JP7277966B2 - イメージングシステムの光学設計方法およびそれを用いて設計された光学系 - Google Patents
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Description
本発明は、概して、イメージングシステムの光学設計の方法の分野に関し、光学収差係数の補正および/または計算の両方を可能にし、さらに、本方法を実行するための光線追跡関連情報およびソフトウェアを提供する光線マッピング係数の計算を含む。本方法は、球面、非球面、または自由曲面の決定に適している。
今日の光学設計は、効率的な光線追跡および最適化アルゴリズムのソフトウェア実施態様に大きく依存している。光学系のさまざまなパラメータ(レンズの半径や位置など)は、所与の視野の像品質を測定する規定のメリット関数を最適化するように変化される(D.P.Feder「Automatic optical design」(Appl.Opt.2,1209‐1226(1963)))。これらのメリット関数は典型的には、多くの極小値で「ワイルド」であり、局所的または大域的最適化アルゴリズムが優れた解を見つける保証はない。したがって、上首尾で頻繁に使用される最適化ベースの光学設計戦略は、よく知られている光学系を開始点として選択し(例えば、特許または出版物から)、増分的な改善を実現することである。この光学設計へのアプローチには、相当の経験、推測、および直感が必要であり、したがって、これは「技術と科学」と呼ばれることもある(Shannon,Robert R.「The art and science of optical design」(Cambridge University Press(1997)))。
本発明の実施形態の一態様によれば、光学面を有するイメージングシステムを設計するためのコンピュータベースの方法が提供され(請求項1を参照)、本方法は少なくとも1つの光線収差を名目上相殺するためのものであり、
コンピュータに、
イメージングシステムパラメータ、
材料の波長依存性、
光学面の表面係数のタイプおよび数、
瞳特性(絞り位置)、
物体および像空間特性
を含む第1のシステム仕様を入力するステップと、
コンピュータを使用して、フェルマーの原理を適用することによって第1のシステム仕様セットを微分方程式のセットに変換するステップと、
コンピュータを使用して、導出されている微分方程式に対するべき級数解を求めるために、べき級数法を所与の結合次数まで使用することによって、微分方程式を代数方程式に変換するステップと、
少なくとも1つの光線収差係数をゼロになるように入力するステップであって、ゼロに設定された各光線収差係数に対して、不明になる1つの表面係数を選択し、一方、光線収差と表面係数との上記対(複数可)は、少なくとも1つの代数方程式において同時に現れる必要がある、入力するステップと、
前のステップにおいて収差を相殺するために適用されていないすべての表面係数の値をコンピュータに入力するステップと、
光学面の少なくとも1つの表面係数、すべてのマッピング関数(光線追跡、ならびに、光学面およびしたがって各有効開口との交差を当該事項から規定する)、および所与の結合次数までの収差係数を計算するために、代数方程式を解くステップと
を含む。
本発明は、単色光と多色光の両方のための、光学ズームシステムを含むイメージングシステムを設計し、および/または自由形状もしくは回転対称のイメージングシステムを設計する方法を提供する。これらのイメージングシステムは、多数の球面および/もしくは非球面および/もしくは自由形状のレンズもしくはミラー、またはそれらの組み合わせからなることができ、結果、これらの光学素子は、1つの共通軸に沿って中央に配置されるか(同軸配置)、または、共通の光軸なしに互いに対して回転する。次に、設計方法は、所与の数の未知の光学面係数について、べき級数展開の少なくとも1つまたは最大数までの光線収差項を名目上相殺することを可能にする。計算される表面係数の数は、名目上相殺される収差項の数と常に等しい。さらに、任意の相殺されていない収差係数も、所与の次数まで計算することができる。
低次収差理論(例えばガウス光学系またはザイデルの公式など)に基づいて開始システム構成を計算することは、よく知られた戦略である。そのような設計手法は、計算されるシステムがこれらの低次の収差を名目上含まないことを保証する。次のステップでは、一般的な最適化が使用されて、すべての収差のバランスがとられる最終的なシステムレイアウトに到達する。
さらなる態様では、少なくとも1つの表面係数によって規定される少なくとも1つの光学面を有する光学素子を製造する方法が提供される。上記光学素子は、少なくとも1つの光線収差が名目上相殺されるイメージングシステムにおいて使用することができ、少なくとも1つの表面係数は、本発明による方法によって得られる。任意選択的に、本方法は回転対称系において使用するためのものであるが、本発明はそれに限定されない。
コンピュータに、
イメージングシステムパラメータ、
波長依存性、
光学面の表面係数のタイプおよび数、
瞳特性(例えば、絞り位置)、
物体および像空間
を含む第1のシステム仕様セットを入力するステップと、
コンピュータを使用して、フェルマーの原理を適用することによってシステム仕様を微分方程式のセットに変換するステップと、
コンピュータを使用して、導出されている微分方程式に対するべき級数解を求めるために、べき級数法を所与の次数まで使用することによって、微分方程式を代数方程式に変換するステップと、
少なくとも1つの光線収差係数をゼロになるように入力するステップであって、ゼロに設定された各光線収差係数に対して、不明になる1つの表面係数を選択し、一方、光線収差と表面係数との上記対(複数可)は、少なくとも1つの代数方程式において同時に現れる必要がある、入力するステップと、
前のステップにおいて収差を相殺するために適用されていない残りの表面係数の値をコンピュータに入力するステップと、
光線追跡、ならびに、光学面およびしたがって各有効開口との交差を当該事項から規定する、光学面の少なくとも1つの表面係数、ならびに、すべてのマッピング関数、ならびに所与の次数までの収差係数を計算するために、微分方程式を解くステップと
を含む。
ここで、本発明の実施形態のこれらのおよび他の技術的態様および利点を、添付の図面を参照してより詳細に説明する。
本発明は、特定の実施形態に関して、および特定の図面を参照して説明されるが、本発明はそれに限定されず、特許請求の範囲によってのみ限定される。記載された図面は概略的なものに過ぎず、限定ではない。図面において、いくつかの要素のサイズは、例示目的のために誇張されている場合があり、縮尺通りに描かれていない場合がある。本明細書および請求項において用語「備える(comprising)」が使用される場合、それは他の要素またはステップを排除するものではない。さらに、明細書および特許請求の範囲の第1、第2、第3などの用語は、類似の要素を区別するために使用され、必ずしも順次的または時間的な順序を説明するためではない。そのように使用される用語は、適切な状況下で交換可能であること、および、本明細書に記載の本発明の実施形態は、本明細書に記載または図示されている以外の順序で動作することが可能であることを理解されたい。
イメージングシステムパラメータは、イメージングシステムの特性を規定するパラメータである。これらは、イメージングシステムが設計されている少なくとも1つの波長または帯域幅、光学面の数およびタイプ(すなわち、球面、非球面、および/または自由形状)を含む。光学面の材料、光がイメージングシステム内を伝播する媒質、各光学面または少なくとも1つの光学面(例えば、表面頂点)の位置、物体および像空間、視野、有効f値など。イメージングシステムは、少なくとも1つの設計波長向けに設計されており、イメージングシステムの性能は、波長に依存する可能性があり、通常は波長に依存する。
(1)対称性がない、(2)対称面が1つ、(3)対称面が2つあるシステムの収差関数について簡単に説明する(詳細については、Richard Barakat, Agnes Houston「The Aberrations of Non-rotationally Symmetric Systems and Their Diffraction Effects」(Optica Acta, 13:1, 1-30 (1966))を参照されたい)。対称性がない場合、波面収差級数展開では、(瞳および物体座標の)4つの独立変数(xp,yp,tx,ty)のすべての組み合わせが必要である。
本発明は、光学面を有する回転対称イメージングシステムを設計するためのコンピュータベースの方法に関するため、そのような光学系についてここで説明する。この節はレンズベースのシステムをカバーしているが、いくつかの実施形態においてミラーベースのシステムが同様に処理され得、含まれる。
イメージングシステムパラメータ、
材料の波長依存性、
光学面の表面係数の数、
瞳特性(絞り位置)、
物体および像空間
を含むシステム仕様をコンピュータに入力するステップを含む。
例えば、図1の絞りを配置することができる選択肢は4つある。(A1)光学面の1つがシステムの絞りとして機能すると仮定される場合、その光線マッピング関数が式(1.2)の瞳座標に置き換えられる。
したがって、式(3.5)は、2つの面の間に開口絞りAが配置されているシステムレイアウトを記述するために必要である。式3.5の外積は、例えば、3つの成分すべてに対して同時に0になり得る。残りのシステムレイアウト(A2)と(A4)は、開口絞りへのおよび開口絞りからの2つの方向ベクトルに同一の引数を使用することによって、式(3.5)と同様の外積を使用して導出することができる3つの追加の方程式も必要とする。したがって、個々の開口絞り(A2~A4)を有するすべてのシステムレイアウト(IODまたはFOD)は、各々が元の式(3.3)および(3.4)に追加される3つの追加の方程式をもたらす。
ここで、解法は、順序を示すために、例えば、S-A-A-S-…などの、一連の非球面および/または球面によって記述することができるすべてのレンズシステムに対して導出される。すべての回転対称光学系について、設計プロセスは、以下のステップを含む。
すべての光学面の数、タイプ、順序および材料を規定する
節2と同様に、そのような光学系は、共通の光軸に沿って配置されたN個の光学素子からなる系列によって特徴付けられる。ズームシステムでは、表面の形状は変化しないままであるが、係数fi,0は一定ではなく、変動する可能性があり、少なくとも2つの異なる指定ズーム位置に対して指定する必要がある。したがって、表面は以下のように記述される。
最後のステップは、出力として、光学面の少なくとも1つの表面係数、すべてのマッピング関数係数、および所与の次数までの光線収差係数を得るために、コンピュータを使用して連立代数方程式を解くことである。連立(非)線形方程式の全体を、標準的な方法を使用して、すべての未知の係数に対して同時に解くことができる。少なくとも1つの表面が非球面である場合、連立代数方程式は、未知の係数の非線形部分と線形部分とに分割することができ、このとき、これらの部分は連続して解くことができる。全非球面ズームシステムの場合、第1の結合次数のみが、最初に解かれる非線形系をもたらす。より高い任意の考慮される結合次数は、昇順で連続的に解くことができる線形方程式をもたらす。
本発明の実施形態は、光学面を有する非回転対称イメージングシステムを設計するためのコンピュータベースの方法に関するため、そのような光学系についてここで説明する。この節はレンズベースまたはミラーベースのシステムをカバーしているが、反射屈折光学系が同様に処理され得る。本発明の回転対称系の方法と、非回転対称系の方法とで共通の性質に起因して、ここでは、3つの異なる対称の事例、すなわち、(1)非対称、(2)1つの面が対称、(3)2つの面が対称の事例について、主な相違のみを論じる。
4つの選択肢(A1)~(A4)は、以前と同じように処理される。
ここでは、すべての非回転対称光学系の解法をまとめている。対称性事例(1)非対称性、および(2)1つの面が対称について、考慮される対称性に従って、少なくとも1つの光学素子がz軸に対して傾けられる。対称性事例(3)2つの面が対称について、少なくとも1つの光学面は自由形状である。設計プロセスは以下のステップを含む。
対称性事例(1)、(2)、または(3)を規定する
すべての光学面の数、タイプ、順序および材料を規定する
すべての光学面の係数の数を規定する
前のステップにおいて収差を相殺するために使用されなかった任意の残りの表面係数(複数可)は、代数方程式に値として入力する必要がある(手動または最適化を介して)。
最後のステップは、出力として、光学面の少なくとも1つの表面係数、すべてのマッピング関数係数、および所与の結合次数までの光線収差係数を得るために、コンピュータを使用して連立代数方程式を解くことである。(非)線形連立方程式の全体を、ニュートン・ラプソンアルゴリズムなどのような標準的な方法を使用して、すべての未知の係数に対して同時に解くことができる。
この最初の可能な解決策は、少なくとも2つの異なるレンズ材料(例えば、フリントガラスおよびクラウンガラスなど)を利用することである。先行する節の単色設計方法を直接使用することができ、考慮されている波長領域内のいずこかの単一の参照波長λ0においては変更されないままである。この解決策は、適切に選択された場合、さまざまな材料に対するさまざまな分散関係のよく知られているバランス効果を利用する。次に、システム設計は、多色評価(例えば、光線追跡)を使用して、上記で規定された単色設計方法の1つを介して得られる。ここで、単色設計方法の初期値は、考慮される波長ドメインに対して良好な多色性能を保証するために選択される。材料の選択および/または設計方法の初期値は、例えば、これらの初期自由度の多色に基づく最適化を使用することによって自動化することができる。
第3の可能な解決策は、本発明の実施形態による方法のいずれかにおいて、周知の色収差級数展開に関して、少なくとも1つの屈折面を有するシステムの波長依存性を処理することである。上記と同様に、特定の視野角または点物体の波面収差は、射出瞳における波面の球面からの逸脱を表すが、今回は波長にも依存する。一般性を失うことなく、物体はx軸に沿って方向付けられる。このとき、波面収差関数は、次のように
以下の特徴および可能な拡張は、本発明のこれまでのすべての実施形態に適用される。
無限焦点システム(フォーカスなし)は、無限遠にある物体の視野の正味の収束または発散を一切もたらさず、したがって無限遠に像を形成するシステムである。その特性は、角倍率Mαおよび横倍率MLによって表される。角倍率tan(αin)=Mαtan(αout)は、入射および出射視野角(物体と像との関係)をリンクさせ、一方、横倍率ML=hin/houtは、光軸に対する物体および像の光線の高さをリンクさせる。無限焦点システムは、前述の方法に(1)わずかな変更および(2)さらなる条件を課す。
場合によっては、表面頂点fi,0の少なくとも1つを使用して、名目上少なくとも1つの収差項を相殺することが有益であると判明し得る。したがって、これは、上記の節において説明したすべての方法に適用される。
一般に、すべての表面係数が与えられた場合、導出されるすべての解法が、光線収差を分析的に計算することを可能にする。逆に、本発明に示すように、収差計算を可能にする任意の方法を使用して、特定の収差をゼロに設定し、それに応じて未知の表面係数を計算することができる。
代替的な実施形態では、本発明の方法は、次数k,lの偏導関数をNS個の微分方程式からなる2つのセットに適用するステップをさらに含み、上記次数k,lは、各瞳面断面に所定の収差行列を使用することによって提供され、各所定の収差行列は、上記サブグループの各光線収差を、上記瞳面断面における光線収差級数展開の次数k,lの部分導関数に関連付けて、結果、各光学面係数および光線マッピング関数係数の連立方程式を導出する。
本発明の一実施形態によるさらなる方法は、全非球面システムのための一般的な解法を提供する。
本発明による一実施形態において、全球面システムのための一般的な解法がここで説明される。
本発明による別の実施形態では、本発明は、非球面と球面とを組み合わせたシステムの一般的な解決方法を提供する。
節2.2において上記で規定されたすべての選択、一貫性、および分配(SCD)規則は、個々のズーム構成ごとに引き続き有効である。ここで、所与のズームシステムZ:AASSの球面/非球面の表面の全体的な自由度を、異なるズーム構成間および異なる瞳面断面行列間で分配することができる。指定されたズーム構成(少なくとも2つ)ごとに、SCD規則に従って少なくとも1つの行列要素を選択することができるが、すべてのズーム構成にわたる選択された行列要素の最大総数は、使用される非球面および球面の表面の全体的な自由度によって制限される。
ここで、本発明による方法の実施形態を使用する解法は、Z:AASS、および、順序を示すために、例えばS-A-A-S-…によって記述される、球面および/または非球面光学面の系列によって記述することができるすべてのズームレンズシステムについて導出される。すべての回転対称光学系について、設計プロセスは、以下のステップを含む。
全球面システムの場合、本発明による方法の実施形態を使用する計算方式は、節7.5に密接に関係しており、以下の通りである。
「混合」表面ズームシステムの場合、本発明による方法の実施形態を使用する計算方式は、以下のように機能する、節8.1および8.2の計算方式の修正された組み合わせとしての、節7.6に密接に関係している。
実施例
以下の実施例は、本発明の実施形態による方法を使用して計算されたさまざまな設計を示している。
本発明による方法によって得られるCookeトリプレットの光学設計が図10に示されている。
本発明による方法によって得られる広角レンズの光学設計が図12に示されている。
図14および図15は、本発明の一実施形態による方法によって得られる固定の最終的な像位置を有するズームレンズの2つの光学的構成を示す。
ズーム構成1について、fL1=9.24mmである。
ズーム構成2について、fL2=27.72mm(fL1の3倍)である。
図18は、本発明による方法の一実施形態によって得られるHastingsトリプレットの光学レイアウトを示す。
第1のミラーは、y軸を中心に-16.665°回転される(表面の後ろに同角度戻る)。
第2のミラーは、y軸を中心に-11.237°回転される(表面の後ろに同角度戻る)。
第3のミラーは、y軸を中心に-1.2052°回転される(表面の後ろに同角度戻る)。
像面は、y軸を中心に0.012043°回転される(表面の後ろに同角度戻る)。
第1のミラーは、y軸を中心に-30.462°回転される(表面の後ろに同角度戻る)。
第2のミラーは、y軸を中心に-39.011°回転される(表面の後ろに同角度戻る)。
第3のミラーは、y軸を中心に-68.703°回転される(表面の後ろに同角度戻る)。
第4のミラーは、y軸を中心に-95.066°回転される(表面の後ろに同角度戻る)。
像面は、y軸を中心に-75.153°回転される(表面の後ろに同角度戻る)。
光学面係数および光線マッピング関数係数の連立方程式を解くステップと、
光学面の計算された級数係数から、各光学面の表面プロファイルを導出し、結果、各有効開口を導出するステップと
を含む。
イメージングシステムパラメータ
波長依存性、
光学面の表面係数の数
瞳特性
物体および像空間
を含むシステム仕様を入力すること。
有限距離にある物体点を選択するステップが、光軸に沿った物体面内で物体点を選択するステップをさらに含むこと。
開口絞りが光学面の1つと一致する場合、上記光学面の座標を瞳座標に置き換えることによって、光線マッピング関数内の上記光学面の座標を置き換えること、
開口絞りが2つの光学面の間にある場合、先行する光学面から開口絞りに向かう方向ベクトルと、開口絞りから後続する光学面に向かう方向ベクトルとの外積がゼロであることを表し、結果、3つの追加の式を2つの微分方程式セットの各々に追加すること、
開口絞りが射出瞳と一致する場合、最後の表面から開口絞りへの方向ベクトルと、絞りから像面への方向ベクトルとの外積が一致し、したがって、2つのベクトルの外積はゼロであり、2つの微分方程式セットに3つの追加の式が追加されることを表し、
開口絞りが入射瞳と一致する場合、物体から絞りへの方向ベクトルと、絞りから第1の表面への方向ベクトルが一致し、したがって、2つのベクトルの外積がゼロであり、3つの追加の式が2つの微分方程式セットに追加されること。
光軸に沿った頂点fi,0によって規定される少なくとも1つの光学面の初期位置を選択すること、および/または
最適化方法がモンテカルロ最適化であること。
コンピュータに、
イメージングシステムパラメータ、
波長依存性、
光学面の表面係数の数、
瞳特性、
物体および像空間
を含むシステム仕様を入力するステップと、
コンピュータを使用して、フェルマーの原理を適用することによってシステム仕様を微分方程式のセットに変換するステップと、
選択、一貫性、および分配規則のセットを使用して、名目上消滅するように設定される光線収差のサブグループをコンピュータに入力するステップと、
光線追跡、ならびに、光学面および各有効開口との交差を当該事項から規定する、光学面の表面係数、ならびに、マッピング関数係数を得るために、微分方程式を解くステップと、
光線追跡、ならびに、光学面および各有効開口との交差を当該事項から規定する、光学面の表面係数、ならびに、マッピング関数係数を含む電子ファイルを出力するステップとを含む、方法。
少なくとも1つの表面係数を計算しながら、少なくとも1つの光線収差係数が名目上相殺され、
少なくとも2つの光学面と交差する光線、および所与の次数までのすべての相殺されない収差係数を与えるすべてのマッピング関数係数が名目上相殺され、方法は、
コンピュータに、
先行するステップにおいて収差を相殺するために使用されなかった任意の表面(複数可)係数、すなわち、グループMCの一部ではないすべての表面係数の値をコンピュータに入力するステップと、
コンピュータを使用して、光学面の少なくとも1つの表面係数、すべてのマッピング関数係数、および所与の結合次数までの相殺されない光線収差係数を出力として得るために、代数連立方程式を解くステップと
を含む、方法。
先行するステップにおいて収差を相殺するために使用されなかった任意の表面(複数可)係数の値をコンピュータに入力するステップと(ただし、入力は手動で行われてもよく、または、コンピュータを使用して行われてもよい)、
コンピュータを使用して、光学面のMCの一部であるすべての表面係数、すべてのマッピング関数、および所与の結合次数までの相殺されない光線収差係数を出力として得るために、すべてのズームシステム構成について、代数連立方程式を解くステップと
を含む、方法。
コンピュータに、
先行するステップにおいて収差を相殺するために使用されなかった任意の表面(複数可)係数、すなわち、グループMCの一部ではないすべての表面係数の値をコンピュータに入力するステップであって、ただし、入力は手動で行われてもよく、または、コンピュータを使用して行われてもよい、入力するステップと、
コンピュータを使用して、光学面の少なくとも1つの表面係数(MCの一部でないすべての係数)、すべてのマッピング関数係数、および所与の結合次数までの相殺されない光線収差係数を出力として得るために、代数連立方程式を解くステップと
を含む、方法。
コンピュータを使用して、各設計波長について2つの連続する光路長区画の各対にフェルマーの原理を適用することにより、システム仕様を代数方程式に変換するステップと、
設計波長ごとに少なくとも1つの収差係数をゼロになるように選択するステップであって、表面係数グループMCfを提供する、選択するステップと、
出力として、少なくとも2つの表面(複数可)係数(MCの一部であるすべての係数)、すべてのマッピング関数、および、所与の結合次数までの、すべての設計波長についての相殺されない光線収差係数を得るために、コンピュータを使用して連立代数方程式を解くステップと、
出力として、少なくとも2つの表面係数(MCの一部であるすべての係数)、すべてのマッピング関数係数、および、所与の結合次数までの相殺されない単色および色収差係数を得るために、コンピュータを使用して連立代数方程式を解くステップと
を含む、方法。
Claims (50)
- 少なくとも2つの光学面および1つの光軸を含む回転対称イメージングシステムを設計するためのコンピュータベースの方法であって、
少なくとも1つの表面係数を計算しながら、少なくとも1つの光線収差係数が名目上相殺され、
前記少なくとも2つの光学面と交差する光線、および所与の次数までのすべての相殺されない収差係数を与えるすべてのマッピング関数係数が名目上相殺され、前記方法は、
コンピュータに、
少なくとも1つの光線収差係数をゼロになるように選択するステップであって、ゼロに設定されている各収差係数について、1つの表面係数を(サブ)グループMCの一部になるように選択し、一方、光線収差および表面係数の前記各対(複数可)は、少なくとも1つの前記代数方程式に同時に出現する、選択するステップと、
先行する前記ステップにおいて収差を相殺するために使用されなかった任意の表面(複数可)係数、すなわち、グループMCの一部ではないすべての表面係数の値をコンピュータに入力するステップと、
前記コンピュータを使用して、前記光学面の少なくとも1つの表面係数、すべてのマッピング関数係数、および前記所与の結合次数までの相殺されない光線収差係数を出力として得るために、代数連立方程式を解くステップと
を含む、コンピュータベースの方法。 - 前記光学面の数が最大で30であるか、または前記結合次数が最大19である、請求項1に記載のコンピュータベースの方法。
- 各光学面が屈折性または反射性であり、20次までの球面または非球面形状である、請求項1または2に記載のコンピュータベースの方法。
- 光線収差級数展開がBuchdahlなどによるものである請求項1から3のいずれか1項に記載のコンピュータベースの方法。
- 前記瞳特性を規定する前記ステップは、開口絞りを含む、請求項1から5のいずれか1項に記載のコンピュータベースの方法。
- 開口絞りが前記入口に配置されている場合、前記開口絞りは前記物体の後ろである、請求項1から6のいずれか1項に記載のコンピュータベースの方法。
- 先行する前記ステップにおいて収差を相殺するために使用されていない任意の表面(複数可)係数、すなわちグループMCの一部ではないすべての表面係数の値をコンピュータに入力する前記ステップにおいて、前記入力は手動で行われてもよく、またはコンピュータを使用して行われてもよい、請求項1から7のいずれか1項に記載のコンピュータベースの方法。
- 出力として少なくとも1つの表面係数を得るために前記コンピュータを使用して前記代数連立方程式を解くステップが、少なくとも、MCの一部であるすべての係数を含む、請求項1から8のいずれか1項に記載のコンピュータベースの方法。
-
各ズームシステム仕様の少なくとも1つの光線収差係数をゼロになるように選択するステップであって、ゼロになるように設定される各収差係数について、1つの表面係数を(サブ)グループMCの一部になるように選択し、一方、光線収差および表面係数の前記各対は、少なくとも1つの前記代数方程式に同時に出現する、選択するステップと、
先行する前記ステップにおいて収差を相殺するために使用されなかった任意の表面(複数可)係数の値をコンピュータに入力するステップと(ただし、前記入力は手動で行われてもよく、または、コンピュータを使用して行われてもよい)、
前記コンピュータを使用して、前記光学面のMCの一部であるすべての表面係数、すべてのマッピング関数、および前記所与の結合次数までの相殺されない光線収差係数を出力として得るために、すべてのズームシステム構成について、前記代数連立方程式を解くステップと
を含む、請求項1から9のいずれか1項に記載のコンピュータベースの方法。 - 各ズーム構成についての前記物体の関数としての前記所定の像は、焦点距離の変化を記述する、請求項10に記載のコンピュータベースの方法。
- 前記瞳特性を規定するステップは、前記開口絞りを含む、請求項10または11に記載のコンピュータベースの方法。
- 前記結合次数k+l=1,3,5…Omが最大19である、請求項10~12のいずれか1項に記載のコンピュータベースの方法。
- (グループMCの一部ではないすべての表面係数)である請求項10~13のいずれか1項に記載のコンピュータベースの方法。
- 先行する前記ステップにおいて収差を相殺するために使用されていない任意の表面(複数可)係数の値をコンピュータに入力するステップは、グループMCの一部ではないすべての表面係数を含む、請求項10~14のいずれか1項に記載のコンピュータベースの方法。
- コンピュータベースの方法であって、前記イメージングシステムの回転対称性が破綻しており、前記システムが(1)非対称、(2)1つの面が対称、または(3)2つの面が対称のいずれかであり、前記方法が、
コンピュータに、
少なくとも1つの光線収差係数をゼロになるように選択するステップであって、ゼロに設定されている各収差係数について、1つの表面係数を(サブ)グループMCの一部になるように選択し、一方、光線収差および表面係数の前記各対(複数可)は、少なくとも1つの前記代数方程式に同時に出現する、選択するステップと、
先行する前記ステップにおいて収差を相殺するために使用されなかった任意の表面(複数可)係数、すなわち、グループMCの一部ではないすべての表面係数の値をコンピュータに入力するステップであって、ただし、前記入力は手動で行われてもよく、または、コンピュータを使用して行われてもよい、入力するステップと、
前記コンピュータを使用して、前記光学面の少なくとも1つの表面係数(MCの一部でないすべての係数)、すべてのマッピング関数係数、および前記所与の結合次数までの相殺されない光線収差係数を出力として得るために、代数連立方程式を解くステップと
を含む、コンピュータベースの方法。 - 前記光学面の数が最大で30である、請求項16に記載のコンピュータベースの方法。
- 各光学面が屈折性または反射性であり、20次までの球面または非球面形状である、請求項16または17に記載のコンピュータベースの方法。
- 光線収差級数展開がBuchdahlなどによるものである、請求項16~18のいずれか1項に記載のコンピュータベースの方法。
- 各設計波長について規定された光線マッピングおよび光線収差関数を用いて、少なくとも第2の設計波長に対して前記方法を同時に適用するステップをさらに含み、前記方法は、
前記コンピュータを使用して、各設計波長について2つの連続する光路長区画の各対にフェルマーの原理を適用することにより、前記システム仕様を代数方程式に変換するステップと、
設計波長ごとに少なくとも1つの収差係数をゼロになるように選択するステップであって、表面係数グループMCを提供する、選択するステップと、
出力として、少なくとも2つの表面(複数可)係数(MCの一部であるすべての係数)、すべてのマッピング関数、および、前記所与の結合次数までの、すべての設計波長についての相殺されない光線収差係数を得るために、前記コンピュータを使用して連立代数方程式を解くステップと
をさらに含む、請求項1から19のいずれか1項に記載のコンピュータベースの方法。 - 収差係数(複数可)を選択する前記ステップが、前記収差係数を非ゼロ値に設定することを含み、ゼロ以外の値に設定された収差係数ごとに、1つの表面係数を(サブ)グループMCの一部として選択し、一方、光線収差および表面係数の前記各対(複数可)は、少なくとも1つの前記代数方程式に同時に出現する、請求項1から21のいずれか1項に記載のコンピュータベースの方法。
- 前記コンピュータにシステム仕様および/またはグループMCの一部ではない表面係数を入力するステップが、最適化方法を使用して自動化される、請求項1から22のいずれか1項に記載のコンピュータベースの方法。
- 収差係数(複数可)を選択する前記ステップは、係数なし(空のグループMC)を選択することと、前記コンピュータを使用して、出力としてすべてのマッピング関数係数、および、前記所与の結合次数までのすべての光線収差係数を得るために、前記代数連立方程式を解くこととを含む、請求項1~23のいずれか1項に記載のコンピュータベースの方法。
- 請求項1~24のいずれか1項に記載の方法を実施するように適合されたコンピュータベースのシステム。
- 光学面を有する回転対称イメージングシステムを設計するためのコンピュータベースの方法であって、前記方法は少なくとも1つの光線収差を名目上相殺するためのものであり、前記方法は、
コンピュータに、
イメージングシステムパラメータ、
波長依存性、
前記光学面の表面係数の数、
瞳特性、
物体および像空間
を含むシステム仕様を入力するステップと、
前記コンピュータを使用して、フェルマーの原理を適用することによって前記システム仕様を微分方程式のセットに変換するステップと、
選択、一貫性および分配規則のセットを使用して、名目上消滅するように設定される光線収差のサブグループを前記コンピュータに入力するステップと、
前記光線追跡、ならびに、前記光学面および各有効開口との交差を該事項から規定する前記光学面の表面係数およびマッピング関数係数を得るために、前記微分方程式を解くステップと
を含む、コンピュータベースの方法。 - 前記コンピュータに前記イメージングシステムパラメータであるシステム仕様を入力するステップが、少なくとも1つの設計波長λ0を入力することを含む、請求項26に記載のコンピュータベースの方法。
- 前記コンピュータに前記物体および像空間であるシステム仕様を入力する前記ステップは、無限距離または有限距離にある物体点を選択するステップを含み、有限距離にある物体点を選択する前記ステップは、前記光軸に沿った物体面内で物体点を選択するステップをさらに含む、選択するステップ、および/または、
前記光軸に沿った像面内の第1の像点を選択するステップを含み、および/または
前記コンピュータに前記物体および像空間であるシステム仕様を入力するステップが、各固定瞳面断面の第2の像点を、光学収差によって増分される前記第1の像点の合計となるように表現するステップであって、前記光学収差は、各瞳面断面の光線収差係数の光線収差級数展開として表される、表現するステップを含む、請求項26~29のいずれか1項に記載のコンピュータベースの方法。 - 前記微分方程式を解くステップが、光線収差の前記サブグループの関数として前記マッピング関数および前記光学面の級数係数を計算するために、前記NS個の微分方程式からなる2つのセットに対する解を求めるために、前記べき級数法を利用するステップをさらに含む、請求項32または33に記載のコンピュータベースの方法。
- 前記微分方程式を解くステップが、前記光学面の計算された前記係数から、各光学面の前記表面プロファイルを導出するステップをさらに含み、および/または
前記微分方程式を解く前記ステップが、前記マッピング関数の計算された前記級数係数から、各光学面の有効開口を導出するステップをさらに含む、請求項35に記載のコンピュータベースの方法。 - 第1の像点を選択する前記ステップが、前記物体と像との関係を規定する関数を用いて前記第1の像点を表現するステップをさらに含み、前記第2の像を表現する前記ステップが、前記選択された瞳面断面内の前記第2の像を、前記第1の像+x方向およびy方向の光線収差の合計として表現するステップをさらに含み、前記光線収差は、既知の光線収差展開および波面収差展開に関係付けられる、請求項30~36のいずれか1項に記載のコンピュータベースの方法。
- 前記コンピュータに前記瞳特性を含むシステム仕様を入力するステップが、前記光軸に沿った開口絞りの位置を入力することを含み、前記開口絞りは、入射瞳、2つの光学面間の開口絞り、または射出瞳であり、
前記開口絞りが前記光学面の1つと一致する場合、前記光学面の光線マッピング関数座標を瞳座標に置き換え、
前記開口絞りが2つの光学面の間にある場合、先行する前記光学面から前記開口絞りに向かう方向ベクトルと、前記開口絞りから後続する前記光学面に向かう方向ベクトルとの外積がゼロであることを表し、結果、3つの追加の式が前記2つの微分方程式セットの各々に追加され、
前記開口絞りが前記射出瞳と一致する場合、最後の表面から前記開口絞りへの方向ベクトルと、前記絞りから像面への方向ベクトルとの外積が一致し、したがって、前記2つのベクトルの前記外積はゼロであり、前記2つの微分方程式セットに3つの式が追加され、
前記開口絞りが前記入射瞳と一致する場合、前記物体から前記絞りへの方向ベクトルと、前記絞りから第1の表面への方向ベクトルが一致し、したがって、前記2つのベクトルの前記外積がゼロであり、3つの追加の式が前記2つの微分方程式セットに追加される、請求項29~37のいずれか1項に記載のコンピュータベースの方法。 - 前記コンピュータにシステム仕様を入力するステップにおいて、前記表面係数および/または前記マッピング関数係数などの前記仕様は、モンテカルロ最適化などの最適化方法を使用して計算される、請求項30~39のいずれか1項に記載のコンピュータベースの方法。
- 前記方法は、光学設計プログラムと共に使用するためのものである、請求項26~42のいずれか1項に記載のコンピュータベースの方法。
- 光学面を有する回転対称イメージングシステムを製造するための数値制御式機械のための電子ファイルを生成するためのコンピュータベースの方法であって、
コンピュータに、
イメージングシステムパラメータ、
波長依存性、
前記光学面の表面係数の数、
瞳特性、
物体および像空間
を含むシステム仕様を入力するステップと、
前記コンピュータを使用して、フェルマーの原理を適用することによって前記システム仕様を微分方程式のセットに変換するステップと、
選択、一貫性、および分配規則のセットを使用して、名目上消滅するように設定される光線収差のサブグループを前記コンピュータに入力するステップと、
前記光線追跡、ならびに、前記光学面および各有効開口との交差を該事項から規定する、前記光学面の表面係数、ならびに、マッピング関数係数を得るために、前記微分方程式を解くステップと、
前記光線追跡、ならびに、前記光学面および各有効開口との交差を該事項から規定する、前記光学面の前記表面係数、ならびに、マッピング関数係数を含む前記電子ファイルを出力するステップと
を含む、コンピュータベースの方法。 - 前記方法は、光学設計プログラムと共に使用するためのものである、請求項1から24および請求項26から44のいずれか1項に記載のコンピュータベースの方法。
- 光学面を有するイメージングシステムの製造のための数値制御式機械の電子ファイルを生成するための、請求項1~24および26~45のいずれか1項に記載のコンピュータベースの方法。
- 1つまたは複数の処理エンジン上で実行されると、請求項1~24および26~46に記載の方法のいずれかを実行するソフトウェアを含むコンピュータプログラム製品。
- 請求項47に記載のコンピュータプログラム製品を記憶する非一時的信号記憶手段。
- 請求項48に記載の非一時的信号記憶媒体を含むコンピュータベースのシステム。
- コンピュータ上で請求項26~46に記載の方法のいずれかを実施するコンピュータベースのシステム。
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