JP7279786B2 - スケジューリング装置、スケジューリング方法およびプログラム - Google Patents
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Description
また、本発明のスケジューリング装置の1構成例において、前記計算結果共有部は、前記分割エリア毎の評価値の計算が完了した送信ポイントとユーザ端末の組合せの数が所定数に達したときを前記第1のタイミングとして、前記第1の共有情報を前記組合せ評価部へ出力することを特徴とするものである。
まず、図1~5を参照して、本発明の第1の実施例に係るスケジューリング装置の構成について説明する。図1は、第1の実施例に係るスケジューリング装置の構成を示すブロック図である。スケジューリング装置1は、複数のTPを有する無線ネットワークに対して、これらTPと各UEとの間で無線通信を行うための無線リソースを割り当てる際に用いる最適組合せパターンを、TPと当該TPの送信状態(送信停止またはUE)との組合せパターン(TPとUEの組合せ)のうちから探索する。
例えば、分割制御部11は、各TP2の位置情報を取得し、任意に選択したTP2からの距離が所定の範囲に含まれるTP2を、前記の選択したTP2と同一エリアに属するものとするなどの、TPの位置情報に基づくエリア分割を行うようにしてもよい。このとき、分割制御部11は、1つのエリアに属する1つのTPからの距離が所定の範囲内であるUEを、当該エリアに属するUEとして選択すればよい。
また、分割制御部11は、特許文献2に開示されているエリア分割方法を用いてもよい。
なお、上記の例では、一般に知られる組合せ最適化問題の近似的解法を用いる例を示したが、組合せ生成方法は別の方法でも構わない。
例えば、特開2017-216549号公報に開示されているように、TPIDと接続候補となるUEIDとの組合せを記憶しておき、設定されている読み出し範囲に基づいてTPIDとUEIDとの組合せを読み出す際に、予め用意された基準組み合わせを用いることで任意の組合せを生成してもよい。
なお、各組合せ評価部13-1~13-Nは、それぞれ対応するエリアに属する最大M個のTPについて評価値PEVkを評価値計算部131-1~131-Mを用いて計算する。対応するエリアに含まれるTPの数がMより少ない場合、評価値計算部131-1~131-Mのうち一部を用いる。
次に、図6を参照して、本実施例のスケジューリング装置1の動作について説明する。図6は、スケジューリング装置1の動作を説明するフローチャートである。
まず、分割制御部11は、チャネル情報保持部10から読み出したチャネル情報DIを用いて、スケジューリング装置1の対象となる各TPが受け持つ通信可能エリア全体を複数のエリアに分割する(図6ステップS100)。分割制御部11は、分割したエリアに割り当てたTPのIDとUEのIDとを含む組合せ生成条件情報GI(TPID,UEID)をエリア毎に、対応する組合せ生成部12-1~12-Nに出力する。
次に、各組合せ生成部12-1~12-Nは、それぞれ対応するエリアについての組合せ生成条件情報GI(TPID,UEID)が示すTPとUEの組合せの範囲内で、所定の探索アルゴリズムに従ってTPとUEの組合せの候補パターンを生成する(図6ステップS101)。そして、各組合せ生成部12-1~12-Nは、組合せの候補パターン情報PI(TPID,UEID)をエリア毎に、対応する組合せ評価部13-1~13-Nに出力する。
次に、各組合せ評価部13-1~13-Nは、それぞれ対応する組合せ生成部12-1から出力された候補パターン情報PI(TPID,UEID)とチャネル情報保持部10から取得したチャネル情報DIとに基づいて、対応するエリアについてのTPとUEの組合せの候補パターンの評価値EVi(iは1~Nの整数)を計算する(図6ステップS102)。また、各組合せ評価部13-1~13-Nは、計算結果共有部14から共有情報が得られた後では、候補パターン情報PI(TPID,UEID)とチャネル情報DIと共有情報とに基づいて、対応するエリアについてのTPとUEの組合せの候補パターンの評価値EViを計算する(ステップS102)。
組合せ評価部13-1~13-Nの構成と動作は上記で説明したとおりである。
次に、各最適組合せ保持部15-1~15-Nは、評価値EViが最大となるTPとUEの組合せの候補パターンを最適組合せパターンとする処理をエリア毎(組合せ評価部毎)に行う(図6ステップS103)。そして、各最適組合せ保持部15-1~15-Nは、最適組合せパターン情報OPI(TPID,UEID)と、最適組合せパターンの評価値OEViとを保持する。
[計算結果共有部14]
次に、計算結果共有部14は、組合せ評価部13-1~13-Nによって計算された送信ウェイト行列Wと最適組合せ保持部15-1~15-Nによって得られた最適組合せパターンの評価値OEViなどの計算結果を一時的に保持するか否かを判定する(図6ステップS104)。計算結果共有部14は、評価値EViの計算が完了したTPとUEの組合せの数が所定数に達したエリアについての送信ウェイト行列Wと評価値OEViの計算結果を保持する(図6ステップS105)。
こうして、スケジューリング周期の中でステップS101~S107の処理が繰り返し実行される。
次に、全体送信ウェイト行列計算部16は、スケジューリング周期の終了タイミング、またはスケジューリング周期が終了する前の所定のタイミングになったときに(図6ステップS108においてYes)、最適組合せ保持部15-1~15-Nが保持している各エリアの最適組合せパターンを結合して、スケジューリング装置1が対象とする全てのTPを含む全エリアの送信ウェイト行列TWを計算する(図6ステップS109)。そして、全体送信ウェイト行列計算部16は、全エリアの最適組合せパターン情報TOPI(TPID,UEID)と、全エリアの送信ウェイト行列TWと、全エリアの最適組合せパターンの評価値TOEVとを出力する。
以上のように、本実施例では、スケジューリング装置1が対象とする全TPを複数のエリアに分割し、分割したエリア毎にTPとUEの組合せの候補パターンを生成し、候補パターンの評価値EViをエリア毎に計算して最適組合せパターンをエリア毎に決定し、各エリアについての送信ウェイト行列Wと最適組合せパターンの評価値OEViとを各エリアで共有する。そして、各エリアの最適組合せパターンを結合してスケジューリング装置1が対象とする全エリアの送信ウェイト行列TWを計算する。これにより、本実施例では、複数のエリアを連携させたスケジューリングの処理が可能となるため、図15に示した従来のスケジューリング装置と比較して、TP間が協調して無線送信を行う協調範囲を拡張することが可能となる。また、本実施例では、協調範囲を拡張することが可能となるため、エリアとエリアの境界における電波干渉の影響を低減できるため、無線スループットの向上が期待できる。
次に、図7~図12を参照して、本発明の第2の実施例に係るスケジューリング装置について説明する。図7は、第2の実施例に係るスケジューリング装置間の連携を説明する概念図である。第1の実施例では、1つのスケジューリング装置で通信可能エリア全体を複数のエリアに分割し、スケジューリング装置内で計算結果の共有を行っていた。
各スケジューリング装置1a-1~1a-3の組合せ評価部13は、それぞれ自装置の組合せ生成部12から出力された候補パターン情報PIとチャネル情報保持部10から取得したチャネル情報DIとに基づいて、対応するエリアA-1~A-3についてのTPとUEの組合せの候補パターンの評価値EV1~EV3を計算する。
所定の第2のタイミングにおいて、スケジューリング装置1a-2,1a-3の計算結果共有部14は、それぞれ自装置の最適組合せ保持部15によって得られた最適組合せパターン情報OPIと最適組合せパターンの評価値OEV1,OEV2の計算結果とを第2の共有情報として、代表となるスケジューリング装置1a-1へ送信する。
また、計算結果を共有する範囲は、必ずしも初期設定等による静的な設定でなくともよく、サービスの運用中などに、時刻や通信トラフィック量、気象条件などに応じて、動的に変更してもよい。
このように、本実施例は、複数のスケジューリング装置1がネットワークによって接続されており、別々のエリアの評価値計算を行い、ネットワークを介して計算結果の共有を行う。これにより、スケジューリング装置1間でも計算結果の共有が可能となり、第1の実施例よりも、より大きな範囲で計算結果を共有することが可能となる。
次に、図13を参照して、本発明の第3の実施例に係るスケジューリング装置について説明する。図13は、第3の実施例に係るスケジューリング装置における計算結果共有タイミングを説明する図である。第1の実施例との違いは、複数のスケジューリング装置間で計算結果の共有を行う点である。第2の実施例との違いは、計算結果の共有を階層的に行う点である。具体的には、スケジューリング装置内での計算結果の共有タイミングと、スケジューリング装置間での計算結果の共有タイミングとを別々に実施する点である。本実施例においても、スケジューリング装置の構成は第1の実施例と同様であるので、図1の符号を用いて動作を説明する。
スケジューリング装置1-1の組合せ評価部13-1~13-2は、対応するエリアA-1,A-2についてのTPとUEの組合せの候補パターンの評価値EV1,EV2を計算する。スケジューリング装置1-2の組合せ評価部13-1~13-2は、対応するエリアA-3,A-4についてのTPとUEの組合せの候補パターンの評価値EV1,EV2を計算する。
スケジューリング装置1-1とスケジューリング装置1-2との接続形態としては、第2の実施例の図9~図12で説明した接続形態がある。
このように、本実施例では、スケジューリング装置内での計算結果の共有と、スケジューリング装置間での計算結果の共有とを別々に実施する。第2の実施例では、計算結果の共有の度にネットワークを介した通信による遅延が生じる。これに対して、本実施例では、ネットワークを介したスケジューリング装置間での計算結果の共有だけでなく、スケジューリング装置内での計算結果の共有を行うので、ネットワークを介した通信による遅延の影響を少なくすることができる。
以上、実施例を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施例については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
Claims (7)
- 複数の送信ポイントが受け持つ通信可能エリア全体を複数のエリアに分割するように構成された分割制御部と、
前記送信ポイントとユーザ端末との組合せの候補パターンを分割エリア毎に生成するように構成された組合せ生成部と、
前記送信ポイントと前記ユーザ端末との間の無線の電波状態を表すチャネル情報に基づいて、前記候補パターンの評価値を分割エリア毎に計算するように構成された組合せ評価部と、
前記候補パターンのうち前記評価値が最も高いパターンを、無線リソースを割り当てる際の最適組合せパターンとして保持することを分割エリア毎に行うように構成された最適組合せ保持部と、
所定の第1のタイミングになったときに、前記最適組合せ保持部が分割エリア毎に保持している最適組合せパターンの評価値を第1の共有情報として各分割エリアで共有するように前記組合せ評価部へ出力するように構成された計算結果共有部と、
前記第1のタイミング後の所定の第2のタイミングになったときに、各分割エリアの前記最適組合せパターンを結合した結果に基づいて、前記通信可能エリア全体の送信ウェイト行列を計算するように構成された全体送信ウェイト行列計算部とを備え、
前記第1のタイミング後、前記組合せ評価部は、前記チャネル情報と共に前記第1の共有情報を用いて前記候補パターンの評価値を分割エリア毎に計算することを特徴とするスケジューリング装置。 - 請求項1記載のスケジューリング装置において、
前記組合せ評価部は、
前記チャネル情報に基づいて送信ウェイト行列を分割エリア毎に計算するように構成された送信ウェイト行列計算部と、
この送信ウェイト行列計算部によって計算された送信ウェイト行列に基づいて前記候補パターンの評価値を候補パターン毎および分割エリア毎に計算するように構成された評価値計算部と、
前記評価値計算部によって計算された評価値の和を分割エリア毎に計算するように構成された全体評価値計算部とから構成され、
前記計算結果共有部は、前記第1のタイミングになったときに、前記最適組合せ保持部が保持している最適組合せパターンの評価値と共に、前記組合せ評価部の送信ウェイト行列計算部によって計算された送信ウェイト行列を前記第1の共有情報として各分割エリアで共有するように前記組合せ評価部へ出力し、
前記第1のタイミング後、前記組合せ評価部の送信ウェイト行列計算部は、前記チャネル情報と共に前記第1の共有情報を用いて前記送信ウェイト行列を計算することを特徴とするスケジューリング装置。 - 請求項1または2記載のスケジューリング装置において、
前記計算結果共有部は、前記分割エリア毎の評価値の計算が完了した送信ポイントとユーザ端末の組合せの数が所定数に達したときを前記第1のタイミングとして、前記第1の共有情報を前記組合せ評価部へ出力することを特徴とするスケジューリング装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のスケジューリング装置において、
前記計算結果共有部は、前記第2のタイミング後の所定の第3のタイミングになったときに、前記最適組合せ保持部が保持している最適組合せパターンの評価値を第2の共有情報として、自装置と受持ちの通信可能エリアが異なる他のスケジューリング装置へ送信し、前記第3のタイミング後の所定の第4のタイミングになったときに、各分割エリアの前記最適組合せパターンを結合した結果を第3の共有情報として前記他のスケジューリング装置へ送信し、
前記第3のタイミング後、前記組合せ評価部は、前記チャネル情報と共に前記第1、第2の共有情報を用いて前記候補パターンの評価値を分割エリア毎に計算し、
前記全体送信ウェイト行列計算部は、前記最適組合せ保持部が保持している最適組合せパターンと前記他のスケジューリング装置から送信された前記第3の共有情報によって得られた最適組合せパターンとを結合した結果に基づいて、自装置が受け持つ通信可能エリアと前記他のスケジューリング装置が受け持つ通信可能エリアとを合わせた全エリアの送信ウェイト行列を計算することを特徴とするスケジューリング装置。 - 送信ポイントとユーザ端末との組合せの候補パターンを生成するように構成された組合せ生成部と、
前記送信ポイントと前記ユーザ端末との間の無線の電波状態を表すチャネル情報に基づいて、前記候補パターンの評価値を計算するように構成された組合せ評価部と、
前記候補パターンのうち前記評価値が最も高いパターンを、無線リソースを割り当てる際の最適組合せパターンとして保持するように構成された最適組合せ保持部と、
所定の第1のタイミングになったときに、前記最適組合せ保持部が保持している最適組合せパターンの評価値を第1の共有情報として、自装置と受持ちの通信可能エリアが異なる他のスケジューリング装置との間で共有するように前記他のスケジューリング装置へ送信し、前記第1のタイミング後の所定の第2のタイミングになったときに、前記最適組合せ保持部が保持している最適組合せパターンを第2の共有情報として前記他のスケジューリング装置へ送信するように構成された計算結果共有部と、
前記最適組合せ保持部が保持している最適組合せパターンと前記他のスケジューリング装置から送信された前記第2の共有情報によって得られた最適組合せパターンとを結合した結果に基づいて、自装置が受け持つ通信可能エリアと前記他のスケジューリング装置が受け持つ通信可能エリアとを合わせた全エリアの送信ウェイト行列を計算するように構成された全体送信ウェイト行列計算部とを備え、
前記第1のタイミング後、前記組合せ評価部は、前記チャネル情報と共に前記第1の共有情報を用いて前記候補パターンの評価値を計算することを特徴とするスケジューリング装置。 - 複数の送信ポイントが受け持つ通信可能エリア全体を複数のエリアに分割する第1のステップと、
前記送信ポイントとユーザ端末との組合せの候補パターンを分割エリア毎に生成する第2のステップと、
前記送信ポイントと前記ユーザ端末との間の無線の電波状態を表すチャネル情報に基づいて、前記候補パターンの評価値を分割エリア毎に計算する第3のステップと、
前記候補パターンのうち前記評価値が最も高いパターンを、無線リソースを割り当てる際の最適組合せパターンとして保持することを分割エリア毎に行う第4のステップと、
所定の第1のタイミングになったときに、前記第4のステップで分割エリア毎に保持した最適組合せパターンの評価値を共有情報として各分割エリアで共有するように出力する第5のステップと、
前記第1のタイミング後の所定の第2のタイミングになったときに、各分割エリアの前記最適組合せパターンを結合した結果に基づいて、前記複数の送信ポイントを含む全エリアの送信ウェイト行列を計算する第6のステップとを含み、
前記第1のタイミング後、前記第3のステップは、前記チャネル情報と共に前記共有情報を用いて前記候補パターンの評価値を分割エリア毎に計算するステップを含むことを特徴とするスケジューリング方法。 - 複数の送信ポイントが受け持つ通信可能エリア全体を複数のエリアに分割する第1のステップと、
前記送信ポイントとユーザ端末との組合せの候補パターンを分割エリア毎に生成する第2のステップと、
前記送信ポイントと前記ユーザ端末との間の無線の電波状態を表すチャネル情報に基づいて、前記候補パターンの評価値を分割エリア毎に計算する第3のステップと、
前記候補パターンのうち前記評価値が最も高いパターンを、無線リソースを割り当てる際の最適組合せパターンとして保持することを分割エリア毎に行う第4のステップと、
所定の第1のタイミングになったときに、前記第4のステップで分割エリア毎に保持した最適組合せパターンの評価値を共有情報として各分割エリアで共有するように出力する第5のステップと、
前記第1のタイミング後の所定の第2のタイミングになったときに、各分割エリアの前記最適組合せパターンを結合した結果に基づいて、前記複数の送信ポイントを含む全エリアの送信ウェイト行列を計算する第6のステップとを、コンピュータに実行させ、
前記第1のタイミング後、前記第3のステップは、前記チャネル情報と共に前記共有情報を用いて前記候補パターンの評価値を分割エリア毎に計算するステップを含むことを特徴とするスケジューリングプログラム。
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有川 勇輝 ほか,超高密度分散アンテナシステムにおけるスケジューリング処理向けハードウェアアクセラレータ,電子情報通信学会技術研究報告,日本,一般社団法人電子情報通信学会,2017年06月14日,Vol.117, No.103,pp.49-54 |
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