JP7278200B2 - 廃棄物処理設備及びその立ち上げ方法 - Google Patents

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Description

本発明は、廃棄物処理設備及びその立ち上げ方法に関する。
従来、特許文献1に記載されているように、下水汚泥等の廃棄物を焼却する廃棄物処理設備であって、廃棄物の焼却に必要な空気を過給機によって焼却炉へ供給するものが知られている。このような過給式の廃棄物処理設備は、廃棄物を焼却する際に生じる排ガスの熱を利用して過給機を駆動させることにより焼却炉へ空気を供給可能であるため、省電力性等において優れた設備である。
過給式の廃棄物処理設備では、排ガスの温度が高温で安定する定常運転中は過給機が自立運転し、補助ブロワ等を用いずに焼却炉へ空気を継続的に供給することができる。一方、設備の立ち上げ運転中には、排ガスの温度が十分に上昇しておらず、過給機の自立運転が困難であるため、補助ブロワ及びバーナを用いて高温の空気が焼却炉へ供給される。特許文献1に記載された廃棄物処理設備は、廃棄物を燃焼する焼却炉と、コンプレッサ及びタービンを含む過給機と、コンプレッサから吐出された酸素含有ガスを焼却炉から排出された排ガスとの熱交換により加熱する予熱器と、コンプレッサ、予熱器、タービン及び焼却炉をこの順に接続する酸素含有ガス供給流路と、酸素含有ガス供給流路のうち予熱器とタービンとの間の部位に酸素含有ガスを供給する1台のブロワと、当該ブロワから供給された酸素含有ガスをタービンへの流入前に加熱するバーナと、を備えている。
特開2019-132480号公報
特許文献1に記載された廃棄物処理設備では、補助ブロワが1台のみ設置されており、当該1台の補助ブロワからバーナ及び焼却炉の両方へ必要量の空気を供給する必要がある。この場合、焼却炉へは必要量の空気が供給される一方でバーナへの空気の供給量が不足するという状況が発生し、バーナの失火のリスクが生じるという課題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、設備の立ち上げ時におけるバーナの失火を抑制することが可能な過給式の廃棄物処理設備及びその立ち上げ方法を提供することである。
本発明の一局面に係る廃棄物処理設備は、廃棄物を焼却する焼却炉と、前記焼却炉へ燃焼用の空気を導くための空気導入経路と、前記空気導入経路から流入する空気を、前記焼却炉から排出される排ガスにより加熱する空気予熱器と、前記空気導入経路に配置された過給機であって、空気を圧縮して前記空気予熱器へ向かって吐出するコンプレッサと、前記空気予熱器で加熱された空気によって回転することにより前記コンプレッサを駆動させるタービンと、を含む前記過給機と、前記空気導入経路のうち前記コンプレッサと前記タービンとの間に位置する高圧経路に配置されたバーナと、前記バーナへ空気を供給する第1送風機と、前記第1送風機と前記バーナとを接続する第1空気供給経路と、前記第1空気供給経路における空気の流動状態を変化させる弁と、前記高圧経路へ空気を供給する第2送風機と、を備えている。前記第1送風機及び前記弁のうち一方は、前記第1空気供給経路における空気圧力を目標圧力になるように調整する。前記第1送風機及び前記弁のうち他方は、前記第1空気供給経路における空気流量を目標流量になるように調整する。前記第2送風機は、前記焼却炉への空気流量が目標流量になるように、前記高圧経路へ供給する空気の流量を調整する。
この廃棄物処理設備では、バーナへ空気を供給する第1送風機と、空気導入経路のうちコンプレッサとタービンとの間に位置する高圧経路へ空気を供給する第2送風機とがそれぞれ独立して設けられている。このため、従来の廃棄物処理設備とは異なり、焼却炉において必要な流量の空気を第2送風機から高圧経路へ供給しつつ、第1送風機及び弁により圧力及び流量が調整された空気をバーナへ供給することができる。これにより、高圧経路への空気の供給がバーナへの空気の供給に影響を及ぼすのを抑制することが可能になり、バーナにおいて燃焼の維持に必要な圧力及び流量の空気を第1送風機からバーナへ安定して供給することができる。したがって、上記廃棄物処理設備によれば、立ち上げ時におけるバーナの失火を抑制することができる。
上記廃棄物処理設備は、前記第1送風機及び前記弁を制御する制御部をさらに備えていてもよい。前記第1送風機は、前記制御部によって回転数が制御されることにより、前記第1空気供給経路における前記空気圧力を前記目標圧力になるように調整してもよい。前記弁は、開度調整可能な流量調整弁であり、前記制御部によって開度が制御されることにより、前記第1空気供給経路における前記空気流量を前記目標流量になるように調整してもよい。
この構成によれば、第1送風機の回転数及び流量調整弁の開度を制御することにより、バーナにおける燃焼の維持に必要な圧力及び流量の空気を、第1送風機からバーナへ安定して供給することができる。
上記廃棄物処理設備は、前記第1送風機を制御する制御部をさらに備えていてもよい。前記第1送風機は、前記制御部によって回転数が制御されることにより、前記第1空気供給経路における前記空気流量を前記目標流量になるように調整してもよい。前記弁は、設定圧力を前記目標圧力に設定可能な一次圧調整弁であって、前記第1空気供給経路における前記空気圧力を前記目標圧力に調整可能な位置に設けられていてもよい。
この構成によれば、第1送風機の回転数を制御すると共に一次圧調整弁を併用することにより、バーナにおける燃焼の維持に必要な圧力及び流量の空気を、第1送風機からバーナへ安定して供給することができる。
上記廃棄物処理設備において、前記一次圧調整弁は、設定圧力を可変に構成されていてもよい。
この構成によれば、バーナにおいて燃焼の維持に必要な空気圧力が変動した場合にも、一次圧調整弁の設定圧力を変えることにより対応可能になる。
上記廃棄物処理設備において、前記第2送風機は、前記高圧経路のうち前記空気予熱器よりも下流側で且つ前記バーナよりも上流側の部位に空気を供給してもよい。
この構成によれば、第2送風機から高圧経路へ供給された空気がバーナを流れ、当該空気によりバーナが冷却されるため、バーナ本体の過昇温による破損を防ぐことができる。
本発明の他の局面に係る廃棄物処理設備の立ち上げ方法は、廃棄物を焼却する焼却炉と、前記焼却炉へ燃焼用の空気を導くための空気導入経路と、前記空気導入経路から流入する空気を前記焼却炉から排出される排ガスにより加熱する空気予熱器と、前記空気導入経路に配置された過給機であって、空気を圧縮して前記空気予熱器へ向かって吐出するコンプレッサと、前記空気予熱器で加熱された空気によって回転することにより前記コンプレッサを駆動させるタービンと、を含む前記過給機と、前記空気導入経路のうち前記コンプレッサと前記タービンとの間に位置する高圧経路に配置されたバーナと、前記バーナへ空気を供給する第1送風機と、前記第1送風機と前記バーナとを接続する第1空気供給経路と、前記第1空気供給経路における空気の流動状態を変化させる弁と、前記高圧経路へ空気を供給する第2送風機と、を備えた廃棄物処理設備の立ち上げ方法である。この方法は、前記第1送風機及び前記弁のうち一方により、前記第1空気供給経路における空気圧力を目標圧力になるように調整することと、前記第1送風機及び前記弁のうち他方により、前記第1空気供給経路における空気流量を目標流量になるように調整することと、前記焼却炉への空気流量が目標流量になるように、前記第2送風機から前記高圧経路へ供給される空気の流量を調整することと、を含む。
この方法によれば、焼却炉において必要な流量の空気を第2送風機から高圧経路へ供給しつつ、第1送風機及び弁により圧力及び流量が調整された空気をバーナへ供給することができる。これにより、高圧経路への空気の供給がバーナへの空気の供給に影響を及ぼすのを抑制することが可能になり、バーナにおいて燃焼の維持に必要な圧力及び流量の空気を第1送風機からバーナへ安定して供給することができる。したがって、立ち上げ時におけるバーナの失火を抑制することができる。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、設備の立ち上げ時におけるバーナの失火を抑制することが可能な過給式の廃棄物処理設備及びその立ち上げ方法を提供することができる。
本発明の実施形態1に係る廃棄物処理設備の構成を模式的に示す図である。 本発明の実施形態1に係る廃棄物処理設備の立ち上げ方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施形態1に係る廃棄物処理設備の立ち上げ方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施形態1に係る廃棄物処理設備の立ち上げ方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施形態1に係る廃棄物処理設備の立ち上げ方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施形態2に係る廃棄物処理設備の構成を模式的に示す図である。 本発明の実施形態2に係る廃棄物処理設備の立ち上げ方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施形態3に係る廃棄物処理設備の構成を模式的に示す図である。 本発明の実施形態3に係る廃棄物処理設備の立ち上げ方法を説明するためのフローチャートである。 本発明のその他実施形態に係る廃棄物処理設備の構成を模式的に示す図である。 本発明のその他実施形態に係る廃棄物処理設備の構成を模式的に示す図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態に係る廃棄物処理設備及びその立ち上げ方法を詳細に説明する。
(実施形態1)
<廃棄物処理設備>
まず、本発明の実施形態1に係る廃棄物処理設備1の構成を、図1に基づいて説明する。本実施形態に係る廃棄物処理設備1は、例えば下水汚泥等の廃棄物を焼却する設備である。図1に示すように、廃棄物処理設備1は、焼却炉10と、空気導入経路20と、空気予熱器30と、排ガス経路40と、コンプレッサ51及びタービン52を含む過給機50と、バーナ60と、第1送風機70と、第1空気供給経路71と、第2送風機80と、第2空気供給経路81と、制御部90と、弁V1~V4と、圧力計120と、流量計110,111と、を主に備えている。以下、これらの構成要素についてそれぞれ説明する。
焼却炉10は、下水汚泥等の廃棄物を焼却する設備であり、例えば流動床式の焼却炉である。焼却炉10の下部には、燃焼用空気A1を炉内へ導入するための空気入口11が設けられており、焼却炉10の上部には、廃棄物を焼却する際に生じる排ガスG1を炉外へ排出するための排ガス出口12が設けられている。
図1に示すように、焼却炉10内の下部には砂等の流動媒体が充填されることにより流動層100が形成されており、当該流動層100よりも上側の空間がフリーボードFBとなっている。空気入口11から炉内へ導入される燃焼用空気A1は、廃棄物の燃焼及び砂の流動化に用いられる。
空気導入経路20は、焼却炉10へ燃焼用空気A1を導くための経路である。空気導入経路20は、第1~第4経路21~24を有しており、燃焼用空気A1は第1~第4経路21~24を順に通過して焼却炉10内へ導入される。第1~第4経路21~24の各々は、燃焼用空気A1の流路が形成された配管からなる。なお、本実施形態における燃焼用空気A1は屋外の空気(外気)であるがこれに限定されず、屋内の空気であってもよい。
第1経路21は、上流端側に燃焼用空気A1の取込口(図示しない)が設けられており、下流端がコンプレッサ51の吸入口に接続されている。第2経路22は、上流端がコンプレッサ51の吐出口に接続されていると共に、下流端が空気予熱器30の空気入口31に接続されている。第3経路23は、上流端が空気予熱器30の空気出口32に接続されていると共に、下流端がタービン52の流入口に接続されている。第4経路24は、上流端がタービン52の流出口に接続されていると共に、下流端が焼却炉10の空気入口11に接続されている。
第2経路22と第3経路23とは、空気導入経路20のうちコンプレッサ51とタービン52との間に位置する経路であって、コンプレッサ51による昇圧後で且つタービン52への通過により減圧される前の高圧の燃焼用空気A1が流れる高圧経路25を構成している。なお、本明細書での「空気導入経路20における上流及び下流」は、焼却炉10へ向かう燃焼用空気A1の流れ方向を基準とする。
図1に示すように、第3経路23のうちバーナ60よりも上流側の部位P1には、放風経路61の上流端が接続されている。放風経路61は、燃焼用空気A1を第3経路23の外(外気中)へ放出するための経路であり、その下流端は外気中に開放されている。放風経路61には、制御部90により開度調整が可能な流量調整弁V1が設けられており、また第3経路23のうち部位P1よりも下流側で且つバーナ60よりも上流側の部位にも、制御部90により開度調整が可能な流量調整弁V2が設けられている。
また第3経路23のうちバーナ60よりも下流側の部位には、流量計111が設けられている。流量計111は、バーナ60を通過した後の燃焼用空気A1の流量を計測し、その計測信号を制御部90へ送信する。
空気予熱器30は、空気導入経路20(第2経路22)から流入する燃焼用空気A1を、焼却炉10から排出される排ガスG1により加熱する熱交換器である。空気予熱器30は、例えばシェル&チューブ式熱交換器であり、燃焼用空気A1が流れる空気流路30Aと、排ガスG1が流れる排ガス流路30Bとを有しており、当該空気流路30Aと排ガス流路30Bとの間で熱交換可能に構成されている。なお、空気予熱器は、シェル&チューブ式熱交換器に限定されるものではない。
図1に示すように、排ガス経路40は、上流端が焼却炉10の排ガス出口12に接続されると共に下流端が空気予熱器30の排ガス入口33に接続された第1経路41と、上流端が空気予熱器30の排ガス出口34に接続された第2経路42と、を有している。排ガスG1は、排ガス出口12から焼却炉10の外へ排出された後、第1経路41を通過して空気予熱器30の排ガス流路30B内へ流入する。そして、排ガスG1は、空気予熱器30において燃焼用空気A1との熱交換により温度が低下した後、排ガス出口34から空気予熱器30の外へ流出する。その後、排ガスG1は、図略のボイラ、減温塔、バグフィルタ及び触媒反応塔等の各設備を順に通過し、煙突から排出される。
過給機50は、空気導入経路20に配置されており、コンプレッサ51とタービン52とが回転軸53により互いに接続された構成を有している。図1に示すように、コンプレッサ51は、空気導入経路20のうち空気予熱器30よりも上流側に配置されている。タービン52は、空気導入経路20のうち空気予熱器30よりも下流側に配置されている。
コンプレッサ51は、タービン52から回転軸53を介して伝達される回転力により駆動する。コンプレッサ51は、第1経路21から吸入した燃焼用空気A1を圧縮して所定の圧力まで昇圧させ、当該昇圧後の燃焼用空気A1を空気予熱器30へ向かって吐出する。吐出後の燃焼用空気A1は、第2経路22を通過した後、空気予熱器30の空気流路30A内へ流入する。コンプレッサ51は、例えば遠心圧縮機であり、軸回りに回転して燃焼用空気A1を昇圧する羽根車と、当該羽根車を収容するケーシングとを有している。
タービン52は、空気予熱器30で加熱された燃焼用空気A1によって回転することにより、コンプレッサ51を駆動させる。具体的に、タービン52は、燃焼用空気A1の流れを受けて軸回りに回転する図略の翼車を有しており、当該翼車の回転が回転軸53を介してコンプレッサ51へ伝達される。
バーナ60は、高圧経路25に配置されている。より具体的には、バーナ60は、第3経路23のうち流量調整弁V2よりも下流側で且つ流量計111よりも上流側に配置されており、当該第3経路23を流れる燃焼用空気A1を加熱する。
図1に示すように、バーナ60には、第1空気供給経路71を介して第1送風機70が接続されていると共に、燃料供給経路74を介して燃料供給部73が接続されている。バーナ60は、燃料供給部73により燃料供給経路74を通じて供給される重油等の燃料を、第1送風機70から第1空気供給経路71を通じて供給される空気により燃焼させる。
第1送風機70は、バーナ60へ燃料燃焼用の空気を供給するものであり、回転数(出力)が可変に構成されたブロワである。第1送風機70は、所定の圧力まで昇圧した空気をバーナ60へ向かって送り出す。第1空気供給経路71は、第1送風機70とバーナ60とを接続する経路であり、上流端が第1送風機70のブロワ吐出口に接続されていると共に、下流端がバーナ60の空気入口に接続されている。第1空気供給経路71は、空気の通路が形成された配管からなる。第1空気供給経路71には、当該第1空気供給経路71における空気の流動状態を変化させる弁、具体的には当該第1空気供給経路71における空気の流量を調整する開度調整可能な流量調整弁V3が設けられている。
図1に示すように、第1空気供給経路71のうち流量調整弁V3よりも下流側(バーナ60側)には、流量計110及び圧力計120がそれぞれ設けられている。流量計110は、第1空気供給経路71における空気流量(バーナ60へ供給される空気の流量)を計測し、その計測信号を制御部90へ送信する。同様に、圧力計120は、第1空気供給経路71における空気圧力(バーナ60へ供給される空気の圧力)を計測し、その計測信号を制御部90へ送信する。なお、流量計110及び圧力計120は、図1に示す位置に設けられる場合に限定されず、第1空気供給経路71における任意の位置に設けられていてもよい。
第1空気供給経路71のうち流量調整弁V3よりも上流側(第1送風機70側)の部位P4には、分岐経路72の上流端が接続されており、当該分岐経路72の下流端は第3経路23のうちバーナ60よりも上流側で且つ流量調整弁V2よりも下流側の部位P3に接続されている。分岐経路72は、空気の通路が形成された配管からなる。これにより、第1送風機70から圧送される空気のうちバーナ60へ供給されない余剰の空気を、分岐経路72を通じて第3経路23のうちバーナ60よりも上流側の部位へ送り込むことができる。図1に示すように、分岐経路72には手動弁V4が設けられており、当該手動弁V4の開度により、第1空気供給経路71から分岐経路72へ分流する空気の流量が調整される。
第2送風機80は、高圧経路25へ燃焼用空気A1を供給するものであり、第1送風機70と同様に、回転数(出力)が可変に構成されたブロワである。本実施形態における第2送風機80は、高圧経路25のうち空気予熱器30よりも下流側で且つバーナ60よりも上流側の部位P2、より具体的には第3経路23のうち流量調整弁V2よりも下流側で且つ部位P3よりも上流側の部位P2に空気を供給する。第2送風機80は、所定の圧力まで昇圧した空気を第3経路23の部位P2に向かって送り出す。第2送風機80は、例えば第1送風機70と同スペックのブロワであってもよいがこれに限定されず、第1送風機70と異なるスペックのブロワであってもよい。
第2空気供給経路81は、第2送風機80と高圧経路25とを接続する経路であり、燃焼用空気A1の通路が形成された配管からなる。具体的には、図1に示すように、第2空気供給経路81の上流端が第2送風機80のブロワ吐出口に接続されていると共に、第2空気供給経路81の下流端が第3経路23の部位P2に接続されている。なお、第2空気供給経路81には、逆止弁(図示しない)が設けられていてもよい。
制御部90は、廃棄物処理設備1の各種動作を制御するコントローラであり、受付部91と、記憶部92と、判定部93と、開度制御部94と、回転数制御部95と、を含む。受付部91、判定部93、開度制御部94及び回転数制御部95は、上記コントローラを構成する中央演算処理装置(CPU;Central Processing Unit)により実行される各機能である。記憶部92は、メモリ等の記憶装置により構成されている。
受付部91は、流量計110,111及び圧力計120から出力される各計測信号を受信する。記憶部92には、流量計110,111の目標流量の情報が格納されていると共に、圧力計120の目標圧力の情報が格納されている。なお、これらの目標流量及び目標圧力の設定値はいずれも変更可能である。判定部93は、流量計110,111により計測される空気流量とそれらの目標流量とを比較すると共に両者の大小関係を判定し、また圧力計120により計測される空気圧力とその目標圧力とを比較すると共に両者の大小関係を判定する。
本実施形態において、第1送風機70は、制御部90によって回転数(出力)が制御されることにより、第1空気供給経路71における空気圧力を目標圧力になるように調整する。具体的には、判定部93による比較判定の結果、圧力計120により計測された空気圧力がその目標圧力よりも低い場合には、回転数制御部95が第1送風機70のブロワ回転数を増加させる。一方、圧力計120により計測された空気圧力がその目標圧力よりも高い場合には、回転数制御部95が第1送風機70のブロワ回転数を減少させる。
また本実施形態において、流量調整弁V3は、制御部90によって開度が制御されることにより、第1空気供給経路71における空気流量を目標流量になるように調整する。具体的には、判定部93による比較判定の結果、流量計110により計測された空気流量がその目標流量よりも小さい場合には、開度制御部94が流量調整弁V3の開度を増加させる。一方、流量計110により計測された空気流量がその目標流量よりも大きい場合には、開度制御部94が流量調整弁V3の開度を減少させる。
第2送風機80は、制御部90によって回転数(出力)が制御されることにより、焼却炉10への空気流量が目標流量になるように、高圧経路25へ供給する空気の流量を調整する。具体的には、判定部93による比較判定の結果、流量計111により計測された空気流量がその目標流量よりも小さい場合には、回転数制御部95が第2送風機80のブロワ回転数を増加させる。一方、流量計111により計測された空気流量がその目標流量よりも大きい場合には、回転数制御部95が第2送風機80のブロワ回転数を減少させる。
<廃棄物処理設備の立ち上げ方法>
次に、上記廃棄物処理設備1の立ち上げ方法を、図2~図5のフローチャートを参照して説明する。廃棄物処理設備1の立ち上げ初期は、流量調整弁V2が全閉で且つ流量調整弁V1が全開となっている(排出運転モード)。
この状態において、まず、制御部90が第1送風機70及び第2送風機80をそれぞれ起動させると共に、バーナ60を点火する(ステップS10)。具体的には、燃料供給部73からバーナ60へ燃料供給を開始すると共に、第1送風機70からバーナ60へ燃焼用の空気を供給し、空気と混合された燃料を燃焼させる。これにより、第2送風機80から第3経路23の部位P2に送り込まれた空気は、バーナ60において燃焼炎により加熱された後タービン52へ流入し、その後第4経路24を通じて焼却炉10へ導入される。一方、コンプレッサ51により圧縮された空気は、空気予熱器30を通過した後、放風経路61を通じて空気導入経路20の外へ排出される。
次に、第1空気供給経路71における空気流量の制御(図3)、第1空気供給経路71における空気圧力の制御(図4)及び焼却炉10への空気流量の制御(図5)をそれぞれ開始する(ステップS20)。これらの制御はそれぞれ並行して行われる。以下、各制御の具体的な内容を説明する。
図3のフローチャートに示す制御では、流量調整弁V3により、第1空気供給経路71における空気流量を目標流量となるように調整する。具体的には次の通りである。
まず、流量計110が第1空気供給経路71における空気流量を計測し(ステップS21)、その空気流量が目標流量F0未満であるか否かを判定部93が判定する(ステップS22)。そして、計測された空気流量が目標流量F0未満である場合は(ステップS22のYES)、開度制御部94が流量調整弁V3の開度を増加させる(ステップS23)。一方、計測された空気流量が目標流量F0以上である場合は(ステップS22のNO)、流量調整弁V3の開度を増加させずにステップS24へ進む。
次に、計測された空気流量が目標流量F0を超えるか否かを判定部93が判定する(ステップS24)。そして、計測された空気流量が目標流量F0を超える場合は(ステップS24のYES)、開度制御部94が流量調整弁V3の開度を減少させる(ステップS25)。一方、計測された空気流量が目標流量F0と同じである場合は(ステップS24のNO)、流量調整弁V3の開度を維持する。上記ステップS21~S25による流量計測及び開度調整を繰り返す。
図4のフローチャートに示す制御では、第1送風機70により、第1空気供給経路71における空気圧力を目標圧力となるように調整する。具体的には次の通りである。
まず、圧力計120が第1空気供給経路71における空気圧力を計測し(ステップS31)、その空気圧力が目標圧力P0未満であるか否かを判定部93が判定する(ステップS32)。そして、計測された空気圧力が目標圧力P0未満である場合は(ステップS32のYES)、回転数制御部95が第1送風機70のブロワ回転数を増加させる(ステップS33)。一方、計測された空気圧力が目標圧力P0以上である場合は(ステップS32のNO)、第1送風機70のブロワ回転数を増加させずにステップS34へ進む。
次に、計測された空気圧力が目標圧力P0を超えるか否かを判定部93が判定する(ステップS34)。そして、計測された空気圧力が目標圧力P0を超える場合は(ステップS34のYES)、回転数制御部95が第1送風機70のブロワ回転数を減少させる(ステップS35)。一方、計測された空気圧力が目標圧力P0と同じである場合は(ステップS34のNO)、第1送風機70のブロワ回転数を維持する。上記ステップS31~S35による圧力計測及び回転数調整を繰り返す。
図5のフローチャートに示す制御では、焼却炉10への空気流量が目標流量になるように、第2送風機80から高圧経路25へ供給される空気の流量を調整する。具体的には次の通りである。
まず、流量計111が第3経路23のうちバーナ60よりも下流側における空気流量を計測する(ステップS41)。この空気流量は、焼却炉10へ供給される空気の流量と同じである。そして、当該空気流量が目標流量F0未満であるか否かを判定部93が判定する(ステップS42)。そして、計測された空気流量が目標流量F0未満である場合は(ステップS42のYES)、回転数制御部95が第2送風機80のブロワ回転数を増加させる(ステップS43)。一方、計測された空気流量が目標流量F0以上である場合は(ステップS42のNO)、第2送風機80のブロワ回転数を増加させずにステップS44へ進む。
次に、計測された空気流量が目標流量F0を超えるか否かを判定部93が判定する(ステップS44)。そして、計測された空気流量が目標流量F0を超える場合は(ステップS44のYES)、回転数制御部95が第2送風機80のブロワ回転数を減少させる(ステップS45)。一方、計測された空気流量が目標流量F0と同じである場合は(ステップS44のNO)、第2送風機80のブロワ回転数を維持する。上記ステップS41~S45による流量計測及び回転数調整を繰り返す。
図2に示すように、過給機50の接続条件が成立すると(ステップS50のYES)、例えば空気予熱器30から流出した後の燃焼用空気A1の温度が基準温度を超えると、開度制御部94が流量調整弁V1を全開から全閉に切り替えると共に、流量調整弁V2を全閉から全開に切り替える(ステップS60)。この時、コンプレッサ51により昇圧された高圧の燃焼用空気A1が流量調整弁V2よりも下流側の経路内にも流れるため、当該経路内の圧力が流量調整弁V2を開く前よりも上がる。このため、流量調整弁V2の全開後には、バーナ60へ供給される空気の目標圧力(第1空気供給経路71における空気の目標圧力)を当該流量調整弁V2の全開前よりも高くする。
その後、バーナ60を消火し(ステップS70)、制御部90が第1送風機70及び第2送風機80をそれぞれ停止させる(ステップS80)。そして、図3~図5を参照して説明した流量制御及び圧力制御も終了し(ステップS90)、廃棄物処理設備1の立ち上げが完了する。以後、廃棄物処理設備1の定常運転モードでは、基本的に第1送風機70及び第2送風機80を起動させず、過給機50のみによって焼却炉10へ燃焼用空気A1が継続的に供給される。
以上の通り、本実施形態に係る廃棄物処理設備1では、バーナ60へ空気を供給する第1送風機70と、空気導入経路20のうちコンプレッサ51とタービン52との間に位置する高圧経路25へ空気を供給する第2送風機80とがそれぞれ独立して設けられている。このため、焼却炉10において必要な流量の空気を第2送風機80から高圧経路25へ供給しつつ、第1送風機70及び流量調整弁V3により圧力及び流量が調整された空気をバーナ60へ供給することができる。これにより、高圧経路25への空気の供給がバーナ60への空気の供給に影響を及ぼすのを抑制することが可能になり、バーナ60において燃焼の維持に必要な圧力及び流量の空気を第1送風機70からバーナ60へ安定して供給することができる。したがって、廃棄物処理設備1によれば、立ち上げ時におけるバーナ60の失火を抑制することができる。
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2に係る廃棄物処理設備1Aを、図6に基づいて説明する。実施形態2に係る廃棄物処理設備1Aは、基本的に上記実施形態1に係る廃棄物処理設備1と同様の構成を備え且つ同様の効果を奏するものであるが、第2送風機80から圧送された燃焼用空気A1の一部を焼却炉10内のフリーボードFBへ二次空気として供給可能に構成されている点で上記実施形態1と異なっている。以下、上記実施形態1と異なる点についてのみ説明する。
実施形態2に係る廃棄物処理設備1Aは、上記実施形態1に係る廃棄物処理設備1の構成に加えて、二次空気供給経路82と、流量調整弁V5,V6と、流量計112と、をさらに備えている。図6に示すように、二次空気供給経路82は、上流端が第2空気供給経路81の部位P5に接続されると共に、下流端が焼却炉10の側部のうち流動層100よりも上側の部位13に接続されている。
流量調整弁V5,V6は、それぞれ開度制御部94によって開度調整が可能に構成されている。図6に示すように、流量調整弁V5は二次空気供給経路82のうち流量計112よりも上流側(第2空気供給経路81側)に設けられており、流量調整弁V6は第2空気供給経路81のうち部位P5よりも下流側(第3経路23側)に設けられている。流量計112は、二次空気供給経路82に設けられており、当該二次空気供給経路82における空気流量を計測すると共に、その計測信号を制御部90(受付部91)へ送信する。
実施形態2に係る廃棄物処理設備1Aの立ち上げ方法は、基本的に上記実施形態1(図2~図5)と同様であるが、図2中のステップS20~S90の間に、図7のフローチャートに従った二次空気の流量制御が図3~図5の各制御と並行して行われる。具体的には次の通りである。
まず、流量計112が二次空気供給経路82における空気流量を計測し(ステップS91)、その空気流量が目標流量F0未満であるか否かを判定部93が判定する(ステップS92)。そして、計測された空気流量が目標流量F0未満である場合は(ステップS92のYES)、開度制御部94が流量調整弁V5の開度を増加させると共に流量調整弁V6の開度を減少させる(ステップS93)。この時、流量調整弁V5の開度を維持しつつ流量調整弁V6の開度を減少させてもよいし、流量調整弁V6の開度を維持しつつ流量調整弁V5の開度を増加させてもよい。一方、計測された空気流量が目標流量F0以上である場合は(ステップS92のNO)、流量調整弁V5,V6の開度変更を行わずにステップS94へ進む。
次に、計測された空気流量が目標流量F0を超えるか否かを判定部93が判定する(ステップS94)。そして、計測された空気流量が目標流量F0を超える場合は(ステップS94のYES)、開度制御部94が流量調整弁V5の開度を減少させると共に流量調整弁V6の開度を増加させる(ステップS95)。この時、流量調整弁V5の開度を維持しつつ流量調整弁V6の開度を増加させてもよいし、流量調整弁V6の開度を維持しつつ流量調整弁V5の開度を減少させてもよい。一方、計測された空気流量が目標流量F0と同じである場合は(ステップS94のNO)、流量調整弁V5,V6の開度を維持する。上記ステップS91~S95による流量計測及び開度調整を繰り返す。
本実施形態に係る廃棄物処理設備1Aによれば、第2送風機80から圧送される燃焼用空気A1を、タービン52を経由して焼却炉10の下部から一次空気として供給するだけでなく、焼却炉10内のフリーボードFBへ二次空気としても供給することができる。ここで、タービン52へ流入する空気や焼却炉10へ導入される一次空気では、多少の流量変動が許容される。このため、第2送風機80からの燃焼用空気A1の送り先を複数設けた場合でも(タービン52及びフリーボードFB)、各送り先への空気流量の制御を両立させることができる。
なお、図6では、二次空気供給経路82の上流端が第2空気供給経路81に接続されているが、これに限定されない。例えば、二次空気供給経路82の上流端が、第3経路23のうち部位P2よりも下流側で且つ流量計111よりも上流側の部位に接続されていてもよい。
(実施形態3)
次に、本発明の実施形態3に係る廃棄物処理設備1Bを、図8に基づいて説明する。実施形態3に係る廃棄物処理設備1Bは、基本的に上記実施形態1に係る廃棄物処理設備1と同様の構成を備え且つ同様の効果を奏するものであるが、第1送風機70により第1空気供給経路71における空気流量を調整すると共に、一次圧調整弁V31(リリーフ弁)により第1空気供給経路71における空気圧力を調整する点で上記実施形態1と異なっている。以下、上記実施形態1と異なる点についてのみ説明する。
実施形態3において、第1送風機70は、制御部90によって回転数(出力)が制御されることにより、第1空気供給経路71における空気流量を目標流量になるように調整する。具体的には、判定部93による比較判定の結果、流量計110により計測された空気流量がその目標流量よりも小さい場合には、回転数制御部95が第1送風機70のブロワ回転数を増加させる。一方、流量計110により計測された空気流量がその目標流量よりも大きい場合には、回転数制御部95が第1送風機70のブロワ回転数を減少させる。
一次圧調整弁V31は、その設定圧力を第1空気供給経路71における空気の目標圧力に設定可能である。具体的には、一次圧調整弁V31は、制御部90により設定圧力を可変に構成された可変リリーフ弁である。一次圧調整弁V31は、上記実施形態1における流量調整弁V3と同様に第1空気供給経路71における空気の流動状態を変化させる弁であり、当該第1空気供給経路71における空気圧力を目標圧力に調整可能な位置に設けられている。
具体的には、図8に示すように、一次圧調整弁V31は分岐経路72に設けられており、第1空気供給経路71における空気圧力が設定圧力(目標圧力)を超えた時に閉状態から開状態へ切り替わり、分岐経路72を通じた第3経路23(部位P3)への空気の流入が許容される。これにより、第1空気供給経路71における空気圧力が一次圧調整弁V31の設定圧力、すなわち当該第1空気供給経路71における空気の目標圧力に調整される。
実施形態3に係る廃棄物処理設備1Bの立ち上げ方法は、基本的に上記実施形態1(図2~図5)と同様であるが、図3のフローによる流量制御の代わりに図9のフローによる流量制御が行われ、且つ図4のフローによる圧力制御の代わりに一次圧調整弁V31によるバーナ60の入口側における空気圧力の制御が行われる。具体的には次の通りである。
まず、流量計110が第1空気供給経路71における空気流量を計測し(ステップS101)、その空気流量が目標流量F0未満であるか否かを判定部93が判定する(ステップS102)。そして、計測された空気流量が目標流量F0未満である場合は(ステップS102のYES)、回転数制御部95が第1送風機70のブロワ回転数を増加させる(ステップS103)。一方、計測された空気流量が目標流量F0以上である場合は(ステップS102のNO)、第1送風機70のブロワ回転数を増加させずにステップS104へ進む。
次に、計測された空気流量が目標流量F0を超えるか否かを判定部93が判定する(ステップS104)。そして、計測された空気流量が目標流量F0を超える場合は(ステップS104のYES)、回転数制御部95が第1送風機70のブロワ回転数を減少させる(ステップS105)。一方、計測された空気流量が目標流量F0と同じである場合は(ステップS104のNO)、第1送風機70のブロワ回転数を維持する。上記ステップS101~S105による流量計測及び回転数調整を繰り返す。
このようにして第1送風機70のブロワ回転数を制御している間に、第1空気供給経路71における空気圧力が設定圧力(第1空気供給経路71における空気の目標圧力)を超えると、一次圧調整弁V31が閉状態から開状態へ切り替わる。これにより、第1空気供給経路71内の空気が分岐経路72を通じて第3経路23へ放出され、第1空気供給経路71における空気圧力が目標圧力になるように調整される。
(その他実施形態)
ここで、本発明のその他実施形態について説明する。
図10に示す廃棄物処理設備1Cのように、第2送風機80は、高圧経路25のうちバーナ60よりも下流側の部位P6に空気を送り込むように、第2空気供給経路81を介して高圧経路25(第3経路23)に接続されていてもよい。
第1送風機70及び第2送風機80は、それぞれ複数台設けられていてもよい。
第1送風機70と第2送風機80とを入れ替えて使用するための経路及び弁(送風機入替機構130)がさらに設けられてもよい。具体的には、図11に示すように、第1入替用経路83と、第2入替用経路75と、開閉弁V7~V10とが、送風機入替機構130として設けられていてもよい。第1入替用経路83は、第1空気供給経路71のうち部位P4よりも上流側(第1送風機70側)の部位P7と第2空気供給経路81の部位P8とを接続する。第2入替用経路75は、第1空気供給経路71のうち部位P7よりも上流側(第1送風機70側)の部位P9と第2空気供給経路81のうち部位P8よりも下流側(第3経路23側)の部位P10とを接続する。開閉弁V7は、第2空気供給経路81のうち部位P8と部位P10との間に設けられている。開閉弁V8は、第1入替用経路83に設けられている。開閉弁V9は、第1空気供給経路71のうち部位P7と部位P9との間に設けられている。開閉弁V10は、第2入替用経路75に設けられている。この構成によれば、開閉弁V7,V9が閉状態で且つ開閉弁V8,V10が開状態で第1送風機70及び第2送風機80をそれぞれ起動させることにより、第1送風機70からの空気が第2入替用経路75及び第2空気供給経路81を通じて第3経路23へ供給され、一方で第2送風機80からの空気が第1入替用経路83及び第1空気供給経路71を通じてバーナ60へ供給される。
上記実施形態3に係る廃棄物処理設備1Bにおいて、上記実施形態2で説明した二次空気供給経路82及び流量調整弁V5,V6がさらに設けられてもよい。
上記実施形態1では、バーナ60が高圧経路25のうち空気予熱器30よりも下流側に配置される場合を説明したが、当該高圧経路25のうち空気予熱器30よりも上流側に配置されてもよい。
上記実施形態1では、第1空気供給経路71における空気流量及び空気圧力並びに高圧経路25における空気流量を、制御部90を用いた自動制御により制御する場合を説明したが、手動制御してもよい。
上記実施形態1では、下水汚泥を廃棄物の一例として説明したがこれに限定されず、例えば都市ごみ等の他の廃棄物が焼却炉10において焼却されてもよい。また上記実施形態1では、流動床式焼却炉を焼却炉の一例として説明したがこれに限定されず、例えばストーカ式焼却炉が用いられてもよい。
今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと解されるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなくて特許請求の範囲により示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1,1A,1B,1C 廃棄物処理設備
10 焼却炉
20 空気導入経路
30 空気予熱器
50 過給機
51 コンプレッサ
52 タービン
60 バーナ
70 第1送風機
71 第1空気供給経路
80 第2送風機
90 制御部
A1 燃焼用空気
G1 排ガス
V3 流量調整弁
V31 一次圧調整弁

Claims (6)

  1. 廃棄物を焼却する焼却炉と、
    前記焼却炉へ燃焼用の空気を導くための空気導入経路と、
    前記空気導入経路から流入する空気を、前記焼却炉から排出される排ガスにより加熱する空気予熱器と、
    前記空気導入経路に配置された過給機であって、空気を圧縮して前記空気予熱器へ向かって吐出するコンプレッサと、前記空気予熱器で加熱された空気によって回転することにより前記コンプレッサを駆動させるタービンと、を含む前記過給機と、
    前記空気導入経路のうち前記コンプレッサと前記タービンとの間に位置する高圧経路に配置されたバーナと、
    前記バーナへ空気を供給する第1送風機と、
    前記第1送風機と前記バーナとを接続する第1空気供給経路と、
    前記第1空気供給経路における空気の流動状態を変化させる弁と、
    前記高圧経路へ空気を供給する第2送風機と、を備え、
    前記第1送風機及び前記弁のうち一方は、前記第1空気供給経路における空気圧力を目標圧力になるように調整し、
    前記第1送風機及び前記弁のうち他方は、前記第1空気供給経路における空気流量をその目標流量であるバーナ供給目標流量になるように調整し、
    前記第2送風機は、前記焼却炉への空気流量がその目標流量である焼却炉供給目標流量になるように、前記高圧経路へ供給する空気の流量を調整する、廃棄物処理設備。
  2. 前記第1送風機及び前記弁を制御する制御部をさらに備え、
    前記第1送風機は、前記制御部によって回転数が制御されることにより、前記第1空気供給経路における前記空気圧力を前記目標圧力になるように調整し、
    前記弁は、開度調整可能な流量調整弁であり、前記制御部によって開度が制御されることにより、前記第1空気供給経路における前記空気流量を前記バーナ供給目標流量になるように調整する、請求項1に記載の廃棄物処理設備。
  3. 前記第1送風機を制御する制御部をさらに備え、
    前記第1送風機は、前記制御部によって回転数が制御されることにより、前記第1空気供給経路における前記空気流量を前記バーナ供給目標流量になるように調整し、
    前記弁は、設定圧力を前記目標圧力に設定可能な一次圧調整弁であって、前記第1空気供給経路における前記空気圧力を前記目標圧力に調整可能な位置に設けられている、請求項1に記載の廃棄物処理設備。
  4. 前記一次圧調整弁は、設定圧力を可変に構成されている、請求項3に記載の廃棄物処理設備。
  5. 前記第2送風機は、前記高圧経路のうち前記空気予熱器よりも下流側で且つ前記バーナよりも上流側の部位に空気を供給する、請求項1~4のいずれか1項に記載の廃棄物処理設備。
  6. 廃棄物を焼却する焼却炉と、前記焼却炉へ燃焼用の空気を導くための空気導入経路と、前記空気導入経路から流入する空気を前記焼却炉から排出される排ガスにより加熱する空気予熱器と、前記空気導入経路に配置された過給機であって、空気を圧縮して前記空気予熱器へ向かって吐出するコンプレッサと、前記空気予熱器で加熱された空気によって回転することにより前記コンプレッサを駆動させるタービンと、を含む前記過給機と、前記空気導入経路のうち前記コンプレッサと前記タービンとの間に位置する高圧経路に配置されたバーナと、前記バーナへ空気を供給する第1送風機と、前記第1送風機と前記バーナとを接続する第1空気供給経路と、前記第1空気供給経路における空気の流動状態を変化させる弁と、前記高圧経路へ空気を供給する第2送風機と、を備えた廃棄物処理設備の立ち上げ方法であって、
    前記第1送風機及び前記弁のうち一方により、前記第1空気供給経路における空気圧力を目標圧力になるように調整することと、
    前記第1送風機及び前記弁のうち他方により、前記第1空気供給経路における空気流量をその目標流量であるバーナ供給目標流量になるように調整することと、
    前記焼却炉への空気流量がその目標流量である焼却炉供給目標流量になるように、前記第2送風機から前記高圧経路へ供給される空気の流量を調整することと、を含む、廃棄物処理設備の立ち上げ方法。
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