JP7287267B2 - 導電性重合体分散液の製造方法 - Google Patents

導電性重合体分散液の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、導電性重合体分散液の製造方法に関する。
導電性重合体分散液は、導電性塗料、帯電防止剤、電磁波遮蔽材料、固体電解質、透明導電性材料、電池材料、コンデンサ材料、センサ材料、導電性接着剤、電子写真材料、感光部材、転写部材などの原料として用いられ、高い導電性が求められている。
導電性重合体としては、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリ(p-フェニレン-ビニレン)、ポリアセン、ポリチオフェンビニレンなどが知られている。また、導電性重合体の対アニオンとしてポリスチレンスルホン酸などのポリアニオンをドープする技術が知られている。
例えば、特許文献1及び特許文献2には、ポリアニオンの存在下に導電性重合体分散液を得るための単量体を酸化重合することを特徴とする導電性重合体組成物の製造方法、およびポリアニオンと有機スルホン酸の存在下に導電性重合体を得るための単量体を酸化重合することを特徴とする導電性重合体組成物の製造方法が開示されている。また、特許文献3には、ポリアニオンと導電性重合体を得るためのモノマーとを含む水系もしくは非水系の分散液または溶液に超音波を照射して前記モノマーを重合することを含む導電性重合体分散液の製造方法が記載されている。
特許文献4の調剤例1には、導電性重合体分散液である、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホネート分散液を、イオン交換樹脂を用いて無機塩を除去したのち、700バールの高圧力下で高圧ホモジナイザーを用いて均質化させる方法が記載されている。
特開2005-76016号公報 特開平7-90060号公報 特表2011-510141号公報 特表2019-110334号公報
導電性重合体は、導電性重合体分散液から、溶媒等を除去することで得られる膜等の形態で使用されることが多い。これらの導電性重合体は、従来技術に比べて、より高い電気伝導率が求められている。特許文献1~3に記載の製造方法により得られた導電性重合体分散液は、得られた導電性重合体の電気伝導率は十分ではない。特許文献4に記載の上記方法では、高圧ホモジナイザーの圧力が高く、それにより導電性重合体含有粒子が劣化し、導電性重合体の電気伝導率が低下することが予想される。
本発明は、高い生産性を確保しつつ、電気伝導率の高い導電性重合体を得ることができる導電性重合体分散液の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、以下に詳述する導電性重合体分散液の製造方法により上記課題を解決し得ることを見出した。
すなわち、本発明は下記1~8に関する。
1.導電性重合体を含む粒子が分散媒中に分散したプロセス液から導電性重合体分散液を製造する方法であって、
前記導電性重合体を含む粒子を分散させる分散工程及び該分散工程後のプロセス液を冷却する冷却工程を含み、
前記分散工程と前記冷却工程とを繰り返し行い、
前記分散工程終了から次の前記冷却工程開始までの時間t、前記冷却工程終了から次の前記分散工程開始までの時間tとすると、t/(t+t)≧0.5であり、
前記冷却工程では、前記分散工程開始時の前記プロセス液の温度が各工程の繰り返しによって変化しないように前記プロセス液を冷却し、
前記分散工程開始時の前記プロセス液の温度をTdin、前記分散工程の終了時と開始時との前記プロセス液の温度の差をΔTdとすると、
前記分散工程終了から次の前記冷却工程開始までの間の前記プロセス液の温度をTdin+0.7ΔTd以上に保持する
導電性重合体分散液の製造方法。
2.t/(t+t)≧0.7である前記1に記載の導電性重合体分散液の製造方法。
3.ΔTd≧3℃である前記1または2に記載の導電性重合体分散液の製造方法。
4.Tdin+ΔTd≦100℃である請求項1~3のいずれかに記載の導電性重合体分散液の製造方法。
5.前記分散工程は、超音波分散機または高圧ホモジナイザー及び/またはハイシェアミキサーによって行われる前記1~4のいずれかに記載の導電性重合体分散液の製造方法。
6.前記冷却工程は、プレート型式熱交換器及び/またはスパイラル式熱交換器によって行われる前記1~5のいずれかに記載の導電性重合体分散液の製造方法。
7.前記分散工程を分散器中で行い、
前記冷却工程を冷却器中で行い、
前記プロセス液を第1流路を介して前記分散器から前記冷却器に輸送し、前記プロセス液を第2流路を介して前記冷却器から前記分散器に輸送することにより前記プロセス液を、前記分散器、前記第1流路、前記冷却器、及び前記第2流路をこの順で含む循環経路内で循環させ、
前記第1流路と前記第2流路が下記条件:
/(V+V)≧0.5
(式中、Vは前記第1流路の容積であり、Vは前記第2流路の容積である。)
を満たす前記1~6のいずれかに記載の導電性重合体分散液の製造方法。
8.液体の循環経路を有する製造装置を用いて、導電性重合体を含む粒子が分散媒中に分散したプロセス液からの導電性重合体分散液を製造する方法であって、
前記循環経路は、
前記導電性重合体を含む粒子を分散させる分散器と、
前記プロセス液を冷却する冷却器と、
前記分散器出口と前記冷却器入口との間の前記プロセス液の流路である第1流路と、
前記冷却器出口と前記分散器入口との間の前記プロセス液の流路である第2流路と、
前記プロセス液を前記循環経路内で流す送液部とを備え、
前記第1流路の体積をV、前記第2流路の体積をVとすると、V/(V+V)≧0.5であり、
前記プロセス液を、前記分散器、前記第1流路、前記冷却器、前記第2流路の順に前記循環経路内で循環させ、
前記冷却器を用いて、前記分散器入口の前記プロセス液の温度が一定になるように前記プロセス液を冷却し、
前記分散器入口の前記プロセス液の温度をTdin、前記分散器出口と前記分散器入口との前記プロセス液の温度の差をΔTdとすると、前記第1流路を流れる前記プロセス液の温度をTdin+0.7ΔTd以上に保持する
ことを特徴とする導電性重合体分散液の製造方法。
本発明によれば、高い生産性を確保しつつ、電気伝導率の高い導電性重合体を得ることができる導電性重合体分散液の製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態にかかる導電性重合体分散液の製造装置を表す概略図である。 本発明の他の実施形態にかかる導電性重合体分散液の製造装置を表す概略図である。 本発明の別の実施形態にかかる導電性重合体分散液の製造方法を示したフロー図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明の範囲は以下の実施形態に限定されない。
以下の説明において、本実施形態の導電性重合体分散液の製造方法に用いる原料としての分散液を原料分散液、本実施形態の製造方法による工程開始後の分散液をプロセス液、本実施形態の製造方法による生成物としての分散液を導電性重合体分散液とする。
<1.第1実施形態>
〔1-1.導電性重合体分散液の製造装置〕
図1は、本発明の一実施形態にかかる導電性重合体分散液の製造装置1の一例を表す概略図である。なお、本発明にかかる導電性重合体分散液の製造装置はここで説明する構成に限られない。導電性重合体分散液の製造装置1(以下、単に“製造装置1”とすることもある。)はプロセス液の循環経路を有する。製造装置1内の循環経路は、分散器11、第1流路12、冷却器13、第2流路14、及び送液部15を備える。送液部15は、プロセス液を、分散器11、第1流路12、冷却器13、第2流路14の順に輸送し、再び分散器11に至るように循環経路内を循環させる。循環経路内でのプロセス液が流れる方向を循環方向として矢印で示した。また、製造装置1には、原料分散液の注入口(図示せず)、導電性重合体分散液の排出口(図示せず)を適宜設ける。
前記注入口の位置は特に限定されない。例えば、分散器11、第1流路12、冷却器13、および第2流路14のいずれに設けてもよいが、後述する貯留部122に設けることが好ましい。
前記排出口の位置は特に限定されない。例えば、分散器11、第1流路12、冷却器13、および第2流路14のいずれに設けてもよいが、後述する配管121に設けることが好ましい。
後述する各部に設けられている温度計は、熱電対温度計、電気抵抗温度計、IC温度センサ等の電気式のものが好ましいが、各部の温度が確認できれば、液体封入温度計のような膨張式のものでもよく、圧力式の温度計でもよい。また、各部に設けられている温度計は、同じ種類の温度計でもよく、各部の環境によって、異なる種類の温度計を用いてもよい。
後述する第1流路12及び第2流路14を形成する各配管の材質は、特に限定されないが、工業的には、耐腐食性、強度を備えた材質が好ましく、SUS304、SUS316、PTAなどのフッ素樹脂が好ましい。腐食性材質を用いた配管の場合、配管内にフッ素コーティングやポリエチレンなど非腐食性材質によるライニングを行うこともできる。各配管の材質は、同じでもよいし、各部の環境、使用条件に応じて異なるものを適宜選択してもよい。各配管の径は、流速、配管長および流路を流れプロセス液の粘度によって配管圧損を計算し、送液部15の能力と合わせて設計することができる。各配管には、プロセス液の温度を保つために、必要に応じて、保温材を備えてもよい。
[1-1-1.分散器]
プロセス液は分散器入口111から分散器11に入り、分散部112を通り、分散器出口113から第1流路12に入る。分散器11は、さらに、分散器入口温度計114及び分散器出口温度計115を備える。
分散器11は、分散部112において、プロセス液に含まれる導電性重合体を含む粒子を解砕し、分散媒中に分散させる。分散器11の具体例は、高圧ホモジナイザー、ボールミル、ハイシェアミキサー、プロセス液に高いせん断力を与える撹拌装置、超音波分散器によって行うことが好ましい。例えば、特開2007-332183公報に記載のせん断速度5000s-1以上で撹拌する方法、超音波照射の場合、分散処理液1Lあたり消費電力5~500W(5~500W/L)で分散処理することができる。この分散処理によって、導電性重合体を含む粒子の凝集を解砕することができる。
分散器入口温度計114は、分散器入口111に設けられている。分散器入口温度計114は、分散器入口111のプロセス液の温度Tdinを測定する。
分散器出口温度計115は、分散器出口113に設けられている。分散器出口温度計115は、分散器出口113のプロセス液の温度Tdoutを測定する。
[1-1-2.第1流路]
第1流路12は、分散器出口113と後述する冷却器入口131との間のプロセス液の流路である。第1流路12は、配管121、貯留部122、および配管123を備える。なお、製造装置1で処理するプロセス液の量が少ない場合等においては、第1流路12は、貯留部122及び配管123を備えなくてもよい。第1流路12の容積Vについては、第2流路14の容積Vとの関係の説明において後述する。
配管121は、分散器出口113と貯留部122とに接続される。プロセス液は、分散器11から、配管121を通り、貯留部122へと送られる。配管121は、必要に応じて、ヒーター、保温材、断熱材等を備えてもよい。
貯留部122は、製造装置1内に入るプロセス液の量を増加させる。すなわち、貯留部122のサイズは、製造装置1によって処理するプロセス液の量に応じて決定される。貯留部122は、例えば貯留タンクである。貯留部122は、容器122aと、攪拌器122bとを備える。貯留部122には、これらの構成の他に、貯留部122内のプロセス液を保温するためのジャケット、保温材、断熱材を備えてもよい。
容器122aの容積は、処理するプロセス液の量等に応じて、容器122aの形状は設置する場所のスペース等に応じて適宜設計可能である。容器122aは、上部が閉じられた容器に限らず、上部が開放された容器でもよく、蓋等の開閉手段を上部に有する容器でもよい。容器122aの材質は、各配管と同様に、耐腐食性、強度を備えた材質が好ましい。また、プロセス液の性質によっては、容器112aの内側に適宜コーティング、ライニング等を施してもよい。
攪拌器122bは、貯留部122内のプロセス液の温度のムラを減少させる。また、プロセス液の性質によっては、撹拌機122bは、貯留部122内のプロセス液の組成のムラを減少させる。撹拌機122bは、モーターを動力源とした攪拌翼、内部のプロセス液を流動させるためのポンプ等が挙げられるが、これらに限られない。撹拌機122bとして、攪拌翼を用いる場合、攪拌翼の材質は各配管と同様に、耐腐食性、強度を備えた材質が好ましい。攪拌翼の形状の具体例として、マリンプロペラ型、タービン型、パドル型、アンカー型等が挙げられる。貯留部122に保温のためのジャケット部が備えられており、ジャケット部との熱交換が必要な場合は、攪拌翼はアンカー型であることが好ましい。
配管123は、貯留部122と後述する冷却器入口131とに接続される。プロセス液は、貯留部122から、配管123を通り、冷却器13へと送られる。配管123は、必要に応じて、ヒーター、保温材、断熱材等を備えてもよい。
[1-1-3.冷却器]
冷却器13は、プロセス液を冷却することで、プロセス液の温度を制御する。製造装置1内のプロセス液の温度条件の詳細については後述する。冷却器13は、冷却器入口131と、冷却部132と、冷却器出口133と、冷却器入口温度計134とを備える。プロセス液は、冷却器入口131から入り、冷却部132を通り、冷却器出口133から第2流路14に入る。
冷却器13は安定してプロセス液を目標温度に冷却できるものであれば、特に制限はないが、制御管理しやすく安定した熱交換ができる液体-液体熱交換器であることが好ましい。冷却器13の具体例としては、小規模な装置であれば、ジムロート冷却器、リービッヒ冷却器、アリーン冷却器などが挙げられる。工業的な装置では、プレート型熱交換器、スパイラル式熱交換器、チューブ式熱交換器、投げ込み式熱交換器、ジャケット冷却等が挙げられる。熱交換効率や装置サイズの点から、プレート型式熱交換器又はスパイラル式熱交換器が好ましい。
液体-液体熱交換では、冷媒の温度と流量を調整することで、プロセス液の温度を制御する。冷媒としては、水、エチレングリコールなどの不凍液、不揮発油などがあげられる。温調機など用いて冷媒の温度をコントロールし、冷媒とプロセス液との温度差を利用して熱交換し、プロセス液の冷却を行う。
冷却器入口温度計134は、冷却器入口131に設けられている。冷却器入口温度計134は、冷却器入口131のプロセス液の温度Tcinを測定する。
[1-1-4.第2流路]
第2流路14は、冷却器出口133と分散器入口111との間のプロセス液の流路である。第2流路14は、配管141を備える。配管141は、冷却器出口133と分散器入口111とに接続される。プロセス液は、冷却器13から、配管141を通り、分散器11へと送られる。配管141は、必要に応じて、ヒーター、保温材、断熱材等を備えてもよい。
[1-1-5.送液部]
送液部15は、プロセス液を製造装置1内で循環させるための動力を与える。図1においては、送液部15は、第1流路12の途中、すなわち、貯留部122と冷却器13との間に設けられている。この構成は一例に過ぎず、送液部15を設置する場所は、特に限定されず、第1流路12の他の場所でもよく、第2流路14でもよい。なお、製造装置1のスケールによっては、例えば、分散部112の動作のみでプロセス液が十分な流速で流れることもある。この場合、分散器11は送液部15でもあるので、送液部15を設けなくてもよい。
送液部15は、ポンプであることが好ましい。プロセス液の流量が安定し、分散処理効率を制御しやすいためである。ポンプは分散器11の機構にあった種類及びサイズを選定することが好ましい。分散器11に送液能力がある場合は、非容積式ポンプおよび容積ポンプのどちらを使用しても良い。分散器11に送液能力がない場合は、流量を制御する上で、容積式ポンプが好ましい。非容積式ポンプとしては、渦巻ポンプ、タービンポンプ、プロペラポンプを用いることが好ましいが、これらに限られない。容積式ポンプとしては、プランジャーポンプ、ダイアフラムポンプ、ベーンポンプを用いることが好ましいが、これらに限られない。
[1-1-6.第1流路と第2流路との関係]
製造装置1において、第1流路12の容積をV、第2流路14の容積をVとすると
/(V+V)≧0.5であり、
/(V+V)≧0.7であることが好ましく、
/(V+V)≧0.8であることがより好ましい。
第1流路12の容積Vには、配管121と配管123の容積だけでなく、貯留部122(設けられている場合)、送液部15(設けられている場合)、及び必要に応じて設けられる他の構成内のプロセス液が通る全ての部分の容積も含まれる、すなわち、容積Vは分散器出口113から冷却器入口131に至るまでのプロセス液が通るすべての部分の容積である。第2流路14の容積Vについても同様であり、配管141だけでなく冷却器出口133から分散器入口111に至るまでのプロセス液が通るすべての部分の容積である。
〔1-2.導電性重合体分散液の製造方法〕
本実施形態にかかる導電性重合体分散液の製造方法は、導電性重合体を含む粒子をプロセス液中に分散させる分散工程及び分散工程後のプロセス液を冷却する冷却工程を含み、前記分散工程と次の冷却工程を繰り返す。
前記分散工程と次の冷却工程の繰り返しは、少なくとも、プロセス液から作製される皮膜のシート抵抗が一定になるまで行う。例えば、本発明の製造方法を行っている途中で、一定時間ごとにプロセス液をサンプリングし、サンプリングしたプロセス液から後述する実施例に記載する方法で皮膜を形成し、該皮膜のシート抵抗を測定することによりシート抵抗が一定になったときを判定することができる。
本発明の製造方法の開始からシート抵抗が一定になるまでの時間をtEND、そのときの皮膜のシート抵抗をRENDとすると、tENDは、その後10分以上、シート抵抗がREND±5%に維持される最初の時間である。
なお、原料分散液及び分散処理初期のプロセス液に含まれる導電性重合体を含む粒子は大きく、そのようなプロセス液からはシート抵抗の測定が可能な皮膜を作製することができない。従って、上記サンプリング及びシート抵抗の測定は、プロセス液からシート抵抗測定が可能な皮膜を作製することができる程度に処理が進んだ後に行う。
導電性重合体分散液の製造装置1においては、プロセス液に含まれる導電性重合体を含む粒子を分散させる分散工程が分散器11において行われ、分散工程後のプロセス液を冷却する冷却工程が冷却器13において行われる。以下の説明において、製造装置1内におけるプロセス液の流量をQ(体積/時間)とする。流量Qは、送液部15の出力によって調整されるが、他に流量Qを調整可能な装置を用いてもよい。
[1-2-1.各工程間の時間関係]
プロセス液が分散器入口111に達した時点が分散工程開始であり、プロセス液が分散器出口113に達した時点が分散工程終了である。プロセス液が冷却器入口131に達した時点が冷却工程開始であり、プロセス液が冷却器出口133に達した時点が冷却工程終了である。
分散工程終了から冷却工程開始までの時間をtとすると、第1流路12のすべてがプロセス液で満たされている場合、第1流路12内に存在するプロセス液の体積はVなので、t=V/Qとなる。冷却工程終了から次の分散工程開始までの時間をtとすると、第2流路14のすべてがプロセス液で満たされている場合、第2流路14内に存在するプロセス液の体積はVなので、t=V/Qとなる。すなわち、t/(t+t)=V/(V+V)となる。
従って、第1流路12及び第2流路14をプロセス液で満たした場合、
/(V+V)≧0.5であれば、t/(t+t)≧0.5となり、
/(V+V)≧0.7であれば、t/(t+t)≧0.7となり、
/(V+V)≧0.8であれば、t/(t+t)≧0.8となる。
貯留部122のすべてがプロセス液で満たされていない場合等、第1流路12内に存在するプロセス液の体積V’が第1流路12の容積Vよりも小さく、第2流路14のすべてがプロセス液で満たされている場合は、t=V’/Q、t=V/Q、t/(t+t)=V’/(V’+V)となる。
条件:t/(t+t)≧0.5を満たすためにはV’≧Vとなるように第1流路12と第2流路14を設計すればよい。
第1流路12のすべてがプロセス液で満たされ、かつ、第2流路14がプロセス液で満たされていない場合(第2流路14内に存在するプロセス液の体積V’<V)、及び第1流路12と第2流路の双方がプロセス液で満たされていない場合も同様にして、t/(t+t)≧0.5を満たすように、V’及びV’を設定すればよい。
前記分散工程の時間t(プロセス液が分散器11を通過するのに要する時間)、前記冷却工程の時間t(プロセス液が冷却器13を通過するのに要する時間)、プロセス液が第1流路を通過するのに要する時間t、及びプロセス液が第2流路を通過するのに要する時間tは、前記した条件:t/(t+t)≧0.5及び後述する条件1及び2が満たされる限り特に限定されない。
は30秒以上であることが好ましく、40秒以上であることがより好ましい。また、
生産性の観点から、t+tは500秒以下であることが好ましく、300秒以下であることがより好ましい。
分散器11の容積V(プロセス液が通る分散器11内部のすべての部分の容積)は、0.05V以上であることが好ましく、0.1V以上であることがより好ましい。高い生産性を確保するためである。また、容積Vは、0.5V以下であることが好ましく、0.3V以下であることがより好ましい。分散時間が長くなり過ぎて、導電性重合体を含む粒子が過剰に解砕されることを抑制するためである。従って、分散工程の時間tは、例えば、前記温度条件を満たす流量Qが決まれば自ずと決まる。
冷却器13の容積V(プロセス液が通る冷却器13内部のすべての部分の容積)は、0.3V以上であることが好ましく、0.5V以上であることがより好ましい。プロセス液を十分に冷却するためである。また、容積Vは、1.5V以下であることが好ましく、1.2V以下であることがより好ましい。装置の大型化を抑制するため及びプロセス液が必要以上に長時間冷却器13内を流れることによる時間の無駄を少なくするためである。従って、冷却工程の時間tは、例えば、前記温度条件を満たす流量Qが決まれば自ずと決まる。
第1流路の容積はV、第2流路の容積はVであるので、プロセス液が第1流路を通過するのに要する時間t及びプロセス液が第2流路を通過するのに要する時間tは、例えば、前記温度条件を満たす流量Qが決まれば自ずと決まる。
[1-2-2.プロセス液の温度制御]
制御装置1内各部のプロセス液の温度は、分散器11、冷却器13、送液部15の出力等の動作条件を制御することで調整できる。また、プロセス液の流路を構成する配管、貯留部122等にヒーター、クーラー等の温度制御手段が設けて、これらの出力を調整することによっても、プロセス液の温度は調整できる。
本実施形態においては、プロセス液の温度は以下の条件1及び条件2のように制御される。なお、以下に述べる制御は、製造装置1内の各部の温度計等を参照しながら、各装置の動作をユーザーにより制御してもよく、あらかじめ運転条件等を入力、設定し、設定された条件に基づいて、コンピュータ等によりフィードバック制御されるものでもよい。
条件1:分散器入口111のプロセス液の温度Tdinを時間によらず一定とすること。すなわち、分散工程開始時のプロセス液の温度Tdinが各工程の繰り返しによって変化しないこと。
条件2:分散器入口111のプロセス液の温度をTdin、分散器出口113のプロセス液の温度をTdout、分散器出口113と分散器入口111とのプロセス液の温度差をΔTd、すなわちΔTd=Tdout-Tdinとすると、第1流路12内にあるプロセス液の温度はTdin+0.7ΔTd以上に保持されていること。すなわち、分散工程終了から次の冷却工程開始までの間、プロセス液の温度がTdin+0.7ΔTd以上に保持されていること。
(条件1について)
Tdinは、10℃以上であることが好ましく、20℃以上であることがより好ましく、30℃以上であることがさらに好ましい。導電性重合体を含む粒子を十分に分散させるためである。Tdinは、70℃以下であることが好ましく、55℃以下であることがより好ましく、45℃以下であることがさらに好ましい。熱による導電性重合体分散液の劣化を抑制するためである。
分散器入口111のプロセス液の温度Tdinは、冷却器13の出力、及びプロセス液の流量Q(すなわち送液部15の出力)を調整することで制御可能である。通常、プロセス液の流量Qは一定に保たれる。冷却器13の出力を上げると、Tcoutが下がり、Tdinも下がる。冷却器13による冷却効率を下げると、Tcoutが上がり、Tdinも上がる。したがって、Tdinがあらかじめ設定された温度よりも高くなるようであれば、冷却器13の出力を上げ、Tdinがあらかじめ設定された温度よりも低くなるようであれば、冷却器13の出力を下げる。すなわち、冷却工程では、冷却器13によって、分散工程開始時のプロセス液の温度Tdinが各工程の繰り返しによって変化しないようにプロセス液を冷却する。
温度Tdinが時間によらず一定である又は各工程の繰り返しによって変化しないとは、本実施形態においては、分散器入口111の温度Tdinが、所定の値に対して、好ましくは±5℃以下に制御されていることを意味するが、±3℃以下であることがより好ましい。
(条件2について)
まず、ΔTdについて説明する。ΔTdは、3℃以上であることが好ましく、5℃以上であることがより好ましい。ΔTdは30℃以下であることが好ましく、20℃以下であることがより好ましく、13℃以下であることがさらに好ましい。
ΔTdは、分散器11の出力、送液部15の出力を制御することで調整可能であるが、ΔTdの調整手段はこれだけに限られない。例えば、分散器11の出力を上げれば、温度Tdoutが上昇し、ΔTdは大きくなる。分散器11の出力を下げれば、温度Tdoutが低下し、ΔTdは小さくなる。送液部15の出力を上げれば、プロセス液が分散器11を通過するのに要する時間が減るため、温度Tdoutが低下し、ΔTdは小さくなる。逆に送液部15の出力を下げれば、ΔTdは大きくなる。
次に、第1流路12内にあるプロセス液の温度について説明する。第1流路12の途中の一部範囲のみにプロセス液を強く冷却するファクターがない限り、冷却器入口131のプロセス液の温度TcinがTdin+0.7ΔTd以上であれば、第1流路12のいずれの場所おいても、プロセス液はTdin+0.7ΔTd以上に保持される。すなわち、この場合、冷却器入口131のプロセス液の温度TcinをTdin+0.7ΔTd以上に制御すれば、条件2を満たすことができる。
分散器出口113のプロセス液の温度Tdoutと、冷却器入口131のプロセス液の温度Tcinとの温度差Tdout-Tcinは、送液部15の出力、分散器出口113のプロセス液の温度Tdout、第1流路12に任意に設けられるヒーター、クーラー等の温度制御手段の出力等によって調整可能である。
送液部15の出力によりTdout-Tcinを調整する場合、送液部15の出力を上げると、プロセス液の流量Qが大きくなり、プロセス液が分散器11を通過するのに要する時間が短くなるため温度Tdoutが低下し、第1流路12内においてプロセス液と周囲との熱交換の時間を短縮できるため、Tdout-Tcinは小さくなる。逆に送液部15の出力を下げるとTdout-Tcinは大きくなる。
分散器出口113のプロセス液の温度Tdoutに基づいて、Tdout-Tcinを調整する場合、Tdoutが高くなるほど、Tdout-Tcinは大きくなる。Tdout=Tdin+ΔTdであり、Tdin及びΔTdの調整方法については上記の通りである。
条件2の関係式を変形すると、Tcin-Tdin≧0.7ΔTdとなる。Tcin-Tdin=ΔTd-(Tdout-Tcin)である。ΔTdとTdout-Tcinの調整方法は上記説明のとおりである。
なお、製造装置1において、分散器出口113のプロセス液の温度Tdout(=Tdin+ΔTd)は、100℃以下であることが好ましく、70℃以下であることがより好ましく、50℃以下であることがさらに好ましい。プロセス液に含まれる成分の酸化等による劣化を抑制するためである。
第1流路12の途中の一部範囲のみにプロセス液を強く冷却するファクターがある場合は、第1流路12にヒーターを設ける、あるいは送液部15の出力を調整し、プロセス液の流量Qを調整する等の方法により、第1流路12内のプロセス液の温度低下を抑制できる。
第1流路12内にあるプロセス液の温度は常温で沸騰しない範囲、好ましくは100℃以下である。
冷却器13を通過するプロセス液の温度及び第2流路を通過するプロセス液の温度は、次の分散工程開始時のプロセス液の温度Tdinが上述した条件を満たすように制御される。
〔1-3.原料分散液及び導電性重合体分散液〕
原料分散液は、導電性重合体とポリアニオンとの複合体が分散媒中に分散した分散液である。ポリアニオンは共役系導電性重合体にドープすることでこれらの複合体を形成すると考えられる。原料分散液には、これらの成分の他に、電気伝導率向上剤、その他の添加剤を加えてもよい。電気伝導率向上剤、その他の添加剤は、本実施形態の上記製造方法の後に添加してもよい。
原料分散液は、例えば、ポリアニオンを含む分散媒中で、導電性重合体を得るための単量体(以下、単量体とすることもある)を重合することにより得られる。ここでは、単量体を単独で重合して、または複数の単量体を共重合して得られる導電性共重合体を合わせて「導電性重合体」と言う。
[1-3-1.導電性重合体]
導電性重合体は、主鎖にπ共役系を有する有機高分子化合物であれば特に限定されるものではない。導電性重合体としては、例えば、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリイソチアナフテン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアニリン類、ポリアセン類、ポリチオフェンビニレン類、及びこれらの共重合体等が挙げられる。導電性重合体は、1種の重合体のみを単独で含んでもよく、2種以上の重合体のブレンドでもよい。なお、導電性重合体表記における「類」は、当該化合物構造を含む化合物群を意味するものであり、例えばポリピロール類はポリピロール構造を含む化合物群を指す。
導電性重合体としては、ポリピロール類、ポリチオフェン類及びポリアニリン類が好ましく、ポリチオフェン類がより好ましい。高い導電性を得る観点から、導電性重合体は、アルキル基、カルボキシ基、スルホ基、アルコキシル基、水酸基、シアノ基等の置換基を有することが好ましい。
導電性重合体は、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ(N-メチルピロール)、ポリ(3-メチルチオフェン)、ポリ(3-メトキシチオフェン)及びポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)であることが好ましい。導電性重合体の導電性及び耐熱性を向上させるためである。この観点から、導電性重合体は、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)であることがより好ましい。
[1-3-2.ポリアニオン]
ポリアニオンは、アニオン性官能基を2個以上有する重合体であり、共役系導電性重合体へのドーパントとして機能する。
アニオン性官能基としては、例えば、スルホ基、リン酸基、カルボキシ基等が挙げられる。また、これらの官能基は塩を形成していてもよく、また、2価以上の官能基であれば、一部がエステル化(すなわち、スルホン酸モノエステル、リン酸モノエステルを形成)していてもよい。アニオン性官能基は、強酸性基であることが好ましく、スルホ基、塩を形成しているスルホ基、リン酸基、塩を形成しているリン酸基がより好ましく、スルホ基、塩を形成しているスルホ基がさらに好ましい。
アニオン性官能基は、重合体の主鎖に直接結合していても、側鎖に結合していてもよい。アニオン性官能基が側鎖に結合している場合、ドープ効果がより顕著となることから、側鎖末端に結合していることが好ましい。
ポリアニオンは市販品の中から選択してもよいし、または公知の方法により合成したものでもよい。ポリアニオンの合成法は、例えば、特開2005-76016号公報に記載されている。
[1-3-3.電気伝導率向上剤]
電気伝導率向上剤は、導電性重合体の電気伝導率を増大させることができる。電気伝導率向上剤としては、例えば、テトラヒドロフラン等のエーテル結合を含む化合物;γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン等のラクトン基を含む化合物;カプロラクタム、N-メチルカプロラクタム、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N-メチルホルムアミド、N-メチルホルムアニリド、N-メチルピロリドン、N-オクチルピロリドン、ピロリドン等のアミド若しくはラクタム基を含む化合物;テトラメチレンスルホン、ジメチルスルホキシド等のスルホン化合物若しくはスルホキシド化合物;スクロース、グルコース、フルクトース、ラクトース等の糖類または糖類誘導体;ソルビトール、マンニトール等の糖アルコール類;スクシンイミド、マレイミド等のイミド類;2-フランカルボン酸、3-フランカルボン酸等のフラン誘導体;エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のジアルコール若しくはポリアルコール等が挙げられる。
これらの中でも、電気伝導率向上の観点から、テトラヒドロフラン、N-メチルホルムアミド、N-メチルピロリドン、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジメチルスルホキシド、ソルビトールが好ましく、中でもエチレングリコール、プロピレングリコール、及びグリセリンがより好ましい。電気伝導率向上剤は、ここで列挙した化合物のうち1種のみを含んでもよく、2種以上を含んでもよい。
[1-3-4.他の添加剤]
導電性重合体分散液は、必要に応じて電気伝導率向上剤以外の添加剤を加えることができる。電気伝導率向上剤以外の添加剤としては、例えば、水溶性高分子化合物、水分散性化合物、アルカリ性化合物、界面活性剤、消泡剤、カップリング剤、酸化防止剤等が挙げられる。これらの添加剤は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
[1-3-5.分散媒]
原料分散液の分散媒は、導電性重合体を得るための単量体を重合する際に使用した溶媒であり、例えば、水;N-ビニルピロリドン、ヘキサメチルホスホルトリアミド、N-ビニルホルムアミド、N-ビニルアセトアミド等のアミド類;クレゾール、フェノール、キシレノール等のフェノール類;ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、1,4-ブチレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、ネオペンチルグリコール等の多価アルコール類;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート化合物;ジオキサン、ジエチルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテル等のエーテル類;3-メチル-2-オキサゾリジノン等の複素環化合物;アセトニトリル、グルタロジニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類等が挙げられる。
〔1-4.本実施形態の効果〕
本実施形態の導電性重合体分散液の製造方法によれば、分散工程終了後、次の分散工程開始までの間において、プロセス液を高温に保つ時間を長くできる。分散工程において解砕された導電性重合体を含む粒子は、分散工程後のプロセス液の温度を高く保つことで、粒子の再凝集を促進できると考えられる。さらに、導電性重合体を含む粒子は、解砕と再凝集を繰り返すことで、粒子の構造が変化し、導電性重合体を含む粒子の電気伝導率が向上すると考えられる。
本実施形態の導電性重合体分散液の製造方法で用いる製造装置1は、分散器11、第1流路12、冷却器13、第2流路14、及び送液部15を最低限有していればよく、複雑な構成、高価な構成を投入する必要がない。したがって、本実施形態にかかる導電性重合体分散液の製造装置は安価であり、本実施形態の製造方法によれば導電性重合体分散液の製造コストを低減することができる。
また、本実施形態の分散器11として、例えば高圧ホモジナイザー等を用いることで、分散器11におけるプロセス液の処理量を大きくすることができる。すなわち、本実施形態の製造方法によれば、高い生産性を確保できる。
本実施形態にかかる製造装置1は、分散器11及び冷却器13が異なる場所に設けられており、プロセス液は、循環経路内を循環することで分散工程及び冷却工程を経る。そのため、製造装置1では、それを構成する各装置は常に一定条件で動作させておけばよく、各工程の開始に伴う装置の起動、及び終了に伴う装置の停止をする必要はない。そのため、製造装置1を用いた本実施形態の製造方法は、より高い生産性を確保できる。
本実施形態の製造方法により得られた導電性重合体分散液は、タッチパネル、透明電極、電子部品の包装材、帯電防止剤、固体電解質型コンデンサ等の製造に好適に用いることができる。
<2.第2実施形態>
〔2-1.導電性重合体分散液の製造装置〕
図2は、本発明の他の実施形態にかかる導電性重合体分散液の製造装置2を表す概略図である。導電性重合体分散液の製造装置2(以下、単に“製造装置2”とすることもある)は、1つの容器内で、各工程が行われる。製造装置2は、容器21と、分散器22と、冷却器23と、上部温度計24と、下部温度計25と、攪拌器26とを備える。なお、製造装置2は、これらの構成はすべて含む必要はなく、例えば、容器21が小さく、容器21内の場所によるプロセス液の温度差が小さい場合、あるいは分散器22によりプロセス液が攪拌される場合等においては、攪拌器26を製造装置2の構成として含めなくてもよく、温度計も複数備える必要がない場合がある。また、製造装置2は、必要に応じてヒーターを備えてもよく、冷却器23及びヒーターを兼ねた温度調節器を備えてもよい。
プロセス液は容器21に導入される。容器21の容積は、処理するプロセス液の量に応じて、容器21の形状は設置する場所のスペースに応じて、適宜設計可能である。容器21は、上部が閉じられた容器に限らず、上部が開放された容器でもよく、蓋等の開閉手段を有する容器でもよい。容器21の材質は、耐腐食性、強度を備えた材質が好ましい。また、プロセス液の性質によっては、容器内側に適宜コーティング、ライニング等を施してもよい。
分散器22は、プロセス液に含まれる導電性重合体を含む粒子を解砕し、分散媒中に分散させる。分散器22の具体例及び処理内容については第1実施形態において説明したとおりである。
冷却器23の具体例については、第1実施形態と同様である。なお、容器21のサイズが大きい場合、プロセス液の対流が不十分で、容器26の上部と下部とでプロセス液の温度に差が生じることがある。その場合、熱交換式の冷却器を用いて、冷媒を上から下に流すように設計すると、容器21内のプロセス液の温度差を効率的に抑制することができる。
上部温度計24は、容器21内上部に設けられる。製造装置2が上部温度計24を備える場合、プロセス液の液面は、上部温度計24よりも上方であることが好ましい。下部温度計25は、容器21内下部に設けられる。上部温度計24及び下部温度計25の具体的な種類については第1実施形態において説明したとおりである。
攪拌器26は、容器21内のプロセス液を攪拌して、プロセス液の温度、粒子の分散等のムラを減少させる。撹拌機26の具体的な種類については、第1実施形態における貯留部122が備える撹拌機122bと同様である。
〔2-2.導電性重合体分散液の製造方法〕
図3は、本発明の別の実施形態にかかる導電性重合体分散液の製造方法の一例を示したフロー図である。本実施形態にかかる製造方法は、製造装置2を用いて行われる。本実施形態にかかる製造方法は、分散工程S301と、保持工程S302と、冷却工程S303とを順に行い、この一連の工程を繰り返し行う。これらの工程を繰り返し行う時間は第1実施形態と同様である。図3で示された各工程は、ユーザーが製造装置2の装置を直接操作することで実行してもよく、各装置の動作を制御するコンピュータ等の制御手段により各工程を実行してもよい。
分散工程S301では、プロセス液に含まれる導電性重合体を含む粒子を分散器22により分散させる。分散工程S301において、プロセス液の温度、該粒子の分散等を均一に保つために、攪拌器26によりプロセス液を攪拌してもよい。分散工程S301において上昇するプロセス液の温度をΔTdとする。分散器22を始動して分散処理を開始するタイミングを分散工程S301開始、分散処理停止のタイミングを分散工程S301終了とする。
保持工程S302では、分散工程S301終了から後述する冷却工程S303開始までの時間tの間、プロセス液をTdin+0.7ΔTd以上に保持する。保持工程S302において、プロセス液の温度、粒子の分散等を均一に保つために、攪拌器26によりプロセス液を攪拌してもよい。必要に応じて、製造装置2にヒーターを設けてプロセス液を加熱してもよい。時間tの詳細については後述する。
冷却工程S303では、次の分散工程S301開始時のプロセス液の温度が各工程の繰り返しによって変化しないように、冷却器23によりプロセス液を冷却する。すなわち、冷却工程S303では、次の分散工程S301開始時のプロセス液の温度と前回の分散工程S301開始時のプロセス液の温度との差の絶対値を5℃以下とし、3℃以下とすることが好ましい。冷却工程S303において、プロセス液を効率的に冷却するために、攪拌器26によりプロセス液を攪拌してもよい。冷却工程S303の終了後、再び分散工程S301を繰り返す。冷却器23によるプロセス液の冷却開始のタイミングを冷却工程S303開始、冷却停止のタイミングを冷却工程S303終了とする。
冷却工程S303終了後、次の分散工程開始までの時間tと、tとの関係は、t/(t+t)≧0.5であり、t/(t+t)≧0.7であることが好ましく、t/(t+t)≧0.9であることがより好ましい。
なお、本実施形態にかかる製造装置2においては、冷却器23が停止する前に分散器22を起動させることができる。この場合は、分散器22の起動時が、冷却工程S303の終了かつ、分散工程S301の開始とする。この場合t=0、すなわちt/(t+t)=1となる。
〔2-3.本実施形態の効果〕
本実施形態の導電性重合体分散液の製造方法によれば、分散工程終了後、次の分散工程開始までの間において、プロセス液を高温に保つ時間を長くできる。
本実施形態の導電性重合体分散液の製造方法で用いる製造装置2は、容器21、分散器22、冷却器23を最低限有していればよく、また、製造装置2には複雑な構成、高価な構成を投入する必要がない。したがって、本実施形態にかかる導電性重合体分散液の製造装置は安価であり、本実施形態の製造方法によれば導電性重合体分散液の製造コストを低減することができる。
また、本実施形態の分散器11として、例えば高圧ホモジナイザー等を用いることで、分散器11におけるプロセス液の処理量を大きくすることができる。すなわち、本実施形態の製造方法によれば、高い生産性を確保できる。
さらに、本実施形態の導電性重合体分散液の製造方法で用いる製造装置2は、容器21内で全ての工程を行えるため、小さな設備で大量のプロセス液を処理可能である。
以下に実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例により限定されるものではない。
<1.原料分散液の製造>
1Lポリエチレン製容器内で、水223.2g、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム12質量%水溶液63gを32℃で撹拌混合した。この混合液に、32℃で3,4-エチレンジオキシチオフェン2.80gを添加して、ホモミキサー(特殊機化工業株式会社製、ロボミックス;4000rpm)で30分間乳化混合し、単量体分散液を調製した。
単量体分散液を、ハイシェアミキサー(太平洋機工株式会社製、マイルダー(登録商標)303V;5000rpm)及び循環ポンプが接続された1Lステンレス製容器に投入し、撹拌翼及びハイシェアミキサーにより、32℃で循環しながら撹拌し、酸化剤としてペルオキソ二硫酸ナトリウム5.89g及び硫酸鉄(III)六水和物の1質量%水溶液6.88gを添加して、24時間重合反応を行い、固形分濃度6.61質量%の分散液(a)を得た。分散液(a)627gに純水を加えて、固形分濃度2.80質量%、全量1000mLの原料分散液を得た。
得られた原料分散液を用いて、シート抵抗測定用の皮膜を後述する方法により作製しようとしたが、シート抵抗の測定が可能な皮膜は得られなかった。
<2.導電性重合体分散液の製造>
図1に示される製造装置1を用いて、得られた原料分散液の処理を行った。分散器11としては、高圧ホモジナイザー(NiroSoavi製、TWINPANDA600)を用い、圧力を310barに設定し、流量600mL/minで分散液(プロセス液)を製造装置内で循環させ、分散工程と冷却工程を繰り返した。処理を開始してから40分後に、プロセス液から作製した皮膜のシート抵抗が一定になったので(すなわち、tEND=40分)、処理を終了し、導電性重合体分散液(実施例1、本発明の製造方法の生成物としての分散液)を得た。
同一の原料分散液を用い、処理条件を変えて上記の処理を行い、導電性重合体分散液(実施例2)及び比較分散液(比較例1)を得た。
各実施例及び比較例におけるV、V、Tdin、Tcin、ΔTd、tENDの値を表1に示した。
<2.導電性重合体分散液及び導電性重合体の各種測定>
各実施例及び比較例にて作製した導電性重合体分散液及び比較分散液、それを用いて得られた導電性重合体について、以下の評価を行った。評価結果を表1に示す。
〔2-1.固形分濃度〕
得られた導電性重合体分散液及び比較分散液のそれぞれに純水を加えて固形分濃度2.50質量%としたのち、引き続き高圧ホモジナイザーにより310bar、流量600ml/分で40分間高圧分散処理し、各分散液(b)を得た。
各分散液(b)300gに、陽イオン交換樹脂(オルガノ製 アンバーライトIR-120B-H)300mL及び陰イオン交換樹脂(オルガノ製 アンバーライトIRA-410-OH)300mLを添加し、6時間撹拌した後、イオン交換樹脂をろ別し、各分散液(c)を得た。
各分散液(c)100gにエチレングリコール10gを添加し、さらに純水を加えて各測定用分散液を調整した。
各測定用分散液10gの蒸発残分(固形分)を、赤外線水分計((株)ケツト科学研究所製、形式FD-720)を用いて、加熱条件110℃/30分、1気圧(1013hPa)の条件で測定し、その結果から固形分を計算した。
〔2-2.pH〕
各測定用分散液のpHを、25℃においてpHメーター(東亜ディーケーケー(株)製、型式HM-30G)を用いて測定した。
〔2-3.シート抵抗〕
各測定用分散液3gを60mm×60mm×1.1mmのアルカリフリーガラス上に戴置した。スピンコーター(ミカサ製、MS-A150)を用いて、1500回転、90秒間の条件で成膜した。次いで、ホットプレートで60秒間ベーク処理し、冷却して測定用皮膜を得た。表面抵抗計(三菱化学アナリテック製:ロレスタGP、PSPプローブ)を用いて各測定用皮膜のシート抵抗値を測定した。
Figure 0007287267000001
<3.実施例の効果>
表1からわかるように、本発明の製造方法を用いて製造した実施例1及び実施例2の導電性重合体分散液からは、シート抵抗が低い、すなわち電気伝導率の高い導電性重合体が得られた。
一方、t/(t+t)の値が小さく、(Tcin-Tdin)/ΔTdが小さい(Tcin<Tdin+0.7ΔTdである)製造条件で製造された比較例1の比較分散液からは、シート抵抗が高い、すなわち電気伝導率が低い導電性重合体が得られた。
以上のことから、本発明にかかる製造方法により得られた導電性重合体分散液により、電気伝導率の高い導電性重合体が得られることが分かった。
1 製造装置1
11 分散器
12 第1流路
13 冷却器
14 第2流路
15 送液部
122 貯留部
2 製造装置2
21 容器
22 分散器
23 冷却器
26 攪拌機

Claims (8)

  1. 導電性重合体を含む粒子が分散媒中に分散したプロセス液から導電性重合体分散液を製造する方法であって、
    前記プロセス液に含まれる導電性重合体を含む粒子を分散させる分散工程及び該分散工程後のプロセス液を冷却する冷却工程を含み、
    前記分散工程と前記冷却工程とを繰り返し行い、
    前記分散工程終了から次の前記冷却工程開始までの時間t、前記冷却工程終了から次の前記分散工程開始までの時間tとすると、t/(t+t)≧0.5であり、
    前記冷却工程では、前記分散工程開始時の前記プロセス液の温度が各工程の繰り返しによって変化しないように前記プロセス液を冷却し、
    前記分散工程開始時の前記プロセス液の温度をTdin、前記分散工程の終了時と開始時との前記プロセス液の温度の差をΔTdとすると、
    前記分散工程終了から次の前記冷却工程開始までの間の前記プロセス液の温度をTdin+0.7ΔTd以上に保持する
    導電性重合体分散液の製造方法。
  2. /(t+t)≧0.7である請求項1に記載の導電性重合体分散液の製造方法。
  3. ΔTd≧3℃である請求項1または2に記載の導電性重合体分散液の製造方法。
  4. Tdin+ΔTd≦100℃である請求項1~3のいずれか1項に記載の導電性重合体分散液の製造方法。
  5. 前記分散工程は、超音波分散機または高圧ホモジナイザー及び/またはハイシェアミキサーによって行われる請求項1~4のいずれか1項に記載の導電性重合体分散液の製造方法。
  6. 前記冷却工程は、プレート型式熱交換器及び/またはスパイラル式熱交換器によって行われる請求項1~5のいずれか1項に記載の導電性重合体分散液の製造方法。
  7. 前記分散工程を分散器中で行い、
    前記冷却工程を冷却器中で行い、
    前記プロセス液を第1流路を介して前記分散器から前記冷却器に輸送し、前記プロセス液を第2流路を介して前記冷却器から前記分散器に輸送することにより前記プロセス液を、前記分散器、前記第1流路、前記冷却器、及び前記第2流路をこの順で含む循環経路内で循環させ、
    前記第1流路と前記第2流路が下記条件:
    /(V+V)≧0.5
    (式中、Vは前記第1流路の容積であり、Vは前記第2流路の容積である。)
    を満たす請求項1~6のいずれか1項に記載の導電性重合体分散液の製造方法。
  8. 液体の循環経路を有する製造装置を用いて、導電性重合体を含む粒子が分散媒中に分散したプロセス液からの導電性重合体分散液を製造する方法であって、
    前記循環経路は、
    該導電性重合体を含む粒子を分散させる分散器と、
    前記プロセス液を冷却する冷却器と、
    前記分散器出口と前記冷却器入口との間の前記プロセス液の流路である第1流路と、
    前記冷却器出口と前記分散器入口との間の前記プロセス液の流路である第2流路と、
    前記プロセス液を前記循環経路内で流す送液部とを備え、
    前記第1流路の体積をV、前記第2流路の体積をVとすると、V/(V+V)≧0.5であり、
    前記プロセス液を、前記分散器、前記第1流路、前記冷却器、前記第2流路の順に前記循環経路内で循環させ、
    前記冷却器を用いて、前記分散器入口の前記プロセス液の温度が一定になるように前記プロセス液を冷却し、
    前記分散器入口の前記プロセス液の温度をTdin、前記分散器出口と前記分散器入口との前記プロセス液の温度の差をΔTdとすると、前記第1流路を流れる前記プロセス液の温度をTdin+0.7ΔTd以上に保持する
    ことを特徴とする導電性重合体分散液の製造方法。
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