JP7278089B2 - 培養容器保持具 - Google Patents
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また、このような培養容器は、図10に示すような培養容器保持具を介してアセンブリされて上述のラックに備えられる場合もある。
この培養容器保持具は、底板部10と、上蓋部20と、締結手段40とで構成されており、底板部10に載置されて、カバーで覆われた培養容器50を締結手段40によって、上蓋部20と底板部10とで挟持することで培養容器の密閉状態を維持できる構成となっている。
底板部10には、カバーで密閉された培養容器を載置したときに、下方からの平面視において、培養容器の底部が視認できる第1の開口部11が設けられている。これにより、培養容器50を密閉状態に維持したまま、倒立型顕微鏡を用いて、後述の培養容器50の底部51(培養面)に培養された細胞を観察することができる。
上蓋部20は、透明な樹脂部材からなり、例えば、ポリカーボネート等の材料からなる。
上蓋部20には、カバーで密閉された培養容器を底板部10に載置したときに、上方からの平面視において、カバーの一部が視認できる第2の開口部21が設けられている。この第2の開口部21によって、培養容器内のガス交換や顕微鏡による観察時の光源確保が可能となる。
図2は、培養容器保持具における解除機構の構成を模式的に示した斜視図である。図2に示すように、解除機構30は、平板部31と該平板部31から立脚する一対の立脚部32とで構成されており、一対の立脚部32は、押圧するカバーの開口部の直径サイズに対応する間隔を有している。
締結手段40は、上蓋部30及び底板部20の位置決め、締結または締結の解除が可能な構造となっており、例えば、ファスナー、ボルト、ボールキャッチ等が挙げられる。この締結手段40は、少なくとも3箇所(本実施形態では4箇所)設けることが好ましく、それによって培養容器を密閉するカバーの周縁部を均等に押し付けることが可能となる。
図6は、解除機構30の作用状態を示した斜視図であり、図6(a)は、35mmサイズの培養容器を搭載し、図6(b)は、60mmサイズの培養容器を搭載した状態を示している。図6(a)に示すように、上蓋部20を閉じた際、上蓋部20に設けられた環状の押さえ部材22は、培養容器50の開口縁53を覆うカバー60の周縁部65上に配置される。これにより、培養容器50及びカバー60は、押さえ部材22を介して、上蓋部20と底板部10とで上下方向から押圧した状態で、上蓋部20と底板部10とが締結される。
この状態で、上蓋部20を底板部10から取り外すと、押さえ部材30にカバー60が密着した状態で、培養容器50から外れる場合がある。その際、培養容器50は固定されていないため、挙動が不安定となり、培養液が零れる可能性がある。
なお、このとき、第2の一対の立脚部32aは、上蓋部20の挿通孔23に挿通するものの、培養容器50、カバー60、または底板部10に干渉しないようになされている。
なお、このとき、第1の一対の立脚部32bは、上蓋部20の第2の開口部21の中に侵入するものの、カバー60の窪んだ蓋部64には当接しないようになされている。
次のような態様によって、第1実施形態に係る培養容器保持具1をさらに創意工夫してもよい。
図7は、第2実施形態に係る培養容器保持具の全体構成図、図8は、第2実施形態に係る培養容器保持具における解除機構の作用状態を示した斜視図を示している。本実施形態では、培養容器保持具1は、培養容器を連設(2つ)搭載することができる構成としている。それに伴って、解除機構30の個数も2つ備えている。このような構成によって、異なるサイズの培養容器50を搭載して同時に実験することも可能となり、また、同じサイズの培養容器50を2つ搭載して同時に実験することも可能となる。なお、連設搭載は、2つに限らず3つ以上であっても構わない。その際、培養容器50の個数に対応して解除機構30の個数を設ければよい。
図9は、第3実施形態に係る培養容器保持具の全体構成図を示している。本実施形態では、第2実施形態の解除機構30を一つにした解除機構80となっている。詳細に説明すると、解除機構80は、それぞれの挿通孔23に対応する第2の一対の立脚部32aとそれぞれの第2の開口部21に挿入される第1の立脚部32bとを平板部31に直線状に備えている。このような構成によって、複数の培養容器の解除を培養容器毎行うのではなく、1回で行うことができる。
以上のように、本実施形態によれば、従来に比して、培養容器保持具から培養容器を取り外す際に、培養液の零れを抑制することができる培養容器保持具1を提供することができる。
10 底板部
11 第1の開口部
12 凹部
12a 第1凹部
12b 第2凹部
20 上蓋部
21 第2の開口部
22 押さえ部材
23 挿通孔
30、80 解除機構
31 平板部
32 一対の立脚部
32a 第2の一対の立脚部
32b 第1の一対の立脚部
40 締結手段
50 培養容器
51 底部
60 カバー
62 厚肉部
63 薄肉部
64 蓋部
65 周縁部 ?
Claims (7)
- 培養容器の開口をカバーで密閉した状態で前記培養容器を保持する培養容器保持具であって、
前記培養容器を載置する底板部と、
前記培養容器の開口を密閉した状態の前記カバーを覆う上蓋部と、
前記培養容器及び前記カバーを、前記上蓋部と前記底板部とで上下方向から押圧した状態で、前記上蓋部と前記底板部とを締結する締結手段と、
前記培養容器を取り外す際に前記上蓋部と前記カバーの密着を解除する解除機構と、を備え、
前記カバーは、ガスを透過可能なガス透過性を有する薄肉部と、中空針を刺通可能な再シール性を有する厚肉部とを有し、
前記底板部には、下方からの平面視において、前記培養容器の底部が視認できる第1の開口部が設けられ、
前記上蓋部には、上方からの平面視において、前記カバーの薄肉部及び厚肉部が視認できる第2の開口部が設けられ、
前記上蓋部には、上方からの平面視において、前記解除機構が挿通可能な一対の挿通孔が設けられ、
前記解除機構は、平板部と該平板部から立脚する一対の立脚部とからなり、
前記一対の立脚部は、押圧するカバーの周縁部の直径サイズに対応する間隔を有している、培養容器保持具。 - 前記一対の立脚部は、前記培養容器に対応するカバーの異なるサイズ毎に設けられている、請求項1に記載の培養容器保持具。
- 前記カバーの周縁部を押さえる押さえ部材をさらに有し、
前記カバーは、前記押さえ部材を介して、前記上蓋部から押圧される、請求項1に記載の培養容器保持具。 - 前記押さえ部材は、前記上蓋部と一体的に形成されている、請求項3に記載の培養容器保持具。
- 前記カバーは、透明な弾性部材からなる、請求項1に記載の培養容器保持具。
- 前記底板部の少なくとも前記培養容器が載置される部位の厚みは、5mm以下である、請求項1に記載の培養容器保持具。
- 前記底板部には、前記第1の開口部の周りに、前記培養容器を載置する凹部が設けられている、請求項1に記載の培養容器保持具。
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JP2020124116A JP2020124116A (ja) | 2020-08-20 |
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WO2016208018A1 (ja) | 2015-06-24 | 2016-12-29 | 株式会社サンプラテック | 培養容器輸送用セットおよび細胞・生体組織輸送ユニット |
WO2018003073A1 (ja) | 2016-06-30 | 2018-01-04 | 株式会社サンプラテック | 培養容器輸送用セットおよび細胞・生体組織輸送ユニット |
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Patent Citations (2)
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WO2016208018A1 (ja) | 2015-06-24 | 2016-12-29 | 株式会社サンプラテック | 培養容器輸送用セットおよび細胞・生体組織輸送ユニット |
WO2018003073A1 (ja) | 2016-06-30 | 2018-01-04 | 株式会社サンプラテック | 培養容器輸送用セットおよび細胞・生体組織輸送ユニット |
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