JP7279786B2 - スケジューリング装置、スケジューリング方法およびプログラム - Google Patents

スケジューリング装置、スケジューリング方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、複数の送信ポイントを有する無線ネットワークシステムにおいて、無線ネットワークシステムが有する無線リソースを、送信ポイントとユーザ端末との間の無線通信に割当てるためのスケジューリング装置、スケジューリング方法およびプログラムに関するものである。
スマートフォンの普及に伴って、通信速度の向上や利用帯域の増大など、無線ネットワークに対する社会的要請が大きくなっている。このような状況を背景として、LTE(Long Term Evolution)と呼ばれる移動通信方式の無線インタフェース仕様を適用した無線ネットワークシステムが普及しつつある。このLTEでは、無線アクセス技術の1つとして、複数の基地局(送信ポイント:Transmission Point、以下TPと略する)が協調して移動端末(ユーザ端末:User Equipment、以下UEと略する)と信号を送受信するセル間協調送受信(Coordinated Multi-point transmission/reception、以下CoMPと略する)が採用されている(非特許文献1参照)。
CoMP技術は、周波数利用効率やセル端ユーザスループットを向上させる重要な技術の1つである。例えば、下り方向の通信(TPからUEへの送信)において、同時に複数のTPが同一周波数帯を用いて、各UEに送信することで無線リソースの利用効率を高めることができる。しかし、各TPが異なるUEに対して送信した場合、複数のTPから信号を受信可能なUEにとっては、他のTPからの信号が所望の受信信号の干渉となって、かえってスループットの低下を招く恐れがある。したがって、このような干渉を抑制しつつ通信速度を向上させるためにCoMPは必要不可欠な技術となっている。
さらに、LTEを発展させた次世代移動通信方式の研究開発が行われており、CoMPを拡張した概念として協調無線リソース制御方式、およびその処理を高速化するための専用回路構成が提案されている(非特許文献2参照)。同様に、特許文献1において、協調無線リソース制御方式の処理の高速化のために、行列計算を並列処理する回路構成が開示されている。
図15は特許文献1に開示された従来のスケジューリング装置の構成を示すブロック図である。スケジューリング装置100のチャネル情報保持部101は、TPとUEとの間の無線の電波状態を表すチャネル情報を記憶している。組合せ生成部102は、TPとUEの組合せの候補パターンを生成する。組合せ評価部103は、チャネル情報に基づいて、TPとUEの組合せの候補パターンの評価値を計算する。最適組合せ保持部104は、候補パターンのうち評価値が最も高いパターンを、無線リソースを割り当てる際の最適組合せパターンとして保持する。
しかしながら、非特許文献2、特許文献1に開示された技術では、協調無線リソース制御方式を適用できるエリアが、スケジューリング装置が対象とするTPの数により制限され、複数のエリアを跨いだ協調無線リソース制御方式の適用が困難であった。
また、特許文献2によると、スケジューリング装置が対象とするTPを複数のエリアに分割し、各々のエリアについて評価値の計算およびTPとUEの最適組合せの特定を行い、最終的に各々のエリアについて特定した最適組合せを合わせることで、全体の最適組合せパターンとする技術が開示されている。しかしながら、特許文献2には、各々のエリア間が協調して制御する技術は開示されておらず、分割したエリア間における電波干渉をTPとUEの最適組合せ特定のための計算の考慮に加味して、エリア間の電波干渉を抑制する技術は開示されていない。
無線ネットワークシステムにおいてTPは面的に配置されるため、より多くのTPを対象として協調無線リソース制御方式を用いて一括して制御することにより、TP間の電波干渉が低減され、システム全体の無線スループット向上が可能となる。ただし、協調するTPの数が増えると協調無線リソース制御方式において扱う行列サイズ等が大きくなり、TPとUEの候補組合せパターンの数も多くなる。このため、最適組合せパターンの特定に要する処理時間が増加し、無線ネットワークシステムが定めるスケジューリング周期内(例えば、LTEの場合、最小で1ミリ秒)に協調無線リソース制御方式のための処理を完了することが困難となる。特許文献1、特許文献2、非特許文献2に開示された技術のみを用いた場合、協調範囲外のTPからの電波干渉を考慮した上で最適組合せパターンを特定することが困難なため、結果として協調するTPの数を増やすことができないという課題があった。
特開2018-085682号公報 特開2017-216550号公報
田岡他,「LTE-AdvancedにおけるMIMOおよびセル間協調送受信技術」,NTT DOCOMO テクニカル・ジャーナル,Vol.18,No.2,pp.22-30,Jul.2010,<https://www.nttdocomo.co.jp/binary/pdf/corporate/technology/rd/technical_journal/bn/vol18_2/vol18_2_022jp.pdf> Y.Arikawa,T.Sakamoto and S.Kimura,"Hardware accelerator for coordinated radio-resource scheduling in 5G ultra-high-density distributed antenna systems",2017 27th International Telecommunication Networks and Applications Conference (ITNAC),Melbourne,pp.1-6,November 2017
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、無線ネットワークシステムにおける協調無線リソース制御方式の処理において、協調制御を行う送信ポイントの数を増やすことを可能とするスケジューリング装置、スケジューリング方法およびプログラムを提供することを目的としている。
本発明のスケジューリング装置は、複数の送信ポイントが受け持つ通信可能エリア全体を複数のエリアに分割するように構成された分割制御部と、前記送信ポイントとユーザ端末との組合せの候補パターンを分割エリア毎に生成するように構成された組合せ生成部と、前記送信ポイントと前記ユーザ端末との間の無線の電波状態を表すチャネル情報に基づいて、前記候補パターンの評価値を分割エリア毎に計算するように構成された組合せ評価部と、前記候補パターンのうち前記評価値が最も高いパターンを、無線リソースを割り当てる際の最適組合せパターンとして保持することを分割エリア毎に行うように構成された最適組合せ保持部と、所定の第1のタイミングになったときに、前記最適組合せ保持部が分割エリア毎に保持している最適組合せパターンの評価値を第1の共有情報として各分割エリアで共有するように前記組合せ評価部へ出力するように構成された計算結果共有部と、前記第1のタイミング後の所定の第2のタイミングになったときに、各分割エリアの前記最適組合せパターンを結合した結果に基づいて、前記通信可能エリア全体の送信ウェイト行列を計算するように構成された全体送信ウェイト行列計算部とを備え、前記第1のタイミング後、前記組合せ評価部は、前記チャネル情報と共に前記第1の共有情報を用いて前記候補パターンの評価値を分割エリア毎に計算することを特徴とするものである。
また、本発明のスケジューリング装置の1構成例において、前記組合せ評価部は、前記チャネル情報に基づいて送信ウェイト行列を分割エリア毎に計算するように構成された送信ウェイト行列計算部と、この送信ウェイト行列計算部によって計算された送信ウェイト行列に基づいて前記候補パターンの評価値を候補パターン毎および分割エリア毎に計算するように構成された評価値計算部と、前記評価値計算部によって計算された評価値の和を分割エリア毎に計算するように構成された全体評価値計算部とから構成され、前記計算結果共有部は、前記第1のタイミングになったときに、前記最適組合せ保持部が保持している最適組合せパターンの評価値と共に、前記組合せ評価部の送信ウェイト行列計算部によって計算された送信ウェイト行列を前記第1の共有情報として各分割エリアで共有するように前記組合せ評価部へ出力し、前記第1のタイミング後、前記組合せ評価部の送信ウェイト行列計算部は、前記チャネル情報と共に前記第1の共有情報を用いて前記送信ウェイト行列を計算することを特徴とするものである。
また、本発明のスケジューリング装置の1構成例において、前記計算結果共有部は、前記分割エリア毎の評価値の計算が完了した送信ポイントとユーザ端末の組合せの数が所定数に達したときを前記第1のタイミングとして、前記第1の共有情報を前記組合せ評価部へ出力することを特徴とするものである。
また、本発明のスケジューリング装置の1構成例において、前記計算結果共有部は、前記第2のタイミング後の所定の第3のタイミングになったときに、前記最適組合せ保持部が保持している最適組合せパターンの評価値を第2の共有情報として、自装置と受持ちの通信可能エリアが異なる他のスケジューリング装置へ送信し、前記第3のタイミング後の所定の第4のタイミングになったときに、各分割エリアの前記最適組合せパターンを結合した結果を第3の共有情報として前記他のスケジューリング装置へ送信し、前記第3のタイミング後、前記組合せ評価部は、前記チャネル情報と共に前記第1、第2の共有情報を用いて前記候補パターンの評価値を分割エリア毎に計算し、前記全体送信ウェイト行列計算部は、前記最適組合せ保持部が保持している最適組合せパターンと前記他のスケジューリング装置から送信された前記第3の共有情報によって得られた最適組合せパターンとを結合した結果に基づいて、自装置が受け持つ通信可能エリアと前記他のスケジューリング装置が受け持つ通信可能エリアとを合わせた全エリアの送信ウェイト行列を計算することを特徴とするものである。
また、本発明のスケジューリング装置は、送信ポイントとユーザ端末との組合せの候補パターンを生成するように構成された組合せ生成部と、前記送信ポイントと前記ユーザ端末との間の無線の電波状態を表すチャネル情報に基づいて、前記候補パターンの評価値を計算するように構成された組合せ評価部と、前記候補パターンのうち前記評価値が最も高いパターンを、無線リソースを割り当てる際の最適組合せパターンとして保持するように構成された最適組合せ保持部と、所定の第1のタイミングになったときに、前記最適組合せ保持部が保持している最適組合せパターンの評価値を第1の共有情報として、自装置と受持ちの通信可能エリアが異なる他のスケジューリング装置との間で共有するように前記他のスケジューリング装置へ送信し、前記第1のタイミング後の所定の第2のタイミングになったときに、前記最適組合せ保持部が保持している最適組合せパターンを第2の共有情報として前記他のスケジューリング装置へ送信するように構成された計算結果共有部と、前記最適組合せ保持部が保持している最適組合せパターンと前記他のスケジューリング装置から送信された前記第2の共有情報によって得られた最適組合せパターンとを結合した結果に基づいて、自装置が受け持つ通信可能エリアと前記他のスケジューリング装置が受け持つ通信可能エリアとを合わせた全エリアの送信ウェイト行列を計算するように構成された全体送信ウェイト行列計算部とを備え、前記第1のタイミング後、前記組合せ評価部は、前記チャネル情報と共に前記第1の共有情報を用いて前記候補パターンの評価値を計算することを特徴とするものである。
また、本発明のスケジューリング方法は、複数の送信ポイントが受け持つ通信可能エリア全体を複数のエリアに分割する第1のステップと、前記送信ポイントとユーザ端末との組合せの候補パターンを分割エリア毎に生成する第2のステップと、前記送信ポイントと前記ユーザ端末との間の無線の電波状態を表すチャネル情報に基づいて、前記候補パターンの評価値を分割エリア毎に計算する第3のステップと、前記候補パターンのうち前記評価値が最も高いパターンを、無線リソースを割り当てる際の最適組合せパターンとして保持することを分割エリア毎に行う第4のステップと、所定の第1のタイミングになったときに、前記第4のステップで分割エリア毎に保持した最適組合せパターンの評価値を共有情報として各分割エリアで共有するように出力する第5のステップと、前記第1のタイミング後の所定の第2のタイミングになったときに、各分割エリアの前記最適組合せパターンを結合した結果に基づいて、前記複数の送信ポイントを含む全エリアの送信ウェイト行列を計算する第6のステップとを含み、前記第1のタイミング後、前記第3のステップは、前記チャネル情報と共に前記共有情報を用いて前記候補パターンの評価値を分割エリア毎に計算するステップを含むことを特徴とするものである。
また、本発明のスケジューリングプログラムは、複数の送信ポイントが受け持つ通信可能エリア全体を複数のエリアに分割する第1のステップと、前記送信ポイントとユーザ端末との組合せの候補パターンを分割エリア毎に生成する第2のステップと、前記送信ポイントと前記ユーザ端末との間の無線の電波状態を表すチャネル情報に基づいて、前記候補パターンの評価値を分割エリア毎に計算する第3のステップと、前記候補パターンのうち前記評価値が最も高いパターンを、無線リソースを割り当てる際の最適組合せパターンとして保持することを分割エリア毎に行う第4のステップと、所定の第1のタイミングになったときに、前記第4のステップで分割エリア毎に保持した最適組合せパターンの評価値を共有情報として各分割エリアで共有するように出力する第5のステップと、前記第1のタイミング後の所定の第2のタイミングになったときに、各分割エリアの前記最適組合せパターンを結合した結果に基づいて、前記複数の送信ポイントを含む全エリアの送信ウェイト行列を計算する第6のステップとを、コンピュータに実行させ、前記第1のタイミング後、前記第3のステップは、前記チャネル情報と共に前記共有情報を用いて前記候補パターンの評価値を分割エリア毎に計算するステップを含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、スケジューリング装置が対象とする全送信ポイントを複数のエリアに分割し、分割エリア毎に送信ポイントとユーザ端末の組合せの候補パターンを生成し、候補パターンの評価値を分割エリア毎に計算して最適組合せパターンを分割エリア毎に決定し、各分割エリアについての最適組合せパターンの評価値を各分割エリアで共有する。そして、各分割エリアの最適組合せパターンを結合して、スケジューリング装置が対象とする全エリアの送信ウェイト行列を計算する。これにより、本発明では、複数のエリアを連携させたスケジューリングの処理が可能となるため、従来のスケジューリング装置と比較して、送信ポイント間が協調して無線送信を行う協調範囲を拡張することが可能となる。また、本発明では、協調範囲を拡張することが可能となるため、エリアの境界における電波干渉の影響を低減できるため、無線スループットの向上が期待できる。
図1は、本発明の第1の実施例に係るスケジューリング装置の構成を示すブロック図である。 図2は、本発明の第1の実施例におけるエリア分割の方法を説明する図である。 図3は、本発明の第1の実施の形態に係るスケジューリング装置の組合せ評価部の構成を示すブロック図である。 図4は、本発明の第1の実施例においてエリアの評価値の計算に周囲のエリアの計算結果を利用する動作を説明する図である。 図5は、本発明の第1の実施例に係るスケジューリング装置における計算結果の共有タイミングを説明するタイミングチャートである。 図6は、本発明の第1の実施例に係るスケジューリング装置の動作を説明するフローチャートである。 図7は、本発明の第2の実施の形態に係るスケジューリング装置間の連携を説明する図である。 図8は、本発明の第2の実施例に係るスケジューリング装置の構成を示すブロック図である。 図9は、本発明の第2の実施例に係るスケジューリング装置間の接続を説明する図である。 図10は、本発明の第2の実施例に係るスケジューリング装置間の接続を説明する図である。 図11は、本発明の第2の実施例に係るスケジューリング装置間の接続を説明する図である。 図12は、本発明の第2の実施例に係るスケジューリング装置間の接続を説明する図である。 図13は、本発明の第3の実施例に係るスケジューリング装置における計算結果の共有タイミングを説明するタイミングチャートである。 図14は、本発明の第1~第3の実施例に係るスケジューリング装置を実現するコンピュータの構成例を示すブロック図である。 図15は、従来のスケジューリング装置の構成を示すブロック図である。
次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
[第1の実施例の構成]
まず、図1~5を参照して、本発明の第1の実施例に係るスケジューリング装置の構成について説明する。図1は、第1の実施例に係るスケジューリング装置の構成を示すブロック図である。スケジューリング装置1は、複数のTPを有する無線ネットワークに対して、これらTPと各UEとの間で無線通信を行うための無線リソースを割り当てる際に用いる最適組合せパターンを、TPと当該TPの送信状態(送信停止またはUE)との組合せパターン(TPとUEの組合せ)のうちから探索する。
スケジューリング装置1は、各TPのデータの送信先となるUEを決めるために、TPとUEの接続の候補となる組合せパターンの評価値を計算する。スケジューリング装置1は、この評価値を計算する試行をスケジューリング時間内繰り返し、スケジューリング時間が経過した時点で評価値が最大である最適組合せパターンを実際に送信に用いる組合せパターンとする。なお、スケジューリング時間とは、TPとUEの組合せパターンを特定するための処理に費やすことができる時間であり、システムにより定められる。例えば、LTEの場合、スケジューリング時間は最小1ミリ秒であり、1ミリ秒周期でTPとUEの組合せパターンを特定する。
本実施例のスケジューリング装置1は、TPから取得したTPとUEとの間の無線の電波状態を表すチャネル情報DIを記憶するチャネル情報保持部10と、チャネル情報保持部10から読み出したチャネル情報DIを用いて、スケジューリング装置1の対象となる各TPが受け持つ通信可能エリア全体を複数のエリアに分割する分割制御部11と、分割エリア毎に設けられ、TPとUEとの組合せの候補パターンを分割エリア毎に生成する複数の組合せ生成部12-1~12-N(Nは2以上の整数)と、分割エリア毎に設けられ、TPとUEとの組合せの候補パターンの評価値を分割エリア毎に計算する複数の組合せ評価部13-1~13-Nと、分割エリア毎に設けられ、候補パターンのうち評価値が最も高いパターンを、無線リソースを割り当てる際の最適組合せパターンとして保持することを分割エリア毎に行う複数の最適組合せ保持部15-1~15-Nと、所定の第1のタイミングになったときに、最適組合せ保持部15-1~15-Nが保持している最適組合せパターンの評価値を共有情報として各分割エリアで共有するように組合せ評価部13-1~13-Nへ出力する計算結果共有部14と、第1のタイミング後の所定の第2のタイミングになったときに、各分割エリアの最適組合せパターンを結合した結果に基づいて、通信可能エリア全体の送信ウェイト行列を計算する全体送信ウェイト行列計算部16とを備えている。
なお、例えば文献「侯他,“高速移動環境に対応した拡張2次元DFT補間によるチャネル推定”,NTT DOCOMO テクニカル・ジャーナル,Vol.16,No.4,pp.20-26,2009年1月,<https://www.nttdocomo.co.jp/binary/pdf/corporate/technology/rd/technical_journal/bn/vol16_4/vol16_4_020jp.pdf>」に示されるように、チャネル情報DIを取得するためには、予めTPとUEとの間で定められたパターン信号を用いて、UEからパターン信号をTPへ送信する。TPは、受信したパターン信号からチャネル(減衰量と位相回転量)を推定することで、チャネル情報DIを取得することができる。
分割制御部11は、チャネル情報保持部10から読み出したチャネル情報DIを用いて、スケジューリング装置1の対象となる各TPが受け持つ通信可能エリア全体を複数のエリアに分割する。具体的には、分割制御部11は、チャネル情報DIに基づいて相関性の強いTPとUEの組合せをグループ化する。そして、分割制御部11は、分割したエリアに割り当てたTPの識別情報(TPID)とUEの識別情報(UEID)とを含む組合せ生成条件情報GI(TPID,UEID)をエリア毎に、対応する組合せ生成部12-1~12-Nに出力する。
エリアの分割数の最大数は、スケジューリング装置1が備える組合せ評価部13-1~32-Nの数、すなわちN(Nは2以上の整数)となる。また、各エリアに割り当て可能なTPの数と、評価値の計算の際に用いる周囲のTPの数との和の最大数は、各組合せ評価部13-1~13-Nにおいて計算可能な送信ウェイト行列のサイズを上限とする。各エリアに割り当て可能なTPの数が各組合せ評価部13-1~13-Nにおいて計算可能な送信ウェイト行列のサイズに等しい場合、エリア外の周囲のTPの数が0となり、他のエリアの計算結果を考慮に入れることができなくなる。エリア外の周囲のTPの評価値は、後述する第1の共有情報によって得られる。
なお、上記の例では、TPとUE間のチャネル情報DIに基づいてエリアを分割する例を示したが、エリア分割の方法は別の方法でも構わない。
例えば、分割制御部11は、各TP2の位置情報を取得し、任意に選択したTP2からの距離が所定の範囲に含まれるTP2を、前記の選択したTP2と同一エリアに属するものとするなどの、TPの位置情報に基づくエリア分割を行うようにしてもよい。このとき、分割制御部11は、1つのエリアに属する1つのTPからの距離が所定の範囲内であるUEを、当該エリアに属するUEとして選択すればよい。
図2の例では、エリアA-1は、組合せ生成部12-1と組合せ評価部13-1と最適組合せ保持部15-1とによってTPとUEの最適組合せパターンが決定される。エリアA-2は、組合せ生成部12-2と組合せ評価部13-2と最適組合せ保持部15-2とによってTPとUEの最適組合せパターンが決定される。エリアA-3は、組合せ生成部12-3と組合せ評価部13-3と最適組合せ保持部15-3とによってTPとUEの最適組合せパターンが決定される。
また、分割制御部11は、各UEの位置情報を取得し、任意に選択したUEからの距離が所定の範囲に含まれる複数のTPを同一エリアに属するものとするなどの、UEの位置情報に基づくエリア分割を行うようにしてもよい。このとき、分割制御部11は、1つのエリアに属する1つのTPからの距離が所定の範囲内であるUEを、当該エリアに属する別のUEとして選択すればよい。
また、分割制御部11は、特許文献2に開示されているエリア分割方法を用いてもよい。
各組合せ生成部12-1~12-Nは、対応するエリアについての組合せ生成条件情報GI(TPID,UEID)が示すTPとUEの組合せの範囲内で、所定の探索アルゴリズムに従ってTPとUEの組合せの候補パターンを生成する。例えば、各組合せ生成部12-1~12-Nは、一般に知られる組合せ最適化問題の近似的解法(例えば、山登り法、貪欲法など)により、組合せの候補パターンを生成する。候補パターンは、対応するエリアに属するTP毎に生成される。そして、各組合せ生成部12-1~12-Nは、組合せの候補パターン情報PI(TPID,UEID)を、対応する組合せ評価部13-1~13-Nに出力する。
なお、上記の例では、一般に知られる組合せ最適化問題の近似的解法を用いる例を示したが、組合せ生成方法は別の方法でも構わない。
例えば、特開2017-216549号公報に開示されているように、TPIDと接続候補となるUEIDとの組合せを記憶しておき、設定されている読み出し範囲に基づいてTPIDとUEIDとの組合せを読み出す際に、予め用意された基準組み合わせを用いることで任意の組合せを生成してもよい。
組合せ評価部13-1は、図3に示すように、対応する組合せ生成部12-1から出力された候補パターン情報PIと、チャネル情報保持部10から取得したチャネル情報DIと、後述する第1の共有情報とに基づいて、対応するエリアに属するTPについての送信ウェイト行列W、または対応するエリアに属するTPと対応するエリア外のTPとについての送信ウェイト行列Wを計算する送信ウェイト行列計算部130と、送信ウェイト行列Wに基づいて、対応するエリアに属するTPの無線スループットやPF(Proportional Fairness)メトリック値等の評価値を、このTPを含む候補パターンの評価値PEVk(kは1~Mの整数、Mは2以上の整数)として計算する評価値計算部131-1~131-Mと、評価値計算部131-1~131-Mによって計算された評価値PEVkの和を、対応するエリアについてのTPとUEの組合せの候補パターンの評価値EVi(iは1~Nの整数)として計算する全体評価値計算部132とを備えている。他の組合せ評価部13-2~13-Nの構成も組合せ評価部13-1と同じである。
PFメトリック値は、候補パターンのTPのスループット値を、所定の期間積算した平均スループット値で除した値である。
なお、各組合せ評価部13-1~13-Nは、それぞれ対応するエリアに属する最大M個のTPについて評価値PEVkを評価値計算部131-1~131-Mを用いて計算する。対応するエリアに含まれるTPの数がMより少ない場合、評価値計算部131-1~131-Mのうち一部を用いる。
送信ウェイト行列計算部130は、後述する第1の共有情報が得られていない段階では、対応する組合せ生成部12-1から出力された候補パターン情報PIと、チャネル情報保持部10から取得したチャネル情報DIとに基づいて、対応するエリアに属する最大M個のTPについて、最大でM行M列の送信ウェイト行列Wを計算する。対応するエリアに属するTPの数がM個未満の場合、送信ウェイト行列計算部130の一部の回路を用いて送信ウェイト行列Wを計算するか、もしくは対応するTPが存在しない行列要素の値をゼロにするなどして、行列サイズを縮小して計算する。
また、送信ウェイト行列計算部130は、第1の共有情報が得られた後では、候補パターン情報PIとチャネル情報DIと第1の共有情報とを用いて送信ウェイト行列Wを計算する。第1の共有情報は、各エリアについての送信ウェイト行列Wと、各エリアの最適組合せパターンの評価値OEVとからなる。後述のように、第1の共有情報は計算結果共有部14から出力される。そして、送信ウェイト行列計算部130は、候補パターン情報PIと、チャネル情報DIと、第1の共有情報のうち対応するエリアの隣接エリアについての送信ウェイト行列Wと対応するエリアに含まれない周囲のTPについての評価値OEVとに基づいて、対応するエリアに属する最大M個のTPと対応するエリアに含まれない周囲の最大L個のTPとについて、最大で(M+L)行(M+L)列の送信ウェイト行列Wを計算する。
対応するエリアに属するTPの数がM個未満の場合または周囲のTPの数がL個未満の場合、送信ウェイト行列計算部130の一部の回路を用いて送信ウェイト行列Wを計算するか、もしくは対応するTPが存在しない行列要素の値をゼロにするなどして、行列サイズを縮小して計算する。
最適組合せ保持部15-1~15-Nは、それぞれ対応する組合せ評価部13-1~13-Nによって計算された評価値EViが最大となるTPとUEの組合せの候補パターンを最適組合せパターンとする処理をエリア毎(組合せ評価部毎)に行う。そして、最適組合せ保持部15-1~15-Nは、最適組合せパターンのTPIDとUEIDとを含む最適組合せパターン情報OPI(TPID,UEID)と、最適組合せパターンの評価値OEViとを保持する。
図4は、エリアA-3の評価値OEVの計算において、計算対象のTPを拡張する例を示している。図4の例では、エリアA-3について送信ウェイト行列Wおよび評価値OEVを計算する際に、隣接するエリアA-1,A-2についての送信ウェイト行列Wと、隣接するエリアA-1,A-2に属するTPのうちエリアA-3の周囲の領域Bに含まれるTPについての評価値OEVが利用される。
計算結果共有部14は、組合せ評価部13-1~13-Nによって計算された送信ウェイト行列Wと最適組合せ保持部15-1~15-Nによって得られた最適組合せパターンの評価値OEViなどの計算結果を一時的に保持するか否かを判定し、保持する場合は計算結果をメモリやレジスタ等の記憶素子に格納すると共に、組合せ評価部13-1~13-Nへ出力する。
計算結果共有部14において、送信ウェイト行列Wと最適組合せパターンの評価値OEViとを一時的に保持するか否かを判定するための判定条件には、評価値EVの計算が完了したTPとUEの組合せの数が所定数に達しているか否かを用いる。具体的には、計算結果共有部14は、各組合せ評価部13-1~13-Nにおいて評価値EVの計算が完了したTPとUEの組合せの数をエリア毎(組合せ評価部毎)にカウントする。
計算結果共有部14は、評価値EVの計算が完了した組合せの数が所定数に達したエリアについての計算結果を保持し、評価値EVの計算が完了した組合せの数が全てのエリアで所定数に達したときに、保持している計算結果を組合せ評価部13-1~13-Nへ出力する。上記所定数はスケジューリング装置1の外部から設定可能である。また、計算結果共有部14は、カウントの数が所定数に達した時点で、カウンタの値をクリアした後、計算が完了した組合せの数のカウントを再度開始する。
評価値EVの計算結果を複数のエリアで共有するためには、計算結果を共有する時点で、それぞれのエリアにおける最適組合せパターンおよび最適組合せパターンの評価値等の組合せ探索の途中経過を保持しておく必要がある。本実施例のように、所定の周期で計算結果を保持することを可能とすることで、全ての候補パターンについて計算結果を保持しなくとも済み、メモリ量を削減することができる。
図5は、本実施例における計算結果の共有タイミングを説明するタイミングチャートである。図5の例では、スケジューリング周期が開始された時点から、各組合せ評価部13-1~13-3は、第1の共有情報を利用せずにエリアA-1~A-3についての評価値EV1~EV3を計算する。
計算結果共有部14は、評価値EV1~EV3の計算が完了したTPとUEの組合せの数が所定数に達した時刻t1の時点(第1のタイミング)で、組合せ評価部13-1~13-3によって得られた送信ウェイト行列Wと最適組合せ保持部15-1~15-3によって得られた最適組合せパターンの評価値OEV1~OEV3の計算結果を保持し、保持した計算結果を組合せ評価部13-1~13-3へ出力する。これにより、エリアA-1~A-3についての送信ウェイト行列Wと評価値OEV1~OEV3の計算結果の共有が時刻t2で完了する。
計算結果の共有完了後は、各組合せ評価部13-1~13-3は、計算結果の共有によって得られた第1の共有情報(送信ウェイト行列Wと評価値OEV1~OEV3)を利用して、エリアA-1~A-3についての評価値EV1~EV3を計算する。計算結果共有部14は、評価値EV1~EV3の計算が完了したTPとUEの組合せの数が所定数に達した時刻t3の時点で、組合せ評価部13-1~13-3によって得られた送信ウェイト行列Wと最適組合せ保持部15-1~15-3によって得られた最適組合せパターンの評価値OEV1~OEV3の計算結果を保持し、保持した計算結果を組合せ評価部13-1~13-3へ出力する。これにより、エリアA-1~A-3についての送信ウェイト行列Wと評価値OEV1~OEV3の計算結果の共有が時刻t4で完了する。図5の例の場合、1スケジューリング周期内で、2回のみ共有情報を利用した評価値の計算が実行される。
なお、上記の例では、TPとUEの組合せの数が所定数に達したタイミングで送信ウェイト行列Wを保持しているが、最適組合せ保持部15-1~15-3で最適組合せパターンの評価値OEV1~OEV3が更新されたときに、この評価値OEV1~OEV3の計算のために組合せ評価部13-1~13-3で計算された送信ウェイト行列Wを保持できれば、より好ましい。具体的には、各最適組合せ保持部15-1~15-3は、最適組合せパターンが得られたときに計算結果共有部14に通知を行えばよい。これにより、計算結果共有部14は、最適組合せパターンが得られたエリアについて、この最適組合せパターンの評価値OEVのために当該エリアの組合せ評価部で計算された送信ウェイト行列Wを保持すればよい。
また、図5のタイミングチャートでは、計算結果共有部14がエリアA-1~A-3についての送信ウェイト行列Wと評価値OEV1~OEV3の計算結果を組合せ評価部13-1~13-3に出力している間、各エリアA-1~A-3の評価値EV1~EV3の計算が一時的に停止しているが、必ずしも評価値計算を停止しなくともよい。
例えば、計算結果共有部14から組合せ評価部13-1~13-3への計算結果の出力と、組合せ評価部13-1~13-3と最適組合せ保持部15-1~15-Nとによる評価値OEV1~OEV3の計算とがオーバラップしてもよい。つまり、組合せ評価部13-1~13-3と最適組合せ保持部15-1~15-Nとは、評価値OEV1~OEV3の計算を継続して実行し、計算結果共有部14から計算結果の出力が完了した時点で、組合せ評価部13-1~13-3が評価値計算に用いる共有情報を更新するようにしてもよい。
また、図5のように、サイクル的に処理を行う場合、過去のスケジューリング周期(例えば1周期前)で得られた送信ウェイト行列Wと評価値OEV1~OEV3の計算結果を用いて、次のスケジューリング周期で評価値OEV1~OEV3の計算を行うことにより、評価値計算を止めることなく実行することができる。このように、評価値計算を止めることなく継続することで、計算結果共有を行う場合にもスケジューリング周期内に計算できる組み合わせの数が減少せずに済む。
また、上記の例では、評価値EVの計算が完了したTPとUEの組合せの数と所定数とを比較することにより、送信ウェイト行列Wと最適組合せパターンの評価値OEVとを保持するか否かを判定する例を示したが、判定方法はこれに限らない。例えば、最適組合せパターンの評価値OEVをモニタリングして評価値OEVが収束したか否かを判定する回路を設け、評価値OEVが収束した時点で送信ウェイト行列Wと評価値OEVとを保持するようにしてもよい。なお、評価値OEVが収束したか否かを判定する回路としては、例えば国際公開第2017/038683号公報に開示された回路を用いればよい。
また、上記の例では、計算結果を保持する間隔は一定であるが、保持する間隔は必ずしも一定でなくともよい。例えば、組合せ評価の進行に合わせて保持する間隔を段階的に短くすることもある。探索初期は各エリアの評価値計算を長く行い、より早く評価値を収束値に近い値まで到達させる。その後は、計算結果を共有する周期を短くする。このように、計算結果共有により、評価値が発散することを防ぎ、スケジューリング周期が満了した時点で、確実に収束値が得られるようにする。
また、上記の例では、計算結果を保持するか否かを判定することで、共有する計算結果を判断していたが、計算結果共有の判断方法はこれに限らない。例えば、計算結果を常に保持・更新するようにして、計算結果を共有するタイミングで更新を制御してもよい。
全体送信ウェイト行列計算部16は、所定のタイミングで最適組合せ保持部15-1~15-Nが保持する各エリアの最適組合せパターンを結合し、この結合した結果に基づいて、スケジューリング装置1が対象とする全てのTPを含む全エリアの送信ウェイト行列TWを計算する。
そして、全体送信ウェイト行列計算部16は、全エリアの最適組合せパターン情報TOPI(TPID,UEID)と、全エリアの送信ウェイト行列TWと、全エリアの最適組合せパターンの評価値TOEV(エリアA-1~A-3の評価値OEV1~OEV3)とを出力する。スケジューリング周期内で、全体送信ウェイト行列計算部16が送信ウェイト行列TWを計算するタイミングは予め定められている。図5の例では、時刻t5(第2のタイミング)で送信ウェイト行列TWを計算する。
なお、上記の例では、分割制御部11と、組合せ評価部13-1~13-Nと、全体送信ウェイト行列計算部16とがそれぞれ、チャネル情報保持部10へアクセスすることでチャネル情報DIを取得する例を示したが、チャネル情報DIの取得方法はこれに限らない。例えば、分割制御部11が取得したチャネル情報DIを、後段の組合せ評価部13-1~13-Nへ渡す構成とすることもある。この場合、複数の組合せ評価部13-1~13-Nがチャネル情報DIを取得するためのメモリアクセスを削減することができるので、低電力化を実現することができ、また各組合せ評価部13-1~13-Nのメモリアクセスが競合した場合の制御を省略することができる。
[第1の実施例の動作]
次に、図6を参照して、本実施例のスケジューリング装置1の動作について説明する。図6は、スケジューリング装置1の動作を説明するフローチャートである。
[分割制御部11]
まず、分割制御部11は、チャネル情報保持部10から読み出したチャネル情報DIを用いて、スケジューリング装置1の対象となる各TPが受け持つ通信可能エリア全体を複数のエリアに分割する(図6ステップS100)。分割制御部11は、分割したエリアに割り当てたTPのIDとUEのIDとを含む組合せ生成条件情報GI(TPID,UEID)をエリア毎に、対応する組合せ生成部12-1~12-Nに出力する。
[組合せ生成部12-1~12-N]
次に、各組合せ生成部12-1~12-Nは、それぞれ対応するエリアについての組合せ生成条件情報GI(TPID,UEID)が示すTPとUEの組合せの範囲内で、所定の探索アルゴリズムに従ってTPとUEの組合せの候補パターンを生成する(図6ステップS101)。そして、各組合せ生成部12-1~12-Nは、組合せの候補パターン情報PI(TPID,UEID)をエリア毎に、対応する組合せ評価部13-1~13-Nに出力する。
[組合せ評価部13-1~13-N]
次に、各組合せ評価部13-1~13-Nは、それぞれ対応する組合せ生成部12-1から出力された候補パターン情報PI(TPID,UEID)とチャネル情報保持部10から取得したチャネル情報DIとに基づいて、対応するエリアについてのTPとUEの組合せの候補パターンの評価値EVi(iは1~Nの整数)を計算する(図6ステップS102)。また、各組合せ評価部13-1~13-Nは、計算結果共有部14から共有情報が得られた後では、候補パターン情報PI(TPID,UEID)とチャネル情報DIと共有情報とに基づいて、対応するエリアについてのTPとUEの組合せの候補パターンの評価値EViを計算する(ステップS102)。
組合せ評価部13-1~13-Nの構成と動作は上記で説明したとおりである。
[最適組合せ保持部15-1~15-N]
次に、各最適組合せ保持部15-1~15-Nは、評価値EViが最大となるTPとUEの組合せの候補パターンを最適組合せパターンとする処理をエリア毎(組合せ評価部毎)に行う(図6ステップS103)。そして、各最適組合せ保持部15-1~15-Nは、最適組合せパターン情報OPI(TPID,UEID)と、最適組合せパターンの評価値OEViとを保持する。
[計算結果共有部14]
次に、計算結果共有部14は、組合せ評価部13-1~13-Nによって計算された送信ウェイト行列Wと最適組合せ保持部15-1~15-Nによって得られた最適組合せパターンの評価値OEViなどの計算結果を一時的に保持するか否かを判定する(図6ステップS104)。計算結果共有部14は、評価値EViの計算が完了したTPとUEの組合せの数が所定数に達したエリアについての送信ウェイト行列Wと評価値OEViの計算結果を保持する(図6ステップS105)。
そして、計算結果共有部14は、評価値EViの計算が完了したTPとUEの組合せの数が全てのエリア(全ての組合せ評価部13-1~13-N)で所定数に達したときに(図6ステップS106においてYes)、保持している計算結果を各組合せ評価部13-1~13-Nへ出力する(図6ステップS107)。
こうして、スケジューリング周期の中でステップS101~S107の処理が繰り返し実行される。
なお、上記のとおり、最適組合せパターンが得られたエリアについて、この最適組合せパターンの評価値OEVのために当該エリアの組合せ評価部で計算された送信ウェイト行列Wを計算結果共有部14で保持しておいて、ステップS107のタイミングで各組合せ評価部13-1~13-Nに出力すれば、より好ましい結果が得られる。
[全体送信ウェイト行列計算部16]
次に、全体送信ウェイト行列計算部16は、スケジューリング周期の終了タイミング、またはスケジューリング周期が終了する前の所定のタイミングになったときに(図6ステップS108においてYes)、最適組合せ保持部15-1~15-Nが保持している各エリアの最適組合せパターンを結合して、スケジューリング装置1が対象とする全てのTPを含む全エリアの送信ウェイト行列TWを計算する(図6ステップS109)。そして、全体送信ウェイト行列計算部16は、全エリアの最適組合せパターン情報TOPI(TPID,UEID)と、全エリアの送信ウェイト行列TWと、全エリアの最適組合せパターンの評価値TOEVとを出力する。
[第1の実施例の効果]
以上のように、本実施例では、スケジューリング装置1が対象とする全TPを複数のエリアに分割し、分割したエリア毎にTPとUEの組合せの候補パターンを生成し、候補パターンの評価値EViをエリア毎に計算して最適組合せパターンをエリア毎に決定し、各エリアについての送信ウェイト行列Wと最適組合せパターンの評価値OEViとを各エリアで共有する。そして、各エリアの最適組合せパターンを結合してスケジューリング装置1が対象とする全エリアの送信ウェイト行列TWを計算する。これにより、本実施例では、複数のエリアを連携させたスケジューリングの処理が可能となるため、図15に示した従来のスケジューリング装置と比較して、TP間が協調して無線送信を行う協調範囲を拡張することが可能となる。また、本実施例では、協調範囲を拡張することが可能となるため、エリアとエリアの境界における電波干渉の影響を低減できるため、無線スループットの向上が期待できる。
[第2の実施例の構成]
次に、図7~図12を参照して、本発明の第2の実施例に係るスケジューリング装置について説明する。図7は、第2の実施例に係るスケジューリング装置間の連携を説明する概念図である。第1の実施例では、1つのスケジューリング装置で通信可能エリア全体を複数のエリアに分割し、スケジューリング装置内で計算結果の共有を行っていた。
これに対し、本実施例では、図7に示すように、複数のスケジューリング装置1a-1~1a-3間で連携を行う。具体的には、複数のスケジューリング装置1a-1~1a-3は、ネットワークによって互いに接続されており、それぞれ異なる1つのエリアについて評価値EV,OEVを計算する。例えば図7の例では、スケジューリング装置1a-1~1a-3は、それぞれエリアA-1~A-3についての評価値EV,OEVを計算する。
図8は、本実施例のスケジューリング装置1a-1の構成を示すブロック図である。スケジューリング装置1a-1は、組合せ生成部12と、組合せ評価部13と、計算結果共有部14と、最適組合せ保持部15と、全体送信ウェイト行列計算部16とを備えている。他のスケジューリング装置の構成もスケジューリング装置1a-1と同様である。
各スケジューリング装置1a-1~1a-3の組合せ生成部12は、それぞれ対応するエリアA-1~A-3についてTPとUEの組合せの候補パターンを生成する。
各スケジューリング装置1a-1~1a-3の組合せ評価部13は、それぞれ自装置の組合せ生成部12から出力された候補パターン情報PIとチャネル情報保持部10から取得したチャネル情報DIとに基づいて、対応するエリアA-1~A-3についてのTPとUEの組合せの候補パターンの評価値EV1~EV3を計算する。
スケジューリング装置1a-1の計算結果共有部14は、評価値EV1の計算が完了したTPとUEの組合せの数が所定数に達した時点(第1のタイミング)で、自装置の組合せ評価部13によって得られた送信ウェイト行列Wと最適組合せ保持部15によって得られた最適組合せパターンの評価値OEV1の計算結果を他のスケジューリング装置1a-2~1a-3に送信する。スケジューリング装置1a-2の計算結果共有部14は、評価値EV2の計算が完了したTPとUEの組合せの数が所定数に達した時点(第1のタイミング)で、自装置の組合せ評価部13によって得られた送信ウェイト行列Wと最適組合せ保持部15によって得られた最適組合せパターンの評価値OEV2の計算結果を他のスケジューリング装置1a-1,1a-3に送信する。スケジューリング装置1a-3の計算結果共有部14は、評価値EV3の計算が完了したTPとUEの組合せの数が所定数に達した時点(第1のタイミング)で、自装置の組合せ評価部13によって得られた送信ウェイト行列Wと最適組合せ保持部15によって得られた最適組合せパターンの評価値OEV3の計算結果を他のスケジューリング装置1a-1,1a-2に送信する。こうして、エリアA-1~A-3についての送信ウェイト行列Wと評価値OEV1~OEV3の計算結果の装置間共有が完了する。
計算結果の共有完了後、スケジューリング装置1a-1の組合せ評価部13は、計算結果の共有によって得られた共有情報(送信ウェイト行列Wと評価値OEV1~OEV3)を利用して、エリアA-1についての評価値EV1を計算する。他のスケジューリング装置1a-2,1a-3の組合せ評価部13についても同様である。
所定の第2のタイミングにおいて、スケジューリング装置1a-2,1a-3の計算結果共有部14は、それぞれ自装置の最適組合せ保持部15によって得られた最適組合せパターン情報OPIと最適組合せパターンの評価値OEV1,OEV2の計算結果とを第2の共有情報として、代表となるスケジューリング装置1a-1へ送信する。
スケジューリング装置1a-1の全体送信ウェイト行列計算部16は、自装置の最適組合せ保持部15が保持する最適組合せパターンとスケジューリング装置1a-2,1a-3から送信された最適組合せパターン情報TOPIが示す最適組合せパターンとを結合し、この結合した結果に基づいて、スケジューリング装置1a-1~1a-3が対象とする全エリアの送信ウェイト行列TWを計算する。
複数のスケジューリング装置1aを接続する形態としては、イーサネット(登録商標)やインフィニバンド等のネットワークスイッチを介して接続する形態がある。例えば図9の例では、複数のスケジューリング装置1a-1~1a-Nがネットワークスイッチ3を介して接続されている。
また、複数のスケジューリング装置1aを接続する別の形態としては、ネットワークスイッチを複数用いて階層的に接続する形態がある。例えば図10の例では、複数のスケジューリング装置1a-1~1a-N,1a-(N+1)~1a-Zがネットワークスイッチ3-1~3-3を介して接続されている。この図10の構成によれば、TP間が協調して無線送信を行う協調範囲をさらに拡張することができる。
また、複数のスケジューリング装置1aを接続する別の形態としては、リング型のネットワークを介して接続する形態がある。例えば図11の例では、複数のスケジューリング装置1a-1~1a-Nがリング型のネットワーク4を介して接続されている。
また、複数のスケジューリング装置1aを接続する別の形態としては、例えば図12に示すように、複数のスケジューリング装置1a-1~1a-Nを無線ネットワーク5で接続する形態がある。
なお、必ずしも全てのスケジューリング装置が全ての計算結果を共有する必要はない。例えば、無線の電波干渉の影響が強い範囲でのみ計算結果を共有するなど、選択的に計算結果の共有範囲を決定することもある。
また、計算結果を共有する範囲は、必ずしも初期設定等による静的な設定でなくともよく、サービスの運用中などに、時刻や通信トラフィック量、気象条件などに応じて、動的に変更してもよい。
[第2の実施例の効果]
このように、本実施例は、複数のスケジューリング装置1がネットワークによって接続されており、別々のエリアの評価値計算を行い、ネットワークを介して計算結果の共有を行う。これにより、スケジューリング装置1間でも計算結果の共有が可能となり、第1の実施例よりも、より大きな範囲で計算結果を共有することが可能となる。
[第3の実施例の構成]
次に、図13を参照して、本発明の第3の実施例に係るスケジューリング装置について説明する。図13は、第3の実施例に係るスケジューリング装置における計算結果共有タイミングを説明する図である。第1の実施例との違いは、複数のスケジューリング装置間で計算結果の共有を行う点である。第2の実施例との違いは、計算結果の共有を階層的に行う点である。具体的には、スケジューリング装置内での計算結果の共有タイミングと、スケジューリング装置間での計算結果の共有タイミングとを別々に実施する点である。本実施例においても、スケジューリング装置の構成は第1の実施例と同様であるので、図1の符号を用いて動作を説明する。
第1の実施例と同様に、スケジューリング装置1-1,1-2は、それぞれ対象となる各TPが受け持つ通信可能エリア全体を複数のエリア(本実施例では2つのエリア)に分割する。
スケジューリング装置1-1の組合せ評価部13-1~13-2は、対応するエリアA-1,A-2についてのTPとUEの組合せの候補パターンの評価値EV1,EV2を計算する。スケジューリング装置1-2の組合せ評価部13-1~13-2は、対応するエリアA-3,A-4についてのTPとUEの組合せの候補パターンの評価値EV1,EV2を計算する。
スケジューリング装置1-1の計算結果共有部14は、評価値EV1,EV2の計算が完了したTPとUEの組合せの数が所定数に達した時刻t11の時点で、組合せ評価部13-1,13-2によって得られた送信ウェイト行列Wと最適組合せ保持部15-1,15-2によって得られた最適組合せパターンの評価値OEV1,OEV2の計算結果を組合せ評価部13-1,13-2へ出力する。これにより、エリアA-1,A-2についての送信ウェイト行列Wと評価値OEV1,OEV2の計算結果の共有が時刻t12で完了する。計算結果の共有完了後、スケジューリング装置1-1の組合せ評価部13-1,13-2は、計算結果の共有によって得られた共有情報(送信ウェイト行列Wと評価値OEV1,OEV2)を利用して、エリアA-1,A-2についての評価値EV1,EV2を計算する。
一方、スケジューリング装置1-2の計算結果共有部14は、評価値EV3,EV4の計算が完了したTPとUEの組合せの数が所定数に達した時刻t13の時点で、組合せ評価部13-1,13-2によって得られた送信ウェイト行列Wと最適組合せ保持部15-1,15-2によって得られた最適組合せパターンの評価値OEV3,OEV4の計算結果を組合せ評価部13-1,13-2へ出力する。これにより、エリアA-3,A-4についての送信ウェイト行列Wと評価値OEV3,OEV4の計算結果の共有が時刻t14で完了する。計算結果の共有完了後、スケジューリング装置1-2の組合せ評価部13-1,13-2は、計算結果の共有によって得られた共有情報(送信ウェイト行列Wと評価値OEV3,OEV4)を利用して、エリアA-3,A-4についての評価値EV3,EV4を計算する。
スケジューリング装置1-1の全体送信ウェイト行列計算部16は、所定のタイミング(図13の時刻t15)で自装置の最適組合せ保持部15-1,15-2が保持するエリアA-1,A-2の最適組合せパターンを結合し、この結合した結果に基づいて、エリアA-1,A-2を合わせた全エリアの送信ウェイト行列TWを計算する。スケジューリング装置1-2の全体送信ウェイト行列計算部16は、所定のタイミング(図13の時刻t16)で自装置の最適組合せ保持部15-1,15-2が保持するエリアA-3,A-4の最適組合せパターンを結合し、この結合した結果に基づいて、エリアA-3,A-4を合わせた全エリアの送信ウェイト行列TWを計算する。
時刻t17(第3のタイミング)において、スケジューリング装置1-1の計算結果共有部14は、自装置の組合せ評価部13-1,13-2によって得られた送信ウェイト行列Wと最適組合せ保持部15-1,15-2によって得られた最適組合せパターンの評価値OEV1,OEV2の計算結果(第2の共有情報)をスケジューリング装置1-2へ送信する。一方、スケジューリング装置1-2の計算結果共有部14は、自装置の組合せ評価部13-1,13-2によって得られた送信ウェイト行列Wと最適組合せ保持部15-1,15-2によって得られた最適組合せパターンの評価値OEV3,OEV4の計算結果(第2の共有情報)をスケジューリング装置1-1へ送信する。これにより、エリアA-1~A-4についての送信ウェイト行列Wと評価値OEV1~OEV4の計算結果の装置間共有が時刻t18で完了する。
計算結果の共有完了後は、スケジューリング装置1-1の組合せ評価部13-1,13-2は、計算結果の共有によって得られた共有情報(送信ウェイト行列Wと評価値OEV1~OEV4)を利用して、エリアA-1,A-2についての評価値EV1,EV2を計算する。スケジューリング装置1-2の組合せ評価部13-1,13-2は、計算結果の共有によって得られた共有情報(送信ウェイト行列Wと評価値OEV1~OEV4)を利用して、エリアA-3,A-4についての評価値EV3,EV4を計算する。
時刻t19~t24の動作は、時刻t11~t16の動作と同じである。時刻t25(第4のタイミング)において、スケジューリング装置1-1の計算結果共有部14は、エリアA-1,A-2を合わせた全エリアの最適組合せパターン情報TOPIと、全エリアの送信ウェイト行列TWと、全エリアの最適組合せパターンの評価値TOEV(エリアA-1,A-2の評価値OEV1,OEV2)とを第3の共有情報としてスケジューリング装置1-2へ送信する。スケジューリング装置1-2の全体送信ウェイト行列計算部16は、自装置の最適組合せ保持部15-1~15-Nが保持する最適組合せパターンとスケジューリング装置1-1から送信された最適組合せパターン情報TOPIが示す最適組合せパターンとを結合し、この結合した結果に基づいて、スケジューリング装置1-1,1-2が対象とする全エリアの送信ウェイト行列TWを計算する。
スケジューリング装置1-1とスケジューリング装置1-2との接続形態としては、第2の実施例の図9~図12で説明した接続形態がある。
[第3の実施例の効果]
このように、本実施例では、スケジューリング装置内での計算結果の共有と、スケジューリング装置間での計算結果の共有とを別々に実施する。第2の実施例では、計算結果の共有の度にネットワークを介した通信による遅延が生じる。これに対して、本実施例では、ネットワークを介したスケジューリング装置間での計算結果の共有だけでなく、スケジューリング装置内での計算結果の共有を行うので、ネットワークを介した通信による遅延の影響を少なくすることができる。
[実施例の拡張]
以上、実施例を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施例については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
第1~第3の実施例で説明したスケジューリング装置1,1aの各々は、CPU(Central Processing Unit)、記憶装置及びインタフェースを備えたコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。このコンピュータの構成例を図14に示す。コンピュータは、CPU200と、記憶装置201と、インターフェース装置(以下、I/Fと略する)202とを備えている。I/F202には、通信ネットワーク等が接続される。このようなコンピュータにおいて、本発明のスケジューリング方法を実現させるためのスケジューリングプログラムは、フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD-ROM、メモリカードなどの記録媒体に記録された状態で提供され、記憶装置201に格納される。また、スケジューリングプログラムをネットワークを通して提供してもよい。各スケジューリング装置1,1aのCPU200は、記憶装置201に格納されたプログラムに従って第1~第3の実施例で説明した処理を実行する。
また、スケジューリング装置1,1aを、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)に形成したLSI(Large Scale Integration)回路で実現してもよい。
本発明は、送信ポイントとユーザ端末の組み合わせパターンに無線リソースを割り当てる技術に適用することができる。
1,1a…スケジューリング装置、2…送信ポイント、3…ネットワークスイッチ、4…ネットワーク、5…無線ネットワーク、10…チャネル情報保持部、11…分割制御部、12-1~12-N…組合せ生成部、13-1~13-N…組合せ評価部、14…計算結果共有部、15-1~15-N…最適組合せ保持部15-1~15-N、16…全体送信ウェイト行列計算部、130…送信ウェイト行列計算部、131-1~131-M…評価値計算部、132…全体評価値計算部。

Claims (7)

  1. 複数の送信ポイントが受け持つ通信可能エリア全体を複数のエリアに分割するように構成された分割制御部と、
    前記送信ポイントとユーザ端末との組合せの候補パターンを分割エリア毎に生成するように構成された組合せ生成部と、
    前記送信ポイントと前記ユーザ端末との間の無線の電波状態を表すチャネル情報に基づいて、前記候補パターンの評価値を分割エリア毎に計算するように構成された組合せ評価部と、
    前記候補パターンのうち前記評価値が最も高いパターンを、無線リソースを割り当てる際の最適組合せパターンとして保持することを分割エリア毎に行うように構成された最適組合せ保持部と、
    所定の第1のタイミングになったときに、前記最適組合せ保持部が分割エリア毎に保持している最適組合せパターンの評価値を第1の共有情報として各分割エリアで共有するように前記組合せ評価部へ出力するように構成された計算結果共有部と、
    前記第1のタイミング後の所定の第2のタイミングになったときに、各分割エリアの前記最適組合せパターンを結合した結果に基づいて、前記通信可能エリア全体の送信ウェイト行列を計算するように構成された全体送信ウェイト行列計算部とを備え、
    前記第1のタイミング後、前記組合せ評価部は、前記チャネル情報と共に前記第1の共有情報を用いて前記候補パターンの評価値を分割エリア毎に計算することを特徴とするスケジューリング装置。
  2. 請求項1記載のスケジューリング装置において、
    前記組合せ評価部は、
    前記チャネル情報に基づいて送信ウェイト行列を分割エリア毎に計算するように構成された送信ウェイト行列計算部と、
    この送信ウェイト行列計算部によって計算された送信ウェイト行列に基づいて前記候補パターンの評価値を候補パターン毎および分割エリア毎に計算するように構成された評価値計算部と、
    前記評価値計算部によって計算された評価値の和を分割エリア毎に計算するように構成された全体評価値計算部とから構成され、
    前記計算結果共有部は、前記第1のタイミングになったときに、前記最適組合せ保持部が保持している最適組合せパターンの評価値と共に、前記組合せ評価部の送信ウェイト行列計算部によって計算された送信ウェイト行列を前記第1の共有情報として各分割エリアで共有するように前記組合せ評価部へ出力し、
    前記第1のタイミング後、前記組合せ評価部の送信ウェイト行列計算部は、前記チャネル情報と共に前記第1の共有情報を用いて前記送信ウェイト行列を計算することを特徴とするスケジューリング装置。
  3. 請求項1または2記載のスケジューリング装置において、
    前記計算結果共有部は、前記分割エリア毎の評価値の計算が完了した送信ポイントとユーザ端末の組合せの数が所定数に達したときを前記第1のタイミングとして、前記第1の共有情報を前記組合せ評価部へ出力することを特徴とするスケジューリング装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のスケジューリング装置において、
    前記計算結果共有部は、前記第2のタイミング後の所定の第3のタイミングになったときに、前記最適組合せ保持部が保持している最適組合せパターンの評価値を第2の共有情報として、自装置と受持ちの通信可能エリアが異なる他のスケジューリング装置へ送信し、前記第3のタイミング後の所定の第4のタイミングになったときに、各分割エリアの前記最適組合せパターンを結合した結果を第3の共有情報として前記他のスケジューリング装置へ送信し、
    前記第3のタイミング後、前記組合せ評価部は、前記チャネル情報と共に前記第1、第2の共有情報を用いて前記候補パターンの評価値を分割エリア毎に計算し、
    前記全体送信ウェイト行列計算部は、前記最適組合せ保持部が保持している最適組合せパターンと前記他のスケジューリング装置から送信された前記第3の共有情報によって得られた最適組合せパターンとを結合した結果に基づいて、自装置が受け持つ通信可能エリアと前記他のスケジューリング装置が受け持つ通信可能エリアとを合わせた全エリアの送信ウェイト行列を計算することを特徴とするスケジューリング装置。
  5. 送信ポイントとユーザ端末との組合せの候補パターンを生成するように構成された組合せ生成部と、
    前記送信ポイントと前記ユーザ端末との間の無線の電波状態を表すチャネル情報に基づいて、前記候補パターンの評価値を計算するように構成された組合せ評価部と、
    前記候補パターンのうち前記評価値が最も高いパターンを、無線リソースを割り当てる際の最適組合せパターンとして保持するように構成された最適組合せ保持部と、
    所定の第1のタイミングになったときに、前記最適組合せ保持部が保持している最適組合せパターンの評価値を第1の共有情報として、自装置と受持ちの通信可能エリアが異なる他のスケジューリング装置との間で共有するように前記他のスケジューリング装置へ送信し、前記第1のタイミング後の所定の第2のタイミングになったときに、前記最適組合せ保持部が保持している最適組合せパターンを第2の共有情報として前記他のスケジューリング装置へ送信するように構成された計算結果共有部と、
    前記最適組合せ保持部が保持している最適組合せパターンと前記他のスケジューリング装置から送信された前記第2の共有情報によって得られた最適組合せパターンとを結合した結果に基づいて、自装置が受け持つ通信可能エリアと前記他のスケジューリング装置が受け持つ通信可能エリアとを合わせた全エリアの送信ウェイト行列を計算するように構成された全体送信ウェイト行列計算部とを備え、
    前記第1のタイミング後、前記組合せ評価部は、前記チャネル情報と共に前記第1の共有情報を用いて前記候補パターンの評価値を計算することを特徴とするスケジューリング装置。
  6. 複数の送信ポイントが受け持つ通信可能エリア全体を複数のエリアに分割する第1のステップと、
    前記送信ポイントとユーザ端末との組合せの候補パターンを分割エリア毎に生成する第2のステップと、
    前記送信ポイントと前記ユーザ端末との間の無線の電波状態を表すチャネル情報に基づいて、前記候補パターンの評価値を分割エリア毎に計算する第3のステップと、
    前記候補パターンのうち前記評価値が最も高いパターンを、無線リソースを割り当てる際の最適組合せパターンとして保持することを分割エリア毎に行う第4のステップと、
    所定の第1のタイミングになったときに、前記第4のステップで分割エリア毎に保持した最適組合せパターンの評価値を共有情報として各分割エリアで共有するように出力する第5のステップと、
    前記第1のタイミング後の所定の第2のタイミングになったときに、各分割エリアの前記最適組合せパターンを結合した結果に基づいて、前記複数の送信ポイントを含む全エリアの送信ウェイト行列を計算する第6のステップとを含み、
    前記第1のタイミング後、前記第3のステップは、前記チャネル情報と共に前記共有情報を用いて前記候補パターンの評価値を分割エリア毎に計算するステップを含むことを特徴とするスケジューリング方法。
  7. 複数の送信ポイントが受け持つ通信可能エリア全体を複数のエリアに分割する第1のステップと、
    前記送信ポイントとユーザ端末との組合せの候補パターンを分割エリア毎に生成する第2のステップと、
    前記送信ポイントと前記ユーザ端末との間の無線の電波状態を表すチャネル情報に基づいて、前記候補パターンの評価値を分割エリア毎に計算する第3のステップと、
    前記候補パターンのうち前記評価値が最も高いパターンを、無線リソースを割り当てる際の最適組合せパターンとして保持することを分割エリア毎に行う第4のステップと、
    所定の第1のタイミングになったときに、前記第4のステップで分割エリア毎に保持した最適組合せパターンの評価値を共有情報として各分割エリアで共有するように出力する第5のステップと、
    前記第1のタイミング後の所定の第2のタイミングになったときに、各分割エリアの前記最適組合せパターンを結合した結果に基づいて、前記複数の送信ポイントを含む全エリアの送信ウェイト行列を計算する第6のステップとを、コンピュータに実行させ、
    前記第1のタイミング後、前記第3のステップは、前記チャネル情報と共に前記共有情報を用いて前記候補パターンの評価値を分割エリア毎に計算するステップを含むことを特徴とするスケジューリングプログラム。
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