以下、本発明の実施の形態に係る塗料在庫管理システムについて、図面を参照しながら説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。なお、以下の説明において、同一の機能及び構成を有するものについては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態に係る在庫管理システムの一例としての塗料在庫管理システムSYは、図1に示すように、在庫資材管理サーバ1000と、複数のクライアント端末2000A,2000B,2000C・・・と、複数の通信端末3001A,3002A,3003A,3001B,3002B,3001C,3002C・・・と、画像解析装置4000と、決済装置5000とがネットワークNを介して接続されている。
複数のクライアント端末のうちのクライアント端末2000Aは、例えば、A社が所有するクライアント端末であり、A社は、塗料等の資材を保管・管理するA社資材倉庫2001Aを備えている。A社資材倉庫2001Aには、例えば、未開封の塗料2缶と開封済みであって残量が1/2の塗料1缶が保管されている。
複数のクライアント端末のうちのクライアント端末2000Bは、例えば、B社が所有するクライアント端末であり、B社は、塗料等の資材を保管・管理するB社資材倉庫2001Bを備えている。B社資材倉庫2001Bには、例えば、開封済みであって残量が1/4の塗料1缶が保管されている。
複数のクライアント端末のうちのクライアント端末2000Cは、例えば、C社が所有するクライアント端末であり、C社は、塗料等の資材を保管・管理するC社資材倉庫2001Cを備えている。C社資材倉庫2001Cには、例えば、未開封の塗料3缶と開封済みであって残量が3/4の塗料1缶が保管されている。
通信端末3001A~3003Aは、A社が管理する可搬型通信端末であり、通信端末3001B,3002Bは、B社が管理する可搬型通信端末であり、通信端末3001C,3002Cは、C社が管理する可搬型通信端末である。これらの通信端末は、通話機能を有したもの(例えば、スマートフォン等)であってもよいし、通話機能を備えないもの(例えば、タブレット端末等)であってもよい。
在庫資材管理サーバ1000は、本実施形態では、いわゆるクラウドサーバにより構成されているが、これに限定されない。在庫資材管理サーバ1000は、例えば、制御部101と、記憶部102と、通信部103とを備えて構成されている。
制御部101は、在庫資材管理サーバ1000の統括制御を行うものであり、記憶部102と、通信部103とが電気的に接続されて構成されている。また、制御部101は、CPU(Central Processing Unit)101aと、メモリ101bとを備えており、後述する記憶部102のプログラムデータ記憶部102eに記憶されているプログラムを読みだしてメモリ101bに展開し、展開したプログラムに従って各部の動作を集中制御する。
記憶部102は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の読み書き可能な記録媒体によって構成されており、在庫資材管理部102aと、施工現場管理部102cと、商品マスタ記憶部102dと、プログラムデータ記憶部102eとを有している。なお、記憶部102を構成する一部の記憶領域についてはROM(Read Only Memory)等の読み出しのみ可能な記録媒体を用いてもよい。
在庫資材管理部102aは、登録されたユーザーとしての施工業者(例えば、A社,B社,C社)がそれぞれ在庫管理している資材に関する情報を管理している。また、在庫資材管理部102aは、共有在庫資材管理部102bを有しており、ユーザーが管理している在庫資材のうち、他のユーザーと取引可能に設定された在庫資材に関する情報を管理している。在庫資材管理部102a及び共有在庫資材管理部102bにより管理される情報の詳細については後述する。
施工現場管理部102cは、施工業者の施工現場を管理している。施工現場管理部102cにより管理される情報の詳細については後述する。商品マスタ記憶部102dは、資材のメーカ又は販売会社、商品名、色の種類等の在庫資材管理部102aに登録するためのマスタデータが記憶されている。商品マスタ記憶部102dに記憶されているデータの詳細については後述する。プログラムデータ記憶部102eは、在庫資材管理サーバ1000を制御するためのプログラムデータや、通信端末3001A~3002Cやクライアント端末2000A~2000Cにて塗料在庫管理システムSYを利用したサービスを提供するためのアプリケーションプログラム等が記憶されている。なお、通信端末3001A~3002Cやクライアント端末2000A~2000Cにアプリケーションプログラムのインストールを不要としてWebブラウザ上でサービスを提供可能に構成されていてもよい。
通信部103は、ネットワークNを介して、通信端末3001A~3002C、クライアント端末2000A~2000C、画像解析装置400及び決済装置5000とデータの送受信が可能に構成されている。
画像解析装置4000は、在庫資材管理サーバ1000からのOCR(Optical Character Recognition)処理を指示するコマンドデータを受信して当該コマンドデータとともに受信した画像データについてOCR処理を行い、テキストデータに変換して在庫資材管理サーバ1000に送信する。本実施形態では、AI(Artificial Intelligence)を利用した画像解析により、画像から文字情報を抽出することが可能であって、予め定められたフォントの他、例えば、装飾文字やロゴマークから文字情報を抽出することができるようになっている。なお、本実施形態では、画像解析装置4000を在庫資材管理サーバ1000とは別に設けるようにしたが、在庫資材管理サーバ1000自体がOCR処理を実行可能に構成されてもよい。
決済装置5000は、詳しくは後述するが、在庫資材管理サーバ1000より決済リクエストがあった場合に、決済処理を行う。
次に、図2を参照して、図1に示される通信端末3001A~3002Cのうち通信端末3001Aを例にして説明する。なお、通信端末3001A~3002Cは、メーカや機種により使用が異なるため、図2に示す構成以外の構成が備わっていたり、一部の構成の機能が異なっていたり、備わっていない場合もあるが、ここでは、通信端末3001Aの備える構成のうち本実施形態に係るサービスを享受するための主な構成についてのみ説明し、他の構成については、図示及び説明を省略する。
図2に示すように、通信端末3001Aは、例えば、制御部301と、操作部302と、表示部303と、撮像部304と、測位部305と、入出力部306と、データ通信部307と、通話部308と、記憶部309とを備えて構成されている。
制御部301は、通信端末3001Aの統括制御を行うものであり、CPU301aと、メモリ301bとを備えている。CPU301aは、記憶部309に記憶されたプログラムを読みだしてメモリ301bに展開し、展開したプログラムに従って各部の動作を集中制御する。
操作部302は、例えば、ボタンやタッチパネルにより構成されており、操作があると制御部301に入力信号を出力する。表示部303は、ユーザーに画像を表示するためのインタフェイスとして機能している。撮像部304は、ユーザーの操作により、撮像対象を撮像し、画像データに変換して制御部301に出力する。測位部305は、GPS(Global Positioning System)衛星からの信号に基づいて通信端末3001Aの現在位置を測位して特定し、その結果を制御部301に出力する。
入出力部306は、外部からの情報を外部端子を介して入出力するものである。データ通信部307は、例えば、ネットワークNを通じて他の端末等とデータ通信可能とするものである。通話部308は、図示しない電話回線に接続して相手方と通話可能にするものである。なお、通話機能をデータ通信部307に持たせるようにしてもよい。記憶部309は、例えば、読み書き可能な半導体メモリによって構成されており、通信端末3001Aを統括制御するためのプログラムや、外部よりダウンロードしたアプリケーションプログラム等が記憶される。
次に、図3を参照しながら、在庫資材管理サーバ1000の記憶部102における商品マスタ記憶部102dに記憶されているマスタデータについて説明する。図3(A)~同図(C)に示すマスタデータは、在庫資材管理部102aに在庫資材を管理する際に使用される。なお、本実施形態では、メーカあるいは販売会社が登録された商品マスタ(メーカ)、商品名が登録された商品マスタ(商品名)、及び、色名が登録された商品マスタ(カラー)についてのマスタデータを例に説明するが、マスタデータの種類は上述したものに限定されず、その他の要素のマスタデータを要してもよく、例えば、資材の用途が登録された商品マスタ等が用意されていてもよい。
図3(A)に示す商品マスタ(メーカ)では、資材のメーカあるいは販売会社が登録されており、本実施形態では、予め登録されたメーカあるいは販売会社(例えば、M1に登録されている「ABCペイント」等)の他、ユーザーが任意に登録可能(例えば、MU1に登録されている「イロハ塗料」等)とされている。
図3(B)に示す商品マスタ(商品名)では、資材のメーカあるいは販売会社が販売している商品名が登録されており、本実施形態では、メーカあるいは販売会社毎に整理して登録されている。また、本実施形態では、予め登録された商品名(例えば、M1-001に登録されている「スーパーウレタン水性」等)の他、ユーザーが任意に登録可能(例えば、MU1-001に登録されている「イロハカラー水性」等)とされている。
図3(C)に示す商品マスタ(カラー)では、色名が登録されており、本実施形態では、予め登録された色(例えば、C-1に登録されている「シアン」等)の他、ユーザーが任意に登録可能(例えば、MC1に登録されている「カナリヤグリーン」等)とされている。
次に、図4を参照しながら、在庫資材管理サーバ1000の記憶部102における在庫資材管理部102aに記憶されている在庫資材に関するデータベースの構成について説明する。
図4(A)に示す在庫管理データベースは、在庫資材管理部102aに記憶されているデータベースであり、ユーザーとしての施工業者毎に所有している在庫資材が登録されている。在庫管理データベースでは、在庫資材毎に、メーカあるいは販売会社名、商品名、カラー、ロットナンバー、在庫の残り数量を示す在庫数量、在庫資材の消費期限、共有化在庫として登録されたことを示す出品フラグ、施工現場等に持ち出されたことを示す出庫中フラグ、直近でデータが更新された日を示す最終更新日が記憶されている。この在庫管理データベースで管理されている各種データは、ユーザーからの更新情報に応じて更新される。
図4(B)に示す共有化在庫管理データベースは、共有在庫資材管理部102bに記憶されているデータベースであり、ユーザーにより取引の対象とされた在庫資材が登録されている。共有化在庫管理データベースでは、在庫資材毎に、メーカあるいは販売会社名、商品名、カラー、ロットナンバー、在庫数量、消費期限、出品価格、出品ユーザーが記憶されている。なお、出品価格は、未開封の在庫資材の単価と開封済みの在庫資材の単価がそれぞれ記憶されている。これらの共有在庫資材は、ユーザーからのリクエストにより参照可能とされている。なお、出品価格は、出品者であるユーザーが任意に設定することができるようになっているが、相場に応じて自動で設定されるようにしてもよい。
次に、図5を参照しながら、在庫資材管理サーバ1000の記憶部102における施工現場管理部102cに記憶されている施工現場管理データベースの構成について説明する。
図5に示す施工現場管理データベースでは、ユーザーが施工を行う現場の所在地、施工内容、工期等が記憶されており、例えば、ユーザーが施工中に緊急で資材を調達する必要があったり、工具を借りたりする便宜を図ることができるようになっている。
次に、図6~図10を参照しながら通信端末の制御部301において実行される処理について説明する。なお、クライアント端末において実施してもよい。
図6に示す仕入管理処理は、例えば、通信端末の制御部301により資材在庫管理システムのアプリケーションプログラムが起動されると実行が開始される。図6に示す仕入管理処理の実行が開始されると、制御部301のCPU301aは、仕入資材登録を行うか否かを判定する(ステップS101)。CPU301aは、仕入資材登録を行うと判定した場合は(ステップS101:Yes)、仕入資材登録要求処理を実行した後(ステップS103)、ステップS105の処理に移行する。一方、CPU301aは、仕入資材登録を行うと判定しなかった場合は(ステップS101:No)、ステップS103の処理を実行することなくステップS105の処理に移行する。
その後、CPU301aは、在庫確認要求を行うか否かを判定する(ステップS105)。CPU301aは、在庫確認要求を行うと判定した場合は(ステップS105:Yes)、在庫確認処理を実行した後(ステップS107)、ステップS109の処理に移行する。一方、CPU301aは、在庫確認要求を行うと判定しなかった場合は(ステップS105:No),ステップS107の処理を実行することなくステップS109の処理に移行する。
その後、CPU301aは、在庫資材を出庫するリクエストを行うか否かを判定する(ステップS109)。CPU301aは、出庫リクエストを行うと判定した場合は(ステップS109:Yes)、在庫資材出庫要求処理を実行した後(ステップS111)、ステップS113の処理に移行する。一方、CPU301aは、出庫リクエストを行うと判定しなかった場合は(ステップS109:No)、ステップS111の処理を実行することなく、ステップS113の処理に移行する。
その後、CPU301aは、持ち出した在庫資材について入庫するリクエストを行うか否かを判定する(ステップS113)。CPU301aは、入庫リクエストを行うと判定した場合は(ステップS113:Yes)、在庫資材入庫要求処理を実行した後(ステップS115)、ステップS117の処理に移行する。一方、CPU301aは、入庫リクエストを行うと判定しなかった場合は(ステップS113:No)、ステップS115の処理を実行することなくステップS117の処理に移行する。
その後、CPU301aは、所有する在庫資材を取引対象とする在庫共有化を行うか否かを判定する(ステップS117)。CPU301aは、在庫共有化を行うと判定した場合は(ステップS117:Yes)、在庫資材共有化登録処理を実行した後(ステップS119)、ステップS121の処理に移行する。一方、CPU301aは、在庫共有化を行うと判定しなかった場合は(ステップS117:No)、ステップS119の処理を実行することなくステップS121の処理に移行する。
その後、CPU301aは、共有化した在庫資材に対する引合情報を受信したか否かを判定する(ステップS121)。CPU301aは、引合情報を受信したと判定した場合は(ステップS121:Yes)、引合資材情報受信時処理を実行した後(ステップS123)、ステップS125の処理に移行する。一方、CPU301aは、引合情報を受信したと判定しなかった場合は(ステップS121:No)、ステップS123の処理を実行することなくステップS125の処理に移行する。
その後、CPU301aは、共有化された他のユーザーの在庫資材を探索するか否かを判定する(ステップS125)。CPU301aは、在庫資材の探索を行うと判定した場合は(ステップS125:Yes)、共有資材リクエスト処理を実行した後(ステップS127)、この処理を終了する。一方、CPU301aは、在庫資材の探索を行うと判定しなかった場合は(ステップS125:No)、ステップS127の処理を実行することなくこの処理を終了する。
次に、仕入管理処理におけるステップS103において実行される仕入資材登録要求処理について、図7(A)を参照しながら説明する。
先ず、CPU301aは、仕入資材登録要求処理が実行されると、仕入情報入力処理を実行する(ステップS201)。具体的には、撮像部304によって撮像した資材に係る画像データを取得するか、あるいは、操作部302を用いた資材情報を入力する。
次に、CPU301aは、仕入リクエスト送信処理を実行する(ステップS203)。具体的には、ステップS201において取得した画像データあるいは資材情報とともに、在庫資材管理サーバ1000に仕入れた資材を在庫資材として登録するコマンドを送信する。
その後、CPU301aは、在庫資材管理サーバ1000から登録しようとする在庫資材の情報を受信したか否かを判定する(ステップS205)。CPU301aは、在庫資材管理サーバ1000から在庫資材の情報を受信するまでステップS205の処理を繰り返す。CPU301aは、在庫資材管理サーバ1000から在庫資材の情報を受信すると(ステップS205:Yes)、仕入登録内容確認処理を実行する(ステップS207)。具体的には、在庫資材管理サーバ1000から送信された在庫資材の情報が表示部303に表示される。
CPU301aは、在庫資材管理サーバ1000に登録しようとする在庫資材の情報が正しいか否かを判定する(ステップS209)。具体的には、ユーザーによる操作部302の操作により、在庫資材の情報が適正であるか否かの入力結果に基づいて判断される。CPU301aは、在庫資材の情報が正しいと判定しなかった場合(ステップS209:No)、仕入登録内容修正処理を実行し、在庫資材管理サーバ1000より送られた在庫資材の情報の修正情報を生成する(ステップS211)。具体的には、ユーザーによる操作部302の操作により修正情報が生成される。その後、CPU301aは、生成した修正情報を在庫資材管理サーバ1000に送信し(ステップS213)、ステップS205の処理に移行する。
一方、CPU301aは、ステップS209において、在庫資材の情報が正しいと判定した場合(ステップS209:Yes)、登録確認処理を実行する(ステップS215)。具体的には、在庫資材管理サーバ1000より送られた在庫資材の情報が正しい旨の情報を在庫資材管理サーバ1000に送信する。その後、CPU301aは、在庫資材管理サーバ1000より確認通知(ACK通知)があると(ステップS217)、在庫資材管理サーバ1000に仕入れた資材が在庫資材として登録された旨の情報を表示部303に表示した後(ステップS219)、この処理を終了する。
次に、仕入管理処理におけるステップS107において実行される在庫確認処理について、図7(B)を参照しながら説明する。
先ず、CPU301aは、在庫確認処理の実行が開始されると、在庫確認情報入力処理を実行する(ステップS301)。具体的には、撮像部304により在庫数量の確認をしたい資材を撮像して画像データを取得するか、あるいは、操作部302を用いて在庫数量の確認を要求する在庫資材の情報を入力する。
次に、CPU301aは、在庫確認リクエスト送信処理を実行する(ステップS303)。具体的には、ステップS301において取得した画像データあるいは資材情報とともに、在庫資材管理サーバ1000に在庫数量の確認を要求するコマンドを送信する。
その後、CPU301aは、在庫資材管理サーバ1000から在庫数量の確認をしようとする在庫資材の情報を受信したか否かを判定する(ステップS305)。CPU301aは、在庫資材管理サーバ1000から在庫資材の情報を受信するまでステップS305の処理を繰り返す。CPU301aは、在庫資材管理サーバ1000から在庫資材の情報を受信すると(ステップS305:Yes)、リクエスト確認処理を実行する(ステップS307)。具体的には、在庫資材管理サーバ1000から送信された在庫資材の情報が表示部303に表示される。
CPU301aは、在庫資材管理サーバ1000から送信された在庫数量を確認しようとする在庫資材の情報が正しいか否かを判定する(ステップS309)。CPU301aは、在庫資材の情報が正しいと判定しなかった場合(ステップS309:No)、リクエスト内容修正処理を実行する(ステップS311)。具体的には、在庫資材管理サーバ1000より送られた在庫資材の情報の修正情報を生成する。その後、CPU301aは、生成した修正情報を在庫資材管理サーバ1000に送信し(ステップS313)、ステップS305の処理に移行する。
一方、CPU301aは、ステップS309において、在庫数量を確認しようとする在庫資材の情報が正しいと判定した場合(ステップS309:Yes)、確認通知処理を実行する(ステップS315)。具体的には、在庫資材管理サーバ1000より送られた在庫資材の情報が正しい旨の情報を在庫資材管理サーバ1000に送信する。その後、CPU301aは、在庫資材管理サーバ1000より在庫情報を受信すると(ステップS317)、リクエストした在庫資材の在庫数量に関する情報を表示部303に表示した後(ステップS319)、この処理を終了する。
次に、仕入管理処理におけるステップS111において実行される在庫資材出庫要求処理について、図8(A)を参照しながら説明する。
先ず、CPU301aは、在庫資材出庫要求処理が実行されると、出庫資材入力処理を実行する(ステップS401)。具体的には、撮像部304により出庫しようとする在庫資材を撮像して画像データを取得するか、あるいは、操作部302を用いて出庫しようとする在庫資材の情報を入力する。さらに、出庫する資材の数量を入力可能にしてもよい。
次に、CPU301aは、出庫リクエスト送信処理を実行する(ステップS403)。具体的には、ステップS401において取得した画像データあるいは在庫資材情報とともに、在庫資材管理サーバ1000に当該在庫資材を出庫する旨のコマンドを送信する。
その後、CPU301aは、在庫資材管理サーバ1000から出庫しようとする在庫資材情報を受信したか否かを判定する(ステップS405)。CPU301aは、在庫資材管理サーバ1000から在庫資材情報を受信するまでステップS405の処理を繰り返す。CPU301aは、在庫資材管理サーバ1000から在庫資材情報を受信すると(ステップS405:Yes)、内容確認処理を実行する(ステップS407)。具体的には、在庫資材管理サーバ1000から送信された出庫しようとする在庫資材の情報が表示部303に表示される。
CPU301aは、在庫資材管理サーバ1000に出庫しようとする在庫資材の情報が正しいか否かを判定する(ステップS409)。CPU301aは、在庫資材情報が正しいと判定しなかった場合(ステップS409:No)、登録内容修正処理を実行する(ステップS411)。具体的には、在庫資材管理サーバ1000より送られた在庫資材の情報の修正情報を生成する。その後、CPU301aは、生成した修正情報を在庫資材管理サーバ1000に送信し(ステップS413)、ステップS405の処理に移行する。
一方、CPU301aは、ステップS409において、出庫しようとする在庫資材の情報が正しいと判定した場合(ステップS409:Yes)、確認通知処理を実行する(ステップS415)。具体的には、在庫資材管理サーバ1000より送られた在庫資材情報が正しい旨の情報を在庫資材管理サーバ1000に送信する。その後、CPU301aは、在庫資材管理サーバ1000より確認通知(ACK通知)があると(ステップS417)、在庫資材の出庫を確認した旨の情報を表示部303に表示した後(ステップS419)、この処理を終了する。
次に、仕入管理処理におけるステップS115において実行される在庫資材入庫要求処理について、図8(B)を参照しながら説明する。
先ず、CPU301aは、在庫資材入庫要求処理の実行が開始されると、入庫資材入力処理を実行する(ステップS501)。具体的には、撮像部304により入庫しようとする在庫資材を撮像して画像データを取得するか、あるいは、操作部302を用いて入庫しようとする在庫資材の情報を入力する。
次に、CPU301aは、入庫リクエスト送信処理を実行する(ステップS503)。具体的には、ステップS501において取得した画像データあるいは在庫資材情報とともに、在庫資材管理サーバ1000に当該在庫資材を入庫する旨のコマンドを送信する。
その後、CPU301aは、在庫資材管理サーバ1000から入庫しようとする在庫資材情報を受信したか否かを判定する(ステップS505)。CPU301aは、在庫資材管理サーバ1000から在庫資材情報を受信するまでステップS505の処理を繰り返す。CPU301aは、在庫資材管理サーバ1000から在庫資材情報を受信すると(ステップS505:Yes)、内容確認処理を実行する(ステップS507)。具体的には、在庫資材管理サーバ1000から送信された入庫しようとする在庫資材の情報が表示部303に表示される。
CPU301aは、在庫資材管理サーバ1000に入庫しようとする在庫資材の情報が正しいか否かを判定する(ステップS509)。CPU301aは、在庫資材情報が正しいと判定しなかった場合(ステップS509:No)、登録内容修正処理を実行する(ステップS511)。具体的には、在庫資材管理サーバ1000より送られた在庫資材の情報の修正情報を生成する。その後、CPU301aは、生成した修正情報を在庫資材管理サーバ1000に送信し(ステップS513)、ステップS505の処理に移行する。
一方、CPU301aは、ステップS509において、入庫しようとする在庫資材の情報が正しいと判定した場合(ステップS509:Yes)、確認通知処理を実行する(ステップS515)。具体的には、在庫資材管理サーバ1000より送られた在庫資材情報が正しい旨の情報を在庫資材管理サーバ1000に送信する。その後、CPU301aは、在庫資材管理サーバ1000より確認通知(ACK通知)があると(ステップS517)、在庫資材の入庫を確認した旨の情報を表示部303に表示した後(ステップS519)、この処理を終了する。
次に、仕入管理処理におけるステップS119において実行される在庫資材共有化登録処理について、図9(A)を参照しながら説明する。
先ず、CPU301aは、在庫資材共有化登録処理の実行が開始されると、共有資材入力処理を実行する(ステップS601)。具体的には、操作部302を用いて在庫資材管理部102aによって管理されているユーザーの在庫資材のうち取引の対象としようとする在庫資材の情報を入力する。
次に、CPU301aは、共有リクエスト送信処理を実行する(ステップS603)。具体的には、ステップS601において取得した在庫資材情報とともに、在庫資材管理サーバ1000に当該在庫資材を取引の対象とする旨(共有化する旨)のコマンドを送信する。
その後、CPU301aは、在庫資材管理サーバ1000から共有化しようとする在庫資材情報を受信した旨の確認情報を受信したか否かを判定する(ステップS605)。CPU301aは、在庫資材管理サーバ1000から確認情報を受信するまでステップS605の処理を繰り返す。CPU301aは、在庫資材管理サーバ1000から確認情報を受信すると(ステップS605:Yes)、共有確認表示処理を実行した後(ステップS607)、この処理を終了する。具体的には、在庫資材管理サーバ1000において管理されている在庫資材のうち、共有化しようとする在庫資材が共有化され、共有在庫資材管理部102bに登録された旨の情報が表示部303に表示される。
なお、本実施形態では、在庫資材の共有化が可能な者を限定しない構成としているが、例えば、施工業者の代表者や仕入責任者等、決裁権限が与えられた者のみ在庫資材の共有化が可能であり、その他の者については在庫資材の共有化が制限される機能を有していてもよい。また、本実施形態では、本実施形態に係る塗料在庫管理システムSYに登録された何れのユーザーとも共有化された在庫資材の取引を可能に構成しているが、例えば、取引が可能なユーザーの範囲を限定する機能を有するようにしてもよく、特定のユーザーとのみ取引可能としたり、ユーザーの所在地から所定距離の範囲内にあるユーザーとのみ取引可能としてもよい。
次に、仕入管理処理におけるステップS123において実行される引合資材情報受信時処理について、図9(B)を参照しながら説明する。
先ず、CPU301aは、引合資材情報受信時処理の実行が開始されると、引合情報表示処理を実行する(ステップS701)。具体的には、在庫資材管理サーバ1000の記憶部102における共有在庫資材管理部102bに登録されているユーザーの在庫資材のうち、引き合いがあった在庫資材の情報が表示部303に表示される。
次に、CPU301aは、諾否処理を実行する(ステップS703)。具体的には、ユーザーにより取引を受諾するか拒否するかについて操作部302の選択操作を受け付ける。CPU301aは、ユーザーが取引を受諾したか否かを判定する(ステップS705)。CPU301aは、ユーザーが取引を受諾したと判定した場合は(ステップS705:Yes)、決済要求処理を実行し、在庫資材管理サーバ1000に決済を要求し(ステップS707)、その後、購入者との受け渡し方法を確認する受渡確認処理を実行し(ステップS709)、この処理を終了する。より具体的には、受け渡しを行う地域・場所、受け渡し方法(例えば、直接引き渡しや配送等)の設定及び両者による確認を行う。その後、在庫資材管理サーバ1000では、取引の対象となった在庫資材のユーザーを変更する処理が行われる。一方、CPU301aは、ステップS705において、ユーザーが取引を受諾したと判定しなかった場合は(ステップS705:No)、取引拒否処理を実行し(ステップS711)、在庫資材管理サーバ1000に取引を拒否する旨の通知を行い、この処理を終了する。
次に、仕入管理処理におけるステップS127において実行される共有資材リクエスト処理について、図10を参照しながら説明する。
先ず、CPU301aは、共有資材リクエスト処理の実行が開始されると、共有資材検索入力受付処理を実行する(ステップS801)。具体的には、ユーザーの操作部302により、ユーザーの所望とする資材が在庫資材管理サーバ1000の記憶部102における共有在庫資材管理部102bに登録されているかについて検索するための入力を受け付ける。
次に、CPU301aは、位置情報を付加するか否かを判定する(ステップS803)。すなわち、検索条件にユーザーの施工現場の所在地等の情報を付加して、当該施工現場に近い場所に共有化された他のユーザーの在庫資材が上位にリストアップされるようにすることができる。なお、位置情報を付加する機能を有せず、ユーザーの所在地に基づき、当該ユーザーから近い他のユーザーの在庫資材が上位にリストアップされる機能のみ有するようにしてもよい。CPU301aは、位置情報を付加すると判定した場合は(ステップS803:Yes)、ユーザーの所望とする共有在庫資材の検索条件に位置情報が付加されるように検索リクエスト情報に付加した後(ステップS805)、ステップS807の処理に移行する。一方、CPU301aは、位置情報を付加すると判定しない場合は(ステップS803:No)、ステップS805の処理を実行することなく、ステップS807の処理に移行する。
続いて、CPU301aは、共有資材リクエスト情報送信処理を実行する(ステップS807)。具体的には、在庫資材管理サーバ1000にユーザーの所望とする共有在庫資材の検索を実行するリクエスト情報を送信する。その後、CPU301aは、在庫資材管理サーバ1000よりリクエストした共有在庫資材のリストの受信を待って(ステップS809)、ステップS811の処理に移行する。
CPU301aは、在庫資材管理サーバ1000より送信された共有在庫資材リストからユーザーの所望とする資材を選択する操作を受け付ける共有資材選択処理を実行し(ステップS811)、共有在庫資材リストに希望資材があるか否かを判定する(ステップS813)。CPU301aは、希望資材があると判定した場合は(ステップS813:Yes)、選択した希望資材を購入するべく、在庫資材管理サーバ1000に取引要求を通知する取引要求処理を実行する(ステップS815)。その後、CPU301aは、在庫資材管理サーバ1000からの決済要求の受信を待って(ステップS817)、決済処理を実行した後(ステップS819)、この処理を終了する。決済処理では、例えば、クレジットカード払いや口座引落等といった支払条件を入力し、在庫資材管理サーバ1000に送信する。在庫資材管理サーバ1000では、受信した支払条件により決済処理を行い、取引の成立が当該通信端末に送信され、その旨の情報が表示部303に表示される。また、この場合、取引の相手方のユーザーとの購入した在庫資材の受け渡しを行う地域・場所や受け渡し方法が表示され、ユーザーはこれに従って取引の相手方のユーザーより購入した在庫資材の受け渡しを行う。
次に、図11~図15を参照しながら在庫資材管理サーバ1000の制御部101において実行される処理について説明する。
図11に示す在庫管理処理の実行が開始されると、制御部101のCPU101aは、
登録されているユーザーの通信端末やクライアント端末から仕入れた資材について在庫資材として登録するリクエストがあったか否かを判定する(ステップS1001)。CPU101aは、リクエストがあったと判定した場合は(ステップS1001:Yes)、仕入資材登録処理を実行した後(ステップS1003)、ステップS1005の処理に移行する。一方、CPU101aは、リクエストがあったと判定しない場合は(ステップS1001:No)、ステップS1003の処理を実行することなく、ステップS1005の処理に移行する。
その後、CPU101aは、登録されているユーザーの通信端末やクライアント端末からユーザーが所有する資材の在庫確認のリクエストがあったか否かを判定する(ステップS1005)。CPU101aは、在庫確認のリクエストがあったと判定した場合は(ステップS1005:Yes)、在庫確認処理を実行した後(ステップS1007)、ステップS1009の処理に移行する。一方、在庫確認のリクエストがあったと判定しない場合は(ステップS1005:No)、ステップS1007の処理を実行することなく、ステップS1009の処理に移行する。
その後、CPU101aは、登録されているユーザーの通信端末やクライアント端末からユーザーが所有する在庫資材の出庫リクエストがあったか否かを判定する(ステップS1009)。CPU101aは、出庫リクエストがあったと判定した場合は(ステップS1009:Yes)、在庫資材出庫処理を実行した後(ステップS1011)、ステップS1013の処理に移行する。一方、出庫リクエストがあったと判定しない場合は(ステップS1009:No)、ステップS1011の処理を実行することなく、ステップS1013の処理に移行する。
その後、CPU101aは、登録されているユーザーの通信端末やクライアント端末からユーザーが所有する出庫済みの在庫資材について入庫リクエストがあったか否かを判定する(ステップS1013)。CPU101aは、入庫リクエストがあったと判定した場合は(ステップS1013:Yes)、在庫資材入庫処理を実行した後(ステップS1015)、ステップS1017の処理に移行する。一方、入庫リクエストがあったと判定しない場合は(ステップS1013:No)、ステップS1015の処理を実行することなく、ステップS1017の処理に移行する。
その後、CPU101aは、登録されているユーザーの通信端末やクライアント端末からユーザーが所有する在庫資材について共有化登録のリクエストがあったか否かを判定する(ステップS1017)。CPU101aは、共有化登録のリクエストがあったと判定した場合は(ステップS1017:Yes)、共有在庫資材登録処理を実行した後(ステップS1019)、ステップS1021の処理に移行する。一方、共有化登録のリクエストがあったと判定しない場合は(ステップS1017:No)、ステップS1019の処理を実行することなく、ステップS1021の処理に移行する。
その後、CPU101aは、登録されているユーザーの通信端末やクライアント端末から他のユーザーが所有する共有在庫資材について購入を要望する旨の購入リクエストがあったか否かを判定する(ステップS1021)。CPU101aは、購入リクエストがあったと判定した場合は(ステップS1021:Yes)、共有在庫資材引合処理を実行した後(ステップS1023)、ステップS1025の処理に移行する。一方、購入リクエストがあったと判定しない場合は(ステップS1021:No)、ステップS1023の処理を実行することなく、ステップS1025の処理に移行する。
その後、CPU101aは、登録されているユーザーの通信端末やクライアント端末からユーザーにより購入された他のユーザーの共有在庫資材に係る決済リクエストがあったか否かを判定する(ステップS1025)。CPU101aは、決済リクエストがあったと判定した場合は(ステップS1025:Yes)、決済処理を実行した後(ステップS1027)、ステップS1029の処理に移行する。一方、決済リクエストがあったと判定しない場合は(ステップS1025:No)、ステップS1027の処理を実行することなく、ステップS1029の処理に移行する。
その後、CPU101aは、登録されているユーザーの通信端末やクライアント端末から施工現場に関する登録要求があったか否かを判定する(ステップS1029)。CPU101aは、施工現場に関する登録要求があったと判定した場合は(ステップS1029:Yes)、施工現場管理処理を実行した後(ステップS1031)、ステップS1033の処理に移行する。一方、施工現場に関する登録要求があったと判定しない場合は(ステップS1029:No)、ステップS1031の処理を実行することなく、ステップS1033の処理に移行する。
その後、CPU101aは、在庫資材管理サーバ1000における記憶部102における在庫資材管理部102aで管理されている在庫資材について情報の更新が所定期間内ものがあるか否かを判定する(ステップS1033)。CPU101aは、所定期間、在庫資材について情報の更新がないと判定した場合は(ステップS1033:Yes)、アラート処理を実行した後(ステップS1035)、この処理を終了する。一方、CPU101aは、所定期間、在庫資材について情報の更新がないと判定しない場合は(ステップS1035:No)、ステップS1035の処理を実行することなく、この処理を終了する。
次に、在庫管理処理におけるステップS1003において実行される仕入資材登録処理について、図12を参照しながら説明する。
先ず、CPU101aは、仕入資材登録処理の実行が開始されると、通信端末やクライアント端末から、通信端末によって撮像された資材に係る画像データを受信したか否かを判定する(ステップS1101)。CPU101aは、画像データを受信したと判定した場合は(ステップS1101:Yes)、画像解析装置4000に画像データから文字情報を抽出してテキストデータに変換するOCR処理を指示するOCR解析要求処理を実行する(ステップS1103)。その後、CPU101aは、画像解析装置4000からOCR処理されたテキストデータの受信を待って(ステップS1105)、ステップS1109の処理に移行する。一方、CPU101aは、画像データを受信したと判定しない場合、すなわち、通信端末の操作部302を用いて入力された資材情報を受信した場合は(ステップS1101:No)、当該入力された資材情報に基づいて商品マスタ記憶部102dに記憶された商品マスタから該当するメーカあるいは販売会社名、商品名、カラー等の情報を抽出した後(ステップS1107)ステップS1109の処理に移行する。
その後、CPU101aは、画像解析装置4000から受信したテキストデータ又は通信端末から送信された資材情報に基づいて商品マスタ記憶部102dに記憶された商品マスタからメーカあるいは販売会社名、商品名、カラーとともに、当該仕入れた資材のロットナンバー及び消費期限等の必要な情報を特定し(ステップS1109)、送信元の通信端末あるいはクライアント端末に在庫資材として登録しようとする仕入資材に関する情報を送信する(ステップS1111)。
続いて、CPU101aは、通信端末あるいはクライアント端末より、在庫資材管理サーバ1000より送信された登録しようとする仕入資材に関する情報が正しい旨の確認情報を受信したか否かを判定する(ステップS1113)。CPU101aは、確認情報を受信したと判定した場合は(ステップS1113:Yes)、登録しようとする仕入資材に関する情報を在庫資材として記憶部102における在庫資材管理部102aで管理されている在庫管理データベースに登録した後(ステップS1115)、この処理を終了する。一方、CPU101aは、確認情報を受信しない場合、すなわち、登録しようとする仕入資材に関する情報が正しくない場合は、通信端末あるいはクライアント端末からの修正情報を受け付ける修正情報受信処理を実行した後(ステップS1117)、ステップS1111の処理に移行する。
次に、在庫管理処理におけるステップS1007において実行される在庫確認処理について、図13(A)を参照しながら説明する。
先ず、CPU101aは、在庫確認処理の実行が開始されると、通信端末やクライアント端末から、通信端末によって撮像された資材に係る画像データを受信したか否かを判定する(ステップS1201)。CPU101aは、画像データを受信したと判定した場合は(ステップS1201:Yes)、画像解析装置4000に画像データから文字情報を抽出してテキストデータに変換するOCR処理を指示するOCR解析要求処理を実行する(ステップS1203)。その後、CPU101aは、画像解析装置4000からOCR処理されたテキストデータの受信を待って(ステップS1205)、ステップS1209の処理に移行する。その後、CPU101aは、受信したテキストデータに基づいてメーカあるいは販売会社名、商品名、カラー等の情報を抽出し、その結果に基づいて、記憶部102における在庫資材管理部102aにおいて管理されているユーザーの在庫資材から所望する資材の情報を検索し(ステップS1207)、ステップS1211の処理に移行する。一方、CPU101aは、画像データを受信したと判定しない場合、すなわち、通信端末の操作部302を用いて入力された資材情報を受信した場合は(ステップS1201:No)、当該入力された資材情報に基づいて、ユーザーの在庫資材から所望する資材の情報を検索し(ステップS1209)、ステップS1211の処理に移行する。
CPU101aは、その後、検索結果、抽出されたユーザーの検索対象とする在庫資材の情報を送信元の通信端末あるいはクライアント端末に送信した後(ステップS1211)、この処理を終了する。なお、通信端末あるいはクライアント端末から、リクエストした在庫資材と送信した在庫資材の情報が異なっている場合は、当該通信端末あるいはクライアント端末から修正情報が送信されるので、その修正情報から特定される在庫資材の情報を在庫資材管理部102aから抽出し、当該通信端末あるいはクライアント端末に在庫資材の情報を送信することとなる。
次に、在庫管理処理におけるステップS1011において実行される在庫資材出庫処理について、図13(B)を参照しながら説明する。
先ず、CPU101aは、在庫資材出庫処理の実行が開始されると、通信端末やクライアント端末から、通信端末によって撮像された資材に係る画像データを受信したか否かを判定する(ステップS1301)。CPU101aは、画像データを受信したと判定した場合は(ステップS1301:Yes)、画像解析装置4000に画像データから文字情報を抽出してテキストデータに変換するOCR処理を指示するOCR解析要求処理を実行する(ステップS1303)。その後、CPU101aは、画像解析装置4000からOCR処理されたテキストデータの受信を待って(ステップS1305)、ステップS1307の処理に移行する。その後、CPU101aは、受信したテキストデータに基づいてメーカあるいは販売会社名、商品名、カラー等の情報を抽出し、その結果に基づいて、記憶部102における在庫資材管理部102aにおいて管理されているユーザーの在庫資材から出庫しようとする在庫資材の情報を検索し(ステップS1307)、ステップS1311の処理に移行する。一方、CPU101aは、画像データを受信したと判定しない場合、すなわち、通信端末の操作部302を用いて入力された資材情報を受信した場合は(ステップS1301:No)、当該入力された資材情報に基づいて、ユーザーの在庫資材から出庫しようとする在庫資材の情報を検索し(ステップS1309)、ステップS1311の処理に移行する。
CPU101aは、その後、検索結果、抽出された在庫資材について、出庫された旨を示す出庫フラグを立てて、当該在庫資材が出庫中であることを特定可能にデータ更新する(ステップS1311)。そして、CPU101aは、ユーザーが出庫しようとする在庫資材について出庫された旨の通知がユーザーが所属する業者の所有するクライアント端末や通信端末に通知した後(ステップS1313)、この処理を終了する。なお、通信端末あるいはクライアント端末から、出庫リクエストした在庫資材と送信した在庫資材の情報が異なっている場合は、当該通信端末あるいはクライアント端末から修正情報が送信されるので、その修正情報から特定される在庫資材について出庫フラグが立つよう修正処理が行われ、当該通信端末あるいはクライアント端末に出庫された在庫資材の情報を送信することとなる。
次に、在庫管理処理におけるステップS1015において実行される在庫資材入庫処理について、図14(A)を参照しながら説明する。
先ず、CPU101aは、在庫資材入庫処理の実行が開始されると、通信端末やクライアント端末から、通信端末によって撮像された資材に係る画像データを受信したか否かを判定する(ステップS1401)。CPU101aは、画像データを受信したと判定した場合は(ステップS1401:Yes)、画像解析装置4000に画像データから文字情報を抽出してテキストデータに変換するOCR処理を指示するOCR解析要求処理を実行する(ステップS1403)。その後、CPU101aは、画像解析装置4000からOCR処理されたテキストデータの受信を待って(ステップS1405)、ステップS1407の処理に移行する。その後、CPU101aは、受信したテキストデータに基づいてメーカあるいは販売会社名、商品名、カラー等の情報を抽出し、その結果に基づいて、記憶部102における在庫資材管理部102aにおいて管理されているユーザーの在庫資材であって、入庫しようとする出庫済在庫資材の情報を検索し(ステップS1407)、ステップS1411の処理に移行する。一方、CPU101aは、画像データを受信したと判定しない場合、すなわち、通信端末の操作部302を用いて入力された資材情報を受信した場合は(ステップS1401:No)、当該入力された資材情報に基づいて、入庫しようとする出庫済在庫資材の情報を検索し(ステップS1409)、ステップS1411の処理に移行する。
CPU101aは、その後、検索結果、抽出された在庫資材について、出庫フラグをクリアし、当該入庫しようとする在庫資材が入庫されたことを特定可能にデータ更新する(ステップS1411)。そして、CPU101aは、入庫しようとする在庫資材について入庫処理された旨の通知がユーザーが所属する業者の所有するクライアント端末や通信端末に通知した後(ステップS1413)、この処理を終了する。なお、通信端末あるいはクライアント端末から、入庫リクエストした在庫資材と送信した在庫資材の情報が異なっている場合は、当該通信端末あるいはクライアント端末から修正情報が送信されるので、その修正情報から特定される在庫資材について出庫フラグをクリアする修正処理が行われ、当該通信端末あるいはクライアント端末に入庫された在庫資材の情報を送信することとなる。
次に、在庫管理処理におけるステップS1019において実行される共有在庫資材登録処理について、図14(B)を参照しながら説明する。
先ず、CPU101aは、共有在庫資材登録処理の実行が開始されると、ユーザーから共有化のリクエストがあった在庫資材について、出品フラグをセットした後(ステップS1501)、当該在庫資材と記憶部102における共有在庫資材管理部102bの共有化在庫管理データベースにデータセットし(ステップS1503)、この処理を終了する。
次に、在庫管理処理におけるステップS1023において実行される共有在庫資材引合処理について、図14(C)を参照しながら説明する。
先ず、CPU101aは、通信端末あるいはクライアント端末より受信した共有在庫資材の情報のリクエストを受けて、当該リクエストに応じた共有在庫資材に関する情報を送信元の通信端末あるいはクライアント端末に送信する(ステップS1601)。この場合、リクエストを送信したユーザーの所在地に近い順にリストを並び替えてユーザーの取引の便宜が図られている。なお、ユーザーの所在地に近いユーザーのみを抽出してリクエストを送信したユーザーに情報を送信するようにしてもよい。
その後、CPU101aは、送信元の通信端末あるいはクライアント端末より、取引を所望とする他のユーザーの共有在庫資材(すなわち、購入を所望とする資材)に関する情報を受信したか否かを判定する(ステップS1603)。CPU101aは、購入を所望とする資材があったと判定した場合は(ステップS1603:Yes)、当該取引の対象とされた在庫資材を所有するユーザーの通信端末あるいはクライアント端末に対して、共有化された在庫資材について購入のリクエストがあった旨の引合情報を送信する(ステップS1605)。なお、引合情報を送信する先を、施工業者の代表者や仕入責任者等、決裁権限が与えられた者が所持する通信端末あるいはクライアント端末にのみとするようにしてもよい。
その後、CPU101aは、引合情報を送信した通信端末あるいはクライアント端末より、決済をリクエストする旨の情報(決済要求情報)を受信したか否かを判定する(ステップS1607)。CPU101aは、決済要求情報を受信したと判定した場合は(ステップS1607:Yes)、決済手続きの要求を、購入を所望とする送信元の通信端末あるいはクライアント端末に送信する決済要求処理を実行した後(ステップS1609)、この処理を終了する。一方、決済要求情報を受信したと判定しない場合は(ステップS1607:No)、当該取引が成立しなかった旨の情報を取引に係る両ユーザーの通信端末あるいはクライアント端末に送信する取引不成立処理を実行した後(ステップS1611)、この処理を終了する。
次に、在庫管理処理におけるステップS1027において実行される決済処理について、図15(A)を参照しながら説明する。
先ず、CPU101aは、通信端末あるいはクライアント端末より決済を要求する決済情報を受信すると(ステップS1701)、決済機関が備える決済装置5000に決済の依頼を行う(ステップS1703)。CPU101aは、決済機関5000より決済承認の旨の情報を受信したか否かを判定する(ステップS1705)。CPU101aは、決済承認の旨の情報を受信した場合は(ステップS1705:Yes)、購入を所望とするユーザーの通信端末あるいはクライアント端末に対して決済が完了した旨の通知を行う。一方、CPU101aは、決済承認の旨の情報を受信しない場合、すなわち、決済不能の通知を受信した場合は(ステップS1705:No)、購入を所望とするユーザーの通信端末あるいはクライアント端末に対して、当該決済が不能であり、取引不可能である旨の通知を行う。その後、CPU101aは、決済の結果に基づいて、記憶部102における共有在庫資材管理部102bに登録されているユーザーの在庫資材の情報を更新した後(ステップS1703)、この処理を終了する。
次に、在庫管理処理におけるステップS1031において実行される施工現場管理処理について、図15(B)を参照しながら説明する。
先ず、CPU101aは、施工現場管理処理の実行が開始されると、ユーザーの通信端末あるいはクライアント端末より施工現場の登録要求を受信すると(ステップS1801)、図5に示す要領で、施工スケジュールが施工部102の施工現場管理部102cにおける施工現場管理データベースに登録した後(ステップS1803)、この処理を終了する。
次に、在庫管理処理におけるステップS1035において実行されるアラート処理について、図15(C)を参照しながら説明する。
先ず、CPU101aは、記憶部102における在庫資材管理部102aにおいて管理している在庫資材の更新状況を確認し、所定期間(本実施形態では、例えば、6か月)更新がないものを検索する(ステップS1901)。その後、CPU101aは、在庫資材管理部102aにおける在庫資材のうち、所定期間更新がないものがあるか否かを判定する。CPU101aは、所定期間更新がない在庫資材があると判定した場合(すなわち、対象となる在庫資材があると判定した場合)は(ステップS1903)、対応するユーザーの通信端末あるいはクライアント端末にその旨のアラート情報を送信した後(ステップS1905)、この処理を終了する。一方、所定期間更新がない在庫資材があると判定しなかった場合は(ステップS1903:No)、ステップS1905の処理を実行することなく、この処理を終了する。なお、本実施形態において、所定期間のデータ更新がない場合の他、例えば、消費期限が近い在庫資材がある場合にもアラート情報を送信するようにしてもよい。
以上のようにして構成された通信端末の塗料在庫管理システムの動作について、図16~図18を参照しながら説明する。なお、本実施形態では、通信端末3001Aを例にして説明するが、他の通信端末についても同様の動作を行う。
通信端末3001Aは、塗料在庫管理システムのアプリケーションを起動すると、図16(A)に示すように、表示部303に各種メニューボタンが配置されたメニュー画面が表示される。メニュー画面では、例えば、仕入資材登録ボタンB01、在庫確認ボタンB02、出庫リクエストボタンB03、入庫リクエストボタンB04、在庫資材共有化ボタンB05、共有資材探索ボタンB06、施工現場検索ボタンB21、資材取引ボタンB22(図18参照)とが縦列に配置されており、ユーザーは所望とする機能を実行するために対応するボタンにタッチ操作することで、各種機能が実行される。
図16(A)に示すように、メニュー画面においてユーザーが在庫確認ボタンB02をタッチ操作すると、同図(B)に示すように、表示部303では、メニュー画面から在庫確認モードの画面に遷移する。在庫確認モードでは、在庫として保有している塗料の数量を確認することができる。本実施形態では、在庫を確認したい塗料缶に表示されている商品名等のパッケージを撮像して在庫資材管理サーバ1000に問い合わせることで、当該塗料の在庫数量が表示部303に表示される。具体的には、同図(B)に示すように、在庫確認モードに移行すると、表示部303には[在庫確認]の文字が上方に表示されて在庫確認モードに移行したことを報知するとともに、撮影ボタンB07とメニューボタンB08が表示される。
そして、ユーザーが撮影ボタンB07を操作すると、同図(C)に示すように、撮像部304による撮像モードに移行する。撮像モードでは、パッケージ表示(特に、メーカあるいは販売会社、商品名、色等)が含まれるようにして塗料缶を撮像すると、同図(D)に示すように、表示部303に撮像した結果が表示される。このとき、撮像結果の表示の下方には、送信ボタンB09とキャンセルボタンB10が表示されており、撮像結果に問題がなければ送信ボタンB09をタッチ操作することで、同図(E)に示すように、在庫資材管理サーバ1000より、当該塗料の情報が在庫の数量とともに送信され、表示部303に在庫情報表示M01が表示される。在庫情報表示M01に表示された情報に誤りがない場合には、内容を確認した上で確認ボタンB11をタッチすることで在庫確認モードを終了させることができる。一方、OCRによるテキストデータの変換ミス等の要因により、誤った情報が在庫資材管理サーバ1000より送信され、在庫情報表示M01に表示された場合には、修正ボタンB12をタッチ操作して内容の修正を行うことができる。
一方、図16(B)に示す在庫確認モードの表示画面においてメニューボタンB08が操作された場合には、同図(C´)に示すように、メーカのドロップダウンボタンD01、商品名のドロップダウンボタンD02、カラーのドロップダウンボタンD03が配置された選択モードに移行する。選択モードでは、メーカ、商品名及びカラーをそれぞれドロップダウンメニューから選択することで、在庫確認したい塗料の情報を在庫資材管理サーバ1000に送信することができる。その結果、同図(E)に示して上述した在庫情報表示M01が表示部303に表示される。
また、本実施形態では、塗料管理システムSYに登録されているユーザーとしての施工業者の施工現場及び施工内容をマップ上に表示させて、他のユーザーがどこでどのような工事が行われているについて把握することができるようになっている。より具体的には、図17(A)に示すメニュー画面においてユーザーが施工現場検索ボタンB21をタッチ操作すると、測位部305が現在位置を測位するとともに、在庫資材管理サーバ1000に施工現場の所在地の情報の送信をリクエストする。その後、在庫資材管理サーバ1000から施工現場の所在地の情報を受信すると、同図(B)に示すように、地図画面に現在位置をプロットするとともに、受信した施工現場の所在地の情報に基づいて、近隣の施工現場についてピンを表示する。ここで、ピンをタッチ操作すると、施工業者や施工内容等の詳細情報のポップアップ表示が表示される。これにより、例えば、施工現場に持ち込んでいない資材や工具が急ぎ必要となった場合に、他のユーザーから借りたり、譲り受けたりするなどといったことに利用することができ、不必要な購買を回避することが可能になる。
また、本実施形態に係る塗料管理システムSYでは、登録されたユーザー間で在庫資材の売買斡旋を行うことができる。具体的には、図18(A)に示すメニュー画面において、ユーザーが上方にフリック操作すると、施工現場検索ボタンB21の下方に資材取引ボタンB22が出現する。ユーザーは、出現した資材取引ボタンB22を操作すると、同図(B)に示す表示部303には、メーカのドロップダウンボタンD04、商品名のドロップダウンボタンD05、カラーのドロップダウンボタンD06が配置された選択画面に移行する。ユーザーは、メーカ、商品名及びカラーをそれぞれドロップダウンメニューから選択することで所望とする資材を選択することができる。資材の選択が完了すると、条件に合致する共有化在庫資材のリストの送信をリクエストする。その後、在庫資材管理サーバ1000から共有化在庫資材のリストを受信すると、同図(C)に示すように、所望とする資材の情報M02と、当該条件に合致する資材を所有する他のユーザー、出品価格、在庫数量及び消費期限の情報M03が表示される。なお、条件に合致するものが複数ある場合は、当該情報M03を左右方向にフリック操作することで他のユーザーの情報が表示される。なお、出品価格は、未開封の価格と開封済みの価格が表示されており、例えば、共有在庫登録する際にユーザーが予め設定することができる。
また、当該情報M03の下方には、購入ボタンB13及びキャンセルボタンB14が配置されており、ユーザーが表示部303に表示されている資材を購入する場合には、購入ボタンB13をタッチ操作することで、相手方のユーザーに取引の諾否が求められ、取引の許諾があった場合には、予め登録されている決済条件に沿って決済が行われ、その後、同図(D)に示すように決済完了画面が購入資材の引き渡し要領とともに表示部303に表示される。その後、確認ボタンB15をタッチ操作することで、資材取引モードが終了する。
このように、本実施形態では、登録されているユーザー間での在庫資材の取引を斡旋可能としているので、消費期限が経過して廃棄を余儀なくされる資材を低減でき、資材の管理コストや廃棄コストを低減することができる。また、廃棄することによる環境の影響の低下にも寄与することができるようになる。
以上、本実施形態によれば、仕入入庫した複数種類の塗料の在庫を管理するための在庫資材管理サーバ1000は、仕入れた塗料を在庫資材として登録する在庫資材管理部と、撮像部304を備えた通信端末3001Aにより撮像された塗料缶の画像データに含まれる商品情報に基づき、在庫資材管理サーバ1000により登録された在庫資材の種類を特定する制御部101と、特定された種類の在庫資材に関する情報を送信元の通信端末3001Aに送信する通信部103とを備えている。その結果、資材の在庫を管理するための登録作業が簡便であり、特別な装置も不要であるので、人的コストを抑制しつつ、資材管理を適切に行うことができる。
また、本実施形態によれば、制御部101は、画像データに含まれる商品情報から文字認識されたテキストデータに含まれる文字列を、予め所定の商品マスタ記憶部102dに記憶された文字列情報から特定し、在庫資材管理部102aにより登録された在庫資材の種類を特定する。その結果、画像データから文字認識することにより商品を特定できるので、在庫管理されている資材の検索を容易に行うことができるようになる。
また、本実施形態によれば、在庫資材管理部102aは、通信端末3001Aにより撮像された塗料缶の画像データに含まれる商品情報に基づき仕入れた資材を特定し、該特定した仕入れた資材を在庫資材として種類毎に登録する。その結果、在庫管理しようとする仕入資材を簡便な方法で登録することができ、また、特別な装置が不要であるので、在庫管理に係る人的コストや管理コストを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、在庫資材管理部102aにより在庫資材の登録が行われた場合、該登録された在庫資材に関する情報を、予め登録された少なくとも一以上の通信端末3001A~3003Aに送信する制御部101とを備えている。その結果、新たな資材が仕入れられたことが共有できるので、在庫管理について好適に周知することができるようになる。
また、本実施形態によれば、商品情報は、メーカあるいは販売会社と、商品名と、カラーとを少なくとも含む情報であるので、管理されている資材の特定が容易となる。
また、本実施形態によれば、在庫資材管理部102aにより登録される在庫資材に関する情報は、メーカあるいは販売会社と、商品名と、カラーと、在庫数量と、製造ロット番号と、消費期限とを少なくとも含む情報であるので、在庫管理をより確実に行うことができるようになる。
また、本実施形態によれば、制御部101は、通信端末3001Aにより撮像された商品情報が含まれた塗料缶の画像データと、該画像データにかかる在庫資材を出庫する旨の出庫リクエスト情報とを該通信端末3001Aから受信すると、制御部101により特定された種類の在庫資材が出庫した旨の出庫情報を、予め登録された少なくとも一以上の通信端末3001A~3003Aに送信する。そのため、例えば、在庫資材が施工現場に持ち出されたことを関係者に共有することができるので、在庫資材のステータスを容易に把握することができるようになる。
また、本実施形態によれば、制御部101は、通信端末3001Aにより撮像された商品情報が含まれた塗料缶の画像データと、該画像データに係る出庫した在庫資材を入庫する旨の入庫リクエスト情報と、該入庫する在庫資材の残数量にかかる情報とを通信端末3001Aから受信すると、制御部101により特定された種類の在庫資材が入庫した旨の入庫情報を、予め登録された少なくとも一以上の通信端末3001A~3003Aに送信する。そのため、例えば、持ち出された在庫資材が倉庫に入庫されたことを関係者に共有することができるので、在庫資材のステータスを容易に把握することができるようになる。
また、本実施形態によれば、塗料管理システムSYは、撮像部304を備えた可搬型の通信端末3001Aと、通信端末3001AとネットワークNを介して接続可能とされているとともに、仕入入庫した複数種類の資材の在庫を管理するための在庫資材管理サーバとを備えている。通信端末3001Aの制御部301は、撮像部304により商品情報を含んだ塗料缶を撮像すると、該商品情報を含む画像データを生成し、生成された画像データを在庫資材管理サーバ1000に送信し、在庫資材管理サーバ1000の在庫資材管理部102aは、仕入れた資材を在庫資材として登録し、制御部101は、通信端末3001Aから送信された画像データを受信すると、該画像データに含まれる商品情報に基づき、在庫資材管理部102aにより登録された在庫資材の種類を特定し、特定された種類の在庫資材に関する情報を通信端末3001Aに送信し、通信端末3001Aの表示部303は、在庫資材管理サーバ1000から送信された在庫資材に関する情報を受信すると、該受信した在庫資材に関する情報を表示する。その結果、資材の在庫を管理するための登録作業が簡便であり、特別な装置も不要であるので、人的コストを抑制しつつ、資材管理を適切に行うことができる。
また、本実施形態に係るプログラムは、撮像部304と表示部303とを備えた可搬型の通信端末3001Aに、撮像部304により商品情報を含んだ塗料缶を撮像すると、該商品情報を含む画像データを生成し、生成された画像データを、仕入入庫した複数種類の資材の在庫を管理するための在庫資材管理サーバ1000に送信し、在庫資材管理サーバ1000から送信された在庫資材に関する情報を受信し、受信した在庫資材に関する情報を表示部303に表示させる。その結果、資材の在庫を管理するための登録作業が簡便であり、特別な装置も不要であるので、人的コストを抑制しつつ、資材管理を適切に行うことができる。
また、本実施形態によれば、在庫資材管理サーバ1000の共有在庫資材管理部102bは、複数種類の在庫資材をユーザー毎に管理可能である。制御部101は、ユーザーからの在庫資材の種類のリクエスト情報を受け付け、受け付けたリクエスト情報に基づいて、共有在庫資材管理部102bによって管理されている在庫資材からユーザーが要求する種類の在庫資材を有するユーザーを特定し、特定されたユーザーが有する種類の在庫資材を引合資材として設定し、設定された引合資材に関する情報を、特定されたユーザーとリクエスト情報を出力したユーザーとに出力する。その結果、例えば、余剰在庫について他のユーザーへの譲渡を補助することができるので、簡便に余剰在庫の取引を行うことができる。また、消費期限による資材の廃棄を低減することができるので、廃棄に伴うコストや環境への影響を低減することができる。
また、本実施形態によれば、在庫資材管理部102a(共有在庫資材管理部102b)は、ユーザーの所在地を登録する。制御部101は、リクエスト情報を出力したユーザーと、特定された該ユーザーが要求する種類の在庫資材を有するユーザーとの位置関係を考慮して引合資材の設定を行う。その結果、ユーザー間の取引の便宜を図ることができるようになる。
また、本実施形態によれば、施工現場管理部102cは、ユーザーの施工現場の位置を登録する。制御部101は、施工現場管理部102cによって登録されたリクエスト情報を出力したユーザーの施工現場と、特定された該ユーザーが要求する種類の在庫資材を有するユーザーとの位置関係を考慮して引合資材の設定を行う。その結果、例えば、施工現場において、資材を他のユーザーから調達することができるようになる。
また、本実施形態によれば、在庫資材管理サーバ1000は、現在位置を測定可能な測位部305を備えた通信端末3001Aであって、リクエスト情報を測位部305の測位によって得られた現在位置情報とともに出力可能な通信端末3001Aと通信が可能であり、制御部101は、リクエスト情報を出力したユーザーが所持する通信端末3001Aの現在位置と、特定された該ユーザーが要求する種類の在庫資材を有するユーザーとの位置関係を考慮して引合資材の設定を行う。その結果、例えば、施工現場において、緊急に必要となった資材を速やかに調達することができるようになる。
また、本実施形態によれば、引合資材に関する情報には、該引合資材の残数量の情報を含ので、購入する際に材料が不足するといった事態を防止できるようになる。
また、本実施形態によれば、施工現場に関する情報をユーザー毎に管理可能な在庫資材管理サーバ1000は、施工現場の位置と施工内容とを含む施工情報をユーザー毎に登録する施工現場管理部102cと、ユーザーから施工現場管理部102cにより登録された施工情報の通知リクエストを受け付け、施工現場管理部102cにより登録されたユーザー毎の施工情報を通知リクエストを出力したユーザーに送信する制御部101とを備えている。その結果、例えば、施工現場において、当該施工現場に持ち込んでいない資材や工具が急ぎ必要となった場合に、近くで行われている他のユーザーの施工現場から借りたり、購入したりすることができるので、施工時間のロスや、新たな購入が不要なものの購入を余儀なくされるといったことが抑制できるようになる。
従来、例えば、建設業界において、施工業者は、資材をメーカや卸売業者等から仕入れて予め在庫を確保し、その在庫として確保した資材を建設現場に搬入し、これを消費して施工を行っている。また、施工が完了すると、資材の余剰分は自社に持ち帰られ、再び在庫として保管される。
実際の建設現場においては、在庫切れを防止するために、予め計画した数量よりも多めに在庫を確保しなければならない場合があり、その結果、在庫の余剰が生じてしまうことがある。また、施工に必要な資材の数量よりもパッケージ販売により仕入れた資材の数量の方が多く、これによって資材に余剰が生じてしまう場合もある。このような場合、在庫の余剰分を別の建設現場で流用できればよいが、使用されないまま消費期限が経過してしまうと、費用をかけてその余剰資材を廃棄しなければならないことになる。そのため、仕入れの余剰と余剰分の廃棄とで二重のコストがかかってしまうので、大変非効率であり、例えば、特開2019-114010号公報に記載された発明を用いても、これを解消することは困難である。
一方、資材の仕入れを行う際に、その資材を同業他社が余剰分として所有していれば、これを融通してもらうことで、仕入れコストと廃棄コストが抑えられ、効率的であるとともに、資材の廃棄に伴う環境問題の解消にも一躍買うこともできるようになる。
しかしながら、他社の資材の余剰在庫について自社で把握できるわけではないので、同業他社に対して個別に直接問い合わせるといった手段を講じるしかなく、そのために人的コストが生じてしまうという問題がある。
そこで、以下の発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、人的コストを抑制しつつ、余剰資材の効率的な活用に資する在庫余剰品取引支援装置、在庫余剰品取引支援システム及びプログラムを提供することを目的とするものである。
(付記1-1)
複数種類の在庫資材をユーザー毎に管理可能な共有在庫資材管理手段と、
ユーザーからの在庫資材の種類のリクエスト情報を受け付けるリクエスト受付手段と、
前記リクエスト受付手段によって受け付けたリクエスト情報に基づいて、前記共有在庫資材管理手段によって管理されている在庫資材からユーザーが要求する種類の在庫資材を有するユーザーを特定する照合手段と、
前記照合手段によって特定されたユーザーが有する種類の在庫資材を引合資材として設定する引合資材設定手段と、
前記引合資材設定手段によって設定された引合資材に関する情報を、前記照合手段によって特定されたユーザーと前記リクエスト情報を出力したユーザーとに出力する引合情報出力手段とを備えたことを特徴とする取引支援装置。
(付記1-2)
ユーザーの所在地を登録するユーザー登録手段を備え、
前記引合資材設定手段は、前記リクエスト情報を出力したユーザーと、前記照合手段によって特定された該ユーザーが要求する種類の在庫資材を有するユーザーとの位置関係を考慮して引合資材の設定を行うことを特徴とする付記1-1に記載の取引支援装置。
(付記1-3)
ユーザーの施工現場の位置を登録する施工現場登録手段を備え、
前記引合資材設定手段は、前記施工現場登録手段によって登録された前記リクエスト情報を出力したユーザーの施工現場と、前記照合手段によって特定された該ユーザーが要求する種類の在庫資材を有するユーザーとの位置関係を考慮して引合資材の設定を行うことを特徴とする付記1-1又は1-2に記載の取引支援装置。
(付記1-4)
現在位置を測定可能な測位手段を備えた通信端末であって、前記リクエスト情報を該測位手段の測位によって得られた現在位置情報とともに出力可能な通信端末と通信が可能であり、
前記引合資材設定手段は、前記リクエスト情報を出力したユーザーが所持する通信端末の現在位置と、前記照合手段によって特定された該ユーザーが要求する種類の在庫資材を有するユーザーとの位置関係を考慮して引合資材の設定を行うことを特徴とする付記1-1乃至1-3のうちいずれか一つに記載の取引支援装置。
(付記1-5)
前記引合資材に関する情報には、該引合資材の残数量の情報を含むことを特徴とする付記1-1乃至1-4のうちいずれか一つに記載の取引支援装置。
上記発明によれば、人的コストを抑制しつつ、余剰資材の効率的な活用に資する在庫余剰品取引支援装置、在庫余剰品取引支援システム及びプログラムを提供することができる。
(付記2-1)
施工現場に関する情報をユーザー毎に管理可能な施工現場管理装置であって、
施工現場の位置と施工内容とを含む施工情報をユーザー毎に登録する施工現場登録手段と、
ユーザーから前記施工現場登録手段により登録された施工情報の通知リクエストを受け付ける施工情報要求受付手段と、
前記施工現場登録手段により登録されたユーザー毎の施工情報を前記通知リクエストを出力したユーザーに送信する施工情報送信手段とを備えたことを特徴とする施工現場管理装置。
なお、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
本実施形態では、資材の一例として塗料を掲げて説明したが、本実施形態に適用可能な資材はこれに限定されず、例えば、鉄鋼、セメント、骨材、木材、仮設材、接着剤等の共通資材や、道路用材、上下水道用材、土地改良材、橋梁・河川用材、一般土木用材、造園・緑化材等の土木資材や、PC板、防止材、石材、タイル、屋根材、建築金属、盛ん材、仕上塗材、木製建具、金属製建具、建具金物、ガラス、内・外装材、避難設備器具、外構材等の建築資材や、ケーブル・電線、配線材料、管路材・ダクト、配電基材、配電器具、配線器具、照明器具、誘導電動機、通信機器、防災機器、外線・接地材、ハンドホール・蓄電池、発電機器等の電気設備、配管材、計器類、保温・保冷材、ポンプ、空調機器、ダクト、弁装置、衛生器材、給水機器、排水機器、給湯機器等の機械設備や、建設機械、工具等の建設機械といった、建設資材分類表に分類される様々な資材に適用可能である。
また、さらには、上述した建設資材に限らず、他の種類の資材にも適用可能である。また、本実施形態において取り扱い可能な資材を1種類のみとしてもよいし、複数種類であってもよい。