JP7283442B2 - 照明装置 - Google Patents

Description

本発明は、照明装置に関する。

従来、光を面状ないし帯状に放射する照明装置が知られている（例えば、特許文献１）。この照明装置は、光源と、導光体と、を備えている。光源は、光を出射する砲弾型のＬＥＤランプである。導光体は、所定方向に延在して、光源から出射された光が導入される部材である。上記の光源は、導光体の長手方向端部にその長手方向側から挿入されて配置されている。光源から出射された光は、導光体に導入された後、導光体の短手方向の一端面に設けられた面（すなわち、発光面）から放射される。

特開２００７－１８５９８０号公報

しかしながら、砲弾型のＬＥＤランプでは、リード型の電子部品を用いることが必要であるので、部品単価が高くなる。そこで、部品単価を低く抑えるため、表面実装（ＳＭＤ）型のＬＥＤランプを採用することが考えられる。しかし、このＳＭＤ型のＬＥＤランプでは、光源から発光面までの光路長が短いと、光を十分に拡散することができず、面状ないし帯状の発光面の均一性が損なわれる。

本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、表面実装型の光源を用いて発光させる発光面の均一性を向上させることが可能な照明装置を提供することを目的とする。

本発明の一態様に係る照明装置は、光を出射する表面実装型の光源と、所定方向に延在し、前記光源から出射された光が導入される導光体と、を備える照明装置であって、前記導光体は、前記光源に対して前記導光体の発光面に沿った第一短手方向に配置され、前記光源から前記第一短手方向に出射された光を前記導光体の長手方向に拡散させる長手方向光拡散部を有する。

この構成によれば、表面実装型の光源から第一短手方向に出射された光を、導光体の長手方向光拡散部により長手方向に拡散させて、導光体の長手方向端部側まで光を進行させることができる。従って、表面実装型の光源を用いて発光させる発光面の均一性を向上させることができる。

本発明の一実施形態に係る照明装置の正面上方側からの斜視図である。 実施形態の照明装置の背面下方側からの斜視図である。 実施形態の照明装置が備える光源ユニットの回路図である。 実施形態の照明装置の六面図であって、（Ａ）は正面図、（Ｂ）は平面図、（Ｃ）は左側面図、（Ｄ）は右側面図、（Ｅ）は背面図、（Ｆ）は底面図である。 実施形態の照明装置を図４に示すV－Vで切断した際の断面図である。 実施形態の照明装置を図４に示すVI－VIで切断した際の断面図である。 実施形態の照明装置が備える導光体の斜視図である。 実施形態の照明装置の導光体の六面図であって、（Ａ）は正面図、（Ｂ）は平面図、（Ｃ）は左側面図、（Ｄ）は右側面図、（Ｅ）は背面図、（Ｆ）は底面図である。 実施形態の照明装置の導光体を図８に示すIX－IXで切断した際の断面図及び短手方向への光の拡散を模式的に表した図である。 実施形態の照明装置の導光体における長手方向への光の拡散を模式的に表した図である。 実施形態の照明装置の導光体における長手方向位置と照度との関係を表した図である。 実施形態の照明装置の導光体における長手方向位置と輝度との関係を表した図である。 実施形態の照明装置の導光体における長手方向位置と輝度との関係の第一要部を表した拡大図である。 実施形態の照明装置の導光体における長手方向位置と輝度との関係の第二要部を表した拡大図である。

以下、本発明に係る照明装置の具体的な実施形態について、図面を用いて説明する。

本実施形態の照明装置１は、光を面状ないし帯状に放射する装置である。照明装置１は、例えば車両の内装品（具体的には、インサイドハンドルベゼルなど）に取り付けられ、その内装品の表面から光を放射する。照明装置１は、例えば、インサイドハンドルベゼルの裏面側上部に取り付けられ、下面側から発光する。以下、本実施形態の照明装置１において、発光面は下面にあるものとする。

照明装置１は、図１及び図２に示す如く、ハウジングカバー１０と、光源ユニット２０と、導光体３０と、を備えている。

ハウジングカバー１０は、光源ユニット２０及び導光体３０を覆うハウジング部材である。ハウジングカバー１０は、保護機能、デザイン機能、光害防止機能、光反射機能などを有している。保護機能は、光源ユニット２０及び導光体３０を保護する機能である。デザイン機能は、照明装置１のデザイン性を向上させる機能である。光害防止機能は、光源ユニット２０から導光体３０側とは異なる方向に出射された光が発光面以外から漏れるのを防止する機能である。光反射機能は、光源ユニット２０から導光体３０側とは異なる方向に出射された光を導光体３０側に反射する機能である。

ハウジングカバー１０は、縁が立設した略長方形のトレイ状に形成されている。ハウジングカバー１０は、光の反射性・拡散性と、他部品とのコネクタ性（例えば、強度，寸法安定性，耐電圧など）と、を考慮した形状及び材質に形成されている。ハウジングカバー１０は、白色系樹脂からなる。ハウジングカバー１０の材質は、例えば、ポリブチレンテレフタレート（ＰＢＴ）、ポリプロピレン（ＰＰ）、ポリエチレン（ＰＥ）、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン（ＡＢＳ）などの樹脂材料である。

尚、ハウジングカバー１０の材質としては、材料強度を高く成型収縮率を小さくするため、例えばＰＢＴを用いることが好ましい。また、ハウジングカバー１０の材質には、光の反射性・拡散性を向上させるため、例えば酸化チタン（ＴｉＯ_２）が含まれることが好ましい。この酸化チタンの含有割合は、例えば１５％～２０％程度であることが好ましい。

ハウジングカバー１０は、図２、図４、及び図５に示す如く、第一開口部１１と、第二開口部１２と、を有している。第一開口部１１は、光源ユニット２０が差し込まれる開口である。光源ユニット２０とハウジングカバー１０とは、光源ユニット２０が第一開口部１１に差し込まれた状態で互いに位置決めされて係止される。また、第二開口部１２は、導光体３０が嵌る開口である。導光体３０とハウジングカバー１０とは、導光体３０が第二開口部１２に嵌った状態で互いに位置決めされて係止される。

光源ユニット２０は、光を発するユニットである。光源ユニット２０は、図３に示す如く、光源２１と、ツェナダイオード２２と、抵抗２３と、ダイオード２４と、を有している。光源２１、ツェナダイオード２２、抵抗２３、及びダイオード２４は、光源２１を点灯させる点灯回路を構成している。光源２１、ツェナダイオード２２、抵抗２３、及びダイオード２４は、ケース型のホルダに収容される基板２５（図５及び図６参照）上に実装されて配置されている。光源ユニット２０は、そのホルダがハウジングカバー１０の第一開口部１１に差し込まれることでハウジングカバー１０に取り付け固定される。

光源２１は、光を出射するＬＥＤ（Light Emitting Diode）ランプである。具体的には、光源２１は、ＬＥＤ素子が基板２５上に実装された表面実装（ＳＭＤ）型のＬＥＤランプである。光源２１は、青色系の発光ダイオードと黄色系の蛍光体（ＹＡＧ）とを含み、白色系の光を出射する。光源２１は、全方位に光を出射する。ツェナダイオード２２及びダイオード２４は、点灯する光源２１を保護する回路部品である。

導光体３０は、光源２１から出射された光を面状ないし帯状の光に変換するレンズ部材である（図７及び図８参照）。導光体３０には、光源２１から出射された光が導入される。導光体３０の材質は、例えばＰＣ（ポリカーボネート）やＰＭＭＡ（アクリル）などの樹脂材料であって、拡散剤入りの材質である。

導光体３０は、板状に形成されており、所定方向に延在している。導光体３０は、光源２１の出射した光を集光し、全反射し、導光し、拡散して光を面状ないし帯状に放射するようにレンズカットされている。導光体３０は、図９及び図１０に示す如く、光入射面３１と、スリット部３２と、光反射面３３と、発光方向光拡散部３４と、発光面３５と、長手方向光拡散部３６と、を有している。以下、導光体３０の延在する所定方向を長手方向Ｘと、長手方向Ｘに直交する短手方向のうち発光面３５に沿った方向を第一短手方向Ｙと、長手方向Ｘに直交する短手方向のうち発光面３５に直交する方向（すなわち、長手方向Ｘ及び第一短手方向Ｙの双方に直交する方向）を第二短手方向Ｚと、それぞれ称す。

光入射面３１は、光源２１から第二短手方向Ｚに出射された光が入射する面である。光源２１は、導光体３０の内側に配置されており、具体的には、その導光体３０に対して第二短手方向Ｚに導光体３０の長手方向Ｘの略中央付近に対向するように配置されている。光入射面３１と光源２１とは、所定距離離れて配置されている。

光入射面３１は、光源２１側（すなわち、第二短手方向Ｚ）に向けて突出するように断面Ｒ面状に形成された面であって、その断面Ｒ面が長手方向Ｘに沿って延在するようにトンネル状に形成されている。光入射面３１は、第一短手方向Ｙにおいて所定幅を有するように形成されている。光入射面３１は、光源２１から第二短手方向Ｚに出射された光を集光する役割を有している。光源２１から光入射面３１に入射した光は、導光体３０を第二短手方向Ｚへ進行しながら集光される。

スリット部３２は、光入射面３１に集光された光を全反射させるための溝である。スリット部３２は、導光体３０の表出する外面（すなわち、表面）３０ａに設けられており、長手方向Ｘに沿って直線状に延在している。表面３０ａは、平面状に形成されている。スリット部３２は、断面形状が開口側の幅が底側の幅に比して大きい略台形状になるように形成されている。スリット部３２の内側には、傾斜面３２ａが形成されている。

傾斜面３２ａは、表面３０ａに対して傾斜した面をなしている。傾斜面３２ａは、光源２１から見て光入射面３１を挟んで第二短手方向Ｚに沿って並ぶ位置に設けられている。傾斜面３２ａは、第一短手方向Ｙにおいて所定幅を有するように形成されている。傾斜面３２ａと光入射面３１とは、所定距離離れて配置されている。

光反射面３３は、光入射面３１により集光した光を第一短手方向Ｙに全反射させる面である。光反射面３３は、上記の傾斜面３２ａである。光反射面３３は、表面３０ａに対して傾斜しつつ長手方向Ｘに沿って直線状に延在している。光源２１から光入射面３１に入射した光は、導光体３０を第二短手方向Ｚへ進行しながら集光した後、光反射面３３で第一短手方向Ｙに反射される。

発光方向光拡散部３４は、光反射面３３に反射した光を更に第二短手方向Ｚに反射しつつ長手方向Ｘに拡散させる部位である。発光方向光拡散部３４は、凹溝３４ａを有している。凹溝３４ａは、光反射面３３から導光体３０内を第一短手方向Ｙに進行した光を第二短手方向Ｚ及び長手方向Ｘを含む方向に反射して進行させるための溝である。凹溝３４ａは、導光体３０の光入射面３１が形成された面と同じ内面（すなわち、裏面）３０ｂに形成されている。凹溝３４ａは、導光体３０の長手方向Ｘに沿って延在している。凹溝３４ａは、所定の溝幅を有している。凹溝３４ａは、断面Ｒ面状に形成されている。凹溝３４ａは、第一短手方向Ｙにおいて所定幅を有するように形成されている。

凹溝３４ａは、複数設けられている。複数の凹溝３４ａは、互いに略平行に延在しており、第一短手方向Ｙにおいて所定のピッチ距離で並んで配置されている。尚、裏面３０ｂのうち凹溝３４ａが設けられた部位は、表面３０ａに平行な部位に対して傾斜していてよい。この場合、この裏面部位の傾斜は、傾斜面３２ａから第一短手方向Ｙにおいて遠い部位ほど第二短手方向Ｚにおいて表面３０ａに近づくように形成されていることとしてよい。

導光体３０の光反射面３３から凹溝３４ａまでの第一短手方向Ｙの導光距離は、予め所定距離に設定されている。光反射面３３に反射した光は、導光体３０内を第一短手方向Ｙへ進行して凹溝３４ａに到達し、その凹溝３４ａで第二短手方向Ｚ及び長手方向Ｘを含む方向に反射されて再び導光体３０内を進行する。また、導光体３０の凹溝３４ａから発光面３５までの第二短手方向Ｚの導光厚は、予め所定厚に設定されている。凹溝３４ａに到達した光は、導光体３０内を第二短手方向Ｚ及び長手方向Ｘを含む方向へ進行して、やがて発光面３５に到達する。

発光面３５は、光源２１からの光を外部に放射する面である。発光面３５は、導光体３０の表面３０ａに形成されており、その表面３０ａの一部（図４（Ｅ）に領域Ｓで示す範囲）である。発光面３５は、表面３０ａのうちスリット部３２に平行に長手方向Ｘに沿って延在するように面状に形成されている。発光面３５は、表面３０ａのうちスリット部３２に対して第一短手方向Ｙの一方に偏った位置、具体的には、発光方向光拡散部３４に対して第二短手方向Ｚに対向する位置に設けられている。発光方向光拡散部３４からの光は、発光面３５を透過して外部に放射される。

長手方向光拡散部３６は、光源２１から第一短手方向Ｙに出射された光を長手方向Ｘに拡散させる部位である。長手方向光拡散部３６から長手方向Ｘに拡散された光は、発光面３５の長手方向端部側から外部に放射される。長手方向光拡散部３６は、導光体３０の裏面３０ｂから第二短手方向Ｚに突出しており、光源２１に対して第一短手方向Ｙに隣接するように形成配置されている。

長手方向光拡散部３６は、図６、図７、図８、図９、及び図１０に示す如く、第一光拡散部３６ａと、第二光拡散部３６ｂと、を有している。第一光拡散部３６ａ及び第二光拡散部３６ｂはそれぞれ、光源２１を挟んで第一短手方向Ｙに互いに対向するように配置されている。第一光拡散部３６ａ及び第二光拡散部３６ｂはそれぞれ、導光体３０の裏面３０ｂから第二短手方向Ｚに突出している。第一光拡散部３６ａ及び第二光拡散部３６ｂはそれぞれ、光源２１から第一短手方向Ｙに出射された光を遮光しつつ長手方向Ｘに反射して拡散させる。

第一光拡散部３６ａは、光源２１に対して第一短手方向Ｙの一方側（具体的には、図９に示す如く発光面３５に近い側）に配置されている。第一光拡散部３６ａにおける裏面３０ｂからの突出形状は、図１０に示す如く、第二短手方向Ｚから見て、第一短手方向Ｙに向いて光源２１に対向する表面が長手方向Ｘ中央部から長手方向Ｘ端部にかけて所定曲率で湾曲するように長手方向Ｘで左右対称な三角形状又はハート形状である。第一光拡散部３６ａは、光源２１から第一短手方向Ｙの発光面３５に近い側に出射された光を遮光ないし長手方向Ｘに反射させて長手方向Ｘ両側に拡散させる。

第二光拡散部３６ｂは、光源２１に対して第一短手方向Ｙの他方側（具体的には、図９に示す如く発光面３５から遠い側）に配置されている。第二光拡散部３６ｂにおける裏面３０ｂからの突出形状は、図１０に示す如く、第二短手方向Ｚから見て、第一短手方向Ｙに向いて光源２１に対向する表面が長手方向Ｘ中央部から長手方向Ｘ端部にかけて所定曲率で湾曲しながら延びるように長手方向Ｘで左右対称な長板形状である。第二光拡散部３６ｂは、光源２１から第一短手方向Ｙの発光面３５から遠い側に出射された光を第一短手方向Ｙの発光面３５側及び長手方向Ｘを含む方向に反射させて長手方向Ｘ両側に拡散させる。

尚、第二光拡散部３６ｂの曲率は、第一光拡散部３６ａの曲率に比して小さい。第二光拡散部３６ｂは、第一光拡散部３６ａに比して大きな形状に形成されている。具体的には、第二光拡散部３６ｂの長手方向Ｘ端部間の長さは、第一光拡散部３６ａの長手方向Ｘ端部間の長さに比して長い。

第一光拡散部３６ａ及び第二光拡散部３６ｂはそれぞれ、図６に示す如く、光源２１が実装された基板２５をハウジングカバー１０に押さえ付けるリブ機能を有している。第一光拡散部３６ａ及び第二光拡散部３６ｂそれぞれの突出先端部には、円柱状のリブ３６ｃが突出して設けられている。光源２１が実装された基板２５は、第一光拡散部３６ａのリブ３６ｃの先端面とハウジングカバー１０の内面との間に挟まれると共に、第二光拡散部３６ｂのリブ３６ｃの先端面とハウジングカバー１０の内面との間に挟まれる。

次に、照明装置１の動作について説明する。
照明装置１は、光源ユニット２０が車両側の電源に配線接続された状態でコントローラにより発光制御される。例えば、車両ドアの開閉に合わせて光源２１による光の出射が制御される。

照明装置１において、光源２１が光を出射すると、その光のうち第二短手方向Ｚ（具体的には、導光体３０の裏面３０ｂに対向する下側）に出射された光は、図９に破線で示す如く、導光体３０の光入射面３１に入射された後に、その導光体３０内を第二短手方向Ｚへ進行しながら集光される。この集光された光は、スリット部３２の傾斜面３２ａすなわち光反射面３３で第一短手方向Ｙに反射された後に、導光体３０内を第一短手方向Ｙへ進行する。この光反射面３３で反射した光は、発光方向光拡散部３４の凹溝３４ａに到達すると、その凹溝３４ａで第二短手方向Ｚ及び長手方向Ｘを含む方向に反射し、導光体３０内をその方向へ進行することで、長手方向Ｘへ拡散される。そして、その光は、発光面３５に到達すると、その発光面３５を透過して外部に放射される。

また、光源２１から出射された光のうち第一短手方向Ｙの一方側に出射された光は、図１０に破線で示す如く、長手方向光拡散部３６の第一光拡散部３６ａの第一短手方向Ｙに向いて光源２１に対向する表面で遮光ないし長手方向Ｘに反射する。また、光源２１から出射された光のうち第一短手方向Ｙの他方側に出射された光は、長手方向光拡散部３６の第二光拡散部３６ｂの第一短手方向Ｙに向いて光源２１に対向する表面で第一短手方向Ｙの発光面３５側及び長手方向Ｘを含む方向に反射する。これらの反射した光はそれぞれ、導光体３０の裏面３０ｂに近づきながら長手方向Ｘへ進行して拡散される。そして、その光は、発光面３５に到達して外部に放射される。

更に、光源２１から出射された光のうち上記以外の光（例えば、第二短手方向Ｚ（具体的には、導光体３０の裏面３０ｂに対向しない上側）に出射された光など）や導光体３０の裏面３０ｂで反射した光のうちの一部は、ハウジングカバー１０で導光体３０の裏面３０ｂに向けて反射される。この導光体３０の裏面３０ｂ側に反射した光は、やがて導光体３０内を進行して導光体３０側の光に変換される。そして、その光は、発光面３５に到達して外部に放射される。

発光面３５から放射される光は、導光体３０の表面３０ａに長手方向Ｘ及び第一短手方向Ｙの双方に延びた状態で面状ないし帯状に形成される。従って、照明装置１によれば、表面実装側の光源２１を用いて発光面３５から面状ないし帯状に発光させることができる。発光面３５から放射された光は、インサイドハンドルベゼルの下面側から外部に放射され車室内へ届く。これにより、照明装置１が発光して、インサイドハンドルベゼルが照明される。

次に、照明装置１の効果について説明する。
照明装置１において、導光体３０は、光源２１から導光体３０の発光面３５に沿った第一短手方向Ｙに出射された光を長手方向Ｘに拡散させる長手方向光拡散部３６を有する。かかる構成によれば、光源２１から第一短手方向Ｙに出射された光は、導光体３０の長手方向光拡散部３６により長手方向Ｘに拡散される。光源２１からの光が長手方向Ｘに拡散されれば、導光体３０の長手方向端部側まで光を進行させることができ、導光体３０の表面３０ａから外部に放射される光を長手方向Ｘに延びた面状ないし帯状とすることができる。

光源２１は、上記の如く、表面実装型のＬＥＤランプであって、この光源２１から発光面３５までの直線距離（すなわち、第二短手方向Ｚの距離）は、比較的短い。しかし、光源２１から第一短手方向Ｙに出射された光は、上記の如く、長手方向光拡散部３６により長手方向Ｘに拡散されるので、光源２１から発光面３５までの光路長は、上記の直線距離に比して長くなる。このため、光源２１からの光路長を十分に確保して光を導光体３０の長手方向Ｘ端部まで拡散することができ、表面実装型の光源２１を用いて光を放射する発光面３５の均一性を向上させることができる。従って、発光面３５を面状ないし帯状に均一に発光させることができる。

例えば図１１に示す如く、導光体３０の表面３０ａから５０ミリメートル離れた位置での照度は、その位置が光源２１を中心にして長手方向Ｘに離れるほど小さくなる。しかし、この照度は、導光体３０に長手方向光拡散部３６が設けられている場合と仮に長手方向光拡散部３６が設けられていない場合とを比較してほとんど変わらない。

一方、図１２、図１３、及び図１４に示す如く、導光体３０の表面３０ａの輝度は、位置が光源２１を中心にして長手方向Ｘに離れるほど小さくなるが、その輝度は、導光体３０に長手方向光拡散部３６が設けられている場合と仮に長手方向光拡散部３６が設けられていない場合とを比較すると、変化する。具体的には、導光体３０に長手方向光拡散部３６が設けられている場合は、仮に長手方向光拡散部３６が設けられていない場合に比して、光源２１付近の位置での輝度は小さくなると共に、光源２１から長手方向Ｘに離れた位置（例えば２０ｃｍ離れた位置）での輝度は大きくなる。

すなわち、照明装置１の如く導光体３０に長手方向光拡散部３６が設けられていれば、仮に導光体３０に長手方向光拡散部３６が設けられていない場合に比して、導光体３０の長手方向中央部の発光状態が暗くなる一方、導光体３０の長手方向端部の発光状態が明るくなる。従って、表面実装型の光源２１を用いて発光させる発光面３５の均一性が向上する。

また、光源２１は、表面実装型のＬＥＤランプであるので、砲弾型のＬＥＤランプに比べて部品単価が低く抑えられる。従って、安価な光源２１を用いて発光面３５を面状ないし帯状に均一に発光させることができる。また、光源２１から長手方向光拡散部３６までの第一短手方向Ｙの距離が短くても、光源２１からの光がその長手方向光拡散部３６により長手方向Ｘに拡散される。従って、照明装置１の第一短手方向Ｙの寸法を短くすることができ、照明装置１の薄型化を図ることができる。

また、長手方向光拡散部３６は、光源２１から第一短手方向Ｙの一方側に出射された光を長手方向Ｘに拡散させる第一光拡散部３６ａと、光源２１から第一短手方向Ｙの他方側に出射された光を長手方向Ｘに拡散させる第二光拡散部３６ｂと、を有する。かかる構成によれば、光源２１から第一短手方向Ｙの一方側に出射された光及び光源２１から第一短手方向Ｙの他方側に出射された光の双方を長手方向Ｘに拡散することができるので、光源２１からの光を効率的に導光体３０の長手方向端部まで拡散することができる。

特に、第一短手方向Ｙの発光面３５から遠い側の第二光拡散部３６ｂは、第一短手方向Ｙの発光面３５に近い側の第一光拡散部３６ａに比して、大きな形状（具体的には、長手方向Ｘ端部間の長さが長い形状）に形成されている。この場合、光源２１からの光のうち第二光拡散部３６ｂで反射して長手方向Ｘに拡散する光の量を、第一光拡散部３６ａで反射して長手方向Ｘに拡散する光の量に比して多くすることができる。従って、第一短手方向Ｙの発光面３５から遠い側の第二光拡散部３６ｂを用いて導光体３０の長手方向Ｘ端部へ多くの光を拡散することができるので、効率的・効果的な光の拡散を実現することができる。

また、長手方向光拡散部３６は、導光体３０の裏面３０ｂから第二短手方向Ｚに突出しており、その突出先端部に設けられた円柱状のリブ３６ｃで、光源２１が実装された基板２５をハウジングカバー１０に押さえ付けるリブ機能を有する。この場合、基板２５は、長手方向光拡散部３６のリブ３６ｃの先端面とハウジングカバー１０の内面との間に挟まれる。従って、長手方向光拡散部３６を用いて、光源２１が実装された基板２５をハウジングカバー１０との間で固定しつつ、その光源２１の長手方向Ｘへの拡散を実現することができる。

また、導光体３０は、光源２１から第二短手方向Ｚに出射された光を集光する光入射面３１と、光入射面３１により集光した光を第一短手方向Ｙに反射する光反射面３３と、光反射面３３に反射した光を長手方向Ｘに拡散させる発光方向光拡散部３４と、を有する。かかる構成によれば、光源２１から第二短手方向Ｚに出射された光は、第一短手方向Ｙに反射されて進行した後に、長手方向Ｘに拡散されながら発光面３５に向けて進行する。

この光源２１から発光面３５までの光路によれば、その光路長は、光源２１と発光面３５との直線距離に比して長くなる。このため、光源２１からの光路長を十分に確保してその光を導光体３０の長手方向端部まで拡散することができ、発光面３５の光均一性を向上させることができる。従って、表面実装型の光源２１を用いて発光面３５を面状ないし帯状に均一に発光させることができる。

また、導光体３０の光反射面３３は、導光体３０の表面３０ａに長手方向Ｘに沿って延在するように設けられたスリット部３２の内側に形成される傾斜面３２ａである。導光体３０の表面３０ａのスリット部３２は、光源２１から第二短手方向Ｚに出射された光を第一短手方向Ｙに反射する光反射面３３を形成する。従って、光源２１から発光面３５までの光路長を十分に確保するために、導光体３０の表面３０ａにスリット部３２を形成して光源２１からの光を反射させる光反射面３３を構成することができる。

更に、導光体３０の発光方向光拡散部３４は、それぞれ導光体３０の裏面３０ｂに長手方向Ｘに沿って延在するように設けられた複数の凹溝３４ａを有する。凹溝３４ａは、第一短手方向Ｙにおいて所定のピッチ距離で並んで配置されている。各凹溝３４ａはそれぞれ、光反射面３３から導光体３０を第一短手方向Ｙに進行した光を第二短手方向Ｚに反射して進行させる。従って、光を放射する発光面３５の第一短手方向Ｙの幅を発光領域の均一性を保ちながらより大きくすることができ、或いは、その発光面３５の第一短手方向Ｙの幅をそのままに維持しながら単位面積当たりの光量を多くすることができる。

ところで、上記の実施形態においては、照明装置１がインサイドハンドルベゼルに取り付けられ、その発光面３５が下面にあるものとした。しかし、本発明は、これに限定されるものではなく、照明装置１がインストルメントパネルやセンタコンソールなどに取り付けられ、その発光面３５が上面や側面にあるものに適用することとしてもよい。

また、上記の実施形態においては、照明装置１が車両の内装品に取り付けられるものとしている。しかし、本発明は、これに限定されるものではなく、照明装置１が車両以外に薄型化が要求される箇所に取り付けられるものに適用することとしてもよい。

尚、本発明は、上述した実施形態や変形形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことが可能である。

１：照明装置、１０：ハウジングカバー、２０：光源ユニット、２１：光源、２５：基板、３０：導光体、３０ａ：外面（表面）、３０ｂ：内面（裏面）、３１：光入射面、３２：スリット部、３２ａ：傾斜面、３３：光反射面、３４：発光方向光拡散部、３４ａ：凹溝、３５：発光面、３６：長手方向光拡散部、３６ａ：第一光拡散部、３６ｂ：第二光拡散部、３６ｃ：リブ、Ｘ：長手方向、Ｙ：第一短手方向、Ｚ：第二短手方向。

Claims (7)

1. 光を出射する表面実装型の光源と、
   長手方向に延在し、前記光源から出射された光が導入される板状の導光体と、
   を備える照明装置であって、
   前記光源は、前記導光体の裏面側に配置され、
   前記導光体は、
   表面に形成され、前記長手方向及び前記長手方向に直交する第一短手方向に沿って広がり、前記光源からの光を外部に放射する発光面と、
   前記光源に対して前記第一短手方向側に配置された長手方向光拡散部と、
   を有し、
   前記長手方向光拡散部は、前記導光体の裏面から前記第一短手方向及び前記長手方向の双方に直交する第二短手方向に突出し、前記光源から前記第一短手方向に出射された光を前記光源に対向する表面で前記長手方向に反射して前記導光体の裏面に近づけさせながら拡散させる、照明装置。
2. 前記長手方向光拡散部は、前記光源が実装された基板をハウジングカバーに押さえ付けるリブ機能を有する、請求項１に記載された照明装置。
3. 前記長手方向光拡散部は、
   前記光源に対して前記第一短手方向の前記発光面に近い側に配置された第一光拡散部と、
   前記光源に対して前記第一短手方向の前記発光面から遠い側に配置された第二光拡散部と、
   を有する、請求項１又は２に記載された照明装置。
4. 前記第二光拡散部は、前記第一光拡散部に比して大きな形状に形成されている、請求項３に記載された照明装置。
5. 前記導光体は、
   前記光源から前記第二短手方向に出射された光を集光する光入射面と、
   前記光入射面により集光した光を前記第一短手方向に反射する光反射面と、
   前記光反射面に反射した光を前記長手方向に拡散させる発光方向光拡散部と、
   を有する、請求項１乃至４の何れか一項に記載された照明装置。
6. 前記光反射面は、前記長手方向に沿って延在するスリット部の内側に形成される傾斜面である、請求項５に記載された照明装置。
7. 前記発光方向光拡散部は、それぞれ前記長手方向に沿って延在する複数の凹溝を有する、請求項５又は６に記載された照明装置。
   

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