JP7285260B2 - 車両用灯具 - Google Patents

車両用灯具 Download PDF

Info

Publication number
JP7285260B2
JP7285260B2 JP2020538308A JP2020538308A JP7285260B2 JP 7285260 B2 JP7285260 B2 JP 7285260B2 JP 2020538308 A JP2020538308 A JP 2020538308A JP 2020538308 A JP2020538308 A JP 2020538308A JP 7285260 B2 JP7285260 B2 JP 7285260B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
phase modulation
emitted
projection lens
modulation element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020538308A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2020039964A1 (ja
Inventor
和也 本橋
壮宜 鬼頭
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koito Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Koito Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koito Manufacturing Co Ltd filed Critical Koito Manufacturing Co Ltd
Publication of JPWO2020039964A1 publication Critical patent/JPWO2020039964A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7285260B2 publication Critical patent/JP7285260B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60QARRANGEMENT OF SIGNALLING OR LIGHTING DEVICES, THE MOUNTING OR SUPPORTING THEREOF OR CIRCUITS THEREFOR, FOR VEHICLES IN GENERAL
    • B60Q1/00Arrangement of optical signalling or lighting devices, the mounting or supporting thereof or circuits therefor
    • B60Q1/02Arrangement of optical signalling or lighting devices, the mounting or supporting thereof or circuits therefor the devices being primarily intended to illuminate the way ahead or to illuminate other areas of way or environments
    • B60Q1/04Arrangement of optical signalling or lighting devices, the mounting or supporting thereof or circuits therefor the devices being primarily intended to illuminate the way ahead or to illuminate other areas of way or environments the devices being headlights
    • B60Q1/14Arrangement of optical signalling or lighting devices, the mounting or supporting thereof or circuits therefor the devices being primarily intended to illuminate the way ahead or to illuminate other areas of way or environments the devices being headlights having dimming means
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F21LIGHTING
    • F21SNON-PORTABLE LIGHTING DEVICES; SYSTEMS THEREOF; VEHICLE LIGHTING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLE EXTERIORS
    • F21S41/00Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps
    • F21S41/10Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by the light source
    • F21S41/12Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by the light source characterised by the type of emitted light
    • F21S41/125Coloured light
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F21LIGHTING
    • F21SNON-PORTABLE LIGHTING DEVICES; SYSTEMS THEREOF; VEHICLE LIGHTING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLE EXTERIORS
    • F21S41/00Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps
    • F21S41/10Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by the light source
    • F21S41/14Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by the light source characterised by the type of light source
    • F21S41/16Laser light sources
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F21LIGHTING
    • F21SNON-PORTABLE LIGHTING DEVICES; SYSTEMS THEREOF; VEHICLE LIGHTING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLE EXTERIORS
    • F21S41/00Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps
    • F21S41/60Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by a variable light distribution
    • F21S41/63Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by a variable light distribution by acting on refractors, filters or transparent cover plates
    • F21S41/64Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by a variable light distribution by acting on refractors, filters or transparent cover plates by changing their light transmissivity, e.g. by liquid crystal or electrochromic devices

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Lighting Device Outwards From Vehicle And Optical Signal (AREA)

Description

本発明は、車両用灯具に関し、具体的には、投影レンズを有する車両用灯具に関する。
自動車用ヘッドライトに代表する車両用灯具としての車両用前照灯に関して、出射する光を所望の配光パターンとし得る様々な構成が検討されている。例えば、下記特許文献1には、位相変調素子の一種であるホログラム素子を用いて所定の配光パターンを形成することが記載されている。
特開2012-146621号公報
ところで、上記特許文献1に記載の位相変調素子は、製作上の都合や位相変調素子の性質等から、発散角を大きくすることが難しい傾向がある。そのため、このような位相変調素子を介して例えばロービームを生成する際、位相変調素子から出射された光の発散角を調整するために、投影レンズを別途配置することが好ましい場合がある。しかし、このような投影レンズに光を透過させると、投影レンズの色収差によって光の外縁に色にじみが発生する懸念がある。
そこで、本発明は、投影レンズを備える色にじみが抑制され得る車両用灯具を提供しようとすることを目的とする。
上記目的の達成のため、本発明の第1の態様による車両用灯具は、互いに波長の異なる光を出射する複数の光源と、前記複数の光源のそれぞれから出射する前記光を回折することにより、複数の前記光をそれぞれ所定の配光パターンとする少なくとも1つの位相変調素子と、前記位相変調素子から出射する複数の前記光の発散角を調整する投影レンズと、を備え、前記位相変調素子により前記所定の配光パターンとされた複数の前記光は、波長の短い光ほど前記投影レンズに近い位置に結像することを特徴とするものである。
波長の短い光は、レンズに入射した際に波長の長い光に比べて大きく屈折する傾向がある。この車両用灯具では、波長の短い光ほど投影レンズに近い位置に結像するため、これらの光が投影レンズを透過した際、これらの光の外縁が互いに平行に近くなり得、光の外縁における色にじみが抑制され得る。
また、上記第1の態様による車両用灯具において、前記投影レンズから出射する複数の前記光の外縁がそれぞれ平行にされることが好ましい。
この場合、上記光のにじみが効果的に抑制され得る。
また、上記第1の態様による車両用灯具において、複数の前記光のそれぞれは、前記投影レンズの焦点に結像してもよい。
この場合、投影レンズから出射する複数の光の外縁がそれぞれ平行になる。
また、上記第1の態様による車両用灯具において、前記投影レンズから出射する複数の前記光の外縁がそれぞれ重なることが好ましい。
この場合、上記色にじみがより効果的に抑制され得る。
また、上記第1の態様による車両用灯具において、複数の前記光のそれぞれの前記所定の配光パターンが同一の外形とされることが好ましい。
この場合、各光の配光パターンが同一の外形とされるため、投影レンズから出射する光の外縁が平行になり易くなり得、また、互いに重なり易くなり得る。
上記目的の達成のため、本発明の第2の態様による車両用灯具は、互いに波長の異なる光を出射する複数の光源と、前記複数の光源のそれぞれから出射する前記光を回折することにより、複数の前記光をそれぞれ同一形状の配光パターンとする少なくとも1つの位相変調素子と、前記位相変調素子から出射する複数の前記光の発散角を調整する投影レンズと、を備え、前記投影レンズの焦点を通り前記投影レンズの光軸方向に垂直な焦点面に形成される複数の前記光の像のうち、波長の短い光の像ほど大きくされることを特徴とするものである。
波長の異なる光の像が上記焦点面において重なる場合、各光の配光パターンの外縁が重なった状態で各光が投影レンズに入射する。この場合、投影レンズの色収差により波長の短い光ほど内側に屈折して各光の配光パターンの外縁間の距離が広がり、光の外縁に色にじみが発生する傾向がある。これに対し、この車両用灯具では、上記焦点面に結像される光の像のうち、波長の短い光の像ほど大きくされる。すなわち、上記焦点面において、波長の短い光の像の外縁が、波長の長い光の像の外縁の外側に位置するため、波長の短い光ほど外側で投影レンズに入射し得る。したがって、投影レンズから出射する複数の光において、複数の光の配光パターンの外縁が平行に近くなり得、上記色にじみが抑制され得る。
また、上記第2の態様による車両用灯具において、前記投影レンズから出射する複数の前記光の外縁がそれぞれ平行であることが好ましい。
この場合、上記色にじみがより効果的に抑制され得る。
また、上記第2の態様による車両用灯具において、前記投影レンズから出射する複数の前記光の外縁がそれぞれ重なることが好ましい。
この場合、光の外縁が重なることにより、上記色にじみがより効果的に抑制され得る。
また、上記第1の態様及び第2の態様による車両用灯具において、前記位相変調素子は、前記複数の光源ごとに設けられてもよい。
この場合、複数の光源に対して位相変調素子が1対1対応で設けられるため、各光源から出射される光に応じた配光パターンを形成することが容易になり得る。
また、上記第1の態様及び第2の態様による車両用灯具において、前記複数の光源のうち少なくとも2つの光源は、各光源からの前記光の出射を所定の周期で切り替え、前記少なくとも2つの光源から出射する複数の前記光は、共通の前記位相変調素子に入射し、前記少なくとも2つの光源からの前記光が入射する前記位相変調素子は、入射する前記光の波長に応じて回折パターンを変化させてもよい。
この場合、少なくとも2つの光源からの光を受光する位相変調素子を共通の位相変調素子とすることができるため、車両用灯具に設ける位相変調素子の数を削減し得、部品数の削減やコストダウンを実現し得る。
また、上記第1の態様及び第2の態様による車両用灯具において、前記周期は1/30s以下であることが好ましい。
人の視覚の時間分解能よりも短い時間間隔で、波長の異なる光が繰り返し照射される場合、人は、残像効果によって、異なる色の光が合された光が照射されていると認識し得る。人の視覚の時間分解能は概ね1/30sとされる。したがって、少なくとも2つの光源の切り替えの周期が1/30s以下であれば、人は、異なる色の光の合成光が照射されていると容易に認識し得る。
また、上記第1の態様及び第2の態様による車両用灯具において、前記位相変調素子はLCOS(Liquid Crystal On Silicon)とされてもよい。
LCOSは、電圧に応じて液晶分子の並び方を変えることで液晶層に屈折率差を生じさせる。したがって、LCOSに印加される電圧を調整することで、光の配光パターンを変化させることや、光の結像位置を調整することが可能となり得る。
また、上記第1の態様及び第2の態様による車両用灯具において、前記位相変調素子から出射する前記光の結像が少なくとも1つの結像レンズを介して行われてもよい。
結像レンズを介することで、上記光を上記結像位置に結像させることが容易になり得る。
また、上記第1の態様及び第2の態様による車両用灯具において、それぞれの位相変調素子毎に前記結像レンズが配置されてもよい。
この場合、第1の態様では、各位相変調素子から出射する光の収束角をそれぞれ別個に調整できるため、波長の短い光の結像位置ほど投影レンズに近くすることが容易になり得る。
また、この場合、第2の態様では、各位相変調素子から出射する光の収束角をそれぞれ別個に調整できるため、複数の上記光のそれぞれを結像させることが容易になり得る。
また、上記第1の態様及び第2の態様による車両用灯具において、前記複数の光源は3つの光源からなってもよい。
この場合、所望の色の光を生成することが可能となる。
以上のように、本発明の第1の態様及び第2の態様によれば、投影レンズを備える色にじみが抑制され得る車両用灯具が提供される。
本発明の第1実施形態に係る車両用灯具を概略的に示す縦断面図である。 図1に示す灯具ユニットの拡大図である。 図2に示す位相変調素子の正面図である。 図3に示す位相変調素子の一部の厚さ方向の断面を概略的に示す図である。 図1に示す車両用灯具における結像レンズ及び投影レンズの近傍を概略的に示す拡大図である。 ロービームの配光パターンを示す図である。 本発明の第2実施形態に係る車両用灯具の灯具ユニットを図2と同様に示す図である。 図7に示す車両用灯具における投影レンズの近傍を図5と同様に示す図である。 本発明の第3実施形態に係る車両用灯具における結像レンズ及び投影レンズの近傍を概略的に示す拡大図である。 図9に示す焦点面の焦点近傍を概略的に示す図である。 本発明の第4実施形態に係る車両用灯具における投影レンズの近傍を図5と同様に示す図である。 本発明の第5実施形態に係る車両用灯具の灯具ユニットを図2と同様に示す図である。 本発明の第6実施形態に係る車両用灯具の灯具ユニットを図2と同様に示す図である。 ハイビームの配光パターンを示す図である。
以下、本発明に係る車両用灯具を実施するための形態が添付図面とともに例示される。以下に例示する実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、以下の実施形態から変更、改良することができる。なお、以下に参照する図面では、理解を容易にするために、各部材の寸法を変えて示す場合がある。
まず、本発明の第1の態様について、第1実施形態及び第2実施形態に係る車両用前照灯を例として説明する。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態に係る車両用灯具の一例を示す図であり、車両用灯具の鉛直方向の断面を概略的に示す縦断面図である。本実施形態では、車両用灯具は車両用前照灯1とされる。図1に示すように、この車両用前照灯1は、筐体10と、灯具ユニット20と、灯具ユニット20の前方に配置される結像レンズ81と、結像レンズ81の前方に配置される投影レンズ80と、を主な構成として備える。
筐体10は、ランプハウジング11、フロントカバー12、及びバックカバー13を主な構成として備える。ランプハウジング11の前方は開口しており、当該開口を塞ぐようにフロントカバー12がランプハウジング11に固定されている。また、ランプハウジング11の後方には前方よりも小さな開口が形成されており、当該開口を塞ぐようにバックカバー13がランプハウジング11に固定されている。
ランプハウジング11と、当該ランプハウジング11の前方の開口を塞ぐフロントカバー12と、当該ランプハウジング11の後方の開口を塞ぐバックカバー13とによって形成される空間は灯室Rであり、この灯室R内に灯具ユニット20、結像レンズ81、及び投影レンズ80が収容されている。
本実施形態の灯具ユニット20は、ヒートシンク30と、冷却ファン35と、カバー59と、光学系ユニット50とを主な構成要素として備える。なお、灯具ユニット20は、不図示の構成により筐体10に固定されている。
本実施形態では、ヒートシンク30は、概ね水平方向に延在する金属製のベース板31を有し、当該ベース板31の下面側には複数の放熱フィン32がベース板31と一体に設けられている。また、冷却ファン35は、放熱フィン32と隙間を隔てて配置され、ヒートシンク30に固定されている。この冷却ファン35の回転による気流によりヒートシンク30は冷却される。また、ヒートシンク30におけるベース板31の上面にはカバー59が配置されている。
本実施形態のカバー59は、例えばアルミニウム等の金属からなり、ヒートシンク30のベース板31の上面に固定される。カバー59の内部には、ロービームなどを形成する光を生成するための光学系ユニット50が収容されている。カバー59の前部には開口59Hが形成されており、光学系ユニット50からの上記光は、この開口59Hを介して前方に出射される。
なお、カバー59の内壁に光吸収性を持たせるために、これらの内壁に黒アルマイト加工等を施すことが好ましい。カバー59の内壁が光吸収性を持つことで、意図しない反射や屈折等によりこれらの内壁に光が照射された場合であっても、照射光が反射して開口59Hから意図しない方向に出射することが抑制され得る。
結像レンズ81は、開口59Hから出射された上記光を所定の結像位置に結像させるためのレンズである。この結像レンズ81は、カバー59の開口59Hの前方に配置されており、不図示の構成により筐体10に固定されている。本実施形態の例では、結像レンズ81は、入射面及び出射面が凸状に形成されたレンズとされ、焦点が当該結像レンズ81と投影レンズ80との間に位置するように形成されている。
投影レンズ80は、上記結像位置に結像した光の発散角を調整するためのレンズである。すなわち、光が投影レンズ80を透過することで、当該光の発散角が調整され、上記ロービーム等が所定の大きさに形成される。この投影レンズ80は、結像レンズ81の前方に配置されており、不図示の構成により筐体10に固定されている。本実施形態の例では、投影レンズ80は、入射面及び出射面が凸状に形成されたレンズとされる。
図2は、図1に示す車両用前照灯1が備える灯具ユニット20の拡大図である。図2に示すように、本実施形態における光学系ユニット50は、第1光源52Rと、第2光源52Gと、第3光源52Bと、第1位相変調素子54Rと、第2位相変調素子54Gと、第3位相変調素子54Bと、合成光学系55と、を主な構成として備える。本実施形態において、位相変調素子54R,54G,54Bは、入射する光を反射しつつ回折して出射する反射型の位相変調素子とされ、例えば、反射型のLCOS(Liquid Crystal On Silicon)とされる。
第1光源52Rは、所定波長のレーザ光を出射するレーザ素子とされ、本実施形態では、パワーのピーク波長が例えば638nmの赤色レーザ光を上方に出射する。第2光源52Gと第3光源52Bとは、それぞれ所定波長のレーザ光を出射するレーザ素子とされ、本実施形態では、第2光源52Gはパワーのピーク波長が例えば515nmの緑色レーザ光を後方に出射し、第3光源52Bはパワーのピーク波長が例えば445nmの青色レーザ光を後方に出射する。また、光学系ユニット50は、カバー59に固定される不図示の回路基板を有している。第1光源52R、第2光源52G、及び第3光源52Bは、それぞれ該回路基板に実装されており、この回路基板を介してこれら光源に電力が供給される。
第1コリメートレンズ53Rは、第1光源52Rの上方に配置されており、第1光源52Rから出射するレーザ光のファスト軸方向及びスロー軸方向をコリメートする。第2コリメートレンズ53Gは、第2光源52Gの後方に配置されており、第2光源52Gから出射するレーザ光のファスト軸方向及びスロー軸方向をコリメートする。第3コリメートレンズ53Bは、第3光源52Bの後方に配置されており、第3光源52Bから出射するレーザ光のファスト軸方向及びスロー軸方向をコリメートする。これらコリメートレンズ53R,53G,53Bは、それぞれ不図示の構成によりカバー59に固定されている。
なお、レーザ光のファスト軸方向をコリメートするコリメートレンズと、スロー軸方向をコリメートするコリメートレンズとが個別に設けられることで、上記レーザ光のファスト軸方向及びスロー軸方向がコリメートされてもよい。
第1位相変調素子54Rは、第1コリメートレンズ53Rの上方に配置されている。また、この第1位相変調素子54Rは、前後方向及び上下方向に対して略45°傾斜して配置されている。したがって、第1コリメートレンズ53Rから出射する赤色レーザ光は、この第1位相変調素子54Rに入射して回折されるとともに、略90°方向転換し、赤色の第1の光DLRとして前方に、すなわち、合成光学系55に向けて出射する。
第2位相変調素子54Gは、第2コリメートレンズ53Gの後方に配置されている。また、この第2位相変調素子54Gは、前後方向及び上下方向に対して第1位相変調素子54Rとは反対方向に略45°傾斜して配置されている。したがって、第2コリメートレンズ53Gから出射する緑色レーザ光は、この第2位相変調素子54Gに入射して回折されるとともに、略90°方向転換し、緑色の第2の光DLGとして上方に、すなわち、合成光学系55に向けて出射する。
第3位相変調素子54Bは、第3コリメートレンズ53Bの後方に配置されている。また、この第3位相変調素子54Bは、前後方向及び上下方向に対して第1位相変調素子54Rとは反対方向に略45°に傾斜して配置されている。したがって、第3コリメートレンズ53Bから出射する青色レーザ光は、この第3位相変調素子54Bに入射して回折されるとともに、略90°方向転換し、青色の第3の光DLBとして上方に、すなわち、合成光学系55に向けて出射する。
合成光学系55は、第1光学素子55fと第2光学素子55sとを有する。第1光学素子55fは、第1位相変調素子54Rの前方かつ第2位相変調素子54Gの上方に配置され、前後方向及び上下方向に対して第1位相変調素子54Rと同一方向に略45°傾いた状態で配置される。この第1光学素子55fは、例えば、ガラス基板上に酸化膜が積層された波長選択フィルタとされ、所定波長よりも長い波長の光を透過し、該所定波長よりも短い波長の光を反射するように上記酸化膜の種類や厚みが調整される。本実施形態において、第1光学素子55fは、第1光源52Rから出射する波長638nmの赤色光を透過し、第2光源52Gから出射する波長515nmの緑色光を反射するように構成される。
第2光学素子55sは、第1光学素子55fの前方かつ第3位相変調素子54Bの上方に配置され、前後方向及び上下方向に対して第1位相変調素子54Rと同一方向に略45°傾いた状態で配置される。この第2光学素子55sは、第1光学素子と同様に、波長選択フィルタとされる。本実施形態において、第2光学素子55sは、第1光源52Rから出射する波長638nmの赤色光及び第2光源52Gから出射する波長515nmの緑色光を透過し、第3光源52Bから出射する波長445nmの青色光を反射するように構成される。
次に、上記第1位相変調素子54R、第2位相変調素子54G、及び第3位相変調素子54Bの構成について詳細に説明する。
本実施形態では、位相変調素子54R,54G,54Bは同様の構成とされる。このため、以下では第1位相変調素子54Rについてのみ詳細に説明し、第2位相変調素子54G及び第3位相変調素子54Bについては説明を適宜省略する。
図3は、第1位相変調素子54Rの正面図である。図3に示すように、第1位相変調素子54Rは、正面視において略長方形に形成されており、第1コリメートレンズ53Rから出射する赤色レーザ光が入射する略円形の入射領域53Aを含んでいる。また、第1位相変調素子54Rは、上記長方形内にマトリックス状に配置された複数の変調ユニットを有している。入射領域53A内には、少なくとも1つの変調ユニットが含まれる。各変調ユニットは、マトリックス状に配置された複数のドットを含んでおり、入射する赤色レーザ光を反射しつつ回折し、回折された光を出射する。また、位相変調素子54Rには駆動回路60Rが電気的に接続されている。この駆動回路60Rは、位相変調素子54Rの横側に接続される走査線駆動回路と、位相変調素子54Rの上下方向の一方側に接続されるデータ線駆動回路とを有する。
図4は、図3に示す位相変調素子の一部の厚さ方向の断面を概略的に示す図である。本実施形態の位相変調素子54Rは、図4に示すように、シリコン基板62と、駆動回路層63と、複数の電極64と、反射膜65と、液晶層66と、透明電極67と、透光性基板68と、を主な構成として備える。
複数の電極64は、シリコン基板62の一方の面側に上記各ドットに対応してマトリックス状に配置されている。すなわち、各ドットは対応する電極64を含んでいる。駆動回路層63は、図3に示す駆動回路60Rの走査線駆動回路及びデータ線駆動回路に接続される回路が配置される層であり、シリコン基板62と複数の電極64との間に配置される。透光性基板68は、シリコン基板62の一方の側で当該シリコン基板62と対向するように配置され、例えばガラス基板とされる。透明電極67は、透光性基板68のシリコン基板62側の面上に配置される。液晶層66は、液晶分子66aを有し、複数の電極64と透明電極67との間に配置される。反射膜65は、複数の電極64と液晶層66との間に配置され、例えば誘電体多層膜とされる。コリメートレンズ53Rから出射するレーザ光は、透光性基板68におけるシリコン基板62側と反対側の面から入射する。
図4に示すように、透光性基板68におけるシリコン基板62側と反対側の面から入射する光RLは、透明電極67及び液晶層66を透過し、反射膜65で反射され、液晶層66及び透明電極67を透過して透光性基板68から出射される。ここで、特定の電極64と透明電極67との間に電圧が印加されると、当該電極64と透明電極67との間に位置する液晶層66の液晶分子66aの配向が変化する。この液晶分子66aの配光の変化により、当該電極64と透明電極67との間に位置する液晶層66の屈折率が変化し、液晶層66を透過する光RLの光路長が変化する。したがって、光RLが液晶層66を透過して液晶層66から出射することで、液晶層66から出射する光RLの位相が液晶層66に入射する光RLの位相から変化し得る。上記のように、複数の電極64は、変調ユニットの各ドットに対応して配置されているため、各ドットに対応する電極64と透明電極67との間に印加される電圧が制御されることで、液晶分子66aの配向が変化し、各ドットから出射する光の位相の変化量が各ドットに応じて調整され得る。このように各ドットにおける液晶層66の屈折率が調整されることで、第1位相変調素子54Rから出射する光が所定の配光パターンにされ得、また、当該光の発散角や収束角が所定の角度にされ得る。
本実施形態において、第1位相変調素子54Rは、各変調ユニットにおいて同じ配光パターンが形成されるように構成されている。上述のように、入射領域53A内には少なくとも1つの変調ユニットが含まれているため、赤色レーザ光が第1位相変調素子54Rに入射することで、所定の発散角又は収束角とされた所定の配光パターンの第1の光DLRが生成され得る。同様に、第2位相変調素子54Gは、各変調ユニットにおいて同じ配光パターンが形成されるように構成されており、第2位相変調素子54Gの入射領域内には少なくとも1つの変調ユニットが含まれている。そのため、緑色レーザ光が第2位相変調素子54Gに入射することで、所定の発散角又は収束角とされた所定の配光パターンの第2の光DLGが生成され得る。同様に、第3位相変調素子54Bは、各変調ユニットにおいて同じ配光パターンが形成されるように構成されており、第3位相変調素子54Bの入射領域内には少なくとも1つの変調ユニットが含まれている。そのため、青色レーザ光が第3位相変調素子54Bに入射することで、所定の発散角又は収束角とされた所定の配光パターンの第3の光DLBが生成され得る。
本実施形態の例では、位相変調素子54R,54G,54Bに印加される電圧は、上記光DLR,DLG,DLBの配光パターンがそれぞれ同一の形状になるように制御され、また、光DLR,DLG,DLBが位相変調素子54R,54G,54Bからそれぞれ異なる発散角で出射するように制御される。本実施形態の例では、光DLRの発散角が最も小さくされ、光DLBの発散角が最も大きくされる。また、本実施形態の例では、第2光学素子55sの出射面において光DLRの外縁が最も内側に位置し、光DLBの外縁が最も外側に位置するように、光DLR,DLG,DLBの発散角が調整される。
次に、車両用前照灯1における光の出射について説明する。具体的には、車両用前照灯1からロービームが出射される場合を説明する。
図2に示すように、第1光源52Rが不図示の電源から電力を供給されると、赤色レーザ光が上方に出射する。この赤色レーザ光は、第1光源52Rの上方に配置された第1コリメートレンズ53Rでコリメートされる。また、第2光源52Gが不図示の電源から電力を供給されると、緑色レーザ光が後方に出射する。この緑色レーザ光は、第2光源52Gの後方に配置された第2コリメートレンズ53Gでコリメートされる。また、第3光源52Bが不図示の電源から電力を供給されると、第3光源52Bから青色レーザ光が後方に出射する。この青色レーザ光は、第3光源52Bの後方に配置された第3コリメートレンズ53Bでコリメートされる。
第1コリメートレンズ53Rの上方には、第1光源52Rから出射する赤色レーザ光の光軸に対して概ね45°傾いた状態で第1位相変調素子54Rが配置されている。したがって、この赤色レーザ光は、第1位相変調素子54Rに入射すると、所定の配光パターンの第1の光DLRとなり、この第1の光DLRが第1位相変調素子54Rから前方に出射する。
第2コリメートレンズ53Gの後方には、第2光源52Gから出射する緑色レーザ光の光軸に対して概ね45°傾いた状態で第2位相変調素子54Gが配置されている。したがって、この緑色レーザ光は、第2位相変調素子54Gに入射すると、所定の配光パターンの第2の光DLGとなり、この第2の光DLGが第2位相変調素子54Gから上方に出射する。
第3コリメートレンズ53Bの後方には、第3光源52Bから出射する青色レーザ光の光軸に対して概ね45°傾いた状態で第3位相変調素子54Bが配置されている。したがって、この青色レーザ光は、第3位相変調素子54Bに入射すると、所定の配光パターンの第3の光DLBとなり、この第3の光DLBが第3位相変調素子54Bから上方に出射する。
なお、本実施形態の例では、光DLR,DLG,DLBの配光パターンの形状は、それぞれロービームの配光パターンの形状が反転されて相似的に縮小された形状とされる。
第1位相変調素子54Rの前方には、合成光学系55の第1光学素子55fが配置されている。上述のように、この第1光学素子55fは、赤色の光を透過するように構成されている。したがって、第1位相変調素子から出射する第1の光DLRは、第1光学素子55fを透過して前方に伝搬していく。また、第2位相変調素子54Gの上方には、第1光学素子55fが配置されている。上述のように、この第1光学素子55fは、緑色の光を反射するように構成されており、前後方向及び上下方向に対して略45°傾いているため、第2位相変調素子54Gから出射する第2の光DLGは、第1光学素子55fで反射して、前方に伝搬していく。すなわち、第1の光DLRと第2の光DLGとからなる第1合成光LS1が第2光学素子55sに向かって伝搬していく。
第1光学素子55fの前方には、合成光学系55の第2光学素子55sが配置されている。上述のように、第2光学素子55sは、赤色の光及び緑色の光を透過するように構成されている。したがって、第1合成光LS1は第2光学素子55sを透過する。また、第3位相変調素子54Bの上方には、第2光学素子55sが配置されている。上述のように、第2光学素子55sは、青色の光を反射するように構成されており、前後方向及び上下方向に対して略45°傾いているため、第3位相変調素子54Bから出射する第3の光DLBは、第2光学素子55sで反射して前方に伝搬していく。すなわち、第1の光DLR、第2の光DLG、及び第3の光DLBからなる第2合成光LS2がカバー59の開口59Hに向かって伝搬していく。
本実施形態の例では、上述のように、第2光学素子55sの出射面において光DLRの外縁が最も内側に位置し、光DLBの外縁が最も外側に位置するように光DLR,DLG,DLBの発散角が調整される。また、上述のように、光DLRの発散角が最も小さくされ、第3の光DLBの発散角が最も大きくされる。そのため、第2光学素子55sから前方に伝搬する第2合成光LS2は、第1の光DLRの外縁が最も内側に位置し、第3の光DLBの外縁が最も外側に位置する合成光とされる。このような第2合成光LS2が、カバー59の開口59Hから出射して、カバー59の前方に配置された結像レンズ81に入射する。したがって、図5に示すように、結像レンズ81の入射面では、第1の光DLRの外縁が最も内側に位置し、第3の光DLBの外縁が最も外側に位置し得る。なお、図5は、結像レンズ81及び投影レンズ80の近傍を概略的に示す拡大図であり、理解を容易にするために、レンズを透過する光がレンズの幅方向の中央で屈折するように示されている。
ところで、レンズに入射する光は、波長の短い光ほど大きく屈折する傾向がある。したがって、仮に、第2合成光LS2において、第1の光DLR、第2の光DLG、及び第3の光DLBのそれぞれの外縁が重なっている場合、波長の最も短い第3の光DLBが最も大きく屈折して結像レンズ81に最も近い位置に結像し、波長の最も長い第1の光DLRが最も小さく屈折して結像レンズ81から最も遠い位置に結像し得る。
しかし、上述のように、本実施形態では、結像レンズ81の入射面において、第1の光DLRの外縁は最も内側に位置しており、第3の光DLBの外縁は最も外側に位置している。したがって、このような第2合成光LS2が結像レンズ81を透過することで、第3の光DLBは、結像レンズ81から最も遠い結像位置CPB、すなわち、投影レンズ80に最も近い結像位置CPBに結像し得る。一方、第1の光DLRは、結像レンズ81に最も近い結像位置CPR、すなわち、投影レンズ80から最も遠い結像位置CPRに結像し得る。また、第2の光DLGは、結像位置CPBと結像位置CPRとの間の結像位置CPGに結像し得る。
結像位置CPB,CPG,CPRに結像した光DLB,DLG,DLRは、結像位置CPB,CPG,CPRからそれぞれ発散しながら投影レンズ80に入射する。したがって、投影レンズ80に入射する光DLB,DLG,DLRの配光パターンの形状は、結像する前の形状から反転しており、ロービームの配光パターンの形状が相似的に縮小した形状とされる。
上述のように、第3の光DLBは投影レンズ80の入射面80Aに最も近い結像位置CPBに結像され、第1の光DLRは投影レンズ80の入射面80Aから最も遠い結像位置CPBに結像される。そのため、本実施形態では、第3の光DLBの入射面80Aへの入射角が最も大きくなり得、第1の光DLRの入射面80Aへの入射角が最も小さくなり得る。すなわち、最も大きな入射角で入射面80Aに入射した第3の光DLBが投影レンズ80で最も大きく屈折し、最も小さな入射角で入射面80Aに入射した第1の光DLRが投影レンズ80で最も小さく屈折する。その結果、投影レンズ80から出射する第2合成光LS2において、光DLR,DLG,DLBのそれぞれの外縁が平行に近くなり得る。
光DLR,DLG,DLBの外縁が平行に近くされた第2合成光LS2が車両用前照灯1から前方に伝搬していくことで、図6に示すようなロービームLが形成され得る。なお、図6において、配光パターンは太線で示されており、直線Sは水平線を示す。また、領域LA1は最も光強度が大きい領域であり、領域LA2、領域LA3の順に光強度が小さくなる。
以上のように、本実施形態における車両用前照灯1によれば、灯具ユニット20で生成された光の発散角を投影レンズ80で調整して当該光を出射できるため、ロービームLを形成することが容易になり得る。
また、本実施形態における車両用前照灯1によれば、位相変調素子54R,54G,54Bで所定の配光パターンとされた光のうち、波長の短い光ほど投影レンズ80に近い位置で結像される。このように波長の短い光ほど投影レンズ80に近い位置で結像されることで、第3の光DLBの入射面80Aへの入射角が最も大きくなり得、第1の光DLRの入射面80Aへの入射角が最も小さくなり得る。その結果、投影レンズ80から出射する第2合成光LS2において、波長の異なる光の外縁が互いに平行に近くなり、投影レンズ80から出射する合成光の外縁における色にじみが抑制され得る。すなわち、本実施形態によれば、投影レンズ80を用いた場合でも外縁の色にじみが抑制されたロービームLを生成し得る。
なお、投影レンズ80から出射する波長の異なる光の外縁が互いに平行である場合、上記色にじみが効果的に抑制され得る。例えば、上記結像位置CPRが投影レンズ80における赤色光の焦点に一致し、上記結像位置CPGが投影レンズ80における緑色光の焦点に一致し、上記結像位置CPBが投影レンズ80における青色光の焦点に一致する場合、投影レンズ80から出射する光DLR,DLG,DLBの外縁がそれぞれ平行になる。また、波長の異なる光の外縁が互いに重なる場合、上記色にじみがより効果的に抑制され得る。
また、本実施形態では、位相変調素子54R,54G,54Bによって光DLR,DLG,DLBの配光パターンの形状がそれぞれ同一とされるため、光DLR,DLG,DLBの外縁が平行になり易く、また、光DLR,DLG,DLBの外縁が互いに重なり易い。したがって、上記色にじみが効果的に抑制され得る。
また、本実施形態では、位相変調素子としてLCOSを用いているため、位相変調素子に印加される電圧を調整することで、所望の配光パターンとされた光DLR,DLG,DLBを容易に生成し得る。また、光の結像位置を適宜調整し得る。
また、本実施形態では、それぞれ波長の異なる光を出射する第1光源52R、第2光源52G、及び第3光源52Bを備えるため、所望の色の光を生成し得る。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等の構成要素について、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明を省略する。
図7は、本発明の第2実施形態における車両用前照灯1の灯具ユニット20を図2と同様に示す図である。図7に示すように、第2実施形態における灯具ユニット20は、位相変調素子54R,54G,54Bの近傍に、それぞれ第1結像レンズ81R、第2結像レンズ81G、及び第3結像レンズ81Bが配置されている点において、1つの結像レンズ81が灯具ユニット20の外側に配置される第1実施形態における灯具ユニット20と相違する。以下、この点について説明する。
図7に示すように、第2実施形態における灯具ユニット20は、前後方向において第1位相変調素子54Rと第1光学素子55fとの間に配置された第1結像レンズ81Rと、上下方向において第2位相変調素子54Gと第1光学素子55fとの間に配置された第2結像レンズ81Gと、上下方向において第3位相変調素子54Bと第2光学素子55sとの間に配置された第3結像レンズ81Bと、を備える。すなわち、本実施形態における灯具ユニット20は、それぞれの位相変調素子54R,54G,54B毎に、すなわち位相変調素子54R,54G,54Bと1対1対応で結像レンズが配置された構成とされる。
結像レンズ81R,81G,81Bは、それぞれ入射面及び出射面が凸状に形成されたレンズとされる。位相変調素子54R,54G,54Bから出射する光DLR,DLG,DLBは、それぞれ結像レンズ81R,81G,81Bを透過することで所定の収束角で収束しながら伝搬していく。本実施形態の例では、光DLRの収束角が最も大きくされ、光DLBの収束角が最も小さくされる。また、第2光学素子55sの出射面において光DLRの外縁が最も内側に位置し、光DLBの外縁が最も外側に位置するように、光DLR,DLG,DLBの収束角が調整される。
次に本実施形態の灯具ユニット20における光の出射について説明する。具体的には、車両用前照灯1からロービームが出射される場合を説明する。
第1コリメートレンズ53Rから上方に出射した赤色レーザ光が第1位相変調素子54Rに入射すると、所定の配光パターンの第1の光DLRが生成される。この第1の光DLRは、第1位相変調素子54Rで反射して前方に伝搬していく。また、第2コリメートレンズ53Gから後方に出射された緑色レーザ光が第2位相変調素子54Gに入射すると、所定の配光パターンの第2の光DLGが生成される。この第2の光DLGは、第2位相変調素子54Gで反射して上方に伝搬していく。また、第3コリメートレンズ53Bから後方に出射された青色レーザ光が第3位相変調素子54Bに入射すると、所定の配光パターンの第3の光DLBが生成される。この第3の光DLBは、第3位相変調素子54Bで反射して上方に伝搬していく。これらの光DLR,DLG,DLBの配光パターンのそれぞれは、第1実施形態と同様に、ロービームの配光パターンの形状を反転させて相似的に縮小した形状とされる。また、本実施形態において、第3位相変調素子54Bの出射面における第3の光DLBの配光パターンと、第1位相変調素子54Rの出射面における第1の光DLRの配光パターンと、第2位相変調素子54Gの出射面における第2の光DLGの配光パターンとは、それぞれの同一の大きさとされる。
第1の光DLRは、第1位相変調素子54Rの前方に配置された第1結像レンズ81Rに入射し、第1結像レンズ81Rを透過することで、所定の収束角で収束しながら前方に伝搬していく。第2の光DLGは、第2位相変調素子54Gの上方に配置された第2結像レンズ81Gに入射し、第2結像レンズ81Gを透過することで、所定の収束角で収束しながら上方に伝搬していく。第3の光DLBは、第3位相変調素子54Bの上方に配置された第3結像レンズ81Bに入射し、第3結像レンズ81Bを透過することで、所定の収束角で収束しながら上方に伝搬していく。
第1実施形態と同様に、第1結像レンズ81Rから出射する第1の光DLRは、合成光学系55の第1光学素子55fを透過する。また、第2結像レンズ81Gから出射する第2の光DLGは、第1光学素子55fで前方に反射する。これにより、第1合成光LS1が生成される。
第1実施形態と同様に、第1光学素子55fから出射する第1合成光LS1は、第2光学素子55sを透過する。また、第3結像レンズ81Bから出射する第3の光DLBは、第2光学素子55sで前方に反射する。これにより、第2合成光LS2が生成される。
本実施形態の例では、第2光学素子55sの出射面において光DLRの外縁が最も内側に位置し、光DLBの外縁が最も外側に位置するように光DLR,DLG,DLBの収束角が調整される。また、光DLRの収束角が最も大きくされ、第3の光DLBの収束角が最も小さくされる。したがって、第2光学素子55sから前方に伝搬する第2合成光LS2は、第1の光DLRの外縁が最も内側に位置し、第3の光DLBの外縁が最も外側に位置する合成光とされる。このような第2合成光LS2が、カバー59の開口59Hから出射する。
このような第2合成光LS2が、カバー59の開口59Hから収束しながらカバー59の外側に出射すると、図8に示すように、外縁が最も内側に位置する第1の光DLRが投影レンズ80から最も遠い結像位置CPRに結像し、外縁が最も外側に位置する第3の光DLBが投影レンズ80から最も近い結像位置CPBに結像する。このため、第1実施形態と同様に、第3の光DLBの入射面80Aへの入射角が最も大きくなり得、第1の光DLRの入射面80Aへの入射角が最も小さくなり得る。したがって、第2合成光LS2が投影レンズ80を透過することで光DLR,DLG,DLBの外縁がそれぞれ平行に近くなり、投影レンズ80から出射する合成光LS2の外縁における色にじみが抑制され得る。なお、図8は、投影レンズ80の近傍を概略的に示す拡大図であり、理解を容易にするために、レンズを透過する光がレンズの幅方向の中央で屈折するように示されている。
本実施形態によれば、第1実施形態と異なり、結像レンズ81R,81G,81Bが光源52R,52G,52Bに1対1対応で設けられる。このように結像レンズを1対1対応で設けることで、各光源から出射する光の収束角をそれぞれ別個に調整できる。そのため、波長の短い光の結像位置ほど投影レンズ80に近くすることが、第1実施形態と比べて容易になり得る。
次に、本発明の第2の態様について、第3実施形態及び第4実施形態に係る車両用前照灯を例として説明する。
(第3実施形態)
まず、第2の態様における第3実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等の構成要素について、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明を省略する。
本実施形態の車両用前照灯1の縦断面は図1と同様に表される。また、本実施形態の車両用前照灯1の灯具ユニット20は図2と同様に表される。また、本実施形態の位相変調素子54R,54G,54Bは図3と同様に表される。また、本実施形態の位相変調素子54R,54G,54Bの厚さ方向の断面は図4と同様に表される。
また、本実施形態の例では、投影レンズ80は、入射面及び出射面が凸状に形成されたレンズとされ、焦点が当該投影レンズ80と結像レンズ81との間に位置するように形成されている。本実施形態では、投影レンズ80の焦点と結像レンズ81の焦点とが同一位置になるように投影レンズ80及び結像レンズ81が配置される。
このような構成により、第1実施形態と同様に、本実施形態の光DLR,DLG,DLBの配光パターンは同一形状とされる。また、図2に示すように、第2光学素子55sの出射面において光DLRの外縁が最も内側に位置し、光DLBの外縁が最も外側に位置するように光DLR,DLG,DLBの発散角が調整される。したがって、第2光学素子55sの出射面では、光DLRの配光パターンと、光DLRの配光パターンが相似的に拡大された光DLGの配光パターンと、光DLGが相似的に拡大された光DLBの配光パターンとが重畳された状態になっている。このような状態とされた第2合成光LS2において、上述のように、光DLRの発散角が最も小さくされ、第3の光DLBの発散角が最も大きくされる。そのため、第2光学素子55sから出射する第2合成光LS2は、第1の光DLRの外縁が最も内側に位置し、第3の光DLBの外縁が最も外側に位置する合成光とされる。このような第2合成光LS2が、カバー59の開口59Hから出射して、カバー59の前方に配置された結像レンズ81に入射する。
したがって、図9に示すように、結像レンズ81の入射面では、第1の光DLRの外縁が最も内側に位置し、第3の光DLBの外縁が最も外側に位置し得る。このため、結像レンズ81から出射する第2合成光LS2は、第1の光DLRの外縁が最も内側に位置し、第3の光DLBの外縁が最も外側に位置した状態で結像レンズ81の焦点に向かって収束する。なお、図9は、結像レンズ81及び投影レンズ80の近傍を概略的に示す拡大図であり、理解を容易にするために、レンズを透過する光がレンズの幅方向の中央で屈折するように示されている。
上述のように、及び、図9に示すように、本実施形態における投影レンズ80は、該投影レンズ80と結像レンズ81との間に焦点Fが位置するように形成されている。本実施形態の例では、上述のように、投影レンズ80の焦点Fと結像レンズ81の焦点とは同一位置とされる。なお、この焦点Fを通り投影レンズ80の光軸方向に垂直な面を「焦点面SF」と呼ぶ。
図10は、焦点面SFの焦点Fの近傍を概略的に示す図である。第2合成光LS2は、第1の光DLRの外縁が最も内側に位置し、第3の光DLBの外縁が最も外側に位置した状態で焦点Fに向かって収束するため、図10に示すように、焦点面SFに形成される光DLR,DLG,DLBの像のうち、波長の短い光DLBの像が最も大きくなり、波長の最も長い光DLRの像が最も小さくなる。また、上述のように、光DLR,DLG,DLBの配光パターンの形状はロービームの配光パターンの形状を反転させた形状とされるため、焦点面SFに形成される光DLR,DLG,DLBの像も、ロービームの配光パターンの形状を反転させた形状となる。
図9に示すように、第2合成光LS2は、上記焦点面SFを通過した後、第1の光DLRの外縁が最も内側に位置し、第3の光DLBの外縁が最も外側に位置した状態で発散しながら投影レンズ80に向かって伝搬していく。そのため、投影レンズ80の入射面80Aでは、第1の光DLRの外縁は最も内側に位置し得、第3の光DLBの外縁が最も外側に位置し得る。また、第2合成光LS2が焦点Fを通ることで、光DLB,DLG,DLRの配光パターンの形状が、焦点Fを通る前の形状から反転し、入射面80Aでは、ロービームの配光パターンの形状が相似的に縮小した形状となる。
上述のように、光DLBが投影レンズ80の入射面80Aの最も外側に入射し、光DLRが入射面80Aの最も内側に入射する。すなわち、光DLBの入射面80Aへの入射角が最も大きくなり得、光DLRの入射面80Aへの入射角が最も小さくなり得る。レンズでは波長の短い光ほど大きく屈折する傾向があるため、本実施形態では、最も大きな入射角で投影レンズ80に入射した光DLBが投影レンズ80で最も大きく屈折し得、最も小さな入射角で投影レンズ80に入射した光DLRが最も小さく屈折し得る。したがって、投影レンズ80から出射する第2合成光LS2において、光DLR,DLG,DLBのそれぞれの外縁が平行に近くなり得る。
光DLR,DLG,DLBの外縁が平行に近くされた第2合成光LS2が車両用前照灯1から前方に伝搬していくことで、図6に示すようなロービームLが形成され得る。
以上のように、本実施形態における車両用前照灯1によれば、灯具ユニット20で生成された光の発散角を投影レンズ80で調整して当該光を出射できるため、ロービームLを形成することが容易になり得る。
また、本実施形態における車両用前照灯1によれば、焦点面SFに形成される光DLR,DLG,DLBの像のうち、光DLRの像が最も小さく形成され、光DLBの像が最も大きく形成されるため、光DLRが投影レンズ80の入射面80Aの最も内側に入射し得、波長の最も長い光DLBが入射面80Aの最も外側に入射し得る。すなわち、波長の最も短い光DLBの入射面80Aへの入射角が最も大きくなり得、波長の最も長い光DLRの入射面80Aへの入射角が最も小さくなり得る。このため、投影レンズ80から出射する第2合成光LS2において、光DLR,DLG,DLBの外縁が互いに平行に近くなり、投影レンズ80から出射する合成光の外縁における色にじみが抑制され得る。したがって、本実施形態によれば、投影レンズ80を用いた場合でも外縁の色にじみが抑制されたロービームLなどを生成し得る。なお、波長の異なる光の外縁が互いに平行である場合、上記色にじみが効果的に抑制され得る。また、波長の異なる光の外縁が互いに重なる場合、上記色にじみがより効果的に抑制され得る。
また、本実施形態では、位相変調素子としてLCOSを用いているため、位相変調素子に印加される電圧を調整することで、所望の配光パターンとされた光DLR,DLG,DLBを容易に生成し得る。また、焦点面SFにおける光の像の大きさを適宜調整し得る。
また、本実施形態では、それぞれ波長の異なる光を出射する第1光源52R、第2光源52G、及び第3光源52Bを備えるため、所望の色の光を生成し得る。
(第4実施形態)
次に、第2の態様における第4実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等の構成要素について、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明を省略する。
本実施形態の車両用前照灯1の縦断面は図7と同様に表される。本実施形態の例では、図7に示すように、光DLRの収束角が最も大きくされ、光DLBの収束角が最も小さくされる。また、第2光学素子55sの出射面において光DLRの外縁が最も内側に位置し、光DLBの外縁が最も外側に位置するように、光DLR,DLG,DLBの収束角が調整される。また、本実施形態では、光DLR,DLG,DLBがそれぞれ投影レンズ80の焦点に収束するように収束角が調整される。
したがって、第2光学素子55sから前方に伝搬する第2合成光LS2は、第1の光DLRの外縁が最も内側に位置し、第3の光DLBの外縁が最も外側に位置する合成光とされる。このような第2合成光LS2が、カバー59の開口59Hから収束しながら出射する。
図11に示すように、開口59Hから出射する合成光LS2において、第1の光DLRの外縁が最も内側に位置し、第3の光DLBの外縁が最も外側に位置している。このため、第3実施形態と同様に、焦点面SFに形成される光DLR,DLG,DLBの像のうち、波長の短い光DLBの像が最も大きくなり得、波長の最も長い光DLRの像が最も小さくなり得る。このため、第3実施形態と同様に、第3の光DLBの入射面80Aへの入射角が最も大きくなり得、第1の光DLRの入射面80Aへの入射角が最も小さくなり得る。したがって、第2合成光LS2が投影レンズ80を透過することで光DLR,DLG,DLBの外縁がそれぞれ平行に近くなり、投影レンズ80から出射する合成光LS2の外縁における色にじみが抑制され得る。
本実施形態によれば、第3実施形態と異なり、結像レンズ81R,81G,81Bが光源52R,52G,52Bに1対1対応で設けられる。このように結像レンズを1対1対応で設けることで、各光源から出射する光の収束角をそれぞれ別個に調整できる。そのため、焦点面SFに形成される光の像のうち、波長の短い光の像ほど大きくすることが、第3実施形態と比べて容易になり得る。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等の構成要素について、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明を省略する。
図12は、本発明の第5実施形態における車両用前照灯1の灯具ユニット20を図2と同様に示す図である。図12に示すように、第5実施形態における灯具ユニット20は、位相変調素子が透過型の位相変調素子から構成されている点において、第1実施形態における灯具ユニット20と相違する。以下、この点について説明する。
図12に示すように、本実施形態における灯具ユニット20は、上下方向に整列して配置された第1光源52R、第2光源52G、及び第3光源52Bと、これら光源52R,52G,52Bに対応して前方にそれぞれ配置された第1コリメートレンズ53R、第2コリメートレンズ53G、及び第3コリメートレンズ53Bと、コリメートレンズ53R,53G,53Bに対応して前方にそれぞれ配置された第1位相変調素子54R、第2位相変調素子54G、及び第3位相変調素子54Bと、合成光学系55と、第1反射ミラー58Gと、第2反射ミラー58Bと、を主な構成要素として備える。本実施形態において、合成光学系55の第1光学素子55fと第2光学素子55sとの傾斜方向は互いに反対方向とされる。また、本実施形態において、第1光源52Rは上下方向の中央近傍に配置され、第2光源52Gは第1光源52Rの上方に配置され、第3光源52Bは第1光源52Rの下方に配置される。
第1反射ミラー58Gは、前後方向及び上下方向に対して第1光学素子55fと同一方向に略45°傾けた状態で、第2位相変調素子54Gの前方かつ第1光学素子55fの上方に配置される。第2反射ミラー58Bは、前後方向及び上下方向に対して第2光学素子55sと同一方向に略45°傾けた状態で、第1光学素子55fの前方かつ第3位相変調素子54Bの上方に配置される。
本実施形態において、位相変調素子54R,54G,54Bは、第1実施形態における位相変調素子54R,54G,54Bと異なり、透過型のLCOSとされる。これら位相変調素子54R,54G、54Bは、3つの光源52R,52G,52Bに対応して、上下方向に所定の間隔を空けて配置されている。
すなわち、第1コリメートレンズ53Rから出射する赤色レーザ光が第1位相変調素子54Rを透過することで、赤色レーザ光の位相が変化し、所定の配光パターンとされた第1の光DLRが生成される。また、第2コリメートレンズ53Gから出射する緑色レーザ光が第2位相変調素子54Gを透過することで、緑色レーザ光の位相が変化し、所定の配光パターンとされた第2の光DLGが生成される。また、第3コリメートレンズ53Bから出射する青色レーザ光が第3位相変調素子54Bを透過することで、青色レーザ光の位相が変化し、所定の配光パターンとされた第3の光DLBが生成される。
本実施形態の例では、第1実施形態と同様に、光DLR,DLG,DLBの発散角は、光DLR、光DLG、光DLBの順で大きくされる。また、光DLR,DLG,DLBの発散角は、それぞれ、第2光学素子55sの出射面において光DLRの外縁を最も内側に位置させ、光DLBの外縁を最も外側に位置させる角度とされる。
次に本実施形態の灯具ユニット20における光の出射について説明する。
第1光源52Rから赤色レーザ光が出射すると、この赤色レーザ光は、第1コリメートレンズ53Rでコリメートされた後、第1位相変調素子54Rの入射領域に入射する。この赤色レーザ光は位相変調素子54Rを透過し、所定の配光パターンとされた第1の光DLRが生成される。この第1の光DLRは、最も小さい発散角で第1位相変調素子54Rから前方に出射する。
第2光源52Gから緑色レーザ光が出射すると、この緑色レーザ光は、第2コリメートレンズ53Gでコリメートされた後、位相変調素子54Gの入射領域に入射する。この緑色レーザ光は位相変調素子54Gを透過し、所定の配光パターンとされた第2の光DLGが生成される。この第2の光DLGは、第1の光DLRよりも大きな発散角で第2位相変調素子54Gから前方に出射する。
第3光源52Bから青色レーザ光が出射すると、この青色レーザ光は、第3コリメートレンズ53Bでコリメートされた後、位相変調素子54Bの入射領域に入射する。この青色レーザ光は位相変調素子54Bを透過し、所定の配光パターンとされた第3の光DLBが生成される。この第3の光DLBは、第2の光DLGよりも大きな発散角で第3位相変調素子54Bから前方に出射する。
第2の光DLGの出射方向前方には、第1反射ミラー58Gが前後方向及び上下方向に略45°傾けて配置されている。このため、第2の光DLGは、第1反射ミラー58Gで反射し、第1反射ミラー58Gから下方に出射する。
第1の光DLRの出射方向前方には、合成光学系55の第1光学素子55fが配置されている。したがって、第1の光DLRは、第1実施形態と同様に、第1光学素子55fを透過し、前方に伝搬していく。また、この第1光学素子55fは、第1反射ミラー58Gと同一方向に傾けられた状態で、第1反射ミラー58Gの下方に配置されている。したがって、第1反射ミラー58Gから出射する第2の光DLGは、第1光学素子55fで反射し、前方に伝搬していく。これにより、第1合成光LS1が生成され、この第1合成光LS1が合成光学系55の第2光学素子55sに向かって伝搬していく。本実施形態の例では、上述のように、第2の光DLGの発散角が第1の光DLRの発散角よりも大きくされることで、第1合成光LS1において、第2の光DLGの外縁が第1の光DLRの外縁のやや外側に位置した状態とされる。
第3の光DLBの出射方向前方には、第2反射ミラー58Bが前後方向及び上下方向に略45°傾けて配置されている。この第2反射ミラー58Bの傾斜方向は、第1反射ミラー58Gの傾斜方向と逆になっている。このため、第3の光DLBは、第2反射ミラー58Bで反射し、第2反射ミラー58Bから上方に出射する。
第1合成光LS1の出射方向前方には、合成光学系55の第2光学素子55sが配置されている。したがって、第1合成光LS1は、第1実施形態と同様に、第2光学素子55sを透過し、前方に伝搬していく。また、この第2光学素子55sは、第2反射ミラー58Bと同一方向に傾けられた状態で、第2反射ミラー58Bの上方に配置されている。したがって、第2反射ミラー58Bから出射する第3の光DLBは、第2光学素子55sで反射し、前方に伝搬していく。これにより、第2合成光LS2が生成される。この第2合成光LS2は、第1実施形態と同様に、カバー59の開口59Hを通過して結像レンズ81に向かって伝搬していく。本実施形態の例では、上述のように、第3の光DLBの発散角が第2の光DLGの発散角よりも大きくされることで、第2合成光LS2において、第3の光DLBの外縁が最も外側に位置し、第1の光DLRの外縁が最も内側に位置した状態とされる。
上記第1の態様においては、図5に示すように、このような第2合成光LS2が結像レンズ81で結像される結果、第1の光DLRが投影レンズ80に最も近い結像位置CPBに結像し、第3の光が投影レンズ80から最も遠い結像位置CPRに結像する。このため、第1実施形態と同様に、投影レンズ80から出射する第2合成光LS2において、光DLR,DLG,DLBの外縁がそれぞれ平行に近くなり得る。そのため、光の外縁における色にじみが抑制され得る。
上記第2の態様においては、図9に示すように、このような第2合成光LS2が結像レンズ81で収束される結果、図10に示すように、焦点面SFに形成される第1の光DLRの像が最も小さくなり得、第3の光DLBの像が最も大きくなり得る。このため、第3実施形態と同様に、投影レンズ80から出射する第2合成光LS2において、光DLR,DLG,DLBの外縁がそれぞれ平行に近くなり得る。そのため、光の外縁における色にじみが抑制され得る。
以上のように、本発明の第5実施形態によれば、透過型の位相変調素子を用いて第1実施形態及び第3実施形態と同様の効果を実現し得る。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等の構成要素について、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明を省略する。
図13は、本発明の第4実施形態における車両用前照灯1の灯具ユニット20を図2と同様に示す図である。なお、図13では、理解を容易にするために、灯具ユニット20のヒートシンク30、カバー59等が省略されている。図13に示すように、第4実施形態における灯具ユニット20は、光学系ユニット50の位相変調素子の数が1つである点において、光源ごとに位相変調素子が設けられて3つの位相変調素子54R,54G,54Bから光学系ユニット50が構成される第1から第3実施形態における灯具ユニット20と相違する。以下、第4実施形態における灯具ユニット20の構成について説明する。
本実施形態において、第1光源52Rは赤色レーザ光を上方に出射し、第2光源52Gは緑色レーザ光を後方に出射し、第3光源52Bは青色レーザ光を後方に出射する。これら3つの光源52R,52G,52Bは、不図示の制御部に接続されている。この制御部は、光源52Rが赤色レーザ光を出射している間は光源52G,52Bからの光を非出射とし、光源52Gが緑色レーザ光を出射している間は光源52R,52Bからの光を非出射とし、光源52Bが青色レーザ光を出射している間は光源52R,52Gからの光を非出射とするように、光源52R,52G,52Bの動作を制御する。すなわち、本実施形態における光源52R,52G,52Bは、上記制御部の制御に基づいて、所定の周期で各光源からの光の出射を切り替える。
なお、他の実施形態と同様に、光源52R,52G,52Bから出射したレーザ光は、コリメートレンズ53R,53G,53Bでコリメートされる。
コリメートレンズ53Rの上方かつコリメートレンズ53G,53Bの後方には、合成光学系55が設けられている。すなわち、コリメートレンズ53Rの上方かつコリメートレンズ53Gの後方に第1光学素子55fが設けられ、第1光学素子55fの上方かつコリメートレンズ53Bの後方に第2光学素子55sが設けられる。これら光学素子55f,55sは、前後方向及び上下方向において略45°傾いて配置される。
第2光学素子55sの上方には、1つの位相変調素子54Sが設けられている。この位相変調素子54Sは、合成光学系55を通過した赤色レーザ光、緑色レーザ光、及び青色レーザ光が入射可能な位置に配置される。本実施形態において、位相変調素子54Sは、位相変調素子54Sの入射面のうち同じ領域に赤色レーザ光、緑色レーザ光、及び青色レーザ光が入射するように配置される。なお、必ずしも赤色レーザ光、緑色レーザ光、青色レーザ光が上記入射面の同じ領域に入射する必要はない。本実施形態における位相変調素子54Sは、例えば反射型のLCOSとされる。この位相変調素子54Sは、前後方向及び上下方向において略45°傾いて配置されており、その傾き方向は光学素子55f,55sと反対方向とされる。
また、本実施形態において、位相変調素子54Sに印加される電圧は、入射する光の波長に応じて位相変調素子54Sの回折パターンが変化するように調整される。具体的に、上記電圧は、位相変調素子54Sから出射する赤色レーザ光、緑色レーザ光、及び青色レーザ光の配光パターンがそれぞれ同一形状になるように制御されるとともに、位相変調素子54Sから出射する赤色レーザ光の収束角が最も大きくなるように、かつ、位相変調素子54Sから出射する青色レーザ光の収束角が最も小さくなるように制御される。
次に、本実施形態の灯具ユニット20における光の出射について説明する。
上述のように、本実施形態における光源52R,52G,52Bは、上記制御部の制御に基づいて、所定の周期で各光源からの光の出射を切り替える。例えば、まず、第1光源52Rから赤色レーザ光が所定時間にわたって出射する。この間、光源52G,52Bからのレーザ光は非出射とされる。この赤色レーザ光は、コリメートレンズ53Rでコリメートされた後、合成光学系55を透過して位相変調素子54Sに入射する。なお、上述のように、本実施形態における赤色レーザ光、緑色レーザ光、及び青色レーザ光は、位相変調素子54Sの入射面における同じ領域に入射する。
位相変調素子54Sに赤色レーザ光が入射すると、この赤色レーザ光に対応する回折パターンになるように位相変調素子54Sに印加される電圧が調整される。すなわち、上述のように、所定の形状の配光パターンになるように、かつ、赤色レーザ光の収束角が最も大きくなるように、位相変調素子54Sの回折パターンが変化する。この回折パターンで回折した赤色レーザ光が第1の光DLRとなって前方に伝搬する。
所定の時間が経過すると、光源52Rからの光が非出射の状態になり、光源52Rから光が出射する代わりに、光源52Gから緑色レーザ光が所定の時間にわたって出射する。この緑色レーザ光は、コリメートレンズ53Gでコリメートされた後、合成光学系55を透過して、位相変調素子54Sに入射する。
位相変調素子54Sに緑色レーザ光が入射すると、この緑色レーザ光に対応する回折パターンになるように位相変調素子54Sに印加される電圧が調整される。すなわち、上述のように、第1の光DLRと同一の形状の配光パターンになるように、かつ、緑色レーザ光の収束角が赤色レーザ光よりも小さな収束角になるように、位相変調素子54Sの回折パターンが変化する。この回折パターンで回折した緑色レーザ光が第2の光DLGとなって前方に伝搬する。
さらに所定の時間が経過すると、光源52Gからの光が非出射の状態になり、光源52Gから光が出射する代わりに、光源52Bから青色レーザ光が所定の時間にわたって出射する。この青色レーザ光は、コリメートレンズ53Bでコリメートされた後、合成光学系55を透過して、位相変調素子54Sに入射する。
位相変調素子54Sに青色レーザ光が入射すると、この青色レーザ光に対応する回折パターンになるように位相変調素子54Sに印加される電圧が調整される。すなわち、上述のように、光DLR,DLGと同一の形状の配光パターンになるように、かつ、青色レーザ光の収束角が最も小さな収束角になるように、位相変調素子54Sの回折パターンが変化する。この回折パターンで回折した青色レーザ光が第3の光DLBとなって前方に伝搬する。
以上のような光の出射サイクルが所定の周期で繰り返される。
上述のように、位相変調素子54Sから出射する第1の光DLRの収束角が最も大きくされ、また、位相変調素子54Sから出射する第3の光DLBの収束角が最も小さくされるため、位相変調素子54Sから出射する光DLR,DLG,DLBのそれぞれの外縁のうち、光DLRの外縁は最も内側に位置し、光DLBの外縁は最も外側に位置することとなる。上記第1の態様においては、このような光DLR,DLG,DLBがそれぞれカバー59の開口59Hから収束しながらカバー59の外側に出射すると、図8に示すように、外縁が最も内側に位置する第1の光DLRが投影レンズ80から最も遠い結像位置CPRに結像し、外縁が最も外側に位置する第3の光DLBが投影レンズ80から最も近い結像位置CPBに結像する。このため、第1実施形態と同様に、第3の光DLBの入射面80Aへの入射角が最も大きくなり得、第1の光DLRの入射面80Aへの入射角が最も小さくなり得る。したがって、光DLR,DLG,DLBがそれぞれ投影レンズ80を透過することで、光DLR,DLG,DLBの外縁がそれぞれ平行に近くなり得る。
上述のように、位相変調素子54Sから出射する第1の光DLRの収束角が最も大きくされ、また、位相変調素子54Sから出射する第3の光DLBの収束角が最も小さくされるため、位相変調素子54Sから出射する光DLR,DLG,DLBのそれぞれの外縁のうち、光DLRの外縁は最も内側に位置し、光DLBの外縁は最も外側に位置することとなる。上記第2の態様においては、上述のように、光源52R,52G,52Bは所定の周期で光の出射を切り替えるため、光DLR,DLG,DLBは、光学系ユニット50の外部に交互に出射し、焦点Fに交互に結像する。上述のように、光DLR,DLG,DLBの配光パターンの形状は同一であり、光DLRの外縁が最も内側に位置し、光DLBの外縁が最も外側に位置するため、上記焦点面SFに形成される光DLR,DLG,DLBの像は、光DLRの像の外縁が最も内側に、光DLRの像の外縁が最も外側になるように重畳する(図10参照)。
このため、第3から第5実施形態と同様に、投影レンズ80の入射面80Aへの第3の光DLBの入射角が最も大きくなり得、入射面80Aへの第1の光DLRの入射角が最も小さくなり得る。したがって、光DLR,DLG,DLBが投影レンズ80を透過することで光DLR,DLG,DLBの外縁がそれぞれ平行に近くなり得る(図9参照)。
また、上述のように、本実施形態における光源52R,52G,52Bは所定の周期で光の出射を切り替えるため、光DLR,DLG,光DLBは、投影レンズ80から所定の周期で交互に出射される。この周期が人の視覚の時間分解能よりも短い場合、残像効果が生じ、人は異なる色の光があたかも合成されて照射されていると認識し得る。したがって、本実施形態における上記周期を人の時間分解能よりも短くすることで、人は、赤色光である光DLR、緑色光である光DLG、及び青色光であるDLBが合成された白色光が灯具ユニット20から出射されていると認識し得る。上述のように、この白色光を構成する光DLR,DLG,DLBの外縁は互いに平行に近くなっているため、人は、外縁の色にじみが抑制された白色光が照射されていると認識し得る。
なお、人の視覚の時間分解能は概ね1/30sであるため、上記周期を1/30s以下とすることが好ましく、1/60s以下とすることがさらに好ましい。なお、上記周期が1/30sよりも大きい場合であっても上記残像効果が生じ得る。例えば、上記周期が1/15sであっても上記残像効果が生じ得る。
本実施形態によれば、上記第1から第5実施形態と異なり、位相変調素子の数を1つにすることができるため、部品数を削減し得、コストダウンを図り得る。
なお、本実施形態では、光源52R,52G,52Bが光の出射を切り替える例を説明したが、光源52R,52G,52Bのうち少なくとも2つが所定の周期で光の出射を切り替えてもよい。例えば、光源52R,52Gが所定の周期で光の出射を切り替えるように第4実施形態を変形してもよい。この変形例では、光源52R,52Gからの赤色レーザ光及び緑色レーザ光を受光する位相変調素子と、光源52Bからの青色レーザ光を受光する位相変調素子54Bとの2つの位相変調素子から光学系ユニット50を構成し得る。
また、本実施形態では、位相変調素子により光が収束する例を説明したが、位相変調素子により光が発散するようにしてもよい。この場合、位相変調素子と投影レンズとの間に、第1実施形態及び第3実施形態と同様に収束レンズを設けてもよい。
また、本実施形態では、位相変調素子が反射型である例を説明したが、第5実施形態と同様に、位相変調素子を透過型としてもよい。
以上、本発明について、第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態、第4実施形態、第5実施形態、及び第6実施形態を例に説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態、及び第4実施形態では、位相変調素子としてLCOSを用いた例を説明したが、位相変調素子として回折格子を用いてもよい。しかし、位相変調素子がLCOSであれば、印加する電圧を調整することで所望の配光パターンとし得るため、位相変調素子として回折格子を用いる場合に比べて、所望の配光パターンを形成することが容易になり得る。また、位相変調素子としてGLV(Grating Light Valve)を用いてもよい。このGLVは、シリコン基板上に複数の反射体が設けられた反射型の位相変調素子とされる。GLVによれば、複数の反射体のたわみを電気的に制御することによって、異なる回折パターンを形成することができる。このため、例えば、第4実施形態の位相変調素子をLCOSに代えてGLVとし得る。
また、第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態、第4実施形態、第5実施形態、及び第6実施形態では、車両用灯具としての車両用前照灯1はロービームLを照射するものとされたが、本発明は特に限定されない。例えば、他の実施形態における車両用灯具は、図6において破線で示す領域、すなわち、ロービームLが照射される領域よりも上方の領域に、ロービームLよりも強度の低い光を照射するように構成されてもよい。このような低強度の光は、例えば標識認識用の光OHSとされる。この場合、それぞれの位相変調素子54R,54G,54Bから出射する光に標識認識用の光OHSが含まれていることが好ましい。また、このような実施形態では、ロービームLと標識認識用の光OHSとで夜間照明用の配光パターンが形成されると理解することができる。なお、ここでいう「夜間」とは、単に「夜間」という意味に限定されず、トンネル等の暗所を含むものとする。また、他の別の実施形態における車両用灯具は、図14に示すようなハイビームHを照射するように構成されてもよい。なお、図14において、ハイビームHの配光パターンは太線で示されており、直線Sは水平線を表している。このハイビームHの配光パターンにおいて、領域HA1は光強度が強い領域であり、HA2はHA1よりも光強度が低い領域である。また、さらに別の実施形態では、本発明における車両用灯具を、画像を構成するものとして適用してもよい。このような場合、車両用灯具から出射する光の方向や、該車両における車両用灯具の取り付け位置は特に限定されない。
また、第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態、第4実施形態、第5実施形態、及び第6実施形態では、3つの光源52R,52G,52Bを備える例を説明したが、異なる波長の光を出射する光源が少なくとも1つずつ、すなわち、少なくとも2つの光源があればよい。ただし、第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態、及び第4実施形態のように、異なる波長の光を出射する光源が1つずつ、すなわち、3つの光源を備えることで、所望の色の光を生成することが可能となり得る。
また、第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態、第4実施形態、第5実施形態、及び第6実施形態では、入射面及び出射面が凸状に形成された投影レンズ80を使用した例を説明したが、これに限られず、入射面が平面状に形成され、出射面が凸状に形成されたレンズを投影レンズとして使用してもよい。
また、上記第1の態様において、位相変調素子により所定の配光パターンとされた複数の光のうち波長の短い光ほど投影レンズに近く結像されるのであれば、複数の光の発散角や収束角は適宜変更することができる。例えば、複数の光の発散角や収束角がそれぞれ同じであってもよい。
また、上記第2の態様において、焦点面に形成される複数の光の像のうち、波長の短い光の像ほど大きくされるのであれば、複数の光の発散角や収束角は適宜変更することができる。例えば、複数の光の発散角や収束角がそれぞれ同じであってもよい。
本発明によれば、投影レンズを備える色にじみが抑制され得る車両用灯具が提供され、自動車等の車両用灯具の分野などにおいて利用可能である。
1・・・車両用前照灯(車両用灯具)
20・・・灯具ユニット
50・・・光学系ユニット
52R・・・第1光源
52G・・・第2光源
52B・・・第3光源
54R・・・第1位相変調素子
54G・・・第2位相変調素子
54B・・・第3位相変調素子
54S・・・位相変調素子
55・・・合成光学系
80・・・投影レンズ
81・・・結像レンズ
81R・・・第1結像レンズ
81G・・・第2結像レンズ
81B・・・第3結像レンズ

Claims (15)

  1. 互いに波長の異なる光を出射する複数の光源と、
    前記複数の光源のそれぞれから出射する前記光を回折することにより、複数の前記光をそれぞれ所定の配光パターンとする少なくとも1つの位相変調素子と、
    前記位相変調素子から出射する複数の前記光の発散角を調整する投影レンズと、
    を備え、
    前記位相変調素子により前記所定の配光パターンとされた複数の前記光は、波長の短い光ほど前記投影レンズに近い位置に結像する
    ことを特徴とする車両用灯具。
  2. 前記投影レンズから出射する複数の前記光の外縁がそれぞれ平行にされる
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
  3. 複数の前記光のそれぞれは、前記投影レンズの焦点に結像する
    ことを特徴とする請求項2に記載の車両用灯具。
  4. 前記投影レンズから出射する複数の前記光の外縁がそれぞれ重なる
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の車両用灯具。
  5. 複数の前記光のそれぞれの前記所定の配光パターンが同一の外形とされる
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の車両用灯具。
  6. 互いに波長の異なる光を出射する複数の光源と、
    前記複数の光源のそれぞれから出射する前記光を回折することにより、複数の前記光をそれぞれ同一形状の配光パターンとする少なくとも1つの位相変調素子と、
    前記位相変調素子から出射する複数の前記光の発散角を調整する投影レンズと、
    を備え、
    前記投影レンズの焦点を通り前記投影レンズの光軸方向に垂直な焦点面に形成される複数の前記光の像のうち、波長の短い光の像ほど大きくされる
    ことを特徴とする車両用灯具。
  7. 前記投影レンズから出射する複数の前記光の外縁がそれぞれ平行である
    ことを特徴とする請求項6に記載の車両用灯具。
  8. 前記投影レンズから出射する複数の前記光の外縁がそれぞれ重なる
    ことを特徴とする請求項7に記載の車両用灯具。
  9. 前記位相変調素子は、前記複数の光源ごとに設けられる
    請求項1から8のいずれか1項に記載の車両用灯具。
  10. 前記複数の光源のうち少なくとも2つの光源は、各光源からの前記光の出射を所定の周期で切り替え、
    前記少なくとも2つの光源から出射する複数の前記光は、共通の前記位相変調素子に入射し、
    前記少なくとも2つの光源からの前記光が入射する前記位相変調素子は、入射する前記光の波長に応じて回折パターンを変化させる
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の車両用灯具。
  11. 前記周期は1/30s以下である
    ことを特徴とする請求項10に記載の車両用灯具。
  12. 前記位相変調素子はLCOS(Liquid Crystal On Silicon)とされる
    ことを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の車両用灯具。
  13. 前記位相変調素子から出射する前記光の結像が少なくとも1つの結像レンズを介して行われる
    ことを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の車両用灯具。
  14. それぞれの位相変調素子毎に前記結像レンズが配置される
    ことを特徴とする請求項13に記載の車両用灯具。
  15. 前記複数の光源は3つの光源からなる
    ことを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載の車両用灯具。
JP2020538308A 2018-08-21 2019-08-08 車両用灯具 Active JP7285260B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018154972 2018-08-21
JP2018154971 2018-08-21
JP2018154972 2018-08-21
JP2018154971 2018-08-21
PCT/JP2019/031394 WO2020039964A1 (ja) 2018-08-21 2019-08-08 車両用灯具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2020039964A1 JPWO2020039964A1 (ja) 2021-08-26
JP7285260B2 true JP7285260B2 (ja) 2023-06-01

Family

ID=69593204

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020538308A Active JP7285260B2 (ja) 2018-08-21 2019-08-08 車両用灯具

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP7285260B2 (ja)
CN (1) CN112368510B (ja)
WO (1) WO2020039964A1 (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012146621A (ja) 2010-12-20 2012-08-02 Stanley Electric Co Ltd 車両用灯具
JP2013125693A (ja) 2011-12-15 2013-06-24 Koito Mfg Co Ltd 車両用灯具
JP2015204272A (ja) 2014-04-16 2015-11-16 株式会社小糸製作所 車両用灯具
JP2015222687A (ja) 2014-05-23 2015-12-10 株式会社小糸製作所 車両用灯具
WO2017154371A1 (ja) 2016-03-07 2017-09-14 ソニー株式会社 光源装置および電子機器
WO2017199841A1 (ja) 2016-05-16 2017-11-23 スタンレー電気株式会社 プロジェクタ型前照灯
WO2018092834A1 (ja) 2016-11-17 2018-05-24 大日本印刷株式会社 照明装置およびその製造方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02103801A (ja) * 1988-10-12 1990-04-16 Stanley Electric Co Ltd プロジエクタ型前照灯
JP4019939B2 (ja) * 2002-12-27 2007-12-12 市光工業株式会社 車両用デジタル照明装置およびその制御装置ならびに制御プログラム
JP6087788B2 (ja) * 2013-10-31 2017-03-01 アルプス電気株式会社 車載用投影装置
GB2547929B (en) * 2016-03-03 2018-02-21 Daqri Holographics Ltd Display system

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012146621A (ja) 2010-12-20 2012-08-02 Stanley Electric Co Ltd 車両用灯具
JP2013125693A (ja) 2011-12-15 2013-06-24 Koito Mfg Co Ltd 車両用灯具
JP2015204272A (ja) 2014-04-16 2015-11-16 株式会社小糸製作所 車両用灯具
JP2015222687A (ja) 2014-05-23 2015-12-10 株式会社小糸製作所 車両用灯具
WO2017154371A1 (ja) 2016-03-07 2017-09-14 ソニー株式会社 光源装置および電子機器
WO2017199841A1 (ja) 2016-05-16 2017-11-23 スタンレー電気株式会社 プロジェクタ型前照灯
WO2018092834A1 (ja) 2016-11-17 2018-05-24 大日本印刷株式会社 照明装置およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN112368510B (zh) 2022-10-11
WO2020039964A1 (ja) 2020-02-27
JPWO2020039964A1 (ja) 2021-08-26
CN112368510A (zh) 2021-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7453278B2 (ja) ヘッドライト装置
US9903555B2 (en) Vehicle lighting fixture
JP7285260B2 (ja) 車両用灯具
CN210801003U (zh) 车辆用灯具
CN210801006U (zh) 车辆用灯具
CN210801005U (zh) 车辆用灯具
JP7397849B2 (ja) 車両用灯具
CN113757618B (zh) 车辆用灯具
WO2021006281A1 (ja) 車両用灯具
WO2021024970A1 (ja) 車両用灯具
CN110953542B (zh) 车辆用灯具
JP7216540B2 (ja) 車両用灯具
CN211083943U (zh) 车辆用灯具
CN110566896A (zh) 车辆用灯具
WO2019230664A1 (ja) 車両用灯具
WO2019159801A1 (ja) 車両用灯具
JP2020044875A (ja) 車両用灯具
JP2022179096A (ja) 車両用灯具
CN111911881A (zh) 车辆用灯具
JP2020123489A (ja) 車両用前照灯
JPWO2019082697A1 (ja) 車両用灯具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220704

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230502

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230522

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7285260

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150