP42は、ステッピングモータ44の駆動信号として与える印加電圧を、ゲイン係数を反映させた電圧幅だけダウンするように電圧設定を変更する。
例えば1段階の電圧のダウン幅を“Vd”とした場合、電圧(K・Vd)だけ上昇させる。
ここで例えば、K6=1.1、K5=1、K4=0.9などとすると、安定点近傍の場合はダウン幅が大きく、不安定点近傍の場合はダウン幅が小さくなることになる。
その後、ステップS132,S133,S134の処理が図9と同様に行われる。
図10において変位制御中の処理は図9と同様としている。
以上の図10の処理により、停止制御中では、停止目標位置の位相位置に応じて電圧の上げ幅、下げ幅が異なるようにしている。具体的には、不安定点近傍の場合、停止位置の維持のために電圧を下げすぎず、ある程度高めになるようにし、安定点近傍の場合は停止位置の維持は比較的容易なためのために電圧をなるべく下げて消費電力削減を促進するという考え方の制御となる。
なお、上記例では係数K1=K6、K2=K5、K3=K4としたが、もちろんこれは一例である。係数K1≠K6、K2≠K5、K3≠K4でもよい。これらは電圧の上げ幅、下げ幅として適切に設定されればよい。
またステップS142、S153では係数K自体をアップさせ、ステップS143,S152では係数K自体をダウンさせ、ステップS144,S154では係数Kの初期値を維持するような処理としてもよい。この場合でも、ステップS145,S155での電圧変化幅が位相位置に応じて異なるものとなる。
さらに、不安定点近傍の場合のみ係数Kの値を変化させたり、安定点近傍の場合のみ係数Kの値を変化させるという処理例も考えられる。
例えばステップS140で不安定点近傍でなければステップS144に進むようにすれば、不安定点近傍のみ電圧アップの際の係数Kを大きくするという処理例となる。
また例えばステップS150、S152を設けずに、ステップS151でステップS153,S154を選択する処理とすれば、安定点近傍の場合のみ電圧ダウンの際の係数Kを大きくするという処理例となる。
さらに安定点から不安定点までの位相位置を更に細分化して係数Kの値が細かく変化されるようにすることも考えられる。
また不安定点近傍、安定点近傍等の位相位置範囲を判定するための閾値は、実機での実験結果より算出して決定することが望ましい。
<5.第3の実施の形態の処理>
図11に第3の実施の形態としてのDSP42の処理例を示す。
これは、停止制御中は図9の処理例と同様とし、変位制御中は駆動モードが固定電圧モードに限定されるようにした例である。
即ち変位制御中は、DSP42は必ずステップS105で固定電圧による駆動信号印加を行うようにする。
このような処理例でも、図9の例と同様に停止制御中における停止位置の維持と電力消費の削減を実現できる。変位制御中については消費電力削減効果が得られないが、処理は単純化され制御負担が軽減される。
また長いスパンでみれば、変位制御中の累積期間長よりも停止制御中の累積期間長の方が長いため、この図11の処理でも電力消費削減効果は十分に得られる。
なお、停止制御中に図10の処理を行う場合に、変位制御中はこの図11のように処理を行う例も考えられる。
<6.第4の実施の形態の処理>
図12に第4の実施の形態としてのDSP42の処理例を示す。
これは、停止制御中は図9の処理例と同様とし、変位制御中は駆動モードが固定電圧モードに限定されるようにした例である。但し、駆動開始タイミングのみは、比較的高い初期電圧を印加する例である。
このためDSP42の処理としては、駆動開始タイミングのときはステップS102からS103に進み初期電圧を印加するが、それ以降はステップS105で固定電圧による駆動信号印加を行うようにする。
このような処理例でも、図9の例と同様に停止制御中における停止位置の維持と電力消費の削減を実現できる。変位制御中については消費電力削減効果が得られないが、処理は単純化される。また動き出しの際の応答性も改善される。また全体的にみればこの図12の処理でも電力消費削減効果は十分に得られる。
なお、停止制御中に図10の処理を行う場合に、変位制御中はこの図12のように処理を行う例も考えられる。
<7.内視鏡手術システムへの応用例>
本開示に係る技術は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、内視鏡手術システムに適用されてもよい。
図13は、本開示に係る技術(本技術)が適用され得る内視鏡手術システムの概略的な構成の一例を示す図である。
図13では、術者(医師)11131が、内視鏡手術システム11000を用いて、患者ベッド11133上の患者11132に手術を行っている様子が図示されている。図示するように、内視鏡手術システム11000は、内視鏡11100と、気腹チューブ11111やエネルギー処置具11112等の、その他の術具11110と、内視鏡11100を支持する支持アーム装置11120と、内視鏡下手術のための各種の装置が搭載されたカート11200と、から構成される。
内視鏡11100は、先端から所定の長さの領域が患者11132の体腔内に挿入される鏡筒11101と、鏡筒11101の基端に接続されるカメラヘッド11102と、から構成される。図示する例では、硬性の鏡筒11101を有するいわゆる硬性鏡として構成される内視鏡11100を図示しているが、内視鏡11100は、軟性の鏡筒を有するいわゆる軟性鏡として構成されてもよい。
鏡筒11101の先端には、対物レンズが嵌め込まれた開口部が設けられている。内視鏡11100には光源装置11203が接続されており、当該光源装置11203によって生成された光が、鏡筒11101の内部に延設されるライトガイドによって当該鏡筒の先端まで導光され、対物レンズを介して患者11132の体腔内の観察対象に向かって照射される。なお、内視鏡11100は、直視鏡であってもよいし、斜視鏡又は側視鏡であってもよい。
カメラヘッド11102の内部には光学系及び撮像素子が設けられており、観察対象からの反射光(観察光)は当該光学系によって当該撮像素子に集光される。当該撮像素子によって観察光が光電変換され、観察光に対応する電気信号、すなわち観察像に対応する画像信号が生成される。当該画像信号は、RAWデータとしてカメラコントロールユニット(CCU: Camera Control Unit)11201に送信される。
CCU11201は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等によって構成され、内視鏡11100及び表示装置11202の動作を統括的に制御する。さらに、CCU11201は、カメラヘッド11102から画像信号を受け取り、その画像信号に対して、例えば現像処理(デモザイク処理)等の、当該画像信号に基づく画像を表示するための各種の画像処理を施す。
表示装置11202は、CCU11201からの制御により、当該CCU11201によって画像処理が施された画像信号に基づく画像を表示する。
光源装置11203は、例えばLED(light emitting diode)等の光源から構成され、術部等を撮影する際の照射光を内視鏡11100に供給する。
入力装置11204は、内視鏡手術システム11000に対する入力インタフェースである。ユーザは、入力装置11204を介して、内視鏡手術システム11000に対して各種の情報の入力や指示入力を行うことができる。例えば、ユーザは、内視鏡11100による撮像条件(照射光の種類、倍率及び焦点距離等)を変更する旨の指示等を入力する。
処置具制御装置11205は、組織の焼灼、切開又は血管の封止等のためのエネルギー処置具11112の駆動を制御する。気腹装置11206は、内視鏡11100による視野の確保及び術者の作業空間の確保の目的で、患者11132の体腔を膨らめるために、気腹チューブ11111を介して当該体腔内にガスを送り込む。レコーダ11207は、手術に関する各種の情報を記録可能な装置である。プリンタ11208は、手術に関する各種の情報を、テキスト、画像又はグラフ等各種の形式で印刷可能な装置である。
なお、内視鏡11100に術部を撮影する際の照射光を供給する光源装置11203は、例えばLED、レーザ光源又はこれらの組み合わせによって構成される白色光源から構成することができる。RGBレーザ光源の組み合わせにより白色光源が構成される場合には、各色(各波長)の出力強度及び出力タイミングを高精度に制御することができるため、光源装置11203において撮像画像のホワイトバランスの調整を行うことができる。また、この場合には、RGBレーザ光源それぞれからのレーザ光を時分割で観察対象に照射し、その照射タイミングに同期してカメラヘッド11102の撮像素子の駆動を制御することにより、RGBそれぞれに対応した画像を時分割で撮像することも可能である。当該方法によれば、当該撮像素子にカラーフィルタを設けなくても、カラー画像を得ることができる。
また、光源装置11203は、出力する光の強度を所定の時間ごとに変更するようにその駆動が制御されてもよい。その光の強度の変更のタイミングに同期してカメラヘッド11102の撮像素子の駆動を制御して時分割で画像を取得し、その画像を合成することにより、いわゆる黒つぶれ及び白とびのない高ダイナミックレンジの画像を生成することができる。
また、光源装置11203は、特殊光観察に対応した所定の波長帯域の光を供給可能に構成されてもよい。特殊光観察では、例えば、体組織における光の吸収の波長依存性を利用して、通常の観察時における照射光(すなわち、白色光)に比べて狭帯域の光を照射することにより、粘膜表層の血管等の所定の組織を高コントラストで撮影する、いわゆる狭帯域光観察(Narrow Band Imaging)が行われる。あるいは、特殊光観察では、励起光を照射することにより発生する蛍光により画像を得る蛍光観察が行われてもよい。蛍光観察では、体組織に励起光を照射し当該体組織からの蛍光を観察すること(自家蛍光観察)、又はインドシアニングリーン(ICG)等の試薬を体組織に局注するとともに当該体組織にその試薬の蛍光波長に対応した励起光を照射し蛍光像を得ること等を行うことができる。光源装置11203は、このような特殊光観察に対応した狭帯域光及び/又は励起光を供給可能に構成され得る。
図14は、図13に示すカメラヘッド11102及びCCU11201の機能構成の一例を示すブロック図である。
カメラヘッド11102は、レンズユニット11401と、撮像部11402と、駆動部11403と、通信部11404と、カメラヘッド制御部11405と、を有する。CCU11201は、通信部11411と、画像処理部11412と、制御部11413と、を有する。カメラヘッド11102とCCU11201とは、伝送ケーブル11400によって互いに通信可能に接続されている。
レンズユニット11401は、鏡筒11101との接続部に設けられる光学系である。鏡筒11101の先端から取り込まれた観察光は、カメラヘッド11102まで導光され、当該レンズユニット11401に入射する。レンズユニット11401は、ズームレンズ及びフォーカスレンズを含む複数のレンズが組み合わされて構成される。
撮像部11402を構成する撮像素子は、1つ(いわゆる単板式)であってもよいし、複数(いわゆる多板式)であってもよい。撮像部11402が多板式で構成される場合には、例えば各撮像素子によってRGBそれぞれに対応する画像信号が生成され、それらが合成されることによりカラー画像が得られてもよい。あるいは、撮像部11402は、3D(dimensional)表示に対応する右目用及び左目用の画像信号をそれぞれ取得するための1対の撮像素子を有するように構成されてもよい。3D表示が行われることにより、術者11131は術部における生体組織の奥行きをより正確に把握することが可能になる。なお、撮像部11402が多板式で構成される場合には、各撮像素子に対応して、レンズユニット11401も複数系統設けられ得る。
また、撮像部11402は、必ずしもカメラヘッド11102に設けられなくてもよい。例えば、撮像部11402は、鏡筒11101の内部に、対物レンズの直後に設けられてもよい。
駆動部11403は、アクチュエータによって構成され、カメラヘッド制御部11405からの制御により、レンズユニット11401のズームレンズ及びフォーカスレンズを光軸に沿って所定の距離だけ移動させる。これにより、撮像部11402による撮像画像の倍率及び焦点が適宜調整され得る。
通信部11404は、CCU11201との間で各種の情報を送受信するための通信装置によって構成される。通信部11404は、撮像部11402から得た画像信号をRAWデータとして伝送ケーブル11400を介してCCU11201に送信する。
また、通信部11404は、CCU11201から、カメラヘッド11102の駆動を制御するための制御信号を受信し、カメラヘッド制御部11405に供給する。当該制御信号には、例えば、撮像画像のフレームレートを指定する旨の情報、撮像時の露出値を指定する旨の情報、並びに/又は撮像画像の倍率及び焦点を指定する旨の情報等、撮像条件に関する情報が含まれる。
なお、上記のフレームレートや露出値、倍率、焦点等の撮像条件は、ユーザによって適宜指定されてもよいし、取得された画像信号に基づいてCCU11201の制御部11413によって自動的に設定されてもよい。後者の場合には、いわゆるAE(Auto Exposure)機能、AF(Auto Focus)機能及びAWB(Auto White Balance)機能が内視鏡11100に搭載されていることになる。
カメラヘッド制御部11405は、通信部11404を介して受信したCCU11201からの制御信号に基づいて、カメラヘッド11102の駆動を制御する。
通信部11411は、カメラヘッド11102との間で各種の情報を送受信するための通信装置によって構成される。通信部11411は、カメラヘッド11102から、伝送ケーブル11400を介して送信される画像信号を受信する。
また、通信部11411は、カメラヘッド11102に対して、カメラヘッド11102の駆動を制御するための制御信号を送信する。画像信号や制御信号は、電気通信や光通信等によって送信することができる。
画像処理部11412は、カメラヘッド11102から送信されたRAWデータである画像信号に対して各種の画像処理を施す。
制御部11413は、内視鏡11100による術部等の撮像、及び、術部等の撮像により得られる撮像画像の表示に関する各種の制御を行う。例えば、制御部11413は、カメラヘッド11102の駆動を制御するための制御信号を生成する。
また、制御部11413は、画像処理部11412によって画像処理が施された画像信号に基づいて、術部等が映った撮像画像を表示装置11202に表示させる。この際、制御部11413は、各種の画像認識技術を用いて撮像画像内における各種の物体を認識してもよい。例えば、制御部11413は、撮像画像に含まれる物体のエッジの形状や色等を検出することにより、鉗子等の術具、特定の生体部位、出血、エネルギー処置具11112の使用時のミスト等を認識することができる。制御部11413は、表示装置11202に撮像画像を表示させる際に、その認識結果を用いて、各種の手術支援情報を当該術部の画像に重畳表示させてもよい。手術支援情報が重畳表示され、術者11131に提示されることにより、術者11131の負担を軽減することや、術者11131が確実に手術を進めることが可能になる。
カメラヘッド11102及びCCU11201を接続する伝送ケーブル11400は、電気信号の通信に対応した電気信号ケーブル、光通信に対応した光ファイバ、又はこれらの複合ケーブルである。
ここで、図示する例では、伝送ケーブル11400を用いて有線で通信が行われていたが、カメラヘッド11102とCCU11201との間の通信は無線で行われてもよい。
以上、本開示に係る技術が適用され得る内視鏡手術システムの一例について説明した。本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、カメラヘッド11102に適用され得る。具体的には、図2、図5等で説明したレンズ制御部23の構成をカメラヘッド制御部11405が備え、レンズユニット11401内の絞り機構のステッピングモータを制御することができる。これにより脱調を防止し、かつ消費電力の少ない駆動を実現できる。
なお、ここでは、一例として内視鏡手術システムについて説明したが、本開示に係る技術は、その他、例えば、顕微鏡手術システム等に適用されてもよい。
<8.まとめ及び変形例>
以上、実施の形態について説明してきたが、実施の形態によれば次のような効果が得られる。
実施の形態のレンズ制御部23はステッピングモータ44の駆動による現在位置とステッピングモータ44の駆動についての目標位置との偏差を検出する偏差検出部62と、ステッピングモータ44を駆動する駆動信号を出力する駆動信号出力部64と、ステッピングモータ44により駆動される被駆動体の停止制御中に、偏差検出部46で検出された偏差の値に応じて駆動信号出力部64からの駆動信号を設定する駆動信号設定部63を備える。
より具体的には、レンズ制御部23はステッピングモータ44に対するモータ駆動装置として機能する。そしてレンズ制御部23(DSP42)は、ステッピングモータ44により駆動される被駆動体(絞り機構45の可動部)の現在位置と目標位置との偏差を検出する偏差検出部62を備える。またレンズ制御部23(DSP42)は、被駆動体を目標位置に変位させる変位制御中にステッピングモータ44の駆動信号を出力するとともに、被駆動体の停止制御中にステッピングモータ44に停止位置を維持させる駆動信号を出力する駆動信号出力部64を備える。さらにレンズ制御部23(DSP42)は、停止制御中に、偏差検出部62で検出された偏差の値に応じて駆動信号出力部64からの駆動信号の電圧を設定する駆動信号設定部63を備える。
即ちステッピングモータ44に対して、停止制御中にも、その停止位置を維持するように電圧印加を行う。この場合に、目標位置と実際の停止位置との偏差に応じて、印加電圧を可変設定する。
偏差を検出することにより、ステッピングモータ44の脱調の可能性を検知することができる。これにより、例えば脱調の危険性が高い場合は高い電圧を印加し、そうでないときは電圧を下げるということが可能となる。すると、停止中に、指定の絞り値を維持するために常時高い電圧をかけるということを不要とすることができる。つまり偏差が小さく、脱調の危険性がないという場合は、停止維持のための印加電圧を低くすることができる。これにより、絞り機構45の停止中の電力消費を削減できる。特に絞り機構45は停止している期間(或る開口径を維持している期間)が長いため、その電力削減効果は非常に大きい。
さらに、言い換えれば、印加電圧を低電圧化しても、それは脱調の危険がないときであるため、その後も脱調することなく安定したモータ動作を継続できる。
逆に外乱、衝撃等により偏差が大きくなった場合は、印加電圧を上げることで、適切な停止位置への維持(指定の開口径の維持)が可能となる。
また実施の形態のレンズ制御部23は、目標位置の情報に基づいて、少なくとも、停止制御中か、変位制御中かを判断するモード判断部65を備える例を述べた。
例えばモード判断部65は、目標位置が被駆動体の現在位置を所定位置に維持させる情報の場合、停止制御中と判断する。またモード判断部65は、目標位置が被駆動体の現在位置を所定位置まで駆動させる情報の場合、変位制御中と判断する。
これによりステッピングモータ44による駆動状態を的確に判定し、駆動状態に応じた制御を正確に行うことができる。
特に目標位置の情報に基づいて判断することで、例えば停止制御中に外乱その他の要因によって被駆動体が変位してしまっている場合なども、正しく停止制御中であると判断できる。
第1、第2、第3、第4の実施の形態では、DSP42は停止制御中に、停止位置を維持するための上限電圧thU1から下限電圧thL1の電圧範囲内において駆動信号の電圧を設定するようにした。
即ち絞り機構45の停止制御中にその停止位置を維持するための電圧印加を行うが、その電圧可変設定は、停止位置の維持のための上限から下限を設定し、その範囲内で行うようにする。
上限電圧thU1から下限電圧thL1の範囲内で電圧を変化させることで適切な停止位置維持が可能となる。特に電力消費削減のためにはなるべく電圧を低くしていきたいが、下限電圧を設定していることで、可変設定制御にかかわらず、少なくとも停止状態の維持としての適切な電圧印加が行われる状態を維持できる。
第1、第2、第3、第4の実施の形態では、DSP42は停止制御中に、偏差の値と閾値thD1との比較を行い、比較結果に応じて駆動信号の電圧を増減する処理を行うようにした。
即ち検出された偏差と閾値とを比較して、偏差が大きいか小さいかを判定する。そして偏差の大小に応じて印加している駆動信号電圧を増減する。
これにより偏差の程度に対応した簡易且つ適切な停止状態維持制御が実現される。
第1、第2、第3、第4の実施の形態では、DSP42は停止制御中に、所定周期毎に検出された偏差の値に応じて駆動信号の電圧を増減する処理を行う例を述べた。
これにより所定のフィードバック周期毎の偏差の状況に応じて適切な停止制御が実現される。また周期が適切に設定されていることで、停止制御中に衝撃が加わった場合などにも応答性よく対応し、電圧を上昇させることで停止位置の維持が可能になる。
なお、停止制御中の電圧可変制御を行うフィードバック周期は、変位制御中(開口径変動中)の電圧可変制御を行うフィードバック周期と異なるようにすることが考えられる。停止制御中は偏差の変動が駆動中よりは少ないと考えられるため、停止制御中のフィードバック周期は駆動中のフィードバック周期より長くする。これにより停止制御中のシステム全体の処理負荷を軽減することができる。
例えばCPU41がDSP42に目標位置を送信し、DSP42が図9、図10、図11、図12のいずれかの処理を行う周期を、変位制御中は60Hz周期(16.6msec間隔)、停止制御中は30Hz周期(33.3msec間隔)にするなどである。
第2の実施の形態では、DSP42はステッピングモータ44の停止位相位置に応じた駆動信号の電圧設定を行うようにした。
ステッピングモータ44をマイクロステップ駆動させて図6Aのように各種の位相位置で停止させる場合、位相位置に応じて停止状態の安定性が異なる。このため位相位置に応じて電圧設定を行うことで、位相位置に適した停止状態維持が実現できる。
より具体的には第2の実施の形態では、DSP42はステッピングモータ44の停止位相位置に応じた係数Kを設定し、係数Kを用いて駆動信号の電圧の変化量を設定するようにした(図10参照)。
ステッピングモータ44をマイクロステップ駆動させて図6Aのように各種の位相位置で停止させる場合、不安定点に近い状態である場合は、なるべく高い電圧を維持するようにすることで、停止状態が良好に維持されるようにする。
一方で安定点に近い状態である場合は、比較的電圧が低くても停止状態が維持できる。そこでこのような場合は電力消費の削減を重視してできるだけ低い電圧となるようにする。図10のように所定周期毎に電圧を低下させる場合、安定点近傍での停止中は、早めに電圧下限値に到達することになり、消費電力削減により有効となる。
第1、第2、第3、第4の実施の形態では、被駆動体は撮像光学系(レンズ系21)に配置された絞り機構の可動部であるとした。即ち開口径を変化させる可動部である。
絞り機構45の開口径をステッピングモータ44により変化させる場合に、そのステッピングモータ44に対して停止制御中にも電圧印加を行うことで、開口径を目標の径(F値)に維持できるようにする。
このような開口径維持のために、ステッピングモータ44の停止制御中の印加電圧を偏差に応じて可変設定することで、F値を適切に維持しつつ、可能な限り低電圧化して消費電力の削減を図ることができる。特に絞り機構の駆動に関しては、停止制御中となる期間が長くなるため、停止制御中に電力消費を削減できることは非常に有効である。
第1、第2、第3、第4の実施の形態では、DSP42はステッピングモータ又は被駆動体に設けられた位置センサ(MRエンコーダ46)により現在位置を検出するものとした。
位置センサを備えるステッピングモータ機構を対象とすることで、DSP42は現在位置を容易かつ的確に検出できる。これにより偏差を正確に検出し、適切な電圧制御が可能となる。
もちろん位置センサとしてはMRエンコーダ46に限らず、他のセンサでもよい。例えば光学式センサとエンコーダを用いて現在位置情報を得るものも考えられる。
第1、第2、第4の実施の形態では、DSP42は、ステッピングモータ44の駆動開始タイミングにおいて、駆動信号の電圧を、駆動量の目標値に応じた初期電圧となるようにする例を述べた(S102,S103)。
即ち図9、図10又は図12のステップS102→S103の処理として初期電圧を設定する。これにより応答性のよいステッピングモータ44の動作が可能となる。
第3の実施の形態では、DSP42は、変位制御中には、駆動信号の電圧を固定電圧に設定する例を述べた。即ち変位制御中にはステッピングモータ44を固定電圧で駆動する。
即ち図11のように、変位制御中はステップS105の処理で予め決められた固定電圧が駆動信号電圧として設定されるようにする。この場合、変位制御中は脱調回避のために高い固定電圧を与える動作が実現される。換言すれば変位制御中は脱調回避に重きをおき、消費電力低減は停止制御中の電圧可変制御を実現するという考え方となる。
なお第4の実施の形態(図12)のように駆動制御の開始タイミング(ステッピングモータ駆動パルスの一発目)のみ目標値に応じた初期電圧とし、その後は固定電圧という処理もある。この場合は動き出しの応答性の確保とともに変位制御中の脱調回避という効果が得られる。
第1、第2の実施の形態では、DSP42は、変位制御中には、第1モード(固定電圧モード)の場合は駆動信号の電圧を固定電圧に設定し、第2モード(電圧制御モード)の場合は駆動信号の電圧を検出された偏差の値に応じて設定するようにした。
即ち変位制御中にはステッピングモータ44を固定電圧で駆動する場合と可変設定する場合とをモードに応じて使い分ける。
これによりモードに適したステッピングモータ駆動が実現できる。
また第1モード(固定電圧モード)、第2モード(電圧制御モード)は、撮像装置1の撮像動作態様に応じたモードであるとした。例えば動作撮像、静止画撮像、連写撮像などの撮像動作態様によって第1モード、第2モードが設定される。
例えばここでいう撮像動作態様は、撮像中の音ノイズ、消費電力、又は撮像速度の少なくともいずれかが異なる動作態様である。
これにより撮像動作に適したステッピングモータ駆動が実現できる。例えば動画撮像中は比較的高い電圧を印加してステッピングモータ44のモータ動作ノイズが悪化することは望ましくない。そこで動画撮像中は第2モード(電圧制御モード)として、可能であればステッピングモータ44への印加電圧を低下させ、ノイズ低減を図ることなどが実現できる。消費電力や撮像速度の観点でも、電圧制御モードと固定電圧モードを適切に選択できる。
第1、第2の実施の形態では、DSP42は変位制御中、駆動信号の電圧を、検出された偏差の値に応じて設定するようにした。
図9、図10のように、変位制御中にも電圧可変設定を行うことで、脱調回避とともに、可能であれば(脱調の恐れがなければ)電力消費を削減していくことができる。
なお第1、第2の実施の形態では、固定電圧モードで制御される場合もある例を示しているが、変位制御中には必ず電圧制御モードで駆動制御が行われるようにしてもよい。即ち停止制御中と合わせて常に電圧可変制御が行われるようにすることも考えられる。
第1、第2の実施の形態では、DSP42は停止制御中に、第1の上限電圧thU1から第1の下限電圧thL1の電圧範囲内において駆動信号の電圧を設定するとともに、変位制御中に、第2の上限電圧thU2から第2の下限電圧thL2の電圧範囲内において駆動信号の電圧を設定する例を述べた。
即ち停止制御中は、停止位置を維持するための第1の上限電圧(thU1)から第1の下限電圧(thL1)の範囲内で電圧制御を行い、変位制御中は脱調を回避しつつ適切なモータ駆動が行える範囲としての第2の上限電圧(thU2)から第2の下限電圧(thL2)の範囲内で電圧制御を行う。
これにより停止制御中、変位制御中のそれぞれにおいて適切な範囲で電圧制御が実行される。
第1、第2の実施の形態では、DSP42は停止制御中に、検出された偏差の値と第1の閾値thD1との比較を行い、比較結果に応じて駆動信号の電圧を増減する処理を行うとともに、変位制御中に、検出された偏差の値と第2の閾値thD2との比較を行い、比較結果に応じて駆動信号の電圧を増減する処理を行う例を述べた。
即ち第1,第2の実施の形態の処理(図9、図10)のように、停止制御中は第1の閾値(thD1)を用いて偏差の程度を判定し、変位制御中は第2の閾値(thD2)を用いて偏差の程度を判定している。
第1の閾値(thD1)は停止状態の維持と脱調の可能性を判断するための閾値であり、第2の閾値(thD2)は安定したモータ駆動を維持できているかを判断するための閾値となり、その目的に合わせてそれぞれ値を適切に設定することで、安定したステッピングモータ44の動作が実現される。
なお、いずれも脱調可能性を判定するという観点での基準とも考えることができ、その点のみで考えれば、第1の閾値(thD1)と第2の閾値(thD2)は同一の値とすることも考えられる。
本開示の技術は、ステッピングモータを使用する駆動系に広く適用できる。例えばレンズ鏡筒2(光学装置)や撮像装置1の場合、フォーカスレンズ駆動、ズームレンズ駆動などにステッピングモータを使う場合は、本開示の技術が適用できる。
またレンズ鏡筒2や撮像装置1、さらには上述の内視鏡手術システム以外でも、ステッピングモータ44による駆動制御技術として適用可能である。特にステッピングモータ44の停止制御中に電圧印加を行う場合に有用である。
なお、本明細書に記載された効果はあくまでも例示であって限定されるものではなく、また他の効果があってもよい。
なお本技術は以下のような構成も採ることができる。
(1)
ステッピングモータの駆動による現在位置と前記ステッピングモータの駆動についての目標位置との偏差を検出する偏差検出部と、
前記ステッピングモータを駆動する駆動信号を出力する駆動信号出力部と、
前記ステッピングモータにより駆動される被駆動体の停止制御中に、前記偏差検出部で検出された偏差の値に応じて前記駆動信号出力部からの駆動信号を設定する駆動信号設定部と、を備えた
モータ制御装置。
(2)
目標位置の情報に基づいて、少なくとも、前記停止制御中か、前記被駆動体を変位させる変位制御中かを判断するモード判断部を備える
上記(1)に記載のモータ制御装置。
(3)
前記モード判断部は、目標位置が前記被駆動体の現在位置を所定位置に維持させる情報の場合、前記停止制御中と判断する
上記(2)に記載のモータ制御装置。
(4)
前記モード判断部は、目標位置が前記被駆動体の現在位置を前記所定位置まで駆動させる情報の場合、前記変位制御中と判断する
上記(2)又は(3)に記載のモータ制御装置。
(5)
前記駆動信号は電圧値を含むPWM信号で、
前記駆動信号設定部は、
前記停止制御中に、停止位置を維持するための上限電圧から下限電圧の電圧範囲内において駆動信号の電圧を設定する
上記(1)乃至(4)のいずれかに記載のモータ制御装置。
(6)
前記駆動信号設定部は、
前記停止制御中に、前記偏差検出部で検出された偏差の値と閾値との比較を行い、比較結果に応じて駆動信号の電圧を増減する処理を行う
上記(1)乃至(5)のいずれかに記載のモータ制御装置。
(7)
前記駆動信号設定部は、
前記停止制御中に、所定周期毎に、前記偏差検出部で検出された偏差の値に応じて駆動信号の電圧を増減する処理を行う
上記(1)乃至(6)のいずれかに記載のモータ制御装置。
(8)
前記駆動信号設定部は、
前記ステッピングモータの停止位相位置に応じた駆動信号の電圧設定を行う
上記(1)乃至(7)のいずれかに記載のモータ制御装置。
(9)
前記駆動信号設定部は、
前記ステッピングモータの停止位相位置に応じた係数を設定し、当該係数を用いて駆動信号の電圧の変化量を設定する
上記(8)に記載のモータ制御装置。
(10)
前記被駆動体は撮像光学系に配置された絞り機構の可動部である
上記(1)乃至(9)のいずれかに記載のモータ制御装置。
(11)
前記偏差検出部は、前記ステッピングモータ又は前記被駆動体に設けられた位置センサにより前記現在位置を検出する
上記(1)乃至(10)のいずれかに記載のモータ制御装置。
(12)
前記駆動信号設定部は、前記ステッピングモータの駆動開始タイミングにおいて、駆動信号の電圧を、駆動量の目標値に応じた初期電圧となるようにする
上記(1)乃至(11)のいずれかに記載のモータ制御装置。
(13)
前記駆動信号設定部は、
前記モード判断部が変位制御中と判断した場合、駆動信号の電圧を固定電圧に設定する
上記(2)乃至(4)のいずれかに記載のモータ制御装置。
(14)
前記駆動信号設定部は、
前記モード判断部が変位制御中と判断した場合において、
第1モードの場合は駆動信号の電圧を固定電圧に設定し、
第2モードの場合は駆動信号の電圧を、前記偏差検出部で検出された偏差の値に応じて設定する
上記(2)乃至(4)のいずれかに記載のモータ制御装置。
(15)
前記第1モード、前記第2モードは、撮像装置の撮像動作態様に応じたモードである
上記(14)に記載のモータ制御装置。
(16)
前記撮像動作態様は、撮像中の音ノイズ、消費電力、又は撮像速度のいずれかが異なる動作態様である
上記(15)に記載のモータ制御装置。
(17)
前記第1モードは静止画撮像モード、
前記第2モードは動画撮像モードである
上記(14)乃至(16)のいずれかに記載のモータ制御装置。
(18)
前記駆動信号設定部は、
前記モード判断部が変位制御中と判断した場合、駆動信号の電圧を、前記偏差検出部で検出された偏差の値に応じて設定する
上記(2)乃至(4)のいずれかに記載のモータ制御装置。
(19)
前記駆動信号設定部は、
前記停止制御中に、第1の上限電圧から第1の下限電圧の電圧範囲内において駆動信号の電圧を設定するとともに、
前記変位制御中に、第2の上限電圧から第2の下限電圧の電圧範囲内において駆動信号の電圧を設定する
上記(18)に記載のモータ制御装置。
(20)
前記駆動信号設定部は、
前記停止制御中に、前記偏差検出部で検出された偏差の値と第1の閾値との比較を行い、比較結果に応じて駆動信号の電圧を増減する処理を行うとともに、
前記変位制御中に、前記偏差検出部で検出された偏差の値と第2の閾値との比較を行い、比較結果に応じて駆動信号の電圧を増減する処理を行う
上記(18)又は(19)に記載のモータ制御装置。
(21)
撮像装置に装着可能なレンズ鏡筒として構成される光学装置であって、
ステッピングモータの駆動による現在位置と前記ステッピングモータの駆動についての目標位置との偏差を検出する偏差検出部と、
前記ステッピングモータを駆動する駆動信号を出力する駆動信号出力部と、
前記ステッピングモータにより駆動される被駆動体の停止制御中に、前記偏差検出部で検出された偏差の値に応じて前記駆動信号出力部からの駆動信号を設定する駆動信号設定部と、を備えた
光学装置。
(22)
ステッピングモータの駆動による現在位置と前記ステッピングモータの駆動についての目標位置との偏差を検出する偏差検出部と、
前記ステッピングモータを駆動する駆動信号を出力する駆動信号出力部と、
前記ステッピングモータにより駆動される被駆動体の停止制御中に、前記偏差検出部で検出された偏差の値に応じて前記駆動信号出力部からの駆動信号を設定する駆動信号設定部と、を備えた
撮像装置。
(23)
ステッピングモータの停止制御中に、
前記ステッピングモータの駆動による現在位置と前記ステッピングモータの駆動についての目標位置との偏差を検出し、
検出された偏差の値に応じて前記ステッピングモータの駆動信号を設定し、
該設定に基づいて前記ステッピングモータの駆動信号を出力する
モータ制御方法。
1…撮像装置、2…レンズ鏡筒、12…撮像素子、13…カメラ信号処理部、14…記録部、15…表示部、16…出力部、17…操作部、18…電源部、21…レンズ系、22…ドライバ部、23…レンズ制御部、30…カメラ制御部、31…メモリ部、41…CPU、42…DSP、43…モータドライバ、44…ステッピングモータ、45…絞り機構、46…MRエンコーダ、51…ローター、52…ステーター、53…巻線、61…指示取得部、62…偏差検出部、63…駆動信号設定部、64…駆動信号出力部、65…モード判断部

Claims (22)

  1. ステッピングモータの駆動による現在位置と前記ステッピングモータの駆動についての目標位置との偏差を検出する偏差検出部と、
    前記ステッピングモータを駆動する駆動信号を出力する駆動信号出力部と、
    前記ステッピングモータにより駆動される被駆動体の停止制御中に、前記偏差検出部で検出された偏差の値に応じて前記駆動信号出力部からの駆動信号を設定する駆動信号設定部と、を備え
    前記駆動信号設定部は、
    前記停止制御中に、目標位置に対応する前記ステッピングモータの位相位置に応じた駆動信号の電圧設定を行う
    モータ制御装置。
  2. 目標位置の情報に基づいて、少なくとも、前記停止制御中か、前記被駆動体を変位させる変位制御中かを判断するモード判断部を備える
    請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記モード判断部は、目標位置が変化していない場合、前記停止制御中と判断する
    請求項2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記モード判断部は、目標位置が変化している場合、前記変位制御中と判断する
    請求項3に記載のモータ制御装置。
  5. 前記駆動信号は電圧値を含むPWM信号で、
    前記駆動信号設定部は、
    前記停止制御中に、停止位置を維持するための上限電圧から下限電圧の電圧範囲内において駆動信号の電圧を設定する
    請求項1に記載のモータ制御装置。
  6. 前記駆動信号設定部は、
    前記停止制御中に、前記偏差検出部で検出された偏差の値と閾値との比較を行い、比較結果に応じて駆動信号の電圧を増減する処理を行う
    請求項1に記載のモータ制御装置。
  7. 前記駆動信号設定部は、
    前記停止制御中に、所定周期毎に、前記偏差検出部で検出された偏差の値に応じて駆動信号の電圧を増減する処理を行う
    請求項1に記載のモータ制御装置。
  8. 前記駆動信号設定部は、
    目標位置に対応する前記ステッピングモータの位相位置に応じた係数を設定し、当該係数を用いて駆動信号の電圧の変化量を設定する
    請求項に記載のモータ制御装置。
  9. 前記被駆動体は撮像光学系に配置された絞り機構の可動部である
    請求項1に記載のモータ制御装置。
  10. 前記偏差検出部は、前記ステッピングモータ又は前記被駆動体に設けられた位置センサにより前記現在位置を検出する
    請求項1に記載のモータ制御装置。
  11. 前記駆動信号設定部は、前記ステッピングモータの駆動開始タイミングにおいて、駆動信号の電圧を、目標位置と現在位置との偏差に応じた初期電圧となるようにする
    請求項1に記載のモータ制御装置。
  12. 前記駆動信号設定部は、
    前記モード判断部が変位制御中と判断した場合、駆動信号の電圧を固定電圧に設定する
    請求項2に記載のモータ制御装置。
  13. 前記駆動信号設定部は、
    前記モード判断部が変位制御中と判断した場合において、
    第1モードの場合は前記駆動信号出力部から出力される駆動信号の電圧を固定電圧に設定し、
    第2モードの場合は前記駆動信号出力部から出力される駆動信号の電圧を、前記偏差検出部で検出された偏差の値に応じて設定する
    請求項2に記載のモータ制御装置。
  14. 前記第1モード、前記第2モードは、撮像装置の撮像動作態様に応じたモードである
    請求項13に記載のモータ制御装置。
  15. 前記撮像動作態様は、撮像中の音ノイズ、消費電力、又は撮像速度のいずれかが異なる動作態様である
    請求項14に記載のモータ制御装置。
  16. 前記第1モードは静止画撮像モード、
    前記第2モードは動画撮像モードである
    請求項13に記載のモータ制御装置。
  17. 前記駆動信号設定部は、
    前記モード判断部が変位制御中と判断した場合、前記駆動信号出力部から出力される駆動信号の電圧を、前記偏差検出部で検出された偏差の値に応じて設定する
    請求項2に記載のモータ制御装置。
  18. 前記駆動信号設定部は、
    前記停止制御中に、第1の上限電圧から第1の下限電圧の電圧範囲内において駆動信号の電圧を設定するとともに、
    前記変位制御中に、第2の上限電圧から第2の下限電圧の電圧範囲内において駆動信号の電圧を設定する
    請求項17に記載のモータ制御装置。
  19. 前記駆動信号設定部は、
    前記停止制御中に、前記偏差検出部で検出された偏差の値と第1の閾値との比較を行い、比較結果に応じて駆動信号の電圧を増減する処理を行うとともに、
    前記変位制御中に、前記偏差検出部で検出された偏差の値と第2の閾値との比較を行い、比較結果に応じて駆動信号の電圧を増減する処理を行う
    請求項17に記載のモータ制御装置。
  20. 撮像装置に装着可能なレンズ鏡筒として構成される光学装置であって、
    ステッピングモータの駆動による現在位置と前記ステッピングモータの駆動についての目標位置との偏差を検出する偏差検出部と、
    前記ステッピングモータを駆動する駆動信号を出力する駆動信号出力部と、
    前記ステッピングモータにより駆動される被駆動体の停止制御中に、前記偏差検出部で検出された偏差の値に応じて前記駆動信号出力部からの駆動信号を設定する駆動信号設定部と、を備え
    前記駆動信号設定部は、
    前記停止制御中に、目標位置に対応する前記ステッピングモータの位相位置に応じた駆動信号の電圧設定を行う
    光学装置。
  21. ステッピングモータの駆動による現在位置と前記ステッピングモータの駆動についての目標位置との偏差を検出する偏差検出部と、
    前記ステッピングモータを駆動する駆動信号を出力する駆動信号出力部と、
    前記ステッピングモータにより駆動される被駆動体の停止制御中に、前記偏差検出部で検出された偏差の値に応じて前記駆動信号出力部からの駆動信号を設定する駆動信号設定部と、を備えた
    前記駆動信号設定部は、
    前記停止制御中に、目標位置に対応する前記ステッピングモータの位相位置に応じた駆動信号の電圧設定を行う
    撮像装置。
  22. ステッピングモータの停止制御中に、
    前記ステッピングモータの駆動による現在位置と前記ステッピングモータの駆動についての目標位置との偏差を検出し、
    検出された偏差の値、及び、目標位置に対応する前記ステッピングモータの停止位相位置に応じて前記ステッピングモータの駆動信号の電圧を設定し、
    該設定に基づいて前記ステッピングモータの駆動信号を出力する
    モータ制御方法。
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