JP7286657B2 - 涙道内挿管システム - Google Patents

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Description

本発明は、涙道閉塞を解消するための涙道チューブを涙道内に挿入しやすいシステムに関する。
涙は、涙点、涙小管、涙嚢、鼻涙管を通る涙道を通じて鼻腔に流れるが、涙道が閉塞すると涙が溢れてしまう流涙症を引き起こす。涙道閉塞を解消するために、涙道内に涙道チューブを留置する方法が挙げられる。具体的には、涙道内視鏡や穿破用ブジーを用いて閉塞部を突破した後、留置用のブジーを用いて涙道チューブを閉塞部に留置するという2段階の工程を経る手技が一般に行われている。例えば、特許文献1には、ブジーや涙道内視鏡といった挿入補助具を用いて、涙道内に留置される涙道チューブが開示されている。このチューブの末端には末端開口部が形成されており、開口部の近傍に、挿入補助具を当止する当て止め部がチューブに内挿されており、当て止め部は、チューブの軸方向の両端が開口し、且つ、挿入補助具を案内して当止する内壁面を備えた筒状構造を有している。
国際公開第2013/111435号
しかし、特許文献1に示すような涙道チューブを閉塞部に留置した後、留置用ブジーを涙道から抜去する際に、留置用ブジーが涙道チューブの内壁と接触して、涙道チューブが操作者の手元側に引きずられてしまい、涙道チューブの位置が閉塞部からずれることがあった。また、挿入補助具がブジーの場合、涙道チューブの留置時に閉塞部の様子を観察することができないという課題もあった。そこで、挿入補助具の抜去時に涙道チューブの位置ずれが起こりにくく、涙道内の様子も観察することができる涙道内挿管システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決し得た本発明の涙道内挿管システムは、一方側と他方側を有し、該一方側と該他方側の双方が涙道内に挿管される涙道チューブと、遠近方向に延在している光導波部を有し、該光導波部が前記涙道チューブの内腔に挿通される内視鏡と、前記光導波部を内包している筒状部材と、を有しているものである。
上記涙道内挿管システムにおいて、前記筒状部材が前記涙道チューブの内腔に配置されていることが好ましい。
上記涙道内挿管システムにおいて、前記光導波部の遠位端が、前記筒状部材の遠位端よりも遠位側に配置されていることが好ましい。
上記涙道内挿管システムにおいて、前記涙道チューブは、前記内視鏡に対して遠近方向に移動し、前記筒状部材は、前記内視鏡に対して遠近方向に移動しないものであることが好ましい。
上記涙道内挿管システムにおいて、前記筒状部材の遠位端では、前記筒状部材の径方向における前記筒状部材と前記光導波部の隙間が、前記筒状部材と前記涙道チューブの隙間に対して0.5倍以上2倍以下の広さを有していることが好ましい。
上記涙道内挿管システムにおいて、前記光導波部の遠位端が、前記涙道チューブの一方端または他方端よりも遠位側に配置されていることが好ましい。
上記涙道内挿管システムにおいて、前記筒状部材の近位端が、前記光導波部の近位端に揃えて配置されていることが好ましい。
上記涙道内挿管システムにおいて、前記筒状部材の近位端が、前記光導波部の近位端よりも遠位側に配置されていることが好ましい。
上記涙道内挿管システムにおいて、前記光導波部の少なくとも一部が、金属から構成されていることが好ましい。
上記涙道内挿管システムにおいて、前記涙道チューブは、一方側および他方側にそれぞれ形成されている筒状部と、一方側の該筒状部と他方側の該筒状部との間の中央部とを有しており、
一方側および他方側に形成されている筒状部は、それぞれ、涙道チューブの遠近方向の位置を特定するための目盛を有していることが好ましい。
上記涙道内挿管システムにおいて、前記筒状部材が、ポリイミド系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂のうち少なくとも一種を含んでいることが好ましい。
上記涙道内挿管システムにおいて、前記筒状部材は、スリットを有しており、かつ金属から構成されていることが好ましい。
本発明によれば、光導波部が筒状部材に覆われていることにより、涙道チューブに対する内視鏡の滑り性が高められるため、光導波部と涙道チューブの内壁が接触しても内視鏡を涙道チューブから抜去しやすくなる。このため、涙道チューブが内視鏡と一緒に手元側に引きずられて閉塞部から位置ずれすることを抑制できる。また、内視鏡を用いて涙道チューブを留置することができるため、留置時に涙道内を観察しやすくなる。
涙道内の模式図を表す。 本発明の実施の形態に係る涙道内挿管システムの側面図(一部断面図)を表す。 本発明の実施の形態に係る涙道内挿管システムの遠位側を拡大した側面図(一部断面図)を表すものである。 本発明の実施の形態に係る涙道内挿管システムの遠位側を拡大した側面図(一部断面図)を表すものである。 本発明の実施の形態に係る涙道内挿管システムの遠位側を拡大した側面図(一部断面図)を表すものである。 本発明の実施の形態に係る涙道内挿管システムの遠位側を拡大した側面図(一部断面図)を表すものである。 本発明の実施の形態に係る涙道内挿管システムの変形例を示す側面図(一部断面図)を表す。 本発明の実施の形態に係る涙道内挿管システムの変形例を示す側面図(一部断面図)を表す。 本発明の実施の形態に係る涙道内挿管システムの変形例を示す側面図(一部断面図)を表す。 本発明の実施の形態に係る涙道内挿管システムの変形例を示す側面図(一部断面図)を表す。 本発明の実施の形態に係る涙道チューブの断面図を表す。 本発明の実施の形態に係る涙道チューブの変形例を示す断面図を表す。 本発明の実施の形態に係る内視鏡を遠位端から見た正面図を表す。 本発明の実施の形態に係る筒状部材の断面図を表す。 本発明の実施の形態における筒状部材の変形例を示す側面図を表す。 本発明の実施の形態における涙道チューブの他の一例を示すものであり、(a)は平面図、(b)は側面図を表す。
以下、下記実施の形態に基づき本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施の形態によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。なお、各図面において、便宜上、ハッチングや部材符号等を省略する場合もあるが、かかる場合、明細書や他の図面を参照するものとする。また、図面における種々部材の寸法は、本発明の特徴の理解に資することを優先しているため、実際の寸法とは異なる場合がある。
図1~図11を参照して、涙道内挿管システムの構成について説明する。図1は、涙道内の模式図を表す。図2は、涙道内挿管システムの側面図(一部断面図)、図3は、図2に示した涙道内挿管システムの遠位側を拡大した側面図(一部断面図)を表す。図4~図5は、図3に示した涙道内挿管システムの変形例を示す側面図(一部断面図)を表す。図6~図7は本発明の実施の形態に係る涙道チューブの断面図を表す。図8は、本発明の実施の形態に係る内視鏡を遠位端から見た正面図を表す。図9は、本発明の実施の形態に係る筒状部材の断面図を表し、図10は、図9に示した筒状部材の変形例を示す側面図を表す。図11は、本発明の実施の形態における涙道チューブに目盛りを付した態様を示すものである。図2~図3に示すように、涙道内挿管システム1は、涙道チューブ10と、内視鏡20と、筒状部材30を有している。また図2に示すように、涙道の内検に用いる内視鏡20の光導波部21は、通常、遠位部が所定角度で屈曲している部分を有している。ただし、本発明の実施形態にかかるシステムは光導波部21の形状に依存するものではないため、図3~図10に開示している光導波部21の形状は直線状のものや屈曲しているものの両方が存在しているが、光導波部21の形状をどのように変更しても本発明は実施可能である。図2~図5では、図6に示す涙道チューブ10の内腔に内視鏡20の光導波部21を挿通している状態を示している。以下では、涙道内挿管システムを「システム」、涙道チューブを「チューブ」と称することがある。
涙道チューブ10は、涙道50内の導通を維持するために涙道50内に挿管される。涙道チューブ10は、一方側と他方側を有し、該一方側と該他方側の双方が涙道50内に挿管される。以下では、涙道チューブ10の一方側から他方側に向かう方向を、チューブ10の延在方向という。
涙道チューブ10は、延在方向の少なくとも一部が筒状に形成されていればよく、延在方向の一部が中実状に形成されていてもよい。図6~図7に示すように、涙道チューブ10は上記延在方向において、一方端部を含む第1区間10Aと、他方端部を含む第2区間10Bと、第1区間10Aと第2区間10Bの間に配置されている中央区間10Cを有していてもよい。その場合、涙道チューブ10は、第1区間10Aと第2区間10Bで筒状に形成されており、中央区間10Cで中実状に形成されていてもよい。チューブ10の延在方向において、第1区間10Aと第2区間10Bは、中央区間10Cよりも短くてもよい。
涙道50内に挿入および留置するために、涙道チューブ10は柔軟性を有していることが好ましく、例えばポリウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、イソブチレン系共重合体樹脂等の合成樹脂、またはこれらの組み合わせから構成することができる。
涙道チューブ10は単層であっても複数の層から構成されていてもよい。チューブ10の延在方向の一部が単層、他部が複数の層から構成されていてもよい。例えば、涙道チューブ10が第1区間10Aと第2区間10Bと中央区間10Cを有している場合、第1区間10Aと第2区間10Bが複数の層から構成されており、中央区間10Cが単層から構成されていてもよい。また、涙道チューブ10の一方端部と他方端部が単層から構成されており、一方端部および他方端部を除いた区間が複数の層から構成されていてもよい。このように涙道チューブ10の少なくとも一部を複数の層から構成することによって、チューブ10の硬度や他部材に対するチューブ10の滑り性を高めることができる。
図6~図7に示すように、涙道チューブ10は、チューブ10の延在方向の途中に内視鏡20を挿入するための挿入口12が設けられていることが好ましく、第1区間10Aおよび第2区間10Bにそれぞれ挿入口12が設けられていることがより好ましく、中央区間10C側の第1区間10Aの端部および中央区間10C側の第2区間10Bの端部にそれぞれ挿入口12が設けられていることがさらに好ましい。図6に示すように、中央区間10C側の第1区間10Aの端面(近位端面10AP)および中央区間10C側の第2区間10Bの端面(近位端面10BP)に挿入口12が設けられていてもよい。また、図7に示すように、第1区間10Aの近位端面10APよりも遠位側および第2区間10Bの近位端面10BPよりも遠位側に挿入口12が設けられていてもよい。挿入口12は、涙道チューブ10に切り欠きを設けたり、開口部を設けたりすることで形成することができる。挿入口12の形状は特に限定されないが、挿入口12の長手方向が、チューブ10の延在方向に沿って延在していることが好ましい。
図6~図7に示すように、涙道チューブ10の一方端部と他方端部の少なくともいずれか一方に開口11が設けられていることが好ましい。開口11を通じて、涙道チューブ10の外と涙道チューブ10の内腔が連通するため、涙道チューブ10内に内視鏡20を挿通したときに涙道50内を観察しやすくなる。また開口11により、涙道チューブ10の留置後に涙が溜まらずに通るため、清潔に保てる。また、流路が大きくなることから、流涙をさらに改善することが見込める。涙道チューブ10の一方端部および他方端部に開口11が設けられていることがより好ましく、涙道チューブ10を一方端側または他方端側から見たときに開口11が形成されていることがさらに好ましい。
開口11の直径は、涙道チューブ10の一方端または他方端における外径よりも小さいことが好ましい。これにより、涙道チューブ10の一方端部または他方端部に筒状部材30の遠位端30Aが突き当たりやすくなるため、涙道チューブ10の開口11からの内視鏡20の過度な突出を防ぐことができる。
開口11の形状は特に限定されず、円形、楕円形、多角形、またはこれらの組み合わせにすることができる。
図6~図7に示すように、涙道チューブ10は、第1区間10Aと第2区間10Bにおける外径が、中央区間10Cの外径よりも大きくてもよい。このようにチューブ10を構成することによって、いわゆるヌンチャク型のチューブ10が形成され、第1区間10Aと第2区間10Bを涙嚢53から鼻涙管54の間に、中央区間10Cを涙点51から涙小管52の間に配置しやすくなり、涙道50内に安定してチューブ10を配置することができる。
図2に示すように、内視鏡20の光導波部21を涙道チューブ10の内腔に挿通するために、涙道チューブ10の第1区間10Aと第2区間10Bにおける内径を、内視鏡20の光導波部21の外径よりも大きくすることができる。
涙道チューブ10の長さや外径は、涙道50の大きさに応じて設定することができ、例えば涙道チューブ10の長さは5cm以上15cm以下、外径は0.5mm以上1.7mm以下、内径は0.5mm以上0.9mm以下に設定することができる。
涙道チューブ10内での内視鏡20の位置を確認しやすくするために、涙道チューブ10は、透明または半透明の材料から構成されていることが好ましい。また、内視鏡20による視野を確保しやすくするために、涙道チューブ10の一方端面および他方端面が、透明な材料から構成されていることが好ましい。
涙道チューブ10は、ショアA硬度が60以上の材料を含んでいることが好ましく、より好ましくは70以上、さらに好ましくは80以上、特に好ましくは85以上の材料を含んでいる。また、涙道チューブ10は、ショアA硬度が100以下の材料を含んでいてもよい。涙道チューブ10がこのような材料を含むことにより、涙道チューブ10に適度に硬さを付与することができるため、涙道50内にチューブ10を挿入しやすくなる。なお、ショアA硬度はISO868:2003 プラスチック・デュロメータ硬さ試験方法に基づき計測される。
涙道チューブ10の一方端部および他方端部のショアA硬度が、一方端部および他方端部を除いた区間のショアA硬度よりも大きいことが好ましい。涙道チューブ10の一方端部および他方端部に適度に剛性を付与することにより、涙道チューブ10の開口11からの内視鏡20の過度な突出を防ぐことができる。涙道50内にチューブ10を配置しやすくするためには、中央区間10CのショアA硬度が、第1区間10Aおよび第2区間10BのショアA硬度よりも低いことが好ましい。なお、本明細書に言うショアA硬度は、涙道チューブ10の一方側面側から測定したショアA硬度と前記一方側面の裏側である他方側面側から測定したショアA硬度の平均値とする。
涙道チューブ10が第1区間10A、第2区間10Bおよび中央区間10Cを有している場合、各区間を構成する材料は同じであってもよく、異なっていてもよい。
涙道チューブ10の肉厚、中でも第1区間10Aおよび第2区間10Bでの肉厚は、40μm以上であることが好ましく、50μm以上であることがより好ましく、60μm以上であることがさらに好ましく、また、150μm以下であることが好ましく、120μm以下であることがより好ましく、100μm以下であることがさらに好ましい。これにより、涙道チューブ10の柔軟性を保ちつつ、涙道チューブ10の破断を防ぐことができる。
内視鏡20は、遠近方向に延在している光導波部21を有し、該光導波部21が涙道チューブ10の内腔に挿通される。光導波部21は、少なくとも一部(好ましくは遠位側)が涙道50内に挿入される部分であり、遠近方向の少なくとも一部に光ファイバーが挿通されていることが好ましい。ここで、内視鏡20の近位側とは、光導波部21の延在方向に対して使用者、つまり術者の手元側の方向を指し、遠位側とは近位側の反対方向、すなわち処置対象側の方向を指す。また、内視鏡20の近位側から遠位側への方向を遠近方向と称する。
図2では、内視鏡20は、少なくとも一部が涙道50内に挿入される光導波部21と、光導波部21よりも近位側に配置されている手元側の操作部28と、を有している。図8では、内視鏡20の光導波部21は外筒27を有しており、外筒27内に内視鏡20を構成する各種部材が配置されている。外筒27内には、例えば、撮像素子と、撮像素子よりも遠位側の対物レンズ24と、撮像素子に接続されている制御回路と、を含む対物光学系と、照明レンズ25と、該照明レンズ25に接続されている光ファイバーと、該光ファイバーよりも近位側に配置されている集光レンズと、を含む照明光学系と、が設けられていてもよい。また、外筒27内には、涙道50内に生理食塩水等を供給するための注液チャンネル26が設けられていてもよい。
内視鏡20の撮像機器は特に限定されるものではなく、内視鏡20はファイバースコープでもよく電子スコープでもよい。例えば、対物光学系では、撮像素子に代えて光ファイバーを用いてもよい。対物光学系または照明光学系で用いられる光ファイバーは、ガラス、プラスチック等から構成することができる。
内視鏡20は、涙道50に挿入可能なものであれば特に限定されず、例えばファイバーテック株式会社製の涙道ファイバースコープ等の市販の涙道内視鏡を使用することができる。
内視鏡20の光導波部21の遠近方向の長さは、患者の涙道50の長さに応じて設定することができるが、例えば40mm以上、50mm以上、または60mm以上、あるいは100mm以下、90mm以下、または80mm以下に設定することができる。
内視鏡20の光導波部21の遠位端21Aの外径は、例えば0.5mm以上、0.6mm以上、または0.7mm以上、あるいは1.2mm以下、1.1mm以下、または1.0mm以下に設定することができる。また、内視鏡20の光導波部21の最大外径は、例えば0.8mm以上、0.9mm以上、または1.0mm以上、あるいは1.5mm以下、1.4mm以下、または1.3mm以下に設定することができる。
光導波部21の少なくとも一部が、金属から構成されていることが好ましく、例えば、ステンレス鋼、Ni-Ti合金等から構成することができる。具体的には、光導波部21を構成する外筒27を金属から構成することが好ましい。このように金属から構成された外筒27を用いることにより、光導波部21に適度な剛性を付与することができるため、光導波部21によって閉塞部を穿破しやすくなる。
図4を用いて、内視鏡20の光導波部21の変形例について説明する。図4に示すように、内視鏡20の光導波部21の遠位端部に、光導波部21の直径方向の外側に向かって屈曲している屈曲部22が設けられていてもよい。これにより、光導波部21が涙道50の形状に沿いやすくなり、涙道50内への光導波部21の挿入および抜去を行いやすくなる。
図5(a)に示すように、内視鏡20の光導波部21の近位側(より好ましくは近位端よりも遠位側)には、光導波部21の外径が、筒状部材30の内径の大きさ以上になっている大径部23が形成されていることが好ましい。これにより、光導波部21を筒状部材30の内腔に挿入したときに、大径部23が筒状部材30の内壁に突き当たることによって、内視鏡20と筒状部材30を固定することができる。また、大径部23のように光導波部21の外径が近位側で大きくなっていることによりこの部位で光導波部21が折れることを防ぐことができる。
光導波部21に大径部23を設ける構造としては、光導波部21の外径を近位側に向かって大きくする態様や、光導波部21の近位側に光導波部21の遠位端よりも外径が大きい鍔部を設ける態様が挙げられる。
そのほか、図5(b)に示すように筒状部材30よりも外径の大きい筒状部材31を用いて筒状部材30と操作部28の遠位端部とを固定することができ、また、図5(c)に示すように筒状部材30の近位側をフレア加工により拡径させて筒状部材30の近位端30Bが操作部28の遠位端に突き当たる態様とすることも可能である。
上記実施の形態では、涙道チューブ10の挿管補助具が内視鏡20である例を示したが、内視鏡20に代えてブジー(消息子、プローブともいう)、スタイレット、レーザー照射装置、カテーテル、バルーンを有するカテーテル等、他の挿管部材を用いることもできる。
ブジーやスタイレットは、棒状に形成されている挿入部と、挿入部よりも近位側に配置されており、術者が把持する操作部と、を有していることが好ましい。その場合、ブジーまたはスタイレットの挿入部を内包するように筒状部材30が設けられていることが好ましい。挿入部は、金属材料から構成されていることが好ましい。挿入部の遠位端が、涙道50の内壁に接触したときの刺激を低減するため、挿入部の遠位端は曲面に形成されていることが好ましい。
レーザー照射装置は、内視鏡20と同様に、涙道50内に挿入される挿入部と、挿入部よりも近位側に配置されており、術者が把持する操作部と、を有していることが好ましい。その場合、レーザー照射装置の挿入部を内包するように筒状部材30が設けられることが好ましい。
カテーテルは、遠近方向に延在している筒状のシャフト部と、該シャフト部よりも近位側に配置されており、術者が把持する操作部と、を有していることが好ましい。その場合、カテーテルのシャフト部を内包するように筒状部材30が設けられていることが好ましい。
カテーテルはバルーンを有していてもよい。すなわち、カテーテルは、遠近方向に延在している筒状のシャフト部と、該シャフト部の遠位側であって、シャフト部の径方向の外側に設けられているバルーンと、該シャフトの近位側に接続されている操作部と、を有していてもよい。その場合、バルーンの近位端よりも近位側に筒状部材30が設けられており、涙道チューブ10の内腔に筒状部材30が設けられている部分が配置されていることが好ましい。これにより、バルーンを拡張させることで涙道50内の閉塞を解消した後、バルーンを収縮させてカテーテルをさらに遠位側に移動させ、涙道チューブ10を所望の位置に送達する手技を行うことができる。
筒状部材30は、涙道チューブ10に対する内視鏡20の滑り性を向上するために設けられる部材であり、図2~図3に示すように内視鏡20の光導波部21を内包している。光導波部21が筒状部材30に覆われていることにより、涙道チューブ10に対する内視鏡20の滑り性が高められるため、光導波部21と涙道チューブ10の内壁が接触しても内視鏡20を涙道チューブ10から抜去しやすくなる。このため、涙道チューブ10が内視鏡20と一緒に手元側に引きずられて閉塞部から位置ずれすることを抑制できる。内視鏡20を用いて涙道チューブ10を留置することができるため、留置時に涙道50内を観察しやすくなる。
筒状部材30が、涙道チューブ10の内腔に配置されていることが好ましい。これにより、涙道チューブ10の内壁に対する内視鏡20の光導波部21の滑り性が良好となる。涙道チューブ10の第1区間10Aまたは第2区間10Bの内腔に配置されていることがより好ましい。なお、図2~図3では、涙道チューブ10の第1区間10Aの内腔に内視鏡20の光導波部21および筒状部材30が配置されている例を示している。
内視鏡20の光導波部21の遠近方向の少なくとも一部が、筒状部材30に覆われていることが好ましく、内視鏡20の遠位端よりも近位側が、筒状部材30に覆われていることがより好ましい。すなわち、図3に示すように、内視鏡20の遠位端20Aが、筒状部材30の遠位端30Aよりも遠位側に配置されていることが好ましい。これにより、内視鏡20と筒状部材30の隙間に涙石等の異物が入ったり、筒状部材30の遠位端部に膜状の閉塞部が貼り付くことで撮像が困難になることを抑制できる。また、内視鏡20から筒状部材30を取り外さなくても、内視鏡20を涙道50から抜去したときに内視鏡20の遠位端部の破損状況を確認しやすくなる。
図3に示すように、筒状部材30は、内視鏡20の遠位端20A(光導波部21の遠位端21A)よりも近位側の位置から光導波部21の近位端21Bまで内包していることが好ましい。詳細には、筒状部材30の近位端30Bは、光導波部21の近位端21Bに揃えて配置されていることが好ましい。これにより、内視鏡20の光導波部21のうち遠位端21Aを除く部分全体で、涙道チューブ10に対する内視鏡20の滑り性が良好となり、涙道チューブ10の位置ずれがより一層抑制される。
図4~図5に示すように、筒状部材30は、内視鏡20の遠位端20A(光導波部21の遠位端21A)よりも近位側の位置から光導波部21の近位端21Bよりも遠位側の位置まで内包していればよい。詳細には、筒状部材30の近位端30Bが、光導波部21の近位端21Bよりも遠位側に配置されていればよい。その場合、遠近方向における筒状部材30の長さが、涙道チューブ10のうち光導波部21に挿入される区間の長さよりも長いことが好ましい。
内視鏡20の遠位端20Aが、涙道チューブ10の一方端または他方端よりも遠位側に配置されていることが好ましい。詳細には、光導波部21の遠位端21Aが、涙道チューブ10の一方端または他方端よりも遠位側に配置されていることが好ましい。これにより、涙道50内にシステム1を挿入する際に、内視鏡20が先行するため、涙道50内の閉塞部を突破しながら涙道チューブ10を留置することができる。なお、図3では、内視鏡20の遠位端20Aが、涙道チューブ10の一方端10Dよりも遠位側に配置されている例を示している。
光導波部21の遠位端21Aが、筒状部材30の遠位端30Aよりも遠位側に配置されていることが好ましい。これにより、涙道50内にシステム1を挿入する際に、光導波部21が先行するため、涙道50内の閉塞部を突破しながら涙道チューブ10を留置することができる。
内視鏡20の遠位端20A(より好ましくは光導波部21の遠位端21A)が、筒状部材30の遠位端30Aよりも遠位側に配置され、かつ、涙道チューブ10の一方端または他方端よりも遠位側に配置されていることが好ましい。これにより、涙道50内にシステム1を挿入する際に、内視鏡20が先行するため、涙道50内の閉塞部を突破しながら涙道チューブ10を留置することができる。
涙道チューブ10は、内視鏡20に対して遠近方向に移動し、筒状部材30は、内視鏡20に対して遠近方向に移動しないものであることが好ましい。内視鏡20を近位側に移動させたときに、内視鏡20と一緒に筒状部材30も近位側に移動するため、涙道50内に筒状部材30が残留してしまうことを防げる。
筒状部材30を、内視鏡20に対して遠近方向に移動しないものとするために、内視鏡20と筒状部材30は固定されていることが好ましい。内視鏡20と筒状部材30を固定する位置は特に限定されないが、筒状部材30が、光導波部21の近位端よりも遠位側に固定されていることが好ましい。これにより、光導波部21の遠位側を涙道50内に挿入しても、内視鏡20と筒状部材30の固定状況を確認しやすくなる。
内視鏡20と筒状部材30を固定する方法は特に限定されない。例えば、図3(a)に示すように、内視鏡20の光導波部21の近位端部、操作部28の遠位端部および筒状部材30の近位端部を内包している固定部材40が設けられていてもよい。固定部材40を設けることにより、筒状部材30が光導波部21の径方向の内側に押圧されるため、遠近方向に移動しにくくなる。固定部材40は中空部41を有する保護キャップであることが好ましい。固定部材40は、例えばシリコーンゴム、ポリアミド系樹脂等の弾性材料から構成することができる。固定部材40としては、図3(b)~(d)に示す様々な形態を採用することができる。例えば図3(b)に示すように固定部材40が筒状部材30にも内視鏡20にも固定されていれば操作部28を把持して手技を行うことができる。図3(c)に示すように固定部材40が筒状部材30に固定されていて内視鏡20には固定されていなくても実施可能である。この場合は、固定部材40の自由端部を指等で押さえながら操作部28を把持して手技を行うことが好ましい。また、図3(d)に示すように固定部材40が筒状部材30と操作部28の遠位部に固定されていても実施可能である。
また、図4に示すように、光導波部21の遠位側に屈曲部22を設ける、あるいは図5に示すように光導波部21の近位側に大径部23を形成することで、光導波部21に対する筒状部材30の遠近方向への移動を規制することによって、内視鏡20と筒状部材30を固定してもよい。図示していないが、内視鏡20と筒状部材30を強固に固定するために、光導波部21に屈曲部22と大径部23の両方が設けられていてもよい。
上記の他、内視鏡20と筒状部材30は、溶接、溶着、嵌合、係合、接着等の方法によっても固定することができる。また、筒状部材30に凸部または凹部が、内視鏡20に凹部または凸部が設けられ、筒状部材30の凸部と内視鏡20の凹部、または筒状部材30の凹部と内視鏡20の凸部が係合していてもよい。
筒状部材30の遠位端30Aでは、筒状部材30の径方向における筒状部材30と光導波部21の隙間が、筒状部材30と涙道チューブ10の隙間に対して0.5倍以上2倍以下の広さを有していることが好ましい。
涙道チューブ10に対する内視鏡20の滑り性を高めるために、筒状部材30は、合成樹脂から構成されていることが好ましく、ポリイミド系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂のうち少なくとも一種を含んでいることがより好ましい。ポリイミド系樹脂等を用いることにより、筒状部材30に内包される内視鏡20の光導波部21の強度を高めることもできる。また、筒状部材30は、スリットを有しており、かつ金属から構成されていてもよい。例えば、筒状部材30としては、光導波部21の軸方向に平行なスリットを有している金属部材を用いることができる。筒状部材30が金属部材である場合には高強度であるため光導波部21の保護に有益であるし、スリットがあることにより柔軟性を付与することができ、光導波部21への着脱が容易になる。スリットの形態としては、上記したような光導波部21の軸方向に平行なものでも用いることができるが、筒状部材30の近位端部を始点とし遠位端部を終点とする螺旋状のものを好ましく用いることができる。
筒状部材30の肉厚は、涙道チューブ10の内径に応じて設定することができるが、50μm以上であることが好ましく、60μm以上であることがより好ましく、70μm以上であることがさらに好ましく、また、150μm以下であることが好ましく、120μm以下であることがより好ましく、100μm以下であることがさらに好ましい。これにより、内視鏡20の光導波部21に筒状部材30を取り付けても、涙道チューブ10の内腔に内視鏡20を挿通することができる。
涙道チューブ10に対する筒状部材30の滑り性を高めるために、筒状部材30の外側表面に潤滑剤が塗布されていてもよいが、涙道チューブ10と筒状部材30、あるいは涙道チューブ10と内視鏡20が接触したときに潤滑剤が剥離したり、親水性の潤滑剤が溶出して涙道50内で異物になることを防ぐ観点からは、筒状部材30の外側表面および内視鏡20の光導波部21の外側表面には潤滑剤が塗布されていないことが好ましい。同様の理由から、涙道チューブ10の内側表面にも潤滑剤が塗布されていなくてもよい。
図6~図7に示すように、涙道チューブ10の一方端部および他方端部に開口11が設けられており、筒状部材30の遠位端30Aにおける外径が、開口11の直径よりも大きいことが好ましい。その場合、内視鏡20の遠位端20Aが開口11よりも遠位側に配置されていることが好ましい。これにより、涙道チューブ10の開口11が筒状部材30の遠位端30Aに引っ掛かるため、内視鏡20の遠位端部によって涙道50内の閉塞部を穿破しながら、所望の位置まで涙道チューブ10を送達することができる。
涙道チューブ10から内視鏡20を抜去する際に、内視鏡20が涙道チューブ10の内側表面に過度に接触することを防ぐために、涙道チューブ10の内径が一定であることが好ましい。同様の理由から、涙道チューブ10の内側表面が平坦であることが好ましく、また、段差が設けられていないことが好ましい。
涙道チューブ10の第1区間10Aの開口11または第2区間10Bの開口11が、筒状部材30の近位端30Bよりも遠位側に配置されていることが好ましい。これにより、筒状部材30の近位側の一部を露出させることができる。その結果、手技において、内視鏡20の光導波部21に筒状部材30を取り付けた後で、光導波部21を涙道チューブ10の内腔に挿通する方法以外に、涙道チューブ10内に筒状部材30を配置した後で、筒状部材30の内腔に光導波部21を挿通する方法を選択することが可能となる。なお、図3では、涙道チューブ10の第1区間10Aの近位端面10APが、筒状部材30の近位端30Bよりも遠位側に配置されている例を示している。
図4に示すように、屈曲部22は、筒状部材30に覆われていることが好ましい。特に屈曲部22の近辺において光導波部21と涙道チューブ10の内壁との間の摩擦が大きくなりやすいからである。
内視鏡20の光導波部21の遠位端部に屈曲部が設けられている場合、筒状部材30の遠位端30Aが屈曲部22よりも遠位側に配置されていることが好ましい。屈曲部では涙道チューブ10の内壁と接触しやすくなるが、屈曲部22が筒状部材30に覆われていることにより、内視鏡20の挿入および抜去を行いやすくなる。
図10を用いて、筒状部材30の他の実施形態について説明する。図10は、筒状部材30の変形例を示す側面図である。図10に示すように、筒状部材30の外側表面に溝32が設けられていてもよい。これにより、涙道チューブ10の内壁と筒状部材30の接触面積が減少するため、内視鏡20を涙道チューブ10から抜去しやすくなる。
溝32は、筒状部材30の長手軸方向に沿って延在していることが好ましい。このように溝32を延在させることで、涙道チューブ10の内壁と筒状部材30の外側表面の摩擦を低減することができる。
溝32は、直線状または曲線状に形成することができるが、中でもらせん形状に形成されていることが好ましい。このように溝32を形成することによって、涙道チューブ10の内壁と筒状部材30の外側表面の摩擦を低減することができる。
筒状部材30には、複数の溝32が設けられていてもよい。複数の溝32が設けられていれば、涙道チューブ10の内壁と筒状部材30の外側表面の摩擦をより一層低減することができる。
図11は、本発明の実施の形態にかかる涙道チューブ10の他の一例を示すものである((a)は平面図、(b)は側面図を表す)。図11において、涙道チューブ10は、一方側および他方側にそれぞれ形成されている筒状部55と、一方側の筒状部55と他方側の該筒状部55との間の中央部56とを有しており、筒状部55の少なくとも一方には、涙道チューブ10の遠近方向の位置を特定するための目盛57が付されている。好ましくは、一方側および他方側に形成されている筒状部55は、それぞれ、涙道チューブ10の遠近方向の位置を特定するための目盛57を有している。目盛57は、筒状部55の外面に着色されたものであってもよいし、筒状部55を構成する樹脂に顔料等の色素を混合することにより形成したものであってもよい。かかる涙道チューブ10を用いれば、涙道チューブ10の一方端を鼻涙管54に挿入した後、涙道チューブ10の他方側を鼻涙管54に挿入する際、先に挿入されている涙道チューブ10に目盛57があることで、内視鏡20により目盛57を確認しながら、先に挿入されている涙道チューブ10の一方側の筒状部55に沿って他方側の筒状部55を挿入しやすくなる。なお、既に説明したように光導波部21の遠位端21Aが、筒状部材30の遠位端30Aよりも遠位側に配置されている構成においては、光導波部21の視野角が十分確保されるため目盛57をいっそう視認しやすくなり、後から挿入する筒状部55を進行させやすくなる。
本願は、2018年8月24日に出願された日本国特許出願第2018-157488号に基づく優先権の利益を主張するものである。2018年8月24日に出願された日本国特許出願第2018-157488号の明細書の全内容が、本願に参考のため援用される。
1:涙道内挿管システム
10:涙道チューブ
10A:第1区間
10B:第2区間
10C:中央区間
10D:涙道チューブの一方端
10AP:第1区間の近位端面
10BP:第2区間の近位端面
11:開口
12:挿入口
20:内視鏡
20A:内視鏡の遠位端
21:光導波部
21A:光導波部の遠位端
21B:光導波部の近位端
22:屈曲部
23:大径部
24:対物レンズ
25:照明レンズ
26:注液チャンネル
27:外筒
28:操作部
30:筒状部材
31:筒状部材
30A:筒状部材の遠位端
30B:筒状部材の近位端
32:溝
40:固定部材
50:涙道
51:涙点
52:涙小管
53:涙嚢
54:鼻涙管
55:筒状部
56:中央部
57:目盛

Claims (10)

  1. 一方側と他方側を有し、該一方側と該他方側の双方が涙道内に挿管される涙道チューブと、
    遠位側と近位側を有する内視鏡であって、前記近位側から前記遠位側へ向かう方向に延在している光導波部を有し、該光導波部が前記涙道チューブの内腔に挿通される内視鏡と、
    前記光導波部を内包している筒状部材と、を有し
    前記筒状部材が、ポリイミド系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂のうち少なくとも一種を含んでいることを特徴とする涙道内挿管システム。
  2. 前記筒状部材が、前記涙道チューブの内腔に配置されている請求項1に記載のシステム。
  3. 前記光導波部の遠位端が、前記筒状部材の遠位端よりも遠位側に配置されている請求項1または2に記載のシステム。
  4. 前記涙道チューブは、前記内視鏡に対して遠位側または近位側に移動し、
    前記筒状部材は、前記内視鏡に対して遠位側または近位側に移動しないものである請求項1~3のいずれか一項に記載のシステム。
  5. 前記筒状部材の遠位端では、前記筒状部材の径方向における前記筒状部材と前記光導波部の隙間が、前記筒状部材と前記涙道チューブの隙間に対して0.5倍以上2倍以下の広さを有している請求項1~4のいずれか一項に記載のシステム。
  6. 前記光導波部の遠位端が、前記涙道チューブの一方端または他方端よりも遠位側に配置されている請求項1~5のいずれか一項に記載のシステム。
  7. 前記筒状部材の近位端が、前記光導波部の近位端に揃えて配置されている請求項1~6のいずれか一項に記載のシステム。
  8. 前記筒状部材の近位端が、前記光導波部の近位端よりも遠位側に配置されている請求項1~6のいずれか一項に記載のシステム。
  9. 前記光導波部の少なくとも一部が、金属から構成されている請求項1~8のいずれか一項に記載のシステム。
  10. 前記涙道チューブは、一方側および他方側にそれぞれ形成されている筒状部と、一方側の該筒状部と他方側の該筒状部との間の中央部とを有しており、
    一方側および他方側に形成されている筒状部は、それぞれ、前記近位側から前記遠位側に向かう方向における前記涙道チューブの位置を特定するための目盛を有している請求項1~9のいずれか一項に記載のシステム。
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