JP7284579B2 - カニューレで送達される治療材料適用デバイスのためのデバイス及び方法 - Google Patents

カニューレで送達される治療材料適用デバイスのためのデバイス及び方法 Download PDF

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Description

本開示は、体腔内に存在する組織に治療材料を適用するための方法及びシステムに関し、特に、眼内処置で使用するための治療材料適用デバイスに関する。
眼内処置は、一般に、眼の後区の多くの重篤な状態を治療するために実施される。例えば、硝子体網膜処置では、加齢黄斑変性症(AMD)、糖尿病性網膜症及び糖尿病性硝子体出血、黄斑円孔、網膜上膜、サイトメガロウイルス(CMV)網膜炎、網膜剥離/断裂などの状態並びに他の多くの眼の状態を治療する場合がある。
外科医は、腔内部の明瞭な画像を提供するように設計された顕微鏡及び特殊レンズを用いて眼内又は他の腔内処置を実施する場合がある。腔へのアクセスは、眼の内部へのアクセスを可能にするために毛様体扁平部の強膜に作成された直径わずか1ミリメートルほどのいくつかの極めて小さな切開を通じて提供される。外科医はこの切開を通じて、眼内を照明するための光ファイバー光源、手術中、眼内の眼圧及び眼の形状を維持するための潅流ライン、並びに硝子体を切断及び除去するための又は他の外科手術を実施するための器具などの顕微手術器具を挿入する。複数の器具を同時に使用する場合、各顕微手術器具に対して別個の切開が設けられる場合がある。
網膜剥離/断裂に関しては、1つの治療選択肢として、外科医は、患者の眼に気泡を導入し、剥離した/断裂した網膜を眼の強膜に対し固定する場合がある。気泡は数週間で消失し得るが、その期間の間、必要な方向に気泡が圧をかけるように、患者の頭の適切な位置決めが必要となる場合がある。この処置は簡単で費用効果的であるが、頭を下に向ける特定の姿勢を維持するという要件が負担になる場合がある。したがって、眼内の網膜剥離/断裂など体腔内の組織裂離の現在の治療におけるこの手法及び他の手法は完全には満足なものでないことが分かっている。
本開示のシステム及び方法は、治療流体の腔内送達で使用するための例示的な材料適用デバイスに関する。長尺状管状部材が体腔内に配置されている間、1つ以上の吸上部材が治療流体を長尺状管状部材に固定する。
いくつかの例示的な態様において、本開示は、近位端と、遠位端と、近位端と遠位端との間に延びるルーメンと、を有する長尺状管状部材であって、患者の体腔内に貫入するように構成されていてもよい、長尺状管状部材を含んでもよい眼科外科用器具に関する。器具は、長尺状管状部材の遠位端を越えて延びる吸上部材を更に含んでもよい。吸上部材は、ルーメンを通じて送達されるある量の治療流体を、吸上部材から体腔内の標的組織に適用するために、吸上部材に固定するように構成されていてもよい。
いくつかの態様において、眼科外科用器具は、長尺状管状部材のルーメンに結合された流体源を更に含んでもよい。吸上部材は、長尺状管状部材のルーメンから延出する材料のループであってもよい。材料のループはルーメン内に後退可能であり、且つルーメンから伸展可能であってもよい。材料は、エラストマー、金属、形状記憶材料、ポリマー、又はガラスであってもよい。いくつかの実装形態では、吸上部材は、長尺状管状部材の遠位端から延びる複数の繊維を含んでもよい。治療流体は組織接着剤であってもよい。
本開示は、また、長尺状管状部材と、流体源と、吸上部材と、を含んでもよい外科用器具を開示する。長尺状管状部材は、近位端と、遠位端と、近位端と遠位端との間に延びるルーメンを有してもよく、患者の腔に挿入するように構成されており、患者の腔に挿入するための大きさに作られている。流体源は、長尺状管状部材のルーメンに結合されていてもよい。吸上部材は、長尺状管状部材の遠位端を越えて延びてもよい。吸上部材は、ルーメンを通じて送達されるある量の治療流体を、吸上部材から腔内の標的組織に適用するために、吸上部材に吸い上げて固定する(wick secure)ように構成されていてもよい。
いくつかの態様において、外科用器具の吸上部材は、長尺状管状部材の遠位端から展開可能であってもよい。吸上部材は実質的に矩形断面を有してもよい。流体源は、吸上部材が長尺状管状部材の遠位端を越えて展開すると、ルーメンを通じて流体を注出するように構成されていてもよい。吸上部材は、長尺状管状部材の遠位端に固定された複数の繊維を含んでもよい。繊維は、親水性コーティングを有してもよい、又は親水性材料から作製されていてもよい。繊維は、ポリマー、金属、形状記憶材料、ガラス、シリコーン、シリコーンゴム、又は他のエラストマーから作製されていてもよい。いくつかの実装形態では、長尺状管状部材の遠位端にはキャップが嵌められていてもよく、長尺状管状部材の遠位端に形成された、ルーメンから繊維に流体を通すことを可能にするための複数の開口を含んでもよい。ルーメン又は長尺状管状部材の直径は、約0.2mm(ミリメートル)~約0.6mmの範囲内にあってもよい。
本開示は、また、このような外科用器具を使用する方法を開示する。当該方法は、吸上部材を外科用器具の遠位端から展開する動作又はステップと、外科用器具の遠位端において外科用器具内に少なくとも一部延びるルーメンからある量の治療流体を注出する動作又はステップであって、ある量の治療流体はマイクロ流体力によって吸上部材に拘束される、動作又はステップと、ある量の治療流体を外科治療部位の組織の一部分に移す動作又はステップと、を含んでもよい。
いくつかの実装形態では、当該方法は、ある量の治療流体を外科治療部位の組織の一部分に送る前にある量の治療流体を部分硬化するステップを更に含んでもよい。外科治療部位の組織の一部分は、患者の眼内の網膜組織の一部分であってもよい。ある量の治療流体は治療用膜を形成してもよい。いくつかの実装形態では、外科用器具の遠位端から吸上部材を展開するステップとルーメンからある量の治療流体を注出するステップとは同時に実施されてもよい。
前述の概要及び以下の詳細な説明の両方は本質的に例示的且つ説明的であり、本開示の範囲を限定することなく本開示の理解を提供することを目的とするものと理解すべきである。この点に関し、当業者には、本開示の更なる態様、特徴、及び利点は添付の図面及び以下の詳細な説明から明らかであろう。
添付の図面は、本明細書中に開示される器具、デバイス、及び方法の実装形態を示し、明細書とともに、本開示の原理を説明する役割を果たす。
本開示の態様による、眼内における材料適用のための例示的な外科用器具の図である。 本開示の態様による、図1の例示的な外科用器具の遠位端の斜視図である。 本開示の態様による、図2の例示的な外科用器具のそれぞれ頂面図及び側面図を示す。 本開示の態様による、図1の例示的な外科用器具の別の実装形態のそれぞれ頂面図及び側面図を示す。 本開示の態様による、展開工程の最中の例示的な外科用器具を示す。 本開示の態様による、治療材料注出工程の最中の例示的な外科用器具を示す。 本開示の態様による、更なる例示的な外科用器具の斜視図である。 本開示の態様による、材料注出工程の最中の図7の更なる例示的な外科用器具の断面図である。 本開示の態様による、図7の更なる例示的な外科用器具の一実装形態の端面図を示す。 本開示の態様による、図7の更なる例示的な外科用器具の別の実装形態の端面図である。 本開示の態様による、体腔内の組織に治療材料を適用する方法である。
以下の詳細な説明を参照することによって添付の図面をより理解することができよう。
詳細な説明
ここで、本開示の原理の理解を促す目的で、図面に示す実装形態について述べ、これを説明するために特定の言語を用いる。しかし、本開示の範囲を限定することを意図するものではないことは理解されよう。例えば、本開示のいくつかの更に多くの特定の実装形態は、眼科外科治療において、眼内の治療部位に材料を適用するために使用可能な外科用器具に関する。しかしながら、他の外科的処置において使用可能な材料適用デバイスへの本開示の原理の適用は本開示の範囲内である。記載されるデバイス、器具、方法の任意の変更及び更なる改良、並びに本開示の原理の任意の更なる適用は、本開示に関係する当業者には通常想起されるものと十分に考えられる。特に、1つの実装形態に関して記載される特徴、構成要素、及び/又は工程は、本開示の他の実装形態に関して記載される特徴、構成要素、及び/又は工程と組み合わせてもよいと十分に考えられる。簡略化のため、場合によっては、同一の又は同様の部品を参照するために、図面の全体を通して同じ参照番号が使用される。
本開示は、組織治療部位に材料の適用を行い、この部位の組織を所定位置に固定する外科用器具又はデバイスに関する。腔内の外科治療を実施するために、トロカールなどのカニューレデバイスを通じて1つ以上の外科用器具を挿入してもよい。外科用器具は、体腔内で行われている治療の最中、体腔内の標的組織に治療材料を流体状態で送達することができる治療材料適用デバイスであってもよい。一部の例では、体腔は眼の硝子体眼房である。
図1は、眼科処置における外科用器具100の使用を示す。外科用器具100は、材料適用デバイスと呼ばれてもよい。外科用器具100は、遠位端104及び近位端106を有する長尺状管状部材102を含んでもよい。本明細書中により詳細に記載するように、遠位端104は、眼120(図示される例に示すように)又は別の体腔内の治療部位の標的部分に、組織接着剤などの治療材料又は治療流体を適用することを可能にする構成要素を含む。
図示されるように、外科用器具100の長尺状管状部材102は、眼120の強膜124内に形成された切開を通じて眼120の硝子体眼房122にアクセスする。図1に示すように、トロカールなどのカニューレデバイス130が、強膜124内の切開を通じた硝子体眼房122へのアクセスを提供する。カニューレデバイス130は、カニューレデバイス130内に形成されたルーメンを含み、このルーメン内を、外科用器具100の長尺状管状部材102が通過し、硝子体眼房122へのアクセスを得てもよい。
長尺状管状部材102の近位端106は、チューブ108の遠位端に結合していてもよい。いくつかの実施形態では、チューブ108は可撓性であるが、他の実施形態では、チューブ108は剛性であってもよい。図1は、可撓性チューブ108を備える一実施形態を示す。可撓性チューブ108は、流体源システム110から治療材料を導くための1つ以上のルーメンを含んでもよい。流体源システム110は、リザーバと、作動されるとリザーバからの流体を長尺状管状部材102のルーメン112(図2に示す)を通じて注出若しくは注入するプランジャ又は圧力源などの注出システムと、を含んでもよい。可撓性チューブ108は、外科用器具100の近位端106と展開制御システム114との間のアクセスを設けてもよい。本明細書中により詳細に記載するように、展開制御システム114は、長尺状管状部材102の遠位端104から吸上部材又は材料適用器105を展開するように構成されている。長尺状管状部材102を操作してある量の流体を治療部位の近傍に配置する間、吸上部材又は材料適用器105は流体を所定の位置に固定してもよい。展開制御システム114は材料適用器105と物理的に接触又は接続し、遠位端104から材料適用器105を伸展させてもよく、材料適用器105を長尺状管状部材のルーメン112内に再度後退させてもよい。展開制御システム114は、モータ、スライダ、ギヤ、プランジャ及び/若しくは他のアクチュエータ又は機構を含んでもよい。
外科用器具100のいくつかの実装形態では、流体源システム110と展開制御システム114は、外科医又は他のユーザがスライダなどの1つの制御部を使用して、遠位端104からの材料適用器105の展開と、硝子体眼房122への治療流体の注出又は注入との両方を指示することができるように、共に動作可能であってもよい。硝子体眼房に注入されるある量の治療流体が、遠位端104を越えて延びる材料適用器105の長さ又はこの長さによって画定される体積に対応するように、展開及び注入は互いに応じて又は互いに関連して実施されてもよい。外科用器具100の他の実装形態では、流体源システム110と展開制御システム114は、コンソールの制御部又は他のコントローラなどの別個の制御部によって別々に動作させてもよい。
外科医は、外科用器具100を動作し、長尺状管状部材102の遠位端104から材料適用器105を展開させ、ある量の治療流体を、ルーメン112を通じて材料適用器105に注出してもよい。表面張力及び/又は毛管力などのマイクロ流体力によって、ある量の流体(例えば、一滴の流体)を材料適用器105に一時的に付着させてもよい。外科医は、眼120の網膜142の一部分であってもよい治療部位140の近傍に材料適用器105を配置するよう外科用器具100を操作してもよい。いくつかの実装形態では、治療流体は組織接着剤であり、組織接着剤は、硬化されると、網膜142の穴若しくは裂け目を密閉し、又は網膜142の剥離した若しくは断裂した部分を所定の位置に固定し、自然治癒プロセスを発生させ、網膜を修復する。例えば、治療流体は、網膜の穴又は裂け目を通じた流体の侵入に対するバリアを提供し、網膜下の空間に流体が蓄積するのを防ぐ液体絆創膏であってもよい。治療流体は、また、網膜142の剥離した又は断裂した部分を所定の位置に維持するための構造的支持を提供してもよい。いくつかの実施形態では、治療流体は、また、薬物などの生物活性剤を含んでもよい。治療流体は、治療期間の間、薬物を所望の位置に保持するために使用されてもよい。
図2は、本開示のいくつかの実装形態による外科用器具100の斜視図である。図2は、長尺状管状部材102の一部分を示すとともに、その遠位端104に関する更なる詳細を提供する。図2から分かるように、材料適用器105は、遠位端104から突出し、又は遠位端104を越え、長尺状管状部材102内に少なくとも一部延びるルーメン112内にある状態で示されている。これにより図1の流体源システム110に結合する。図2の例では、材料適用器105はリボン200を含む。外科用器具100の利用中、リボン200が、遠位端104から突出するループを形成するように、リボン200の両端はルーメン112内に留まっていてもよい。リボン200は実質的に矩形断面を有してもよく、任意の適切な材料から形成されていてもよい。好適な材料の例としては、ポリマー、ガラス、ニチノール又は別の金属材料が挙げられる。リボン200は、その矩形断面の副軸線に関してよりもその矩形断面の主軸線に関してより剛性であってもよい。リボン200は、曲げてルーメン112内に収まるように構成されていてもよい。場合によっては、リボン200は、ルーメン112内の後退し畳まれた位置から、図2に示すような展開し拡張した状態に弾性的に移動する。ここで、リボン200は拡張してルーメン112の直径よりも大きなループ幅を有する。リボン200のいくつかの実装形態は、楕円形又は他の形状の断面を有してもよい。リボン200の表面は、リボン200が形成されている材料によって又は表面処理によって親水性であってもよい。
加えて、材料適用器105のいくつかの実装形態は、1つより多いリボン200を含んでもよい。例えば、特定の実装形態は、2つ以上のリボン200を含んでもよい。リボン200は、遠位端104から別々に展開させてもよく、これにより、ルーメン112から注出されるある量の流体をユーザが成形することを可能にしてもよい、又は材料適用器105が治療部位に適用するためにより多い量の流体の保持を可能にしてもよい。
リボン200は、展開制御システム114により、長尺状管状部材102の中心軸線であってもよい軸線202(図2に明示的に図示せず)に沿って移動させてもよい。したがって、展開制御システム114はルーメン112からリボン200を展開するために作動させてもよく、リボン200をルーメン112内に再び後退させるために作動させてもよい。種々の実装形態によれば、ルーメン112は約0.2mm~約0.6mmの範囲であってもよい。いくつかの実装形態では、長尺状管状部材102は、約20ゲージ~約27ゲージの範囲のゲージサイズを有する針であってもよい。他のより大きな及びより小さなサイズも考えられる。
図3A及び図3Bは、図2に示すような展開した状態にある外科用器具100の頂面図及び側面図である。図3Aの頂面図は、リボン200の副軸線又は厚さ302を示す。図3Bの側面図は、リボン200の主軸線又は幅304を示す。リボン200の厚さ302は、約0.01mm~約0.1mmの範囲であってもよい。リボン200の幅304は、約0.05mm~約0.5mmの範囲であってもよい。より大きな及びより小さな他の厚さ及び幅も考えられる。
ここで図4A及び図4Bを参照すると、これら図に示されているのは、材料適用器105がリボン200で設けられない外科用器具100の別の実装形態の頂面図及び側面図である。その代わり、材料適用器105は繊維400を含む。繊維400の厚さ402は繊維400の幅404に等しくてもよい。繊維400のいくつかの実装形態では、繊維400は円形断面406を有する。繊維400の他の実装形態では、断面406は四角形であってもよく、又は別の形状を有してもよい。加えて、材料適用器105のいくつかの実装形態は、1つより多い繊維400を含んでもよく、他の実装形態は、ループ状ではないがルーメン112を出て遠位端104から展開させることができる繊維を含んでもよい。これら実装形態は、所望の組織治療部位に送達されるべきある量の治療材料を成形する機会を与えてもよい。
ここで図5A、図5B及び図5Cを参照すると、これらの図に示されているのは、展開の3つの異なる状態における図1の外科用器具100の断面図である。図5Aは、長尺状管状部材102のルーメン112内に完全に収容された材料適用器105を示す。ルーメン112の壁はループ500の幅を圧縮する。図5Aの断面図に示すように、材料適用器105はループ500を形成する。材料適用器105が遠位端104においてルーメン112から一部展開されると、図5Bに示すようにループ500の一部分が露出する。図5Cは、完全に展開した状態にある材料適用器105のループ500を示す。完全に展開した状態では、ループ500の可撓性の性質により、ループ500がルーメン112の直径よりも大きな幅を有することを可能にする。材料適用器105は展開制御システム114によって展開させてもよい。いくつかの実装形態では、材料適用器105の端部(例えば、リボン200又は繊維400の端部)は、展開制御システム114のプランジャ若しくはモータに接続されたキャリッジプレート又は他の構造体に接合されてもよい。プレート又は他の支持構造体をルーメン112内に押し、ルーメン112から材料適用器105を展開させ、図5Cに示される拡張したループ500を形成してもよい。材料適用器105は長尺状管状部材102の遠位端104を越えて展開させてもよく、展開制御システム114によってルーメン112内に後退させてもよい又は引き込んでもよい。
ここで図6A、図6B及び図6Cを参照すると、これらの図に示されているのは、材料適用器105によって保持された異なる量の流体を有する図1の外科用器具100の実装形態である。流体源システム110を作動し、流体600を、流体源システム110のリザーバから可撓性チューブ108を通し、長尺状管状部材102のルーメン112を通して移動させてもよい。外科用器具100、特に長尺状管状部材102の規模によって、流体600はマイクロ流体力に曝される可能性があり、外科用器具100の規模を前提として、表面相互作用及び粘性が重力を支配する。
図6A~図6Cに示すように、流体600が長尺状管状部材102の遠位端104に達すると、図5Cに示すように、材料適用器105が流体600をループ500に吸い上げる。吸上作用は、流体600とループ500の親水性表面との間の相互作用によって推進してもよい。ループ500により画定された領域を流体600が最初に満たすとき、流体600によって形成される膜の厚さは材料適用器105の厚さ又は幅未満であってもよい。更なる流体600がルーメン112から注出されると、図6B及び図6Cに示されるように、ループ500内の流体600の量は増加する。動作中、流体600の膜が材料適用器105のループ500内に形成された後、外科医は、膜を組織治療部位に接触させる前、ある時間の間待ってもよい。この時間により、流体600を、空気中で又は紫外線若しくは可視光線などの活性エネルギーへの曝露によって部分硬化させることを可能にしてもよい。いくつかの実施形態では、流体は、2液が混合された後ある時間の間に硬化する2液組合せ型(two-part combination)であってもよい。混合は、流体600(2液を含む)が長尺状管状部材102を通過する際又は長尺状管状部材102に導入される前に起こり得る。この時間は、流体が配置され得る間の数秒から数分の範囲であってもよい。流体600は部分硬化状態においてゲル状の粘性をとってもよい。このことにより、流体600が組織を所定位置に固定するために配置されるまで流体600が材料適用器105上に留まることを可能にしてもよく、材料の不要な流れ又は滴下を回避する。加えて、流体600の部分硬化された膜は、剥離した又は断裂した網膜の部分を所定の位置によりしっかりと固定することができるように、接着力及び構造的完全性を高めることができる。いくつかの実装形態では、硬化プロセス中、流体600は接着力を低下させてもよい。したがって、外科医は、流体600の膜が完全硬化される前に、又は更には、流体600の膜が部分硬化される前に、組織治療部位に接触してもよい。したがって、流体600は組織治療部位の組織と接触させた後に完全硬化されてもよい。
ここで図7を参照すると、この図に示されているのは、図1の眼120の硝子体眼房122等の体腔内の組織治療部位の組織に治療材料を適用するために使用してもよい例示的な外科用器具700である。外科用器具700は長尺状管状部材702を含んでもよく、長尺状管状部材702は、近位端と、遠位端704と、その中に延びるルーメン712と、を有する。ルーメン712は、流体治療材料を、管状部材702を通じて、繊維705と総称される複数の繊維に導いてもよい又は伝えてもよい。いくつかの実装形態では、繊維705は遠位端704から突出した略円筒状部材であってもよい。繊維705は、親水性の可撓性材料から作製されていてもよく、又は親水性材料でコーティングされている。繊維705は、ポリマー、ガラス、又は金属材料から作製されていてもよい。本明細書中に記載される流体600などの流体がルーメン712を通じて体腔に注入されると、流体は繊維705によって吸い上げられる又は前方へと引かれる。マイクロ流体力によって、繊維705は、組織治療部位の組織に配置することができる、ブラシで塗布することができる、又は「塗ることができる」ある量の流体を収容することができる。
ここで図8A、図8B及び図8Cを参照すると、これらの図に示されているのは、流体注出工程の種々の状態にある外科用器具700の実装形態である。図8A~図8Cに示すように、流体600は図1の流体源システム110によってルーメン712内に押し込まれてもよい。外科用器具700のいくつかの実装形態は、遠位端704の遠位表面の所定位置に固定されている、固定された繊維705を含む。例えば、繊維705を遠位端704に固定するために、繊維705は、対応する穴に接着されても、溶接されても、又は圧入されてもよい。他の実装形態では、繊維705はルーメン712内に配置された支持構造体に結合されており、図1の展開制御システム114によって遠位端704から展開させることができる。
図8Aに示すように、繊維705の近位端は繊維705の遠位端に向かって流体600を吸い上げ始めている。繊維705間の離隔距離によって、毛管力などによるマイクロ流体吸い上げを容易にしてもよい。更なる流体600がルーメン712内に押し込まれ、流体600の前部602は繊維705の遠位端に向かって進む。図8Cに示すように、更なる流体600がルーメン712内に押し込まれると、流体600の前部602は繊維705の遠位端を越えて進む。図8Cに示されるように、刷毛に塗料を「満たす」ことができるように、繊維705に流体600が「充満」していると考えてよい。外科用器具700は、流体600が組織に付着するように、外科医が組織治療部位に流体600をブラシ塗布する又は「塗る」よう操作してもよい。繊維705は親水性であってもよいが、眼内の網膜組織など体腔内のヒト組織の表面は、一般に、親水性である。したがって、繊維705を流体600で満たし、組織治療部位に接触させると、流体600は組織表面により引き付けられ、その後、繊維705に、流体600が組織表面により引き付けられることとなる。加えて、繊維705で組織治療部位に流体600を適用する前に、外科医はある時間の間待って流体600を部分硬化させてもよい。流体600を部分硬化することで、流体600の表面の接着強さを高め、組織表面への引力を高めてもよい。
ここで図9及び図10を参照すると、これら図に示されているのは、図7及び図8A~図8Cの外科用器具700の実装形態であり得る外科用器具700A及び外科用器具700Bの別の端面図である。図9に示すように、例示的な外科用器具700Aの長尺状管状部材702の遠位端704は略環状形状を有する。外科用器具700Aの長尺状管状部材702は中心ルーメン712を含み、中心ルーメン712を通じて、遠位端704及び遠位端704から突出した繊維705に流体600が送達されてもよい。図9に示すように、外科用器具700Aの繊維705は遠位端704の環状表面に対応する略円形構成で配置されている。図9に示される外科用器具700Aの実装形態は、約30本の繊維705を含む。図10は、エンドキャップ902を含む外科用器具700Bの実装形態を示す。エンドキャップ902は、エンドキャップ902から突出する複数の繊維705を含み、また、ルーメン712へのアクセスを提供する複数の開口904を含んでもよい。いくつかの実装形態では、複数の開口904のそれぞれは、長尺状管状部材702内に延びる別個のルーメンに対応する。いくつかの実装形態では、異なる流体材料が異なる開口904を通じて供給され、繊維705により画定される領域内で混合により組み合わされてもよい。繊維705は円形断面を有するものとして示されるが、他の実装形態において繊維705は異なる断面形状を有してもよい。例えば、繊維705は、楕円形、四角形、矩形、八角形、又は他の形状の断面を有してもよい。繊維705は、ポリマー、ガラス、金属、又は形状記憶材料などの可撓性材料から形成されてもよい。形状記憶材料は、ニチノールなどの金属合金及び非金属材料を含んでもよく、変形後に本来の形状に戻る能力を有してもよい。加えて、外科用器具700のいくつかの実装形態は、個々の繊維が異なる断面、異なる長さ、異なる直径、又は他の違いを有する繊維705を含んでもよい。
図7、図8A~図8C、図9及び図10に示される外科用器具700の種々の実装形態では(700A及び700Bの実装形態を含む)、個々の繊維は直径が約5μm(マイクロメートル)~約500μmの範囲である。いくつかの実装形態は、直径が約50μm~約100μmの範囲の繊維を含んでもよい。図9の実装形態は約30本の繊維を含み、図10に示される実装形態は約40本の繊維を含むが、種々の実装形態は15~100本の繊維のいずれを含んでもよい。しかし、いくつかの実装形態は、これより少数又は多数の繊維を含んでもよい。繊維705は、いくつかの実装形態では、長さが約0.5mm~約1mmの範囲であってもよく、他の実装形態では約5mm~約10mmの範囲であってもよい。したがって、繊維705は、種々の実装形態では、約0.5mm~約10mmの範囲であってもよい。これより長い及びこれより短い実装形態もまた、考えられる。
ここで図11を参照すると、この図に示されているのは、本開示の種々の実装形態による外科用器具を使用する方法1100の流れ図である。方法1100は、所望の条件による結果を生じさせるために順次実施される一連のステップ又は動作として示される。方法1100の実装形態は、列挙された動作の前、後、間に、又は列挙された動作の一部として更なる動作を含んでもよい。加えて、方法1100のいくつかの実装形態は、列挙された動作の全てを含まなくてもよい。
方法1100は、参照番号1102において開始してもよい。参照番号1102において、吸上部材が外科用器具の遠位端から展開される。例えば、吸上部材は、図7の繊維705、図2のリボン200、又は図4A及び図4Bの繊維400などの材料適用器105であってもよい。いくつかの実装形態では、吸上部材は、組織の一部分を所望の位置に固定するのに適した組織接着剤などの治療流体又は治療材料を引き付け、保持するための親水性表面を有してもよい。例示的な組織接着剤としては、ポリ(エチレングリコール)、又はアニメ(anime)反応性化学基を用いてヒドロゲルに架橋結合するPEG系ヒドロゲルなどのヒドロゲル系接着剤が挙げられ得る。他の例示的な組織接着剤としては、シアノアクリレートなどの非ヒドロゲル接着剤が挙げられ得る。
参照番号1104において、外科用器具の遠位端において外科用器具内に少なくとも一部延びるルーメンからある量の治療流体が注出されてもよい。ある量の治療流体はマイクロ流体力によって吸上部材に拘束される。例えば、流体源システム110は、治療流体をそれぞれ図1及び図7の長尺状管状部材102のルーメン112又は長尺状管状部材702のルーメン712内に押し込むために外科医が作動させてもよい。治療流体が外科用器具のルーメン内に押し込まれると、吸上部材(単数)又は吸上部材(複数)は治療流体を遠位に引き、長尺状管状部材への治療流体を吸上部材に固定し、それにより、外科医が外科用器具を位置決めする間、滴下を防止してもよい。ある量の治療流体は、(外科用器具100の)材料適用器105のループ500内、又は(外科用器具700の)繊維705によって画定された体積内に形成されてもよい。いくつかの実装形態では、吸上部材は、流体源システム110によって圧力又は力をかけることなく吸上部材がルーメン112から治療流体を引き出すように、より高い親水性を有してもよい。
いくつかの実装形態では、外科医は、ある量の治療流体が外科用器具の遠位端から注出された後、ある時間の間待ってもよい。この時間は、治療流体に部分硬化する時間を与えてもよく、これにより流体の粘性を高めてもよく、ある量の治療流体の表面の接着強さを高めてもよい。これにより、重力の作用、手術部位の動き、又は他の理由によって、ある量の治療流体が組織治療部位から滴下すること又はそうでなければ動くことを更に防止してもよい。ある量の治療流体が図5A~図5Cに示すようなループ500などのループ内に配置される実装形態では、この時間によって、治療流体を部分硬化させ、治療流体により、組織の一部分の治療のために適用され得る膜を形成してもよい。膜の厚さは、外科用器具の遠位端から注出される治療流体の量に対応する。
参照番号1106において、ある量の治療流体が外科治療部位の組織の一部分へと移動される。例えば、外科医は外科用器具100の遠位端104を移動させて図1の治療部位140の組織に材料適用器105を接触させてもよい。材料適用器105を後退させたとき治療流体が治療部位の所定位置に留まるように、治療流体の接着強さは材料適用器105に対するものより組織に対するものの方が大きくてもよい。したがって、吸上部材は外科用器具100のルーメン112の内部表面に比べてより親水性であってもよく、治療される組織に比べてより親水性でなくてもよい。いくつかの実装形態では、方法1100は、治療流体を部分硬化させるステップ又は動作を含み、このステップ又は動作は、空気への曝露又は紫外線若しくは可視光線などの活性エネルギーへの曝露によって行ってもよい。治療流体が2液の相互作用によって硬化する2液組合せ型である実装形態では、硬化は、成分が混合された後、ある時間待つことによって行われてもよい。いくつかの実装形態では、2つを超える成分が含まれてもよい。加えて、治療流体を組織と接触させた後、方法1100は、硬化操作を含んでもよい。いくつかの実装形態では、硬化操作又はプロセスは、外科用器具の除去前に治療流体を更に硬化させるステップと、次いで、治療流体を、その後、完全硬化させるステップを含んでもよい。
方法1100のいくつかの実装形態では、制御システムは外科医に、治療流体が所望の点まで部分硬化されたこと、及び外科医が治療されるべき組織に治療流体を接触させてもよいことを示すためのフィードバックを与えてもよい。例えば、所定量の治療流体が材料適用器105に注出された後にタイマーを作動させてもよい、又は自己硬化治療流体の反応成分を組み合わせる混合操作が行われた後にタイマーを作動させてもよい。タイマーは、可聴又は視覚的合図を外科医に与えてもよい。加えて、組織との接触が行われた後に治療流体を更に硬化させるステップを含む実装形態では、制御システムは、外科用器具を除去してもよいことを示すためにオーディオ又はビデオフィードバックなどのフィードバックを与えてもよい。
本開示の実装形態は、眼科処置及び他の腔内処置において、特に治療部位へのアクセスが小さな切開によって与えられる場合、治療部位に治療材料を適用するために使用してもよい外科用器具を含んでもよい。加えて、このような外科用器具を使用する方法もまた本明細書中に記載される。本明細書中に記載される原理の使用によって、外科医は流体治療材料を正確に成形し、配置し、所望の治療部位の組織(単数)又は組織(複数)への治療材料の接着を容易にすることができる。治療材料は周囲組織に構造的バリア又は構造的支持を与えてもよく、組織に更なる治療的利益を与える1種以上の生体活性成分を含んでもよい。治療材料は、また、組織(単数)又は組織(複数)の治癒を促進するために組織(単数)又は組織(複数)を所望の位置に固定してもよい。例えば、網膜の裂け目を密閉するために、又は網膜が治癒する間の数週間の期間にわたり断裂した網膜を所定位置に固定するために、本明細書中に記載される原理の実装形態を用いてもよい。更に、治療材料は、患者が特定の頭位を維持することを必要とせず、断裂した網膜を所定位置に固定してもよい。
当業者であれば、本開示により包含される実装形態は上述の特定の例示的な実装形態に限定されないことを理解するであろう。この点に関し、例証的な実装形態を示し、記載してきたが、前述の開示において、広範な修正、変更、及び置換は考えられる。本開示の範囲から逸脱することなく前述のものに対してこのような変化を施してもよいと理解される。したがって、添付の特許請求の範囲は広く且つ本開示に合致する状態で解釈されることが適切である。

Claims (9)

  1. 近位端と、遠位端と、前記近位端と前記遠位端との間に延びるルーメンと、を有する長尺状管状部材であって、患者の体腔内に貫入するように構成されている、長尺状管状部材と、
    前記長尺状管状部材の前記遠位端を越えて延びる可撓性のある吸上部材であって、前記ルーメンを通じて送達されるある量の治療流体を、前記吸上部材から前記体腔内の標的組織に適用するために、前記吸上部材に固定するように構成されている材料のループ又は複数の繊維を備える、吸上部材と、
    を含んでおり、
    前記材料のループを備える前記吸上部材は、前記長尺状管状部材の内部へ後退させるように構成され、前記長尺状管状部材の前記遠位端を越えて完全に展開した状態にある前記材料のループは、前記ルーメンの直径よりも大きな幅を有し、
    前記吸上部材が前記遠位端から突出するループを形成するように、前記吸上部材の両端は、眼科外科用器具の使用中に前記ルーメンの内側に留まり、
    前記吸上部材を押し出し、又は、前記ルーメンの内側へ後退させるように、前記吸上部材の両端は、展開制御システムに接続されている、又は、
    前記複数の繊維は、前記複数の繊維の繊維間の毛管力を通じてマイクロ流体吸い上げが容易となるように構成された離隔距離を有し、前記長尺状管状部材の前記遠位端は、キャップが嵌められ、かつ、前記長尺状管状部材の内側を延在する複数の前記ルーメンに個別に対応する複数の開口を備えており、異なる流体材料が異なる前記開口を通じて前記繊維へ移動することを許容するように構成されている、眼科外科用器具。
  2. 前記材料は、
    金属、
    エラストマー、
    形状記憶材料、
    ポリマー、及び
    ガラス
    のうちの1つである、請求項1に記載の眼科外科用器具。
  3. 前記治療流体は組織接着剤である、請求項1に記載の眼科外科用器具。
  4. 前記長尺状管状部材の前記ルーメンに結合された流体源を更に含む、請求項1に記載の眼科外科用器具。
  5. 近位端と、遠位端と、前記近位端と前記遠位端との間に延びるルーメンと、を有する長尺状管状部材であって、患者の体腔内に挿入されるように構成されている、長尺状管状部材と、
    治療流体を含むリザーバと、前記長尺状管状部材と結合されており、前記リザーバからの治療流体が前記長尺状管状部材のルーメンを通じて注出されるように構成された注出システムと、を備えた流体源システムと、
    前記長尺状管状部材の前記遠位端を越えて延びる可撓性のある吸上部材であって、前記吸上部材から前記体腔内の標的組織に適用するために、前記ルーメンを通じて送達されるある量の治療流体を前記吸上部材に固定するように構成されている材料のループ又は複数の繊維を備える、吸上部材と、
    を含んでおり、
    前記材料のループを備える前記吸上部材は、前記長尺状管状部材の内部へ後退させるように構成され、前記長尺状管状部材の前記遠位端を越えて完全に展開した状態にある前記材料のループは、前記ルーメンの直径よりも大きな幅を有し、
    前記吸上部材が前記遠位端から突出するループを形成するように、前記吸上部材の両端は、眼科外科用器具の使用中に前記ルーメンの内側に留まり、
    前記吸上部材が押し出し、又は、前記ルーメンの内側へ後退させるように、前記吸上部材の両端は、展開制御システムに接続されている、又は、
    前記複数の繊維は、前記複数の繊維の繊維間の毛管力を通じてマイクロ流体吸い上げが容易となるように構成された離隔距離を有し、前記長尺状管状部材の前記遠位端は、キャップが嵌められ、かつ、前記長尺状管状部材の内側を延在する複数の前記ルーメンに個別に対応する複数の開口を備えており、異なる流体材料が異なる前記開口を通じて前記繊維へ移動することを許容するように構成されている、眼科外科用器具。
  6. 前記吸上部材は矩形断面を有する、請求項5に記載の眼科外科用器具。
  7. 前記流体源は、前記吸上部材が前記長尺状管状部材の前記遠位端を越えて展開すると、前記ルーメンを通じて流体を注出するように構成されている、請求項5に記載の眼科外科用器具。
  8. 前記繊維は親水性コーティングを有する、請求項5に記載の眼科外科用器具。
  9. 前記ルーメンの直径は約0.2mm~約0.6mmの範囲内である、請求項5に記載の眼科外科用器具。
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