JP7283982B2 - レーザ加工装置およびレーザ加工方法 - Google Patents
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Description
レーザ発振器から出射されたレーザパルスをガルバノスキャナにより2次元方向へ偏向し、集光レンズ(Fθレンズ)を介してテーブルに載置されたプリント基板に照射するようになっている。
従来のレーザ加工装置においては、例えば、特許文献1に示すように、プリント基板1の厚みを一様と見做し、プリント基板の表面が測定したテーブルの高さに基づいて計算した位置にあるとし、その高さを基準にしてレーザ照射部のプリント基板の厚み方向、すなわち集光レンズの光軸方向の位置を調整するようにしている。
しかしながら、このプリント基板の厚みは詳細に見れば一様ではない。従って、表面の高さが基準と異なる加工位置においては、レーザ照射部との間隔が集光レンズの焦点距離との関係で適正なものでなくなり、穴形状が悪い等、加工品質を落とす問題がある。
図1は、本発明の一実施例となるレーザ加工装置のブロック図である。各構成要素や接続線は、主に実施例を説明するために必要と考えられるものを示してあり、レーザ加工装置として必要な全てを示している訳ではない。
このレーザ加工装置では、プリント基板1を載置する加工テーブル11はテーブル駆動部12と結合され、加工テーブル11を駆動することによってプリント基板1とレーザ照射ユニット13とのX、Y方向の相対移動を行えるようになっている。これにより、プリント基板1の所定の位置にレーザ照射ユニット13からレーザパルスを照射させ、穴あけ加工を行うようになっている。
レーザ照射ユニット13は照射ユニット駆動部18と結合され、Z軸方向(集光レンズ14の光軸方向)、すなわちプリント基板1の厚み方向に移動することができるようになっている。
図2はレーザ加工のワークとなるプリント基板1の断面図である。変位センサ17は、プリント基板1のZ軸方向から見て任意位置の表面の高さを測定するものであり、H0を基準とし、表面位置Aでは変位量は-Ah、表面位置Bでは変位量は+Bhと検出する。
一つの区画内においては変位量の差は小さいものとし、逆に区画内の差が小さくなるように一つの区画の大きさが設定されている。
一つの区画の大きさはガルバノスキャナ16の一つの走査エリアの整数倍で、その大きさよりも相当大きい。プリント基板1の加工は、区画S1、S2、S3・・・のそれぞれにおいて、ガルバノスキャナ15の一つの走査エリアを単位にして行う。
図4は図3における区画Snの中を説明するための図である。P0は区画Sn内での二つの対角線の交点、P1~4は区画Sn内での二つの対角線においてちょうど中間に位置する点を結んだ四辺形32の頂点である。
先ず、区画S1、S2、S3・・・の各々毎に、頂点P1~4の座標に基づき加工テーブル11を介してプリント基板1を変位センサ17に対し相対移動させ、各頂点P1~4での変位量を変位センサ17で検出し、Z軸補正記憶部25に記憶する(ステップ100)。Z軸補正記憶部25の内容を図6に示す。
次に、区画S1、S2、S3・・・の各々毎にZ軸補正記憶部25から4つの頂点P1~4での変位量hを読出し、これらの変位量の平均hm(以下、平均変位量と呼ぶ)を求め、Z軸補正記憶部25に記憶する(ステップ200)。
例えば、図6において平均変位量hmがhm1、hm2、hm3ならば、それぞれZ軸補正値はk1、k2、k3、という具合である。
なお、図6はZ軸補正記憶部25に記憶されたデータの相互の論理的関係を説明するためのものであり、各種のデータが必ずしも図示の通りに記憶されている必要はない。要は、上記した論理的関係で各区画S1、S2、S3・・・のそれぞれのZ軸補正値K1、K2、K3・・・が得られるようになっていればよい。
図7は複数の区画の加工過程を説明するための図である。加工の順序は図3での矢印に示すように、区画S1、S2、S3の順に行われるものとする。図7において、相対移動N1とN2は、前の区画の加工が終了してガルバノスキャナ15の走査エリアを次の区画の最初の走査エリアに位置合わせするために、加工テーブル11を駆動する時間である。
また相対移動N2を行っている期間においては、同様にして次の区画S3の加工を始める前までにレーザ照射ユニット13のZ軸位置を適正な加工品質を確保できる位置への位置決めを完了する。
要は、区画内でのいずれの位置においても適正な加工品質を確保できるように、区画の各々の大きさ及び変位量の検出方法を定めればよい。
さらに、区画S1、S2、S3・・・の各々の大きさは等しいものの場合を説明したが、異なっていてもよい。例えば、一つのZ軸補正値で補正できるように区画を設定するようにしてもよい。
13:レーザ照射ユニット、14:集光レンズ、15:レーザ発振器、
16:ガルバノスキャナ、17:変位センサ、18:照射ユニット駆動部、
19:全体制御部、20:テーブル駆動制御部、21:ガルバノスキャナ制御部、
22:照射ユニット駆動制御部、23:プログラム記憶部、24:頂点記憶部、
25:Z軸補正記憶部
Claims (2)
- 被加工物を載置するテーブルと、集光レンズを介し前記被加工物にレーザを照射するレーザ照射部と、当該レーザ照射部を前記集光レンズの光軸方向での移動を行うための第1の駆動部と、当該第1の駆動部による移動動作を制御する移動制御部と、前記テーブルと前記レーザ照射部との相対移動を行う第2の駆動部とを有するレーザ加工装置において、
複数の区画に論理的に分割された前記被加工物の表面の前記区画内の各々における少なくとも一つの位置の前記光軸方向での高さを検出するセンサを設け、
前記移動制御部は、前記第2の駆動部による相対移動を伴って前記区画の各々での加工を順次行う場合、新たな加工位置となる区画への前記相対移動を行う期間において前記センサによる検出結果に基づいて前記第1の駆動部を動作させ、
前記センサが検出する前記位置は、前記区画の頂点を結ぶ二つの対角線において当該対角線の交点と前記区画の頂点との中間に位置する複数点に設定され、
前記移動制御部は、前記複数点での検出値を平均した平均値に基づいて前記第1の駆動部の動作を制御する、
レーザ加工装置。 - 集光レンズを介して被加工物にレーザを照射するレーザ照射部であって前記集光レンズの光軸方向への移動ができるものと、被加工物を載置するテーブルとの相対移動を行うことにより、前記被加工物の表面における異なる位置での加工を行うようにしたレーザ加工方法において、
前記被加工物を加工する前に複数の区画に論理的に分割された前記被加工物の表面の前記区画内の各々における少なくとも一つの位置の前記光軸方向での高さを検出し、当該検出結果に基づいて新たな加工位置となる区画への前記相対移動を行う期間において前記レーザ照射部の前記光軸方向への移動を行い、
前記光軸方向での高さを検出する前記位置は、前記区画の頂点を結ぶ二つの対角線において当該対角線の交点と前記区画の頂点との中間に位置する複数点に設定され、
前記複数点での検出値を平均した平均値に基づいて前記レーザ照射部の前記光軸方向への移動を行う、
レーザ加工方法。
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