JP7285210B2 - 燃料電池車両の排気装置及び燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池車両の排気装置及び燃料電池システムに関する。
車両が冠水路を走行している場合等においては、車両のガス排気口から水等が流入する可能性がある。車両が燃料電池を搭載する場合、走行用電池の充電状態によって発電を休止している状態もある。特に休止中は、燃料電池からの排気が止まるため、ガス排気口から水等が流入する可能性が高い。燃料電池の排気管(排ガス流路)内に水が浸入すると、燃料電池システムの再始動が困難となったり、浸水により燃料電池の構成部品が損傷してしまう虞がある。
特許文献1には、車両の前方および後方に備えられた水位センサにより路面上の水位を取得し、取得した水位が所定値以上の場合に、燃料電池への液体の流入を推定する燃料電池自動車が開示されている。この燃料電池自動車では、燃料電池への液体の流入が推定される場合、オフガス(排ガス)流路に設けられた封止弁(遮断弁)を閉状態にして、液体が燃料電池に流入することを防止している。
特開2009-32513号公報
車両のガス排気口から水が流入した場合、流入した水はまず、排ガス流路下流のマフラーに溜まった後、排ガス流路に浸入する。特許文献1に記載された燃料電池自動車では、路面上の水位を取得するために車両の前方および後方に水位センサを設けているが、マフラー内に浸入した水を直接検知するものではない。従って、遮断弁の封止が遅れてしまい、燃料電池(排ガス流路)に水が流入し、燃料電池が浸水してしまう虞がある。
本発明は上記課題に鑑みたものであり、燃料電池の浸水をより確実に防止できる燃料電池車両の排気装置及び燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、燃料電池の排ガス流路下流に設けられるマフラーを備える燃料電池車両の排気装置が提供される。この排気装置は、燃料電池とマフラーとの間に設けられる第1遮断弁と、マフラー内に備えられ、マフラー内に浸入した水の水位を検知する水位センサと、第1遮断弁の開閉を制御するよう構成され、水位センサにより検知された水位が第1の閾値を超えると、第1遮断弁を閉弁する制御部とを備える。制御部は、検知された水位の上昇度合いに応じて第1の閾値を変更する。
本発明によれば、マフラー内に備えられた水位センサがマフラー内の水の水位を直接検知し、制御部は、検知した水位の上昇度合いに応じて第1遮断弁を閉弁する第1閾値を変更する。マフラー内の水の水位を直接検知するため、マフラー内の水の水位及び水位上昇度合いを確実に検知することができ、水が燃料電池の排ガス流路に流入する前に遮断弁を閉弁することができる。従って、燃料電池の浸水をより確実に防止できる。
図1は、第1実施形態による燃料電池車両の排気装置の概略構成図である。 図2は、第1実施形態による燃料電池の浸水防止制御を説明する模式図である。 図3は、第1実施形態による燃料電池の浸水防止制御を説明する模式図である。 図4は、第1実施形態による燃料電池の浸水防止制御を説明する模式図である。 図5は、PTCヒータの電圧及び電流値と第1の閾値との関係を示すグラフである。 図6は、第1実施形態による燃料電池の浸水防止制御を説明するフローチャートである。 図7は、第2実施形態による燃料電池車両の排気装置の概略構成図である。 図8は、第2実施形態による燃料電池の浸水防止制御を説明する模式図である。 図9は、第2実施形態による燃料電池の浸水防止制御を説明するフローチャートである。 図10は、第3実施形態による燃料電池の浸水防止制御を説明する模式図である。 図11は、PTCヒータの電圧及び電流値と第1~第3の閾値との関係を示すグラフである。 図12は、第3実施形態による燃料電池の浸水防止制御を説明するフローチャートである。
以下、図面等を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態による燃料電池車両の排気装置100(以下、単に排気装置100と称する)の概略図である。図1に示すように、排気装置100は、マフラー(消音器)1、排気管2、排気遮断弁(第1遮断弁)3、テールパイプ4、PTCヒータ(水位センサ)5及び制御部6を備える。
マフラー1は燃料電池10(図10参照)の排ガス流路(排気管2)下流に設けられ、排気管2から送られてくる燃料電池10の排ガスの温度及び圧力を低下させ、排気音を抑制した状態で排ガスをテールパイプ4から外部へ放出する。なお、燃料電池10は、例えば固体酸化物型燃料電池(SOFC)である。
排気管2は、燃料電池10の出口とマフラー1とを連結する配管で、燃料電池10の排ガスをマフラー1に送る排ガス流路である。排気管2は、マフラー1の一方の側壁11aの上部においてマフラー1に連結する。なお、排気管2における燃料電池10の出口とマフラー1との間には、排気燃焼器(図示しない)が設けられ、排気燃焼器は燃料電池10から排出されるアノードオフガス及びカソードオフガスを燃焼して排ガスを生成する。
排気管2とマフラー1とが連結する部分の近傍における排気管2には、排気遮断弁(第1遮断弁)3が設けられる。第1遮断弁3は、通常、より具体的にはマフラー1内が浸水していない場合、またはマフラー1内の水の水位HがPTCヒータ5の検出限界以下の場合、開放(全開に)されている。第1遮断弁3の開閉は、制御部6により制御される。
テールパイプ4は、排気管2からマフラー1に送られた燃料電池10の排ガスを外部に排出する配管であり、マフラー1の下流に設けられている。テールパイプ4は、マフラー1の他方の側壁11bの下部において、マフラー1と車両外部とを連結する。
PTCヒータ5は、マフラー1における排気管2の近傍の位置に、マフラー1の底部から上部に向かって延設されるように設置され、ここではサーミスタとして用いられる。PTCヒータ5は、マフラー1外の電源51に電気的に接続されており、電源51のON・OFF、電圧値等は制御部6により制御される。また、マフラー1と電源51との間には、PTCヒータ5の電流値を検知する電流センサ52が接続されている。電流センサ52で検知されたPTCヒータ5の電流値は制御部6に送信される。
PTCヒータ5は、周囲の温度が上昇すると電気抵抗値が上昇して電流値が低下し、温度が低下すると電気抵抗値が低下して電流値が上昇する。従って、マフラー1内が浸水した場合、水によりPTCヒータ5が冷却され、電流値が上昇する。この電流値を測定することで、マフラー1内に浸入した水の水位を検知することができる。即ち、PTCヒータ5は、水位センサとしても機能する。
制御部6は、排気装置100を含む燃料電池システム全体の動作を制御する。制御部6は、マイクロコンピュータ、マイクロプロセッサ、CPUを含む汎用の電子回路と周辺機器から構成され、特定のプログラムを実行することにより燃料電池システムの制御のための処理を実行する。例えば制御部6は、以下で説明する燃料電池の浸水防止制御を実行する。
図2~4は、第1実施形態による燃料電池の浸水防止制御を説明する模式図であり、マフラー1の浸水時における第1遮断弁3の開閉制御を説明する図である。
車両が冠水路を走行する場合等においては、車両外部の水等の液体がテールパイプ4からマフラー1内に浸入し、マフラー1内が浸水する場合がある。マフラー1内の水が上昇し、排気管2の高さまで到達すると、排気管2内に水が流入し、燃料電池システムの再始動が困難となったり、浸水により燃料電池の構成部品が損傷してしまう虞がある。そこで本実施形態では、マフラー1内に浸入した水の水位を検知し、水位が所定の閾値(第1の閾値)Hfを超えた場合には第1遮断弁3を閉じて排気管2内に水が入り込まないようにした。
図2に示すように、テールパイプ4からマフラー1内に水が浸入した場合、PTCヒータ5により、マフラー1内の水の水位Hが検知される。マフラー1内に継続して水が浸入し、水位Hが所定の閾値Hfを超えると、第1遮断弁3が閉じられ(全閉)、燃料電池システムの運転が停止される。これにより、排気管2への水の流入が防止される。
しかしながら、水位の上昇速度が大きい場合、水位が閾値Hfを超えてから第1遮断弁3を閉じていると、第1遮断弁3の封止が遅れてしまう虞がある。一方、水位の上昇速度が小さい場合は、水位が閾値Hfを超えても、水位が排気管2の高さに到達するまでにはまだ余裕がある。このような場合に、水位が閾値Hfを超えた時点で第1遮断弁3を閉じて、燃料電池システムを停止してしまうと、燃料電池システムの発電時間が短くなってしまう。特にSOFCのように、起動に時間がかかる燃料電池システムの場合には、不必要に燃料電池システムを停止及び再起動することになり、燃費がより悪化してしまう。そこで本実施形態では、水位の上昇度合いに応じて、所定の閾値(第1の閾値)Hfを変更することとした。
PTCヒータ5により検知された水位の時間変化(水位の上昇速度)がv1である場合、第1の閾値はHf1に設定する。これに対し、水位の上昇速度がv1よりも大きい場合は、第1の閾値Hfが下げられる。例えば、水位の上昇速度がv1よりも大きいv2である場合、図3に示すように、第1の閾値はHf1よりも低いHf2に設定し、水位がHf2を超えた場合、第1遮断弁3を閉じる。このように、検知された水位の上昇する速さが大きいほど第1の閾値Hfは下げられる。これにより、遅滞なく第1遮断弁3を閉弁することができる。
一方、水位の上昇速度が小さい場合は、第1の閾値Hfが上げられる。例えば水位の上昇速度がv1よりも小さいv3である場合、図4に示すように、第1の閾値はHf1よりも高いHf3に設定し、水位がHf3を超えるまでは、第1遮断弁3を閉じない。このように、検知された水位の上昇する速さが小さいほど第1の閾値Hfは上げられる。これにより、不必要な燃料電池の停止及び再起動による燃費の悪化を防止できる。
なお、第1の閾値Hfは、水位の上昇速度vと第1遮断弁3の閉弁速度から計算して水位が排気管2の高さに到達する前に第1遮断弁3を十分閉弁できる程度の高さに設定される。
図5は、PTCヒータの電圧V及び電流値Aと第1の閾値Hfとの関係を示すグラフである。
図5の線Lf1は、マフラー1内の水の水位がHf1に達した場合におけるPTCヒータ5の電流値Aを示している。図5に示すように、例えばPTCヒータ5の電源電圧VがV0である場合、電流値Aがa1より大きくなると、マフラー1内の水の水位はHf1を超える。従って、第1の閾値がHf1(水位の上昇速度がv1)である場合、PTCヒータ5の電流値Aがa1を超えると、第1遮断弁3が閉じられる。
同様に、図5の線Lf2は、マフラー1内の水の水位がHf2に達した場合におけるPTCヒータ5の電流値Aを示し、線Lf3は、マフラー1内の水の水位がHf3に達した場合におけるPTCヒータ5の電流値Aを示している。例えば、水位の上昇速度がv1よりも大きいv2であり、PTCヒータ5の電源電圧VがV0である場合、PTCヒータ5の電流値Aがa2を超えると、マフラー1内の水の水位は第1の閾値Hf2を超え、第1遮断弁3が閉じられる。同様に、水位の上昇速度がv1よりも小さいv3であり、PTCヒータ5の電源電圧VがV0である場合、PTCヒータ5の電流値Aがa3を超えると、マフラー1内の水の水位は第1の閾値Hf3を超え、第1遮断弁3が閉じられる。図5に示されるように、PTCヒータ5の電源電圧Vが一定の値より大きい範囲においては、水位の上昇速度vが大きくなるほど第1の閾値Hfに対応する電流値の線Lfが下方にシフトし、水位の上昇速度vが小さくなるほど第1の閾値Hfに対応する電流値の線Lfが上方にシフトする。なお、図5に示すように、PTCヒータ5は、電源電圧Vが一定の値より小さいと、水位が異なっていても電流値Aが同一の値を取るため、水位を検知できない。従って、PTCヒータ5の電源電圧Vはマフラー1内の水の水位Hが排気管2に到達するまでの水位を検知できる大きさに設定される。具体的には、電源電圧Vは、マフラー1内の水の水位Hが排気管2に到達した際の電流の最大値に対応する電圧値以上の電圧値に設定される。
図5の線Lminは、水位の検出限界を示す線であり、PTCヒータ5の電流値Aの下限を表している。マフラー1内が浸水していない場合、または水位がPTCヒータ5の検出限界以下である場合、電流値Aは曲線Lmin上の値lを取る。即ち、PTCヒータ5の電流値Aはlより小さい値を取ることはない。例えばマフラー1内が浸水していない、または水位HがPTCヒータ5の検出限界以下である場合、PTCヒータ5の電源電圧VがV0であれば、電流値Aはl0となる。
図6は、第1実施形態による燃料電池の浸水防止制御を説明するフローチャートである。なお、以下の制御はいずれも制御部6により実行される。
制御部6は、燃料電池システムの起動指令を受け付けると、燃料電池の浸水防止制御を開始する。燃料電池システムの起動指令は、例えば、車両の始動キーをOFFからONに切り替えるON操作が行われた場合、又は、燃料電池システムに対して燃料電池の発電が要求された場合などに、制御部6に対して送信される。
燃料電池の浸水防止制御を開始すると、ステップ101において、制御部6は、PTCヒータ5への通電を開始する。
次に、ステップS102において、制御部6は、PTCヒータ5の電流値A及び電流値Aの時間変化ΔA/Δtを取得する。また、制御部6は、電流値Aの時間変化ΔA/Δtから、マフラー1内の水の水位Hの上昇速度vを算出する。
ステップS103において、制御部6は、取得した電流値AがPTCヒータ5の電流値Aの下限値lを超えているか否かを判定する。電流値Aが下限値lである場合、マフラー1内が浸水していない、または水位HがPTCヒータ5の検出限界以下である。この場合、制御部6はステップS102の処理に戻る。
一方、PTCヒータ5の電流値Aが下限値lを超えている、即ちマフラー1の浸水が検知された場合、制御部6はステップS104の処理を実行する。
ステップS104において、制御部6は、ステップS102において算出した水位の上昇速度vに基づき、第1の閾値Hfを設定し、マフラー1内の水の水位Hが第1の閾値Hfに到達した場合のPTCヒータ5の電流値aを算出する。前述のとおり、第1の閾値Hfは、水位Hの上昇速度vと第1遮断弁3の閉弁速度から計算して水位Hが排気管2の高さに到達する前に第1遮断弁3を十分閉弁できる程度の高さに設定される。例えば、水位Hの上昇速度vがv1である場合、制御部6は、第1の閾値Hfを、水位Hが排気管2の高さに到達する前に第1遮断弁3を十分閉弁できる高さHf1に設定し、水位がHf1に達した場合のPTCヒータ5の電流値a1を算出する。
ステップS105において、制御部6は、ステップS102において検知したPTCヒータ5の電流値Aが、水位Hが第1の閾値Hfに到達した場合のPTCヒータ5の電流値aより大きいか否かを判定する。例えばステップS104において、第1の閾値HfがHf1に設定された場合、PTCヒータ5の電流値Aがa1よりも大きいか否かを判定する。PTCヒータ5の電流値Aが第1の閾値Hfに対応する電流値a以下の場合、マフラー1内の水の水位Hは第1の閾値Hfを超えていないため、制御部6は、ステップS102の処理に戻る。
ステップS102に戻ると、制御部6は、再びPTCヒータ5の電流値A及び電流値Aの時間変化ΔA/Δtを取得し、マフラー1内の水の水位Hの上昇速度vを算出する。
続いてステップS103において、PTCヒータ5の電流値Aが下限値lより大きい場合、ステップS104において、制御部6は、第1の閾値Hfを設定し、第1の閾値Hfに対応するPTCヒータ5の電流値aを算出する。例えばステップS102において、水位の上昇速度vがv1よりも大きいv2になっていた場合、制御部6は、第1の閾値HfをHf1よりも低いHf2に設定する。一方、水位の上昇速度vがv1よりも小さいv3になっていた場合、第1の閾値HfをHf1よりも高いHf3に設定する。第1の閾値Hfの再設定及び電流値aの算出を行うと、制御部6は、再びステップS105の処理を実行する。
一方、ステップS105において、PTCヒータ5の電流値Aが第1の閾値Hfに対応する電流値aより大きい場合、マフラー1内の水の水位Hは第1の閾値Hfを超えている。この場合、制御部6は、ステップS106の処理を実行する。
ステップS106において、制御部6は、第1遮断弁3を閉弁し、燃料電池システムを停止する。これにより、マフラー1内に浸入した水の排気管2への流入が防止される。
上記した第1実施形態の燃料電池車両の排気装置100によれば、以下の効果を得ることができる。
燃料電池車両の排気装置100は、排気管(燃料電池の排ガス流路)2下流に設けられるマフラー1と、燃料電池とマフラー1との間に設けられる第1遮断弁3と、第1遮断弁3の開閉を制御する制御部6とを備える。マフラー1内には、マフラー1内に浸入した水の水位Hを検知するPTCヒータ(水位センサ)5を備え、制御部6は、PTCヒータ(水位センサ)5により検知された水位Hが第1の閾値Hfを超えると、第1遮断弁3を閉弁する。また、制御部6は、検知された水位Hの上昇度合いに応じて第1の閾値Hfを変更する。
水位センサをマフラー外部に設け、車両外部の水の水位を検知する場合、マフラー内の水位と誤差が生じる可能性があり、遮断弁の封止が遅れてしまう虞がある。これに対し、燃料電池車両の排気装置100では、マフラー1内に備えられたPTCヒータ(水位センサ)5により、マフラー1内に浸入した水の水位Hを直接検知している。このため、マフラー1内の水の水位H及び水位Hの上昇度合いを確実に検知することができ、水が燃料電池の排気管(排ガス流路)2に流入する前に第1遮断弁3を閉弁することができる。従って、燃料電池10の浸水をより確実に防止できる。
また、車両外部で検知された水の水位とマフラー内の水位との間に誤差が生じた場合、本来遮断弁を閉弁する必要がない場合にも遮断弁を閉弁し、燃料電池システムを停止してしまう場合がある。このような場合、本来必要ない燃料電池システムの停止、再起動が行われ、燃費が悪化してしまう。これに対し、燃料電池車両の排気装置100では、マフラー1内に備えられたPTCヒータ(水位センサ)5により、マフラー1内の水の水位H及び水位Hの上昇度合いを確実に検知することができるため、第1遮断弁3を不必要に閉弁することを防止できる。従って、不必要な燃料電池システムの停止、再起動を防止でき、燃料電池システムの燃費の低下を抑制できる。
燃料電池車両の排気装置100は、制御部6が、PTCヒータ(水位センサ)5により検知された水位Hの上昇する速さ(上昇速度v)が大きいほど、第1遮断弁3を閉弁する第1の閾値Hfを下げる。これにより、より確実に遅滞なく第1遮断弁3を閉弁することができ、燃料電池10の浸水をより確実に防止できる。
燃料電池車両の排気装置100は、制御部6が、PTCヒータ(水位センサ)5により検知された水位Hの上昇する速さ(上昇速度v)が小さいほど、第1遮断弁3を閉弁する第1の閾値Hfを上げる。これにより、マフラー1内の水の水位Hが排気管(燃料電池の排ガス流路)2の高さに到達するまでまだ余裕がある場合に、第1遮断弁3を閉弁して燃料電池システムを停止してしまうことを防止できる。従って、燃料電池システムの発電時間をできるだけ長くすることができる。また、不必要な燃料電池システムの停止及び再起動を防止でき、燃費の悪化を抑制できる。
燃料電池車両の排気装置100は、水位センサとして、マフラー1の底部から上部に向かって延設されたPTCヒータ5を備える。マフラー1の底部から上部に向かって延設されたPTCヒータ5を水位センサに用いることで、マフラー1内の水の水位Hを確実に検知することができる。
なお、本実施形態において、第1の閾値Hfは、水位Hの上昇速度vと第1遮断弁3の閉弁速度に基づき設定しているが、これに加えて、燃料電池システムの発電量に基づき設定してもよい。例えば、燃料電池システムの発電量が小さい場合には、燃料電池システム停止の影響が少ないため、第1の閾値Hfを下げて早めに第1遮断弁3を閉弁するようにしてもよい。
(第2実施形態)
図7~図9を参照して、第2実施形態による燃料電池車両の排気装置100を説明する。本実施形態においては、テールパイプ4に排気遮断弁(第2遮断弁)7を備える点が第1実施形態と異なる。なお、第1実施形態と同様の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図7は、第2実施形態による燃料電池車両の排気装置100の概略構成図である。
図7に示すように、排気装置100は、マフラー1下流のテールパイプ4に排気遮断弁(第2遮断弁)7が設けられる。第2遮断弁7は、通常、より具体的にはマフラー内が浸水していない場合、またはマフラー1内の水の水位HがPTCヒータ5の検出限界以下の場合、開放(全開に)されている。第2遮断弁7の開閉は、制御部6により制御される。
図8は、第2実施形態による燃料電池の浸水防止制御を説明する模式図である。
図8に示すように、テールパイプ4からマフラー1内に水が浸入した場合、PTCヒータ5により、マフラー1内の水の水位Hが検知され、水位Hの上昇速度vに応じて第1の閾値Hfが設定される。
また、PTCヒータ5がマフラー1の浸水を検知すると、第2遮断弁7は、水位Hに応じて全開の状態から閉方向に開度が減少される。具体的には、水位Hが第1の閾値Hf以下の間は、水位Hが高くなるほど、第2遮断弁7の開度が所定の中間開度に向かって閉弁していく。このように、第2遮断弁7を全開の状態から絞っていくことで、燃料電池10からの排出ガスによりマフラー1の内部圧は上昇する。この内部圧の上昇により、マフラー1内の水がテールパイプ4を通じて外部に押し出されるため、マフラー1内の水が排出され易くなる。また、第2遮断弁7の開度を減少させるため、外部から水等がテールパイプ4を介してマフラー1内に流入してくることを抑制できる。マフラー1内の水の水位Hが第1の閾値Hfを超えると、第1遮断弁3は閉弁され、第2遮断弁7は再び開放(全開)にされる。第2遮断弁7を全開にすることで、例えば坂道走行時の車両の傾きによってマフラー1内の水がテールパイプ4から自然に排出される。
なお、所定の中間開度は、燃料電池システムの発電を妨げない程度の開度に設定され、第2遮断弁7が完全に閉弁されることはない。
図9は、第2実施形態による燃料電池の浸水防止制御を説明するフローチャートである。
ステップS101~S105は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
ステップS105において、PTCヒータ5の電流値Aが第1の閾値Hfに対応する電流値a以下の場合、即ち、マフラー1内の水の水位Hが第1の閾値Hf以下の場合、制御部6は、ステップS206の処理を実行する。
ステップS206において、制御部6は、第2遮断弁7の開度を、ステップS102において取得したPTCヒータ5の電流値A(即ち、マフラー1内の水の水位H)に応じた開度に調整する。即ち、制御部6は、水位Hが高いほど、第2遮断弁7を所定の中間開度に近い開度に向かって閉弁する。第2遮断弁7の開度を調整すると、制御部6はステップS102の処理に戻る。
一方、ステップS105において、PTCヒータ5の電流値Aが第1の閾値Hfに対応する電流値aより大きい場合、第1実施形態と同様にステップS106の処理に進み、制御部6は、第1遮断弁3を閉弁し、燃料電池システムを停止する。
上記した第2実施形態の燃料電池車両の排気装置100によれば、以下の効果を得ることができる。
燃料電池車両の排気装置100は、マフラー1下流のテールパイプ4に設けられる第2遮断弁7を備え、制御部6は、検知された水位Hが第1の閾値Hf以下の場合に、検知された水位Hが高いほど第2遮断弁7の開度を閉弁方向に閉弁するよう調整する。水位Hが第1の閾値Hf以下の場合に、第2遮断弁7を全開の状態から水位Hに応じて絞っていくことで、マフラー1の内部圧を上昇させることができ、マフラー1内の水をテールパイプ4から排出し易くすることができる。また、第2遮断弁7の開度を減少させるため、外部の水等がテールパイプ4を介して車内に流入してくることを抑制できる。
(第3実施形態)
図10~図12を参照して、第3実施形態による燃料電池車両の排気装置100を説明する。本実施形態においては、バッテリ8の充電を開始する第2の閾値Hsを設定する点が第1及び第2実施形態と異なる。なお、他の実施形態と同様の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図10は、第3実施形態による燃料電池の浸水防止制御を説明する模式図である。
図10に示すように、排気装置100を含む燃料電池システムは、固体酸化物型燃料電池(SOFC)10(以下、単に燃料電池10と称する)と、燃料電池10から電力が供給されるバッテリ8とを備える。燃料電池10の作動時には、燃料供給路(図示しない)から燃料が、空気供給路(図示しない)から空気が燃料電池10に供給される。なお、燃料電池10は、必ずしもSOFCに限られず、例えば高分子電解質膜型燃料電池(PEMFC)等であってもよい。燃料電池10に供給される燃料及び空気の量は、制御部6により制御することができる。
バッテリ8は、燃料電池10から供給される電力を充電するとともに、充電された電力を車両の走行モータ(図示しない)に供給する。バッテリ8に電力を充電しておくことで、マフラー1内の水の水位Hが第1の閾値Hfを超えて、燃料電池システムが停止された場合にも、バッテリ8の電力により車両を走行させることができる。
なお、燃料電池10による電力に加えて、エンジンに接続された発電機(図示しない)による発電電力や、走行モータによる回生電力によりバッテリ8を充電可能なように構成してもよい。
図10に示すように、テールパイプ4からマフラー1内に水が浸入した場合、PTCヒータ5により、マフラー1内の水の水位Hが検知され、水位Hの上昇速度vに応じて第1の閾値Hfが設定される。また、水位Hに応じて第2遮断弁7の開度が調整される。
また、PTCヒータ5がマフラー1の浸水を検知すると、水位の上昇速度vに応じて、第1の閾値Hfよりも小さい第2の閾値Hsが設定される。第2の閾値Hsはバッテリ8の充電量を増加させる閾値である。
図10に示すように、水位Hが第2の閾値Hsを超え、且つ第1の閾値Hf以下である場合、燃料電池10に供給される燃料及び空気流量を増加し、燃料電池10による発電量を増加する。これにより、燃料電池10からバッテリ8に供給される電力が増加し、バッテリ8の充電量が増加する。このように、水位Hが第1の閾値Hfに達する前にバッテリ8の充電量を増やしておくことで、水位Hが第1の閾値Hfを超えて燃料電池システムを停止した場合に、バッテリ8の電力により走行可能な距離及び時間を長くすることができる。また、燃料電池10に供給する燃料及び空気流量が増加されるため、排気管2からマフラー1へ排出される排ガスの流量も増加する。これにより、マフラー1内の水をより多く外部に排出することができる。
なお、第2の閾値Hsは、水位Hの上昇速度vに基づくと水位Hが第2の閾値Hsを超えた場合に所定の時間内に第1の閾値Hfを超える虞がある値に設定される。また、ここでの所定の時間は、例えばバッテリ8をある程度充電できる位の時間である。また、第2の閾値Hsは、第1の閾値Hfと同様に、水位Hの上昇速度vが大きいほど低く、水位Hの上昇速度vが小さいほど高く設定される。
バッテリ8の充電量が増加され、バッテリ8が満充電になった場合、燃料電池10への燃料の供給は停止され、燃料電池10による発電が停止される。但し、バッテリ8の充電が完了した後、水位Hが第2の閾値Hsよりも小さい第3の閾値Htを超え且つ第1の閾値Hf以下である場合には、燃料電池10に継続して空気が供給される。これにより、マフラー1の内圧が高まり、排気管2への水の流入を防止するとともに、マフラー1内の水をテールパイプ4から排水し易くすることができる。
なお、第3の閾値Htは、例えばテールパイプ4の上部程度の高さに設定される。水位Hがテールパイプ4の上部程度の高さまで低下すれば、排気管2から排出される排ガスを、テールパイプ4を介して容易に外部に排出できるため、燃料電池システムを再起動した際に、発電にほとんど影響を与えない。また、水位Hが第2の閾値Hsよりも低い第3の閾値Htを超えているうちから、排水しておくことで、燃料電池10の浸水をより確実に防止できる。
図11は、PTCヒータの電圧V及び電流値Aと第1~第3の閾値との関係を示すグラフである。なお、PTCヒータの電源電圧Vは、水位Hが排気管2に到達するまでの水位を検知できる大きさ、即ち、マフラー1内の水の水位Hが排気管2に到達した際の電流の最大値に対応する電圧値以上の電圧値に設定される。
図11の線Lfは、マフラー1内の水の水位Hが第1の閾値Hfに達した場合におけるPTCヒータ5の電流値Aを示している。また、線Lsはマフラー1内の水の水位Hが第2の閾値Hsに達した場合におけるPTCヒータ5の電流値Aを、線Ltはマフラー1内の水の水位Hが第3の閾値Htに達した場合におけるPTCヒータ5の電流値Aを示している。
PTCヒータ5の電流値Aが第1の閾値Hfに対応する電流値aを超えている場合、マフラー1内の水の水位Hは第1の閾値Hfより高いため、第1遮断弁3が閉じられる。即ち、電流値Aが図11の領域S1にある場合、第1遮断弁3が閉じられる。
PTCヒータ5の電流値Aが、第2の閾値Hsに対応する電流値bを超えており且つ第1の閾値Hfに対応する電流値a以下の場合、マフラー1内の水の水位Hは第2の閾値Hsより高く且つ第1の閾値Hfより低い。この場合、バッテリ8が満充電でなければ、燃料電池10からバッテリ8に供給する電力を増加し、バッテリ8の充電量を増加する。即ち、電流値Aが図11の領域S2にあり且つバッテリ8が満充電ではない場合、バッテリ8の充電量を増加させる。
PTCヒータ5の電流値Aが、第3の閾値Htに対応する電流値cを超えており且つ第1の閾値Hfに対応する電流値a以下の場合、マフラー1内の水の水位Hは第3の閾値Htより高く且つ第1の閾値Hfより低い。この場合、バッテリ8が満充電であれば、燃料電池10への燃料の供給を停止し、燃料電池10に空気のみを供給し、マフラー1の内圧を高める。即ち、電流値Aが図11の領域S2またはS3にあり且つバッテリ8が満充電の場合、燃料電池10に空気を供給する。
図12は、第3実施形態による燃料電池の浸水防止制御を説明するフローチャートである。
ステップS101~S105及びステップS206は、第2実施形態と同様であるため、説明を省略する。
ステップS206において、第2遮断弁7の開度を調整すると、制御部6は、ステップS307の処理を実行する。
ステップS307において、制御部6は、バッテリ8が満充電か否かを判定する。バッテリ8が満充電ではない場合、制御部6はステップS308の処理を実行する。
ステップS308において、制御部6は、ステップS102において検知したPTCヒータ5の電流値Aが、水位Hが第2の閾値Hsに到達した場合のPTCヒータ5の電流値bより大きいか否かを判定する。PTCヒータ5の電流値Aが第2の閾値Hsに対応する電流値bより大きい場合、マフラー1内の水の水位Hは第2の閾値Hsを超えている。従って、この場合、マフラー1内の水の水位Hは第2の閾値Hsより大きく、第1の閾値Hf以下(ステップS105を参照)である。電流値Aが電流値bより大きい場合、制御部6は、ステップS309の処理を実行する。
ステップS309において、制御部6は、燃料電池10に供給される燃料及び空気流量を増加し、燃料電池10による発電量を増加する。これにより、燃料電池10からバッテリ8に供給される電力が増加し、バッテリ8の充電量が増加する。バッテリ8の充電量を増加させると、制御部6は、ステップS102の処理に戻る。
一方、ステップS308において、PTCヒータ5の電流値Aが第2の閾値Hsに対応する電流値b以下の場合、マフラー1内の水の水位Hは第2の閾値Hs以下である。この場合、制御部6は、ステップS102の処理に戻る。
ステップ307に戻り、バッテリ8が満充電の場合、制御部6は、ステップS310の処理を実行する。
ステップS310において、制御部6は、燃料電池10への燃料の供給を停止する。
続いてステップS311において、制御部6は、ステップS102において検知したPTCヒータ5の電流値Aが、水位Hが第3の閾値Htに到達した場合のPTCヒータ5の電流値cより大きいか否かを判定する。PTCヒータ5の電流値Aが第3の閾値Htに対応する電流値cより大きい場合、マフラー1内の水の水位Hは第3の閾値Htを超えている。従って、この場合、マフラー1内の水の水位Hは第3の閾値Htより大きく、第1の閾値Hf以下(ステップS105を参照)である。電流値Aが電流値cより大きい場合、制御部6は、ステップS312の処理を実行する。
ステップS312において、制御部6は、燃料電池10への空気の供給を継続する。これにより、マフラー1の内圧が高まり、排気管2への水の流入が防止されるとともに、マフラー1内の水を外部に排水し易くすることができる。燃料電池10への空気の供給により、電流値Aが電流値c以下になると(即ち、水位が第3の閾値Ht以下になると)、制御部6は、燃料電池の浸水防止制御を終了する。
一方、ステップS311において、PTCヒータ5の電流値Aが、第3の閾値Htに対応する電流値c以下の場合、マフラー1内の水の水位Hは第3の閾値Ht以下であるため、制御部6は、燃料電池の浸水防止制御を終了する。
上記した第3実施形態の燃料電池車両の排気装置100を備える燃料電池システムによれば、以下の効果を得ることができる。
排気装置100を備えた燃料電池システムは、燃料電池10から電力が供給されるバッテリ8を備える。制御部は、PTCヒータ(水位センサ)5により検知された水位Hが第1の閾値Hfよりも小さい第2の閾値Hsと第1の閾値Hfとの間にある場合、燃料電池10に供給する燃料及び空気流量を増加させてバッテリ8を充電する。このように、水位Hが第1遮断弁3を閉弁して燃料電池システムを停止する第1の閾値Hfに達する前に、バッテリ8の充電量を増やしておくため、燃料電池システムを停止後のバッテリ8の電力による走行距離及び時間を長くすることができる。
また、水位Hが第2の閾値Hsと第1の閾値Hfとの間にある場合に、燃料電池10に供給する燃料及び空気流量を増加するため、排気管2からマフラー1へ排出される排ガスの流量が増加する。これにより、マフラー1内の水をより多く外部に排出することができ、水位Hが第1の閾値Hfを超えることを防止でき、燃料電池10の浸水をより確実に防止できる。
排気装置100を備えた燃料電池システムは、制御部6が、バッテリ8の充電が完了した後、PTCヒータ(水位センサ)5により検知された水位Hが第2の閾値Hsよりも小さい第3の閾値Ht以下になるまで燃料電池10に空気のみを供給するように制御する。これにより、マフラー1の内圧が高まり、排気管2への水の流入を防止するとともに、マフラー1内の水を排水することができる。このように、水位Hが第2の閾値Hsよりも低い第3の閾値Htを超えているうちから、排水しておくことで、燃料電池10の浸水をより確実に防止できる。
なお、本実施形態において、第3の閾値Htは、排ガスを容易に外部に排出できるようにテールパイプ4の上部程度の高さに設定されることが好ましいが、必ずしもこれに限られない。マフラー1内の水の水面は必ずしも水平ではなく、車両の運行状況によっては水面が傾く場合もある。即ち、PTCヒータ5により検知された水位Hがテールパイプ4よりも高い位置であっても、排ガスを外部に排出し得る場合がある。従って、第3の閾値Htをテールパイプ4よりも高い位置に設定してもよい。
また、いずれの実施形態においても、排気管2をマフラー1の側壁11a上部に、テールパイプ4をマフラー1の側壁11b下部に設けているが、必ずしもこれに限られない。例えば、排気管2とテールパイプ4をほぼ同じ高さに設けてもよい。
また、いずれの実施形態においても、水位センサとしてPTCヒータ5を用いているが、必ずしもこれに限られない。例えばフロート等を用いて水位Hを検知してもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
また、上記した各実施形態は、それぞれ単独の実施形態として説明したが、適宜組み合わせてもよい。
1 マフラー
2 排気管(排ガス流路)
3 第1遮断弁
4 テールパイプ
5 PTCヒータ(水位センサ)
6 制御部
7 第2遮断弁
8 バッテリ
10 燃料電池
100 排気装置

Claims (8)

  1. 燃料電池の排ガス流路下流に設けられるマフラーを備えた燃料電池車両の排気装置であって、
    前記燃料電池と前記マフラーとの間に設けられる第1遮断弁と、
    前記マフラー内に備えられ、前記マフラー内に浸入した水の水位を検知する水位センサと、
    前記第1遮断弁の開閉を制御するよう構成され、前記水位センサにより検知された水位が第1の閾値を超えると、前記第1遮断弁を閉弁する制御部を備え、
    前記制御部は、検知された水位の上昇度合いに応じて前記第1の閾値を変更する、
    燃料電池車両の排気装置。
  2. 請求項1に記載の燃料電池車両の排気装置であって、
    前記制御部は、前記検知された水位の上昇する速さが大きいほど前記第1の閾値を下げる、
    燃料電池車両の排気装置。
  3. 請求項1または2に記載の燃料電池車両の排気装置であって、
    前記制御部は、前記検知された水位の上昇する速さが小さいほど前記第1の閾値を上げる、
    燃料電池車両の排気装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料電池車両の排気装置であって、
    前記マフラー下流のテールパイプに設けられる第2遮断弁をさらに備え、
    前記制御部は、前記検知された水位が第1の閾値以下の場合に、前記検知された水位が高いほど前記第2遮断弁の開度を閉弁方向に閉弁するよう調整する、
    燃料電池車両の排気装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料電池車両の排気装置であって、
    前記水位センサは、前記マフラーの底部から上部に向かって延設されたPTCヒータである、
    燃料電池車両の排気装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の排気装置を備えた燃料電池システムであって、
    前記燃料電池に燃料を供給する燃料供給路と、
    前記燃料電池に空気を供給する空気供給路と、
    前記燃料電池から電力が供給されるバッテリと、を備え、
    前記制御部は、前記検知された水位が前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値と前記第1の閾値との間にある場合、前記燃料電池に供給する燃料及び空気流量を増加させて前記バッテリを充電する、
    燃料電池システム。
  7. 請求項6に記載の燃料電池システムであって、
    前記制御部は、前記バッテリの充電が完了した後、前記検知された水位が前記第2の閾値よりも小さい第3の閾値以下になるまで前記燃料電池に空気のみを供給するように制御する、
    燃料電池システム。
  8. 請求項6または7に記載の燃料電池システムであって、
    前記燃料電池は固体酸化物型燃料電池である、
    燃料電池システム。
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