JP7280788B2 - ペロブスカイト型の発光性ナノ粒子の製造方法 - Google Patents
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Rがアルキル基の場合、Rとしては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、iso-プロピル基、n-ブチル基、iso-ブチル基、tert-ブチル基等が挙げられる。
2つのRが一緒になって炭素数2~6のアルキレン基を形成する場合、当該アルキレン基としては、エチレン基、n-プロピレン基、2,2-ジメチルプロピレン基、n-ブチレン基等が挙げられる。
式(A-1)で表されるカチオンとしては、ベンジルアンモニウムカチオン、iso-ブチルアンモニウムカチオン、n-ブチルアンモニウムカチオン、t-ブチルアンモニウムカチオン、ジエチルアンモニウムカチオン、ジメチルアンモニウムカチオン、エチルアンモニウムカチオン、メチルアンモニウムカチオン(MA)、フェネチルアンモニウムカチオン、iso-プロピルアンモニウムカチオン、n-プロピルアンモニウムカチオン等が挙げられ、メチルアンモニウムカチオンが好ましい。
式(A-3)において、R1は、メチル基、水素原子、ハロゲン原子、擬ハロゲンを表す。
式(A-3)のカチオンとしては、アセトアミジニウムカチオン、ホルムアミジニウムカチオン(FA)等が挙げられ、ホルムアミジニウムカチオンが好ましい。
式(A-2)、及び式(A-4)~(A-7)のカチオンとしては、ピリジニウムカチオン、グアニジニウムカチオン、イミダゾリウムカチオン、1-メチルイミダゾリウムカチオン、ピリジニウムカチオン、1-メチルピリジニウムカチオン、プロトン化チオウレアカチオンが挙げられる。
脂肪酸は、8~30個の炭素原子を有していると好ましく、12~20個の炭素原子を有していると更に好ましい。脂肪酸としては、具体的には、オレイン酸、ステアリン酸、パルミチン酸等が挙げられ、オレイン酸が好ましい。脂肪酸の塩としては、アルカリ金属塩等が挙げられる。
芳香族カルボン酸としては、3-フェニルプロピオン酸、4-フェニル-3ブテン酸、フェニル酢酸、安息香酸等が挙げられる。
界面活性剤としてのアミン化合物が含む炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アリール基、シクロアルキル基等が挙げられ、アルキル基が好ましい。アルキル基は直鎖又は分岐鎖アルキル基であってよい。
脂肪族アミン化合物としては、第一級脂肪族モノアミン化合物が好ましい。第一級脂肪族アミン化合物としては、炭素数2~20個の脂肪族炭化水素基を有する第一級脂肪族アミン化合物が挙げられ、より具体的には、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、オクチルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン等が挙げられ、オクチルアミンが好ましい。また、脂肪族アミン化合物としては、1,8-オクチルジアミン等の脂肪族ジアミンも挙げることができる。
芳香族アミンとしては、ベンジルアミン、フェネチルアミン、3-フェニル-2-プロペン-1-アミン、フェニルメチルアミン、2,2’-イミノジ安息香酸、アニリン等が挙げられる。
界面活性剤としての第四級アンモニウム塩としては、脂肪族第四級アンモニウム塩が挙げられる。脂肪族第四級アンモニウム塩としては、ジドデシルジメチルアンモニウム、3-(N,N-ジメチルオクタデシルアンモニオ)プロパンスルホナート塩等が挙げられる。
また、界面活性剤は、アルキルチオールを含んでいてもよい。アルキルチオールとしては、炭素数6~20のアルキルチオールであってよく、具体的には、1-オクタンチオール等が挙げられる。
トルエン(貧溶媒)5mlに、前駆体である臭化鉛(II)(PbBr2)4.9mgと臭化メチルアンモニウム(MABr)1.2mgとを添加し、更に界面活性剤としてオレイン酸0.1ml及びオクチルアミン4μlを添加し、混合物を調製した(界面活性剤の含有量:1.2mg/L)。
上記混合物にジルコニアビーズ(直径50μm)を添加し、75Wの出力数で、超音波ホモジナイザー(BRANSON社製、商品名:「SONIFIER 150」)を用いて超音波照射を行った。超音波照射によりPbBr2とMABrを反応させMAPbBr3粒子を得ると共に、得られたMAPbBr3粒子がジルコニアビーズにより粉砕され、MAPbBr3の発光性ナノ粒子が分散した分散液が得られた。超音波照射時間は40分であり、反応温度は15℃であった。
得られた分散液を遠心分離し、発光性ナノ粒子を得た。回収した発光性ナノ粒子をTEMにより観察し、平均粒子径を求めたところ7nmであった。
また、蛍光分光光度計(HORIBA製、商品名:FluoroMax-2)を用いて発光性ナノ粒子の蛍光強度を測定したところ、521nmにピークが見られた。絶対PL 量子収率装置(浜松ホトニクス製、商品名:C9920-01)を用いて量子収率(photoluminescence quantum yield、PLQY)を求めたところ、81%であった。また、蛍光スペクトルの半値幅(FWHM)は30nmだった。
反応温度を78℃に変更した以外は、実施例1と同様に、発光性ナノ粒子を作製し、蛍光スペクトルのピーク位置、半値幅、量子収率を求めた。結果を表1に示す。
反応温度を40℃に変更した以外は、実施例1と同様に、発光性ナノ粒子を作製し、蛍光スペクトルのピーク位置、半値幅、量子収率を求めた。結果を表1に示す。
前駆体をヨウ化鉛(II)(PbI2)18mg及びヨウ化メチルアンモニウム(MAI)5.2mgに変更し、反応温度を20℃に変更した以外は、実施例1と同様に、発光性ナノ粒子を作製し、平均粒子径、蛍光スペクトルのピーク位置、半値幅、量子収率を求めた。結果を表1に示す。
前駆体をヨウ化鉛(PbI2)450mgに変更した以外は、実施例4と同様に、発光性ナノ粒子を作製し、蛍光スペクトルのピーク位置、半値幅、量子収率を求めた。結果を表1に示す。なお、実施例5において、Aサイトの化学種とBサイトの化学種のモル比は、約1:35である。
貧溶媒をオクタデセン20ml、前駆体を炭酸セシウム(Cs2CO3)98.4mg及び臭化鉛(PbBr2)501.6mgに変更し、ハロゲン化物金属として臭化亜鉛(ZnBr2)を添加して混合物を調製し、反応温度を110℃とした以外は、実施例1と同様に、発光性ナノ粒子を作製し、蛍光スペクトルのピーク位置、半値幅、量子収率を求めた。結果を表1に示す。
ジルコニアビーズを使用しなかったこと以外は、実施例1と同様に、発光性ナノ粒子を作製し、蛍光スペクトルのピーク位置、量子収率を求めた。結果を表1に示す。
一方、図2は、比較例1で製造した発光性ナノ粒子について測定した蛍光スペクトルを示すグラフである。図2に示すように、比較例1の発光性ナノ粒子は、複数のピークが重なり合ったブロードな蛍光スペクトルを示し、単色性が著しく悪かった。
Claims (7)
- ペロブスカイト型の発光性ナノ粒子の製造方法であって、
分散媒中に硬質粒子及び前記発光性ナノ粒子の固体の原料を含む混合物に超音波を照射して前記原料を反応させる工程を備える、製造方法。 - 前記原料が、Bサイト金属含有化合物を含む、請求項1に記載の製造方法。
- 前記Bサイト金属含有化合物が、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Cu、Ni、Co、Fe、Mn、Cr、Pd、Cd、Eu、Yb及びAgからなる群から選択される少なくとも一種の金属元素を含む、請求項2に記載の製造方法。
- 前記Bサイト金属含有化合物が、Bサイト金属のハロゲン化物を含む、請求項2又は3に記載の製造方法。
- 前記原料が、アンモニウム塩、ホルムアミジニウム塩、グアニジニウム塩、イミダゾリウム塩、ピリジニウム塩、ピロリジニウム塩及びプロトン化チオウレアの塩からなる群から選択される少なくとも一つの化合物を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の製造方法。
- 前記原料が、ハロゲン化アンモニウム塩、及びハロゲン化ホルムアミジニウム塩からなる群から選択される少なくとも一つの化合物を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の製造方法。
- 前記混合物が界面活性剤を含み、
前記界面活性剤が、脂肪酸及び脂肪族アミン化合物からなる群から選択される少なくとも一種を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の製造方法。
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Loredana Protesescu et al.,ACS Appl. Nano Mater.,2018年,1,1300-1308,DOI: 10.1021/acsanm.8b00038 |
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