JP7283151B2 - 電力増幅器 - Google Patents

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Description

本発明は、電力増幅器に関する。
特許文献1には、いわゆる、デジタルパワーアンプ(D級アンプ)と称される電力増幅器が開示されている。デジタルパワーアンプは、入力信号の大きさの変化をパルス幅方向の変化で表したPWM(Pulse Width Modulation)信号に変換する。PWM信号は電源とグランドの間に直列接続された2つのスイッチに供給され、電源から負荷に電力が直接、供給される。
特許文献2には、第1のスイッチング素子のターンオン時における電力損失を皆無にする、と記載されている。特許文献2には、インダクタンスやコンデンサにエネルギーを蓄え当該エネルギーをスイッチの切り替えに利用することが開示されている。
特開2002-158544号公報 実開平6-36384号公報
図8は、既存のスイッチング型D級電力増幅器(デジタルパワーアンプ)の構成を示す図である。図8を参照すると、通常のスイッチング型D級電力増幅器には2つのスイッチング素子が存在する。
スイッチング型D級電力増幅器では、入力電力を入力端子1及び2から入力し、出力端子7から電力を負荷(負荷抵抗R)に供給する。また、スイッチング型D級電力増幅器は、上下段のスイッチング素子4及び5を含んで構成される電力増幅回路3と、電力増幅回路3の後段に設けられたフィルタ回路6と、を含む。
フィルタ回路6は、ローパスフィルタとして機能する。フィルタ回路6には、コイルLとコンデンサCが含まれる。図8に記載された2つのスイッチング素子は、例えば、Nチャンネル型MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)素子である。
これらのスイッチング素子には寄生容量が存在する。スイッチング素子の寄生容量には電荷が蓄積され、当該電荷が動作周波数の高い領域にはスイッチング動作に影響を与える。具体的には、スイッチング素子の有する寄生容量が原因となり、動作周波数の高い領域ではスイッチング型D級電力増幅器は理想的な増幅動作を行うことができず、変換(電力)効率が低下する。
この点、特許文献1に開示された技術は、デジタルパワーアンプの出力信号に生じる信号歪成分を減少させるためのものであり、当該技術を適用しても上記変換効率の低下を防止することはできない。
本発明は、変換効率のよい電力増幅器を提供することを主たる目的とする。
本発明によれば、入力信号から生成された、第1のPWM(Pulse Width Modulation)信号により制御される第1のスイッチング素子と、前記第1のPWM信号とは逆相の関係にある、第2のPWM信号により制御される第2のスイッチング素子と、前記第1のスイッチング素子に並列に接続された第1のコンデンサと、前記第2のスイッチング素子に並列に接続された第2のコンデンサと、を備える電力増幅回路を含む、電力増幅器が提供される。
本発明によれば、変換効率のよい電力増幅器が提供される。なお、本発明により、当該効果の代わりに、又は当該効果と共に、他の効果が奏されてもよい。
一実施形態の概要を説明するための図である。 第1の実施形態に係る電力増幅システムの一構成例を示す図である。 第1の実施形態に係るスイッチング型D級電力増幅器の回路構成の一例を示す図である。 第1の実施形態に係るスイッチング型D級電力増幅器の等価回路の一例を示す図である。 共振回路の一例を示す図である。 第1の実施形態に係るスイッチング型D級電力増幅器の等価回路の一例を示す図ある。 共振回路の一例を示す図である。 スイッチング型D級電力増幅器の一構成を示す図である。
はじめに、一実施形態の概要について説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、この概要の記載はなんらの限定を意図するものではない。なお、本明細書及び図面において、同様に説明されることが可能な要素については、同一の符号を付することにより重複説明が省略され得る。
一実施形態に係る電力増幅器100は、第1のスイッチング素子101と、第2のスイッチング素子102と、第1のコンデンサ103と、第2のコンデンサ104と、を含む電力増幅回路111を備える(図1参照)。第1のスイッチング素子101は、入力信号から生成された、第1のPWM信号により制御される。第2のスイッチング素子102は、第1のPWM信号とは逆相の関係にある、第2のPWM信号により制御される。第1のコンデンサ103は、第1のスイッチング素子101に並列に接続されたコンデンサである。第2のコンデンサ104は、第2のスイッチング素子102に並列に接続されたコンデンサである。
上記電力増幅器100は、ハードスイッチング型D級電力増幅器の第1及び第2のスイッチング素子101、102のそれぞれに並列に付加された第1及び第2のコンデンサ103、104を備える。これらのコンデンサの容量値は、電力増幅回路111を含んで構成される共振回路のインピーダンスが純抵抗となるように選択される。その結果、電力増幅器100の負荷における無効電力が消滅し変換効率が向上する。即ち、電力増幅器100は、並列コンデンサを用いた位相補正型D級電力増幅器として動作する。
以下に具体的な実施の形態について、図面を参照してさらに詳しく説明する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態について、図面を用いてより詳細に説明する。
図2は、第1の実施形態に係る電力増幅システムの一構成例を示す図である。図2を参照すると、電力増幅システムには、PWM生成回路10とスイッチング型D級電力増幅器20が含まれる。
PWM生成回路10は、入力信号をPWM信号に変換する回路である。PWM生成回路10は、スイッチング型D級電力増幅器20のスイッチング動作に用いられるPWM信号を生成する。より具体的には、PWM生成回路10は、入力信号(変調波)と三角波(キャリア)の大きさを比較し、その結果に応じてPWM信号を生成する。
本願開示では、PWM生成回路10として既存のPWM生成回路を用いることができるのでその詳細な説明は省略する。
PWM生成回路10は、互いに正負の関係にある2つのPWM信号を生成し、当該正負のPWM信号をスイッチング型D級電力増幅器20に供給する。より具体的には、PWM生成回路10は、正相のPWM信号と当該PWM信号とは逆相の関係にあるPWM信号を生成し、これらのPWM信号をスイッチング型D級電力増幅器20に供給する。
図3は、第1の実施形態に係るスイッチング型D級電力増幅器20の回路構成の一例を示す図である。図3を参照すると、スイッチング型D級電力増幅器20は、電力増幅回路3とフィルタ回路6を含む。
電力増幅回路3は、スイッチング素子4及び5と、コンデンサC及びCを含む。スイッチング素子4及び5は、例えば、Nチャンネル型MOSFETである。スイッチング素子4及び5は、電源VDDとグランドVSSの間に直列に接続されている。具体的には、スイッチング素子5のドレインが電源VDDに接続され、そのソースがスイッチング素子4のドレインと接続されている。スイッチング素子4のソースはグランドVSSに接続されている。
また、スイッチング素子4及び5のゲートがそれぞれ、入力信号(InputVin1、InputVin2)を受け付ける入力端子1、2と接続されている。
例えば、スイッチング素子5は正相のPWM信号により切り替え動作が制御され、スイッチング素子4は逆相のPWM信号により切り替え動作が制御される。
コンデンサCは、スイッチング素子4と並列に接続されている。具体的には、スイッチング素子4のドレインとソースのそれぞれにコンデンサCの電極が接続されている。コンデンサCに関しても同様に、スイッチング素子5と並列に接続されている。スイッチング素子5のドレインとソースにコンデンサCの電極が接続されている。このように、コンデンサC及びCは、スイッチング素子4及び5と並列に接続されていることから、以降の説明では、これらのコンデンサを「並列コンデンサ」と表記する。
フィルタ回路6には、コンデンサCとコイルLが含まれる。フィルタ回路6は、電力増幅回路3からの出力波形を平滑化するローパスフィルタとして機能する。なお、後述するように、フィルタ回路6は負荷側から見た場合のスイッチング型D級電力増幅器20のインピーダンスを調整する回路の一部として機能する。即ち、フィルタ回路6は、インピーダンスの調整を行う機能(インピーダンスの整合機能)を有する。
図3に示すように、電力増幅回路3とフィルタ回路6の間にコンデンサCDCが接続されている。コンデンサCDCの一端がフィルタ回路6の入力端子(コイルLの端子)と接続され、コンデンサCDCの他の端が電力増幅回路3の出力端子と接続されている。
後述するように、コンデンサCDCは、電力増幅回路3から供給される直流電力(直流電圧)を遮断する役割を有する。そのため、以降の説明では、コンデンサCDCを適宜「直流遮断コンデンサ」と表記する。
フィルタ回路6に含まれるコイルLの他の一端は、コンデンサC及び負荷抵抗Rに接続されている。コンデンサCの一端は接地(グランドVSSに接続)されている。コイルL、コンデンサC及び負荷抵抗Rの接続ノードがスイッチング型D級電力増幅器20の出力ノード(出力端子7)となる。出力端子7から出力信号OutputVoutが出力される。
上述のように、フィルタ回路6に直列接続されたコンデンサCDCは、電力増幅回路3から供給される直流電圧を遮断(カット)する。コンデンサCDCが存在するため、出力抵抗(負荷抵抗R)に直流が供給されず、その発熱を防止することができる。即ち、コンデンサCDCにより電力増幅回路3からの直流電圧供給時の損失を解消(減少)させることが可能となる。
なお、コンデンサCDC(直流遮断コンデンサ)の容量値はPWM生成回路10にて使用されるキャリアの周波数に基づいて定めることができる。具体的には、コンデンサCDCの容量値は、キャリア周波数が当該コンデンサを通過できる容量値から選択すればよい。
スイッチング素子4及び5に並列に付加されたコンデンサC及びC(並列コンデンサ)は、特定の周波数(特定の周波数帯域)においてスイッチング素子4及び5の寄生容量を打ち消す役割を果たす。また、上記コンデンサC及びCはフィルタ回路6と同位相の容量であり、その容量値は出力側からスイッチング型D級電力増幅器20のインピーダンス成分が純抵抗となるように決定される。
コンデンサC1及びC2の容量値の決定方法は後述する。
次に、第1の実施形態に係るスイッチング型D級電力増幅器20の動作について説明する。
上述のように、スイッチング型D級電力増幅器20には正負の関係にあるPWM信号が供給される。具体的には、入力端子1に正相の入力信号(入力電圧)、入力端子2に逆相の入力信号(入力電圧)が供給される。入力された電力は、電力増幅回路3に含まれる上下段のスイッチング素子4及び5により増幅される。
入力される信号には、直流信号(直流電圧)と交流信号(交流電圧)が考えられる。
はじめに、直流信号が入力された場合の回路動作(DC(Direct Current)時の動作)について説明する。
この場合、電力増幅回路3から直流信号が出力されてもフィルタ回路6には直流遮断コンデンサが直列に接続されており、当該コンデンサにより直流電流は遮断される。そのため、負荷抵抗Rに流れる電流は抑制され、当該抵抗では電力が発生しない(電力は消費されない)。
次に、交流信号が入力された場合の回路動作(AC(Alternating Current)時の動作)について説明する。
交流信号時には、電力増幅回路3においてスイッチング素子4及び5は、上下段それぞれで異なる動作を行う。特定のタイミングにおいては、スイッチング素子4がオンとなりスイッチング素子5がオフとなる。また、上記とは異なるタイミングにおいては、スイッチング素子4がオフとなりスイッチング素子5がオンとなる。
これらのスイッチング素子4及び5の切り替えにより、電力増幅回路3、直流遮断コンデンサ及びフィルタ回路6では、特定の周波数においてコンデンサコイルの共振回路を構成する。
図4は、スイッチング素子4がオン、スイッチング素子5がオフの場合におけるスイッチング型D級電力増幅器20の等価回路の一例を示す図である。図4を参照すると、オン状態のスイッチング素子4は寄生容量C’に置き換えられる。図4に示す回路は、図5に示す並列共振回路に置き換えることができる。つまり、オン状態にあるスイッチング素子4を、容量を持つスイッチと捉えることで、図5に示す共振回路が得られる。
図5において、コイルLは、主にフィルタ回路6に含まれるコイルLのインダクタンス成分に相当する。コンデンサCC1は、オン状態にあるスイッチング素子4の寄生容量C’、コンデンサC、コンデンサCDC、コンデンサCの合成容量である。なお、図5には図示していないが、共振回路には抵抗成分Rも含まれる。
コンデンサCの容量値は、特定の周波数(特定の周波数帯域)において図5に示す共振回路のインピーダンス成分が純抵抗となるように決定される。
ここで、上記コンデンサCの容量値を決定する際に選択される特定の周波数は、入力信号の周波数帯域(fc)とする。即ち、スイッチング素子を含む電力増幅回路3を動作させる周波数が上記特定の周波数(周波数帯域)に相当する。
図5に示す並列共振回路のインピーダンスは、下記の式(1)として表記される。
Figure 0007283151000001
式(1)において、Rは図5に示す共振回路の抵抗成分の抵抗値、CはコンデンサCC1の容量値、LはコイルLのインダクタンスとする。ωは共振角周波数である。
式(1)において、インピーダンスが純抵抗と捉えることができるのは、虚数成分がゼロになる場合である。従って、以下の式(2)が成り立つ。
Figure 0007283151000002
式(2)において、分子が0、ωが正の値であることから、以下の式(3)を導くことができる。
Figure 0007283151000003
上記式(3)において、LはコイルLのインダクタンスであり、Cは、寄生容量C’、コンデンサC、コンデンサCDC、コンデンサCの合成容量である。また、ωは上記特定の周波数から導くことができる値である。従って、式(3)においてコンデンサCの容量値以外は既知の値であり、当該既知の値を式(3)に代入することでコンデンサCの容量値を算出することができる。
このように、並列コンデンサであるコンデンサCの容量値は、当該コンデンサ自身と、スイッチング素子4の寄生容量C’と、直流遮断コンデンサと、フィルタ回路6と、を含んで構成される並列共振回路のインピーダンスに基づき定められる。より具体的には、コンデンサCの容量値は、当該並列共振回路のインピーダンスの虚数成分が特定の周波数帯域にてゼロとなるように決定される。
図6は、スイッチング素子4がオフ、スイッチング素子5がオンの場合におけるスイッチング型D級電力増幅器20の等価回路の一例を示す図ある。図6を参照すると、オン状態のスイッチング素子5は寄生容量C’に置き換えられる。図6に示す回路は、図7に示すように直列共振回路に置き換えることができる。
図7において、コイルLは、主にフィルタ回路6に含まれるコイルLのインダクタンス成分に相当する。コンデンサCC2は、オン状態にあるスイッチング素子5の寄生容量C’、コンデンサC、コンデンサCDC、コンデンサCの合成容量である。なお、図7には図示していないが、共振回路には抵抗成分Rも含まれる。
コンデンサCの容量値は、特定の周波数(特定の周波数帯域)において図7に示す共振回路のインピーダンス成分が純抵抗となるように決定される。
ここで、上記コンデンサCの容量値を決定する際に選択される特定の周波数は、コンデンサCの容量値を決める場合と同様に、入力信号の周波数帯域(fc)である。
図7に示す直列共振回路のインピーダンスは、下記の式(4)として表記される。
Figure 0007283151000004
式(4)において、Rは図7に示す共振回路の抵抗成分の抵抗値、CはコンデンサCC2の容量値、LはコイルLのインダクタンスとする。ωは共振角周波数である。
式(4)において、インピーダンスが純抵抗と捉えることができるのは、虚数成分がゼロになる場合である。従って、以下の式(5)が成り立つ。
Figure 0007283151000005
式(5)から以下の式(6)を導くことができる。
Figure 0007283151000006
式(6)と式(3)は同じ式であり、直列共振回路の場合であっても、コンデンサC以外の要素の容量値等は既知の値であるから、式(6)からコンデンサCの容量値を求めることができる。
このように、コンデンサCの容量値は、コンデンサC自身と、スイッチング素子5の寄生容量C’と、直流遮断コンデンサと、フィルタ回路6と、を含んで構成される直列共振回路のインピーダンスに基づき定められる。より具体的には、コンデンサCの容量値は、当該直列共振回路のインピーダンスの虚数成分が特定の周波数帯域にてゼロとなるように決定される。
第1の実施形態では、AC動作時の場合に、コンデンサC及びCの容量値は、特定の周波数において寄生容量C’、フィルタ回路6、直流遮断コンデンサからなる共振回路のインピーダンスが純抵抗となるように決定される。換言すれば、コンデンサC及びCの容量値は、当該共振回路のコイルとコンデンサのインピーダンスが一致するように決定される。即ち、共振回路(並列共振回路、直列共振回路)の共振周波数が特定の周波数(周波数帯域)となるようにコンデンサC、Cの容量値が決定される。
上記のようにコンデンサC1、C2の容量を選択することで、特定の周波数においてはフィルタ回路6とスイッチング素子4、5の寄生容量が同位相となり出力インピーダンスは純抵抗と捉えることができる。つまり、スイッチング型D級電力増幅器20は、出力インピーダンスとして純抵抗を有する増幅器として動作する。その結果、特定の周波数においてスイッチング型D級電力増幅器20の無効電力は発生しない(無効電力をゼロとすることができる)。
以上のように、第1の実施形態では、スイッチング素子4及び5に対して並列にコンデンサを付加する。また、当該コンデンサの容量値は、電力増幅回路3がAC動作した場合に、特定の周波数においてフィルタ回路6を含む共振回路のインピーダンスが純抵抗となるように決定(選択)される。さらに、スイッチング型D級電力増幅器20には、電力増幅回路3とフィルタ回路6の間に直流遮断コンデンサが挿入されている。即ち、第1の実施形態では、スイッチング素子に並列にコンデンサを付加すると共に直流遮断コンデンサをフィルタ回路6に直列に接合している。その結果、特定の周波数においてスイッチング素子4及び5の寄生容量が打ち消され、負荷が純抵抗と同様に振る舞うことになる。出力インピーダンスが純抵抗に見えるため、スイッチング型D級電力増幅器20の無効電力はゼロとなる。そのため、既存技術のような、スイッチング素子の改良や電力増幅後の増幅波形に処理を行いより効率の高い電力増幅を行う必要がなくなる。
また、上記説明した並列コンデンサを用いなければ、スイッチング型D級電力増幅器20における高い周波数での切り替え動作時に、スイッチング素子の寄生容量が増加して理想的なスイッチング動作は期待できない。しかし、本願開示では、スイッチング素子4及び5の寄生容量に合わせて並列コンデンサを挿入し、上記のような切り替え動作が阻害されることを防止する。
[変形例]
上記実施形態にて説明したスイッチング型D級電力増幅器20の構成等は例示であって、回路構成等を限定する趣旨ではない。
例えば、複数の電力増幅回路3を縦続接続してもよい。この場合、直流遮断コンデンサにより直流成分がカットされ、本願開示の効果をより増加させることができる。つまり、特定の周波数において、出力インピーダンスがゼロに見えるため、後段に複数の電力増幅回路3を追加することで効果の増大を果たすことができる。なお、その際の負荷抵抗は1つで十分である。
上記実施形態では、直流遮断コンデンサを有する構成を説明したが、電力増幅回路3から出力される信号に直流成分がない又は極めて小さく無視できるような場合には、当該コンデンサは不要である。直流遮断コンデンサを含まない場合であっても、並列コンデンサの容量値は、共振回路のインピーダンスが純抵抗に見えるように決定すればよい。
上記の説明により、本発明の産業上の利用可能性は明らかであるが、本発明は、電力増幅を必要とする任意の技術分野に好適に適用可能である。例えば、RF(Radio Frequency)電力増幅器を必要とする、基地局、携帯電話、移動体通信機、発振器等に本願開示は好適に適用可能である。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
[付記1]
入力信号から生成された、第1のPWM(Pulse Width Modulation)信号により制御される第1のスイッチング素子(5、101)と、
前記第1のPWM信号とは逆相の関係にある、第2のPWM信号により制御される第2のスイッチング素子(4、102)と、
前記第1のスイッチング素子(5、101)に並列に接続された第1のコンデンサ(C、103)と、
前記第2のスイッチング素子(4、102)に並列に接続された第2のコンデンサ(C、104)と、
を備える電力増幅回路(3、111)を含む、電力増幅器。
[付記2]
前記電力増幅回路(3、111)の出力を平滑化するフィルタ回路(6)と、
前記電力増幅回路(3、111)と前記フィルタ回路(6)の間に直列に接続された第3のコンデンサ(CDC)と、をさらに含む、付記1に記載の電力増幅器。
[付記3]
前記第1のコンデンサ(C、103)の容量値は、前記第1のコンデンサ(C、103)と、前記第1のスイッチング素子(5、101)の寄生容量と、前記第3のコンデンサ(CDC)と、前記フィルタ回路(6)と、を含んで構成される直列共振回路のインピーダンスに基づき定められる、付記2に記載の電力増幅器。
[付記4]
前記第1のコンデンサ(C、103)の容量値は、前記直列共振回路のインピーダンスの虚数成分が特定の周波数帯域にてゼロとなるように決定される、付記3に記載の電力増幅器。
[付記5]
前記第2のコンデンサ(C、104)の容量値は、前記第2のコンデンサ(C、104)と、前記第2のスイッチング素子(4、102)の寄生容量と、前記第3のコンデンサ(CDC)と、前記フィルタ回路(6)と、を含んで構成される並列共振回路のインピーダンスに基づき定められる、付記2乃至4のいずれか一つに記載の電力増幅器。
[付記6]
前記第2のコンデンサ(C、104)の容量値は、前記並列共振回路のインピーダンスの虚数成分が特定の周波数帯域にてゼロとなるように決定される、付記5に記載の電力増幅器。
[付記7]
前記第3のコンデンサ(CDC)の容量値は、前記第1及び第2のPWM信号の生成に使用されるキャリア周波数に基づき決定される、付記2乃至6のいずれか一つに記載の電力増幅器。
[付記8]
複数の前記電力増幅回路(3、111)を含む、付記1乃至7のいずれか一つに記載の電力増幅器。
[付記9]
前記フィルタ回路(6)は、コンデンサ(C)とコイル(L)を含むローパスフィルタである、付記2に記載の電力増幅器。
[付記10]
前記第1及び第2のPWM信号は、入力信号とキャリアの大きさの比較結果により生成される、付記1乃至9のいずれか一つに記載の電力増幅器。
[付記11]
前記第1及び第2のスイッチング素子(5、101;4、102)は、電源とグランドの間に直列に接続されている、付記1乃至10のいずれか一つに記載の電力増幅器。
[付記12]
前記第1及び第2のスイッチング素子(5、101;4、102)は、MOSFETである付記1乃至11のいずれか一つに記載の電力増幅器。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。これらの実施形態は例示にすぎないということ、及び、本発明のスコープ及び精神から逸脱することなく様々な変形が可能であるということは、当業者に理解されるであろう。
1、2 入力端子
3、111 電力増幅回路
4、5 スイッチング素子
6 フィルタ回路
7 出力端子
10 PWM生成回路
20 スイッチング型D級電力増幅器
100 電力増幅器
101 第1のスイッチング素子
102 第2のスイッチング素子
103 第1のコンデンサ
104 第2のコンデンサ
、C、C、CDC コンデンサ
C’ 寄生容量
C1、CC2 合成容量
コイル
負荷抵抗

Claims (7)

  1. 入力信号から生成された、第1のPWM(Pulse Width Modulation)信号により制御される第1のスイッチング素子と、
    前記第1のPWM信号とは逆相の関係にある、第2のPWM信号により制御される第2のスイッチング素子と、
    前記第1のスイッチング素子に並列に接続された第1のコンデンサと、
    前記第2のスイッチング素子に並列に接続された第2のコンデンサと、
    を備える電力増幅回路と、
    前記電力増幅回路の出力を平滑化するフィルタ回路と、
    前記電力増幅回路と前記フィルタ回路の間に直列に接続された第3のコンデンサと、
    を含み、
    前記第1のコンデンサの容量値は、前記第1のコンデンサと、前記第1のスイッチング素子の寄生容量と、前記第3のコンデンサと、前記フィルタ回路と、を含んで構成される直列共振回路のインピーダンスに基づき定められる、電力増幅器。
  2. 入力信号から生成された、第1のPWM(Pulse Width Modulation)信号により制御される第1のスイッチング素子と、
    前記第1のPWM信号とは逆相の関係にある、第2のPWM信号により制御される第2のスイッチング素子と、
    前記第1のスイッチング素子に並列に接続された第1のコンデンサと、
    前記第2のスイッチング素子に並列に接続された第2のコンデンサと、
    を備える電力増幅回路と、
    前記電力増幅回路の出力を平滑化するフィルタ回路と、
    前記電力増幅回路と前記フィルタ回路の間に直列に接続された第3のコンデンサと、を含み、
    前記第2のコンデンサの容量値は、前記第2のコンデンサと、前記第2のスイッチング素子の寄生容量と、前記第3のコンデンサと、前記フィルタ回路と、を含んで構成される並列共振回路のインピーダンスに基づき定められる、電力増幅器。
  3. 前記第1のコンデンサの容量値は、前記直列共振回路のインピーダンスの虚数成分が特定の周波数帯域にてゼロとなるように決定される、請求項に記載の電力増幅器。
  4. 前記第2のコンデンサの容量値は、前記並列共振回路のインピーダンスの虚数成分が特定の周波数帯域にてゼロとなるように決定される、請求項に記載の電力増幅器。
  5. 前記第3のコンデンサの容量値は、前記第1及び第2のPWM信号の生成に使用されるキャリア周波数に基づき決定される、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電力増幅器。
  6. 複数の前記電力増幅回路を含む、請求項1乃至のいずれか一項に記載の電力増幅器。
  7. 前記第1及び第2のPWM信号は、入力信号とキャリアの大きさの比較結果により生成される、請求項1乃至のいずれか一項に記載の電力増幅器。
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