JP7282426B1 - 板材の固定方法及び見切り部材用アタッチメント - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1には、矩形状の板状基部及び板状基部の幅方向中央で板状基部と直交して延びる壁部を有する断面逆T字状の本体部と、矩形状の押さえ部及び押さえ部の幅方向中央位置で押さえ部と直交して延びるステム部を有する断面T字状のカバーとを有する見切り部材の板状基部に連結具を取り付けて、この連結具によって見切り部材を壁面に固定する。そして、板状の断熱材の端部を、壁面に取付けられた見切り部材の本体の板状基部と、本体の壁部に設けられたスロットにステム部を挿入することによって本体に取付けられるカバーの押さえ部との間で挟持することにより、2つの板状の断熱材を側縁部で固定する板材の固定方法が開示されている。
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、見切り部材の位置調整を容易に行うことが可能で且つ床面や壁面への見切り部材の固定用の加工が不要な板材の固定方法及び見切り部材用アタッチメントを提供することを目的としている。
〔発明5〕 さらに、発明5の見切り部材用アタッチメントは、発明3の見切り部材用アタッチメントにおいて、前記ベースプレートの前記凹部は、幅方向中央に横断面が上下逆凹字状となるように前記第2当接面側に突出して形成されている。
発明2の板材の固定方法によれば、第1板材を設置した後に、第1固定板及び第2固定板のいずれか一方を設置するようにしたので見切り材の設置が容易となる。
発明3の見切り部材用アタッチメントによれば、例えば、市販の見切り材にベースプレートを固定することで、隣り合う2つの板材を側縁部で固定することが可能な見切り部材を構成することができる。
発明5の見切り部材用アタッチメントによれば、第2当接面を形成するプレート部分をより薄く構成することができるとともに、凹部によって受け部材の高さを確保することができる。また、プレート部分を薄くできることで、板材の設置面と側縁部との段差を小さくすることができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1乃至図6は、実施の形態を示す図である。なお、図面は模式的なものである。そのため、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。また、以下に示す実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記の実施の形態に特定するものではない。
また、図2(a)は、分離状態の被覆部材10及び取り付け基材3を示す側面図であり、図2(b)は、一部結合状態の被覆部材10及び取り付け基材3を示す側面図であり、図2(c)は、全結合状態の被覆部材10及び取り付け基材3を示す側面図である。
本実施の形態の固定用部材1は、図1(a)~(c)及び図2(a)~(c)に示すように、見切り部材2と、ベースプレート30と、ライナープレート40とを備えている。
見切り部材2は、被覆部材10と、受け部材20とを備えている。
さらに、各側壁部22の上端部の内側面には、図1(a)に示す姿勢で一対の突起部12と凹部24とを対向させた場合に先端部が抜け止め部13の鋸歯(図1の例では6本)とは斜め逆方向に突出する鋸歯(図1の例では2本)を有する抜け止め受け部23が設けられている。すなわち、一対の突起部12を凹部24内に挿入することで、突起部12の抜け止め部13の鋸歯と、側壁部22の抜け止め受け部23の鋸歯とが噛み合って被覆部材10が受け部材20から抜けるのを阻止する。
ベースプレート30は、例えば金属製又は樹脂製の部材から構成され、図1(a)~(c)、図2(a)~(c)並びに図3(a)、(b)及び(d)に示すように、平面視矩形で細長い薄板状(例えば、厚さ1~2[mm])のプレート本体31を備えている。プレート本体31の幅は被覆部材10の幅(例えば、35[mm])よりも広い幅(例えば、60[mm])に構成されている。
ライナープレート40は、例えば金属製又は樹脂製の部材から構成され、図1(a)~(c)、図2(a)~(c)及び図3(c)に示すように、平面視矩形で細長い薄板状のプレート本体41を備えている。プレート本体41の幅は受け部材20の幅と同じ幅に構成されている。なお、ライナープレート40の幅は、安定性や耐久性を大きく損なわない程度に、受け部材20の幅未満の幅に構成してもよい。また、図1の例では、2枚のライナープレート40で高さ調節をしているが、この構成に限らない。例えば、高さ調節が不要な場合は、ライナープレート40は不要となる。また、固定対象の板材の厚さに合わせて1枚で調節してもよいし、3枚以上で調節してもよい。また、ライナープレート40は、様々な厚さのものを用意しておき、固定対象の板材の厚さに合わせて適切な厚さのものを1枚用いるか、または複数枚を組み合わせて適切な厚さのものを構成するようにしてもよい。
また、プレート本体31の底面には、図3(b)及び(d)に示すように、ベースプレート30をリベットやネジなどの締結部材で受け部材20に固定する場合に、これらの頭部がプレート本体31の底面から出っ張らないようにするための底面視円形の座繰り用の凹部32がそれぞれ各貫通孔33と同心に設けられている。なお、凹部32の径は、貫通孔33よりも大径に構成され、貫通孔33は凹部32の内側底部に設けられている。
なお、リベット50により固定する構成に限らず、ネジやボルト及びナットなどで固定する構成としてもよい。但し、ベースプレート30の厚さは、設置面と板材との間の段差を小さくするために可能な限り薄い方が望ましいので、座繰り用の凹部32が比較的浅く構成される。そのため、低頭のネジやボルトを用いることが望ましい。
図1(c)並びに図2(b)及び図2(c)に示すように、取り付け基材3と、被覆部材10とから固定用部材1が構成されており、ベースプレート30の上面の被覆部材10の押し当て面14と対向する面部分によって支持面31sが構成されている。
〔板材の第1の固定手順〕
次に、上記説明した構成の固定用部材1を用いて、複数の板材を床面や壁面等の設置面に設置した状態で固定する場合の第1の固定手順について説明する。
図4(a)~(e)は、板材の第1の固定手順を説明するための各手順を示す図であり、図5(a)及び(b)は、第1板材100及び第2板材101の高さ位置と受け部材20の高さ位置とが整合している場合の第1側縁部100s及び第2側縁部101sの固定構成を示す図である。なお、図4(a)~(e)中の「前」は、車両前方側の方向を、「後」は、車両後方側の方向を示す。図6(a)~(e)についても同様である。
一方、自動車の車室内はタイヤの真上部分にホイルハウスが形成されているため、図4(a)に示すように、床面200の形状も、ホイルハウス部分によって車幅方向内側に凹んだ形状となっている。そのため、第1板材100の形状も、図4(c)~(e)に示すように、ホイルハウス部分を避けるために長手方向の中央部が内側に凹んだ形状となっている。
なお、床面200の周囲の車体の内壁部は、実際はホイルハウス以外にも内側に出っ張っている部分が他にもあり、もっと複雑な形状をしているが、ここでは説明の便宜上、簡略化した形状で説明する。
各種部材の用意が整ったら、第1の固定手順では、図4(b)に示すように、最初に床面200の床面部203上に取り付け基材3を設置する。このとき、取り付け基材3は、その長手方向を床面200の幅方向(短手方向)に沿って設置されるとともに、無固定の状態で設置される。
最後に、図5(a)に示すように、被覆部材10の突起部12を、取り付け基材3の凹部24内に挿入するとともに、図5(b)に示すように、見切り被覆部11の押し当て面14aを、第1側縁部100sの上から、押し当て面14bを第2側縁部101sの上からそれぞれ押し当てて、押し当て面14a及び14b並びに支持面31s1及び31s2の間に第1側縁部100s及び第2側縁部101sを挟持して、被覆部材10で床面部203(隙間位置)を被覆するとともに、第1板材100及び第2板材101を側縁部で固定する。これにより、図4(e)に示すように、第1板材100及び第2板材101が、床面200上にて固定用部材1を介して連結された状態で固定される。
次に、上記説明した構成の固定用部材1を用いて、複数の板材を床面や壁面等の設置面に設置した状態で固定する場合の第2の固定手順について説明する。
図6(a)~(e)は、板材の第2の固定手順を説明するための各手順を示す図である。
第2の固定手順では、第1板材100と取り付け基材3の設置順番が上記第1の固定手順と異なる。それ以外は上記第1の固定手順と同様の手順となる。
すなわち、第2の固定手順では、図6(a)に示す床面200に対して、図6(b)に示すように、最初に、第1板材100を床面200の床面部201上にその形状に合わせて設置する。
以降の図6(d)~図6(e)の手順については、上記第1の固定手順の図4(d)~図4(e)の手順と同様となるので説明を省略する。
これにより、図6(e)に示すように、第1板材100及び第2板材101が、床面200上にて固定用部材1を介して連結された状態で固定される。
次に、実施の形態の効果を説明する。
本実施の形態では、固定用部材1を、隣り合う2つの板材を側縁部で固定するための見切り被覆部11及び見切り被覆部11の板材と当接する側の押し当て面14に設けられた一対の突起部12を有する被覆部材10と、突起部12を受ける凹部24を有する受け部材20とを備える見切り部材2の受け部材20の底面に、見切り被覆部11との間で板材を固定するための支持面31s並びに取り付け用の凹部32及び貫通孔33を有するベースプレート30を取り付けた構成とした。
また、本実施の形態では、固定用部材1の受け部材20とベースプレート30との間に1又は複数のライナープレート40を介挿することによって、板材の上面の高さ位置と受け部材20の上端の高さ位置とが整合するようにした。
また、本実施の形態では、上記構成の固定用部材1を用いて、最初に第1板材100及び第2板材101の隙間位置となる床面200の床面部203に固定用部材1のうち取り付け基材3を固定せずに設置し、次に床面200の床面部201上に第1板材100を設置するとともに設置した取り付け基材3の支持面31s1上に第1板材100の第1側縁部100sを設置し、次に床面200の床面部202上に第2板材101を設置するとともに設置した取り付け基材3の支持面31s2に第2板材101の第2側縁部101sを設置し、最後に被覆部材10の一対の突起部12と設置した取り付け基材3の受け部材20とを連結することにより第1板材100及び第2板材101を第1側縁部100s及び第2側縁部101sで固定するようにした。
また、本実施の形態では、上記構成の固定用部材1を用いて、最初に第1板材100を床面200の床面部201に設置し、次に固定用部材1のうち取り付け基材3を、設置した第1板材100の第1側縁部100sの下側に支持面31s1が配置されるように設置するとともに床面部203に固定せずに設置し、次に床面200の床面部202上に第2板材101を設置するとともに、設置した取り付け基材3の支持面31s2に第2板材101の第2側縁部101sを設置し、最後に被覆部材10の一対の突起部12と設置した取り付け基材3の受け部材20とを連結することにより第1板材100及び第2板材101を第1側縁部100s及び第2側縁部101sで固定するようにした。
〔対応関係〕
上記実施の形態において、固定用部材1は、発明1及び2の見切り部材及び見切り部材に発明3乃至5の見切り部材用アタッチメントを取り付けたものが対応し、被覆部材10は、発明1及び2の第1固定部材並びに発明3の固定部材に対応している。
また、上記実施の形態において、押し当て面14は、発明1及び2の第1固定板の板材と当接する面及び発明3の第1当接面に対応し、支持面31sは、発明1及び2の第2固定板の板材と当接する面及び発明3の第2当接面に対応している。
〔変形例〕
なお、上記実施の形態において、受け部材20の高さ位置をライナープレート40を用いて調節する構成を例に挙げて説明したが、この構成に限らない。ここで、図7(a)及び図7(b)は、ライナープレート40を介挿していない取り付け基材3Aを用いた場合で且つ第3板材102及び第4板材103の高さ位置と受け部材20の高さ位置とが整合していない場合の第3側縁部102s及び第4側縁部103sの固定構成を示す図である。
例えば、図8(a)及び(b)のベースプレート30Aに示すように、プレート本体31Aの形状をその幅方向中央部が断面上下逆凹字状に支持面31As側に突出した形状に構成することで締結部材の頭部を収納するための凹部32Aを形成する構成としてもよい。このような構成とすることで、凹部32Aの凸面部32Aaに、ライナープレート40のような受け部材20の上端の高さ位置をかさ上げする機能を持たせることができる。なお、凹部32Aの幅は、受け部材20と同じ幅又は略同じ幅に構成することが望ましい。また、図8(b)に示すように、プレート本体31Aの凹部32Aの凹面部32Abの天井部(底部)には所定間隔を空けて複数の貫通孔33Aが設けられている。
また、上記実施の形態及びその変形例においては、2つの板材を床面に設置する場合を例に挙げて説明したが、この構成に限らず、2つの板材を壁面に設置する場合や、単に2つの板材を連結する場合にも適用することが可能である。
Claims (4)
- 隣り合う2つの板材を側縁部で固定するための第1固定板及び当該第1固定板の前記板材に当接する側の第1当接面に設けられた突起部を有する固定部材と、前記第1固定板の幅よりも狭い幅に構成され前記突起部を受ける受け部を有する受け部材とを備える見切り部材の前記受け部材の底面に取り付けられて、前記第1固定板とともに前記2つの板材を側縁部で固定可能な第2固定板を構成する見切り部材用アタッチメントであって、
平面視矩形板状で且つ前記受け部材の幅よりも広い幅を有するベースプレートを備え、
前記ベースプレートは、当該ベースプレートの幅方向中央に長手方向に沿って設けられた凹部と、当該凹部の内側底部に長手方向に沿って所定間隔を空けて複数形成された貫通孔とを有し、当該貫通孔を介して前記受け部材の底面に締結部材により取り付けられることで、前記第1当接面と対向する第2当接面を有する第2固定板を構成し、
前記ベースプレートと前記受け部材の底面との間に介挿可能で且つ前記受け部材の幅以下の幅を有する平面視矩形板状の1又は複数のライナープレートを備えることを特徴とする見切り部材用アタッチメント。 - 請求項1記載の前記固定部材である第1固定部材と、請求項1記載の前記受け部材、前記ベースプレート及び前記1又は複数のライナープレートから構成される第2固定部材を連結せずに前記板材の設置面に一方を固定せずに設置する第1工程と、
設置した前記一方の固定部材に第1板材を設置する第2工程と、
設置した前記一方の固定部材に第2板材を設置する第3工程と、
設置した前記一方の固定部材の突起部又は受け部と第1固定部材及び第2固定部材の他方の受け部又は突起部を連結することにより第1板材及び第2板材を側縁部で固定する第4工程とを含むことを特徴とする板材の固定方法。 - 第1板材を設置する第1工程と、
請求項1記載の前記固定部材である第1固定部材と、請求項1記載の前記受け部材、前記ベースプレート及び前記1又は複数のライナープレートから構成される第2固定部材を連結せずに一方を設置した前記第1板材に設置する第2工程と、
設置した前記一方の固定部材に第2板材を設置する第3工程と、
設置した前記一方の固定部材の突起部又は受け部と第1固定部材及び第2固定部材の他方の受け部又は突起部を連結することにより第1板材及び第2板材を側縁部で固定する第4工程とを含むことを特徴とする板材の固定方法。 - 請求項2又は3において、
前記第1工程に先だって前記1又は複数のライナープレートによって前記受け部材の高さを調節する工程を含むことを特徴とする板材の固定方法。
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