JP2596143Y2 - 昇圧コンバータ - Google Patents
昇圧コンバータInfo
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- JP2596143Y2 JP2596143Y2 JP1992069285U JP6928592U JP2596143Y2 JP 2596143 Y2 JP2596143 Y2 JP 2596143Y2 JP 1992069285 U JP1992069285 U JP 1992069285U JP 6928592 U JP6928592 U JP 6928592U JP 2596143 Y2 JP2596143 Y2 JP 2596143Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、スイッチング電源装置
の力率改善回路などに応用される昇圧コンバータに関す
る。
の力率改善回路などに応用される昇圧コンバータに関す
る。
【0002】
【従来の技術】図3は、この種の昇圧チョッパ型(Bo
ost型)コンバータの一般的な回路図を示すものであ
り、同図において、Eは所定の直流入力電圧VINを供給
する直流電圧源であり、この直流電圧源Eの両端には、
第1のインダクタンスL1とMOS型FETからなる第
1のスイッチング素子Q1との直列回路が接続されると
ともに、スイッチング素子Q1の両端には、ダイオード
D0と平滑コンデンサC0との直列回路が接続される。
また、このスイッチング素子Q1の両端にはスナバーコ
ンデンサC1が接続され、さらに、前記平滑コンデンサ
C0の両端に出力端子+V,−Vを接続して、直流出力
電圧VOUT を取出すように構成される。
ost型)コンバータの一般的な回路図を示すものであ
り、同図において、Eは所定の直流入力電圧VINを供給
する直流電圧源であり、この直流電圧源Eの両端には、
第1のインダクタンスL1とMOS型FETからなる第
1のスイッチング素子Q1との直列回路が接続されると
ともに、スイッチング素子Q1の両端には、ダイオード
D0と平滑コンデンサC0との直列回路が接続される。
また、このスイッチング素子Q1の両端にはスナバーコ
ンデンサC1が接続され、さらに、前記平滑コンデンサ
C0の両端に出力端子+V,−Vを接続して、直流出力
電圧VOUT を取出すように構成される。
【0003】図4は、上記構成の昇圧コンバータにおけ
るスイッチング素子Q1のドレイン・ソース間電圧VDS
と、このスイッチング素子Q1のドレイン電流ID と、
インダクタンスL1を流れるインダクタ電流IL1との波
形図を示すものである。スイッチング素子Q1がオンの
時、スイッチング素子Q1のドレイン・ソース間電圧V
DSは略ゼロボルトに低下するとともに、インダクタンス
L1には直流入力電圧VINが印加されるため、スイッチ
ング素子Q1のドレイン電流ID およびインダクタンス
L1のインダクタ電流IL1は、スイッチング素子Q1の
オン時間に比例して傾斜上昇し、インダクタンスL1に
所定のエネルギーが蓄えられる。一方、スイッチング素
子Q1がオフの時には、スイッチング素子Q1のドレイ
ン・ソース間が開放されるため、このスイッチング素子
Q1のドレインへの電流供給は遮断され、かつ、ドレイ
ン・ソース間電圧VDSは直流出力電圧VOUT に上昇す
る。そして、前記インダクタンスL1に蓄えられたエネ
ルギーは直流電圧源Eからの直流入力電圧VINと重畳さ
れ、ダイオードD0を介してコンデンサC0に送り出さ
れるとともに、インダクタ電流IL1は傾斜下降し、この
一連の動作によって、入力電圧VINよりも出力電圧VOU
T を高く取り出すことができる。このとき、コンデンサ
C1は、スイッチング素子Q1のターンオフ時に、イン
ダクタンスL1からのエネルギーを吸収し、スイッチン
グ素子Q1がターンオンすると、このスイッチング素子
Q1を介して吸収したエネルギーを直流電圧源Eに戻す
ことで、スイッチング素子Q1がオフした瞬間における
急激なスイッチング素子Q1のドレイン・ソース間電圧
VDSの上昇を防ぐようにしている。
るスイッチング素子Q1のドレイン・ソース間電圧VDS
と、このスイッチング素子Q1のドレイン電流ID と、
インダクタンスL1を流れるインダクタ電流IL1との波
形図を示すものである。スイッチング素子Q1がオンの
時、スイッチング素子Q1のドレイン・ソース間電圧V
DSは略ゼロボルトに低下するとともに、インダクタンス
L1には直流入力電圧VINが印加されるため、スイッチ
ング素子Q1のドレイン電流ID およびインダクタンス
L1のインダクタ電流IL1は、スイッチング素子Q1の
オン時間に比例して傾斜上昇し、インダクタンスL1に
所定のエネルギーが蓄えられる。一方、スイッチング素
子Q1がオフの時には、スイッチング素子Q1のドレイ
ン・ソース間が開放されるため、このスイッチング素子
Q1のドレインへの電流供給は遮断され、かつ、ドレイ
ン・ソース間電圧VDSは直流出力電圧VOUT に上昇す
る。そして、前記インダクタンスL1に蓄えられたエネ
ルギーは直流電圧源Eからの直流入力電圧VINと重畳さ
れ、ダイオードD0を介してコンデンサC0に送り出さ
れるとともに、インダクタ電流IL1は傾斜下降し、この
一連の動作によって、入力電圧VINよりも出力電圧VOU
T を高く取り出すことができる。このとき、コンデンサ
C1は、スイッチング素子Q1のターンオフ時に、イン
ダクタンスL1からのエネルギーを吸収し、スイッチン
グ素子Q1がターンオンすると、このスイッチング素子
Q1を介して吸収したエネルギーを直流電圧源Eに戻す
ことで、スイッチング素子Q1がオフした瞬間における
急激なスイッチング素子Q1のドレイン・ソース間電圧
VDSの上昇を防ぐようにしている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】上記従来技術のコンバ
ータにおいて、スイッチング素子Q1がターンオンする
直前には、コンデンサC1にエネルギーが蓄えられてい
るため、図4におけるスイッチング素子Q1のドレイン
電流ID には、スイッチング素子Q1がターンオンした
瞬間に、ダイオードD0のリカバリー電流とともに、コ
ンデンサC1に蓄えられたエネルギーの放電による急峻
なピーク電流IP が発生する。しかも、このピーク電流
IP の発生時には、スイッチング素子Q1のドレイン・
ソース間電圧VDSがゼロボルトまで低下していない状態
のため、前記ドレイン電流ID とドレイン・ソース間電
圧VDSとの積により表わされるスイッチング素子Q1の
電力損失が著しく増加するといった問題点を有してい
た。
ータにおいて、スイッチング素子Q1がターンオンする
直前には、コンデンサC1にエネルギーが蓄えられてい
るため、図4におけるスイッチング素子Q1のドレイン
電流ID には、スイッチング素子Q1がターンオンした
瞬間に、ダイオードD0のリカバリー電流とともに、コ
ンデンサC1に蓄えられたエネルギーの放電による急峻
なピーク電流IP が発生する。しかも、このピーク電流
IP の発生時には、スイッチング素子Q1のドレイン・
ソース間電圧VDSがゼロボルトまで低下していない状態
のため、前記ドレイン電流ID とドレイン・ソース間電
圧VDSとの積により表わされるスイッチング素子Q1の
電力損失が著しく増加するといった問題点を有してい
た。
【0005】そこで、本考案は上記問題点を解決して、
第1のスイッチング素子のターンオン時における電力損
失をなくすことの可能な昇圧コンバータを提供すること
を目的とする。
第1のスイッチング素子のターンオン時における電力損
失をなくすことの可能な昇圧コンバータを提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案は、直流電圧源に
接続される第1のインダクタンスと第1のスイッチング
素子との直列回路と、前記第1のスイッチング素子の両
端に接続されるダイオードと平滑コンデンサとの直列回
路とを備え、前記第1のスイッチング素子がオンの時に
前記第1のインダクタンスにエネルギーを蓄え、前記第
1のスイッチング素子がオフの時にこのエネルギーを前
記平滑コンデンサに送り出すとともに、前記第1のイン
ダクタンスからのエネルギーを吸収するスナバーコンデ
ンサを前記第1のスイッチング素子の両端に接続した昇
圧コンバータにおいて、前記第1のインダクタンスの両
端に接続されるコンデンサと第2のスイッチング素子と
の直列回路と、前記第1のスイッチング素子とダイオー
ドとの間に挿入接続される第2のインダクタンスと、前
記第1および第2のスイッチング素子を交互にターンオ
ンさせ、かつその間に一定のデッドタイムが存在する駆
動信号を供給する制御回路とを備えたものである。
接続される第1のインダクタンスと第1のスイッチング
素子との直列回路と、前記第1のスイッチング素子の両
端に接続されるダイオードと平滑コンデンサとの直列回
路とを備え、前記第1のスイッチング素子がオンの時に
前記第1のインダクタンスにエネルギーを蓄え、前記第
1のスイッチング素子がオフの時にこのエネルギーを前
記平滑コンデンサに送り出すとともに、前記第1のイン
ダクタンスからのエネルギーを吸収するスナバーコンデ
ンサを前記第1のスイッチング素子の両端に接続した昇
圧コンバータにおいて、前記第1のインダクタンスの両
端に接続されるコンデンサと第2のスイッチング素子と
の直列回路と、前記第1のスイッチング素子とダイオー
ドとの間に挿入接続される第2のインダクタンスと、前
記第1および第2のスイッチング素子を交互にターンオ
ンさせ、かつその間に一定のデッドタイムが存在する駆
動信号を供給する制御回路とを備えたものである。
【0007】
【作用】上記構成により、第1のスイッチング素子がタ
ーンオフすると、スナバーコンデンサと、第2のスイッ
チング素子と直列回路をなすコンデンサに第1のインダ
クタンスより発生するエネルギーが吸収され、次いで、
所定のデッドタイムを経て第2のスイッチング素子がタ
ーンオンすると、前記コンデンサに蓄えられたエネルギ
ーが、第2のインダクタンスに移動する。その後、第2
のスイッチング素子がターンオフすると、第2のインダ
クタンスは電流の連続性を維持するために、スナバーコ
ンデンサを放電させ、第1のスイッチング素子の両端電
圧はゼロボルトに低下する。この状態で第1のスイッチ
ング素子をターンオンさせるようにデッドタイムを設定
すれば、第1のスイッチング素子において無損失スイッ
チングが達成される。
ーンオフすると、スナバーコンデンサと、第2のスイッ
チング素子と直列回路をなすコンデンサに第1のインダ
クタンスより発生するエネルギーが吸収され、次いで、
所定のデッドタイムを経て第2のスイッチング素子がタ
ーンオンすると、前記コンデンサに蓄えられたエネルギ
ーが、第2のインダクタンスに移動する。その後、第2
のスイッチング素子がターンオフすると、第2のインダ
クタンスは電流の連続性を維持するために、スナバーコ
ンデンサを放電させ、第1のスイッチング素子の両端電
圧はゼロボルトに低下する。この状態で第1のスイッチ
ング素子をターンオンさせるようにデッドタイムを設定
すれば、第1のスイッチング素子において無損失スイッ
チングが達成される。
【0008】
【実施例】以下、本考案の一実施例につき、図1および
図2を参照して説明する。なお、図1において、前記従
来例における図3の回路図と同一部分には同一符号を付
し、その共通する部分の詳細なる説明は省略する。
図2を参照して説明する。なお、図1において、前記従
来例における図3の回路図と同一部分には同一符号を付
し、その共通する部分の詳細なる説明は省略する。
【0009】図1は、本考案における昇圧チョッパ型コ
ンバータの回路図を示すものである。同図において、第
1のインダクタンスL1の両端には、このインダクタン
スL1のエネルギーをクランプするためのコンデンサC
2と、MOS型FETからなる第2のスイッチング素子
Q2との直列回路が接続される。また、スイッチング素
子Q2のドレイン・ソース間には外付けのダイオードD
2が接続されているが、このスイッチング素子Q2がM
OS型FETにより構成される場合、内蔵するボディダ
イオードを利用することも可能である。さらに、スイッ
チング素子Q1と第1のインダクタンスL1との接続点
と、ダイオードD0のアノードとの間には、第2のイン
ダクタンスL2が挿入接続される。そして、制御回路1
が、各スイッチング素子Q1,Q2を交互にターンオン
させるとともに、スイッチング素子Q1がターンオフし
た後スイッチング素子Q2がターンオンするまでの間
と、スイッチング素子Q2がターンオフした後スイッチ
ング素子Q1がターンオンするまでの間に、それぞれ一
定のデッドタイムt1,t2が存在するような駆動信号
を、スイッチング素子Q1,Q2のゲートに供給する点
以外は、前記図3と同一の回路構成となっている。
ンバータの回路図を示すものである。同図において、第
1のインダクタンスL1の両端には、このインダクタン
スL1のエネルギーをクランプするためのコンデンサC
2と、MOS型FETからなる第2のスイッチング素子
Q2との直列回路が接続される。また、スイッチング素
子Q2のドレイン・ソース間には外付けのダイオードD
2が接続されているが、このスイッチング素子Q2がM
OS型FETにより構成される場合、内蔵するボディダ
イオードを利用することも可能である。さらに、スイッ
チング素子Q1と第1のインダクタンスL1との接続点
と、ダイオードD0のアノードとの間には、第2のイン
ダクタンスL2が挿入接続される。そして、制御回路1
が、各スイッチング素子Q1,Q2を交互にターンオン
させるとともに、スイッチング素子Q1がターンオフし
た後スイッチング素子Q2がターンオンするまでの間
と、スイッチング素子Q2がターンオフした後スイッチ
ング素子Q1がターンオンするまでの間に、それぞれ一
定のデッドタイムt1,t2が存在するような駆動信号
を、スイッチング素子Q1,Q2のゲートに供給する点
以外は、前記図3と同一の回路構成となっている。
【0010】次に、上記構成に付き、その作用を図2の
波形図に基づいて説明する。なお、図2は、スイッチン
グ素子Q2のゲート・ソース間電圧VGS、スイッチング
素子Q1のゲート・ソース間電圧VGS、スイッチング素
子Q1のドレイン・ソース間電圧VDS、コンデンサC2
を流れる充放電電流IC2、インダクタンスL1を流れる
インダクタ電流IL1、並びにダイオードD0を流れる電
流IDOの各波形を、上段より順に示している。
波形図に基づいて説明する。なお、図2は、スイッチン
グ素子Q2のゲート・ソース間電圧VGS、スイッチング
素子Q1のゲート・ソース間電圧VGS、スイッチング素
子Q1のドレイン・ソース間電圧VDS、コンデンサC2
を流れる充放電電流IC2、インダクタンスL1を流れる
インダクタ電流IL1、並びにダイオードD0を流れる電
流IDOの各波形を、上段より順に示している。
【0011】先ず、図1に示すコンバータが、図2にお
けるモード1の状態にあるものと仮定する。モード1に
おいて、スイッチング素子Q1はオン、スイッチング素
子Q2はオフ状態であり、スイッチング素子Q1のドレ
イン・ソース間電圧VDSはゼロボルトに低下している。
インダクタンスL1には直流入力電圧VINが印加される
ため、スイッチング素子Q1のドレイン電流ID および
インダクタ電流IL1は所定の割合で傾斜上昇し、インダ
クタL1に所定のエネルギーが蓄えられる。また、平滑
コンデンサC0に蓄えられたエネルギーは、出力端子+
V,−Vを介して直流出力電圧VOUT として供給され
る。
けるモード1の状態にあるものと仮定する。モード1に
おいて、スイッチング素子Q1はオン、スイッチング素
子Q2はオフ状態であり、スイッチング素子Q1のドレ
イン・ソース間電圧VDSはゼロボルトに低下している。
インダクタンスL1には直流入力電圧VINが印加される
ため、スイッチング素子Q1のドレイン電流ID および
インダクタ電流IL1は所定の割合で傾斜上昇し、インダ
クタL1に所定のエネルギーが蓄えられる。また、平滑
コンデンサC0に蓄えられたエネルギーは、出力端子+
V,−Vを介して直流出力電圧VOUT として供給され
る。
【0012】次に、モード2に移行し、スイッチング素
子Q1がターンオフすると、スイッチング素子Q1のド
レイン電流ID はその供給が遮断されてゼロになる。こ
のとき、インダクタンスL1に蓄えられたエネルギーは
直流電圧源Eからの入力電圧VINと重畳されて、ダイオ
ードD2を介してコンデンサC2に吸収されると同時
に、コンデンサC1にも吸収され、さらに、インダクタ
ンスL2およびダイオードDOを介して出力端子+V,
−V側に送り出される。そして、このエネルギーの移動
に伴って、インダクタ電流IL1は所定の割合で傾斜下降
するとともに、スイッチング素子Q1のドレイン・ソー
ス間電圧VDSはコンデンサC1の充電によって傾斜上昇
し、かつ、コンデンサC2に流れ込む充電電流IC2は、
このコンデンサC2が充電されるのにしたがって傾斜下
降する。また、ダイオードD0の電流IDOは傾斜上昇
し、インダクタL2にはエネルギーが蓄えられ始める。
子Q1がターンオフすると、スイッチング素子Q1のド
レイン電流ID はその供給が遮断されてゼロになる。こ
のとき、インダクタンスL1に蓄えられたエネルギーは
直流電圧源Eからの入力電圧VINと重畳されて、ダイオ
ードD2を介してコンデンサC2に吸収されると同時
に、コンデンサC1にも吸収され、さらに、インダクタ
ンスL2およびダイオードDOを介して出力端子+V,
−V側に送り出される。そして、このエネルギーの移動
に伴って、インダクタ電流IL1は所定の割合で傾斜下降
するとともに、スイッチング素子Q1のドレイン・ソー
ス間電圧VDSはコンデンサC1の充電によって傾斜上昇
し、かつ、コンデンサC2に流れ込む充電電流IC2は、
このコンデンサC2が充電されるのにしたがって傾斜下
降する。また、ダイオードD0の電流IDOは傾斜上昇
し、インダクタL2にはエネルギーが蓄えられ始める。
【0013】上記モード2において、所定のデッドタイ
ムt2が経過した後、モード3に移行し、制御回路1か
らの駆動信号によりスイッチング素子Q2をターンオン
させる。このモード3では、コンデンサC2に流れ込む
電流IC2は前記モード2に引き続いて傾斜下降し、か
つ、インダクタ電流IL1も所定の割合で傾斜下降する。
また、ダイオードD0を流れる電流IDOも、インダクタ
L2にエネルギーが蓄えられるのにしたがって傾斜上昇
する。このとき、スイッチング素子Q1のドレイン・ゲ
ート間電圧VDSは、コンデンサC1の充電電圧に保持さ
れる。
ムt2が経過した後、モード3に移行し、制御回路1か
らの駆動信号によりスイッチング素子Q2をターンオン
させる。このモード3では、コンデンサC2に流れ込む
電流IC2は前記モード2に引き続いて傾斜下降し、か
つ、インダクタ電流IL1も所定の割合で傾斜下降する。
また、ダイオードD0を流れる電流IDOも、インダクタ
L2にエネルギーが蓄えられるのにしたがって傾斜上昇
する。このとき、スイッチング素子Q1のドレイン・ゲ
ート間電圧VDSは、コンデンサC1の充電電圧に保持さ
れる。
【0014】その後、コンデンサC2へのエネルギーの
移動が完了して、このコンデンサC2に流れ込む充電電
流IC2がゼロになると、次のモード4に移行する。すな
わち、このモード4において、コンデンサC2に蓄えら
れたエネルギーは、スイッチング素子Q2を介してイン
ダクタンスL2側に移動し始めるため、前記モード3と
は逆方向の放電電流IC2が流れ出し、ダイオードD0を
流れる電流IDOはさらに傾斜上昇を続ける。
移動が完了して、このコンデンサC2に流れ込む充電電
流IC2がゼロになると、次のモード4に移行する。すな
わち、このモード4において、コンデンサC2に蓄えら
れたエネルギーは、スイッチング素子Q2を介してイン
ダクタンスL2側に移動し始めるため、前記モード3と
は逆方向の放電電流IC2が流れ出し、ダイオードD0を
流れる電流IDOはさらに傾斜上昇を続ける。
【0015】次いで、モード5に移行し、スイッチング
素子Q2がターンオフすると、コンデンサC1からイン
ダクタンスL2への放電電流IC2の供給は直ちに遮断さ
れる。このとき、インダクタンスL2はダイオードD0
を流れる電流ID0の連続性を維持するために、コンデン
サC2に蓄えられていたエネルギーを受け取り、これに
よって、スイッチング素子Q1のドレイン・ソース間電
圧VDSは傾斜下降し、かつ、コンデンサC2のエネルギ
ーの移動に伴って、ダイオードD0を流れる電流ID0も
次第に減少する。
素子Q2がターンオフすると、コンデンサC1からイン
ダクタンスL2への放電電流IC2の供給は直ちに遮断さ
れる。このとき、インダクタンスL2はダイオードD0
を流れる電流ID0の連続性を維持するために、コンデン
サC2に蓄えられていたエネルギーを受け取り、これに
よって、スイッチング素子Q1のドレイン・ソース間電
圧VDSは傾斜下降し、かつ、コンデンサC2のエネルギ
ーの移動に伴って、ダイオードD0を流れる電流ID0も
次第に減少する。
【0016】そして、スイッチング素子Q2がターンオ
フした後、デッドタイムt1を経て、スイッチング素子
Q1はターンオンし、モード6に移行する。このモード
6の初期状態においては、既にコンデンサC2のエネル
ギーの移動が完了しているため、ダイオードD0を流れ
る電流ID0はゼロとなり、かつ、スイッチング素子Q1
のドレイン・ソース間電圧VDSもゼロボルトに低下して
いる。したがって、スイッチング素子Q1をオンした瞬
間には、スイッチング素子Q1のドレイン電流ID の流
れは逆方向より順方向に転じるが、スイッチング素子Q
1の電力損失はドレイン・ソース間電圧VDSがゼロボル
トのために皆無となり、いわゆる無損失スイッチングが
達成される。そして、このモード1からモード6に至る
動作を一定周期毎に繰返すことで、所定の直流出力電圧
VOUT が出力端子+V,−V間に供給される。
フした後、デッドタイムt1を経て、スイッチング素子
Q1はターンオンし、モード6に移行する。このモード
6の初期状態においては、既にコンデンサC2のエネル
ギーの移動が完了しているため、ダイオードD0を流れ
る電流ID0はゼロとなり、かつ、スイッチング素子Q1
のドレイン・ソース間電圧VDSもゼロボルトに低下して
いる。したがって、スイッチング素子Q1をオンした瞬
間には、スイッチング素子Q1のドレイン電流ID の流
れは逆方向より順方向に転じるが、スイッチング素子Q
1の電力損失はドレイン・ソース間電圧VDSがゼロボル
トのために皆無となり、いわゆる無損失スイッチングが
達成される。そして、このモード1からモード6に至る
動作を一定周期毎に繰返すことで、所定の直流出力電圧
VOUT が出力端子+V,−V間に供給される。
【0017】以上のように、上記実施例によれば、スイ
ッチング素子Q1のドレイン・ソース間電圧VDSが略台
形波状になるように、コンデンサC1と第2のスイッチ
ング素子Q2との直列回路をインダクタンスL1の両端
に接続するとともに、各スイッチング素子Q1,Q2に
対して、一定のデッドタイムt1,t2を有する駆動信
号を交互に供給し、かつ、このスイッチング素子Q1の
ドレイン・ソース間電圧VDSがゼロボルトになった後
に、スイッチング素子Q1をターンオンさせるようにデ
ッドタイムt1を設定すれば、スイッチング素子Q1の
ターンオン時における電力損失をゼロにすることができ
る。また、同時に、ダイオードD0からインダクタンス
L2側に流れるリカバリー電流によるスイッチング素子
Q1のスイッチング損失をも阻止することが可能とな
る。
ッチング素子Q1のドレイン・ソース間電圧VDSが略台
形波状になるように、コンデンサC1と第2のスイッチ
ング素子Q2との直列回路をインダクタンスL1の両端
に接続するとともに、各スイッチング素子Q1,Q2に
対して、一定のデッドタイムt1,t2を有する駆動信
号を交互に供給し、かつ、このスイッチング素子Q1の
ドレイン・ソース間電圧VDSがゼロボルトになった後
に、スイッチング素子Q1をターンオンさせるようにデ
ッドタイムt1を設定すれば、スイッチング素子Q1の
ターンオン時における電力損失をゼロにすることができ
る。また、同時に、ダイオードD0からインダクタンス
L2側に流れるリカバリー電流によるスイッチング素子
Q1のスイッチング損失をも阻止することが可能とな
る。
【0018】なお、本考案は上記実施例に限定されるも
のではなく、本考案の要旨の範囲において種々の変形実
施が可能である。例えば、第1および第2のスイッチン
グ素子は、実施例中におけるMOS型FETに限らず、
スイッチングトランジスタを用いることも可能である。
のではなく、本考案の要旨の範囲において種々の変形実
施が可能である。例えば、第1および第2のスイッチン
グ素子は、実施例中におけるMOS型FETに限らず、
スイッチングトランジスタを用いることも可能である。
【0019】
【考案の効果】本考案は、直流電圧源に接続される第1
のインダクタンスと第1のスイッチング素子との直列回
路と、前記第1のスイッチング素子の両端に接続される
ダイオードと平滑コンデンサとの直列回路とを備え、前
記第1のスイッチング素子がオンの時に前記第1のイン
ダクタンスにエネルギーを蓄え、前記第1のスイッチン
グ素子がオフの時にこのエネルギーを前記平滑コンデン
サに送り出すとともに、前記第1のインダクタンスから
のエネルギーを吸収するスナバーコンデンサを前記第1
のスイッチング素子の両端に接続した昇圧コンバータに
おいて、前記第1のインダクタンスの両端に接続される
コンデンサと第2のスイッチング素子との直列回路と、
前記第1のスイッチング素子とダイオードとの間に挿入
接続される第2のインダクタンスと、前記第1および第
2のスイッチング素子を交互にターンオンさせ、かつそ
の間に一定のデッドタイムが存在する駆動信号を供給す
る制御回路とを備えたものであり、第1のスイッチング
素子のターンオン時における電力損失をなくすことの可
能な昇圧コンバータを提供できる。
のインダクタンスと第1のスイッチング素子との直列回
路と、前記第1のスイッチング素子の両端に接続される
ダイオードと平滑コンデンサとの直列回路とを備え、前
記第1のスイッチング素子がオンの時に前記第1のイン
ダクタンスにエネルギーを蓄え、前記第1のスイッチン
グ素子がオフの時にこのエネルギーを前記平滑コンデン
サに送り出すとともに、前記第1のインダクタンスから
のエネルギーを吸収するスナバーコンデンサを前記第1
のスイッチング素子の両端に接続した昇圧コンバータに
おいて、前記第1のインダクタンスの両端に接続される
コンデンサと第2のスイッチング素子との直列回路と、
前記第1のスイッチング素子とダイオードとの間に挿入
接続される第2のインダクタンスと、前記第1および第
2のスイッチング素子を交互にターンオンさせ、かつそ
の間に一定のデッドタイムが存在する駆動信号を供給す
る制御回路とを備えたものであり、第1のスイッチング
素子のターンオン時における電力損失をなくすことの可
能な昇圧コンバータを提供できる。
【図1】本考案の一実施例を示す昇圧コンバータの回路
図である。
図である。
【図2】同上各部の波形図である。
【図3】従来例を示す昇圧コンバータの回路図である。
【図4】同上各部の波形図である。
1 制御回路 C0 平滑コンデンサ C1 スナバーコンデンサ C2 コンデンサ D0 ダイオード E 直流電圧源 L1 第1のインダクタンス L2 第2のインダクタンス Q1 第1のスイッチング素子 Q2 第2のスイッチング素子
Claims (1)
- 【請求項1】 直流電圧源に接続される第1のインダク
タンスと第1のスイッチング素子との直列回路と、前記
第1のスイッチング素子の両端に接続されるダイオード
と平滑コンデンサとの直列回路とを備え、前記第1のス
イッチング素子がオンの時に前記第1のインダクタンス
にエネルギーを蓄え、前記第1のスイッチング素子がオ
フの時にこのエネルギーを前記平滑コンデンサに送り出
すとともに、前記第1のインダクタンスからのエネルギ
ーを吸収するスナバーコンデンサを前記第1のスイッチ
ング素子の両端に接続した昇圧コンバータにおいて、前
記第1のインダクタンスの両端に接続されるコンデンサ
と第2のスイッチング素子との直列回路と、前記第1の
スイッチング素子とダイオードとの間に挿入接続される
第2のインダクタンスと、前記第1および第2のスイッ
チング素子を交互にターンオンさせ、かつその間に一定
のデッドタイムが存在する駆動信号を供給する制御回路
とを備えたことを特徴とする昇圧コンバータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992069285U JP2596143Y2 (ja) | 1992-10-05 | 1992-10-05 | 昇圧コンバータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992069285U JP2596143Y2 (ja) | 1992-10-05 | 1992-10-05 | 昇圧コンバータ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0636384U JPH0636384U (ja) | 1994-05-13 |
JP2596143Y2 true JP2596143Y2 (ja) | 1999-06-07 |
Family
ID=13398193
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992069285U Expired - Lifetime JP2596143Y2 (ja) | 1992-10-05 | 1992-10-05 | 昇圧コンバータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2596143Y2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5148447B2 (ja) * | 2008-10-10 | 2013-02-20 | 新電元工業株式会社 | スイッチング電源 |
US8963617B1 (en) * | 2013-09-20 | 2015-02-24 | Linear Technology Corporation | Switching topology for connecting two nodes in electronic system |
JP7283151B2 (ja) | 2019-03-18 | 2023-05-30 | 日本電気株式会社 | 電力増幅器 |
-
1992
- 1992-10-05 JP JP1992069285U patent/JP2596143Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0636384U (ja) | 1994-05-13 |
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