JP7287121B2 - 温水洗浄便座装置 - Google Patents

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Description

本発明は、温水洗浄便座装置に関する。
従来、この種の温水洗浄便座装置としては、人体局部に向けて洗浄水を噴出するノズルとして、供給される洗浄水の水圧により伸縮可能な水圧伸縮式のノズルを備え、噴出する洗浄水の水勢を使用者が設定可能なものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この温水洗浄便座装置では、局部洗浄の開始時には、水勢の設定に関わらずノズルを伸長させるための水量を噴出する所定状態を経由してから、水勢の設定に応じた水量の供給状態に変化させることで、ノズルを確実に伸長させるものとしている。
特開平7-292745号公報
上述したような温水洗浄便座装置において、洗浄水を瞬間的に加熱する瞬間式熱交換器を備える構成の場合、所定状態の水量が瞬間式熱交換器の加熱容量を超えた水量となることがある。そうなると、その所定状態を経由してから水勢の設定に応じた水量に変化させた場合に、洗浄水の加熱が間に合わずに水温の低い洗浄水が噴出され続けて使用者に不快感を与えることがある。
本発明は、洗浄開始時に水温の低い洗浄水が水圧伸縮式のノズルから噴出され続けることにより使用者に不快感を与えるのを防止することを主目的とする。
本発明は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の温水洗浄便座装置は、
給水路から供給される洗浄水の水圧により伸縮するノズルにより局部洗浄を行う温水洗浄便座装置であって、
前記給水路を流通する洗浄水を加熱する瞬間加熱式の熱交換器と、
前記給水路を流通して前記ノズルに供給される洗浄水の流量を調整する流量調整部と、
前記流量調整部の流量制御と、洗浄水の水温と目標水温との偏差に基づくフィードバック制御による前記熱交換器の加熱制御とを行う制御部と、
を備え、
前記制御部は、局部洗浄を開始する際の前記流量制御において、前記ノズルを伸長させるのに必要な伸長必要流量を供給する状態とした後に、前記伸長必要流量よりも少なく前記フィードバック制御に適した所定流量を供給する状態で待機させてから、局部洗浄に必要な洗浄必要流量を供給する状態とするように前記流量調整部を制御する
ことを要旨とする。
本発明の温水洗浄便座装置は、局部洗浄を開始する際の流量調整部の流量制御において、ノズルを伸長させるのに必要な伸長必要流量を供給する状態とした後に、伸長必要流量よりも少なくフィードバック制御に適した所定流量を供給する状態で待機させてから、局部洗浄に必要な洗浄必要流量を供給する状態とするように流量調整部を制御する。ここで、ノズルを伸長させるために比較的多量の伸長必要流量を供給した後に、直ちに洗浄必要流量を供給する状態とすると、熱交換器のフィードバック制御を安定させるのに比較的長い時間を要し、水温の低い洗浄水がノズルから噴出され続けることがある。これに対し、フィードバック制御に適した所定流量の洗浄水を供給する状態で待機させてから、洗浄必要流量を供給する状態とすることで、熱交換器のフィードバック制御を速やかに安定させることができる。したがって、水温の低い洗浄水がノズルから噴出され続けることにより使用者に不快感を与えるのを防止することができる。
本発明の温水洗浄便座装置において、前記制御部は、前記所定流量を供給する状態で待機させてから、前記洗浄必要流量を供給する状態まで徐変するように前記流量調整部を制御するものとすることもできる。こうすれば、所定流量を供給する状態から洗浄必要流量を供給する状態に変化させる際も、フィードバック制御の追従性を高めてフィードバック制御を安定させることができる。したがって、水温の低い洗浄水がノズルから噴出され続けるのをより確実に防止することができる。
本発明の温水洗浄便座装置において、前記所定流量は、前記熱交換器の加熱能力に応じて予め定められた流量であり、前記制御部は、前記所定流量を供給する状態で、予め定められた所定時間に亘って前記流量調整部を待機させるものとすることもできる。こうすれば、局部洗浄を開始する度に所定流量や所定時間を設定する必要がないから、局部洗浄を開始する際の流量制御を簡易な処理としつつ熱交換器のフィードバック制御を安定させることができる。
温水洗浄便座装置10の外観斜視図である。 温水洗浄便座装置10の構成の概略を示す構成図である。 おしり洗浄ノズル40の構成および伸縮の様子を示す説明図である。 洗浄開始時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 流量調整バルブ34の開度と水温との時間変化の様子を示すタイムチャートである。
次に、本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、温水洗浄便座装置10の外観斜視図であり、図2は、温水洗浄便座装置10の構成の概略を示す構成図である。温水洗浄便座装置10は、図1に示すように、便器1の上面に取り付けられ、便座装置本体12と、便座装置本体12に対して開閉可能に支持された便座14と、便座装置本体12に対して開閉可能に支持された便蓋16と、使用者による各種操作が可能な操作パネル18とを備える。
便座装置本体12は、図2に示すように、洗浄水を供給する給水路20と、供給された洗浄水を人体局部に噴出するためのノズルユニット30と、装置全体を制御する制御装置50とを備える。
給水路20には、給水源からの水(洗浄水)の供給を司る止水電磁弁22と、洗浄水を加熱する熱交換ユニット24、加熱後の洗浄水の温度を検出する水温センサ26、洗浄水の流量を検出する流量センサ28が設けられている。なお、熱交換ユニット24は、本実施形態では、例えば1200W程度の定格出力を有するセラミックヒータ等を内蔵し、洗浄水を瞬間的に加熱可能な瞬間加熱式の熱交換ユニットとして構成されている。
ノズルユニット30は、ステッピングモータ32により駆動する流量調整バルブ34と、おしり洗浄ノズル40と、ビデ洗浄ノズル45とを備える。流量調整バルブ34は、例えば1ステップで所定角度回転するステッピングモータ32により駆動するロータリディスクバルブとして構成されており、給水路20に接続される流入口を介して供給された洗浄水の流量を調整しながら、おしり洗浄ノズル40またはビデ洗浄ノズル45に供給する。なお、流量調整バルブ34は、おしり洗浄ノズル40やビデ洗浄ノズル45に洗浄水を供給する各供給ポート以外に、洗浄水を排出(捨て水)するためのドレンポートが形成されている。この流量調整バルブ34は、局部洗浄が行われていない状態では、流入口がドレンポートに連通する開度(回転位置)の初期開度V0とされる。おしり洗浄ノズル40とビデ洗浄ノズル45とは、本実施形態では、洗浄水が供給されるとその水圧により伸長し、洗浄水の供給が停止されると収縮する水圧伸縮式のノズルとして構成されている。
図3は、おしり洗浄ノズル40の構成および伸縮の様子を示す説明図である。おしり洗浄ノズル40は、図示するように、段付きの円筒状に形成されたシリンダ41と、シリンダ41内に進退可能に収容されたノズル本体42と、シリンダ41内に配設されノズル本体42を付勢するスプリング43とを備える。シリンダ41は、流量調整バルブ34から供給される洗浄水が流入する大径部41aと、大径部41aよりも小径の小径部41bと、大径部41aと小径部41bとの間にテーパ状に形成されたテーパ部41cとを有する。また、シリンダ41は、テーパ部41cにシリンダ41内の洗浄水を便器1内に排出可能な排水孔41dが形成され、小径部41bの先端にはノズル本体42が進退可能な開口が形成されている。ノズル本体42は、先端側に噴出孔42bが形成された筒状体42aと、筒状体42aの後端に形成されたストッパとしてのフランジ部42cとを有する。スプリング43は、小径部41bの先端に形成された開口の縁部をスプリング受けとして配設され、ノズル本体42のフランジ部42cを大径部41a側に付勢する。なお、フランジ部42cは、スプリング43との当接面よりも外周側に、シリンダ41のテーパ部41cと当接可能なテーパ面を有する。おしり洗浄ノズル40は、図示は省略するが、洗浄水が供給されていない場合には、スプリング43の付勢力によりノズル本体42がシリンダ41内に収まるように収縮した状態となる。
おしり洗浄ノズル40は、流量調整バルブ34から大径部41a内に洗浄水が供給されると、供給された洗浄水の水圧によりスプリング43の付勢力に抗してノズル本体42がシリンダ41から進出する(図3(a))。これにより、おしり洗浄ノズル40が伸長し始める。なお、ノズル本体42のフランジ部42cの外周面と、シリンダ41の大径部41aの内周面との間には隙間が形成されている。このため、ノズル伸長中に供給された洗浄水は、一部がこの隙間に流入して排水孔41dから排出されるが、殆どがノズル本体42内に滞留してノズル本体42を伸長させるのに用いられる。そして、洗浄水がさらに供給されると、フランジ部42cがテーパ部41cに当接する位置までノズル本体42が進出して停止する(図3(b))。即ち、テーパ部41cにフランジ部42cが当接することでストッパが機能し、おしり洗浄ノズル40が完全に伸長する。また、フランジ部42cがテーパ部41cに当接すると、排水孔41dが閉塞される。このため、おしり洗浄ノズル40に供給された洗浄水は、排水孔41dから排出されることなく、噴出孔42bから人体局部に向けて噴出されることになる。なお、図3では、おしり洗浄ノズル40を例示するが、ビデ洗浄ノズル45も同様に構成されて伸縮可能となっている。以下では、おしり洗浄ノズル40とビデ洗浄ノズル45とを区別する必要がない場合には、単に洗浄ノズルという。
操作パネル18には、おしり洗浄を指示するおしり洗浄スイッチ18a、ビデ洗浄を指示するビデ洗浄スイッチ18b、洗浄の停止を指示する洗浄停止スイッチ18c、洗浄水の温度を調整する温度調整スイッチ18d、洗浄水の勢いを調整する水勢調整スイッチ18eなどが設けられている。
制御装置50は、CPU52を中心とするマイクロコンピュータとして構成されており、CPU52の他にROM54やRAM56,タイマ58,入出力ポートを備える。制御装置50には、操作パネル18からの操作信号や使用者の便座14への着座を検知する着座センサ19からの着座信号、水温センサ26からの検出水温、流量センサ28からの検出流量などが入力ポートを介して入力されている。制御装置50からは、止水電磁弁22への駆動信号や熱交換ユニット24への制御信号、流量調整バルブ34(ステッピングモータ32)への駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。なお、制御装置50は、温度調整スイッチ18dからの信号(水温の設定)に基づいて洗浄水の目標水温を設定し、水温センサ26からの検出水温(加熱後の水温)と目標水温との偏差が打ち消されるようにフィードバック制御により制御信号を設定し、設定した制御信号で熱交換ユニット24のセラミックヒータを駆動することにより、熱交換ユニット24の加熱制御を行う。
次に、こうして構成された実施形態の温水洗浄便座装置10の動作、特に人体局部の洗浄を開始する場合の動作について説明する。図4は、制御装置50のCPU52により実行される洗浄開始時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、着座センサ19からの着座信号により便座14への使用者の着座を検知している状態で、おしり洗浄スイッチ18aの操作によりおしり洗浄が指示された場合やビデ洗浄スイッチ18bの操作によりビデ洗浄が指示された場合に実行される。
洗浄開始時制御ルーチンが開始されると、制御装置50のCPU52は、まず、温度調整スイッチ18dや水勢調整スイッチ18eからの信号に基づいて水勢の設定と水温の設定とを入力する(S100)。次に、CPU52は、止水電磁弁22を開放するように制御すると共に初期開度V0から第1開度V1にバルブ開度を変更するように流量調整バルブ34を制御して(S110)、熱交換ユニット24の加熱制御を開始する(S120)。そして、CPU52は、所定時間Aが経過するのを待つ(S130)。第1開度V1は、流量調整バルブ34の流入口が今回の局部洗浄に用いられる洗浄ノズルへの供給ポートに連通するバルブ開度である。また、S120では、CPU52は、例えばS100で入力した設定水温あるいは設定水温よりも若干高い温度を目標温度とするフィードバック制御により、熱交換ユニット24を加熱制御する。所定時間Aは、そのような目標温度に洗浄水が到達するのに十分な時間として予め定められた時間である。
CPU52は、S130で所定時間Aが経過したと判定すると、バルブ開度を第2開度V2に変更するように流量調整バルブ34を制御することにより洗浄ノズルの伸長を開始させて(S140)、所定時間Bが経過するのを待つ(S150)。第2開度V2は、シリンダ41内のノズル本体42を伸長させるのに必要な伸長必要流量を供給するために予め定められた開度であり、例えば最大開度などとする。また、所定時間Bは、伸長必要流量の供給により洗浄ノズルが十分に伸長可能な時間として予め定められており、所定時間Bが経過すると、洗浄ノズルは伸長しきる手前の状態となる。
そして、CPU52は、S150で所定時間Bが経過したと判定すると、第2開度V2よりも流量を抑えた小さな開度である第3開度V3に変更するように流量調整バルブ34を制御すると共に(S160)、設定水温に応じた狙い温度を目標温度として熱交換ユニット24を加熱制御して(S170)、所定時間Cが経過するのを待つ(S180)。第3開度V3は、熱交換ユニット24のフィードバック制御を速やかに安定させるのに適した所定流量とするためのバルブ開度である。即ち、第3開度V3は、熱交換ユニット24の加熱能力を考慮して、検出水温と目標水温との偏差を速やかに解消して短時間で狙い温度に昇温可能とするための所定流量を流通させるバルブ開度として予め定められている。また、所定時間Cは、そのような所定流量の洗浄水を狙い温度に昇温するために十分な時間として予め定められている。なお、S140で伸長必要流量を流通させると、熱交換ユニット24内を多くの洗浄水が流通して洗浄水の温度が低下することになる。所定時間Cは、所定流量の洗浄水を流通させながら、低下した洗浄水の温度を狙い温度に昇温させるのに十分な時間としてシミュレーションなどにより予め求められたものである。
そして、CPU52は、S180で所定時間Cが経過したと判定すると、流量調整バルブ34のバルブ開度が、S100で入力した設定水勢に応じたバルブ開度であるか否かを判定する(S190)。設定水勢に応じたバルブ開度でないと判定すると、前回の変更からの経過時間である所定の変更間隔twが経過するのを待って(S200)、流量調整バルブ34のバルブ開度を1段階変更して(S210)、S190に戻る。上述したように、流量調整バルブ34は1ステップで所定角度回転するステッピングモータ32により駆動する。このため、CPU52は、S200,S210では、所定の変更間隔tw毎に1段階(1ステップ)ずつステッピングモータ32を駆動させながら、流量調整バルブ34を設定水勢に応じた開度まで段階的に徐変させていくことになる。そして、CPU52は、S190で流量調整バルブ34のバルブ開度が設定水勢に応じたものであると判定すると、洗浄開始時制御ルーチンを終了する。
ここで、図5は流量調整バルブ34の開度と水温との時間変化の様子を示すタイムチャートである。図5では、上述した洗浄開始時制御ルーチンが実行される場合の水温の変化として、熱交換ユニット24内の水温の変化と洗浄ノズルから噴出される水温の変化を示す。また、流量調整バルブ34の開度の変化では、水勢設定が比較的強いために流量調整バルブ34が比較的大きな開度Vaとされる例の実線と、水勢設定が比較的弱いために流量調整バルブ34が比較的小さな開度Vbとされる例の一点鎖線とに途中で分かれる例を示す。また、比較例における変化を点線で示す。なお、図5では、設定水温に応じた目標温度の一例を狙い温度として図示する。
図示するように、時刻t0で洗浄開始時制御が開始されて、初期開度V0から第1開度V1に流量調整バルブ34のバルブ開度が変更されると(時刻t1)、所定時間Aが経過する時刻t2まで上述した目標温度で熱交換ユニット24の加熱制御が行われるため熱交換ユニット24内の水温が上昇する。なお、時刻t1から時刻t2まで(所定時間Aが経過するまで)の状態を状態Aという。次に、時刻t2から流量調整バルブ34のバルブ開度が伸長必要流量を供給するための第2開度V2に変更されて、時刻t3から所定時間Bが経過する時刻t4まで多量の洗浄水を供給することで洗浄バルブが伸長される。この多量の洗浄水が流通することで、一旦上昇した熱交換ユニット24内の水温が低下している。なお、時刻t3から時刻t4まで(所定時間Bが経過するまで)を状態Bという。
本実施形態では、所定時間Bが経過した時刻t4から流量調整バルブ34のバルブ開度を、フィードバック制御に適した所定流量を供給するための第3開度V3に変更し(時刻t5)、所定時間Cに亘り待機させる。この所定流量は、上述したように短時間で狙い温度に昇温可能な流量に定められているから、低下した水温が比較的短時間で狙い温度まで戻り安定することになる(時刻t6)。なお、所定時間Cが経過するまでを状態Cという。一方、比較例では、時刻t4から流量調整バルブ34のバルブ開度を、水勢設定に応じた開度Vaに変更する。この開度Vaは、伸長必要流量よりは少ないものの所定流量よりも多くの洗浄水が流通するから、熱交換ユニット24におけるフィードバック制御が安定するまでに時間を要し、低下した水温が狙い温度に戻るのに時間がかかっている(点線参照)。なお、洗浄水の流量や水温によっては、オーバシュートやアンダシュートが生じることもある。所定流量で待機させる本実施形態では、比較例よりも時間tm分狙い温度への到達が早くなっている。
そして、本実施形態では、時刻t6から流量調整バルブ34のバルブ開度を所定の変更間隔tw毎に段階的に変更することにより、設定水勢に応じた開度Vaや開度Vbまで徐変させて、局部洗浄に必要な洗浄必要流量を供給する状態とする。なお、設定水勢に応じたバルブ開度とするまでの状態を状態Dという。このようにバルブ開度を徐変していくことにより、流通する洗浄水の流量が急激に変化するのを防止するから、熱交換ユニット24のフィードバック制御の追従性を高めて、水温を狙い温度に維持しつつ設定水勢に応じた流量に近付けていくことができる。そして、バルブ開度の変更が完了した時刻t7から洗浄水の噴出が開始される。洗浄ノズル(ノズル本体42)内には、状態A,Bで狙い温度に到達していない洗浄水も流入するため、噴出開始当初は温度の低い洗浄水も噴出される。ただし、本実施形態では状態Cで比較的短時間で水温を狙い温度に昇温し、状態Dでも水温を狙い温度で維持するから、噴出開始から比較的短時間の時刻t8で狙い温度通りの洗浄水を噴出することができる。一方、フィードバック制御が安定するまでに時間を要する比較例では、昇温に時間がかかるため、時刻t8よりも遅い時刻t9から狙い温度の洗浄水が噴出される。即ち、本実施形態では、比較例よりも時間tm’分狙い温度の洗浄水を噴出するのが早くなり、低温の洗浄水が噴出され続けるのを防止することができる。
以上説明した本実施形態の温水洗浄便座装置10は、局部洗浄を開始する際、流量調整バルブ34のバルブ開度を伸長必要流量を供給するための第2開度V2(状態B)とした後に、フィードバック制御に適した所定流量を供給するための第3開度V3で所定時間Cに亘り待機させてから(状態C)、洗浄必要流量を供給する状態とするように、流量調整バルブ34を制御する。これにより、熱交換ユニット24のフィードバック制御を速やかに安定させて水温の低い洗浄水が洗浄ノズルから噴出され続けることにより使用者に不快感を与えるのを防止することができる。
また、温水洗浄便座装置10は、所定流量を供給するための第3開度V3で流量調整バルブ34を待機させてから、洗浄必要流量を供給する状態まで徐変させるため(状態D)、フィードバック制御の追従性を高めて水温をより安定させることができる。
また、所定流量は熱交換ユニット24の加熱能力に応じて予め定められた流量であり、第3開度V3で予め定められた所定時間Cに亘って流量調整バルブ34を待機させるから(状態C)、局部洗浄を開始する度に所定流量や所定時間を設定する必要がなく簡易な処理とすることができる。
実施形態では、所定流量が熱交換ユニット24の加熱能力に応じて予め定められた流量としたが、これに限られず、ノズルを伸長させるのに必要な伸長必要流量よりも少なくフィードバック制御に適した流量であればよい。即ち、所定流量は、伸長必要流量よりも少なく、洗浄水の検出水温と目標水温との偏差を速やかに解消できる程度の流量に適宜定められているものであればよい。また、所定流量は可変の流量でもよく、例えば熱交換ユニット24で加熱する前の洗浄水の水温に基づいて、水温が低いほど小さくなるように設定される流量などとしてもよい。
実施形態では、所定流量を供給する所定時間Cが予め定められた時間としたが、これに限られず、可変の時間としてもよい。例えば、所定流量を可変の流量とした場合、流量に応じて所定時間Cを設定するものなどとしてもよい。あるいは、所定流量での待機時間を定めることなく、洗浄水の検出水温と目標水温との偏差が収束してフィードバック制御が安定したことを判定するまで待機させるものなどとしてもよい。なお、状態A,Bについても、同様に所定時間A,Bを定めることなく、検出温度に基づいて終了判定を行うものとしてもよい。
実施形態では、状態Dではステッピングモータ32を1ステップずつ駆動して流量調整バルブ34のバルブ開度を段階的に変更させるのとしたが、これに限られず、洗浄必要流量を供給する状態まで流量調整バルブ34を徐変させるものであればよく、複数ステップずつ駆動するものとしてもよい。また、所定流量と洗浄必要流量とが近いために、一度に変更してもフィードバック制御の追従性が損なわれるおそれがない場合などであれば、徐変させることなく一度に変更するものなどとしてもよい。
実施形態の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施形態では、給水路20が「給水路」に相当し、おしり洗浄ノズル40やビデ洗浄ノズル45が「ノズル」に相当し、温水洗浄便座装置10が「温水洗浄便座装置」に相当し、熱交換ユニット24が「熱交換器」に相当し、流量調整バルブ34が「流量調整部」に相当し、制御装置50が「制御部」に相当する。なお、図4のS110,S140,S160,S190~S210が「流量調整部の流量制御」に相当し、S120,S170が「熱交換器の加熱制御」に相当する。
なお、実施形態の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施形態が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施形態は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、温水洗浄便座装置の製造産業などに利用可能である。
1 便器、10 温水洗浄便座装置、12 便座装置本体、14 便座、16 便蓋、18 操作パネル、18a おしり洗浄スイッチ、18b ビデ洗浄スイッチ、18c 洗浄停止スイッチ、18d 温度調整スイッチ、18e 水勢調整スイッチ、20 給水路、22 止水電磁弁、24 熱交換ユニット、26 水温センサ、28 流量センサ、30 ノズルユニット、32 ステッピングモータ、34 流量調整バルブ、40 おしり洗浄ノズル、41 シリンダ、41a 大径部、41b 小径部、41c テーパ部、41d 排水孔、42 ノズル本体、42a 筒状体、42b 噴出孔、42c フランジ部、43 スプリング、45 ビデ洗浄ノズル、50 制御装置、52 CPU、54 ROM、56 RAM、58 タイマ。

Claims (2)

  1. 給水路から供給される洗浄水の水圧により伸縮するノズルにより局部洗浄を行う温水洗浄便座装置であって、
    前記給水路を流通する洗浄水を加熱する瞬間加熱式の熱交換器と、
    前記給水路を流通して前記ノズルに供給される洗浄水の流量を調整する流量調整部と、
    前記流量調整部の流量制御と、洗浄水の水温と目標水温との偏差に基づくフィードバック制御による前記熱交換器の加熱制御とを行う制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、局部洗浄を開始する際の前記流量制御において、前記ノズルを伸長させるのに必要な伸長必要流量を供給する状態とした後に、前記伸長必要流量よりも少なく前記フィードバック制御に適した所定流量を供給する状態で所定時間に亘って待機させてから、局部洗浄に必要な洗浄必要流量を供給する状態とするように前記流量調整部を制御し、
    前記所定流量は、前記熱交換器の加熱能力に応じて予め定められた流量であり、
    前記所定時間は、前記所定流量の洗浄水を目標水温に昇温するために十分な時間として予め定められている、
    温水洗浄便座装置。
  2. 請求項1に記載の温水洗浄便座装置であって、
    前記制御部は、前記所定流量を供給する状態で待機させてから、前記洗浄必要流量を供給する状態まで徐変するように前記流量調整部を制御する
    温水洗浄便座装置。
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JP2000328630A (ja) 1999-05-20 2000-11-28 Toto Ltd 人体洗浄装置
JP2004027677A (ja) 2002-06-26 2004-01-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd 衛生洗浄装置

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