JP7286294B2 - 撮像装置、撮像装置の制御方法、および、プログラム - Google Patents

撮像装置、撮像装置の制御方法、および、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、被写体の動きにタイミングを合わせた画像を撮像するための技術に関するものである。
近年、スマートフォンに搭載されたカメラやデジタルカメラなどの撮像装置において、シャッタスピードを優先する撮影モードを搭載するものが知られている。この撮影モードは、撮像者が所望のシャッタスピードを設定し、絞り値やISO感度といったシャッタスピード以外の露出設定値を撮像装置が自動で設定する撮影モードである。撮像者は、この撮影モードを用いることにより、好みのシャッタスピードで撮像することができる。例えば、露光時間の短いシャッタスピードを設定することで、滝の水しぶきやレーシングカーといった動きの速い被写体に対しても、被写体ぶれが少ない画像を撮像することができる。特許文献1には、静止画の撮像前に撮像した画像から被写体の動き量を検出し、その検出結果に基づいて、シャッタスピードを決定する撮像装置が開示されている。
特開2006-197192号公報
被写体ぶれが少ない画像を撮像するためには、露光時間の短い高速のシャッタスピードにて撮像する必要がある。しかしながら、撮像前に高速なシャッタスピードを設定して撮像したとしても、撮像のタイミングを逃してしまうことがある。
例えば、動物の動き出す瞬間や鳥の飛び立つ瞬間など、不規則で高速に動く被写体を捉えようとしたときに、シャッタを押す反応が間に合わず、所望の動き出しの状態の被写体を捉えることができない場合がある。シャッタスピードを高速に設定したとしても、撮影開始のタイミングが適切でなければ、不規則で高速に動く被写体の所望の動きを捉えた撮影を行なうことはできない。
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、被写体の動きにタイミングを合わせた画像を撮像する技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本願発明の撮像装置は、第一の撮像手段と、第二の撮像手段と、前記第一の撮像手段が第一のフレームの画像データのための露光を行っている間に前記第二の撮像手段にて撮像された複数のフレーム間における被写体の動き量及び前記動き量の累積量を算出し、前記複数のフレームの画像データにおける前記被写体の動きを判定する判定手段と、前記判定手段が判定した結果に基づいて、前記第一の撮像手段による前記第一のフレームの画像データのための露光を止め、前記第一の撮像手段による前記第一のフレームの後の第二のフレームの画像データのための露光を開始する制御手段を有し、前記制御手段は、前記累積量が第一の閾値以上となった場合に、前記累積量が前記第一の閾値より大きい第三の閾値以上であれば、前記第一の撮像手段による前記第一のフレームの画像データのための露光を止めず、前記累積量が前記第三の閾値以上でなければ、前記第一の撮像手段による前記第一のフレームの画像データのための露光を止めることを特徴とする
本発明によれば、被写体の動きにタイミングを合わせた画像を撮像することができる。
本発明の第一の実施形態に係る撮像装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の第一の実施形態に係るタイミング生成回路の構成例を示すブロック図である。 本発明の第一の実施形態の高速撮影モードにおける撮像処理のフローチャートである。 本発明の第一の実施形態の高速撮影モードにおける撮像処理のフローチャートである。 撮像装置と被写体の位置関係を説明するための図である。 本発明の第一の実施形態の第一の撮像素子、第二の撮像素子、および、タイミング生成回路による動作を説明するための図である。 本発明の第一の実施形態の動きベクトル算出回路による動きベクトルおよび動きベクトルの信頼度の算出処理のフローチャートである。 動きベクトルの算出方法を説明するための図である。 ブロックマッチング法による動きベクトルの算出方法を説明するための図である。 3点内挿の計算方法を説明するための図である。 複数のフレーム間の動きベクトルを示す図である。 第一の撮像素子と第二の撮像素子の構成を示す表である。 本発明の第二の実施形態の高速撮影モードにおける撮像処理のフローチャートである。 本発明の第二の実施形態の第一の撮像素子、第二の撮像素子、および、タイミング生成回路による動作を説明するための図である。 本発明の第三の実施形態に係る第二のタイミング生成回路の構成例を示すブロック図である。 本発明の第三の実施形態の高速撮影モードにおける撮像処理のフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を用いて詳細に説明する。ここでは、本発明の実施形態に係る撮像装置として、所謂、デジタルカメラを取り上げることとするが、本発明はこれに限定されるものではない。撮像機能を有する他の装置、例えば、デジタルビデオカメラ、携帯電話、スマートフォン、その他の携帯型電子機器等として実施されても良い。
(第一の実施形態)
本発明の第一の実施形態では、露光中の期間における動きベクトルを用いた動き解析結果に基づき、露光開始のタイミングを決めることにより、被写体の動きにタイミングを合わせた画像を撮像する撮像装置の説明を行う。以下、本発明の第一の実施形態について説明する。
図1(a)は、本発明第一の実施形態に係る撮像装置100の構成例を示すブロック図である。撮像装置100は、第一の撮像システム110、第二の撮像システム120、および、操作部材130より構成される。
まず、第一の撮像システム110について説明する。第一の制御回路111は、例えばCPUやMPUなどのプロセッサである。第一の制御回路111は、第一の撮像システム110が備える各ブロックの動作プログラムを後述の第一のROM112より読み出し、後述の第一のRAM113に展開して実行することにより第一の撮像システム110が備える各ブロックの動作を制御する。また、第一の制御回路111は、第一の撮像システム110および第二の撮像システム120の全体の動作を統括し、制御する。第一のROM112は、電気的に消去および記録が可能な不揮発性メモリであり、第一の撮像システム110が備える各ブロックの動作プログラムに加え、各ブロックの動作に必要なパラメータ等を記憶する。第一のRAM113は、書き換え可能な揮発性メモリであり、第一の撮像システム110が備える各ブロックの動作において出力されたデータの一時的な記憶領域として用いられる。
第一の光学系114は、ズームレンズ、フォーカスレンズを含むレンズ群で構成され、被写体像を後述の第一の撮像素子115に結像する。第一の撮像素子115は、例えば複数色のカラーフィルタを備えたCCDやCMOSセンサ等で構成されている。第一の撮像素子115は、第一の光学系114により第一の撮像素子115に結像された光学像を光電変換し、得られたアナログ画像信号を第一のA/D変換回路116に出力する。また、第一の撮像素子115は、操作部材130に含まれるシャッタボタンが全押しされたタイミングに基づき露光を開始し、後述の露光終了のタイミング生成回路200より出力された露光終了のタイミングを指示する信号に基づき露光を終了する。第一のA/D変換回路116は、入力されたアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換し、得られたデジタル画像データを第一のRAM113に出力する。
第一の画像処理回路117は、第一のRAM113に記憶されている画像データに対して、ホワイトバランス調整、色補間、ノイズ補正、ガンマ処理、輝度/色差信号への変換、および、収差補正など、様々な画像処理を適用する。画像出力回路118は、第一の画像処理回路117で処理された画像データを、第一のRAM113を介して受け取り、外部装置に出力するための回路である。具体的には、撮像装置100に着脱可能な記録メディアに対して画像データの読み出しや書き込みを行ったり、無線あるいは有線通信機能を用いてスマートフォンやサーバーなどと画像の送受信を行ったりする。表示装置119は、LCDや有機ELディスプレイ等の表示デバイスであり、第一のRAM113に記録した画像を表示する。
次に、第二の撮像システム120について説明する。第二の制御回路121は、例えばCPUやMPUなどのプロセッサである。第二の制御回路121は、第二の撮像システム120が備える各ブロックの動作プログラムを後述の第二のROM122より読み出し、後述の第二のRAM123に展開して実行することにより第二の撮像システム120が備える各ブロックの動作を制御する。第二のROM122は、電気的に消去および記録が可能な不揮発性メモリであり、第二の撮像システム120が備える各ブロックの動作プログラムに加え、各ブロックの動作に必要なパラメータ等を記憶する。第二のRAM123は、書き換え可能な揮発性メモリであり、第二の撮像システム120が備える各ブロックの動作において出力されたデータの一時的な記憶領域として用いられる。
第二の光学系124は、ズームレンズ、フォーカスレンズを含むレンズ群で構成され、被写体像を後述の第二の撮像素子125に結像する。第二の撮像素子125は、例えばCCDやCMOSセンサ等の撮像素子であり、第二の光学系124により第二の撮像素子125に結像された光学像を光電変換し、得られたアナログ画像信号を第二のA/D変換回路126に出力する。第二の撮像素子125は、動きやぶれを検出するために用いる素子であるため、必ずしも複数色のカラーフィルタを備えている必要はなく、単色(ホワイト)のフィルタや赤外フィルタを備えた構成としてもよい。第二のA/D変換回路126は、入力されたアナログ画像信号にデジタル画像信号に変換し、得られたデジタル画像データを第二のRAM123に出力する。
第二の画像処理回路127は、第二のRAM123に記憶されている画像データに対して、簡易的なノイズ補正やガンマ処理など、様々な画像処理を適用する。第二の撮像素子125が複数色のカラーフィルタを備えているのであれば、色補間、あるいは輝度信号への変換処理も行う。また、第二の画像処理回路127は、タイミング生成回路200を具備しており、第二のRAM123に記憶されている画像データを用いた動き解析結果に基づき、第一の撮像素子115の露光終了のタイミングを指示する信号を生成する。なお、露光終了のタイミングを指示する信号は、第二の制御回路121を介して第一の撮像システム110に出力される。第一の撮像システム110ではこの信号を受け取ると、第一の制御回路111が第一の撮像素子115の露光を終了させるよう制御する。
操作部材130は、ユーザからの指示を受け付ける操作部材であり、シャッタボタンやダイヤルキーを含む。また、表示装置119がタッチパネル機能を備えるようにしてもよい。ユーザがこれらの操作部材を操作することで生成される信号は、第一の撮像システム110と第二の撮像システム120の駆動制御に反映される。
なお、ここでは第一の撮像システム110と第二の撮像システム120が、撮像装置100として一体的に構成されている例を上げて説明を行ったが、これに限られるものではない。例えば、第一の撮像システム110と操作部材130がカメラ本体であり、第二の撮像システム120は、カメラ本体と着脱可能な撮像装置としてもよい。つまり、第二の撮像システム120は、外部の撮像装置に着脱可能な撮像装置であってもよい。また、第一の撮像システム110が一眼レフカメラであるとするならば、第一の光学系114を含む交換レンズ装置は、第一の撮像素子115乃至表示装置119、および、操作部材130を含むカメラ本体に対して着脱可能な構成となる。図1(b)は、撮像装置100の一例としてのスマートフォン(あるいはタブレット端末)を示す図である。スマートフォンの前面には、表示装置119と操作部材130を兼ねるタッチパネルが設けられ、スマートフォンの背面には、第一の撮像システム110の第一の光学系114と、第二の撮像システム120の第二の光学系124が配置されている。このようなスマートフォンにおいても、本発明を実施することができる。
また、第二の制御回路121の機能を第一の制御回路111が兼用するようにすれば、第二の制御回路121を省くことも可能である。また、第二の撮像システム120は第二の光学系124、第二の撮像素子125、第二のA/D変換回路126、および、第二のRAM123のみを有し、他の構成要素を第一の撮像システム110が兼用するようにしてもよい。こうすることで、第二の撮像システム120を別のカメラ装置とした場合に、その構成を簡素化することが可能となる。
ここで、第一の撮像素子115が記録用の画像を生成することを目的とするのに対して、第二の撮像素子125は素早く移動する被写体の動きを検出することを目的としており、必要とされるフレームレートが互いに異なる。図12に、本実施形態における第一の撮像素子115と第二の撮像素子125の構成を比較した表を示す。本実施形態では、第一の撮像素子115のフレームレートが20fps(フレーム/秒)であるのに対し、第二の撮像素子125のフレームレートは1000fpsであるものとする。
そのため、第二の撮像素子125は、第一の撮像素子115よりも、より短い露光時間となるシャッタスピードを設定することができる。そして、このシャッタスピードを実現可能とするため、第二の撮像素子125は第一の撮像素子115よりも感度を高くする必要がある。そこで、第二の撮像素子125は、第一の撮像素子115に対して、画素数を減らす代わりに、画素ピッチが大きくなるように構成されている。具体的には、図12に示すように、撮像部の水平サイズは第一の撮像素子115が36mmであるのに対して、第二の撮像素子125は4mmである。水平画素数は第一の撮像素子115が6400画素であるのに対して、第二の撮像素子125は640画素である。画素ピッチは第一の撮像素子115が5.62μmであるのに対して、第二の撮像素子125は6.25μmである。
次に、第二の撮像システム120の第二の画像処理回路127が具備する、タイミング生成回路200の構成について図2を用いて説明する。このタイミング生成回路200は、第二の撮像素子125が高速のフレームレートで撮像して第二のRAM123に記憶した画像データの動きベクトルを検出することで、動きの解析を行う。この画像データは、第二の撮像素子125が複数色のカラーフィルタを備えた構成であるならば、色補間や輝度信号への変換処理が先に行われており、各画素が同じ成分の信号を備えているものとする。そして、この動きの解析結果に基づいて、第一の撮像素子115の露光終了のタイミングを決定し、第一の撮像素子115の露光を終了させるための信号を、第一の撮像システム110に出力する。
図2は、第一の実施形態に係るタイミング生成回路200の構成例を示すブロック図である。図2において、タイミング生成回路200は、動きベクトル算出回路201、累積量算出回路202、代表累積量算出回路203およびタイミング決定回路204より構成する。
次に、本発明の第一の実施形態の撮像装置100における高速撮影モードにおける撮像処理について、図3および図4のフローチャートを用いて説明する。図3および図4は、第一の実施形態の高速撮影モードにおける撮像処理のフローチャートである。図3のフローチャートは撮像装置100の電源がオンになると開始される。
ステップS301において、第一の制御回路111は撮影モードが設定されているかを判定し、設定されていなければステップS302に進み、設定されていればステップS305に進む。
ステップS302において、第一の制御回路111はぶれレベル、もしくは動き出しレベルの設定メニューが選択されているかを判定し、他の処理が選択されていればステップS303に進み、ステップS303において他の処理を行う。第一の制御回路111はぶれレベル、もしくは動き出しレベルの設定メニューが選択されていれば、ステップS304に進む。
ステップS304において、第一の制御回路111は表示装置119にぶれレベル、もしくは動き出しレベル設定のための画面の表示し、ユーザによる操作部材130の操作結果に応じて、いずれかのレベルを設定する。例えば、第一の表示装置119にぶれレベルが「標準」から「低」に向けて段階的なレベルが表示され、ユーザが選択できるようになっている。ユーザが「低」に近い段階のぶれレベルを選択するほど、撮像した画像に含まれるぶれが小さくなるように、後述する第二の閾値が設定される。動き出しレベルにおいても同様に、第一の表示装置119に段階的な動き出しレベルが表示され、ユーザが選択できるようになっている。動き出したという判定基準はユーザの持つイメージによるところもあるため、動き出しのレベルは数値で示され、広い範囲でレベルを選択できるようになっている。
動き出しレベルが選択されると、第一の制御回路111は、第一の撮像システム110における動き量の判定値を決定し、第二の制御回路121は、このぶれ動き量の判定値に基づいて後述のステップS322で用いる第一の閾値を設定する。ぶれレベルが選択されると、第一の制御回路111は、第一の撮像システム110におけるぶれ許容値を決定し、第二の制御回路121は、このぶれ許容値に基づいて後述のステップS331で用いる第二の閾値を設定する。
ここでは、一例として、ユーザが動き出しレベルよりもぶれレベルを小さく設定し、かつ、ユーザが最もぶれが小さくなるぶれレベル「低」を選択したものとして説明を行う。
ぶれレベル「低」の場合、ぶれ許容値は許容錯乱円径に設定されるものとする。ここで許容錯乱円径とは、明視距離250mmで写真を観察するときに、視力1.0の観察者が解像可能な限界値を表し、36×24mmの撮像素子上では約20μmになる。本発明第一の実施形態では第一の撮像素子115の4画素分のピッチ22.48μm(5.62×4)を許容錯乱円径とする。ぶれレベルおよび第二の閾値の設定を終えると、ステップS301に戻る。
ステップS305において、第一の制御回路111は第一の撮像素子115を起動する。
ステップS306において、第一の制御回路111は撮影モードとして高速撮影モードが選択されているかを判定し、選択されていなければステップS307に進み、ステップS307においてその他の撮影モードの処理を行う。第一の制御回路111は、高速撮影モードが選択されていればステップS308に進む。
ステップS308において、第一の制御回路111は第一の撮像素子115から得られる被写体のコントラスト値、あるいは、不図示の測距センサの出力に基づいて、第一の光学系114を駆動して自動フォーカス制御(AF)を行う。
ステップS309において、第一の制御回路111は第一の撮像素子115から得られる被写体の輝度値に基づいて、第一の撮像素子115のための自動露出制御(AE)を行う。
ステップS310において、第一の制御回路111は操作部材130に含まれるシャッタスイッチが半押しされることによって、シャッタスイッチ内のSW1がオンになったかを判定し、オンになるまでステップS308およびS309を繰り返す。
ステップS310においてSW1がオンになると、ステップS311において、第二の制御回路121は第二の撮像素子125を起動する。
ステップS312において、第一の制御回路111は、SW1がオンになった際に選択された主被写体に対して、第一の光学系114を用いたAFを行う。
ステップS313において、第一の制御回路111は、SW1がオンになった際に選択された主被写体に対して第一の撮像素子115のためのAEを行う。
ステップS314において、第二の制御回路121は、第一の制御回路111から第一の光学系114のズーム情報を受信し、第二の光学系124のズーム状態を制御する。この第二の光学系124のズーム状態を制御について、図5を用いて説明する。
図5は、SW1がオンされたときの撮像装置100と被写体500の位置関係を説明するための図である。図5において、撮像装置100の第一の光学系114は焦点距離300mmであり、40m先を0.3m/sec(300mm/sec)で移動する被写体500を撮像しようとしている。なお、被写体500は第一の光学系114の光軸近傍を移動しているものとする。以降の説明において、40m先を物面と呼ぶ。また、被写体500の移動速度は、被写体500までの距離情報と、フレーミング中に得られる画像から後述の動きベクトルを算出することで計測することができる。
また、本実施形態における第一の光学系114の結像倍率は、被写体までの距離÷焦点距離で求められるため、40×1000÷300=133.3となる。
第一の撮像素子115の全体が捉えている物面での被写体の画角は、133.3×5.62×6400/1000=4795.7mmである。
ここで、SW1がオンになる前は、第一の撮像システム110と第二の撮像システム120で得られる画像の画角が同じであるとする。このとき、第二の光学系124の結像倍率は4795.7×1000÷6.25÷640=1198.9であり、焦点距離は40×1000÷1198.9=33.3mmである。また、このとき第二の撮像素子125における単位画素あたりの物面での被写体サイズは、1198.9×6.25÷1000=7.5mmである。この値に後述する動きベクトルの算出の分解能を掛け合わせた値が第二の撮像素子125で捉えることができる動きの分解能となる。動きベクトルの算出の分解能を0.5画素とすると、動きの分解能は7.5×0.5=3.75mmとなる。
一方、第一の撮像素子115における単位画素あたりの物面での被写体サイズは、133.3×5.62÷1000=0.75mmとなり、ぶれ許容値は4画素分なので0.75×4=3.0mmとなる。そのため、このままでは第二の撮像素子125の動きの分解能よりもぶれ許容値のほうが小さいので、第二の撮像素子125を用いたとしても、第一の撮像素子115のぶれが許容値以下であるかを判定することができない。
そこで、第二の制御回路121は第二の光学系124の焦点距離を望遠側に移動してズームを行い、第二の撮像素子125における動き検知の分解能を高くする。
300mm/secで移動する被写体400がぶれ許容値3.0mmに達する時間は3.0÷300×1000=10.0msecである。
そのため、第二の撮像システム120における単位フレーム(1msec)あたりに求められる動きの分解能は3.0÷10.0÷0.5=0.6mmとなる。
そこで、第二の制御回路121は、第二の光学系124の結像倍率を0.6×1000÷6.25=96.0、焦点距離を40×1000÷96.0=416.6mmに移動すれば、動きの分解能がぶれ許容値よりも細かくなる。こうすることで、第二の撮像素子125で得られた画像データを用いて動き検知結果に基づいて、第一の撮像素子115の露光終了のタイミングを制御し、被写体400を許容錯乱円径以下のぶれで撮像することが可能となる。
なお、第二の光学系124を望遠側にズームしているので、第二の撮像素子125の画角は第一の撮像素子115と異なっており、第二の撮像素子125の画角は、96.0×6.25×640/1000=384.0mmである。このように焦点距離を大きくし、ズーム位置を望遠側に移動すると画角が狭くなるため、光軸近傍以外に被写体が存在する場合には、被写体が視野外になってしまう可能性がある。その場合、公知の光軸や撮像素子の位置を移動する技術を用いて、光軸から外れた領域に視野を移動することができる構成とするのがよい。
また、ここではぶれ許容値を基準として第二の光学系124の焦点距離を変更する例を上げて説明を行ったが、ぶれ許容値よりも動き量の判定値のほうが小さい値である場合には、この動き量の判定値を基準として第二の光学系124の焦点距離を変更する。
図3に戻り、ステップS315において、第二の制御回路121は、SW1がオンになった際に選択された主被写体の情報に基づいて第二の光学系124を用いたAFを行う。
ステップS316において、第二の制御回路121は、SW1がオンになった際に選択された主被写体の情報に基づいて第二の撮像素子115のためのAEを行う。
ステップS317において、第一の制御回路111は操作部材130に含まれるシャッタスイッチが全押しされることによって、シャッタスイッチ内のSW2がオンになったかを判定し、オンになるまでステップS312乃至S316を繰り返す。
ステップS317においてSW2がオンになると、図4のステップS318において、第一の制御回路111は、ステップS313にて行ったAEの結果に基づいて露光期間を設定し、第一の撮像素子の露光を開始する。
ステップS319において、第二の制御回路121は、1000fps、あるいは、第一の撮像素子115に対して設定されたフレームレートの所定倍(例えば、50倍)となるフレームレートを設定し、第二の撮像素子125の露光を開始する。第二の撮像素子125は設定したフレームレートに応じた露光時間に達すると、得られたアナログ画像信号を第二のA/D変換回路126に出力するとともに、すぐさま次の露光を開始する処理を繰り返す。すなわち、第一の撮像素子115の1回の露光期間の間に、それよりも早いフレームレートで、第二の撮像素子125の露光が繰り返し行われる。
ここで、図6は、第一の実施形態における第一の撮像素子115、第二の撮像素子125、および、タイミング生成回路200による動作を説明するための図である。図6の時刻T0において、ユーザによりシャッタボタンが全押しされてSW2がオンになると、すぐさま第一の撮像システム110における第一の撮像素子115は露光を開始する。さらに、第二の撮像システム120における第二の撮像素子125は高速フレームレートで画像の撮像を開始する。第二の撮像素子125は、SW2がオンになった時刻T0の後は、時刻T1、時刻T2、時刻T3・・・において短い露光時間で連続して撮像を行う。
ステップS320において、タイミング生成回路200内の動きベクトル算出回路201が、第二の撮像素子125で得られた画像データのフレーム間における動きベクトルおよび動きベクトルの信頼度を算出する。動きベクトルとは、フレーム間における被写体の水平方向の移動量と垂直方向の移動量をベクトルとして表したものである。動きベクトルの算出方法について、図7乃至図9を用いて詳しく説明する。
図7は、動きベクトル算出回路201による動きベクトルおよび動きベクトルの信頼度の算出処理を示すフローチャートである。図8は動きベクトルの算出方法を説明するための図であり、図8(a)はM番目フレームの画像データを示す図であり、図8(b)はM+1番目フレームの画像データを示す図である。また、図8(c)は、M番目フレームとM+1番目フレームの間における動きベクトルを示す図である。図8(c)の動きベクトルは、簡略化のため、代表的な動きベクトルのみを記載している。なお、Mは正の整数である。図9は、ブロックマッチング法による動きベクトルの算出方法を説明するための図である。なお、本実施形態では、動きベクトルの算出手法として、ブロックマッチング法を例に挙げて説明するが、動きベクトルの算出手法はこの例に限定されず、例えば勾配法でもよい。
図7のステップ701において、動きベクトル算出回路201には、時間的に隣接する2つのフレームの画像データが入力される。そして、動きベクトル算出回路201は、M番目フレームを基準フレームに設定し、M+1番目フレームを参照フレームに設定する。
図7のステップ702において、動きベクトル算出回路201は、図9のように、基準フレーム901において、N×N画素の基準ブロック902を配置する。
図7のステップ703において、動きベクトル算出回路201は、図9のように、参照フレーム903に対し、基準フレーム901の基準ブロック902の中心座標と同座標904の周囲(N+n)×(N+n)画素を、探索範囲905として設定する。
図7のステップ704において、動きベクトル算出回路201は、基準フレーム901の基準ブロック902と、参照フレーム903の探索範囲905内に存在する異なる座標のN×N画素の参照ブロック906との相関演算を行い、相関値を算出する。相関値は、基準ブロック902および参照ブロック906の画素に対するフレーム間の差分絶対値の和に基づき算出する。つまり、フレーム間の差分絶対値の和の値が最も小さい座標が、最も相関値が高い座標となる。なお、相関値の算出方法は、フレーム間の差分絶対値の和を求める方法に限定されず、例えばフレーム間の差分二乗和や正規相互相関値に基づく相関値を算出する方法でもよい。図9の例では、参照ブロック906が最も相関が高いことを示しているとする。なお、公知の技術を用いて動きベクトルをサブピクセル単位で算出することができる。具体的には、図10に示す連続した相関値データC(k)において、下記(1)~(4)式による3点内挿の手法を用いる。
x=k+D÷SLOP・・・(1)
C(x)=C(k)-|D|・・・(2)
D={C(k-1)-C(k+1)}÷2・・・(3)
SLOP=MAX{C(k+1)-C(k)、C(k-1)-C(k)}・・・(4)
ただし、図10ではk=2である。
なお、本発明第一の実施形態ではサブピクセル単位の分解能を0.5画素とする。また、(1)はx成分に関する式だが、同様にしてy成分も算出できる。
図7のステップ705において、動きベクトル算出回路201は、ステップ704で求めた最も高い相関値を示す参照ブロックの座標に基づいて動きベクトルを算出し、その動きベクトルの相関値を動きベクトルの信頼度とする。図9の例の場合、参照フレーム903の探索範囲905の中で、基準フレーム901の基準ブロック902の中心座標に対応した同座標904と、参照ブロック906の中心座標に基づき動きベクトルが求められる。つまり、同座標904から参照ブロック906の中心座標までの座標間距離と方向が動きベクトルとして求められる。また、その動きベクトル算出時における参照ブロック906との相関演算結果である相関値が動きベクトルの信頼度として求められる。なお、動きベクトルの信頼度は、基準ブロックと参照ブロックとの相関値が高いほど高くなる。
図7のステップ706において、動きベクトル算出回路201は、基準フレーム701の全画素について動きベクトルを算出したか否か判定する。動きベクトル算出回路201は、ステップ706において全画素の動きベクトルを算出していないと判定した場合には、ステップ702に処理を戻す。そして、ステップ702では、動きベクトルが算出されていない画素を中心として前述した基準フレーム701にN×N画素の基準ブロック902が配置され、以下前述同様に、ステップ703からステップ705の処理が行われる。すなわち、動きベクトル算出回路201は、図9の基準ブロック902を移動させながら、ステップ702からステップ705までの処理を繰り返して、基準フレーム901の全画素の動きベクトルを算出する。この動きベクトルの例を図8(c)に示す。図8の例では、図8(a)のM番目のフレームと図8(b)のM+1番目のフレームの間で、人が左から右に移動している例を示している。このように被写体が移動している場合の動きベクトルの代表例を図8(c)に示している。図8(c)に示す動きベクトルは、M番目のフレームに存在している被写体位置を動きベクトルの始点とし、それに対応するM+1番目のフレームの被写体位置を動きベクトルの終点としている。なお、動きベクトル算出回路201は、全画素の動きベクトルを算出するのではなく、全画素よりも少ない所定画素において動きベクトルを算出してもよい。
以上のような処理により、時間的に隣接する2枚の高速撮像フレーム間における動きベクトルおよび動きベクトルの信頼度を算出する。
なお、被写体の移動速度が変化する場合もある。そのため、時間的に隣接する2つのフレーム間における動きベクトルの大きさから物面における移動速度に換算し、前述の計算方法で、第一の撮像素子115の露光中に第二の光学系の焦点距離、結像倍率、画角を適宜変更する構成とするのがよい。
次に、動きベクトル算出回路201が、第二の撮像素子125から得られた画像データに対して動きベクトルおよび動きベクトルの信頼度を算出する時系列動作について、図6を参照して説明する。
動きベクトル算出回路201は、時刻T1において、時刻T0と時刻T1で得られた画像データのフレーム間の動きベクトルおよび動きベクトルの信頼度を前述の図7のフローチャートの処理に基づき算出する。その後、時刻T2において、時刻T1と時刻T2で得られた画像データのフレーム間の動きベクトルおよび動きベクトルの信頼度を算出する。時刻T3以後、同様の処理を繰り返し、第二の撮像素子125から得られた画像データのフレーム間における動きベクトルおよび動きベクトルの信頼度を算出する。
以上が、図4のステップS320における動きベクトルの算出方法についての説明である。
図4に戻り、ステップS321において、累積量算出回路202は、ステップ320において算出した動きベクトルを複数フレームにおいて追跡し、動きベクトルの累積量を算出する。そして、代表累積量算出回路203は、算出した動きベクトルの累積量に基づき、フレーム全体を代表する代表累積量を決定する。
まず動きベクトルの累積量の算出方法について、図11を用いて説明する。図11は、ステップS320において算出した複数のフレーム間の動きベクトルを示す図である。なお、説明の簡略化のため、時刻T0から時刻T3までの期間における動きベクトルの累積量の算出方法について説明するが、それ以降の期間に関しても同様の方法で動きベクトルの累積量を算出するものとする。
図11において、動きベクトル1101は、図6の時刻T0のフレームと時刻T1のフレームとの間で算出された動きベクトルを示す。動きベクトル1102は、図6の時刻T1のフレームと時刻T2のフレームとの間で算出された動きベクトルを示す。動きベクトル1103は、図6の時刻T2のフレームと時刻T3のフレームとの間で算出された動きベクトルを示す。
累積量算出回路202は、時刻T0と時刻T1のフレーム間で算出した動きベクトル1101の終点座標Qを始点座標とする動きベクトルを、時刻T1と時刻T2のフレーム間で算出した動きベクトルの中から検索する。そして、条件を満たす動きベクトル1102を、動きベクトル1101と連結する。また、累積量算出回路202は、時刻1と時刻T2のフレーム間で算出した動きベクトル1102の終点座標Rを始点座標とする動きベクトルを、時刻T2と時刻T3のフレーム間で算出した動きベクトルの中から検索する。そして、条件を満たす動きベクトル1103を、動きベクトル1102と連結する。これ以降の期間においても同様の処理により、動きベクトルを連結していく。
このような複数フレームにおける動きベクトルの連結処理を時刻T0で算出した全ての動きベクトルに対して行うことにより、全画素の追跡動きベクトルを算出する。なお、算出した追跡動きベクトルにより、時刻T0において座標Pに存在した被写体が、時刻T1では座標Qに移動し、時刻T2では座標Rに移動し、時刻T3では座標Sに移動したことが分かる。
次に、累積量算出回路202が、追跡動きベクトルに基づき、動きベクトルの累積量を算出する方法について説明する。
累積量算出回路202は、式(5)のように追跡動きベクトルの長さを動きベクトルの累積量(VecLen)として算出する。
VecLen=VecLen1+VecLen2+VecLen3・・・(5)
VecLen1は、時刻T0と時刻T1のフレーム間で算出した動きベクトル1101の動きベクトルの長さを示す。VecLen2は、時刻T1と時刻T2のフレーム間で算出した動きベクトル1102の動きベクトルの長さを示す。VecLen3は、時刻T2と時刻T3のフレーム間で算出した動きベクトル1103の動きベクトルの長さを示す。累積量算出回路202は、式(5)に基づき、追跡動きベクトルを構成する動きベクトルの長さの総和を動きベクトルの累積量として算出する。以上のような動きベクトルの累積量の算出処理を全画素の追跡動きベクトルに対して行い、全画素の動きベクトルの累積量を算出する。
なお、累積量算出回路202は、動きベクトルの信頼度が所定値よりも低い動きベクトルに関しては、式(5)による動きベクトルの長さの総和処理から除外しても良い。また、累積量算出回路202は、動きベクトルの信頼度が所定値よりも低い動きベクトルおよび時間的にそれ以降の動きベクトルに関しては、式(5)による動きベクトルの長さの総和処理から除外しても良い。これにより、動きベクトルの信頼度が高い動きベクトルのみを用いた動きベクトルの累積量を算出することができる。また、それぞれの動きベクトルをX方向の成分とY方向の成分に分離し、それぞれの方向毎に動きベクトルの長さの総和を求めるようにしてもよい。
次に、代表累積量の算出方法について説明する。代表累積量算出回路203は、フレーム内の全画素から得られた動きベクトルの累積量のうちの最大値を選択し、選択した最大の動きベクトルの累積量を代表累積量として決定する。このような処理をフレーム毎に行うことにより、図6に示すように、フレーム毎に1つの代表累積量を算出する。
なお、代表累積量算出回路203による代表累積量は、フレーム内の全画素の動きベクトルの累積量のうちの最大値に基づくものに限られるものではなく、フレーム内の全画素の動きベクトルの累積量の平均値や中央値でも良い。また、動きベクトルの累積量をX方向の成分とY方向の成分に分離した場合には、それぞれの方向における代表累積量を決定するようにしてもよい。
図4に戻り、ステップS322において、タイミング決定回路204は、代表累積量が第一の閾値以上になったかを判定し、第一の閾値以上になっていなければ、被写体が動き出していないと判断し、ステップS323に進む。この第一の閾値は、上述したようにステップS304で設定した動き出しレベルに基づいて、被写体が動き出すタイミングを検出するために設定された閾値であって、ステップS304で設定される第二の閾値とは独立して設定される。撮影する被写体の動きに応じて任意に設定することが可能な値であり、人物のように動き出しが遅い被写体に比べ、トンボなどの昆虫のように動き出しが速い被写体のほうが、第一の閾値として小さな値を設定することが望ましい。ポートレートの撮影モードであれば人物の動きを想定した第一の閾値を設定し、マクロの撮影モードであれば昆虫の動きを想定した第一の閾値を設定するなど、撮影モードに応じて自動的に第一の閾値を設定するようにしてもよい。また、第一の閾値と第二の閾値は、いずれもユーザが予め定められた範囲内で任意の値に設定できるため、設定した値に応じて、第一の閾値のほうが大きくなることもあれば、第二の閾値のほうが大きくなることもある。
ステップS323において、第一の撮像システム110の第一の制御回路111は、第一の撮像素子115の露光時間がステップS313で行ったAEに基づいて設定された露光時間に達したかを判定し、達していなければステップS322に戻る。第一の撮像素子の露光時間がステップS313で行ったAEに基づいて設定された露光時間に達していれば、ステップS324に進む。
ステップS324において、第一の制御回路111は、第一の撮像素子115の露光を停止し、第一の撮像素子115によって生成されたアナログ画像信号に対して、第一のA/D変換回路116および第一の画像処理回路117で所定の処理を施す。そして、第一の画像処理回路117でよりされた画像データは表示装置119に送信され、ライブビューのための画像データとして用いられる。
ステップS325において、第一の制御回路111は、第二の制御回路121を介して、第二の撮像素子125の露光を停止する。
ステップS326において、第二の制御回路121は、累積量算出回路202および代表累積量算出回路203で算出した代表累積量をリセットし、ステップS318に戻る。
ステップS322において、タイミング決定回路204は代表累積量が第一の閾値以上なっていれば、被写体が動き出したと判断できるため、ステップS327に進む。
ステップS327において、タイミング決定回路204は、第一の撮像システム110にリセット処理を指示するための信号を出力する。この処理は、代表累積量が第一の閾値以上になったことが判定されると、すぐさま行われる。図6に示す例では、時刻T3までの各フレーム間で算出した動きベクトルに基づく代表累積量が第一の閾値以上になっている。そのため、この時点でタイミング決定回路204は、第二の制御回路121を介して、第一の撮像システム110にリセット処理を指示するための信号を出力する。なお、X方向とY方向で別々に代表累積量を求めた場合には、いずれか一方の代表累積量が閾値以上となった場合に、リセット処理を指示するための信号を出力する。
ステップS328では、第一の制御回路111は、第二の制御回路121からリセット処理を指示するための信号を受けるとすぐに、第一の撮像素子115に対して、露光を中止させ、各画素に溜まっていた電荷を捨てるリセット処理を行わせる。そして、第一の制御回路11は、このリセット処理が完了し、画素に蓄積された電荷を実質的にゼロにするとともに、すぐさま第一の撮像素子115の露光を開始する。
ステップS329では、第二の制御回路121は、第二の撮像素子125に対しても露光を中止させてリセット処理を行わせ、第一の撮像素子115の露光の開始のタイミングに合わせて、第二の撮像素子125の露光を開始する。
ステップS330では、第二の制御回路121は、それまでに代表累積量算出回路203が算出した代表累積量をリセットし、新たに代表累積量算出回路203に代表累積量の算出を開始させる。図6に示す例では、時刻T3までに算出した代表累積量をリセットし、時刻T4から再び代表累積量の算出を開始している。
ステップS331において、タイミング決定回路204は、代表累積量がステップS304で設定された第二の閾値以上になったかを判定し、第二の閾値以上になっていなければステップS332に進む。
ステップS332において、第一の撮像システム110の第一の制御回路111は、第一の撮像素子115の露光時間がステップS313で行ったAEに基づいて設定された露光時間に達したかを判定し、達していなければステップS331に戻る。第一の撮像素子の露光時間がステップS313で行ったAEに基づいて設定された露光時間に達していれば、ステップS334に進む。
ステップS334において、第一の制御回路111は第一の撮像素子115の露光を停止する。
ステップS331において、タイミング決定回路204は代表累積量が第二の閾値以上なっていればステップS333に進む。
ステップS333において、タイミング決定回路204は、第一の撮像システム110に露光終了を指示するための信号を出力する。この処理は、代表累積量が第二の閾値以上になったことが判定されると、すぐさま行われる。図6に示す例では、時刻T8までの各フレーム間で算出した動きベクトルに基づく代表累積量が第二の閾値以上になっている。そのため、この時点でタイミング決定回路204は、第二の制御回路121を介して、第一の撮像システム110に露光終了を指示するための信号を出力する。なお、X方向とY方向で別々に代表累積量を求めた場合には、いずれか一方の代表累積量が第二の閾値以上となった場合に、露光終了を指示するための信号を出力する。
つまり、代表累積量が第二の閾値以上になったことが判定されるとすぐにステップS333とステップS335に進み、第一の制御回路111は、第一の撮像素子115の露光時間が適正時間に達していなくとも第一の撮像素子115の露光を停止する。第一の制御回路111は、第一の撮像素子115によって生成されたアナログ画像信号を第一のA/D変換回路116に出力する。A/D変換回路116で生成されたデジタル画像データは第一の画像処理回路117で所定の処理が施され、記録用の画像データとして画像出力回路118に出力される。画像出力回路118は、撮像装置100に着脱可能な記録メディアに対して記録用の画像データの書き込みを行ったり、無線あるいは有線通信機能を用いてスマートフォンやサーバーなどの外部装置に記録用の画像データを送信したりする。
図6に示す例では、第一の制御回路111は、時刻T8よりわずかに後のタイミングで第一の撮像素子115の露光を停止することになる。実際には、第二の撮像素子125において時刻T8のフレーム画像が生成されてから代表累積量が得られるまでの算出時間や、タイミング決定回路204から出力された信号が第一の制御回路111に到達するまでの時間がタイムラグとして生じる。しかしながら、これらのタイムラグを考慮して閾値を設定するようにすれば、タイムラグによる影響を抑えることができる。
ステップS335おいて、第二の撮像システム120の第二の制御回路121は、第二の撮像素子125の露光を停止する。
ステップS336において、第一の撮像システム110の第一の制御回路111は、撮影モードが選択されたままであるかを判定し、撮影モードのままであればステップS306に戻り、別のモードが選択されていればステップS302に戻る。
以上説明したように、第一の実施形態においては、第一の撮像素子115の露光期間中の被写体の動き量に基づいて、露光途中である第一の撮像素子115の露光を止めてリセット処理を行わせ、すぐに第一の撮像素子115に露光を再開させている。そのため、被写体の動き出しのタイミングに合わせた画像を撮像することができる。
なお、ステップS322において代表累積量と比較される第一の閾値を調整することによって、動き出しとみなすための被写体の動作の大きさを調整することができる。例えば、この閾値を小さくするほど、より小さな動きを検出した場合に露光のリセットと露光の再開を行わせることが可能となる。
また、第一の実施形態においては、被写体が静止した状態から動き出すタイミングを検出して撮像する例について説明を行なったが、逆に被写体が動いている状態から静止状態に遷移するタイミングを検出する例にも、応用することが可能である。
被写体が動いている状態から静止する場合には、動きベクトル算出回路201で算出される動きベクトルが段々と小さくなる。そこで、累積量算出回路202が算出した追跡動きベクトルの中で、連結した動きベクトルが段階的に小さくなるいずれかの追跡動きベクトルを選択する。そして、タイミング決定回路204が、選択した追跡動きベクトルにおいて、連結されたそれぞれの動きベクトルの大きさを時間順に並べ、連続する2つの動きベクトル間における動きベクトルの大きさの減衰率を求める。タイミング決定回路204は、求めた減衰率に基づく演算を行って、第二の撮像素子125から次に得られるフレームの動きベクトルの大きさを予想する。タイミング決定回路204は、予想した動きベクトルの大きさが第一の閾値未満になった場合に、第一の撮像システム110にリセット処理を指示するための信号を出力する。第一の閾値を0に近い正の値とすれば、被写体の動きが止まるタイミングで、第一の撮像素子115のリセット処理と露光の再開を行うことができる。
また、第一の実施形態において、ステップS324で第一の撮像素子115の露光を停止した際に読み出されるアナログ画像信号は、記録用として使われないので、周囲の画素の信号を加算もしくは平均化して、解像度を落とすようにしても良い。あるいは、ステップS318において露光を開始するときよりも、ステップS328で露光を開始するときほうが画像データの解像度が高くなるように、第一の撮像素子115の読み出し方式を変更するようにしてもよい。このようにすることで、記録用ではない画像データを生成する際の処理負荷が軽くなる。
また、第一の実施形態では、タイミング決定回路204から出力された信号に基づいて、撮像素子115のフレーム全体のリセット処理および再露光の開始を指示する例について説明したが、これに限られるものではない。例えば第一の撮像素子115が、ライン、領域、あるいは、画素毎に露光時間を制御できる構成であれば、タイミング決定回路204は、第一の撮像素子115のこれらの部分毎の累積量に基づいてリセット処理および再露光の開始を指示する信号を出力するようにしてもよい。また、フレーム全体を分割ブロックに分割し、分割ブロックを代表する累積量に基づき、分割ブロック毎にリセット処理および再露光の開始を指示する信号を出力しても良い。
また、第一の実施形態では、累積量算出回路202は、追跡動きベクトルの長さとして、連結した動きベクトル各々の長さの総和を動きベクトルの累積量として算出する例について説明したが、これに限られるものではない。図9のような追跡動きベクトルを構成する各動きベクトル、または、各動きベクトルの一部が同一座標を通過する場合は、同一座標を通過する長さを式(5)による動きベクトルの長さの総和処理から除外しても良い。これにより、例えば、隣接座標を行き来するような微小な周期的動き(反復運動)の被写体に対して、動きベクトル長を過分に加算してしまうことを抑制することができる。
また、第一の実施形態では、動きベクトルに基づいて被写体の動き出しを検出していたが、演算負荷を減らすために、動きベクトルの代わりに、フレーム間の差分絶対値の和を、第一の閾値および第二の閾値と比較する構成としてもよい。
また、第一の実施形態によれば、第二の撮像システム120の焦点距離、結像倍率、および、画角を変更して得た画像を用いた動き解析結果に基づき、第一の撮像素子115のリセット処理および再露光の開始のタイミングを決めている。そのため、第一の撮像素子115と第二の撮像素子125で解像度が異なる仕様であっても、ぶれの少ない画像を撮像することができる。
なお、第一の実施形態では、第二の光学系124の焦点距離を望遠側に移動することで動きの分解能を上げたが、一般的なレンズにおいて焦点距離を望遠側に移動するとF値が大きくなり、画像が暗くなる。その分、明るくするために感度を上げるとノイズが多くなり、動きベクトルの算出精度が悪化してしまう。そこで、第二の撮像素子125で得られる画像のノイズ成分の大きさに応じて、焦点距離の最大移動量に制限を設ける構成としてもよい。
さらに、代表累積量が第一の閾値以上であると判断されて露光を開始したことで得られた画像データが、ユーザの意図したタイミングに沿ったものであるかを判定する構成としてもよい。例えば、撮影された画像データに対して、シャッタボタンを全押しするなどの所定のユーザの操作があれば、その撮像された画像データは記録の対象とし、所定の操作が無ければ記録せずに画像データを消去するようにしてもよい。もちろんシャッタボタンの全押しは一つの例であって、ユーザによる操作であれば、他のボタン操作や、撮像装置100を所定方向に傾けるなどの他の操作であってもよい。あるいは、ユーザによる操作に限らず、ユーザが予め定められた単語を発するなどの音声の検出を利用する方法としてもよい。
(第二の実施形態)
次に、本発明の第二の実施形態について説明を行う。第二の実施形態では、被写体の動き出しを検出した時点での、被写体の動き量がある程度大きい場合には、第一の撮像素子115をリセット処理せずに、そのまま露光を継続する処理を行う。
第二の実施形態の撮像装置100における高速撮影モードにおける撮像処理について、図13のフローチャートを用いて説明する。図13のフローチャートは、第二の実施形態の高速撮影モードにおける撮像処理のフローチャートであり、図4フローチャートに対して、ステップS1300を有する点のみが異なる。なお、この第二の実施形態では、第一の閾値に比べて、第二の閾値が十分に大きい値に設定されていることが前提となる。
図13のステップS318乃至S326、および、ステップS327乃至ステップS336の処理は、図4に示したものと同じ処理であるため、説明を省略する。
図13のステップS322において、タイミング決定回路204は、代表累積量算出回路203が算出した代表累積量が第一の閾値以上になっていれば、被写体が動き出したと判断し、ステップS1300に進む。
ステップS1300において、タイミング決定回路204は、代表累積量算出回路203が算出した代表累積量が第三の閾値以上になったかを判定する。この第三の閾値は、第一の閾値より大きく、かつ、第二の閾値より小さい値である。代表累積量が第三の閾値未満であれば、被写体は動き出したばかりだと考えられるため、撮像装置100は、第一の実施形態と同様に、ステップS327に進み、第一の撮像素子115の露光を中止させてリセット処理を行い、すぐに第一の撮像素子115の露光を開始する。
反対に、代表累積量が第三の閾値以上であれば、被写体の動き量が、すでに動き出しと判定するための基準値を大きく超えていると考えられる。この場合、第一の撮像素子115のリセット処理を行い、すぐに第一の撮像素子115の再露光を開始したとしても、動き出しを大きく過ぎたタイミングで第一の撮像素子115の露光が再開される可能性が高い。よって、撮像装置100は、代表累積量が第三の閾値以上であれば、第一の撮像素子115のリセット処理を行わずに、第一の撮像素子115の露光を継続し、ステップS331に進む。こうすることで、被写体の動き出しの際の動き量が大きい場合であっても、被写体の動き出しを含めた画像をタイミング良く撮像することができるようになる。
図14は、第二の実施形態における第一の撮像素子115、第二の撮像素子125、および、タイミング生成回路200による動作を説明するための図である。図14に示す例では、時刻T2までの各フレーム間で算出した動きベクトルに基づく代表累積量が第一の閾値以上となっている。さらに、この時点で、代表累積量は第一の閾値より大きな第三の閾値以上となっている。そのため、タイミング決定回路204は、時刻T2では、第一の撮像システム110にリセット処理を指示するための信号を出力せずに、第一の撮像素子115の露光を継続されるようにしている。その後、代表累積量がぶれレベルに応じた第二の閾値以上になると、タイミング決定回路204は、第二の制御回路121を介して、第一の撮像システム110にリセット処理を指示するための信号を出力する。
なお、ここでは、代表累積量と第三の閾値を比較する構成を例にあげて説明を行ったが、これに限られるものではない。代表累積量と第三の閾値を比較する代わりに、代表累積量が第一の閾値を超えた時点での第一の撮像素子115の露光時間を第四の閾値と比較する構成としてもよい。この場合、第一の撮像素子115の露光時間が第四の閾値以上であれば、被写体が動き出すまでに時間が掛かっているため、被写体は動き出したばかりだと考えられる。よって、第一の撮像素子115のリセット処理を行い、すぐに第一の撮像素子115の露光を開始する。反対に、第一の撮像素子115の露光時間が第四の閾値未満であれば、被写体が急に動き出したと考えられる。ここで第一の撮像素子115のリセット処理を行ってから再露光を開始すると、動き出しを大きく過ぎたタイミングで第一の撮像素子115の露光が再開される可能性が高い。よって、第一の撮像素子115のリセット処理を行わずに第一の撮像素子115の露光を開始する。
このように、第二の実施形態においても、第一の撮像素子115の露光期間中の被写体の動き量に基づいて、第一の撮像素子115の露光を止めてリセット処理を行わせ、すぐに第一の撮像素子115に露光を再開させている。そのため、被写体の動き出しのタイミングに合わせた画像を撮像することができる。さらに、第二の実施形態においては、動き出しの動き量に応じて、露光を止めてリセットを行うのか、露光を継続するのかを切り替えている。そのため、被写体の動き出しの動き量の大きさによらず、被写体の動き出しを含めた画像をタイミング良く撮像することができるようになる。
(第三の実施形態)
次に、本発明の第三の実施形態について説明を行う。第三の実施形態では、被写体の動き量ではなく、複数の被写体間の距離が所定の条件を満たす場合に、第一の撮像素子115の露光を止めてリセット処理を行わせ、すぐに第一の撮像素子115に露光を再開させる。
第三の実施形態では、第二の画像処理回路127は、タイミング決定回路127に加え、第二のタイミング決定回路1500を備える。
図15は、第三の実施形態に係る第二のタイミング生成回路の構成例を示すブロック図である。図15において、第二のタイミング生成回路1500は、被写体識別回路1501、学習モデル1502、位置判定回路1503、および、タイミング決定回路1504より構成される。
次に、本発明の第三の実施形態の撮像装置100における高速撮影モードにおける撮像処理について、図16のフローチャートを用いて説明する。図16のフローチャートは、第三の実施形態の高速撮影モードにおける撮像処理のフローチャートであり、図4フローチャートに対して、ステップS1620乃至S1623を有する点のみが異なる。
図16のステップS318、S319、ステップS323乃至ステップS326、および、ステップS328乃至ステップS336の処理は、図4に示したものと同じ処理であるため、説明を省略する。
図16のステップS1601において、第二のタイミング生成回路1500内の被写体識別回路1501が、第二の撮像素子125で得られた画像データから、予め学習された、所定の複数の被写体を識別する処理を開始する。この被写体識別回路1501は、例えばGPU(Graphics Processing Unit)で構成されている。被写体識別回路1501は、事前に所定の被写体を識別するための機械学習を行うことにより得られた学習モデル1502を用いることで、画像データから、学習対象となった複数の被写体をそれぞれ識別することができる。
ステップS1602において、第二のタイミング生成回路1500内の位置判定回路1503が、被写体識別回路1501にて識別された複数の被写体の位置が、所定条件を満たしているか否かの判定を開始する。すなわち、複数の被写体が所定の条件を満たす位置まで動いたか、を判定する。
ステップS1603において、タイミング決定回路1504は、複数の被写体の位置が所定の条件を満たしているかを判定し、満たしていなければ、ステップS323に進み、満たしていればステップS1604に進む。
ステップS1604において、タイミング決定回路1504は、第一の撮像システム110にリセット処理を指示するための信号を出力する。この処理は、複数の被写体の位置が所定の条件を満たすことが判定されると、すぐさま行われる。
例えば、ステップS1601で識別される複数の被写体として、鷹などの捕食動物と、ネズミやウサギなどの被捕食動物を選択する。そして、ステップS1603において、複数の被写体の位置の条件として、識別した複数の被写体間の距離が閾値以下である(近接している)ことを選択する。こうすることで、捕食動物が、被捕食動物を捉える直前のタイミングで、第一の撮像素子115にリセット処理を行わせ、すぐに露光を開始させることができる。あるいは、ステップS1601で識別される複数の被写体として、テニスラケットと、テニスボールを選択する。そして、ステップS1603において、複数の被写体の位置の条件として、識別した複数の被写体間の距離が閾値以下である(近接している)ことを選択する。こうすることで、ボールを打つ直前のタイミングで、第一の撮像素子115にリセット処理を行わせ、すぐに露光を開始させることができる。あるいは、ステップS1601で識別される複数の被写体として、やり投げの選手の腕と、やりを選択する。そして、ステップS1603において、複数の被写体の位置の条件として、識別した複数の被写体間の距離が1メートルであることを条件とする。こうすることで、やりを投げた直後のタイミングで、第一の撮像素子115にリセット処理を行わせ、すぐに露光を開始させることができる。なお、ここでは、複数の被写体の位置の条件として、複数の被写体間の距離を例にあげて説明を行ったが、複数の被写体が重なる面積を条件としてもよい。
なお、ステップS328以降の処理は第一の実施形態と同様である。タイミング生成回路200によって代表累積量が第二の閾値以上なっていることが判定されると、第一の制御回路111は、第一の撮像素子115の露光時間が適正時間に達していなくとも、第一の撮像素子115の露光を停止する。
以上説明したように、第三の実施形態においては、第一の撮像素子115の露光期間中の複数の被写体の位置に基づいて、露光途中である第一の撮像素子115の露光を止めてリセット処理を行わせ、すぐに第一の撮像素子115に露光を再開させている。そのため、複数の被写体が所定の構図になったタイミングに合わせた画像を撮像することができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。
また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100 撮像装置
110 第一の撮像システム
111 第一の制御回路
112 第一のROM
113 第一のRAM
114 第一の光学系
115 第一の撮像素子
116 第一のA/D変換回路
117 第一の画像処理回路
118 第一のメモリ
119 第一の表示装置
120 第二の撮像システム
121 第二の制御回路
122 第二のROM
123 第二のRAM
124 第二の光学系
125 第二の撮像素子
126 第二のA/D変換回路
127 第二の画像処理回路
130 操作部材
200、1500 タイミング生成回路

Claims (12)

  1. 第一の撮像手段と、
    第二の撮像手段と、
    前記第一の撮像手段が第一のフレームの画像データのための露光を行っている間に前記第二の撮像手段にて撮像された複数のフレーム間における被写体の動き量及び前記動き量の累積量を算出し、前記複数のフレームの画像データにおける前記被写体の動きを判定する判定手段と、
    前記判定手段が判定した結果に基づいて、前記第一の撮像手段による前記第一のフレームの画像データのための露光を止め、前記第一の撮像手段による前記第一のフレームの後の第二のフレームの画像データのための露光を開始する制御手段を有し
    前記制御手段は、前記累積量が第一の閾値以上となった場合に、前記累積量が前記第一の閾値より大きい第三の閾値以上であれば、前記第一の撮像手段による前記第一のフレームの画像データのための露光を止めず、前記累積量が前記第三の閾値以上でなければ、前記第一の撮像手段による前記第一のフレームの画像データのための露光を止めることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記判定手段は、前記被写体の動き量として、動きベクトルを算出することを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
  3. 前記判定手段は、前記複数の画像データにおいて算出された複数の動きベクトルを追跡し、追跡した動きベクトルの長さの総和に基づいて、前記累積量を算出することを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
  4. 前記判定手段は、複数の画素のそれぞれにおいて、前記複数の画像データにおいて算出された複数の動きベクトルを追跡し、追跡した複数の動きベクトルのうち、いずれか1つの動きベクトルの長さの総和に基づいて前記累積量を算出することを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
  5. 前記判定手段は、算出した動きベクトルの信頼度を算出し前記複数の画像データにおいて算出された複数の動きベクトルのうち、信頼度が所定値より低い動きベクトルを除外して、前記累積量を算出することを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の撮像装置。
  6. 前記判定手段は、前記被写体の動き量として、画像データのフレーム間における画素の値の差分絶対値を算出することを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
  7. 前記判定手段は、前記複数の画像データのフレーム間において算出された画素の値の差分絶対値の和を用いて、前記累積量を算出することを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
  8. 前記判定手段は、前記第二の撮像手段にて撮像された複数のフレームの画像データから所定の複数の被写体を識別する識別手段を有し、前記複数の被写体の位置に基づいて前記被写体の動きを判定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  9. 前記制御手段が、前記判定手段が判定した結果に基づいて、前記第一の撮像手段による前記第一のフレームの画像データのための露光を止める前と後で、前記第一の撮像手段は信号の読み出し方式を変えることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の撮像装置。
  10. 前記制御手段は、前記第二のフレームの画像データを記録するか否かを、ユーザの操作に応じて判断することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の撮像装置。
  11. 撮像装置の制御方法であって、
    第一の撮像手段が第一のフレームの画像データのための露光を行っている間に第二の撮像手段にて撮像された複数のフレーム間における被写体の動き量及び前記動き量の累積量を算出し、前記複数のフレームの画像データにおける前記被写体の動きを判定し、
    前記被写体の動きに基づいて、前記第一の撮像手段による前記第一のフレームの画像データのための露光を止め、前記第一の撮像手段による前記第一のフレームの後の第二のフレームの画像データのための露光を開始する露光制御を行い
    前記露光制御において、前記累積量が第一の閾値以上となった場合に、前記累積量が前記第一の閾値より大きい第三の閾値以上であれば、前記第一の撮像手段による前記第一のフレームの画像データのための露光を止めず、前記累積量が前記第三の閾値以上でなければ、前記第一の撮像手段による前記第一のフレームの画像データのための露光を止める、
    ことを特徴とする撮像装置の制御方法。
  12. 撮像装置で用いられるプログラムであって、前記撮像装置に備えられたコンピュータに、
    第一の撮像手段が第一のフレームの画像データのための露光を行っている間に第二の撮像手段にて撮像された複数のフレームの画像データ間における被写体の動き量及び前記動き量の累積量を算出し、前記複数のフレームの画像データにおける前記被写体の動きを判定するステップと、
    前記被写体の動きに基づいて、前記第一の撮像手段による前記第一のフレームの画像データのための露光を止め、前記第一の撮像手段による前記第一のフレームの後の第二のフレームの画像データのための露光を開始する露光制御ステップを、
    実行させることを特徴とするプログラムであって
    前記露光制御ステップでは、前記累積量が第一の閾値以上となった場合に、前記累積量が前記第一の閾値より大きい第三の閾値以上であれば、前記第一の撮像手段による前記第一のフレームの画像データのための露光を止めず、前記累積量が前記第三の閾値以上でなければ、前記第一の撮像手段による前記第一のフレームの画像データのための露光を止めることを特徴とするプログラム
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